説明

容器の蓋

【課題】容器と容器の蓋との嵌着性に優れ、容器の蓋同士のスタック性にも優れ、かつ成形性にも優れた意匠性の高い容器の蓋を提供する。
【解決手段】円板状の天板部1と、前記天板部1の外周縁の近傍には上方へ突出した断面逆コの字形の突出部3を形成し、前記突出部3の外周から下端へ延出した側壁部2を形成するとともに、前記突出部3の外周壁は波形に形成しており、前記側壁部2と突出部3の境目に棚部2aを設けた容器の蓋Aである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アイスクリームやヨーグルトなどの内容物が入った紙製の容器やプラスチックなどの容器の口部に装着される容器の蓋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
積み重ねられた蓋の上方から、一個づつ正確にバキューム装置で吸着して搬送しながら供給することができる蓋として、特許文献1の包装用容器の蓋が提案されている。特許文献1の包装用容器の蓋は、天井板の外周縁に断面逆U形の中空立上がり縁が一体的に設けられていて、該中空立上がり縁の上部幅をそれに続く下部幅よりも小さくなるように形成し、該中空立上がり縁の内周面の上部と下部との境界線上に段部を設け、中空立上がり縁の外周面にリング凹条を設けて構成した包装用容器の蓋が提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開平10−120005号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アイスクリームなどの容器に使用されている蓋として、特許文献1に記載の包装用容器の蓋を店頭でみるが、特許文献1に記載の包装用容器の蓋は、店頭で蓋を簡単に開けることができ、店頭で容器内に異物を混入させたりすることが容易できてしまう欠点がある。そこで、近年、アイスクリームなどが入った容器には、蓋を開けた後でも、口部に樹脂シートやアルミシートなどのシート材を溶着しているものをよく目にする。これは、シート材を開封しなければ容器内に異物を混入させることはできにくくなるので、店頭に商品が陳列された後の悪戯防止を抑制する効果となっている。この種の従来の容器の蓋の一例としては、図18乃至図22に示す断面形状の容器の蓋A2が実用化されている。
【0005】
即ち、図18及び図20に示す容器の蓋A2は、円板状の天板部1と、前記天板部1の外周縁の近傍に上方へ突出した断面逆コの字形の突出部32を形成し、前記突出部32の外周から下端へ延出した円筒状の側壁部22を有し、前記突出部32の上端裏面から下方へ突出した押さえ部32cが設けられていた。また、容器Bのフランジ部B1と容器の蓋A2を嵌着させるためには、図20に示すように押さえ部32cと側壁部22裏面の内方に突出した嵌合部2bを形成し、押さえ部32cと嵌合部2bでフランジ部B1を当接する構造を有していた。更に、図21及び図22に示すように、突出部32の上端の外周には容器の蓋A2同士の積み重ねが容易にできるように、下方が段差となる棚部22aを形成していた。
【0006】
従って、図18乃至図22に示す従来の容器の蓋A2は、射出成形法などで容器の蓋A2を成形する場合に、押さえ部32cを下方へ突出した形状に形成しなければならないため、成形時、押さえ部32cが金型に密着し引っ張られ離型性が悪い問題が発生していた。また、図21及び図22に示すように、容器の蓋A2同士を積み重ねる棚部22aの段差は、ヒケが発生しないように出来るだけ均一な肉厚を形成することが望ましく、そのため、棚部22aとなる段差の落とし込みは、浅い位置に形成することで肉厚が厚くなる箇所を極力少なくする工夫がされている。そのため、スタック性が不安定で輸送時などの振動で崩れやすい問題が発生していた。
【0007】
本発明の目的は、上記課題を解決し、容器と容器の蓋との嵌着性に優れ、容器の蓋同士のスタック性にも優れ、かつ成形性にも優れた意匠性の高い容器の蓋を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
円板状の天板部と、前記天板部の外周縁の近傍には上方へ突出した断面逆コの字形の突出部を形成し、前記突出部の外周から下端へ延出した円筒状の側壁部を有する合成樹脂材でできた容器の蓋であって、前記突出部の外周壁は波形に形成しており、前記側壁部と突出部の境目に棚部を設けた容器の蓋である。
【0009】
円板状の天板部と、前記天板部の外周縁の近傍には上方へ突出した断面逆コの字形の突出部を形成し、前記突出部の外周から下端へ延出した円筒状の側壁部を有する合成樹脂材でできた容器の蓋であって、前記側壁部と突出部の境目に棚部を設け、前記棚部が上下に波形を形成するとともに、前記波形の上端の一部に上方へ突出した外壁凸部を設けた容器の蓋である。
【0010】
前記棚部の裏面側が押さえ部である容器の蓋である。
【0011】
前記側壁部の裏面周壁に、内側へ突出した嵌合部を設けた容器の蓋である。
【0012】
前記押さえ部と前記嵌合部とが容器のフランジ部へ接することで、容器と容器の蓋が嵌着する容器の蓋である。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、円板状の天板部と、前記天板部の外周縁の近傍には上方へ突出した断面逆コの字形の突出部を形成し、前記突出部の外周から下端へ延出した円筒状の側壁部を有する合成樹脂材でできた容器の蓋であって、前記突出部の外周壁は波形に形成しており、前記側壁部と突出部の境目に棚部を設けた容器の蓋であるので、容器の蓋同士のスタック性に優れ、かつ成形性にも優れた意匠性の高い容器の蓋を提供することができる。
【0014】
本発明は、円板状の天板部と、前記天板部の外周縁の近傍には上方へ突出した断面逆コの字形の突出部を形成し、前記突出部の外周から下端へ延出した円筒状の側壁部を有する合成樹脂材でできた容器の蓋であって、前記側壁部と突出部の境目に棚部を設け、前記棚部が上下に波形を形成するとともに、前記波形の上端の一部に上方へ突出した外壁凸部を設けた容器の蓋であるので、容器の蓋同士のスタック性に優れ、かつ成形性にも優れた意匠性の高い容器の蓋を提供することができる。
【0015】
本発明は、前記棚部の裏面側が押さえ部である容器の蓋であるので、容器のフランジ部を押さえ部の面でキッチリと押さえることができる容器の蓋を提供することができる。
【0016】
本発明は、前記側壁部の裏面周壁に、内側へ突出した嵌合部を設けた容器の蓋であるので、容器のフランジ部が容器の蓋の嵌合部である突起を乗り越えることで、嵌め合いすることができる容器の蓋を提供することができる。
【0017】
本発明は、前記押さえ部と前記嵌合部とが容器のフランジ部へ接することで、容器と容器の蓋が嵌着する容器の蓋であるので、容器のフランジ部が容器の蓋の嵌合部である突起を乗り越え、フランジ部が前記押さえ部の面でキッチリと押さえることができるので、嵌着性に優れた容器の蓋を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態を示す容器の蓋の斜視図である。
【図2】図1の容器の蓋を上からみた平面図である。
【図3】図1に示す容器の蓋の側面図である。
【図4】図2に示すx1からx2の破線を切断した状態の側面図である。
【図5】図4に示す容器の蓋同士を積み重ねた状態を示す断面図である。
【図6】本発明の容器の蓋同士を積み重ねた状態で、図2に示すy1からy2の破線の位置で切断した状態を示す断面図である。
【図7】図1に示す容器の蓋を容器とセットした状態の断面図である。
【図8】図7のa部分を拡大した断面図である。
【図9】本発明の異なる実施形態を示す容器の蓋の斜視図である。
【図10】図9に示す容器の蓋の側面図である。
【図11】図9の容器の蓋を上からみた平面図である。
【図12】図9の容器の蓋を裏面からみた斜視図である。
【図13】図11示すz1からz2の破線を切断した状態の側面図である。
【図14】図13のb部分を拡大した断面図である。
【図15】図13のc部分を拡大した断面図である。
【図16】図13のc部分同士を積み重ねた状態を示す断面図である。
【図17】図13のb部分同士を積み重ねた状態を示す断面図である。
【図18】図13の容器の蓋を容器とセットした状態の断面図である。
【図19】図18のd部分を拡大した断面図である。
【図20】従来の公知例を示す斜視図である。
【図21】図20に示す容器の蓋を容器とセットした状態の断面図である。
【図22】図21のe部分を拡大した断面図である。
【図23】図20の容器の蓋同士を積み重ねた状態の断面図である
【図24】図23のf部分を拡大した断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1乃至図3において、本発明は、アイスクリームやヨーグルト、プリンやゼリーなどの内容物が入った紙カップや樹脂カップの容器Bの口部に嵌着させて容器の蓋Aである。前記容器の蓋Aは、ポリプロピレンやポリエチレンなどの合成樹脂を使用して、射出成形法により成形したものである。図4は、図2に示すx1からx2を切断した状態の断面図を示しているが、本発明の容器の蓋Aは、図1乃至図4に示すように、円板状の天板部1と、前記天板部1の外周縁の近傍から上方へ突出した、断面逆コの字形の突出部3を形成している。また、前記前記突出部3の外周から下端へ延出した円筒状の側壁部2を形成している。
【0020】
更に、図3及び図4において、前記突出部3の外壁は前記側壁部2の外壁より内側に形成されている。また、前記突出部3の外周壁は外方へ突出した外壁凸部3aと内側に凹んだ外壁凹部3bが交互に均一に波形を形成している。更に、前記側壁部2の上端側と前記突出部3外壁の下端側の境目に棚部2aを設けている。よって、図5に示すように、容器の蓋A同士が積み重ねた場合に、側壁部2の下端が棚部2aの面に設置されるようになるので、前記突出部3の高さ分、深く容器の蓋A同士を積み重ねることができる。
【0021】
また、図5に示すように、前記外壁凸部3aが外方へ突出した形状であることで、容器の蓋A同士が積み重ねあった場合に、外壁凸部3aのもっとも突出した部分と側壁部2の裏面の嵌合部2bとの隙間4を、容器の蓋A同士の積み重ねによる横ズレが発生しない程度の隙間4幅を設けることができる。よって、前記突出部3の高さ分、深くスタックできる上、横ズレが発生しない容器の蓋Aを提供できるので、運搬などで起こる振動による横ズレやスタック崩れが発生しない製品を提供することができる。
【0022】
図7は、図2のy1からy2を切断した状態を示す断面図である。本発明の容器の蓋Aは、紙製カップや樹脂製カップなどの容器Bに被せるものであるが、図7に示すように、紙製カップや樹脂製カップの口部には、樹脂シートやアルミシートなどのシート材Cを溶着して、未開封であることがひと目でわかるようにしている。本発明の容器の蓋Aは、前記シート材Cを容器の口部に溶着した状態の容器Bへ被せるものであるが、前記シート材Cを開封して取り除いた後の状態でも、被せて嵌着させることができる容器の蓋Aである。
【0023】
図8は図7のa部を拡大した拡大図である。容器Bの口部円周には外方へ環状に突出したフランジ部B1を有している。本発明の容器の蓋Aは、前記フランジ部B1と嵌着させるために、側壁部2内側に内方へ突出した嵌合部2bが形成されている。前記容器Bへ本発明の容器の蓋Aを被せた時に、前記フランジ部B1は、前記嵌合部2bを乗り越えて棚部2aの裏面に形成された押さえ部3cにあたり、前記押さえ部3cと前記嵌合部2bに挟まれたフランジ部B1が固定され、容器Bと容器の蓋Aが嵌着される。
【0024】
前記押さえ部3cの押さえが最も機能する箇所は、フランジ部B1と当接する面が一番広い箇所となる図2及び図7、図8に示す外壁凹部3bと棚部2aが接する前記棚部2aの裏面に形成される押さえ部3cである。よって、本発明の容器の蓋Aに形成される波形の外壁凸部3aと外壁凹部3bは、外壁凸部3aで容器の蓋A同士のスタック性を高めるとともに、外壁凹部3bで容器Bと容器の蓋Aの嵌着性を高め、更に、容器の蓋Aの側面に波形を形成しているので、他社との形状的な差別化がはかれることによる意匠性に優れた容器の蓋Aを提供することができる。また、射出成形法において、均一な肉厚を形成することでヒケが生じにくい製品を成形することができるが、本発明の容器の蓋Aは、図4に示すとおり、均一な肉厚を形成する形状である。よって、ヒケの発生を防ぎ薄肉成形することができるので、成形性にも優れ、また、薄肉成形による原料コストの削減をすることができるものである。
【0025】
また、容器の蓋を容器の口部へ自動キャッピングできるようにするためには、容器の蓋を多数個積み重ねた状態からバキューム装置などで吸着しても、1個づつ確実に取り出せなければならない。積み重ねられた容器の蓋同士に空気を逃がすための隙間があいていないと、薄肉形状による柔軟性で、上から押された圧力で容器の蓋と下方の容器の蓋が重なりあっている空間に、外からの空気を取り入れることができず減圧状態となったり、輸送時による振動などの摩擦により静電気が発生したりし、容器の蓋同士がくっつきあって、1枚づつ確実に取り出せることができない状態になることがある。本発明の容器の蓋Aであれば、前記突出部3の外壁が外壁凸部3aと外壁凹部3bとの交互に均一な波形を形成しているので、容器の蓋A同士が重なり合った時に、図6に示すように、前記外壁凹部3bと重なり合う側壁部2の裏面との間には、空気を逃がすための隙間41が常にある状態になるので、減圧や静電気の滞留を防ぎ、上から順に1個づつ確実に容器の蓋Aを取り出すことができる。
【0026】
図9乃至図19は、本発明の異なる実施形態を示した図である。本発明は、アイスクリームやヨーグルト、プリンやゼリーなどの内容物が入った紙カップや樹脂カップの容器Bの口部に嵌着させて容器の蓋A1である。前記容器の蓋A1は、ポリプロピレンやポリエチレンなどの合成樹脂を使用して、射出成形法により成形したものである。
【0027】
図13は、図11に示すz1からz2を切断した状態の断面図を示しているが、本発明の容器の蓋A1は、図9乃至図13に示すように、円板状の天板部1と、前記天板部1の外周縁の近傍から上方へ突出した、断面逆コの字形の突出部31を形成している。また、前記前記突出部31の外周から下端へ延出した円筒状の側壁部21を形成している。
【0028】
更に、図9及び図10において、前記突出部31の外壁は前記側壁部21の外壁より内側に形成されている。また、前記側壁部21と突出部31の境目に棚部21aを設けており、前記棚部21aは、上側へ突出した棚凸部21bと下側に凹んだ棚凹部21cが交互に均一に波形を形成している。前記棚凹部21cの断面図が図12のb部でありb部の拡大図が図14である。また、前記棚凸部21bの断面図が図12のc部であり、c部の拡大図が図15である。図9及び図10、図15に示すように、前記棚凸部21bには、前記棚部21aの外周より内側であって、前記突出部31の側壁に沿って上方へ突出した外壁凸部31aが形成されている。前記外壁凸部31aの突出面は、前記突出部31の外壁より外方へ突出していて、前記側壁部21の外壁より内側に形成されている。
【0029】
よって、図16に示すように、容器の蓋A1同士が積み重ねた場合に、側壁部21の下端が棚部21aの面に設置され、前記外壁凸部31aの外方に突出した突出面と側壁部21の裏面に設置している嵌合部2bとの隙間4を、容器の蓋A1同士の積み重ねによる横ズレが発生しない程度の隙間4幅に形成することができる。よって、運搬などで起こる振動による横ズレやスタック崩れが発生しにくい製品を提供することができる。
【0030】
図18及び図19に示すように、本発明の容器の蓋A1は、紙製カップや樹脂製カップなどの容器Bに被せるものであるが、紙製カップや樹脂製カップの口部には、樹脂シートやアルミシートなどのシート材Cを溶着して、未開封であることがひと目でわかるようにしている。本発明の容器の蓋A1は、前記シート材Cを容器の口部に溶着した状態の容器Bへ被せるものであるが、前記シート材Cを開封して取り除いた後の状態でも、被せて嵌着させることができる容器の蓋A1である。
【0031】
図19は図18のd部を拡大した拡大図である。容器Bの口部円周には外方へ環状に突出したフランジ部B1を有している。本発明の容器の蓋A1は、前記フランジ部B1と嵌着させるために、側壁部21内側に内方へ突出した嵌合部2bが形成されている。前記容器Bへ本発明の容器の蓋A1を被せた時に、前記フランジ部B1は、前記嵌合部2bを乗り越えて棚凹部21cの裏面に形成された図12に示す押さえ部31cにあたり、図19に示す前記押さえ部31cと前記嵌合部2bに挟まれたフランジ部B1が固定され、容器Bと容器の蓋A1が嵌着される。
【0032】
前記押さえ部31cの押さえが最も機能する箇所は、フランジ部B1と当接する面が一番広い箇所となる図12及び図18、図19に示す突出部31と棚凹部21cが接する裏面に形成される押さえ部31cである。よって、本発明の容器の蓋A1に形成される波形の棚凸部21bと棚凹部21cの波形は、図9及び図16に示すように、容器の蓋同士A1を積み重ねした時に、下側の容器の蓋A1の棚凸部21bに、上側に積み重なる容器の蓋A1の側壁部21の下端が当接することになる。更に、下側の容器の蓋A1の前記外壁凸部31aと、上側に積み重なる容器の蓋A1の嵌合部2bが当接するようになるので、前記外壁凸部31aと嵌合部2bの間に隙間4がない状態で積み重ねができるようになる。これにより、輸送などの振動による容器の蓋A1同士の荷崩れを発生させない、スタック性が安定した製品を提供することができる。また、図9及び図19に示すように、前記棚凹部21cの裏面である押さえ部31cと嵌合部2bとで、フランジ部B1を嵌着させることで、容器Bと容器の蓋A1の嵌着性を高め、更に、容器の蓋A1の側面に波形を形成しているので、他社との形状的な差別化がはかれることによる意匠性に優れた容器の蓋A1を提供することができる。また、射出成形法において、均一な肉厚を形成することでヒケが生じにくい製品を成形することができるが、本発明の容器の蓋A1は、図13に示すとおり、ほぼ均一な肉厚を形成した形状である。よって、ヒケの発生を防ぎ薄肉成形することができるので、成形性にも優れ、また、薄肉成形による原料コストの削減をすることができるものである。
【0033】
また、容器の蓋を容器の口部へ自動キャッピングできるようにするためには、容器の蓋を多数個積み重ねた状態からバキューム装置などで吸着しても、1個づつ確実に取り出せなければならない。積み重ねられた容器の蓋同士に空気を逃がすための隙間があいていないと、薄肉形状による柔軟性で、上から押された圧力で容器の蓋と下方の容器の蓋が重なりあっている空間に、外からの空気を取り入れることができず減圧状態となったり、輸送時による振動などの摩擦により静電気が発生したりし、容器の蓋同士がくっつきあって、1枚づつ確実に取り出せることができない状態になることがある。本発明の容器の蓋A1であれば、前記外壁凸部31aが均一に設置されるので、図17に示すとおり、前記外壁凸部31aが設置されていない周壁には空気を逃がすための隙間41ができるので、減圧や静電気の滞留を防ぎ、上から順に1個づつ確実に容器の蓋A1を取り出すことができる。
【符号の説明】
【0034】
1 天板部
2 側壁部
21 側壁部
22 側壁部
2a 棚部
21a 棚部
21b 棚凸部
21c 棚凹部
22a 棚部
2b 嵌合部
3 突出部
31 突出部
32 突出部
3a 外壁凸部
31a 外壁凸部
3b 外壁凹部
3c 押さえ部
31c 押さえ部
32c 押さえ部
4 隙間
41 隙間
A 容器の蓋
A1 容器の蓋
A2 容器の蓋
B 容器
B1 フランジ部
C シート材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円板状の天板部と、前記天板部の外周縁の近傍には上方へ突出した断面逆コの字形の突出部を形成し、前記突出部の外周から下端へ延出した円筒状の側壁部を有する合成樹脂材でできた容器の蓋であって、前記突出部の外周壁は波形に形成しており、前記側壁部と突出部の境目に棚部を設けたことを特徴とする容器の蓋。
【請求項2】
円板状の天板部と、前記天板部の外周縁の近傍には上方へ突出した断面逆コの字形の突出部を形成し、前記突出部の外周から下端へ延出した円筒状の側壁部を有する合成樹脂材でできた容器の蓋であって、前記側壁部と突出部の境目に棚部を設け、前記棚部が上下に波形を形成するとともに、前記波形の上端の一部に上方へ突出した外壁凸部を設けたことを特徴とする容器の蓋。
【請求項3】
前記棚部の裏面側が押さえ部であることを特徴とする請求項1または2に記載の容器の蓋。
【請求項4】
前記側壁部の裏面周壁に、内側へ突出した嵌合部を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の容器の蓋。
【請求項5】
前記押さえ部と前記嵌合部とが容器のフランジ部へ接することで、容器と容器の蓋が嵌着することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の容器の蓋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2013−79094(P2013−79094A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−219676(P2011−219676)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(000161884)アスカカンパニー株式会社 (35)
【Fターム(参考)】