説明

円筒体の保持装置およびマイクロホンホルダー

【課題】マイクロホングリップのような円筒体をワンタッチで着脱でき、確実に保持することができる、特にマイクロホンホルダーに好適な円筒体の保持装置を提供する。
【解決手段】保持フレーム5とクランプアーム6とが互いに重なり合う位置に、第1および第2マグネット72a,72bを異極同士が向き合うように対向するように設けて、それらを磁着させて動きをロックする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円筒体の周面を挟んで保持する円筒体の保持装置に関し、さらに詳しく言えば、円筒状に形成されているマイクロホングリップを軽快な操作で簡単かつ確実に保持することができる、マイクロホンホルダーに好適な円筒体の保持装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
円筒体を被保持体とする保持具の一例としてマイクロホンホルダーがある。マイクロホンを所定の位置で保持する場合には、一般的にマイクロホンスタンドが用いられる。マイクロホンスタンドは、床などの被設置面上に設置されるスタンド本体を備え、その先端にマイクロホンを保持するマイクロホンホルダーが取り付けられている。
【0003】
マイクロホンホルダーは、用途に応じて様々な形態があるが、最もポピュラーなタイプとしては、例えば特許文献1に記載されているように、断面C字状に形成された弾性変形可能な挟持部を備え、その開口部からマイクロホンのグリップを押し込むことにより、弾性的に狭持するものがよく知られている。
【0004】
しかしながら、この種のマイクロホンホルダーは、挟持部の開口部を押し広げてグリップを装着する強制嵌合方式で、強い押し込み力を要するため、操作性がよくない。また、開口部にグリップを押し付けて強制的に嵌合した際にマイクロホンホルダーとグリップとが衝撃的に衝突し、それによって生じる衝突音をマイクロホンで拾ってしまうことがある。
【0005】
そこで、頻繁にマイクロホンを着脱する例えば手持ちマイクロホン用途のマイクロホンホルダーでは、その内面に粘弾性を有するエンジニアリングプラスチック材などからなる衝撃緩和材を貼着するようにしているが、コスト的に好ましくないし、経年的に剥がれが生ずるといった問題もある。
【0006】
なお、これ以外にも上述したマイクロホングリップに相当する円筒体として、例えば懐中電灯や各種グリップ類を保持する保持装置にも同様に、強制嵌合方式であるが故に、強い押し込み力を要するため、操作性がよくないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実用新案登録第3093594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の課題は、各種円筒体(特には、マイクロホングリップ)を軽快な操作により、簡単かつ確実に保持できるようにした、マイクロホンホルダーに好適な円筒体の保持装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するため、本発明は、円筒体を被保持体とし、上記円筒体の外周面を保持する断面C字状の保持フレームと、上記保持フレームに先端側に回動可能に取り付けられるクランプアームとを備え、上記保持フレームと上記クランプアームとには、上記クランプアームと上記保持フレームとが互いに重なり合う位置を磁力により保持する第1ロック手段が設けられており、上記第1ロック手段は、上記保持フレームと上記クランプアームとの互いに重なり合った状態で対向するいずれか一方の面に設けられた第1凹部内に収納された第1マグネットと、いずれか他方の面に設けられた第2凹部内に収納された第2マグネットとが異極面が対向するように配置されており、少なくとも上記第1マグネットは、その外径が上記第1凹部の内径よりも小径で、かつ、上記第1凹部の底部には、上記第1マグネットが磁気的に吸着される磁性体が配置されており、上記保持フレームと上記クランプアームとの互いに重なり合う位置で、上記第1マグネットが上記第2マグネット側に移動して磁着することを特徴としている。
【0010】
より好ましい態様として、少なくとも上記第1凹部は、その深さが上記第1マグネットの軸線方向の長さよりも長く形成されている。
【0011】
さらに本発明は、上記保持フレームと上記クランプアームとが互いに重なり合った位置で、上記クランプアームの回動を機械的に規制する第2ロック手段がさらに設けられていることを特徴としている。
【0012】
より好ましい態様として、上記第2ロック手段は、上記保持フレームおよび上記クランプアームのいずれか一方に設けられた挿通孔と、上記保持フレームおよび上記クランプアームのいずれか他方に設けられた挿通ピンとからなり、上記挿通孔に上記挿通ピンが差し込まれることによって、上記保持フレームと上記クランプアームとの相対的な動きが機械的に拘束される。
【0013】
本発明には、円筒状に形成されているマイクロホングリップを保持するマイクロホンホルダーも含まれる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、クランプアームと保持フレームとが互いに重なり合う位置となると、第1マグネットが第2マグネットに向かって移動し、それらが互いに磁着することによって、保持フレームとクランプアームとが磁気的にロックされる。
【0015】
また、第1凹部の深さが、第1マグネットの軸方向長さよりも大きく形成されていることにより、マグネットの移動ストロークが大きくなり、より衝突音を高めることができる。
【0016】
さらには、クランプアームの回動を機械的に規制する第2ロック手段を設けたことにより、クランプアームの動きを確実に固定することができる。
【0017】
また、第2ロック手段は、保持フレームおよびクランプアームのいずれか一方に設けられた挿通孔と、保持フレームおよびクランプアームのいずれか他方に設けられた挿通ピンとからなることにより、挿通孔に挿通ピンを差し込むことで、保持フレームとクランプアームとの相対的な動きを機械的に拘束することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係るマイクロホンホルダーの(a)正面図および(b)側面図。
【図2】上記マイクロホンホルダーのマイクロホンマウンタの斜視図。
【図3】上記マイクロホンホルダーの(a)クランプアームを閉じた状態の正面図および(b)クランプアームを開いた状態の正面図。
【図4】上記マイクロホンホルダーを平面状に展開した状態の断面図。
【図5】(a)クランプアームが開かれた状態のマグネットの模式図、(b)クランプアームが閉じられた状態のマグネットの模式図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、図1ないし図5により、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0020】
図1に示すように、この実施形態では、本発明の円筒体の保持装置をマイクロホンMを支持するマイクロホンホルダー1としている。
【0021】
このマイクロホンホルダー1は、円筒状に形成されているグリップGを有するマイクロホンMを保持する保持装置であって、好ましくは、図示しないマイクロホンスタンドに対して取り付けられるマイクロホンマウンタ2に防振用のゴム紐4を介して宙づりにした状態で用いられる。マイクロホングリップGは、円筒状だけでなく、円錐状に形成されていてもよい。
【0022】
マイクロホンマウンタ2は、マイクロホンスタンドの例えば先端に取り付けられるベース21と、ベース21に回動可能に取り付けられるハンガー部22とを備え、それらが回転軸23を中心に回動可能に連結されている。
【0023】
ベース21は、硬質樹脂の成型品からなり、その底部(図1(b)では右側面)には、マイクロホンスタンド側に設けられた雄ネジに螺合される雌ねじ孔(ともに図示しない)が設けられている。
【0024】
ハンガー部22は、同じく硬質樹脂製の成型品からなり、マイクロホンホルダー1の外周側に沿って所定の間隔をもって配置される断面C字型の筐体を備えている。図1(b)に示すように、ハンガー部22の両辺には、それぞれゴム紐4が引っ掛けられるフック部24が、この例では4個所設けられており、マイクロホンホルダ1はゴム紐4を介してハンガー部22内に宙づりで保持される。
【0025】
ハンガー部22は、これ以外に鋼材で作製して、その表面に制振材を貼り合わせた構造であってもよいし、鋼板と樹脂とを組み合わせた構造であってもよく、その具体的な形態や仕様については、任意であってよい。
【0026】
なお、マイクロホンマウンタ2はマイクロホンホルダー1を宙づりで保持することが可能であればよく、その具体的な形状は任意であってよい。また、ゴム紐4も、マイクロホンホルダー1を宙づりできる適度な伸縮性と、ノイズの入力を抑制する制振性を有する弾性体からなる紐状であれば、その材質や形状等は仕様に応じて任意に選択されてよい。
【0027】
次に、図2〜図4を併せて参照して、この実施例に係るマイクロホンホルダー1は、マイクロホンが備えているマイクロホングリップGの外周面に沿って配置されるように形成された断面C字状の保持フレーム5と、保持フレーム5の両端に回動自在に取り付けられた一対のクランプアーム6,6とを備えている。
【0028】
保持フレーム5は、マイクロホングリップGの軸線方向に沿って所定の間隔をもって対向的に配置される一対のフレーム本体51,51を有し、このフレーム本体51,51同士を、例えば3本の連結軸52で連結した、いわゆるラダーフレーム構造を備えている。
【0029】
保持フレーム5を構成するフレーム本体51,51は、その円周長がマイクロホングリップGの円周長の1/2以下となるように形成された円弧状に形成されている。この例では、円周長の1/2としている。
【0030】
この例において、3本の連結軸52は、フレーム本体51の両端(52b,52b)と中央(52a)でネジ止めによって固定されているが、各連結軸52の数および固定位置は、仕様に応じて任意に選択されてよい。
【0031】
図4に示すように、各フレーム本体51,51の外側面には、ゴム紐4をマイクロホンホルダー1に引っ掛けるためのフック棒53がそれぞれ3個所に設けられている。各フック棒53は、連結軸52をフレーム本体51に固定するネジ54とともに、フレーム本体51の外側面に一体的に固定されている。
【0032】
各連結軸52のうち、中央の連結軸52aには、マイクロホングリップGに接触する防振材としての防振リング55が取り付けられている。防振リング55は、例えば弾性ゴム材などからなるリング体であって、この例では、連結軸52aの両端側に設けられているが、連結軸52aの中央部分に設けられてもよい。
【0033】
この例において、防振リング55は、連結軸52aの両端に設けられているが、連結軸52aにマカロニ状に形成された防振リング55を差し込んで、全体を被覆するように設けてもよいし、連結軸52aの表面に一体的に形成されてもよい。
【0034】
次に、各クランプアーム6は、マイクロホングリップGの軸線方向に沿って配置される一対のアーム本体61,61と、アーム本体61,61同士を連結する複数の連結軸62とを備えている。
【0035】
アーム本体61,61は、上述したフレーム本体51と同じ曲率の円弧状に形成されており、この例では、保持フレーム5の円周長よりも短い円周長となるように形成されている。
【0036】
連結軸62は、アーム本体61,61の両端(62b,62b)と、その中間(62a)とに設けられているが、この例において、中間の連結軸62aは、上述したフレーム本体51の両端を連結する連結軸52bが兼用されており、この連結軸52b(62a)を回動軸として、各クランプアーム6は、保持フレーム5の両端に回動可能に連結されるようになっている。
【0037】
この例において、回動軸62aは、クランプアーム6の先端6a側から約1/3の長さの位置に設けられているが、その回動位置はクランプアーム6の先端6aから後端6bにかけて間の位置に設けられていればよい。
【0038】
クランプアーム6の両端の連結軸62b,62bには、マイクロホングリップGに接触する防振材としての防振リング63が取り付けられている。この例において、防振リング63は、上述した保持フレーム5の防振リング55と実質的に同一であり、連結軸62b,62bの軸線方向の両端側に設けられている。
【0039】
本発明では、図3(a)に示すように、保持フレーム5とクランプアーム6とが同じ曲率の円弧状に形成され、保持フレーム5の両端にクランプアーム6の中間部分が連結軸52b(62a)を介して回動可能に取り付けられていることにより、各クランプアーム6,6の先端6aから回動軸62aに至るまでの円周長と、保持フレーム5の円周長との和が、マイクロホングリップGの円周長の1/2以上となる。
【0040】
したがって、クランプアーム6,6が閉じた状態では、保持フレーム5とクランプアーム6とによって、マイクロホングリップGの外周面が周長にして1/2以上にわたって保持されるため抜け落ちることがない。
【0041】
また、図3(b)に示すように、各クランプアーム6,6の先端6aを外側に開くことにより、マイクロホンホルダー1の開口幅WがマイクロホングリップGの直径をDよりも大きくなるため、マイクロホングリップGを、その軸線と直交する方向からマイクロホンホルダー1にスムーズに出し入れできる。
【0042】
図4に示すように、保持フレーム5とクランプアーム6,6との互いに重なり合う部分には、クランプアーム6,6を閉じた際に、その位置を知らせる第1ロック手段7が設けられている。
【0043】
第1ロック手段7は、図5(b)に示すように、保持フレーム5および各クランプアーム6,6が互いに合致した状態で向き合うように配置された一対の凹部71a,71bと、各凹部71a,71b内に配置される一対のマグネット72a,72bとからなり、それら異極同士が向き合うように配置されている。
【0044】
一方のマグネット72a(以下、第1マグネット72aとする)は、その外径が凹部71b(以下、第1凹部71bとする)の内径よりも小径に形成されており、第1凹部71bの底部(図5(a)では上部)には、第1マグネット72aを吸着しておく磁性体としてのネジ54が配置されている。
【0045】
第1凹部71aはさらに、その深さが、第1マグネット72aの軸方向長さよりも大きく形成されている。
【0046】
次に、他方のマグネット72b(以下、第2マグネット72bとする)は、フレーム本体51の側面に形成された第2凹部71b(以下、第2凹部71b)内に収納されており、例えば接着剤よって第2凹部71bから動かないよう固定されている。この例において、マグネット72a,72bは、強力な磁着力を生むネオジウムマグネットが用いられている。
【0047】
これによれば、第1凹部71a内において第1マグネット72aは非拘束状態であることにより、保持フレーム5とクランプアーム6とが重ならない状態(すなわち、クランプアーム6が開いた状態)においては、第1マグネット72aは、磁性体のネジ54によって吸着された状態で第1凹部71a内に保持される。
【0048】
これに対して、保持フレーム5とクランプアーム6とが重なり合う状態(すなわち、クランプアーム6が閉じた状態)となったときは、第1マグネット72aは、保持フレーム5側に設けられた第2マグネット72b側に強くに引き寄せられるため、ネジ54から離れて第2マグネット72bに磁着(磁気的な力で吸着)する。
【0049】
その際、第1マグネット72aがネジ54から勢いよく離れて、第2マグネット72bとともに「カチッ」という衝突音を伴って衝突する。これにより、保持フレーム5に対してクランプアーム6が閉じた状態をユーザに報知することができる。さらには、各マグネット同72a,72b同士が磁着することによって、クランプアーム6,6の動きを固定することができる。
【0050】
この例において、磁性体はネジ54のネジ頭が兼用されているが、これ以外に専用の磁性体を設けて、クランプアーム6,6が開いた状態のときに、第2マグネット72bを吸着させておいてもよい。
【0051】
このマイクロホンホルダー1には、上記したマグネット72による第1ロック手段7とは別に、保持フレーム5とクランプアーム6とが互いに重なり合った位置(クランプアーム6が閉じた位置)で、クランプアーム6の動きを封ずる第2ロック手段8がさらに設けられている。
【0052】
図4を参照して、第2ロック手段8は、保持フレーム5のフレーム本体51に設けられた係止ロッド81と、クランプアーム6のアーム本体61に形成された挿通孔83とからなり、係止ロッド81が挿通孔83内に挿通されることにより、クランプアーム6の動きがロックされるようになっている。
【0053】
この例において、係止ロッド81は、先端に設けられた係止ノブ82を回転することにより、係止ロッド81が挿通孔83方向に向かって突出するプランジャー構造を備えているが、係止ロッド81の係止方法については、例えばプッシュ−プッシュ式やネジ式などが採用されてもよく、仕様に応じて任意に選択されてよい。
【0054】
この例において、第2ロック手段8は一方のクランプアーム6にのみ設けられているが、両方に設けられていてもよい。
【0055】
次に、このマイクロホンホルダー1の使用手順の一例を説明すると、まず、マイクロホンホルダー1の各フック棒53にゴム紐4を引っ掛けたのち、さらにマイクロホンマウンタ2のフック部24にゴム紐4を引っ掛けてマイクロホンホルダー1が宙づりとなるように装着する。
【0056】
次に、各クランプアーム6,6の先端6aをマグネット72,72の磁着力に抗するように外側に押し広げる。これに伴い、回動軸52aを中心にクランプアームが回動し、各クランプアーム6,6の後端6bが保持フレーム5の内側に向かって張り出す。
【0057】
各クランプアーム6,6の先端6aの押し広げられた開口部からマイクロホンを保持フレーム5の中央に向かって押し込むと、マイクロホンMがクランプアーム6,6の後端6bに当接し、さらに押し下げることで、クランプアーム6,6の先端6aが閉じる。
【0058】
しかるのち、マグネット72,72が対向する位置までクランプアーム6,6が到来すると、マグネット72,72の磁着力によってクランプアーム6,6が固定される。この例において、クランプアーム6,6は、回動軸62aから先端6aまでの長さが短く、回動軸62aから後端6までの距離が長く形成されていることにより、てこの原理によって、取り付け時は、小さな力でクランプアーム6,6を動かすことができ、逆に取り外す時は大きな力を要するため、衝撃などで外れにくいようになっている。
【0059】
この例において、マイクロホンホルダー1は、スタジオ録音用の大径なコンデンサマイクロホンを保持するタイプの構造について例示したが、例えば一般的なダイナミックマイクロホンやコンデンサマイクロホンなども用いることができる。
【0060】
また、この例において、マイクロホンホルダー1は、ゴム紐4を介してマイクロホンマウンタ2に宙づりされているが、マイクロホンホルダー1単体でマイクロホンスタンドに取り付けられるような態様であってもよい。
【0061】
この例において、マイクロホンホルダー1は、マイクロホンMを水平に保持する場合について例示したが、マイクロホンホルダー1を垂直にすることで、マイクロホンMを垂直で立てた状態で保持することもでき、マイクロホンホルダー1の保持する向きについても特に限定されない。
【0062】
この例において、マイクロホングリップGは、防振リング55,63によって防振され、保持位置がずれないように滑り止めされているが、マイクロホンホルダー1とマイクロホングリップGとの間の密着力を高めるため、その間に例えばゴムシートなどの滑り止めシートを介在させて、より確実にマイクロホングリップGの位置ズレを防止してもよい。
【0063】
さらには、この実施形態において、円筒状の被保持体としてマイクロホングリップを保持するマイクロホンホルダーに適用した場合を例にとって説明したが、本発明の円筒体の保持装置は、これに限定されるものではない。すなわち、例えば瓶や缶、ペットボトルやマグカップ、コップなどを保持することもできるし、懐中電灯やモップ等の柄も保持することができる。
【符号の説明】
【0064】
1 円筒体の保持装置(マイクロホンホルダー)
2 ホルダー本体
3 マイクロホンマウンタ
4 ゴム紐
5 保持フレーム
51,51 フレーム本体
52 連結軸
6,6 クランプアーム
61,61 アーム本体
62 連結軸
7 第1ロック手段
71a 第1凹部
71b 第2凹部
72a 第1マグネット
72b 第2マグネット
8 第2ロック手段
81 係止ロッド
83 係止孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒体を被保持体とし、上記円筒体の外周面を保持する断面C字状の保持フレームと、上記保持フレームに先端側に回動可能に取り付けられるクランプアームとを備え、上記保持フレームと上記クランプアームとには、上記クランプアームと上記保持フレームとが互いに重なり合う位置を磁力により保持する第1ロック手段が設けられており、上記第1ロック手段は、上記保持フレームと上記クランプアームとの互いに重なり合った状態で対向するいずれか一方の面に設けられた第1凹部内に収納された第1マグネットと、いずれか他方の面に設けられた第2凹部内に収納された第2マグネットとが異極面が対向するように配置されており、少なくとも上記第1マグネットは、その外径が上記第1凹部の内径よりも小径で、かつ、上記第1凹部の底部には、上記第1マグネットが磁気的に吸着される磁性体が配置されており、上記保持フレームと上記クランプアームとの互いに重なり合う位置で、上記第1マグネットが上記第2マグネット側に移動して磁着することを特徴とする円筒体の保持装置。
【請求項2】
少なくとも上記第1凹部は、その深さが上記第1マグネットの軸線方向の長さよりも長く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の円筒体の保持装置。
【請求項3】
上記保持フレームと上記クランプアームとが互いに重なり合った位置で、上記クランプアームの回動を機械的に規制する第2ロック手段がさらに設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の円筒体の保持装置。
【請求項4】
上記第2ロック手段は、上記保持フレームおよび上記クランプアームのいずれか一方に設けられた挿通孔と、上記保持フレームおよび上記クランプアームのいずれか他方に設けられた挿通ピンとからなり、上記挿通孔に上記挿通ピンが差し込まれることによって、上記保持フレームと上記クランプアームとの相対的な動きが機械的に拘束されることを特徴とする請求項3に記載の円筒体の保持装置。
【請求項5】
上記円筒体はマイクロホングリップであり、上記請求項1ないし4のいずれか1項に記載の円筒体の保持装置を備えてなるマイクロホンホルダー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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