説明

低電圧検出回路、及びそれを備える電源回路

【課題】 電源電圧が瞬断した場合でも、電源電圧が低電圧であることを確実に検出すること。
【解決手段】 微分回路(抵抗R4,コンデンサ5)がメイン電源部4の出力電圧の微分波形を生成し、スイッチ手段(ダイオードD4,抵抗R3,コンデンサC4)に供給する。スイッチ手段は、微分回路の出力電圧が低下するとダイオードD4がオン状態になって、マイコン6の電圧検出端子bに、電源電圧が低電圧になったことを示すローレベルの電圧を供給する。メイン電源部4の出力電圧が瞬断した場合であっても、微分回路が出力電圧の瞬間的な立ち下がりエッジに反応して、出力電圧を低下させるので、マイコン6は出力電圧が低下したことを確実に判断することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定ノードの電源電圧が低電圧であることを検出する低電圧検出回路およびそれを備える電源回路に関する。
【背景技術】
【0002】
図6は、従来の電源回路31を示す回路図である。電源回路31は、スイッチング電源部2と、スタンバイ電源部3と、メイン電源部4と、マイコン用電源部5と、マイコン6と、スイッチ部9とを備える。スタンバイ電源部3は、マイコン6に供給する電源電圧を生成する。主にスタンバイ状態(メイン電源部4がオフ状態、スタンバイ電源部3がオン状態であって、マイコン6のみに電源電圧を供給する状態)の時に、スタンバイ電源部3で生成された電源電圧がマイコン6で使用される。メイン電源部4は、アンプ回路やDSP等のメイン回路8に供給する電源電圧を生成する。マイコン用電源部5は、スタンバイ電源部3から電源電圧が与えられ、マイコン6に供給する電源電圧を生成する。マイコン用電源部5は、スタンバイ電源部3からの電圧を充電するコンデンサC3、及び、レギュレータ9を含む。メイン電源部4の後段にはスイッチ部9が設けられている。スイッチ部9をオフ状態にすることによって、メイン電源部4をオフ状態にし、スタンバイ状態にすることができる。
【0003】
電源回路31は、低電圧検出回路32をさらに備えている。低電圧検出回路32は、入力交流電圧(商用交流電源)が停電などの理由によって低下し、メイン電源部4の出力電圧が低下したことを検出する。低電圧検出回路32は、メイン電源部4からの電源電圧が低電圧であることを検出すると、マイコン6の電圧検出端子bにローレベルの電圧を与える。マイコン6は電圧検出端子bに与えられたローレベルに基づいて、制御端子cからスイッチ部9をオフ状態にする信号を出力する。これに応じて、スイッチ部9はオフ状態になり、メイン電源部4がオフ状態になり、スタンバイ状態になる。入力交流電圧が低電圧になると、メイン回路8であるDSPがハングアップ等の動作不良を起こす危険性があるので、メイン電源部4からの電源電圧が低電圧であることをマイコン6が検出した時に、スタンバイ状態にすることによって、このような問題を防止することができる。
【0004】
しかし、電源回路31がトランスの一次側の回路としてスイッチング電源部2を備える場合、メイン電源部4から供給される電源電圧が瞬間的に低電圧になり、その後、元の電圧値に戻る場合がある。低電圧検出回路31は、ツェナーダイオードD5のツェナー電圧によって低電圧を検出する構成であるので、電源電圧が一瞬だけ低電圧になることを検出することが困難である。その結果、マイコン6が、電源電圧が低電圧になったことを検出できずに、スタンバイ状態に移行することができずに、DSPがハングアップしてしまうという問題がある。
【0005】
【特許文献1】特開2006−40651号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、電源電圧が瞬断した場合でも、電源電圧が低電圧であることを確実に検出する低電圧検出回路およびそれを備えた電源回路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の好ましい実施形態による低電圧検出回路は、所定ノードにおける電源電圧が所定値以下であることを検出し、制御手段の電圧検出端子に、前記所定ノードにおける電源電圧が前記所定値以下であることを示す信号を供給する低電圧検出回路であって、前記所定ノードにおける電源電圧の微分波形を生成することにより、前記所定ノードにおける電源電圧が低下した際に、出力電圧を低下させる微分回路と、前記微分回路と前記電圧検出端子との間に設けられ、前記微分回路の出力電圧が低下した際にオン状態になることにより、前記所定ノードにおける電源電圧が前記所定値以下であることを示す信号を前記電圧検出端子に供給し、前記微分回路の出力電圧が低下していない際にオフ状態になることにより、前記所定ノードにおける電源電圧が前記所定値以下であることを示す信号を前記電圧検出端子に供給しないスイッチ手段とを備える。
【0008】
微分回路が電源電圧の微分波形を生成し、スイッチ手段に供給する。スイッチ手段は、微分回路の出力電圧が低下するとオン状態になって、制御手段の電圧検出端子に、電源電圧が所定値以下になったことを示す信号を供給する。電源電圧が瞬断した場合であっても、微分回路が電源電圧の瞬間的な立ち下がりエッジに反応して、出力電圧を低下させる。その結果、スイッチ手段が、電源電圧が所定値以下になったことを示す信号を制御手段に出力することができる。従って、電源電圧が瞬断する場合であっても、制御手段は電源電圧が低下したことを確実に判断することができる。
【0009】
好ましくは、前記スイッチ手段がダイオードを含み、前記ダイオードのカソードが前記微分回路の出力端に接続され、前記ダイオードのアノードが前記電圧検出端子に接続されている。
【0010】
微分回路が電源電圧の微分波形を生成し、ダイオードのカソードに供給する。ダイオードは、微分回路の出力電圧が低下するとオン状態になって、制御手段の電圧検出端子に、電源電圧が所定値以下になったことを示すローレベルの電圧を供給する。電源電圧が瞬断した場合であっても、微分回路が電源電圧の瞬間的な立ち下がりエッジに反応して、出力電圧を低下させる。その結果、ダイオードが、電源電圧が所定値以下になったことを示すローレベルの電圧を制御手段に出力することができる。
【0011】
好ましくは、前記微分回路が、第1抵抗と第1コンデンサとを含み、前記スイッチ手段が、第2抵抗と第2コンデンサとをさらに含み、前記第1コンデンサの一端が前記所定ノードに接続され、前記第1コンデンサの他端が前記第1抵抗の一端と、前記ダイオードのカソードとに接続され、前記ダイオードのアノードが前記第2抵抗の一端と、前記第2コンデンサの一端とにさらに接続され、前記第2抵抗の他端が、前記第1抵抗の他端と、所定電源ラインとに接続され、所定の電圧が供給されており、前記第2コンデンサの他端が、接地電位に接続されている。
【0012】
電源電圧が低下していない場合には、ダイオードのカソード電圧はアノード電圧と導通開始電圧との合計電圧以上になっているので、ダイオードはオフ状態であり、所定電源ラインからの電圧が第2抵抗を介して第2コンデンサに充電され、その充電電圧がハイレベルの電圧として電圧検出端子に供給される。一方、電源電圧が低下した際には、ダイオードのカソード電圧はアノード電圧と導通開始電圧との合計電圧未満になるので、ダイオードはオン状態になり、第2コンデンサの充電電圧がダイオードを介して第1コンデンサに放電し、その結果、ローレベルの電圧が電圧検出端子に供給される。
【0013】
本発明の好ましい実施形態による電源回路は、入力電圧が与えられ、メイン回路を動作させる電源電圧を生成するメイン電源部と、入力電圧が与えられ、前記制御手段を動作させる電源電圧を生成するスタンバイ電源部と、上記のいずれかに記載の低電圧検出回路であって、前記所定ノードの電源電圧が前記メイン電源部の出力電圧である前記低電圧検出回路と、前記低電圧検出回路から、前記メイン電源部の出力電圧が前記所定値以下であることを示す信号が供給される前記電圧検出端子を有し、前記メイン電源部の出力電圧が前記所定値以下であることを示す信号が供給された際に、前記メイン電源部の出力電圧が低電圧であることに対応する所定の処理を実行する前記制御手段とを備える。
【0014】
好ましくは、ユーザ操作によって電源オン状態からスタンバイ状態に移行させる指示が入力された場合に、前記制御手段が、前記メイン電源部の出力電圧が前記所定値以下であることを示す信号が前記電圧検出端子に供給された場合でも、前記メイン電源部の出力電圧が低電圧であることに対応する所定の処理を実行しない。
【0015】
電源オン状態からスタンバイ状態に移行する際には、メイン電源部の出力電圧が低下するので、メイン電源部の出力電圧が低電圧であることを微分回路が検出し、スイッチ手段がオン状態になって、メイン電源部の出力電圧が低電圧であることを示す信号を電圧検出端子に供給してしまう。しかし、電源オン状態からスタンバイ状態に移行する際には、制御手段は、電圧検出端子に供給される当該信号に応じて、上記処理を実行しないので、誤動作が生じることを防止することができる。
【0016】
好ましくは、電源回路は、前記スタンバイ電源部の出力電圧が第2所定値以下であることを検出し、前記制御手段の前記電圧検出端子に、前記スタンバイ電源部の出力電圧が前記第2所定値以下であることを示す信号を供給する第2低電圧検出回路をさらに備える。
【0017】
好ましくは、前記微分回路が、第1抵抗と第1コンデンサとを含み、前記スイッチ手段が、第1ダイオードと第2抵抗と第2コンデンサとを含み、前記第1コンデンサの一端が前記メイン電源部の出力端に接続され、前記第1コンデンサの他端が前記第1抵抗の一端と、前記第1ダイオードのカソードとに接続され、前記第1ダイオードのアノードが前記第2抵抗の一端と、前記第2コンデンサの一端と、前記電圧検出端子とに接続され、前記第2抵抗の他端が、前記第1抵抗の他端と、所定電源ラインとに接続され、所定の電圧が供給されており、前記第2コンデンサの他端が、接地電位に接続されており、前記第2低電圧検出回路が、ツェナーダイオードと第3抵抗と第2ダイオードとを含み、前記ツェナーダイオードのカソードが前記スタンバイ電源部の出力端に接続され、前記ツェナーダイオードのアノードが前記第3抵抗の一端と前記第2ダイオードのカソードとに接続され、前記第2ダイオードのアノードが、前記電圧検出端子と、前記第2抵抗の一端と、前記第2コンデンサの一端と、前記第1ダイオードのアノードとに接続され、前記第3抵抗の他端が接地電位に接続されている。
【0018】
本発明の別の好ましい実施形態による低電圧検出回路は、所定ノードにおける電源電圧が所定値以下であることを検出し、制御手段の電圧検出端子に、前記所定ノードにおける電源電圧が前記所定値以下であることを示す信号を供給する低電圧検出回路であって、前記所定ノードにおける電源電圧の微分波形を生成することにより、前記所定ノードにおける電源電圧が低下した際に出力電圧を低下させ、前記所定ノードにおける電源電圧が前記所定値以下であることを示す信号を前記電圧検出端子に供給し、前記所定ノードにおける電源電圧が低下していない際に出力電圧を低下させず、前記所定ノードにおける電源電圧が前記所定値以下であることを示す信号を前記電圧検出端子に供給しない微分回路を備える。
【発明の効果】
【0019】
電源電圧が瞬断した場合であっても、微分回路が電源電圧の瞬間的な立ち下がりエッジに反応して、出力電圧を低下させる。その結果、スイッチ手段が、電源電圧が所定値以下になったことを示す信号を制御手段に出力することができる。従って、電源電圧が瞬断する場合であって、制御手段は電源電圧が低下したことを判断することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。図1は、本発明の好ましい実施形態による低電圧検出回路7を備える電源回路1を説明するための概略回路図である。電源回路1は、スイッチング電源部2、スタンバイ電源部3、メイン電源部4、マイコン用電源部5、制御手段(以下、マイコンという。)6、低電圧検出回路7およびスイッチ部9を備える。なお、電源状態として、電源オン状態とスタンバイ状態とを有する。電源オン状態では、スタンバイ電源部3とメイン電源部4とが共にオン状態であり、スタンバイ状態ではスタンバイ電源部3のみがオン状態であり、メイン電源部4はオフ状態である。
【0021】
スイッチング電源部2は、入力交流電圧(商用交流電源)を整流及び平滑した直流電圧を、MOSFET等のスイッチング素子に供給し、スイッチング素子を所定周波数でスイッチング動作させることによって、トランスの一次巻線に矩形波状の交流電圧を出力する。トランスの二次巻線にはスタンバイ電源部3およびメイン電源部4が接続されているので、スタンバイ電源部3およびメイン電源部4に交流電圧が供給される。
【0022】
スタンバイ電源部3は、マイコン6および図示しないマイコン6の周辺回路(例えばリモコン受信部および表示部等)に電源電圧を供給するための回路である。スタンバイ電源部3は、整流回路D1、及び、コンデンサC1、抵抗R1を備えている。整流回路D1はトランスからの交流電圧を整流し、直流電圧を生成する。コンデンサC1及び抵抗R1は、直流電圧を平滑する。
【0023】
メイン電源部4は、電源回路1の出力端に接続されるメイン回路8(電源供給先の回路であり例えばアンプ回路やDSP等)に電源電圧を供給するための回路である。メイン電源部3は、整流回路D2、及び、コンデンサC2、抵抗R2を備えている。整流回路D2はトランスからの交流電圧を整流し、直流電圧を生成する。コンデンサC2、抵抗R2は、直流電圧を平滑する。
【0024】
メイン電源部4とメイン回路8との間にはスイッチ部9が設けられている。スイッチ部9は、マイコン6の制御端子cから供給される制御信号によってオン状態又はオフ状態に制御される。スイッチ部9がオン状態になることにより、メイン電源部4がオン状態となり、電源オン状態になる。一方、スイッチ部9がオフ状態になることにより、メイン電源部4がオフ状態となり、スタンバイ状態になる。スイッチ部9は、例えば1又は複数のスイッチ素子(MOSFET)によって構成されている。
【0025】
マイコン用電源部5は、スタンバイ電源部2からの電圧が供給され、マイコン6にマイコン動作電圧を供給する回路である。マイコン用電源部5は、コンデンサC3及びレギュレータ9を備える。コンデンサC3にはマイコン6に供給するための電圧が充電される。レギュレータ9は、コンデンサC3から電圧が供給され、マイコン6の動作に必要な安定化直流電圧を生成する。レギュレータ9の出力端は、マイコン6の電圧入力端子aに接続されている。
【0026】
マイコン6は、電源回路1から電源電圧が供給される電気機器(電子機器)全体を制御するものである。マイコン6は、入力交流電圧(メイン電源部4の出力電圧)が低電圧である(すなわち、所定電圧以下である)と判断した場合に、メイン電源部が低電圧であることに対応する処理を実行する(本例では、メイン電源部3をオフ状態にするよう制御する)。具体的には、マイコン6は、スイッチ部9をオフ状態にするための信号(例えばローレベルの電圧)を出力する。もしくは、低電圧に対応する処理は、マイコン6が図示しないミュート回路にミュート状態になるようにコマンドを送信するミュート処理であってもよい。
【0027】
マイコン6は、電圧入力端子a、電圧検出端子b及び制御端子cを備える。電圧入力端子aは、マイコン用電源部5からマイコン6を動作するために必要なマイコン動作電圧が供給される端子である。電圧検出端子bは、低電圧検出回路7から入力交流電圧(詳細には、メイン電源部4が出力する電圧)が低電圧であることを示す信号(例えば、ローベルの電圧)が供給される端子である。マイコン6は、電圧検出端子bに入力される電圧と所定の基準電圧とを比較し、入力される電圧が基準電圧以下である場合に、メイン電源部4の出力電圧が低電圧であると判断する。制御端子cは、メイン電源部3のオン状態又はオフ状態を制御するための信号(例えば、オフ状態にする場合はローレベルの電圧、オン状態にする場合はハイレベルの電圧)をスイッチ部9に出力する端子である。
【0028】
低電圧検出回路7は、メイン電源部4の出力電圧が低電圧であることを検出する。すなわち、低電圧検出回路7は、メイン電源部4からの電圧が所定電圧以下であることを検出する。所定電圧は、マイコン6がメイン電源4からの電圧が低電圧であると判断する電圧値である。低電圧検出回路7は、メイン電源部4からの電圧が所定電圧以下であることを検出すると、メイン電源部4からの電圧が低電圧であることを示す検出信号(ローレベルの電圧)をマイコン6の電圧検出端子bに与える。
【0029】
低電圧検出回路7は、コンデンサC5と抵抗R4とを含む微分回路、及び、ダイオードD4と、抵抗R3と、コンデンサC4とを含むスイッチ手段を有する。微分回路は、所定ノード(本例ではメイン電源部4の出力端)における電源電圧の微分波形を生成することにより、メイン電源部4の出力端における電源電圧が低下したことを検出し、その出力電圧を低下させる。また、微分回路は、メイン電源部4の出力端における電源電圧が増加したことを検出し、その出力電圧を増加させる。
【0030】
スイッチ手段は、微分回路と電圧検出端子bとの間に設けられ、微分回路の出力電圧が低下した際にオン状態になることにより、メイン電源部4の出力端における電源電圧が所定電圧以下であることを示す信号を電圧検出端子bに供給し、微分回路の出力電圧が低下していない際にオフ状態になることにより、メイン電源部4の出力端における電源電圧が所定電圧以下であることを示す信号を電圧検出端子bに供給しない。つまり、ダイオードD4は、カソードに微分回路からの微分波形が供給され、アノードにマイコン用電源部5からの電圧が供給されることにより、微分回路の出力電圧が低下した場合のみオン状態になり、電圧検出端子bの電圧を低下させる。
【0031】
コンデンサC5の一端は、メイン電源部4の出力端に接続され、その他端がダイオードD4のカソードと抵抗R4の一端とに接続されている。ダイオードD4のアノードは、抵抗R3の一端と、コンデンサC4の一端と、マイコン6の電圧検出端子bとに接続されている。抵抗R3の他端は、抵抗R4の他端と、マイコン用電源部5の出力端とに接続されている。コンデンサC4の他端は接地電位に接続されている。
【0032】
電気機器には、電源オン状態とスタンバイ状態とを相互に切り換えるための図示しない電源ボタンが設けられている。マイコン6は、ユーザ操作によって電源オン状態からスタンバイ状態にする指示が入力されたことを判断したとき、電圧検出端子bの入力を無効にし、電圧検出端子bに低電圧であることを示すローレベルの電圧が供給されても、低電圧であると判断せず、低電圧に対応する処理を実行しない。
【0033】
これは、電源オン状態からスタンバイ状態に移行させるとき、マイコン6はスイッチ部9をオフ状態にし、メイン電源部4をオフ状態に制御するので、メイン電源部4の出力電圧が低下し、低電圧検出回路7はこの電圧低下を検出し、ローレベルの電圧を電圧検出端子bに供給する。マイコン6が電圧検出端子bに入力されるローレベルの電圧に基づいて、低電圧に対応する動作を実行すると動作不良が生じる可能性がある。しかし、電源オン状態からスタンバイ状態に移行する際には、少なくとも所定時間、電圧検出端子bを無効にすることによってこの問題を解決することができる。
【0034】
以上の構成を有する電源回路1についてその動作を説明する。図2は、電源回路1の各部の波形を示すタイムチャートであり、A〜Cは図1の各ノードA〜Cにおける波形をそれぞれ示す。図3は、マイコン6の処理を示すフローチャートである。
【0035】
電源オン状態において、時刻t1までは、スイッチング電源部2に入力される商用交流電源が低電圧ではなく正常な電圧値である。そのため、メイン電源部4の出力電圧は正常電圧に維持されている。低電圧検出回路7において、抵抗R4及びコンデンサC5を含む微分回路は、メイン電源部4の出力電圧(A点電圧)を微分し、A点電圧の変化(立ち下がり及び立ち上がり)を検出する。時刻t1までは、A点電圧が低下しないので、微分回路の出力電圧は所定電圧に維持されている。
【0036】
ダイオードD4のアノードには、マイコン用電源部5からマイコン動作電圧が抵抗R3を介して供給されており、カソードには微分回路の出力電圧が供給されている。時刻t1において微分回路の出力電圧が低下するまでは、ダイオードD4のカソード電圧は、アノード電圧とダイオードD4の導通開始電圧(例えば0.6V)との合計電圧以上になっているので、ダイオードD4はオフ状態になっている。従って、マイコン6の電圧検出端子bには、マイコン用電源部5からのマイコン動作電圧が抵抗R3を介して供給され、ハイレベルの電圧が供給されている(すなわち、メイン電源部4の出力電圧が低電圧であることを示す電圧が供給されていない)。
【0037】
ここで、図3に示すように、マイコン6は、電圧検出端子bにローレベルの電圧が供給されたか否かを監視している(S6)。マイコン6は、電圧検出端子bにハイレベルの電圧が供給されていることを判断するので(S6でNO)、低電圧に対する処理を実行しない。
【0038】
次に、時刻t1〜t2に、電源オン状態において、スイッチング電源部2に入力される商用交流電源が瞬間的に低電圧になる(瞬断される)と、メイン電源部4から出力される電圧が瞬間的に低電圧になる。つまり、メイン電源部4の出力電圧が瞬間的に低下し、その後、瞬間的に増加する。このような電圧が微分回路によって微分されることによって、微分回路の出力電圧は、A点電圧の急峻な低下に応答して瞬間的に低下すると共に、その後、A点電圧の急峻な増加に応答して瞬間的に増加する。
【0039】
微分回路の出力電圧が瞬間的に低下すると、ダイオードD4のカソード電圧は、アノード電圧とダイオードD4の導通開始電圧(例えば0.6V)との合計電圧未満になるので、ダイオードD4はオン状態になる。従って、マイコン用電源部5からのマイコン動作電圧によってコンデンサC4に充電されている電圧がダイオードD4を介してコンデンサC5側に放電される(ダイオードD4からコンデンサC5に向かって電流が流れる)ことによって、マイコン6の電圧検出端子bに供給される電圧が低下し、ハイレベルからローレベルに反転する。
【0040】
また、微分回路の出力電圧が増加すると、ダイオードD4のカソード電圧は、アノード電圧とダイオードD4の導通開始電圧(例えば0.6V)との合計電圧以上になるので、ダイオードD4はオフ状態になる。従って、マイコン用電源部5からのマイコン動作電圧によってコンデンサC4が充電され、マイコン6の電圧検出端子bに供給される電圧が増加し、ローレベルからハイレベルに反転する。
【0041】
マイコン6は、図3に示すように、電圧検出端子bに入力される電圧がハイレベルからローレベルに反転したことを判断すると(S6でYES)、メイン電源部4の出力電圧が低電圧になってDSP等に動作不良が生じると判断し、例えば、時刻t2において低電圧に対応した処理を実行する(S7)。例えば、マイコン6は、制御端子cからスイッチ部9をオフ状態にする制御信号を出力する。これに応じてスイッチ部9がオフ状態になり、メイン電源部4はオフ状態になるので、電源オン状態からスタンバイ状態に移行する。スタンバイ状態になることによって、DSPがハングアップする等の動作不良を防止することができる。
【0042】
次に、商用交流電源が低電圧になるのではなく、ユーザ操作によって電源オフ状態からスタンバイ状態に移行する場合を、図4のタイムチャートを参照して、説明する。図3に示すように、マイコン6は、ユーザ操作によって電源オン状態からスタンバイ状態に移行する指示が入力されたか否かを監視しており(S1)、時刻t11において、ユーザ操作によって電源オン状態からスタンバイ状態にする指示が入力されると(S1でYES)、マイコン6は制御端子cからスイッチ部9をオフ状態にする制御信号を出力する(S2)。スイッチ部9は制御信号に応答してオフ状態になり、電源オン状態からスタンバイ状態に移行する。その結果、時刻t11〜t12において、メイン電源部4の出力電圧(A点電圧)が低下する。
【0043】
続いて、マイコン6は、電圧検出端子bを無効にし、電圧検出端子bにローレベルの電圧が入力されても低電圧に対応した処理を実行しないようになる(S3)。そして、マイコン6は、例えば内蔵するタイマーのカウントを開始することにより、電圧検出端子bを無効にしてから所定時間経過したか否かを監視する(S4)。この所定時間は、微分回路の出力電圧が低下した後、増加して元の電圧に戻るまでの時間(つまり、時刻t11〜t12の時間)に設定されている。
【0044】
低電圧検出回路7において、A点電圧が低下すると、これに応答して微分回路の出力電圧は、時刻t11〜t12において低下すると共に、その後増加する。微分回路の出力電圧が低下すると、ダイオードD4のカソード電圧は、アノード電圧とダイオードD4の導通開始電圧(例えば0.6V)との合計電圧未満になるので、ダイオードD4はオン状態になる。従って、マイコン用電源部5からのマイコン動作電圧によってコンデンサC4に充電されていた電圧がダイオードD4を介してコンデンサC5側に放電する(ダイオードD4からコンデンサC5に向かって電流が流れる)ことによって、マイコン6の電圧検出端子bに供給される電圧が低下し、ハイレベルからローレベルに反転する。
【0045】
また、微分回路の出力電圧が増加すると、ダイオードD4のカソード電圧は、アノード電圧とダイオードD4の導通開始電圧(例えば0.6V)との合計電圧以上になるので、ダイオードD4はオフ状態になる。従って、マイコン用電源部5からのマイコン動作電圧によってコンデンサC4が充電され、マイコン6の電圧検出端子bに供給される電圧が増加し、ローレベルからハイレベルに反転する。
【0046】
上記のように、時刻t11〜t12においては、電源オン状態からスタンバイ状態に移行することに伴い低電圧検出回路7から電圧検出端子bに供給される電圧がハイレベルからローレベルに反転する。しかし、マイコン6は、S3において電圧検出端子bを無効にしているので、ローレベルの電圧が電圧検出端子bに入力されても、低電圧に対応する処理を実行することがない。
【0047】
その後、マイコン6は、電圧検出端子bを無効にしてから所定時間経過したと判断した場合に(S4でYES)、電圧検出端子bを有効にし(S5)、処理を終了する。なお、本例では、スタンバイ状態になると、メイン電源部4がオフ状態になっているので、微分回路の出力電圧に変化はなく、電圧供給端子bにローレベルの電圧が供給されることはない。そのため、次にスタンバイ状態から電源オン状態に移行する際に、電圧供給端子bを有効にするようにしてもよい。しかし、後述する図5に示す電源回路21においては、スタンバイ状態においてスタンバイ電源部3の出力電圧が低電圧であるかを検出しているので、所定時間経過したときに、電圧検出端子bを有効にする必要がある。
【0048】
以上のように、電源回路1によると、低電圧検出回路7が微分回路を有するので、メイン電源部4の出力電圧が瞬断する場合であっても、低電圧であることを示すローレベルの電圧を電圧検出端子bに供給することができる。また、A点をマイコン6の電圧検出端子bに直接接続すると、微少電流がマイコン6の電圧検出端子bに供給されノイズの発生につながるが、本例では、微分回路のコンデンサC5によって微小電流をカットすることができる。また、微分回路によって瞬間的な電圧低下を検出できるので、マイコン6は瞬間的にミュート処理を実行することができ、ポップノイズ(例えばスイッチ9のオフに起因するノイズ)の発生を防止することができる。
【0049】
次に、本発明の別の好ましい実施形態による電源回路21を、図5を参照して説明する。電源回路21は、図1の電源回路1の各構成に加えて、第2低電圧検出回路22をさらに備えている。第2低電圧検出回路22は、例えば、スタンバイ電源部2の出力端に接続されており、スタンバイ電源部2の出力電圧が低電圧(第2所定電圧以下)になったことを検出し、低電圧であることを示すローベルの電圧をマイコン6の電圧検出端子bに供給する。すなわち、第2低電圧検出回路22は、低電圧検出回路7と、抵抗R3及びコンデンサC4を共有し、ダイオードオア接続されている。従って、マイコン6の電圧検出端子bは、メイン電源部4の出力電圧が低電圧であることを示すローレベルの電圧が供給される端子と、スタンバイ電源部3の出力電圧が低電圧であることを示すローレベルの電圧が供給される端子とを兼用しているので、マイコン6の端子数を削減し、コストを低減することができる。
【0050】
第2低電圧検出回路22は、ツェナーダイオードD5、ダイオードD6及び抵抗R5を含む。ツェナーダイオードD5は、カソードがスタンバイ電源部2の出力端に接続され、アノードがダイオードD6のカソードと抵抗R5の一端とに接続されている。ダイオードD6のアノードは電圧検出端子bとコンデンサC4と抵抗R3とに接続され、抵抗R5の他端は接地電位に接続されている。ツェナーダイオードD5およびダイオードD6は、スタンバイ電源部2からの電圧が低電圧であることを検出して、マイコン6の電圧検出端子bに与える電圧をローレベルに切り換える。
【0051】
電源回路21の動作を説明する。スタンバイ状態において、メイン電源部4はオフ状態になっているので、低電圧検出回路7の微分回路によってメイン電源部4の出力電圧の正常な電圧から低電圧への立ち下がりが検出されることはなく、ダイオードD4はオフ状態を維持し、ダイオードD4によってローレベルの電圧が電圧検出端子bに供給されることはない。
【0052】
一方、第2低電圧検出回路22については、スイッチング電源部2に供給される商用交流電源が低電圧でない場合(スタンバイ電源部3の出力電圧が第2所定電圧より大きい場合)、スタンバイ電源部3の出力電圧がツェナーダイオードD5のツェナー電圧以上であり、ツェナーダイオードD5がオン状態である。従って、ダイオードD6は逆方向電圧が与えられる(カソード電圧が高くなる)ので、ダイオードD6はオフ状態で電流が流れない。そのため、マイコン6の電圧検出端子bに供給される電圧は、マイコン用電源部5からのマイコン動作電圧(ハイレベルの電圧)である。従って、マイコン6は、低電圧に対応する処理を実行しない。
【0053】
スタンバイ電源部2の出力電圧が第2所定電圧以下である場合、スタンバイ電源部3の出力電圧がツェナーダイオードD5のツェナー電圧より小さくなり、ツェナーダイオードD5がオフ状態になる。ダイオードD6は、順方向電圧が与えられ(アノード電圧がカソード電圧より高くなり)、オン状態になり電流が流れる。そのため、マイコン6の電圧検出端子bに供給される電圧は、抵抗R3、R5によって分圧され、ローレベルの電圧になる。従って、マイコン6は、スタンバイ電源部3の出力電圧が低電圧であると判断し、低電圧に対応する処理を実行する。例えば、マイコン6が動作を停止することによって、マイコン6が不具合を発生することを防止する。
【0054】
なお、電源オン状態において、メイン電源部4の出力電圧が低電圧になる場合には、低電圧検出回路7がローレベルの電圧をマイコン6の電圧検出端子bに供給し、スタンバイ電源部3の出力電圧が低電圧になる場合には、第2低電圧検出回路22がローレベルの電圧をマイコン6の電圧検出端子bに供給する。
【0055】
以上のように、本例によると1つの電圧検出端子bで複数のノードの電源電圧が低電圧であることを検出することができる。また、スタンバイ状態においては、低電圧検出回路7においてコンデンサC5によって直流電圧が開放状態とされているので、ダイオードD4に電流が流れず、無駄な消費電力を抑制することができる。なお、本例において、3つ以上の低電圧検出回路が電圧検出端子bに接続されていてもよい。また、微分回路を備える低電圧検出回路を複数並列に接続してもよい。
【0056】
次に、本発明のさらに別の好ましい実施形態による電源回路41を、図6を参照して説明する。電源回路41は、図1の電源回路1と比較して、低電圧検出回路47が、ダイオードD4、抵抗R3、コンデンサC4からなるスイッチ手段を有していない点で異なり、その他は同じである。コンデンサC5と抵抗R4とからなる微分回路の出力端は、抵抗R41を介してマイコン6の電圧検出端子bに接続されている。電源回路41において、A点およびB点の各波形は図2に示すA点およびB点の波形と同じである。
【0057】
動作を説明すると、電源オン状態において、時刻t1までは、スイッチング電源部2に入力される商用交流電源が低電圧ではなく正常な電圧値である。そのため、メイン電源部4の出力電圧は正常電圧に維持されている。低電圧検出回路47において、抵抗R4及びコンデンサC5を含む微分回路は、メイン電源部4の出力電圧(A点電圧)を微分し、A点電圧の変化(立ち下がり及び立ち上がり)を検出する。時刻t1までは、A点電圧が低下しないので、微分回路の出力電圧は所定電圧に維持されている。従って、マイコン6の電圧検出端子bに、ハイレベルの電圧(所定電圧)が供給されている(すなわち、メイン電源部4の出力電圧が低電圧であることを示す電圧が供給されていない)。マイコン6は、電圧検出端子bにハイレベルの電圧が供給されていることを判断するので、低電圧に対する処理を実行しない。
【0058】
次に、時刻t1〜t2に、電源オン状態において、スイッチング電源部2に入力される商用交流電源が瞬間的に低電圧になる(瞬断される)と、メイン電源部4から出力される電圧が瞬間的に低電圧になる。つまり、メイン電源部4の出力電圧が瞬間的に低下し、その後、瞬間的に増加する。このような電圧が微分回路によって微分されることによって、微分回路の出力電圧は、A点電圧の急峻な低下に応答して瞬間的に低下すると共に、その後、A点電圧の急峻な増加に応答して瞬間的に増加する。
【0059】
微分回路の出力電圧が瞬間的に低下すると、マイコン6の電圧検出端子bに供給される電圧が低下し、ハイレベルからローレベルに反転する。また、微分回路の出力電圧が増加すると、マイコン6の電圧検出端子bに供給される電圧が増加し、ローレベルからハイレベルに反転する。マイコン6は、電圧検出端子bに入力される電圧がハイレベルからローレベルに反転したことを判断すると、メイン電源部4の出力電圧が低電圧になってDSP等に動作不良が生じると判断し、例えば、時刻t2において低電圧に対応した処理を実行する。例えば、マイコン6は、制御端子cからスイッチ部9をオフ状態にする制御信号を出力する。これに応じてスイッチ部9がオフ状態になり、メイン電源部4はオフ状態になるので、電源オン状態からスタンバイ状態に移行する。スタンバイ状態になることによって、DSPがハングアップする等の動作不良を防止することができる。また、マイコン6は、ミュート処理を実行してもよい。
【0060】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。低電圧検出回路7が検出する電源電圧はメイン電源部4の出力電圧に限定されず、スタンバイ電源部3の出力電圧でもよく、その他の電源部の出力電圧であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、オーディオ・ビジュアル装置(AVアンプまたはTV等)を代表とする各種電子機器の電源回路に好適に採用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の好ましい実施形態による電源回路1を示す概略回路図である。
【図2】電源回路1の各部の動作波形を示すタイムチャートである。
【図3】マイコン6の処理を示すフローチャートである。
【図4】電源回路1の各部の動作波形を示すタイムチャートである。
【図5】本発明の別の好ましい実施形態による電源回路21を示す概略回路図である。
【図6】本発明の別の好ましい実施形態による電源回路41を示す概略回路図である。
【図7】従来の電源回路31を示す概略回路図である。
【符号の説明】
【0063】
1,21 電源回路
3 スタンバイ電源部
4 メイン電源部
6 制御手段
7 低電圧検出回路
21 第2低電圧検出回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定ノードにおける電源電圧が所定値以下であることを検出し、制御手段の電圧検出端子に、前記所定ノードにおける電源電圧が前記所定値以下であることを示す信号を供給する低電圧検出回路であって、
前記所定ノードにおける電源電圧の微分波形を生成することにより、前記所定ノードにおける電源電圧が低下した際に、出力電圧を低下させる微分回路と、
前記微分回路と前記電圧検出端子との間に設けられ、前記微分回路の出力電圧が低下した際にオン状態になることにより、前記所定ノードにおける電源電圧が前記所定値以下であることを示す信号を前記電圧検出端子に供給し、前記微分回路の出力電圧が低下していない際にオフ状態になることにより、前記所定ノードにおける電源電圧が前記所定値以下であることを示す信号を前記電圧検出端子に供給しないスイッチ手段とを備える、低電圧検出回路。
【請求項2】
前記スイッチ手段がダイオードを含み、前記ダイオードのカソードが前記微分回路の出力端に接続され、前記ダイオードのアノードが前記電圧検出端子に接続されている、請求項1に記載の低電圧検出回路。
【請求項3】
前記微分回路が、第1抵抗と第1コンデンサとを含み、
前記スイッチ手段が、第2抵抗と第2コンデンサとをさらに含み、
前記第1コンデンサの一端が前記所定ノードに接続され、前記第1コンデンサの他端が前記第1抵抗の一端と、前記ダイオードのカソードとに接続され、
前記ダイオードのアノードが前記第2抵抗の一端と、前記第2コンデンサの一端とにさらに接続され、
前記第2抵抗の他端が、前記第1抵抗の他端と、所定電源ラインとに接続され、所定の電圧が供給されており、
前記第2コンデンサの他端が、接地電位に接続されている、請求項2に記載の低電圧検出回路。
【請求項4】
入力電圧が与えられ、メイン回路を動作させる電源電圧を生成するメイン電源部と、
入力電圧が与えられ、前記制御手段を動作させる電源電圧を生成するスタンバイ電源部と、
請求項1〜3のいずれかに記載の低電圧検出回路であって、前記所定ノードの電源電圧が前記メイン電源部の出力電圧である前記低電圧検出回路と、
前記低電圧検出回路から、前記メイン電源部の出力電圧が前記所定値以下であることを示す信号が供給される前記電圧検出端子を有し、前記メイン電源部の出力電圧が前記所定値以下であることを示す信号が供給された際に、前記メイン電源部の出力電圧が低電圧であることに対応する所定の処理を実行する前記制御手段とを備える、電源回路。
【請求項5】
ユーザ操作によって電源オン状態からスタンバイ状態に移行させる指示が入力された場合に、前記制御手段が、前記メイン電源部の出力電圧が前記所定値以下であることを示す信号が前記電圧検出端子に供給された場合でも、前記メイン電源部の出力電圧が低電圧であることに対応する所定の処理を実行しない、請求項4に記載の電源回路。
【請求項6】
前記スタンバイ電源部の出力電圧が第2所定値以下であることを検出し、前記制御手段の前記電圧検出端子に、前記スタンバイ電源部の出力電圧が前記第2所定値以下であることを示す信号を供給する第2低電圧検出回路をさらに備える、請求項4または5に記載の電源回路。
【請求項7】
前記微分回路が、第1抵抗と第1コンデンサとを含み、
前記スイッチ手段が、第1ダイオードと第2抵抗と第2コンデンサとを含み、
前記第1コンデンサの一端が前記メイン電源部の出力端に接続され、前記第1コンデンサの他端が前記第1抵抗の一端と、前記第1ダイオードのカソードとに接続され、
前記第1ダイオードのアノードが前記第2抵抗の一端と、前記第2コンデンサの一端と、前記電圧検出端子とに接続され、
前記第2抵抗の他端が、前記第1抵抗の他端と、所定電源ラインとに接続され、所定の電圧が供給されており、
前記第2コンデンサの他端が、接地電位に接続されており、
前記第2低電圧検出回路が、ツェナーダイオードと第3抵抗と第2ダイオードとを含み、
前記ツェナーダイオードのカソードが前記スタンバイ電源部の出力端に接続され、前記ツェナーダイオードのアノードが前記第3抵抗の一端と前記第2ダイオードのカソードとに接続され、
前記第2ダイオードのアノードが、前記電圧検出端子と、前記第2抵抗の一端と、前記第2コンデンサの一端と、前記第1ダイオードのアノードとに接続され、
前記第3抵抗の他端が接地電位に接続されている、請求項6に記載の電源回路。
【請求項8】
所定ノードにおける電源電圧が所定値以下であることを検出し、制御手段の電圧検出端子に、前記所定ノードにおける電源電圧が前記所定値以下であることを示す信号を供給する低電圧検出回路であって、
前記所定ノードにおける電源電圧の微分波形を生成することにより、前記所定ノードにおける電源電圧が低下した際に出力電圧を低下させ、前記所定ノードにおける電源電圧が前記所定値以下であることを示す信号を前記電圧検出端子に供給し、前記所定ノードにおける電源電圧が低下していない際に出力電圧を低下させず、前記所定ノードにおける電源電圧が前記所定値以下であることを示す信号を前記電圧検出端子に供給しない微分回路を備える、低電圧検出回路。
【請求項9】
入力電圧が与えられ、メイン回路を動作させる電源電圧を生成するメイン電源部と、
入力電圧が与えられ、前記制御手段を動作させる電源電圧を生成するスタンバイ電源部と、
請求項8に記載の低電圧検出回路であって、前記所定ノードの電源電圧が前記メイン電源部の出力電圧である前記低電圧検出回路と、
前記低電圧検出回路から、前記メイン電源部の出力電圧が前記所定値以下であることを示す信号が供給される前記電圧検出端子を有し、前記メイン電源部の出力電圧が前記所定値以下であることを示す信号が供給された際に、ミュート処理を実行する前記制御手段とを備える、電源回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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