説明

口栓ユニット、口栓付き包装容器及びこれを製造する方法

【課題】口栓付き包装容器において、溶液から添加物を分離密封して収容でき且つ飲用時には開栓動作のみで異物を混入させることなく溶液中に添加物を放出できるようにする。
【解決手段】口栓ユニット12は、包装容器に取り付けられる注出ピース18と、注出ピース18に設けられた雄ねじ部28に螺合されるキャップ20と、閉鎖端52とこれと反対側に位置する開放端54とこれを封鎖するための裂開可能な封鎖部材68とを有したカートリッジ22と、注出ピース18内に設けられた裂開用爪40とを備える。注出ピース18の内周面とカートリッジ22の外周面とに、注出ピース18の雄ねじ部28と逆の巻き方向のねじ部が設けられ、キャップ20とカートリッジ22の閉鎖端52が係合しており、キャップ20を開栓方向に回転させると、カートリッジ22が注出ピース18内でキャップ20から離れる方向に移動して封鎖部材68が裂開用爪40によって裂開される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装容器の注出口に取り付けられる口栓ユニットに関する。また、本発明は、包装容器の注出口に口栓ユニットが取り付けられた口栓付き包装容器及びこれを製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲料製品は、工場で調合された飲料を缶、ビン又はペットボトルなどの容器に充填した状態で販売されていた。しかしながら、飲料製品の内容物(飲料)は、経時変化を起こすため、賞味期限が短いという問題があった。このため、内容物を飲用水と粉末とに分けて収容し飲む直前にこれらを混合させることにより内容物の劣化を抑制することができるようにした飲料容器やキャップが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1は、ボトルの口部に挿入する外筒を備えた親キャップとその外筒に挿入して原料収納部となる内筒を備えた子キャップと内筒の下端開口を封止する底蓋とによりキャップを構成し、子キャップを親キャップの外筒に対して開く方向に回すことにより子キャップが親キャップに対して上昇して底蓋が親キャップの外筒によって内筒から脱落されて内筒内の原料がボトル内に放出されるようにしたボトルキャップを開示している。また、特許文献2は、上部が開口し底面に機械的弱点部が設けられている略筒状の収納部を有し飲料容器の瓶口に螺着される内部キャップと、内部キャップの機械的弱点部を破断させる下方突出部を設けた外部キャップとによりキャップを構成し、飲用時に外部キャップを内部キャップに対して押し下げて外部キャップの下方突出部により内部キャップの機械的弱点部を破断させて収納部に収納された粉末茶を飲料水に落下、混合させるようにした飲料容器のキャップ構造を開示している。さらに、特許文献3は、ボトルのネックに螺合されボトル内の空洞へ開口する原料投入孔を形成した下部キャップ部材と、下部キャップ部材に螺合され原料収容室と原料収容室に開口する連通孔とを有した上部キャップ部材と、原料収容室を外部から閉鎖するプラグとによりボトルキャップを構成し、原料投入孔と連通孔とを離間せることにより原料収容室を閉鎖しておき、飲用時に上部キャップ部材を下部キャップ部材に対して回転させて原料投入孔と連通孔とを直接対向させ、原料収容室の原料をボトル内の水と混合溶解させるようにしたボトルキャップを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−106888号公報
【特許文献2】特開2005−22706号公報
【特許文献3】特開2006−151412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示のボトルキャップのように、飲用時に子キャップの内筒を封止するための底蓋のような異物が容器内に落下するタイプのボトルキャップは、落下した底蓋のような異物の誤飲を引き起こす可能性がある。また、特許文献2に開示のキャップ構造のように、粉末をボトル内に放出させるために、ボトルからキャップを外す動作と別に、飲用時に外部キャップを内部キャップに対して押し下げて機械的弱点部を破断させるなどの付加的な動作が必要なボトルキャップは、飲用時に必要な動作が多くなり不便であるという問題がある。さらに、特許文献3に開示のボトルキャップのように、孔同士を整列させることにより原料収容部の原料粉末をボトル内に開放するボトルキャップは、原料収容部の密封性の点で問題がある。
【0006】
よって、本発明の目的は、従来技術に存する問題を解消して、キャップにより閉栓される包装容器において、溶液から添加物を分離密封して収容でき且つ飲用時には開栓動作のみで異物を混入させることなく溶液中に添加物を放出できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、一つの態様において、一端部と他端部とを有し前記一端部を包装容器に挿入された状態で該包装容器に取り付けられる概略筒形状の注出ピースと、該注出ピースの前記他端部に設けられた雄ねじ部に螺合されるキャップと、閉鎖端と該閉鎖端と反対側に位置する開放端と該開放端を封鎖するための裂開可能な封鎖部材とを有し前記包装容器の内容物への添加物を内部に封入することができるようになっている概略円筒形状のカートリッジと、前記注出ピース内に設けられた裂開用爪とを備え、前記注出ピースの少なくとも一部の内周面と前記カートリッジの少なくとも一部の外周面とに、前記注出ピースの雄ねじ部のねじ山と逆の巻き方向のねじ山を有した対応するねじ部が設けられ、前記注出ピースに前記キャップが螺合されているときに前記キャップが前記カートリッジの前記閉鎖端と係合するようになっており、前記キャップを開栓方向に回転させると、前記キャップと前記カートリッジとの係合により前記カートリッジが前記注出ピース内で回転しつつ前記キャップから離れる方向に移動し、前記封鎖部材が前記裂開用爪に当接して裂開されるようになっている口栓ユニットを提供する。
【0008】
上記口栓ユニットは、封鎖部材により封鎖されたカートリッジ内に添加物を密封状態で収容することができる。また、開栓のために注出ピースに対してキャップを回転させる動作に伴ってカートリッジが注出ピース内でキャップから離れる方向に移動し封鎖部材が裂開されることにより、カートリッジ内の添加物が包装容器内に放出される。さらに、カートリッジからの添加物の放出は、開栓動作に伴って行われる注出ピース内でのカートリッジの移動により裂開用爪で封鎖部材を裂開させることにより行われる。
【0009】
上記口栓ユニットでは、前記カートリッジの前記閉鎖端に凹部が形成され、凹部の周面に、前記カートリッジの長手軸線方向に延びる係合爪が形成されていると共に、前記キャップが該キャップの閉鎖端から前記キャップの内部に向けて軸線方向に延びる係合突起を備えており、前記キャップが前記注出ピースに螺合されたときに前記係合突起が前記カートリッジの前記係合爪に係合できるようになっていることが好ましい。また、前記係合突起及び前記係合爪がラチェット歯形状であり、前記キャップを閉栓方向に回転させるときには前記係合突起が前記係合爪を乗り越えて移動することを許容される一方、前記キャップを開栓方向に回転させるときには前記係合突起が前記係合爪を乗り越えて移動することが防止されるようになっていることがさらに好ましい。
【0010】
本発明は、別の態様において、上記口栓ユニットが包装容器又は包装袋に取り付けられている口栓付き包装容器又は口栓付き包装袋を提供する。
【0011】
また、本発明は、他の態様において、上記口栓付き包装容器を製造するための方法であって、包装容器の注出口に注出ピースを取り付けるステップと、前記注出ピースを通して前記包装容器内に内容物を充填するステップと、カートリッジが完全に前記注出ピース内に収容されるまでカートリッジを回転させながら前記注出ピース内に挿入するステップと、前記注出ピースの雄ねじ部にキャップを螺合して前記キャップと前記カートリッジとを係合させるステップとを含む口栓付き包装容器を製造するための方法を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、封鎖部材により封鎖されたカートリッジ内に添加物を収容することができるので、飲用前には、容器の内容物から分離した状態で高い密封性をもって添加物を収容することができる。また、開栓のために注出ピースに対してキャップを回転させる動作によりカートリッジ内の添加物が包装容器内に放出されるので、飲用時に開栓動作以外の付加的な動作が必要になることもない。さらに、カートリッジからの添加物の放出は、カートリッジから封鎖部材を脱落させるのではなく、裂開用爪による封鎖部材の裂開により行われるので、包装容器内に落下する異物を発生させることもない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施形態による口栓ユニットの長手方向断面図である。
【図2】図1の口栓ユニットの注出ピースの側面図である。
【図3】図2の注出ピースの長手方向断面図である。
【図4】図2の注出ピースのカートリッジ上昇停止突部を示す上面図である。
【図5】図1の口栓ユニットにおける閉栓時における閉栓キャップの係合突起とカートリッジの係合爪との関係を示す線図である。
【図6】図1の口栓ユニットにおける開栓時における閉栓キャップの係合突起とカートリッジの係合爪との関係を示す線図である。
【図7】本発明による口栓ユニットを用いた口栓付き包装容器の製造方法を示すフローチャートである。
【図8】本発明による口栓ユニットを用いた口栓付き包装容器の全体構成を示す斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施形態による口栓ユニットの長手方向断面図である。
【図10】図9の口栓ユニットの抽出ピースの側面図である。
【図11】図9の線XI−XIにおける断面図である。
【図12】図9の線XII−XIIにおける断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明に係る幾つかの実施の形態を詳しく説明する。
口栓付き包装容器又は包装袋10は、図8に示されているように、プラスチック等から作成された口栓ユニット12と、プラスチック等から作成された密閉袋形状の包装容器又は包装袋14(以下、単に、包装容器と記載する。)とからなり、密閉した状態で包装容器14内に内容物を収容、保持するために使用される。例えば、内容物は飲料製品などである。
【実施例1】
【0015】
図1〜図6には、本発明の第1の実施形態による口栓ユニットが示されている。図1を参照すると、口栓ユニット12は、包装容器14の注出口16に取り付けられる概略筒形状の注出ピース18と、注出ピース18に螺合され注出ピース18を閉栓する閉栓キャップ20と、注出ピース18内に挿入され収容されている概略円筒形状のカートリッジ22とから構成される。
【0016】
注出ピース18は、包装容器14の内部に挿入される略円筒形状のストロー部24と、ストロー部24の反対側に位置し包装容器14の外部に突出するように配置される略円筒状の口部26とを含む。口部26の外周面には、螺旋状の雄ねじ部28が形成されており、この雄ねじ部28に対応する雌ねじ部46が内側に形成された閉栓キャップ20をこれに螺合できるようになっている。雄ねじ部28は、1条のねじ山により形成されていてもよく、多条のねじ山により形成されていてもよい。また、図2に示されているように、口部26の雄ねじ部28には、注出ピース18の長手軸線方向に延びる溝28aが設けられていてもよい。
【0017】
注出ピース18の口部26の下端部には、外周面から側方へ水平に延びる一対の扇状のストッパ30が設けられており、閉栓キャップ20の開放端に当接して閉栓キャップ20の位置を規制するようになっている。一方、ストロー部24の下端には吸込み口32が設けられている(図1参照)と共に、ストロー部24の周壁部には一つ又は複数の側穴34が設けられており、包装容器14の内容物がこれら吸込み口32及び側穴34を通じてストロー部24内に流入できるようになっている。
【0018】
注出ピース18の口部26のストッパ30とストロー部24との間には、注出ピース18の外周部から外方に向けて水平に延びる八角形平板状の三つの台座36と、台座36の下方に位置し包装容器14の注出口16に嵌合する取付部38とが形成されている。取付部38は、包装容器14の注出口16の周囲の包装材を貼り付け易いように外周部から両側方に向けて突出する一対の板状耳部を備えていることが好ましい。
【0019】
注出ピース18の内部には、後述するカートリッジ22の封鎖部材68を裂開させるための裂開用爪40がさらに設けられている。本実施形態では、裂開用爪40は、注出ピース18のストロー部24の下端に設けられた吸込み口32に設けられており、吸込み口32の周縁部から注出ピース18の口部26に向けて延びている。しかしながら、裂開用爪40は、カートリッジ22の封鎖部材68を裂開させることができるように配置されていれば、裂開用爪40の設置場所は特に限定されない。
【0020】
また、図1及び図3に示されているように、注出ピース18の内周面には、口部26の外周面に設けられた雄ねじ部28及び閉栓キャップ20に設けられた雌ねじ部46のねじ山と逆の巻き方向のねじ山を有した螺旋状の雌ねじ部42が形成されており、後述するカートリッジ22の雄ねじ部56がこれに螺合できるようになっている。本実施形態では、注出ピース18の雌ねじ部42は口部26の内周面に設けられているが、カートリッジ22の雄ねじ部56と螺合できれば、注出ピース18の雌ねじ部42は、口部26以外の注出ピース18の内周面に設けることも可能である。
【0021】
さらに、この口部26の内周面の雌ねじ部42のすぐ上に、図3及び図4に示されているようなカートリッジ上昇停止突部44が設けられている一方、裂開用爪40よりも上方のストロー部の内周面には、半径方向内方に僅かに突出するカートリッジ下降停止突部45が設けられている。カートリッジ上昇停止突部44は、ラチェット歯のような形状をしており、後述する閉栓キャップ20を注出ピース18の口部26に螺合させて注出ピース18を閉栓するときに、注出ピース18内でカートリッジ22が上昇して注出ピース18から突出することを防止する機能を果たす。また、カートリッジ下降停止突部45は、リング形状を有しており、拡大頭部58を含むカートリッジ22の全体が注出ピース18内に完全に収容されるまで注出ピース18内にカートリッジ22を挿入するとき、カートリッジ22の開放端54の封鎖部材68が裂開用爪40に接触する前に封鎖部材68によって封鎖されるカートリッジ22の開放端54の周縁部に当接するようになっており、カートリッジ22の挿入時に封鎖部材68が裂開用爪40によって裂開させられることを防止する機能を果たす。しかしながら、カートリッジ上昇停止突部44及びカートリッジ下降停止突部45は必須の構成ではなく、これを省略することも可能である。
【0022】
閉栓キャップ20は、略カップ形状を有しており、注出ピース18の口部26に螺合してこれを閉栓する。閉栓キャップ20の内周面には螺旋状の雌ねじ部46が形成されており、注出ピース18の口部26の雄ねじ部28に螺合できるようになっている。閉栓キャップ20の雌ねじ部46は、注出ピース18の口部26の雄ねじ部28に対応していれば、一条のねじ山によって形成されていてもよく、多条のねじ山によって形成されていてもよい。注出ピース18の口部26の雄ねじ部28と同様に、閉栓キャップ20の雌ねじ部46に軸線方向に延びる溝(図示せず)が設けられていてもよい。また、閉栓キャップ20の外周面には、閉栓キャップ20の把持及び回転を容易にさせるために、周方向に等間隔で離間して設けられ各々が軸線方向に延びる複数のリブ48が形成されている(図1参照)。
【0023】
さらに、図1に示されているように、閉栓キャップ20の内部には、閉栓キャップ20の閉鎖端面20a(図1中の頂面)から閉栓キャップの軸線方向(又は螺合軸線方向)に延びる係合突起50が設けられている。係合突起50は、注出ピース18の口部26に螺合されたときに注出ピース18内に挿入されたカートリッジ22の端部に係合し、閉栓キャップ20の回転に伴ってカートリッジ22を回転させることができるようになっている。本実施形態では、周方向に等間隔で離間して四つの係合突起50が設けられているが、係合突起50は四つより多くてもよく、四つより少なくてもよい。係合突起50は、ラチェット歯形状を有していることが好ましい。なお、係合突起50の長さは、後述する封鎖部材68が裂開用爪40によって裂開される位置までカートリッジ22が注出ピース18内を移動したときに、係合突起50がカートリッジ22の端部になお係合し続けられるように定められる。
【0024】
カートリッジ22は、閉鎖端52とこれと反対側に位置する開放端54とを有した概略円筒形状であり、その外周面の少なくとも一部には、螺旋状の雄ねじ部56が設けられている。カートリッジ22の雄ねじ部56は、注出ピース18の口部26の外周面に設けられた雄ねじ28部及び閉栓キャップ20に設けられた雌ねじ部46のねじ山と逆の巻き方向のねじ山によって形成されており、注出ピース18の内周面に設けられた雌ねじ部42に螺合するようになっている。カートリッジ22の閉鎖端52は、その外周形状が円錐形状に先端に向かって先細になっており、その先端にカートリッジ22の残余の部分よりも大きな直径を有した拡大頭部58が接続されている。この拡大頭部58には凹部60が形成されており、その凹部60の周面に、カートリッジ22の長手軸線方向に延び且つ半径方向内向きに突出した係合爪62が設けられている。本実施形態では、周方向に等間隔で離間して四つの係合爪62が設けられているが、係合爪62は閉栓キャップ20の係合突起50と係合できるようになっていればよく、係合爪62の数は四つより少なくてもよく、四つより多くてもよい。しかしながら、係合爪62の数は、閉栓キャップ20の係合突起50の数と等しいことが好ましい。また、係合爪62は図5及び図6に示されているようにラチェット歯形状をしていることが好ましい。なお、拡大頭部58がカートリッジ22の残余の部分よりも大きな直径を有していることにより、カートリッジ22の残余の部分の外周面と注出ピース18の内周面とが確実に離間し、この間を包装容器14内の内容物が流通しやすくなる。また、係合爪62は凹部60の上端周辺のみに配置してもよい。
【0025】
カートリッジ22の閉鎖端52には、拡大頭部58と円錐形状部とによりくびれ部が形成されることになる。拡大頭部58のくびれ部側の端面には拡大頭部58の凹部60内とくびれ部とを連通させるための複数の連通孔64が設けられている。この連通孔64の存在により、注出ピース18内にカートリッジ22が挿入された状態でも、吸込み口32及び側穴34から注出ピース18の内周面とカートリッジ22の外周面との間を通って吸入される包装容器14内の内容物が注出ピース18の口部26に到達しやすくなる。しかしながら、連通孔64が設けられていない場合でも、吸込み口32及び側穴34から注出ピース18の内周面とカートリッジ22の外周面との間を通って吸入される包装容器14内の内容物は、注出ピース18の雌ねじ部42とカートリッジ22の雄ねじ部56との間を通って注出ピース18の口部26に到達することができるので、連通孔64は必ずしも設けられる必要はない。なお、くびれ部は強度が他の部分に比べて弱くなるので、くびれ部には、くびれ部の補強のために、図1に示されているように、カートリッジ22の長手軸線方向に延びるリブ66が設けられることが好ましい。
【0026】
一方、カートリッジ22の開放端54には、図1に示されているように、封鎖部材68が取り付けられており、カートリッジ22の内部に、包装容器14内の内容物に混合させる添加物70を密封状態で収容できるようになっている。封鎖部材68は、裂開用爪40によって裂開可能な材料によって構成されており、例えば積層アルミフィルムによって構成され得る。また、封鎖部材68は、裂開可能であれば、薄いプラスチックなどによって構成してもよい。
【0027】
なお、カートリッジ22は、その開放端54がカートリッジ下降停止突部45に当接したときに拡大頭部58を含むカートリッジ22の全体が完全に注出ピース18内に収容されるような長さを有している。
【0028】
次に、本実施形態の口栓ユニット12の使用方法及び作用を説明する。
図1に示されている状態の口栓ユニット12において、閉栓キャップ20を開栓方向に回転させると、閉栓キャップ20は、回転しながら図1中の上方に向かって移動する。一方、閉栓キャップ20が回転すると、閉栓キャップ20の係合突起50とカートリッジ22の係合爪62とが係合して、閉栓キャップ20の回転に伴って注出ピース18内でカートリッジ22を回転させる。
【0029】
ここで、閉栓キャップ20の係合突起50及びカートリッジ22の係合爪62がラチェット歯形状をしている場合、図5に示されているように、閉栓キャップ20を閉栓方向に回転させるときには閉栓キャップ20の係合突起50とカートリッジ22の係合爪62が係合しても閉栓キャップ20の係合突起50がカートリッジ22の係合爪62を容易に乗り越えることが許容される一方、図6に示されているように、閉栓キャップ20を開栓方向に回転させるときには閉栓キャップ20の係合突起50がカートリッジ22の係合爪62を乗り越えることが防止されるようにすることができる。したがって、注出ピース18内にカートリッジ22が挿入された状態で閉栓キャップ20を注出ピース18の口部26に螺合させて閉栓するときにはカートリッジ22を注出ピース18内でほとんど回転させることなく閉栓できる一方、開栓するときには閉栓キャップ20とカートリッジ22とをしっかりと係合させて閉栓キャップ20の回転に伴ってカートリッジ22を注出ピース18内で確実に回転させることが可能になる。
【0030】
前述したように、注出ピース18の外周面の雄ねじ部28及び閉栓キャップ20の内周面の雌ねじ部46と注出ピース18の内周面の雌ねじ部42及びカートリッジ22の外周面の雄ねじ部56とはねじ山の巻き方向が逆になっている。したがって、開栓方向への閉栓キャップ20の回転に伴ってカートリッジ22が注出ピース18内で回転すると(これにより閉栓キャップ20は注出ピース18から離れる方向に移動する)、カートリッジ22は回転しながら注出ピース18内を閉栓キャップ20から離れる方向に移動し、封鎖部材68が裂開用爪40に当接する。
【0031】
なお、封鎖部材68によって封鎖されるカートリッジ22の開放端54は裂開用爪40に当接する前にその周縁部がカートリッジ下降停止突部45に当接、係合するが、カートリッジ下降停止突部45の突出量は僅かであり、閉栓キャップ20の係合突起50とカートリッジ22の係合爪62との係合力がカートリッジ22の開放端54の周縁部とカートリッジ下降停止突部45との間の係合力に打ち勝つように構成されているので、閉栓キャップ20を開栓方向に回転させることによりカートリッジ22の開放端54は封鎖部材68を裂開させることなくカートリッジ下降停止突部45を容易に乗り越えることができる。
【0032】
封鎖部材68が裂開用爪40に当接した状態から閉栓キャップ20を開栓方向にさらに回転させると、カートリッジ22の開放端54を封鎖する封鎖部材68が回転しながら裂開用爪40に当接して封鎖部材68が裂開させられ、カートリッジ22内の添加物70が注出ピース18の吸込み口32を通して包装容器14内の溶液に放出される。なお、閉栓キャップ20とカートリッジ22とは開栓時に互いから離れる方向に移動するが、閉栓キャップ20の係合突起50とカートリッジ22の係合爪62とはともに注出ピース18の長手軸線方向に延びているので、封鎖部材68が裂開用爪40により裂開されるまで係合突起50と係合爪62との係合が解除されることはない。また、封鎖部材68が裂開用爪40に接触してからカートリッジ22が360°未満の回転で止まるようにねじ部のピッチが設定されるので、封鎖部材68がカートリッジ22の開放端54から完全に分離されることはなく、封鎖部材68が包装容器14内に落下することはない。
【0033】
注出ピース18の口部26から閉栓キャップ20が取り外されると、使用者は注出ピース18の口部26から包装容器14内の内容物を飲むことが可能になる。なお、飲用時には、包装容器14内の内容物が注出ピース18の吸込み口32及び側穴34から注出ピース18の内周面とカートリッジ22の外周面との隙間を通って口部26に到達することになる。また、包装容器14内の内容物は連通孔64を通しても口部26に到達する。
【0034】
このように、本発明の口栓ユニット12を用いれば、飲用時までカートリッジ22内に添加物70を密封した状態で収容し、カートリッジ22内に収容された添加物70を飲用時に包装容器14内の溶液に放出させ混合させることが可能になる。また、カートリッジ22の封鎖部材68は裂開用爪40によって裂開されるのみであるので、封鎖部材68が包装容器14内に落下することもない。さらに、開栓動作によりカートリッジ22内の添加物70が包装容器14内の溶液に放出されるので、添加物70の放出のために付加的な動作が必要になることもない。
【0035】
次に、図7を参照して、本発明の口栓ユニット12を使用した口栓付き包装容器10に内容物を充填する方法を説明する。
最初に、カートリッジ22の開放端54から添加物70を充填し、超音波シール、高周波シール、熱シールなどを用いて封鎖部材68を開放端54に密封状態に取り付ける。また、封鎖部材68を開放端54に打栓式に取り付けてもよい。次に、口栓ユニット12の注出ピース18のストロー部24が包装容器14の注出口16を通して包装容器14の内部に挿入され、取付部38を注出口16に嵌合させた状態で取付部38の耳部に包装容器14の注出口16の周囲の包装材を貼り付けることにより、注出ピース18が口部26を包装容器14の外に突出させた状態で包装容器14の注出口16に取り付けられる。次に、水等の溶液が注出ピース18の口部26から注入され、側穴34及び吸込み口32を通して包装容器14内に充填される。
【0036】
包装容器14内への溶液の充填が完了すると、開放端54に封鎖部材68が取り付けられて添加物70を密封した状態のカートリッジ22が、その全体が注出ピース18内に完全に収容されるまで、封鎖部材68側を先頭にして回転させながら注出ピース18内に挿入される。注出ピース18にカートリッジ下降停止突部45が設けられていれば、カートリッジ22の開放端54を封鎖する封鎖部材68が裂開用爪40に当接する前にカートリッジ22の開放端54の周縁部がカートリッジ下降停止突部45に係合するので、注出ピース18内へのカートリッジ22の挿入時に注出ピース18内にカートリッジ22を深く挿入し過ぎて封鎖部材68を誤って裂開用爪40によって裂開させることを防止することができる。カートリッジ22の外周面の雄ねじ部56と注出ピース18の内周面の雌ねじ部42とが螺合してカートリッジ22が完全に注出ピース18内に収容されると、注出ピース18の口部26に閉栓キャップ20が締め付けられる。このとき、閉栓キャップ20の係合突起50とカートリッジ22の係合爪62とが係合するので、閉栓キャップ20の回転に伴ってカートリッジ22も回転される。前述したように、注出ピース18の外周面の雄ねじ部28及び閉栓キャップ20の内周面の雌ねじ部46とカートリッジ22の外周面の雄ねじ部56及び注出ピース18の内周面の雌ねじ部42とはねじ山の巻き方向が逆であるので、閉栓キャップ20を閉栓方向に回転させると、閉栓キャップ20に係合するカートリッジ22は注出ピース18内を閉栓キャップ20に近づく方向に移動する。すると、カートリッジ22の閉鎖端52(詳細には拡大頭部58)が閉栓キャップ20の閉鎖端面20aに当接し、その抵抗で閉栓キャップ20の係合突起50がカートリッジ22の係合爪62を乗り越えるようになりカートリッジ22はそれ以上上昇しなくなる。
【0037】
また、注出ピース18にラチェット歯形状のカートリッジ上昇停止突部44が設けられており且つ注出ピース18のねじ山の閉栓キャップ20側の端部がカートリッジ上昇停止突部44と対応するラチェット歯形状になっている場合、注出ピース18内にカートリッジ22を挿入するときにはカートリッジ22の外周面の雄ねじ部56のねじ山の端部が容易にカートリッジ上昇停止突部44を乗り越えることを許容する一方、カートリッジ22が注出ピース18から突出しようとするときにはカートリッジ22の外周面の雄ねじ部56のねじ山の端部がカートリッジ停止突部44を乗り越えることが防止されるようにすることができ、閉栓キャップ20の閉栓時にカートリッジ22が所定位置以上に上昇することを確実に防止することが可能になる。
【0038】
さらに、上述したように、閉栓キャップ20の係合突起50及びカートリッジ22の係合爪62がラチェット歯形状をしている場合、図5及び図6に示されているように、閉栓キャップ20を閉栓方向に回転させるときには閉栓キャップ20の係合突起50とカートリッジ22の係合爪62が係合しても閉栓キャップ20の係合突起50がカートリッジ22の係合爪62を容易に乗り越えることが許容される一方、閉栓キャップ20を開栓方向に回転させるときには閉栓キャップ20の係合突起50がカートリッジ22の係合爪62を乗り越えることが防止されるようにすることができる。したがって、注出ピース18内にカートリッジ22が挿入された状態で閉栓キャップ20を注出ピース18の口部26に螺合させて閉栓するときにはカートリッジ22を注出ピース18内でほとんど回転させることなく閉栓できるようになる。これは注出ピース18内におけるカートリッジ22の配置位置の制御に有効となる。
【実施例2】
【0039】
図9〜図12には、本発明の第2の実施形態による口栓ユニット12´が示されている。図9〜図12において、第1の実施形態による口栓ユニット12の各部分と対応する第2の実施形態による口栓ユニット12´の各部分には同じ参照符号が付されている。第2の実施形態による口栓ユニット12´は、注出ピース18のストロー部24の内周面に環状隆起部72が設けられている点、及び、カートリッジ22の外周面に上側突出部74及び下側突出部76が設けられている点において、第1の実施形態と異なる。
【0040】
環状隆起部72は、注出ピース18のストロー部24の内周面から僅かに半径方向内方にリング状に隆起しており、注出ピース18内にカートリッジ22を挿入するときにカートリッジ22の下側突出部76と当接、係合するようになっている。
【0041】
上側突出部74は、注出ピース18のストロー部24の内径よりも僅かに外方まで突出しており、カートリッジ22を注出ピース18内に挿入したときにストロー部24の内周面に接触して、注出ピース18内でカートリッジ22を回転させるときに回転抵抗を生じさせるようになっている。本実施形態では、各上側突出部74が注出ピース18のストロー部24の各側穴34に係合するように、図11に示されているように、カートリッジ22の外周面上に周方向に等間隔で離間した四つの上側突出部74が設けられている。しかしながら、吸込み口32及び側穴34から注出ピース18の内周面とカートリッジ22の外周面との間を通って吸入される包装容器14内の内容物が離間して設けられた上側突出部74の間を通って注出ピース18の口部26に到達できればよいので、上側突出部74は、四つよりも多くてもよく、四つより少なくてもよい。
【0042】
下側突出部76は、カートリッジ22の外周面から半径方向外方に突出しており、カートリッジ22を注出ピース18内に挿入するときに、注出ピース18のストロー部24の環状隆起部72に当接する一方、その他の注出ピース18のストロー部24の内周面には接触しないような寸法を有している。本実施形態では、図12に示されているように、カートリッジ22の外周面上に周方向に等間隔で離間して四つの下側突出部76が設けられている。しかしながら、吸込み口32及び側穴34から注出ピース18の内周面とカートリッジ22の外周面との間を通って吸入される包装容器14内の内容物が離間して設けられた下側突出部76の間を通って注出ピース18の口部26に到達できればよいので、下側突出部76は、四つよりも多くてもよく、四つより少なくてもよい。
【0043】
環状隆起部72及び下側突出部76は、環状隆起部72と下側突出部76とが当接、係合したときに、拡大頭部58を含むカートリッジ22の全体が注出ピース18内に収容され且つカートリッジ22の開放端を封鎖する封鎖部材68が裂開用爪40に接触しないような位置に設けられる。一方、上側突出部76は、下側突出部76より上方であれば任意の位置に設けることができるが、拡大頭部58を含むカートリッジ22の全体が注出ピース18内に収容されたときに上側突出部76が注出ピース18の側穴34に係合可能となる位置に設けられることが好ましい。
【0044】
第2の実施形態の口栓ユニット12´のその他の構造ついては、第1の実施形態の口栓ユニット12と同じであるので、ここでは詳しい説明を省略する。
【0045】
次に、本実施形態の口栓ユニット12´の環状隆起部72、上側突出部74及び下側突出部76の作用について説明する。
下側突出部76は、拡大頭部58を含むカートリッジ22の全体が本実施形態の口栓ユニット12´の注出ピース18内に完全に収容されるまで注出ピース18内にカートリッジ22を挿入するとき、カートリッジ22の開放端54を封鎖する封鎖部材68が裂開用爪40に接触する前にカートリッジ22の内周面の環状隆起部72に当接、係合するようになっており、カートリッジ22の挿入時に裂開用爪40によって封鎖部材68が裂開させられることを防止する機能を果たす。一方、環状隆起部27の半径方向内方への隆起量は僅かであり、開栓時には、閉栓キャップ20の係合突起50とカートリッジ22の係合爪62との係合力が下側突出部76と環状隆起部72との係合力に打ち勝つように構成されているので、閉栓キャップ20を開栓方向に回転させることにより下側突出部76は環状隆起部72を容易に乗り越えることができ、封鎖部材68を裂開用爪40に接近させることができる。
【0046】
また、上側突出部74は、注出ピース18内に収容されている状態では、ストロー部24の内周面に接触する又はストロー部24の側穴34に係合するので、注出ピース18の口部26に閉栓キャップ20を締め付けるために閉栓キャップ20を閉栓方向へ回転させると、回転抵抗を生じさせる。この回転抵抗により、閉栓キャップ20の係合突起50がカートリッジの係合爪62を乗り越えることを可能にさせ、カートリッジ22の回転を防止又は抑制させるので、上側突出部74は、閉栓キャップ20の閉栓方向回転に伴うカートリッジ22の上昇を防止又は抑制させる機能を果たす。特に、図11に示されているようにカートリッジ22の外周面に周方向に離間した四つの上側突出部74が設けられ、各上側突出部74が注出ピースのストロー部24の各側穴34に係合するようになっていれば、回転抵抗が大きくなり、カートリッジ22をほとんど上昇させないようにすることができる。一方、上側突出部74は注出ピース18のストロー部24の内径よりも僅かに外方まで突出しているだけであり、開栓時には、閉栓キャップ20の係合突起50とカートリッジ22の係合爪62との係合力が上側突出部74とストロー部24の内周面との接触又は上側突出部74とストロー部24の側穴34との係合による回転抵抗に打ち勝つように構成されているので、閉栓キャップ20を開栓方向に回転させることによりカートリッジ22を回転させて、封鎖部材68を裂開用爪40に接近させることができる。
【0047】
このように、第2の実施形態の上側突出部74は、カートリッジ上昇停止突部44とほぼ同じ機能を果たし、第2の実施形態の環状隆起部72及び下側突出部76は、カートリッジ下降停止突部45とほぼ同じ機能を果たすことができる。したがって、上側突出部74は、カートリッジ上昇停止突部44に加えて設けてもよく、カートリッジ上昇停止突部44に代えて設けてもよい。また、環状隆起部72及び下側突出部76は、カートリッジ下降停止突部45に加えて設けてもよく、カートリッジ下降停止突部45に代えて設けてもよい。
【0048】
上記以外の点において、口栓ユニット12´の使用方法及び作用や口栓ユニット12´を使用した口栓付き包装容器又は包装袋10に内容物を充填する方法は第1の実施形態と同じであるので、これらについてはここでは詳しい説明を省略する。
【0049】
以上、図示された実施形態に基づいて、本発明を説明したが、本発明は図示された実施形態に限定されるものではない。例えば、図示される実施形態では、カートリッジ22の拡大頭部58の外周面及び注出ピース18の口部26の内周面にのみねじ部が設けられているが、ねじ部はカートリッジ22の外周面及び注出ピース18の内周面の全体に設けられていてもよい。この場合でも、注出ピース18の吸込み口32及び側穴34から吸込まれた包装容器14の内容物はカートリッジ22の雄ねじ部56と注出ピース18の雌ねじ部42との間の隙間を通って注出ピース18の口部26に到達することができる。
【符号の説明】
【0050】
10 口栓付き容器
12 口栓ユニット
12´ 口栓ユニット
14 包装容器
16 注出口
18 注出ピース
20 閉栓キャップ
22 カートリッジ
24 ストロー部
26 口部
28 雄ねじ部
40 裂開用爪
42 雌ねじ部
46 雌ねじ部
50 係合突起
52 閉鎖端
54 開放端
56 雄ねじ部
60 凹部
62 係合爪
68 封鎖部材
70 添加物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端部と他端部とを有し前記一端部を包装容器に挿入された状態で該包装容器に取り付けられる概略筒形状の注出ピースと、該注出ピースの前記他端部に設けられた雄ねじ部に螺合されるキャップと、閉鎖端と該閉鎖端と反対側に位置する開放端と該開放端を封鎖するための裂開可能な封鎖部材とを有し前記包装容器の内容物への添加物を内部に封入することができるようになっている概略円筒形状のカートリッジと、前記注出ピース内に設けられた裂開用爪とを備え、前記注出ピースの少なくとも一部の内周面と前記カートリッジの少なくとも一部の外周面とに、前記注出ピースの雄ねじ部のねじ山と逆の巻き方向のねじ山を有した対応するねじ部が設けられ、前記注出ピースに前記キャップが螺合されているときに前記キャップが前記カートリッジの前記閉鎖端と係合するようになっており、前記キャップを開栓方向に回転させると、前記キャップと前記カートリッジとの係合により前記カートリッジが前記注出ピース内で回転しつつ前記キャップから離れる方向に移動し、前記封鎖部材が前記裂開用爪に当接して裂開されるようになっていることを特徴とする口栓ユニット。
【請求項2】
前記カートリッジの前記閉鎖端に凹部が形成され、凹部の周面に、前記カートリッジの長手軸線方向に延びる係合爪が形成されていると共に、前記キャップが該キャップの閉鎖端から前記キャップの内部に向けて軸線方向に延びる係合突起を備えており、前記キャップが前記注出ピースに螺合されたときに前記係合突起が前記カートリッジの前記係合爪に係合できるようになっている、請求項1に記載の口栓ユニット。
【請求項3】
前記係合突起及び前記係合爪がラチェット歯形状であり、前記キャップを閉栓方向に回転させるときには前記係合突起が前記係合爪を乗り越えて移動することを許容される一方、前記キャップを開栓方向に回転させるときには前記係合突起が前記係合爪を乗り越えて移動することが防止されるようになっている、請求項2に記載の口栓ユニット。
【請求項4】
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の口栓ユニットが包装容器に取り付けられている口栓付き包装容器。
【請求項5】
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の口栓ユニットが包装袋に取り付けられている口栓付き包装袋。
【請求項6】
請求項4に記載の口栓付き包装容器を製造するための方法であって、
包装容器の注出口に注出ピースを取り付けるステップと、
前記注出ピースを通して前記包装容器内に内容物を充填するステップと、
カートリッジが完全に前記注出ピース内に収容されるまでカートリッジを回転させながら前記注出ピース内に挿入するステップと、
前記注出ピースの雄ねじ部にキャップを螺合して前記キャップと前記カートリッジとを係合させるステップと、
を含む口栓付き包装容器を製造するための方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−202944(P2009−202944A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−18163(P2009−18163)
【出願日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(000143880)株式会社細川洋行 (130)
【出願人】(000234627)シロウマサイエンス株式会社 (40)
【Fターム(参考)】