地下埋設物の撤去復旧方法
【課題】地下埋設物を撤去する場合に、上方の道路が遮断されることによる交通障害が生じることがなく、大量の土砂の搬出搬入および仮置きをする必要もなく施工性の向上を図ることができ、また、堤防工事の場合に大規模な仮締め切り護岸を築造する必要もなく、工事範囲を小さくできる。
【解決手段】地下埋設物2を包括する断面を有する筒体8で地下埋設物2を取り囲み、筒体8を発進立坑9から地中を前進させながら筒体8内で地下埋設物2の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、到達立坑10に筒体8が到達後、筒体8を発進立坑9側に戻しながら筒体8移動後の空隙を埋め戻す。
【解決手段】地下埋設物2を包括する断面を有する筒体8で地下埋設物2を取り囲み、筒体8を発進立坑9から地中を前進させながら筒体8内で地下埋設物2の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、到達立坑10に筒体8が到達後、筒体8を発進立坑9側に戻しながら筒体8移動後の空隙を埋め戻す。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、河川堤防を横断する樋管などの地下埋設物の撤去復旧方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
河川堤防を横断する埋設物である樋管などを撤去して埋設箇所を復旧する方法として、例えば、開削工法として図12〜図14に示すオープンカット方式や、図15〜図17に示す山留め方式がある。
【0003】
オープンカット方式は掘削部である河川堤防1周辺に斜面を残して掘削部が露出した状態で地表面から地盤を根切りして地下埋設物2を露出させ、これを撤去するものであり、また、山留め方式は、掘削部に山留め支保工として切り梁3を設け周囲の地山を土留壁4を施工した状態で地下埋設物2を露出させ、これを撤去するものである。
【0004】
そして、地下埋設物2を撤去した後は、土砂を再び埋め戻して現場を復旧する。
【0005】
前記先行技術は当業者間で一般的に行われているものであり、文献公知発明にかかるものではない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記工法は開削工法であるため、掘削幅が大きく、特にオープンカット方式の場合は図12、図14にも示すように地下埋設物2の幅よりもはるかに大きな掘削幅となり、施工中は道路が遮断され交通に支障が生じる。また、図12、図15にも示すように土被りが大きいと、工事の影響範囲も大きくなるおそれがある。
【0007】
さらに、地下埋設物の上方の土砂を全て取り除き、埋設物の撤去後は掘削した空間と撤去により生じた空隙とに土砂を埋め戻すことになるため、大量の土砂を搬出運搬し、仮置きし、再度、土砂搬入運搬する作業が必要となり、土砂搬出搬入に大きな手間を要し、また、大量の土砂の仮置きスペースも確保する必要がある。
【0008】
また、工事場所が河川堤防1などの場合は、図13、図14に示すように、オープンカット方式では破堤するために河川5の側に地下埋設物2の河川5側を取り囲むようにして大規模な仮締め切り護岸6を別途築造する必要がある。
【0009】
そして、地下埋設物2を撤去した後の、土砂埋め戻しの作業は、限られたスペースでのものとなり、十分な転圧締め固めを行うことが困難である。
【0010】
本発明は前記従来例の不都合を解消するものとして、地下埋設物を撤去する場合に、上方の道路が遮断されることによる交通障害が生じることがなく、大量の土砂の搬出搬入および仮置きをする必要もなく施工性の向上を図ることができ、また、堤防工事の場合に大規模な仮締め切り護岸を築造する必要もなく、工事範囲を小さくできる地下埋設物の撤去復旧方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は前記従来例の不都合を解消するものとして、請求項1記載の発明は、地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、筒体を発進立坑から地中を前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊し完了後、筒体を発進立坑側に戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを要旨とするものである。
【0012】
請求項1記載の本発明によれば、非開削工法で施工するから、道路を遮断することなく交通障害が少ない。また、筒体内に地下埋設物を取り込んで、この筒体内で埋設物の取壊し撤去を行い、筒体内だけの土砂の掘削撤去を行えばよい。よって、土被りが大きくても工事の影響範囲が大きくなることがない。さらに、堤防工事の場合に小規模な仮締め切りで足りるから施工性の向上を図れて、渇水期内で工事を完結できる。
【0013】
そして、埋め戻しも、筒体を引戻しながら空隙に埋め戻し材を充填すればよいから、転圧締め固めも不要であり施工性がよいものにできる。
【0014】
請求項2記載の発明は、地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、到達立坑に設置した牽引設備で筒体を発進立坑から地中を牽引して前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊しが完了して筒体が到達立坑に到達後、筒体を発進立坑側に牽引して戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを特徴とする地下埋設物の撤去復旧方法。
【0015】
請求項2記載の本発明によれば、前記作用に加えて到達立坑を築造し、ここに設置した牽引設備で筒体を牽引することで、筒体を到達立坑まで確実に前進させて地下埋設物の撤去を確実なものにでき、地下埋設物の長さが大きいものであっても確実に撤去できる。
【0016】
請求項3記載の発明は、地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、筒体を発進立坑に設置した推進設備で押して地中を前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊しが完了して筒体が到達立坑に到達後、筒体を発進立坑側に戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを要旨とするものである。
【0017】
請求項3記載の本発明によれば、到達立坑を築造することで、ここに筒体が到達したことを確認することにより地下埋設物の撤去を確実なものにできる。
【0018】
請求項4記載の発明は、地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、牽引設備で筒体を発進立坑から牽引して地中を前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊し完了後、筒体を発進立坑側に戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを要旨とするものである。
【0019】
請求項4記載の本発明によれば、埋設状態にある地下埋設物の取壊しが完了した時点で牽引設備を発進立坑側に移動して配備することで、筒体が到達側の立坑まで貫通して前進しなくとも筒体の引戻しが行えるから、到達側の立坑の開口を塞ぐ必要がなく施工性の向上を図れる。また、必要以上に筒体を前進させることにもならない。
【0020】
請求項5記載の発明は、地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、筒体を発進立坑に設置した推進設備で押して地中を前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊し完了後、筒体を発進立坑側に戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを要旨とするものである。
【0021】
請求項5記載の本発明によれば、筒体を発進立坑に設置した推進設備で推進し、かつ、埋設状態にある地下埋設物の取壊しが完了した時点で筒体を発進立坑側に引戻すから、到達立坑を築造する必要がなく、施工性の向上を図れる。
【0022】
請求項6記載の発明は、前記筒体は先端に刃口を有し、筒体の引戻し時には刃口断面を閉塞することを要旨とするものである。
【0023】
請求項6記載の本発明によれば、筒体の引戻し時には、刃口断面を閉塞するから、埋設物撤去後の空隙に埋め戻し材を容易かつ確実に充填できる。
【発明の効果】
【0024】
以上述べたように本発明の地下埋設物の撤去復旧方法は、地下埋設物を撤去する場合に、地下埋設物の周囲を囲むようにして筒体を地中で前進させ、筒体内で地下埋設物を取り壊すようにした非開削工法によるから、開削することにより上方の道路が遮断されることによる交通障害が生じることがなく、土被りが大きくても筒体内の限られた範囲の土砂を搬出するだけでよいから、埋設物の撤去に際に発生する大量の土砂の搬出搬入および仮置きをする必要もなく、さらに埋設物撤去後の空隙の充填も容易で施工性の向上を図ることができ、また、堤防工事の場合に大規模な仮締め切り護岸を築造する必要もなく、工事範囲を小さくでき、渇水期内で作業を完結できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面について本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第1実施形態を示す縦断側面図で、本発明の方法は例えば河川堤防1などに埋設されている樋管などの地下埋設物2を撤去し、撤去後の空隙を復旧するもので、図中、図12〜図17に示した従来例と同一の構成要素には同一の参照符号を付してある。
【0026】
河川堤防1に埋設されている地下埋設物2である例えば樋管を撤去するには、図1に示すように、牽引準備工として、地下埋設物2の埋設箇所の両端位置に発進立坑9と到達立坑10とをそれぞれ築造する。
【0027】
次いで、発進立坑9に、先端に刃口12を備える筒体8を設置する。この筒体8は図4に示すように地下埋設物2を包括できる断面を有するものとし、本実施形態では円筒形のものとする。
【0028】
到達立坑10には牽引設備として支圧壁13を築造し、牽引ジャッキ14を配設し、該牽引ジャッキ14に一端を固定したPC鋼線15などによる牽引部材の他端を定着具を介して筒体8に接続する。PC鋼線15などによる牽引部材は、地下埋設物2の内空に配置するか、地下埋設物2の外側の土砂を水平に削孔して配置する。
【0029】
次に、地下埋設物2の撤去工として、牽引ジャッキ14で筒体8を牽引し、筒体8を発進立坑9側から到達立坑10側へと前進させ、図2に示すように筒体8内に地下埋設物2を取り込んで、この筒体8で地下埋設物2を取り囲むようにし、刃口12内で地下埋設物2の端部の取壊しと撤去および刃口12と筒体8内の土砂の掘削と撤去を行う。
【0030】
この場合、図18、図19に示すように土砂掘削は刃口12および筒体8内のものに限定されるから、士被りが大きくても、大量の土砂を掘削排出する必要がない。また、非開削で行えるから上方の道路を遮断する必要もなく、図20に示すように開削部は発進立坑9と到達立坑10の部分だけであるから交通障害も少なくてすむ。さらに、仮締め切り護岸を築造する必要もない。
【0031】
筒体8内の地下埋設物2の取壊しと撤去、土砂の掘削排出が終了したならば、牽引ジャッキ14で刃口12と筒体8を到達立坑10側にさらに牽引し、筒体8を継ぎ足しながら前進させて地下埋設物2の端を刃口12および筒体8内に引き込む。そして、前回と同様にして筒体8内で地下埋設物2を取壊し、筒体8内の土砂を掘削し排出する。これを繰り返して刃口12および筒体8を到達立坑10側に前進させながら、地下埋設物2を取り壊していく。
【0032】
以上のようにして地下埋設物2の取り壊しが終了し、刃口12が到達立坑10に到達したならば、埋め戻し工として図3に示すように、牽引ジャッキ14を発進立坑9側に移動し、到達立坑10側の開口を閉塞部材16で閉塞し、さらに、刃口12断面も閉塞部材17で閉塞する。
【0033】
そして、閉塞部材17で閉塞した刃口12断面に埋め戻し材の充填ホース19の先端を開口する。
【0034】
この状態で牽引ジャッキ14を作動して刃口12と筒体8とを発進立坑9側に向けて牽引し、牽引により筒体8が移動して後方に生じた空隙に充填ホース19で移送される埋め戻し材18を充填する(図5参照)。この埋め戻し材18には例えば流動化処理土、アスファルトマスチック、気泡モルタル、ベントナイトや気泡を混合した土砂や石炭灰を使用する。
【0035】
なお、この牽引作業と充填作業とは同時進行で徐々に行い、埋め戻し材18の充填量と筒体8の牽引による移動量とのバランスを調整する。
【0036】
このようにして筒体8が発進立坑9に戻ったならば、発進立坑8で刃口12と筒体8とを回収して施工が終了する。この間、地下埋設物2の取り壊しと撤去、土砂の掘削は筒体8内に限定されるから、工事範囲を最小限にとどめることができ、河川の渇水期内で作業を完結することができる。
【0037】
なお、前記第1実施形態は刃口12と筒体8の前進移動を到達立坑10に配設した牽引ジャッキ14による牽引により行ったが、これに限定されるものではなく、第2実施形態として図6に示すように発進立坑9に設置した推進ジャッキ7による元押しにより推進することもできる。図中11は反力壁を示す。
【0038】
この場合も発進立坑9と到達立坑10とを設け、発進立坑9から推進した推進ジャッキ7で筒体8を到達立坑10まで貫通させて前進させる。
【0039】
前記第1、第2実施形態は地下埋設物2の長さが河川堤防1を完全に横断するような長さの大きいものであるため、かかる地下埋設物2を撤去するためには、地下埋設物2の両端が突出するような位置に発進立坑9と到達立坑10とが築造されることになるが、地下埋設物2の長さが短い場合は、図7に示すように、発進立坑9と到達立坑10とには地下埋設物2の先端は突出しない。
【0040】
かかる場合は、第3実施形態として牽引ジャッキ14を到達立坑10に設置し、図8、図9に示すように発進立坑9から筒体8を牽引して筒体8内に地下埋設物2を取り込み、第1実施形態と同様にして筒体8内で地下埋設物2の取壊しと土砂掘削および排土を行う。
【0041】
そして、地下埋設物2の先端まで筒体8が到達して、地下埋設物2の撤去が完了したならば、刃口12および筒体8が到達立坑10まで到達せずに地中にある状態であっても、この時点で前進を停止し、刃口12および筒体8を到達立坑10まで推進させず、図10に示すように牽引ジャッキ14を発進立坑9側に移動して、この牽引ジャッキ14で筒体8を発進立坑9側に引き戻し、筒体8の移動後の空隙に埋め戻し材18を充填する。
【0042】
この第3実施形態は地下埋設物2が到達立坑10まで貫通しないから牽引ジャッキ14を引戻すとき、第1実施形態の場合のように到達立坑10側の開口を閉塞部材16で閉塞する必要がなく、施工性のよいものとなる。
【0043】
図11は、第4実施形態を示し、前記第3実施形態と同様に地下埋設物2の長さが短い場合、到達立坑10を設けず、発進立坑9のみを設け、ここに推進ジャッキ7を配設しこの推進ジャッキ7で刃口12と筒体8を推進し、地下埋設物2の先端まで筒体8が到達して、地下埋設物2の撤去が完了したならば、刃口12および筒体8が地中にある状態のままこの時点で前進を停止し、推進ジャッキ7を発進立坑9側に引き戻す。
【0044】
この第4実施形態の場合は、到達立坑を設けないから、施工性がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第1実施形態を示す縦断側面図である。
【図2】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第1実施形態を示す地下埋設物撤去時の縦断側面図である。
【図3】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第1実施形態を示す埋め戻し時の縦断側面図である。
【図4】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の実施形態を示す図2のA−A線断面図である。
【図5】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の実施形態を示す図3のB−B線断面図である。
【図6】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第2実施形態を示す縦断側面図である。
【図7】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第3実施形態を示す縦断側面図である。
【図8】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第2実施形態を示す地下埋設物撤去開始時の縦断側面図である。
【図9】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第2実施形態を示す地下埋設物撤去時の縦断側面図である。
【図10】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第2実施形態を示す埋め戻し時の縦断側面図である。
【図11】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第4実施形態を示す縦断側面図である。
【図12】従来のオープンカット方式による地下埋設物の撤去方法を示す縦断正面図である。
【図13】従来のオープンカット方式による地下埋設物の撤去方法を示す縦断側面図である。
【図14】従来のオープンカット方式による地下埋設物の撤去方法を示す横断平面図である。
【図15】従来の山留め方式による地下埋設物の撤去方法を示す縦断正面図である。
【図16】従来の山留め方式による地下埋設物の撤去方法を示す縦断側面図である。
【図17】従来の山留め方式による地下埋設物の撤去方法を示す横断平面図である。
【図18】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法を示す縦断正面図である。
【図19】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の立坑と地下埋設物の関係を示す縦断側面図である。
【図20】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の立坑と地下埋設物の関係を示す横断平面図である。
【符号の説明】
【0046】
1 河川堤防 2 地下埋設物
3 切り梁 4 土留壁
5 河川 6 仮締め切り護岸
7 推進ジャッキ 8 筒体
9 発進立坑 10 到達立坑
11 反力壁 12 刃口
13 支圧壁 14 牽引ジャッキ
15 PC鋼線 16 閉塞部材
17 閉塞部材 18 埋め戻し材
19 充填ホース
【技術分野】
【0001】
本発明は、河川堤防を横断する樋管などの地下埋設物の撤去復旧方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
河川堤防を横断する埋設物である樋管などを撤去して埋設箇所を復旧する方法として、例えば、開削工法として図12〜図14に示すオープンカット方式や、図15〜図17に示す山留め方式がある。
【0003】
オープンカット方式は掘削部である河川堤防1周辺に斜面を残して掘削部が露出した状態で地表面から地盤を根切りして地下埋設物2を露出させ、これを撤去するものであり、また、山留め方式は、掘削部に山留め支保工として切り梁3を設け周囲の地山を土留壁4を施工した状態で地下埋設物2を露出させ、これを撤去するものである。
【0004】
そして、地下埋設物2を撤去した後は、土砂を再び埋め戻して現場を復旧する。
【0005】
前記先行技術は当業者間で一般的に行われているものであり、文献公知発明にかかるものではない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記工法は開削工法であるため、掘削幅が大きく、特にオープンカット方式の場合は図12、図14にも示すように地下埋設物2の幅よりもはるかに大きな掘削幅となり、施工中は道路が遮断され交通に支障が生じる。また、図12、図15にも示すように土被りが大きいと、工事の影響範囲も大きくなるおそれがある。
【0007】
さらに、地下埋設物の上方の土砂を全て取り除き、埋設物の撤去後は掘削した空間と撤去により生じた空隙とに土砂を埋め戻すことになるため、大量の土砂を搬出運搬し、仮置きし、再度、土砂搬入運搬する作業が必要となり、土砂搬出搬入に大きな手間を要し、また、大量の土砂の仮置きスペースも確保する必要がある。
【0008】
また、工事場所が河川堤防1などの場合は、図13、図14に示すように、オープンカット方式では破堤するために河川5の側に地下埋設物2の河川5側を取り囲むようにして大規模な仮締め切り護岸6を別途築造する必要がある。
【0009】
そして、地下埋設物2を撤去した後の、土砂埋め戻しの作業は、限られたスペースでのものとなり、十分な転圧締め固めを行うことが困難である。
【0010】
本発明は前記従来例の不都合を解消するものとして、地下埋設物を撤去する場合に、上方の道路が遮断されることによる交通障害が生じることがなく、大量の土砂の搬出搬入および仮置きをする必要もなく施工性の向上を図ることができ、また、堤防工事の場合に大規模な仮締め切り護岸を築造する必要もなく、工事範囲を小さくできる地下埋設物の撤去復旧方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は前記従来例の不都合を解消するものとして、請求項1記載の発明は、地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、筒体を発進立坑から地中を前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊し完了後、筒体を発進立坑側に戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを要旨とするものである。
【0012】
請求項1記載の本発明によれば、非開削工法で施工するから、道路を遮断することなく交通障害が少ない。また、筒体内に地下埋設物を取り込んで、この筒体内で埋設物の取壊し撤去を行い、筒体内だけの土砂の掘削撤去を行えばよい。よって、土被りが大きくても工事の影響範囲が大きくなることがない。さらに、堤防工事の場合に小規模な仮締め切りで足りるから施工性の向上を図れて、渇水期内で工事を完結できる。
【0013】
そして、埋め戻しも、筒体を引戻しながら空隙に埋め戻し材を充填すればよいから、転圧締め固めも不要であり施工性がよいものにできる。
【0014】
請求項2記載の発明は、地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、到達立坑に設置した牽引設備で筒体を発進立坑から地中を牽引して前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊しが完了して筒体が到達立坑に到達後、筒体を発進立坑側に牽引して戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを特徴とする地下埋設物の撤去復旧方法。
【0015】
請求項2記載の本発明によれば、前記作用に加えて到達立坑を築造し、ここに設置した牽引設備で筒体を牽引することで、筒体を到達立坑まで確実に前進させて地下埋設物の撤去を確実なものにでき、地下埋設物の長さが大きいものであっても確実に撤去できる。
【0016】
請求項3記載の発明は、地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、筒体を発進立坑に設置した推進設備で押して地中を前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊しが完了して筒体が到達立坑に到達後、筒体を発進立坑側に戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを要旨とするものである。
【0017】
請求項3記載の本発明によれば、到達立坑を築造することで、ここに筒体が到達したことを確認することにより地下埋設物の撤去を確実なものにできる。
【0018】
請求項4記載の発明は、地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、牽引設備で筒体を発進立坑から牽引して地中を前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊し完了後、筒体を発進立坑側に戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを要旨とするものである。
【0019】
請求項4記載の本発明によれば、埋設状態にある地下埋設物の取壊しが完了した時点で牽引設備を発進立坑側に移動して配備することで、筒体が到達側の立坑まで貫通して前進しなくとも筒体の引戻しが行えるから、到達側の立坑の開口を塞ぐ必要がなく施工性の向上を図れる。また、必要以上に筒体を前進させることにもならない。
【0020】
請求項5記載の発明は、地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、筒体を発進立坑に設置した推進設備で押して地中を前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊し完了後、筒体を発進立坑側に戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを要旨とするものである。
【0021】
請求項5記載の本発明によれば、筒体を発進立坑に設置した推進設備で推進し、かつ、埋設状態にある地下埋設物の取壊しが完了した時点で筒体を発進立坑側に引戻すから、到達立坑を築造する必要がなく、施工性の向上を図れる。
【0022】
請求項6記載の発明は、前記筒体は先端に刃口を有し、筒体の引戻し時には刃口断面を閉塞することを要旨とするものである。
【0023】
請求項6記載の本発明によれば、筒体の引戻し時には、刃口断面を閉塞するから、埋設物撤去後の空隙に埋め戻し材を容易かつ確実に充填できる。
【発明の効果】
【0024】
以上述べたように本発明の地下埋設物の撤去復旧方法は、地下埋設物を撤去する場合に、地下埋設物の周囲を囲むようにして筒体を地中で前進させ、筒体内で地下埋設物を取り壊すようにした非開削工法によるから、開削することにより上方の道路が遮断されることによる交通障害が生じることがなく、土被りが大きくても筒体内の限られた範囲の土砂を搬出するだけでよいから、埋設物の撤去に際に発生する大量の土砂の搬出搬入および仮置きをする必要もなく、さらに埋設物撤去後の空隙の充填も容易で施工性の向上を図ることができ、また、堤防工事の場合に大規模な仮締め切り護岸を築造する必要もなく、工事範囲を小さくでき、渇水期内で作業を完結できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面について本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第1実施形態を示す縦断側面図で、本発明の方法は例えば河川堤防1などに埋設されている樋管などの地下埋設物2を撤去し、撤去後の空隙を復旧するもので、図中、図12〜図17に示した従来例と同一の構成要素には同一の参照符号を付してある。
【0026】
河川堤防1に埋設されている地下埋設物2である例えば樋管を撤去するには、図1に示すように、牽引準備工として、地下埋設物2の埋設箇所の両端位置に発進立坑9と到達立坑10とをそれぞれ築造する。
【0027】
次いで、発進立坑9に、先端に刃口12を備える筒体8を設置する。この筒体8は図4に示すように地下埋設物2を包括できる断面を有するものとし、本実施形態では円筒形のものとする。
【0028】
到達立坑10には牽引設備として支圧壁13を築造し、牽引ジャッキ14を配設し、該牽引ジャッキ14に一端を固定したPC鋼線15などによる牽引部材の他端を定着具を介して筒体8に接続する。PC鋼線15などによる牽引部材は、地下埋設物2の内空に配置するか、地下埋設物2の外側の土砂を水平に削孔して配置する。
【0029】
次に、地下埋設物2の撤去工として、牽引ジャッキ14で筒体8を牽引し、筒体8を発進立坑9側から到達立坑10側へと前進させ、図2に示すように筒体8内に地下埋設物2を取り込んで、この筒体8で地下埋設物2を取り囲むようにし、刃口12内で地下埋設物2の端部の取壊しと撤去および刃口12と筒体8内の土砂の掘削と撤去を行う。
【0030】
この場合、図18、図19に示すように土砂掘削は刃口12および筒体8内のものに限定されるから、士被りが大きくても、大量の土砂を掘削排出する必要がない。また、非開削で行えるから上方の道路を遮断する必要もなく、図20に示すように開削部は発進立坑9と到達立坑10の部分だけであるから交通障害も少なくてすむ。さらに、仮締め切り護岸を築造する必要もない。
【0031】
筒体8内の地下埋設物2の取壊しと撤去、土砂の掘削排出が終了したならば、牽引ジャッキ14で刃口12と筒体8を到達立坑10側にさらに牽引し、筒体8を継ぎ足しながら前進させて地下埋設物2の端を刃口12および筒体8内に引き込む。そして、前回と同様にして筒体8内で地下埋設物2を取壊し、筒体8内の土砂を掘削し排出する。これを繰り返して刃口12および筒体8を到達立坑10側に前進させながら、地下埋設物2を取り壊していく。
【0032】
以上のようにして地下埋設物2の取り壊しが終了し、刃口12が到達立坑10に到達したならば、埋め戻し工として図3に示すように、牽引ジャッキ14を発進立坑9側に移動し、到達立坑10側の開口を閉塞部材16で閉塞し、さらに、刃口12断面も閉塞部材17で閉塞する。
【0033】
そして、閉塞部材17で閉塞した刃口12断面に埋め戻し材の充填ホース19の先端を開口する。
【0034】
この状態で牽引ジャッキ14を作動して刃口12と筒体8とを発進立坑9側に向けて牽引し、牽引により筒体8が移動して後方に生じた空隙に充填ホース19で移送される埋め戻し材18を充填する(図5参照)。この埋め戻し材18には例えば流動化処理土、アスファルトマスチック、気泡モルタル、ベントナイトや気泡を混合した土砂や石炭灰を使用する。
【0035】
なお、この牽引作業と充填作業とは同時進行で徐々に行い、埋め戻し材18の充填量と筒体8の牽引による移動量とのバランスを調整する。
【0036】
このようにして筒体8が発進立坑9に戻ったならば、発進立坑8で刃口12と筒体8とを回収して施工が終了する。この間、地下埋設物2の取り壊しと撤去、土砂の掘削は筒体8内に限定されるから、工事範囲を最小限にとどめることができ、河川の渇水期内で作業を完結することができる。
【0037】
なお、前記第1実施形態は刃口12と筒体8の前進移動を到達立坑10に配設した牽引ジャッキ14による牽引により行ったが、これに限定されるものではなく、第2実施形態として図6に示すように発進立坑9に設置した推進ジャッキ7による元押しにより推進することもできる。図中11は反力壁を示す。
【0038】
この場合も発進立坑9と到達立坑10とを設け、発進立坑9から推進した推進ジャッキ7で筒体8を到達立坑10まで貫通させて前進させる。
【0039】
前記第1、第2実施形態は地下埋設物2の長さが河川堤防1を完全に横断するような長さの大きいものであるため、かかる地下埋設物2を撤去するためには、地下埋設物2の両端が突出するような位置に発進立坑9と到達立坑10とが築造されることになるが、地下埋設物2の長さが短い場合は、図7に示すように、発進立坑9と到達立坑10とには地下埋設物2の先端は突出しない。
【0040】
かかる場合は、第3実施形態として牽引ジャッキ14を到達立坑10に設置し、図8、図9に示すように発進立坑9から筒体8を牽引して筒体8内に地下埋設物2を取り込み、第1実施形態と同様にして筒体8内で地下埋設物2の取壊しと土砂掘削および排土を行う。
【0041】
そして、地下埋設物2の先端まで筒体8が到達して、地下埋設物2の撤去が完了したならば、刃口12および筒体8が到達立坑10まで到達せずに地中にある状態であっても、この時点で前進を停止し、刃口12および筒体8を到達立坑10まで推進させず、図10に示すように牽引ジャッキ14を発進立坑9側に移動して、この牽引ジャッキ14で筒体8を発進立坑9側に引き戻し、筒体8の移動後の空隙に埋め戻し材18を充填する。
【0042】
この第3実施形態は地下埋設物2が到達立坑10まで貫通しないから牽引ジャッキ14を引戻すとき、第1実施形態の場合のように到達立坑10側の開口を閉塞部材16で閉塞する必要がなく、施工性のよいものとなる。
【0043】
図11は、第4実施形態を示し、前記第3実施形態と同様に地下埋設物2の長さが短い場合、到達立坑10を設けず、発進立坑9のみを設け、ここに推進ジャッキ7を配設しこの推進ジャッキ7で刃口12と筒体8を推進し、地下埋設物2の先端まで筒体8が到達して、地下埋設物2の撤去が完了したならば、刃口12および筒体8が地中にある状態のままこの時点で前進を停止し、推進ジャッキ7を発進立坑9側に引き戻す。
【0044】
この第4実施形態の場合は、到達立坑を設けないから、施工性がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第1実施形態を示す縦断側面図である。
【図2】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第1実施形態を示す地下埋設物撤去時の縦断側面図である。
【図3】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第1実施形態を示す埋め戻し時の縦断側面図である。
【図4】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の実施形態を示す図2のA−A線断面図である。
【図5】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の実施形態を示す図3のB−B線断面図である。
【図6】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第2実施形態を示す縦断側面図である。
【図7】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第3実施形態を示す縦断側面図である。
【図8】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第2実施形態を示す地下埋設物撤去開始時の縦断側面図である。
【図9】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第2実施形態を示す地下埋設物撤去時の縦断側面図である。
【図10】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第2実施形態を示す埋め戻し時の縦断側面図である。
【図11】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の第4実施形態を示す縦断側面図である。
【図12】従来のオープンカット方式による地下埋設物の撤去方法を示す縦断正面図である。
【図13】従来のオープンカット方式による地下埋設物の撤去方法を示す縦断側面図である。
【図14】従来のオープンカット方式による地下埋設物の撤去方法を示す横断平面図である。
【図15】従来の山留め方式による地下埋設物の撤去方法を示す縦断正面図である。
【図16】従来の山留め方式による地下埋設物の撤去方法を示す縦断側面図である。
【図17】従来の山留め方式による地下埋設物の撤去方法を示す横断平面図である。
【図18】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法を示す縦断正面図である。
【図19】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の立坑と地下埋設物の関係を示す縦断側面図である。
【図20】本発明の地下埋設物の撤去復旧方法の立坑と地下埋設物の関係を示す横断平面図である。
【符号の説明】
【0046】
1 河川堤防 2 地下埋設物
3 切り梁 4 土留壁
5 河川 6 仮締め切り護岸
7 推進ジャッキ 8 筒体
9 発進立坑 10 到達立坑
11 反力壁 12 刃口
13 支圧壁 14 牽引ジャッキ
15 PC鋼線 16 閉塞部材
17 閉塞部材 18 埋め戻し材
19 充填ホース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、筒体を発進立坑から地中を前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊し完了後、筒体を発進立坑側に戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを特徴とする地下埋設物の撤去復旧方法。
【請求項2】
地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、到達立坑に設置した牽引設備で筒体を発進立坑から牽引して地中を前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊しが完了して筒体が到達立坑に到達後、筒体を発進立坑側に牽引して戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを特徴とする地下埋設物の撤去復旧方法。
【請求項3】
地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、筒体を発進立坑に設置した推進設備で押して地中を前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊しが完了して筒体が到達立坑に到達後、筒体を発進立坑側に戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを特徴とする地下埋設物の撤去復旧方法。
【請求項4】
地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、牽引設備で筒体を発進立坑から牽引して地中を前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊し完了後、筒体を発進立坑側に戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを特徴とする地下埋設物の撤去復旧方法。
【請求項5】
地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、筒体を発進立坑に設置した推進設備で押して地中を前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊し完了後、筒体を発進立坑側に戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを特徴とする地下埋設物の撤去復旧方法。
【請求項6】
前記筒体は先端に刃口を有し、筒体の引戻し時には刃口断面を閉塞することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の地下埋設物の撤去復旧方法。
【請求項1】
地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、筒体を発進立坑から地中を前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊し完了後、筒体を発進立坑側に戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを特徴とする地下埋設物の撤去復旧方法。
【請求項2】
地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、到達立坑に設置した牽引設備で筒体を発進立坑から牽引して地中を前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊しが完了して筒体が到達立坑に到達後、筒体を発進立坑側に牽引して戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを特徴とする地下埋設物の撤去復旧方法。
【請求項3】
地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、筒体を発進立坑に設置した推進設備で押して地中を前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊しが完了して筒体が到達立坑に到達後、筒体を発進立坑側に戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを特徴とする地下埋設物の撤去復旧方法。
【請求項4】
地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、牽引設備で筒体を発進立坑から牽引して地中を前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊し完了後、筒体を発進立坑側に戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを特徴とする地下埋設物の撤去復旧方法。
【請求項5】
地下埋設物を包括する断面を有する筒体で地下埋設物を取り囲み、筒体を発進立坑に設置した推進設備で押して地中を前進させながら筒体内で地下埋設物の取壊しおよび土砂の掘削撤去を行い、地下構造物の取壊し完了後、筒体を発進立坑側に戻しながら筒体移動後の空隙を埋め戻すことを特徴とする地下埋設物の撤去復旧方法。
【請求項6】
前記筒体は先端に刃口を有し、筒体の引戻し時には刃口断面を閉塞することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の地下埋設物の撤去復旧方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2010−112037(P2010−112037A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−284400(P2008−284400)
【出願日】平成20年11月5日(2008.11.5)
【出願人】(592069137)植村技研工業株式会社 (12)
【出願人】(000166627)五洋建設株式会社 (364)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月5日(2008.11.5)
【出願人】(592069137)植村技研工業株式会社 (12)
【出願人】(000166627)五洋建設株式会社 (364)
【Fターム(参考)】
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