再装填可能なディスペンサー
【課題】危険な化学品を含む再充填可能なディスペーサーを提供する。
【解決手段】再装填可能なディスペンサー、特にスプレー瓶ディスペンサーは、スプレー瓶ディスペンサーを再装填するための少なくとも一つの化学品リザーバを含む。再装填可能なディスペンサーは、好ましくは、溶媒リザーバと化学品濃縮物リザーバを別々に備える。
【解決手段】再装填可能なディスペンサー、特にスプレー瓶ディスペンサーは、スプレー瓶ディスペンサーを再装填するための少なくとも一つの化学品リザーバを含む。再装填可能なディスペンサーは、好ましくは、溶媒リザーバと化学品濃縮物リザーバを別々に備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は再装填可能なディスペンサーに関し、特に、再装填または再補充することができる再装填可能なスプレー瓶ディスペンサーに関する。さらに詳細には、本発明は、特に、化学品を含むリザーバと水または溶剤を再補充可能なリザーバとをスプレー瓶ディスペンサーに関連付けて有し、それゆえ、当該再補充可能なリザーバに水または溶媒を加えるだけで再装填することができるスプレー瓶ディスペンサーに関する。
【0002】
さらに、本発明は、本発明に従う再装填可能なディスペンサーとともに使用するための瓶(ボトル)及びアダプタに関する。
【背景技術】
【0003】
化学試薬(例えば、水、洗浄液、石鹸、殺虫剤、ヘアースプレー等)を分与するためにスプレー瓶を使用することが良く知られている。大気中に放出される揮発性有機炭素(VOC)の量を制限する規則により、もともとエアゾールに含まれて分与される製品は、現在、スプレー瓶と取り替えられつつある。
【0004】
化学試薬の瓶詰め業者(ボトラー)は、一般に、空のプラスチック容器瓶とスプレーヘッドを別々に購入して、彼らの製品を市場で販売する。瓶詰め業者は中身を充填し、組立し、そして完成したスプレー瓶パッケージにラベルを貼る付けて小売店に配送する。消費者は、充填されたスプレー瓶を店頭販売で購入し、そしてスプレー瓶内の化学品を消費する。殆どの消費者は、スプレー瓶の内容物を一回使用した後にスプレー瓶を廃棄する。しかしながら、そのプラスチック瓶はかなり耐化学性であり、スプレーヘッドは中身を消費した後も十分な機能を維持している。それゆえ、スプレー瓶は、化学試薬を収容し、分与することに関してまだ十分に機能する。従来の店頭販売型のスプレー瓶は、化学濃縮物と水とで何度も再装填することができる(すなわち、十分な操作を維持しつつ、少なくとも10回、可能ならば100回再装填することができる)。それゆえ、消費者は高い利用価値を有する再使用可能な製品(すなわち、空のスプレー瓶)を大量に処分している。
【0005】
公害を抑制する多くの規制がある今日の状況下、資源を保存し、ごみ処理地の廃棄物を減らす消費者及び産業の自覚において、用途を維持する製品を再利用を促進し、もはや何らの用途もない製品のみを処分することが強く望まれている。多くの瓶詰め業者は、現在、種々のサイズの容器に入った濃縮物を販売し、消費者は店頭販売型のスプレー瓶にそれらの特定の濃縮物を再装填することができる。しかしながら、多くの消費者は、スプレー瓶の再装填に係わる処置がいくらか不便であるので、かかる方法を好んで採用しないことが明らかである。特に、スプレーヘッドを取り除き、化学品濃縮物の容器を開け、化学品濃縮物を空のスプレー瓶に注ぎ、水を加え、そしてスプレーヘッドを再び瓶に装着する際に、いくつかの不都合がある。さらに、消費者は明らかにスプレー瓶の再装填に興味なない。これはスプレー瓶の再装填に不慣れであり、あまり気が進まないからである。また、消費者は、化学品加工者が瓶詰め業者のために行なう液体の混合及び希釈に関する知識に欠けることも明らかである。さらに、再装填は、通常、面倒な作業であり、かなりの不便をもたらす。なぜなら、化学品濃縮物を一つの容器から他の容器に注ぐ際に、化学品濃縮物がこぼれ、あふれることがあり、また、充満されるまでは瓶が不安定であるために充満した瓶を偶然にもひっくり返すことや他の望まない事態が起こり得るからである。
【0006】
重要なことは、消費者は化学品濃縮物の威力のある化学的特性を知らないために、消費者が化学品濃縮物の多種の容器(例えば、パイント、クォート、ガロン、リットルサイズ)を輸送し、取扱うことは極めて危険になるということである。特に、濃縮物の化学品の漏れは床、カーペット、台所や風呂場のカウンタートップ、棚を含む家庭の回りの品物並びに化学品濃縮物が接触することになり得る品物に損害を及ぼすことになる。さらに、化学品濃縮物はそれらに偶然に接触する人間にかなり大きな健康の危害を与え、組織のやけどや他の危害をもたらす。
【0007】
最も重要なことは、化学品濃縮物は、偶然にも化学品濃縮物を摂取し、毒殺されることにもなり得る子供への大きな危険を与える。この点で、化学品濃縮物は店頭販売型のスプレー瓶に含まれる希釈された化学試薬に比べて、永続性の傷又は死をもたらす可能性がかなりある。
【発明の開示】
【0008】
本発明の第1の目的は、再装填可能なディスペンサー、例えば、スプレー瓶ディスペンサーであって、当該スプレー瓶ディスペンサーに関連付けられた化学品濃縮物リザーバと水または溶剤リザーバとを有するディスペンサーを提供することにある。
【0009】
本発明の第2の目的は、再装填可能なディスペンサー、例えば、スプレー瓶ディスペンサーであって、当該スプレー瓶ディスペンサー内に配置された化学品濃縮物リザーバと水または溶剤リザーバとを有するディスペンサーを提供することにある。
【0010】
本発明の第3の目的は、化学品濃縮物リザーバと水または溶媒リザーバを有する瓶を含む再装填可能なディスペンサー、例えば、スプレー瓶ディスペンサーを提供することにある。
【0011】
本発明の第4の目的は、化学品濃縮物リザーバと再補充可能な水または溶剤リザーバとを有する再装填可能なディスペンサー、例えば、スプレー瓶ディスペンサーを提供することにある。
【0012】
本発明の第5の目的は、再補充可能な化学品濃縮物リザーバと再補充可能な水または溶剤リザーバとを有する再装填可能なディスペンサー、例えば、スプレー瓶ディスペンサーを提供することにある。
【0013】
本発明の第6の目的は、液状の化学品濃縮物リザーバと溶媒液または希釈剤リザーバとを含むディスペンサーを提供することにある。
【0014】
本発明の第7の目的は、液状の化学品濃縮物リザーバと溶媒液または希釈剤リザーバとを含む再装填可能なディスペンサーを提供することにある。
【0015】
本発明の第8の目的は、液状の化学品濃縮物リザーバと、溶媒液または希釈剤リザーバと、それらのリザーバと液体連絡するスプレーヘッドとを含む再装填可能なスプレー瓶ディスペンサーを提供することにある。
【0016】
本発明の第9の目的は、再補充可能/再補充しない液状の化学品濃縮物リザーバと、再補充可能な溶剤または希釈液リザーバと、それらのリザーバと液体連絡するスプレーヘッドとを含む再装填可能なスプレー瓶ディスペンサーを提供することにある。
【0017】
本発明の第10の目的は、溶剤または希釈液を含むための瓶と、瓶内に配置された化学品液リザーバと、瓶及びリザーバを液体連絡するスプレーヘッドとを含む再装填可能なスプレー瓶ディスペンサーを提供することにある。
【0018】
本発明の第11の目的は、上記第1から第10の目的のディスペンサーを用いる化学品内容物を有する製品を提供することにある。
【0019】
これら及び他の目的は、本発明に従う再装填可能なディスペンサー、特に、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサーによって達成することができる。
【0020】
本発明に従う主要な概念は、再装填可能なディスペンサー、特に、少なくとも一つの化学品の供給源を有してスプレー瓶ディスペンサーを少なくとも一回再充填させるスプレー瓶ディスペンサーパッケージを提供することにある。化学品は、気体、液体、半固体または固体状になり得る。特に化学品液は、一相混合物、二相混合物、分散体または液体特性を有する他の任意の化学試薬になり得る。化学品半固体は、まだ液体型の特性を示す、スラリー、ペースト、固体分散液の形態になり得、固体は、粉末、粒体、タブレット、他の固形材料状の形態になり得る。
【0021】
化学品は、好ましくは、溶媒、特に、淡水で容易に希釈される濃縮された化学品である。化学品は直ちに希釈できることが好ましいが、24時間またはそれより長い期間にて溶液になることができる化学物質は潜在的にいくつかの用途に好適になる。
【0022】
本発明の好ましい具体例は、少なくとも一つの化学品をスプレー瓶ディスペンサー自体に関連付けることに係わる。特に、化学品は幾つかの方法で貯蔵され、内部的にまたは外部的にスプレー瓶ディスペンサーに直接連結される。しかしながら、本発明は、その範囲が一層広く、化学品とスプレー瓶ディスペンサーを共にパッケージングして(すなわち、間接的に連結して)店頭販売することを含む。本発明のこの具体例において、化学品供給源とスプレー瓶ディスペンサーを含むパッケージを購入し、家庭で、瓶詰め業者によって充填されたスプレー瓶ディスペンサーをパッケージから分離し、スプレー瓶ディスペンサーとは別のパッケージの化学品部分を家庭で保管するであろう。次いで、ユーザーはスプレー瓶ディスペンサーの初期の内容物を消費した際に、スプレー瓶ディスペンサーを再充填するために、保管した化学品を埋め合わせる。
【0023】
本発明の好ましい具体例は、少なくとも一回分の化学品を直接または間接的にスプレー瓶ディスペンサーの内側または外側に貯蔵する。スプレー瓶ディスペンサーと間接的に連結する場合には、プラスチック片のような機械式締め具が外部の化学品リザーバをスプレー瓶ディスペンサーに連結する。スプレー瓶ディスペンサーと直接的に連結する場合には、化学品リザーバがスプレー瓶ディスペンサーと内部的または外部的に直接連結する。最も好ましい具体例は、少なくとも一回分の化学品をスプレー瓶ディスペンサーの内部、特に底部に貯蔵し、スプレー瓶ディスペンサーの使用可能期間を通じて化学品の意図しない溢れや漏れを完全に包含する。これらの最も好ましい具体例は、取扱、再充填及び化学品との接触から家財を保護する実質的な利点をもたらし、最も重要なことは子供が化学品を偶然に摂取することを防止することである。この特別な点は、店頭で瓶詰め業者により現在販売されている希釈された化学試薬に比べて化学品濃縮物が一層大きな威力を有するために本質的に重要である。
【0024】
最も好ましい具体例は、また、プラスチック瓶、プラスチックスプレーヘッド及びプラスチックダウンチューブを含む、慣用のスプレー瓶ディスペンサーを利用する。本発明を具体化する製品を促進するためには、製品は大量の販売及び消費が行われることから、容易に入手可能であり比較的に非常に安価である標準部品を利用することが極めて重要である。それゆえ、化学品を貯蔵するための付け足し型の化学品リザーバが極めて望ましい。
【0025】
最も好ましい付け足し型の化学品リザーバはスプレー瓶ディスペンサーの底部内に受容された挿入物である。このタイプの挿入物は、高容量で極端に安く製造することができ、一方で安全且つ信頼性のある製品に必要な全ての性能特性を備える。特に、挿入物は、種々の方法でアクセス可能な化学品を含む少なくとも一つの室または小室とともに製造することができる。例えば、リザーバは、器具、特にダウンチューブの先端で破裂させることができる膜で封止することができる。あるいは、化学品リザーバの壁は、化学品リザーバに外圧を加えた際に容易に破裂するように設計または形状化することができる。化学品リザーバに弱部の線を加えること、壁を薄くすること及び化学品リザーバの一部を部分的に弱くする他の手段を本発明の使用のために実行することができる。
【0026】
あるいは、通常のスプレー瓶ディスペンサーの少なくとも一つの部品(例えば、瓶部、スプレーヘッド部、ダウンチューブ)を改良して化学品リザーバをもたらすことができる。例えば、瓶部の底の少なくとも一つの側部に化学品リザーバを成型することにより瓶部の壁または底を改良することができ、スプレーヘッド部に化学品リザーバを備えることができ、ダウンチューブを付け足し型化学品リザーバを備えることができ、またはダウンチューブの壁を成型して化学品リザーバを提供することができる。しかしながら、これらの手法の全ては、本発明に従う挿入物の使用によって必要でない通常の部品を改良することにより最初のうちは実質的にコスト高になる。
【0027】
本発明に従う挿入物は多くの異なる形態及び形状を採用することができる。挿入物の第1の好ましい具体例は少なくとも一つの室または小室を内部に有する円柱によって明確になる。この円柱の内部に少なくとも一つの二分する壁を設けて円柱の長さ方向に沿った室を区画することができる。少なくとも一つの二分する壁を有するプラスチック円柱はプラスチックを押し出すことによって容易に得ることができる。挿入物の少なくとも一つの室の頂部及び底部は上方及び下方封止膜により封止される。膜は、フィルム、フォイル、フィルムとフォイルの複合物または、耐化学性であり且つ器具、特にダウンチューブの先端で容易に穴を開け、または破裂させることができる他の好適な複合材にすることができる。
【0028】
上方及び下方封止膜は、結合、接着結合、熱結合、音波溶接または液体をしっかりと封止する好適な方法(例えば、気密シール)によって挿入物に接続することができる。
【0029】
この具体例の挿入物は、店頭販売において、充填したスプレー瓶ディスペンサーの内部に含まれた形で市場に出される。ダウンチューブはこの挿入物の開放室を通って瓶部の下方部に延在し、製造の間に瓶詰め業者により加えられた予め混合された化学試薬にアクセスする。化学試薬が消費された後に、ユーザーはスプレーヘッドの螺子を外し、ダウンチューブを瓶部から持ち上げる。挿入物が回転され、開放室が以前に位置していたところに化学品リザーバが位置づけられる(すなわち、ダウンチューブによりパンクさせられる位置にここで位置決めされる)。次いでユーザーはダウンチューブの先端を上方の封止膜に押し当て、その室を通して下方の封止膜をパンクさせる。ダウンチューブでパンクさせて化学品リザーバにアクセスする工程の前または後に、挿入物の開放室を通じて水を加えることができる。この構造は化学品を常にスプレー瓶ディスペンサーの内部に貯蔵させることを可能にし、スプレー瓶ディスペンサーの再充填に必要な工程を最小にする。
【0030】
消費者は、スプレーヘッド及びダウンチューブを瓶部から取り出し、挿入物を回転し、化学品リザーバをパンクさせ、挿入物の開放室を通じて水を加え、そしてスプレーヘッド部を瓶部に再組立する際にあまり不便を感じないであろう。さらに、挿入物内に貯蔵された化学品濃縮物は取扱に極めて安全であり、子供が偶然に摂取することを防止する(すなわち、子供は首尾よくスプレーヘッドを螺子を回して瓶部から外し、ダウンチューブを完全に瓶部から取り出し、そして首尾よく挿入物をパンクさせなければならないであろう)。さらに、子供が挿入物をパンクさせた場合でも、上方封止膜を通る接近開放部は十分に小さいので化学品をこぼすことは実質的に制限され、子供が容易に摂取することを防止する。それゆえ、本発明は大量の化学品濃縮物を店頭販売する現在の方法よりもずっと安全であり、消費者に後に家庭で化学品濃縮物を取扱わせ、混合させる。
【0031】
この特定の挿入物は1、2、3、4又は5つ以上の分離した室または小室をもつことができる。例えば、4つの小室の場合、一つの小室は、スプレー瓶ディスペンサーに希釈した化学品の初期の充填が行われるときの組立の間に瓶詰め業者によってダウンチューブが置かれる開放小室になる。それゆえ、この例では、3つの小室を分離した3つの化学品リザーバとして使用することができる。この4つの小室の構造はユーザーにスプレー瓶ディスペンサーの予混合した希釈化学試薬を最初に消費させて、次いで、スプレー瓶ディスペンサー中に含まれる全ての化学品を消費する前にあと3回スプレー瓶ディスペンサーを再充填させる。この時点で消費者がスプレー瓶ディスペンサーを廃棄するならば、廃棄する前に一回スプレー瓶ディスペンサーを使用する消費者の現在の慣行に対して3回の改良をもたらすであろう。それゆえ、もしそれが完全に実施されれば、スプレー瓶ディスペンサーの消費は3倍低下する(すなわち、4分の一の浪費ですむ)。
【0032】
しかしながら、本発明は消費者による現在の慣行に対してさらに大きな改良をもたらすことができる。特に、挿入物は、挿入物を持たない慣用の店頭販売型のスプレー瓶ディスペンサーにその内容物の初期の消費後にくわえることができる分離品として、あるいは、本発明に従う挿入物を有するスプレー瓶ディスペンサーのユニットとして初期に販売された挿入物の化学品が完全に消費した後に、そのスプレー瓶ディスペンサーとともに使用するために、店頭販売されることもできる。
【0033】
この新しいシステムは、輸送重量と輸送に関わるコストを極めて低減し、製品を売買するための小売店の棚スペースを低減し、そして最も重要なことにはプラスチック材料の消費及び浪費を低減することになるであろう。特に、上記4室の挿入物を製造するのに必要なプラスチックの量は、使用可能な希釈化学試薬の等しい量を基準とした4つの従来のスプレー瓶ディスペンサーのプラスチックの重量に比べて小部分にすぎない。さらに、化学品が完全に消費されたとき、挿入物は、何回も再使用可能な空の従来のスプレー瓶ディスペンサーの利用価値に比べて殆ど利用価値を持たない。さらに、従来のスプレー瓶ディスペンサーは、本発明に従う挿入物に比べて製造コストが極めて高く、従来のスプレー瓶ディスペンサー部品の製造に関わる労力並びに他の直接及び間接のコストは本発明に従う挿入物に比べて相当かかる。さらに、本発明に従う挿入物は容易に再使用することができ、もし、適当なシステムが開発されてかかる挿入物を再加工されるならば、再充填可能である。しかしながら、おそらく、挿入物はその便利性ゆえに消費者によって処分されるであろう。
【0034】
本発明に従う挿入物の第2具体例は、スプレー瓶ディスペンサー内に配置することができる化学品リザーバの柔片を形成することに関わる。化学品リザーバの条片は、高速で製造することができ、おそらく連続条片として製造され、各スプレー瓶ディスペンサー中での隔離を終えたときにの長さで切断される。条片型の挿入物は高速成型法によって製造することができ、例えば、プラスチック条片から化学品リザーバを形成し、化学品リザーバを化学品で充填し、化学品リザーバを密封することによって製造することができる。次いで、この完成した条片をスプレー瓶ディスペンサーに加えるべきリザーバの数に応じた長さに切断し、好ましくは、接着剤または他の方法で瓶部の内側に固着される。プラスチック柔片でできた化学品リザーバは上記法で作製され、それゆえ、化学品リザーバは、器具、とくにダウンチューブの先端で穴を開けるかまたは化学品リザーバに圧力を加えて破裂させることができる。ユーザーは、少なくとも一つ(すなわち、1,2,3個等)の化学品リザーバを破裂させて希釈化学試薬の濃度を特別に調整することができる。それゆえ、本発明に従う概念は、消費者に、従来のスプレー瓶ディスペンサーでは現在入手不可能な濃度を選択させる自由を与える。
【0035】
第3の具体例において、複数の分離した化学品リザーバを瓶部内に加えることができる。円柱状化学品リザーバは器具、とくにダウンチューブの先端で穴を開けることができる上部封止膜を備える。複数の円柱状化学品リザーバは分離したユニットにすることができまたは、条片または他の手段によって互いに結合することができる。円柱状化学品リザーバは好ましくは瓶部の底壁に位置させてダウンチューブの先端で穴を開ける操作を容易にすることができる。
【0036】
第4の具体例において、円柱状化学品リザーバは瓶部の側壁を橋渡しする。円柱状化学品リザーバをそのように製造して、円柱状化学品リザーバを、円柱状化学品リザーバの位置の壁を単に押し合わせることで破裂させることができる。
【0037】
第5の具体例において、分離したドーナツ型の化学品リザーバが従来のダウンチューブに加えられる。ドーナツ型の化学品リザーバは、穴を開けまたは破裂させて化学品を取り出すように製造される。あるいは、ドーナツ型の化学品リザーバ内側表面に少なくと一つの小穴を設け、それをダウンチューブ自体で密封することができる(密封を確実にするために接着剤を用い得る)。このタイプの構造において、ドーナツ型リザーバ内の化学品は、ドーナツ型リザーバを単純にダウンチューブから抜き、ドーナツ型リザーバの内側壁の開口部(小穴)を露出することによって取り出すことができる。ドーナツ型リザーバは、瓶部からスプレーヘッド部を螺子回して外し、最下部のドーナツ型リザーバが瓶部の開口またはその近傍に位置するまでダウンチューブを底部から持ち上げ、瓶部の開口にて手の指でドーナツ型リザーバ410を掴み、次いでもう一方の手でそのドーナツ型リザーバをダウンチューブから外すようにダウンチューブを持ち上げ、そしてドーナツ型リザーバを瓶に落下させる。その前後に水を加えて、濃縮物を希釈化学試薬を調製する。
【0038】
第6の具体例において、階段状の且つ積み重ね配列の複数のリザーバが挿入物に設けられる。頂部リザーバは、底部リザーバに比べて幅が薄く、深さが深い。頂部リザーバと底部リザーバの寸法の間の寸法を有する少なくとも一つのリザーバが頂部リザーバと底部リザーバの間に設けられる。この階段状且つ積み重ねの配置は、器具、特に、ダウンチューブの先端を任意の化学品リザーバに容易に接近させて各リザーバを封止する膜に穴を開けることを可能にする。
【0039】
第7の具体例において、複数のリザーバが挿入物内に、積み重ね配置で提供される。各リザーバの頂部及び底部は封止膜で密封されている。この挿入物を含むスプレー瓶ディスペンサーを使用する人は、最初に、第1の再装填操作の間に上方リザーバの上部及び下部封止膜に穴を開け、第2の再装填操作の間に中央のリザーバの化学品にアクセスするために中央リザーバの上部及び下部封止膜に穴を開け、そして第3の再装填操作の間に3番目のリザーバに同様の事を行う。
【0040】
本発明の別のモードは、好ましい化学品濃縮物源として化学品濃縮液を用いることに集中している。このモードの好ましい具体例は、化学品濃縮液の一回または複数回の充填物または再充填物を貯蔵する化学品濃縮液リザーバを有する再装填可能なスプレー瓶ディスペンサーに関わる。最も好ましい具体例において、化学品濃縮液リザーバはスプレー瓶内に置かれて化学品濃縮液を安全且つ確実にそこに貯蔵する。さらに、最も好ましい具体例において、化学品濃縮液リザーバの寸法及び構造は、スプレー瓶ディスペンサーが少なくとも一回、好ましくは1〜10回、可能ならば100回まで再装填することができるように予め決定された化学品濃縮液の濃度に関して選択される。さらに、最も好ましい具体例において、スプレー瓶は、スプレー瓶ディスペンサーの再装填のために、スプレーヘッドをスプレー瓶から外すことなく水のような溶媒を加えることを可能にするための別のアクセス開口(例えば、キャップ閉鎖具付の第2の首部)を備える。この構造は、ユーザーがスプレー瓶中の水を消費し(すなわち、一回の装填)、次いで、化学品濃縮液リザーバには少なくとも一回の水をスプレー瓶に装填するのに十分な化学品濃縮液があるので、化学品濃縮液の添加にかかわらず再び単純に水をスプレー瓶ディスペンサーに加えて水を補充することを可能にする。
【0041】
また、このモードの最も好ましいスプレー瓶の具体例は、化学品濃縮液リザーバが、スプレー瓶への水の一回の充填に足りるだけの化学品濃縮液を含むように用いることができる。この具体例は、化学製品をスプレー瓶内に水を供給しないで輸送し、店頭販売して、スプレーディスペンサーの化学製品の輸送重量をかなり低減することができる。消費者は後にスプレー瓶に水を充填し、次いで、一回の充填水を使いきったときに化学品濃縮液を消費する。あるいは、化学品濃縮液リザーバは追加の化学品濃縮液を含み2回以上の水のスプレー瓶への充填を可能にする。しかしながら、再び、スプレーディスペンサー化学製品は最初にスプレー瓶中の水なしで輸送することができ、次いで、スプレー瓶ディスペンサーの一回の充填及び少なくとも一回の再充填を可能にする。
【0042】
化学品液リザーバ及び希釈剤リザーバを種々の異なる方法で提供することができる。それらのリザーバは、互いに固着したまたは固着しない分離した容器、互いに結合した容器、リザーバ中にリザーバがあるもの、または可能な他の構造にすることができる。従来の液体容器の型は本発明の使用のために改造または適応させる必要がないので、従来のスプレー瓶のような従来の容器内で分離した化学品液リザーバを使用することは特に望ましい。実際、本発明の焦点の一つは、スプレー瓶のような従来の容器内に収容することができる挿入可能な化学品濃縮液リザーバを開発することに向けられる。さらに、従来のスプレーヘッドを再使用して、改造されたスプレーヘッドの新たな開発製造コストを回避するスプレーディスペンサーが極めて望ましい。本発明に従うアダプタは、従来のスプレー瓶の内部に位置する分離した化学品液リザーバを使用するために従来のスプレーヘッドの使用を可能にする。
【0043】
本発明に従うアダプタ構造は、スプレー瓶内に延在するダウンチューブ及び化学品液リザーバ内に延在するダウンチューブを用いる。アダプタは、化学品濃縮物と水が従来型のスプレーヘッドに到達する前に混合することを可能とする混合室を含む。さらに、本発明に従うアダプタは、液体貯蔵スプレー瓶内で消費される空間量を最小にする特異な構造を有する。該空間量は、スプレー瓶の通常の空気空間(すなわち、首部または上方部)内に位置する。そして、容易に成型できる構造であり、最小の組立部品で極めて大量に且つ安価に製造することができる。この特異な構造は、本発明の量産を開始する既存の製造ラインまたは瓶詰め業者の作業を改変するのに要する困難性を最小にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
定義
本発明に従うスプレー瓶ディスペンサーは、化学品を含む一以上のリザーバ(即ち、化学品リザーバ)を含む。
【0045】
化学品リザーバは、パッケージングによりスプレー瓶ディスペンサーと間接的に関連した別のユニットにすることができ、あるいはスプレー瓶ディスペンサーに外部的にまたは内部的に連結することによりスプレー瓶ディスペンサーに直接的に関連させることができる。好ましい具体例は、一以上の化学品リザーバを内部に含み、最も好ましくは、瓶部内に含み当該一以上の化学品リザーバからの意図しない化学品の漏れまたは放出物を完全に包含する。
【0046】
化学品リザーバを、スプレー瓶ディスペンサーと外部的に連結する場合、瓶部またはスプレーヘッドと連結する、あるいは瓶部及びスプレーヘッドの両方と連結するプラスチックのタブまたは条辺のコネクターのような分離片の機械式締め具によって連結することができる。
【0047】
あるいは、化学品リザーバは、瓶部、スプレーヘッド部、及び/またはダウンチューブの一体品として形成することができる。その一体品の具体例において、化学品リザーバは、接着剤、プラスチック溶接、プラスチック成形(例えば、成型)または他の手段により連結することによってリザーバを直接スプレー瓶ディスペンサー部品に一体化することができる。
【0048】
好ましい具体例において、スプレー瓶ディスペンサーは一以上の分離した化学品リザーバを備え、スプレー瓶ディスペンサーを一回以上再装填させる。最も好ましい具体例において、スプレー瓶ディスペンサーは複数の別個の化学品リザーバを備え、ユーザーに一回の再装填の間に2以上の化学品リザーバにアクセスさせて当該再装填操作における再装填混合物の化学品濃度を増大する(例えば、2倍、3倍、4倍等)。
【0049】
化学品リザーバは、製造を簡略化し、製造コストを低減するために同一のユニットにすることができ、あるいは、化学品リザーバ同士で異なるサイズ、形状、及び/または構造にすることができる。例えば、内部的及び外部的にも結合された化学品リザーバを適用することができ、且つ/または一体式及び別個のタイプの化学品リザーバを組み合わせることができる。
【0050】
スプレー瓶ディスペンサーの一以上の化学品リザーバは化学品を含む。特に、リザーバは、単一の化学組成物のみ、化学品の一相混合物、化学品の二相混合物、分散液または任意の他の液状化学品で充填または部分的に充填することができる。あるいは、化学品は、タブレット、粉体若しくは粒体、または濃厚なスラリーのような半固体の形態にすることができる。いずれの場合でも、リザーバは、溶媒、特に淡水により容易に希釈または溶解することができる化学試薬を含むべきである。
【0051】
本発明に従うスプレー瓶ディスペンサー10の好ましい具体例を、図1〜5に示す。スプレー瓶はカプラー16を含むスプレーヘッド部12を有する。カプラー16はその内側に螺子部が形成され、螺子部が外側に付けられた瓶部14の首部に螺合されている。ダウンチューブ18はスプレーヘッド部12に連結されており、瓶部14の底に向かって延在する。
【0052】
スプレー瓶ディスペンサー10には、3つの分離した室22,24及び26を有する挿入物20が装着される。図2に示した挿入物20の具体例において、挿入物20は、挿入物20の上部にリム28を備える。リム28は、図5に示したように、瓶14の螺子付首部30の内径よりも大きな径を有する。それゆえ、リム28は挿入物20を瓶14内に吊るように機能する。
【0053】
室22,24及び26は、予め決められた量の濃縮液を各室内で貯蔵するために使用される。図5に示したように、室24及び26はその頂部にて上方封止膜32により密封されており、室24及び26の底部は下方封止膜34により密封されている。室22は、開放され(即ち、封止膜32、34により覆われておらず)、ダウンチューブを収容しており、また、水のような溶媒を挿入物20を通じて瓶部14に加えることを可能にする。
【0054】
挿入物20は、好ましくは、好適なプラスチック材料から製造され、そして上方封止膜32及び下方封止膜34は好ましくは好適なプラスチックフィルム、金属ホイル、または他の好適な単一または複合膜から製造される。膜は、内容物に対して耐化学性であり且つ挿入物をしっかり液体シールさせるのに好適なものにすべきである。上方封止膜32及び下方封止膜34は種々の手段により挿入物20に取り付けることができる。例えば、膜32及び膜34は、結合、接着結合、熱溶接、音波溶接、または室22,24及び26にしっかりとした液体シールをもたらすのに好適な任意の慣用手段(例えば、気密シール)により取り付けることができる。
【0055】
図1に示した挿入物20の代わりに、好適な構造を有する他の種々の挿入物を用いることができる。例えば、図6Aに、開放した中央室36及び4つの化学品室37,38,39及び40を有する5室挿入物20’を示し、図6Bに、室41,42,43及び44を有する4室挿入物20”を示す。さらに、挿入物の瓶14の長さに対する長さは、挿入物中に用いられる濃縮物の異なる濃縮レベルに基づいて実質的に変化させることができる。特に、いっそう高い濃度の濃縮物は挿入物の室内でより小さい容積で足り、それゆえ、挿入物の必要な長さを減らす。
【0056】
挿入物20は、種々の異なる技法で製造することができるが、射出成形または押し出し法が最も好適な製造方法である。
【0057】
挿入物20は、瓶の内部に収容した形で店頭販売することができ、且つ/または従来のスプレー瓶内に挿入することができる別のユニットとして売買することができる。
【0058】
挿入物20を瓶の内部に収容した形で販売の対象とする場合には、3つの室22,24及び26は始めから化学品リザーバにすることができる。瓶は水または他の好適な希釈液で充満されており、室22を密封する頂部封止膜32及び底部封止膜34は、スプレーヘッドを底部に確実に留めてパッケージング組立品を完成させる前に、ダウンチューブ18を瓶部に挿入する間にダウンチューブ18の先端が差し込まれて穴が開けられる。あるいは、室22を開放して(すなわち、上記のように、液体濃縮物をなくし)、瓶を最初から適当な濃度に希釈された化学試薬液で充満して市場に出してもよい。この場合、ダウンチューブ18は組立の間に開放室22に挿入される。図3に示したように3室を有する具体例において、室24及び26に含まれる濃縮物の2回の追加放出は、後に消費者がそれらの室を破って瓶に濃縮物を放出することによって行うことができる。消費者は、瓶14に、放出段階の前または後に空の室22を通じて水を供給することができる。
【0059】
本発明に従うスプレー瓶100の第2具体例を図7〜9に示す。スプレー瓶100はスプレーヘッド部102及び瓶部104を含む。スプレーヘッド部102は、スプレーヘッド部102を瓶部104の螺子付き首部に結合するための螺子付きカプラー106を含む。ダウンチューブ108はスプレーヘッド部102に連結されており、瓶部104の底部に向かって延在する。
【0060】
この第2具体例において、液体濃縮物を含む複数の化学品リザーバを有する柔片110が瓶部102内に設けられる。柔片110は、瓶部104の一つの壁の内側表面に取り付けられている。柔片110の特定の位置は、図7に示した位置から瓶部104の側部及び/または底部の他の位置に変更することができる。化学品リザーバ112は、各々、ダウンチューブ108の先端をリザーバ112の表面に押し付けるかあるいは瓶部104の外側壁をつまんで化学品リザーバ112の少なくとも一つを破裂させかのいずれかによって破裂させることができるような方法で作製される。例えば、化学品リザーバ112は、図8及び9に示したように、その壁が薄弱な線部を少なくとも一本有するように作製することができる。
【0061】
条片110は、好ましくは、不定の長さで製造され、次いで特定の用途の長さに切断される。それゆえ、異なる寸法の瓶はより多いあるいは少ない数の個々の化学品リザーバ112を有することが可能である。さらに、不定の長さにより条片を作製することは、瓶詰めの間に高速挿入するための条片110の高速製造を可能にするであろう。図8に示した具体例において、条片110は封止層118を条片110の背面に接続するための接着層116を備える。別の接着層120は条片110を瓶部104の壁に結合する。
【0062】
図10及び11に、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサー200の第3の具体例を示す。スプレー瓶ディスペンサー200はスプレーヘッド部202と瓶部204とを含む。スプレーヘッド部202は、スプレーヘッド部202を瓶部204の螺子付き首部に結合するための螺子付きカプラー206を含む。ダウンチューブ208はスプレーヘッド部202に連結されており、瓶部204の底部に向かって延在する。
【0063】
この第3の具体例において、複数の化学品リザーバ210が瓶部204の底に設けられる。それらの化学品リザーバ210は独立した化学品リザーバすることができ、あるいは機械式カプラーによってなんらかの方法にて共に結合することができる。いずれの場合も化学品リザーバ210はそれらが瓶部204の開放口を通ることができるように製造しなければならない。
【0064】
化学品リザーバ210の一つの詳細な断面図を図11に示す。化学品リザーバ210は、その頂部に開放端212を有する円柱状または別の好適な形状にすることできる。開放端212は器具、特にダウンチューブ208の先端で穴を開けることができる金属箔によって封止されている。リザーバ210は少なくとも部分的に化学品濃縮液Lが充填されている。
【0065】
使用時に、スプレー瓶ディスペンサー200は、瓶詰業者によって希釈された化学品試薬が充填される。4つの化学品リザーバ210はそれぞれ少なくとも部分的に充満される。それゆえ、この特定の構造は4回の再装填操作を可能にする。各々の再装填操作は、スプレーヘッド部202の螺子付きカプラーの螺子を緩め、スプレーヘッド部202を、ダウンチューブ208の先端がリザーバ210の上面を超えるまで上方にわずかに傾けることから始める。次いで、ユーザーはダウンチューブ208の先端をリザーバ210の一つの金属箔214に押し込んで穴を開ける。瓶部204を、化学品リザーバ210の一つにアクセスする段階の前あるいは後に、水で満たす。
【0066】
図12〜14に、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサー300の第4の具体例を示す。スプレー瓶ディスペンサー300はスプレーヘッド部302と瓶部304とを含む。スプレーヘッド部302は、スプレーヘッド部302を瓶部304の螺子付き首部に結合するための螺子付きカプラー306を含む。ダウンチューブ308はスプレーヘッド部302に連結されており、瓶部304の底部に向かって延在する。
【0067】
この第4の具体例において、条片310と312は複数の化学品リザーバ314を連結している。図12に5つのリザーバを示すが、それより多くあるいは少ないリザーバを用いることができる。
【0068】
このリザーバ314は、図13及び14に示したように薄弱な線部316を備える。薄弱な線部316はリザーバ314に力が加わったときにリザーバ314を破裂させる。例えば、化学品リザーバ314の一つが位置する瓶部304の側部を絞ってその化学品リザーバ314を破裂させることができる。
【0069】
条片310及び312は、好ましくは、瓶部304の壁に固定される。例えば、条片310及び312は、接着剤で接着し、または音波溶接若しくは熱溶接で結合させる。条片310及び化学品リザーバはプラスチックから成型することができる。
【0070】
この特定の具体例において、スプレー瓶ディスペンサー300は少なくとも一つのリザーバ314を破裂させることによって再装填される。より多くのリザーバ314を破裂させると、希釈された化学試薬の濃度が一層高くなる。破裂操作の前後に水のような溶媒を加えることができる。スプレー瓶ディスペンサーは、複数回の再装填操作を可能にする複数のリザーバ314を含めて、瓶詰め業者によって希釈された化学試薬が充填されるのが好ましい。
【0071】
図15〜17に、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサー400の第5の具体例が示されている。スプレー瓶ディスペンサー400はスプレーヘッド部402及び瓶部404を含む。スプレーヘッド部402は、スプレーヘッド部402を瓶部404の螺子付き首部に結合するための螺子付きカプラー406を含む。ダウンチューブ408はスプレーヘッド部402に連結されており、瓶部404の底部に向かって延在する。
【0072】
第5具体例において、複数のドーナツ型の化学品リザーバ410がダウンチューブ408上に設けられている。特に、ドーナツ型の化学品リザーバ410はそれぞれダウンチューブ408を通す中央穴412を有する。化学品リザーバ410は、図16及び17に示すように、化学試薬液Lを含む化学品リザーバ410の上端を密封するための金属箔414を備える。
【0073】
使用の際、スプレー瓶ディスペンサー400は、最初に、希釈された化学試薬が瓶詰め業者により充満されて、店頭販売される。希釈された化学試薬が最初に消費された後に、ユーザーは本体部404からスプレーヘッド部402をその螺子を回して外し、ダウンチューブ408を底部404から持ち上げる。次いで、ユーザーはリザーバ410の最下部を握り、単にダウンチューブ408の末端からそれを引き抜く。次いで、金属箔414に、器具、特に、ダウンチューブ408の先端で穴を開ける。穴が開いたリザーバは瓶部404内に落下させる。水のような溶媒を、リザーバ410の開穴段階の前に、瓶部404に加える。次いで、スプレーヘッド部402を瓶部404に螺子込むことによってスプレー瓶ディスペンサー400を組み立てる。
【0074】
ドーナツ型の化学品リザーバ410’の別の具体例を図17Bに示す。この化学品リザーバ410’は、頂部が密封されて化学品濃縮液Lを含む環状室416を区画している。少なくとも一つの小孔418が貫通孔412’の内壁上に提供されて化学品がそこを通って逃げ出すことを可能にする。孔418は、ダウンチューブが中央孔118を通して挿入されるときに、ダウンチューブの外側表面によって密封される。さらに、接着剤またはシーラントの薄膜をドーナツ型の化学品リザーバとダウンチューブとの間に塗布してさらに孔418の封止を確実にすることができる。
【0075】
スプレー瓶ディスペンサーの第6の具体例は、図18〜21に示したような挿入物500を用いる。挿入物500は、リップ部504を有するシリンダ部502と、シリンダ部502を上方リザーバ508に連結するコネクター部506と、上方リザーバ508を中央リザーバ512に連結するコネクター部510と、中央リザーバ512を下方リザーバ516に連結するコネクター部514とを含む。ダウンチューブ518は、中空シリンダ部502を通過するように示されているが、挿入物500に連結されていない。
【0076】
リザーバ508,512及び516は積み重ねて且つ階段状に配置されている。上方リザーバ508は下方リザーバ516に比べて幅が薄く、深さが深い。中央リザーバ512は上方リザーバ508と下方リザーバ516との間の寸法を有する。この階段状且つ積み重ねの配置は、挿入物がスプレー瓶ディスペンサー中に残ったまま、リザーバ508,512,516のリザーバの各々を密封する封止膜(図示しない)に穴を開ける器具をアクセスさせることを可能にする。
【0077】
挿入物600を有するスプレー瓶ディスペンサーの第7の具体例を図22及び23に示す。挿入物600は、リップ部604を有するシリンダ部602と、シリンダ部602を上方リザーバ610に連結するコネクター部608と、上方リザーバ610を中央リザーバ614に連結するコネクター部612と、中央リザーバ614を下方リザーバ618に連結するコネクター部616とを含む。各リザーバ610,614及び618の頂部及び底部は開口であり、それぞれ、上部金属箔620及び下部金属箔622で密封されている。
【0078】
使用時は、最初に、瓶詰め業者により希釈された化学試薬が充填され、ダウンチューブはシリンダ部602だけに通す。初期の希釈した化学試薬を消費した後に、ユーザーはダウンチューブを上方リザーバ610のレベルを超えるように引上げ、ダウンチューブの先端をリザーバ610の上部金属箔620と下部金属箔622に押し付け、化学品濃縮液を瓶部に放出させる。化学品濃縮液にアクセスする前または後に、水のような溶媒を加える。金属箔620,622に穴を開けた後、ダウンチューブを上方に持ち上げ、次いで、シリンダ部602とリザーバ610の側部との間に通す。あるいは、ダウンチューブを、リザーバ610を通して中央リザーバ614の側部に沿って中央リザーバ614に穴を開けないように螺子込むことができる。コネクター部608,612及び616は、ダウンチューブの挿入操作の間に、下方リザーバをダウンチューブによって穴を開けないように、その挿入路から移動させる蝶番として作用するのに十分な程、実質的に柔軟である。
【0079】
別の具体例において、各リザーバの上部に穴を開けることができる膜を備え、各リザーバの底部はリザーバと一体成型された部分であり、容易に穴が開かないようにすることができる。
【0080】
第8の具体例において、機械式カプラー700が挿入物702に連結されている。挿入物702は図2に示した挿入物と同一であるが、リップ部28を持たない。機械式カプラーはリップ部704及び、4つの埋め合わせ708(図24及び25には2つのみを示した)によって連結されたコネクター部706を含む。コネクター部706は、締り嵌め、接着剤、音波溶接、熱溶接、または他の好適な手段によって挿入部702の上部に連結される。
【0081】
この構造は4つのポート710を提供し、4つのポート710は、この構造を有するスプレー瓶ディスペンサーを再装填するときに、機械式カプラー700の中央を通じて水を注入し、4つのポート710を通って瓶部内に水を入れる。
【0082】
この構造は、リップを挿入物に一体化する必要がないので、挿入物702を連続的に押し出すことを可能にする。挿入物702には、上部及び下部封止膜(図示しない)が備えられ、次いで、組立の間に機械式カプラー700に取り付けられる。それゆえ、挿入物702は、高速で押し出された連続長の材料から切り出し、化学品濃縮物を充填し、両端を封止膜で密封し、次いで、機械式カプラー700を組み付けることによって完成した組立体にすることができる。
【0083】
デュアルリザーバディスペンサー
以下の具体例は、分与装置(ディスペンサー)に連結された化学品リザーバ及び溶媒(例えば、水のような希釈液)リザーバを有するスプレー瓶ディスペンサーを含む。溶媒リザーバは再補充可能であり、化学品リザーバは随意に再補充可能である。好ましい具体例において、化学品リザーバ及び溶媒リザーバはスプレー瓶ディスペンサーの瓶内に置かれる。
【0084】
図26に、分離した再補充可能な溶媒リザーバ802と分離した再補充可能な化学品濃縮物リザーバ804を有するスプレーディスペンサー800の概略図を示す。この構造は、ポンプ型のスプレーヘッド及び/または加圧された分与構造(すなわち、エアロゾル)とともに用いることができる。
【0085】
再補充可能な溶媒リザーバ802は、再密封可能な閉め具、例えば、螺子付キャップ806を備え、溶媒Aを最初に加えまたは追加の溶媒Aを再補充することを可能にする。再補充可能な化学品リザーバ804は、再密封可能な閉め具、例えば、螺子付キャップ808を備え、化学品濃縮物Bを最初に加えまたは追加の化学品濃縮物Bを再補充することを可能にする。螺子付キャップ806及び808は、他のタイプの慣用の再密封可能な閉め具に代えることができる。
【0086】
溶媒リザーバ802から延在する管810と化学品リザーバ804から延在する管812は、混合室814に連結する。混合室814の内部で、化学品濃縮物Bは溶媒Aにより希釈されて所定の化学品濃度の活性成分を有する作業化学品溶液を形成する。作業溶液は次いでスプレーディスペンサーから分与される。例えば、作業化学品溶液は、ポンプ室816に引上げられスプレーヘッド818から押し出される。
【0087】
図26に示した具体例において、管810及び812の入口は、それぞれ、溶媒リザーバ802及び化学品リザーバ804の底部に配置されて実質的に各リザーバを空にすることができる。しかしながら、図示した構造に代えて、以下に詳細に議論するダウンチューブ及び他の管通路構造に係わる他の好適な構造を用いることができる。
【0088】
化学品濃縮物リザーバ904に直接連結した溶媒リザーバ902を有する別のスプレーディスペンサー900の概念図を図27に示す。詳細には、溶媒リザーバ902は、プラスチック連結ウェブ905によって化学品濃縮物リザーバ904に連結されている。例えば、溶媒リザーバ902及び化学品濃縮物リザーバ904は単一のプラスチック片から吹込成型することができる。あるいは、リザーバを別々に製造して、リザーバ中に与えられた取り付け手段及び/または分離した取り付け手段によって互いに連結することができる。
【0089】
再補充可能な溶媒リザーバ902は、再密封可能な閉め具、例えば、螺子付キャップ906を備え、溶媒Aを最初に加えまたは追加の溶媒Aを再補充することを可能にする。再補充可能な化学品リザーバ904は、再密封可能な閉め具、例えば、螺子付キャップ908を備え、化学品濃縮物Bを最初に加えまたは追加の化学品濃縮物Bを再補充することを可能にする。螺子付キャップ906及び908は、他のタイプの慣用の再密封可能な閉め具に代えることができる。
【0090】
溶媒リザーバ1002及び化学品濃縮物リザーバ1004を有する別のスプレーディスペンサー1000の概念図を図28に示す。再補充可能な溶媒リザーバ1002は、再密封可能な閉め具、例えば、螺子付キャップ1006を備え、溶媒Aを最初に加えまたは追加の溶媒Aを再補充することを可能にする。再補充可能な化学品リザーバ1004は、再密封可能な閉め具、例えば、螺子付キャップ1008を備え、化学品濃縮物Bを最初に加えまたは追加の化学品濃縮物Bを再補充することを可能にする。螺子付キャップ1006及び1008は、他のタイプの慣用の再密封可能な閉め具に代えることができる。
【0091】
ダウンチューブ1010が溶媒リザーバ1002中に備えられ、ダウンチューブ1012が化学品濃縮物リザーバ1004中に備えられる。ダウンチューブ1010及び1012は混合室1014に連結されている。混合室1014内において、化学品濃縮物Bは溶媒Aで希釈されて所定の化学品濃度の活性成分を有する作業化学品溶液を形成する。次いで、作業化学品溶液はスプレーディスペンサーから分与される。例えば、作業化学品溶液はスプレーポンプ1016に引き込まれ、次いでスプレーヘッド1018から分与される。
【0092】
図29Aに示したように、溶媒リザーバ及び化学品リザーバの両方に再密封可能な閉め具が設けられていない方が望ましい用途がある。例えば、ディスペンサーが、一回の使用のために売買される場合であり、化学品の濃縮物の使用によりディスペンサーの単位重量当たりの輸送重量の低減をもたらす。あるいは、図29Bに示したように、化学品リザーバだけに再密封可能な閉め具が備わっていない場合もある。例えば、化学品濃縮物の毒性及び腐食性のために、ディスペンサーの溶媒リザーバを少なくとも一回再補充可能にしつつ、化学品リザーバは完全に密封して子供の毒殺または化学品の漏れによる危害を防止することが望ましいであろう。
【0093】
しかしながら、好ましくは、図29Cに示したように、溶媒リザーバ及び化学品リザーバの両方に再密封可能な閉め具を備えて、溶媒と化学品濃縮物を最初に加えさせ、後に再補充させる。この構造は、ディスペンサーを、最終的に廃棄する前に、溶媒と化学品濃縮物の両方で多数回再補充することを可能にし、大量の洗浄化学品を消費する商業的な洗浄業者の分野でかなりの用途を有するであろう。
【0094】
ダウンチューブを用いる具体例においては(例えば、図28)、溶媒リザーバ及び化学品濃縮物リザーバは、図30Aに示したように別々の容器にすることができる。あるいは、図30Bに示したように、溶媒リザーバ及び化学品濃縮物リザーバを連結した容器にすることができる。さらに、溶媒リザーバ及び化学品濃縮物リザーバの相対寸法を異なるようにすることができる。例えば、図30Cに示したように、分離したより小さな化学品濃縮物リザーバを、より大きな溶媒リザーバと接続して用いることができ、または、図30Dに示したように、より大きな溶媒リザーバと結合して用いることができる。より小さな化学品濃縮物リザーバの使用は、ディスペンサー重量を減じ、ディスペンサー中の毒性及び腐食性の化学品濃縮物の量を制限する場合に特に望ましくなる。より小さい化学濃縮物リザーバ及びそこに含まれる化学濃縮物のより低い濃度は予め選択されて、それゆえ、溶媒リザーバの一回の消費によって完全に消費するか、あるいは、溶媒リザーバの一回の消費によって部分的に消費して少なくとも一回溶媒リザーバを再補充させることを可能にする。
【0095】
本発明に従う分与装置の好ましい具体例には、より大きな溶媒リザーバ内に配置されたより小さな化学品濃縮物リザーバを含む。この構造は、化学品濃縮物が化学品濃縮物リザーバ及び溶媒リザーバの両方の内側に含まれているので、特に安全である。それゆえ、この構造をいじる子供は最初に溶媒リザーバに接近することなく化学品濃縮物に直接接近することはできない。さらに、化学品濃縮物リザーバは完全に密封して且つ実質的に入り込めない構造に作製することがきる(例えば、気密プラスチック容器)。さらに、意図しない化学品濃縮物の化学品濃縮物リザーバからの漏れまたは溢れはこの溶媒リザーバの内側に含まれる。
【0096】
図31A〜Dに示す具体例において、化学品濃縮物リザーバは種々の方法で提供することができる。例えば、化学品濃縮物リザーバは溶媒リザーバを区画する別の容器内に配置した分離した容器にすることができる。あるいは、化学品濃縮物は溶媒リザーバの少なくとも一つの壁と連続する少なくとも一つの壁を有する一体型リザーバとして製造することが可能である。さらに、化学品濃縮物リザーバは柔軟な材料から製造することができる(例えば、薄い柔軟なフィルム材料)。
【0097】
吸引ポンプ型の構造を用いる分与装置の具体例(即ち、従来のスプレーポンプ型スプレーヘッド)においては、化学品濃縮液はスプレーヘッドの吸引ポンプ構造によって発生した吸い込みによってダウンチューブに引き込まれる。もし、化学品濃縮物が硬直のまたは準硬直の壁を有する化学品濃縮物リザーバ内に含まれるならば、化学品濃縮物リザーバは液体のダウンチューブへの吸い上げを可能にするなんらかの方法で通気しなければならず、あるいは、化学品濃縮物リザーバを加圧して化学品濃縮液をダウンチューブに押し上げなければならない。もし、化学品濃縮物が少なくとも一つの弾力性若しくは柔軟な壁部または膜を有する化学品濃縮物リザーバ内に含まれるならば(即ち、何らかの方法でしぼませる)、リザーバを通気することなく濃縮液をダウンチューブに吸い込み、化学品濃縮物リザーバをしぼませて化学品濃縮溶液を取り出すことができる。
【0098】
化学品濃縮物は、ダウンチューブのような管で化学品濃縮物の供給源にアクセスできるように液状であることが好ましい。あるいは、化学品濃縮物を、固体、粒状、集合体、エマルジョン、蒸気及び他の形態のような少なくとも一つの状態で貯蔵することができる。これらの具体例の各々において、分与装置は、化学品濃縮物を溶媒と接触させるように位置付けて作業化学品試薬溶液を生成するなんらかの手段を含まなければならない。化学品濃縮物を溶媒と接触させる手段は、特定の構造に応じて、連続、選択的または断続的な操作を有することができる。例えば、固体化学品濃縮物は、溶媒リザーバと化学品濃縮物リザーバを流体連結する少なくとも一つのアクセス孔または管を化学品濃縮物リザーバに提供することによって溶媒リザーバと連続接触させ得る。
【0099】
本発明に従う分与装置の好ましい具体例を図32に示す。この分与装置1100は首部1104及び随意の首部1106を有するスプレー瓶1102を含む。再密封可能なキャップ1108が首部1006に接続されて溶媒Aをスプレー容器1102に初期に加えることまたは再補充することを可能にする。溶媒Aと化学品濃縮物Bの作業混合物をスプレーするためのポンプ型スプレーヘッド1110が首部1104に接続される。
【0100】
分与装置1100はプラグ状(栓状あるいは差し込み型)本体1114を含むアダプタ1112を含み、プラグ状本体1114は首部1104内にアダプタ1112を吊すための半径方向外側に延びた上部フランジ1116を有する。プラグ状本体1114は、アダプタ1112の取り出しを促進するために首部1104の内寸よりも僅かに小さくなるように寸法が調整されて、特に随意の首部1106及び再密封可能なキャップ1108を持たないスプレー瓶1102の具体例においては、スプレー瓶1102の溶媒の再補充を可能にする。あるいは、プラグ状本体1114は、アダプタ1112の取り出しを防止するために首部1104の内寸よりも僅かに大きくなるように寸法を調整することができ、例えば、子供が化学品濃縮物に触れることを防止する。さらに、プラグ状本体1114は接着剤で接着し、または、さらに別の方法で、例えば、溶解又は溶接で結合してプラグ状本体1114及び/またはスプレー瓶1102を破壊することなくプラグ状本体1114を取り出すことが殆どできないようにすることができる。スプレー瓶1102に直接結合されたプラグ状本体1114を有する具体例においては、フランジ1116はプラグ状本体1114を吊るす機能をしないので随意に除去することができる。
【0101】
プラグ状本体1114は、その下方に延在するプラグ状延在部1118を備える。プラグ状延在部1118は化学品濃縮物Bを含む容器1102に連結する。例えば、容器1120は、プラグ状本体の外寸と容器1120の上部の内寸との間の締り嵌めによって結合することができる。あるいは、容器1120は、いくつかの他の好適な手段で、例えば、螺子結合、接着剤、溶融、溶接、機械式締め具等によりプラグ状本体1114に連結してそれらの間の離脱可能なあるいは離脱できない結合をもたらす。
【0102】
特に好適な容器1120は、図32に示した半球型の端部付の円柱体を有する試験官型の容器である。試験官型の容器1120はガラスから作製して顕著な耐化学性をもたらすことができるが、意図しない割れを防止するためにプラスチックが一層好適であろう。あるいは、他の好適な形状及び寸法の容器を、試験官型の容器1120に代えることができる。容器1120が一層大きいと、一層多くの化学品濃縮物をスプレー容器1102内に貯蔵することができるが、同じ寸法のスプレー容器1120内で溶媒Aのための付属の空間までを使用することになる。
【0103】
ダウンチューブ1122が容器1120内に設けられて、化学品濃縮物Bをダウンチューブ1122を通じてプラグ状アダプタ1112に引上げることを可能にし、プラグ状アダプタ1112で溶媒Aとの混合が行われる。さらに、ダウンチューブ1124がスプレー瓶1102内部に設けられて溶媒Aをダウンチューブ1124を通じてプラグ状アダプタ1112に引上げ、そこで化学品濃縮物Bとの混合を行なわせる。
【0104】
プラグ状アダプタ1112は、スプレーヘッド1110との結合のために管状延在部1126を備える。例えば、プラグ状アダプタ1112は、プラスチック射出成型片であり、その上方に一体成型された管状の延在部1126を備える。管状の延在部1126は、従来型のスプレーヘッドの従来型のダウンチューブ受入れ体内で受け取られることができるように従来型のダウンチューブの形状及び寸法にされている。あるいは、プラスチックチューブ状の他の好適な管構造をアダプタ1112とスプレーヘッド1110との間の液体連結をもたらすために採用することができる。
【0105】
好ましいアダプタ1112の詳細な構造を以下に説明するとともに、図34及び34に示す。アダプタ1112は、図34に示したように、互いに組み立てられる、上部本体部1128、下部本体部1130、ボールフロート1132及びボールフロート1134を含む4つの分離した部材から作製される。
【0106】
上部本体1128及び下部本体部1130は好ましくはプラスチック射出形成によって製造され、図示のような構造を有する。上方本体1128は、上部フランジ部1116aと下部ディスク部1136を連結する円柱本体部1132を含む。管状延在部1126は、下部ディスク部1136から上方に延在して、上部本体部1128を通る流体通路1138を画定する。
【0107】
流体通路1142を有する管状延在部1140は下部ディスク部1136の下方で複数の空間的に隔離した支持体1146により支持されている。例えば、空間隔離支持体は1146は90度おきに隔離され、それらの間に4つの流体通路または穴をもたらす(例えば、おり状構造)。管状延在部1140の下部には漏斗型の通路部1148を備える。
【0108】
下部本体部1130は、上部フランジ部1116bと下部ディスク部1152を連結する円柱本体部1150を含む。円柱本体部1150は、また、上方本体部1128の底部が載置される上面部1154aを有する下部フランジ部1154を備える。特に、下部フランジ部1154の上面部1154aは、上部本体1128が下部本体部1130の内側に嵌め込まれる程度を制限するストッパとして働く。さらに、プラグ状延在部が下部本体部1130の底部に提供されて上記のように容器1120とを連結する。
【0109】
上部本体部1128の下部ディスク部1136の下面1136aと下部本体部1130の下部ディスク部1152の上面1152aとの間に混合室MCが画定される。下部本体部1130の下部フランジ部1114の高さは混合室MCの高さを定義する。混合室MCは上部本体部1128の通路1138及び1142と連続的に流体連結している。
【0110】
下部本体部1130は、下部通路部1156a、漏斗型通路部1156b及び上部通路部1156cを含む流体通路1156を備える。下部通路部1156aは、ダウンチューブ1124の上部との締り嵌め結合をもたらすような寸法にされている(図35参照)。さらに、上部通路部1156cはボールフロート1132を収容する寸法であり、漏斗型の通路部1156bはボールフロート1132を支えるように配向し且つ一方通行弁を提供し、溶媒Aがダウンチューブ1124を上がって混合室MCに入ることのみを可能とし、混合室MC中の混合流体が一方通行弁を通じてダウンチューブ1124を通ってスプレー瓶1102に移動することを防止する。スプリング1132aは、ボールフロート1132をわずかに付勢(バイアス)して漏斗型の通路部1156bの表面に着座させ、さらに混合室MCからダウンチューブ1124への混合流体の漏れがないことを確実にするために随意に提供される。スプリング1132aの一端はボールフロート1132の曲面を付勢し、スプリング1132aの他端は円柱状本体1150の底部に提供された環状の凹部1132b内に受け入れられる。この構造はスプリング1132aの一端を固定して操作中のスプリング1132aの配向を維持する。他のタイプのスプリングまたは付勢手段をスプリングの代わりに用いることができる(例えば、片持ち梁スプリング)。
【0111】
下部本体部1130はまた流体通路1160を有する管状延在部1158を備える。流体通路1160は、下部流体通路部1160a、漏斗型流体通路部1160b及び上部流体通路部1160cを含む。下部通路部1160aは、ダウンチューブ1112の上部との締り嵌め結合をもたらすような寸法にされている(図35参照)。さらに、上部通路部1160cはボールフロート1134を収容する寸法であり、漏斗型の通路部1160bはボールフロート1134を支え且つ一方通行弁を提供するように配向し、化学品濃縮液Bがダウンチューブ1112を上がって混合室MCに入ることのみを可能とし、混合室MC中の混合流体が一方通行弁を通じてダウンチューブ1112を通って容器1120に移動することを防止する。さらに、管状延在部1140の漏斗型通路部1148はボールフロート1134が上方に移動するときにボールフロート1134を支持しその上方への移動を停止するとともに下方一方通行弁に対して反対の流動動作を有する一方通行弁をもたらす。
【0112】
管状延在部1158の二つの一方通行弁は計量弁となる。特に、ボールフロート1134の移動高さHは混合室MCに分配される化学品濃縮液の量を計量するための固定容積を有する計量室Cを区画する。さらに、ボールフロート1134は液体通路1160の内径未満に寸法化されて、以下に述べる計量操作の一部の間に液体をボールフロート1134の周囲に移動させる。
【0113】
図35に示したように、上部本体部1128は下部本体部1130とは分離している。上部本体部1128は下部本体部1130と組立られたアダプタ内で連結している。例えば、フランジ部1116a及び1116bは共に接着または溶接して組立体を完成することができる。いずれの場合にも、上部本体部1128は下部本体部1130との接合は封止して混合室MCを密封しなければならない。
【0114】
プラグ状アダプタ1112はアダプタ1112の上方で且つスプレーヘッド1110の下方に位置する空気空間をスプレー瓶1102及び容器1120中の空気空間と連結するための空気通路を備えて、溶媒Aと化学品濃縮液Bの容積がスプレー瓶1102及び容器1120からそれぞれ除去されたときに、空気容積がそこに加わって液体の容積損失を埋め合わせなければならない。しかしながら、容器1120が柔軟なまたは弾力性の壁からできた容器、例えば、しぼめる容器(例えば、気球状の容器)であるならば、空気通路は容器1120に不要である。
【0115】
空気通路1162はプラグ状アダプタ1112の側部に沿って設けることができる。例えば、下部本体1130の側部にそって設けられた溝に延びる穴をフランジ1116中に設けることができる。この構造はスプレー瓶1102への空気通路を提供する。溝は、プラグ状の延在部1118に沿って延びて、また化学品濃縮液Bを収容する容器1120への空気通路を提供する。
【0116】
別の具体例において、一方通行弁を除去しまたはその位置を再調整して溶剤A及び化学品濃縮液Bの汚染を防止することも可能である。例えば、単一の一方通行弁を液体通路1138に設けることができるが、この配置は未だ混合室MC中に動作液を溶剤A及び化学品濃縮液Bとともに置いている。さらに他の好適な計量構造を工夫し、記載し図示したものに置き換えることができる。
【0117】
任意に、プラグ状アダプタ1112に弁を設けて液通路1138に達する液通路または液通路1138を通る液通路を制御(例えば、開閉)することができる。これはさらに混合室MCからの混合化学品の誤った使用及び/または漏れを防止するであろう。
【0118】
操作時、ダウンチューブ1112及び1124並びに混合室MCが装着された後、スプレーヘッド1110(図32)の操作により、液体を、支持体1146によって区画される空間隔離孔を通じて、混合室MCから上方に吸い上げ、次いで、液体通路1138を通ってスプレーヘッド1110に適当な濃度の活性成分を有する作業混合液を供給する。
【0119】
液体が混合室MCから吸引されると、一方通行弁を画定するボールフロート1132は上方に移動して溶媒Aをダウンチューブ1124、通路1156を通じて混合室MCに引き上げる。同時に、計量弁のボールフロート1134は上方に移動してボールフロート1134の上方に位置する化学品濃縮液の容量を上方に移動させて混合室MCに入れる。ボールフロート1134は上方に移動して、ボールフロート1134が漏斗型の流体通路1148によって停止されるまで、化学品濃縮液をダウンチューブ1112からボールフロート1134の下方に位置する計測室Cに引き上げる。スプレーヘッドが、各スプレーサイクルの終わりに混合室MC内での液体吸引を開放するとき(すなわち、ポンプの引き手が完全に引かれたとき)、ボールフロート1134は重力により下方に移動しつつ化学品濃縮液をボールフロート1134の外側に流して次のスプレーサイクルのために再び計測室を充満する。
【0120】
混合室に入る溶媒A及び化学品濃縮液Bは、液体通路1138を通って上方のスプレーヘッドに移動する前に、完全に混合される。さらに、混合室MCの内側に位置し且つ液体通路1138に入る隔離液体ポートを区画している空間隔離支持体1146の檻状の構造物に加えて、溶媒及び化学品濃縮液の入口位置が異なることにより混合室内で液体混合を助長するいくらかの攪拌が存在する。
【0121】
分与装置1100が使用されていないときは、混合室内の作業化学品液はボールフロート1132及び1134によってそれぞれ画定される一方通行弁によりダウンチューブ1124及び1112を通って下方に移動することができない。これは、溶媒Aを含むスプレー瓶の汚染を防止し、化学品濃縮液Bを含む容器1120が混合室MCからの作業液で汚染されることを防止する。
【0122】
ボールフロート1134上の計測室C内に位置する化学品濃縮液は、時間の経過とともにある程度混合室中の作業液と混合する。しかしながら、一回または2回のスプレーサイクルの後の操作時に、上記のように計測弁は一定容積の濃縮液を混合室に配送するように働く。
【0123】
通常の一首型のスプレー瓶を二首型のスプレー瓶に代えるための別のタイプのアダプタ1200を図38に示す。特に、アダプタ1200は液体通路1206に連結する液体通路1204を有するアダプタ本体を有する。アダプタ本体1202は、内側に螺子部が形成されたキャップ1208を備える。螺子付のキャップ1208はアダプタ本体1202と一体品として成形することができ、あるいはアダプタ本体に回転可能に結合する分離品とすることができる。アダプタ本体1202と螺子付のキャップ1208との間の結合は、従来のスプレーヘッドの内側螺子付キャップと従来のスプレーヘッドの本体と間の、相対回転及び互いの封止を可能にするタイプの結合と同一にするかまたは類似させることができる。このタイプの構造はアダプタが結合されるスプレー瓶に対するアダプタの相対的な向きを変えることを可能にする。
【0124】
内側螺子付キャップ1208は、従来の一首スプレー瓶の外側に螺子が付いた首部に連結される。アダプタ本体1202は従来のスプレーヘッドの内側螺子付キャップとの結合のための第1の外側螺子付首部1210を備える。アダプタ本体1202は、また、再使用可能な内側螺子付キャップ1214を備えることができる第2の外側螺子付首部1212を備える。あるいは、アダプタ本体1202は、別のタイプの第2の再封止可能な閉鎖物(例えば、螺子付栓及び内側螺子付首部、ねじれ開放弁、ストップコック型弁等)を備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】図1は本発明に従うスプレー瓶ディスペンサーの第一の好ましい具体例の側面図である。
【図2】図2は、図1に示されたスプレー瓶ディスペンサーから取り出された、二つの化学品リザーバ及びを小室を画定する3つの分離した室または小室を有する挿入物の透視図である。
【図3】図3は、図2に示した挿入物の平面図である。
【図4】図4は、図2に示した挿入物の底面図である。
【図5】図5は、図1に示したスプレー瓶ディスペンサーの瓶部の口によって支持される挿入物のリップを示す部分詳細図であり、リップは挿入物を瓶中に吊るしている。
【図6】図6Aは、瓶部の口の中央に位置付けられたダウンチューブを受け入れるための空の中央室を有し且つ4つの化学品リザーバを有する好ましい別の挿入物を示す。図6Bは、図2に示した挿入物の3室の代わりに、4室または小室(すなわち、3つの化学品リザーバ及び1つの空室)を有する好ましい別の挿入物を示す。
【図7】図7は、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサーの第二の好ましい具体例の側面図である。
【図8】図8は、図7に示したスプレー瓶ディスペンサーの一つのリザーバを通る詳細な部分横断面図である。
【図9】図9は、図8に示したリザーバの外側表面の正面側の透視図であり、リザーバ内の薄弱な線を示す。
【図10】図10は、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサーの第三の好ましい具体例の側面図である。
【図11】図11は、図10に示したスプレー瓶ディスペンサーの1つのリザーバの横断面図である。
【図12】図12は、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサーの第四の好ましい具体例の側面図である。
【図13】図13は、図12に示したスプレー瓶ディスペンサーの一つのリザーバを通る断面図である。
【図14】図14は、図13に示した一つのリザーバの側面図であって、瓶部の側部間を橋渡して、瓶部の側部に両端が連結するリザーバを示す。
【図15】図15は、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサーの第五の好ましい具体例の側面図である。
【図16】図16は、図15に示したスプレー瓶ディスペンサーの一つのドーナツ型のリザーバの透視図である。
【図17】図17Aは、図16に示したドーナツ型のリザーバの横断面図である。図17Bは、図16に示した別のドーナツ型のリザーバの横断面図である。
【図18】図18は、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサーの第六の好ましい具体例の側面図である。
【図19】図19は、図18に示したような挿入物の上方リザーバの断面図である。
【図20】図20は、図18に示したような挿入物の中央リザーバの断面図である。
【図21】図21は、図18に示したような挿入物の下方リザーバの断面図である。
【図22】図22は、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサーの第七の好ましい具体例の側面図である。
【図23】図23は、図22に示した挿入物の縦断面図である。
【図24】図24は、本発明に従う機械式コネクターを有する挿入物の側面図である。
【図25】図25は、図24に示したような機械式カプラーの断面図である。
【図26】図26は、分離した再充填可能な溶媒容器及び分離した再充填可能な化学品濃縮物容器を有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの具体例の概念図である。
【図27】図27は、再充填可能な溶媒容器及び再充填可能な化学品濃縮物容器を結合して有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの具体例の概念図である。
【図28】図28は、ポンプ型スプレーヘッドに連結したダウンチューブをそれぞれ有する再充填可能な溶媒容器及び再充填可能な化学品濃縮物容器を有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの具体例の概念図である。
【図29】図29Aは、再充填できない溶媒容器及び再充填できない化学品濃縮物容器を有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。図29Bは、再充填できない溶媒容器及び再充填可能な化学品濃縮物容器を有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。図29Cは、再充填可能な溶媒容器及び再充填可能な化学品濃縮物容器を有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。
【図30】図30Aは、分離した溶媒容器及び分離した化学品濃縮物容器を有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。図30Bは、溶媒容器及び化学品濃縮物容器を結合して有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。図30Cは、より大きな分離した溶媒容器及びより小さな分離した化学品濃縮物容器を有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。図30Dは、より大きな溶媒容器及びより小さな化学品濃縮物容器を結合して有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。
【図31】図31Aは、より小さな化学品濃縮物容器をより大きな溶媒容器の底部に配置して有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。図31Bは、より小さな化学品濃縮物容器をより大きな溶媒容器の側部に配置して有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。図31Cは、より小さな化学品濃縮物容器をより大きな溶媒容器の頂部に配置して有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。図31Dは、より小さな化学品濃縮物容器をより大きな溶媒容器の中央に配置して有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。
【図32】図32は、本発明に従うスプレー装置の具体例の部分破断断面図である。
【図33】図33は、スプレーヘッドが除去された図32に示すスプレー装置の具体例の部分破断断面図である。
【図34】図34は、図32及び図の33に示すスプレー装置に使用されたアダプタの完全組立体の詳細断面図である。
【図35】図35は、図34に示したアダプタを分解した詳細断面図である。
【図36】図36は、図35に示した分解したアダプタの下部本体部の上面図である。
【図37】図37は、図36に示した下部本体部の側方断面図である。
【図38】図38は、従来の一首スプレー瓶を二首スプレーに置き換えるための別のタイプのアダプタの側面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は再装填可能なディスペンサーに関し、特に、再装填または再補充することができる再装填可能なスプレー瓶ディスペンサーに関する。さらに詳細には、本発明は、特に、化学品を含むリザーバと水または溶剤を再補充可能なリザーバとをスプレー瓶ディスペンサーに関連付けて有し、それゆえ、当該再補充可能なリザーバに水または溶媒を加えるだけで再装填することができるスプレー瓶ディスペンサーに関する。
【0002】
さらに、本発明は、本発明に従う再装填可能なディスペンサーとともに使用するための瓶(ボトル)及びアダプタに関する。
【背景技術】
【0003】
化学試薬(例えば、水、洗浄液、石鹸、殺虫剤、ヘアースプレー等)を分与するためにスプレー瓶を使用することが良く知られている。大気中に放出される揮発性有機炭素(VOC)の量を制限する規則により、もともとエアゾールに含まれて分与される製品は、現在、スプレー瓶と取り替えられつつある。
【0004】
化学試薬の瓶詰め業者(ボトラー)は、一般に、空のプラスチック容器瓶とスプレーヘッドを別々に購入して、彼らの製品を市場で販売する。瓶詰め業者は中身を充填し、組立し、そして完成したスプレー瓶パッケージにラベルを貼る付けて小売店に配送する。消費者は、充填されたスプレー瓶を店頭販売で購入し、そしてスプレー瓶内の化学品を消費する。殆どの消費者は、スプレー瓶の内容物を一回使用した後にスプレー瓶を廃棄する。しかしながら、そのプラスチック瓶はかなり耐化学性であり、スプレーヘッドは中身を消費した後も十分な機能を維持している。それゆえ、スプレー瓶は、化学試薬を収容し、分与することに関してまだ十分に機能する。従来の店頭販売型のスプレー瓶は、化学濃縮物と水とで何度も再装填することができる(すなわち、十分な操作を維持しつつ、少なくとも10回、可能ならば100回再装填することができる)。それゆえ、消費者は高い利用価値を有する再使用可能な製品(すなわち、空のスプレー瓶)を大量に処分している。
【0005】
公害を抑制する多くの規制がある今日の状況下、資源を保存し、ごみ処理地の廃棄物を減らす消費者及び産業の自覚において、用途を維持する製品を再利用を促進し、もはや何らの用途もない製品のみを処分することが強く望まれている。多くの瓶詰め業者は、現在、種々のサイズの容器に入った濃縮物を販売し、消費者は店頭販売型のスプレー瓶にそれらの特定の濃縮物を再装填することができる。しかしながら、多くの消費者は、スプレー瓶の再装填に係わる処置がいくらか不便であるので、かかる方法を好んで採用しないことが明らかである。特に、スプレーヘッドを取り除き、化学品濃縮物の容器を開け、化学品濃縮物を空のスプレー瓶に注ぎ、水を加え、そしてスプレーヘッドを再び瓶に装着する際に、いくつかの不都合がある。さらに、消費者は明らかにスプレー瓶の再装填に興味なない。これはスプレー瓶の再装填に不慣れであり、あまり気が進まないからである。また、消費者は、化学品加工者が瓶詰め業者のために行なう液体の混合及び希釈に関する知識に欠けることも明らかである。さらに、再装填は、通常、面倒な作業であり、かなりの不便をもたらす。なぜなら、化学品濃縮物を一つの容器から他の容器に注ぐ際に、化学品濃縮物がこぼれ、あふれることがあり、また、充満されるまでは瓶が不安定であるために充満した瓶を偶然にもひっくり返すことや他の望まない事態が起こり得るからである。
【0006】
重要なことは、消費者は化学品濃縮物の威力のある化学的特性を知らないために、消費者が化学品濃縮物の多種の容器(例えば、パイント、クォート、ガロン、リットルサイズ)を輸送し、取扱うことは極めて危険になるということである。特に、濃縮物の化学品の漏れは床、カーペット、台所や風呂場のカウンタートップ、棚を含む家庭の回りの品物並びに化学品濃縮物が接触することになり得る品物に損害を及ぼすことになる。さらに、化学品濃縮物はそれらに偶然に接触する人間にかなり大きな健康の危害を与え、組織のやけどや他の危害をもたらす。
【0007】
最も重要なことは、化学品濃縮物は、偶然にも化学品濃縮物を摂取し、毒殺されることにもなり得る子供への大きな危険を与える。この点で、化学品濃縮物は店頭販売型のスプレー瓶に含まれる希釈された化学試薬に比べて、永続性の傷又は死をもたらす可能性がかなりある。
【発明の開示】
【0008】
本発明の第1の目的は、再装填可能なディスペンサー、例えば、スプレー瓶ディスペンサーであって、当該スプレー瓶ディスペンサーに関連付けられた化学品濃縮物リザーバと水または溶剤リザーバとを有するディスペンサーを提供することにある。
【0009】
本発明の第2の目的は、再装填可能なディスペンサー、例えば、スプレー瓶ディスペンサーであって、当該スプレー瓶ディスペンサー内に配置された化学品濃縮物リザーバと水または溶剤リザーバとを有するディスペンサーを提供することにある。
【0010】
本発明の第3の目的は、化学品濃縮物リザーバと水または溶媒リザーバを有する瓶を含む再装填可能なディスペンサー、例えば、スプレー瓶ディスペンサーを提供することにある。
【0011】
本発明の第4の目的は、化学品濃縮物リザーバと再補充可能な水または溶剤リザーバとを有する再装填可能なディスペンサー、例えば、スプレー瓶ディスペンサーを提供することにある。
【0012】
本発明の第5の目的は、再補充可能な化学品濃縮物リザーバと再補充可能な水または溶剤リザーバとを有する再装填可能なディスペンサー、例えば、スプレー瓶ディスペンサーを提供することにある。
【0013】
本発明の第6の目的は、液状の化学品濃縮物リザーバと溶媒液または希釈剤リザーバとを含むディスペンサーを提供することにある。
【0014】
本発明の第7の目的は、液状の化学品濃縮物リザーバと溶媒液または希釈剤リザーバとを含む再装填可能なディスペンサーを提供することにある。
【0015】
本発明の第8の目的は、液状の化学品濃縮物リザーバと、溶媒液または希釈剤リザーバと、それらのリザーバと液体連絡するスプレーヘッドとを含む再装填可能なスプレー瓶ディスペンサーを提供することにある。
【0016】
本発明の第9の目的は、再補充可能/再補充しない液状の化学品濃縮物リザーバと、再補充可能な溶剤または希釈液リザーバと、それらのリザーバと液体連絡するスプレーヘッドとを含む再装填可能なスプレー瓶ディスペンサーを提供することにある。
【0017】
本発明の第10の目的は、溶剤または希釈液を含むための瓶と、瓶内に配置された化学品液リザーバと、瓶及びリザーバを液体連絡するスプレーヘッドとを含む再装填可能なスプレー瓶ディスペンサーを提供することにある。
【0018】
本発明の第11の目的は、上記第1から第10の目的のディスペンサーを用いる化学品内容物を有する製品を提供することにある。
【0019】
これら及び他の目的は、本発明に従う再装填可能なディスペンサー、特に、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサーによって達成することができる。
【0020】
本発明に従う主要な概念は、再装填可能なディスペンサー、特に、少なくとも一つの化学品の供給源を有してスプレー瓶ディスペンサーを少なくとも一回再充填させるスプレー瓶ディスペンサーパッケージを提供することにある。化学品は、気体、液体、半固体または固体状になり得る。特に化学品液は、一相混合物、二相混合物、分散体または液体特性を有する他の任意の化学試薬になり得る。化学品半固体は、まだ液体型の特性を示す、スラリー、ペースト、固体分散液の形態になり得、固体は、粉末、粒体、タブレット、他の固形材料状の形態になり得る。
【0021】
化学品は、好ましくは、溶媒、特に、淡水で容易に希釈される濃縮された化学品である。化学品は直ちに希釈できることが好ましいが、24時間またはそれより長い期間にて溶液になることができる化学物質は潜在的にいくつかの用途に好適になる。
【0022】
本発明の好ましい具体例は、少なくとも一つの化学品をスプレー瓶ディスペンサー自体に関連付けることに係わる。特に、化学品は幾つかの方法で貯蔵され、内部的にまたは外部的にスプレー瓶ディスペンサーに直接連結される。しかしながら、本発明は、その範囲が一層広く、化学品とスプレー瓶ディスペンサーを共にパッケージングして(すなわち、間接的に連結して)店頭販売することを含む。本発明のこの具体例において、化学品供給源とスプレー瓶ディスペンサーを含むパッケージを購入し、家庭で、瓶詰め業者によって充填されたスプレー瓶ディスペンサーをパッケージから分離し、スプレー瓶ディスペンサーとは別のパッケージの化学品部分を家庭で保管するであろう。次いで、ユーザーはスプレー瓶ディスペンサーの初期の内容物を消費した際に、スプレー瓶ディスペンサーを再充填するために、保管した化学品を埋め合わせる。
【0023】
本発明の好ましい具体例は、少なくとも一回分の化学品を直接または間接的にスプレー瓶ディスペンサーの内側または外側に貯蔵する。スプレー瓶ディスペンサーと間接的に連結する場合には、プラスチック片のような機械式締め具が外部の化学品リザーバをスプレー瓶ディスペンサーに連結する。スプレー瓶ディスペンサーと直接的に連結する場合には、化学品リザーバがスプレー瓶ディスペンサーと内部的または外部的に直接連結する。最も好ましい具体例は、少なくとも一回分の化学品をスプレー瓶ディスペンサーの内部、特に底部に貯蔵し、スプレー瓶ディスペンサーの使用可能期間を通じて化学品の意図しない溢れや漏れを完全に包含する。これらの最も好ましい具体例は、取扱、再充填及び化学品との接触から家財を保護する実質的な利点をもたらし、最も重要なことは子供が化学品を偶然に摂取することを防止することである。この特別な点は、店頭で瓶詰め業者により現在販売されている希釈された化学試薬に比べて化学品濃縮物が一層大きな威力を有するために本質的に重要である。
【0024】
最も好ましい具体例は、また、プラスチック瓶、プラスチックスプレーヘッド及びプラスチックダウンチューブを含む、慣用のスプレー瓶ディスペンサーを利用する。本発明を具体化する製品を促進するためには、製品は大量の販売及び消費が行われることから、容易に入手可能であり比較的に非常に安価である標準部品を利用することが極めて重要である。それゆえ、化学品を貯蔵するための付け足し型の化学品リザーバが極めて望ましい。
【0025】
最も好ましい付け足し型の化学品リザーバはスプレー瓶ディスペンサーの底部内に受容された挿入物である。このタイプの挿入物は、高容量で極端に安く製造することができ、一方で安全且つ信頼性のある製品に必要な全ての性能特性を備える。特に、挿入物は、種々の方法でアクセス可能な化学品を含む少なくとも一つの室または小室とともに製造することができる。例えば、リザーバは、器具、特にダウンチューブの先端で破裂させることができる膜で封止することができる。あるいは、化学品リザーバの壁は、化学品リザーバに外圧を加えた際に容易に破裂するように設計または形状化することができる。化学品リザーバに弱部の線を加えること、壁を薄くすること及び化学品リザーバの一部を部分的に弱くする他の手段を本発明の使用のために実行することができる。
【0026】
あるいは、通常のスプレー瓶ディスペンサーの少なくとも一つの部品(例えば、瓶部、スプレーヘッド部、ダウンチューブ)を改良して化学品リザーバをもたらすことができる。例えば、瓶部の底の少なくとも一つの側部に化学品リザーバを成型することにより瓶部の壁または底を改良することができ、スプレーヘッド部に化学品リザーバを備えることができ、ダウンチューブを付け足し型化学品リザーバを備えることができ、またはダウンチューブの壁を成型して化学品リザーバを提供することができる。しかしながら、これらの手法の全ては、本発明に従う挿入物の使用によって必要でない通常の部品を改良することにより最初のうちは実質的にコスト高になる。
【0027】
本発明に従う挿入物は多くの異なる形態及び形状を採用することができる。挿入物の第1の好ましい具体例は少なくとも一つの室または小室を内部に有する円柱によって明確になる。この円柱の内部に少なくとも一つの二分する壁を設けて円柱の長さ方向に沿った室を区画することができる。少なくとも一つの二分する壁を有するプラスチック円柱はプラスチックを押し出すことによって容易に得ることができる。挿入物の少なくとも一つの室の頂部及び底部は上方及び下方封止膜により封止される。膜は、フィルム、フォイル、フィルムとフォイルの複合物または、耐化学性であり且つ器具、特にダウンチューブの先端で容易に穴を開け、または破裂させることができる他の好適な複合材にすることができる。
【0028】
上方及び下方封止膜は、結合、接着結合、熱結合、音波溶接または液体をしっかりと封止する好適な方法(例えば、気密シール)によって挿入物に接続することができる。
【0029】
この具体例の挿入物は、店頭販売において、充填したスプレー瓶ディスペンサーの内部に含まれた形で市場に出される。ダウンチューブはこの挿入物の開放室を通って瓶部の下方部に延在し、製造の間に瓶詰め業者により加えられた予め混合された化学試薬にアクセスする。化学試薬が消費された後に、ユーザーはスプレーヘッドの螺子を外し、ダウンチューブを瓶部から持ち上げる。挿入物が回転され、開放室が以前に位置していたところに化学品リザーバが位置づけられる(すなわち、ダウンチューブによりパンクさせられる位置にここで位置決めされる)。次いでユーザーはダウンチューブの先端を上方の封止膜に押し当て、その室を通して下方の封止膜をパンクさせる。ダウンチューブでパンクさせて化学品リザーバにアクセスする工程の前または後に、挿入物の開放室を通じて水を加えることができる。この構造は化学品を常にスプレー瓶ディスペンサーの内部に貯蔵させることを可能にし、スプレー瓶ディスペンサーの再充填に必要な工程を最小にする。
【0030】
消費者は、スプレーヘッド及びダウンチューブを瓶部から取り出し、挿入物を回転し、化学品リザーバをパンクさせ、挿入物の開放室を通じて水を加え、そしてスプレーヘッド部を瓶部に再組立する際にあまり不便を感じないであろう。さらに、挿入物内に貯蔵された化学品濃縮物は取扱に極めて安全であり、子供が偶然に摂取することを防止する(すなわち、子供は首尾よくスプレーヘッドを螺子を回して瓶部から外し、ダウンチューブを完全に瓶部から取り出し、そして首尾よく挿入物をパンクさせなければならないであろう)。さらに、子供が挿入物をパンクさせた場合でも、上方封止膜を通る接近開放部は十分に小さいので化学品をこぼすことは実質的に制限され、子供が容易に摂取することを防止する。それゆえ、本発明は大量の化学品濃縮物を店頭販売する現在の方法よりもずっと安全であり、消費者に後に家庭で化学品濃縮物を取扱わせ、混合させる。
【0031】
この特定の挿入物は1、2、3、4又は5つ以上の分離した室または小室をもつことができる。例えば、4つの小室の場合、一つの小室は、スプレー瓶ディスペンサーに希釈した化学品の初期の充填が行われるときの組立の間に瓶詰め業者によってダウンチューブが置かれる開放小室になる。それゆえ、この例では、3つの小室を分離した3つの化学品リザーバとして使用することができる。この4つの小室の構造はユーザーにスプレー瓶ディスペンサーの予混合した希釈化学試薬を最初に消費させて、次いで、スプレー瓶ディスペンサー中に含まれる全ての化学品を消費する前にあと3回スプレー瓶ディスペンサーを再充填させる。この時点で消費者がスプレー瓶ディスペンサーを廃棄するならば、廃棄する前に一回スプレー瓶ディスペンサーを使用する消費者の現在の慣行に対して3回の改良をもたらすであろう。それゆえ、もしそれが完全に実施されれば、スプレー瓶ディスペンサーの消費は3倍低下する(すなわち、4分の一の浪費ですむ)。
【0032】
しかしながら、本発明は消費者による現在の慣行に対してさらに大きな改良をもたらすことができる。特に、挿入物は、挿入物を持たない慣用の店頭販売型のスプレー瓶ディスペンサーにその内容物の初期の消費後にくわえることができる分離品として、あるいは、本発明に従う挿入物を有するスプレー瓶ディスペンサーのユニットとして初期に販売された挿入物の化学品が完全に消費した後に、そのスプレー瓶ディスペンサーとともに使用するために、店頭販売されることもできる。
【0033】
この新しいシステムは、輸送重量と輸送に関わるコストを極めて低減し、製品を売買するための小売店の棚スペースを低減し、そして最も重要なことにはプラスチック材料の消費及び浪費を低減することになるであろう。特に、上記4室の挿入物を製造するのに必要なプラスチックの量は、使用可能な希釈化学試薬の等しい量を基準とした4つの従来のスプレー瓶ディスペンサーのプラスチックの重量に比べて小部分にすぎない。さらに、化学品が完全に消費されたとき、挿入物は、何回も再使用可能な空の従来のスプレー瓶ディスペンサーの利用価値に比べて殆ど利用価値を持たない。さらに、従来のスプレー瓶ディスペンサーは、本発明に従う挿入物に比べて製造コストが極めて高く、従来のスプレー瓶ディスペンサー部品の製造に関わる労力並びに他の直接及び間接のコストは本発明に従う挿入物に比べて相当かかる。さらに、本発明に従う挿入物は容易に再使用することができ、もし、適当なシステムが開発されてかかる挿入物を再加工されるならば、再充填可能である。しかしながら、おそらく、挿入物はその便利性ゆえに消費者によって処分されるであろう。
【0034】
本発明に従う挿入物の第2具体例は、スプレー瓶ディスペンサー内に配置することができる化学品リザーバの柔片を形成することに関わる。化学品リザーバの条片は、高速で製造することができ、おそらく連続条片として製造され、各スプレー瓶ディスペンサー中での隔離を終えたときにの長さで切断される。条片型の挿入物は高速成型法によって製造することができ、例えば、プラスチック条片から化学品リザーバを形成し、化学品リザーバを化学品で充填し、化学品リザーバを密封することによって製造することができる。次いで、この完成した条片をスプレー瓶ディスペンサーに加えるべきリザーバの数に応じた長さに切断し、好ましくは、接着剤または他の方法で瓶部の内側に固着される。プラスチック柔片でできた化学品リザーバは上記法で作製され、それゆえ、化学品リザーバは、器具、とくにダウンチューブの先端で穴を開けるかまたは化学品リザーバに圧力を加えて破裂させることができる。ユーザーは、少なくとも一つ(すなわち、1,2,3個等)の化学品リザーバを破裂させて希釈化学試薬の濃度を特別に調整することができる。それゆえ、本発明に従う概念は、消費者に、従来のスプレー瓶ディスペンサーでは現在入手不可能な濃度を選択させる自由を与える。
【0035】
第3の具体例において、複数の分離した化学品リザーバを瓶部内に加えることができる。円柱状化学品リザーバは器具、とくにダウンチューブの先端で穴を開けることができる上部封止膜を備える。複数の円柱状化学品リザーバは分離したユニットにすることができまたは、条片または他の手段によって互いに結合することができる。円柱状化学品リザーバは好ましくは瓶部の底壁に位置させてダウンチューブの先端で穴を開ける操作を容易にすることができる。
【0036】
第4の具体例において、円柱状化学品リザーバは瓶部の側壁を橋渡しする。円柱状化学品リザーバをそのように製造して、円柱状化学品リザーバを、円柱状化学品リザーバの位置の壁を単に押し合わせることで破裂させることができる。
【0037】
第5の具体例において、分離したドーナツ型の化学品リザーバが従来のダウンチューブに加えられる。ドーナツ型の化学品リザーバは、穴を開けまたは破裂させて化学品を取り出すように製造される。あるいは、ドーナツ型の化学品リザーバ内側表面に少なくと一つの小穴を設け、それをダウンチューブ自体で密封することができる(密封を確実にするために接着剤を用い得る)。このタイプの構造において、ドーナツ型リザーバ内の化学品は、ドーナツ型リザーバを単純にダウンチューブから抜き、ドーナツ型リザーバの内側壁の開口部(小穴)を露出することによって取り出すことができる。ドーナツ型リザーバは、瓶部からスプレーヘッド部を螺子回して外し、最下部のドーナツ型リザーバが瓶部の開口またはその近傍に位置するまでダウンチューブを底部から持ち上げ、瓶部の開口にて手の指でドーナツ型リザーバ410を掴み、次いでもう一方の手でそのドーナツ型リザーバをダウンチューブから外すようにダウンチューブを持ち上げ、そしてドーナツ型リザーバを瓶に落下させる。その前後に水を加えて、濃縮物を希釈化学試薬を調製する。
【0038】
第6の具体例において、階段状の且つ積み重ね配列の複数のリザーバが挿入物に設けられる。頂部リザーバは、底部リザーバに比べて幅が薄く、深さが深い。頂部リザーバと底部リザーバの寸法の間の寸法を有する少なくとも一つのリザーバが頂部リザーバと底部リザーバの間に設けられる。この階段状且つ積み重ねの配置は、器具、特に、ダウンチューブの先端を任意の化学品リザーバに容易に接近させて各リザーバを封止する膜に穴を開けることを可能にする。
【0039】
第7の具体例において、複数のリザーバが挿入物内に、積み重ね配置で提供される。各リザーバの頂部及び底部は封止膜で密封されている。この挿入物を含むスプレー瓶ディスペンサーを使用する人は、最初に、第1の再装填操作の間に上方リザーバの上部及び下部封止膜に穴を開け、第2の再装填操作の間に中央のリザーバの化学品にアクセスするために中央リザーバの上部及び下部封止膜に穴を開け、そして第3の再装填操作の間に3番目のリザーバに同様の事を行う。
【0040】
本発明の別のモードは、好ましい化学品濃縮物源として化学品濃縮液を用いることに集中している。このモードの好ましい具体例は、化学品濃縮液の一回または複数回の充填物または再充填物を貯蔵する化学品濃縮液リザーバを有する再装填可能なスプレー瓶ディスペンサーに関わる。最も好ましい具体例において、化学品濃縮液リザーバはスプレー瓶内に置かれて化学品濃縮液を安全且つ確実にそこに貯蔵する。さらに、最も好ましい具体例において、化学品濃縮液リザーバの寸法及び構造は、スプレー瓶ディスペンサーが少なくとも一回、好ましくは1〜10回、可能ならば100回まで再装填することができるように予め決定された化学品濃縮液の濃度に関して選択される。さらに、最も好ましい具体例において、スプレー瓶は、スプレー瓶ディスペンサーの再装填のために、スプレーヘッドをスプレー瓶から外すことなく水のような溶媒を加えることを可能にするための別のアクセス開口(例えば、キャップ閉鎖具付の第2の首部)を備える。この構造は、ユーザーがスプレー瓶中の水を消費し(すなわち、一回の装填)、次いで、化学品濃縮液リザーバには少なくとも一回の水をスプレー瓶に装填するのに十分な化学品濃縮液があるので、化学品濃縮液の添加にかかわらず再び単純に水をスプレー瓶ディスペンサーに加えて水を補充することを可能にする。
【0041】
また、このモードの最も好ましいスプレー瓶の具体例は、化学品濃縮液リザーバが、スプレー瓶への水の一回の充填に足りるだけの化学品濃縮液を含むように用いることができる。この具体例は、化学製品をスプレー瓶内に水を供給しないで輸送し、店頭販売して、スプレーディスペンサーの化学製品の輸送重量をかなり低減することができる。消費者は後にスプレー瓶に水を充填し、次いで、一回の充填水を使いきったときに化学品濃縮液を消費する。あるいは、化学品濃縮液リザーバは追加の化学品濃縮液を含み2回以上の水のスプレー瓶への充填を可能にする。しかしながら、再び、スプレーディスペンサー化学製品は最初にスプレー瓶中の水なしで輸送することができ、次いで、スプレー瓶ディスペンサーの一回の充填及び少なくとも一回の再充填を可能にする。
【0042】
化学品液リザーバ及び希釈剤リザーバを種々の異なる方法で提供することができる。それらのリザーバは、互いに固着したまたは固着しない分離した容器、互いに結合した容器、リザーバ中にリザーバがあるもの、または可能な他の構造にすることができる。従来の液体容器の型は本発明の使用のために改造または適応させる必要がないので、従来のスプレー瓶のような従来の容器内で分離した化学品液リザーバを使用することは特に望ましい。実際、本発明の焦点の一つは、スプレー瓶のような従来の容器内に収容することができる挿入可能な化学品濃縮液リザーバを開発することに向けられる。さらに、従来のスプレーヘッドを再使用して、改造されたスプレーヘッドの新たな開発製造コストを回避するスプレーディスペンサーが極めて望ましい。本発明に従うアダプタは、従来のスプレー瓶の内部に位置する分離した化学品液リザーバを使用するために従来のスプレーヘッドの使用を可能にする。
【0043】
本発明に従うアダプタ構造は、スプレー瓶内に延在するダウンチューブ及び化学品液リザーバ内に延在するダウンチューブを用いる。アダプタは、化学品濃縮物と水が従来型のスプレーヘッドに到達する前に混合することを可能とする混合室を含む。さらに、本発明に従うアダプタは、液体貯蔵スプレー瓶内で消費される空間量を最小にする特異な構造を有する。該空間量は、スプレー瓶の通常の空気空間(すなわち、首部または上方部)内に位置する。そして、容易に成型できる構造であり、最小の組立部品で極めて大量に且つ安価に製造することができる。この特異な構造は、本発明の量産を開始する既存の製造ラインまたは瓶詰め業者の作業を改変するのに要する困難性を最小にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
定義
本発明に従うスプレー瓶ディスペンサーは、化学品を含む一以上のリザーバ(即ち、化学品リザーバ)を含む。
【0045】
化学品リザーバは、パッケージングによりスプレー瓶ディスペンサーと間接的に関連した別のユニットにすることができ、あるいはスプレー瓶ディスペンサーに外部的にまたは内部的に連結することによりスプレー瓶ディスペンサーに直接的に関連させることができる。好ましい具体例は、一以上の化学品リザーバを内部に含み、最も好ましくは、瓶部内に含み当該一以上の化学品リザーバからの意図しない化学品の漏れまたは放出物を完全に包含する。
【0046】
化学品リザーバを、スプレー瓶ディスペンサーと外部的に連結する場合、瓶部またはスプレーヘッドと連結する、あるいは瓶部及びスプレーヘッドの両方と連結するプラスチックのタブまたは条辺のコネクターのような分離片の機械式締め具によって連結することができる。
【0047】
あるいは、化学品リザーバは、瓶部、スプレーヘッド部、及び/またはダウンチューブの一体品として形成することができる。その一体品の具体例において、化学品リザーバは、接着剤、プラスチック溶接、プラスチック成形(例えば、成型)または他の手段により連結することによってリザーバを直接スプレー瓶ディスペンサー部品に一体化することができる。
【0048】
好ましい具体例において、スプレー瓶ディスペンサーは一以上の分離した化学品リザーバを備え、スプレー瓶ディスペンサーを一回以上再装填させる。最も好ましい具体例において、スプレー瓶ディスペンサーは複数の別個の化学品リザーバを備え、ユーザーに一回の再装填の間に2以上の化学品リザーバにアクセスさせて当該再装填操作における再装填混合物の化学品濃度を増大する(例えば、2倍、3倍、4倍等)。
【0049】
化学品リザーバは、製造を簡略化し、製造コストを低減するために同一のユニットにすることができ、あるいは、化学品リザーバ同士で異なるサイズ、形状、及び/または構造にすることができる。例えば、内部的及び外部的にも結合された化学品リザーバを適用することができ、且つ/または一体式及び別個のタイプの化学品リザーバを組み合わせることができる。
【0050】
スプレー瓶ディスペンサーの一以上の化学品リザーバは化学品を含む。特に、リザーバは、単一の化学組成物のみ、化学品の一相混合物、化学品の二相混合物、分散液または任意の他の液状化学品で充填または部分的に充填することができる。あるいは、化学品は、タブレット、粉体若しくは粒体、または濃厚なスラリーのような半固体の形態にすることができる。いずれの場合でも、リザーバは、溶媒、特に淡水により容易に希釈または溶解することができる化学試薬を含むべきである。
【0051】
本発明に従うスプレー瓶ディスペンサー10の好ましい具体例を、図1〜5に示す。スプレー瓶はカプラー16を含むスプレーヘッド部12を有する。カプラー16はその内側に螺子部が形成され、螺子部が外側に付けられた瓶部14の首部に螺合されている。ダウンチューブ18はスプレーヘッド部12に連結されており、瓶部14の底に向かって延在する。
【0052】
スプレー瓶ディスペンサー10には、3つの分離した室22,24及び26を有する挿入物20が装着される。図2に示した挿入物20の具体例において、挿入物20は、挿入物20の上部にリム28を備える。リム28は、図5に示したように、瓶14の螺子付首部30の内径よりも大きな径を有する。それゆえ、リム28は挿入物20を瓶14内に吊るように機能する。
【0053】
室22,24及び26は、予め決められた量の濃縮液を各室内で貯蔵するために使用される。図5に示したように、室24及び26はその頂部にて上方封止膜32により密封されており、室24及び26の底部は下方封止膜34により密封されている。室22は、開放され(即ち、封止膜32、34により覆われておらず)、ダウンチューブを収容しており、また、水のような溶媒を挿入物20を通じて瓶部14に加えることを可能にする。
【0054】
挿入物20は、好ましくは、好適なプラスチック材料から製造され、そして上方封止膜32及び下方封止膜34は好ましくは好適なプラスチックフィルム、金属ホイル、または他の好適な単一または複合膜から製造される。膜は、内容物に対して耐化学性であり且つ挿入物をしっかり液体シールさせるのに好適なものにすべきである。上方封止膜32及び下方封止膜34は種々の手段により挿入物20に取り付けることができる。例えば、膜32及び膜34は、結合、接着結合、熱溶接、音波溶接、または室22,24及び26にしっかりとした液体シールをもたらすのに好適な任意の慣用手段(例えば、気密シール)により取り付けることができる。
【0055】
図1に示した挿入物20の代わりに、好適な構造を有する他の種々の挿入物を用いることができる。例えば、図6Aに、開放した中央室36及び4つの化学品室37,38,39及び40を有する5室挿入物20’を示し、図6Bに、室41,42,43及び44を有する4室挿入物20”を示す。さらに、挿入物の瓶14の長さに対する長さは、挿入物中に用いられる濃縮物の異なる濃縮レベルに基づいて実質的に変化させることができる。特に、いっそう高い濃度の濃縮物は挿入物の室内でより小さい容積で足り、それゆえ、挿入物の必要な長さを減らす。
【0056】
挿入物20は、種々の異なる技法で製造することができるが、射出成形または押し出し法が最も好適な製造方法である。
【0057】
挿入物20は、瓶の内部に収容した形で店頭販売することができ、且つ/または従来のスプレー瓶内に挿入することができる別のユニットとして売買することができる。
【0058】
挿入物20を瓶の内部に収容した形で販売の対象とする場合には、3つの室22,24及び26は始めから化学品リザーバにすることができる。瓶は水または他の好適な希釈液で充満されており、室22を密封する頂部封止膜32及び底部封止膜34は、スプレーヘッドを底部に確実に留めてパッケージング組立品を完成させる前に、ダウンチューブ18を瓶部に挿入する間にダウンチューブ18の先端が差し込まれて穴が開けられる。あるいは、室22を開放して(すなわち、上記のように、液体濃縮物をなくし)、瓶を最初から適当な濃度に希釈された化学試薬液で充満して市場に出してもよい。この場合、ダウンチューブ18は組立の間に開放室22に挿入される。図3に示したように3室を有する具体例において、室24及び26に含まれる濃縮物の2回の追加放出は、後に消費者がそれらの室を破って瓶に濃縮物を放出することによって行うことができる。消費者は、瓶14に、放出段階の前または後に空の室22を通じて水を供給することができる。
【0059】
本発明に従うスプレー瓶100の第2具体例を図7〜9に示す。スプレー瓶100はスプレーヘッド部102及び瓶部104を含む。スプレーヘッド部102は、スプレーヘッド部102を瓶部104の螺子付き首部に結合するための螺子付きカプラー106を含む。ダウンチューブ108はスプレーヘッド部102に連結されており、瓶部104の底部に向かって延在する。
【0060】
この第2具体例において、液体濃縮物を含む複数の化学品リザーバを有する柔片110が瓶部102内に設けられる。柔片110は、瓶部104の一つの壁の内側表面に取り付けられている。柔片110の特定の位置は、図7に示した位置から瓶部104の側部及び/または底部の他の位置に変更することができる。化学品リザーバ112は、各々、ダウンチューブ108の先端をリザーバ112の表面に押し付けるかあるいは瓶部104の外側壁をつまんで化学品リザーバ112の少なくとも一つを破裂させかのいずれかによって破裂させることができるような方法で作製される。例えば、化学品リザーバ112は、図8及び9に示したように、その壁が薄弱な線部を少なくとも一本有するように作製することができる。
【0061】
条片110は、好ましくは、不定の長さで製造され、次いで特定の用途の長さに切断される。それゆえ、異なる寸法の瓶はより多いあるいは少ない数の個々の化学品リザーバ112を有することが可能である。さらに、不定の長さにより条片を作製することは、瓶詰めの間に高速挿入するための条片110の高速製造を可能にするであろう。図8に示した具体例において、条片110は封止層118を条片110の背面に接続するための接着層116を備える。別の接着層120は条片110を瓶部104の壁に結合する。
【0062】
図10及び11に、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサー200の第3の具体例を示す。スプレー瓶ディスペンサー200はスプレーヘッド部202と瓶部204とを含む。スプレーヘッド部202は、スプレーヘッド部202を瓶部204の螺子付き首部に結合するための螺子付きカプラー206を含む。ダウンチューブ208はスプレーヘッド部202に連結されており、瓶部204の底部に向かって延在する。
【0063】
この第3の具体例において、複数の化学品リザーバ210が瓶部204の底に設けられる。それらの化学品リザーバ210は独立した化学品リザーバすることができ、あるいは機械式カプラーによってなんらかの方法にて共に結合することができる。いずれの場合も化学品リザーバ210はそれらが瓶部204の開放口を通ることができるように製造しなければならない。
【0064】
化学品リザーバ210の一つの詳細な断面図を図11に示す。化学品リザーバ210は、その頂部に開放端212を有する円柱状または別の好適な形状にすることできる。開放端212は器具、特にダウンチューブ208の先端で穴を開けることができる金属箔によって封止されている。リザーバ210は少なくとも部分的に化学品濃縮液Lが充填されている。
【0065】
使用時に、スプレー瓶ディスペンサー200は、瓶詰業者によって希釈された化学品試薬が充填される。4つの化学品リザーバ210はそれぞれ少なくとも部分的に充満される。それゆえ、この特定の構造は4回の再装填操作を可能にする。各々の再装填操作は、スプレーヘッド部202の螺子付きカプラーの螺子を緩め、スプレーヘッド部202を、ダウンチューブ208の先端がリザーバ210の上面を超えるまで上方にわずかに傾けることから始める。次いで、ユーザーはダウンチューブ208の先端をリザーバ210の一つの金属箔214に押し込んで穴を開ける。瓶部204を、化学品リザーバ210の一つにアクセスする段階の前あるいは後に、水で満たす。
【0066】
図12〜14に、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサー300の第4の具体例を示す。スプレー瓶ディスペンサー300はスプレーヘッド部302と瓶部304とを含む。スプレーヘッド部302は、スプレーヘッド部302を瓶部304の螺子付き首部に結合するための螺子付きカプラー306を含む。ダウンチューブ308はスプレーヘッド部302に連結されており、瓶部304の底部に向かって延在する。
【0067】
この第4の具体例において、条片310と312は複数の化学品リザーバ314を連結している。図12に5つのリザーバを示すが、それより多くあるいは少ないリザーバを用いることができる。
【0068】
このリザーバ314は、図13及び14に示したように薄弱な線部316を備える。薄弱な線部316はリザーバ314に力が加わったときにリザーバ314を破裂させる。例えば、化学品リザーバ314の一つが位置する瓶部304の側部を絞ってその化学品リザーバ314を破裂させることができる。
【0069】
条片310及び312は、好ましくは、瓶部304の壁に固定される。例えば、条片310及び312は、接着剤で接着し、または音波溶接若しくは熱溶接で結合させる。条片310及び化学品リザーバはプラスチックから成型することができる。
【0070】
この特定の具体例において、スプレー瓶ディスペンサー300は少なくとも一つのリザーバ314を破裂させることによって再装填される。より多くのリザーバ314を破裂させると、希釈された化学試薬の濃度が一層高くなる。破裂操作の前後に水のような溶媒を加えることができる。スプレー瓶ディスペンサーは、複数回の再装填操作を可能にする複数のリザーバ314を含めて、瓶詰め業者によって希釈された化学試薬が充填されるのが好ましい。
【0071】
図15〜17に、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサー400の第5の具体例が示されている。スプレー瓶ディスペンサー400はスプレーヘッド部402及び瓶部404を含む。スプレーヘッド部402は、スプレーヘッド部402を瓶部404の螺子付き首部に結合するための螺子付きカプラー406を含む。ダウンチューブ408はスプレーヘッド部402に連結されており、瓶部404の底部に向かって延在する。
【0072】
第5具体例において、複数のドーナツ型の化学品リザーバ410がダウンチューブ408上に設けられている。特に、ドーナツ型の化学品リザーバ410はそれぞれダウンチューブ408を通す中央穴412を有する。化学品リザーバ410は、図16及び17に示すように、化学試薬液Lを含む化学品リザーバ410の上端を密封するための金属箔414を備える。
【0073】
使用の際、スプレー瓶ディスペンサー400は、最初に、希釈された化学試薬が瓶詰め業者により充満されて、店頭販売される。希釈された化学試薬が最初に消費された後に、ユーザーは本体部404からスプレーヘッド部402をその螺子を回して外し、ダウンチューブ408を底部404から持ち上げる。次いで、ユーザーはリザーバ410の最下部を握り、単にダウンチューブ408の末端からそれを引き抜く。次いで、金属箔414に、器具、特に、ダウンチューブ408の先端で穴を開ける。穴が開いたリザーバは瓶部404内に落下させる。水のような溶媒を、リザーバ410の開穴段階の前に、瓶部404に加える。次いで、スプレーヘッド部402を瓶部404に螺子込むことによってスプレー瓶ディスペンサー400を組み立てる。
【0074】
ドーナツ型の化学品リザーバ410’の別の具体例を図17Bに示す。この化学品リザーバ410’は、頂部が密封されて化学品濃縮液Lを含む環状室416を区画している。少なくとも一つの小孔418が貫通孔412’の内壁上に提供されて化学品がそこを通って逃げ出すことを可能にする。孔418は、ダウンチューブが中央孔118を通して挿入されるときに、ダウンチューブの外側表面によって密封される。さらに、接着剤またはシーラントの薄膜をドーナツ型の化学品リザーバとダウンチューブとの間に塗布してさらに孔418の封止を確実にすることができる。
【0075】
スプレー瓶ディスペンサーの第6の具体例は、図18〜21に示したような挿入物500を用いる。挿入物500は、リップ部504を有するシリンダ部502と、シリンダ部502を上方リザーバ508に連結するコネクター部506と、上方リザーバ508を中央リザーバ512に連結するコネクター部510と、中央リザーバ512を下方リザーバ516に連結するコネクター部514とを含む。ダウンチューブ518は、中空シリンダ部502を通過するように示されているが、挿入物500に連結されていない。
【0076】
リザーバ508,512及び516は積み重ねて且つ階段状に配置されている。上方リザーバ508は下方リザーバ516に比べて幅が薄く、深さが深い。中央リザーバ512は上方リザーバ508と下方リザーバ516との間の寸法を有する。この階段状且つ積み重ねの配置は、挿入物がスプレー瓶ディスペンサー中に残ったまま、リザーバ508,512,516のリザーバの各々を密封する封止膜(図示しない)に穴を開ける器具をアクセスさせることを可能にする。
【0077】
挿入物600を有するスプレー瓶ディスペンサーの第7の具体例を図22及び23に示す。挿入物600は、リップ部604を有するシリンダ部602と、シリンダ部602を上方リザーバ610に連結するコネクター部608と、上方リザーバ610を中央リザーバ614に連結するコネクター部612と、中央リザーバ614を下方リザーバ618に連結するコネクター部616とを含む。各リザーバ610,614及び618の頂部及び底部は開口であり、それぞれ、上部金属箔620及び下部金属箔622で密封されている。
【0078】
使用時は、最初に、瓶詰め業者により希釈された化学試薬が充填され、ダウンチューブはシリンダ部602だけに通す。初期の希釈した化学試薬を消費した後に、ユーザーはダウンチューブを上方リザーバ610のレベルを超えるように引上げ、ダウンチューブの先端をリザーバ610の上部金属箔620と下部金属箔622に押し付け、化学品濃縮液を瓶部に放出させる。化学品濃縮液にアクセスする前または後に、水のような溶媒を加える。金属箔620,622に穴を開けた後、ダウンチューブを上方に持ち上げ、次いで、シリンダ部602とリザーバ610の側部との間に通す。あるいは、ダウンチューブを、リザーバ610を通して中央リザーバ614の側部に沿って中央リザーバ614に穴を開けないように螺子込むことができる。コネクター部608,612及び616は、ダウンチューブの挿入操作の間に、下方リザーバをダウンチューブによって穴を開けないように、その挿入路から移動させる蝶番として作用するのに十分な程、実質的に柔軟である。
【0079】
別の具体例において、各リザーバの上部に穴を開けることができる膜を備え、各リザーバの底部はリザーバと一体成型された部分であり、容易に穴が開かないようにすることができる。
【0080】
第8の具体例において、機械式カプラー700が挿入物702に連結されている。挿入物702は図2に示した挿入物と同一であるが、リップ部28を持たない。機械式カプラーはリップ部704及び、4つの埋め合わせ708(図24及び25には2つのみを示した)によって連結されたコネクター部706を含む。コネクター部706は、締り嵌め、接着剤、音波溶接、熱溶接、または他の好適な手段によって挿入部702の上部に連結される。
【0081】
この構造は4つのポート710を提供し、4つのポート710は、この構造を有するスプレー瓶ディスペンサーを再装填するときに、機械式カプラー700の中央を通じて水を注入し、4つのポート710を通って瓶部内に水を入れる。
【0082】
この構造は、リップを挿入物に一体化する必要がないので、挿入物702を連続的に押し出すことを可能にする。挿入物702には、上部及び下部封止膜(図示しない)が備えられ、次いで、組立の間に機械式カプラー700に取り付けられる。それゆえ、挿入物702は、高速で押し出された連続長の材料から切り出し、化学品濃縮物を充填し、両端を封止膜で密封し、次いで、機械式カプラー700を組み付けることによって完成した組立体にすることができる。
【0083】
デュアルリザーバディスペンサー
以下の具体例は、分与装置(ディスペンサー)に連結された化学品リザーバ及び溶媒(例えば、水のような希釈液)リザーバを有するスプレー瓶ディスペンサーを含む。溶媒リザーバは再補充可能であり、化学品リザーバは随意に再補充可能である。好ましい具体例において、化学品リザーバ及び溶媒リザーバはスプレー瓶ディスペンサーの瓶内に置かれる。
【0084】
図26に、分離した再補充可能な溶媒リザーバ802と分離した再補充可能な化学品濃縮物リザーバ804を有するスプレーディスペンサー800の概略図を示す。この構造は、ポンプ型のスプレーヘッド及び/または加圧された分与構造(すなわち、エアロゾル)とともに用いることができる。
【0085】
再補充可能な溶媒リザーバ802は、再密封可能な閉め具、例えば、螺子付キャップ806を備え、溶媒Aを最初に加えまたは追加の溶媒Aを再補充することを可能にする。再補充可能な化学品リザーバ804は、再密封可能な閉め具、例えば、螺子付キャップ808を備え、化学品濃縮物Bを最初に加えまたは追加の化学品濃縮物Bを再補充することを可能にする。螺子付キャップ806及び808は、他のタイプの慣用の再密封可能な閉め具に代えることができる。
【0086】
溶媒リザーバ802から延在する管810と化学品リザーバ804から延在する管812は、混合室814に連結する。混合室814の内部で、化学品濃縮物Bは溶媒Aにより希釈されて所定の化学品濃度の活性成分を有する作業化学品溶液を形成する。作業溶液は次いでスプレーディスペンサーから分与される。例えば、作業化学品溶液は、ポンプ室816に引上げられスプレーヘッド818から押し出される。
【0087】
図26に示した具体例において、管810及び812の入口は、それぞれ、溶媒リザーバ802及び化学品リザーバ804の底部に配置されて実質的に各リザーバを空にすることができる。しかしながら、図示した構造に代えて、以下に詳細に議論するダウンチューブ及び他の管通路構造に係わる他の好適な構造を用いることができる。
【0088】
化学品濃縮物リザーバ904に直接連結した溶媒リザーバ902を有する別のスプレーディスペンサー900の概念図を図27に示す。詳細には、溶媒リザーバ902は、プラスチック連結ウェブ905によって化学品濃縮物リザーバ904に連結されている。例えば、溶媒リザーバ902及び化学品濃縮物リザーバ904は単一のプラスチック片から吹込成型することができる。あるいは、リザーバを別々に製造して、リザーバ中に与えられた取り付け手段及び/または分離した取り付け手段によって互いに連結することができる。
【0089】
再補充可能な溶媒リザーバ902は、再密封可能な閉め具、例えば、螺子付キャップ906を備え、溶媒Aを最初に加えまたは追加の溶媒Aを再補充することを可能にする。再補充可能な化学品リザーバ904は、再密封可能な閉め具、例えば、螺子付キャップ908を備え、化学品濃縮物Bを最初に加えまたは追加の化学品濃縮物Bを再補充することを可能にする。螺子付キャップ906及び908は、他のタイプの慣用の再密封可能な閉め具に代えることができる。
【0090】
溶媒リザーバ1002及び化学品濃縮物リザーバ1004を有する別のスプレーディスペンサー1000の概念図を図28に示す。再補充可能な溶媒リザーバ1002は、再密封可能な閉め具、例えば、螺子付キャップ1006を備え、溶媒Aを最初に加えまたは追加の溶媒Aを再補充することを可能にする。再補充可能な化学品リザーバ1004は、再密封可能な閉め具、例えば、螺子付キャップ1008を備え、化学品濃縮物Bを最初に加えまたは追加の化学品濃縮物Bを再補充することを可能にする。螺子付キャップ1006及び1008は、他のタイプの慣用の再密封可能な閉め具に代えることができる。
【0091】
ダウンチューブ1010が溶媒リザーバ1002中に備えられ、ダウンチューブ1012が化学品濃縮物リザーバ1004中に備えられる。ダウンチューブ1010及び1012は混合室1014に連結されている。混合室1014内において、化学品濃縮物Bは溶媒Aで希釈されて所定の化学品濃度の活性成分を有する作業化学品溶液を形成する。次いで、作業化学品溶液はスプレーディスペンサーから分与される。例えば、作業化学品溶液はスプレーポンプ1016に引き込まれ、次いでスプレーヘッド1018から分与される。
【0092】
図29Aに示したように、溶媒リザーバ及び化学品リザーバの両方に再密封可能な閉め具が設けられていない方が望ましい用途がある。例えば、ディスペンサーが、一回の使用のために売買される場合であり、化学品の濃縮物の使用によりディスペンサーの単位重量当たりの輸送重量の低減をもたらす。あるいは、図29Bに示したように、化学品リザーバだけに再密封可能な閉め具が備わっていない場合もある。例えば、化学品濃縮物の毒性及び腐食性のために、ディスペンサーの溶媒リザーバを少なくとも一回再補充可能にしつつ、化学品リザーバは完全に密封して子供の毒殺または化学品の漏れによる危害を防止することが望ましいであろう。
【0093】
しかしながら、好ましくは、図29Cに示したように、溶媒リザーバ及び化学品リザーバの両方に再密封可能な閉め具を備えて、溶媒と化学品濃縮物を最初に加えさせ、後に再補充させる。この構造は、ディスペンサーを、最終的に廃棄する前に、溶媒と化学品濃縮物の両方で多数回再補充することを可能にし、大量の洗浄化学品を消費する商業的な洗浄業者の分野でかなりの用途を有するであろう。
【0094】
ダウンチューブを用いる具体例においては(例えば、図28)、溶媒リザーバ及び化学品濃縮物リザーバは、図30Aに示したように別々の容器にすることができる。あるいは、図30Bに示したように、溶媒リザーバ及び化学品濃縮物リザーバを連結した容器にすることができる。さらに、溶媒リザーバ及び化学品濃縮物リザーバの相対寸法を異なるようにすることができる。例えば、図30Cに示したように、分離したより小さな化学品濃縮物リザーバを、より大きな溶媒リザーバと接続して用いることができ、または、図30Dに示したように、より大きな溶媒リザーバと結合して用いることができる。より小さな化学品濃縮物リザーバの使用は、ディスペンサー重量を減じ、ディスペンサー中の毒性及び腐食性の化学品濃縮物の量を制限する場合に特に望ましくなる。より小さい化学濃縮物リザーバ及びそこに含まれる化学濃縮物のより低い濃度は予め選択されて、それゆえ、溶媒リザーバの一回の消費によって完全に消費するか、あるいは、溶媒リザーバの一回の消費によって部分的に消費して少なくとも一回溶媒リザーバを再補充させることを可能にする。
【0095】
本発明に従う分与装置の好ましい具体例には、より大きな溶媒リザーバ内に配置されたより小さな化学品濃縮物リザーバを含む。この構造は、化学品濃縮物が化学品濃縮物リザーバ及び溶媒リザーバの両方の内側に含まれているので、特に安全である。それゆえ、この構造をいじる子供は最初に溶媒リザーバに接近することなく化学品濃縮物に直接接近することはできない。さらに、化学品濃縮物リザーバは完全に密封して且つ実質的に入り込めない構造に作製することがきる(例えば、気密プラスチック容器)。さらに、意図しない化学品濃縮物の化学品濃縮物リザーバからの漏れまたは溢れはこの溶媒リザーバの内側に含まれる。
【0096】
図31A〜Dに示す具体例において、化学品濃縮物リザーバは種々の方法で提供することができる。例えば、化学品濃縮物リザーバは溶媒リザーバを区画する別の容器内に配置した分離した容器にすることができる。あるいは、化学品濃縮物は溶媒リザーバの少なくとも一つの壁と連続する少なくとも一つの壁を有する一体型リザーバとして製造することが可能である。さらに、化学品濃縮物リザーバは柔軟な材料から製造することができる(例えば、薄い柔軟なフィルム材料)。
【0097】
吸引ポンプ型の構造を用いる分与装置の具体例(即ち、従来のスプレーポンプ型スプレーヘッド)においては、化学品濃縮液はスプレーヘッドの吸引ポンプ構造によって発生した吸い込みによってダウンチューブに引き込まれる。もし、化学品濃縮物が硬直のまたは準硬直の壁を有する化学品濃縮物リザーバ内に含まれるならば、化学品濃縮物リザーバは液体のダウンチューブへの吸い上げを可能にするなんらかの方法で通気しなければならず、あるいは、化学品濃縮物リザーバを加圧して化学品濃縮液をダウンチューブに押し上げなければならない。もし、化学品濃縮物が少なくとも一つの弾力性若しくは柔軟な壁部または膜を有する化学品濃縮物リザーバ内に含まれるならば(即ち、何らかの方法でしぼませる)、リザーバを通気することなく濃縮液をダウンチューブに吸い込み、化学品濃縮物リザーバをしぼませて化学品濃縮溶液を取り出すことができる。
【0098】
化学品濃縮物は、ダウンチューブのような管で化学品濃縮物の供給源にアクセスできるように液状であることが好ましい。あるいは、化学品濃縮物を、固体、粒状、集合体、エマルジョン、蒸気及び他の形態のような少なくとも一つの状態で貯蔵することができる。これらの具体例の各々において、分与装置は、化学品濃縮物を溶媒と接触させるように位置付けて作業化学品試薬溶液を生成するなんらかの手段を含まなければならない。化学品濃縮物を溶媒と接触させる手段は、特定の構造に応じて、連続、選択的または断続的な操作を有することができる。例えば、固体化学品濃縮物は、溶媒リザーバと化学品濃縮物リザーバを流体連結する少なくとも一つのアクセス孔または管を化学品濃縮物リザーバに提供することによって溶媒リザーバと連続接触させ得る。
【0099】
本発明に従う分与装置の好ましい具体例を図32に示す。この分与装置1100は首部1104及び随意の首部1106を有するスプレー瓶1102を含む。再密封可能なキャップ1108が首部1006に接続されて溶媒Aをスプレー容器1102に初期に加えることまたは再補充することを可能にする。溶媒Aと化学品濃縮物Bの作業混合物をスプレーするためのポンプ型スプレーヘッド1110が首部1104に接続される。
【0100】
分与装置1100はプラグ状(栓状あるいは差し込み型)本体1114を含むアダプタ1112を含み、プラグ状本体1114は首部1104内にアダプタ1112を吊すための半径方向外側に延びた上部フランジ1116を有する。プラグ状本体1114は、アダプタ1112の取り出しを促進するために首部1104の内寸よりも僅かに小さくなるように寸法が調整されて、特に随意の首部1106及び再密封可能なキャップ1108を持たないスプレー瓶1102の具体例においては、スプレー瓶1102の溶媒の再補充を可能にする。あるいは、プラグ状本体1114は、アダプタ1112の取り出しを防止するために首部1104の内寸よりも僅かに大きくなるように寸法を調整することができ、例えば、子供が化学品濃縮物に触れることを防止する。さらに、プラグ状本体1114は接着剤で接着し、または、さらに別の方法で、例えば、溶解又は溶接で結合してプラグ状本体1114及び/またはスプレー瓶1102を破壊することなくプラグ状本体1114を取り出すことが殆どできないようにすることができる。スプレー瓶1102に直接結合されたプラグ状本体1114を有する具体例においては、フランジ1116はプラグ状本体1114を吊るす機能をしないので随意に除去することができる。
【0101】
プラグ状本体1114は、その下方に延在するプラグ状延在部1118を備える。プラグ状延在部1118は化学品濃縮物Bを含む容器1102に連結する。例えば、容器1120は、プラグ状本体の外寸と容器1120の上部の内寸との間の締り嵌めによって結合することができる。あるいは、容器1120は、いくつかの他の好適な手段で、例えば、螺子結合、接着剤、溶融、溶接、機械式締め具等によりプラグ状本体1114に連結してそれらの間の離脱可能なあるいは離脱できない結合をもたらす。
【0102】
特に好適な容器1120は、図32に示した半球型の端部付の円柱体を有する試験官型の容器である。試験官型の容器1120はガラスから作製して顕著な耐化学性をもたらすことができるが、意図しない割れを防止するためにプラスチックが一層好適であろう。あるいは、他の好適な形状及び寸法の容器を、試験官型の容器1120に代えることができる。容器1120が一層大きいと、一層多くの化学品濃縮物をスプレー容器1102内に貯蔵することができるが、同じ寸法のスプレー容器1120内で溶媒Aのための付属の空間までを使用することになる。
【0103】
ダウンチューブ1122が容器1120内に設けられて、化学品濃縮物Bをダウンチューブ1122を通じてプラグ状アダプタ1112に引上げることを可能にし、プラグ状アダプタ1112で溶媒Aとの混合が行われる。さらに、ダウンチューブ1124がスプレー瓶1102内部に設けられて溶媒Aをダウンチューブ1124を通じてプラグ状アダプタ1112に引上げ、そこで化学品濃縮物Bとの混合を行なわせる。
【0104】
プラグ状アダプタ1112は、スプレーヘッド1110との結合のために管状延在部1126を備える。例えば、プラグ状アダプタ1112は、プラスチック射出成型片であり、その上方に一体成型された管状の延在部1126を備える。管状の延在部1126は、従来型のスプレーヘッドの従来型のダウンチューブ受入れ体内で受け取られることができるように従来型のダウンチューブの形状及び寸法にされている。あるいは、プラスチックチューブ状の他の好適な管構造をアダプタ1112とスプレーヘッド1110との間の液体連結をもたらすために採用することができる。
【0105】
好ましいアダプタ1112の詳細な構造を以下に説明するとともに、図34及び34に示す。アダプタ1112は、図34に示したように、互いに組み立てられる、上部本体部1128、下部本体部1130、ボールフロート1132及びボールフロート1134を含む4つの分離した部材から作製される。
【0106】
上部本体1128及び下部本体部1130は好ましくはプラスチック射出形成によって製造され、図示のような構造を有する。上方本体1128は、上部フランジ部1116aと下部ディスク部1136を連結する円柱本体部1132を含む。管状延在部1126は、下部ディスク部1136から上方に延在して、上部本体部1128を通る流体通路1138を画定する。
【0107】
流体通路1142を有する管状延在部1140は下部ディスク部1136の下方で複数の空間的に隔離した支持体1146により支持されている。例えば、空間隔離支持体は1146は90度おきに隔離され、それらの間に4つの流体通路または穴をもたらす(例えば、おり状構造)。管状延在部1140の下部には漏斗型の通路部1148を備える。
【0108】
下部本体部1130は、上部フランジ部1116bと下部ディスク部1152を連結する円柱本体部1150を含む。円柱本体部1150は、また、上方本体部1128の底部が載置される上面部1154aを有する下部フランジ部1154を備える。特に、下部フランジ部1154の上面部1154aは、上部本体1128が下部本体部1130の内側に嵌め込まれる程度を制限するストッパとして働く。さらに、プラグ状延在部が下部本体部1130の底部に提供されて上記のように容器1120とを連結する。
【0109】
上部本体部1128の下部ディスク部1136の下面1136aと下部本体部1130の下部ディスク部1152の上面1152aとの間に混合室MCが画定される。下部本体部1130の下部フランジ部1114の高さは混合室MCの高さを定義する。混合室MCは上部本体部1128の通路1138及び1142と連続的に流体連結している。
【0110】
下部本体部1130は、下部通路部1156a、漏斗型通路部1156b及び上部通路部1156cを含む流体通路1156を備える。下部通路部1156aは、ダウンチューブ1124の上部との締り嵌め結合をもたらすような寸法にされている(図35参照)。さらに、上部通路部1156cはボールフロート1132を収容する寸法であり、漏斗型の通路部1156bはボールフロート1132を支えるように配向し且つ一方通行弁を提供し、溶媒Aがダウンチューブ1124を上がって混合室MCに入ることのみを可能とし、混合室MC中の混合流体が一方通行弁を通じてダウンチューブ1124を通ってスプレー瓶1102に移動することを防止する。スプリング1132aは、ボールフロート1132をわずかに付勢(バイアス)して漏斗型の通路部1156bの表面に着座させ、さらに混合室MCからダウンチューブ1124への混合流体の漏れがないことを確実にするために随意に提供される。スプリング1132aの一端はボールフロート1132の曲面を付勢し、スプリング1132aの他端は円柱状本体1150の底部に提供された環状の凹部1132b内に受け入れられる。この構造はスプリング1132aの一端を固定して操作中のスプリング1132aの配向を維持する。他のタイプのスプリングまたは付勢手段をスプリングの代わりに用いることができる(例えば、片持ち梁スプリング)。
【0111】
下部本体部1130はまた流体通路1160を有する管状延在部1158を備える。流体通路1160は、下部流体通路部1160a、漏斗型流体通路部1160b及び上部流体通路部1160cを含む。下部通路部1160aは、ダウンチューブ1112の上部との締り嵌め結合をもたらすような寸法にされている(図35参照)。さらに、上部通路部1160cはボールフロート1134を収容する寸法であり、漏斗型の通路部1160bはボールフロート1134を支え且つ一方通行弁を提供するように配向し、化学品濃縮液Bがダウンチューブ1112を上がって混合室MCに入ることのみを可能とし、混合室MC中の混合流体が一方通行弁を通じてダウンチューブ1112を通って容器1120に移動することを防止する。さらに、管状延在部1140の漏斗型通路部1148はボールフロート1134が上方に移動するときにボールフロート1134を支持しその上方への移動を停止するとともに下方一方通行弁に対して反対の流動動作を有する一方通行弁をもたらす。
【0112】
管状延在部1158の二つの一方通行弁は計量弁となる。特に、ボールフロート1134の移動高さHは混合室MCに分配される化学品濃縮液の量を計量するための固定容積を有する計量室Cを区画する。さらに、ボールフロート1134は液体通路1160の内径未満に寸法化されて、以下に述べる計量操作の一部の間に液体をボールフロート1134の周囲に移動させる。
【0113】
図35に示したように、上部本体部1128は下部本体部1130とは分離している。上部本体部1128は下部本体部1130と組立られたアダプタ内で連結している。例えば、フランジ部1116a及び1116bは共に接着または溶接して組立体を完成することができる。いずれの場合にも、上部本体部1128は下部本体部1130との接合は封止して混合室MCを密封しなければならない。
【0114】
プラグ状アダプタ1112はアダプタ1112の上方で且つスプレーヘッド1110の下方に位置する空気空間をスプレー瓶1102及び容器1120中の空気空間と連結するための空気通路を備えて、溶媒Aと化学品濃縮液Bの容積がスプレー瓶1102及び容器1120からそれぞれ除去されたときに、空気容積がそこに加わって液体の容積損失を埋め合わせなければならない。しかしながら、容器1120が柔軟なまたは弾力性の壁からできた容器、例えば、しぼめる容器(例えば、気球状の容器)であるならば、空気通路は容器1120に不要である。
【0115】
空気通路1162はプラグ状アダプタ1112の側部に沿って設けることができる。例えば、下部本体1130の側部にそって設けられた溝に延びる穴をフランジ1116中に設けることができる。この構造はスプレー瓶1102への空気通路を提供する。溝は、プラグ状の延在部1118に沿って延びて、また化学品濃縮液Bを収容する容器1120への空気通路を提供する。
【0116】
別の具体例において、一方通行弁を除去しまたはその位置を再調整して溶剤A及び化学品濃縮液Bの汚染を防止することも可能である。例えば、単一の一方通行弁を液体通路1138に設けることができるが、この配置は未だ混合室MC中に動作液を溶剤A及び化学品濃縮液Bとともに置いている。さらに他の好適な計量構造を工夫し、記載し図示したものに置き換えることができる。
【0117】
任意に、プラグ状アダプタ1112に弁を設けて液通路1138に達する液通路または液通路1138を通る液通路を制御(例えば、開閉)することができる。これはさらに混合室MCからの混合化学品の誤った使用及び/または漏れを防止するであろう。
【0118】
操作時、ダウンチューブ1112及び1124並びに混合室MCが装着された後、スプレーヘッド1110(図32)の操作により、液体を、支持体1146によって区画される空間隔離孔を通じて、混合室MCから上方に吸い上げ、次いで、液体通路1138を通ってスプレーヘッド1110に適当な濃度の活性成分を有する作業混合液を供給する。
【0119】
液体が混合室MCから吸引されると、一方通行弁を画定するボールフロート1132は上方に移動して溶媒Aをダウンチューブ1124、通路1156を通じて混合室MCに引き上げる。同時に、計量弁のボールフロート1134は上方に移動してボールフロート1134の上方に位置する化学品濃縮液の容量を上方に移動させて混合室MCに入れる。ボールフロート1134は上方に移動して、ボールフロート1134が漏斗型の流体通路1148によって停止されるまで、化学品濃縮液をダウンチューブ1112からボールフロート1134の下方に位置する計測室Cに引き上げる。スプレーヘッドが、各スプレーサイクルの終わりに混合室MC内での液体吸引を開放するとき(すなわち、ポンプの引き手が完全に引かれたとき)、ボールフロート1134は重力により下方に移動しつつ化学品濃縮液をボールフロート1134の外側に流して次のスプレーサイクルのために再び計測室を充満する。
【0120】
混合室に入る溶媒A及び化学品濃縮液Bは、液体通路1138を通って上方のスプレーヘッドに移動する前に、完全に混合される。さらに、混合室MCの内側に位置し且つ液体通路1138に入る隔離液体ポートを区画している空間隔離支持体1146の檻状の構造物に加えて、溶媒及び化学品濃縮液の入口位置が異なることにより混合室内で液体混合を助長するいくらかの攪拌が存在する。
【0121】
分与装置1100が使用されていないときは、混合室内の作業化学品液はボールフロート1132及び1134によってそれぞれ画定される一方通行弁によりダウンチューブ1124及び1112を通って下方に移動することができない。これは、溶媒Aを含むスプレー瓶の汚染を防止し、化学品濃縮液Bを含む容器1120が混合室MCからの作業液で汚染されることを防止する。
【0122】
ボールフロート1134上の計測室C内に位置する化学品濃縮液は、時間の経過とともにある程度混合室中の作業液と混合する。しかしながら、一回または2回のスプレーサイクルの後の操作時に、上記のように計測弁は一定容積の濃縮液を混合室に配送するように働く。
【0123】
通常の一首型のスプレー瓶を二首型のスプレー瓶に代えるための別のタイプのアダプタ1200を図38に示す。特に、アダプタ1200は液体通路1206に連結する液体通路1204を有するアダプタ本体を有する。アダプタ本体1202は、内側に螺子部が形成されたキャップ1208を備える。螺子付のキャップ1208はアダプタ本体1202と一体品として成形することができ、あるいはアダプタ本体に回転可能に結合する分離品とすることができる。アダプタ本体1202と螺子付のキャップ1208との間の結合は、従来のスプレーヘッドの内側螺子付キャップと従来のスプレーヘッドの本体と間の、相対回転及び互いの封止を可能にするタイプの結合と同一にするかまたは類似させることができる。このタイプの構造はアダプタが結合されるスプレー瓶に対するアダプタの相対的な向きを変えることを可能にする。
【0124】
内側螺子付キャップ1208は、従来の一首スプレー瓶の外側に螺子が付いた首部に連結される。アダプタ本体1202は従来のスプレーヘッドの内側螺子付キャップとの結合のための第1の外側螺子付首部1210を備える。アダプタ本体1202は、また、再使用可能な内側螺子付キャップ1214を備えることができる第2の外側螺子付首部1212を備える。あるいは、アダプタ本体1202は、別のタイプの第2の再封止可能な閉鎖物(例えば、螺子付栓及び内側螺子付首部、ねじれ開放弁、ストップコック型弁等)を備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】図1は本発明に従うスプレー瓶ディスペンサーの第一の好ましい具体例の側面図である。
【図2】図2は、図1に示されたスプレー瓶ディスペンサーから取り出された、二つの化学品リザーバ及びを小室を画定する3つの分離した室または小室を有する挿入物の透視図である。
【図3】図3は、図2に示した挿入物の平面図である。
【図4】図4は、図2に示した挿入物の底面図である。
【図5】図5は、図1に示したスプレー瓶ディスペンサーの瓶部の口によって支持される挿入物のリップを示す部分詳細図であり、リップは挿入物を瓶中に吊るしている。
【図6】図6Aは、瓶部の口の中央に位置付けられたダウンチューブを受け入れるための空の中央室を有し且つ4つの化学品リザーバを有する好ましい別の挿入物を示す。図6Bは、図2に示した挿入物の3室の代わりに、4室または小室(すなわち、3つの化学品リザーバ及び1つの空室)を有する好ましい別の挿入物を示す。
【図7】図7は、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサーの第二の好ましい具体例の側面図である。
【図8】図8は、図7に示したスプレー瓶ディスペンサーの一つのリザーバを通る詳細な部分横断面図である。
【図9】図9は、図8に示したリザーバの外側表面の正面側の透視図であり、リザーバ内の薄弱な線を示す。
【図10】図10は、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサーの第三の好ましい具体例の側面図である。
【図11】図11は、図10に示したスプレー瓶ディスペンサーの1つのリザーバの横断面図である。
【図12】図12は、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサーの第四の好ましい具体例の側面図である。
【図13】図13は、図12に示したスプレー瓶ディスペンサーの一つのリザーバを通る断面図である。
【図14】図14は、図13に示した一つのリザーバの側面図であって、瓶部の側部間を橋渡して、瓶部の側部に両端が連結するリザーバを示す。
【図15】図15は、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサーの第五の好ましい具体例の側面図である。
【図16】図16は、図15に示したスプレー瓶ディスペンサーの一つのドーナツ型のリザーバの透視図である。
【図17】図17Aは、図16に示したドーナツ型のリザーバの横断面図である。図17Bは、図16に示した別のドーナツ型のリザーバの横断面図である。
【図18】図18は、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサーの第六の好ましい具体例の側面図である。
【図19】図19は、図18に示したような挿入物の上方リザーバの断面図である。
【図20】図20は、図18に示したような挿入物の中央リザーバの断面図である。
【図21】図21は、図18に示したような挿入物の下方リザーバの断面図である。
【図22】図22は、本発明に従うスプレー瓶ディスペンサーの第七の好ましい具体例の側面図である。
【図23】図23は、図22に示した挿入物の縦断面図である。
【図24】図24は、本発明に従う機械式コネクターを有する挿入物の側面図である。
【図25】図25は、図24に示したような機械式カプラーの断面図である。
【図26】図26は、分離した再充填可能な溶媒容器及び分離した再充填可能な化学品濃縮物容器を有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの具体例の概念図である。
【図27】図27は、再充填可能な溶媒容器及び再充填可能な化学品濃縮物容器を結合して有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの具体例の概念図である。
【図28】図28は、ポンプ型スプレーヘッドに連結したダウンチューブをそれぞれ有する再充填可能な溶媒容器及び再充填可能な化学品濃縮物容器を有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの具体例の概念図である。
【図29】図29Aは、再充填できない溶媒容器及び再充填できない化学品濃縮物容器を有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。図29Bは、再充填できない溶媒容器及び再充填可能な化学品濃縮物容器を有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。図29Cは、再充填可能な溶媒容器及び再充填可能な化学品濃縮物容器を有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。
【図30】図30Aは、分離した溶媒容器及び分離した化学品濃縮物容器を有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。図30Bは、溶媒容器及び化学品濃縮物容器を結合して有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。図30Cは、より大きな分離した溶媒容器及びより小さな分離した化学品濃縮物容器を有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。図30Dは、より大きな溶媒容器及びより小さな化学品濃縮物容器を結合して有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。
【図31】図31Aは、より小さな化学品濃縮物容器をより大きな溶媒容器の底部に配置して有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。図31Bは、より小さな化学品濃縮物容器をより大きな溶媒容器の側部に配置して有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。図31Cは、より小さな化学品濃縮物容器をより大きな溶媒容器の頂部に配置して有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。図31Dは、より小さな化学品濃縮物容器をより大きな溶媒容器の中央に配置して有する、本発明に従うスプレーディスペンサーの概念図である。
【図32】図32は、本発明に従うスプレー装置の具体例の部分破断断面図である。
【図33】図33は、スプレーヘッドが除去された図32に示すスプレー装置の具体例の部分破断断面図である。
【図34】図34は、図32及び図の33に示すスプレー装置に使用されたアダプタの完全組立体の詳細断面図である。
【図35】図35は、図34に示したアダプタを分解した詳細断面図である。
【図36】図36は、図35に示した分解したアダプタの下部本体部の上面図である。
【図37】図37は、図36に示した下部本体部の側方断面図である。
【図38】図38は、従来の一首スプレー瓶を二首スプレーに置き換えるための別のタイプのアダプタの側面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
再装填可能なスプレー瓶分与装置であって、
第1首部を含むスプレー瓶と;
上記スプレー瓶の上記第1首部に接続されたスプレーヘッドと;
上記スプレーヘッドに連結され且つ上記スプレー瓶内に延びるダウンチューブと;
化学品濃縮物を含んで該化学品濃縮物を貯蔵するための複数のリザーバとを備え、
上記複数のリザーバが、スプレー瓶分与装置の複数回再装填のため、スプレー瓶分与装置に連結され、且つ上記複数のリザーバの各々に選択的にアクセスする構造を有することを特徴とする再装填可能なスプレー瓶分与装置。
【請求項1】
再装填可能なスプレー瓶分与装置であって、
第1首部を含むスプレー瓶と;
上記スプレー瓶の上記第1首部に接続されたスプレーヘッドと;
上記スプレーヘッドに連結され且つ上記スプレー瓶内に延びるダウンチューブと;
化学品濃縮物を含んで該化学品濃縮物を貯蔵するための複数のリザーバとを備え、
上記複数のリザーバが、スプレー瓶分与装置の複数回再装填のため、スプレー瓶分与装置に連結され、且つ上記複数のリザーバの各々に選択的にアクセスする構造を有することを特徴とする再装填可能なスプレー瓶分与装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【公開番号】特開2007−210682(P2007−210682A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−54702(P2007−54702)
【出願日】平成19年3月5日(2007.3.5)
【分割の表示】特願平9−507725の分割
【原出願日】平成8年7月25日(1996.7.25)
【出願人】(300083044)スプレイックス エル.エル.シイ. (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月5日(2007.3.5)
【分割の表示】特願平9−507725の分割
【原出願日】平成8年7月25日(1996.7.25)
【出願人】(300083044)スプレイックス エル.エル.シイ. (1)
【Fターム(参考)】
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