説明

基板の製造方法およびLED照明装置

【課題】 LED照明装置の低コスト化を図ることができる。
【解決手段】 LED素子105が実装され、電球型LED照明装置1に用いられる基板100の製造方法であって、円形で平板状の基板106に複数のLED素子105を放射状に実装し、該複数のLED素子105を実装した平板状の基板106に複数のスリット108を放射状に設けて隣接するスリット108間に基板片104を形成しつつ該基板片104を屈曲させて傾斜させ、基板片104の基端部104aを塑性変形させる。これにより、略三角錐状で立体的な基板100を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の製造方法およびLED照明装置に関し、特に、基板を所定の形態に変形させるLED照明装置に用いられる基板の製造方法、該製造方法により製造された基板を備えるLED照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、省エネルギーおよび高寿命を背景にLED(発光ダイオード)素子を光源とするLED照明装置が広く普及してきているが、LED素子を実装する基板には各種の形態のものがある。例えば、特許文献1においては、LED素子から放射される光は直進性が強く拡散性に劣るという問題を解決すべく電球型に形成されたLED照明装置において平板状の基板を組み立てて形成された略球形の基板が開示されている。また、特許文献2においては、蛍光灯型に形成されたLED照明装置において山型に形成された基板が開示されている。更に、特許文献3および特許文献4においては、筒状に形成された基板やリング状に形成された基板も開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−184207号公報
【特許文献2】実用新案登録第3139714号
【特許文献3】特開2002−117707号公報
【特許文献4】特開2002−367406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、昨今は需要者の要求を満たすべく一の製造者において上述の如き各種形態のLED照明装置を製造し、これに用いられる各種形態の基板を製造することが多くなってきている。
【0005】
しかしながら、このように各種形態の基板を製造することとすると、基板を製造するための各種の設備が一の製造者において必要となる等、過剰設備となってLED照明装置の製造コストの大幅な増加を招いていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、LED照明装置の低コスト化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、基板の製造方法に係る請求項1の発明は、LED素子が実装され、LED照明装置に用いられる基板の製造方法であって、前記基板にスリットを設け該基板を変形させて所定の形態に形成することを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、基板にスリットを設け該基板を変形させて所定の形態に形成することとしたので、基板を各種形態に形成する際に単にスリットの形態を各種設定すれば足り、基板の製造設備の簡素化を図ることができる。これにより、過剰設備となることを防止してLED照明装置の低コスト化を図ることができる。
【0008】
ここで、前記基板は平板状とし、該平板状の基板を前記変形させる前に前記基板に前記LED素子を実装することとすれば、各種形態の基板を形成する際にも単に平板状の基板にLED素子を実装すれば足りるので、LED素子の実装装置の簡素化も図ることができる(請求項2)。
【0009】
上記目的を達成するために、基板の製造方法に係る請求項3の発明は、LED素子が実装され、LED照明装置に用いられる基板の製造方法であって、平板状の基板に該基板を厚さ方向に貫通し放射状に延びる複数のスリットを設け、隣接する前記スリット間に三角形状をなす基板片を形成する工程と、前記基板片を屈曲させて傾斜させることにより、前記平板状の基板を略角錐状に立体的に変形させる工程と、を含むことを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、略角錐状で立体的な基板を形成する際にも単に平板状の基板に該基板を厚さ方向に貫通し放射状に延びる複数のスリットを設け、隣接するスリット間に三角形状をなす基板片を形成し、該基板片を屈曲させて傾斜させるこにより、平板状の基板を略角錐状に立体的に変形すれば足りるので、基板の製造設備の簡素化を図ることができる。これにより、過剰設備となることを防止してLED照明装置の低コスト化を図ることができる。
【0011】
上記目的を達成するために、基板の製造方法に係る請求項4の発明は、LED素子が実装され、LED照明装置に用いられる基板の製造方法であって、平板状の基板を厚さ方向に貫通し、くの字状をなすスリットを並行に複数設け、隣接する前記くの字状のスリット間に帯状でくの字状をなす基板片を形成する工程と、前記基板片を屈曲させて傾斜させることにより、前記平板状の基板を立体的に変形させる工程と、を含むことを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、立体的な基板を形成す際にも単に平板状の基板を厚さ方向に貫通し、くの字状をなすスリットを並行に複数設け、隣接するくの字状のスリット間に帯状でくの字状をなす基板片を形成し、基板片を屈曲させて傾斜させることにより、平板状の基板を立体的に変形すれば足りるので、基板の製造設備の簡素化を図ることができる。これにより、過剰設備となることを防止してLED照明装置の低コスト化を図ることができる。
【0013】
上記目的を達成するために、基板の製造方法に係る請求項5の発明は、LED素子が実装され、LED照明装置に用いられる基板の製造方法であって、平板状の基板に、該基板を厚さ方向に貫通するように、該基板上を所要に延びる第1のスリットと、該基板上の複数の位置からそれぞれ延びて前記第1のスリットに達する第2のスリットと、前記第1のスリットを介して前記第2のスリットと反対側において前記基板上の複数の位置からそれぞれ延びて前記第1のスリットに達する第3のスリットと、を設け、前記第1のスリットと前記第2のスリットとの間に第1の基板片を形成し、かつ、前記第1のスリットと前記第3のスリットとの間に第2の基板片を形成する工程と、前記第1の基板片および前記第2の基板片を相互に反対向きに屈曲させて傾斜させることにより、前記平板状の基板を略角柱状に立体的に変形させる工程と、を含むことを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、略三角柱状で立体的な基板を形成する際にも単に平板状の基板に、該基板を厚さ方向に貫通するように、該基板上を所要に延びる第1のスリットと、該基板上の複数の位置からそれぞれ延びて第1のスリットに達する第2のスリットと、第1のスリットを介して第2のスリットと反対側において基板上の複数の位置からそれぞれ延びて第1のスリットに達する第3のスリットと、を設け、第1のスリットと第2のスリットとの間に第1の基板片を形成し、かつ、第1のスリットと第3のスリットとの間に第2の基板片を形成し、第1の基板片および第2の基板片を相互に反対向きに屈曲させて傾斜させることにより、平板状の基板を略角柱状に立体的に変形すれば足りるので、基板の製造設備の簡素化を図ることができる。これにより、過剰設備となることを防止してLED照明装置の低コスト化を図ることができる。
【0015】
上記目的を達成するために、基板の製造方法に係る請求項6の発明は、LED素子が実装され、LED照明装置に用いられる基板の製造方法であって、平板状の基板に該基板を厚さ方向に貫通し該基板上の複数位置から所要に延びて該基板の端縁に達する複数のスリットを設け、該複数のスリット間に基板片を形成する工程と、隣接する前記基板片の先端部間を相互に離間させることにより該隣接する基板片の間隔を扇状に広げ、前記平板状の基板をリング状に変形させる工程と、を含むことを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、リング状に基板を形成する際にも単に平板状の基板に該基板を厚さ方向に貫通し該基板上の複数位置から所要に延びて該基板の端縁に達する複数のスリットを設け、該複数のスリット間に基板片を形成し、隣接する基板片の先端部間を相互に離間させることにより該隣接する基板片の間隔を扇状に広げ、平板状の基板をリング状に変形すれば足りるので、基板の製造設備の簡素化を図ることができる。これにより、過剰設備となることを防止してLED照明装置の低コスト化を図ることができる。なお、前記基板片を屈曲させて傾斜させる工程を含むこととすれば、LED照明装置における光の拡散性を向上させることができる(請求項7)。
【0017】
前記屈曲の基点となる前記基板片の基端部に前記基板の厚さ方向の中間部に達するスリットを形成する工程を含むこととすれば、該スリットを介して容易に基板片を屈曲させることができる(請求項8)。
【0018】
上記目的を達成するために、基板の製造方法に係る請求項9の発明は、LED素子が実装され、LED照明装置に用いられる基板の製造方法であって、平板状の基板に該基板の厚さ方向の中間部まで達し該基板の一の端縁の複数位置から所要に延びて該基板の他の端縁に達する複数のスリットを設け、該複数のスリット間に基板片を形成する工程と、前記スリットを介して隣接する前記基板片間を屈曲させて所定の柱状体に巻き付けることにより、前記平板状の基板を筒状に立体的に変形させる工程と、を含むことを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、筒状に立体的に基板を形成する際にも単に平板状の基板に該基板の厚さ方向の中間部まで達し該基板の一の端縁の複数位置から所要に延びて該基板の他の端縁に達する複数のスリットを設け、該複数のスリット間に基板片を形成し、スリットを介して隣接する基板片間を屈曲させて平板状の基板を所定の柱状体に巻き付けることにより、平板状の基板を筒状に立体的に変形すれば足りるので、基板の製造設備の簡素化を図ることができる。これにより、過剰設備となることを防止してLED照明装置の低コスト化を図ることができる。
【0020】
ここで、前記柱状体は錐台形状とするとともに、前記平板状の基板を前記錘台形状の傾斜した側面に巻き付けることとすれば、該基板片を傾斜させることができるので、LED照明装置における光の拡散性を向上させることができる(請求項10)。
【0021】
更に、前記平板状の基板を螺旋状に巻き付けることとすれば、複数の基板を巻き付ける必要がなく、単に長尺な一の基板を巻き付けることとすれば足りるので、基板間の配線作業を省略することができる(請求項11)。
【0022】
前記平板状の基板を変形させる前に該基板に前記LED素子を実装することとすれば、各種形態の基板を形成する際にも単に平板状の基板にLED素子を実装すれば足りるので、LED素子の実装装置の簡素化も図ることができる(請求項12)。
【0023】
また、前記変形は、塑性変形とすることとすれば、基板の形状を安定して保持することができる(請求項13)。
上記目的を達成するため、LED照明装置に係る請求項14の発明は、請求項1乃至請求項13のうちいずれか一項に記載の基板の製造方法により製造された基板を備えることを特徴とする。本発明によれば、LED照明装置の低コスト化で製造することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、LED照明装置の低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1実施形態に係るLED照明装置の全体構成を示す側面図である。
【図2】第1実施形態に係るプリント基板の構成を示す平面図および側面図である。
【図3】第1実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための平面図である。
【図4】第1実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための図3に続く平面図および側面図である。
【図5】第1実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための図4に続く平面図および側面図である。
【図6】第1実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための図5に続く平面図である。
【図7】第1実施形態の変形例に係るLED照明装置の全体構成を示す側面図である。
【図8】第1実施形態の変形例に係るプリント基板の構成を示す平面図および側面図である。
【図9】第1実施形態の別の変形例に係るLED照明装置の全体構成を示す側面図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係るLED照明装置の全体構成を示す側面図である。
【図11】第2実施形態に係るプリント基板の構成を示す平面図および側面図である。
【図12】第2実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための平面図である。
【図13】第2実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための図12に続く平面図である。
【図14】第2実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための図13に続く平面図および側面図である。
【図15】第2実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための図14に続く平面図および側面図である。
【図16】第2実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための図15に続く平面図である。
【図17】第2実施形態の変形例に係るプリント基板の全体構成を示す側面図である。
【図18】本発明の第3実施形態に係るLED照明装置の全体構成を示す正面図および側面図である。
【図19】第3実施形態に係るプリント基板の構成を示す平面図および側面図である。
【図20】第3実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための平面図である。
【図21】第3実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための図20に続く平面図および側面図である。
【図22】第3実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための図21に続く平面図および側面図である。
【図23】第3実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための図22に続く平面図である。
【図24】第3実施形態の変形例に係るLED照明装置の全体構成を示す側面図である。
【図25】本発明の第4実施形態に係るLED照明装置の全体構成を示す平面図および側面図である。
【図26】第4実施形態に係るプリント基板の構成を示す平面図および側面図である。
【図27】第4実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための平面図である。
【図28】第4実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための図27に続く平面図および側面図である。
【図29】第4実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための図28に続く平面図である。
【図30】図29の一部を拡大して示す平面図である。
【図31】第4実施形態の変形例に係るLED照明装置の全体構成を示す平面図である。
【図32】第4実施形態の変形例に係るLED照明装置の全体構成を示す側面図である。
【図33】第4実施形態の変形例に係るLED照明装置の全体構成を示す側面図である。
【図34】第4実施形態の別の変形例に係るLED照明装置の全体構成を示す平面図である。
【図35】第4実施形態の別の変形例に係るLED照明装置の全体構成を示す側面図である。
【図36】第4実施形態の別の変形例に係るLED照明装置の全体構成を示す側面図である。
【図37】第4実施形態の別の変形例に係るプリント基板の製造方法を説明するための平面図である。
【図38】第4実施形態の別の変形例に係るプリント基板の製造方法を説明するための図37に続く平面図および側面図である。
【図39】第4実施形態の別の変形例に係るプリント基板の製造方法を説明するための図38に続く平面図および側面図である。
【図40】第4実施形態の別の変形例に係るプリント基板の製造方法を説明するための図39に続く平面図および側面図である。
【図41】第4実施形態の別の変形例に係るプリント基板の製造方法を説明するための図40に続く平面図である。
【図42】本発明の第5実施形態に係るLED照明装置の全体構成を示す側面図および平面図である。
【図43】第5実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための平面図である。
【図44】第5実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための図43に続く平面図および側面図である。
【図45】第5実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための図44に続く側面図である。
【図46】第5実施形態の変形例に係るLED照明装置の全体構成を示す側面図および平面図である。
【図47】第5実施形態の変形例に係るプリント基板の製造方法を説明するための平面図および側面図である。
【図48】第5実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための図47に続く平面図および側面図である。
【図49】第5実施形態に係るプリント基板の製造方法を説明するための図48に続く側面図である。
【図50】第5実施形態の別の変形例に係るLED照明装置の全体構成を示す側面図および平面図である。
【図51】第5実施形態の別の変形例に係るプリント基板の製造方法を説明するための平面図および側面図である。
【図52】第5実施形態の別の変形例に係るプリント基板の製造方法を説明するための図51に続く側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。本発明は、図1乃至図52に示すように、所要に光を放射する複数のLED素子が実装された平板状の基板に複数のスリットを設け該複数のスリット間に基板片を形成しつつ平板状の基板を変形させて所定の形態に形成するLED照明装置に用いられる基板の製造方法および該基板の製造方法により製造された基板を備えるLED照明装置に関し、平板状の基板を変形させる前に該基板にLED素子が実装される。以下、第1実施形態乃至第5実施形態において本発明の構成を詳細に説明する。以下の第1実施形態乃至第5実施形態においては、基板はプリント基板とする。また、基板は、ガラスエポキシ基板、フレキシブル基板、アルミ基板、ステンレス基板のうちいずれかが採用される。
【0027】
[第1実施形態に係る基板の製造方法およびLED照明装置]
図1は本発明の第1実施形態に係るLED照明装置の全体構成を示す側面図、図2はLED素子が実装された状態におけるプリント基板の構成を示す平面図(図2(a))および側面断面図(図2(b))である。これらの図を参照してLED照明装置1の概要を説明すると、LED照明装置1は電球型に形成されており(以下、LED照明装置1は電球型LED照明装置1とする)、一端側に口金2が設けられるとともに、他端側の開口3に向けてラッパ状に広がるように形成された放熱フレーム4を有し、放熱フレーム4の内部空間には交流電流を直流電流に変換して供給する電源回路5が収納されている。放熱フレーム4は金属製の材料で形成されており、電球型LED照明装置1の内部に蓄積された熱を外部に放出する機能を有している。
【0028】
この放熱フレーム4のラッパ状端部には開口3を閉塞するようにプリント基板100が設けられている。すなわち、プリント基板100は、円形で平板状のプリント基板を所要に変形させて形成されており、中央部101は、該プリント基板100の中間部から周端縁にかけて形成された略リング状の平面部103に対し突出する突出部となっている(以下、突出部は突出部101とする)。
【0029】
つまり、突出部101は、側面が三角形状をなす複数の基板片104からなり、隣接する基板片104は、突出部101と平面部103との境界となっている該基板片104の基端部104aから先端部104bにかけて徐々に間隔を広げて先端部104bで最大に離間しており、プリント基板100は、略角錐状より詳しくは略正八角錘状で立体的な基板に形成されている。この突出部101および平面部103にはいずれにも所要に光を放射する複数のLED素子105が実装されている。なお、電球型LED照明装置1において、プリント基板100の外側には、該プリント基板100を覆うように光拡散カバー6が備えられており、LED素子105から放射される光が所要に拡散される。
【0030】
本第1実施形態においては、このように構成されたプリント基板100の製造方法は図3乃至図6に基づいて次のように説明される。
すなわち、まず工程1において、円形で平板状のプリント基板106の配線パターンが設けられた表面側に所要の実装装置を用いて複数のLED素子105を実装する。この実装はLED素子105が平板状のプリント基板106の中心107から放射状に並ぶように行う(図3)。
【0031】
次いで、工程2において、プリント基板106の中心107から該プリント基板106の半径の略半分の長さをもって放射状に直線的に延びる複数のスリット108を設ける。これら複数のスリット108は平板状のプリント基板106を厚さ方向に貫通するように設け、かつ、隣接するスリット108間の略中央にLED素子105を含むように設ける。これにより、隣接するスリット108間にLED素子105が実装され三角形状をなす基板片104を形成する。この基板片104は複数つまり8片形成する(図4)。
【0032】
続いて、工程3において、隣接するスリット108の縁部102側の端部間つまり隣接するスリット108の基端部108a間を結ぶように形成される基板片104の基端部104aにおいて裏面側にスリット109を形成する。このスリット109は断面山型形状でプリント基板106の厚さ方向の中間部まで達するように設けられる(図5)。
【0033】
次に、工程4において、外力を加えて基板片104をスリット109を介して山折りすることにより屈曲させて傾斜させ、基板片104の基端部104aを変形より詳しくは塑性変形させる。これにより、隣接する基板片104間の先端104bが相互に離間する略角錐状で立体的なプリント基板100が形成されるとともに、該プリント基板100の形状を安定して保持することができる(図6)。
【0034】
以上説明したように、本第1実施形態にあっては、略角錐状で立体的なプリント基板100を形成する際にも単に平板状のプリント基板106に所定の一の位置つまり中心107から放射状に直線的に延びる複数のスリット108を設け、隣接するスリット108間に三角形状をなす基板片104を形成し、該基板片104を屈曲させて傾斜させることにより、平板状のプリント基板106を略角錐状に立体的に変形すれば足りるので、プリント基板100の製造設備の簡素化を図ることができる。また、平板状のプリント基板106を変形させる前に該プリント基板106にLED素子105を実装することとしたので、略角錐状で立体的なプリント基板100を形成する場合にあっても単に平板状のプリント基板106にLED素子105を実装すれば足り、立体形状に実装する必要がなく、LED素子105の実装装置の簡素化も図ることができる。これにより、過剰設備となることを防止して電球型LED照明装置1の低コスト化を図ることができる。
【0035】
更に、基板片104の屈曲の基点となる該基板片104の基端部104aにプリント基板106の厚さ方向の中間部に達するスリット109を形成することとしたので、スリット109を介して容易に基板片104の基端部104aを変形より詳しくは塑性変形させつつ基板片104を屈曲させることができる。
また、基板片104を屈曲させて傾斜させることとしたので、電球型LED照明装置1における光の拡散性を向上させることができる。
【0036】
ここで、本第1実施形態は、図7および図8に示すように、所要に変形実施することができる。すなわち、同図に示すように、本変形例に係る電球型LED照明装置10においても、プリント基板110は、円形で平板状のプリント基板を所要に変形させて形成されている。そして、プリント基板110の中央部111は縁部112側に形成された平面部113に対し突出する突出部111となっており、該突出部111は、側面が三角形状をなす4片の基板片114からなり、プリント基板110は、隣接する基板片114の先端部114bが所要に離間する略角錐状より詳しくは略正四角錘状で立体的な基板に形成されている。
【0037】
このプリント基板110には基板片114の基端部114aの中央部にもLED素子115が実装されている。このため、本変形例に係るプリント基板110の製造方法においては、プリント基板の厚さ方向に貫通し、プリント基板の中心から放射状に直線的に延びる複数のスリット118を設けるとともに、基板片114の基端部114aの中央部にもLED素子115の実装位置を回避するように鋸刃の如くジグザグ形状でプリント基板110の厚さ方向に貫通するスリット118bを設け、更に該スリット118bの両端部からスリット118の基端部118aにかけてプリント基板の厚さ方向の中間部に達する断面山型形状のスリット119を、プリント基板の裏面側に形成する工程を含むこととしている。これにより、基板片114の基端部114aの中央部に実装されたLED素子115が干渉することなく基板片114を屈曲させることができる。
【0038】
なお、上述した実施形態にあっては、プリント基板を山折りして突出した形状に形成することとしているが、図9に示すように、基板片を谷折りすることとして、該基板片を屈曲させて変形させることにより、凹状のプリント基板100´,110´を形成することができるのは勿論である。
【0039】
[第2実施形態に係る基板の製造方法およびLED照明装置]
図10は本発明の第2実施形態に係るLED照明装置の全体構成を示す側面図、図11はLED素子が実装された状態におけるプリント基板の構成を示す平面図(図11(a))および側面断面図(図11(b))である。本第2実施形態は上述した第1実施形態に対しプリント基板の形状を変更した構成を示しており、以下においてはプリント基板の構成およびこれに関連する構成について主に説明するものとし、その他の図10および図11に記載された構成のうち図1乃至図9と重複する符号の構成であって以下に説明のないものおよび第1実施形態に対し説明が所要に省略されているものについては上述した第1実施形態と同様に説明されるものとする。
【0040】
本第2実施形態に係るLED照明装置20つまり電球型LED照明装置20のプリント基板120も第1実施形態と同様に放熱フレーム4のラッパ状端部の開口3を閉塞するように設けられている。すなわち、プリント基板120は、円形で平板状のプリント基板を所要に変形させて形成されるとともに、中央部121は縁部122側に略リング状に形成された平面部123に対し突出する突出部(以下、突出部は突出部121とする)となっており、プリント基板120は立体的な基板に形成されている。
【0041】
ここで、プリント基板120の突出部121は複数の基板片121a乃至121cからなる。つまり、基板片121a,121bは、くの字状をなすとともに、基板片121cは三角形状をなしており、これら基板片121a乃至121cに所要に光を放射する複数のLED素子125が実装されている。なお、電球型LED照明装置20においても、プリント基板120の外側には、第1実施形態と同様にプリント基板120を覆うように光拡散カバー6が備えられており、LED素子125から放射される光が所要に拡散される。
【0042】
本第2実施形態においては、このように構成されたプリント基板120の製造方法は図12乃至図16に基づいて次のように説明される。
すなわち、まず工程1において、円形で平板状のプリント基板126の配線パターンが設けられた表面側に所要の実装装置を用いて複数のLED素子125を実装する。この実装は複数のLED素子125が直線状に複数並ぶように行うとともに、LED素子125の複数の直線列が相互に平行に並ぶように行う(図12)。
【0043】
次いで、工程2において、LED素子125が実装された平板状のプリント基板126を複数の区画124に区分けする。より詳しくは、プリント基板126の中心127から放射状に直線的に延びてプリント基板126の縁部122まで達する複数のスリット128´を設けプリント基板126を4つの区画124に区分けする。このようにプリント基板126を区分けする複数のスリット128´は各区画124を区分けする区画線として見たとき、くの字状をなしている(以下、くの字状をなしているスリットをスリット128aとする)。つまり、このくの字状のスリット128aは直線的に延びるスリット128´と該スリット128´の一端つまりプリント基板126の中心127から直線的に延びるスリット128´との組み合わせからなる(図13)。
【0044】
続いて、工程3において、各区画124においてスリット128aに並行により詳しくは平行にかつ外側にくの状のスリット128bを設けるとともに、更にスリット128bに並行により詳しくは平行にかつ外側にくの字状のスリット128cを設け、これら隣接するくの状のスリット128a乃至128c間にLED素子125が実装され帯状でくの字状をなす基板片121a,121bを形成するとともに、最も外側にあるスリット128cの内側に三角形状をなす基板片121cを形成する。これら基板片121a乃至121cを形成する複数のスリット128a乃至128cはプリント基板126を厚さ方向に貫通するように設けられている(図14)。
【0045】
次に、工程4において、くの字状の基板片121a,121bにおいてスリット128a,128bの基端部128a´,128b´からそれぞれ隣接するスリット128b,128cに至るように断面山型形状のスリット129a,129bを裏面側に形成するとともに、基板片121cにおいてもスリット128cの基端部128c´間を結ぶように断面山型形状のスリット129cを裏面側に形成する。これらスリット129a乃至129cは基板片121a乃至121cの基端部121a´乃至121c´をなし、プリント基板126の厚さ方向の中間部まで達するように設けられる(図15)。
【0046】
そして、工程5において、外力を加えて基板片121a乃至121cをスリット129a乃至129cを介して山折りすることにより屈曲させて傾斜させ、基板片121a乃至121cの基端部121a´乃至121c´を変形より詳しくは塑性変形させる。これにより、立体的なプリント基板120が形成されるとともに、該プリント基板120の形状を安定して保持することができる。なお、基板片121a乃至121cの傾斜角度はそれぞれ異なるように設定されており、基板片121c,121b,121aの順につまり外側に行くに従って傾斜角度は大きく設定される(図16)。
【0047】
以上説明したように、本第2実施形態にあっては、立体的なプリント基板120を形成す際にも単に平板状のプリント基板126を複数の区画124に区分けし、各区画124において、プリント基板126を厚さ方向に貫通し、くの字状をなすスリット128a乃至128cを平行に設け、隣接するスリット128a乃至128c間に帯状でくの字状をなす基板片121a,121bを形成するとともに、スリット128cの内側に三角形状をなす基板片121cを形成し、各基板片121a乃至121cを屈曲させて傾斜させることにより、平板状のプリント基板126を立体的に変形すれば足りるので、プリント基板120の製造設備の簡素化を図ることができる。また、平板状のプリント基板126を変形させる前に該プリント基板126にLED素子125を実装することとしたので、立体的なプリント基板120を形成する際にも単に平板状のプリント基板126にLED素子125を実装すれば足り、立体形状に実装する必要がなく、LED素子125の実装装置の簡素化も図ることができる。これにより、過剰設備となることを防止して電球型LED照明装置20の低コスト化を図ることができる。
【0048】
更に、基板片121a乃至121cの屈曲の基点となる該基板片121a乃至121cの基端部121a´乃至121c´にプリント基板126の厚さ方向の中間部に達するスリット129a乃至129cを形成することとしたので、スリット129a乃至129cを介して容易に基板片121a乃至121cの基端部121a´乃至121c´を変形より詳しくは塑性変形させつつ基板片121a乃至121cを屈曲させることができる。
【0049】
また、各基板片121a乃至121cを屈曲させて傾斜させ、かつ、各区画124において各基板片121a乃至121cの傾斜角度を異なるように設定することとしたので、電球型LED照明装置20における光の拡散性を一層向上させることができる。
【0050】
なお、上述した第2実施形態にあっては、プリント基板を山折りして突出した形状に形成することとしているが、図17に示すように、基板片を谷折りすることとして、該基板片を屈曲させて変形させることにより、凹状のプリント基板120´を形成することができる。
【0051】
[第3実施形態に係る基板の製造方法およびLED照明装置]
図18は本発明の第3実施形態に係るLED照明装置の全体構成を示す正面図(図18(a))および側面断面図(図18(b))、図19はLED素子が実装された状態におけるプリント基板の構成を示す平面図(図19(a))および側面断面図(図19(b))である。これらの図を参照してLED照明装置30の概要を説明すると、LED照明装置30は、直管状の蛍光灯型に形成されており(以下、LED照明装置30は蛍光灯型LED照明装置30とする)、端子31を設けた一対の口金32を軸方向の両端部に備えハーフパイプ状に形成された放熱フレーム33を有し、放熱フレーム33の内部空間には交流電流を直流電流に変換して供給する電源回路34が収納されている。放熱フレーム33は金属製の材料で形成されており、蛍光灯型LED照明装置30の内部に蓄積された熱を外部に放出する機能を有している。
【0052】
蛍光灯型LED照明装置30には、放熱フレーム33の円筒軸方向に沿って延びる開口35を閉塞するようにプリント基板130が設けられている。すなわち、プリント基板130は、長尺な矩形状で平板状のプリント基板を所要に変形させて形成されており、中央部131は縁部132に枠状に形成された平面部133に対し突出する突出部となっている(以下、突出部は突出部131とする)。
【0053】
つまり、突出部131は、側面が長尺な矩形状をなす複数の基板片134a,134bより詳しくは2片の基板片134a,134b(以下、基板片134aは第1の基板片134a、基板片134bは第2の基板片134bとする)からなり、プリント基板130は、略角柱状より詳しくは略三角柱状で立体的な基板に形成されている。この突出部131および平面部133にはいずれも所要に光を放射する複数のLED素子135が実装されている。なお、プリント基板130の外側には、該プリント基板130を覆うように光拡散カバー36が備えられており、LED素子135から放射される光が所要に拡散される。
【0054】
本第3実施形態においては、このように構成されたプリント基板130の製造方法は図20乃至図23に基づいて次のように説明される。
すなわち、まず工程1において、平板状のプリント基板136の配線パターンが設けられた表面側に所要の実装装置を用いて複数のLED素子135を実装する。この実装は複数のLED素子135が直線状に複数並ぶように行うとともに、LED素子135の複数の直線列が相互に平行に配置されるように行う(図20)。
【0055】
次いで、工程2において、プリント基板136の短尺な縁部132aの一の位置から該プリント基板136の中央を軸方向つまり長手方向に直線的に延びて短尺な他方の縁部132bの一の位置に達する第1のスリット137aを設けるとともに、プリント基板136の長尺な一方の縁部132cの複数の位置つまり二の位置のそれぞれから長手方向と直交する方向に直線的に延びて第1のスリット137aの各端部137a´まで達する一対の第2のスリット137bと、第1のスリット137aを介して第2のスリット137bと反対側においてプリント基板136の長尺な他方の縁部132dの複数の位置つまり二の位置のそれぞれから長手方向と直交する方向に直線的に延びて第1のスリット137aの各端部137a´まで達する一対の第3のスリット137cとを設ける。これにより、第1のスリット137aと第2のスリット137bとの間にLED素子135が実装され長尺な矩形状をなす第1の基板片134aを形成するとともに、第1のスリット137aと第3のスリット137cとの間に同様にLED素子135が実装され長尺な矩形状をなす第2の基板片134bを形成する。なお、これら第1のスリット137a乃至第3のスリット137cはプリント基板136を厚さ方向に貫通するように設けられる(図21)。
【0056】
続いて、工程3において、一対の第2のスリット137bの基端部137b´間および一対の第3のスリット137cの基端部137c´間をそれぞれ結ぶように形成される第1の基板片134aおよび第2の基板片134bのそれぞれの基端部134a´,134b´において、裏面側にスリット138a,138bを形成する。このスリット138a,138bは断面山型形状でプリント基板136の厚さ方向の中間部まで達するように設けられる(図22)。
【0057】
次に、工程4において、外力を加えて第1の基板片134aおよび第2の基板片134bをそれぞれスリット138a,138bを介して山折りすることにより屈曲させて傾斜させ、第1の基板片134aおよび第2の基板片134bの各基端部134a´,134b´を変形より詳しくは塑性変形させる。これにより、これら第1の基板片134aおよび第2の基板片134bが相互に反対向きに傾斜して、先端部間が所要に離間する略三角柱状で立体的なプリント基板130が形成されるとともに、該プリント基板130の形状を安定して保持することができる(図23)。
【0058】
以上説明したように、略三角柱状で立体的なプリント基板130を形成する際にも単に長尺な矩形状で平板状のプリント基板136に、該プリント基板136を貫通するように、長手方向に直線的に延びる第1のスリット137aを設けるとともに、プリント基板136上の二の位置のそれぞれから直線的に延びて第1のスリット137aの各端部137a´に達する一対の第2のスリット137bと、第1のスリット137aを介して第2のスリット137bと反対側においてプリント基板136上の二の位置のそれぞれから直線的に延びて第1のスリット137aの各端部137a´に達する第3のスリット137cと、を設け、第1のスリット137aと第2のスリット137bとの間に矩形状をなす第1の基板片134aを形成し、かつ、第1のスリット137aと第3のスリット137cとの間に矩形状をなす第2の基板片134bを形成し、第1の基板片134aおよび第2の基板片134bを相互に反対向きに屈曲させて傾斜させることにより、平板状のプリント基板136を略三角柱状に立体的に変形すれば足りるので、プリント基板130の製造設備の簡素化を図ることができる。また、平板状のプリント基板136を変形させる前に該プリント基板136にLED素子135を実装することとしたので、略三角柱状で立体的なプリント基板130を形成する場合にあっても単に平板状のプリント基板136にLED素子135を実装すれば足り、立体形状に実装する必要がなく、LED素子135の実装装置の簡素化も図ることができる。これにより、過剰設備となることを防止して蛍光灯型LED照明装置30の低コスト化を図ることができる。
【0059】
更に、基板片134a,134bの屈曲の基点となる該基板片134a,134bの基端部134a´,134b´にプリント基板136の厚さ方向の中間部に達するスリット138a,138bを形成することとしたので、スリット138a,138bを介して容易に基板片134a,134bの基端部134a´,134b´を変形より詳しくは塑性変形させつつ基板片134a,134bを屈曲させることができる。
また、基板片134a,134bを屈曲させて傾斜させることとしたので、蛍光灯型LED照明装置30における光の拡散性を向上させることができる。
【0060】
なお、上述した第3実施形態にあっては、プリント基板を山折りして突出した形状に形成することとしているが、図24に示すように、基板片を谷折りすることとして、該基板片を屈曲させて変形させることにより、凹状のプリント基板130´を形成することができるのは勿論である。
【0061】
[第4実施形態に係るLED照明装置の構成]
図25は本発明の第4実施形態に係るLED照明装置の全体構成を示す平面図(図25(a))および側面断面図(図25(b))、図26はLED素子が実装された状態におけるプリント基板の構成を示す平面図(図26(a))および側面断面図(図26(b))である。これらの図を参照してLED照明装置40の概要を説明すると、LED照明装置40は、環状の蛍光灯型に形成されており(以下、LED照明装置40は蛍光灯型LED照明装置40とする)、口金42を備えて環状をなしハーフパイプ状に形成された放熱フレーム43を有し、放熱フレーム43の内部空間には交流電流を直流電流に変換して供給する電源回路44が収納されている。放熱フレーム43は金属製の材料で形成されており、蛍光灯型LED照明装置40の内部に蓄積された熱を外部に放出する機能を有している。
【0062】
蛍光灯型LED照明装置40には、放熱フレーム43の開口45を閉塞するようにプリント基板140が設けられている。すなわち、プリント基板140は、長尺な矩形状で平板状のプリント基板を所要に変形させてリング状に形成されており、複数の基板片144を含む。これら基板片144には所要に光を放射するLED素子145が実装されている。なお、プリント基板140の外側には、該プリント基板140を覆うように光拡散カバー46が備えられており、LED素子145から放射される光が所要に拡散される。
【0063】
本第4実施形態においては、このように構成されたプリント基板140の製造方法は図27乃至図29に基づいて次のように説明される。
すなわち、まず工程1において、長尺な矩形状で平板状のプリント基板146において、配線パターンが設けられた表面側に所要の実装装置を用いて複数のLED素子145を実装する。この実装は複数のLED素子145が直線状に一列に並ぶように行う(図27)。
【0064】
次いで、工程2において、プリント基板146に長尺な一方の縁部142aの複数位置から相互に平行にかつ長手方向と直交するように直線的に延びてプリント基板146の長尺な他方の縁部142bの端縁に達する複数のスリット147を設け、該複数のスリット147間にLED素子145が実装され矩形状をなす基板片144を形成する。なお、スリット147はプリント基板146を厚さ方向に貫通するように設けられる(図28)。
【0065】
続いて、工程3において、外力を加えて隣接する基板片144の先端部間を水平方向に相互に離間させることにより、複数の各スリット147の縁部142a側の端部、つまり該各スリット147の基端部147´、より詳しくは該各スリット147の基端部147´に相当するプリント基板146の長尺な一方の縁部142aの所定部を、変形より詳しくは塑性変形させる。これにより、スリット147の基端部147´から先端部147´´にかけて隣接する基板片144間の間隔が扇状に広がり、プリント基板140がリング状に形成されるとともに、該プリント基板140の形状を安定して保持することができる(図29)。
【0066】
以上説明したように、本第4実施形態発明にあっては、リング状にプリント基板140を形成する際にも単に平板状のプリント基板146に該プリント基板146を厚さ方向に貫通し該プリント基板146上の長尺な一方の縁部142aの複数位置から相互に平行に直線的に延びて該プリント基板146の長尺な他方の縁部142bの端縁に達する複数のスリット147を設け、該複数のスリット147間に矩形状をなす基板片144を形成し、隣接する基板片144の先端部間を相互に離間させることにより該隣接する基板片144間の間隔を扇状に広げ、平板状のプリント基板146をリング状に変形すれば足りるので、プリント基板140の製造設備の簡素化を図ることができる。更に、平板状のプリント基板146を変形させる前に該プリント基板146にLED素子145を実装することとしたので、リング状にプリント基板140を形成する場合にあっても単に平板状のプリント基板146にLED素子145を実装すれば足り、LED素子145の実装装置の簡素化も図ることができる。これにより、過剰設備となることを防止して蛍光灯型LED照明装置40の低コスト化を図ることができる。
【0067】
なお、プリント基板140の製造方法において、図30に示すように、スリット147と対向するように、プリント基板140の縁部142aの所定位置からV字状に広がって縁部142aの端縁まで達しプリント基板140の厚さ方向に貫通するスリット147a´を設ける工程を含むこととすれば、平板状のプリント基板146を更に容易にリング状に変形することができる。
【0068】
ここで、本第4実施形態は、図31乃至図33に示すように、所要に変形実施することができる。すなわち、これらの図に示すように、本変形例に係る環状の蛍光灯型LED照明装置40aのプリント基板140aにおいては、基板片144aの基端部144a´の裏面側に断面山型形状でプリント基板140aの厚さ方向の中間部まで達するスリット148aを設けることとしている。そして、所要に外力を加えて基板片144aをスリット148aを介して谷折りまたは山折りして屈曲させ該基板片144aの法線方向が外側を向くように傾斜(図32)または基板片144aの法線方向が内側を向くように傾斜(図33)させ、基板片144aの基端部144aを変形より詳しくは塑性変形させる。これにより、プリント基板140aが立体的に形成され、蛍光灯型LED照明装置40aにおける光の拡散性を向上させることができる。
【0069】
更に、本第4実施形態は、図34乃至図41に示すように変形実施することができる。
すなわち、図34乃至図36に示すように、本変形例に係る環状の蛍光灯型LED照明装置40bのプリント基板140bはリング状をなすとともに、光の拡散性を向上させるべく凸状または凹状の山型に立体的に形成されており、該プリント基板140bの製造方法は図37乃至図41に基いて次ぎのように説明される。
【0070】
すなわち、まず工程1において、長尺な矩形状で平板状のプリント基板141bにおいて、配線パターンが設けられた表面側に所要の実装装置を用いて複数のLED素子145を長手方向に直線状に2列に並ぶように、かつ、各列の実装位置がプリント基板141bの長手方向に延びる中央ラインをなす対称軸141b´を介して対称な位置となるように実装する(図37)。
【0071】
次いで、工程2において、プリント基板141bに、該プリント基板141bを厚さ方向に貫通し、プリント基板141bの一方の縁部142c´における所定の位置142cからV字状に延びて該縁部142c´の端縁に達する第1のスリット143bを設け、隣接する第1のスリット143b間に第1の基板片146bを形成する。また、プリント基板141bの他方の縁部144b´における所定の位置144bからV字状に延びて該縁部144b´の端縁に達する第2のスリット145bを、対称軸141b´を介して第1のスリット143bと対称に設け、隣接する第2のスリット145b間に第2の基板片147bを形成する。なお、第1のスリット143bおよび第2のスリット145bは、プリント基板141bを厚さ方向に貫通するように設ける(図38)。
【0072】
続いて、工程3において、プリント基板141bの対称軸141b´上にスリット148cを設ける。このスリット148cは、プリント基板141bの裏面側において、断面山型形状をなしプリント基板141bの厚さ方向の中間部まで達するように設ける(図39)。
【0073】
次に、工程4において、外力を加えて第1の基板片146bおよび第2の基板片147bより詳しくはプリント基板141の第1の基板片146b側および第2の基板片147b側をそれぞれスリット148cを介して山折りまたは谷折りすることにより屈曲させて傾斜させ、プリント基板141bの中央部を変形より詳しくは塑性変形させる。これにより、第1の基板片146b側および第2の基板片147b側が相互に反対向きに傾斜して略三角柱状で立体的なプリント基板140bが形成されるとともに、該プリント基板140bの立体的な形状を安定して保持することができる(図40)。
【0074】
続いて、工程5において、外力を加えて隣接する第1の基板片146bの先端部間の間隔が拡大するように、かつ、隣接する第2の基板片147bの先端部間の間隔が縮小するように、第1のスリット143bおよび第2のスリット145bの基端部、より詳しくはこれら各スリット143b,145bの基端部に相当する縁部142b´,144b´の所定位置142c,144b周辺においてプリント基板140bを所要に変形より詳しくは塑性変形させる。これにより、プリント基板140bが、断面が凹状または凸状のリング状に形成されるとともに、該プリント基板140bの形状を安定して保持することができる(図41)。
【0075】
[第5実施形態に係る基板の製造方法およびLED照明装置]
図42は本発明の第5実施形態に係るLED照明装置の全体構成を示す側面図(図42(a))および平面断面図(図42(b))である。同図を参照してLED照明装置50の概要を説明すると、LED照明装置50は塔状に形成されており、一端側に端子51を備えた口金52が設けられ、柱状体より詳しくは六角柱状に形成された放熱フレーム54を有し、放熱フレーム54の内部空間には交流電流を直流電流に変換して供給する電源回路が収納されている。放熱フレーム54は金属製の材料で形成されており、LED照明装置50の内部に蓄積された熱を外部に放出する機能を有している。
【0076】
この放熱フレーム54の側面にはプリント基板150が設けられている。すなわち、プリント基板150は、複数の帯状の基板151からなり、全体が略六角柱形状の筒状で立体的な基板に形成されている。各帯状の基板151は短尺な六角柱形状に形成されており、複数の矩形状をなす基板片152を有する。各基板片152には所要に光を放射する複数のLED素子155が実装されている。なお、プリント基板150の外側には、該プリント基板150を覆うように筒状の光拡散カバー56が備えられており、LED素子155から放射される光が所要に拡散される。
【0077】
本第5実施形態においては、このように構成されたプリント基板150の製造方法は図43乃至図45に基づいて次のように説明される。
すなわち、まず工程1において、長尺な矩形状で平板状のプリント基板153において、配線パターンが設けられた表面側に所要の実装装置を用いて複数のLED素子155を実装する。この実装はLED素子155が直線状に一列に並ぶように行う(図43)。
【0078】
次いで、工程2において、プリント基板153の長尺な一方の縁部153aの端縁における複数位置から相互に平行にかつ長手方向と直交する方向に直線的に延びてプリント基板153の長尺な他方の縁部153bの端縁に達する複数のスリット157を設け、該複数のスリット157間にLED素子155が実装され矩形状をなす基板片152を形成する。このスリット157は、断面山型形状をなし、プリント基板153の裏面側に放熱フレーム54の六角形状の一辺の長さと略同一の間隔で設けられ、プリント基板153の厚さ方向の中間部まで達するように形成される(図44)。
【0079】
続いて、工程3において、外力を加えて隣接する基板片152間の境界部分をスリット157を介して屈曲させて変形より詳しくは塑性変形させつつ、六角形状をなす放熱フレーム54の側周面に巻き付ける。これにより、平板状のプリント基板153から筒状で立体的なプリント基板150を形成する(図45)。
【0080】
以上説明したように、本第5実施形態にあっては、筒状で立体的なプリント基板150を形成する際にも単に平板状のプリント基板153に該プリント基板153の長尺な一方の縁部153aの端縁における複数位置から相互に平行に直線的に延びて該プリント基板153の長尺な他方の縁部153bの端縁に達する複数のスリット157を設け該複数のスリット157間に矩形状をなす基板片152を形成し、スリット157を介して基板片157を屈曲させて平板状のプリント基板153を角柱体をなす放熱フレーム54に巻き付けることにより、長尺な矩形状で平板状のプリント基板153を筒状に立体的に変形すれば足りるので、プリント基板150の製造設備の簡素化を図ることができる。また、平板状のプリント基板153を変形させる前に該プリント基板153にLED素子155を実装することとしたので、立体的なプリント基板150を形成する際にも単に平板状のプリント基板153にLED素子155を実装すれば足り、LED素子155の実装装置の簡素化も図ることができる。これにより、過剰設備となることを防止してLED照明装置50の低コスト化を図ることができる。
【0081】
更に、屈曲の基点となる隣接する基板片152間の境界部分にプリント基板153の厚さ方向の中間部に達するスリット157を形成することとしたので、スリット157を介して容易に隣接する基板片152間を変形より詳しくは塑性変形させつつ屈曲させることができる。
【0082】
なお、本第5実施形態は、図46乃至図49に示すように、所要に変形実施することができる。
すなわち、図46に示すように、本変形例に係る塔状のLED照明装置60は、六角柱状に形成された放熱フレーム54の側面に巻き付けられた基板片162を所要に傾斜させた構成となっており、本変形例に係るプリント基板160の製造方法は図47乃至図49に基づいて次のように説明される。
【0083】
つまり、工程1において、長尺な矩形状で平板状のプリント基板163に対し、該プリント基板163を厚さ方向に貫通し、かつ、放熱フレーム54の六角形状の一辺の長さと略同一の間隔で、プリント基板163の長尺な一方の縁部163aの所定の位置167´から相互に平行にかつ長手方向と直交する方向に直線的に延びて長尺な他方の縁部163bの端縁に達するスリット167を複数設け、該複数のスリット167間にLED素子165が実装され矩形状をなす基板片162を形成する(図47)。
【0084】
そして、工程2において、プリント基板163の長尺な一方の縁部163aにスリット167と連続して該縁部163aの端縁まで達するスリット168を形成するとともに、縁部163aの所定の位置167´つまりスリット167の基端部167´間を結びように形成される基板片162の基端部162´においてもスリット169を設ける。これらスリット168,169はプリント基板163の裏面側において該プリント基板163の厚さ方向の中間部まで達するように設けられる(図48)。
【0085】
次に、工程3において、外力を加えて平板状のプリント基板163をスリット168を介して屈曲させて隣接する基板片162間の境界部分を変形より詳しくは塑性変形させつつ、六角柱形状をなす放熱フレーム54の側面に巻き付けるとともに、同じく外力を加えて基板片162をスリット169を介して山折りすることにより屈曲させて傾斜させ、基板片162の基端部162´を変形より詳しくは塑性変形させる(図49)。これにより、隣接する基板片162間の先端部間を離間させつつ各基板片162を傾斜させ塔状に形成されたLED照明装置60における光の拡散性を向上させることができる。
【0086】
更に、本第5実施形態は、図50乃至図52に示すように変形実施することができる。
【0087】
すなわち、図50に示すように、本変形例に係る筒状のLED照明装置70は、柱状体をなす放熱フレーム74が六角錐台形状としており、平板状のプリント基板を放熱フレーム74の傾斜した側面に螺旋状に巻き付けた構成となっており、本変形例に係るプリント基板170の製造方法は図51および図52に基づいて次のように説明される。
【0088】
つまり、工程1において、長尺な矩形状で平板状のプリント基板173に、放熱フレーム74の傾斜する側面の角部に対応するように、断面山型形状でプリント基板173の厚さ方向の中間部まで達し、かつ、プリント基板173の長尺な一方の縁部173aの端縁から直線的に延びて長尺な他方の縁部173bの端縁に達する複数のスリット177を設け、該複数のスリット177間に複数のLED素子175が実装された基板片172を形成する(図51)。
【0089】
そして、工程2において、外力を加えて隣接する基板片172間の境界部分をスリット177を介して屈曲させて変形より詳しくは塑性変形させつつ、六角錐台形状をなす放熱フレーム74の傾斜した側面に螺旋状に巻き付ける(図52)。これにより、基板片172を傾斜させることができ、塔状に形成されたLED照明装置70における光の拡散性を向上させることができる。
【0090】
また、平板状のプリント基板173を螺旋状に巻き付けることとしたので、平板状のプリント基板173を複数巻き付ける必要がなく、単に長尺な一のプリント基板173を巻き付けることとすれば足り、プリント基板間の配線作業を省略することができる。なお、平板状のプリント基板を螺旋状に巻き付ける構成は上述した六角柱形状に形成された放熱フレーム54を有するLED照明装置50,60に採用することとしても勿論構わない。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本発明は、LED照明装置において、LED素子が実装されるプリント基板を所定の形態させる場合に役立つ。
【符号の説明】
【0092】
1:電球型LED照明装置,2:口金,3:開口,4:放熱フレーム,5:電源回路,6:光拡散カバー,10:電球型LED照明装置,20:電球型LED照明装置,30:蛍光灯型LED照明装置,31:端子,32:口金,33:放熱フレーム,34:電源回路,35:開口,36:光拡散カバー,40:蛍光灯型LED照明装置,40a:蛍光灯型LED照明装置,40b:蛍光灯型LED照明装置,42:口金,43:放熱フレーム,44:電源回路,45:開口,46:光拡散カバー,50:LED照明装置,51:端子,52:口金,54:放熱フレーム,56:光拡散カバー,60:LED照明装置,70:LED照明装置,74:放熱フレーム,100:プリント基板,100´:プリント基板,101:突出部(中央部),102:縁部,103:平面部,104:基板片,104a:基端部,104b:先端部,105:LED素子,106:プリント基板,107:中心,108:スリット,108a:基端部,109:スリット,110:プリント基板,110´:プリント基板,111:突出部(中央部),112:縁部,113:平面部,114:基板片,114a:基端部,114b:先端部,115:LED素子,118:スリット,118a:基端部,118b:スリット,119:スリット,120:プリント基板,120´:プリント基板,121:突出部(中央部),121a乃至121c:基板片,121a´乃至121c´:基端部,122:縁部,123:平面部,124:区画,125:LED素子,126:プリント基板,127:中心,128´:スリット,128a:スリット,128a´:基端部,128b:スリット,128b´:基端部,128c:スリット,128c´:基端部,129a:スリット,129b:スリット,129c:スリット,130:プリント基板,130´:プリント基板,131:突出部(中央部),132:縁部,132a,132b:短尺な縁部,132c,132d:長尺な縁部,133:平面部,134a:第1の基板片,134a´:基端部,134b:第2の基板片,134b´:基端部,135:LED素子,136:プリント基板,137a:第1のスリット,137a´:端部,137b:第2のスリット,137b´:基端部,137c:第3のスリット,137c´:基端部,138a:スリット,138b:スリット,140:プリント基板,140a:プリント基板,140b:プリント基板,141b:プリント基板,141b´:対称軸,142a:縁部,142b:縁部,142b´:縁部,142c:位置,142c´:縁部,143b:第1のスリット,144:基板片,144a:基板片,144a´:基端部,144b:位置,144b´:縁部,145:LED素子,145b:第2のスリット,146:プリント基板,146b:第1の基板片,147:スリット,147a´:スリット,147b:第2の基板片,147´:基端部,147´´:先端部,148a:スリット,148c:スリット,150:プリント基板,151:帯状の基板,152:基板片,153:プリント基板,153a:縁部,153b:縁部,155:LED素子,157:スリット,160:プリント基板,162:基板片,162´:基端部,163:プリント基板,163a:縁部,163b:縁部,165:LED素子,167´:位置,167:スリット,168:スリット,169:スリット,170:プリント基板,172:基板片,173:プリント基板,173a:縁部,173b:縁部,175:LED素子,177:スリット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
LED素子が実装され、LED照明装置に用いられる基板の製造方法であって、
前記基板にスリットを設け該基板を変形させて所定の形態に形成することを特徴とする基板の製造方法。
【請求項2】
前記基板は平板状とし、該平板状の基板を前記変形させる前に前記基板に前記LED素子を実装することを特徴とする請求項1に記載の基板の製造方法。
【請求項3】
LED素子が実装され、LED照明装置に用いられる基板の製造方法であって、
平板状の基板に該基板を厚さ方向に貫通し放射状に延びる複数のスリットを設け、隣接する前記スリット間に三角形状をなす基板片を形成する工程と、
前記基板片を屈曲させて傾斜させることにより、前記平板状の基板を略角錐状に立体的に変形させる工程と、
を含むことを特徴とする基板の製造方法。
【請求項4】
LED素子が実装され、LED照明装置に用いられる基板の製造方法であって、
平板状の基板を厚さ方向に貫通し、くの字状をなすスリットを並行に複数設け、隣接する前記くの字状のスリット間に帯状でくの字状をなす基板片を形成する工程と、
前記基板片を屈曲させて傾斜させることにより、前記平板状の基板を立体的に変形させる工程と、
を含むことを特徴とする基板の製造方法。
【請求項5】
LED素子が実装され、LED照明装置に用いられる基板の製造方法であって、
平板状の基板に、該基板を厚さ方向に貫通するように、該基板上を所要に延びる第1のスリットと、該基板上の複数の位置からそれぞれ延びて前記第1のスリットに達する第2のスリットと、前記第1のスリットを介して前記第2のスリットと反対側において前記基板上の複数の位置からそれぞれ延びて前記第1のスリットに達する第3のスリットと、を設け、前記第1のスリットと前記第2のスリットとの間に第1の基板片を形成し、かつ、前記第1のスリットと前記第3のスリットとの間に第2の基板片を形成する工程と、
前記第1の基板片および前記第2の基板片を相互に反対向きに屈曲させて傾斜させることにより、前記平板状の基板を略角柱状に立体的に変形させる工程と、
を含むことを特徴とする基板の製造方法。
【請求項6】
LED素子が実装され、LED照明装置に用いられる基板の製造方法であって、
平板状の基板に該基板を厚さ方向に貫通し該基板上の複数位置から所要に延びて該基板の端縁に達する複数のスリットを複数設け、該複数のスリット間に基板片を形成する工程と、
隣接する前記基板片の先端部間を相互に離間させることにより該隣接する基板片の間隔を扇状に広げ、前記平板状の基板をリング状に変形させる工程と、
を含むことを特徴とする基板の製造方法。
【請求項7】
前記基板片を屈曲させて傾斜させる工程を含むことを特徴とする請求項6に記載の基板の製造方法。
【請求項8】
前記屈曲の基点となる前記基板片の基端部に前記基板の厚さ方向の中間部に達するスリットを形成する工程を含むことを特徴とする請求項3、請求項4、請求項5、請求項7のうちいずれか一項に記載の基板の製造方法。
【請求項9】
LED素子が実装され、LED照明装置に用いられる基板の製造方法であって、
平板状の基板に該基板の厚さ方向の中間部まで達し該基板の一の端縁の複数位置から所要に延びて該基板の他の端縁に達する複数のスリットを設け、該複数のスリット間に基板片を形成する工程と、
前記スリットを介して隣接する前記基板片間を屈曲させて所定の柱状体に巻き付けることにより、前記平板状の基板を筒状に立体的に変形させる工程と、
を含むことを特徴とする基板の製造方法。
【請求項10】
前記柱状体は錐台形状とするとともに、前記平板状の基板を前記錘台形状の傾斜した側面に巻き付けることを特徴する請求項9に記載の基板の製造方法。
【請求項11】
前記平板状の基板を螺旋状に巻き付けることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の基板の製造方法。
【請求項12】
前記平板状の基板を変形させる前に該基板に前記LED素子を実装することを特徴とする請求項3乃至請求項11のうちいずれか一項に記載の基板の製造方法。
【請求項13】
前記変形は、塑性変形とすることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項12のうちいずれか一項に記載の基板の製造方法。
【請求項14】
請求項1乃至請求項13のうちいずれか一項に記載の基板の製造方法により製造された基板を備えることを特徴とするLED照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【公開番号】特開2012−124106(P2012−124106A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−275780(P2010−275780)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【出願人】(000132725)株式会社ソディック (197)
【Fターム(参考)】