説明

容器の外観検査装置

【課題】空樽などの略円筒状の外周面を有する容器であっても高い検査性能を達成し得る外観検査装置を提供する。
【解決手段】容器の外観を検査するための装置(20)において、略円筒状の外周面を有する容器(1)を自転させる回転機構(3)と、自転時に容器(1)の外周面の側方に位置するように固定された少なくとも1つのラインカメラ(5aおよび5b)とを設け、回転機構(3)により容器(1)を自転させながら、ラインカメラ(5aおよび5b)で容器(1)の外周面を撮像し、これにより得られた容器(1)の外周面の画像データに基づいて外観検査の合否を判別するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の外観検査装置に関し、より詳細には、略円筒状の外周面を有する容器の外観を検査する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ビール樽などのリターナブルの樽状容器は使用後に回収されて再利用されている。回収された樽状容器(以下、単に「空樽」とも言う)は、再利用のために様々な観点から検査され、再利用に適さないものを選別除去している。具体的には、空樽検査において、例えば異種樽(回収対象の樽と種類の異なる樽)、樽体に変形(凹みなど)があるもの、汚れが付着しているもの、シールが残っているもの、取っ手にタグが付いたままになっているもの、口金が汚れているものなどが、不良樽(検査不合格)として選別除去される。
【0003】
空樽検査は、一般的に、空樽を検査ラインに通して、規定の項目について順次検査することにより行われている。従来の空樽検査ラインでは、ごく一部の項目(異種樽および口金の検査など)については検査機が導入されている(特許文献1および2を参照のこと)。しかしながら、現在のところ検査機で検査可能な項目は限られており、樽体外面の汚れの有無などを判別することはできないため、最終的に検査員が目視で外観検査を行って、不良樽の抜取り作業を実施している。
【0004】
【特許文献1】特開2005−224649号公報
【特許文献2】特開2004−45273号公報
【特許文献3】特開平11−211442号公報
【特許文献4】特開2008−5172号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
空樽検査における目視での外観検査は、品質面では検査漏れが起こり得るというリスクがあり、また、作業面では目視検査および抜取り作業が検査員への負荷となっている。
【0006】
そこで、外観検査を人手によらず、装置で行うことができれば好都合である。
【0007】
第一に、例えばタグや異種樽をセンサーで検知する方法(特許文献1)を外観検査に応用することが考えられる。しかしながら、多種多様な回収樽を検査し、その合否を判別するためには、多数のセンサーを要し、それらの配置および調整が困難である上、検査結果の履歴を残すことも困難である。
【0008】
第二に、容器をカメラで撮像して得られた画像を解析する方法(特許文献2および3)を外観検査に応用することが考えられる。しかしながら、このような従来既知の方法を適用しても、十分な検査(判別)性能を得ることはできない。かかる方法は、エリアカメラを使用していることから、略円筒状の外周面を有している空樽をエリアカメラで(直接または間接に)撮像しても、湾曲面を一度に撮像することとなり、得られる画像に明暗や歪みが発生してしまうためであると考えられる。
【0009】
結果として、上述したように目視での外観検査に頼っているのが現状である。
【0010】
本発明の目的は、容器の外観検査装置であって、空樽などの略円筒状の外周面を有する容器であっても高い検査性能を達成し得る装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の要旨によれば、容器の外観を検査するための装置であって、略円筒状の外周面を有する容器を自転させる回転機構と、自転時に容器の外周面の側方に位置するように固定された少なくとも1つのラインカメラとを備え、回転機構により容器を自転させながら、ラインカメラで容器の外周面を撮像し、これにより得られた容器の外周面の画像データに基づいて外観検査の合否(即ち合格および不合格のいずれか)を判別する機能を有する装置が提供される。
【0012】
本発明によれば、ラインカメラを使用して容器の外周面を撮像しているので、略円筒状の外周面を、湾曲に起因する明暗および歪みなく撮像することができ、更に、ラインカメラを固定し、容器を回転させてその外周面を撮像しているので、略円筒状の外周面を、逆とした場合よりも小さいブレで撮像することができる。そして、これにより得られた容器の外周面の画像データに基づいて外観検査の合否を判別しているので、高い検査能力を達成することができる。
【0013】
このような本発明の検査装置によれば、従来の目視による外観検査では本来的に回避できなかった検査漏れのリスクおよび検査員への負荷を低減することができる。加えて、本発明の検査装置によれば、電気的データ(画像データ)に基づいて外観検査の合否を判別しているので、目視による外観検査に比べて、検査結果(データ)の管理および保存が容易である。
【0014】
本発明の検査装置は、容器の外周面に向かって光を照射するようにラインカメラの近傍に配置された照明を更に備えることが好ましい。これにより、例えばステンレス性容器などの周囲の光景が映り込み得るような容器であっても、映り込みを防止して、より高い検査性能を達成することができる。
【0015】
本発明の検査装置は、1つの態様において、自転時に容器の外周面の側方に位置するラインカメラは少なくとも1つの対をなし、該1つの対のラインカメラが容器を挟んで互いに対向するように固定されており、回転機構により容器を半回転させる間に該1対のラインカメラの各々で容器の外周面を半周分ずつ撮像するように構成され得る。これにより、容器の外周面を全周撮像するのに要する時間を、1つのラインカメラで全周撮像する場合に比べて半分に短縮することができる。
【0016】
また、本発明の検査装置は、自転時に容器の外周面の側方に位置するように固定された少なくとも1つのカラーセンサーを更に備え、回転機構により容器を自転させながら、カラーセンサーで容器の外周面の色を検知し、これにより検知された容器の外周面の色に基づいて異種容器検査の合否を判別する機能を更に有するものであってよい。これにより、外観検査および異種容器検査(一般的には異種樽検査)の双方を1つの検査装置で行うことが可能となる。
【0017】
本発明におけるこのような検査装置は、1つの態様において、自転時に容器の外周面の側方に位置するカラーセンサーは少なくとも1つの対をなし、該1つの対のカラーセンサーが容器を挟んで互いに対向するように固定されており、回転機構により容器を半回転させる間に該1対のカラーセンサーの各々で容器の外周面の色を半周分ずつ検知するように構成され得る。これにより、容器の外周面の色を全周検知するのに要する時間を、1つのカラーセンサーで全周検知する場合に比べて半分に短縮することができる。
【0018】
本発明の検査装置は、不合格と判別された容器を除去するリジェクト機構を更に備えることが好ましい。これにより、検査不合格の容器(いわゆる不良樽)を自動的に除去(排斥)することができ、検査員への負荷を一層低減することができる。
【0019】
尚、本発明の検査装置は、所定の機能を実現するために必要な電気的要素(例えば制御部および画像処理部など)を適宜備え得る。電気的要素の接続および配置などは、本発明の装置の機能および作用に照らして、適切に設計し得るであろう。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、容器の外観検査装置であって、略円筒状の外周面を有する容器であっても高い検査性能を達成し得る装置が提供される。
より詳細には、ラインカメラを使用し、更に、ラインカメラを固定しつつ容器を回転させてその外周面を撮像しているので、湾曲に起因する明暗および歪みなく、かつ小さいブレで撮像することができ、そして、これにより得られた画像データに基づいて外観検査の合否を判別しているので、高い検査能力を達成することができる。
このような本発明の検査装置によれば、従来の目視による外観検査に比べて、検査漏れのリスクおよび検査員への負荷を低減することができ、加えて、検査結果(データ)の管理および保存を容易に行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の1つの実施形態について図面を参照しながら以下に説明する。図1は本実施形態における検査装置の概略図であって、(a)は上面図を示し、(b)は搬送方向(X方向)に沿って見た側方断面図を示す。
【0022】
図1(a)および(b)を参照して、本実施形態における検査装置20は、略円筒状の外周面を有する容器1を自転させる回転機構3と、自転時に容器1の外周面の側方に位置するように固定されたラインカメラ5aおよび5bを備える。更に、検査装置20は、照明7aおよび7b、カラーセンサー9aおよび9bならびに検査不合格の容器1’を除去するリジェクト機構13(いずれも図1(b)に図示せず)を備えることが好ましいが、これらは本発明に必須ではない。
【0023】
検査対象である容器1は、搬送機構11により、例えば図示するようにキャリアに載置されて、検査装置20内を通ってX方向(図1(a)では紙面に平行に左から右へ向かう方向、図1(b)では紙面に垂直に手前から奥に向かう方向)に搬送される。
【0024】
回転機構3は、搬送経路上の所定の場所(以下、検査ステーションと言う)で容器1を、例えばR方向に自転させる。自転方向は半時計回りおよび時計回りのいずれでもよい。回転機構3は、例えば、図1(b)に示すように先端部にチャックを備え、シリンダで伸縮可能で、容器1の口金部分をチャックで握持して自転させるものであってよい。しかしながら、回転機構3は、ラインカメラ5aおよび5bによって撮像される画像に入り込まないようにして容器1を自転させ得る限り特に限定されない。
【0025】
ラインカメラ5aおよび5bは、容器1が検査ステーションにあるときに、その高さに亘って、適切な焦点を結んで撮像可能なように(図1(b)に撮像域を点線にて模式的に示す)所定の位置(高さおよび容器1からの距離)で固定される。本実施形態において、ラインカメラ5aおよび5bは1つの対をなし、容器1を挟んで互いに対向するように固定されている。概略的には、ラインカメラ5aおよび5bは、容器1の中心(自転軸)を通る面内にて、自転軸に対して対称に固定されている。尚、図1(a)および(b)では、容器1の搬送方向(X方向)に対して、ラインカメラ5aおよび5bが配置される面が略垂直をなしている場合を示しているが、傾斜した角度をなしていてもよく、この場合には装置スペースをより小さくできる。
【0026】
ラインカメラ5aおよび5bは、少なくとも容器1を撮像する間(または自転させている間)に固定されていればよい。種々の大きさの容器1を検査するためには、ラインカメラ5aの固定位置を容器1の大きさによって変更可能であることが好ましい。例えば、ラインカメラ5aおよび5bを、シリンダで伸縮可能な固定軸(図示せず)に固定し、容器1の大きさに応じて上下動させることが好ましい。
【0027】
ラインカメラ5aおよび5bの近傍には、容器1の外周面に向かって光を照射するように照明7aおよび7bが各々配置され得る。照明7aおよび7bは、容器1の外周面のうち、ラインカメラ5aおよび5bによる撮像ライン部分を照らせればよい。
【0028】
また、カラーセンサー9aおよび9bは、容器1が検査ステーションにあるときに、その外周面の側方に位置するように固定されている。本実施形態において、カラーセンサー9aおよび9bは1つの対をなし、容器1を挟んで互いに対向するように固定されている。概略的には、カラーセンサー9aおよび9bは、容器1の中心(自転軸)を通る面内にて、自転軸に対して対称に固定されている。カラーセンサー9aおよび9bの高さ、容器1からの距離、向きなどは、ラインカメラ5aおよび5bによって撮像される画像に入り込まず、かつ、検知した色に基づいて異種樽を判別し得るように適宜設定され得る。カラーセンサー9aおよび9bは、容器1の外周面に対して斜めに向けられていてもよい。
【0029】
更に、検査装置20を通る搬送経路において、検査ステーションより下流側に、検査不合格の容器1’を除去するためのリジェクト機構13が備えられ得る。リジェクト機構13は、図1(a)に示すように、容器1’の胴体部分をY方向(X方向から逸れた方向)に押し出すシリンダアームなどであってよい。
【0030】
これら回転機構3、ラインカメラ5aおよび5b、カラーセンサー9aおよび9b、搬送機構11、リジェクト機構13は、それらの動作を制御する制御部に接続され得る。ラインカメラ5aおよび5bは、得られる画像データを処理する画像処理部に接続され得る。そして、検査結果を表示するインターフェースや、管理および保存するためのメモリ等も使用され得る。これらの電気的要素は、1つまたはそれ以上の電気装置として組み立てられ得る。
【0031】
特に、画像処理制御は、例えば図2に示すような構成によって行い得る。図2を参照して、ラインカメラ5aおよび5bがPCI(Peripheral Component Interconnect)インターフェースのDSP(Digital Signal Processor)ボード1および2に各々接続され、また、容器1のR方向の回転(180°回転)の変異量をデータ化するエンコーダもこれらDSPボード1および2に接続されている。タッチパネルを有するPLC(Programmable Logic Controller)が、検査装置20全体を制御するように、PCIインターフェースのI/O(Input/Output)ボードに接続されている。また、PCIインターフェースはPC(Personal Computer)に接続され、画像データをPCモニターに表示できるようになっている。
【0032】
次に、本実施形態の検査装置20を用いた検査方法について説明する。本実施形態において、容器1は1個ずつ検査装置20に通されて検査される(これは検査ラインとも呼ばれる)。
【0033】
まず、容器1が搬送機構11によりX方向に搬送されてきて、検査ステーション(ラインカメラ5aおよび5bの間)に達すると搬送が停止される。
【0034】
次に、容器1の上方より回転機構3のチャックが降りてきて容器1を握持し、容器1をR方向に自転させる。容器1が半回転する間、ラインカメラ5aおよび5bが、照明7aおよび7bからの光を浴びている容器1の外周面を、それぞれ半周分ずつ撮像する。またこの間、カラーセンサー9aおよび9bが、容器1の外周面の色を検知する。
【0035】
ラインカメラ5aおよび5bからの画素信号を画像処理に付して画像データが得られる(ラインカメラが出力する画素データから画像データを生成する方法は、例えば特許文献4を参照のこと)。本実施形態によれば、ラインカメラ5aおよび5bを用いて容器1のサイドからライン上をスキャンして撮像しているので、湾曲に起因する明暗および歪みなく撮像することができる。また、ラインカメラ5aおよび5bが固定されているので、固定した容器の周囲でカメラを回転させて撮像する場合よりも、小さいブレで撮像することができる。更に、照明7aおよび7bから容器1の外周面に向かって光を照射しながら撮像しているので、容器1の外周面(より詳細にはスキャン位置)に周囲の光景が映り込むのを防止できる。よって、極めて高精度の画像データを得ることができる。
【0036】
得られた画像データに基づいて、外観検査につき予め設定した基準に適合するか否かを電気的に判別する。例えば、画像データを更なる画像処理に付して、容器1の外周面の地の部分(例えばビール樽の場合、銀色の部分)と異なるものと認識されたエリアがあり、このエリアが予め設定した形状(例えばラベル、ロゴなど)と異なる場合には外観検査不合格とする。
【0037】
カラーセンサー9aおよび9bでは色を検知でき、カラーセンサー9aおよび9bからの色信号に基づいて、異種樽検査につき予め設定した基準に適合するか否かを電気的に判別する。例えば、容器1の外周面の色が、予め設定した色(例えばビール樽の場合は銀色)と異なる場合には(異種樽であるとして)異種樽検査不合格とする。
【0038】
以上より、外観検査および異種樽検査が行われる。これら検査の結果、合格と判別された容器1は、検査ステーションからそのままX方向に搬送され、検査装置20から取り出される。他方、不合格と判別された容器(不良樽)1’は、リジェクト機構13により、その胴体部分をシリンダアームで押されて、Y方向(X方向から逸れた方向)に除去(排斥)される。
【0039】
本実施形態の検査装置20を用いれば、従来は人手で行われてきた、容器(空樽)の外周面全体の検査を、画像処理により高い精度で行うことができ、検査漏れのリスクおよび作業負荷を低減することができる。また、得られた検査結果(履歴)はデータとして管理および保存でき、特に外観検査の画像データを残すことができるという利点が得られる。よって、工程管理として、不良樽の発生状況や検査機能力を確認することもできる。
【0040】
加えて、本実施形態の検査装置20を用いれば、外観検査と同時に異種樽検査も行うことができる。
【0041】
このような検査は、検査対象の容器1の大きさによって、ラインカメラ5aおよび5bならびにカラーセンサー9aおよび9bの位置、回転手段3のチャックの昇降距離などを調整して実施でき、種々の容量の容器を検査することが可能である。
【0042】
以上、本発明の1つの実施形態について説明してきたが、本発明を実際に適用するにあたり、種々の改変が行われ得る。
【0043】
例えば、図3および図4に示すように2つの検査ステーションを設けてよい。図3および図4はこの改変例における検査装置の概略図であって、図3は上面図を示し、図4は側面図を示す。この検査装置30においては、図3を参照して、検査ステーション1には、容器1−1を回転させる回転機構3、ラインカメラ5aおよび5b、照明7aおよび7b、ならびにカラーセンサー9aおよび9bが設けられ、検査ステーション2には、容器1−2を回転させる回転機構3’、ラインカメラ5a’および5b’、照明7a’および7b’、ならびにカラーセンサー9a’および9b’が設けられる。また、この場合、画像処理制御は、例えば図5に示すような構成によって行い得る。
【0044】
図3および図4に示す本実施形態の改変例においては、容器1はシリンダアーム15により入口ストッパー(図示せず)を越えて1つずつ検査装置30内に取り込まれるが、新たに取り込まれた容器と待機ステーションにて待機している容器とが、それぞれ、検査1ステーションおよび検査2ステーションへと同時に搬送される。そして、検査1ステーションおよび検査2ステーションにて、同時に検査が行われる。即ち、検査1ステーションでは、容器1−1が回転手段3により半回転され、その間にラインカメラ5aおよび5bが照明7aおよび7bからの光を浴びている容器1−1の外周面を撮像して外観検査が行われ、また、カラーセンサー9aおよび9bにより容器1−1の外周面の色を検知して異種樽検査が行われる。同時に、検査2ステーションでは、容器1−2が回転手段3’により半回転され、その間にラインカメラ5a’および5b’が照明7a’および7b’からの光を浴びている容器1−2の外周面を撮像して外観検査が行われ、また、カラーセンサー9a’および9b’により容器1−2の外周面の色を検知して異種樽検査が行われる。これら検査後、容器1−1および1−2は同時にX方向に搬送され、合格と判別された容器は、そのまま検査装置から取り出され、他方、不合格と判別された容器(不良樽)1’は、リジェクト機構13により、その胴体部分をシリンダアームで押されて、Y方向(X方向から逸れた方向)に除去(排斥)される。
【0045】
このような図3の改変例によれば、同時に2つの容器を検査できるので、容器を1つずつ検査する場合に比べて処理タクト(または平均処理速度)を短縮化することができる。
【0046】
以上、本発明の実施形態および改変例について説明してきたが、これらは本発明の例示的態様を示すものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、ラインカメラの数を変更してもよく、また、カラーセンサーやリジェクト機構を省略してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の1つの実施形態における検査装置の概略図であって、(a)は上面図を示し、(b)は搬送方向(X方向)に沿って見た側方断面図を示す。
【図2】図1の実施形態における画像処理制御を説明する概略電気回路図である。
【図3】図1の実施形態の改変例における検査装置の概略上面図である。
【図4】図1の実施形態の改変例における検査装置の概略側面図である。
【図5】図1の実施形態の改変例における画像処理制御を説明する概略電気回路図である。
【符号の説明】
【0048】
1、1−1、1−2 容器
1’ 検査不合格の容器
3 回転機構
5a、5b ラインカメラ
7a、7b 照明
9a、9b カラーセンサー
11 搬送機構
13 リジェクト機構
15 アーム
20、30 検査装置
X 搬送方向
Y リジェクト方向
R、R’ 回転(自転)方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の外観を検査するための装置であって、略円筒状の外周面を有する容器を自転させる回転機構と、自転時に容器の外周面の側方に位置するように固定された少なくとも1つのラインカメラとを備え、回転機構により容器を自転させながら、ラインカメラで容器の外周面を撮像し、これにより得られた容器の外周面の画像データに基づいて外観検査の合否を判別する機能を有する装置。
【請求項2】
容器の外周面に向かって光を照射するようにラインカメラの近傍に配置された照明を更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
自転時に容器の外周面の側方に位置するラインカメラは少なくとも1つの対をなし、該1つの対のラインカメラが容器を挟んで互いに対向するように固定されており、回転機構により容器を半回転させる間に該1対のラインカメラの各々で容器の外周面を半周分ずつ撮像する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
自転時に容器の外周面の側方に位置するように固定された少なくとも1つのカラーセンサーを更に備え、回転機構により容器を自転させながら、カラーセンサーで容器の外周面の色を検知し、これにより検知された容器の外周面の色に基づいて異種容器検査の合否を判別する機能を更に有する、請求項1〜3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
自転時に容器の外周面の側方に位置するカラーセンサーは少なくとも1つの対をなし、該1つの対のカラーセンサーが容器を挟んで互いに対向するように固定されており、回転機構により容器を半回転させる間に該1対のカラーセンサーの各々で容器の外周面の色を半周分ずつ検知する、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
不合格と判別された容器を除去するリジェクト機構を更に備える、請求項1〜5のいずれかに記載の装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−151587(P2010−151587A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−329397(P2008−329397)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】(000000055)アサヒビール株式会社 (535)
【Fターム(参考)】