説明

動物用水入れ

猫および犬などの動物用水入れが開示される。水入れは、水タンクを含み、当該水タンクの中心には水にアクセスするための水溜め部が形成される。水タンクから水溜め部への水の流れが、バルブアセンブリによって制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動物用水入れに関する。より詳細に、しかし限定することなく、本発明は、安定しかつ携帯可能な動物用水入れに関する。
【背景技術】
【0002】
動物の餌入れおよび水入れには多くの異なるタイプの従来技術が存在する。米国特許第6,101,974号明細書に開示された水筒と水入れとの組合せによるシステムでは、ボウルは、動物が口を付ける、水を入れるための中心がくぼんだボウル状容器の壁の間に水を蓄える。壁内の貯蔵コンパートメントから凹部に水を放出するバルブシステムを有する。しかしながら、当該米国特許第6,101,974号明細書は、ボウル内の水を補充するのは手動に頼っている。バルブが手動によって開けられるときだけ水がボウルに入るので、動物は、ユーザの規則的な給水に頼ることになる。
【0003】
米国特許第7,077,074号明細書、米国特許第6,874,445号明細書、および、米国特許出願公開第2004/0182326号明細書に開示されたペットの給餌装置は、水貯蔵容器の圧力平衡によって制御される重力供給システムと、水を放流するバルブシステムとを有する。しかしながら、これらの特許文書において、水は、動物が口をつけるボウルとは別の容器に基本的に貯蔵される。水は、使用時にはボウル部分より上にある蓋部分にのみ貯蔵される。2つの部分が結合することにより、機械的に複雑になり、動物が使用するときにあまり安定しなくなる。
【0004】
米国特許第5,738,039号明細書の携帯ペットボウルは、ペットに水を与えるシステムを開示しており、当該システムでは、水は、バルブを介してボウルに供給されうる水タンクに貯蔵される。バルブを開けることによって水がボールコンパートメントに流れ始め、外気も水タンクに入り、バルブが閉まるまで水は自由に流れることができる。当該システムは、動物から要求があり次第手動で水をやることをユーザに要求し、無人の状態ではサイドボウル配置があまり安定しない。
【0005】
米国特許第4,192,256号明細書の給水装置は、開口を通じてコップ部分に水を流すことができる水タンク部分内に水を保持し、水位を保つのは圧力平衡に頼っている。装置を移動させるために開口を栓で閉じることができる。水の流れをせき止める栓システムがかなり扱い難く、ユーザが簡単に利用できない。側部の水アクセスも使用中あまり安定しない。
【0006】
米国特許第3,076,435号明細書の液体ディスペンサは、容器の壁が水タンクを形成するよう設計されており、水タンクの中心は、動物が口をつけられるようにへこんでいる。また、水位は、圧力平衡システムによって維持されている。しかしながら、補充および貯蔵目的の凹部への水の流れを制御するバルブシステムはない。水タンクの上に水を追加するための栓が1つだけある。当該ディスペンサを移動させる場合には液体がこぼれないよう注意が必要であるか、あるいは、予め空にしておく必要がある。
【0007】
米国特許第5,960,740号明細書、米国特許第5,881,670号明細書、および、米国特許第6,142,101号明細書のペット用水入れは、使用中に水が飛び散ったりこぼれたりするのを抑制する設計の水入れを開示している。本装置は、主キャビティを複数のチャンバに分割するためにボウル内でパーテーションを用いる。液体の大部分は、第2のチャンバ内にあり、当該第2のチャンバが開口を通じて液体を第1のチャンバに送る。しかしながら、本装置を移動する際に開口を閉じるバルブ手段がなく、したがって、ボウルをまず空にする必要があった。
【0008】
米国特許第5,791,287号明細書の容器は、動物が口をつけることができる液体量を減らすことによって、液体の飛び散りを減少させるよう設計された動物用水入れを開示している。これは、液体の上に浮き皿を設けることによって達成でき、これによって液体は、開口を通じて皿の上に流れるようになる。しかしながら、移動の際に液体の供給を止めるバルブ手段はない。
【0009】
米国特許第5,297,504号明細書のボウルは、移動の際にボウルを揺さぶったりぶつけたりしても液体がボウルから飛び散らないように設計された動物用ボウルである。これは、ボウル内にバッフルシステムを設けることにより達成され、当該バッフルシステムは、液飛びの方向を、開口を介してバッフルシステムの下の水タンク内に変更する。しかしながら、液体がボウルから流れ出ないようにするバルブ手段がなく、したがって、移動の際、ボウルは、こぼれないように概ね水平に保たれなければならない。
【0010】
米国特許第6,668、579号明細書の容器は、内壁と外壁との間に液体貯蔵器を有するボウルを開示している。この特許文書は、カバー、特に詳しくは充填キャップと、形成材料と、壁の厚みとを含む。しかしながら、動物用水入れの使用、あるいは、水の流れを制御するためのシステムまたはバルブに関する記載がない。
【発明の概要】
【0011】
[発明の目的]
本発明は、使用中安定し、および/または、搬送中しっかり水を保持でき、および/または、公衆に有益な選択を提供する動物用水入れを提供することである。
【0012】
本願明細書中で用いられる用語「動物用水入れ」および「水入れ」とは、動物によって消費されるためにすばやく流れる液体を入れるボウルのことを指す。液体は、水性混合液、ミルクなどのエマルジョンを含むがこれらに限定されない。したがって、本願明細書において「水」という用語は、水またはいかなる水性液体を指すために用いられる。
【0013】
1つの側面では、本発明は動物用水入れに広く存在し、動物用水入れは、水溜め部を形成する外部凹部を含む水タンクと、水タンクと水溜め部との間に水の流れを提供する開口と、開口を介した水の流れを制御するバルブアセンブリとを備える。
【0014】
好ましくは、水タンク、開口、および、水溜め部は、使用中バルブアセンブリのバルブが開いた場合、水タンク内の圧力平衡が、水溜め部内の水位を維持するよう配列される。
【0015】
好ましくは、バルブアセンブリは、2つの変更可能な位置を有し、第1の変更可能な位置は、水タンクから水溜め部への水流をせき止めて水で密閉した水タンクを提供し、第2の変更可能な位置は、水タンクから水溜め部への水流を許容する。
【0016】
好ましくは、水タンクは、さらなる入水口を有する。
【0017】
好ましくは、入水口は、シールキャップを有する。
【0018】
好ましくは、シールキャップは、バルブアセンブリの構成要素である。
【0019】
好ましくは、バルブアセンブリは、水タンクから水溜め部への水の流れを制御する回転式バルブ部材を含む。
【0020】
より好ましくは、バルブアセンブリは、水タンクから水溜め部への水流を制御する回転式バルブ部材を含み、使用中、シールキャップは回転式バルブ部材と回転可能に係合する。
【0021】
好ましくは、水タンクは、取り外し可能な部分を有し、当該取り外し可能な部分を取り外すと、クリーニングするために水タンクにアクセスできる。
【0022】
好ましくは、取り外し可能な部分は、水タンクの基部である。
【0023】
好ましくは、動物用水入れは、水フィルタをさらに備える。
【0024】
さらに好ましくは、水フィルタは、使用中に水タンクから水溜め部への水の流れが水フィルタを通過するよう、水タンクと水溜め部との間に配置される。
【0025】
好ましくは、水タンクは、略ドーナツ形である。
【0026】
好ましくは、水溜め部に配置されるのに適したさらなるボウルを備える。
【0027】
本発明の他の側面は、ボウル安定化デバイスに広く存在し、ボウル安定化デバイスは、中心部がボウルを支持するよう適合された略ドーナツ形容器を備える。
【0028】
好ましくは、略ドーナツ形コンテナは、少なくとも1つの取り外し可能なキャップを介して水を注入できる少なくとも1つの中空部分を有する。
【0029】
本発明の他の側面は、餌入れを安定させる方法に広く存在し、餌入れは、ボウルを支持するよう適合されたドーナツ形容器の中心に配置される。
【0030】
好ましくは、略ドーナツ形のコンテナは、少なくとも1つの取り外し可能なキャップを介して水を注入することができる少なくとも1つの中空部分を有する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
以下に本発明の好適な形態を添付の図面を参照して説明する。
【0032】
【図1】好適な実施形態の上面図である。
【0033】
【図2】好適な実施形態の上半分の等角図である。
【0034】
【図3】好適な実施形態の下半分の等角図である。
【0035】
【図4】好適な実施形態の断面図である。
【0036】
【図5】好適な実施形態の等角断面図である。
【0037】
【図6】好適な実施形態のバルブアセンブリの内部構成要素の側面図である。
【0038】
【図7】好適な実施形態の分解図である。
【0039】
【図8】好適な実施形態の等角図である。
【0040】
【図9】好適な実施形態の上面図である。
【0041】
【図10】好適な実施形態の分解図である。
【0042】
【図11】好適な実施形態での断面図である。
【0043】
【図12】好適な実施形態の等角断面図である。
【0044】
【図13】好適な実施形態のバルブアセンブリの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図を参照すると、動物用水入れの好適な実施形態が非限定的な例として示される。図1は、本実施形態では略ドーナツ形状である水入れ100の上面図であり、水タンク101は円環体の内部体積によって形成されているが、本発明の水入れは形状的に制限されないことを理解されたい。動物が口をつける液体用水溜め部は、ボウルの中心の、一体的な基部を有するドーナツ形リングによって囲まれるキャビティ内にある。水溜め部をボウルの中心に配置し、水溜め部の周りの水タンクの重心を比較的低くすることによって、使用中におけるボウルの安定性が増す。水入れの上部の開口の周りにはバルブアセンブリ(図には示されていない)を配置するフランジ103が設けられている。
【0046】
図2は、水入れの水タンクおよび水溜め部の上半分104の等角図であり、水タンクから水溜め部に至る開口105が示されている。当該開口の高さは、水溜め部内の使用中の水位を決定する。
【0047】
図3は、水タンクの下半分106の等角図であり、バルブアセンブリのシート107が示されている。水タンクの下半分の外側表面にあるフランジ108も示されており、当該フランジは、上半分104と嵌合して水による密閉を提供する。好ましくは、Oリングまたはガスケットなどのさらなるシール手段が用いられて水による密閉を確実にする。二等分104および106を共に保持するさまざまな手段が考えられ、例えば、クリップ、ボルト、および、ネジなどである。ネジまたはボルトなどの手段を固定するための孔109が示されている。
【0048】
水溜め部を含む水タンクは、いかなる適切な材料から形成されてよく、好ましくは、食品用ポリマー、より好ましくは、食品用ポリプロピレンから形成されてよい。好適な実施形態では、水タンクは、例えば、射出成形、吹き込み成形、および、熱成形のような成形技術によって二等分104および106に形成される。好ましくは、食品用ポリプロピレンの射出成形は、二等分104および106を形成するために用いられ、二等分104および106は、ファスナを用いて取り外し可能に結合されうる。別の実施形態では、回転成形のような技術を用いて中空の水タンクが一体成形されてよい。
【0049】
図4および図5は、組み立てられた水入れの断面図を示し、上下二等分内に形成された水タンクが見え、バルブアセンブリの詳細も示されている。
【0050】
図4にはっきりと示されているように、好適な実施形態の水溜め部を画定するキャビティの底面は、凸面であり、さらなる剛性および支持体を提供する。水タンクは、水溜め部の下にも延び、低重心、および、より大きい安定性の維持を助ける。
【0051】
好適な実施形態では、バルブアセンブリは、複数の構成要素を有し、特に水タンクの構成要素に成形されるバルブ本体を含む。別の実施形態では、バルブアセンブリは、水タンクおよび/または水溜め部に嵌合されて水溜め部への水の流れを制御する完全に別個の構成要素を備えてよい。
【0052】
好適な実施形態では、バルブアセンブリは、プラグ弁として機能し、その場合、略円筒状のプラグ112は、バルブ本体内で回転する。バルブ本体は、水タンクの下半分内のバルブシート107と、水タンクの上半分におけるフランジセクション103とを結合させることにより形成される。バルブプラグ112の下半分における口が水タンクと水溜め部との間の開口105とぴったり合う場合、バルブは開状態にある。バルブプラグ112における口が開口105とぴったり合わない場合、バルブは閉位置にある。
【0053】
シールキャップ111がバルブプラグ112と嵌合することによって、シールキャップを回転させ、バルブプラグも回転する。シールキャップ111は、水タンクを満たすかまたは空にできるよう取り外し可能である。バルブが閉位置にある場合、充填位置とも言って、水タンク110から水溜め部102への水の流れは遮断される。バルブが当該位置になく、シールキャップ111が取り外されている場合、液体は、水溜め部には入らずに開口103を介して水タンクに注がれてよい。あるいは、バルブが閉位置にある場合、開口を介して液体が注がれることによって水タンクが満たされ、水溜め部が満たされる。なお、水溜め部は、開口105の高さによって維持される通常の水位より高いレベルまで満たされてよい。
【0054】
したがって、水タンクが満たされた後、シールキャップは、水溜め部へは開口105を介してのみ開いているよう、水タンク110を密封すべく元の位置に戻される必要がある。水タンクが満たされ、バルブが開けられた場合、水溜め部102内の液体は、液体が水タンク内にある限りは開口105の高さまで継続的に補充されるだろう。
【0055】
水タンク内の圧力平衡は、水タンク内の潜在的な真空力によって、開口105の高さより上に水が行くことを防止し、ここでは、真空は、水タンクから水が流れ出て水溜め部まで行き、開口を通じて空気が入れなくなった場合に生じる。
【0056】
好適な実施形態におけるバルブアセンブリの内部構成要素が図6に示されており、上部は取り外し可能なシールキャップ111であり、キャップがあるべき場所にある場合に水による密閉を提供するゴムシール113を有する。下部は、バルブプラグ112であり、シールキャップ111と嵌合する。クリップ116が、バルブプラグ112の下の部分に含まれ、バルブプラグをバルブ本体内に保持しかつ位置を定める。
【0057】
動物用水入れの好適な実施形態の分解図が図7に示されている。固定手段は、小ネジであり、上下2等分のプラスチックネジ孔109に収容される金属ねじ込みインサート115と係合する。あるいは、ネジは、プラスチックに直接ねじ込まれるか、または、止め孔に配置されたナットにねじ込まれてよい。他の固定方法は、クリップによって互いと直接付着するか、または、二等分が直接嵌合するよう互いの中心部分で直接接着する上下二等分を含む。あるいは、単一のネジまたは蝶ナットのような単一の中心アタッチメントである螺着が二等分の取り外しおよび分離をより簡単にするために用いられてよい。
【0058】
好ましくは、固定手段が開放されることによってクリーニングのために水タンクの内部へのアクセスを提供してよい。この特徴により、ユーザは、より清潔で健康的な環境を動物に対してより簡単に与えることができる。
【0059】
好適な実施形態では、底部106の基部は、使用中にさらなる安定性を提供する滑り止め付きゴム足部116を受け入れる凹部を有する。あるいは、滑り止めパッドのような、滑りを抑制する他の方法が用いられてよく、水入れの下側に取り付けられるか、あるいは、水入れが単に滑り止めパッドの上に配置されてもよい。
【0060】
水入れを用いる動物のサイズおよびタイプは、水入れの形状およびサイズに影響を及ぼす。動物が大きければ十分な水を保持するために水入れも大きくなり、動物が小さければ、当該動物が簡単に口を付けられるように水入れも小さくなるかまたは背が低くなる。大型犬のほうが猫よりも図1の円環状のボウルの中心に口をつけるのが簡単であろう、というように形状を考慮することも必要である。さらに、猫にとっての水入れの安定性レベルは大型犬と同じでなくてよいので、最適設計は大型犬ほど厳しくなくてよい。小動物にとっての口のつけやすさを向上させる1つの手段としては、水溜め部を画定するキャビティを水タンクの中心から離すことであってよい。これによって、水溜め部により簡単に口をつけられる少なくとも1つの位置を水入れの外周において得ることができる。例えば、図1に示す実施形態は、水溜め部の中心を移動させて偏心略ドーナツ形水入れを形成することによって修正してもよい。これによって、外側の水タンクの一部は、水タンクの残りの部分より小さい直径を有するようになる。猫などの小動物は、薄いおよび/または背が低い部分においてより簡単に水溜め部に口をつけることができる。水入れの中心位置から重心がわずかにずれはするものの、安定性のわずかな低下は小動物にとっての口のつけやすさの向上で帳消しにできる。他の実施形態は、楕円形の水入れを含み、その場合、楕円形水タンクのとがった端部は、薄くおよび/または背が低く、それによって水溜め部に口がつけやすくなっている。他の実施形態では、水タンクの一部を低くすることによって水溜め部に口がつけやすくする。
【0061】
好ましくは、水入れは、水フィルタを有する。水フィルタが水タンクの内部に配置されることによって時間の経過と共に水タンク内の水がろ過される。あるいは、フィルタが水タンクの入口に配置されることによって水タンクを満しながら水をろ過することができるが、水タンクを満たす速度は遅くなる。フィルタは、水タンクと水溜め部との間に配置され、水タンクから水溜め部に水が入るときに水がろ過されるのが好ましい。
【0062】
本発明200の他の好適な実施形態が図8に示されている。図9は、本実施形態の上面図である。本実施形態では、バルブ構成要素は、バルブキャップ囲い201の外部に示されるような、3つの異なる位置に回転するように設計されている。図10の分解図は、バルブ本体210内で回転可能なバルブプラグ209と係合するシールキャップ202を示す。出水口を有するバルブ本体210は、基部205のバルブシート211内に配置されている。本実施形態では、上部と接続するフィルタキャップ208を有するフィルタ207も備える。フィルタキャップ208は、バルブアセンブリからフィルタを取り外す場合にユーザによって把持されうる突起を有する。ボウルの上部203は、少なくとも1つのアタッチメントポイント206を介してボルトのネジのような固定手段によって基部205に取り付けられる。本実施形態には、水入れの周囲に取り付けられる外側ディスプレイ構成要素204が含まれる。当該ディスプレイ構成要素は、水入れのブランド提示目的、あるいは、カスタマイズまたは個人専用のものとするために用いられてよい。ディスプレイ構成要素は、簡単に取り替えられるよう設計されているので、ユーザは好みに応じて構成要素を選ぶことができる。これによって、例えば、異なる色のディスプレイ構成要素を用いて、または、ボウルの使用者であるペットの名前を入れて水入れをカスタマイズすることができる。
【0063】
本実施形態の水入れの断面図が図11および12に示されている。本実施形態では、一方の側のボウル壁の高さは、バルブアセンブリが配置される反対側より低くなっている。これによって、小動物が水タンクに簡単に口をつけられるようになる。シールキャップの形状は、ユーザが当該シールキャップを握り、水タンクを満たすまたは空にするためのバルブアセンブリから取り外せるように設計されることが好ましい。水タンクが満たされるかまたは空にされるべきとき、ユーザは、フィルタキャップ207の突起をつかむことによってフィルタを取り外してよい。使用中、水タンクからの水はフィルタを通過して、出水口212を介して水溜め部に入る。図12に示されるように、バルブアセンブリは水が水溜め部へと流れることができる'オン'位置にある。バルブの開口209は、出水口と位置合わせされている。当業者であれば、使用されうるバルブ設計およびバルブ開口のさまざまな構成が存在することを理解できよう。好適な一実施形態では、バルブは、'オン'位置にある第1のバルブ開口が出水口と位置合わせされることによって水がバルブから水溜め部に流れることができ、その一方で第2のバルブ開口が水タンクの開口と位置合わせされることによって水が水タンクからバルブへと流れることができるように構成される。その後、バルブが'充填'位置に回転すると、第1のバルブ開口は、もう出水口とは位置合わせされておらず、水タンクの開口と位置合わせされている。これによって、シールキャップが外されたことによってバルブアセンブリに流れ込んだ水は、水溜め部を満たさずに水タンクを満たすようになる。第3の位置合わせが用いられた場合、バルブを介した水の流れはなく、シールキャップにおけるオプションのタブがキャップを取り外せないように位置合わせされる。この位置合わせでは、バルブは、'ロックされた'位置にある。
【0064】
図13は、本発明の好適な実施形態のバルブアセンブリを示し、バルブ開口213によって水がフィルタを介してバルブに流れ込む。本実施形態では、バルブアセンブリは、水溜め部に通じる出水口212へと水の流れを導く突出したチャネルを有する。
【0065】
別な構成要素としては、水入れの水溜め部を画定するキャビティ内に収まるよう設計されたさらなる別個のボウルが含まれる。当該さらなるボウルは、単体で使用中に動物によってあちこちに動かしたりはねとばしたりされてもよい餌入れとして用いられうる。本発明の水入れの中にこのような餌入れを置くことによって、餌入れが水入れに追加されれてかさを増やすことなく餌入れはさらに安定する。餌入れは、水入れと同じ材料を含むいかなる適切な材料によって形成されてよい。セラミックまたは磁器のようなより審美的な材料が餌入れとして用いられることが好ましい。使用中、水溜め部内に水が保持され、餌入れが水溜め部内に配置されている場合、餌入れの周りの水は、餌入れに近づこうとするアリなどの虫が這い入るのを防ぐのに役立ちうる。
【0066】
別な実施形態では、水タンクから水溜め部への水の流れを供給するバルブまたは開口を有さないことを除き、図1から5に示された水入れとほぼ同じ形状で製造されうる容器が示されている。使用中、水タンクが水で満たされることによって余分な重量が加えられることに代わり、上記餌入れのようなさらなるボウルが容器の水溜め部を画定するキャビティ内に配置されてよい。本実施形態におけるボウルの目的は、餌を食べている動物によって餌入れが動かされたりはねとばされたりしないよう餌入れに安定性をもたらすことである。本実施形態では、図1から5に示されるのと同様のドーナツ形のボウルのような容器は、キャップ付きの単一の入水口を備えることによって、円環体で形成された水タンクが水で満たされ、重量と安定性とを提供する。使用中、餌入れのようなさらなるボウルは中心に配置されることによって非常に安定する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水溜め部を形成する外側凹部を有する水タンクと、
前記水タンクと前記水溜め部との間の水流を提供する開口と、
前記開口を介しての前記水流を制御するバルブアセンブリと
を備える動物用水入れ。
【請求項2】
前記水タンク、前記開口、および、前記水溜め部は、前記バルブアセンブリのバルブが開いている場合、前記水タンク内の圧力平衡が前記水溜め部内の水位を維持するように配列される 請求項1に記載の動物用水入れ。
【請求項3】
前記バルブアセンブリは、2つの変更可能な位置を有し、第1の変更可能な位置は、前記水タンクから前記水溜め部への前記水流をせき止めて水で密閉した水タンクを提供し、第2の変更可能な位置は、前記水タンクから前記水溜め部への前記水流を許容する、請求項1または2に記載の動物用水入れ。
【請求項4】
前記水タンクは、さらなる入水口を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の動物用水入れ。
【請求項5】
前記入水口は、シールキャップを有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の動物用水入れ。
【請求項6】
前記シールキャップは、前記バルブアセンブリの一構成要素である、請求項1から5のいずれか一項に記載の動物用水入れ。
【請求項7】
前記バルブアセンブリは、前記水タンクから前記水溜め部への前記水流を制御する回転式バルブ部材を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の動物用水入れ。
【請求項8】
前記バルブアセンブリは、前記水タンクから前記水溜め部への前記水流を制御する回転式バルブ部材を有し、
使用中、前記シールキャップは、前記回転式バルブ部材と回転可能に係合する、請求項1から6のいずれか一項に記載の動物用水入れ。
【請求項9】
前記水タンクは、取り外し可能な部分を有し、前記取り外し可能な部分を取り外すと、クリーニングするために前記水タンクにアクセスできる、請求項1から8のいずれか一項に記載の動物用水入れ。
【請求項10】
前記取り外し可能な部分は、前記水タンクの基部である、請求項9に記載の動物用水入れ。
【請求項11】
水フィルタをさらに備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の動物用水入れ。
【請求項12】
前記水タンクと前記水溜め部との間に水フィルタが配置され、使用中、前記水タンクから前記水溜め部へと流れる水は前記水フィルタを通過する、請求項1から10のいずれか一項に記載の動物用水入れ。
【請求項13】
前記水タンクは、略ドーナツ形である、請求項1から12のいずれか一項に記載の動物用水入れ。
【請求項14】
前記水タンクのドーナツ形部分の直径は、前記ドーナツ形部分の外周において変化する、請求項13に記載の動物用水入れ。
【請求項15】
前記水溜め部の中心は、前記水入れの中心から離れている、請求項1から14のいずれか一項に記載の動物用水入れ。
【請求項16】
前記水溜め部内に配置されるのに適したさらなるボウルをさらに備える、請求項1から15のいずれか一項に記載の動物用水入れ。
【請求項17】
図面および/または例に関連して実質的に本願明細書に記載されるような水入れ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2010−521963(P2010−521963A)
【公表日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−554471(P2009−554471)
【出願日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【国際出願番号】PCT/NZ2008/000056
【国際公開番号】WO2008/115081
【国際公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(507232102)セイ システムズ リミテッド (2)
【Fターム(参考)】