説明

保水蒸散材及び保水蒸散構造体

【課題】保水性及び水の蒸散性に優れた保水蒸散材と、この保水蒸散材を用いた保水蒸散構造体を提供する。
【解決手段】保水蒸散材1は、ネット袋2内に保水性及び蒸散性を有した粒状体3を充填したものである。粒状体3としては耐久性が良好なところから多孔質セラミックスよりなるものが好ましい。ネット袋2は略三角柱形状のものが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の屋上等のコンクリート面、アスファルト面、地表などに適用される保水蒸散材及び保水蒸散構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
都市の治水やヒートアイランド対策等のために、建物の屋上を緑化することが行われているが、施工費用や維持管理の手間及び費用がかかるなどの理由から、それほど普及していない。また、乾燥時に強風が吹くと、覆土が飛散するおそれもある。
【0003】
このような短所を改善しようとするものとして、特開2002−364130には、パーライト等の人工土壌材を不織布の袋に充填して屋根に敷くことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−364130
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特開2002−364130のように人工土壌材を不織布の袋に充填したものは、不織布の透水速度が遅く、吸水性が十分ではない。また、不織布の袋内に湿気が籠ってしまい、水の蒸散性能が良くない。
【0006】
本発明は、保水性及び水の蒸散性に優れた保水蒸散材と、この保水蒸散材を用いた保水蒸散構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の保水蒸散材は、保水性及び蒸散性を有した粒状体をネット袋に収容したものである。
【0008】
なお、この粒状体は、平均粒径5〜100mmの多孔質セラミックスよりなり、前記ネット袋の目開きは1〜50mmであることが好ましい。
【0009】
請求項2の保水蒸散材は、請求項1において、前記多孔質セラミックスの全体積の53〜70%が孔径1〜100μmの気孔よりなることを特徴とするものである。
【0010】
請求項3の保水蒸散材は、請求項1又は2において、略三角柱形状であることを特徴とするものである。
【0011】
請求項4の保水蒸散構造体は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の保水蒸散材を建造物の外面又は地表に覆設してなるものである。
【0012】
請求項5の保水蒸散構造体は、請求項3の保水蒸散材を、複数個、コンクリート面、アスファルト面又は地表面よりなる被覆設面に、前記三角柱形状の保水蒸散材の1つの側面が該被覆設面に重なるように配列してなるものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の保水蒸散材は、吸水性及び蒸散性を有した粒状体をネット袋に収容したものである。この保水蒸散材を建物の屋上や地表等に覆設した場合、降雨時には水がネットを速やかに透過し、粒状体が水を十分に吸水し、治水効果が得られる。また、晴天時等には粒状体から水が十分に蒸散し、ヒートアイランド現象等が抑制される。
【0014】
この保水蒸散材のネット袋は、不織布の袋に比べ、水を素早く通過させると共に、粒状体から蒸発した水蒸気をスムーズに通過させるので、この保水蒸散材は吸水性及び蒸散性に優れる。
【0015】
この保水蒸散材の粒状体としては、耐久性に優れるところから多孔質セラミックスが好適である。また、その平均粒径を5〜100mmとすると、多孔質セラミックスの保水性及び蒸散性が特に良好となる。
【0016】
ネット袋からの粒状体の脱落を防止すると共に、吸水性、蒸散性を高くするために、ネット袋の目開きは1〜50mm程度であることが好ましい。
【0017】
多孔質セラミックスとしては、全体積の53〜70%が孔径1〜100μmの気孔よりなるものが好適である。この多孔質セラミックスは、比較的微細な気孔を多量に有するため、保水性が高いと共に、表面の比表面積も大きく、水の蒸発性がよい。従って、降雨や散水によって素早く多量の水を吸水し、都市型洪水を防止する効果が高い。また、この孔径の気孔は、超微細というものではなく、凍結するときには、気孔内の水が凍結時の水の体積膨張に伴って保水用セラミックス外に速やかに押し出されるので、凍結融解が繰り返されても、割れるおそれが殆どない。
【0018】
保水蒸散材が略三角柱形状であると、複数個の保水蒸散材を各々の1側面が被覆設面に重なるように配列して構造体とした場合、保水蒸散材の残りの2側面が交番して表われる凸凹面となり、保水蒸散構造体の比表面積が大きくなる。そのため、保水蒸散構造体の吸水性及び蒸散性が向上する。
【0019】
本発明の保水蒸散材は、建物の屋上に設置するのに好適であるが、建物の壁に設けられてもよく、道路脇や駐車場脇等のコンクリート面やアスファルト面等に覆設してもよい。また、地表に覆設してもよい。地表に覆設したときには、土の乾燥や飛散を防ぐ効果も奏される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施の形態に係る保水蒸散材の斜視図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】ネット袋の網目の説明図である。
【図4】実施の形態に係る保水蒸散構造体の断面図である。
【図5】比較例に係る保水蒸散構造体の断面図である。
【図6】別の実施の形態に係る保水蒸散材の断面図である。
【図7】実施例及び比較例における試験方法の説明図であり、(a)図は平面図、(b)図は(a)図のB−B線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。第1図は実施の形態に係る保水蒸散材の斜視図、第2図は第1図のII−II線断面図である。
【0022】
この保水蒸散材1は、ネット袋2内に保水性及び蒸散性を有した粒状体3を充填したものである。粒状体3としては耐久性が良好なところから多孔質セラミックスよりなるものが好ましい。
【0023】
この多孔質セラミックスは、平均粒径が5〜100mm特に10〜50mmであることが好ましい。この大きさのものは、製造が容易であると共に、ネット袋に詰め易い。粒状体の形状は球形、楕円球状(例えばラグビーボール状)、立方体、直方体、錘形、円盤形状、柱状体、ドーナツ形など任意である。
【0024】
この多孔質セラミックスは、その全体積の53〜70%特に55〜68%が孔径1〜100μmの微細気孔よりなるものが好ましい。中でも、この孔径1〜100μmの気孔の60%以上、例えば70〜95%が孔径10〜50μmの気孔よりなるものが好適である。このように微細な気孔を多量に含むことにより、多孔質セラミックスの保水性及び水の蒸発性が良好となる。
【0025】
なお、この多孔質セラミックスの全気孔率は、保水性及び強度の点から55〜80%であることが好ましい。なお、気孔の孔径の測定は、水銀ポロシメータを用い、JIS R 1655に従って行われる。
【0026】
上記孔径の気孔内の水は、凍結時に保水用セラミックス外に押し出され易く、凍結融解作用を繰り返し受けても、保水用セラミックスが割れることは殆どない。
【0027】
この多孔質セラミックスを構成するセラミックスの組成は
SiO:50〜80wt%とりわけ55〜70wt%
Al:10〜30wt%とりわけ15〜25wt%
NaO及びKOの合計:1〜10wt%とりわけ3〜7wt%
であることが好ましい。
【0028】
かかるソーダ・カリを多く含むアルミノ珪酸塩系セラミックスは、親水性であり、保水用セラミックスの保水性及び水の蒸発性が良好となる。
【0029】
なお、湿潤状態にある保水用セラミックスに藻が発生することを防止するために、CuOを保水用セラミックス中に0.1〜1.5wt%程度配合してもよい。
【0030】
この多孔質セラミックスを製造するには、窯業系原料、アルミナセメント及び粉末状吸水性ポリマー並びに好ましくは更に炭酸リチウムを乾式混合し、次いで水を添加して混合し、その後、成形、乾燥及び焼成する。この際の配合割合は、好ましくは、
窯業系原料:75〜95wt%、特に80〜95wt%
アルミナセメント:3〜15wt%、特に5〜15wt%
吸水性ポリマー:0.5〜10wt%、特に1〜5wt%
炭酸リチウム:10wt%以下、特に1〜10wt%、とりわけ1〜5wt%
である。
【0031】
なお、水の混合割合は、水以外の全原料の合計重量に対して130〜170wt%程度であって、吸水性ポリマーに対して80〜150倍程度とすることが、取り扱い性、成形性、吸水性ポリマーの吸水膨張性、その後の乾燥、焼成効率の面から好ましい。
【0032】
窯業系原料としては、カリ長石、粘土、珪砂などの1種又は2種以上を用いることができるが、これに限定されない。これらの窯業系原料をSiO、Al、NaO+KOの割合が前述となるように選択して用いる。
【0033】
アルミナセメントとしては、JISに定めるものを用いることができる。
【0034】
このアルミナセメントは、硬化が速いので、水を添加して混合し、成形すると、短時間のうちにハンドリングできる程度の成形体が得られる。
【0035】
粉末状吸水性ポリマーとしては、粒径10〜50μm特に20〜30μm程度のものが好適である。
【0036】
吸水性ポリマーとしては、ポリアクリル酸塩系、酢酸ビニル・アクリル酸エステル共重合体ケン化物、でんぷん・アクリル酸グラフト共重合体など、各種のものを1種を単独で、或いは2種以上を混合して用いることができる。
【0037】
この混合物を成形するには、定量充填機、鋳込成型機、押出成形機、ハニカム成形機などを用いることができるが、これに限定されない。
【0038】
この成形体を好ましくは80〜250℃で5〜40時間特に6〜12時間加熱して乾燥した後、好ましくは1050〜1200℃特に1100〜1150℃で0.2〜20時間特に0.3〜2時間焼成して焼結体とする。この焼成には、ローラーハースキルン、トンネルキルン、シャトルキルン等を用いることができる。
【0039】
ただし、上記の多孔質セラミックスは、本発明に好適な多孔質セラミックスの一例であり、本発明は上記以外の多孔質セラミックスを用いてもよい。また、天然の軽石などを用いてもよい。
【0040】
次に、ネット袋2の好適例について説明する。
【0041】
ネット袋2は、粒状体3を収容し、目から粒状体3がこぼれ落ちない目開きを有し、且つ十分な耐久性、特に耐水性及び耐候性を有するものが好ましい。ネット袋2の好ましい構成材料としては、ガラス繊維、炭素繊維等の無機質繊維が好適であるが、アラミド繊維などの合成樹脂の繊維であってもよい。
【0042】
ネット袋2の網目開口の形状は、三角形、四角形、六角形などのいずれでもよいが、引っ張られても開口が広がらないように、第3図の如く三角形であることが好ましい。第3図では、右斜め方向の糸条2aと、左斜め方向の糸条2bと、水平方向の糸条2cとによって正三角形の開口を有したネット袋2が構成されている。各糸条2a,2b,2cは互いに60°の角度で交わっている。
【0043】
ネット袋の形状は、直方体、立方体、角柱形、球状、楕円球状など各種のものとしうるが、略三角柱状、略正四面体形状、略五角柱形状のものが好適であり、特に略三角柱形状、特に略正三角柱形状のネット袋2が好適である。
【0044】
ネット袋2の大きさは、中に粒状体3を充填したときの保水蒸散材1の重量(粒状体3の乾燥時の重量)が持ち運びに便利な3〜30kg程度の重量となるものが好適である。略正三角柱形状のネット袋2の場合であれば、三角形の一辺の長さが5〜100cmであり、三角柱の高さが10〜150cm程度であることが好ましい。
【0045】
略三角柱形状のネット袋2を用いた保水蒸散材1は、第4図の如く、三角柱の1つの側面が被覆設面4と接するように、かつ隣接する保水蒸散材1同士が長辺で接するようにして配列された場合、被覆設面4の単位面積当りの保水蒸散材1の比表面積が大きくなる。
【0046】
即ち、第5図のように、四角柱形状の保水蒸散材5を被覆設面4上に隙間なく並べた保水蒸散構造体の場合、被覆設面4の単位面積A当りの保水蒸散構造体の比表面積は被覆設面4の面積と等しく、Aである。これに対し、第4図のように正三角柱形状の保水蒸散材1を被覆設面4上に隙間なく並べた保水蒸散構造体の場合、被覆設面4の単位面積A当りの保水蒸散構造体の比表面積BはAの2倍となる。
【0047】
これは、正三角柱形状の保水蒸散材1の2側面が大気に露呈するからである。
【0048】
なお、被覆設面4上に多数の保水蒸散材1を敷き並べた保水蒸散構造体の比表面積を大きくするためには、第6図に示すように、下部側が方形で、上部側が三角形となっている五角形(ホームベース形状)の保水蒸散材6であってもよい。ただし、略正三角柱形状の保水蒸散材1であれば、被覆設面4上に敷き並べる際に三角柱形状のいずれの側面が被覆設面4に接するように敷き並べてもよく、作業性が良好である。
【0049】
この保水蒸散材1を好ましくは平均厚さ5〜30cm特に8〜15cm程度となるように配設することにより、保水蒸散材層全体の保水容量が増大し、急激な降雨や一時的に多量の散水が行われたときでも、水を十分に保水することができる。これにより、都市型洪水や、ヒートアイランド現象を防止することが可能となる。
【実施例】
【0050】
以下、実施例及び参考例について説明する。
【0051】
なお、以下の実施例及び参考例で用いた原料は次の通りである。
【0052】
カリ長石:愛知県瀬戸産 長石
8号珪砂:勝野窯業製
長石キラ:愛知県瀬戸産 長石
吸水性ポリマー:三洋化成株式会社製
(篩によって粒径20μmアンダー(吸水性ポリマーA)、粒径
20〜50μm(吸水性ポリマーB)、粒径50〜100μm
(吸水性ポリマーC)に分級した。)
アルミナセメント:ラファージュ株式会社製
炭酸リチウム:試薬特級
CuO:試薬特級
【0053】
[実施例1〜5、参考例1〜5]
水以外の原料を表1の割合で秤量し、ミキサ(ホソカワミクロン製ナウタミキサ)で乾式にて攪拌混合した。次いで、水を表1の割合でこの混合粉末に添加し、混練した。これを直径70mm、最大厚さ15mmの略円盤形状に成形し、80℃にて24時間乾燥した。これをローラーハースキルン(最高焼成温度は表1に示す通り。炉通過時間は60分)にて焼成し、保水用セラミックスを製造した。
【0054】
各保水用セラミックスについて成分分析を行うと共に特性測定を行った。結果を表1、表2に示す。
【0055】
なお、気孔率は、水銀ポロシメータ(Quantachrome株式会社製)を用いて測定した。
【0056】
保水量は、次のようにして測定した。
【0057】
保水用セラミックスを105℃で乾燥した後、放冷し、秤量し、重量(W)を求める。次いで、20℃の水中に24時間浸漬した後、引き上げ、表面水を湿った布で拭き取り、飽水状態とする。この試料を秤量し、重量(W)を求める。また、この飽水状態の保水用セラミックスをメスシリンダー中の水中に投入し、体積(V)を求める。保水量(g/cm)を(W−W)/Vにより算出する。
【0058】
強度は10cm×10cm×0.5cmのサンプルを作り3点曲げ試験(JTトーシ株式会社、50kNデジタル曲げ試験機)によって測定した。
【0059】
凍結融解性能は、上記飽水状態の保水用セラミックスを−20℃に75分保持して凍結させた後、30℃に90分保持して融解させる凍結・融解サイクルを200サイクル繰り返し、破損の程度を観察することによって調べ、非常に良好(◎)、良好(○)、やや不良(△)、不良(×)で評価した。
【0060】
蒸散性能は、水を深さ5mmに張った平たい容器内に、乾燥した保水用セラミックスを置き、30分吸水させた後、引き上げ、この30分間の吸水量を上記保水量の測定方法と同様にして求める。体積については保水量測定時の体積を用いる。この30分間の吸水量(g/cm)を蒸散性能とする。
【0061】
蒸散効果持続日数は、蒸発の潜熱による冷却効果の持続日数であり、次のようにして測定した。
【0062】
第7図に示す通り、厚さ150mmの再生ポリプロピレン樹脂製パレット11の上に、厚さ100mmの発泡スチロール板よりなる正方形状の囲枠12を載せ、容器とする。この容器の一辺は1000mm、深さは830mmである。容器の外周面にアルミ箔を張ってある。
【0063】
この容器内に厚さ500mmに発泡スチロール板13を敷き詰め、その上面の5箇所に温度センサT〜Tを配置する。
【0064】
この発泡スチロール板13の上に厚さ180mm、比重2.2のコンクリート板4を載せる。このコンクリート板14の上に飽水状態の保水用セラミックス15(第7図(b)にのみ図示)を50kg堆積させる。堆積厚さは約10cm程度である。以上の作業は、気温20℃、湿度60%RHの屋内で行う。この容器を35℃、60%RHの恒温恒湿室中に放置し、温度センサの検出温度が35℃に上昇するまでの日数を測定する。これを蒸散効果持続日数とする。
【0065】
【表1】

【0066】
【表2】

次に、上記各多孔質セラミックスを次の略三角柱形状の袋に充填し、1個当りの重量約10kgの保水蒸散材とした。袋の三角形の一辺の長さは50cm、三角柱形状の高さは10cmである。
【0067】
袋1:ガラス繊維製ネット
目の形状:正三角形
目の一辺の長さ:3mm
袋2:ガラス繊維製不織布
各保水蒸散材を気温40℃、湿度50%の恒温恒湿室内のコンクリート面に1mに敷き並べ、1m当り水30Lを散水し、その後、保水蒸散材1個当りの重量の経時変化を測定した。結果を表3,4に示す。
【0068】
【表3】

【0069】
【表4】

【0070】
表3,4の通り、ネットに実施例1〜5の多孔質セラミックスを充填した実施例1〜5は、多孔質セラミックスが水を十分に吸収し、また経時的に平均して水が蒸発することが認められる。
【0071】
ネットに参考例1〜5の多孔質セラミックスを充填した場合は、実施例1〜5に比べて吸水性及び蒸散性が低い。
【0072】
不織布の袋に多孔質セラミックスを充填した場合は、袋自体が水を透過させにくいので、ネット袋を用いた場合に比べて保水蒸散材の吸水性が低い。また、蒸散性も低い。
【符号の説明】
【0073】
1 保水蒸散材
2 ネット袋
3 多孔質セラミックスの粒状体
5,6 保水蒸散材
11 パレット
12 囲枠
13 発泡スチロール板
14 コンクリート板
15 保水用セラミックス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
保水性及び蒸散性を有した粒状体をネット袋に収容してなる保水蒸散材。
【請求項2】
請求項1において、前記多孔質セラミックスの全体積の53〜70%が孔径1〜100μmの気孔よりなることを特徴とする保水蒸散材。
【請求項3】
請求項1又は2において、略三角柱形状であることを特徴とする保水蒸散材。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の保水蒸散材を建造物の外面又は地表に覆設してなる保水蒸散構造体。
【請求項5】
請求項3の保水蒸散材を、複数個、コンクリート面、アスファルト面又は地表面よりなる被覆設面に、前記三角柱形状の保水蒸散材の1つの側面が該被覆設面に重なるように配列してなる保水蒸散構造体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−222817(P2010−222817A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−70251(P2009−70251)
【出願日】平成21年3月23日(2009.3.23)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)
【Fターム(参考)】