説明

信号発電子

【課題】電気コードと端子金具との接続部の耐振動性を向上させて、該接続部に接着剤を塗布する面倒な作業を省略できるようにした信号発電子を提供する。
【解決手段】鉄心に巻装された信号コイルと、鉄心に磁気結合された永久磁石とを有する信号発電子本体を絶縁ケース12内に収容した信号発電子11において、信号コイルの両端に接続された一対の端子金具16,16を絶縁ケース12の背面側壁部12bに取り付け、一対の端子金具の端子部16a,16aにそれぞれ芯線が半田付けされる一対の電気コード17,17を絶縁ケース12の背面に沿わせた状態で保持するコードホルダ12g,12hを絶縁ケース12の背面側壁部12bに固定する。コードホルダは、一対の電気コード17,17を端子金具の端子部16a,16aに隣接する位置で個別に保持する部分12h,12hを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導子を有するロータと共に信号発電機を構成する信号発電子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
エンジン等の回転軸を有する機械装置の回転情報を得るために、誘導子形の信号発電機が多く用いられている。この種の信号発電機は、突起または凹部からなる誘導子を有するロータと、ロータの誘導子を検出してパルス信号を発生する信号発電子とにより構成される。
【0003】
信号発電子は、例えば特許文献1に示されているように、ロータの誘導子に対向させられる磁極部が先端に設けられた鉄心と、該鉄心に巻装された信号コイルと、一方の磁極が鉄心に磁気結合された永久磁石とを有する信号発電子本体と、前面側壁部と背面側壁部と左右の側壁部と天井壁部とを少なくとも有して前記鉄心の先端の磁極部を前記前面側壁部を貫通させて外部に露呈させた状態で、上記信号発電子本体を内部に収容した絶縁ケースとを備えている。
【0004】
上記のように構成された信号発電子においては、信号コイルの両端が接続された一対の端子金具が絶縁ケースに取り付けられていて、信号コイルに誘起する信号を外部に取り出すための一対の電気コードがそれぞれ一対の端子金具の端子部に半田付けされる。
【0005】
図18ないし図22は、特許文献1に示された信号発電子1を示したものである。これらの図において、2は、前面側壁部2aと背面側壁部2bと左右の側壁部2c,2dと天井壁部2eとを有して内部に信号発電子本体を収容した絶縁ケース、3は鉄等の強磁性材料からなるベースプレート、4は信号発電子本体の鉄心の先端に設けられて絶縁ケースの前面側壁部2aを貫通して外部に露呈された磁極部、6,6は絶縁ケース2の左右の側壁部2c,2dの天井壁部2e寄りの部分に取り付けられた一対の端子金具であり、端子金具6,6は絶縁ケース2内で信号コイルの両端に接続されている。
【0006】
ベースプレート3は、両翼部が絶縁ケース2の底部2fから左右外方に突出した状態で配置された基板部3aと、基板部3aの中間部から起立した状態で設けられてケース2内に挿入された起立板部3bとを有し、起立板部3bが信号発電子本体の永久磁石の他方の磁極に当接されることにより、ベースプレート3が永久磁石に磁気結合されている。ベースプレート3の両端には取付孔3c、3cが形成されていて、これらの取付孔を貫通させたネジにより信号発電子1がエンジンのケース等に固定され、信号発電子1の磁極部4が、エンジンのクランク軸等に取り付けられたロータ(図示せず。)の誘導子が設けられた面に対向させられる。ベースプレート3は、信号発電子本体の永久磁石及び鉄心と、ロータの誘導子とを通して流れる磁束の磁路の一部を構成する。
【0007】
絶縁ケース2の背面2bには、一対の電気コード7、7を並べた状態で圧入し得る大きさのコード通し孔2g1(図20参照)を有するコードホルダ2gが設けられ、図16及び図17に示すように、コード通し孔2g1に圧入されて保持された電気コード7,7の心線が、端子金具6,6に設けられたU字形の溝6a,6a(図20参照)内に挿入されて、該端子金具6,6に半田付けされる。
【0008】
信号発電子1は、図示しないロータの誘導子が、絶縁ケース2内に収容された信号発電子本体の鉄心の磁極部4との対向を開始する際、及び該対向を終了する際にそれぞれ鉄心内で生じる磁束変化により、信号コイルに極性が異なるパルス信号を誘起させる。
【特許文献1】特開平11−98796号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
図18ないし図22に示した従来の信号発電子においては、図21及び図22に示されているように、端子金具6,6とコードホルダ2gとの間で電気コード7,7が宙に浮いた状態にある。そのため、この信号発電子がエンジン等の激しい振動が生じる機械装置に取り付けられた場合には、端子金具6,6とコードホルダ2gとの間で電気コード7,7が振動により振られ、これにより、電気コード7,7の心線と端子金具6,6との半田付け部7a,7aの付け根部分に応力が集中して、電気コード7,7の心線が半田付け部7a,7aの付け根部分で断線することがあった。
【0010】
そのため、従来の信号発電子では、電気コードの断線を防ぐために、電気コード7,7と端子金具6,6との接続部に接着剤を塗布する必要があり、面倒であった。
【0011】
また従来の信号発電子では、電気コード7,7の芯線を端子金具6,6の端子部に半田付けする際に、半田ごてと、半田とを手で保持するとともに、何らかの治具により電気コード7,7の芯線を端子金具の端子部の溝6aから離脱しないように保持しておく必要があるため、半田付け作業が面倒になるのを避けられなかった。
【0012】
本発明の目的は、電気コードと端子金具との接続部の耐振性を向上させて、該接続部に接着剤を塗布する面倒な作業を省略できるようにした信号発電子を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、電気コードと端子金具との接続部の耐振性を向上させて、該接続部に接着剤を塗布する面倒な作業を省略できるようにするとともに、電気コードの芯線を端子金具の端子部に半田付けする作業を容易に行うことができるようにした信号コイルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、先端に磁極部を有する鉄心に巻装された信号コイルと、鉄心に磁気結合された永久磁石とを有する信号発電子本体と、鉄心の先端の磁極部を外部に露呈させた状態で信号発電子本体を内部に収容した絶縁ケースとを備えた信号発電子を対象としたものである。
本発明においては、一端が絶縁ケース内で信号コイルの両端に接続されるとともに他端側に端子部が設けられて該端子部が絶縁ケースの一つの側面から外部に導出された一対の端子金具が前記絶縁ケースに取り付けられ、一対の端子金具の端子部にそれぞれ芯線が半田付けされる一対の電気コードを絶縁ケースの前記一つの側面に沿わせた状態で保持するコードホルダが絶縁ケースの前記一つの側面に固定されている。上記コードホルダは、一対の電気コードを、一対の端子金具の端子部に隣接する位置で個別に保持する部分を有するように構成されている。
【0015】
上記のように、一対の端子金具を絶縁ケースの一つの側面に設けると共に、一対の端子金具の端子部にそれぞれ芯線が半田付けされる一対の電気コードを一対の端子金具の端子部に隣接する位置で個別に保持する部分を有するコードホルダを、一対の端子金具の端子部が設けられた絶縁ケースの側面と同じ側面に固定しておくと、電気コードが端子金具の端子部に隣接する位置でコードホルダで保持されるため、電気コードが振動した際に、電気コードの芯線と端子金具との半田付け部に振動が伝達されるのを防ぐことができ、電気コードの芯線と端子金具との半田付け部に応力の集中が生じて電気コードの芯線が断線するのを防ぐことができる。
【0016】
また上記のように、一対の端子金具の端子部に隣接する位置で一対の電気コードをコードホルダにより個別に保持するようにしておくと、電気コードの芯線を端子金具に半田付けする際に、コードホルダにより電気コードの芯線を端子金具の端子部に係合した状態に保持しておくことができ、半田付けの際に電気コードの芯線を治具などにより端子金具に対して押さえておく必要がないため、半田付け作業を簡単にすることができる。
【0017】
本発明の好ましい態様では、コードホルダが、一対の端子金具から離れた位置にあって一対の端子金具の端子部にそれぞれ芯線が半田付けされる一対の電気コードを一括して保持する第1のコードホルダと、第1のコードホルダにより保持された一対の電気コードを一対の端子金具の端子部に隣接する位置で更に個別に保持する一対の第2のコードホルダとにより構成される。
【0018】
上記一対の第2のコードホルダは、絶縁ケースに一体に成形して設けてもよく、一対の端子金具に一体に設けてもよい。一対の端子金具にそれぞれ一対の第2のコードホルダを設ける場合には、例えば、一対の端子金具にそれぞれ電気コードの絶縁被覆を抱え込むようにして保持する絶縁バレルを設けて、該絶縁バレルを第2のコードホルダとして用いるようにすればよい。
【0019】
本発明の他の好ましい態様では、上記コードホルダが、一対の電気コードを一括して圧入し得る大きさの第1のコード受け入れ溝を有して、一対の端子金具の端子部にそれぞれ接続される一対の電気コードを一対の端子金具の端子部から離れた位置で第1のコード受け入れ溝内に一括して受け入れた状態で保持する第1のコード保持部と、第1のコード受け入れ溝の一対の端子金具側の端部から分岐して一対の端子金具の端子部に隣接する位置までそれぞれ延びるように設けられた一対の第2のコード受け入れ溝を有して第1のコード保持部により保持された一対の電気コードを分岐させて一対の第2のコード受け入れ溝内に個別に受け入れた状態で保持する一対の第2のコード保持部とを備えて、全体がY字形を呈するように構成される。この場合、一対の第2のコード受け入れ溝は、電気コードを個別に圧入し得る大きさを有するように設けられる。
【0020】
上記のようにコードホルダを構成すると、一対の電気コードの絶縁ケースの側面に沿う部分の全体をコードホルダにより拘束して保持することができるため、一対の端子金具の近傍で電気コードが宙に浮いた状態で振動するのを防いで、電気コードの芯線と端子金具との半田付け部に振動が伝達されるのを防ぐことができ、電気コードと端子金具との半田付け部でコードの芯線が断線するのを確実に防ぐことができる。
【0021】
通常、信号発電子の絶縁ケースは、前面側壁部と背面側壁部と左右の側壁部と天井壁部とを少なくとも有して、鉄心の先端の磁極部を前面側壁部を貫通させて外部に露呈させた状態で、信号発電子本体を内部に収容するように構成される。
【0022】
本発明の好ましい態様では、絶縁ケースが上記のように構成されている場合に、絶縁ケース内で一端が信号コイルの両端に接続され、他端に一対の電気コードの芯線を半田付けするための端子部が形成された一対の端子金具が、絶縁ケースの背面側壁部の天井壁部寄りの部分を貫通した状態で左右に並べて取り付けられて、前記一対の端子金具のそれぞれの端子部が絶縁ケースの背面側壁部から外部に導出される。また、絶縁ケースの背面側壁部の外面には、一対の端子金具の端子部から等距離の位置を一対の端子金具の並設方向に対して直角な方向に延びる直線上で一対の電気コードを一括して保持する第1のコードホルダと、第1のコードホルダから導出されて一対の端子金具側に延びる一対の電気コードをそれぞれ一対の端子金具の端子部に隣接する位置で個別に保持する一対の第2のコードホルダとが固定され、第1のコードホルダと第2のコードホルダとにより、一対の電気コードが絶縁ケースの背面側壁部に沿わせた状態で保持される。
【0023】
上記第1のコードホルダは、一対の電気コードを一括して圧入し得る大きさのコード通し孔またはコード通し溝を備えて、一対の電気コードを該コード通し孔またはコード通し溝内に一括して受け入れた状態で保持するように構成されるのが好ましい。
【0024】
本発明の好ましい態様では、上記第2のコードホルダが、各端子金具に半田付けされるコードを圧入し得る大きさの断面がU字形の溝を備えて、各電気コードを溝内に圧入した状態で保持するように構成される。
【0025】
この場合、各第2のコードホルダは、絶縁ケースに一体に設けるようにしてもよく、各端子金具に一体に設けるようにしても良い。
【0026】
本発明の他の好ましい態様では、各第2のコードホルダが、各端子金具側及び各端子金具と反対側にそれぞれ開口部を有するコード圧入孔を備えて、該コード圧入孔内に各コードを圧入した状態で保持するように構成される。
【0027】
絶縁ケース内で一端が信号コイルの両端に接続され、他端に一対の電気コードの芯線を半田付けするための端子部が形成された一対の端子金具が、絶縁ケースの背面側壁部の天井壁部寄りの部分を貫通した状態で左右に並べて取り付けられる場合に絶縁ケースの背面側壁部の外面に固定されるコードホルダは、一対の電気コードを一括して圧入し得る大きさを有して一対の端子金具の端子部から等距離の位置を一対の端子金具の並設方向に対して直角な方向に延びる直線に沿って延びる第1のコード受け入れ溝を備えた第1のコード保持部と、第1のコード受け入れ溝の一対の端子金具側の端部から分岐して一対の端子金具の端子部に隣接する位置までそれぞれ延びるように設けられた一対の第2のコード受け入れ溝を備えて第1のコード保持部により保持された一対の電気コードを分岐させて一対の第2のコード受け入れ溝内に個別に受け入れた状態で保持する一対の第2のコード保持部とを備えて、全体がY字形を呈するように構成されたものでもよい。
【0028】
上記のようにコードホルダを構成した場合にも、一対の電気コードの絶縁ケースの背面側壁部の外面に沿う部分のほぼ全体をコードホルダにより拘束して保持することができるため、一対の端子金具の近傍で電気コードが宙に浮いた状態で振動するのを防いで、電気コードの芯線と端子金具との半田付け部に振動が伝達されるのを防ぐことができ、電気コードの芯線と端子金具との半田付け部で電気コードの芯線が断線するのを確実に防ぐことができる。
【発明の効果】
【0029】
上記のように、本発明に係わる信号発電子では、一対の端子金具を絶縁ケースの一つの側面に設けると共に、一対の端子金具の端子部にそれぞれ芯線が半田付けされる一対の電気コードを一対の端子金具の端子部に隣接する位置で保持する部分を有するコードホルダを、一対の端子金具の端子部が設けられた絶縁ケースの側面と同じ側面に固定して、電気コードが端子金具の端子部に隣接する位置でコードホルダで保持されるようにしたため、電気コードが振動した際に、電気コードの芯線と端子金具との半田付け部に振動が伝達されるのを防ぐことができ、電気コードの芯線と端子金具との半田付け部に応力の集中が生じて電気コードの芯線が断線するのを防ぐことができる。
【0030】
また本発明によれば、一対の端子金具の端子部に隣接する位置で一対の電気コードをコードホルダにより個別に保持するので、電気コードの芯線を端子金具に半田付けする際に、電気コードの芯線を端子金具の端子部に係合した状態に保持しておくことができる。従って、電気コードの芯線を端子金具に半田付けする際に該芯線を治具などにより端子金具に対して押さえておく必要がないため、半田付け作業を簡単にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1ないし図6は本発明の第1の実施形態に係わる信号発電子11を示したもので、図1は本実施形態に係わる信号発電子の側面図、図2及び図3はそれぞれ同信号発電子の背面図及び底面図である。また図4は同信号発電子の上面図、図5及び図6はそれぞれ本実施形態に係わる信号発電子に電気コードを接続した状態を示した側面図及び背面図である。
【0032】
図1ないし図4において、12は前面側壁部12aと背面側壁部12bと左右の側壁部12c,12dと天井壁部12eとを有し、底部12fに開口部が設けられた絶縁ケースである。絶縁ケース12内には、図示しない信号発電子本体と、鉄等の強磁性材料からなるベースプレート13の一部とが収容されている。
【0033】
信号発電子本体は、先端に磁極部を有する鉄心に巻装された信号コイルと、鉄心に磁気結合された永久磁石とを有していて、その鉄心の先端の磁極部14を外部に露呈させた状態で絶縁ケース12内に収容されている。信号発電子本体の構成は既に周知であるので、その詳細な説明は省略する。
【0034】
ベースプレート13は、その中間部が絶縁ケース12の底部の開口部を塞ぐように配置され、左右の両翼部が絶縁ケース12の底部12fから左右外方に突出した状態で配置された基板部13aと、基板部13aの中間部から直角に起立した起立板部13bとを一体に有している。起立板部13bは、絶縁ケース12の底部12fの開口部から該絶縁ケース内に挿入され、この起立板部13bが信号発電子本体の永久磁石の他方の磁極に当接されることにより、ベースプレート13が永久磁石に磁気結合されている。ベースプレート13の両端には取付孔13c、13cが形成されている。
【0035】
本実施形態では、ベースプレート13に設けられた孔13dと絶縁ケース12の底部の開口部とを通して絶縁ケース12内に絶縁樹脂が射出されることにより、絶縁ケース12内に収容された部品を覆うモールド部が形成されている。
【0036】
15は絶縁ケース12内のモールド部を成形する際にベースプレート13の基板部13aの中央部の外面を覆うように成形された板状のベースプレート押え部である。ベースプレート押え部15は、ベースプレート13に設けられた孔13d内に充填された樹脂により絶縁ケース12内のモールド部に連結されていて、ベースプレート押え部15とベースプレートの孔13d内に充填された樹脂とにより、ベースプレート13が絶縁ケース12に機械的に強固に結合されている。
【0037】
本発明においては、一端が絶縁ケース12内で信号コイルの両端に接続されるとともに他端側に端子部16a,16aが設けられた一対の端子金具16,16がそれぞれの端子部16a,16aを絶縁ケースの一つの側面から外部に導出した状態で絶縁ケース12に取り付けられ、これら一対の端子金具16,16の端子部16a,16aにそれぞれ芯線が半田付けされる一対の電気コードを絶縁ケース12の一つの側面に沿わせた状態で保持するコードホルダが、絶縁ケース12の一つの側面に固定される。コードホルダには、一対の電気コードを一対の端子金具16、16の端子部16a,16aに隣接する位置で個別に保持する部分が設けられる。
【0038】
本実施形態においては、上記コードホルダが、一対の端子金具16,16間から離れた位置に配置されて一対の端子金具16,16の端子部16a,16aにそれぞれ芯線が半田付けされる一対の電気コード17,17を一括して保持する第1のコードホルダ12gと、第1のコードホルダ12gにより保持された一対の電気コード17,17を一対の端子金具16,16の端子部16a,16aに隣接する位置で更に個別に保持する一対の第2のコードホルダ12h,12hとにより構成されて、一対の端子金具16,16と第1のコードホルダ12gと第2のコードホルダ12h,12hとが、絶縁ケース12の同一の側面に設けられる。
【0039】
本実施形態では、一対の端子金具16,16と、第1のコードホルダ12gと、第2のコードホルダ12h,12hとが絶縁ケース12の背面側壁部に取り付けられている。一対の端子金具16,16は、絶縁ケース12の背面側壁部12bの天井壁部12e寄りの部分を貫通した状態で左右に並べて取り付けられている。また第1のコードホルダ12gは、絶縁ケース12の背面側壁部12bの外面に、一対の端子金具16,16から等距離の位置を該一対の端子金具16,16の並設方向に対して直角な方向に延びる直線O1−O1(図2参照)上に位置させた状態で設けられている。図示の第1のコードホルダ12gは、絶縁ケース12の背面側壁部に突設されたU字形の突起からなっていて、その内側には、左右に並べて配置された一対の電気コード17,17を一括して圧入し得る大きさのコード通し孔12g1(図3参照)が形成されている。
【0040】
一対の第2のコードホルダ12h,12hは、絶縁ケース12の背面側壁部12bの外面から導出された端子金具16,16の端子部16a,16aにそれぞれ隣接する位置に、第1のコードホルダ12gよりも端子金具16,16側に位置させた状態で設けられている。各第2のコードホルダ12hは、各端子金具16の端子部16aに半田付けされる電気コード17を圧入し得る大きさの断面がU字形の溝12h1を備えていて、各電気コード17を溝12h1内に圧入した状態で保持するように構成されている。第2のホルダ12h,12hは、それぞれの溝12h1,12h1が、絶縁ケース12の背面の天井壁部12e側の端部と底部12f側の端部との間を左右の側壁部12c,12dと平行に延びるように設けられていて、各溝12h1の長手方向の一端が対応する端子金具16側に、また各溝12h1の長手方向の他端が端子金具16と反対側にそれぞれ開口させられている。各第2のコードホルダ12hと対応する端子金具の端子部16aとの間でコードが振動するのを防ぐため、各第2のコードホルダ12hと対応する端子金具の端子部16aとの間の間隔を十分に小さく設定するか、または各第2のコードホルダ12hを対応する端子金具の端子部16aに接触させた状態で設けておくことが好ましい。
【0041】
一対の電気コード17,17は、それぞれの先端部の絶縁被覆が除去されてそれぞれの芯線の先端が露出させられた後、第1のコードホルダ12gのコード通し孔12g1に圧入されて該コード通し孔を通過させられる。第1のコードホルダ12gのコード通し孔12g1を通過させられた電気コード17,17は、更に第1のコードホルダ12h,12hの溝12h1,12h1内に圧入されて絶縁ケース12に保持されるとともに、それぞれの芯線の先端が端子金具16,16の端子部16a,16aに設けられたU字形の溝に挿入される。この状態で、電気コード17,17の芯線が端子金具16,16の端子部16a,16aに半田付けされる。
【0042】
上記のように、本実施形態に係わる信号発電子11においては、一対の電気コード17,17を一括して保持する第1のホルダ12gの外に、一対の端子金具16,16に隣接する位置で一対の電気コード17,17を個別に保持する一対の第2のホルダ12h,12hを設けて、電気コード17,17を端子金具の端子部16a,16aに隣接する位置で第2のコードホルダ12h,12hで保持するようにしたため、電気コード17,17が振動した際に、電気コードの芯線と端子金具との半田付け部に振動が伝達されるのを防ぐことができ、電気コードの芯線と端子金具との半田付け部に応力の集中が生じて電気コードの芯線が断線するのを防ぐことができる。
【0043】
また本発明によれば、一対の電気コード17,17をそれぞれ一対の端子金具16,16の端子部16a,16aに隣接する位置で第2のコードホルダ12h,12hにより個別に保持するので、電気コード17,17の芯線を端子金具16,16に半田付けする前の状態で、電気コードの芯線を端子金具の端子部に係合した状態に保持しておくことができる。このように、電気コード17,17の芯線を端子金具の端子部に係合した状態に保持しておくと、電気コード17,17の芯線を端子金具16,16に半田付けする際に該芯線を端子金具に対して押さえておく必要がないため、半田付け作業を簡単にすることができる。
【0044】
また本発明のように、端子金具16,16と第1のコードホルダ12gと第2のコードホルダ12h,12hとを絶縁ケースの同一面に設けると、電気コード17,17の、第1のコードホルダ12gと端子金具16,16の端子部16a,16aとの間に存在する部分の長さを短くすることができるため、信号発電子がエンジンなどの振動を受けた際に生じる電気コードの振動を抑制することができる。
【0045】
また従来の信号発電子では、図22に示されているように端子金具6及び電気コード7が絶縁ケースの左右の側面より外方に突出した状態で配置されるため信号発電子の幅寸法が大きくなるのを避けられなかったが、本発明では端子金具16,16と第1のコードホルダ12gと第2のコードホルダ12h,12hとを絶縁ケースの同一面に設けるので、電気コード17が絶縁ケースの左右の側面より外方に突出するのを防ぐことができ、信号発電子の幅寸法を縮小して、信号発電子をコンパクトに構成することができる。
【0046】
図1ないし図6に示した実施形態では、第2のコードホルダ12hが、各端子金具16に半田付けされる電気コード17を圧入し得る大きさを有する断面がU字形の溝12h1,12h1を備えて、各電気コード17が溝内に圧入された状態で保持されるように構成されているが、本発明で用いる第2のコードホルダは上記の例に示したものに限定されない。
【0047】
図7は本発明の第2の実施形態に係わる信号発電子を示したもので、図7に示された例では、各第2のコードホルダ12h′が、各端子金具16の端子部16a側及び各端子金具16の端子部16aと反対側にそれぞれ開口部を有する貫通孔12h1′を備えた筒状の形状に形成されている。この場合、貫通孔12h1′は、電気コード17を圧入し得る大きさに形成しておく。
【0048】
また上記の実施形態では、第1のコードホルダ12gを、コード通し孔12g1を有する形状としたが、本発明で用いる第1のコードホルダ12gの形状は、上記の実施形態に示したものに限定されない。
【0049】
図8は本発明の第3の実施形態を示したもので、本実施形態では、第1のコードホルダ12g′が、絶縁ケース12の背面と直交する方向に開口した開口部12g1a′を幅方向の中央部に有するコード通し溝12g1′を備えた形状に構成されている。
【0050】
図9ないし図12は本発明の第4の実施形態を示したものである。この実施形態では、絶縁ケース12の背面側壁部12bに一つのコードホルダ20が固定されている。図示のコードホルダ20は、一対の電気コード17,17を一括して圧入し得る大きさの第1のコード受け入れ溝20a1を有して、端子金具16,16の端子部16a,16aから離れた位置で、両端子金具16,16の端子部16a,16aから等距離の位置を端子金具16,16の並設方向に対して直角な方向に延びる直線O1−O1に沿って一対の電気コード17,17を第1のコード受け入れ溝20a1内に一括して受け入れた状態で保持するように構成された第1のコード保持部20aと、第1のコード受け入れ溝20a1の一対の端子金具16,16側の端部から分岐して、一対の端子金具16,16の端子部16a,16aに隣接する位置までそれぞれ左右対称に延びるように設けられた一対の第2のコード受け入れ溝20b1,20b1を有する一対の第2のコード保持部20b,20bとを備えて全体がY字形を呈するように構成されている。一対の第2のコード受け入れ溝20b1,20b1はそれぞれ、一対の電気コード17,17を個別に圧入し得る大きさを有して、第1のコード保持部20aにより一括して保持された一対の電気コード17,17を分岐させて、一対の第2のコード受け入れ溝20b1,20b1内に個別に受け入れた状態で保持するように設けられている。コードホルダ20は、絶縁ケース12の成形時に該絶縁ケースの背面側壁部に一体に形成される。
【0051】
本実施形態では、一対の電気コード17,17が、第1のコード保持部20aに設けられた第1のコード受け入れ溝20a1内に圧入されて一括して保持された後、分岐されて、第2のコード保持部20b,20bに設けられた第2のコード受け入れ溝20b1,20b1内に圧入されることにより個別に保持される。電気コード17,17は、第2のコード保持部20b,20bにより、端子金具16,16の端子部16a,16aに隣接する位置で個別に保持されるため、電気コード17,17の芯線と端子金具16,16の端子部16a,16aとの半田付け部に振動が伝達されるのを防ぐことができる。
【0052】
本実施形態では、一対の電気コード17,17の絶縁ケースの背面側壁部の外面に沿う部分のほぼ全体をコードホルダ20により拘束して保持することができるため、一対の端子金具16,16の近傍で電気コード17,17が宙に浮いた状態で振動するのを防いで、電気コード17,17の芯線17a,17aと端子金具の端子部16a,16aとの半田付け部に振動が伝達されるのを確実に防ぐことができる。
【0053】
図13ないし図17は本発明の第5の実施形態を示したものである。この実施形態では、一対の端子金具16′,16′の端子部16a′,16a′に隣接する位置で電気コードを保持する一対の第2のコードホルダがそれぞれ一対の端子金具に一体に設けられている。本実施形態で用いる端子金具16′は、図13の展開図に示すように、電気コード17の絶縁被覆の外径よりも僅かに狭い幅寸法を有する第1の帯板部21aと、電気コード17の芯線の外径にほぼ等しい幅寸法をもって第1の帯板部21aの長手方向の一端の中央部から突出して延びる第2の帯板部21bと、第1の帯板部21aの幅方向の両端から突出した一対の第1のバレル形成用板部21c,21cと、第2の帯板部21bの幅方向の両端から突出した一対の第2のバレル形成用板部21d,21dと、第1の帯板部21aの長手方向の他端から突出して延びる第1の延長部21eと、第2の帯板部21bの先端から突出して延びる第2の延長部21fと、第1の延長部21eを貫通した孔部20gと、第2の延長部20fの先端に設けられた切り欠き21hとを有する形状に打ち抜かれた導電板21を折り曲げることにより図14ないし図16に示すように形成される。
【0054】
図14ないし図16に示された端子金具16′においては、第1の帯板部21aの幅方向の両端から同じ側に直角に折り曲げられて立ち上げられた第1のバレル形成用板部21c,21cにより電気コード17の絶縁被覆を抱え込んで保持する絶縁バレルが構成され、この絶縁バレルと第1の帯板部21aとにより、電気コードの芯線を圧入して保持するU字形のコード受け入れ溝を内側に有する第2のコードホルダが構成されている。また第2の帯板部21bと、この帯板部の幅方向の両端から第1のバレル形成用板部21c,21cと同じ側に折り曲げられて立ち上げられた第2のバレル形成用板部21d,21dとにより、電気コードの芯線が半田付けされる端子部16a′が構成されている。また第1の延長部21e及び第2の延長部21fが第1のバレル形成用板部21c,21c及び第2のバレル形成用板部21d,21dと反対側に折り曲げられることにより、絶縁ケース12との結合部が構成され、絶縁ケース12を成形する際に、図17に示すように延長部21e及び21fが絶縁ケース12の背面側壁部12bにインサートされることにより、端子金具16′が絶縁ケースに結合される。一方の延長部21fは絶縁ケースの背面側壁部12bを貫通して絶縁ケース内に導入され、その先端(端子金具の一端)に設けられた切り欠き部21hに図示しない信号コイルの端末22が挿入されて半田付けされる。延長部21eに設けられた孔21gは、絶縁ケースを構成する樹脂の一部を該孔に充填して延長部21eと絶縁ケースとの結合強度を高めるために設けられている。
【0055】
各電気コード17は、各端子金具16′に一体に設けられた絶縁バレル(21c,21c)により構成された第2のコードホルダの溝部内に圧入された状態で保持される。この場合、絶縁バレル(21c,21c)の間に電気コードを挿入した後絶縁バレル相互間の間隔を狭めるように絶縁バレルを変形させるようにすると、端子部16a′に隣接する位置での電気コードの保持を更に確実に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わる信号発電子の側面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係わる信号発電子の背面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係わる信号発電子の底面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係わる信号発電子の上面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係わる信号発電子に電気コードを接続した状態を示した側面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係わる信号発電子に電気コードを接続した状態を示した背面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係わる信号発電子の底面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係わる信号発電子の上面図である。
【図9】本発明の第4の実施形態に係わる信号発電子の側面図である。
【図10】本発明の第4の実施形態に係わる信号発電子の背面図である。
【図11】本発明の第4の実施形態に係わる信号発電子の電気コードを接続した状態での側面図である。
【図12】本発明の第4の実施形態に係わる信号発電子の電気コードを接続した状態での背面図である。
【図13】本発明の第5の実施形態で用いる端子金具を構成するために打ち抜かれた金属板の展開図である。
【図14】同実施形態で用いる端子金具の平面図である。
【図15】同実施形態で用いる端子金具の右側面図である。
【図16】同実施形態で用いる端子金具の左側面図である。
【図17】同実施形態において絶縁ケースに取り付けられた端子金具に電気コードを接続した状態を、断面された絶縁ケースの背面側壁部の一部と共に示した正面図である。
【図18】従来の信号発電子の側面図である。
【図19】従来の信号発電子の背面図である。
【図20】従来の信号発電子の底面図である。
【図21】従来の信号発電子に電気コードを接続した状態を示した側面図である。
【図22】従来の信号発電子に電気コードを接続した状態を示した背面図である。
【符号の説明】
【0057】
11 信号発電子
12 絶縁ケース
12a 前面側壁部
12b 背面側壁部
12c 側壁部
12d 側壁部
12e 天井壁部
12f 底部
12g 第1のコードホルダ
12h 第2のコードホルダ
13 ベースプレート
16,16′ 端子金具
17 電気コード
20 コードホルダ
20a 第1のコード保持部
20b 第2のコード保持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端に磁極部を有する鉄心に巻装された信号コイルと、前記鉄心に磁気結合された永久磁石とを有する信号発電子本体と、前記鉄心の先端の磁極部を外部に露呈させた状態で前記信号発電子本体を内部に収容した絶縁ケースとを備えた信号発電子において、
一端が前記絶縁ケース内で前記信号コイルの両端に接続されるとともに他端側に端子部が設けられて該端子部が前記絶縁ケースの一つの側面から外部に導出された一対の端子金具が前記絶縁ケースに取り付けられ、
前記一対の端子金具の端子部にそれぞれ芯線が半田付けされる一対の電気コードを前記絶縁ケースの前記一つの側面に沿わせた状態で保持するコードホルダが前記絶縁ケースの前記一つの側面に固定され、
前記コードホルダは、前記一対の電気コードを、前記一対の端子金具の端子部に隣接する位置で個別に保持する部分を有していること、
を特徴とする信号発電子。
【請求項2】
前記コードホルダは、前記一対の端子金具から離れた位置にあって前記一対の端子金具の端子部にそれぞれ芯線が半田付けされる一対の電気コードを一括して保持する第1のコードホルダと、前記第1のコードホルダにより保持された一対の電気コードを前記一対の端子金具の端子部に隣接する位置で更に個別に保持する一対の第2のコードホルダとからなっている請求項1に記載の信号発電子。
【請求項3】
前記一対の第2のコードホルダはそれぞれ前記一対の端子金具に一体に設けられている請求項2に記載の信号発電子。
【請求項4】
前記コードホルダは、前記一対の電気コードを一括して圧入し得る大きさの第1のコード受け入れ溝を有して、前記一対の端子金具にそれぞれ接続される前記一対の電気コードを前記一対の端子金具の端子部から離れた位置で前記第1のコード受け入れ溝内に一括して受け入れた状態で保持する第1のコード保持部と、前記第1のコード受け入れ溝の前記一対の端子金具側の端部から分岐して前記一対の端子金具の端子部に隣接する位置までそれぞれ延びるように設けられた一対の第2のコード受け入れ溝を有して前記第1のコード保持部により保持された一対の電気コードを分岐させて前記一対の第2のコード受け入れ溝内に個別に受け入れた状態で保持する一対の第2のコード保持部とを備えて、全体がY字形を呈するように構成され、
前記一対の第2のコード受け入れ溝は、前記電気コードを個別に圧入し得る大きさを有していること、
を特徴とする請求項1に記載の信号発電子。
【請求項5】
先端に磁極部を有する鉄心に巻装された信号コイルと、前記鉄心に磁気結合された永久磁石とを有する信号発電子本体と、前面側壁部と背面側壁部と左右の側壁部と天井壁部とを少なくとも有して鉄心の先端の磁極部を前記前面側壁部を貫通させて外部に露呈させた状態で前記信号発電子本体を内部に収容した絶縁ケースとを備え、前記鉄心の先端の磁極部が前記絶縁ケースの前面側壁部を貫通して外部に露呈されている信号発電子において、
前記絶縁ケース内で一端が前記信号コイルの両端に接続され、他端に一対の電気コードの芯線を半田付けするための端子部が形成された一対の端子金具が、前記絶縁ケースの前記背面側壁部の前記天井壁部寄りの部分を貫通した状態で左右に並べて取り付けられて前記一対の端子金具のそれぞれの端子部が前記絶縁ケースの背面側壁部から外部に導出され、
前記絶縁ケースの前記背面側壁部の外面には、前記一対の端子金具の端子部から等距離の位置を前記一対の端子金具の並設方向に対して直角な方向に延びる直線上で前記一対の電気コードを一括して保持する第1のコードホルダと、前記第1のコードホルダから導出されて前記一対の端子金具側に延びる前記一対の電気コードをそれぞれ前記一対の端子金具の端子部に隣接する位置で個別に保持する一対の第2のコードホルダとが固定され、
前記一対の電気コードは、前記第1のコードホルダと第2のコードホルダとにより、前記絶縁ケースの背面側壁部に沿わせた状態で保持されていること、
を特徴とする信号発電子。
【請求項6】
前記第1のコードホルダは、前記一対の電気コードを一括して圧入し得る大きさのコード通し孔またはコード通し溝を備えていて、前記一対の電気コードを該コード通し孔またはコード通し溝内に一括して受け入れた状態で保持するように構成されている請求項5に記載の信号発電子。
【請求項7】
各第2のコードホルダは、各端子金具の端子部に半田付けされる電気コードを圧入し得る大きさの断面がU字形の溝を備えて、各電気コードを前記溝内に圧入した状態で保持するように構成されている請求項5または6に記載の信号発電子。
【請求項8】
各第2のコードホルダは、各端子金具の端子部側及び各端子金具の端子部と反対側にそれぞれ開口部を有するコード圧入孔を備えて、該コード圧入孔内に各コードが圧入された状態で保持されるように構成された請求項5または6に記載の信号発電子。
【請求項9】
前記一対の第2のコードホルダはそれぞれ前記一対の端子金具に一体に設けられている請求項7に記載の信号発電子。
【請求項10】
先端に磁極部を有する鉄心に巻装された信号コイルと、前記鉄心に磁気結合された永久磁石とを有する信号発電子本体と、前面側壁部と背面側壁部と左右の側壁部と天井壁部とを少なくとも有して鉄心の先端の磁極部を前記前面側壁部を貫通させて外部に露呈させた状態で前記信号発電子本体を内部に収容した絶縁ケースとを備え、前記鉄心の先端の磁極部が前記絶縁ケースの前面側壁部を貫通して外部に露呈されている信号発電子において、
前記絶縁ケース内で一端が前記信号コイルの両端に接続され、他端に一対の電気コードの芯線を半田付けするための端子部が形成された一対の端子金具が、前記絶縁ケースの前記背面側壁部の前記天井壁部寄りの部分を貫通した状態で左右に並べて取り付けられて前記一対の端子金具のそれぞれの端子部が前記絶縁ケースの背面側壁部から外部に導出され、
前記絶縁ケースの前記背面側壁部の外面にはまた、前記一対の電気コードを前記絶縁ケースの背面側壁部に沿わせて保持するコードホルダが固定され、
前記コードホルダは、前記一対の電気コードを一括して圧入し得る大きさを有して前記一対の端子金具から等距離の位置を前記一対の端子金具の並設方向に対して直角な方向に延びる直線に沿って延びる第1のコード受け入れ溝を備えた第1のコード保持部と、前記第1のコード受け入れ溝の前記一対の端子金具側の端部から分岐して前記一対の端子金具の端子部に隣接する位置までそれぞれ延びるように設けられた一対の第2のコード受け入れ溝を備えて前記第1のコード保持部により保持された一対の電気コードを分岐させて前記一対の第2のコード受け入れ溝内に個別に受け入れた状態で保持する一対の第2のコード保持部とを備えて、全体がY字形を呈するように構成されていること、
を特徴とする信号発電子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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