説明

合成樹脂製袋

【課題】 口部をスライドファスナーによって密閉している袋主体内に、膨脹圧等の内圧が発生しても、口部を強固に密閉状態に保持しておくことができる合成樹脂製袋を提供する。
【解決手段】 偏平状に形成している袋主体1の口部1aの前後に対向する内面に、対向面に互いに咬合するファスナーの凸条2aと凹条3aとを設けた横長帯状の前後内側口部片2、3を設けて、これらの前後内側口部片2、3の上端縁を袋主体1の口部1aの上端縁に一体に連設すると共に、袋主体1の口部1aの内面に対して前後内側口部片2、3を遊離させた状態にして、内圧が発生した時にその内圧を、前後内側口部片2、3の外面(背面)に対して凸条2aと凹条3aとがさらに強固に咬合する方向に作用させるように構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口部に設けたファスナーを閉止させることによって内容物を密封状態に収納しておくことができる合成樹脂袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、口部をスライドファスナーによって開閉自在に密閉することができる合成樹脂製袋が広く知られており、例えば、特許文献1には、柔軟な合成樹脂シートよりなる偏平状に形成された袋主体の口部における前後に対向した内面に互いに咬合する凸条と凹条とを備えたファスナーを取付けてなる合成樹脂製袋が記載されている。
【0003】
上記ファスナーは、図7に示すように、軟質合成樹脂フイルムからなる一定の縦幅を有する2枚の横長帯状片12、13の縦幅方向の中央部にそれぞれ凸条12a と該凸条12a に咬合する凹条13a を全長に亘って直状に突設してなり、凸条12a を突設した横長帯状片12と、凹条13a を突設した横長帯状片13とを袋主体11の口部11a における前後に対向した内面にそれぞれ融着等によって貼着している。そして、袋主体11の口部11a を挟着する前後挟着片部を有するU字状のスライダー(図示せず)を口部11a の一側端から他側端に向かって摺動させることにより、該スライダーによって凸条12a と凹条13a とを咬合させて口部11a を密閉するように構成している。
【0004】
【特許文献1】特開2002−255197号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のように構成した合成樹脂製袋によれば、ファスナーを構成する凸条12a と凹条13a とが、袋主体11の口部11a における前後に対向する内面に直接、相対した状態で取付けられているために、袋主体11の内面に該袋主体11を膨脹させようとする内圧が作用した場合には、その内圧がファスナーの凸条12a と凹条13a とを互いに引き離そうとする方向に働いて凸条12a と凹条13a との咬合が解かれ、袋主体11の口部11a が開いて内容物が外部に排出される虞れがあるといった問題点が生じる。
【0006】
上記のような問題は、例えば、袋主体11を航空機等によって空輸する場合においても発生するものであり、機内の低圧雰囲気よりも袋主体11の内圧が高くなってその内圧により袋主体11が膨脹し、ファスナーの凸条12a と凹条13a との咬合が解かれる事態が生じる。この際、合成樹脂製袋を感染性物質(病原体/検体)の輸送用医療袋として使用した場合には安全性において大きな問題点が生じることになる。
【0007】
また、上記合成樹脂製袋を、液体或いは粉粒状物等の内容物の収納用袋として使用した場合においても、この袋を積み重ねると、その口部11a に該口部11a を拡開させようとする液圧等の内圧が作用して上記同様にファスナーの凸条12a と凹条13a との咬合が解かれて口部11a が開口し、内容物が流出するといった問題点が発生する。
【0008】
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、袋主体に外気よりも大きな内圧が生じても、ファスナーの凸条と凹条との咬合を強固に維持させるようにした合成樹脂製袋を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の合成樹脂製袋は、請求項1に記載したように、偏平状に形成された軟質合成樹脂製の袋主体の口部における前後に対向する内面に互いに咬合する凸条と凹条とを有するファスナーを設けてこれらのファスナーの凸条と凹条との咬合により袋主体を密封するように構成した合成樹脂製袋において、袋主体の口部の前後に対向する上記内面に沿って上端縁がこの口部の開口端縁に一体に連設し、且つ、口部の開口端縁から折り返し状に垂下している横長帯状の前後内側口部片を全幅に亘って設けて、これらの前後内側口部片における一方の内面に凸条を、他方の内面に該凸条に咬合する凹条をそれぞれ設けることによりファスナーを形成していると共に、前後内側口部片を袋主体の口部内面に固定することなく遊離させていることを特徴とする。
【0010】
このように構成した合成樹脂製袋において、請求項2に係る発明は、上記前後内側口部片の対向内面に上下に一定間隔を存して並設した2条の凸条とこれらの凸条にそれぞれ咬合する上下2条の凹条とをそれぞれ一体に設けていることを特徴とする。
【0011】
さらに、請求項3に係る発明は、一定の上下幅を有する横長帯状に形成された内側口部片の上端縁を袋主体の口部の開口端部における内面に融着させることにより、内側口部片を該上端縁から袋主体の口部内に折り返し状に垂下させていることを特徴とする一方、請求項4に係る発明は、袋主体の口部を一定幅だけ内側に折り返すことによって上記横長帯状の内側口部片を形成していることを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に係る発明は、袋主体を、合成樹脂フイルムの片面にフラットヤーンを経糸と緯糸として形成した網状フィルムを積層接着してなる合成樹脂シートから形成していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、偏平状に形成された袋主体の口部の前後に対向する内面に沿って上端縁がこの口部の開口端縁に一体に連設し、且つ、口部の開口端縁から折り返し状に垂下している横長帯状の前後内側口部片を全幅に亘って設けて、これらの前後内側口部片における一方の内面に凸条を、他方の内面に該凸条に咬合する凹条をそれぞれ設けることによりファスナーを形成していると共に、前後内側口部片を袋主体の口部内面に固定することなく遊離させているので、袋主体の内面にこの袋主体を膨脹させようとする内圧が作用した場合、或いは、袋主体を積み重ねた場合のように、袋主体に作用する圧縮力によって内容物が口部側に移動して口部側に大きな内圧が発生した場合、ファスナーの凸条と凹条との咬合により互いに結合している前後内側口部片に対して袋主体の口部が内圧によって前後に拡幅する方向に膨脹するが、この内圧が前後内側口部片の外面、即ち、背面側にも作用してこれらの前後内側口部片の対向面に設けている上記凸条と凹条とをさらに強固に咬合させる方向に押圧し、そのため、口部を確実に閉止した状態に保持しておくことができる。
【0014】
従って、本発明の合成樹脂製袋を感染性物質(病原体/検体)の輸送用医療袋として使用して航空機等によって空輸した場合には、袋主体が低圧雰囲気下において膨脹しても、上記前後内側口部片の対向内面に互いに咬合する凸条と凹条とをそれぞれ設けたことによって形成されたファスナーが強固に咬合した状態を維持して安全に空輸することができ、また、本発明の合成樹脂製袋を液体などの流体や粉粒状物などの物品の収納袋として使用した場合においても、袋主体の口部を強固に密閉しておくことができる。
【0015】
その上、袋主体を積み重ねた場合には、袋主体に作用する圧縮力によって各袋主体の口部側に大きな内圧が生じるが、口部が上記圧縮力によって拡幅方向に膨脹するのを阻止されるので、この口部から折り返し状態に連設している前後内側口部片には、その折り返し部を介して捲れ上げる方向、即ち、凸条と凹条との咬合を解く方向には内圧は殆ど作用せず、凸条と凹条とをさらに強固に結合させておく方向に集中的に作用して口部を強固に閉止させておくことができ、口部の開口による内容物の不測の流出を確実になくすことができる。
【0016】
上記請求項1に記載の合成樹脂製袋において、請求項2に係る発明は、前後内側口部片の対向内面に上下に一定間隔を存して並設した2条の凸条とこれらの凸条にそれぞれ咬合する上下2条の凹条とをそれぞれ一体に設けているので、これらの凸条と凹条との咬合によって袋主体の口部を一層強固に閉止させておくことができると共に、万一、いずれか一方の凸条と凹条との咬合が不測に外れても他方の凸条と凹条との咬合によって口部を密閉状態に維持しておくことができ、安全性を高めることができる。
【0017】
上記前後内側口部片としては、請求項3に記載したように、予め、袋主体とは別体の一定の上下幅を有する横長帯状に形成した合成樹脂帯状片を使用し、その上端縁を袋主体の口部の開口端部における内面に融着させることにより、該上端縁から袋主体の口部内に折り返し状に垂下させた構造としている。この場合、この内側口部片はファスナーの基布となり、その片面に凸条又は凹条を設けてなるファスナーを構成しているが、横長帯状片の片面に凸条又は凹条を設けてなるファスナーを該内側口部片の内面に貼着等によって装着した構造とすることもできる。
【0018】
また、上記前後内側口部片を袋主体の口部とは別の合成樹脂帯状片によって形成することなく、請求項4に記載したように、袋主体の口部の上端から一定の上下幅部分を袋主体内に折り返すことによって形成してもよい。この場合、この前後内側口部片の対向内面に、ファスナーの基布である横長帯状片の片面に凸条又は凹条を設けてなるファスナーを貼着等によって設けられる。
【0019】
請求項5に係る発明によれば、袋主体は、合成樹脂フイルムの片面にフラットヤーンを経糸と緯糸として形成した網状フィルムを積層接着してなる合成樹脂シートから形成されているので、耐圧強度、耐引き裂き強度に優れた合成樹脂製袋を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に、本発明の具体的な実施の形態を図面について説明すると、図1は合成樹脂製袋の簡略斜視図、図2は中央を縦断した一半部分の簡略斜視図、図3はその口部の縦断面図であって、袋主体1は柔軟で非通気性の合成樹脂シートからなり、全体の形状が偏平状の袋に形成されている。この袋主体1の口部1aにおける前後に対向する内面には、互いに咬合する直状の凸条2aと凹条3aとをそれぞれ有するスライドファスナー(以下、単にファスナーという)が袋主体1の口部1aの全幅に亘って設けられている。
【0021】
これらの前後ファスナーは、一定の縦幅を有する横長帯状の前後内側口部片2、3をファスナーの基布としてこの前後内側口部片2、3の対向する内面に全長に亘って上記凸条2aと凹条3aとをそれぞれ一体に形成してなり、この前後内側口部片2、3の外面を上記口部1aの前後に対向する内面にそれぞれ重ねるようにして口部1aの全幅に亘って配設し、その上端縁を口部1aの前後開口端縁にそれぞれ融着(ヒートシール)又は貼着することにより口部1aにその上端縁を連設4a、4bさせ、これらの前後内側口部片2、3を口部1aの開口端縁から口部1a内に折り返し状に垂下させて口部1aの内面にその外面を固定することなく、互いに並行状態に対向している口部1aの前後内面に対してこれらの前後内側口部片2、3を遊離させた状態にし、上記連設部4a、4bを支点として内方に向かって撓み変形を可能にしている。
【0022】
袋主体1を形成している合成樹脂シートとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂シートが汎用的に使用することができ、さらに、図4に示すように、熱可塑性樹脂フイルム1'の片面に、熱可塑性樹脂よりなるフラットヤーンを経糸と緯糸に使用して形成した網状フィルム1'' を積層接着してなる合成樹脂シートによって形成してもよく、この合成樹脂シートによって形成すれば、耐圧強度、耐引き裂き強度に優れた合成樹脂製袋を提供することができる。
【0023】
合成樹脂シートによって袋主体1を形成するには、四角形状に裁断した合成樹脂シートを2枚前後に配して、その両側端縁と下端縁との3方端縁をヒートシールすることにより形成してもよく、一枚の縦長長方形状の合成樹脂シートをその長さ方向の中央部が底部となるように上下方向に二つ折りしてその両側端部をヒートシールすることにより形成してもよい。さらに、一枚の横長長方形状の合成樹脂シートをその長さ方向の中央部が一側端部となるように横方向に二つ折りして他側端部と下端部とをヒートシールすることにより底部となるように縦方向に二つ折りしてその両側端部をシートシールすることにより袋主体1を形成してもよい。
【0024】
このように形成した袋主体1の口部1aにおける前後に対向する内面に上記内側口部片2、3をそれぞれ全幅に亘って重ね合わせて、これらの前後内側口部片2、3の上端縁を上述したように、袋主体1の口部1aにおける開口端縁に融着等によって一体に連設させると共に長さ方向の両側端部を袋主体1の口部1aの前後両側端部間に挟着された状態で介在させて口部1aの両側端部と共にヒートシールすることにより固着している。なお、前後内側口部片2、3は、袋主体1と同じ熱可塑性樹脂によって形成しているが、異なる熱可塑性樹脂によって形成しておいてもよい。
【0025】
また、前後内側口部片2、3の内面にそれぞれ一体に設けている凸条2aと凹条3aは、これらの前後内側口部片2、3の縦幅方向の中央部に全長に亘って1条だけ設けておいてもよいが、袋主体1の口部1aを一層強固に閉止させると共により確実な密閉を可能にするために、図に示すように、これらの前後内側口部片2、3の対向内面における縦幅方向の中央部に、上下に一定間隔を存して2条の凸条2a、2aとこれらの凸条2a、2aに咬合する2条の凹条3a、3aをそれぞれ一定に設けている。
【0026】
このように構成した合成樹脂製袋の口部1aを密閉させるには、人手によって直接行ってもよく、また、図1、図5に示すような合成樹脂製のスライダー5を使用してもよい。このスライダー5は、円弧状に湾曲した弾性屈曲基部51の前後両端に、袋主体1の口部1aを挟着する縦長長方形状の前後挟着片52、52を下方に向かって一体に設けてなる断面下向きU字状に形成されていると共に、前後挟着片52、52の対向面に、上記上側の凸条2aと凹条3aを上下から挟むようにして前後内側口部片2、3の上部外面に弾性的に圧接する上下一対の上側突部53、54と、下側の凸条2aと凹条3aを上下から挟むようにして前後内側口部片2、3の下部外面に弾性的に圧接する上下一対の下側突部55、56とを突設していると共に、上下一対の上側突部53、54間の内面と、下側突部55、56間の内面とに、上記凸条2aと凹条3aを突設している前後内側口部片2、3の外面部分を押圧する上側突面部57、57と下側突面部58、58とをそれぞれ形成している。
【0027】
そして、袋主体1に所望の物品を収容したのち、このスライダー5を袋主体1の口部1aの一側方から該一側端部に被嵌させて、上下一対の上側突部53、54で上側の凸条2aと凹条3aとを上下から挟むように配設してこれらの上側突部53、54間の突面部57、57でそれぞれ上側の凸条2aと凹条3aとの背面側を押圧すると共に、上下一対の下側突部55、56で下側の凸条2aと凹条3aとを上下から挟むように配設してこれらの下側突部55、56間の突面部58、58でそれぞれ下側の凸条2aと凹条3aとの背面側を押圧した状態とし、この状態からスライダ5を袋主体1の口部1aの他側端部に向かって摺動させるれば、上下の凸条2aと凹条3aとを簡単且つ確実に咬合させることができ、口部1aの全長(全幅)に亘って咬合させたのち、このスライダ5をさらに他側方に引っ張れば、袋主体1の口部1aから容易に離脱して次の合成樹脂製袋の口部1aの咬合に使用することができる。
【0028】
こうして、口部1aを密閉した内容物を収納している袋主体1の口部1a内に、図3に矢印で示すように、該袋主体1の積み重ね荷重等による膨脹圧や、外気との気圧差による膨脹圧などの内圧が発生した場合、(その内圧によって)対向内面に互いに咬合して口部1aを密閉している凸条2aと凹条3aとを設けた前後内側口部片2、3が、口部1aの開口端縁から折り返し状に設けられていて該口部1aの前後内面から遊離しているので、凸条2aと凹条3aとの咬合によって互いに密接しているこれらの前後内側口部片2、3の外面(背面)に対して袋主体1の口部1aにおける前後の対向面が上記内圧によって離間して、前後内側口部片2、3と口部1aの対向内面間に楔状の空間部6、6'が発生してこの空間部6、6'内において、上記内圧が前後内側口部片2、3の外面(背面)にも作用することになり、そのため、これらの前後内側口部片2、3の対向面に設けている上記凸条2aと凹条3a凹条とがさらに強固に咬合して口部1aを確実に閉止した状態に保持しておくことができる。
【0029】
上記実施例においては、対向面に互いに咬合する凸条2aと凹条3aとをそれぞれ設けている前後内側口部片2、3を袋主体1と別体に形成して、これらの前後内側口部片2、3を袋主体1の口部1aの前後対向内面に沿って配設してその上端縁を口部1aの開口端縁に融着4a、4bしているが、図6に示すように、袋主体1の口部をその上端から所定の幅でもって内側に折り返すことにより、この折り返し部によって前後内側口部片2'、3'を形成し、これらの内側口部片部2'、3'の対向する内面に、帯状の基布2'' に凸条2aを設けてなる雄側のファスナーと、帯状の基布3'' に凹条3aを設けてなる雌側のファスナーを全幅に亘って融着等により全面的に密着、固定すると共に、これらのファスナーの両側端部と前後内側口部片2'、3'との両側端部をヒートシールによって一体に固着した構造としておいてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】合成樹脂製袋の簡略斜視図。
【図2】その中央を縦断した一半部分の簡略斜視図。
【図3】口部の縦断面図。
【図4】袋主体の具体的な構造を示す口部分の縦断面図。
【図5】スライダーによって口部を閉止している状態の簡略斜視図。
【図6】口部の別な実施例を示す縦断面図。
【図7】従来例を説明するための袋の口部の縦断面図。
【符号の説明】
【0031】
1 袋主体
1a 口部
2、3 前後内側口部片
2a 凸条
3a 凹条
4a、4b 連設部
5 スライダー
6、6' 空間部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
偏平状に形成された軟質合成樹脂製の袋主体の口部における前後に対向する内面に、互いに咬合する凸条と凹条とを有するファスナーを設けてこれらのファスナーの凸条と凹条との咬合により袋主体を密封するように構成した合成樹脂製袋において、袋主体の口部の前後に対向する上記内面に沿って上端縁がこの口部の開口端縁に一体に連設し、且つ、口部の開口端縁から折り返し状に垂下している横長帯状の前後内側口部片を全幅に亘って設けて、これらの前後内側口部片における一方の内面に凸条を、他方の内面に該凸条に咬合する凹条をそれぞれ設けることによりファスナーを形成していると共に、前後内側口部片を袋主体の口部内面に固定することなく遊離させていることを特徴とする合成樹脂製袋。
【請求項2】
前後内側口部片の対向内面に上下に一定間隔を存して並設した2条の凸条とこれらの凸条にそれぞれ咬合する上下2条の凹条とをそれぞれ一体に設けていることを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂製袋。
【請求項3】
前後内側口部片は一定の上下幅を有する横長帯状に形成されていて、その上端縁を袋主体の口部の開口端部における内面に融着させることにより、該上端縁から袋主体の口部内に折り返し状に垂下させていることを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂製袋。
【請求項4】
横長帯状の内側口部片は、袋主体の口部を一定幅だけ内側に折り返すことによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂製袋。
【請求項5】
袋主体は、合成樹脂フイルムの片面に、フラットヤーンを経糸と緯糸として形成した網状フィルムを積層接着してなる合成樹脂シートからなることを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂製袋。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate