説明

圧縮式結束機

【課題】 従来、園芸業や林業は大変労力を要する仕事であり、その要因のひとつに、剪定伐採した枝の始末があった。枝は弾力性に富み、圧縮させながら束ねる作業は、大きな腕力を要する。この装置の発明は、力仕事の軽減に加え、移動の便利・収納の便利さ等を多面的に考案し、しかも製作コストを抑えて安価提供ができる道具に仕上げることを目的としている。
【解決手段】 上記の問題を解決すべく、園芸樹木や果樹の枝等の難結束物を本体に置き、テコの原理を利用してアームで圧縮する。その圧縮状態を保つために、スプリングと「戻止爪」を施したラチェット式の当作業機にて加圧して、一時的に枝の広がりを押さえ、結束の作業が終わるとペダルによって「戻止爪」は容易に外され、結束物を装置から取り出すことができる。これは利用価値の高い装置となる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【発明の属する主な分野】
【0001】
本発明は、農業林業等の広い分野において、樹木の剪定あるいは伐採の際に排出される枝や、稲・麦・わら・蘭草等の農作物の収穫時に、作物を便利に、効率的に結束をする装置である。
【従来の手段】
【0002】
従来、樹木の剪定や山林の樹木の伐採などにより排出される枝類の処理は、人の手で行うしか方法がなかった。そして、木の枝を縛る時にその枝の広がる勢いは大変強く、人の手によって縛るには非常に大きな力が必要であった。また、はみ出した枝を縛る作業で、大きなけがではないが、その枝先で腕や手首に傷を負うことも時々起きることであった。
その排出物の処理は、作業が林や森の樹間の作業になることから大きな道具も入れられず、トラックなどの運搬方法が便利になった現状でもその作業現場まで車が入らず、結局ほとんどの作業が人の手に頼らざるを得なかったのである。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来、園芸業や林業は大変労力を要する仕事であり、身体堅強な男性の仕事とされてきたが、その要因のひとつに、剪定伐採した枝の始末があった。枝はあまり大きな枝でなくても弾力性に富み、圧縮させながら束ねる作業は、大きな腕力を要する作業であった。
この装置の発明は、力仕事の軽減に加え、移動の便利・収納の便利さ等を多面的に考案し、しかも製作コストを抑えて安価提供ができる道具に仕上がることが目的となる。このような観点から、この装置を考案していった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の問題を解決するために、当作業機を発案した。本発明は、上記の問題を解決すべく、次の構成を有する請求項の発明に関わる、園芸樹木や果樹の枝等の難結束物を本体の記号Bの間に置き、テコの原理を利用してアームで圧縮する。その圧縮状態を保つために、スプリングと「戻止爪」を施したラチェット式の当作業機にて加圧して、一時枝の広がりを押さえて枝を固定する。加圧された枝の結束の作業が終わると、記号Fのペダルによって「戻止爪」は容易に外れ、結束物を作業機から取り出すことができるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
発明実施の形態として、本機械の図面を参照にして説明する。まず、前述の通り、この機械の一番の便利さは、人力をはるかに超えた力で圧縮して、木の枝を束ねる事である。
Cのアーム部分は、この装置の移動時のハンドルとして握る部分になるが、枝を束ねる作業に入ると、テコの原理を用いて容易に枝を圧縮し、それは、非力な労働者にも難しい仕事ではなくなる。
【0006】
集められた枝は弾力性に富んでおり、圧縮された後、収縮状態を保つ必要が生じる。その方法としてスプリングを利用したE「戻止爪」を考案した。この「戻止爪」は、手法によって枝を束ねた後、Fの足踏みのペダルによって外されて一束の出来上がりとなる。
【0007】
本装置の有難さは、その機械の移動と収納に便利なことにもある。まず運搬には、一輪車と同じようにDの一個の車輪が付いており、狭い所へも自由自在に移動できるし、また束ねた結束物を、他所へ運搬するにも役立つ。そしてアーム部分を折りたたむことによって、あるいは長さを調節して、収納時にはコンパクトになり収納し易くなる便利さがある。
【発明の効果】
【0008】
樹木の剪定から排出される多くの小枝は、野焼き禁止条例のために、指定された場所に移動せざるを得ないが、収縮して嵩張りが半分以下になるために、一度に大量の結束物を運搬することができ、積載運搬に大きな効果がある。また、その保管場所においても、スペースを節減して整然と保存することが可能になる。
当作業機のさらなる特徴は、製造コストが安価であることにある。小型にして振動効果の良い安価な製品が、造園業・林業・農業の従事者に歓迎されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】 申請した手動圧縮結束装置の一部断面のフレーム形体図である。
【図2】 図1の本体を90°横にし移動時に行う形態を表した図である。
【図3】 申請した手動圧縮結束装置の外観斜視図である。
【図4】 枝の圧縮作業の圧縮前の状態を示す外観斜視図である。
【図5】 アームで枝を圧縮した状態を示す外観斜視図である。
【図6】 アームで枝を圧縮した状態から、縄で結束した様子の外観斜視図である。
【図7】 結束した枝を手動圧縮結束装置から外した枝の束の外観斜視図である。
【符号の説明】
【0010】
A 本体フレーム
B U形ボード
C アーム
D タイヤ
E 戻止爪
F ペダル
G スプリング
H ロックピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹木、伐採、植木および果樹の剪定あるいは農作物を、テコを応用してアームで圧縮して結束する圧縮結束装置である。
【請求項2】
圧縮した際に圧縮された小枝等の還元力を押え、元に戻らないようにし、更に圧縮を強める時に、抵抗なく加圧が出来る。スプリングを併用したアームの爪に工夫がある。
【請求項3】
結束した排出小枝の束を圧縮から開放して本体から取り外す時には、アームで圧縮する時と同じように力を入れながらペダルを踏むことによって爪が外れる仕組みになっている。
【請求項4】
小枝や木の葉がこぼれ落ちないように、また枝を縛る時にその枝が束からはみ出さずに束ねられるように、金属等の平板ボードを使用することを特徴とする。
【請求項5】
アームをピンでロックする事により、本体を90°横に寝かせて車輪を使用し、どんな狭い所でも、容易に楽に移動出来る事を特徴とする圧縮結束装置である。
【請求項6】
本発明は一般家庭から業者まで幅広く使用出来る事を目的にして、部材及び本体の大小はもちろん、本体の材質も鉄、アルミ、ステンレス、強化合成樹脂等で製造するものとする。
【請求項7】
アームについては収納しやすくするため、折りたたみ式、又は伸縮自在にする事も可能とする。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−141373(P2006−141373A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−362002(P2004−362002)
【出願日】平成16年11月17日(2004.11.17)
【出願人】(504459308)
【Fターム(参考)】