説明

太陽光発電システム

【課題】多数の太陽電池パネルを使用しても小さな出力の駆動系で太陽光に追尾することのできる太陽光発電システムを提供する。
【解決手段】水面Eに浮かべたフロート体20と、このフロート体20に設けられた太陽光電池パネル30とを備えた太陽光発電システムであって、フロート体20にノズルN1,N2と水中ポンプ51とを設け、この水中ポンプ51で汲み上げた水をノズルN1またはノズルN2から噴出させることによってフロート体20を回動移動させて太陽光電池パネル30を太陽光に追尾させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、水面に浮くフロート体に太陽光電池パネルを設置した太陽光発電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、太陽光電池パネルを太陽光に追尾するようにした太陽光発電システムが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
かかる太陽光発電システムは、太陽光電池パネルを第1軸回りに回動自在に支持する第1ステーと、この第1ステーを第1軸と直交する第2軸回りに回動自在に支持する第2ステーと、太陽光電池パネルを第1軸回りに回動させる第1駆動モータと、第1ステーを第2軸回りに回動させる第2駆動モータなどとを有する追尾装置を備えている。この追尾装置の第1,第2駆動モータを制御することにより太陽電池パネルを太陽光に追尾するようにするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−258369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような太陽光発電システムにあっては、一枚の太陽光電池パネルの場合には問題は生じないが、複数枚の太陽光電池パネルを太陽光に追尾させる場合、大きな第1,第2ステーが必要となり、このため第1,第2駆動モータの出力も大きなものが必要となる。特に、多数の太陽光電池パネルを使用する場合には、1つの追尾装置で多数の太陽光電池パネルを追尾させることは困難なので複数の追尾装置が必要となり、太陽光発電システムが複雑なものになってしまうという問題があった。
【0006】
この発明の目的は、多数の太陽電池パネルを使用しても簡単な構成で太陽光に追尾することのできる太陽光発電システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、水面に浮かべたフロート体と、このフロート体に設けられた太陽光電池パネルとを備えた太陽光発電システムであって、
前記フロート体にノズルと水中ポンプとを設け、
この水中ポンプで汲み上げた水を前記ノズルから噴出させることによって前記フロート体を回動移動させて前記太陽光電池パネルを太陽光に追尾させる。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、簡単な構成で多数の太陽電池パネルを太陽光に追尾させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明に係る太陽光発電システムの構成を示した平面図である。
【図2】図1に示す太陽光発電システムを示した側面図である。
【図3】図1に示すブレードの取付状態を示す説明図である。
【図4】太陽光電池パネルを設置するための枠体を示した斜視図である。
【図5】フロート体を回動移動させるためのローラの取り付け状態を示した斜視図である。
【図6】リミットスイッチの互いの位置関係を示した説明図である。
【図7】ブレーキ機構の構成を示した側面図である。
【図8】ブレーキ機構の固定の解除を示した説明図である。
【図9】太陽光発電システムの制御系の構成を示したブロック図である。
【図10】太陽光電池パネルが東に向けられている場合であるフロート体の初期位置を示した説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、この発明に係る太陽光発電システムの実施の形態である実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例】
【0011】
図1および図2に示す太陽光発電システム10は、円形の水槽11(図1に図示せず)と、この水槽11の水面Eに浮かべたフロート体20と、フロート体20に取り付けた太陽光電池パネル30と、フロート体20を回動移動させる推力装置50と、この推力装置50を制御する制御装置60(図9参照)と、フロート体20の回動を止めて所定位置に固定するブレーキ装置(ブレーキ手段)70等とを備えている。
【0012】
水槽11は、円形の底部12の周囲に沿って周壁13(図1において省略)を形成し、この周壁13内および底部12の上に図示しない防水シートを敷き詰めて構成されている。
【0013】
周壁13内には、フロート体20の回動移動を案内するリング状のガイド板14が水面Eより所定の高さ位置に設置されている。このガイド板14は、例えば図示しないロープなどによって水槽11の周辺の支柱(図示せず)に取り付けられている。
【0014】
ガイド板14の上面の外周側には、フロート体20の回動位置の初期位置を示すブレード(被検知部材)15が取り付けられている。このブレード15は、図3に示すように直方体の基台16に植設され、基台16がガイド板14の上面に設けた凹部P1に着脱可能に嵌入されている。凹部P1は、フロート体20の回動中心Qを基準にして東の方向を示す位置となっている。
【0015】
凹部P1から周方向に沿って所定距離離間した位置に凹部P2が、さらに凹部P2から周方向に沿って所定距離離間した位置に凹部P3が設けられている。各凹部P1〜P3の位置はフロート体20の回動中心Qから等距離R3にそれぞれ設定されている。
【0016】
夏季には凹部P1に、春・秋には凹部P2に、冬季には凹部P3に基台16を嵌入させて、季節に応じてそれぞれの凹部P1〜P3の位置にブレード15を取り付け、初期位置を変える。
【0017】
また、ガイド板14の上面の内周側には、太陽光電池パネル30の回動位置を示すブレードB1〜B6が周方向に沿って等間隔に設けられている。各ブレードB1〜B6の位置は、フロート体20の回動中心Qから等距離R1に設定されている。また、ブレードB1〜B3はブレード15と同様な構成となっているのでその説明は省略する。
【0018】
ブレードB1〜B6は、回動中心Qを中心にして凹部P1から30°づつ当間隔に区分された位置を示している。つまり、ブレードB1は東を示す位置(P1)から南に30°回動した位置(凹部P2)を示し、ブレードB2は位置(B1)から南へ30°回動した位置(凹部P3)を示し、ブレードB4は南を示す位置(B3)から西へ30°回動した位置を示し、ブレードB5は位置(P4)から西へ30°回動した位置を示し、ブレードB6は西の方向つまり位置(P5)から西へ30°回動した位置を示す。これらブレードB1〜B6はフロート体20の回動位置、すなわち太陽光電池パネル30の方向(向き)を示すものである。
【0019】
ブレードB4〜B6は、図示しない基台に植設され、この基台が図1に示す凹部P4〜P6に嵌入されてその凹部P4〜P6の位置に着脱可能に取り付けられている。
【0020】
夏季には凹部P4〜P6にブレードB4〜B6を取り付け、春・秋には凹部P6のブレードB6を取り外し、冬季には凹部P6と凹部P5のブレードB6,B5を取り外すものである。
【0021】
また、ガイド板14の上面の中央部(径方向に対して)には、図1に示すように、帰還を示すブレードB7が設けられている。
【0022】
ブレードB7はブレード15と同様に構成され、ブレードB7の基台(図示せず)は、全季節を通じて最大の回転角度より西側の凹部P7の位置に取り付けるものである。凹部P7の位置はフロート体20の回動中心Qから等距離R2に設定され、R1<R2<R3となっている。
[フロート体]
フロート体20は、図1に示すように、4つの枠部材21a〜21dによって四角形状に形成された枠体21と、この枠体21を補強した補強部材22と、枠体21の角に取り付けられた4つのフロート23とを有している。
【0023】
枠部材21b,21dには、図4に示すように相対向した一対の支柱25,26が3組み立設(図2参照)され、各支柱25,26の上部にはアーム部材27,27が斜めに取り付けられている。各アーム部材27,27間には一対の横架部材28,28がそれぞれ横架され、各一対の横架部材28,28には図1に示すように4枚の太陽光電池パネル30がそれぞれ設置されている。そして、アーム部材27,27と横架部材28,28とによって太陽光電池パネル30を設置する枠体が構成されている。
【0024】
枠体21の角部である枠部材21c,21dの接合部には、図5に示すように平面視がL字状の金具31が取り付けられている。この金具31は、上下方向に延びた2つの平板状の当接部31A,31Bを有し、当接部31Aの下部には水平方向に突出した取付部31Cが連続形成され、この取付部31Cにガイドローラ32が回動自在に装着されている。このガイドローラ32はガイド板14の内側の縁部に当接している。
【0025】
当接部31Bの下部は取付部31Cの位置より下方に延びており、この当接部31Bの下端にノズルN1が取り付けられている。このノズルN1は水中内に没している。ノズルN1の向きは、ガイドローラ32が当接しているガイド板14の接線方向の右側(図1において)に向けられており、フロート体20を西方向に回動移動させるようになっている。
【0026】
同様に、枠部材21b,21cの接合部に金具31と同様な金具(図示せず)が取り付けられ、この金具にガイドローラ33が回動自在に装着され、また金具にノズルN2が装着されている。ガイドローラ33はガイド板14の内側の縁部に当接している。
【0027】
ノズルN2は、ガイドローラ33が当接しているガイド板14の接線方向の左側(図1において)に向けられており、フロート体20を東方向に回動移動させるようになっている。
【0028】
同様にして、枠部材21a,21bの接合部と、枠部材21a,21dの接合部とに金具31と同様な金具(図示せず)が取り付けられ、この金具にガイドローラ34,35が回動自在に装着されている。ガイドローラ34,35はガイド板14の内側の縁部に当接しており、ガイドローラ32〜35によってフロート体20が回動中心Qを中心にして回動移動するようになっている。すなわち、フロート体20はガイド板14に案内されて回動中心Qを中心にして回動移動する。
【0029】
枠部材21cには、フロート体20の回動中心Qを中心にして径方向に延びたアーム部材36が設けられており、このアーム部材36の先端部36Aはガイド板14の上面に所定距離離間して対向している。先端部36Aには、図6に示すように径方向に対して位置をずらせてリミットスイッチS1〜S3が取り付けられている。
【0030】
リミットスイッチS1は、ブレードB1〜B6を検知するものであり、リミットスイッチS2は帰還用のブレードB7を検知するものであり、リミットスイッチS3は初期位置を示すブレード15を検知するものである。
[推力装置]
推力装置50は、ノズルN1,N2と、電磁弁G1,G2と、水槽11内の水を汲み上げてこの水をノズルN1またはノズルN2から噴出させる水中ポンプ51とを有している。電磁弁G1,G2は、非励磁のとき閉成しており、励磁されると開成し、この開成した電磁弁G1,G2のノズルN1,N2から水が噴出されることになる。
【0031】
ノズルN1から水が噴出されるとフロート体20は西方向(図1において時計回り)へ回動移動し、ノズルN2から水が噴出されるとフロート体20は東方向(図1において反時計回り)へ回動移動する。
[ブレーキ装置]
ブレーキ装置70は、枠部材21dに取り付けられたベース板71(図1参照)に設けられており、このベース板71に固定した基板72と、この基板72の上に一端部(図7において左端部)を固定した圧接板73と、この圧接板73と基板72との間に配置された水袋74と、圧接板73を下方へ付勢する付勢手段75と、基板72に取り付けられたブレーキシュー76と、圧接板73に取り付けられたブレーキシュー77などとを有している。
【0032】
基板72は、先端側72Aが折り曲げられてガイド板14より低い位置に位置するとともにガイド板14の下面と対向した先端部72aを有し、この先端部72aにブレーキシュー76が取り付けられている。
【0033】
圧接板73は、その先端部73aがガイド板14の上面と対向する位置まで延びており、先端部73aの下面にブレーキシュー77が取り付けられている。
【0034】
付勢手段75は、水袋74に隣接して圧接板73の孔(図示せず)を貫通して基板72に固定されたロッド78と、このロッド78の上部に形成されたストッパ78aと圧接板73との間に介装されたスプリング79とを有しており、このスプリング79の付勢力によって圧接板73を下方に付勢している。圧接板73の下方への付勢により、水袋74が収縮されるとともに圧接板73のブレーキシュー77と基板72のブレーキシュー76とでガイド板14を挟み込み、フロート体20の回動移動を停止させるとともにそのフロート体20をブレーキシュー76,77で挟み込んだ位置に固定するようになっている。
【0035】
水袋74が膨張すると、図8に示すように、圧接板73がスプリング79の付勢力に抗して持ち上げられ、ブレーキシュー76,77がガイド板14から離間してその固定が解除され、フロート体20は回動自在となる。
【0036】
また、基板72の両側には、図1に示すようにベース板71から延びた2つのロッド80,81が設けられており、このロッド80,81の先端部にはローラ82,83が回転自在に取り付けられている。このローラ82,83はガイド板14の上面に当接され、水袋74が収縮された際にブレーキシュー76がガイド板14の下面から離間しないようになっている。
[制御装置]
制御装置60は、リミットスイッチS1〜S3と、タイマ(時計)61と、リミットスイッチS1〜S3の検知とタイマ61の計時時刻などとに基づいて水中ポンプ51や電磁弁G1,G2を制御する制御回路62とを有している。
[動 作]
次に、上記のように構成される太陽光発電システム10の動作について説明する。
【0037】
図10に示すように、リミットスイッチS3が凹部P1に取り付けたブレード15を検知する位置にフロート体20が位置している場合、つまり、太陽光電池パネル30が東に向けられた夏季の初期位置に位置している場合、水袋74が収縮されてブレーキシュー76,77がガイド板14を挟み込んで、図10に示す位置にフロート体20が固定されている。
【0038】
この状態で、タイマ61の計時時刻が例えば10時になると、制御回路62は電磁弁G1を作動させるとともに水中ポンプ51を駆動させる。電磁弁G1の作動により電磁弁G1は開成し、水中ポンプ51の駆動により、水槽11内の水が汲み上げられてノズルN1から噴出される。
【0039】
一方、水中ポンプ51の水圧により水袋74に水が供給されて水袋74が膨張されていく。水袋74の膨張により、図8に示すようにブレーキシュー76,77がガイド板14から離間してフロート体20の固定が解除される。
【0040】
この固定の解除とともにノズルN1から水が噴出されることによってフロート体20は時計回りに回動していく。
【0041】
そして、フロート体20が図10に示す位置から約30°時計回りに回動すると、リミットスイッチS1がブレードB1を検知する。この検知により制御回路62は、水中ポンプ51の駆動を停止させるとともに電磁弁G1の作動を停止させる。
【0042】
電磁弁G1の作動の停止によりノズルN1からの水の噴出が停止され、フロート体20の回動移動が停止される。
【0043】
他方、水中ポンプ51の駆動の停止により水袋74内の水圧が低下していき、ブレーキ装置70のスプリング79の付勢力により水袋74は収縮していく。水袋74の収縮により、図7に示すように、ブレーキシュー76,77がガイド板14を挟み込みフロート体20を固定する。つまり、太陽光電池パネル30を東の方向から30°南へ回動移動した位置の方向へ向けてフロート体20を固定する。
【0044】
タイマ61の計時時刻が11時に達すると、制御回路62は上記と同様にして水中ポンプ51を駆動させ、電磁弁G1を作動させてフロート体20を時計方向へ回動移動させる。この回動移動により、リミットスイッチS1がブレードB2を検知したら水中ポンプ51の駆動を停止させ、電磁弁G1の作動を停止させるとともにタイマ61に計時させる。
【0045】
リミットスイッチS1がブレードB6を検知するまで、これら動作を繰り返し行わせることにより、太陽光電池パネル30を太陽光に追尾させていくものである。
【0046】
リミットスイッチS1がブレードB6を検知してからタイマ61の計時時刻が所定時刻(季節によって変える日没時間)に達すると、上記と同様に、水中ポンプ51の駆動および電磁弁G1の作動によりノズルN1から水が噴出され、フロート体20を時計方向へ回動移動される。そして、リミットスイッチS2がブレードB7を検知すると、電磁弁G1の作動が停止されるとともに電磁弁G2が作動される。
【0047】
電磁弁G2の作動によりノズルN2から水が噴出され、フロート体20が反時計回りに回動移動していく。
【0048】
フロート体20が反時計回りへ約180°回動移動すると、リミットスイッチS3がブレード15を検知する。この検知により、制御回路62は水中ポンプ51の駆動を停止させるとともに電磁弁G2の作動を停止させる。
【0049】
水中ポンプ51および電磁弁G2の停止により、フロート体20が図10に示す初期位置に停止されるとともにブレーキ装置70のブレーキシュー76,77によってその初期位置に固定される。
【0050】
制御回路62は、タイマ61の時刻が翌日の午前10時になるまで、水中ポンプ51および電磁弁G1を停止させておく。タイマ61の時刻が翌日の午前10時になったら、上記の動作が繰り返し行われてフロート体20が回動移動され、太陽光電池パネル30が太陽光を追尾していく。
【0051】
上記実施例では夏季の場合について説明したが、春・秋や冬季の場合には、ブレード15を凹部P2や凹部P3に取り付ける。また、ブレードB5またはブレードB5,B6を取り外す。
【0052】
以上説明したように、水中ポンプ51でノズルN1,N2から水を噴出させてフロート体20を回動移動させるものであるから、太陽光電池パネル30の枚数が多くても太陽光電池パネル30を太陽光に追尾させることができ、水中ポンプ51とノズルN1,N2と電磁弁G1,G2だけでよいので、その構成は簡単なものとなる。
【0053】
また、水中ポンプ51の出力が小さくても確実にフロート体20を回動移動させることができ、しかも、減速ギアなどを使用しなくてもよいので、推力装置50の構成は簡単なものとなる。また、制御回路62はリミットスイッチS1〜S3の検知とタイマ61の計時時刻に基づいて水中ポンプ51と電磁弁G1,G2を制御するだけであるからその制御回路62の構成も簡単なものでよいことになる。
【0054】
さらにブレーキ装置70は、スプリング79の付勢力によってブレーキシー76,77でガイド板14を挟み込むようにするとともに、水中ポンプ51の水圧によってその挟み込みを解除するようにしたものであるから構成は簡単なものとなり、電気部品を使用していないので配線などの作業は不要となる。
【0055】
したがって、多数の太陽光電池パネル30を用いても簡単な構成の安価な太陽光発電システムを提供することができる。
【0056】
上記実施例では、夏季の例ではブレード15,B1〜B6は全て使用されるが、季節よってフロート体20の回動範囲が狭くなり、ブレードB1〜B6の一部が割愛されることになる。また、ブレードB1〜B5を省略して、フロート体20を初期位置からブレードB6の位置まで連続してゆっくり回動移動させるようにしてもよい。
【0057】
また上記実施例では、ガイド板14をロープなどによって支柱に取り付けているので、周壁などを有しない例えば池などにも太陽光発電システムを設けることができ、フロート体20を浮かべるのは水槽に限定されるものではない。
【0058】
この発明は、上記実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【符号の説明】
【0059】
10 太陽光発電システム
20 フロート体
30 太陽光電池パネル
51 水中ポンプ
N1 ノズル
N2 ノズル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水面に浮かべたフロート体と、このフロート体に設けられた太陽光電池パネルとを備えた太陽光発電システムであって、
前記フロート体にノズルと水中ポンプとを設け、
この水中ポンプで汲み上げた水を前記ノズルから噴出させることによって前記フロート体を回動移動させて前記太陽光電池パネルを太陽光に追尾させることを特徴とする太陽光発電システム。
【請求項2】
前記フロート体を浮かべる水槽と、この水槽の周壁に沿って設けられるとともに前記フロート体の回動移動を案内するガイド板と、このガイド板に前記フロート体を固定するためのブレーキ手段とを備え、
このブレーキ手段は、前記水中ポンプが駆動されているときその固定が解除され、水中ポンプの駆動が停止されたときフロート体をガイド板に固定することを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電システム。
【請求項3】
前記フロート体の回動位置を示す被検知部材を前記ガイド板に沿って複数設け、
前記被検知部材を検知する検知部材をフロート体に設け、
検知部材が被検知部材を検知するまで前記水中ポンプを駆動させ、前記検知部材が被検知部材を検知したとき水中ポンプの駆動を停止させ、この停止から所定時間経過したとき、前記検知部材が次の被検知部材を検知するまで再度水中ポンプを駆動させ、これら動作を繰り返すことにより前記太陽光電池パネルを太陽光に追尾させるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の太陽光発電システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−190839(P2012−190839A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−50551(P2011−50551)
【出願日】平成23年3月8日(2011.3.8)
【出願人】(000144991)株式会社四国総合研究所 (116)
【Fターム(参考)】