説明

低圧紫外線ランプ

【課題】電極の消耗が有意に抑制され、寿命を向上することが可能な低圧紫外線ランプを提供する。
【解決手段】内部空間に希ガスおよび水銀が封入された管状のガラスバルブと、該ガラスバルブの内部空間に、相互に対向して配置された一組の電極部とを有する低圧紫外線ランプであって、前記電極部は、導電性マイエナイト化合物を有することを特徴とする低圧紫外線ランプ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除菌または殺菌等に使用される低圧紫外線ランプに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の衛生意識の高まりとともに、空気清浄機またはエアコンなどの電化製品には、除菌機能、殺菌機能、消臭機能、および/またはオゾン発生機能等が要求されるようになってきている。
【0003】
低圧紫外線ランプは、外部に向かって紫外線を照射させることができ、そのような除菌効果、殺菌効果、消臭効果、および/またはオゾン発生効果を得ることができる。このため、低圧紫外線ランプは、近年、空気清浄機またはエアコンなどの電化製品に広く使用されるようになってきている。
【0004】
一般に、低圧紫外線ランプは、内部空間を有する紫外線透過性のガラスバルブ(石英ガラス管)と、この内部空間に配置された一組の電極とで構成され、内部空間には、アルゴンガスのような希ガスおよび水銀が充填される。
【0005】
各電極には、電圧印加用のリード線が電気的に接続されている。なお、ガラスバルブの内部空間から、これらのリード線を外部に気密状態で導出するため、ガラスバルブの両端には、アタッチメント(端部組立体)が設置されている。
【0006】
アタッチメントは、通常、セラミック材料で構成されたホルダと、該ホルダとガラスバルブを結合するための接着剤とで構成される。
【0007】
なお、特許文献1には、アタッチメント内の接着剤として、絶縁性が高く、紫外線やオゾンに対する耐性が高い接着剤を使用することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−100900号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
一般的な低圧紫外線ランプにおいて、電極は、タングステン製のコイルで構成される。
【0010】
しかしながら、このようなタングステン製のコイルは、放電時のスパッタリングに対する耐性があまり良好ではないという問題がある。すなわち、従来の低圧紫外線ランプでは、スパッタリングにより、電極は、比較的短時間で消耗してしまう。また、スパッタリング現象によって電極から飛散した飛散物がガラスバルブに付着すると、ガラスバルブが黒化してしまう。このため、従来の低圧紫外線ランプは、寿命が比較的短いという問題がある。
【0011】
本発明は、このような問題に鑑みなされたものであり、本発明では、電極の消耗が有意に抑制され、寿命を向上することが可能な低圧紫外線ランプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明では、内部空間に希ガスおよび水銀が封入された管状のガラスバルブと、該ガラスバルブの内部空間に、相互に対向して配置された一組の電極部とを有する低圧紫外線ランプであって、
前記電極部は、導電性マイエナイト化合物を有することを特徴とする低圧紫外線ランプが提供される。
【0013】
ここで、本発明による低圧紫外線ランプにおいて、少なくとも一方の電極部は、カップ状の電極を有しても良い。
【0014】
また、前記カップ状の電極は、少なくともカップの内表面に、導電性マイエナイト化合物の層を有しても良い。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、電極の消耗が有意に抑制され、寿命を向上することが可能な低圧紫外線ランプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】従来の低圧紫外線ランプの概略的な構成図である。
【図2】従来の低圧紫外線ランプの電極部分の概略的な拡大断面図である。
【図3】本発明による低圧紫外線ランプの電極部分の概略的な拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の構成を説明する。
【0018】
まず、本発明による低圧紫外線ランプの特徴をより良く理解するため、従来の低圧紫外線ランプの構成について、簡単に説明する。
【0019】
図1および図2には、従来の低圧紫外線ランプの概略的な構成を示す。図1は、従来の低圧紫外線ランプの概略的な全体構成図であり、図2は、従来の低圧紫外線ランプの電極部の概略的な拡大断面図である。
【0020】
図1に示すように、従来の低圧紫外線ランプ10は、紫外線透過性の管状のガラスバルブ20と、このガラスバルブ20の両端に設けられた一組の電極部30a、30bと、ガラスバルブ20の両端に設けられたアタッチメント部(端部組立体部)80a、80bとを有する。
【0021】
ガラスバルブ20は、通常、石英ガラスで構成される。ガラスバルブ20は、内部空間26を有し、この内部空間26には、アルゴンのような希ガスと、水銀とが充填される。
【0022】
次に、図2を参照して、電極部30aおよびアタッチメント部80aについて説明する。なお、図には示さないが、他方の電極部30bおよびアタッチメント部80bについても同様に構成される。
【0023】
図2に示すように、電極部30aは、コイル状のタングステンで構成された主電極35aと、この主電極35aの一端36aに電気的に接続されたモリブデン箔40aと、リード部50aとで構成される。
【0024】
リード部50aは、低圧紫外線ランプ10の外部から、主電極35aに電力を供給する役割を有する。
【0025】
リード部50aは、第1リード線52aと、黄銅片結合部55aと、第2リード線57aとを有する。第1リード線52aは、一端がモリブデン箔40aと接続される。第1リード線52aの他端は、黄銅片結合部55aによって、第2リード線57aの一端と結合される。第2リード線57aの他端は、ガラスバルブ20の外部、および後述するアタッチメント部80aのホルダ82aの外部まで導出される。これにより、ガラスバルブ20の外部から、主電極35aに電圧等を印加することができる。
【0026】
アタッチメント部80aは、ガラスバルブ20の端部から、リード部50aの第2リード線57aを気密状態で導出する役割を有する。また、アタッチメント部80aは、電極部30aをガラスバルブ20の内部空間26の所定の位置に固定する役割を有する。
【0027】
アタッチメント部80aは、ホルダ82aおよび接着剤84aを有する。
【0028】
ホルダ82aは、電極部30aの第1リード線52a、黄銅片結合部55a、および第2リード線57が内部に配置され、第2リード線57がアタッチメント部80aの外部に導通されるように構成される。
【0029】
接着剤84aは、ガラスバルブ20の端部とホルダ82aを結合する役割を有する。すなわち、ホルダ82aの開放端から、ガラスバルブの端部に向かって接着剤84aを注入することにより、電極部30aのモリブデン箔40aの少なくとも一部〜第1リード線52a〜黄銅片結合部55a〜第2リード線57の一部を、ガラスバルブ20の端部およびホルダ82aの内部に封止することができる。
【0030】
このように構成された従来の低圧紫外線ランプ10の作動の際には、電極部30a、30bのリード部の第2リード線57a、57bを介して、主電極に交流電圧が印加される。これにより、両主電極間に放電が生じ、内部空間に充填された希ガスがイオン化する。次に、イオン化した希ガスが陰極に衝突すると、2次電子が放出され、この2次電子によって水銀が励起される。また、励起された水銀が基底状態に戻る際に紫外線が生じるため、この紫外線をガラスバルブ20を介して外部に照射することができる。
【0031】
紫外線の照射波長は、例えば、約180nm〜約380nmの範囲である。
【0032】
ここで、従来の低圧紫外線ランプ10では、放電の際に二次電子を放出する役割を担う
主電極として、タングステン製のコイルが使用されている。
【0033】
しかしながら、このようなタングステン製のコイルは、放電時のスパッタリングに対する耐性があまり良好ではないという問題がある。すなわち、従来の低圧紫外線ランプ10では、スパッタリングにより、主電極は、比較的短時間で消耗してしまう。また、スパッタリング現象によって主電極から飛散した飛散物がガラスバルブ20に付着すると、ガラスバルブ20が黒化してしまう。このため、従来の低圧紫外線ランプ10は、寿命が比較的短いという問題がある。
【0034】
これに対して、本発明では、主電極部分が導電性マイエナイト化合物を含むという特徴を有する。
【0035】
ここで、「マイエナイト化合物」とは、ケージ(籠)構造を有する12CaO・7Al(以下「C12A7」ともいう)およびC12A7と同等の結晶構造を有する化合物(同型化合物)の総称である。
【0036】
また、本願において、「導電性マイエナイト化合物」とは、ケージ中に含まれる「フリー酸素イオン」の一部もしくは全てが電子で置換された、電子密度が1.0×1018cm−3以上のマイエナイト化合物を表す。全てのフリー酸素イオンが電子で置換されたときの電子密度は、2.3×1021cm−3である。
【0037】
なお、一般に、導電性マイエナイト化合物の電子密度は、マイエナイト化合物の電子密度により、2つの方法で測定される。電子密度は、1.0×1018〜3.0×1020cm−3未満の場合、導電性マイエナイト化合物粉末の拡散反射を測定し、クベルカムンク変換させた吸収スペクトルの2.8eV(波長443nm)の吸光度(クベルカムンク変換値)から算出される。この方法は、電子密度とクベルカムンク変換値が比例関係になることを利用している。以下、検量線の作成方法について説明する。
【0038】
電子密度の異なる試料を4点作成しておき、それぞれの試料の電子密度を、電子スピン共鳴(ESR)のシグナル強度から求めておく。ESRで測定できる電子密度は、1.0×1014〜1.0×1019cm−3程度である。クベルカムンク値とESRで求めた電子密度をそれぞれ対数でプロットすると比例関係となり、これを検量線とした。すなわち、この方法では、電子密度が1.0×1019〜3.0×1020cm−3では検量線を外挿した値である。
【0039】
電子密度は、3.0×1020〜2.3×1021cm−3の場合、導電性マイエナイト化合物粉末の拡散反射を測定し、クベルカムンク変換させた吸収スペクトルのピークの波長(エネルギー)から換算される。関係式は下記の式を用いた:

n=(−(Esp−2.83)/0.199)0.782

ここで、nは電子密度(cm−3)、Espはクベルカムンク変換した吸収スペクトルのピークのエネルギー(eV)を示す。
【0040】
また、本発明において、導電性マイエナイト化合物は、カルシウム(Ca)、アルミニウム(Al)および酸素(O)からなるC12A7結晶構造を有している限り、カルシウム(Ca)、アルミニウム(Al)および酸素(O)の中から選ばれた少なくとも1種の原子の一部が、他の原子や原子団に置換されていても良い。例えば、カルシウム(Ca)の一部は、マグネシウム(Mg)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、セリウム(Ce)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)および銅(Cu)からなる群から選択される1以上の原子で置換されていても良い。また、アルミニウム(Al)の一部は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、マグネシウム(Mg)、チタン(Ti)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)、スカンジウム(Sc)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、ヨーロピウム(Eu)、イットリビウム(Yb)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)およびテリビウム(Tb)からなる群から選択される1以上の原子で置換されても良い。また、ケージの骨格の酸素は、窒素(N)などで置換されていても良い。
【0041】
導電性マイエナイト化合物は、金属ニッケルおよびタングステンなど、通常の電極構成材料に比べて、スパッタリングに対する耐性が高いという特徴を有する。
【0042】
このため、本発明による低圧紫外線ランプでは、放電の際の主電極の消耗が有意に抑制される。また、これにより、本発明による低圧紫外線ランプでは、ガラスバルブの黒化が有意に抑制される。従って、本発明による低圧紫外線ランプでは、従来に比べて寿命を向上させることができる。
【0043】
(本発明による低圧紫外線ランプの構成)
以下、図面を参照して、本発明による低圧紫外線ランプの構成について詳しく説明する。ただし、電極部を除く他の部分は、図1に示した従来の低圧紫外線ランプ10の構成とほほ同様であるため、ここでは、電極部の構成についてのみ説明する。また、従来の低圧紫外線ランプ10と同じ構成部材については、図1および図2に示した参照符号を引用する。
【0044】
図3には、本発明による低圧紫外線ランプの電極部分の概略的な拡大断面図を示す。
【0045】
図3に示すように、本発明による低圧紫外線ランプの電極部130は、電極カップ131と、モリブデン箔140と、リード部(図示されていない)とで構成される。
【0046】
電極カップ131は、カップ部132および延伸部136を有し、延伸部136の先端は、モリブデン箔140と電気的に結合される。モリブデン箔140の他端(図示されていない)には、リード部が電気的に結合される。ただし、リード部の構成は、従来のリード部(例えば図2のリード部50a)と同様であるため、ここではこれ以上説明しない。
【0047】
電極部130は、従来の構成と同様、アタッチメント部の接着剤84aによって、ガラスバルブ20の端部に固定、配置される。従って、図3において、モリブデン箔140の少なくとも一部は、接着剤84aによって封止されている。
【0048】
ここで、電極カップ131は、少なくともカップ部132の内面に、導電性マイエナイト化合物の層135を有する。導電性マイエナイト化合物の層135は、カップ部132の全表面に形成されていても良い。あるいは、カップ部132自身が導電性マイエナイト化合物で構成されても良い。
【0049】
前述のように、導電性マイエナイト化合物は、スパッタに対する耐性が高いという特徴を有する。
【0050】
このため、電極カップ131のカップ部132の少なくとも内表面に、導電性マイエナイト化合物の層135を設置することにより、放電の間の電極部130のスパッタリングに対する耐性が向上し、電極部130、さらには低圧紫外線ランプの寿命が向上する。また、ガラスバルブ20の黒化の問題を有意に軽減することができる。
【0051】
(本発明による低圧紫外線ランプの各部材の仕様について)
以上、本発明による低圧紫外線ランプの特徴について説明した。ここで、各構成部材の仕様について、簡単に説明する。
【0052】
(ガラスバルブ20)
本発明による低圧紫外線ランプに使用されるガラスバルブには、紫外線を透過する特性を有する限り、いかなるガラスバルブを選定しても良い。
【0053】
通常の場合、ガラスバルブには、石英製のものが使用される。
【0054】
ガラスバルブの内部空間に充填される希ガスの圧力は、通常、4×10Pa〜4×10の範囲である。
【0055】
(電極部130)
電極カップ131の材質は、特に限られない。電極カップ131は、例えば、ニッケルおよび/またはモリブデン等の金属で構成される。あるいは、電極カップ131は、導電性マイエナイト化合物で構成されても良い。
【0056】
電極カップ131が導電性マイエナイト化合物で構成されない場合、電極カップ131のカップ部132に設置される導電性マイエナイト化合物の層135の厚さは、特に限られない。層135の厚さは、例えば、50μm〜100μmの範囲であっても良い。
【0057】
電極カップ131を導電性マイエナイト化合物で構成する場合、以下の方法が使用されても良い。
【0058】
例えば、酸化カルシウム(CaO)および酸化アルミニウム(Al)を、モル比換算で12:7となるように秤量、混合し、この混合粉末を、大気中、1350℃まで加熱して白色塊体を得る。これを、アルミナ製スタンプミル等で大きさが約5mm程度に粉砕後、さらに、アルミナ製自動乳鉢など粗粉砕して白色粒子にする。さらに、ジルコニアボールと粉砕溶媒としてのイソプロピルアルコールを、ジルコニア製容器に入れ、ボールミル粉砕処理した後、乾燥することによってイソプロピルアルコールを除去し、マイエナイト化合物の微粉末を得る。
【0059】
得られた粉末は、有機物などのバインダーと混合し、射出成型など一般的なセラミックス方法でカップ形状に成形する。成形体は、大気中1000℃でバインダーを除去後、蓋付カーボン容器内に該カーボン容器と触れないように設置し、雰囲気調整ができる電気炉で還元熱処理する。例えば、窒素雰囲気下で、300℃/時間の昇温速度で1250〜1300℃の範囲で6〜12時間加熱保持した後、300℃/時間の降温速度で室温まで冷却させることにより、カップ形状の導電性マイエナイト化合物焼結体を製造することができる。
【0060】
また、電極カップ131のカップ部132に、導電性マイエナイト化合物の層135を設置する場合、その方法は特に限られない。例えば、導電性マイエナイト化合物の層135は、以下の方法により、電極カップ131のカップ部132に形成しても良い。
【0061】
電極カップ131のカップ部132に、導電性マイエナイト化合物粉末のペーストをディスペンサにより注入し、余分なペーストを除去した後、80℃で2時間保持することでペースト中の有機溶剤を乾燥し、導電性マイエナイト化合物粉末の乾燥膜付電極を作製する。なお、導電性マイエナイト化合物粉末は、たとえば国際公開第2006/19674号に示されているような、非導電性マイエナイト化合物を蓋付きカーボン容器中に入れて、1300℃で熱処理する方法により、調製することができる。
【0062】
次に、前記導電性マイエナイト化合物粉末の乾燥膜付電極を、蓋付カーボン容器内に、該カーボン容器と触れないようにして設置し、雰囲気調整ができる電気炉で還元熱処理する。還元熱処理の前に、例えば10-4Paの真空下で、500℃まで15分で昇温し、500℃で30分保持して、バインダーを除去しても良い。その後、さらに1300℃まで24分で昇温し、1300℃で30分温度保持して熱処理を施し、室温まで急冷却させることで、電極の135aのカップ内に、導電性マイエナイト化合物の層135を形成できる。
【0063】
第1および第2のリード線(52a、57a、57b)の材質は、導電性を有するものである限り、特に限られない。通常の場合、第1および第2のリード線は、モリブデンおよび/またはタングステンで構成される。
【0064】
なお、本発明による低圧紫外線ランプにおいて照射される紫外線の波長は、低圧紫外線ランプの用途によって、適宜選択することができる。例えば、本発明による低圧紫外線ランプを殺菌用に使用する場合、照射紫外線の波長は、254nmであっても良い。また、本発明による低圧紫外線ランプをオゾン発生装置として使用する場合、照射紫外線の波長は、187nmであっても良い。
【0065】
以上、図1〜図3を用いて、本発明による低圧紫外線ランプの特徴について説明した。しかしながら、これらの記載は、単なる一例に過ぎないことは当業者には明らかである。例えば、本発明において、電極部のリード部50aは、単一のリード線で構成されても良い。また、アタッチメント部80a、80bは、図2に示したホルダ82aとは別の構成のホルダを有しても良い。
【0066】
すなわち、図面および上記記載は、本発明の一実施例を示すためのみに使用されており、本発明を限定するものと解してはならない。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、除菌または殺菌等に使用される低圧紫外線ランプ等に利用することができる。
【符号の説明】
【0068】
10 従来の低圧紫外線ランプ
20 ガラスバルブ
26 内部空間
30a、30b 電極部
35a 主電極
36a 主電極の一端
40a モリブデン箔
50a リード部
52a 第1リード線
55a 黄銅片結合部
57a、57b 第2リード線
80a、80b アタッチメント部
82a ホルダ
84a 接着剤
130 本発明による低圧紫外線ランプの電極部
131 電極カップ
132 カップ部
135 導電性マイエナイト化合物の層
136 延伸部
140 モリブデン箔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間に希ガスおよび水銀が封入された管状のガラスバルブと、該ガラスバルブの内部空間に、相互に対向して配置された一組の電極部とを有する低圧紫外線ランプであって、
前記電極部は、導電性マイエナイト化合物を有することを特徴とする低圧紫外線ランプ。
【請求項2】
少なくとも一方の電極部は、カップ状の電極を有することを特徴とする請求項1に記載の低圧紫外線ランプ。
【請求項3】
前記カップ状の電極は、少なくともカップの内表面に、導電性マイエナイト化合物の層を有することを特徴とする請求項2に記載の低圧紫外線ランプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−105532(P2013−105532A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246620(P2011−246620)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(000000044)旭硝子株式会社 (2,665)
【Fターム(参考)】