説明

健康腹帯

【課題】寝間着の腰ゴムによる腹部の締め付けは、寝つきが悪いだけでなく、小腸の活動を低下させ、免疫機能やストレスを増加させ、また、大腸の活動も低下させ、便秘などの症状を招く原因にもなっている。さらには、高齢者や高血圧の方々には、脳梗塞、心筋梗塞などの遠因ともなりうる。
【解決手段】寝間着の腰ゴムによる腹部への締付けを無くすために、身体の胴回りより大きな円筒状にした腹帯を、下着と腹部の間に付け、空間をつくることにより、就寝中、胴部への圧迫を無くすことを特徴とする健康腹帯を考案した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、下着やパジャマなどの腰紐やゴムによる身体胴部への締付けを軽減あるいは無くすための腹帯に関する。
【背景技術】
【0002】
睡眠文化研究所の冬のアンケートによると、就寝するときの寝間着は、パジャマやトレナーやジャージを愛用している者が91%を占めるとのことである。しかし、これらの寝間着は、いずれも胴部を締め付け、眠りを妨げている。
【0003】
【特許文献1】特開平10−245701号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
神戸女子大の平田耕造教授によると、「眠りにつくには体温が下がることが必要で、体の熱をうまく放散させて早く体温を下げた方が速やかに眠りにつける」とのことである。特開平10−245701号の空気袋を付けた方法では、熱や汗を逃がすことができず、十分な眠りの効果は期待できない。
【0005】
また、腹部の常時圧迫は第二の神経といわれている小腸の活動を低下させ、免疫機能やストレスを増加させる原因の1つとなっている。さらには、大腸の活動も低下させ、便秘などの症状を招く原因にもなっている。高齢者や高血圧の方々には、脳梗塞、心筋梗塞などの遠因ともなる。
【0006】
こうしたことから、高齢者や高血圧の方々のみならず、若い世代や美容にも健康上、悪影響を与えると言える。
【0007】
そこで、この発明は、下着やパジャマなどの腰紐やゴムによる身体胴部への締付けを軽減あるいは無くし、血行をよくし、体の熱をうまく放散させて早く体温を下げ、また、身体の内臓機能を活発にし、健康的な生活を送れるよう工夫した腹帯を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題を解決するために、本発明は、下着やパジャマなどの腰紐やゴムによる身体胴部への締付けを軽減あるいは無くすために、身体の胴回りより大きな円筒状にした腹帯を、下着と腹部の間に付け、空間をつくることにより、就寝中、胴部への圧迫を無くすことを特徴とする健康腹帯を考案した。
【0009】
さらに、詳しくは、以下、順に説明する。
本健康腹帯は、身体の胴回りより大きな円筒状にした腹帯で、個人のウエスト長によりその長さを調整することができる。留具はボタン式やベルト式など、円筒状にした腹帯をしっかり固定するものであれば、方法を問わない。
【0010】
また、下着やパジャマなどの腰紐やゴムによる身体胴部への締付けを軽減あるいは無くすことができる程度の弾力強度がある素材や構造からなっている。
【0011】
素材では、厚紙やプラスチックなどの芯材、それをカバーする外材には、繊維やスポンジ材が好ましく、じかに腰部の皮膚と接するため、安全で、肌触りのよいものを使用する。
構造では、全体の構造を保持できるよう腰帯の幅を広くしたり、腹帯の脇部に肉厚にすることが考えられる。
【0012】
本健康腹帯の着け方は、まず、自分の胴回りより5から20センチメートル程度長くなるように調整した腹帯を、腰部肌の直に体に巻く。次に、寝間着上衣を腹帯の上に置き、さらに、その上からパンツやズボンの寝間着下衣を重ねれば、ずり落ちることも無く固定できる。
【発明の効果】
【0013】
こうして、下着やパジャマなどの腰紐やゴムによる身体胴部への締付けを軽減あるいは無くすことにより、血行をよくし、体の熱をうまく放散させて早く体温を下げ、眠りにつくことができる。
【0014】
また、圧迫から開放され、血行をよくなることにより、小腸、大腸などの内臓機能を活発にし、健康的な生活を送れるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、この発明の実施形態の1例を、図1から図3に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本健康腹帯(1)は、身体の胴回りより大きな円筒状にした腹帯で、個人のウエスト長によりその長さを、図2の帯状の状態から留具凸(2)を留具凹(3)の穴に差込みなどにより調整して留め、円筒状にする。
【0016】
その際、弾力強度がある構造を保持するために、腹帯側面(4)を肉厚にして円筒状を維持できるようになっている。
【0017】
図3は実施に本健康腹帯を着けた状態を示すもので、寝間着上衣(5)を腹帯の上に重ね、さらに、その上から寝間着下衣(6)を重ねれば、ずり落ちることも無く固定できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本健康腹帯の組み立てた概観図である。
【図2】本健康腹帯の上および前から見た概観図で、一部断面図である。
【図3】本健康腹帯の使用状態を示す概観図である。
【符号の説明】
【0019】
腰帯(1)、留具(凸)(2)、留具(凹)(3)、腰帯側部(4)、寝間着上衣(5)、寝間着下衣(6)、ベット(7)、まくら(8)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下着やパジャマなどの腰紐やゴムによる身体胴部への締付けを軽減あるいは無くすために、身体の胴回りより大きな円筒状にした腹帯を、下着と腹部の間に付け、空間をつくることにより、就寝中、胴部への圧迫を無くすことを特徴とする健康腹帯。
【請求項2】
身体の胴回りより大きな円筒状にした腹帯は、個人のウエスト長によりその長さを調整することができ、下着やパジャマなどの腰紐やゴムによる身体胴部への締付けを軽減あるいは無くすことができる程度の弾力強度がある材質や構造からなっていることを特徴とする請求項1記載の健康腹帯。
【請求項3】
身体の胴回りより大きな円筒状にした腹帯は、磁性を帯びた箇所又は、および凸部を設けた箇所をつくることにより、血行を良くすることを特徴とする請求項1記載の健康腹帯。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−225781(P2006−225781A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−38948(P2005−38948)
【出願日】平成17年2月16日(2005.2.16)
【出願人】(595078208)
【Fターム(参考)】