定着装置
【課題】比較的簡易な構成で、通紙領域外端部の温度上昇を抑制でき、かつ、通紙領域内温度分布を均一化できる定着装置を提供する。
【解決手段】加熱ローラー10は、中央領域を加熱するランプ1と、端部の大領域を加熱するランプ2と、端部の小領域を加熱するランプ3と、を有する。また、加熱ローラー10は、中央ランプ1の発熱領域h1に対応する位置に配置された温度センサー11と、端部ランプ2、3の発熱領域h2、h3に対応する位置に配置された温度センサー12と、に加えて、発熱領域h1、h2、h3の外側の位置(通紙領域外端部)に配置された温度センサー13を有する。加熱ローラー10は、温度センサー13による検知結果に基づいて、ランプ2又はランプ3のどちらを点灯させるかを選択する。
【解決手段】加熱ローラー10は、中央領域を加熱するランプ1と、端部の大領域を加熱するランプ2と、端部の小領域を加熱するランプ3と、を有する。また、加熱ローラー10は、中央ランプ1の発熱領域h1に対応する位置に配置された温度センサー11と、端部ランプ2、3の発熱領域h2、h3に対応する位置に配置された温度センサー12と、に加えて、発熱領域h1、h2、h3の外側の位置(通紙領域外端部)に配置された温度センサー13を有する。加熱ローラー10は、温度センサー13による検知結果に基づいて、ランプ2又はランプ3のどちらを点灯させるかを選択する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、レーザービームプリンタ等の画像形成装置に用いられる定着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式の画像形成装置(例えば、複写機、レーザービームプリンタ等)は、感光ドラムを回転させて表面を均一に帯電した後、レーザービームの走査によって静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像し、このトナー像を用紙上に転写し、その後、定着装置により用紙上のトナー像を用紙上に定着させるようになっている。
【0003】
この種の定着装置として、加熱ローラー方式のものがある。加熱ローラー方式には、加熱ローラーによって定着対象の用紙を直接加熱する方式や、加熱ローラーによって一旦定着ベルトを加熱した後に、定着ベルトによって定着対象の用紙を加熱する方式等がある。
【0004】
加熱ローラーの内部には、発熱源である発熱ランプが内蔵されている。
【0005】
ところで、近年、定着装置の性能として、複数の用紙サイズにできるだけ省電力で対応でき、かつ、均一な定着温度分布により高画質を得ることが要求されている。
【0006】
従来、複数の用紙サイズに対応可能にするために、加熱ローラー内に複数の発熱ランプを設けた構成が、例えば特許文献1、2等で開示されている。
【0007】
特許文献1には、用紙サイズに対応した複数の加熱ランプを備えた定着装置が開示されている。
【0008】
特許文献2には、用紙の中央部を加熱するために用紙の中央部付近に対応した位置に発熱領域を有する第1の発熱ランプと、用紙の端部を加熱するために用紙の端部付近に対応した位置に発熱領域を有する第2の発熱ランプと、を備えた定着装置が開示されている。この定着装置は、例えば、小サイズの用紙が通紙された場合には、第1の発熱ランプのみをON動作させ、大サイズの用紙が通紙された場合には、第1の発熱ランプと第2の発熱ランプの両方をON動作させることで、複数の用紙サイズに対応できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特公平1-40350号公報
【特許文献2】特開2001−305906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、特許文献1の構成では、サイズが大きい用紙に対応するために、発熱領域の長い発熱ランプを用いるようになっている。しかし、発熱ランプの発熱領域(発熱長)が長くなると、ランプの電力が大きくなり、省電力の点で不利となる。
【0011】
また、発熱長が長いと、発熱ランプをON動作させた時の電力低下(フリッカー)が大きくなり、照明のちらつきや、他の電気機器への悪影響が生じ易くなる。フリッカーを防止するために電気回路を設けると、その分だけ、基板スペースが増加したり、構成が複雑化する不都合が生じる。
【0012】
また、特許文献1の構成は、中央部を必ず含んだ全体的な温度制御を行う構成であり、例えば端部の温度を重点的に上げるといった細かい温度制御はできない構成となっている。
【0013】
さらに、特許文献1の構成は、通紙領域以外の領域である通紙領域外端部の温度を正確に制御する構成とはなっていない。定着装置においては、通紙領域以外の領域である通紙領域外端部の温度上昇が問題となる。つまり、通紙領域外端部は、用紙が接しない領域であるため、用紙に熱を奪われることがないので、温度が上昇し易い。通紙領域外端部の温度が上昇すると、定着部材がダメージを受ける。また、通紙領域外端部の温度が上昇すると、用紙の最端部付近の温度が、通紙領域外端部温度に引っ張られて上昇する現象が発生する。この結果、用紙内温度分布が不均一となり、定着の品質が低下するといった大きな問題が生じる。
【0014】
特許文献2の構成は、特許文献1の構成と比較して、発熱ランプの発熱長が短いので、省電力が可能であり、かつ、フリッカーが生じにくい、といった利点がある。また特許文献2の構成は、温度センサーによって通紙領域内の温度を検知し、これに基づいて、通紙領域の端部を含む通紙領域の温度を、分割された発熱領域を用いて制御しているので、特許文献1と比較して、端部を含む用紙内温度分布を均一化し易くなると考えられる。
【0015】
しかしながら、特許文献2では、通紙領域外端部の温度については十分に配慮されておらず、通紙領域外端部の温度が上昇して、定着部材にダメージを与えるおそれがある。
【0016】
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、比較的簡易な構成で、通紙領域外端部の温度上昇を抑制でき、かつ、通紙領域内温度分布を均一化できる定着装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明に係る定着装置は、発熱ランプを内蔵した加熱ローラーを有し、トナー像が形成された用紙を加熱することで、前記トナー像を定着させる定着装置であって、
第1の発熱領域を有する第1の発熱ランプと、
前記第1の発熱領域の端部を延長する領域に第2の発熱領域を有する第2の発熱ランプと、
前記第1の発熱領域の端部を延長する領域に、前記第2の発熱領域の長さとは異なる長さの第3の発熱領域を有する第3の発熱ランプと、
前記第1、第2及び第3の発熱領域よりも、前記加熱ローラーの端部側の位置に配置され、前記加熱ローラーの端部温度を検知する第1の温度センサーと、
前記第1の温度センサーの検知結果に基づいて、前記第2及び第3の発熱領域の発熱を制御する加熱制御部と、
を具備する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、発熱領域よりも加熱ローラーの端部側の位置に温度センサーを設け、この温度センサーの検知結果に基づいて、加熱ローラーの端部に形成された長さの異なる第2及び第3の発熱領域の発熱を制御するので、比較的簡易な構成で、通紙領域外端部の温度上昇を抑制でき、かつ、通紙領域内温度分布を均一化できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施の形態の加熱ローラーの構成を示す断面図
【図2】加熱ローラーを用いた定着装置の概略構成を示す図
【図3】加熱ローラーの電気系統の構成を示す図
【図4】使用するランプの組み合わせを示す図
【図5】各ランプの配熱分布を示した図
【図6】各ランプを組み合わせてランプ通電を行った場合の配熱分布を示した図
【図7】端部ランプを切り替えることによって、通紙領域外の温度上昇を低減させることの説明に供する図
【図8】ランプ切り替え用テーブルを示す図
【図9】加熱制御部によるランプ2、ランプ3の制御状態を示した図
【図10】比較例1の構成を示す断面図
【図11】比較例1及び実施の形態の性能の優劣を示した図
【図12】比較例2の構成を示す断面図
【図13】比較例2及び実施の形態の性能の優劣を示した図
【図14】他の実施の形態の加熱ローラーの構成を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0021】
図1及び図2に、本実施の形態の定着装置の構成を示す。
【0022】
図1は、本実施の形態の加熱ローラーの構成を示す。図1は、加熱ローラーを、長手方向(回転軸方向)に沿って切った略線的断面図である。図2は、図1の加熱ローラー10を用いた定着装置の概略構成を示すものである。図2は、加熱ローラー10の長手方向(回転軸方向)に対して垂直な面で切った略線的断面図である。
【0023】
加熱ローラー10には、3本の発熱ランプ1、2、3が内蔵されている。
【0024】
発熱ランプ1は、加熱ローラー10の長手方向の略中央部に発熱領域h1を有する。発熱領域とは、例えば発熱コイルが配置された領域である。発熱領域h1の長さL1は、想定している最小の用紙サイズ、例えばハガキ等の通紙領域をカバーできる長さである。本実施の形態の場合、発熱領域h1の長さL1は、約200mmである。
【0025】
発熱ランプ2は、発熱領域h1の端部を延長する領域に、発熱領域h2a、h2b(以下、発熱領域h2a、h2bを合わせて発熱領域h2と呼ぶこともある)を有する。発熱領域h2の長さは、発熱領域h1と合計した長さL2が、大サイズの用紙サイズ、例えばA3の用紙サイズ(幅297mm)をカバーできる長さとなるように選定されている。本実施の形態の場合、発熱領域h2aの長さ = 発熱領域h2bの長さ = 70mm とされている。よって、長さL2 = 200mm+2×70mm = 340mmとされている。
【0026】
発熱ランプ3は、発熱領域h1の端部を延長する領域に、発熱領域h3a、h3b(以下、発熱領域h3a、h3bを合わせて発熱領域h3と呼ぶこともある)を有する。発熱領域h3の長さは、発熱領域h1と合計した長さが、中サイズの用紙サイズ、例えばB4の用紙サイズ(幅257mm)をカバーできる長さとなるように選定されている。本実施の形態の場合、発熱領域h3aの長さ = 発熱領域h3bの長さ = 30mm とされている。よって、長さL3 = 200mm+2×30mm = 260mmとされている。
【0027】
図1からも分かるように、発熱領域h3a、h3bは、発熱領域h2a、h2bの中央側の端部と、加熱ローラー10の軸方向でオーバーラップしている。
【0028】
加熱ローラー10の表面に接するように、温度センサー11、12、13が設けられている。温度センサー11、12、13は、定着装置のフレームに取り付けられており、回転する加熱ローラー10の表面に摺接するようになっている。
【0029】
温度センサー11は、加熱ローラー10の長手方向の中央位置に配置されている。温度センサー12は、発熱領域h2a、h2bと、発熱領域h3a、h3bとがオーバーラップする位置に配置されている。温度センサー13は、最も端部方向まで延長されている発熱領域である、発熱領域h2a、h2bよりも外側(加熱ローラー10の端部側)に配置されている。
【0030】
ここで、発熱領域h2a、h2bと、発熱領域h3a、h3bとがオーバーラップする領域を中央側に形成し、1個の温度センサー12によってこのオーバーラップ領域の温度を検知するようにしたので、1個の温度センサー12によって複数の発熱領域h2、h3を制御できるようになる。本実施の形態では、オーバーラップしているのは2本のランプ(ランプ2、3)であるが、3本以上のランプについても、オーバーラップ領域を形成し、1個の温度センサーによってこのオーバーラップ領域の温度を検知するようにしてもよい。このようにすれば、端部温度を検知するための温度センサーの数を減らすことができ、構成を簡単化できる。
【0031】
次に、図1の加熱ローラー10の適用例としての、図2の構成について説明する。
【0032】
加熱ローラー10と定着ローラー21との間には、定着ベルト22が懸架されている。定着ローラー21には下ローラー23が圧接されている。定着ローラー21と下ローラー23との間には、感光ドラム等によって表面にトナー像が形成された用紙が搬入される。これにより、加熱ローラー10によって加熱された定着ベルト22の熱によって、用紙上のトナー像が定着される。
【0033】
なお、本実施の形態の加熱ローラー10は、図2に示したような定着ベルト22を用いた間接的な定着方式に限らず、勿論、直接的な定着方式にも適用できる。すなわち、定着ベルト22を用いずに、加熱ローラー10と下ローラー23とが圧接され、その間に定着対象の用紙を搬入して、加熱ローラー10によって直接用紙を加熱する定着方式に適用してもよい。
【0034】
図3は、加熱ローラー10の電気系統の構成を示す図である。
【0035】
ランプ1、2、3は、それぞれ、トライアック等のスイッチ15、16、17を介して電源に接続されている。スイッチ15、16、17のON/OFFは、CPU等の加熱制御部18によって制御される。加熱制御部18は、用紙サイズ情報、及び、温度センサー11、12、13からの検知温度情報に基づいて、スイッチのON/OFFを制御する。
【0036】
ランプ1に対しては、中央の温度センサー11によって検知された温度に基づき、検知温度が設定値以下の場合にはスイッチ15がON制御され電源が供給され、検知温度が設定値よりも高い場合にはスイッチ15がOFF制御され電源が遮断される。
【0037】
ランプ2、ランプ3への電源供給は、どちらか一方に電源が供給されている場合には他方への電源は遮断され、両方のランプ2、3に同時に電源が供給されることはない(つまり、両方が同時にONされることはない)。
【0038】
図4は、使用するランプの組み合わせを示した図である。なお、以下の説明では、ランプ2のことを端部大ランプと呼び、ランプ3のことを端部小ランプと呼ぶこともある。図中の△印は、発熱領域よりも外側(通紙領域外端部)の温度を検知する温度センサー13による検知温度に基づいて、ON/OFFが切り替えられること示す。
【0039】
ウォームアップ、及び、アイドリング時には、ランプ1とランプ2がON動作され、広い領域が暖められる。
【0040】
端部ランプである、ランプ2、ランプ3のON/OFFは、通紙領域外端部の温度を検知する温度センサー13による検知温度によって切り替えられる。図4の例では、大サイズ紙のA3でも、小サイズ紙のA4でも、端部大ランプ(ランプ2)、端部小ランプ(ランプ3)のいずれのランプを使用することが可能とされている。但し、実際の温度制御では、A3サイズでは中央ランプ(ランプ1)と端部大ランプ(ランプ2)、B4サイズでは中央ランプ(ランプ1)と端部小ランプ(ランプ3)、A4サイズでは中央ランプ(ランプ1)の使用率が高くなる。
【0041】
図5は、ランプ1(図5A)、ランプ2(図5B)、ランプ3(図5C)の配熱分布を示した図である。
【0042】
図6は、ランプ1とランプ2(図6A)、又は、ランプ1とランプ3(図6B)、を組み合わせてランプ通電を行った場合の、配熱分布を示した図である。
【0043】
ここで、加熱ローラー10の最大の配熱長は、ランプ1とランプ2をランプ通電させたときの、340mmの設定となっている。一方、最大の通紙幅は330mm、最大の印字範囲は320mmとなっている。このように、最大配熱長は、通紙幅、印字幅よりも大きくされている。これは、加熱ローラー10は、メインはローラー類で構成されているが、端部にはベアリング、ギア等が配置されているので、端部の熱容量が大きく、また端部からの熱も逃げ易い構成となっているからである。このように、ランプの最大配熱長を、通紙幅、印字幅よりも大きくすることで、端部の温度が低くなり易い電源ON直後でも、加熱ローラー10の印字幅内の温度分布をフラットにすることが可能となる。
【0044】
しかし、通紙が始まると、加熱ローラー10の中心付近は通紙により、熱が奪われるが、加熱ローラー10の端部は通紙が行われないので、温度上昇が発生する。温度上昇が大きくなると、加熱ローラー10や定着ベルトの破壊につながるおそれがある。また、加熱ローラー10内で温度分布の不均一が生じた状態で、この温度不均一が生じている領域を印字領域に含むようなサイズの用紙が通紙されると、印字領域内で温度分布の不均一が生じるので、定着された画像品質が加熱ローラー10の軸方向でばらつくおそれもある。
【0045】
そこで、本実施の形態の加熱ローラー10においては、端部ランプとして、配熱長の異なる、端部大ランプ(ランプ2)と端部小ランプ(ランプ3)を設け、この2つのランプのうちのどちらを用いるかを、通紙領域外端部の温度を検知する温度センサー13による検知温度によって切り替えるようにした。これにより、通紙領域外端部の温度上昇による機器のダメージ、及び、温度分布の不均一による画像品質の低下を抑制できるようになる。
【0046】
実際上、加熱ローラー10は、端部の温度状態を2つの温度センサー12、13で検知し、その検知結果に基づいて、ランプ2、ランプ3のON/OFF制御を行う。
【0047】
さらに具体的には、加熱制御部18は、温度センサー13の検知温度に基づいてランプ2、ランプ3のどちらを使用するかを選択し、かつ、温度センサー12の検知温度に基づいて、選択したランプ2又はランプ3をONするかOFFするかを制御する。
【0048】
例えば、図7Aに示すように、ランプ1とランプ2を通電した場合は、非通紙領域の温度が異常に上昇することによって、非通紙部に配置された定着ローラー、定着ベルト等が熱的なダメージを受ける。また、通紙域内であっても、通紙領域端部付近の温度も上がり易いので、用紙内での温度分布の均一が発生して、用紙内での光沢が変わってしまう場合もあった。
【0049】
本実施の形態では、図7Aに示したような通紙領域外での異常な温度上昇が生じた場合には、温度センサー13によってこれが検知され、使用するランプがランプ2からランプ3へと切り替えられる。その結果、図7Bに示すように、非通紙領域の温度が抑制され、通紙領域内の温度分布も均一化される。
【0050】
図8は、加熱制御部18に設けられたランプ切り替え用テーブルを示す。ランプ切り替え用テーブルには、温度センサー12、13による検知温度を使ってランプ2、3の切り替えを行う場合の、切り替えの指標である温度設定値が格納されている。温度設定値は、温度センサー12、13の出力それぞれに対して別個に設定されている。また、温度設定値は、用紙サイズ(用紙幅)に対応して設定されている。なお、図中の数値は、定着ターゲット温度(中央の温度センサー11のターゲット温度といってもよい)に対する相対値である。例えば、定着ターゲット温度が200℃の場合、図中の-40℃とは160℃のことであり、0℃とは200℃のことである。
【0051】
例えば、A3サイズ(幅297mm)等の大サイズ紙で、定着ターゲット温度が200℃の場合、図8から、温度センサー12(及び温度センサー11)に対する温度設定値は200℃であり、温度センサー13に対する温度設定値は210℃ある。よって、加熱制御部18は、温度センサー13による検知温度が210℃を超えると、使用する端部ランプを端部大ランプ(ランプ2)から端部小ランプ(ランプ3)へと切り替えることで、用紙内温度を所定の温度に保ちつつ、端部温度の上昇を防止するようになっている。
【0052】
また、幅方向が160mm以下の小サイズ紙の場合は、温度センサー12に対する温度設定値は200℃‐40℃と非常に低く設定されているので、端部ランプ2、3はほとんど点灯することはなく、中央ランプ1のみの加熱となる。この結果、小サイズ紙が通紙されたときの、端部温度の上昇を防止しつつ、用紙内温度を保つことが可能となる。
【0053】
ここで、A3サイズ(幅297mm)では、温度センサー13に対する温度設定値は+10℃となっている。一見、この値を0にすると、通紙領域外の端部温度が用紙内温度と同一になって都合が良いように思える。しかし、連続印字を行った場合には、通紙領域外の端部温度(温度センサー13で検知する温度)よりも、端部付近の用紙内温度が低下することになる。これを考慮して、本実施の形態では、A3サイズ付近以上(280mm付近以上)では、通紙領域外の端部温度を+10℃と設定することで、用紙内の定着性、光沢度が落ちないようにしている。因みに、通紙領域外の温度が設定温度より+10℃位上昇しても、定着部材へ全くダメージが無いことは既に確認している。
【0054】
図9は、加熱制御部18によるランプ2、ランプ3の制御状態を示した図である。図9Aは温度センサー12による検知温度を示す。図9Bは温度センサー13による検知温度を示す。図9Cは温度センサー13の検知温度と温度設定値とに基づいてランプ2又はランプ3のどちらを選択したかを示す。図9Dは温度センサー13の検知温度と温度設定値とに基づいてランプ2、3をONさせるかOFFさせるかを示す。図9Eはランプ2のON/OFF状態を示す。図9Fはランプ3のON/OFF状態を示す。ここで、図9A及び図9Bの温度設定値は、図8に示したものである。
【0055】
図9B及び図9Cに示すように、発熱領域h2、h3よりも外側に設けられた温度センサー13の検知温度が温度設定値以下の場合には、端部大ランプ(ランプ2)が選択され、温度設定値よりも高い場合には、端部小ランプ(ランプ3)が選択される。
【0056】
また、図9A及び図9Dに示すように、端部発熱領域h2、h3がオーバーラップする位置に設けられた温度センサー12の検知温度が温度設定値以下の場合には、図9Cに示した選択されたランプに電源を供給する。これに対して、温度センサー12の検知温度が温度設定値より高い場合には、図9Cに示した選択されたランプへの電源供給を停止する。
【0057】
つまり、加熱制御部18は、ランプ2、ランプ3のそれぞれに関して、図9Cに示したランプ選択結果と、図9Dに示したランプへの電源供給判定結果との、論理積をとることにより、図9E及び図9Fに示したように、ランプ2及びランプ3のON/OFFを制御する。
【0058】
以上説明したことをまとめると、本実施の形態の加熱ローラーは、主に、次の構成に特徴がある。
【0059】
(i)中央領域を加熱するランプ1と、端部の大領域を加熱するランプ2と、端部の小領域を加熱するランプ3と、を有する。
【0060】
(ii)中央ランプ1の発熱領域h1に対応する位置に配置された温度センサー11と、端部ランプ2、3の発熱領域h2、h3に対応する位置に配置された温度センサー12と、に加えて、発熱領域h1、h2、h3の外側の位置(通紙領域外端部)に配置された温度センサー13を有する。
【0061】
(iii)温度センサー13による検知結果に基づいて、ランプ2又はランプ3のどちらを点灯させるかを選択する。
【0062】
本実施の形態の定着装置によれば、上記(i)の構成を有することにより、サイズの大きな用紙に対して1本のランプで対応する場合と比較して、低消費電力で、かつ、フリッカーを抑制しつつ、様々な用紙サイズに対応可能となる。また、上記(ii)及び(iii)の構成を有することにより、通紙領域外端部の温度上昇を抑制でき、この結果、通紙領域内の温度分布を均一化でき、かつ、定着部材のダメージを防止できる。
【0063】
次に、本実施の形態の構成を、比較例の構成と比較する。
【0064】
図10は、比較例1の構成を示す。比較例1の構成では、各ランプ1、2、3が各用紙サイズに対応した発熱領域h11、h12、h13を有する。比較例1の構成では、小サイズの用紙の定着時にはランプ1をONすることで発熱領域h11を発熱させ、中サイズの用紙の定着時にはランプ2をONすることで発熱領域h12を発熱させ、大サイズの用紙の定着時にはランプ3をONすることで発熱領域h13を発熱させる。
【0065】
図11は、比較例1(図10)、及び、実施の形態(図1)の性能の優劣を示す。比較例1では、発熱領域の長いランプを用いているので、フリッカーが生じ易い。また、比較例1では、端部温度が考慮されていないので、端部温度が上昇するおそれがある。
【0066】
図12は、比較例2の構成を示す。比較例2の構成では、温度センサー12’が、実施の形態(図1)の温度センサー13のような発熱領域h1、h2、h3の外側の位置(通紙領域外端部)ではなく、発熱領域h2a、h2bの範囲内(通紙領域内の端部)に配置されている点で、実施の形態1の構成と異なる。
【0067】
図13は、比較例2(図12)、及び、実施の形態(図1)の性能の優劣を示す。比較例2では、通紙領域外端部の温度が考慮されていないので(通紙領域外の正確な温度が把握できないので)、端部温度が上昇するおそれがある。具体的には、比較例2の温度センサー2’は、端部大ランプ2の発熱領域h2に対応する位置にあるので、定着器自体の暖まりに起因する端部温度上昇は検知できなく、端部大ランプ2と端部小ランプ3を切り替える目的の端部ランプの切り替えセンサーとしては不適当である。また、比較例2の構成における温度センサー12’の位置では、大サイズの用紙が通紙された場合には、通紙領域外の温度が上がっても端部大ランプ2から端部小ランプ3へ切り替える判断が適切にできないので、用紙内温度均一性も実施の形態よりも劣る。このように、実施の形態のように、温度センサー13を発熱領域h1、h2、h3の外側の位置(通紙領域外端部)に配置することによる効果は大きい。
【0068】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0069】
上述の実施の形態では、本発明をセンター通紙タイプの定着装置に適用した場合について述べたが、本発明は端部通紙タイプの定着装置に適用してもよい。
【0070】
図14は、本発明を端部通紙タイプの定着装置に適用した場合の、加熱ローラーの構成を示す断面図である。図14では、図1との対応部材には図1と同一の符号が付してある。図14の加熱ローラー30においては、ランプ1の発熱領域h1、ランプ2の発熱領域h2、ランプ3の発熱領域h3が、左端を基準にして通紙される各サイズの用紙を加熱できるように形成されている。発熱領域h2の長さは図1の発熱領域h2aとh2bを足した長さであり、発熱領域h3の長さは図1の発熱領域h3aとh3bを足した長さである。小サイズの用紙が通紙された場合には発熱領域h1が発熱し、大サイズの用紙が通紙された場合には発熱領域h1とh2が発熱し、中サイズの用紙が通紙された場合には発熱領域h3が発熱する。
【0071】
温度センサー11は発熱領域h1のほぼ中央位置に、温度センサー12は発熱領域h2とh3とがオーバーラップする位置に、温度センサー13は発熱領域h2よりも外側(通紙領域外端部)に配置されている。
【0072】
図14の構成においても、上述した実施の形態と同様に、温度センサー11〜13の検知結果に基づいて、端部ランプ2、3のON/OFFを制御すれば、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0073】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0074】
10、30 加熱ローラー
11、12、12’、13 温度センサー
15〜17 スイッチ
18 加熱制御部
21 定着ローラー
22 定着ベルト
23 下ローラー
h1、h2、h2a、h2b、h3、h3a、h3b、h11、h12、h13 発熱領域
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、レーザービームプリンタ等の画像形成装置に用いられる定着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式の画像形成装置(例えば、複写機、レーザービームプリンタ等)は、感光ドラムを回転させて表面を均一に帯電した後、レーザービームの走査によって静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像し、このトナー像を用紙上に転写し、その後、定着装置により用紙上のトナー像を用紙上に定着させるようになっている。
【0003】
この種の定着装置として、加熱ローラー方式のものがある。加熱ローラー方式には、加熱ローラーによって定着対象の用紙を直接加熱する方式や、加熱ローラーによって一旦定着ベルトを加熱した後に、定着ベルトによって定着対象の用紙を加熱する方式等がある。
【0004】
加熱ローラーの内部には、発熱源である発熱ランプが内蔵されている。
【0005】
ところで、近年、定着装置の性能として、複数の用紙サイズにできるだけ省電力で対応でき、かつ、均一な定着温度分布により高画質を得ることが要求されている。
【0006】
従来、複数の用紙サイズに対応可能にするために、加熱ローラー内に複数の発熱ランプを設けた構成が、例えば特許文献1、2等で開示されている。
【0007】
特許文献1には、用紙サイズに対応した複数の加熱ランプを備えた定着装置が開示されている。
【0008】
特許文献2には、用紙の中央部を加熱するために用紙の中央部付近に対応した位置に発熱領域を有する第1の発熱ランプと、用紙の端部を加熱するために用紙の端部付近に対応した位置に発熱領域を有する第2の発熱ランプと、を備えた定着装置が開示されている。この定着装置は、例えば、小サイズの用紙が通紙された場合には、第1の発熱ランプのみをON動作させ、大サイズの用紙が通紙された場合には、第1の発熱ランプと第2の発熱ランプの両方をON動作させることで、複数の用紙サイズに対応できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特公平1-40350号公報
【特許文献2】特開2001−305906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、特許文献1の構成では、サイズが大きい用紙に対応するために、発熱領域の長い発熱ランプを用いるようになっている。しかし、発熱ランプの発熱領域(発熱長)が長くなると、ランプの電力が大きくなり、省電力の点で不利となる。
【0011】
また、発熱長が長いと、発熱ランプをON動作させた時の電力低下(フリッカー)が大きくなり、照明のちらつきや、他の電気機器への悪影響が生じ易くなる。フリッカーを防止するために電気回路を設けると、その分だけ、基板スペースが増加したり、構成が複雑化する不都合が生じる。
【0012】
また、特許文献1の構成は、中央部を必ず含んだ全体的な温度制御を行う構成であり、例えば端部の温度を重点的に上げるといった細かい温度制御はできない構成となっている。
【0013】
さらに、特許文献1の構成は、通紙領域以外の領域である通紙領域外端部の温度を正確に制御する構成とはなっていない。定着装置においては、通紙領域以外の領域である通紙領域外端部の温度上昇が問題となる。つまり、通紙領域外端部は、用紙が接しない領域であるため、用紙に熱を奪われることがないので、温度が上昇し易い。通紙領域外端部の温度が上昇すると、定着部材がダメージを受ける。また、通紙領域外端部の温度が上昇すると、用紙の最端部付近の温度が、通紙領域外端部温度に引っ張られて上昇する現象が発生する。この結果、用紙内温度分布が不均一となり、定着の品質が低下するといった大きな問題が生じる。
【0014】
特許文献2の構成は、特許文献1の構成と比較して、発熱ランプの発熱長が短いので、省電力が可能であり、かつ、フリッカーが生じにくい、といった利点がある。また特許文献2の構成は、温度センサーによって通紙領域内の温度を検知し、これに基づいて、通紙領域の端部を含む通紙領域の温度を、分割された発熱領域を用いて制御しているので、特許文献1と比較して、端部を含む用紙内温度分布を均一化し易くなると考えられる。
【0015】
しかしながら、特許文献2では、通紙領域外端部の温度については十分に配慮されておらず、通紙領域外端部の温度が上昇して、定着部材にダメージを与えるおそれがある。
【0016】
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、比較的簡易な構成で、通紙領域外端部の温度上昇を抑制でき、かつ、通紙領域内温度分布を均一化できる定着装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明に係る定着装置は、発熱ランプを内蔵した加熱ローラーを有し、トナー像が形成された用紙を加熱することで、前記トナー像を定着させる定着装置であって、
第1の発熱領域を有する第1の発熱ランプと、
前記第1の発熱領域の端部を延長する領域に第2の発熱領域を有する第2の発熱ランプと、
前記第1の発熱領域の端部を延長する領域に、前記第2の発熱領域の長さとは異なる長さの第3の発熱領域を有する第3の発熱ランプと、
前記第1、第2及び第3の発熱領域よりも、前記加熱ローラーの端部側の位置に配置され、前記加熱ローラーの端部温度を検知する第1の温度センサーと、
前記第1の温度センサーの検知結果に基づいて、前記第2及び第3の発熱領域の発熱を制御する加熱制御部と、
を具備する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、発熱領域よりも加熱ローラーの端部側の位置に温度センサーを設け、この温度センサーの検知結果に基づいて、加熱ローラーの端部に形成された長さの異なる第2及び第3の発熱領域の発熱を制御するので、比較的簡易な構成で、通紙領域外端部の温度上昇を抑制でき、かつ、通紙領域内温度分布を均一化できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施の形態の加熱ローラーの構成を示す断面図
【図2】加熱ローラーを用いた定着装置の概略構成を示す図
【図3】加熱ローラーの電気系統の構成を示す図
【図4】使用するランプの組み合わせを示す図
【図5】各ランプの配熱分布を示した図
【図6】各ランプを組み合わせてランプ通電を行った場合の配熱分布を示した図
【図7】端部ランプを切り替えることによって、通紙領域外の温度上昇を低減させることの説明に供する図
【図8】ランプ切り替え用テーブルを示す図
【図9】加熱制御部によるランプ2、ランプ3の制御状態を示した図
【図10】比較例1の構成を示す断面図
【図11】比較例1及び実施の形態の性能の優劣を示した図
【図12】比較例2の構成を示す断面図
【図13】比較例2及び実施の形態の性能の優劣を示した図
【図14】他の実施の形態の加熱ローラーの構成を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0021】
図1及び図2に、本実施の形態の定着装置の構成を示す。
【0022】
図1は、本実施の形態の加熱ローラーの構成を示す。図1は、加熱ローラーを、長手方向(回転軸方向)に沿って切った略線的断面図である。図2は、図1の加熱ローラー10を用いた定着装置の概略構成を示すものである。図2は、加熱ローラー10の長手方向(回転軸方向)に対して垂直な面で切った略線的断面図である。
【0023】
加熱ローラー10には、3本の発熱ランプ1、2、3が内蔵されている。
【0024】
発熱ランプ1は、加熱ローラー10の長手方向の略中央部に発熱領域h1を有する。発熱領域とは、例えば発熱コイルが配置された領域である。発熱領域h1の長さL1は、想定している最小の用紙サイズ、例えばハガキ等の通紙領域をカバーできる長さである。本実施の形態の場合、発熱領域h1の長さL1は、約200mmである。
【0025】
発熱ランプ2は、発熱領域h1の端部を延長する領域に、発熱領域h2a、h2b(以下、発熱領域h2a、h2bを合わせて発熱領域h2と呼ぶこともある)を有する。発熱領域h2の長さは、発熱領域h1と合計した長さL2が、大サイズの用紙サイズ、例えばA3の用紙サイズ(幅297mm)をカバーできる長さとなるように選定されている。本実施の形態の場合、発熱領域h2aの長さ = 発熱領域h2bの長さ = 70mm とされている。よって、長さL2 = 200mm+2×70mm = 340mmとされている。
【0026】
発熱ランプ3は、発熱領域h1の端部を延長する領域に、発熱領域h3a、h3b(以下、発熱領域h3a、h3bを合わせて発熱領域h3と呼ぶこともある)を有する。発熱領域h3の長さは、発熱領域h1と合計した長さが、中サイズの用紙サイズ、例えばB4の用紙サイズ(幅257mm)をカバーできる長さとなるように選定されている。本実施の形態の場合、発熱領域h3aの長さ = 発熱領域h3bの長さ = 30mm とされている。よって、長さL3 = 200mm+2×30mm = 260mmとされている。
【0027】
図1からも分かるように、発熱領域h3a、h3bは、発熱領域h2a、h2bの中央側の端部と、加熱ローラー10の軸方向でオーバーラップしている。
【0028】
加熱ローラー10の表面に接するように、温度センサー11、12、13が設けられている。温度センサー11、12、13は、定着装置のフレームに取り付けられており、回転する加熱ローラー10の表面に摺接するようになっている。
【0029】
温度センサー11は、加熱ローラー10の長手方向の中央位置に配置されている。温度センサー12は、発熱領域h2a、h2bと、発熱領域h3a、h3bとがオーバーラップする位置に配置されている。温度センサー13は、最も端部方向まで延長されている発熱領域である、発熱領域h2a、h2bよりも外側(加熱ローラー10の端部側)に配置されている。
【0030】
ここで、発熱領域h2a、h2bと、発熱領域h3a、h3bとがオーバーラップする領域を中央側に形成し、1個の温度センサー12によってこのオーバーラップ領域の温度を検知するようにしたので、1個の温度センサー12によって複数の発熱領域h2、h3を制御できるようになる。本実施の形態では、オーバーラップしているのは2本のランプ(ランプ2、3)であるが、3本以上のランプについても、オーバーラップ領域を形成し、1個の温度センサーによってこのオーバーラップ領域の温度を検知するようにしてもよい。このようにすれば、端部温度を検知するための温度センサーの数を減らすことができ、構成を簡単化できる。
【0031】
次に、図1の加熱ローラー10の適用例としての、図2の構成について説明する。
【0032】
加熱ローラー10と定着ローラー21との間には、定着ベルト22が懸架されている。定着ローラー21には下ローラー23が圧接されている。定着ローラー21と下ローラー23との間には、感光ドラム等によって表面にトナー像が形成された用紙が搬入される。これにより、加熱ローラー10によって加熱された定着ベルト22の熱によって、用紙上のトナー像が定着される。
【0033】
なお、本実施の形態の加熱ローラー10は、図2に示したような定着ベルト22を用いた間接的な定着方式に限らず、勿論、直接的な定着方式にも適用できる。すなわち、定着ベルト22を用いずに、加熱ローラー10と下ローラー23とが圧接され、その間に定着対象の用紙を搬入して、加熱ローラー10によって直接用紙を加熱する定着方式に適用してもよい。
【0034】
図3は、加熱ローラー10の電気系統の構成を示す図である。
【0035】
ランプ1、2、3は、それぞれ、トライアック等のスイッチ15、16、17を介して電源に接続されている。スイッチ15、16、17のON/OFFは、CPU等の加熱制御部18によって制御される。加熱制御部18は、用紙サイズ情報、及び、温度センサー11、12、13からの検知温度情報に基づいて、スイッチのON/OFFを制御する。
【0036】
ランプ1に対しては、中央の温度センサー11によって検知された温度に基づき、検知温度が設定値以下の場合にはスイッチ15がON制御され電源が供給され、検知温度が設定値よりも高い場合にはスイッチ15がOFF制御され電源が遮断される。
【0037】
ランプ2、ランプ3への電源供給は、どちらか一方に電源が供給されている場合には他方への電源は遮断され、両方のランプ2、3に同時に電源が供給されることはない(つまり、両方が同時にONされることはない)。
【0038】
図4は、使用するランプの組み合わせを示した図である。なお、以下の説明では、ランプ2のことを端部大ランプと呼び、ランプ3のことを端部小ランプと呼ぶこともある。図中の△印は、発熱領域よりも外側(通紙領域外端部)の温度を検知する温度センサー13による検知温度に基づいて、ON/OFFが切り替えられること示す。
【0039】
ウォームアップ、及び、アイドリング時には、ランプ1とランプ2がON動作され、広い領域が暖められる。
【0040】
端部ランプである、ランプ2、ランプ3のON/OFFは、通紙領域外端部の温度を検知する温度センサー13による検知温度によって切り替えられる。図4の例では、大サイズ紙のA3でも、小サイズ紙のA4でも、端部大ランプ(ランプ2)、端部小ランプ(ランプ3)のいずれのランプを使用することが可能とされている。但し、実際の温度制御では、A3サイズでは中央ランプ(ランプ1)と端部大ランプ(ランプ2)、B4サイズでは中央ランプ(ランプ1)と端部小ランプ(ランプ3)、A4サイズでは中央ランプ(ランプ1)の使用率が高くなる。
【0041】
図5は、ランプ1(図5A)、ランプ2(図5B)、ランプ3(図5C)の配熱分布を示した図である。
【0042】
図6は、ランプ1とランプ2(図6A)、又は、ランプ1とランプ3(図6B)、を組み合わせてランプ通電を行った場合の、配熱分布を示した図である。
【0043】
ここで、加熱ローラー10の最大の配熱長は、ランプ1とランプ2をランプ通電させたときの、340mmの設定となっている。一方、最大の通紙幅は330mm、最大の印字範囲は320mmとなっている。このように、最大配熱長は、通紙幅、印字幅よりも大きくされている。これは、加熱ローラー10は、メインはローラー類で構成されているが、端部にはベアリング、ギア等が配置されているので、端部の熱容量が大きく、また端部からの熱も逃げ易い構成となっているからである。このように、ランプの最大配熱長を、通紙幅、印字幅よりも大きくすることで、端部の温度が低くなり易い電源ON直後でも、加熱ローラー10の印字幅内の温度分布をフラットにすることが可能となる。
【0044】
しかし、通紙が始まると、加熱ローラー10の中心付近は通紙により、熱が奪われるが、加熱ローラー10の端部は通紙が行われないので、温度上昇が発生する。温度上昇が大きくなると、加熱ローラー10や定着ベルトの破壊につながるおそれがある。また、加熱ローラー10内で温度分布の不均一が生じた状態で、この温度不均一が生じている領域を印字領域に含むようなサイズの用紙が通紙されると、印字領域内で温度分布の不均一が生じるので、定着された画像品質が加熱ローラー10の軸方向でばらつくおそれもある。
【0045】
そこで、本実施の形態の加熱ローラー10においては、端部ランプとして、配熱長の異なる、端部大ランプ(ランプ2)と端部小ランプ(ランプ3)を設け、この2つのランプのうちのどちらを用いるかを、通紙領域外端部の温度を検知する温度センサー13による検知温度によって切り替えるようにした。これにより、通紙領域外端部の温度上昇による機器のダメージ、及び、温度分布の不均一による画像品質の低下を抑制できるようになる。
【0046】
実際上、加熱ローラー10は、端部の温度状態を2つの温度センサー12、13で検知し、その検知結果に基づいて、ランプ2、ランプ3のON/OFF制御を行う。
【0047】
さらに具体的には、加熱制御部18は、温度センサー13の検知温度に基づいてランプ2、ランプ3のどちらを使用するかを選択し、かつ、温度センサー12の検知温度に基づいて、選択したランプ2又はランプ3をONするかOFFするかを制御する。
【0048】
例えば、図7Aに示すように、ランプ1とランプ2を通電した場合は、非通紙領域の温度が異常に上昇することによって、非通紙部に配置された定着ローラー、定着ベルト等が熱的なダメージを受ける。また、通紙域内であっても、通紙領域端部付近の温度も上がり易いので、用紙内での温度分布の均一が発生して、用紙内での光沢が変わってしまう場合もあった。
【0049】
本実施の形態では、図7Aに示したような通紙領域外での異常な温度上昇が生じた場合には、温度センサー13によってこれが検知され、使用するランプがランプ2からランプ3へと切り替えられる。その結果、図7Bに示すように、非通紙領域の温度が抑制され、通紙領域内の温度分布も均一化される。
【0050】
図8は、加熱制御部18に設けられたランプ切り替え用テーブルを示す。ランプ切り替え用テーブルには、温度センサー12、13による検知温度を使ってランプ2、3の切り替えを行う場合の、切り替えの指標である温度設定値が格納されている。温度設定値は、温度センサー12、13の出力それぞれに対して別個に設定されている。また、温度設定値は、用紙サイズ(用紙幅)に対応して設定されている。なお、図中の数値は、定着ターゲット温度(中央の温度センサー11のターゲット温度といってもよい)に対する相対値である。例えば、定着ターゲット温度が200℃の場合、図中の-40℃とは160℃のことであり、0℃とは200℃のことである。
【0051】
例えば、A3サイズ(幅297mm)等の大サイズ紙で、定着ターゲット温度が200℃の場合、図8から、温度センサー12(及び温度センサー11)に対する温度設定値は200℃であり、温度センサー13に対する温度設定値は210℃ある。よって、加熱制御部18は、温度センサー13による検知温度が210℃を超えると、使用する端部ランプを端部大ランプ(ランプ2)から端部小ランプ(ランプ3)へと切り替えることで、用紙内温度を所定の温度に保ちつつ、端部温度の上昇を防止するようになっている。
【0052】
また、幅方向が160mm以下の小サイズ紙の場合は、温度センサー12に対する温度設定値は200℃‐40℃と非常に低く設定されているので、端部ランプ2、3はほとんど点灯することはなく、中央ランプ1のみの加熱となる。この結果、小サイズ紙が通紙されたときの、端部温度の上昇を防止しつつ、用紙内温度を保つことが可能となる。
【0053】
ここで、A3サイズ(幅297mm)では、温度センサー13に対する温度設定値は+10℃となっている。一見、この値を0にすると、通紙領域外の端部温度が用紙内温度と同一になって都合が良いように思える。しかし、連続印字を行った場合には、通紙領域外の端部温度(温度センサー13で検知する温度)よりも、端部付近の用紙内温度が低下することになる。これを考慮して、本実施の形態では、A3サイズ付近以上(280mm付近以上)では、通紙領域外の端部温度を+10℃と設定することで、用紙内の定着性、光沢度が落ちないようにしている。因みに、通紙領域外の温度が設定温度より+10℃位上昇しても、定着部材へ全くダメージが無いことは既に確認している。
【0054】
図9は、加熱制御部18によるランプ2、ランプ3の制御状態を示した図である。図9Aは温度センサー12による検知温度を示す。図9Bは温度センサー13による検知温度を示す。図9Cは温度センサー13の検知温度と温度設定値とに基づいてランプ2又はランプ3のどちらを選択したかを示す。図9Dは温度センサー13の検知温度と温度設定値とに基づいてランプ2、3をONさせるかOFFさせるかを示す。図9Eはランプ2のON/OFF状態を示す。図9Fはランプ3のON/OFF状態を示す。ここで、図9A及び図9Bの温度設定値は、図8に示したものである。
【0055】
図9B及び図9Cに示すように、発熱領域h2、h3よりも外側に設けられた温度センサー13の検知温度が温度設定値以下の場合には、端部大ランプ(ランプ2)が選択され、温度設定値よりも高い場合には、端部小ランプ(ランプ3)が選択される。
【0056】
また、図9A及び図9Dに示すように、端部発熱領域h2、h3がオーバーラップする位置に設けられた温度センサー12の検知温度が温度設定値以下の場合には、図9Cに示した選択されたランプに電源を供給する。これに対して、温度センサー12の検知温度が温度設定値より高い場合には、図9Cに示した選択されたランプへの電源供給を停止する。
【0057】
つまり、加熱制御部18は、ランプ2、ランプ3のそれぞれに関して、図9Cに示したランプ選択結果と、図9Dに示したランプへの電源供給判定結果との、論理積をとることにより、図9E及び図9Fに示したように、ランプ2及びランプ3のON/OFFを制御する。
【0058】
以上説明したことをまとめると、本実施の形態の加熱ローラーは、主に、次の構成に特徴がある。
【0059】
(i)中央領域を加熱するランプ1と、端部の大領域を加熱するランプ2と、端部の小領域を加熱するランプ3と、を有する。
【0060】
(ii)中央ランプ1の発熱領域h1に対応する位置に配置された温度センサー11と、端部ランプ2、3の発熱領域h2、h3に対応する位置に配置された温度センサー12と、に加えて、発熱領域h1、h2、h3の外側の位置(通紙領域外端部)に配置された温度センサー13を有する。
【0061】
(iii)温度センサー13による検知結果に基づいて、ランプ2又はランプ3のどちらを点灯させるかを選択する。
【0062】
本実施の形態の定着装置によれば、上記(i)の構成を有することにより、サイズの大きな用紙に対して1本のランプで対応する場合と比較して、低消費電力で、かつ、フリッカーを抑制しつつ、様々な用紙サイズに対応可能となる。また、上記(ii)及び(iii)の構成を有することにより、通紙領域外端部の温度上昇を抑制でき、この結果、通紙領域内の温度分布を均一化でき、かつ、定着部材のダメージを防止できる。
【0063】
次に、本実施の形態の構成を、比較例の構成と比較する。
【0064】
図10は、比較例1の構成を示す。比較例1の構成では、各ランプ1、2、3が各用紙サイズに対応した発熱領域h11、h12、h13を有する。比較例1の構成では、小サイズの用紙の定着時にはランプ1をONすることで発熱領域h11を発熱させ、中サイズの用紙の定着時にはランプ2をONすることで発熱領域h12を発熱させ、大サイズの用紙の定着時にはランプ3をONすることで発熱領域h13を発熱させる。
【0065】
図11は、比較例1(図10)、及び、実施の形態(図1)の性能の優劣を示す。比較例1では、発熱領域の長いランプを用いているので、フリッカーが生じ易い。また、比較例1では、端部温度が考慮されていないので、端部温度が上昇するおそれがある。
【0066】
図12は、比較例2の構成を示す。比較例2の構成では、温度センサー12’が、実施の形態(図1)の温度センサー13のような発熱領域h1、h2、h3の外側の位置(通紙領域外端部)ではなく、発熱領域h2a、h2bの範囲内(通紙領域内の端部)に配置されている点で、実施の形態1の構成と異なる。
【0067】
図13は、比較例2(図12)、及び、実施の形態(図1)の性能の優劣を示す。比較例2では、通紙領域外端部の温度が考慮されていないので(通紙領域外の正確な温度が把握できないので)、端部温度が上昇するおそれがある。具体的には、比較例2の温度センサー2’は、端部大ランプ2の発熱領域h2に対応する位置にあるので、定着器自体の暖まりに起因する端部温度上昇は検知できなく、端部大ランプ2と端部小ランプ3を切り替える目的の端部ランプの切り替えセンサーとしては不適当である。また、比較例2の構成における温度センサー12’の位置では、大サイズの用紙が通紙された場合には、通紙領域外の温度が上がっても端部大ランプ2から端部小ランプ3へ切り替える判断が適切にできないので、用紙内温度均一性も実施の形態よりも劣る。このように、実施の形態のように、温度センサー13を発熱領域h1、h2、h3の外側の位置(通紙領域外端部)に配置することによる効果は大きい。
【0068】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0069】
上述の実施の形態では、本発明をセンター通紙タイプの定着装置に適用した場合について述べたが、本発明は端部通紙タイプの定着装置に適用してもよい。
【0070】
図14は、本発明を端部通紙タイプの定着装置に適用した場合の、加熱ローラーの構成を示す断面図である。図14では、図1との対応部材には図1と同一の符号が付してある。図14の加熱ローラー30においては、ランプ1の発熱領域h1、ランプ2の発熱領域h2、ランプ3の発熱領域h3が、左端を基準にして通紙される各サイズの用紙を加熱できるように形成されている。発熱領域h2の長さは図1の発熱領域h2aとh2bを足した長さであり、発熱領域h3の長さは図1の発熱領域h3aとh3bを足した長さである。小サイズの用紙が通紙された場合には発熱領域h1が発熱し、大サイズの用紙が通紙された場合には発熱領域h1とh2が発熱し、中サイズの用紙が通紙された場合には発熱領域h3が発熱する。
【0071】
温度センサー11は発熱領域h1のほぼ中央位置に、温度センサー12は発熱領域h2とh3とがオーバーラップする位置に、温度センサー13は発熱領域h2よりも外側(通紙領域外端部)に配置されている。
【0072】
図14の構成においても、上述した実施の形態と同様に、温度センサー11〜13の検知結果に基づいて、端部ランプ2、3のON/OFFを制御すれば、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0073】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0074】
10、30 加熱ローラー
11、12、12’、13 温度センサー
15〜17 スイッチ
18 加熱制御部
21 定着ローラー
22 定着ベルト
23 下ローラー
h1、h2、h2a、h2b、h3、h3a、h3b、h11、h12、h13 発熱領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発熱ランプを内蔵した加熱ローラーを有し、トナー像が形成された用紙を加熱することで、前記トナー像を定着させる定着装置であって、
第1の発熱領域を有する第1の発熱ランプと、
前記第1の発熱領域の端部を延長する領域に第2の発熱領域を有する第2の発熱ランプと、
前記第1の発熱領域の端部を延長する領域に、前記第2の発熱領域の長さとは異なる長さの第3の発熱領域を有する第3の発熱ランプと、
前記第1、第2及び第3の発熱領域よりも、前記加熱ローラーの端部側の位置に配置され、前記加熱ローラーの端部温度を検知する第1の温度センサーと、
前記第1の温度センサーの検知結果に基づいて、前記第2及び第3の発熱領域の発熱を制御する加熱制御部と、
を具備する定着装置。
【請求項2】
前記第2の発熱領域と前記第3の発熱領域は、前記加熱ローラーの軸方向で互いにオーバーラップしており、
前記オーバーラップした位置に対応する位置には第2の温度センサーが配置されており、
前記加熱制御部は、前記第1及び第2の温度センサーの検知結果に基づいて、前記第2及び第3の発熱領域の発熱を制御する、
請求項1に記載の定着装置。
【請求項3】
用紙サイズが、第1の用紙サイズ<第2の用紙サイズ<第3の用紙サイズの関係にある場合、
前記第1の発熱領域の長さは、第1の用紙サイズの通紙領域をカバーできる長さであり、
前記第2の発熱領域の長さは、前記第1の発熱領域と合計した長さが前記第3の用紙サイズの通紙領域をカバーできる長さであり、
前記第3の発熱領域の長さは、前記第1の発熱領域と合計した長さが前記第2の用紙サイズの通紙領域をカバーできる長さである、
請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
【請求項1】
発熱ランプを内蔵した加熱ローラーを有し、トナー像が形成された用紙を加熱することで、前記トナー像を定着させる定着装置であって、
第1の発熱領域を有する第1の発熱ランプと、
前記第1の発熱領域の端部を延長する領域に第2の発熱領域を有する第2の発熱ランプと、
前記第1の発熱領域の端部を延長する領域に、前記第2の発熱領域の長さとは異なる長さの第3の発熱領域を有する第3の発熱ランプと、
前記第1、第2及び第3の発熱領域よりも、前記加熱ローラーの端部側の位置に配置され、前記加熱ローラーの端部温度を検知する第1の温度センサーと、
前記第1の温度センサーの検知結果に基づいて、前記第2及び第3の発熱領域の発熱を制御する加熱制御部と、
を具備する定着装置。
【請求項2】
前記第2の発熱領域と前記第3の発熱領域は、前記加熱ローラーの軸方向で互いにオーバーラップしており、
前記オーバーラップした位置に対応する位置には第2の温度センサーが配置されており、
前記加熱制御部は、前記第1及び第2の温度センサーの検知結果に基づいて、前記第2及び第3の発熱領域の発熱を制御する、
請求項1に記載の定着装置。
【請求項3】
用紙サイズが、第1の用紙サイズ<第2の用紙サイズ<第3の用紙サイズの関係にある場合、
前記第1の発熱領域の長さは、第1の用紙サイズの通紙領域をカバーできる長さであり、
前記第2の発熱領域の長さは、前記第1の発熱領域と合計した長さが前記第3の用紙サイズの通紙領域をカバーできる長さであり、
前記第3の発熱領域の長さは、前記第1の発熱領域と合計した長さが前記第2の用紙サイズの通紙領域をカバーできる長さである、
請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−92718(P2013−92718A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235942(P2011−235942)
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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