説明

基板の検査装置及びその検査装置の製造方法

【課題】 検査プローブの先端を正確に検査点に接触させることができる基板検査用プローブヘッドを提供する。
【解決手段】 小径の位置決めプレート68の位置決め通孔68aにより同軸検査プローブ50の水平方向の移動が規制されるので、同軸検査プローブの第1プローブ30が同軸端子20の外導体26へ接触することを防ぐことができる。第1保持プレート64Cの第1通孔64cと第2保持プレート64Aの第2通孔64aとが中心が鉛直線上に位置するように配置されており、同軸検査プローブ50が鉛直上に移動し、座屈が生じないので、同軸検査プローブ50を正確に検査点に接触させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に形成されている配線パターンを電気的に検査するための検査装置及びその検査装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は検査点に二つの検査用プローブを接触させることで配線パターンを検査することを開示している。
【0003】
特許文献2は、同軸状の検査プローブを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−279133号公報
【特許文献2】特開2007−205808号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2は同軸プローブの使い方の例を特許文献2の図7に示している。同軸プローブの一端は検査点Bと接触し他端は電極部EPに接触している。また、特許文献2の図2にクリアランスw6が示されていて、特許文献2はw6を1〜10μmに設定することができると開示している。図7(A)、(B)の同軸プローブ150は、内側のプローブ130と外側のプローブ140で形成されている。電極120は、内側の電極122と外側の電極126で形成されている。図7(A)は同軸プローブ150と電極120が正しく接続している例であり、図7(B)は同軸プローブ150と電極120が正しく接続されていない例である。特許文献2では、クリアランスw6が狭いため、図7(B)が示すように、電極120上で内側のプローブ130と外側のプローブ140が短絡することが考えられる。内側のプローブ130と外側のプローブ140が短絡すると測定精度が悪くなるので、配線パターンの良否判定が誤って判定されてしまうと考えられる。
【0006】
本発明の目的は、同軸プローブにより4端子法で配線パターンを検査できる検査装置、及び、その製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点に係る検査装置は、先端と後端とを有し該先端を被検査基板の検査点に押し当てることで前記被検査基板の導通を検査するための同軸状の検査プローブと、前記検査プローブを保持するための保持部と、前記検査プローブの後端と電気的に接続する同軸状の電極とを含む。そして、前記検査プローブは細長く導電性の第1プローブと前記第1プローブを囲んでいる導電性の第2プローブで形成され、前記電極は前記第1プローブと電気的に接続する第1電極と前記第2プローブと電気的に接続し前記第1電極の周りに絶縁体を介して形成されている第2電極で形成され、前記保持部は第1面と該第1面とは反対側の第2面を有すると共に貫通孔を有する第1プレートと第1面と該第1面とは反対側の第2面を有すると共に貫通孔を有する第2プレートと第1面と該第1面とは反対側の第2面を有すると共に貫通孔を有する位置決めプレートとを有し、前記第1プレートと前記第2プレートは固定部材により離れて固定され、前記検査プローブの先端側は前記第1プレートの貫通孔内に保持され、前記検査プローブの後端側は前記第2プレートの貫通孔内と前記位置決めプレートの貫通孔内に保持され、前記位置決めプレートの貫通孔の径は前記第2プレートの貫通孔の径より小さく、前記第1プレートの貫通孔の真上から前記第2プレートの貫通孔と前記位置決めプレートの貫通孔が前記第1プレートの貫通孔を介して見られると前記第1プレートの貫通孔と前記第2プレートの貫通孔と前記位置決めプレートの貫通孔は重なっている。
【0008】
本発明の別の観点に係る検査装置の製造方法は、第1プレート用の板材、第2プレート用の板材と位置決めプレート用の板材を用意することと、前記第2プレート用の板材と前記位置決めプレート用の板材を固定することと、前記第2プレート用の板材と前記位置決めプレート用の板材が固定されている状態で前記第2プレート用の板材と前記位置決めプレート用の板材を同時に貫通する孔を形成することにより、前記第2プレート用の板材に基準孔を形成すると共に前記位置決めプレート用の板材に貫通孔を形成することと、前記第2プレート用の板材と前記位置決めプレート用の板材を分離し、位置決めプレートを形成することと、前記第2プレート用の板材の基準孔を基準にして、同じ位置に該基準孔より大きい貫通孔を形成することで第2プレートを形成することと、前記第1プレート用の板材に貫通孔を形成することで第1プレートを形成することと、前記第2プレートの貫通孔の位置と前記位置決めプレートの貫通孔の位置が合うように前記位置決めプレート上に前記第2プレートを積層することと、前記第1プレートの貫通孔の位置と前記第2プレートの貫通孔の位置が合うように、前記第2プレートから離して前記第1プレートを第2プレートと位置決めプレートに固定することと、第1電極と該第1電極の周りに絶縁材を介して形成されている第2電極で形成されている電極を用意することと、前記電極の位置と前記位置決めプレートの貫通孔の位置が合うように、前記位置決めプレートに前記電極を固定することと、前記第1プレート側から同軸状のプローブを前記第1プレートの貫通孔、前記位置決めプレートの貫通孔と前記第2プレートの貫通孔に挿入することとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る検査用プローブヘッドの断面図。
【図2】実施形態の検査プローブを構成する第1プローブと第2プローブの側面図。
【図3】実施形態の検査プローブと電極の断面図。
【図4】実施形態の電極プレート、位置決めプレート、第2プレートの製造工程図。
【図5】実施形態の電極プレート、位置決めプレート、第2プレートの製造工程図。
【図6】実施形態に係る検査装置の製造工程図。
【図7】検査プローブと電極との接続状態を示している図。
【図8】図8(A)は位置決めプレートの貫通孔と各保持プレートの貫通孔の断面図、図8(B)は各保持プレートの貫通孔と位置決めプレートの貫通孔の重なり具合を示す図。
【図9】位置決めプレートが面取り部を有するときの位置決めプレートの断面と開口を示す図。
【図10】本発明の実施形態1に係る検査装置の断面図。
【図11】本発明の実施形態2に係る検査装置の断面図。
【図12】第1プローブと電極間の角度(θ1)と、第2プローブと電極間の角度(θ2)を示す図。
【図13】図13(A)は電極と伸縮バネの固定方法を示す図、図13(B)は第1プローブと伸縮バネの固定方法を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に実施形態に係る検査装置10を示す。
検査装置10は、同軸状の検査プローブ(同軸プローブ)50と、該検査プローブを保持する保持部64と同軸状の電極20とを有している。同軸プローブ50は、内側の第1プローブ30と外側の第2プローブ40とで形成されている。同軸プローブ50は先端と後端とを有し、先端が被検査基板の検査点と電気的に接続する。同軸プローブが検査点と確実に接触するため、同軸プローブは検査点に押し当てられることが好ましい。
【0011】
図2(A)は第2プローブ40の側面図を示し、図2(B)は第1プローブ30の側面図を示し、図2(C)は第1プローブが第2プローブ40内に収容されている状態を示す。検査点と低抵抗で接触するため第2プローブは伸縮性を有する。図2(A)に示されている第2プローブ40は、導電性と伸縮性を有する筒状の導電体40である。導電体の外側は図示しない絶縁樹脂膜で覆われている。第2プローブの内壁を絶縁樹脂膜で被覆することができる。第2プローブを構成している導電体が絶縁樹脂膜で被覆されている場合、第2プローブは導電体40と絶縁樹脂膜で形成される。図2(A)に第2プローブの例が示されている。この例では、第2プローブはスリーブ部42a、42b、42cと、該スリーブ部を連結するバネ部44a、44bを有している。スリーブ部及びバネ部は導電性を有するニッケル、銅等の金属で形成されている。図2の第2プローブ40は、バネ部44a、44bにより伸縮性を有し、導電体40の外側は図示しない絶縁樹脂膜で被覆されている。第2プローブの径は一様であっても第2プローブは部分的に細い部分を有しても良い。図2(D)に示されている第2プローブの径は一様である。図2(A)に示されている第2プローブは細い部分(固定部)46を有している。固定部46の径は第1プローブの径と同等もしくは第1プローブの径より細い。固定部で第1プローブと第2プローブは接触していて、固定部により第1プローブの動きは抑制されている。これにより、第1プローブは軸方向に垂直方向な動き(図2(C)の方向)が抑制される。第1プローブと後述する第2電極との接触を防止することができる。また、検査装置10から第1プローブが抜け難くなる。固定部の径/第1プローブの径を0.8〜0.98に設定することができる。第2プローブ内に第1プローブを挿入することが出来ると共に第1プローブの動きを抑制することができる。
【0012】
第1プローブ30は、細長く導電性を有している棒状または針状の導電部34とその導電部を被覆している絶縁膜32で形成されている。導電部34は、BeCu、W、ReW、銅、ニッケル、ステンレス鋼などで形成されていて、銅線などで形成することができる。表面はNi/Auで被覆されていることが望ましい。絶縁樹脂膜や絶縁膜はウレタン、ポリイミドやエポキシやエナメルなどで形成されている。第1プローブ30は、第2プローブに形成されている固定部46により、第2プローブに対して固定されている。図1が示すように、第1プローブ30の先端34b、第2プローブ40の先端40bが、基板80の検査点82に接触する。図1は検査点の例としてバンプ82を示している。検査点の例としてバンプ以外に外部基板と接続するための外部端子や電子部品を実装するための電極を挙げることができる。該検査プローブは、4端子測定用であって、図示しない更に1本の同軸プローブが他の検査点に接触することで基板の配線が検査される。ここでは、1個のバンプのみが示されているが、実施形態の検査装置は、200から1000個の検査点を同時に検査するため、200から2000本の同軸検査プローブを有している。
【0013】
検査装置は、検査プローブ50の後端側に電気的に接続するための電極20を有する。電極は、図示しないケーブルにつながっている。そのケーブルにより検査装置は基板検査装置につなげられている。電極は第1プローブと電気的に接続するための第1電極22を有する。第1電極の形状は円、楕円、矩形であり、円が好ましい。第1電極は絶縁体24で囲まれている。絶縁体はエポキシ樹脂、ポリイミド、ウレタンなどの樹脂である。第1電極22の周りを絶縁体24で囲むこと以外に銅などの金属線をエナメルなどの樹脂で被覆された導線を用いることができる。電極は絶縁体24の外に第2プローブと接触するための第2電極26を有する。図1では、第2電極26はドーナツ状に形成されているので電極は同軸である。第2電極26は絶縁体24の周りを部分的に囲んでもよいが、全周を囲むことが好ましい。電極20の周りは絶縁材28で被覆されている。電極20は電極プレートに接着剤(図示せず)で固定されている。
【0014】
図3(A)は、同軸状の電極20と検査プローブ50の断面を示している。第1電極22の直径22Dは10μmから70μm、絶縁体24の厚み24Dは3μmから10μm、第2電極26の厚み26Dは5μmから35μmである。第1プローブの導電部34の直径34Dは15μmから50μm、絶縁膜32の厚さ32Dは3μmから10μmである。第2プローブの内径40DIは25μmから70μmであり、外径40DOは30μmから80μmである。第2プローブの内壁に樹脂が被覆されている場合、内径は内壁を覆う樹脂間の距離である。第2プローブの外側に樹脂が被覆されている場合、外径は第2プローブの外側を覆う樹脂間の距離である。第1プローブと第2プローブとの間には3μmから10μmのクリアランスCLが設けられている。図1では、第1プローブ30と第1電極22との間に、伸縮バネ62が形成されている。図3(B)は同軸状の電極20と第2プローブと伸縮バネ62の断面を示している。金属性の伸縮バネ62の長さS1は20μmから100μmであり、バネは樹脂膜で覆われていることが好ましい。伸縮バネの径34D’は10μmから70μmである。検査時、第1電極と第1プローブが直接接触するように、第1プローブと第1電極間にバネ62を設ける必要はない。しかしながら、バネ62により、第1電極と第1プローブの接続が安定する。
【0015】
検査プローブを保持する保持部は、貫通孔(第1貫通孔)を有する第1保持プレート(第1プレート)64Cと、貫通孔(第2貫通孔)を有する第2保持プレート(第2プレート)64Aと、貫通孔(第3貫通孔)を有する第3保持プレート(第3プレート)64Bを有する(図1)。第3保持プレートは必須でない。検査プローブ50の先端側は第1プレート64Cの貫通孔(第1貫通孔)64c内に保持され、検査プローブの後端側は第2プレート64Aの貫通孔(第2貫通孔)64a内に保持され、検査プローブの中央部は第3プレート64Bの貫通孔(第3貫通孔)64b内に保持される。各貫通孔(第1貫通孔、第2貫通孔、第3貫通孔)の大きさは検査プローブの径(第2プローブの外径)より2μmから50μm大きい。このため、検査装置が製造される時、検査プローブを各貫通孔に通すことが容易になる。第2保持プレート64A、第3保持プレート64B、第1保持プレート64Cは、柱部材66A、66Bなどの固定部材により固定されている。第2保持プレート64Aに隣接して、位置決めプレート68が第2プレート上に積層されている。位置決めプレートは貫通孔(位置決め孔)68aを有する。位置決めプレートの貫通孔(位置決め孔)の径は検査プローブの外形より大きく、第2プレートの径より小さい。位置決め孔の径は検査プローブの外径より2μmから10μm大きく、第2貫通孔の径より2μmから10μm小さい。位置決めプレートの貫通孔の大きさが第2プレートの貫通孔の大きさより小さいので、位置決めプレートにより検査プローブの水平方向への動き(図2(C)に示されている方向)を抑制することができる。これにより、第1プローブと第2電極が電気的に接続し難くなる。また、第2プローブと第1電極が電気的に接続し難くなる。測定精度が高くなる。図1が示すように位置決めプレート68に隣接し、電極プレート70が位置決めプレート上に配置されている。電極プレート70は電極20を有している。位置決めプレートは第1面とその第1面とは反対側の第2面とを有する。位置決めプレートの第1面は電極と対向する面であり、検査プローブの後端側の方向に向いている面である。また、第2プレートは第1面とその第1面と反対側の第2面とを有する。第2プレートの第1面は位置決めプレートの第2面と対向している。位置決めプレートは第2プレート上に直接積層されていても良いし第2プレートから離れて積層されていてもよい。第1プレートは第1面と第1面とは反対側の第1面を有し、第1プレートの第1面は第2プレートの第2面と対向している。図1では電極プレート70、位置決めプレート68、第2保持プレート64A、第1保持プレート64Cは、ピン72により固定されている。
【0016】
各保持プレートと位置決めプレートの貫通孔が、図8(A)の矢印の方向(第1貫通孔の真上)から観察されるとそれらは重なる。図8(B)、(C)、(D)、(E)は、各貫通孔を等倍で1つ面に投影することで得られる図である。図8(B)〜図8(E)は、各保持プレートと位置決めプレートの貫通孔が図8(A)に示されている方向から見られる時、各保持プレートと位置決めプレートの貫通孔の重なり具合を示している。図8(B)〜図8(E)が示すように、位置決めプレート68の位置決め孔68a、第2プレート64Aの貫通孔64a、第3プレート64Bの貫通孔64b、第1プレート64Cの貫通孔64cは、重なっている。第1プレートの貫通孔の真上から第1プレートの貫通孔を介して第2プレートの貫通孔と位置決めプレートの貫通孔が見られると第1プレートの貫通孔と位置決めプレートの貫通孔と第2プレートの貫通孔は重なる。第3プレートの貫通孔も同じく重なる。第1プレートの貫通孔は第1プレートの第2面に第1プレートの開口を有している。第2プレートの貫通孔は第2プレートの第2面に第2プレートの開口を有している。位置決めプレートの貫通孔は位置決めプレートの第2面に位置決めプレートの開口を有している。位置決めプレートが面取り部を有する時、位置決めプレートの開口は面取り部と貫通孔の内壁の境界に形成される。第3プレートの貫通孔は第3プレートの第2面に第3プレートの開口を有している。第1プレートの開口が第1プレートの第2面と平行に等倍で位置決めプレートの第2面に投影されると位置決めプレートの開口と投影された第1プレートの開口は重なる。言い換えると、位置決めプレートの開口は投影された第1プレートの開口に含まれる(図8(B)、(C)、(D)、(E))。第2プレートの開口が第1プレートの第2面と平行に等倍で位置決めプレートの第2面に投影されると位置決めプレートの開口と投影された第2プレートの開口は重なる。言い換えると、位置決めプレートの開口は投影された第2プレートの開口に含まれる(図8(B)、(C)、(D)、(E))。第1プレートの開口と第2プレートの開口が第1プレートの第2面と平行に等倍で位置決めプレートの第2面に投影されると投影された第2プレートの開口と投影された第1プレートの開口は重なる。言い換えると、投影された第2プレートの開口は投影された第1プレートの開口に含まれる(図8(C)、(D))。もしくは、投影された第2プレートの開口は投影された第1プレートの開口を含む(図8(E))。もしくは、投影された第2プレートの開口は投影された第1プレートの開口と一致する(図8(B))。第3プレートの開口が第1プレートの第2面と平行に等倍で位置決めプレートの第2面に投影されると位置決めプレートの開口と投影された第3プレートの開口は重なる。言い換えると、位置決めプレートの開口は投影された第3プレートの開口に含まれる(図8(B)、(C)、(D)、(E))。第1プレートの開口と第2プレートの開口と第3プレートの開口が第1プレートの第2面と平行に等倍で位置決めプレートの第2面に投影されると投影された第2プレートの開口と投影された第1プレートの開口は重なる。言い換えると、第1プレートの開口、第2プレートの開口と第3プレートの開口の中で、最も大きな開口がそれ以外の開口を含んでいる(図8(D)、(E))。図8(B)、(D)では、第1プレートの貫通孔は第2プレートの貫通孔よりも大きい。図8(E)では、第1プレートの貫通孔は第2プレートの貫通孔よりも小さい。第1プレートの貫通孔と第2プレートの貫通孔と位置決めプレートの貫通孔が重なっているので、検査プローブは電極の上面に対し略垂直に保持される。電極の上面は検査プローブが接触する面である。そのため、第1電極と第2プローブが接触しがたくなる。同時に第2電極が第1電極に接触し難くなる。第1プローブと第1電極が接続し、第2プローブが第2電極に接触する。第1プレートの貫通孔と第2プレートの貫通孔と位置決めプレートの貫通孔が重なっているので、検査プローブが各プレートの貫通孔に挿入されやすい。さらに、各保持プレートの貫通孔は位置決めプレートの貫通孔より大きい。そのため、機械または作業者が検査プローブを保持プレートの貫通孔と位置決めプレートの貫通孔内に通す時、位置決めプレートの貫通孔以外の貫通孔に検査プレートを通すことは容易である。また、電極プレート上に位置決めプレートが配置されているので、検査プローブと電極の位置が合い易い。また、検査装置が製造される時、位置決めプレートの貫通孔と各保持プレートの貫通孔がオフセットしている場合に比べ、位置決めプレートの貫通孔と各保持プレートの貫通孔が重なっているので、機械または作業者が位置決めプレートと各保持プレートの貫通孔に検査プレートを挿入しやすい。このため、検査装置の製造時間が短縮される上、電極と検査プローブの合わせ精度が高くなる。位置決め孔68aと検査プローブ50とのクリアランスC2は、2μmから10μmであり、第2保持プレートの貫通孔と検査プローブとのクリアランスC1は、2μmから50μmである。
【0017】
実施形態の検査装置が図1に示されている。実施形態の検査装置は、伸縮性を有していない第1プローブ30と第1電極22との間に伸縮バネ62を有している。第1プローブの後端が伸縮バネ62に接続している。検査プローブが検査点に押し込まれる時、第2プローブが縮む。第2プローブの縮みに応じて伸縮バネ62が縮む。伸縮バネ62が縮むことで、伸縮性を有しない第1プローブが長さ方向へ移動可能となる。従って、第1プローブが伸縮性を有していなくても第1プローブが水平方向(第1プレートの第2面と平行な方向)に曲がらない。もしくは、曲がる量が少なくなる。そのため、検査プローブは電極と検査点を略垂直に押す。第1プローブと第2プローブは検査点と電極を略垂直に押す。従って、第1プローブと第2プローブが検査点と電極間で略真直ぐ保持される。第1プローブと第2プローブは水平方向(第1プレートの第2面と平行な方向)に曲がらない。もしくは、第1プローブと第2プローブが水平方向に曲がり難くなる。第1プローブが曲がったとしても、その量は後述の実施形態1より少ないと考えられる。このため、第1プローブと電極間の角度は90度もしくは90度に近づく(図12参照)。第2プローブと電極間の角度は90度もしくは90度に近づく。従って、後述の実施形態1と実施形態で第1プローブと電極との間の角度θ1が比較されると、実施形態の角度は後述の実施形態1の角度より直角に近い。実施形態では、第1プローブと第1電極が接続し第2プローブと第2電極が接続する。第1プローブと第2電極が接続しがたくなる。また、第2プローブが第1電極に接続しがたくなる。実施形態では、検査点や電極に検査プローブにより圧力が加えられても、検査プローブが検査点や電極に略直角に接触する。実施形態の検査装置を用いて基板の検査が行われると、その検査精度は高い。実施形態の第1プローブは伸縮性を有していない。そのため、後述の実施形態2と実施形態で第1プローブの製造が比較されると、実施形態のプローブは容易に製造することができる。さらに、実施形態では、伸縮バネと第1電極とを機械的に固定することができる。図13(A)では、電極に伸縮バネが固定されている。第1電極が部分的に凸な部分を有している。その凸な部分が伸縮バネに挿入されている。図13(B)では、第1プローブに伸縮バネが固定されている。第1プローブの導電部が伸縮バネに挿入されている。伸縮バネと第1電極は接着剤や半田等で接着することができる。伸縮バネと第1プローブの後端を機械的に固定することができる。伸縮バネと第1プローブの後端は接着剤や半田等で接着することができる。接着または固定により、第1プローブと第1電極が確実に接続する。その結果、第2プローブと第2電極も確実に接続する。
【0018】
実施形態の検査装置10は、図示しない駆動機構により上下方向に移動する。検査点(基板80のバンプ82)上で、検査装置10が下がることで、検査プローブの先端が検査点に接触する。つまり、検査プローブの第1プローブ30の先端と第2プローブ40の先端がそれぞれバンプ82に接触する。さらに、検査装置が移動することで、検査プローブは検査点に押し当てられる。つまり、第1プローブと第2プローブが検査点に押し当てられる。第2プローブ40は、バネ部44a、44bにより縮むので検査点82に荷重が加えられる。このため、バンプと第2プローブ間の接続が安定する。また、第1プローブ30と電極間に伸縮バネ62が存在する場合、伸縮バネが縮むことで検査点82に荷重が加えられる。第1プローブと電極間に伸縮バネ62が存在しない場合に比べ検査点に比較的荷重が加わり易い。このため、バンプと第1プローブ間の接続が安定する。伸縮バネは伸びる時も縮む時も検査点に力を加える。伸縮バネ62が縮むので、第1プローブが曲がらない。もしくは、曲がる量が少ない。第1プローブと第2プローブが検査点で電極間の略垂直に保持される。第1プローブと第2プローブが水平方向へ移動し難い。伸縮バネが第1電極を略垂直に押すので、伸縮バネと第2電極が接触し無い。伸縮バネの寿命が長くなる。また、第2プローブと第2電極が確実に接続する。
【0019】
実施形態1の検査装置が図10に示されている。実施形態1の検査装置は、伸縮バネ62を有していない。それ以外は実施形態と同様である。実施形態1の検査装置では、位置決めプレートの貫通孔と各保持プレートの貫通孔が重なっているので、検査プローブが検査点に押し込まれても検査プローブは電極を略垂直に押す。そのため、検査プレートの後端が電極上をすべらない。もしくは、後端がすべり難くなる。その結果、第1プローブと第1電極が接続し第2プローブと第2電極が接続する。第1プローブと第2電極が接続しがたくなる。また、第2プローブが第1電極に接続しがたくなる。
【0020】
実施形態2の検査装置が図11に示されている。実施形態2の検査装置は、第1プローブに伸縮性を有するプローブを用いている。図11(A)の検査装置は第1プローブと第1電極間に伸縮バネ62を有し、図11(B)の検査装置は第1プローブと第1電極間に伸縮バネ62を有していない。実施形態2では、検査プローブが検査点に押し込まれる時、第1プローブと第2プローブが縮む。検査プローブは電極と検査点を略垂直に押す。第1プローブと第2プローブは検査点と電極を略垂直に押す。従って、第1プローブと第2プローブが検査点と電極間で略真直ぐ保持される。第1プローブと第2プローブは水平方向(第1プレートの第2面と平行な方向)に曲がらない。もしくは、第1プローブと第2プローブが水平方向に曲がり難くなる。第1プローブが曲がったとしても、その量は実施形態1より少ないと考えられる。このため、第1プローブと電極間の角度θ1(図12参照)は90度もしくは90度に近づく。第2プローブと電極間の角度θ2(図12参照)は90度もしくは90度に近づく。従って、実施形態1と実施形態2でθ1及びθ2が比較されると、実施形態2の角度は実施形態1の角度より直角に近い。実施形態2の第1プローブは伸縮性を有するので、実施形態2の検査装置は実施形態の検査装置と同様な効果を有する。
【0021】
実施形態2では、第1プローブと第1電極が接続し第2プローブと第2電極が接続する。第1プローブと第2電極が接続しがたくなる。また、第2プローブが第1電極に接続しがたくなる。実施形態や実施形態2では、検査点や電極に検査プローブにより圧力が加えられても、検査プローブが曲がること無く検査点や電極に略垂直に接触する。実施形態や実施形態2の検査装置を用いて基板の検査が行われると、その検査精度は高い。実施形態2の検査装置が伸縮バネ62を有する場合、伸縮バネと第1電極は実施形態と同様な方法で固定される。同様な効果が発現する。
【0022】
実施形態と実施形態2では、第2プローブ40のみでなく、伸縮バネ62または第1プローブ30の少なくとも一方が同様に伸縮するので、第1プローブと第2プローブとの間での摺れが低減する。そのため、第1プローブもしくは第2プローブを被覆している樹脂の剥がれが減少する。剥がれた樹脂が検査点上や電極上に落下することを防げる。さらに、伸縮機構により第1プローブ30が検査点に荷重を与え、導通が安定化する。
【0023】
各実施形態の検査装置では、第2プローブ40が伸縮性を備えないスリーブ部42a、42b、42cと、伸縮性を備えるバネ部44a、44bで形成されている。バネ部44a、44bで第2プローブに伸縮性を持たせることができる。
各実施形態の検査装置では、第1プレートと第2プレートと位置決めプレートの貫通孔が重なっている。そのため、第1プローブと第2プローブが曲がり難い。検査プローブが曲がり難い。特に、実施形態と実施形態2では、検査プローブが座屈し難い。検査プローブが電極と検査点を略垂直に押すので、測定精度が高くなる。
【0024】
各実施形態の検査装置では、スリーブ部42bに固定部46を形成することができる。固定部46により第1プローブ30が第2プローブ40に固定されるので、第1プローブ30が検査装置から脱落することを防ぐことができる。第1プローブの水平方向の動きを制御することができる。検査プローブが検査点や電極と確実に接続する。
【0025】
各実施形態の検査装置において、位置決めプレートの貫通孔の重心を通り、位置決めプレートの第1面に垂直な直線と第2プレートの貫通孔の重心を通り、位置決めプレートの第1面に垂直な直線は重なることが好ましい。電極と検査プローブが確実に接続する。さらに、位置決めプレートの貫通孔の重心を通り、位置決めプレートの第1面に垂直な直線と第1プレートの貫通孔の重心を通り、位置決めプレートの第1面に垂直な直線は重なることが好ましい。電極と検査点間で検査プローブを垂直に保持することができる。さらに、位置決めプレートの貫通孔の重心を通り、位置決めプレートの第1面に垂直な直線と第3プレートの貫通孔の重心を通り、位置決めプレートの第1面に垂直な直線は重なることが好ましい。製造装置を短時間に製造することができる。
【0026】
図4及び図5を参照して、電極プレート70、位置決めプレート68、第2保持プレート64Aの製造方法について説明する。
(1)電極プレート用の板材70、位置決めプレート用の板材68、第2保持プレート用の板材64Aが重ねられる(図4(A))。その状態で、ピン孔に相当する位置にドリルで貫通孔69が形成される(図4(B))。電極プレート用の板材70、位置決めプレート用の板材68、第2保持プレート用の板材64Aにそれぞれピン孔70b、68b、64dが形成される(図4(C))。そして、ピン72を挿入して三枚が固定される(図5(A))。ここでは、ピンが1本のみ示されているが、各板材は2本以上用いて連結される。
【0027】
(2)電極プレート用の板材70、位置決めプレート用の板材68、第2保持プレート用の板材64Aに、位置決め孔と同径の貫通孔が形成される。これにより、位置決めプレート用の板材68に位置決め貫通孔68aが形成され、同時に、電極プレート用の板材70に基準孔70a1、第2保持プレート用の板材64Aに基準孔64a1が形成される(図5(B))。その後、ピン72が抜かれ3枚が分離される。位置決めプレートが完成する。
【0028】
(3)電極プレート用の板材70の基準孔70a1を基準にして(図5(C1))、固定孔70aが形成される(図5(C2))。固定孔70aは電極プレートを貫通し、その中に電極が形成される。予め形成された電極を固定孔に接着剤などで固定することで電極プレートの固定孔に電極が形成される。電極の別の作り方が以下に示されている。固定孔の内壁に所定厚さの金属めっき膜が形成される。その金属めっき膜内を樹脂で充填する。金属めっき膜内を充填している樹脂は充填材である。充填剤の中心に所定の径の貫通孔が形成される。その後、充填剤内に形成されている貫通孔は金属めっき膜で充填される。同軸の電極が形成される。貫通孔が金属めっき膜で充填された後、電極プレート用の板材70を研磨することができる。上面が平坦であって同軸の電極が完成する。上面に検査プローブが接触する。
【0029】
(4)位置決めプレート68の貫通孔68aの第2面側の角は面取りされる。位置決めプレートの貫通孔の第2面側に面取りを行い面取り部68cが形成される(図5(D2))。面取り部68cにより、位置決めプレートの組み付けが容易になる。また、位置決めプレートの貫通孔に検査プローブを容易に通すことが可能になる。
【0030】
(5)第2プレート用の板材64Aの基準孔64a1を基準にして(図5(E1))、第2プレートの貫通孔64aが形成される。第2プレート64Aが製造される(図5(E2))。図5の製造方法では、基準孔64a1と基準孔64aや基準孔70a1と固定孔70aは同じ位置に形成されている。
【0031】
検査装置の製造方法について図6〜図8を参照して説明する。
第1プレート64C、第3プレート64B、第2プレート64A、位置決めプレートが柱部材66A、66Bにより固定される(図6(A))。この際、第2プレート64Aの貫通孔64a、第3プレート64Bの貫通孔64b、第1プレート64Cの貫通孔64c、位置決めプレートの貫通孔が重なるように各保持プレートは配置される。位置決めプレートの第2面が第2プレートの第1面に対向するように第2プレートは位置決めプレート上に積層される。少なくとも、第2プレートの貫通孔の重心を通り位置決めプレートの第1面に垂直な直線と位置決めプレートの貫通孔の重心を通り位置決めプレートの第1面に垂直な直線が重なるように第2プレートが位置決めプレート上に積層されることが好ましい。さらに、第1プレートの貫通孔の重心を通り位置決めプレートの第1面に垂直な直線が位置決めプレートの貫通孔の重心を通り位置決めプレートの第1面に垂直な直線と重なるように第1プレートが柱部材に固定されることが好ましい。
【0032】
位置決めプレート68上に電極プレート70が積層される(図6(A))。位置決めプレートの貫通孔の位置と電極の位置は合っている。電極プレートがピン72などで位置決めプレートに固定される(図6(A))。位置決めプレートの貫通孔と電極は位置合わせされ、両者は固定される。位置決めプレートの貫通孔の重心と第1電極の重心が重なるように位置決めプレートと電極プレートは固定される。位置決めプレートの貫通孔の重心を通り位置決めプレートの第1面に垂直な直線と第1電極の重心を通り位置決めプレートの第1面に垂直な直線は重なることが好ましい。電極プレートが位置決めプレートに柱部材66Aで固定されてもよい。
【0033】
第2プレート64Aの貫通孔64a、第3プレート64Bの貫通孔64b、第1プレート64Cの貫通孔64c、位置決めプレートの貫通孔に検査プローブ50が通される(図6(B))。検査プローブは第1プレート側から各保持プレートと位置決めプレートの貫通孔に挿入される。検査プローブの後端が電極または伸縮バネに当たることで検査プローブは止まる。上述したように、各保持プレートの貫通孔(第1プレートの貫通孔64c、第2プレートの貫通孔64a、第3プレートの貫通孔64b)は、検査プローブ50に対して2μm〜50μmのクリアランスを有する。また、各保持プレートの貫通孔が重なるため、検査プローブが各保持プレートに対し真直ぐ挿入される。検査装置50が短時間で製造される。位置決めプレートの貫通孔は保持プレートの貫通孔より小さい。しかしながら、位置決めプレートの貫通孔は第2面側に面取り部を有しているので、検査プローブを位置決めプレートの貫通孔内に挿入することが容易になる。
【0034】
検査装置が伸縮バネ62を有する場合、第1電極上に伸縮バネが形成される。第1電極に半田や導電性ペーストで伸縮バネを固定することができる。別例として、第1電極を突起形状とすることができる。その突起部63に伸縮バネ62は図示しない半田や導電性ペーストで固定される(図13(A))。突起部63を伸縮バネ62の内側に挿入することで、両者を機械的に固定することができる。
検査プローブ50の第2プローブ40内で、第1プローブ30の後端34aは伸縮バネ62上に配置される(図6(B))。検査プローブは第1プレート側から各保持プレートと位置決めプレートの貫通孔に挿入される。第1プローブは伸縮バネに接触し止る。
【0035】
第1プローブの後端に伸縮バネを固定することができる(図13(B)参照)。第1プローブの後端(導電部)を伸縮バネの内側に挿入することで、第1プローブと伸縮バネを機械的に固定することができる。また、第1プローブの後端と伸縮バネを図示しない半田や導電性ペーストで固定することができる。固定に半田や導電性ペーストが用いられる場合、第1プローブの後端が伸縮バネの内側に挿入されることが好ましい。この場合、伸縮バネが第1プローブに固定された状態で第1プローブと伸縮バネは第2プローブ内に挿入される。伸縮バネが電極に当たり止る。
【0036】
ピン72で連結した状態で位置決めプレートの貫通孔68aと第2プレートの貫通孔の基準なる開口64a1及び電極を形成するための貫通孔の基準と成る開口70a1が同時に形成される。これらは、検査プローブの組み付け後に再びピンで固定される。そのため、容易に加工・組み付けができながら、位置決めプレートの貫通孔と第2プレートの貫通孔との位置精度を高く保つことができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
上述した実施形態では、基板検査用プローブヘッドをバンプの検査に適用する例を挙げたが、本願発明の基板検査用プローブヘッドは、種々の配線等の検査に用い得るものである。また、上述した実施形態では、第2保持プレートと第1保持プレートの間に、第3保持プレートを設けたが、第3保持プレートは省略することが可能である。各実施形態では、数千の検査点を検査するための数千の検査プローブを短時間で組み付けることが可能となる。
【符号の説明】
【0038】
10 検査装置
20同軸端子
22 内導体
26 外導体
30 第1プローブ
40 第2プローブ
42a スリーブ部
44a バネ部
50 同軸検査プローブ
64C 第1保持プレート
64c 第1通孔
64A 第2保持プレート
64a 第2通孔
68 位置決めプレート
68a 位置決め通孔
70 固定プレート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端と後端とを有し該先端を被検査基板の検査点に押し当てることで前記被検査基板の導通を検査するための同軸状の検査プローブと、
前記検査プローブを保持するための保持部と、
前記検査プローブの後端と電気的に接続する同軸状の電極とを含む検査装置であって、
前記検査プローブは細長く導電性の第1プローブと前記第1プローブを囲んでいて伸縮性と導電性を有する第2プローブで形成され、
前記電極は前記第1プローブと電気的に接続するための第1電極と前記第1電極の周りに形成されている絶縁体と該絶縁体の周りに形成され前記第2プローブと電気的に接続するための第2電極で形成され、
前記保持部は第1面と該第1面とは反対側の第2面を有すると共に貫通孔を有する第1プレートと第1面と該第1面とは反対側の第2面を有すると共に貫通孔を有する第2プレートと第1面と該第1面とは反対側の第2面を有すると共に貫通孔を有する位置決めプレートとを有し、
前記第1プレートと前記第2プレートは固定部材により離れて固定され、
前記検査プローブの先端側は前記第1プレートの貫通孔内に保持され、
前記検査プローブの後端側は前記第2プレートの貫通孔内と前記位置決めプレートの貫通孔内に保持され、
前記位置決めプレートの貫通孔の径は前記第2プレートの貫通孔の径より小さく、
前記第1プレートの貫通孔の真上から前記第2プレートの貫通孔と前記位置決めプレートの貫通孔が前記第1プレートの貫通孔を介して見られると前記第1プレートの貫通孔と前記第2プレートの貫通孔と前記位置決めプレートの貫通孔は重なっている。
【請求項2】
請求項1に記載の検査装置において、前記第1プレートの貫通孔の径は前記第2プレートの貫通孔の径より大きく、前記第1プレートの貫通孔は前記第2プレートの貫通孔を含んでいる。
【請求項3】
請求項1に記載の検査装置において、前記第2プレートの貫通孔の径は前記第1プレートの貫通孔の径より大きく、前記第2プレートの貫通孔は前記第1プレートの貫通孔を含んでいる。
【請求項4】
請求項1に記載の検査装置において、前記位置決めプレートの第1面は前記検査プローブの後端の方向であり、前記第2プレートは前記位置決めプレートの第2面と前記第2プレートの第1面が向かい合うように前記位置決めプレート上に積層されていて、前記位置決めプレートの貫通孔が前記第2プレートの第1面の垂線に沿って等倍で前記第2プレートに映し出される時、前記第2プレートの貫通孔は前記位置決めプレートの貫通孔を含んでいる。
【請求項5】
請求項1に記載の検査装置において、前記第2プレートの貫通孔の重心を通り前記第2プレートの第1面と垂直な直線と前記位置決めプレートの貫通孔の重心を通り前記第2プレートの第1面と垂直な直線は重なる。
【請求項6】
請求項1に記載の検査装置において、さらに、前記第1プローブと前記第1電極の間にバネを有する。
【請求項7】
請求項1に記載の検査装置において、前記第2プローブは、伸縮性を有しないスリーブ部と、伸縮性を有するバネ部で形成されている。
【請求項8】
請求項7に記載の検査装置において、前記スリーブ部は太い部分と細い部分で形成されている。
【請求項9】
請求項8に記載の検査装置において、前記スリーブ部の細い部分の径は第1プローブの径と同じか小さい。
【請求項10】
請求項1に記載の検査装置において、前記第2プローブは前記第1プローブより長い。
【請求項11】
第1プレート用の板材、第2プレート用の板材と位置決めプレート用の板材を用意することと、
前記第2プレート用の板材と前記位置決めプレート用の板材を固定することと、
前記第2プレート用の板材と前記位置決めプレート用の板材が固定されている状態で前記第2プレート用の板材と前記位置決めプレート用の板材を同時に貫通する孔を形成することにより、前記第2プレート用の板材に基準孔を形成すると共に前記位置決めプレート用の板材に貫通孔を形成することと、
前記第2プレート用の板材と前記位置決めプレート用の板材を分離し、位置決めプレートを形成することと、
前記第2プレート用の板材の基準孔を基準にして、同じ位置に該基準孔より大きい貫通孔を形成することで第2プレートを形成することと、
前記第1プレート用の板材に貫通孔を形成することで第1プレートを形成することと、
前記第2プレートの貫通孔の位置と前記位置決めプレートの貫通孔の位置が合うように前記位置決めプレート上に前記第2プレートを積層することと、
前記第1プレートの貫通孔の位置と前記第2プレートの貫通孔の位置が合うように、前記第2プレートから離して前記第1プレートを第2プレートと位置決めプレートに固定することと、
第1電極と該第1電極の周りに絶縁材を介して形成されている第2電極で形成されている電極を用意することと、
前記電極の位置と前記位置決めプレートの貫通孔の位置が合うように、前記位置決めプレートに前記電極を固定することと、
前記第1プレート側から同軸状のプローブを前記第1プレートの貫通孔、前記位置決めプレートの貫通孔と前記第2プレートの貫通孔に挿入することとを含む回路基板の導通を検査するための装置の製造方法。
【請求項12】
請求項11に記載の回路基板の導通を検査するための装置の製造方法において、さらに、前記第1プレートと前記第2プレートと前記位置決めプレートに固定用の貫通孔を形成することを含み、前記固定することは前記第1プレートと前記第2プレートと前記位置決めプレートの固定用の貫通孔にピンを挿入することを含む。
【請求項13】
請求項11に記載の回路基板の導通を検査するための装置の製造方法において、前記第1基板の貫通孔の真上から前記第1基板の貫通孔、前記位置決めプレートの貫通孔と前記第2プレートの貫通孔が見られると、前記第1基板の貫通孔と前記位置決めプレートの貫通孔と前記第2プレートの貫通孔は重なっている。
【請求項14】
請求項11に記載の回路基板の導通を検査するための装置の製造方法において、さらに、前記第1電極上にバネを形成することを含む。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate