説明

作業用ロボットおよび加工設備

【課題】作業者に対する影響をより容易に低減することができる作業用ロボットおよび加工設備を提供すること。
【解決手段】作業用ロボットは、アーム部と、複数のモータとを備える。アーム部は、複数のアーム部材を備える。複数のモータは、それぞれ複数のアーム部材を駆動する。そして、複数のアーム部材をそれぞれ駆動するモータの定格出力は、互いに同一である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業用ロボットおよび加工設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生産工場等の作業現場において、作業用ロボットが広く用いられている。かかる作業用ロボットを設置する作業現場では、作業用ロボットの周りに作業用ロボットの可動範囲から十分に距離を離して安全防護柵を設置することで、作業用ロボットと作業者との接触を防止し、作業者に対する影響を低減することが一般的である。
【0003】
しかし、近年、安全防護柵を用いず、人と共存、協調して共同作業を行う作業用ロボットが注目されてきている。かかる作業用ロボットは、例えば、作業者が不得手な作業を補助することで効率的な作業環境を提供する(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−120139号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、人と共存、協調して共同作業を行う人共存型の作業用ロボットでは、作業者に対する影響やその大きさなどを考慮する必要があり、容易に設計することができない。そのため、現状では、限られた作業に対して人共存型の作業用ロボットが提供されているに過ぎない。
【0006】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、作業者に対する影響をより容易に低減することができる作業用ロボットおよび加工設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の開示する作業用ロボットは、一つの態様において、複数のアーム部材を有するアーム部と、前記複数のアーム部材をそれぞれ駆動する複数のモータとを備え、前記各モータの定格出力が同一であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本願の開示する作業用ロボットの一つの態様によれば、各駆動軸の定格出力を安全性が確認された大きさに設定することにより、容易に作業者に対する影響を低減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、実施例にかかる加工設備の概略構成を模式的に示す図である。
【図2】図2は、作業用ロボットの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願の開示する作業用ロボットおよび加工設備の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例】
【0011】
図1は、本実施例にかかる加工設備の概略構成を模式的に示す図である。なお、以下においては、加工設備に含まれる作業用ロボットとして、自動車などの車両(被加工物の一例)の組み立てを補助するロボットを一例として説明するが、これに限定されるものではなく、様々な作業に適用することができる。また、以下においては、X軸の正方向を前方とし、Y軸の正方向を右方向とし、Z軸の正方向を上方とする。
【0012】
図1に示すように、本実施例にかかる加工設備は、被加工物の一例である車両5に対して作業者4が加工作業を行う作業スペース1と、作業スペース1の上方に配設される支持部材である天井2と、作業用ロボット10とを備える。
【0013】
作業用ロボット10は、その先端に作業用ロボット10により搬送される被搬送物であるワークWを保持する保持機構6が取り付けられており、かかる保持機構6の位置を移動させることで、保持機構6に保持されたワークWを作業者4が車両5に容易に組み付け可能としている。なお、被搬送物であるワークWは、例えば車両5用のシートアッシや車両5に搭載するスペアタイヤなどである。また、保持機構6は、例えば、被搬送物を保持または保持解除し得る公知の機構が適用可能である。
【0014】
作業用ロボット10は、ベース部11と、昇降リンク機構12と、アーム部13とを備える。かかる作業用ロボット10は、後述の第1〜第4モータの駆動によって、アーム部13を昇降し、さらに、アーム部13の姿勢を変えることによって、保持機構6を所望の位置および姿勢に移動させる。
【0015】
作業スペース1上方の天井2の裏側には、天井2に沿って走行レール7が敷設されており、作業用ロボット10は、ベース部11の下部に設けられた走行装置50によって、天井2に沿って前後方向に移動可能となっている。昇降リンク機構12およびアーム部13はベース部11によって支持されているため、ベース部11が走行レール7上を移動することによって、アーム部13の先端に取り付けられた保持機構6の位置を前後方向に移動させることができる。
【0016】
作業用ロボット10は、制御装置30によって制御される。制御装置30には、予め作業用ロボット10への制御指令の内容が記憶されており、かかる記憶内容に基づいて、作業用ロボット10が制御される。
【0017】
例えば、作業者4による車両5の組み立て作業が行われない場合、制御装置30は、作業用ロボット10が初期位置になるように制御する。具体的には、制御装置30は、走行装置50を駆動して作業用ロボット10を最後方に移動させると共に、昇降リンク機構12を駆動してアーム部13を上方へ引き上げる。さらに、制御装置30は、アーム部13を駆動して、アーム部13を予め規定された姿勢にすることで、作業用ロボット10を初期位置にする。
【0018】
また、作業者4による車両5の組み立て作業が行われる場合、制御装置30は、走行装置50を駆動して作業用ロボット10を前方に移動させると共に、昇降リンク機構12を駆動してアーム部13を下方へ移動させる。さらに、制御装置30は、アーム部13を駆動して、アーム部13を所望の姿勢にすることで、作業者4が車両5の組み立てを行う場所に保持機構6を位置させる。このように作業者4の作業位置に保持機構6を位置させることができることから、作業者4は、保持機構6に保持されたワークの位置や姿勢を調えながらワークWを容易に車両5に組み付けることができる。
【0019】
次に、昇降リンク機構12およびアーム部13の具体的構成について説明する。図2は、作業用ロボット10の構成を示す図である。作業用ロボット10は、上述したように、ベース部11と、昇降リンク機構12と、アーム部13とを備え、アーム部13の先端に保持機構6が取り付けられる。アーム部13は、第1アーム部材14と、第2アーム部材15と、第3アーム部材16と、第4アーム部材17とを備えており、かかるアーム部13の姿勢を変化させることで、保持機構6の位置および姿勢を変化させることができる。
【0020】
ベース部11には、第1モータ21と、第1モータ21の出力を減速する第1減速機31とを備える。第1モータ21を駆動することで、第1モータ21の回転が第1減速機31を介して昇降リンク機構12に伝わり、昇降リンク機構12による昇降が行われる。昇降リンク機構12は、ベース部11とアーム部13の基端とを連結し、アーム部13を昇降移動させる。かかる昇降リンク機構12は、第1アーム部材14の基端部に連結され、第1アーム部材14をその姿勢を維持したまま昇降させるリンク機構である。
【0021】
具体的には、昇降リンク機構12は、第1リンク部材12aと第2リンク部材12bを備える。第1リンク部材12aの基端部は、ベース部11によって水平な軸O1周りに回転可能に支持される。また、第1リンク部材12aの先端部は、第1アーム部材14の基端上部を回転可能に支持する。
【0022】
一方、第2リンク部材12bの基端部は、ベース部11によって軸O1と平行な水平軸周りに回転可能に支持される。また、第2リンク部材12bの先端部は、第1アーム部材14の基端下部を回転可能に支持する。
【0023】
そして、第1モータ21によって第1リンク部材12aが軸O1周りに回転することによって、第1アーム部材14の基端部が昇降する。このとき、第2リンク部材12bによって、第1アーム部材14の姿勢が一定に保たれる。
【0024】
また、作業用ロボット10には、昇降リンク機構12によるアーム部13の昇降移動を容易にするためにエアバランサ18が取り付けられる。エアバランサ18は、ベース部11と昇降リンク機構12との間に取り付けられ、アーム部13の自重にその可搬重量の半分を加えた重量に相当する引張力を昇降リンク機構12に加える。
【0025】
このようにエアバランサ18を設けることにより、エアバランサ18を設けていない場合に比べ、第1モータ21の負荷を半分に抑えることができる。例えば、アーム部13の重量が100kgであり、可搬重量が60kgであるとすると、第1モータ21の最大負荷を30kgとすることができる。なお、エアバランサ18に代えて、カウンタウェイトやその他のバランサを用いるようにしてもよい。
【0026】
第1アーム部材14は、基端部が昇降リンク機構12の先端部に連結され、先端部が下方に延伸する。第1アーム部材14の先端部には、第2アーム部材15の基端部が重力方向と平行な軸O2周りに回転可能に支持される。第1アーム部材14の先端部には、第2モータ22と、第2モータ22の出力を減速する第2減速機32が内蔵されており、第2モータ22を駆動することで、第2モータ22の回転が第2減速機32を介して第2アーム部材15の基端部に伝わる。これにより、第2アーム部材15の基端部が軸O2を中心に回転する。
【0027】
第2アーム部材15は、基端部から前方に延伸する水平アーム部材15aと、水平アーム部材15aの先端部に連結され、下方に延伸する鉛直アーム部材15bとを備える。鉛直アーム部材15bの先端部、すなわち、第2アーム部材15の先端部には、第3アーム部材16の基端部が重力方向と平行な軸O3周りに回転可能に連結されて支持される。
【0028】
鉛直アーム部材15bの先端部には、第3モータ23と、第3モータ23の出力を減速する第3減速機33が内蔵されており、第3モータ23を駆動することで、第3モータ23の回転が第3減速機33を介して第3アーム部材16の基端部に伝わる。これにより、第3アーム部材16の基端部が軸O3を中心に回転する。
【0029】
第3アーム部材16の先端部には、第4アーム部材17の基端部が水平な軸O4周りに回転可能に連結されて支持される。第3アーム部材16の先端部には、第4モータ24と、第4モータ24の出力を減速する第4減速機34が内蔵されており、第4モータ24を駆動することで、第4モータ24の回転が第4減速機34を介して第4アーム部材17の基端部に伝わる。これにより、第4アーム部材17の基端部が軸O4を中心に回転する。第4アーム部材17には、保持機構6が取り付けられており、第4アーム部材17の回転によって保持機構6が軸O4周りに回転する。
【0030】
なお、モータ21〜24および減速機31〜34は、図2に示す配置に限定されるものではなく、適宜変更することができる。例えば、第2アーム部材15内に第2モータ22および第2減速機32を収納するようにしてもよく、第3アーム部材16内に第3モータ23および第3減速機33を収納するようにしてもよい。
【0031】
本実施例の作業用ロボット10では、モータ21〜24の定格出力が低く抑えられる。具体的には、モータ21〜24の定格出力を、作業者4に対する影響が少ない定格出力とし、かつ、各モータ21〜24の定格出力を同一の定格出力とする。
【0032】
このように、各モータ21〜24の定格出力を同一とすることで、作業者4に対して安全上影響が十分に小さい範囲で、作業用ロボット10の駆動性能を効果的に向上させることができる。そのため、作業者4と共存、協調して共同作業を行う人共存型の作業用ロボットとしての提供が容易になる。
【0033】
例えば、各モータ21〜24の定格出力を同一の80Wとすることによって、作業用ロボット10と作業者4との接触があった場合に、作業者4に対する影響を低減することができる。なお、各モータ21〜24の定格出力は厳密な意味で同一である必要は無く、例えば、±5〜10%程度の範囲内であれば、定格出力は同一と言える。
【0034】
制御装置30(図1参照)は、複数のモータ21〜24のうち同時に駆動するモータを一つとしており、これにより、アーム部13に取り付けられた保持機構6の位置(以下、ツールセンターポイントと記載する)での最大動力を低く抑えることができる。例えば、各モータ21〜24の定格出力を同一の80Wとした場合、ツールセンターポイントでの最大動力は80Wとなり、これにより、作業者4に対する影響を低減することができる。
【0035】
なお、ここでは、各モータ21〜24の定格出力として80Wを一例に挙げて説明したが、80Wに限定されるものではない。例えば、ロボットの規格などによって、作業者4に対して影響があると想定される定格出力の範囲が規定されているような場合、各モータ21〜24の定格出力を、規格などに規定された定格出力の範囲よりも低い定格出力としてもよい。
【0036】
ところで、定格出力(W)は、定格回転数(rpm)と定格トルク(N・m)とによって求められる値である。そこで、各モータ21〜24は、その定格出力を同一としつつも、定格回転数や定格トルクを変えることで、各軸O1〜O4に応じた適切な仕様になるようにしており、これにより、作業用ロボット10の性能を向上させている。
【0037】
例えば、第1モータ21は、昇降リンク機構12を駆動するモータであり、昇降リンク機構12の昇降速度は速いほうが望ましい。一方、昇降リンク機構12による昇降動作に必要なトルクは、エアバランサ18によって抑えられていることから、第1モータ21の定格トルクは低くできる。そこで、第1モータ21として、定格回転数が相対的に大きく、定格トルクが相対的に小さい回転数優先のモータが用いられる。
【0038】
また、第2アーム部材15は、第2アーム部材15を駆動するモータである。第2モータ22が駆動する第2アーム部材15は、水平方向に延伸する部分が長いため、第2モータ22による軸O2周りの駆動量に対して、第2アーム部材15の先端の移動量が大きい。そこで、第2モータ22として、定格回転数が相対的に小さく、定格トルクが相対的に大きいトルク優先のモータが用いられる。第2モータ22は、全モータ21〜24の中で定格トルクが最も大きい。
【0039】
また、第3モータ23および第4モータ24は、第3アーム部材16および第4アーム部材17をそれぞれ駆動するモータであり、ここでは、回転速度およびトルクのいずれか一方に偏るものとはしない。そのため、第3モータ23および第4モータ24は、定格回転数および定格トルクがそれぞれ相対的に中間にある。すなわち、第3モータ23および第4モータ24の定格回転数は、第1モータ21の定格回転数と第2モータ22の定格回転数の間にある。また、第3モータ23および第4モータ24の定格トルクは、第2モータ22の定格トルクよりも小さく設定される。一般にモータや減速機は、入力トルクないし出力トルクが小さいほうが、寸法(型番)が小さくなる。このため、第3モータ23および第4モータ24ないし第3および第4減速機33,34は、第2モータ22および第2減速機32よりも小型で軽量なものを用いることができる。その結果、第2モータ22よりも先端側の荷重を抑えることができ、小さい出力でも作業用ロボット10を実用的な時間で動作させることができる。さらに、第3モータ23および第4モータ24の寸法を抑えることで、例えばワークWを車体の内部に搬送するなどするときに、車両と作業用ロボット10との干渉(接触)領域を減らして作業の自由度が向上するという利点もある。
【0040】
このように、本実施例にかかる作業用ロボット10は、第1〜第4アーム部材14〜17と、第1〜第4アーム部材14〜17をそれぞれ駆動する複数のモータ21〜24とを備え、各モータ21〜24の定格出力を同一としている。
【0041】
各モータ21〜24の定格出力を同一とすることで、作業者4に対する影響が少ない範囲で、作業用ロボット10の駆動性能を効果的に向上させることができる。また、各モータ21〜24の定格回転数や定格トルクを各軸O1〜O4に対して適切な値に設定することで、作業用ロボット10の駆動性能を効果的に向上させることができる。
【0042】
なお、上述した作業用ロボット10では、モータ21〜24の出力をそれぞれ減速機31〜34によって減速して第1〜第4アーム部材14〜17へ伝える。このように減速機31〜34を用いることで、各軸O1〜O4に対する回転数とトルクの調整を容易に行うことができる。なお、モータ21〜24の出力を第1〜第4アーム部材14〜17へ直接伝えるようにしてもよい。
【0043】
また、作業用ロボット10を設計する際、各モータ21〜24は、各軸O1〜O4に応じた適切な定格回転数や定格トルクに設定されるが、設定される定格回転数や定格トルクに応じたモータが存在しない場合も多い。このような場合、設定される定格回転数や定格トルクに応じたモータを個別に設計および製造することになる。
【0044】
定格回転数や定格トルクは、回転子の特性や固定子の特性によって決定されることから、回転子および固定子を個別に設計および製造すると、設計コストや製造コストを押し上げてしまうことになる。
【0045】
そこで、他の既存モータの一部を変更して所望の定格出力にすることで設計コストや製造コストの増加を抑制してもよい。具体的には、固定子コアに固定子巻線を取り付けた固定子と、固定子の内周側に対向配置される回転子とを備える既存のモータのうち、例えば、定格トルクが所望の定格トルクと一致し、かつ、定格回転数が所望の定格回転数よりも大きいモータを選択する。
【0046】
そして、選択したモータのうち固定子巻線を変更することで、定格回転数を所望の定格回転数に一致させる。固定子巻線の変更は、例えば、固定子巻線を形成する導線の線径を小さくしたり、固定子巻線の巻線数を増やすことにより、固定子巻線の抵抗値を増加させることによって行う。固定子巻線の抵抗値を増加させることで、固定子巻線に流れる電流が低下し、これにより定格回転数を減少させることができる。
【0047】
このように、既存のモータの固定子巻線を変更することによって所望の定格出力を有するモータを提供することができるため、新規にモータを設計および製造する場合に比べ、モータのコストを低減することができる。
【0048】
なお、上述した作業用ロボット10において、作業者4がアーム部13に接触する可能性のある範囲内に入ったことを検出するセンサを取り付けるようにしてもよい。そして、作業者4が検出範囲内に入ったことをセンサによって検出した場合、制御装置30は、昇降リンク機構12、アーム部13および走行装置の駆動を中止する。これにより、作業者4に対する影響をさらに防止することができる。
【0049】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細及び代表的な実施例に限定されるものではない。従って、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0050】
10 作業用ロボット
11 ベース部
12 昇降リンク機構
13 アーム部
14〜17 アーム部材
18 エアバランサ
21〜24 モータ
31〜34 減速機
O1〜O4 軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアーム部材を有するアーム部と、
前記複数のアーム部材をそれぞれ駆動する複数のモータと
を備え、
前記各モータの定格出力が同一であることを特徴とする作業用ロボット。
【請求項2】
前記複数のモータには、
定格回転数が相対的に大きく、定格トルクが相対的に小さい回転数優先のモータと、
定格回転数が相対的に小さく、定格トルクが相対的に大きいトルク優先のモータと
が含まれることを特徴とする請求項1に記載の作業用ロボット。
【請求項3】
ベース部と、
前記ベース部と前記アーム部の基端とを連結し、前記アーム部を昇降移動させる昇降リンク機構と、
前記昇降リンク機構を動作させるモータと、
前記昇降リンク機構によるアーム部の昇降を補助するバランサと
をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の作業用ロボット。
【請求項4】
前記アーム部は、
前記昇降リンク機構に連結され、下方に延伸する第1アーム部材と、
前記第1アーム部材の先端に回転可能に連結され、水平方向に延伸する第2アーム部材と、を有し、
前記複数のモータのうち、
前記第2アーム部材を回転させるモータは、前記定格トルクが最も大きいことを特徴とする請求項3に記載の作業用ロボット。
【請求項5】
前記アーム部は、
前記第2アーム部材に回転可能に連結され下方に延伸する第3アーム部材と、
前記第3アーム部材の先端に回転可能に連結され、水平方向に延伸する第4アーム部材と、
前記第3アーム部材を重力方向と平行な軸周りに回転させるモータと、
前記第4アーム部材を水平な軸周りに回転させるモータと
を備えることを特徴とする請求項4に記載の作業用ロボット。
【請求項6】
前記第4アーム部材には、被搬送物を保持する保持機構が設けられることを特徴とする請求項5記載の作業用ロボット。
【請求項7】
前記複数のモータの出力軸には当該モータの出力を減速して前記複数のアーム部材にそれぞれ伝える減速機が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の作業用ロボット。
【請求項8】
作業者および被加工物が存在する作業スペースと、
前記作業スペースの上方に配設される支持部材と、
前記支持部材に設けられ前記支持部材に沿って走行する走行装置と、
前記走行装置に取り付けられたベース部と、
前記ベース部に連結される昇降リンク機構と、
前記昇降リンク機構に連結されて昇降移動されるアーム部と、
前記昇降リンク機構および前記アーム部をそれぞれ駆動する複数のモータと
を備え、
前記各モータの定格出力が同一であることを特徴とする加工設備。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−56387(P2013−56387A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195351(P2011−195351)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(000006622)株式会社安川電機 (2,482)
【Fターム(参考)】