説明

内視鏡の先端保護キャップ

【課題】ホワイトバランス用の色指標をコストアップになることなく個々に設けることができる内視鏡の先端保護キャップを提供すること。
【解決手段】内視鏡の観察窓1bが配置されている挿入部先端1aを内視鏡保管時に覆って保護するために、挿入部先端1aに着脱自在に取り付けられるようモールディング成型により形成された内視鏡の先端保護キャップであって、先端保護キャップ10で覆われた状態の内視鏡の挿入部先端1aの観察窓1bを通して得られる画像がホワイトバランスを調整するのに適するように、原材料の組成が調合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、内視鏡保管時等に内視鏡の挿入部先端を保護するために取り付けられる内視鏡の先端保護キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡観察画像をテレビモニタに表示するいわゆる電子内視鏡等において適正な診断を行うことができる正確な色再現を得るためには、内視鏡を使用する前にホワイトバランスを調整する必要がある。
【0003】
しかし、内視鏡のホワイトバランス調整を行うためにはホワイトバランス調整用の基準色で作成された色指標を用いる必要があり、そのような色指標を常に使用できる状態に準備しておくのは結構面倒なことである。
【0004】
そこで、内視鏡保管時等に内視鏡の挿入部先端を保護するために取り付けられる内視鏡の先端保護キャップの内面に色指標を設けて、内視鏡の挿入部先端に先端保護キャップを取り付けた状態でホワイトバランスの調整を行えるようにしたものがある(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−51968
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図10は、色指標91が設けられた従来の内視鏡の先端保護キャップの一例を示しており、弾力性のある材料で形成された先端保護キャップ90内に色指標91が塗装又は貼り付け等によって設けられている。
【0006】
そして、そのような先端保護キャップ90に内視鏡挿入部1の先端部分1aを差し込み係合させることにより色指標91を内視鏡観察して、図示されていないビデオプロセッサ側においてホワイトバランスの調整が行われる。
【0007】
しかし、先端保護キャップ90は内視鏡一台毎に各々取り付けられるものなので、全ての先端保護キャップ90の内面に色指標91を塗装又は貼り付ける構造を採ることは製造コストのアップにつながる欠点がある。
【0008】
そこで本発明は、ホワイトバランス用の色指標をコストアップになることなく個々に設けることができる内視鏡の先端保護キャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡の先端保護キャップは、内視鏡の観察窓が配置されている挿入部先端を内視鏡保管時に覆って保護するために、挿入部先端に着脱自在に取り付けられるようモールディング成型により形成された内視鏡の先端保護キャップであって、先端保護キャップで覆われた状態の内視鏡の挿入部先端の観察窓を通して得られる画像がホワイトバランスを調整するのに適するように、原材料の組成が調合されたものであり、原材料が、弾力性のあるゴム材又はプラスチック材とそのゴム材又はプラスチック材を白色に着色するための着色材とを含んだものであってもよい。
【0010】
また本発明の内視鏡の先端保護キャップは、内視鏡の観察窓が配置されている挿入部先端を内視鏡保管時に覆って保護するために、挿入部先端に着脱自在に取り付けられるようモールディング成型により形成された内視鏡の先端保護キャップであって、先端保護キャップで覆われた状態の内視鏡の挿入部先端の観察窓を通して得られる画像が内視鏡観察画像の所定の状態を点検するのに適するように、原材料の組成が調合されたものであり、原材料が、弾力性のあるゴム材又はプラスチック材と蛍光材とを含んだものであってもよい。
【0011】
そして、先端保護キャップが内視鏡の挿入部先端に取り付けられた時に、内視鏡の観察窓がそれに対向する先端保護キャップの面に当接するようにしてもよく、その場合、先端保護キャップが内視鏡の挿入部先端に取り付けられて内視鏡の観察窓がそれに対向する先端保護キャップの面に当接した状態の時に、内視鏡の挿入部先端が先端保護キャップから抜け出すのを防止するための抜け止め部材が設けられていてもよい。
【0012】
また、その場合、内視鏡の挿入部先端を先端保護キャップ内から引き戻して内視鏡の観察窓とそれに対向する先端保護キャップの面との間に間隔があいた状態にした時に、先端保護キャップを内視鏡の挿入部先端に弾力的に係止する係止部材が設けられていてもよく、その抜け止め部材が係止部材を兼ねていてもよい。
【0013】
また、先端保護キャップが内視鏡の挿入部先端に取り付けられた時に、内視鏡の観察窓がそれに対向する先端保護キャップの面に当接しないように観察窓とそれに対向する先端保護キャップの面との間の間隔を確保するためのストッパが設けられていてもよく、その場合、先端保護キャップが内視鏡の挿入部先端に取り付けられて内視鏡の観察窓と先端保護キャップの面との間の間隔がストッパにより確保された状態の時に、内視鏡の挿入部先端付近に弾力的に係合して内視鏡の挿入部先端が先端保護キャップから抜け出すのを防止するための抜け止め部材が併設されていてもよい。
【0014】
また、その場合、ストッパと抜け止め部材とが各々、内視鏡の挿入部先端の近傍であってその後方の外周に形成された凹凸部に弾力的に係合するように、先端保護キャップの内面に突設されていてもよい。
【0015】
なお、内視鏡の先端保護キャップが、挿入部先端に被さった状態に係合する内筒とその内筒に対して径方向に空間をあけて内筒を囲む状態に配置された外筒とを一体に連結した構成であってもよく、その場合、内筒と外筒とが、内筒に対する挿入部先端の挿脱口側において連結されていてもよい。
【0016】
そして、内筒が、挿入部先端の挿脱口側へ次第に内径が大きくなるテーパ筒状に形成されていてもよく、外筒が、内筒との連結部側へ次第に径が小さくなるテーパ筒状に形成されていてもよい。また、内筒の先端部分が外筒の内側に潜った位置に配置されていてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、モールディング成型により形成される先端保護キャップ自体がホワイトバランス調整のための色指標になるので、ホワイトバランス用の色指標をコストアップになることなく個々の先端保護キャップに設けることができる。さらに、先端保護キャップをホワイトバランス調整以外の内視鏡観察画像の所定の状態を点検できるようにすることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
内視鏡の観察窓が配置されている挿入部先端を内視鏡保管時に覆って保護するために、挿入部先端に着脱自在に取り付けられるようモールディング成型により形成された内視鏡の先端保護キャップであって、先端保護キャップで覆われた状態の内視鏡の挿入部先端の観察窓を通して得られる画像がホワイトバランスを調整するのに適するように、原材料の組成が調合されている。
【実施例】
【0019】
図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図2において、1は可撓管状の内視鏡の挿入部であり、その最先端部である挿入部先端1aに観察窓等が配置され、挿入部先端1aの後側に隣接する部分は操作部2からの遠隔操作によって屈曲する湾曲部1wになっている。
【0020】
操作部2は挿入部1の基端に連結されていて、ビデオプロセッサ(兼光源装置)50に接続されるコネクタ部3が、操作部2から延出する可撓性連結管4の先端に取り付けられている。
【0021】
この内視鏡は挿入部先端1aに固体撮像素子5が内蔵されたいわゆる電子内視鏡であり、その固体撮像素子5で撮像された内視鏡観察画像が、ビデオプロセッサ50で処理されてテレビモニタ51に表示される。
【0022】
先端保護キャップ10は、そのような挿入部先端1aに対して着脱自在に設けられており、図3と図4は、先端保護キャップ10が挿入部先端1aに取り付けられる前後の状態を各々拡大して示している。
【0023】
図3に示されるように、内視鏡の挿入部先端1aの先端面には観察窓1bと照明窓1c等が配置されていて、観察窓1bの奥に対物レンズと固体撮像素子5等が内蔵されている。1dは、湾曲部1wの後端部にできる挿入部1の継ぎ目を外装するように周方向に突設された外装管であり、金属製の管材により形成されている。
【0024】
先端保護キャップ10の内部構造は、先端保護キャップ10が挿入部先端1aに取り付けられた状態の側面断面図である図5に詳細に図示されており、図6はその図5における矢視VI図、図7はVII−VII断面図である。
【0025】
以上の各図に示されるように、先端保護キャップ10は、挿入部先端1aが差し込まれ、その挿入部先端1aを覆う状態に挿入部先端1aと係合する円筒状の内筒11と、その内筒11に対して径方向に空間をあけて内筒11を囲む状態に配置された円筒状の外筒12とが、適度の弾性を有するゴム材又はプラスチック材により一体にモールディング成型で形成されて一体に連結された構成になっている。
【0026】
内筒11は、先端壁11bを有していて基端側である挿脱口11a側へ次第に内径が大きくなるテーパ筒状に形成されていて、その挿脱口11aの周囲の部分と外筒12の一端側とが連結壁13により連結されている。連結壁13部分には、洗浄時のための例えば2個の水抜き孔17が、内部と外部とを通じさせる状態に形成されている。
【0027】
内筒11の先端部分は、内視鏡の挿入部先端1aが差し込まれることにより拡径方向に弾性変形して内視鏡の挿入部先端1aの外周部に対し弾力的に締め付ける状態に係合する弾力締め付け部14になっている。
【0028】
そして、内筒11の最先端部分には、内視鏡の挿入部先端1aが差し込まれた時に観察窓1b等が配置されている先端面が当接する先端壁11bが形成されている。ただし、断面形状がV字状の割り溝15が弾力締め付け部14の外周壁からその先端壁11b側にまたがって例えば120°間隔に3箇所に形成されており、弾力締め付け部14が周方向に複数に分割されて径方向に弾性変形し易くなっている。
【0029】
また、内筒11の途中の部分には、内視鏡の挿入部先端1aを内筒11内に弾力的に保持するための抜け止め爪16(抜け止め部材)が内方に向けて突設されている。この実施例の抜け止め爪16は、図7に示されるように、周方向において3分割された状態に間隔をあけて3個設けられており、内筒11を形成する部材自体により内筒11と一体成形されている。
【0030】
抜け止め爪16は、無負荷時の内径寸法が挿入部1の外装管1dの外径寸法より小さく形成されており、挿入部先端1aを内筒11内に差し込むと、抜け止め爪16が、弾性変形しながら外装管1dを乗り越えた後自己の弾力により元の形状に戻って、外装管1dが抜け方向に移動するのを阻止する。
【0031】
ただし、挿入部先端1aに取り付けられた状態の先端保護キャップ10を挿入部1に対して強く引っ張れば、抜け止め爪16が弾性変形して外装管1dを乗り越え、挿入部先端1aを内筒11内から抜き出すことができる。
【0032】
外筒12は、連結壁13側へ次第に径が小さくなるテーパ筒状に形成されており、床に落としたり机にぶつけた時に、連結壁13と逆側の端部である開口端12a側がぶつかり易い形状になっている。
【0033】
そして、内筒11はその先端壁11bが外筒12の内側に潜った位置に位置するように、先端壁11bが外筒12の開口端12aより内側に引っ込んだ位置に配置され、床に落としたり机にぶつけた時に、弾力締め付け部14内に保持されている挿入部先端1aに衝撃が伝わり難くなっている。
【0034】
このように構成された実施例の内視鏡の先端保護キャップにおいては、挿入部先端1aに先端保護キャップ10が取り付けられた状態で床に落としたり固い机等にぶつけても、図8に示されるように、直接の衝撃を受ける外筒12が弾性変形することで衝撃が吸収されるので、大きな衝撃が内筒11に伝わらない。
【0035】
したがって、内筒11内に保持されている内視鏡の挿入部先端1aが大きな衝撃を受けないので、挿入部先端1aに内蔵されている対物レンズや固体撮像素子5等が破損するような重故障が発生しない。
【0036】
このように構成された先端保護キャップ10は、例えばシリゴンゴム材等のようなゴム材又は弾力性のあるプラスチック材と、その材料を白色に着色するための着色材とを含む原材料によりモールディング成型で形成されている。
【0037】
その原材料の組成は、モールディング成型後の表面色が、観察窓1bを通して固体撮像素子5で撮像される内視鏡観察画像のホワイトバランスを調整するのに適した白色になるように調合されている。
【0038】
ホワイトバランス調整を行う際には、図1に示されるように、内視鏡の挿入部先端1aを先端保護キャップ10内から少し引き戻して、挿入部1の外装管1dの外周面に先端保護キャップ10の抜け止め爪16が弾力的に押しつけられた状態にする。
【0039】
すると、観察窓1bとそれに対向する先端保護キャップ10の内筒11の先端壁11bの内面との間に少し間隔があいた状態が維持されて、ビデオプロセッサ50でホワイトバランス調整を容易に行うことができる。
【0040】
このように、本実施例においては、挿入部先端1aが先端保護キャップ10から抜け出すのを防止するための抜け止め爪16と外装管1dとが、観察窓1bと先端保護キャップ10の内面との間に間隔をあけた状態で先端保護キャップ10を挿入部先端1aに弾力的に係止する係止部材も兼用している。ただし、そのような係止部材は必ずしも設けなくても差し支えない。
【0041】
図9は本発明の第2の実施例を示しており、先端保護キャップ10が内視鏡の挿入部先端1aに取り付けられた時に、観察窓1bがそれに対向する先端保護キャップ10の先端壁11bの内面に当接しないように、観察窓1bと先端壁11bの内面との間の間隔を確保するためのストッパ19を設けたものである。
【0042】
この実施例のストッパ19は内筒11の内面の全周にわたって内方に突出形成されており、挿入部1の外装管1dの前縁側に当接することにより、挿入部1が先端保護キャップ10内にそれ以上挿入できなくなる。
【0043】
また、そのようにしてストッパ19が外装管1dに当接した状態において、第1の実施例と同様の抜け止め爪16が外装管1dの後縁側に弾力的に係合するように内筒11の内面に分割して突設されていて、挿入部先端1aが先端保護キャップ10から抜け出すのを防止している。
【0044】
その他の構成は第1の実施例と同じであり、この第2の実施例によれば、内視鏡保管状態において観察窓1bとそれに対向する先端保護キャップ10の先端壁11bの内面との間に間隔があいているので、そのままの状態でホワイトバランスの調整を容易に行うことができる。
【0045】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば先端保護キャップ10の原材料として弾力性のあるゴム材又はプラスチック材に蛍光材が混合されたものを用いることにより、いわゆる蛍光観察内視鏡や共焦点内視鏡等の内視鏡観察画像の所定の状態を使用前に点検することができ、原材料の組成をそのような点検に適するように調合する場合も、本発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1の実施例の先端保護キャップが内視鏡の挿入部先端に取り付けられてホワイトバランス調整が行われる状態の側面断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例の内視鏡と先端保護キャップの全体構成を示す外観図である。
【図3】本発明の第1の実施例の先端保護キャップが内視鏡の挿入部先端に取り付けられる前の状態の斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施例の先端保護キャップが内視鏡の挿入部先端に取り付けられた後の状態の斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施例の先端保護キャップが内視鏡の挿入部先端に取り付けられた保管状態の側面断面図である。
【図6】本発明の第1の実施例の先端保護キャップの側面図(図5における矢視VI図)である。
【図7】本発明の第1の実施例の先端保護キャップの図5におけるVII−VII断面図である。
【図8】本発明の第1の実施例の先端保護キャップが内視鏡の挿入部先端に取り付けられた使用状態の側面断面図である。
【図9】本発明の第2の実施例の先端保護キャップが内視鏡の挿入部先端に取り付けられた状態の側面断面図である。
【図10】従来の先端保護キャップが内視鏡の挿入部先端に取り付けられた状態の側面断面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 挿入部
1a 挿入部先端
1b 観察窓
1d 外装管
10 先端保護キャップ
11 内筒
11b 先端壁
12 外筒
16 抜け止め爪(抜け止め部材)
19 ストッパ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡の観察窓が配置されている挿入部先端を上記内視鏡保管時に覆って保護するために、上記挿入部先端に着脱自在に取り付けられるようモールディング成型により形成された内視鏡の先端保護キャップであって、
上記先端保護キャップで覆われた状態の上記内視鏡の挿入部先端の観察窓を通して得られる画像がホワイトバランスを調整するのに適するように、原材料の組成が調合されていることを特徴とする内視鏡の先端保護キャップ。
【請求項2】
上記原材料が、弾力性のあるゴム材又はプラスチック材とそのゴム材又はプラスチック材を白色に着色するための着色材とを含んでいる請求項1記載の内視鏡の先端保護キャップ。
【請求項3】
内視鏡の観察窓が配置されている挿入部先端を上記内視鏡保管時に覆って保護するために、上記挿入部先端に着脱自在に取り付けられるようモールディング成型により形成された内視鏡の先端保護キャップであって、
上記先端保護キャップで覆われた状態の上記内視鏡の挿入部先端の観察窓を通して得られる画像が内視鏡観察画像の所定の状態を点検するのに適するように、原材料の組成が調合されていることを特徴とする内視鏡の先端保護キャップ。
【請求項4】
上記原材料が、弾力性のあるゴム材又はプラスチック材と蛍光材とを含んでいる請求項4記載の内視鏡の先端保護キャップ。
【請求項5】
上記先端保護キャップが上記内視鏡の挿入部先端に取り付けられた時に、上記内視鏡の観察窓がそれに対向する上記先端保護キャップの面に当接する請求項1ないし4のいずれかの項に記載の内視鏡の先端保護キャップ。
【請求項6】
上記先端保護キャップが上記内視鏡の挿入部先端に取り付けられて上記内視鏡の観察窓がそれに対向する上記先端保護キャップの面に当接した状態の時に、上記内視鏡の挿入部先端が上記先端保護キャップから抜け出すのを防止するための抜け止め部材が設けられている請求項5記載の内視鏡の先端保護キャップ。
【請求項7】
上記内視鏡の挿入部先端を上記先端保護キャップ内から引き戻して上記内視鏡の観察窓とそれに対向する上記先端保護キャップの面との間に間隔があいた状態にした時に、上記先端保護キャップを上記内視鏡の挿入部先端に弾力的に係止する係止部材が設けられている請求項6記載の内視鏡の先端保護キャップ。
【請求項8】
上記抜け止め部材が上記係止部材を兼ねている請求項7記載の内視鏡の先端保護キャップ。
【請求項9】
上記先端保護キャップが上記内視鏡の挿入部先端に取り付けられた時に、上記内視鏡の観察窓がそれに対向する上記先端保護キャップの面に当接しないように上記観察窓とそれに対向する上記先端保護キャップの面との間の間隔を確保するためのストッパが設けられている請求項1ないし4のいずれかの項に記載の内視鏡の先端保護キャップ。
【請求項10】
上記先端保護キャップが上記内視鏡の挿入部先端に取り付けられて上記内視鏡の観察窓と上記先端保護キャップの面との間の間隔が上記ストッパにより確保された状態の時に、上記内視鏡の挿入部先端付近に弾力的に係合して上記内視鏡の挿入部先端が上記先端保護キャップから抜け出すのを防止するための抜け止め部材が併設されている請求項9記載の内視鏡の先端保護キャップ。
【請求項11】
上記ストッパと上記抜け止め部材とが各々、上記内視鏡の挿入部先端の近傍であってその後方の外周に形成された凹凸部に弾力的に係合するように、上記先端保護キャップの内面に突設されている請求項10記載の内視鏡の先端保護キャップ。
【請求項12】
上記内視鏡の先端保護キャップが、上記挿入部先端に被さった状態に係合する内筒とその内筒に対して径方向に空間をあけて上記内筒を囲む状態に配置された外筒とを一体に連結した構成である請求項1ないし11のいずれかの項に記載の内視鏡の先端保護キャップ。
【請求項13】
上記内筒と上記外筒とが、上記内筒に対する上記挿入部先端の挿脱口側において連結されている請求項12記載の内視鏡の先端保護キャップ。
【請求項14】
上記内筒が、上記挿入部先端の挿脱口側へ次第に内径が大きくなるテーパ筒状に形成されている請求項12又は13記載の内視鏡の先端保護キャップ。
【請求項15】
上記外筒が、上記内筒との連結部側へ次第に径が小さくなるテーパ筒状に形成されている請求項12、13又は14記載の内視鏡の先端保護キャップ。
【請求項16】
上記内筒の先端部分が上記外筒の内側に潜った位置に配置されている請求項12、13、14又は15記載の内視鏡の先端保護キャップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−325690(P2006−325690A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−150277(P2005−150277)
【出願日】平成17年5月24日(2005.5.24)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】