説明

合成樹脂製靴下揃え止め片

【課題】 素材選定と成型品形状の特定化に加え、加圧に伴う塑性変形により靴下への装着及び取り外しがほぼワンタッチで容易にでき、乱雑に取り外しても靴下を傷めず、取り外し後のチップを踏みつけても怪我をすることのない構造とした靴下揃え止め片の提案。
【解決手段】 芳香族ポリエステル類(A群)、脂肪族ポリエステル類(B群)、ポリオレフィン類(C群)の何れか1種類の形成素材を主要成分とする樹脂原料を用いて一体的に形成し、所定の空間aを隔てて上下に配した上下壁1,2と、これらを一端側で連結する後壁3とからなり、上下壁1,2は後壁3から鋭角方向に突出し、後壁3における中間部分33の肉厚が最薄とされ、上下壁1,2の遊端側部分11,21付近に、対向面側に向かって突出する押圧挟持部12,22を備え、上下壁を押し狭める際に、後壁中央部の最薄部位を中心にして塑性変形し、上下壁間の空間が狭められた形状のまま保持される構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、男性用、女性用、子供用を問わず、靴下の販売に際して、左右一対の靴下を1足に纏めて包装するとき、左右が分離しないように揃えて止め着けておくために使用する止め片に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の靴下揃え用の止め片は、従来図として示した図12において符号Aとして示したように、金属アルミの薄い小片を利用して側面視V字形に形成したものを用いてこれを押圧変形させて靴下Sの足先部と足入れ口とを止め着けていた。他の手段として、同図において符号Bとして示したように、縫い糸を用いて仮縫い状として止め着ける方法も用いられていた。このようにして1足分を揃えた状態で、例えば透明な防湿袋pで包装されていた。このような靴下の固定手段は、古くから実用されていたことであって、広く一般にも周知されている。したがって、特許文献としての先行技術は、調査したが見当たらなかった。
【0003】
この出願に際して調査した文献中には、下記の特許文献1及び2の存在を確認したが、これらの発明は、発明の名称を靴下止め具及び長靴下の止め具として存在するものであるが、その記載内容は、何れも靴下の使用中のずれ落ちを防止するために使用する靴下ずれ落ち防止具に関するものであった。したがって、本発明は、これらの文献に記載の靴下止め具とは技術的に無関係なものであるので、これらの靴下止め具と区別するため、発明の名称を靴下揃え止め片とした。
【特許文献1】特開2003−278020号公報
【特許文献2】特開2003−193315号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
而して、本発明は、従来周知の前記金属アルミ板を用いた薄い小片の靴下揃え止め金具に代わる物品であって、合成樹脂素材を用いて形成したものである。ここにいうところの金属アルミ板を打ち抜いた小金具にあっては、低コストで形成でき、靴下への取付けも簡単にできるという当業者にとっては捨てがたい利点を有しているものではあるが、靴下の購買者が、この小金具を取り外す際に、この小金具が薄いものであるために爪先を傷つけたり、取り外した金具を誤って踏みつけて怪我をするという事故の発生源となったり、他方で、この小金具が薄い小片ではあっても金属であるため、乱雑に取り外すと使用前に靴下を傷つけてしまうという不快感を味わわなければならないという課題を常に内在しているものであった。
【0005】
そこで本発明は、このような従来周知の小金具を用いた靴下揃え止め金具が有していた課題を解決するために、これを芳香族ポリエステル類(A群)、脂肪族ポリエステル類(B群)、及びポリオレフィン類(C群)の何れか1つの群より選ばれた少なくとも1種類の素材を主要成分とする合成樹脂原料を用いて一体的に形成してあるものとし、一般的な合成樹脂素材が内在的に有する靱性と弾性復元性とを、樹脂素材の選定と成型品の形状の特定化によって、加圧によって塑性変形させておくことができるものものとし、従来の金属製止め金具と同様に靴下への装着がほぼワンタッチでできて、靴下からの取り外しもほぼワンタッチで容易にできるものでありながら、乱雑に取り外しても靴下を傷めることがなく、取り外し後のチップを誤って踏みつけることがあっても怪我をするようなことのない構造とした靴下揃え止め片をここに提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
該目的を達成するために講じた本発明にいうところの靴下揃え止め片の主たる構成を、実施例の説明に使用した符号を用いて説明すると、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル類(A群)、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート等の脂肪族ポリエステル類(B群)、及びポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン類(C群)の何れか1つの群より選ばれた少なくとも1種類の素材を主要成分とする合成樹脂原料を用いて一体的に形成された単体品であって、所定の空間aを隔てて上下に配置された上壁1と下壁2と、これらの両壁1,2を一端側で連結する後壁3とからなり、上壁1と下壁2とが後壁3から鋭角方向に突出され、後壁3における上壁連結部31と下壁連結部32との中間部分33の肉厚が最薄とされ、前記上下の連結部31,32方向に向かってそれぞれ肉厚が漸増され、前記上壁1及び下壁2がそれぞれの遊端側部分11,21またはその近く部分において、対向面側に向かって突出する押圧挟持部12及び22を備えており、上下壁を押し狭める際に、上下壁を連結する後壁が上下方向中央部の最薄部位を中心にして塑性変形し、押圧され上下壁間の空間が狭められた形状のまま保持される構成としたものである。
【0007】
また、請求項2に記載の靴下揃え止め片の構成は、前記請求項1に記載の靴下揃え止め片にいうところの上下壁1,2の何れか一方または両方の先端または先端近く部分に、対向壁1,2側に向かって突出するように形成された押圧挟持部12または22を、長手方向において前後で挟み込むように奥側に変位した箇所に、別の押圧挟持部13または23が対向壁1,2側に向かって突出形成されている構成としたものである。
【0008】
更に、請求項3に記載の靴下揃え止め片の構成は、前記請求項1または2に記載の靴下揃え止め片にいうところの上下壁1,2と後壁3とが、棒状または平帯状でその周方向の角部が面取り形成されている構成としたものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明にいう靴下揃え止め片は、芳香族ポリエステル類(A群)、脂肪族ポリエステル類(B群)、及びポリオレフィン類(C群)の何れか1つの群より選ばれた少なくとも1種類の素材を主要成分とする合成樹脂原料を用いて一体的に形成したものであって、樹脂素材の選定と成型品の形状の特定化によって、指先で加圧するだけで塑性変形させておくことができるようにしたものであるから、従来から広く使用されてきた金属製止め金具と同様に、靴下への装着をほぼワンタッチででき、靴下からの取り外し時には、単に引き抜くだけで乱雑に引き抜いても靴下を傷めることなく安全に取り外すことができ、取り外した後のチップを誤って踏みつけることがあっても怪我をするようなことのない安全性を備え、併せて、量産に優れ、低廉安価に市場に提供できるという顕著な効果を有しているものである。
【0010】
また、請求項2の構成のように、上下壁の何れか一方または両方の先端または先端近く部分に、対向壁側に向かって突出するように形成された押圧挟持部を、長手方向において前後で挟み込むように奥側に変位した箇所に、別の押圧挟持部が対向壁側に向かって突出形成されている構造としてある場合には、上下壁の先端に形成してある押圧挟持部と別の押圧挟持部とで靴下を3点挟持させることができるので、2点挟持構造に比して、靴下への装着が確実にでき、靴下の挟持を確実にできるという効果を有する。
【0011】
更に、請求項3の構成のように、靴下揃え止め片の上下壁と後壁とを、棒状または平帯状のものとして、周方向の角部を面取り形成してあるものとしておくことによって、より確実な安全性と、靴下損傷度の低減化とを図ることができる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明は、上記の構成としたものであって、靴下から取り外された後は廃棄処分されるものであるため、実施に当たっては、廃棄しても公害問題を引き起こす度合いの少ないポリ乳酸のような脂肪族ポリエステル類(B群)に属する自然循環型またはカーボンニュートラル素材とされる生分解性樹脂を選択使用するのが好ましい。
【実施例】
【0013】
以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1乃至図8は、本発明の第1実施例の靴下揃え止め片を示す図であって、図1は正面図、図2は底面図、図3は左側面図、図4は図1におけるA−A断面図、図5は斜視図、図6は靴下への装着直前の状態を示す正面図、図7は靴下への装着状態を示す正面図、図8は靴下の包装状態を示す平面図である。
【0014】
該第1実施例に示した靴下揃え止め片(以下単に止め片と言う)Tは、その成型用樹脂素材として、とうもろこし等の循環植物を原材料として形成したポリ乳酸のような植物由来の樹脂素材を使用し、上下2枚の射出成形用金型に刻設したキャビティ内に溶融樹脂を射出して成形したものである。
【0015】
而して、図1乃至図5に示した本実施例の止め片Tは、全体を一体的に形成した単体品であって、図1及び図5にみられるように、正面視形状において、概略横向きV字形に形成したものであり、概略三角形の空間aを隔てて上下に横向きハの字形に配置された上壁1と下壁2と、これらの両壁1,2を一端側(図1における右側)で連結する後壁3とからなっている。後壁3は、ほぼ鉛直方向に伸びていて、その上下端から上壁1と下壁2とが鋭角方向に突出連結されている構造としてある。また、該第1実施例に示した止め片Tは、図1にみられるように、上壁1の長さを下壁2の長さに比して長くしてある。ここにいう上下は、便宜的なものであって、何れが上方であってもよい。
【0016】
また、該実施例に示した後壁3は、上下方向ほぼ中間部分33が外側が窪んだ形状とされていて、同中間部分33の肉厚が、最も薄くなるように形成されていて、この中間部分33から上下方向に向かってそれぞれ肉厚が漸増する形状とされている。
【0017】
また、前記上壁1と下壁2とには、それぞれの遊端側部分(図1における左側部分)11,21の先端部に、上壁1にあっては下向きに、下壁2にあっては上向きに、それぞれ突出する押圧挟持部12,22を突出形成させてある。また、先端部に形成してある押圧挟持部22を、上壁1の入り口側と奥側とで上壁1に形成した2つの押圧挟持部12,13で挟み込んで、靴下を3点挟持するようにしてある。
【0018】
該実施例に示したこれらの上下壁1,2と後壁3とは、図5の斜視図に示したように、これら各壁1,2,3の厚さに比して幅の広い平帯状構造としてある。該実施例に示した止め片Tは、このような構造とすることによって、後述するように、上下壁1,2を押し付けて靴下に取付けた状態では、広幅とした幅方向の全体で挟持させることができるものでありながらも、靴下への取付け状態では、薄肉とした後壁3の中間部分33が塑性変形したままとなり、樹脂素材の弾性復元作用で上下壁1,2が開いて三角形空間aを隔てた原形に復することがないように、復元力を可及的に減殺させる構造としてある。
【0019】
また、該実施例に示した止め片Tは、図2,3,4に示したように、各部の周方向の各角部を鋭利なエッジ部分が存在しないように、丸く面取り形成してある。このようにしておくことによって、取扱者即ち靴下への装着者のみならず、取り外す人の手に優しく、靴下にも優しく、乱雑に取り扱っても靴下を傷めないように、また、誤って踏みつけても安全であるようにしてある。
【0020】
而して、このような構造とした止め片Tを図6、図7に示したように、靴下Sに装着するには、先ず、止め片Tにおける上下壁1,2の上下を人差し指と親指とで摘み持って、図6のように、左右一対分揃えた靴下Sの所要止め付け部分を、三角形の空間a内に差し込んで、図6に符号b,cで示したように、上下壁1,2を靴下に押し付けて、図7のように変形させればよい。単に、このようにするだけで、図7のように、靴下Sの所要周縁部分上に装着することができる。
【0021】
一旦、このようにして図7のように、上下壁1,2をほぼ平行な状態に変形させると、前記のように、肉厚を薄くした後壁3の中間部分33が曲げられて塑性変形し、上下壁1,2が平行な状態に変形するようにしてあるので、薄肉に形成された後壁3の中間部分33は弾性復元力を喪失し、原形に復元することなく、止め片Tはこの姿勢を保って靴下に装着された状態を維持する。
【0022】
このように、靴下Sに対して上下壁1,2を押し付けて変形させるというほぼワンタッチの操作で、靴下Sに装着させることができるのである。このとき本実施例に示した止め片Tにあっては、上壁1に設けた2つの押圧挟持部12,13と、下壁2の先端部に設けた押圧挟持部22との3点で靴下Sを挟持させておくことができるので、靴下への装着が確実にできる。殊に、留意すべきは、靴下Sへの挟持部が、上下壁1,2の先端部に形成してある上下2つの押圧挟持部12,22のみではなく、下壁2の押圧挟持部22よりも更に奥側に、別の押圧挟持部13を突出形成してあるという点である。このようにした該実施例の止め片Tにあっては、塑性変形させた後壁3の中間部分33が僅かに弾性復元することがあって、上下壁1,2が僅かに鋭角空間aを形成する方向に姿勢変化を生ずることがあっても、この奥側に形成してある押圧挟持部13の存在によって、靴下への装着力が大幅に軽減されることはないので、靴下への装着を維持させておくことができるという独自の装着性を発揮させることができるという点である。
【0023】
このような靴下への確実な装着性を有するものでありながら、靴下の使用に際して止め片Tを取り外すときは、止め片Tを摘んで単に引き抜くというだけの操作で、乱雑に引き抜いても、靴下を損傷するようなことは殆どなく安全に取り外すことができるものであり、取り外した止め片は、そのままゴミ箱に入れるのが好ましいが、落下してしまったものを不測に踏みつけることがあっても、足裏に傷を受ける危険性も殆どない。
【0024】
このようにして、装着して揃えた靴下Sは、止め片Tを取付けた状態で、図8に示したように、例えば透明な防湿袋Pに入れて包装され、市場に出荷される。
【0025】
このようにした本発明にいう止め片Tは、厚手の冬物靴下であっても、薄手の夏物靴下であっても、靴下は厚さ方向に圧縮変形性と柔軟性を有しているので、ほぼ1種類の止め片Tで対応させることができる。しかしながら、必要に応じて複数種のものを生産するのも自由である。また、大きさも、必要に応じて変更することができるものである。
【0026】
ここで参考までに、該第1実施例に示した止め片Tについて、その標準的な概略寸法を例示すると次の通りである。図1に示した正面図において、上壁1の長さ16mmとしたものにおいて,下壁2の長さ13.5mm,連結壁3の中心線高さ6.6mm,これら各壁1,2,3の幅5mm、連結壁3の中間部分33の肉厚0.8mm、連結壁3の中間部分33の上下の厚肉部分の肉厚1.4mmである。この寸法は概寸であって、必要に応じて変更を加えることができるものであることは、前記の通りである。
【0027】
図9は、前記第1実施例に示した止め片Tの変形例について示したもので、ここに示した止め片Tは、前記第1実施例の場合と同様に、連結壁3の中間部分33の肉厚を外側壁部分を窪ませて薄肉としたものを示したもので、図Aは0.6mm、図Bは0.4mm、図Cは0.3mmとしたものである。
【0028】
図10は、前記第1実施例に示した止め片Tの別の変形例を示したもので、前記図9の止め片Tの場合とは異なり、連結壁3の中間部分33の肉厚を、外側壁部分は凹みのないほぼ直線状で、内側壁部分を窪ませて適宜の薄肉としたものを示したものであって、図Aは内壁面を自然な曲面として中間部分33の肉厚を0.8mmとしたもの、図Bは内壁面を弧状に窪ませて中間部分33の肉厚を0.6mmとしたもの、図Cは内壁面を円弧状に窪ませて中間部分33の肉厚を0.4mmとしたものである。なお、図示は省略するが、連結壁3の中間部分33の肉厚を調整する構造として、中間部分33の内外を窪ませて所望の肉厚に形成してあるものとして実施することもできることは言うまでもない。
【0029】
図11は、第2実施例を示す正面図を示したものである。該第2実施例に示した止め片Tは、前記第1実施例に示した止め片Tと対比したとき、止め片Tの全体を滑らかな波形に形成したものとし、全体の肉厚をほぼ均等肉厚に形成したものである。同図におけるAは通常状態を示し、Bは変形状態を示す。本発明にいうところの止め片Tはこのような構造として実施することができるものである。
【0030】
以上本発明の代表的と思われる実施例について説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例に示した構造のもののみに限定されるものではなく、本発明にいうところの構成要件を備えていて、本発明にいう前記の目的を達成し、効果を有する範囲内において、適宜に改変して実施することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明にいうところの靴下揃え止め片は、人体に対する危険性と靴下に対する損傷度を大幅に減少させることができるものであるから、これを販売したとき、世上において大いに受け入れられ重宝に使用される可能性が大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】第1実施例を示す正面図。
【図2】第1実施例を示す底面図。
【図3】第1実施例を示す左側面図。
【図4】図1におけるA−A断面図。
【図5】第1実施例を示す斜視図。
【図6】第1実施例における靴下への装着直前の状態を示す正面図。
【図7】第1実施例における靴下への装着状態を示す正面図。
【図8】第1実施例における靴下の包装状態を示す平面図。
【図9】第1実施例における止め片Tの変形例を示す部分正面図。
【図10】第1実施例における止め片Tの更に別の変形例を示す部分正面図。
【図11】第2実施例を示す正面図。
【図12】従来の靴下の包装状態を示す平面図。
【符号の説明】
【0033】
1 上壁
11 上壁遊端側部分
12 押圧挟持部
13 押圧挟持部
2 下壁
21 下壁遊端側部分
22 押圧挟持部
3 後壁
31 上壁連結部
32 下壁連結部
33 中間部分
a 空間
T 止め片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル類(A群)、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート等の脂肪族ポリエステル類(B群)、及びポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン類(C群)の何れか1つの群より選ばれた少なくとも1種類の素材を主要成分とする合成樹脂原料を用いて一体的に形成された単体品であって、
所定の空間(a)を隔てて上下に配置された上壁(1)と下壁(2)と、これらの両壁(1),(2)を一端側で連結する後壁(3)とからなり、上壁(1)と下壁(2)とが後壁(3)から鋭角方向に突出され、
後壁(3)における上壁連結部(31)と下壁連結部(32)との中間部分(33)の肉厚が最薄とされ、前記上下の連結部(31),(32)方向に向かってそれぞれ肉厚が漸増され、
前記上壁(1)及び下壁(2)がそれぞれの遊端側部分(11),(21)またはその近く部分において、
対向面側に向かって突出する押圧挟持部(12)及び(22)を備えており、
上下壁を押し狭める際に、上下壁を連結する後壁が上下方向中央部の最薄部位を中心にして塑性変形し、押圧され上下壁間の空間が狭められた形状のまま保持される靴下揃え止め片。
【請求項2】
上下壁(1),(2)の何れか一方または両方の先端または先端近く部分に、対向壁(1),(2)側に向かって突出するように形成された押圧挟持部(12)または(22)を、長手方向において前後で挟み込むように奥側に変位した箇所に、別の押圧挟持部(13)または(23)が対向壁(1),(2)側に向かって突出形成されている請求項1に記載の靴下揃え止め片。
【請求項3】
上下壁(1),(2)と後壁(3)とが、棒状または平帯状でその周方向の角部が面取り形成されている請求項1または2に記載の靴下揃え止め片。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−107629(P2009−107629A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−278453(P2007−278453)
【出願日】平成19年10月26日(2007.10.26)
【出願人】(390027915)ナックス株式会社 (8)
【Fターム(参考)】