説明

入出力制御装置

【課題】実質的に同一の入出力制御装置間での直接的なファームウェアプログラムの共通化を実現すると共に、自身からの要求によって自身のファームウェアプログラムを他方の入出力制御装置のファームウェアプログラムにオンライン状態で更新する。
【解決手段】入出力制御装置1において、複製開始命令を入力する情報入出力部12と複製プログラム部を含むファームウェアプログラム61を備え、制御部14、がそのプログラムと実質的に同一であり格納領域の異なる実行ファームウェアプログラムに基づいて情報入出力部12及び外部通信部13を制御し、複製開始命令の入力に応じて実行ファームウェアプログラムの複製プログラム部に基づき外部入出力制御装置2から外部ファームウェアプログラムを取得して自己のプログラムと置換し、外部入出力制御装置2からの外部複製要求命令の入力に応じて自己のファームウェアプログラムを外部入出力制御装置2に供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力機能及び/又は出力機能を主たる機能とする入出力制御装置に関し、具体的には、実質的に同一な装置間で機能の共通化を実現できる入出力制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
外部機器から離隔した場所において、外部機器の作動状態等を監視したり、外部機器の作動状態等を変更したりする入出力制御装置や、外部機器の保持する情報を出力したり、外部機器に保持された情報を変更するための情報を入力することを主機能とする入出力制御装置が知られている。従来の入出力制御装置は、その内部に記憶されたファームウェアプログラムに従って動作する。ここで、ファームウェアプログラムは、主に、機器に固有の基本制御プログラムと機能制御プログラムとを含むプログラムであって、ファームウェアプログラムがインストールされていない限り入出力制御装置はいかなる動作も行えない。なお、コンピュータ等においては、基本制御プログラムに相当するプログラムはOSによって提供されており、通常の実行可能なプログラムは、基本制御プログラムに相当するプログラムは含まず、機能制御プログラムに相当するプログラムのみを含んでいる。
【0003】
また、従来の入出力制御装置として、更新されたファームウェアプログラムの提供等に伴って、入出力制御装置のファームウェアプログラム自体を更新できる構成が知られている。また、このような入出力制御装置では、コンピュータと直接的な接続が可能な構成として、コンピュータからの命令に応じて入出力制御装置が保持するファームウェアプログラムやファームウェアプログラムが参照する参照データを新たなファームウェアプログラムや参照データに書き換えたり(以下、「書き換え方式A」と称す)、外部記憶装置と直接的な接続が可能な構成として、外部記憶装置の接続に応じて自動的にファームウェアプログラムや参照データを外部記憶装置に記憶されたファームウェアプログラムや参照データに書き換えたり(例えば、特許文献1参照)(以下、「書き換え方式B」)、外部記憶媒体の媒体駆動装置を備えた構成として、媒体駆動装置への外部記憶媒体の装着によって、自動的にファームウェアプログラムや参照データを外部記憶装置に記憶されたファームウェアプログラムや参照データに書き換えていた(以下、「書き換え方式C」)。
【0004】
【特許文献1】特開2000−105999号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の書き換え方式A〜Cの入出力制御装置では、ファームウェア等の書き換えにおいて一旦その主機能を停止させなければならず、主機能を停止させないオンライン状態での書き換えはできなかった。また、入出力制御装置を新たなものに取り替える場合等であって、ファームウェアプログラムの共通化を図りたい場合等においては、旧入出力制御装置側からファームウェアプログラムを外部装置(書き換え方式Aについてはコンピュータ、下記家方式Bについては外部記憶装置、書き換え方式Cについては外部記憶媒体)に読み出してから、外部装置からの命令に応じて、新入出力制御装置側のファームウェアプログラムを読み出されたファームウェアプログラムに書き込まなければならなかった。
【0006】
そこで、本発明に係る入出力制御装置では、通信自在に接続された実質的に同一の入出力制御装置との間で直接的にファームウェアプログラムを共通化させると共に、自身からの要求によって自身のファームウェアプログラムを他方の入出力制御装置におけるファームウェアプログラムにオンライン状態で更新させる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明に係る入出力制御装置は、
情報出力及び情報入力の少なくとも一方を主機能として行う情報入出力部と、
外部と通信する外部通信部と、
前記情報入出力部及び前記外部通信部を制御する制御部と、
起動プログラム部、前記情報入出力部及び前記外部通信部の動作を規定する機能制御プログラム部を含むファームウェアプログラムを不揮発的に記憶するファームウェア記憶部と、
を備える入出力制御装置であって、
前記入出力制御装置が、前記ファームウェア記憶部と異なる実行ファームウェア記憶部を更に含み、
前記制御部が、前記ファームウェアプログラムの起動において、前記ファームウェア記憶部に記憶された前記起動プログラム部を参照して前記実行ファームウェア記憶部に前記ファームウェアプログラムと同一の実行ファームウェアプログラムを生成し、前記実行ファームウェアプログラムの機能制御プログラム部に基づいて前記情報入出力部及び前記外部通信部を通常モードで制御し、
前記ファームウェアプログラムが、前記外部通信部を介して通信自在に接続される外部入出力制御装置との機能の共通化を行う複製プログラム部を更に含み、
前記情報入出力部が、複製開始命令の入力を更に行え、
前記制御部が、前記実行ファームウェアプログラムの複製プログラム部に基づいて、
前記情報入出力部からの前記複製開始命令の入力に応じて、前記外部通信部を介して前記外部入出力制御装置から外部ファームウェアプログラムを取得し、前記ファームウェア記憶部に記憶されている前記ファームウェアプログラムを前記外部ファームウェアプログラムに置換する複製先処理と、
前記外部通信部を介する前記外部入出力制御装置からの外部複製要求命令の入力に応じて、前記外部通信部を介して前記ファームウェア記憶部に記憶された前記ファームウェアプログラムを前記外部入出力制御装置に供給する複製元処理と、
を実行することを特徴とする入出力制御装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る入出力制御装置であれば、ファームウェアプログラムが複製先処理と複製元処理とを規定する複製プログラム部を含むために、実質的に同一な入出力制御装置と外部入出力制御装置との間で直接的にファームウェアプログラムの転送ができ、ファームウェアプログラムの共通化を実現できる。また、複製プログラム部に基づく複製先処理において外部入出力制御装置から外部ファームウェアプログラムが取得されるために、入出力制御装置からの複製要求命令に応じて自己のファームウェアプログラムを外部入出力制御装置におけるファームウェアプログラムに更新できる。また、複製プログラムに基づく複製元処理において、外部入出力制御装置からの外部複製要求命令に応じて自己のファームウェアプログラムを外部入出力制御装置に供給するために、外部入出力制御装置においては入出力制御装置のファームウェアプログラムを利用することができる。また、起動ブラグラム部に基づく起動処理において、ファームウェアプログラムと同一の実行ファームウェアプログラムをファームウェア記憶部と異なる実行ファームウェア記憶部に生成して、入出力制御装置を実行ファームウェアプログラムに基づいて動作させるために、ファームウェアプログラムをオンライン状態で更新できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明に係る入出力制御装置の最良の形態について説明する。なお、本発明の種々の概念的な構成について概説した後に、最良の形態の具体的な構成について図面を参照しながら説明する。
【0010】
本発明に係る入出力制御装置は、上述のように、情報入出力部と、外部通信部と、制御部と、ファームウェア記憶部と、実行ファームウェア記憶部とを含み、情報入出力部によって複製開始命令が入力され、制御部がファームウェア記憶部に記憶された起動プログラム部に基づいた起動制御とファームウェア記憶部に記憶された複製プログラム部に基づいた複製先処理及び複製元処理とを実行することを主たる特徴としている。本発明の入出力制御装置は、外部入出力制御装置から外部ファームウェアプログラムの供給を受ける複製先となることも、外部入出力制御装置へ自己のファームウェアプログラムを供給する複製元となることもできる。なお、ファームウェアプログラムは入出力制御装置自身の構成に大きく依存するために、複製の対象(複製先又は複製元)となる外部入出力制御装置は、実質的に本発明の入出力制御装置と同一の構成である。ここで、実質的に同一の構成とは、本発明の入出力制御装置とハードウェア及びソフトウェアの互換性があることを意味する。入出力制御装置としては、例えば、PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)やプログラマブル表示器が挙げられる。
【0011】
情報入出力部は、1つの入出力機器で構成されていてもよいし、複数の入出力機器で構成されていてもよい。ここで、本明細書では、「入出力機器」は、入力と出力との双方とを行える形態の機器に限らず、入力のみを行う形態の機器や出力のみを行う形態の機器を含意することとする。情報入出力部が複数の入出力機器で構成される場合には、それらは同一の入出力形態であってもよいし、異なる入出力形態であってもよい。情報入出力部においては、主機能の関する情報入力及び情報出力の少なくとも一方と複製開始命令入力とが行われる。主機能が情報入力を行う機能又は情報入力と情報出力を行う機能である場合には、主機能の情報入力と複製開始命令入力とは、同一の機器で実行されてもよいし、異なる機器で実行されてもよい。一方、主機能が情報出力のみを行う機能である場合には、情報入出力部は少なくとも2つの入出力機器を備え、複製開始命令入力は主機能を行う機器とは異なる機器で行われる。ここで、情報入力を行う機能としては、例えば、タッチパネルの接触操作や押ボタンスイッチ等の機構的操作や外部からの通信コマンドの受信等に応じて内部情報を変更する機能及びそれらに応じて入出力制御装置に接続された外部機器を制御する機能が挙げられ、情報出力を行う機能としては、例えば、画像形成装置等の画像やLEDランプ等の発光や音響装置等の音響(音楽や音声や単純機械音等)によって所定の情報を報知する機能が挙げられる。
【0012】
外部通信部は、1つの通信ポートで構成されていてもよいし、複数の通信ポートで構成されていてもよい。外部通信部が複数の通信ポートを含む場合には、それらにおける通信規格等は同一であってもよいし異なっていてもよい。通信ポートは、ケーブル等の物理的な信号伝送媒体を介して通信する形態であってもよいし、赤外線通信等の無線通信を行う形態であってもよい。
【0013】
ファームウェア記憶部は、1つの記憶装置における少なくとも一部の記憶領域で構成されていてもよいし、複数の記憶装置に分散されており、それら各々の少なくとも一部の領域で構成されていてもよい。ただし、本発明においては、ファームウェア記憶部の形成される記憶装置は、書き換え可能な記憶装置でなければならない。なお、ファームウェア記憶部の形成される記憶装置は、書き換え可能であれば、不揮発性の記憶装置であっても揮発性の記憶装置であってもよいが、不揮発性の記憶装置であることが好ましい。
【0014】
ファームウェア記憶部には、ファームウェアプログラムが記憶されている。ファームウェアプログラムは、自己を起動するための起動プログラム部と、情報入出力部の制御を規定する機能制御プログラム部と、外部入出力制御装置とのファームウェアプログラムの共通化を行う複製プログラム部とを含んでいる。各プログラム部は機能的な観点から概念的に分離されるプログラム要素であって、各プログラム部は個別の独立したプログラムであってもよいし、それらのうち少なくとも2つが複合したプログラムであってもよい。なお、複合したプログラムとは、例えば、概念的に分離されるプログラム部Aとプログラム部Bがある場合に、プログラム部A及びプログラム部Bが制御的に不可分(制御フロー内に包含されている)であって、共同して一の制御を行うプログラムである。複合したプログラムの簡単な例としては、関数Aを呼び出すメイン処理と関数Aを規定するプログラムとの組合せや、メインルーチン処理プログラムとサブルーチン処理プログラムとの組合せが例示できる。一方、個別の独立したプログラムとしては、順次に処理される独立した2つのプログラムや、メインプログラムとメインプログラムに割り込みをかける割込みプログラムとの組合せが例示できる。
【0015】
実行ファームウェア記憶部は、1つの記憶装置における少なくとも一部の記憶領域で構成されていてもよいし、複数の記憶装置の分散されており、それら各々の少なくとも一部の領域で構成されていてもよい。なお、実行ファームウェア記憶部の形成される記憶装置は、書き換え可能であれば、不揮発性の記憶装置であっても揮発性の記憶装置であってもよい。実行ファームウェア記憶部は、ファームウェア記憶部と同一の記憶装置における異なる領域に割り当てられていてもよいし、ファームウェア記憶部とは異なる記憶装置に割り当てられていてもよい。
【0016】
本発明に係る入出力制御装置において、前記ファームウェア記憶部は、前記制御部が参照する参照データを更に記憶し、
前記制御部が、前記複製先処理において、前記情報入出力部からの前記複製開始命令の入力に応じて、前記外部入出力制御装置から前記外部ファームウェアプログラムと共に前記外部ファームウェアプログラムが参照する外部参照データを取得し、前記ファームウェア記憶部に記憶されている前記参照データを前記外部参照データに置換し、
前記複製元処理において、前記外部通信部からの前記外部複製要求命令の入力に応じて、前記通常モードと異なり前記参照データの変更を禁止するアクセス停止モードに移行させ、前記外部通信部を介して前記アクセス停止モードにおいて前記ファームウェアプログラムと共に前記ファームウェア記憶部に記憶された前記参照データを前記外部入出力制御装置に供給し、前記ファームウェアプログラム及び前記参照データの送出に応じて前記アクセス停止モードから前記通常モードに移行させる構成であることが好ましい。
【0017】
この構成であれば、入出力制御装置は、複製先処理において、外部入出力制御装置において外部ファームウェアプログラムが参照していた外部参照データも複製できるために、外部入出力制御装置と同一の設定を承継できる。また、この構成であれば、入出力制御装置は、複製元処理において、一旦、参照データへのアクセスを禁止したアクセス停止状態に移行してから参照データを送信するために、確実に参照データを外部入出力制御装置に供給できる。なお、入出力制御装置が複製元である場合には、複製元処理においてアクセス停止状態に移行するが、複製先である場合には、アクセス停止状態には移行しないために、この構成であってもオンライン状態でのファームウェアプログラム及び参照データの更新が実行できる。
【0018】
ファームウェアプログラム及び参照データを複製する入出力制御装置において、前記制御部が、
前記複製先処理において、
前記情報入出力部からの前記複製開始命令の入力に応じて、前記外部複製要求命令と同一である複製要求命令に対応する複製要求信号を送信し、
前記外部入出力制御装置からの外部複製要求応答信号の受信に応じて、複製データ送信要求信号を送信し、
前記外部入出力制御装置からの前記外部ファームウェアプログラム及び前記外部参照データの受信に応じて、前記ファームウェア記憶部に記憶されている前記ファームウェアプログラム及び前記参照データをそれぞれ前記外部ファームウェアプログラム及び外部参照データに置換し、
前記外部入出力制御装置からの前記外部ファームウェアプログラム及び前記外部参照データの受信に応じて、受信完了宣言信号を送信し、
前記複製元処理において、
前記複製要求信号と同一である前記外部入出力制御装置からの前記外部複製要求命令に対応する外部複製要求信号の受信に応じて、前記通常モードから前記アクセス停止モードに移行させ、
前記外部複製要求信号の受信に応じて、前記外部複製要求応答信号と同一である複製要求応答信号を送信し、
前記複製データ送信要求信号と同一である前記外部入出力制御装置からの外部複製データ送信要求信号の受信に応じて、前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアプログラム及び前記参照データを送信し、
前記受信完了宣言信号と同一である前記外部入出力制御装置からの外部受信完了宣言信号の受信に応じて、前記アクセス停止モードから前記通常モードに移行させる、
構成であることが好ましい。
【0019】
この構成であれば、入出力制御装置及び外部入出力制御装置の各々における処理の進行を互いに確認しながら自己の処理を実行できるために、高精度かつ確実に複製プログラム部の処理を実行できる。
【0020】
複製元処理においてアクセス停止モードに移行する入出力制御装置において、制御部が、複製元処理において、アクセス停止モードにおける情報入出力部からの複製開始命令の入力を無効化する構成であることが好ましい。この構成であれば、複製元処理が実行されている際に複製先処理が実行されることが防止されるために、実行中の複製プログラム部の処理を確実に完了できる。
【0021】
本発明の入出力制御装置において、情報入出力部が、主機能に関連する出力及び主機能に関連する入力の少なくとも一方と、複製開始命令の入力とを行う機器を含む構成であることが好ましい。この構成であれば、複製開始入力を実行するための専用の機器が不要となるために、入出力制御装置の構造が複雑化されることを抑制できる。
【0022】
本発明の入出力制御装置において、情報入出力部が、主機能に関連する出力及び主機能に関連する入力の少なくとも一方を行う機器と、複製開始命令の入力を行う機器とを含む構成であることが好ましい。この構成であれば、複製開始入力を実行するための専用の入力機器を設けることによって、主機能の入出力形態に関わらず全ての入出力制御装置において複製プログラム部を実行できる。
【0023】
〔第1実施形態〕
第1実施形態の入出力制御装置について、図面を参照しながら説明する。なお、入出力制御装置がプログラマブル表示器である場合を一例とする。図1は、入出力制御装置の構成の一例を模式的に表す斜視図である。図2は、入出力制御装置の電気的な構成の一例を概念的に表すブロック図である。なお、図2においては、第1実施形態の入出力制御装置(以下、「第1の入出力制御装置1」)と共に、第1の入出力制御装置1と実質的に同一であり、主機能の共通化を行うために第1の入出力制御装置1に信号伝送媒体で接続された第2の入出力制御装置〔外部入出力制御装置〕2と、第2の入出力制御装置2の主機能に関連する主外部機器3とが示されている。
【0024】
図1又は図2に示されたように、第1実施形態の入出力制御装置1は、筐体11と、主機能に関連する表示・入力部21及び複製開始命令を入力する複製開始入力部(タッチスイッチとして有効に機能する領域)22を含むタッチパネル〔情報入出力部〕12と、第2の入出力制御装置2とを通信ポート32及び主機能に関連する主外部機器3と接続される主通信ポート31を含む外部通信部13と、タッチパネル12、通信ポート32及び主通信ポート31を制御する制御部14と、ファームウェアプログラムを格納するファームウェアプログラム格納領域51及び参照データを格納する参照データ格納領域52を含むフラッシュROM(図2中の「F−ROM」)〔ファームウェア記憶部〕15と、実行ファームウェアプログラムを格納する実行ファームウェアプログラム格納領域〔実行ファームウェア記憶部〕61を含む揮発性RAM(図2中の「RAM」)16と、を備えている。ファームウェアプログラムは、ファームプログラム自身を起動させるための起動プログラム部と、制御部14を制御するための基本制御プログラム部と、タッチパネル12における表示・入力部21及び複製開始入力部22を制御する機能制御プログラム部と、複製開始入力部22の操作による複製開始命令の入力に応じて通信ポート32に接続される第2の入出力制御装置2とのファームプログラム及び参照データを共通化する複製プログラム部とを含んでいる。以下においては、ファームプログラム及び参照データの共通化を複製化とも称する。
【0025】
第1の入出力制御装置1と同様に、第2の入出力制御装置2は、表示・入力部121及び複製開始入力部122を含むタッチパネル112と、第2の入出力制御装置2とを通信ポート132及び主通信ポート131を含む外部通信部113と、タッチパネル112、通信ポート132及び主通信ポート131を制御する制御部114と、外部ファームウェアプログラムを格納する外部ファームウェアプログラム格納領域(図示せず)及び外部参照データを格納する外部参照データ格納領域(図示せず)を含むフラッシュROM115と、実行ファームウェアプログラム格納領域(図示せず)を含む揮発性RAM116と、を備えている。
【0026】
第1の入出力制御装置1は、主機能として、主通信ポート31を介して信号伝送媒体で接続された主外部機器3の作動状況をタッチパネル12の表示・入力部21に表示すると共に、タッチパネル12の表示・入力部21での入力操作に応じて主外部機器3の作動形態を変更する装置である。また、第1の入出力制御装置1では、タッチパネル12の複製開始入力22の操作(表示される複製ボタンの操作)によって複製できる。なお、第1の入出力制御装置1は、第2の入出力制御装置2に接続された主外部機器3又は主外部機器3と実質的に同一の機器に接続されることとなる。
【0027】
ここで、第1の入出力制御装置1の動作について説明する。図3は、入出力制御装置で実行される主要な処理の一例を表すフローチャートである。なお、本発明の主たる特徴である複製化に関する処理についてのみ詳細に説明する。なお、図3に示されたフローチャートにおいて、概ね、後述するIPL起動処理S101〜制御プログラム実行処理S103が起動プログラム部に相当し、後述する通常モード処理S110が情報入出力部12を制御するための機能制御プログラム部に相当し、通常モード処理S110を除く後述する判定処理S104から通常復帰宣言処理S123が第2の入出力制御装置2との機能の共通化を行う複製プログラム部に相当する。
【0028】
第1の入出力制御装置1の電源が投入されると、まず、フラッシュROM15のファームウェア格納領域に記憶されている起動プログラムが作動し、基本プログラムが読み込まれる(「IPL(イニシャライズ・プログラム・ローダ)起動処理」S101)。なお、電源投入時において、揮発性RAM16における各種の情報は消去されている。IPL起動処理S101の後に、フラッシュROM15のファームウェアプログラム格納領域51に記憶されているファームウェアプログラムが、揮発性RAM16の実行ファームウェアプログラム格納領域61にコピーされ、実行ファームウェアプログラムが生成される(「制御プログラム展開処理」S102)。プログラム展開処理S102の後に、プログラムカウンタやプログラムポインタが設定される(「制御プログラム実行開始処理」S103)。これによって、ファームウェアプログラムが実質的に開始され、タッチパネル12の通常モードでの制御が実行される。なお、プログラムポインタの制御によって、揮発性RAM16の実行ファームウェアプログラムが参照され、フラッシュROM15のファームウェアプログラムは参照されない。実行開始処理S103の後は、入出力制御装置1の電源が遮断されるか、複製完了による再起動まで、以下のループ処理が実行される。
【0029】
ループ処理では、まず、現在の状態が通常モードであるか否かが判定される。通常モードである場合には、通常モード時の一連の処理(S105〜S118)が実行され、通常モードでない場合、つまり、アクセス停止モードである場合には、アクセス停止モード時の一連の処理(S119〜S122)が実行される。
【0030】
通常モードにおいては、主通信ポート31や通信ポート32からの外部入力信号や情報入出力部12からの内部入力信号の受信が検知されているか否かが判定されて(S104)、信号が受信されていない場合には、何らかの信号が受信されるまで本判定処理S104が繰り返される。一方、何らかの信号が受信されている場合には、動作モードが通常モードであるか否かが判定される(S105)。
【0031】
動作モードが通常モードである場合には、受信信号が、情報入出力部12からの複製開始信号(複製開始命令)を含むか否か(S106)と、外部複製要求応答信号(外部複製要求応答)を含むか否か(S107)と、外部通常復帰宣言信号を含むか否か(S108)と、外部複製要求信号(外部複製要求命令)を含むか否かと(S109)が判定される。なお、複製開始信号、外部複製要求応答信号、外部通常復帰宣言信号及び外部複製要求信号が同時に受信されることはない。
【0032】
受信信号が、複製開始信号、外部複製要求応答信号、外部通常復帰宣言信号及び外部複製要求信号のいずれも含まない場合(S106〜S109:No)には、通常モードにおける各種の処理が実行される(「通常モード処理」S110)。一方、判定処理S106〜S109において受信信号が複製開始信号、外部複製要求応答信号、外部通常復帰宣言信号及び外部複製要求信号のいずれかであると判定された場合には、信号種類に応じた処理が実行される。
【0033】
通常モード処理S110では、具体的には、受信信号が情報入力部12の表示・出力部21からの内部入力信号である場合には、内部入力信号の種類に応じて表示・出力部21の表示内容を変更したり、第1の入出力制御装置1と主通信ポート31を介して接続される主外部機器(図示せず)の作動状態を変更させるための制御信号を出力したり、所定のタイミングでファームウェア記憶部の参照データを更新したりする。なお、このタイミングとはファームウェアプログラムで定義された所定の動作によって更新され、例えば、制御部14が内蔵する所定のタイマによって定期的に更新したり、外部からの入力に基づいて更新したりすること等が挙げられる。また、通常モード処理S110では、受信信号が第1の入出力制御装置1と接続される主外部機器(図示せず)からの主通信ポート31を介しての外部入力信号である場合には、外部入力信号の種類に応じて表示・出力部21の表示内容を変更する。また、受信信号が第1の入出力制御装置1と通信ポート32を介して接続される外部装置(図示せず:例えば、外部コンピュータ)からの外部入力信号である場合には、外部入力信号の種類に応じて表示・出力部21の表示内容を変更したり、ファームウェアプログラムやその参照データを書換えたりする。
【0034】
判定処理S106において受信信号に複製開始命令信号が含まれていると判定された場合には、第2の入出力制御装置2における複製元処理を開始させるために複製要求信号が通信ポート32を介して出力され(「複製要求出力処理」S111)、その後、通常モード処理S110に移行する。
【0035】
判定処理S107において受信信号に外部複製要求応答信号が含まれていると判定された場合には、複製データ送信要求信号が通信ポート32を介して出力される(「データ送信要求信号処理」S112)。データ送信要求出力処理S112の後に、第2の入出力制御装置2から送信されるファームウェアプログラム〔外部ファームウェアプログラム〕及び参照データ〔外部参照データ〕が通信ポート32を介して受信され、揮発性RAM16の入力バッファ(図示せず)に格納される(「複製データ受信処理」S113)。複製データ受信処理S113の後に、フラッシュROM15が初期化された後に、フラッシュROM15のファームウェアプログラム格納領域51及び参照データ格納領域52に第2の入出力制御装置2から受信した外部ファームウェアプログラム及び外部参照データが書き込まれる(「データ置換処理」S114)。これによって、一旦電源を遮断した後に再度電源を投入すれば、第2の入出力制御装置2から受信した外部ファームウェアプログラム及び外部参照データに基づいて第1の入出力制御装置1が作動することになる。データ置換処理S114の後に、受信完了宣言信号が通信ポート32を介して出力される(「受信完了宣言出力処理」S115)。
【0036】
判定処理S108において受信信号に外部通常復帰宣言信号が含まれていると判定された場合には、表示・出力部21に複製完了を報知させ(「複製完了報知処理」S116)、その後、通常モード処理S110に移行する。
【0037】
判定処理S109において受信信号に外部複製要求信号が含まれていると判定された場合には、通常モードから、フラッシュROM15へのアクセスを禁止するアクセス停止モードに移行させる(「アクセス停止モード移行処理」S117)。アクセス停止モード移行処理S117の後に、複製要求応答信号が送信される(「複製要求応答出力処理」S118)。
【0038】
動作モードの判定処理S105において通常モードでないと判定された場合、つまり、アクセス停止モードであると判定された場合には、受信信号が、外部複製データ送信要求信号(外部複製データ送信要求命令)(図3においては「外部データ送信要求信号」と略記)を含むか否か(S119)と、外部受信完了宣言信号(外部受信完了宣言)を含むか否か(S120)とが判定される。外部複製データ送信要求信号と外部受信完了宣言信号とが同時に受信されることはない。また、それらの信号以外の信号を受信していたとしても実質的になんらの処理も実行せずに、判定処理S104を経由して、動作モードの判定処理S105に戻り、外部複製データ送信要求信号又は外部受信完了宣言信号を受信するまで、判定処理S104,105,119,120が繰り返される。なお、アクセス停止モードにおいて複製開始入力が行われたとしても、複製開始入力の検知に応じた処理が行われないために新たに複製先処理は実行されず、実行中の複製元処理が継続することとなる。
【0039】
判定処理S119において受信信号に外部複製データ送信要求信号が含まれていると判定された場合には、ファームウェアプログラム格納領域51のファームウェアプログラム及び参照データ格納領域52の参照データが揮発性RAM16の出力バッファ(図示せず)に一旦書き出され、その後、出力バッファに保持されたファームウェアプログラム及び参照データが通信ポート32を介して送信される(「複製データ送信処理」S121)。また、判定処理S120において受信信号に外部受信完了宣言信号を含まれていると判定された場合には、動作モードをアクセス停止モードから通常モードに移行させ(「通常モード移行処理」S122)、その後、通常復帰宣言信号が送信される(「通常復帰宣言出力処理」S123)。複製データ送信処理S121及び通常復帰宣言出力処理123の後は、判定処理S104を経由して、動作モードの判定処理S105に戻る。
【0040】
ここで、入出力制御装置1の複製過程について時系列に沿って説明する。図4は、入出力制御装置の複製化過程の一例を表す説明図である。なお、図3に示されたフローチャートとの対応を適宜記載する。また、以下においては、第1の入出力制御装置1のファームウェア及び参照データを第2の入出力制御装置2のファームウェア及び参照データに書き換える場合、つまり、第1の入出力制御装置1が送信先であって第2の入出力制御装置2が送信元である場合について説明する。なお、第1の入出力制御装置1が送信元であって第2の入出力制御装置2が送信先である逆の場合も同様であるためにその説明を省略する。また、第1の入出力制御装置1及び第2の入出力制御装置2との間で送受信される信号は第1の入出力制御装置1(送信先)の立場からの名称で記載する。なお、逆の場合には、各種の信号の名称に「外部」との接頭辞が有る場合にはそれを除去し、「外部」との接頭辞がない場合には付加すればよい。
【0041】
1. 第1の入出力制御装置1のタッチパネル12に表示された複製開始ボタン(複製開始入力部22)を操作(指や入力ペン等による接触)すると複製開始命令が入力される。第1の入出力制御装置1は複製開始命令の入力の検知(判定処理S106:Yes)に応じて複製開始を検知し、複製要求信号を第2の入出力制御装置2に送信する(複製要求出力処理S111)。
【0042】
2. 複製要求信号を第2の入出力制御装置2が受信すると(判定処理S109:Yes)、第2の入出力制御装置2は、動作モードを通常モードから、フラッシュROM115へのアクセスを禁止するアクセス停止モードに移行させる(アクセス停止モード移行処理S117)。これによって、参照データやその後、第2の入出力制御装置2は、アクセス停止モードへの移行完了後に、第1の入出力制御装置1に外部複製要求応答信号を送信する(複製要求応答出力処理S118に相当)。
【0043】
3. 第1の入出力制御装置1は、外部複製要求応答信号を受信すると(判定処理S107)、複製データの受信準備を行って、受信準備の完了に伴って複製データ送信要求信号を第2の入出力制御装置2に送信する(データ送信要求出力処理S112)。
【0044】
4. 複製データ送信要求信号を第2の入出力制御装置2が受信すると(判定処理S119:Yesに相当)、第2の入出力制御装置2は、自己のフラッシュROM115に記憶された外部ファームウェアプログラム及び外部参照データを第1の入出力制御装置1に送信する(複製データ送信処理S121に相当)。
【0045】
5. 第1の入出力制御装置1は、第2の入出力制御装置2から送信される外部ファームウェアプログラム及び外部参照データを揮発性RAM16の入力バッファに格納する(複製データ受信処理S113)。外部ファームウェアプログラム及び外部参照データの送信が終了すると、揮発性RAM16の入力バッファに格納された外部ファームウェアプログラム及び外部参照データをフラッシュROM15のファームウェアプログラム格納領域51に記憶されているファームウェアプログラム及び参照データ格納領域52に記憶されている参照データをそれぞれ外部ファームウェアプログラム及び外部参照データに書き換える(データ置換処理S114)。書き換えが完了すると、第1の入出力制御装置1は受信完了宣言信号を第2の入出力制御信号2に送信する。
【0046】
6. 受信完了宣言信号を第2の入出力制御信号2が受信すると(判定処理S120:Yesに相当)、動作モードをアクセス停止モードから通常モードに移行させる(通常モード移行処理S122)。通常モード移行した後に、第2の入出力制御信号2は、通常復帰宣言信号を第1の入出力制御装置1に送信する(通常復帰宣言出力処理S123に相当)。
【0047】
7. 第1の入出力制御信号1が通常復帰宣言信号を受信すると(判定処理S108)、複製の終了を検知して、表示・入力部21に複製の完了の報知をさせるために複製完了報知命令を出力する(複製完了報知処理S116)。
【0048】
8. 表示・入力部21は、複製完了報知命令に応じて、複製が完了したことを表示する。これによって、操作者は、複製が完了したことを知り、第1の入出力制御装置1及び第2の入出力制御装置2への電源供給を遮断し、主外部機器3と第2の入出力制御装置2との接続を切り離し、主外部機器3に第1の入出力制御装置1を接続する。
【0049】
第1実施形態の入出力制御装置(第1の入出力制御装置)1であれば、ファームウェアプログラムが複製先処理と複製元処理とを規定する複製プログラム部を含むために、第1の入出力制御装置1と第2の入出力制御装置1との間で直接的にファームウェアプログラム及び参照データの転送ができ、ファームウェアプログラムの複製化が実現される。また、複製プログラム部に基づく複製先処理において第2の入出力制御装置2から外部ファームウェアプログラムが取得されるために、第1の入出力制御装置1からの複製要求命令に応じてファームウェアプログラム格納領域51のファームウェアプログラムを第2の入出力制御装置2におけるファームウェアプログラムに更新できる。また、複製プログラムに基づく複製元処理において、第2の入出力制御装置2からの外部複製要求命令に応じて自己のファームウェアプログラムを第2の入出力制御装置2に供給するために、第2の入出力制御装置2においては第1の入出力制御装置1のファームウェアプログラムを利用することができる。また、起動プログラム部に基づく起動処理において、ファームウェアプログラムと同一の実行ファームウェアプログラムをファームウェアプログラム格納領域51と異なる実行ファームウェアプログラム格納領域61に生成して、第1の入出力制御装置1を実行ファームウェアプログラムに基づいて動作させるために、ファームウェアプログラムをオンライン状態で更新できる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、外部機器の作動状態を報知したり、外部機器の作動状態や外部機器の保持する情報を変更させたりする入出力制御装置に適している。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明に係る入出力制御装置の構成の一例を模式的に表す斜視図。
【図2】本発明に係る入出力制御装置の電気的な構成の一例を概念的に表すブロック図。
【図3】本発明に係る入出力制御装置で実行される主要な処理の一例を表すフローチャート。
【図4】本発明に係る入出力制御装置の複製過程の一例を表す説明図。
【符号の説明】
【0052】
1: 第1の入出力制御装置
2: 第2の入出力制御装置(外部入出力制御装置)
3: 主外部機器
11: 筐体
12: タッチパネル(情報入出力部)
13: 外部通信部
14: 制御部
15: フラッシュROM(ファームウェア記憶部)
16: 揮発性RAM
21: 表示・入力部(情報入出力部)
22: 複製開始入力部
31: 主通信ポート
32: 通信ポート
51: ファームウェアプログラム格納領域
52: 参照データ格納領域
61: 実行ファームウェアプログラム格納領域(実行ファームウェア記憶部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報出力及び情報入力の少なくとも一方を主機能として行う情報入出力部と、
外部と通信する外部通信部と、
前記情報入出力部及び前記外部通信部を制御する制御部と、
起動プログラム部、前記情報入出力部及び前記外部通信部の動作を規定する機能制御プログラム部を含むファームウェアプログラムを記憶するファームウェア記憶部と、
を備える入出力制御装置であって、
前記入出力制御装置が、前記ファームウェア記憶部と異なる実行ファームウェア記憶部を更に含み、
前記制御部が、前記ファームウェアプログラムの起動において、前記ファームウェア記憶部に記憶された前記起動プログラム部を参照して前記実行ファームウェア記憶部に前記ファームウェアプログラムと同一の実行ファームウェアプログラムを生成し、前記実行ファームウェアプログラムの機能制御プログラム部に基づいて前記情報入出力部及び前記外部通信部を通常モードで制御し、
前記ファームウェアプログラムが、前記外部通信部を介して通信自在に接続される外部入出力制御装置との機能の共通化を行う複製プログラム部を更に含み、
前記情報入出力部が、複製開始命令の入力を更に行え、
前記制御部が、前記実行ファームウェアプログラムの複製プログラム部に基づいて、
前記情報入出力部からの前記複製開始命令の入力に応じて、前記外部通信部を介して前記外部入出力制御装置から外部ファームウェアプログラムを取得し、前記ファームウェア記憶部に記憶されている前記ファームウェアプログラムを前記外部ファームウェアプログラムに置換する複製先処理と、
前記外部通信部を介する前記外部入出力制御装置からの外部複製要求命令の入力に応じて、前記外部通信部を介して前記ファームウェア記憶部に記憶された前記ファームウェアプログラムを前記外部入出力制御装置に供給する複製元処理と、
を実行することを特徴とする入出力制御装置。
【請求項2】
前記ファームウェア記憶部は、前記制御部が参照する参照データを更に記憶し、
前記制御部が、
前記複製先処理において、前記情報入出力部からの前記複製開始命令の入力に応じて、前記外部入出力制御装置から前記外部ファームウェアプログラムと共に前記外部ファームウェアプログラムが参照する外部参照データを取得し、前記ファームウェア記憶部に記憶されている前記参照データを前記外部参照データに置換し、
前記複製元処理において、前記外部通信部からの前記外部複製要求命令の入力に応じて、前記通常モードと異なり前記参照データの変更を禁止するアクセス停止モードに移行させ、前記外部通信部を介して前記アクセス停止モードにおいて前記ファームウェアプログラムと共に前記ファームウェア記憶部に記憶された前記参照データを前記外部入出力制御装置に供給し、前記ファームウェアプログラム及び前記参照データの送出に応じて前記アクセス停止モードから前記通常モードに移行させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の入出力制御装置。
【請求項3】
前記制御部が、
前記複製先処理において、
前記情報入出力部からの前記複製開始命令の入力に応じて、前記外部複製要求命令と同一である複製要求命令に対応する複製要求信号を送信し、
前記外部入出力制御装置からの外部複製要求応答信号の受信に応じて、複製データ送信要求信号を送信し、
前記外部入出力制御装置からの前記外部ファームウェアプログラム及び前記外部参照データの受信に応じて、前記ファームウェア記憶部に記憶されている前記ファームウェアプログラム及び前記参照データをそれぞれ前記外部ファームウェアプログラム及び外部参照データに置換し、
前記外部入出力制御装置からの前記外部ファームウェアプログラム及び前記外部参照データの受信に応じて、受信完了宣言信号を送信し、
前記複製元処理において、
前記複製要求信号と同一である前記外部入出力制御装置からの前記外部複製要求命令に対応する外部複製要求信号の受信に応じて、前記通常モードから前記アクセス停止モードに移行させ、
前記外部複製要求信号の受信に応じて、前記外部複製要求応答信号と同一である複製要求応答信号を送信し、
前記複製データ送信要求信号と同一である前記外部入出力制御装置からの外部複製データ送信要求信号の受信に応じて、前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアプログラム及び前記参照データを送信し、
前記受信完了宣言信号と同一である前記外部入出力制御装置からの外部受信完了宣言信号の受信に応じて、前記アクセス停止モードから前記通常モードに移行させる、
ことを特徴とする請求項2に記載の入出力制御装置。
【請求項4】
前記制御部が、前記複製元処理において、前記アクセス停止モードにおける前記情報入出力部からの前記複製開始命令の入力を無効化することを特徴とする請求項2又は3に記載の入出力制御装置。
【請求項5】
前記情報入出力部が、主機能に関連する出力及び主機能に関連する入力の少なくとも一方と、複製開始命令の入力とを行う機器を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の入出力制御装置。
【請求項6】
前記情報入出力部が、主機能に関連する出力及び主機能に関連する入力の少なくとも一方を行う機器と、前記複製開始命令の入力を行う機器とを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の入出力制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−250770(P2008−250770A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−92389(P2007−92389)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000000309)IDEC株式会社 (188)
【Fターム(参考)】