説明

入気装置および鶏舎

【課題】鶏舎の内部の空気を、様々なレベルで換気可能な入気装置を提供する。
【解決手段】本発明の入気装置11Aは、大きさの異なる開閉部16A、16B、16Cを具備し、各々の開閉部が個別に開閉可能である。具体的には、開閉部16A、16Bは略同一の面積であり、開閉部16Cは開閉部16A等の2倍程度の面積となっている。従って、鶏舎等の建物内部の換気を行うために開閉部16Aのみを開いて、面積の小さい開口部40を形成できる。このことから、開口部40から入気される外気は、一定以上の風速にて鶏舎の内部に入気され、鶏舎内部の空気は一様に攪拌されて換気が良好に行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、入気装置および鶏舎に関する。
【背景技術】
鶏や豚(以下、家畜)の飼育を行う鶏舎や豚舎の建物(以下、飼育舎)では、家畜が排出する二酸化炭素や糞尿等により、飼育舎の内部に滞留する空気は汚染される。この汚染の度合いが高くなると、家畜の体力が低下したり、家畜の死亡率が高くなる問題が発生する。更に、飼育舎の内部に空気が滞留すると、特に夏期に於いて飼育舎内部の温度が高くなり、このことも家畜の体力低下や死亡率上昇を招く。このような問題を解決するために、従来から、飼育舎の内部の空気を外部に放出し、外気を飼育舎内部に取り入れる換気が行われていた。
下記特許文献1には、飼育舎の換気を行うための換気装置が開示されている。この文献では、飼育舎の内部を温度センサにて検出し、検出された温度に従い、コントローラを用いて、複数の送風装置の回転を制御している。このことにより、飼育舎の内部にて飼育される家畜に対して、良好な換気条件を提供している。
下記特許文献2を参照すると、鶏舎等の飼育舎の内部に外部から空気を取り入れるための入気口に関する技術事項が開示されている。具体的には、この文献では、フラップまたはバッフルを操作するしゅう動部に、開閉調整金具を設けることにより、フラップまたはバッフルの不揃いを解消している。このことにより、外部の空気を飼育舎内部に取り入れる為に動作するフラップ等の動作が依り正確に制御され、飼育舎内部の換気が確実に行われる。
【特許文献1】 特開2004−190616号公報
【特許文献2】 特開平10−243755号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術事項は、飼育舎内部の空気を外部に放出させる送風装置に関するものが主であり、外部の空気を飼育舎内部に取り入れる入気機構に関する開示が全くなかった。従って、この文献記載の技術のみでは、単なる飼育舎内部の換気は行えるが、飼育舎内部の空気が短時間に大量に外部に放出され、飼育舎内部の温度が急激に変化し、飼育舎に収納された家畜に悪影響が及ぶ恐れがあった。
また、上記特許文献2に記載された技術事項では、飼育舎内部に外気を導入するフラップ等の確実な開閉は行えるが、換気に伴う飼育舎内部の急激な温度変化を抑制する事項は提案されていない。
即ち、建物の換気を行う既存の技術では、飼育舎の内部の、きめの細かい換気および温度管理は困難であった。
特に、きめの細かい換気および温度管理は、養鶏の業界に於いて、鶏舎の内部で雛を飼育する際に必要とされる。この理由は、生後数日程度の雛は体力が無く、更に体も小さいためである。具体的には、雛の体力が奪われないように、室内よりも温度が低い外気が、直に雛に吹き付けられるとは避けなければ成らない。更に、鶏舎内部の温度は、例えば日令0〜2の場合は、28℃〜31℃(特に好ましくは30℃程度)の温度範囲内で管理される必要がある。鶏舎内部の温度をこのような温度範囲内に管理する為には、非常に高度な換気技術が必要とされる。
また、大規模な飼育舎に於いては、従来の換気装置を用いると、家畜の死亡率が上昇する傾向にある。この原因の一つは、例えば、縦×横=100m×10m以上の大規模な飼育舎では、内部に滞留した空気を均等に換気することが困難であり、有害なアンモニア等を含む空気が飼育舎内部に局所的に残留するからである。
本発明は、上記した問題を鑑みて成されたものである。本発明の主な目的は、飼育舎内部に外部から供給される空気の量をきめ細やかに且つ適切に調節可能な入気装置および鶏舎を提供することである。
【課題を解決するための手段】
本発明は、外部の空気を建物の内部に取り入れるために、前記建物の内部と外部とを連通状態にする入気装置であり、ケーブルの巻き取りまたは送り出しにより、開動作または閉動作する開閉部を具備し、前記ケーブルの巻き取りまたは送り出しに同期して移動する移動体の移動量が所定の値になったら、前記開閉部の開動作または閉動作を終了させることを特徴とする。
更に、本発明の鶏舎は、上記構成の入気装置を備えるものである。
【発明の効果】
本発明の入気装置によれば、外部の空気を取り入れるために開閉動作を行う開閉部の大きさが互いに異なり、個別に開閉可能であるため、様々なレベルの入気を行うことができる。従って、建物の内部の温度が急激に変化することが抑制され、良好な換気が行われる。更に、本発明が飼育舎に適用された場合は、飼育舎に収納された家畜の死亡率を低減させることができる。
更に、本発明では、建物内部の空気を外部に放出させるファンと、建物内部に空気を取り入れる開閉部とを備え、建物内部の温度に従い、稼働するファンと、開動作する開閉部の個数を変化させている。従って、建物の内部の温度によって、換気のレベルを変化させることができるので、建物の内部の温度をより細やかに制御することができる。
更に、本発明の換気装置に依れば、入気装置から導入される外気の速度を一定以上に保ちつつ、建物内部の換気を行うことができる。従って、一定以上の早さを持って導入される外気により建物内部の換気を良好に行うと共に、建物内部の温度を調節することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
本発明の形態は、建物の換気を行う入気装置および換気装置に関する。本形態に於いて、建物とは、内部で鶏、豚、牛等の家畜が飼育される鶏舎、豚舎、牛舎等の飼育舎を含む。本形態をこれらの飼育舎に適用させることにより、家畜の死亡率を減少させる等の効果を得ることができる。更に、本形態の建物には、内部で植物が栽培されるビニールハウス等も含まれる。本形態をビニールハウス等に適用させることにより、植物の生育状態を良好にすることができる。
更に、本形態に於いて、入気装置とは建物内部に外気を導入するために開閉する開閉部を備える装置である。また、換気装置とは、この入気装置と、建物内部の空気を外部に放出させる排気装置(例えばファン)とから成る装置である。
以下の本形態の説明では、鶏が飼育される鶏舎を一例に、入気装置および換気装置を詳述する。
図1を参照して、本形態の入気装置および換気装置が装備された鶏舎10の構成を説明する。図1(A)は鶏舎10の概要を示す斜視図であり、図1(B)は鶏舎10を上方から見た平面図である。
鶏舎10の大きさは、例えば、短手方向×長手方向=8m×90m程度である。鶏舎10の前面には戸口14が設けられており、この戸口14の大きさは、人や清掃用機械等が入出可能な大きさと成っている。更に、戸口14を開放することにより、鶏舎10の換気や、鶏舎10内部の温度低下の為に、外気を取り入れることもできる。
鶏舎10の後面には、複数のファン13が設けられている。ここでは、上段に2つのファンが配置され、下段に5つのファンが配置されている。実際は、例えば、上段に3つのファン13が配置され、下段に7つのファン13が配置される。1つのファン13により、鶏舎10の内部から外部に放出させる空気の量は、例えば、300m/分である。
入気装置11A〜11Fは、鶏舎10の長手方向の側面の上部に備えられており、外部の空気を、鶏舎10の内部に導入させる機能を有する。図1(B)を参照すると、左側の側面に3つの入気装置11A〜11Cが設置され、右側の側面に3つの入気装置11D〜11Fが設置され、合計6個の入気装置が設けられている。実際は、例えば、右側の側面に6個の入気装置が略等間隔に設置され、左側の側面に7個の入気装置が略等間隔に設置される。入気装置の詳細は、図2等を参照して後述する。
鶏舎10の左側に設けられる入気装置11A〜11Cの長手方向の位置は、鶏舎10の右側に設けられる入気装置11D〜11Fの長手方向の位置とずれて配置されている。即ち、入気装置11A〜11Cと、入気装置11D〜11Fとは千鳥に配置されており、長手方向に同じ位置には配置されていない。入気装置をこのように配置することにより、例えば、左側の側面に位置する入気装置11A〜11Dから入気した外気W1〜W3を、右側の側面まで到達させることができる。更に、右側の側面に設けた入気装置11D〜11Fから入気した外気W4〜W6を、左側の側面まで到達させることができる。結果として、鶏舎10内部の換気を良好に行うことができる。一方、例えば、入気装置11Aと入気装置11Dとを、鶏舎10の長手方向に同じ位置に配置すると、入気装置11Aから内部に入気した外気W1が、入気装置11Dから入気した外気W4と衝突し、鶏舎10内部の換気が充分に行われない恐れがある。ここで、入気装置11A〜11Cの長手方向の位置は、入気装置11D〜11Fの長手方向の位置と同じでも良い。
入気装置11A〜11Fは、鶏舎10の側面の上端部付近(少なくとも中央よりも上部)に設置されている。このような位置に入気装置11A〜11Fを据え付けることで、入気装置11A〜11Fから入気した外気を、反対側の側面まで到達させることができる。従って、鶏舎10に滞留する空気と、外気とを充分に攪拌することができる。また、各入気装置11A〜11Fは、略同等の高さに設置されている。
上記した入気装置11A〜11Fと、ファン13とは同期して作動する。即ち、鶏舎10内部の換気および温度低下の為に、ファン13により鶏舎10内部の空気は外部に放出され、放出された空気に相当する量の外気が、入気装置11A〜11Fから鶏舎10内部に入気される。この結果、鶏舎10内部の温度は一定以下に保たれ、二酸化炭素や窒素化合物等の有害な気体は鶏舎10の外部に放出される。この事項の詳細は、図7等を参照して後述する。
制御装置12は、鶏舎10の内部の温度に基づいて、ファン13や入気装置11A等を制御する機能を有する。本形態では、使用者(鶏舎10を管理する人)の操作性を確保するために、制御装置12は、鶏舎10の外壁に装備されている。
駆動装置15A、15Bは、制御装置12の出力に基づいて、入気装置11A〜11Fの開閉動作を司る機能を有する。具体的には、駆動装置15A、15Bは、ケーブルの巻き取りまたは送り出しを行うことにより、入気装置11A〜11Fの閉動作または開動作を行っている。具体的な駆動装置15Aの機構は、図3等を参照して後述する。ここでは、左側側面に設けた駆動装置15Aにより、入気装置11A〜11Cの開閉動作が行われる。更に、右側側面に設けた駆動装置15Bにより、入気装置11D〜11Fの開閉動作が行われる。
本形態では、2つの駆動装置15A、15Bを独立して設けることにより、一方の駆動装置が故障して停止しても、他方の駆動装置により入気装置の開閉動作を行っている。従って、駆動装置が故障することに依る、鶏舎10内部の温度の異常上昇を防止することができる。なお、1つの駆動装置のみにより、全ての入気装置11A〜11Fの開閉動作を行うことも可能である。しかしながら、この場合は、駆動装置の誤動作により、入気装置が停止して、鶏舎10内部の換気が全く行われなく成ってしまう危険性が大きくなる。
図2を参照して、上記した入気装置11Aの構成を説明する。図2(A)は、全ての開閉部16A等が閉められている状態の入気装置11Aを示す斜視図であり、図2(B)は1つの開閉部16Aのみが開かれた状態の入気装置11Aを示す斜視図である。
図2(A)を参照して、入気装置11Aは、互いに大きさが異なり開閉可能な開閉部16A〜16Cを具備している。ここでは、面積の小さな開閉部16A、16B(第1開閉部)が2つ設けられ、面積が大きな開閉部16C(第2開閉部)が1つ設けられている。実際には、開閉部16Cと同等の大きな面積の開閉部が更に2つ設けられ、合計で5個の開閉部が、1つの入気装置11Aに設けられる。
各開閉部16A〜16Cの高さH1は略同一であり、例えば、約20cm(0.20m)程度である。さらに、面積が小さい開閉部16Aの幅L1は例えば35cm(0.35m)であり、開閉部16Bの幅L2も開閉部16Aと同様に35cmである。また、開閉部16Cの幅L3は、開閉部16A等の2倍程度であり、例えば70cm(0.70m)である。従って、開閉部16Cの面積は、開閉部16A、16Bの2倍程度である。
各開閉部16A〜16Cは、蝶番等を用いて、下辺が外枠17に回転可能に固定されている。従って、各開閉部16A〜16Cは、下辺を支点として回転することにより開口部が形成され、この開口部から外気を鶏舎内部に取り入れることができる。また、各開閉部16A〜16Cと外枠17は、例えば、防錆処理が施された厚みが0.5mm程度の一枚の金属板を、機械加工することにより得られる。ここで、上記開閉部16A等は、羽根戸または開閉板とも呼ばれている。更に、開閉部16A等としては、回転式の羽根戸の他にも、上下方向(重力方向)にスライドするスライド式のものを採用することもできる。
図1に示す他の入気装置11B〜11Fの構成も、上記した入気装置11Aと同様である。
各開閉部16A〜16Cの開閉動作は、ケーブルの巻き取りまたは送り出しをおこなうことにより、行うことができる。具体的には、鶏舎内部に於いて、入気装置11Aの上方には、主ケーブル18A〜18Cが敷設されている。主ケーブル18A〜18Cは、図1(A)を参照すると、駆動装置15A、15Bから、鶏舎10の奥側の端部まで敷設されている。ここでは、1つの入気装置11A等に3つの開閉部16A〜16Cが設けられている為、3本の主ケーブル18A〜18Cが敷設されている。また、主ケーブル18A等の材料は、所謂番線(針金)でも良いし、細い金属繊維を紡ぎ合わせたものでもよい。
更に、主ケーブル18A等の端部は、バネ(スプリング)を介して鶏舎に固定される。このようにすることにより、温度変化等によりバネが伸縮しても、この伸縮をバネにより吸収することができる。従って、主ケーブル18Aの収縮による断線や、膨張による撓みを防止することができる。更にまた、本形態では、このようにバネを用いることにより、開閉部16Aの開動作を行うために、主ケーブル18Aを送り出しても、バネの収縮力により、主ケーブル18Aには常に引張応力が作用している。従って、主ケーブル18Aを送り出すことによる、主ケーブル18Aの撓み等を防止することができる。仮に、主ケーブル18Aが撓むと、主ケーブル同士が絡み合う問題が発生する。
更に、主ケーブル18A〜18Cは、各入気装置11A等の開閉部16A〜16Cの開閉を行う為に敷設されるケーブルであり、図1(A)を参照すると、鶏舎10の左側側面に設けた入気装置11A〜11Cの開閉部16A〜16Cの開閉動作は、主ケーブル18A〜18Cにより行われる。更に、鶏舎10の右側側面に設けた入気装置11D〜11Fの開閉部16A〜16Cの開閉動作は、他の主ケーブル18A〜18Cにより行われている。
副ケーブル19Aは、一端が主ケーブル18Aの中間的な位置に接続され、他端が開閉部16Aの上端部付近に固着されている。また、副ケーブル19Aは、回転自在な滑車20Aを途中に経由しており、その巻き取り方向が開閉部16Aの回転方向に矯正されている。更に、副ケーブル19B、19Cも、副ケーブル19Aと同様に、一端が主ケーブル18B、18Cの中間に接続され、他端が開閉部16B、16Cに固着されている。副ケーブル19B、19Cは、滑車20B、20Cを途中に経由している。
図では、入気装置11Aが具備する3つの開閉部に対応して、3本の主ケーブルが敷設されているが、1つの入気装置に5つの開閉部が設けられた場合は、5つの主ケーブルが敷設され、各々の主ケーブルが副ケーブルを介して開閉部に接続される。
図2(B)を参照して、入気装置11Aの開閉動作を説明すると、主ケーブル18Aを送り出すと(紙面上で左方向に移動させると)、副ケーブル19Aも共に移動して、結果的に開閉部16Aが下辺を支点に回転する(紙面上にて手前の方向に回転する)。従って、開閉部16Aの面積と同等の面積の開口部40が形成され、鶏舎内部と外部とが連通した状態になり、この開口部40を経由して、外気が鶏舎内部に入気される。更に、開閉部16Aを閉める時は、主ケーブル18Aを巻き取ることで(紙面上では左方向から右方向へと移動させ)、副ケーブル19Aも巻き取り、開閉部16Aを逆方向(紙面上にて奥の方向)に回転させる。なお、他の開閉部16B、16Cも同様の原理で、開閉動作を行うことができる。
本形態では、鶏舎の換気を行う場合に於いて、開動作される開閉部16Aの個数と、稼働するファン13の個数を調節することにより、入気装置11A等の開口部40から鶏舎10に入気する外気の速度を一定以上にしている。このことにより、鶏舎10内部が良好に換気され、レイヤー(採卵用鶏)やブロイラー(食肉用鶏)の死亡率を低減させることができる。
図1を参照して、一例を挙げて説明すると、短手方向の幅が8mの鶏舎10の場合、長手方向の側面に設けた各入気装置11A等から入気する外気の風速は、5m/秒以上である必要がある。入気する外気の風速を、5m/秒以上にすることにより、例えば、左側の側面に設けた入気装置11A〜11Cから入気した外気を、右側の側面まで行き渡らせることができる。更に、右側の側面に設けた入気装置11D〜11Fから入気した外気を、左側の側面に行き渡らせることができる。結果として、鶏舎10内部全域に渡り新鮮な外気が導入され、内部に滞留する空気と外気とが良好に攪拌され、内部の空気を清浄な状態に保つことができる。
ここで、5m/秒以上という風速は、鶏舎の幅が8mである場合に必要とされる風速であり、例えば、鶏舎の幅が13mである場合は、入気する外気の風速は7m/秒以上が必要とされると思量される。即ち、鶏舎に入気する外気の風速は、長手方向の一方の側面から入気した外気が、他方の側面に到達する程度以上であれば良い。
一方、入気装置11A等から入気する外気の風速が5m/秒未満であると、例えば、入気装置11A〜11Cから入気する外気が、右側の側面まで到達せず、換気が良好に行われない虞がある。
本形態では、上記した風速を確保するために、入気装置11A等に設けられる開閉部16Aの大きさを、所定の面積にしている。このことにより、開閉部16Aを開くことにより形成される開口部40から入気する外気の速度を、5m/秒以上にすることができる。具体的には、少量の換気および温度低下の為に、1つのファン13を回転させると、300m/分(5m/秒)の量の空気が、鶏舎10の内部から外部に放出される。そして、放出された空気の量に応じて、外気が鶏舎内部に導入される。
単に鶏舎内部の温度低下のみが目的ならば、1つの入気装置11A等に1つのみの大きな開閉部を設けて、この開閉部を開いて大きな開口部を形成し、外気を鶏舎内部に導入したらよい。しかしながら、開口部の面積が大きいと、ファンの排気量を開口部の面積により除算することにより算出される、外気の入気速度は、例えば2m/秒程度となり遅い。このようになると、鶏舎の一方の側面から入気した外気が、他方の側面まで到達せずに、鶏舎10内部の換気が充分に行われない問題が発生する。
従って、本形態では、入気装置の開口部の面積を調節することにより、入気される外気の風速を一定以上にしている。例えば、1つの鶏舎10に合計で13個の入気装置が設けられ、1つのファン13が稼働した場合を考える。ここで、ファン13の排気量をXm/秒とし、入気装置の開動作により開口される開口部のトータルな面積をYmとし、この開口部から入気する外気の風速をZm/秒とする。更に、ファン13により排気される空気の量と、入気装置から入気される外気の量とは等しいとする。
上記条件によると、外気が鶏舎内部に入気する風速Zm/秒は、ファン13の排気量Xm/秒を、入気装置の開口部の総面積Ymで除算することにより得られる。即ち、Z=X/Yの方程式が成立する。更に、風速Zを5m/秒以上にするためには、5≦X/Yの不等式が成立する必要がある。また、1つのファン13の排気量Xは、上記のように、300m/分(5m/秒)と固定された値と成っており、一般的にはこの排気量の調節は行わない。
従って、上記不等式を成立させるためには、入気装置の開口部の面積Yを1m以下に調節する必要がある。またこの面積Yは、1つの鶏舎10に必要とされるトータルな面積であるので、例えば13個の入気装置を1つの鶏舎に設けた場合は、各々の入気装置の開口部の面積は、約0.077mとなる。従って、入気装置に設けられる開口部の高さを20cmとすると、開口部の幅は35cm程度またはそれ以下が好ましい。図2(A)を参照すると、入気装置11Aの開閉部16A、16Bのサイズは、縦×横=20cm×35cmとなっている。入気装置の開閉部16Aのサイズをこのようにすることで、開口部40から入気する外気の風速を5m/秒以上にすることができる。結果的に、良好な換気を行いつつ、鶏舎内部の温度を低下させることができる。
また、鶏舎内部の温度が更に上昇すると、1つのファン13では排気量が不足しているので、排気量を増大させるために、もう1つのファン13が稼働する。ファン13の排気量は全てが略同一である。これと同時に、図2(B)を参照して、開閉部16Aに加えて、開閉部16Bも開動作される。従って、入気装置11Aの開口部40の面積およびファンの排気量の両方が2倍になるので、入気装置11Aの開口部40から入気される外気の風速は、5m/秒以上に保たれている。
鶏舎10内部の温度が更に上昇したときは、更に2つのファン13を起動させて合計4個のファン13を稼働させる。それと同時に、更に開閉部16Cを開動作して、入気する外気の風速を5m/秒以上に確保する。上記したように、開閉部16Cは、開閉部16A等の2倍の面積を有しているので、2つのファン13が追加して起動した場合でも、1つの開閉部16Cを開動作させることにより対応することができる。
また、上記したように、鶏舎10の短手方向の幅が、例えば13m程度の場合は、入気する外気の風速を7m/秒以上にするために、各開閉部の幅を5/7程度にする。即ち、例えば、開閉部16Aの幅L1を25cm程度にする。このようにすると、大型の鶏舎であっても、鶏舎内部の換気を良好に行うことができる。
次に、図3及び図4を参照して、入気装置11A等の開閉部16A〜16Cの開閉動作を司る駆動装置15Aの詳細を説明する。本形態では、駆動装置15Aにて主ケーブル18A〜18Cの巻き取りまたは送り出しを行うことにより、入気装置11A等の開閉部16A〜16Cの開閉動作を行っている。ここでは、入気装置11A等に設けられる3つの開閉部16A〜16Cに対応して、3本の主ケーブル18A〜18Cを操作する機構が設けられている。従って、1つの入気装置11A等に5つの開閉部が設けられた場合は、5本の主ケーブルの操作を行う機構が、駆動装置15Aに設けられる。また、図1に示される駆動装置15Bの構成も、駆動装置15Aと同様である。
図3を参照して、先ず、駆動装置15Aの全体的な構成を説明する。図3(A)は駆動装置15Aの構成を示す平面図であり、図3(B)は回転部21A等を上方からみた斜視図である。
駆動装置15Aは、主ケーブル18A〜18Cの巻き取り等を行う回転部21A〜21Cと、ケーブル23A〜23Cの巻き取り等を行う回転部22A〜22Cと、ケーブル23A〜23Cの下端に接続されたストッパー41A〜41C(移動体)と、ストッパー41A〜41Cの上方にてその位置を検出する当接板24A〜24Cと、ストッパー41A〜41Cの下方にてその位置を検出する当接板25A〜25Cとを具備している。このような構成の駆動装置15Aにより、所定の範囲内で、主ケーブル18A〜18Cの巻き取りおよび送り出しが行われ、結果的に、図2に示す入気装置11A等の開閉部16A〜16Cの開閉動作を適切に行うことができる。
回転部21A〜21Cは、入気装置11A等の開閉部16A〜16Cに接続された主ケーブル18A〜18Cの巻き取りまたは送り出しを行う機能を有する。即ち、回転部21Aが時計回りに回転すると、主ケーブル18Aが巻き取られ、図2(A)に示す開閉部16Aが閉まる。また、回転部21Aが反時計回りに回転すると、主ケーブル18Aが送り出され、図2(A)に示す開閉部16Aが開口する。このような動作は、他の回転部21B、21Cも同様である。
更に、回転部21A〜21Cは、上下方向に異なる位置に配置されている。具体的には、回転部21Aが最も低い位置に配置され、回転部21Bが回転部21Aよりも上方に位置し、最も高い位置に回転部21Cが配置されている。このように、各回転部21A〜21Cの高さ方向の位置をずらすことにより、主ケーブル18A〜18Cを離間させて、主ケーブル同士が絡み合うことを防止することができる。
回転部22A〜22Cは、各々が回転部21A〜21Cと一体的に設けられて同期して回転し、ケーブル23A〜23Cの巻き取りおよび送り出しを行う機能を有する。ここで、回転部22A〜22Cの径(巻き取り径)は、回転部21A〜22Cの径(巻き取り径)と略等しい。このようにすることで、例えば主ケーブル18Aの巻き取り長さと、ケーブル23Aの巻き取り長さが同一となり、図2に示す開閉部16Aの開く角度の調整が容易になる。
図3(B)を参照して、回転部21Aおよび回転部22Aは一体に連結した状態となるように形成され、回転自在な状態で支持板43の表面に設置されている。更に、支持板43の裏面にはモーター42A(駆動手段)が設けられ、このモーター42Aの駆動力により、回転部21Aおよび回転部22Aが回転されている。モーター42Aとしては、小型であり且つ大きな駆動力が得られる単相のコンデンサモータを採用することができる。また、モーター42Aは、時計回りにも反時計回りにも回転可能なレバーシブルモータ(reversible motor)である。なお、この構成は他の回転部を含む機構に関しても同様である。
ストッパー41A〜41Cは、ケーブル23A〜23Cに接続されており、回転部22A〜22Cの巻き取りおよび送り出しに同期して、上昇および降下する。換言すると、ストッパー41A〜41Cは、ケーブル23A〜23Cによりつり下げられた状態になっている。ストッパー41A〜41Cの自重により、ケーブル23A〜23Cは緊張された状態と成っている。
ストッパー41A〜41Cの上方には、これらの上昇を制限する当接板24A〜24Cが設けられている。当接板24Aには、2つの当接部26A、27Aが下端に設けられており、この当接部26A、27Aが、ストッパー41Aの特定の部位に当接することで、ストッパー41Aの上限の位置が規定されている。この機構は、図4を参照して後述し、他の当接板24B、24Cも同様である。ストッパー41A〜41Cの上限の位置を制限することにより、主ケーブル18Aの過度の巻き取りによる、主ケーブル18Aの断線や、入気装置11A等の破損を防止することができる。
また、ストッパー41A〜41Cの下方には、これらの下降を制限する当接板25A〜25Cが設けられている。当接板25Aの上端には、当接部29A、28Bが設けられおり、これらの部分がストッパー41Aの特定の部位に接触することにより、ストッパー41Aの下限の位置が規定されている。ストッパー41A〜41Cの下限の位置を規制することで、主ケーブル18Aの過度の送り出しが防止され、結果的に主ケーブル18Aの撓みや、入気装置11Aの開閉部16Aの過度の開口等が防止されている。
なお、上記した当接板24A〜24C、当接板25A〜25Cは、一枚の金属板を機械加工することにより形成することができる。
図4を参照して、次に、上記したストッパー41Aの詳細を説明する。図4(A)は、図3(A)に示した駆動装置15Aの一部分を示す平面図であり、図4(B)および図4(C)はその断面図である。
図4(A)を参照して、ストッパー41Aの上方に位置する当接板24Aの下端には2つの当接部26A、27Aが設けられている。そして、当接部27Aは、当接部26Aよりも下方まで延在している。当接部26Aは、入気装置の開閉部を閉動作するために、主ケーブル18Aを巻き取る際に、所定の位置にて、回転部21Aを駆動するモータを停止させる為に設けられている。一方、当接部27Aは、何らかの原因により、当接部26Aの位置でストッパー41Aが停止しなかった時のために、予備として設けられている。即ち、当接部26Aの位置にてストッパー41Aが停止せずに上昇を続けても、当接部27Aの位置にてストッパー41Aは停止し、結果的にモータおよび回転部21Aの巻き取りも停止される。従って、回転部21Aが主ケーブル18Aを巻き取りすぎることによる、主ケーブル18Aの断線等が防止されている。
また、ストッパー41Aの下方に位置する当接板25Aの上端には、当接部29A、28Aが設けられている。そして、当接部29Aは、当接部28Bよりも上方に位置している。当接部28Aは、入気装置の開閉部を開動作させるために、主ケーブル18Aを送り出す際に、所定の位置にて回転部21Aを駆動するモータを停止させる為に設けられている。また、当接部29Aは予備として設けられており、何らかの不具合により、当接部28Aにてストッパー41Aが停止せずに下降し続けた場合に、当接部29Aの位置にてストッパー41Aが停止される。従って、回転部21Aが主ケーブル18Aを送り出しすぎる事による、主ケーブル18Aの撓み等が防止されている。
図4(B)を参照して、ストッパー41Aの構成を説明する。図4(B)は図4(A)のB−B’線に於ける断面図である。先ず、ストッパー41Aは、ステンレス等の金属から成る筐体を有し、この筐体の一部分を加工して開口部が設けられている。そして、この開口部から2つの接触部30A、31Aが外部に突出している。接触部30A、31Aは、短冊状の金属板を折り曲げ加工されたものであり、接触板24A、25Aに接触すると弾性変形を起こす程度の機械的強度を有する。また、ストッパー41Aの内部には、接触部30A、31Aの変形に基づいて電気信号を発生させる電子部品(例えばリレー)が内蔵されている。
ストッパー41Aが上昇して停止するまでの動作は次の通りである。先ず、主ケーブル18Aを巻き取り、入気装置の開閉部を閉動作するために、モーター42Aを駆動させて回転部21Aを回転させる。同時に、回転部22Aによりケーブル23Aも巻き取られ、ストッパー41Aは上昇する。ストッパー41Aが上昇すると、やがて接触部30Aが、当接板24Aの下端に位置する当接部26Aに接触し、接触部30Aは変形して、ストッパー41Aの内側に押し込まれる。接触部30Aのこのような変形は、ストッパー41Aに内蔵された電子部品により電気信号に変換され、この結果、モーター42Aが停止される。そして、入気装置の開閉部が閉じられた状態で停止し、ストッパー41Aの上昇も停止する。
また、ストッパー41Aが下降して停止するまでの動作は次の通りである。先ず、入気装置の開閉部を開動作するために、モーター42Aにより回転部21Aを回転させて主ケーブル18Aを送り出す。同時に、回転部22Aも回転してケーブル23Aも送り出され、ストッパー41Aは下降する。下方に位置する当接板25Aの位置までストッパー41Aが下降すると、ストッパー41Aに内蔵された接触部31Aが、当接板25Aの上端に位置する当接部28Aに接触する。当接部28Aに接触部31Aが接触すると、接触部31Aが変形して内側に押し込まれる。接触部31Aの変形は、ストッパー41Aに内蔵されたリレー等の電子部品により電気信号に変換されて、モーター42Aが停止される。この結果、回転部21Aによる主ケーブル18Aの送り出しは停止され、入気装置の開閉部は所定の角度にて開かれた状態になる。更に、ストッパー41Aの下降も停止する。
また、本形態では、接触部30A、31Bによる位置の検出に不具合が生じた場合の対策として、図4(C)に示すように予備の接触部32Aを設けている。接触部32Aの構成は上述した接触部30A等と同様であるが、接触部30A等とは左右方向に異なる位置に、接触部32Aは設けられている。ここで、接触部32Aは、接触部31Aにより上方であり且つ接触部30Aよりも下方に位置している。
接触部32Aの動作は次の通りである。ストッパー41Aが上昇する際に、接触部30Aによる位置の検出に失敗すると、ストッパー41Aは更に上昇を継続する。ストッパー41Aが更に上昇すると、当接部26Aよりも下方に位置する当接部27Aに、接触部32Aが接触して、接触部32Aが内側に押し込まれる。ストッパー41Aに内蔵されたリレー等の電子部品により、接触部32Aの変形は電気信号に変換され、モーター42Aが停止される。結果的に、回転部21Aによる主ケーブル18Aの巻き取りが停止され、ストッパー41Aの上昇も停止される。
また、接触部32Aは、接触部31Aによる位置検出が機能しない場合に於いて、ストッパー41Aの過度の下降を防止する機能も有する。即ち、接触部31Aが機能せずに、ストッパー41Aが下降を継続すると、当接板25Aの当接部29Aに、接触部32Aが接触して、モーター42Aが停止される。
上記した、予備の接触部32Aの機能により、接触部30A、31Aが故障した場合でも、ストッパー41Aを所定の場所にて停止させることができる。結果的に、回転部21Aの過度の巻き取りや送り出しを、防止することができる。
また、上記した当接板24A、25Aが固定される位置は、上下方向に移動可能である。従って、当接板24Aを上下方向に移動させることにより、回転部21Aが巻き取りを終了する位置を調節することができる。更に、当接板25Aを上下方向に移動させることにより、回転部21Aが送り出しを終了する位置を調節することができる。
更にまた、上記説明では、当接板24A、25Aを固定し、ストッパー41Aを上下方向に移動させていたが、ストッパー41Aを固定して、当接板24A、25Aを上下方向に移動させることもできる。この場合は、当接板24A、25Aが、ケーブル23Aに接続されて、主ケーブル18Aの巻き取りおよび送り出しと共に、上下方向に移動する。
図5を参照して、他の形態の駆動装置15Aの構成を説明する。図5(A)は他の形態の駆動装置15Aの平面図であり、図5(B)は検出部47の斜視図であり、図5(C)は駆動装置15Aの断面図である。この図に示す駆動装置15Aは、ケーブル23A等の巻き取り量を検出する機構が図3に示したものと異なる。
図5(A)を参照して、駆動装置15Aは、主ケーブル18A〜18Cの巻き取りと共に、回転する回転部22A〜22Cと、この回転部22A〜22Cの回転に伴い上下方向に移動するシャフト44A〜44C(移動体)を具備している。更に、シャフト44A〜44Cの上下方向の移動量を感知して、それらの移動量が所定以上に成ったら不図示のモータを停止させる検出部47を具備している。
図3を参照して説明した駆動装置では、変位を検出するストッパー41A〜41Cが上下方向に移動するが、図5に示す駆動装置では、同様の機能を有する検出部47の位置は固定されている。
更に、検出部47では、3つのシャフト44A〜44Cの昇降の移動量を検出する機構が1つの筐体50に収納されている。このことにより、検出部47の構成を簡素化することができる。ここで、各機構を個別の筐体50に収納させても良い。更に、筐体50はステンレス等の金属や樹脂から成り、内部を密閉状態にすることが可能である。
検出部47では、上方向にシャフト48A〜48Cが突出しており、これらの部分の上端部がシャフト44A〜44Cの当接部45A〜45Cに接触することで、シャフト44A〜44Cの上下方向の変位量が検出可能になっている。更に、シャフト48A〜48Cの下端は、検出部47から下方向に突出しており、これらの部分にはシャフト44A〜44Cに固定された当接部46A〜46Cが接触する。ここで、シャフト44A〜44Cの上下方向の変位量は、主ケーブル18A〜18Cの巻き取り量、ひいては図2に示す開閉部16A〜16Cの開閉する程度と等価である。
図5(C)を参照して、シャフト44Aは直径が1cm〜5cm程度の円筒形の金属材料から成り、回転部22Aに巻き取られるケーブル23Aに上端部が接続されている。更に、シャフト44Aは、横方向への移動を規制するために、不図示のC字鋼またはU字鋼の内部に収納されている。また、シャフト44Aには、当接部45A、46Aが所定の位置に固定されている。当接部45Aは検出部47の上方に位置し、当接部46Aは検出部47の下方に位置している。また、当接部45A、46Aの少なくとも一部分は、検出部47のシャフト48Aの位置と重畳する位置まで延在している。この構成により、シャフト44Aの昇降に伴い、当接部45A、46Aを、シャフト48Aに接触させることができる。ここで、シャフト44Aに対する当接部45A、46Aの上下方向の位置は調節可能である。この調節を行うことにより、図2に示す開閉部16Aの開閉の度合いを調節することが出来る。
図5(B)を参照して、検出部47内部の構成を説明する。検出部47の内部には、軸方向にシャフト48Aが貫通した略円筒状の接触部52Aが配置されている。接触部52Aは、上下端部と比較して中間部の直径が小さくなるように旋盤加工された金属または樹脂から成る。また、径が細く加工されている部分の上下端部は傾斜面と成っている。更に、接触部52Aとシャフト48Aとは、ねじ等により互いに固定されている。
検出部47内部に於いて、接触部52Aより上方のシャフト48Aにはバネ51Aが巻かれている。そして、バネ51Aの上端は筐体50の内壁に当接し、その下端は接触部52Aの上端に接触している。更に、シャフト48Aの接触部52Aより下方の部分にはバネ51Bが巻かれており、その上端は接触部52Aの下面に当接し、下端は筐体50の内壁に当接している。
更に、筐体50の上面および下面には、シャフト48Aが挿入可能な大きさの開口部が穿設されている。そして、シャフト48Aの上端は筐体50の上面に設けた開口部から上方に突出し、その下端は筐体50の下面に設けた開口部から下方に突出している。
上記構成により、接触部52Aは、バネ51A、51Bの弾性変形の範囲内で上下方向に移動可能となる。
更に、検出部47の筐体50の内部には、接触部52Aの上下方向の移動量を検出するセンサ部49A、49B、49Cが設けられている。これらのセンサ部の先端部は、当接部52Aの中間部に於いて径が細くなっている部分の側面に当接している。
センサ部49Aが接触部52Aの側面に接触する部分は、センサ部49Bよりも上方である。また、センサ部49Cが接触部52Aの側面に接触する部分は、センサ部49Bよりも上方であり且つセンサ部49Aよりも下方である。
センサ部49Aは、シャフト44Aの下降(即ち、図2に於ける開閉部16Aの開動作)を、所定の位置でストップさせる機能を有する。センサ部49Aの動作を説明すると、先ず、開閉部16Aの開動作に伴い、ケーブル23Aに吊り下げられているシャフト44Aが下降し、当接部45Aがシャフト48Aの上端に当接する。この当接に伴い、シャフト48Aおよびこれと一体化した接触部52Aは下方に押し込まれる。即ち、接触部52Aの下面に当接するバネ51Bが、シャフト44Aの重量により収縮し、結果的に当接部52Aの位置が下がる。そうすると、接触部52Aの傾斜した側面により、センサ部49Aが図面にて右側に移動する。このセンサ部49Aの移動がリレー等の電子部品により検出され、モータ42Aを停止させる。結果的に、シャフト44Aの下降が所定の位置にて停止し、更に、図2に示す開閉部16Aの開動作が停止して所定の位置にて開かれている状態になる。また、シャフト44Aが上昇をすると、バネ51Bの反発力により、筐体50の内部に於ける接触部52Aの位置は元に戻る。
センサ部49Bは、シャフト44Aの上昇(図2に於ける開閉部16Aの閉動作)を所定の位置にてストップさせる機能を有する。センサ部49Bの動作は、先ず、開閉部16Aの閉動作に伴い、シャフト44Aが上昇すると、やがて当接部46Aはシャフト48Aの下端に接触する。更に、シャフト44Aが上昇を続けると、上昇する当接部46Aにより、シャフト48Aが上方に押圧され、筐体50の内部にてバネ51Aが収縮されて、接触部52Aが上方に移動する。同時に、接触部52Aの傾斜面により、センサ部49Bが右側に移動し、この移動が電気信号に変換されてモータ42Aが停止する。即ち、開閉部16Aの閉動作が終了して閉じた状態となる。
センサ部49Cは、センサ部49A、48Bに依るモータ42Aの停止に失敗した場合の予備として設けられている。例えば、センサ部49Aによるシャフト44Aの下降停止に失敗すると、接触部52Aの傾斜面により、センサ部49Cが図面にて左方向に移動してモータ42Aが停止される。一方、センサ部49Bによるシャフト44Bの上昇停止に失敗すると、接触部52Aの傾斜面により、センサ部49Cが移動してモータ42Aが停止する。センサ部49Cを設けることにより、センサ部49A、48Bの誤動作による駆動装置15Aの誤動作を防止することができる。
上記したシャフト48A等の各構成要素は、他のシャフト44B、44Cに対しても設けられている。
図6を参照して、次に、制御装置12の構成等を説明する。図6(A)は鶏舎の側面外部に取り付けられる制御装置12の外観を示す図であり、図6(B)はファンが備えられた鶏舎10の側面を外部から見た平面図である。
図6(A)を参照して、制御装置12は、防水処理が施されたプラスチック製の筐体の内部に、不図示のリレーやLSI等の半導体装置が内蔵され、所定の機能が実現されるように配線されている。
また、制御装置12の表面には、第1設定部33、第2設定部34、第3設定部35、スイッチ36A〜36J、スイッチ37A〜37Jが設けられている。
第1設定部33、第2設定部34、第3設定部35は、各々のファンが回転を開始または停止する温度を設定する部位である。例えば、第1設定部33によりファン13A〜13Cが制御され、第2設定部34によりファン13D〜13Fが制御され、第3設定部35によりファン13G〜13Jが制御される。ここでは、一例として、第1設定部33の温度が30.0℃に設定され、第2設定部34の温度が31.0℃に設定され、第3設定部35の温度が32.0℃に設定されている。このような構成により、例えば、鶏舎10内部の温度が30.0℃以上と成ったときのみにファン13A〜13Cを回転させて、換気を行うことができる。また、鶏舎10内部の温度が30.0℃未満のときには、ファン13A〜13Cは停止される。なお、各設定部に備えられた操作ボタンを押下することにより、各設定温度を所望の値に設定することができる。
また、上記各設定部により設定された温度は、入気装置の開閉部が開閉される温度でもある。
スイッチ36A〜36Jは、ファン13A〜13Jに対応して設けられ、各々がA、B、Cの各モードに切り替え可能である。例えば、スイッチ36AをAの位置にスイッチングすると、鶏舎10内部の温度に関係なく、ファン13Aを連続的に回転させることができる。また、スイッチ36AをBの位置にスイッチングさせると、鶏舎10内部の温度に関係なく、ファン13Aを間欠的に(例えば1時間おきに1時間ずつ稼働するように)回転させることができる。更に、スイッチ36AをCの位置にスイッチングさせると、鶏舎10内部の温度が第1設定部33にて設定された温度(ここでは30.0℃)以上の時のみに、ファン13Aを回転させることができる。
本形態では、スイッチ36A〜36CをCの位置にスイッチングすることにより、第1設定部33の設定温度を基準として、ファン13A〜13Cの回転を制御することができる。更に、スイッチ36D〜36FをCの位置にスイッチングさせることにより、第2設定部34の設定温度を基準として、ファン13D〜13Fの回転を制御することができる。更にまた、スイッチ36G〜36JをCの位置にスイッチングさせることにより、第3設定部35の設定温度を基準として、ファン13G〜13Jの回転を制御することができる。
スイッチ37A〜37Jは、ファン13A〜13Jのオンオフ動作を制御するためのスイッチである。例えば、スイッチ37Aを「切」にスイッチングすることにより、ファン13Aの回転を、強制的に停止させることができる。また、スイッチ37Aを「入」にスイッチングすると、スイッチ36Aにて選択されたモードにて、ファン13Aの回転が制御される。
即ち、上下に2段に配置されたスイッチ36A〜36Jと、スイッチ37A〜37Jととは、1つのセットとしてファン13A〜13Jの回転を制御している。例えば、ファン13Aを連続して回転させるときは、スイッチ37Aを「入」にセットし、スイッチ36Aを「A」にセットする。また、ファン13Aを間欠的に回転させるときは、スイッチ37Aを「入」にセットし、スイッチ36Aを「B」にセットする。更に、鶏舎10内部の温度に従ってファン13Aを回転させるときは、スイッチ37Aを「入」にセットし、スイッチ36Aを「C」にセットする。なお、ファン13Aを停止させるときは、スイッチ37Aを「切」にセットすればよい。
本形態では、上記各スイッチを切り替えることにより、鶏舎10内部の温度に応じて、ファン13A〜13Jをきめ細やかに制御することができる。例えば、鶏舎10内部に於いて雛が飼育されている場合を一例に説明する。
先ず、第1設定部33、第2設定部34、第3設定部35の温度は、上記したように、30.0℃、31.0℃、32.0℃に設定される。そして、上段のスイッチ36A、36D、36G、36Hが、「C」に設定される。また、下段のスイッチ37A、37D、37G、37Hは「入」に設定され、他のスイッチ37B、37C、37E、37F、37I、37Jは、「切」に設定される。このことにより、鶏舎内部の温度が第1設定部33にて設定された温度(第1温度)に成ったら、1つのファン13Aのみが回転する。また、鶏舎内部の温度が第2設定部34にて設定された温度(第2温度)に成ったら、ファン13Aに加えて、ファン13Dが回転する。更に、鶏舎内部の温度が第3設定部35にて設定された温度(第3温度)に成ったら、ファン13A、13Dに加えて、ファン13G、13Hが回転する。このように鶏舎10内部が高くなるに従い、回転するファンの個数を増加させることができる。更に本形態では、回転するファン13Aの個数に応じて、入気装置の開動作される開閉部の個数を増加させている(この事項は、図2(B)を参照して上記した)。
図7を参照して、次に、本形態の入気装置を含む換気装置の電気的構成を説明する。先ず、本形態の換気装置では、図6を参照して説明した第1設定部33、第2設定部34、第3設定部35に応じて、個別の制御系統が構成されている。即ち、制御装置12には、3つの制御部39A〜39Cが内蔵されており、独立して動作する。
制御部39Aは、所定の機能を有するLSI等がパッケージされた半導体装置である。制御部39Aには、鶏舎内部の温度をモニタリングする温度センサ38A(温度監視手段)から、温度情報が入力される。更に、第1設定部33にて設定された温度(第1温度)に基づく情報も、制御部39Aに入力される。また、制御部39Aは、入力された情報に基づいて、1つのファン13およびモーター42Aの回転を開始させる情報を出力する。
更に、モーター42Aは、制御部39Aの出力に応じて回転が開始され、入気装置11Aの開閉部16Aの開動作または閉動作が開始される。また、開閉部16Aの動きはストッパー41Aにより監視され、ストッパー41Aの出力によりモーター42Aの回転は停止される。即ち、制御部39Aは、温度センサ38Aの温度情報に従って、1つのファン13の回転および1つの開閉部16Aの開閉動作の始動を制御している。
上記した構成は、他の制御部39B、39Cでも同様である。
即ち、制御部39Bは、温度センサ39Bおよび第2設定部34から入力された温度情報に基づいて、1つのファン13の回転を制御する。更に、制御部39Bは、モーター42Bの回転を始動させ、結果的に、入気装置11Aの1つの開閉部16Bの開閉動作の始動を制御している。また、開閉部16Bの動作を監視するストッパー41Bにより、モーター42Bが停止され、開閉部16Bの開閉動作が停止される。
また、制御部39Cは、温度センサ38Cおよび第3設定部35から入力された温度情報に基づいて、2つのファン13および1つの大型の開閉部16Cを制御する。具体的には、制御部39Cは、2つのファン13を回転させて、更に、モーター42Cを回転させることにより、大型の開閉部16Cの開閉動作を開始している。また、開閉部16Cの動きは、ストッパー41Cにより監視され、ストッパー41Cの出力により、モーター42Cが停止され、結果的に開閉部16Cの開閉動作が停止される。
本形態では、制御部毎に、個別に温度センサを用意することにより、いずれかの温度センサが故障した場合でも、故障していない他の温度センサにより鶏舎内部の温度はモニタリングされ、換気が行われる。従って、温度センサの故障に起因した装置全体の停止を防止することができる。また、設備投資の低減および換気装置の簡素化の為に、1つの温度センサおよび制御部により、全てのファンおよび開閉部の制御を行っても良い。
次に、図8のフローチャートに基づいて、図7を参照しつつ、本形態の入気装置および換気装置の動作を説明する。
先ず、本形態の入気装置および換気装置を稼働させると(ステップS10)、温度センサ38A等により鶏舎内部の温度が常時モニタリングされる。
そして、ステップS11では、制御部39Aにより、第1設定部33により設定された第1温度(例えば30.0℃)と、鶏舎内部の温度とを比較する。鶏舎内部の温度が第1温度よりも低い場合(ステップS11のNO)は、ファン13は回転せずに入気装置11A等の開閉部16Aは開かれない。即ち、鶏舎内部の温度を下げる必要は無いので、鶏舎の温度低下を目的とした換気は行われない。ここで、鶏舎内部に滞留した有害なガスを外部に放出させるための換気が必要とされる時は、手動によりファンを稼働させても良い。
鶏舎内部の温度が第1温度よりも高いとき(ステップS11のYES)は、入気装置の開閉部を開き且つファンを回転させる第1モードを実行する。この第1モードでは、例えば、ステップS13にて1つのファン13を回転させて、且つ、ステップS14にて入気装置11Aの1つの開閉部16Aが開かれる。この第1モードを実行することにより、鶏舎内部の空気は、回転する1つのファン13により外部に放出される。更に、開閉部16Aを開くことにより形成された開口部から、一定以上の風速(例えば5m/秒以上)の外気が鶏舎内部に入気される。
ステップS15では、第2設定部34により設定された第2温度(例えば31.0℃)と、鶏舎内部の温度とを比較する。そして、鶏舎内部の温度が第2温度よりも低いとき(ステップS15のNO)は、ステップS11に戻り、第1モードが継続される。
一方、鶏舎内部の温度が第2温度よりも高いとき(ステップS15のYES)は、第2モードが実行される。この第2モードでは、上記した第1モードよりも多数個のファンが稼働され、且つ、多数個の開閉部が開かれる。具体的には、第2モードでは、更に1つのファンが稼働され、合計で2つのファンが回転される。更に、この第2モードでは、開閉部16Bが追加して開かれ、開閉部16A、16Bの2つの開閉部が開かれて開口部が形成された状態に成っている。従って、この第2モードでは、上記した第1モードと比較すると、2倍の個数のファンが稼働し、且つ、2倍の面積の開口部が形成されている。従って、入気装置11Aの開口部から入気する外気の風速は、一定以上に保たれている。
更に、ステップS18では、第3設定部35により設定された第3温度(例えば32.0℃)と、鶏舎内部の温度とを比較する。その結果、鶏舎内部の温度が第3温度よりも低いとき(ステップS18のNO)は、ステップS15に戻って、第2モードを実行する。一方、鶏舎内部の温度が第3温度よりも高いとき(ステップS18のYES)は、第3モードを実行する。即ち、鶏舎内部の温度を低下させるために、更に2つのファンを回転させて、合計で4つのファンを回転させる。また、開閉部16A等の2倍の面積を有する開閉部16Cを開き開口部を更に大きくする。この第3モードに於いても、入気装置の開口部から入気する外気の風速は、一定以上に保たれている。
ここで、第3モードでは、第1モードよりも多数個のファンが稼働され且つ多数個の開閉部が開かれるので、第3モードは第2モードの一部であると理解することもできる。
また、特に、鶏舎内部に於いて雛を飼育する際は、雛は体が小さく体温を失いやすいので、鶏舎内部の温度を一定以上にするためにガス等を燃焼させている。即ち、ガスを用いた加熱手段および、ファンと開閉部とを組み合わせた冷却手段により、雛を飼育する鶏舎内部の温度は、一定の範囲内に保たれている。一方、成長した鶏(成鳥)を飼育するときは、成鳥の体温を低下させるために、鶏舎に設けた全て(または多数)のファンを回転させ、鶏舎の長手方向に沿って外気を流通させる。
上記した入気装置および換気装置の動作により、鶏舎内部の温度を一定以下にしつつ、内部の空気を充分に攪拌して、換気を良好に行うことができる。従って、鶏の死亡率を低下させることができる。
また、鶏舎内部の温度が高温から低温に推移した場合は、上記とは逆のステップが行われる。即ち、鶏舎内部の温度が第3温度未満に成ったら、稼働している4つのファンの中の、2つのファンが停止される。同時に、入気装置11Aの開閉部16Cが閉められて開口部が小さくされる。更に、鶏舎内部の温度が第2温度よりも低くなったら、稼働している2つのファンの1つが停止され、更に、開閉部16Bが閉じされる。更にまた、鶏舎内部の温度が第1温度よりも低くなったら、全てのファンが停止され、入気装置11Aの全ての開閉部が閉じられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の入気装置および換気装置が備えられた鶏舎を示す図であり、(A)は鶏舎の外観を示す斜視図であり、(B)は鶏舎を上方から見た平面図である。
【図2】 本発明の入気装置を示す図であり、(A)および(B)は斜視図である。
【図3】 (A)は本発明の入気装置の開閉動作を制御する駆動部を示す斜視図であり、(B)は駆動部に設けられる回転部21A等の斜視図である。
【図4】 (A)は駆動部の平面図であり、(B)および(C)は(A)の断面図である。
【図5】 (A)は他の形態の駆動部を示す平面図であり、(B)は斜視図であり、(C)は断面図である。
【図6】 (A)は本発明の制御装置を示す平面図であり、(B)はファンが設けられる鶏舎の側面を外側から見た平面図である。
【図7】 本発明の入気装置等を制御する制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図8】 本発明の入気装置および換気装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 鶏舎
11A〜11F 入気装置
12 制御装置
13 ファン
14 戸口
15A、15B 駆動装置
16A〜16C 開閉部
17 外枠
18A〜18C 主ケーブル
19A〜19C 副ケーブル
20A〜20C 滑車
21A〜21C 回転部
22A〜22C 回転部
23A〜23C ケーブル
24A〜24C 当接板
25A〜25C 当接板
26A 当接部
27A 当接部
28A 当接部
29A 当接部
30A 接触部
31A 接触部
32A 接触部
33 第1設定部
34 第2設定部
35 第3設定部
36A〜36J スイッチ
37A〜37J スイッチ
38A〜38C 温度センサ
39A〜39C 制御部
40 開口部
41A〜41C ストッパー
42A モーター
43 支持板
44A〜44C シャフト
45A〜45C 当接部
46A〜46C 当接部
47 検出部
48A〜48C シャフト
49A〜49C センサ部
50 筐体
51A、51B バネ
52A 接触部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の空気を建物の内部に取り入れるために、前記建物の内部と外部とを連通状態にする入気装置であり、
ケーブルの巻き取りまたは送り出しにより、開動作または閉動作する開閉部を具備し、
前記ケーブルの巻き取りまたは送り出しに同期して移動する移動体の移動量が所定の値になったら、前記開閉部の前記開動作または前記閉動作を終了させることを特徴とする入気装置。
【請求項2】
前記建物の内部の温度を監視する温度監視手段と、前記温度監視手段からの出力を受ける制御手段と、前記ケーブルの巻き取りおよび送り出しを行うと共に前記制御手段により回転が始動されるモータと、を更に具備し、
前記建物の内部が所定の温度に達したことを示す前記温度監視手段の出力に基づいて、前記制御手段により前記モータが回転することで、前記ケーブルが巻き取られて前記開閉部の開動作が始動され、
前記ケーブルの送り出しに伴い、予め決められた位置まで前記移動体が移動したら、前記開閉部の開動作を終了させることを特徴とする請求項1記載の入気装置。
【請求項3】
前記入気装置には、複数の開閉部が設けられ、
前記ケーブルおよび前記移動体は、前記開閉部毎に設けられることを特徴とする請求項1記載の入気装置。
【請求項4】
前記複数のケーブルは、互いに高さが異なる箇所に配置されることを特徴とする請求項3記載の入気装置。
【請求項5】
前記移動体は、前記ケーブルと共に巻き取りおよび送り出しが行われる他のケーブルに接続されたシャフトであり、
前記シャフトには当接部が設けられ、
前記当接部の下方に検出部が設けられ、
前記当接部が前記検出部に接触したら、前記モータの回転を停止させて、前記開閉部の開動作を終了させることを特徴とする請求項1記載の入気装置。
【請求項6】
前記検出部は、筐体と、前記筐体から外部に突出する検出用シャフトと、前記検出用シャフトの移動量が所定量になったら前記モータを停止させるセンサ部とを有し、
前記開閉部の開動作に伴い、前記シャフトの前記当接部が前記検出用シャフトに接触して、前記シャフトが所定量移動したら、その移動量を前記センサ部により検出して前記モータを停止させることを特徴とする請求項5記載の入気装置。
【請求項7】
請求項1記載の入気装置を備えた鶏舎。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2007−218581(P2007−218581A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−105314(P2007−105314)
【出願日】平成19年3月14日(2007.3.14)
【分割の表示】特願2006−25562(P2006−25562)の分割
【原出願日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(305059114)
【Fターム(参考)】