光拡散性樹脂組成物及びこれを用いた光拡散シート

【課題】光拡散シートに用いた際に、高い演色性及び輝度を実現できる光拡散性樹脂組成物、これを用いた光拡散シート及び光源ユニットを提供する。
【解決手段】バインダー樹脂(A)を好ましくは1〜80質量%、光拡散剤(B)を好ましくは15〜95質量%、及び波長域380〜500nmの光を吸収し、波長域470〜630nmにおける蛍光発光量が、波長域305〜956nmにおける蛍光発光量の50%以上であることを特徴とする化合物(C)を好ましくは0.001〜5質量%含有する光拡散性樹脂組成物を、光拡散シート10の光拡散層2に用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の蛍光発光特性を有する化合物を含む光拡散性樹脂組成物及びこれを用いた光拡散シートに関するものである。本発明の光拡散性樹脂組成物及び光拡散シートは、液晶、PDP、有機EL等のディスプレイ、イメージセンサ、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ、オーディオ、ビデオ、カーナビゲーション、電話機、携帯端末機及び産業用計測器等の表示用、蛍光灯、LED、EL照明等の照明用等に有用である。
【背景技術】
【0002】
テレビ、パーソナルコンピュータ、携帯電話、ゲーム機等に用いられている液晶表示装置では、その背面にバックライトユニットを配置しており、このバックライトユニットの光を利用して画像を表示させている。バックライトユニットからの光は、画像・映像を見やすくするために、輝度が高く、且つ均一な発光であることが望まれており、光拡散板又はシートを用いることで均一光を取り出すことが可能となっている。
バックライトの光源としては、従来の冷陰極蛍光ランプ(CCFL)よりも低消費電力・長寿命・小型である白色発光ダイオード(白色LED)が主流となりつつある。また、照明用途においても同様に、寿命や消費電力に優れる白色LEDが盛んに検討されている。
しかしながら、白色LED光は、演色性が低いため、光拡散板又はシートに各種の波長吸収材料を含有させて調整する必要があった。しかし、波長吸収材料は、不要な光を吸収することで演色性を向上させるが、同時に輝度を低下させてしまうという問題があった。
これに対し、不要な光を吸収し、所望の光を放射する染料(蛍光色素)を用いる検討がなされている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−146115号公報
【特許文献2】特開2009−043611号公報
【特許文献3】特開2008−133443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1〜3に記載されている染料(蛍光色素)は、輝度向上の点で満足できるものではなかった。
従って、本発明の目的は、光拡散シートに用いた際に、高い輝度を実現できる光拡散性樹脂組成物、これを用いた光拡散シート及び光源ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、染料(蛍光色素)として、特定の蛍光発光特性を有する化合物を含有させた光拡散性樹脂組成物及びこれを用いた光拡散シートにより、上記目的を達成できることを知見した。
【0006】
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、バインダー樹脂(A)、光拡散剤(B)及び波長域380〜500nmの光を吸収し、波長域470〜630nmにおける蛍光発光量が、波長域305〜956nmにおける蛍光発光量の50%以上であることを特徴とする化合物(C)を含有する光拡散性樹脂組成物を提供するものである。
【0007】
また、本発明は、透明な基材層と、該基材層の少なくとも一つの面に形成された光拡散層とを有し、該光拡散層は、上記光拡散性樹脂組成物からなる光拡散シートを提供するものである。
【0008】
また、本発明は上記光拡散シートと、光源(特にLED光源)とを備えた光源ユニットを提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、光拡散シートに用いた際に、高い輝度を実現できる光拡散性樹脂組成物を提供できる。該光拡散性樹脂組成物を用いた光拡散シートは高い輝度を実現できるため光源ユニットに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1(a)】本発明の光拡散シートを適用した直下型方式の光源ユニットの一実施形態を示す概略断面図である。
【図1(b)】本発明の光拡散シートを適用した直下型方式の光源ユニットの別の一実施形態を示す概略断面図である。尚、図1(b)の光源ユニットは、図1(a)の光源ユニットとは、光源に対し、光拡散シートの構成が逆になっている。
【図2】本発明の光拡散シートを適用したエッジライト型方式の光源ユニットの一実施形態を示す概略断面図である。
【図3】本発明の光拡散シートを適用した光源ユニットの別の一実施形態を示す断面図である。
【図4(a)】実施例7、比較例8、9における光拡散シートのW成分の輝度の測定方法を説明する概略断面図である。
【図4(b)】比較例7における光拡散シートのW成分の輝度の測定方法を説明する概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の光拡散性樹脂組成物、光拡散シート及び光源ユニットについて、好ましい実施形態に基づき詳細に説明する。
【0012】
本発明の光拡散性樹脂組成物は、バインダー樹脂(A)、光拡散剤(B)及び波長域380〜500nmの光を吸収し、波長域470〜630nmにおける蛍光発光量が、波長域305〜956nmにおける蛍光発光量の50%以上であることを特徴とする化合物(C)を含有する。以下、各成分について順に説明する。
【0013】
<バインダー樹脂(A)>
本発明に用いられるバインダー樹脂(A)としては、光拡散剤(B)の粒子同士を接着する機能を有し、波長域380〜500nmの光を吸収し、波長域470〜630nmにおける蛍光発光量が、波長域305〜956nmにおける蛍光発光量の50%以上であることを特徴とする化合物(C)と相溶性がよく、後述する透明な基材層に対して接着性の高いものが好ましい。かかるバインダー樹脂(A)としては、例えば、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース等のセルロースエステル; ポリアミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ− 1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリスチレン;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン;ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリメチルアクリレート、ポリイソブチルメタクリレート、ポリトリフルオロエチルメタクリレート、ポリ−2,3−ジブロモプロピルメタクリレート、ポリフェニルメタクリレート、ポリペンタクロロフェニルメタクリレート、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のアクリル系樹脂;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリエーテルケトン;ポリエーテルイミド;ポリオキシエチレン;ABS樹脂(アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体);MS樹脂(メタクリル酸メチル−スチレン共重合体);AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体);ノルボルネン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂の中でも、アクリル系樹脂及びMS樹脂は透明性が高いため特に好ましく用いられる。
【0014】
また、本発明に用いられるバインダー樹脂(A)には、熱硬化性樹脂を用いることもできる。熱硬化性樹脂としては、上記のバインダー樹脂(A)に要求される性能「光拡散剤(B)の粒子同士を接着する機能を有し、波長域380〜500nmの光を吸収し、波長域470〜630nmにおける蛍光発光量が、波長域305〜956nmにおける蛍光発光量の50%以上であることを特徴とする化合物(C)と相溶性がよく、後述する透明な基材層に対して接着性の高いこと」以外に、熱硬化性を有していればよく、例えば、特開2004−198707号公報に開示されている、アクリルポリマーやポリエステルポリオール等のポリオールを含有するポリマー組成物等が挙げられる。バインダー樹脂(A)として熱硬化性樹脂を用いる場合、本発明の光拡散性樹脂組成物は、架橋剤を含有していること(好ましくは、熱硬化性樹脂100質量部に対し、1〜50質量部)が好ましく、該架橋剤としては、ポリイソシアネート化合物等が挙げられる。
【0015】
また、本発明のバインダー樹脂(A)には、光硬化性樹脂を用いることもできる。光硬化性樹脂としては、上記のバインダー樹脂(A)に求められる性能「光拡散剤(B)の粒子同士を接着する機能を有し、波長域380〜500nmの光を吸収し、波長域470〜630nmにおける蛍光発光量が、波長域305〜956nmにおける蛍光発光量の50%以上であることを特徴とする化合物(C)と相溶性がよく、後述する透明な基材層に対して接着性の高いこと」以外に、光硬化性を有していればよく、例えば、光重合性不飽和化合物及び/又はエポキシ化合物からなるものが挙げられる。該光重合性不飽和化合物及び/又はエポキシ化合物としては、単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。バインダー樹脂(A)として光硬化性樹脂を用いる場合、本発明の光拡散性樹脂組成物は、光重合開始剤を含有していること(好ましくは、光硬化性樹脂100質量部に対し、0.1〜10質量部)が好ましく、該光重合開始剤としては、光の照射によりラジカルを発生させるものであれば特に限定されないが、光の照射前後において、可視光に吸収を有さないものが好ましく、例えば、アルキルフェノン系、オキシム系の光ラジカル開始剤;オニウム系、スルホニウム系の光酸発生剤等が挙げられる。
【0016】
<光拡散剤(B)>
本発明に用いられる光拡散剤(B)としては、室温におけるD線の屈折率が好ましくは1.0〜2.0、より好ましくは1.3〜1.7であり、平均粒子径が好ましくは0.1〜50μm、より好ましくは1〜30μmであるものが用いられ、例えばガラスビース、シリカ粒子、水酸化アルミニウム粒子、炭酸カルシウム粒子、炭酸バリウム粒子、酸化チタン粒子等の無機粒子;架橋スチレン樹脂粒子、架橋アクリル樹脂粒子、架橋シリコーン樹脂粒子等の有機粒子;無機粉末−アクリル樹脂粒子等の無機−有機粒子等が挙げられる。これらの粒子の中でも、有機粒子が光拡散性樹脂組成物中へ均一に分散しやすいため好ましい。
尚、光拡散剤を用いない層(樹脂層)であっても、演色性の優れた光を得ることが可能であるが、樹脂層内で波長変換発光した光は、樹脂層と空気の界面で反射し、樹脂層内部に留まるか、樹脂層の端面から発光するという現象が起こり、結果として前面に放射される光が減少して、輝度の低下を招く。これに対し、光拡散剤を樹脂層に配合すると、上述した現象による輝度の低下が抑止される。このため、光拡散剤は必要なものである。
【0017】
<波長域380〜500nmの光を吸収し、波長域470〜630nmにおける蛍光発光量が、波長域305〜956nmにおける蛍光発光量の50%以上であることを特徴とする化合物(C)>
本発明に用いられる波長域380〜500nmの光を吸収し、波長域470〜630nmにおける蛍光発光量が、波長域305〜956nmにおける蛍光発光量の50%以上であることを特徴とする化合物(C)は、本発明の光源ユニットが発する光の色純度を向上させ、蛍光を発することで、輝度を向上させるものである。
「波長域380〜500nmの光を吸収し、波長域470〜630nmにおける蛍光発光量が、波長域305〜956nmにおける蛍光発光量の50%以上であること」(以下単に、本波長特性ともいう)とは、PMMA樹脂:光拡散剤MB30X−20(1:1)に化合物(C)をλmaxにおける吸光度が0.3となるように調整し、絶対PL量子収率測定装置C9920−02G(浜松ホトニクス社製)で測定し、蛍光発光スペクトルから得られる各波長域の面積比から算出するものである。
【0018】
上記化合物(C)の中でも、蛍光波長域が480〜620nmであるものが好ましく、更に好ましくは480〜610nmであり、特に好ましくは480〜600nmである。また、蛍光量子収率が20%以上であることが好ましく、更に好ましくは40%以上であり、特に好ましくは50%以上である。
【0019】
上記化合物(C)としては、本波長特性を有していれば特に限定されないが、有機系蛍光化合物であることが好ましく、中でも(1)ペリレン誘導体、(2)ピロメテン誘導体、(3)ナフトラクタム誘導体、(4)特WO2011/013474に記載されるシッフベース型化合物、(5)ナフタルイミド誘導体、(6)クマリン誘導体、(7)アントラセン誘導体、(8)シアニン誘導体、(9)フェニレンビニレン誘導体、(10)オリゴチオフェン誘導体又は(11)ピレン誘導体がより好ましい。以下、各化合物について具体的説明する。
【0020】
上記(1)ペリレン誘導体としては、特開2003−201472等に記載の化合物が挙げられる。具体的には下記一般式(1)で表される化合物である。
【化1】

(式中、Ar1は、置換若しくは未置換のペリレニル基を表し、Ar2は、置換若しくは未置換の2価の芳香族炭化水素基、又は置換若しくは未置換の2価の芳香族複素環基を表し、R1及びR2は、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換もしくは未置換の1価の脂肪族複素環基及び置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環基より選ばれる1価の有機残基であり、X1は直接結合又は−O−、−S−、−NR−、置換若しくは未置換の2価の脂肪族炭化水素基の組み合わせの基を表し、nは0〜2の整数を表す。Ar1とR1、Ar1とR2、R1とR2は、互いに結合して環を形成していても良い。また、分子内にAr1、Ar2、X1をそれぞれ複数有する場合は互いに同一であっても異なっていてもよい。)
【0021】
上記一般式(1)中のAr1は、置換若しくは未置換のペリレニル基を表し、未置換のペリレニル基としては、1−ペリレニル基、2−ペリレニル基、3−ペリレニル基が挙げられる。これらペリレニル基は、さらに他の置換基によって置換されていても良い。そのような置換基としては、1価の脂肪族炭化水素基、1価の芳香族炭化水素基、1価の脂肪族複素環基、1価の芳香族複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等が挙げられる。
【0022】
ここで、1価の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜18の1価の脂肪族炭化水素基等が挙げられ、そのようなものとしては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基が挙げられる。
【0023】
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基等の炭素数1〜18のアルキル基が挙げられる。
【0024】
アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−オクテニル基、1−デセニル基、1−オクタデセニル基等の炭素数2〜18のアルケニル基が挙げられる。
【0025】
アルキニル基としては、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−オクチニル基、1−デシニル基、1−オクタデシニル基等の炭素数2〜18のアルキニル基が挙げられる。
【0026】
シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロオクタデシル基、2−ボルニル基、2−イソボルニル基、1−アダマンチル基等の炭素数3〜18のシクロアルキル基が挙げられる。
【0027】
1価の芳香族炭化水素基としては、炭素数6〜30の1価の単環、縮合環、環集合芳香族炭化水素基が挙げられる。ここで、炭素数6〜30の1価の単環芳香族炭化水素基としては、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,4−キシリル基、p−クメニル基、メシチル基等の炭素数6〜30の1価の単環芳香族炭化水素基が挙げられる。
【0028】
1価の縮合環芳香族炭化水素基としては、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アンスリル基、2−アンスリル基、5−アンスリル基、1−フェナンスリル基、9−フェナンスリル基、1−アセナフチル基、2−アズレニル基、1−ピレニル基、2−トリフェニレル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、1−ペリレニル基、2−ペリレニル基、3−ペリレニル基、2−トレフェニレニル基、2−インデニル基、1−アセナフチレニル基、2−ナフタセニル基、2−ペンタセニル基等の炭素数10〜30の1価の縮合環炭化水素基が挙げられる。
【0029】
1価の環集合芳香族炭化水素基としては、o−ビフェニリル基、m−ビフェニリル基、p−ビフェニリル基、テルフェニリル基、7−(2−ナフチル)−2−ナフチル基等の炭素数12〜30の1価の環集合炭化水素基が挙げられる。
【0030】
1価の脂肪族複素環基としては、3−イソクロマニル基、7−クロマニル基、3−クマリニル等の炭素数3〜18の1価の脂肪族複素環基が挙げられる。
【0031】
1価の芳香族複素環基としては、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−ベンゾフリル基、2−ベンゾチエニル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、2−ピリミジニル基、2−ピラジニル基、2−キナゾリニル基、2−キノキサリニル基、2−オキサゾリル基、2−チアゾリル基等の炭素数3〜30の1価の芳香族複素環基が挙げられる。
【0032】
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が挙げられる。
【0033】
アルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、オクチルオキシ基、tert−オクチルオキシ基、2−ボルニルオキシ基、2−イソボルニルオキシ基、1−アダマンチルオキシ基等の炭素数1〜18のアルコキシル基が挙げられる。
【0034】
アリールオキシ基としては、フェノキシ基、4−tert−ブチルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、9−アンスリルオキシ基等の炭素数6〜30のアリールオキシ基が挙げられる。
【0035】
アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基等の炭素数1〜18のアルキルチオ基が挙げられる。
【0036】
アリールチオ基としては、フェニルチオ基、2−メチルフェニルチオ基、4−tert−ブチルフェニルチオ基等の炭素数6〜30のアリールチオ基が挙げられる。
【0037】
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ピバロイル基、シクロヘキシルカルボニル基、ベンゾイル基、トルオイル基、アニソイル基、シンナモイル基等の炭素数2〜18のアシル基が挙げられる。
【0038】
アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等の炭素数2〜18のアルコキシカルボニル基が挙げられる。
【0039】
また、アリールオキシカルボニル基としては、フェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等の炭素数2〜18のアリールオキシカルボニル基が挙げられる。
【0040】
アルキルスルホニル基としては、メシル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基等の炭素数2〜18のアルキルスルホニル基が挙げられる。
【0041】
アリールスルホニル基としては、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基等の炭素数2〜18のアリールスルホニル基が挙げられる。
【0042】
上に述べた置換基は、さらに他の置換基によって置換されていても良く、また、これら置換基同士が結合し、環を形成していても良い。
【0043】
次に、上記一般式(1)中のR1及びR2について説明する。R1及びR2は、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の脂肪族複素環基、及び、置換若しくは未置換の1価の芳香族複素環基より選ばれる1価の有機残基であって、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の脂肪族複素環基、置換若しくは未置換の1価の芳香族複素環基としては、Ar1の置換基で説明した置換若しくは未置換の1価脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の脂肪族複素環基、置換若しくは未置換の1価の芳香族複素環基と同様のものが挙げられる。
【0044】
上記一般式(1)中のAr2は、置換若しくは未置換の2価の芳香族炭化水素基、又は置換若しくは未置換の2価の芳香族複素環基を表す。ここでいう置換基は、Ar1で説明した置換基と同義であり、また、2つ以上の置換基同士が互いに結合して環を形成していても構わない。
【0045】
ここで2価の芳香族炭化水素基は、2価の単環若しくは縮合環、環集合芳香族炭化水素基を意味し、例えば、フェニレン基、ナフチレン基、アンスリレン基、ビフェニレン基、p−テルフェニル−4,4’’−ジイル基、m−テルフェニル−3,3’’−ジイル基、m−テルフェニル−4,4’−ジイル基、[1,2’−ビナフタレン]−4,5’−ジイル等の炭素数6〜30の2価の芳香族炭化水素基が挙げられる。
【0046】
2価の芳香族複素環基は、2価の単環若しくは縮合環、環集合芳香族複素環基を意味し、例えば、2,5−フリレン基、2,5−チエニレン基、2,5−ピリジレン基、2,4−ピリジレン基、2,3−ピリジレン基、2,5−ピラジニレン基、2,4−キノリレン基、2,6−キノリレン基、1,4−イソキノリレン基、2,3−キノキサリニレン基等の炭素数4〜30の2価の芳香族複素環基が挙げられる。
【0047】
以上述べたAr2における2価の芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基の内、好ましいものとしては、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基等の炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基が挙げられる。
【0048】
上記一般式(1)中のX1は、直接結合又は−O−、−S−、−NR−、置換若しくは未置換の2価の脂肪族炭化水素基の組み合わせの基を表し、2価の脂肪族炭化水素基としては、上記1価の脂肪族炭化水素基の水素原子を一つ無くしたものが挙げられる。
【0049】
上記一般式(1)で表される(1)ペリレン誘導体の具体例としては、下記(1)−1〜(1)−9等が挙げられる。
【0050】
【化2】

【0051】
また、上記(1)ペリレン誘導体の市販品としては、Lumogen F Yellow 083(BASF社)、Lumogen F Green 850(BASF社)等が挙げられる。
【0052】
上記(2)ピロメテン誘導体としては、特開2006−189751等に記載の化合物が挙げられる。具体的には下記一般式(2)で表される化合物である。
【化3】

(式中、R11〜R16は、各々独立して、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の脂肪族複素環基、及び、置換若しくは未置換の1価の芳香族複素環基より選ばれる1価の有機残基を表し、R12とR13及び/又はR14とR15はそれぞれ互いに結合してピロール環に縮合する芳香環を形成しても良い。この芳香環は置換基を有していても良く、また、これらによって形成される縮合芳香環は、同一であっても異なるものであっても良い。X2は3価の基を表す。Mは、周期率表第11族の金属、又はホウ素原子を表し、Yは、Mと結合する基を表し、nは1〜3の整数を表す。nが2以上の場合、複数あるYは同一であっても異なるものであっても良く、互いに結合して環を形成していても良い。)
【0053】
上記一般式(2)におけるR11〜R16が表す置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の脂肪族複素環基、置換若しくは未置換の1価の芳香族複素環基としては、上記一般式(1)においてAr1の置換基で説明した置換若しくは未置換の1価脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の脂肪族複素環基、置換若しくは未置換の1価の芳香族複素環基と同様のものが挙げられる。
【0054】
上記一般式(2)におけるX2が表す3価の基としては、−CR17=、又は窒素原子が挙げられる。ここで、R17は上記R11〜 R16と同様の置換基が挙げられる。これらの中でも−CH=又は−CR17=が好ましく、R17としては、炭素数1〜20の直鎖、分岐鎖又は環状アルキル基が好ましい。
【0055】
上記一般式(2)におけるYが表すMと結合する基としては、上記R11〜 R16と同様の置換基が挙げられる。
【0056】
上記一般式(2)で表される(2)ピロメテン誘導体の具体例としては、下記(2)−1〜(2)−11等が挙げられる。
【0057】
【化4】

【0058】
上記(3)ナフトラクタム誘導体としては、特WO2011/010537等に記載の化合物が挙げられる。具体的には下記一般式(3)で表される化合物である。
【化5】

(式中、X3は酸素原子又は硫黄原子を表し、R21〜R26及びY1は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、水酸基、−NRR’、有機シリル基、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の脂肪族複素環基、及び、置換若しくは未置換の1価の芳香族複素環基より選ばれる1価の有機残基を表し、R及びR’は、各々独立して、水素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の芳香族炭化水素基水素原子を表す。)
【0059】
上記一般式(3)におけるR21〜R26及びY1が表す置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の脂肪族複素環基、置換若しくは未置換の1価の芳香族複素環基としては、上記一般式(1)においてAr1の置換基で説明した置換若しくは未置換の1価脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の芳香族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の脂肪族複素環基、置換若しくは未置換の1価の芳香族複素環基と同様のものが挙げられる。
上記一般式(3)におけるR及びR’が表す置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の芳香族炭化水素基としては、上記一般式(1)においてAr1の置換基で説明した置換若しくは未置換の1価脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1価の芳香族炭化水素基と同様のものが挙げられる。
上記一般式(3)におけるR21〜R26及びY1が表す有機シリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基等が挙げられる。
【0060】
上記一般式(3)で表される(3)ナフトラクタム誘導体の具体例としては、下記(3)−1〜(3)−8等が挙げられる。
【0061】
【化6】

【0062】
上記(4)特2011/013474に記載されるシッフベース型化合物の具体例としては、下記(4)−1〜(4)−8等が挙げられる。
【0063】
【化7】

【0064】
上記(5)ナフタルイミド誘導体の具体例としては、下記(5)−1〜(5)−4等が挙げられる。
【0065】
【化8】

【0066】
上記(6)クマリン誘導体の具体例としては、下記(6)−1〜(6)−3等が挙げられる。
【0067】
【化9】

【0068】
上記(7)アントラセン誘導体の具体例としては、下記(7)−1〜(7)−2等が挙げられる。
【0069】
【化10】

【0070】
上記(8)シアニン誘導体の具体例としては、下記(8)−1〜(8)−5等が挙げられる。
【0071】
【化11】

【0072】
上記(9)フェニレンビニレン誘導体としては、下記(9)−1〜(9)−3等が挙げられる。
【0073】
【化12】

【0074】
上記(10)オリゴチオフェン誘導体としては、下記(10)−1〜(10)−2等が挙げられる。
【0075】
【化13】

【0076】
上記(11)ピレン誘導体としては、下記(11)−1〜(11)−2等が挙げられる。
【0077】
【化14】

【0078】
本発明の光拡散性樹脂組成物において、上記化合物(C)は、本波長特性を有する化合物を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0079】
本発明の光拡散性樹脂組成物において、バインダー樹脂(A)の含有量は、好ましくは1〜80質量%、より好ましくは20〜70質量%である。バインダー樹脂(A)の含有量が1質量%未満であると、拡散粒子同士や基板との接着力が低下する場合があり、80質量%を超えると、光拡散性が低下する場合がある。
また、光拡散剤(B)の含有量は、好ましくは15〜95質量%、より好ましくは29〜79質量%である。光拡散剤(B)の含有量が15質量%未満であると、十分な光拡散性が得られなくなる場合があり、95質量%を超えると、全光線透過率が低下する場合がある。
また、上記化合物(C)の含有量は、好ましくは0.001〜5質量%、より好ましくは0.01〜1質量%である。化合物(C)の含有量が0.001質量%未満であると、緑色への波長変換効果が小さくなる場合があり、5質量%を超えると、輝度が低下する場合がある。
【0080】
本発明の光拡散性樹脂組成物には、上記化合物(C)以外の色素(その他の色素)を本発明の効果を損なわない範囲(好ましくは、上記化合物(C)100質量部に対して、1〜10000質量部)で本波長特性と異なる波長特性の色素を使用することができる。使用できる色素は特に限定されないが、シアニン系色素、ピリジン系色素、オキサジン系色素、クマリン系色素、クマリン色素系染料、ナフタルイミド系色素、ピロメテン系色素、ペリレン系色素、ピレン系色素、アントラセン系色素、スチリル系色素、ローダミン系色素、アゾ系色素、キノン系色素、スクアリリウム系色素、ジケトピロロピロール系色素、イリジウム錯体系色素、ユーロピウム系色素、ポルフィリン系色素、アザポルフィリン系色素、ナフトラクタム系色素等が挙げられる。
【0081】
本発明の光拡散性樹脂組成物には、溶媒を使用することができる。該溶媒としては、特に制限されないが、例えば、水、アルコール系、ジオール系、ケトン系、エステル系、エーテル系、脂肪族又は脂環式炭化水素系、芳香族炭化水素系、シアノ基を有する炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素系の溶媒等が挙げられ、これらの溶媒の中では、ケトン系及び芳香族炭化水素系の溶媒が塗工性に優れるため好ましい。また、溶媒の使用量としては、上記(A)〜(C)の合計量が10〜99質量%となるように用いることが好ましい。
【0082】
本発明の光拡散性樹脂組成物は、上述した光重合開始剤、架橋剤、その他の色素の他、必要に応じて、熱重合開始剤、光安定剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、界面活性剤、帯電防止剤、難燃剤、滑剤、重金属不活性剤、透明化剤、造核剤、結晶化剤、相溶化剤等の各種添加剤を使用することができる。本発明において、各種添加剤の含有量は、好ましくは合計で20質量%以下とする。
【0083】
本発明の光拡散性樹脂組成物の製造方法(配合方法)は特に制限されず、従来公知の混合及び混練方法により得ることが出来る。例えば、上記溶媒を用いない場合、上記各成分をヘンシェルミキサー、タンブラー、リボンブレンダー等の公知の混合機を用いて混合した後、溶融混練する方法が挙げられる。また、上記溶媒を用いる場合は、必要に応じてバインダー樹脂(A)を加熱した後、各成分を溶媒に溶解又は分散させる方法(但し、光拡散剤(B)は溶解しない)や、溶媒を用いずに各成分を溶融混練した混合物を溶媒に溶解させる方法等が挙げられる。溶媒使用の有無に関わらず、各成分の配合順序についても特に制限はない。
【0084】
本発明の光拡散性樹脂組成物は、入射した光を好適な輝度及び色純度の拡散光として放射する特性を有するため、以下で説明する光拡散シートの他に、光拡散板として使用することができる。光拡散板は、バインダー樹脂(A)が熱可塑性樹脂である場合、溶融状態の組成物を射出成形、ブロー成形、押出成形、圧縮成形等の公知の手法により成形することで製造できる。また、バインダー樹脂(A)が熱硬化性樹脂である場合、組成物を金型内で硬化させることで製造できる。
あるいはまた、バインダー樹脂(A)が光硬化性樹脂及び/又は熱硬化性樹脂である場合、これらの樹脂と、光重合開始剤及び/又は架橋剤とを混合した後、光照射及び/又は加熱処理により硬化させることで製造することもできる。
尚、本発明の光拡散性樹脂組成物を光拡散板に用いる場合、塗工性を必要としないため上記溶媒は用いないことが好ましい。
【0085】
次に、本発明の光拡散シートについて説明する。尚、特に説明しない部分については、本発明の光拡散性樹脂組成物における説明が適宜採用される。
【0086】
本発明の光拡散シートは、透明な基材層と、該基材層の少なくとも一つの面に形成された光拡散層とを有し、該光拡散層が本発明の光拡散性樹脂組成物からなるものである。
【0087】
本発明の光拡散シートに用いられる透明な基材層としては、例えば、ガラス等の無機材料;ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアミド、エチレン‐酢酸ビニル共重合樹脂、エポキシ樹脂、ポリフルオレン樹脂、シリコーン樹脂等の合成高分子材料を用いることができる。
【0088】
上記透明な基材層は、単一の材料から形成されていても2種以上の材料から形成されていてもよく、また、単一の層から形成されていても複数の層から形成されていてもよい。
【0089】
上記透明な基材層の厚みは、10〜10000μmの範囲であることが好ましく、30〜500μmの範囲であることがより好ましい。
上記透明な基材層の厚みが10μm未満であると、光拡散シートの機械的強度が低下することがある。また、上記透明な基材層の厚みが10000μmを超えると、透明な基材層を通過する光量が減少し、輝度が低下することがある。
【0090】
上記透明な基材層は、可視光に対して80%以上の透過率を有することが好ましく、86%以上の透過率を有することがより好ましい。上記透明な基材層のヘイズは、2%以下であることが好ましく、1%以下であることがより好ましい。上記透明な基材層の屈折率は、1.45〜1.70であることが好ましい。
【0091】
上記透明な基材層には、各種の表面処理を施してもよい。該表面処理は、例えば、薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線照射処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理等を含む。
【0092】
上記拡散層は、本発明の光拡散性樹脂組成物からなり、上記透明な基材層の少なくとも一つの面に形成される。
上記透明な基材層の少なくとも一つの面に、上記光拡散層を形成する方法としては、特に限定されないが、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、スピンコート法あるいはエクストルージョンコート法等が挙げられる。用いる光拡散性樹脂組成物の形態としては、上記溶媒を用いたものが、塗工性及び生産性が優れる点で好ましい。
【0093】
上記光拡散層の厚みは、0.1〜500μmの範囲から選択されることが好ましく、10〜100μmの範囲から選択されることがより好ましい。
上記光拡散層の厚みが0.1μm未満であると、光拡散層に入射した光が充分に拡散されないことがある。また、上記光拡散層の厚みが100μmを超えると、光拡散層を通過する光量が減少し、輝度が低下することがある。
【0094】
上記光拡散層は、単一の材料から形成されていても2種以上の材料から形成されていてもよく、また、単一の層から形成されていても複数の層から形成されていてもよい。
【0095】
次に、本発明の光源ユニットについて図面を参照しながら説明する。尚、特に説明しない部分については、本発明の光拡散性樹脂組成物及び光拡散シートにおける説明が適宜採用される。
【0096】
本発明の光源ユニットは、本発明の光拡散シート10と、光源3とを備えるものである。例えば、直下型方式の光源ユニットとして、図1(a)に示す形態が挙げられる。図1(a)の光源ユニットでは、光源3は、光拡散シート10の透明な基材層1側に設けられていている。また、光源3は、図1(b)に示すように、光拡散シート10の光拡散層2側に設けられていてもよい。
【0097】
本発明の光源ユニットは、光源3で発せられた光が透明な基材層1及び光拡散層2を経て拡散光として放出する機能を有していればよく、光拡散層2とは別の光学機能層、例えばフレネルレンズ層等を有していてもよい。
【0098】
上記光源3としては、発光ダイオード(LED)、冷陰極管、EL、キセノンランプ、ハロゲンランプ等が挙げられるが、本発明の光拡散シートを用いることで、白色の色純度が最も高くなる点から、LED(特に白色LED)が特に好ましい。
【0099】
本発明の光源ユニットにおいて、上記光源3としてLEDを用いる場合、LEDは点発光であるため、面発光として光を取り出す場合、その形態を、図1(a)又は(b)に示す直下型方式にかえて、図2に示すようなエッジライト方式としてもよい。
図2の光源ユニットでは、光源3で発生し、導光板4を通った光が、反射板5によって反射されることで、光拡散シート10の面内に均一に供給される。
【0100】
上記導光板4としては、アクリル、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の材料を用いることができる。
上記導光板4の厚みは、0.1〜100mmの範囲から選択されることが好ましく、0.5〜50mmの範囲から選択されることがより好ましい。
【0101】
上記反射板5としては、空気層や白色微粒子を含有したアクリル、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の材料を用いることができる。
上記反射板5の厚みは、10〜10000μmの範囲から選択されることが好ましく、50〜5000μmの範囲から選択されることがより好ましい。
【0102】
本発明の光源ユニットは、ディスプレイ用バックライトユニット、住宅及び車載用照明等に好適に用いられる。照明用途としては、図1(a)、図1(b)及び図2に示す形態の他に、図3に示す形態も好適に用いられる。
【実施例】
【0103】
以下、実施例及び比較例をもって本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例等によって何ら制限を受けるものではない。
【0104】
[実施例1〜18及び比較例1〜5]
下記〔表1〕の配合比に従い、実施例1〜18及び比較例1〜5の光拡散性樹脂組成物を調製した。但し、比較例3の組成物は光拡散剤(B)を含まないため光拡散能を有さない。図1(a)に示すように、各光拡散性樹脂組成物をPETフィルム(パナック社製、フィルム厚188μm)からなる透明な基材層1上に、No.90のバーコーターを用いて塗工後、60℃で30分及び100℃で10分間加熱乾燥し、光拡散性樹脂組成物からなる光拡散層2を有する実施例1〜18及び比較例1〜5の光拡散シート10を作製した。得られた光拡散シートについて、JIS Z 8726に基づき、白色LEDを光源3として、拡散光の放射スペクトルのW輝度を分光放射計(SR−LEDW、トプコン社)にて測定した。結果を〔表1〕に示す。尚、用いた化合物(C)の波長特性及び蛍光量子収率を〔表2〕に示す。
【0105】
【表1】

【0106】
PMMA:ポリメチルメタクリレート樹脂
MB30X−20:積水化成品株式会社製、架橋ポリメタクリル酸メチル粒子、平均粒径20μm、屈折率1.49
【0107】
【表2】

【0108】
(1)−1:Lumogen F Yellow
(1)−2:
【化15】

(1)−3:
【化16】

(2)−1:
【化17】

(2)−2:
【化18】

(3)−1:
【化19】

(3)−2:
【化20】

(4)−1:
【化21】

(4)−2:
【化22】

(5)−1:Solvent Yellow 116
(5)−2:Solvent Yellow 44
(6)−1:coumarine6
(6)−2:coumarine7
(7)−1:BPEA
【化23】

(8)−1:
【化24】

(9)−1:
【化25】

(10)−1:
【化26】

(11)−1:
【化27】

比較1:
【化28】

比較2:
【化29】

比較3:Lumogen F Violet570
【0109】
上記〔表1〕の結果より、本発明の樹脂組成物はW輝度を向上させることが明らかであり、光拡散剤を用いることでその効果が大きいことが明らかである。
【符号の説明】
【0110】
1 透明な基材層
2 光拡散層
3 光源
4 導光板
5 反射板
6 カラーフィルタ
7 分光放射輝度計
8 バインダー樹脂及び蛍光剤層
9 色素を含まない光拡散層
10 光拡散シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バインダー樹脂(A)、光拡散剤(B)及び波長域380〜500nmの光を吸収し、波長域470〜630nmにおける蛍光発光量が、波長域305〜956nmにおける蛍光発光量の50%以上であることを特徴とする化合物(C)を含有する光拡散性樹脂組成物。
【請求項2】
上記バインダー樹脂(A)を1〜80質量%、上記光拡散剤(B)を15〜95質量%、及び波長域380〜500nmの光を吸収し、波長域470〜630nmにおける蛍光発光量が、波長域305〜956nmにおける蛍光発光量の50%以上であることを特徴とする化合物(C)を0.001〜5質量%含有する請求項1に記載の光拡散性樹脂組成物。
【請求項3】
透明な基材層と、該基材層の少なくとも一つの面に形成された光拡散層とを有し、該光拡散層は、請求項1又は2に記載の光拡散性樹脂組成物からなる光拡散シート。
【請求項4】
請求項3に記載の光拡散シートと、光源とを備えた光源ユニット。
【請求項5】
請求項4に記載の光源が白色LEDであることを特徴とする光源ユニット。

【図1(a)】
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【図1(b)】
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【図2】
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【図3】
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【図4(a)】
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【図4(b)】
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【公開番号】特開2013−109105(P2013−109105A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253152(P2011−253152)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(000000387)株式会社ADEKA (987)
【Fターム(参考)】