塗膜転写具
【課題】使用者が転写したいと思う任意の長さ分だけ、きっちりと転写することができる塗膜転写具を提供することである。
【解決手段】基材テープ表面に塗膜を形成している転写テープが、繰出しリールから転写ヘッドを介して巻取りリールに巻回されて、繰出しリールと巻取りリールの連動機構と共にケースに配置しており、ケース外に突設した転写ヘッドにて転写テープから塗膜を被転写面に転写する自動巻取り式の塗膜転写具において、塗膜転写具が有する補助具であり、その補助具を被転写面に当てたまま塗膜を転写すると、塗膜転写の終了位置が決まる補助具であることを特徴とする塗膜転写具である。
【解決手段】基材テープ表面に塗膜を形成している転写テープが、繰出しリールから転写ヘッドを介して巻取りリールに巻回されて、繰出しリールと巻取りリールの連動機構と共にケースに配置しており、ケース外に突設した転写ヘッドにて転写テープから塗膜を被転写面に転写する自動巻取り式の塗膜転写具において、塗膜転写具が有する補助具であり、その補助具を被転写面に当てたまま塗膜を転写すると、塗膜転写の終了位置が決まる補助具であることを特徴とする塗膜転写具である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基材テープ表面に塗膜を形成している転写テープから塗膜を、転写ヘッドにて押圧して被転写面に転写するために用いる自動巻取り式の塗膜転写具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、塗膜に様々な機能を持たせた塗膜転写具が、開発されている。特に、誤字を隠蔽するための修正塗膜の塗膜転写具や紙同士などを接着するための粘着塗膜の塗膜転写具は、修正テープやテープのりなどの商品名で販売されている。
【0003】
これら塗膜転写具に共通する使用上の問題として、使用者が転写したいと思う長さ分だけ、特に短い長さ分だけ、きっちりと転写するのが難しいという問題があった。
【0004】
例えば、修正テープといわれる修正塗膜の塗膜転写具の場合、隠蔽したい文字が1文字だけであると、その前後の文字に転写することなく、1文字だけに修正塗膜を転写することは非常に難しかった。また、テープのりといわれる粘着塗膜の塗膜転写具の場合、任意の微小部分にだけ粘着塗膜を転写して、他の何かを貼り付けるなどの作業には適していなかった。そのため、様々な工夫がされてきた。
【0005】
特開平07−089662号公報では、塗膜転写具とは別物であるガイドプレートを塗膜転写具と共に使用する方法が開示されている。しかしこれでは、根本的な解決になっていない。
【0006】
特開平09−156298号公報では、転写ヘッドを透明にしたものが提案されているが、透明な材料では、転写ヘッドにおける塗膜をきれいに転写するための特性を出すのが難しい。同じく見やすくしたものとして、特開2001−354355号公報では、金属線材を折り曲げてコの字形状とした転写ヘッドのものが商品化されているが、金属であるため同様に、転写ヘッドにおける塗膜をきれいに転写するための特性を出すのが難しい。
【0007】
この難しい特性、すなわち、転写ヘッドにおける塗膜をきれいに転写するための特性として、転写ヘッドが基材テープ幅方向で隙間なく密着して、その幅方向で均一に押圧できることがある。これが使用者の使用状況に応じて柔軟に機能する必要もある。このような特性を出すことが、塗膜転写具の開発におけるひとつの要点でもある。
【0008】
一方、特開2006−123464号公報では、特性を出すのが難しい転写ヘッドを改良するのではなく、テープ繰出長規制機構を設けて、テープが繰り出される長さを規制したものを開発している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平07−089662号公報
【特許文献2】特開平09−156298号公報
【特許文献3】特開2001−354355号公報
【特許文献4】特開2006−123464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特開2006−123464号公報では、塗膜転写具であらかじめ決められた長さにしか規制することができず、転写する都度に使用者が思う任意の長さに細かく規制できているわけではない。
【0011】
本発明が解決しようとする課題は、使用者が転写したいと思う任意の長さ分だけ、きっちりと転写することができる塗膜転写具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
使用者が転写しているときに、転写テープの塗膜が実際に基材テープから剥がれて転写されている(使用者から見えにくい)細かな部分を使用者が覗き込まなくても、通常の使用状態で転写の終了位置を使用者に明確にさせることにより、きっちりと転写することができるようにしたものである。
【0013】
本発明は、基材テープ表面に塗膜を形成している転写テープが、繰出しリールから転写ヘッドを介して巻取りリールに巻回されて、繰出しリールと巻取りリールの連動機構と共にケースに配置しており、ケース外に突設した転写ヘッドにて転写テープから塗膜を被転写面に転写する自動巻取り式の塗膜転写具において、塗膜転写具が有する補助具を被転写面に当てたまま塗膜を転写すると、塗膜転写の終了位置が決まることを特徴とする塗膜転写具である。
【発明の効果】
【0014】
本発明の塗膜転写具により、使用者が転写したいと思う任意の長さ分だけ、きっちりと転写することができる塗膜転写具を提供することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】塗膜転写具の外観の説明図である。
【図2】内部構成の説明図(正面図)である。
【図3】内部構成の説明図(背面図)である。
【図4】実施例1の開始位置の説明図(正面図)である。
【図5】実施例1の開始位置の説明図(背面図)である。
【図6】実施例1の終了位置の説明図(正面図)である。
【図7】実施例1の終了位置の説明図(背面図)である。
【図8】実施例1内部構成の開始位置の説明図である。
【図9】実施例2の開始位置の説明図(正面図)である。
【図10】実施例2の開始位置の説明図(背面図)である。
【図11】実施例2の終了位置の説明図(正面図)である。
【図12】実施例2の終了位置の説明図(背面図)である。
【図13】実施例2内部構成の開始位置の説明図である。
【図14】実施例2内部構成の終了位置の説明図である。
【図15】実施例3の開始位置の説明図(正面図)である。
【図16】実施例3の開始位置の説明図(背面図)である。
【図17】実施例3の終了位置の説明図(正面図)である。
【図18】実施例3の終了位置の説明図(背面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
従来の塗膜転写具を説明した後に、本発明を実施例にて説明する。なお、これらの塗膜転写具だけに、本発明が限定されるものではない。
【0017】
図1は、塗膜転写具1の外観の説明図である。この塗膜転写具1の外観は、ユニオンケミカー株式会社製「修正テープ消シマウスHG」の外観である。なお便宜的に、図1を意匠の正投影図法(6面図)で示す場合の正面図とする。
【0018】
この塗膜転写具1の外観の特徴として、正面から背面へ貫通する貫通部6を有している。また、テープがたるんだりしたときに直すための、調整窓7を有している。調整窓7からは、内部にある巻取りリール側面に形成している波形溝が見えており、この波形溝にペン先など細いものをひっかけて動かすことで、テープのたるみを直すことができる。なお、この調整窓7は正面側だけにあり、背面側にはない。
【0019】
塗膜転写具1のケース2を図面右方向へ、ケース2外に突設した転写ヘッド3にて被転写面4に転写テープを押圧しながら動かすと、転写テープから塗膜5を被転写面4に転写することができる。図1はその様子を表したものである。
【0020】
図2は、正面図における塗膜転写具1の内部構成の説明図である。図3は、背面図における塗膜転写具1の内部構成の説明図である。これらの図では、塗膜転写具1の主要部材だけを表している。
【0021】
図2や図3のように、主要部材が見える場合、ケース2に関係する部分は主に断面となるので、その断面には斜線を施している。繰出しリール11、巻取りリール12、および、転写ヘッド3は通常不透明である。
【0022】
不透明な転写ヘッド3の側壁8によって、図1では、転写ヘッド3における転写テープ10の配置や転写ヘッド3の構造は見えていない。転写ヘッド3の側壁8を透明にして表すことによって、図2や図3では、どのような配置や構造であるのかを示している。
【0023】
塗膜転写具1の種類によっては、外観意匠の違いはもとより、内部構成において、リールの回転方向や配置、連動機構などに違いが見られるが、基本的には図2や図3と同じような主要部材からなる構成である。また本発明が、この構成だけに限定されるものではない。なおこれらの図は、ユニオンケミカー株式会社製「修正テープ消シマウスHG」の主要部材である。
【0024】
基材テープ9表面に塗膜5を形成している転写テープ10が、繰出しリール11から転写ヘッド3を介して巻取りリール12に巻回されて、繰出しリール11と巻取りリール12の連動機構と共に、ケース2に配置されている内部構成である。
【0025】
基材テープ9としては、グラシン紙等の紙基材や、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等の合成樹脂基材のものを用いればよい。基材テープ9表面上には離型層を設けてもよいし、基材自体を離型処理してもよい。
【0026】
塗膜5としては、修正塗膜、粘着塗膜、絵柄塗膜などの任意のものを形成することができる。また、これら以外の機能を持たせた機能性塗膜を形成することもできる。
【0027】
繰出しリール11と巻取りリール12の連動機構としては、繰出しリール11と巻取りリール12に設けたギアの噛合によって連動させる機構や、Oリング等の無端状のゴムベルトによって連動させる機構などを用いることができる。また、テープが余分に繰り出されたり巻き取られたりしないように、逆回転防止機構を備えている方が好ましい。
【0028】
ここでの連動機構はギアであり、図3の背面にて、繰出しリール11の繰出しギア19が巻取りリール12の巻取りギア20と噛合している。この連動機構によって、自動巻取り式となる。なお、巻取りギア20が図3の垂直方向手前にあり、巻取りリール12の側面より径が小さい。
【0029】
ケース2の外枠以外でケース2に関係する主要な部分として、次の5箇所を表している。繰出しリール11の支軸となる円筒形断面の繰出しリール中心軸13、巻取りリール12の支軸となる円筒形断面の巻取りリール中心軸14、繰出しリール11から繰り出された転写テープ10を転写ヘッド3に導いている円柱形断面の繰出しテープガイド15、転写ヘッド3から塗膜5を転写した基材テープ9を巻取りリール12に導いている円柱形断面の巻取りテープガイド16、転写ヘッド3を支持している円筒形断面の転写ヘッド支持部17である。
【0030】
繰出しリール11は、円筒形断面の繰出しリール中心軸13に直接接してはおらず、その間にある中間部材18の4箇所と図2のように接している。中間部材18は、繰出しリール11の繰出しギア19に接続されている。そのため図では、繰出しリール11の繰出しギア19と中間部材18を、同じ網模様で表している。ただし、図2のような正面図において、中間部材18の4箇所が明確になるように、繰出しリール11内側に現れる背面側の繰出しギア19側面部分は網模様で表していない。
【0031】
中間部材18の4箇所は、弾性を有したものである。これにより、連動機構と逆回転防止機構との間でタイミングが合わなくなるなど、何かしらの強い力で転写テープ10が引っ張られることがあると、繰出しリール11が接している中間部材18の4箇所ですべるようになっている。これで、余計な引出しによるたるみやテープの破断などの不具合を防ぐことができる。
【0032】
巻取りリール12は、円筒形断面の巻取りリール中心軸14に直接接して、回動自在になっているが、図3の背面にて、繰出しリール11の繰出しギア19が巻取りリール12の巻取りギア20と噛合しているので、巻取りリール12は、繰出しリール11の回転に連動することになる。
【0033】
また、図2のような正面図において、巻取りリール12の側面には波形溝21がある。波形溝21は、図の垂直方向手前に立ち上がる垂直面とそこから斜めに下がる斜面からなる三角波形状であり、円形扇のように形成している。図では、その波形溝21の垂直面を外円周へ向かう直線で表している。この波形溝21は、図1で説明したように、調整窓7からテープがたるんだりしたときに直すために利用する溝である。
【0034】
リールおよびリール中心軸周辺の構造の特徴として、リール中心軸に接しているリール円筒部(繰出しリールでは図3のギアの中心にある円筒部)から4本の短いスポークを有する構造にしている。
【0035】
繰出しリール11と巻取りリール12の連動機構における逆回転防止機構は、いわゆるラチェットのような構造のものである。図3の繰出しギア19側面において、開口部からリールに巻かれている転写テープが見えており、それよりも中心軸近くにラチェットの爪22を対角位置の2ヶ所に形成している。この爪22が係るラチェットの溝はケース2に形成しているが、図では省略している。
【0036】
転写ヘッド3は、ケース2外に突設されており、ケース2内に向かって、太い支軸と細い支軸からなり、細い支軸の端に図面垂直方向に対して円柱形状のものを有している。その円柱が、円筒形断面の転写ヘッド支持部17によって、支持されている。なお、図における転写ヘッド3は、点を施して表している。
【0037】
この転写ヘッド3と被転写面4との接点から転写ヘッド支持部17中心への方向が、転写ヘッド3の支軸方向である。
【0038】
塗膜5を被転写面4に転写させる塗膜転写具1の使用方法は、ケース2外に突設された転写ヘッド3にて転写テープ10を押圧して、被転写面4において塗膜5を転写させたい部分に接触させながら、塗膜転写具1を被転写面4に対して斜めに傾けて移動させる方法である。図では、転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度が40度である。
【0039】
このように移動させることで、テープが走行して、転写テープ10が繰り出されて繰出しリール11が回り、繰出しリール11の繰出しギア19も回り、噛合している巻取りリール12のギアによって、巻取りリール12が回る。これらギア比とリール径比を調整して、基材テープ9が巻き取られるようになっている。こうして自動巻取りされることになる。なお、この調整のためにも、巻取りリール12のスポーク構造が有効である。
【0040】
このような通常の使用では、上記のような内部構成からなる塗膜転写具1なので、テープがたるむことなどは起こらないが、何かしらのタイミングのずれによってたるんだ時には、巻取りリール12の波形溝21によって調整窓7から巻き締めることができる。
【実施例1】
【0041】
実施例1は、補助具31が回動部32にて塗膜転写具1のケース2に接続しているものである。この塗膜転写具1のケース2および内部構成は、上記で説明したものであり、ユニオンケミカー株式会社製「修正テープ消シマウスHG」と同じである。補助具31の形状は円弧形状で、円の半径方向に幅のある円弧形状である。補助具31は、塗膜転写具1の正面側と背面側それぞれにある。
【0042】
補助具31の円弧における円周方向の一端に回動部32があり、それとは反対側の一端に被転写面4と接する接地部分(接地部33)がある。補助具31を被転写面4に当てたまま塗膜転写ができるように、接地部33には滑り止め用のゴムカバーを着けている。このゴムカバーが、実際に被転写面4と直接接触する部分である。
【0043】
図4から図8までが、この実施例1の説明図である。図4は、正面図における開始位置の説明図であり、図5は、背面図における開始位置の説明図である。図6は、正面図における終了位置の説明図であり、図7は、背面図における終了位置の説明図である。図8は、正面図における内部構成の開始位置の説明図である。
【0044】
図8は、図2と同様の方式で表していて、補助具31は不透明で表している。図のように、補助具31の回動部32は、内部構成の隙間に設置している。
【0045】
正面側と背面側それぞれにある2つの補助具31は、図では表していないが、図面奥行方向の軸にて回動部32を介して接続しており、同期して回動する。また、図には示していないが、トーションばねを補助具31とケース2との間に設置して、図の開始位置と終了位置の間でしか動かず、かつ、ばねによって開始位置に戻るような構成にしている。ばねのような弾発部材によって開始位置と終了位置が決められて開始位置に戻るように設けられた補助具31である。
【0046】
補助具31の回動部32を中心にして回動するので、補助具31の接地部33は円を描いて動くことになる。ここで図のように、ケース2の位置に回動部32を設けて、被転写面4までの長さを取れば、開始位置から終了位置までの動きで描く接地部33の軌跡(円弧)がほぼ直線となり、転写に支障をきたすことはない。開始位置から終了位置までの動きで描く接地部分の軌跡がほぼ直線となるように設けられたものである。
【0047】
図4(図5)のように、塗膜転写具1のケース2を図面右方向(図5では左方向)へ、ケース2外に突設した転写ヘッド3にて被転写面4に転写テープを押圧しながら動かすときに、補助具31を被転写面4に当てたまま塗膜転写を開始すると、補助具31が開始位置と終了位置の間でしか動かすことができず、図6(図7)のように、終了位置で動かなくなり、終了位置までしか塗膜を転写することができない。塗膜転写具1が有する補助具31を被転写面4に当てたまま塗膜を転写すると、塗膜転写の終了位置が決まることになる。
【0048】
なお、転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度が40度で、補助具31が被転写面4に当たり、塗膜転写が開始できるようにしている。転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度は、35度から50度の範囲が好ましい。この角度より小さいと、補助具31を被転写面4に当てたまま、塗膜転写するのに、大きな力を要することになり、転写し難くなる。逆に、この角度より大きいと、転写の終了位置が短くなりすぎて、目的を達することができなくなる。
【0049】
実施例1では、終了位置における補助具31の接地部33が、転写ヘッド3の先端と、図面奥行方向で並ぶように設置している。ゆえに、塗膜転写具1の使用者にも、終了位置が明確にわかるものとなっている。
【0050】
使用者が転写したいと思う長さが、開始位置と終了位置の長さ以下の短い場合であれば、補助具31の接地部33からわかる終了位置を目安にして、きっちりと転写することができる。また、使用者が転写したいと思う長さが、開始位置と終了位置の長さよりも長い場合であれば、次のようにすればきっちりと転写することができる。転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度を大きくして、補助具31を被転写面4に当てることなく、開始位置と終了位置の長さ以下になるまで、転写する。開始位置と終了位置の長さ以下になったら、上記と同様に転写すれば、きっちりと転写することができる。
【0051】
このように、使用者が転写したいと思う任意の長さ分だけ、きっちりと転写することができる塗膜転写具を提供することができるようになった。
【0052】
実施例では、弾発部材にトーションばねを使用して、開始位置と終了位置が決まるように設置しているが、弾発部材がトーションばねに限定されるものではない。また、使い勝手は良くないが、弾発部材なしでも、開始位置と終了位置が決まるように設置することで、機能を果たすことはできる。
【実施例2】
【0053】
実施例2は、補助具31が回動部32にて塗膜転写具1のケース2に接続しているものである。この塗膜転写具1のケース2および内部構成は、上記で説明したものであり、ユニオンケミカー株式会社製「修正テープ消シマウスHG」と同じである。補助具31の形状は円弧形状で、円の半径方向に幅のある円弧形状である。補助具31は、塗膜転写具1の正面側と背面側それぞれにある。
【0054】
補助具31の円弧における円周方向の一端に回動部32があり、それとは反対側の一端に被転写面4と接する接地部分があり、ここに正面側と背面側それぞれにある2つの補助具31と接続した接地バー34がある。接地バー34はローラのように回転可能なものではなく、補助具31を被転写面4に当てたまま塗膜転写ができるように、接地バー34には滑り止め用のゴムカバーを着けている。このゴムカバーが、実際に被転写面4と直接接触する部分である。
【0055】
このように、実施例2では補助具31の円弧部分が被転写面4と直接接触してはいない。これらの点が実施例1とは異なり、他は同じである。
【0056】
図9から図14までが、この実施例2の説明図である。図9は、正面図における開始位置の説明図であり、図10は、背面図における開始位置の説明図である。図11は、正面図における終了位置の説明図であり、図12は、背面図における終了位置の説明図である。図13は、正面図における内部構成の開始位置の説明図であり、図14は、正面図における内部構成の終了位置の説明図である。
【0057】
図13と図14は、図2と同様の方式で表していて、補助具31は不透明で表している。図のように、補助具31の回動部32は、内部構成の隙間に設置している。
【0058】
ゴムカバーを着けた接地バー34は、図面奥行方向で円柱形状である。図では、その断面となる円の一部が見えている。接地バー34は、その円柱の両端において、正面側と背面側それぞれにある2つの補助具31と接続している。
【0059】
正面側と背面側それぞれにある2つの補助具31は、図では表していないが、図面奥行方向の軸にて回動部32を介して接続しており、同期して回動する。また、図には示していないが、トーションばねを補助具31とケース2との間に設置して、図の開始位置と終了位置の間でしか動かず、かつ、ばねによって開始位置に戻るような構成にしている。ばねのような弾発部材によって開始位置と終了位置が決められて開始位置に戻るように設けられた補助具31である。
【0060】
補助具31の回動部32を中心にして回動するので、補助具31の接地バー34は円を描いて動くことになる。ここで図のように、ケース2の位置に回動部32を設けて、被転写面4までの長さを取れば、開始位置から終了位置までの動きで描く接地バー34の軌跡(円弧)がほぼ直線となり、転写に支障をきたすことはない。開始位置から終了位置までの動きで描く接地部分の軌跡がほぼ直線となるように設けられたものである。
【0061】
図9(図10)のように、塗膜転写具1のケース2を図面右方向(図10では左方向)へ、ケース2外に突設した転写ヘッド3にて被転写面4に転写テープを押圧しながら動かすときに、補助具31を被転写面4に当てたまま塗膜転写を開始すると、補助具31が開始位置と終了位置の間でしか動かすことができず、図11(図12)のように、終了位置で動かなくなり、終了位置までしか塗膜を転写することができない。塗膜転写具1が有する補助具31を被転写面4に当てたまま塗膜を転写すると、塗膜転写の終了位置が決まることになる。
【0062】
なお、転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度が40度で、補助具31が被転写面4に当たり、塗膜転写が開始できるようにしている。転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度は、35度から50度の範囲が好ましい。この角度より小さいと、補助具31を被転写面4に当てたまま、塗膜転写するのに、大きな力を要することになり、転写し難くなる。逆に、この角度より大きいと、転写の終了位置が短くなりすぎて、目的を達することができなくなる。
【0063】
実施例2では、終了位置における補助具31の接地バー34が、塗膜5が転写される前の転写テープ10を挟んで転写ヘッド3に当たるように設置している。転写ヘッド3の側壁8の形状が、実施例1と実施例2とでは、図8と図13(図14)のように異なる。これは、接地バー34が図の正面から背面までの円柱形状であるために、実施例2において、転写ヘッド3の側壁8の形状を実施例1とは変更している。ゆえに、塗膜転写具1の使用者にも、終了位置が明確にわかるものとなっている。
【0064】
使用者が転写したいと思う長さが、開始位置と終了位置の長さ以下の短い場合であれば、補助具31の接地バー34からわかる終了位置を目安にして、きっちりと転写することができる。また、使用者が転写したいと思う長さが、開始位置と終了位置の長さよりも長い場合であれば、次のようにすればきっちりと転写することができる。転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度を大きくして、補助具31を被転写面4に当てることなく、開始位置と終了位置の長さ以下になるまで、転写する。開始位置と終了位置の長さ以下になったら、上記と同様に転写すれば、きっちりと転写することができる。
【0065】
このように、使用者が転写したいと思う任意の長さ分だけ、きっちりと転写することができる塗膜転写具を提供することができるようになった。
【実施例3】
【0066】
実施例3は、補助具31が固定枠35にて塗膜転写具1のケース2に取り付けられているものである。この塗膜転写具1のケース2および内部構成は、上記で説明したものであり、ユニオンケミカー株式会社製「修正テープ消シマウスHG」と同じである。固定枠35は、塗膜転写具1の転写ヘッド3の方向からケース2にはめ込み、固定している。補助具31が回動部32にて固定枠35に接続している。補助具31の形状は円弧形状で、円の半径方向に幅のある円弧形状である。補助具31は、塗膜転写具1の正面側と背面側それぞれにある。
【0067】
補助具31の円弧における円周方向の一端に回動部32があり、それとは反対側の一端に被転写面4と接する接地部分があり、ここに正面側と背面側それぞれにある2つの補助具31と接続した接地バー34がある。接地バー34はローラのように回転可能なものではなく、補助具31を被転写面4に当てたまま塗膜転写ができるように、接地バー34には滑り止め用のゴムカバーを着けている。このゴムカバーが、実際に被転写面4と直接接触する部分である。
【0068】
このように、実施例3では補助具31が固定枠35にて塗膜転写具1のケース2に取り付けられている点が実施例2とは異なり、他は同じである。
【0069】
図15から図18までが、この実施例3の説明図である。図15は、正面図における開始位置の説明図であり、図16は、背面図における開始位置の説明図である。図17は、正面図における終了位置の説明図であり、図18は、背面図における終了位置の説明図である。塗膜転写具1の内部構成は、図2や図3と同じである。
【0070】
ゴムカバーを着けた接地バー34は、図面奥行方向で円柱形状である。図では、その断面となる円の一部が見えている。接地バー34は、その円柱の両端において、正面側と背面側それぞれにある2つの補助具31と接続している。
【0071】
この接続により、正面側と背面側それぞれにある2つの補助具31は、同期して回動する。また、図には示していないが、トーションばねを補助具31と固定枠35との間に設置して、図の開始位置と終了位置の間でしか動かず、かつ、ばねによって開始位置に戻るような構成にしている。ばねのような弾発部材によって開始位置と終了位置が決められて開始位置に戻るように設けられた補助具31である。
【0072】
補助具31の回動部32を中心にして回動するので、補助具31の接地バー34は円を描いて動くことになる。ここで図のように、ケース2の位置に回動部32を設けて、被転写面4までの長さを取れば、開始位置から終了位置までの動きで描く接地バー34の軌跡(円弧)がほぼ直線となり、転写に支障をきたすことはない。開始位置から終了位置までの動きで描く接地部分の軌跡がほぼ直線となるように設けられたものである。
【0073】
図15(図16)のように、塗膜転写具1のケース2を図面右方向(図16では左方向)へ、ケース2外に突設した転写ヘッド3にて被転写面4に転写テープを押圧しながら動かすときに、補助具31を被転写面4に当てたまま塗膜転写を開始すると、補助具31が開始位置と終了位置の間でしか動かすことができず、図17(図18)のように、終了位置で動かなくなり、終了位置までしか塗膜を転写することができない。塗膜転写具1が有する補助具31を被転写面4に当てたまま塗膜を転写すると、塗膜転写の終了位置が決まることになる。
【0074】
なお、転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度が40度で、補助具31が被転写面4に当たり、塗膜転写が開始できるようにしている。転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度は、35度から50度の範囲が好ましい。この角度より小さいと、補助具31を被転写面4に当てたまま、塗膜転写するのに、大きな力を要することになり、転写し難くなる。逆に、この角度より大きいと、転写の終了位置が短くなりすぎて、目的を達することができなくなる。
【0075】
実施例3においても、実施例2と同じように、転写ヘッド3の側壁8の形状を実施例1とは変更している。ゆえに、塗膜転写具1の使用者にも、終了位置が明確にわかるものとなっている。
【0076】
使用者が転写したいと思う長さが、開始位置と終了位置の長さ以下の短い場合であれば、補助具31の接地バー34からわかる終了位置を目安にして、きっちりと転写することができる。また、使用者が転写したいと思う長さが、開始位置と終了位置の長さよりも長い場合であれば、次のようにすればきっちりと転写することができる。転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度を大きくして、補助具31を被転写面4に当てることなく、開始位置と終了位置の長さ以下になるまで、転写する。開始位置と終了位置の長さ以下になったら、上記と同様に転写すれば、きっちりと転写することができる。
【0077】
このように、使用者が転写したいと思う任意の長さ分だけ、きっちりと転写することができる塗膜転写具を提供することができるようになった。
【符号の説明】
【0078】
1 塗膜転写具
2 ケース
3 転写ヘッド
4 被転写面
5 塗膜
6 貫通部
7 調整窓
8 側壁
9 基材テープ
10 転写テープ
11 繰出しリール
12 巻取りリール
13 繰出しリール中心軸
14 巻取りリール中心軸
15 繰出しテープガイド
16 巻取りテープガイド
17 転写ヘッド支持部
18 中間部材
19 繰出しギア
20 巻取りギア
21 波形溝
22 爪
31 補助具
32 回動部
33 接地部
34 接地バー
35 固定枠
【技術分野】
【0001】
本発明は、基材テープ表面に塗膜を形成している転写テープから塗膜を、転写ヘッドにて押圧して被転写面に転写するために用いる自動巻取り式の塗膜転写具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、塗膜に様々な機能を持たせた塗膜転写具が、開発されている。特に、誤字を隠蔽するための修正塗膜の塗膜転写具や紙同士などを接着するための粘着塗膜の塗膜転写具は、修正テープやテープのりなどの商品名で販売されている。
【0003】
これら塗膜転写具に共通する使用上の問題として、使用者が転写したいと思う長さ分だけ、特に短い長さ分だけ、きっちりと転写するのが難しいという問題があった。
【0004】
例えば、修正テープといわれる修正塗膜の塗膜転写具の場合、隠蔽したい文字が1文字だけであると、その前後の文字に転写することなく、1文字だけに修正塗膜を転写することは非常に難しかった。また、テープのりといわれる粘着塗膜の塗膜転写具の場合、任意の微小部分にだけ粘着塗膜を転写して、他の何かを貼り付けるなどの作業には適していなかった。そのため、様々な工夫がされてきた。
【0005】
特開平07−089662号公報では、塗膜転写具とは別物であるガイドプレートを塗膜転写具と共に使用する方法が開示されている。しかしこれでは、根本的な解決になっていない。
【0006】
特開平09−156298号公報では、転写ヘッドを透明にしたものが提案されているが、透明な材料では、転写ヘッドにおける塗膜をきれいに転写するための特性を出すのが難しい。同じく見やすくしたものとして、特開2001−354355号公報では、金属線材を折り曲げてコの字形状とした転写ヘッドのものが商品化されているが、金属であるため同様に、転写ヘッドにおける塗膜をきれいに転写するための特性を出すのが難しい。
【0007】
この難しい特性、すなわち、転写ヘッドにおける塗膜をきれいに転写するための特性として、転写ヘッドが基材テープ幅方向で隙間なく密着して、その幅方向で均一に押圧できることがある。これが使用者の使用状況に応じて柔軟に機能する必要もある。このような特性を出すことが、塗膜転写具の開発におけるひとつの要点でもある。
【0008】
一方、特開2006−123464号公報では、特性を出すのが難しい転写ヘッドを改良するのではなく、テープ繰出長規制機構を設けて、テープが繰り出される長さを規制したものを開発している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平07−089662号公報
【特許文献2】特開平09−156298号公報
【特許文献3】特開2001−354355号公報
【特許文献4】特開2006−123464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特開2006−123464号公報では、塗膜転写具であらかじめ決められた長さにしか規制することができず、転写する都度に使用者が思う任意の長さに細かく規制できているわけではない。
【0011】
本発明が解決しようとする課題は、使用者が転写したいと思う任意の長さ分だけ、きっちりと転写することができる塗膜転写具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
使用者が転写しているときに、転写テープの塗膜が実際に基材テープから剥がれて転写されている(使用者から見えにくい)細かな部分を使用者が覗き込まなくても、通常の使用状態で転写の終了位置を使用者に明確にさせることにより、きっちりと転写することができるようにしたものである。
【0013】
本発明は、基材テープ表面に塗膜を形成している転写テープが、繰出しリールから転写ヘッドを介して巻取りリールに巻回されて、繰出しリールと巻取りリールの連動機構と共にケースに配置しており、ケース外に突設した転写ヘッドにて転写テープから塗膜を被転写面に転写する自動巻取り式の塗膜転写具において、塗膜転写具が有する補助具を被転写面に当てたまま塗膜を転写すると、塗膜転写の終了位置が決まることを特徴とする塗膜転写具である。
【発明の効果】
【0014】
本発明の塗膜転写具により、使用者が転写したいと思う任意の長さ分だけ、きっちりと転写することができる塗膜転写具を提供することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】塗膜転写具の外観の説明図である。
【図2】内部構成の説明図(正面図)である。
【図3】内部構成の説明図(背面図)である。
【図4】実施例1の開始位置の説明図(正面図)である。
【図5】実施例1の開始位置の説明図(背面図)である。
【図6】実施例1の終了位置の説明図(正面図)である。
【図7】実施例1の終了位置の説明図(背面図)である。
【図8】実施例1内部構成の開始位置の説明図である。
【図9】実施例2の開始位置の説明図(正面図)である。
【図10】実施例2の開始位置の説明図(背面図)である。
【図11】実施例2の終了位置の説明図(正面図)である。
【図12】実施例2の終了位置の説明図(背面図)である。
【図13】実施例2内部構成の開始位置の説明図である。
【図14】実施例2内部構成の終了位置の説明図である。
【図15】実施例3の開始位置の説明図(正面図)である。
【図16】実施例3の開始位置の説明図(背面図)である。
【図17】実施例3の終了位置の説明図(正面図)である。
【図18】実施例3の終了位置の説明図(背面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
従来の塗膜転写具を説明した後に、本発明を実施例にて説明する。なお、これらの塗膜転写具だけに、本発明が限定されるものではない。
【0017】
図1は、塗膜転写具1の外観の説明図である。この塗膜転写具1の外観は、ユニオンケミカー株式会社製「修正テープ消シマウスHG」の外観である。なお便宜的に、図1を意匠の正投影図法(6面図)で示す場合の正面図とする。
【0018】
この塗膜転写具1の外観の特徴として、正面から背面へ貫通する貫通部6を有している。また、テープがたるんだりしたときに直すための、調整窓7を有している。調整窓7からは、内部にある巻取りリール側面に形成している波形溝が見えており、この波形溝にペン先など細いものをひっかけて動かすことで、テープのたるみを直すことができる。なお、この調整窓7は正面側だけにあり、背面側にはない。
【0019】
塗膜転写具1のケース2を図面右方向へ、ケース2外に突設した転写ヘッド3にて被転写面4に転写テープを押圧しながら動かすと、転写テープから塗膜5を被転写面4に転写することができる。図1はその様子を表したものである。
【0020】
図2は、正面図における塗膜転写具1の内部構成の説明図である。図3は、背面図における塗膜転写具1の内部構成の説明図である。これらの図では、塗膜転写具1の主要部材だけを表している。
【0021】
図2や図3のように、主要部材が見える場合、ケース2に関係する部分は主に断面となるので、その断面には斜線を施している。繰出しリール11、巻取りリール12、および、転写ヘッド3は通常不透明である。
【0022】
不透明な転写ヘッド3の側壁8によって、図1では、転写ヘッド3における転写テープ10の配置や転写ヘッド3の構造は見えていない。転写ヘッド3の側壁8を透明にして表すことによって、図2や図3では、どのような配置や構造であるのかを示している。
【0023】
塗膜転写具1の種類によっては、外観意匠の違いはもとより、内部構成において、リールの回転方向や配置、連動機構などに違いが見られるが、基本的には図2や図3と同じような主要部材からなる構成である。また本発明が、この構成だけに限定されるものではない。なおこれらの図は、ユニオンケミカー株式会社製「修正テープ消シマウスHG」の主要部材である。
【0024】
基材テープ9表面に塗膜5を形成している転写テープ10が、繰出しリール11から転写ヘッド3を介して巻取りリール12に巻回されて、繰出しリール11と巻取りリール12の連動機構と共に、ケース2に配置されている内部構成である。
【0025】
基材テープ9としては、グラシン紙等の紙基材や、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等の合成樹脂基材のものを用いればよい。基材テープ9表面上には離型層を設けてもよいし、基材自体を離型処理してもよい。
【0026】
塗膜5としては、修正塗膜、粘着塗膜、絵柄塗膜などの任意のものを形成することができる。また、これら以外の機能を持たせた機能性塗膜を形成することもできる。
【0027】
繰出しリール11と巻取りリール12の連動機構としては、繰出しリール11と巻取りリール12に設けたギアの噛合によって連動させる機構や、Oリング等の無端状のゴムベルトによって連動させる機構などを用いることができる。また、テープが余分に繰り出されたり巻き取られたりしないように、逆回転防止機構を備えている方が好ましい。
【0028】
ここでの連動機構はギアであり、図3の背面にて、繰出しリール11の繰出しギア19が巻取りリール12の巻取りギア20と噛合している。この連動機構によって、自動巻取り式となる。なお、巻取りギア20が図3の垂直方向手前にあり、巻取りリール12の側面より径が小さい。
【0029】
ケース2の外枠以外でケース2に関係する主要な部分として、次の5箇所を表している。繰出しリール11の支軸となる円筒形断面の繰出しリール中心軸13、巻取りリール12の支軸となる円筒形断面の巻取りリール中心軸14、繰出しリール11から繰り出された転写テープ10を転写ヘッド3に導いている円柱形断面の繰出しテープガイド15、転写ヘッド3から塗膜5を転写した基材テープ9を巻取りリール12に導いている円柱形断面の巻取りテープガイド16、転写ヘッド3を支持している円筒形断面の転写ヘッド支持部17である。
【0030】
繰出しリール11は、円筒形断面の繰出しリール中心軸13に直接接してはおらず、その間にある中間部材18の4箇所と図2のように接している。中間部材18は、繰出しリール11の繰出しギア19に接続されている。そのため図では、繰出しリール11の繰出しギア19と中間部材18を、同じ網模様で表している。ただし、図2のような正面図において、中間部材18の4箇所が明確になるように、繰出しリール11内側に現れる背面側の繰出しギア19側面部分は網模様で表していない。
【0031】
中間部材18の4箇所は、弾性を有したものである。これにより、連動機構と逆回転防止機構との間でタイミングが合わなくなるなど、何かしらの強い力で転写テープ10が引っ張られることがあると、繰出しリール11が接している中間部材18の4箇所ですべるようになっている。これで、余計な引出しによるたるみやテープの破断などの不具合を防ぐことができる。
【0032】
巻取りリール12は、円筒形断面の巻取りリール中心軸14に直接接して、回動自在になっているが、図3の背面にて、繰出しリール11の繰出しギア19が巻取りリール12の巻取りギア20と噛合しているので、巻取りリール12は、繰出しリール11の回転に連動することになる。
【0033】
また、図2のような正面図において、巻取りリール12の側面には波形溝21がある。波形溝21は、図の垂直方向手前に立ち上がる垂直面とそこから斜めに下がる斜面からなる三角波形状であり、円形扇のように形成している。図では、その波形溝21の垂直面を外円周へ向かう直線で表している。この波形溝21は、図1で説明したように、調整窓7からテープがたるんだりしたときに直すために利用する溝である。
【0034】
リールおよびリール中心軸周辺の構造の特徴として、リール中心軸に接しているリール円筒部(繰出しリールでは図3のギアの中心にある円筒部)から4本の短いスポークを有する構造にしている。
【0035】
繰出しリール11と巻取りリール12の連動機構における逆回転防止機構は、いわゆるラチェットのような構造のものである。図3の繰出しギア19側面において、開口部からリールに巻かれている転写テープが見えており、それよりも中心軸近くにラチェットの爪22を対角位置の2ヶ所に形成している。この爪22が係るラチェットの溝はケース2に形成しているが、図では省略している。
【0036】
転写ヘッド3は、ケース2外に突設されており、ケース2内に向かって、太い支軸と細い支軸からなり、細い支軸の端に図面垂直方向に対して円柱形状のものを有している。その円柱が、円筒形断面の転写ヘッド支持部17によって、支持されている。なお、図における転写ヘッド3は、点を施して表している。
【0037】
この転写ヘッド3と被転写面4との接点から転写ヘッド支持部17中心への方向が、転写ヘッド3の支軸方向である。
【0038】
塗膜5を被転写面4に転写させる塗膜転写具1の使用方法は、ケース2外に突設された転写ヘッド3にて転写テープ10を押圧して、被転写面4において塗膜5を転写させたい部分に接触させながら、塗膜転写具1を被転写面4に対して斜めに傾けて移動させる方法である。図では、転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度が40度である。
【0039】
このように移動させることで、テープが走行して、転写テープ10が繰り出されて繰出しリール11が回り、繰出しリール11の繰出しギア19も回り、噛合している巻取りリール12のギアによって、巻取りリール12が回る。これらギア比とリール径比を調整して、基材テープ9が巻き取られるようになっている。こうして自動巻取りされることになる。なお、この調整のためにも、巻取りリール12のスポーク構造が有効である。
【0040】
このような通常の使用では、上記のような内部構成からなる塗膜転写具1なので、テープがたるむことなどは起こらないが、何かしらのタイミングのずれによってたるんだ時には、巻取りリール12の波形溝21によって調整窓7から巻き締めることができる。
【実施例1】
【0041】
実施例1は、補助具31が回動部32にて塗膜転写具1のケース2に接続しているものである。この塗膜転写具1のケース2および内部構成は、上記で説明したものであり、ユニオンケミカー株式会社製「修正テープ消シマウスHG」と同じである。補助具31の形状は円弧形状で、円の半径方向に幅のある円弧形状である。補助具31は、塗膜転写具1の正面側と背面側それぞれにある。
【0042】
補助具31の円弧における円周方向の一端に回動部32があり、それとは反対側の一端に被転写面4と接する接地部分(接地部33)がある。補助具31を被転写面4に当てたまま塗膜転写ができるように、接地部33には滑り止め用のゴムカバーを着けている。このゴムカバーが、実際に被転写面4と直接接触する部分である。
【0043】
図4から図8までが、この実施例1の説明図である。図4は、正面図における開始位置の説明図であり、図5は、背面図における開始位置の説明図である。図6は、正面図における終了位置の説明図であり、図7は、背面図における終了位置の説明図である。図8は、正面図における内部構成の開始位置の説明図である。
【0044】
図8は、図2と同様の方式で表していて、補助具31は不透明で表している。図のように、補助具31の回動部32は、内部構成の隙間に設置している。
【0045】
正面側と背面側それぞれにある2つの補助具31は、図では表していないが、図面奥行方向の軸にて回動部32を介して接続しており、同期して回動する。また、図には示していないが、トーションばねを補助具31とケース2との間に設置して、図の開始位置と終了位置の間でしか動かず、かつ、ばねによって開始位置に戻るような構成にしている。ばねのような弾発部材によって開始位置と終了位置が決められて開始位置に戻るように設けられた補助具31である。
【0046】
補助具31の回動部32を中心にして回動するので、補助具31の接地部33は円を描いて動くことになる。ここで図のように、ケース2の位置に回動部32を設けて、被転写面4までの長さを取れば、開始位置から終了位置までの動きで描く接地部33の軌跡(円弧)がほぼ直線となり、転写に支障をきたすことはない。開始位置から終了位置までの動きで描く接地部分の軌跡がほぼ直線となるように設けられたものである。
【0047】
図4(図5)のように、塗膜転写具1のケース2を図面右方向(図5では左方向)へ、ケース2外に突設した転写ヘッド3にて被転写面4に転写テープを押圧しながら動かすときに、補助具31を被転写面4に当てたまま塗膜転写を開始すると、補助具31が開始位置と終了位置の間でしか動かすことができず、図6(図7)のように、終了位置で動かなくなり、終了位置までしか塗膜を転写することができない。塗膜転写具1が有する補助具31を被転写面4に当てたまま塗膜を転写すると、塗膜転写の終了位置が決まることになる。
【0048】
なお、転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度が40度で、補助具31が被転写面4に当たり、塗膜転写が開始できるようにしている。転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度は、35度から50度の範囲が好ましい。この角度より小さいと、補助具31を被転写面4に当てたまま、塗膜転写するのに、大きな力を要することになり、転写し難くなる。逆に、この角度より大きいと、転写の終了位置が短くなりすぎて、目的を達することができなくなる。
【0049】
実施例1では、終了位置における補助具31の接地部33が、転写ヘッド3の先端と、図面奥行方向で並ぶように設置している。ゆえに、塗膜転写具1の使用者にも、終了位置が明確にわかるものとなっている。
【0050】
使用者が転写したいと思う長さが、開始位置と終了位置の長さ以下の短い場合であれば、補助具31の接地部33からわかる終了位置を目安にして、きっちりと転写することができる。また、使用者が転写したいと思う長さが、開始位置と終了位置の長さよりも長い場合であれば、次のようにすればきっちりと転写することができる。転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度を大きくして、補助具31を被転写面4に当てることなく、開始位置と終了位置の長さ以下になるまで、転写する。開始位置と終了位置の長さ以下になったら、上記と同様に転写すれば、きっちりと転写することができる。
【0051】
このように、使用者が転写したいと思う任意の長さ分だけ、きっちりと転写することができる塗膜転写具を提供することができるようになった。
【0052】
実施例では、弾発部材にトーションばねを使用して、開始位置と終了位置が決まるように設置しているが、弾発部材がトーションばねに限定されるものではない。また、使い勝手は良くないが、弾発部材なしでも、開始位置と終了位置が決まるように設置することで、機能を果たすことはできる。
【実施例2】
【0053】
実施例2は、補助具31が回動部32にて塗膜転写具1のケース2に接続しているものである。この塗膜転写具1のケース2および内部構成は、上記で説明したものであり、ユニオンケミカー株式会社製「修正テープ消シマウスHG」と同じである。補助具31の形状は円弧形状で、円の半径方向に幅のある円弧形状である。補助具31は、塗膜転写具1の正面側と背面側それぞれにある。
【0054】
補助具31の円弧における円周方向の一端に回動部32があり、それとは反対側の一端に被転写面4と接する接地部分があり、ここに正面側と背面側それぞれにある2つの補助具31と接続した接地バー34がある。接地バー34はローラのように回転可能なものではなく、補助具31を被転写面4に当てたまま塗膜転写ができるように、接地バー34には滑り止め用のゴムカバーを着けている。このゴムカバーが、実際に被転写面4と直接接触する部分である。
【0055】
このように、実施例2では補助具31の円弧部分が被転写面4と直接接触してはいない。これらの点が実施例1とは異なり、他は同じである。
【0056】
図9から図14までが、この実施例2の説明図である。図9は、正面図における開始位置の説明図であり、図10は、背面図における開始位置の説明図である。図11は、正面図における終了位置の説明図であり、図12は、背面図における終了位置の説明図である。図13は、正面図における内部構成の開始位置の説明図であり、図14は、正面図における内部構成の終了位置の説明図である。
【0057】
図13と図14は、図2と同様の方式で表していて、補助具31は不透明で表している。図のように、補助具31の回動部32は、内部構成の隙間に設置している。
【0058】
ゴムカバーを着けた接地バー34は、図面奥行方向で円柱形状である。図では、その断面となる円の一部が見えている。接地バー34は、その円柱の両端において、正面側と背面側それぞれにある2つの補助具31と接続している。
【0059】
正面側と背面側それぞれにある2つの補助具31は、図では表していないが、図面奥行方向の軸にて回動部32を介して接続しており、同期して回動する。また、図には示していないが、トーションばねを補助具31とケース2との間に設置して、図の開始位置と終了位置の間でしか動かず、かつ、ばねによって開始位置に戻るような構成にしている。ばねのような弾発部材によって開始位置と終了位置が決められて開始位置に戻るように設けられた補助具31である。
【0060】
補助具31の回動部32を中心にして回動するので、補助具31の接地バー34は円を描いて動くことになる。ここで図のように、ケース2の位置に回動部32を設けて、被転写面4までの長さを取れば、開始位置から終了位置までの動きで描く接地バー34の軌跡(円弧)がほぼ直線となり、転写に支障をきたすことはない。開始位置から終了位置までの動きで描く接地部分の軌跡がほぼ直線となるように設けられたものである。
【0061】
図9(図10)のように、塗膜転写具1のケース2を図面右方向(図10では左方向)へ、ケース2外に突設した転写ヘッド3にて被転写面4に転写テープを押圧しながら動かすときに、補助具31を被転写面4に当てたまま塗膜転写を開始すると、補助具31が開始位置と終了位置の間でしか動かすことができず、図11(図12)のように、終了位置で動かなくなり、終了位置までしか塗膜を転写することができない。塗膜転写具1が有する補助具31を被転写面4に当てたまま塗膜を転写すると、塗膜転写の終了位置が決まることになる。
【0062】
なお、転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度が40度で、補助具31が被転写面4に当たり、塗膜転写が開始できるようにしている。転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度は、35度から50度の範囲が好ましい。この角度より小さいと、補助具31を被転写面4に当てたまま、塗膜転写するのに、大きな力を要することになり、転写し難くなる。逆に、この角度より大きいと、転写の終了位置が短くなりすぎて、目的を達することができなくなる。
【0063】
実施例2では、終了位置における補助具31の接地バー34が、塗膜5が転写される前の転写テープ10を挟んで転写ヘッド3に当たるように設置している。転写ヘッド3の側壁8の形状が、実施例1と実施例2とでは、図8と図13(図14)のように異なる。これは、接地バー34が図の正面から背面までの円柱形状であるために、実施例2において、転写ヘッド3の側壁8の形状を実施例1とは変更している。ゆえに、塗膜転写具1の使用者にも、終了位置が明確にわかるものとなっている。
【0064】
使用者が転写したいと思う長さが、開始位置と終了位置の長さ以下の短い場合であれば、補助具31の接地バー34からわかる終了位置を目安にして、きっちりと転写することができる。また、使用者が転写したいと思う長さが、開始位置と終了位置の長さよりも長い場合であれば、次のようにすればきっちりと転写することができる。転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度を大きくして、補助具31を被転写面4に当てることなく、開始位置と終了位置の長さ以下になるまで、転写する。開始位置と終了位置の長さ以下になったら、上記と同様に転写すれば、きっちりと転写することができる。
【0065】
このように、使用者が転写したいと思う任意の長さ分だけ、きっちりと転写することができる塗膜転写具を提供することができるようになった。
【実施例3】
【0066】
実施例3は、補助具31が固定枠35にて塗膜転写具1のケース2に取り付けられているものである。この塗膜転写具1のケース2および内部構成は、上記で説明したものであり、ユニオンケミカー株式会社製「修正テープ消シマウスHG」と同じである。固定枠35は、塗膜転写具1の転写ヘッド3の方向からケース2にはめ込み、固定している。補助具31が回動部32にて固定枠35に接続している。補助具31の形状は円弧形状で、円の半径方向に幅のある円弧形状である。補助具31は、塗膜転写具1の正面側と背面側それぞれにある。
【0067】
補助具31の円弧における円周方向の一端に回動部32があり、それとは反対側の一端に被転写面4と接する接地部分があり、ここに正面側と背面側それぞれにある2つの補助具31と接続した接地バー34がある。接地バー34はローラのように回転可能なものではなく、補助具31を被転写面4に当てたまま塗膜転写ができるように、接地バー34には滑り止め用のゴムカバーを着けている。このゴムカバーが、実際に被転写面4と直接接触する部分である。
【0068】
このように、実施例3では補助具31が固定枠35にて塗膜転写具1のケース2に取り付けられている点が実施例2とは異なり、他は同じである。
【0069】
図15から図18までが、この実施例3の説明図である。図15は、正面図における開始位置の説明図であり、図16は、背面図における開始位置の説明図である。図17は、正面図における終了位置の説明図であり、図18は、背面図における終了位置の説明図である。塗膜転写具1の内部構成は、図2や図3と同じである。
【0070】
ゴムカバーを着けた接地バー34は、図面奥行方向で円柱形状である。図では、その断面となる円の一部が見えている。接地バー34は、その円柱の両端において、正面側と背面側それぞれにある2つの補助具31と接続している。
【0071】
この接続により、正面側と背面側それぞれにある2つの補助具31は、同期して回動する。また、図には示していないが、トーションばねを補助具31と固定枠35との間に設置して、図の開始位置と終了位置の間でしか動かず、かつ、ばねによって開始位置に戻るような構成にしている。ばねのような弾発部材によって開始位置と終了位置が決められて開始位置に戻るように設けられた補助具31である。
【0072】
補助具31の回動部32を中心にして回動するので、補助具31の接地バー34は円を描いて動くことになる。ここで図のように、ケース2の位置に回動部32を設けて、被転写面4までの長さを取れば、開始位置から終了位置までの動きで描く接地バー34の軌跡(円弧)がほぼ直線となり、転写に支障をきたすことはない。開始位置から終了位置までの動きで描く接地部分の軌跡がほぼ直線となるように設けられたものである。
【0073】
図15(図16)のように、塗膜転写具1のケース2を図面右方向(図16では左方向)へ、ケース2外に突設した転写ヘッド3にて被転写面4に転写テープを押圧しながら動かすときに、補助具31を被転写面4に当てたまま塗膜転写を開始すると、補助具31が開始位置と終了位置の間でしか動かすことができず、図17(図18)のように、終了位置で動かなくなり、終了位置までしか塗膜を転写することができない。塗膜転写具1が有する補助具31を被転写面4に当てたまま塗膜を転写すると、塗膜転写の終了位置が決まることになる。
【0074】
なお、転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度が40度で、補助具31が被転写面4に当たり、塗膜転写が開始できるようにしている。転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度は、35度から50度の範囲が好ましい。この角度より小さいと、補助具31を被転写面4に当てたまま、塗膜転写するのに、大きな力を要することになり、転写し難くなる。逆に、この角度より大きいと、転写の終了位置が短くなりすぎて、目的を達することができなくなる。
【0075】
実施例3においても、実施例2と同じように、転写ヘッド3の側壁8の形状を実施例1とは変更している。ゆえに、塗膜転写具1の使用者にも、終了位置が明確にわかるものとなっている。
【0076】
使用者が転写したいと思う長さが、開始位置と終了位置の長さ以下の短い場合であれば、補助具31の接地バー34からわかる終了位置を目安にして、きっちりと転写することができる。また、使用者が転写したいと思う長さが、開始位置と終了位置の長さよりも長い場合であれば、次のようにすればきっちりと転写することができる。転写ヘッド3の支軸方向と被転写面4の間の角度を大きくして、補助具31を被転写面4に当てることなく、開始位置と終了位置の長さ以下になるまで、転写する。開始位置と終了位置の長さ以下になったら、上記と同様に転写すれば、きっちりと転写することができる。
【0077】
このように、使用者が転写したいと思う任意の長さ分だけ、きっちりと転写することができる塗膜転写具を提供することができるようになった。
【符号の説明】
【0078】
1 塗膜転写具
2 ケース
3 転写ヘッド
4 被転写面
5 塗膜
6 貫通部
7 調整窓
8 側壁
9 基材テープ
10 転写テープ
11 繰出しリール
12 巻取りリール
13 繰出しリール中心軸
14 巻取りリール中心軸
15 繰出しテープガイド
16 巻取りテープガイド
17 転写ヘッド支持部
18 中間部材
19 繰出しギア
20 巻取りギア
21 波形溝
22 爪
31 補助具
32 回動部
33 接地部
34 接地バー
35 固定枠
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材テープ表面に塗膜を形成している転写テープが、繰出しリールから転写ヘッドを介して巻取りリールに巻回されて、繰出しリールと巻取りリールの連動機構と共にケースに配置しており、ケース外に突設した転写ヘッドにて転写テープから塗膜を被転写面に転写する自動巻取り式の塗膜転写具において、塗膜転写具が有する補助具を被転写面に当てたまま塗膜を転写すると、塗膜転写の終了位置が決まることを特徴とする塗膜転写具。
【請求項1】
基材テープ表面に塗膜を形成している転写テープが、繰出しリールから転写ヘッドを介して巻取りリールに巻回されて、繰出しリールと巻取りリールの連動機構と共にケースに配置しており、ケース外に突設した転写ヘッドにて転写テープから塗膜を被転写面に転写する自動巻取り式の塗膜転写具において、塗膜転写具が有する補助具を被転写面に当てたまま塗膜を転写すると、塗膜転写の終了位置が決まることを特徴とする塗膜転写具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2012−81672(P2012−81672A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−230633(P2010−230633)
【出願日】平成22年10月13日(2010.10.13)
【出願人】(000115119)ユニオンケミカー株式会社 (67)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月13日(2010.10.13)
【出願人】(000115119)ユニオンケミカー株式会社 (67)
【Fターム(参考)】
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