説明

射出成型プラスチックの外部シェルを有するスポーツシューズ

【課題】本発明は、射出成型プラスチックの外部シェルを有するスポーツシューズを提供する。
【解決手段】このスポーツシューズは、足部を収容する前足部シェル4と、ユーザーの脚の下側部分を安定させる隣接するシューズカフ5と、を有し、相対的に柔軟な内部シューズ3が、シェル2の内部に少なくとも部分的に収容されている。外部シェル2には、圧縮応力を受けた際に、内部シューズ3によってユーザーの足の上に生じる圧力点を低減する手段として設けられる少なくとも1つの弾性的に柔軟な部分10が配設される。弾性的に柔軟な部分10は、緩み又はシェル2の周辺部分に対する撓みにより、シェル2が収容可能である容積又は幅を圧縮応力の関数として変化するように設けられた少なくとも1つのメンブレイン要素11を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、射出成型プラスチックの外部シェルを有するスポーツシューズに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プラスチックのシェルと、比較的柔らかい内部シューズと、を有する一般的なタイプのスポーツシューズ、具体的には、スキー又はスケートシューズが開示されている。この例においては、シェルは、シェルの残りの部分よりも柔らかい少なくとも1つの領域を具備する。この柔らかい領域は、シェルの外面及び/又は内面上の相対的に柔軟な領域であり、且つ、シェル内に挿入された足の中足指節関節の前面に提供される。第1実施例によれば、シェルは、硬さが異なる2つのプラスチックから製造される。相対的に硬いプラスチックがシェルの外側に使用されており、且つ、この硬いプラスチックの切り抜きにより、柔軟な領域が定義され、この柔軟な領域は、シェルの内部において相対的に柔らかいプラスチックによって閉鎖されている。これらの硬さ又は剛性が異なる2つのプラスチックは、デュアル射出成型プロセスにおいて一体型のシェル本体に接合される。第2実施例によれば、この場合にも、シェルの切り抜きにより、スポーツシューズの柔軟な領域が定義されているが、内部シューズは、プラスチック要素をその外側に具備し、このプラスチック要素は、シェルよりも柔らかく、且つ、切り抜きを閉鎖するように配設される。柔らかい領域の柔軟性は、足の中足指節関節の圧力下にある際に、この領域がわずかに変形可能なように選択されており、これにより、この足の関節に対する圧力を低減し、且つ、可能な限り、この地点における痛みを防止している。第1実施例は、製造技術の観点において問題を有しており、且つ、入手可能な弾性又は柔軟性の程度が満足のゆくものではない。第2実施例は、主に、シェルのシーリング及びシューズ内への湿気の侵入防止の保証という観点において問題を有する。
【0003】
特許文献2は、相対的に硬いシェルを有するスポーツシューズを開示している。ユーザーの快適さを向上させるべく、このスポーツシューズは、外部シェルに複数の窓又は切り抜きを具備しており、これらは、骨及び中足と隣接するように、シューズの外側及び/又は内側に配置される。これらのシェルの開口部又は切り抜きには、シェルの外部表面から延長するクッションが重なっている。このクッションは、異なるプラスチック材料から構成された多層部品から構成されており、且つ、ある種のサンドイッチ構造が生成されるように、シェルの外部表面に固定される。硬く且つ耐衝撃性を有する材料から製造されたシューズシェルの別個の構成要素が、相対的に柔軟なクッション要素の周辺エッジ部分用の外部に位置する保護プレートを定義している。具体的には、柔軟なクッションには、相対的に硬い保護プレートが部分的に重なっており、且つ、シューズシェルの開口部をカバーするクッションの部分は、保護プレートによって露出状態で残されている。また、柔軟なクッションは、保護プレートにより、シューズシェルの外側に装着されている。保護プレート及び柔軟なクッションは、倍数だけ(by a multiple)、シェルの切り抜き又は開口部よりも大きい。別の実施例の場合には、このサンドイッチタイプのクッションに加えて、シューズ内への水や雪の浸透を防止するべく、水不浸透性の材料から製造されたシーリング要素が提供される。このシーリング要素は、シェルの外部表面上に装着され、且つ、シェルの個々の切り抜きをカバーしている。そして、このシーリング要素には、前述のクッション要素が重なっている。この既知の設計も、製造が相対的に複雑であり、製造コストが結果的に上昇する。更には、圧縮可能なクッション要素が、表面における損傷又は破損の相対的に大きなリスクに晒されており、この結果、スポーツシューズのシーリングの保持に関連する問題が生じる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許出願第EP0,894,445A1号明細書
【特許文献2】欧州特許出願第EP1,571,939A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の基礎をなす目的は、相対的に大きな快適さをユーザーに提供し、且つ、信頼性の高い長期にわたるシーリングを提供して望ましくない湿気の浸透を防止し、それでいて、可能な最低コストによって製造可能となるように、一般的なタイプのスポーツシューズを改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、本発明によれば、請求項1に定義されている特徴を内蔵するスポーツシューズによって実現される。
【0007】
本発明によって提案されるスポーツシューズの1つの利点は、圧縮可能なクッション要素ではなく、メンブレイン要素を備え、このメンブレイン要素は、シューズの相対的に硬い部分に対して動くことができるため、個々のユーザーの足の上の不快な圧力点を除去又は低減する。従って、シェル本体のみを製造することにより、複数の異なる生理的な足の形状を許容可能である。相対的に小さな範囲のシェル形状により、相対的に大きな範囲の様々な足の形状又は足の幅を許容可能であるため、これにより、製造コストが低く維持される。以上の内容とは無関係に、足は、その使用に伴って、特に、一日の終わりに近づくほど、徐々に幅が広くなり、従って、本発明によって提案されるスポーツシューズは、長時間の使用の後にも、相対的に高度な快適さをユーザーに提供可能であることが判明した。更なる特定の利点は、特許請求されている思想は、製造、特に、製造プロセスの単純化の観点における利点をも提供しつつ、可能な最高の製造品質を保証する。また、信頼性の高いシーリングを得ることが可能であり、これにより、望ましくない雪又は液体の浸透が防止される。更には、相対的に柔らかく且つ横方向に撓むことができるメンブレイン要素は、相対的に硬いシェル本体に余分な大きな重量を付加しないのみならず、スポーツシューズの外部シェルの弾性的に柔軟な部分の重量をも低減するため、スポーツシューズの全体重量を可能な限り低く維持することが可能である。
【0008】
請求項2に定義されている実施例の利点は、メンブレインスキンが、その具備する特性に起因して相対的に緩く撓む又は曲がることが可能であり、且つ、特定の力を必要とすることなしに柔軟なメンブレインスキンは、支持本体と共に、正しい非動作位置又は定義された初期位置をとるという点にある。更には、例えば、薄膜の形態において提供可能である柔軟なメンブレインスキンは、支持本体により、その最大撓みが制限され、又は、過剰な応力から保護される。又、メンブレインスキン及びメンブレインスキン用の少なくとも1つの支持本体を有する対応するメンブレイン要素は、結果的に得られることになるスポーツシューズ用の既製の構成要素によって定められるため、製造プロセスが単純化される。
【0009】
メンブレインは、請求項3に定義されている特徴の結果として、特に効果的な機能を提供する。具体的には、これらは、支持本体との関係における且つシューズシェルとの関係におけるメンブレインスキンの相対的に容易な調節を結果的にもたらす。更には、ユーザーの足の生理学的に重要な地点における不快な圧力点の発生を伴うことなしに、シューズシェルが収容可能である容積又は幅を変化させるための好適な調節レンジが単純な方式によって得られる。
【0010】
また、請求項4に定義されている特徴は、相対的に容易に調節可能である設計を結果的にもたらし、これにより、圧力点が可能な限り回避又は低減される。それでいて、メンブレインスキンを周辺領域の周りに延長する支持本体に対して十分堅固に装着するか又はこの上部に保持してメンブレインスキンの剥がれや緩みを防止可能であるため、これらの規定された設計は、十分に安定している。
【0011】
請求項5又は6に定義されている特徴の結果として、メンブレインスキンは、定義された方式により、シューズシェルとの関係において動くことができる。更には、メンブレインスキンの材料に印加される応力は、可能な限り低く維持可能であり、この結果、安定し且つ液体不透過性を有する状態を長期にわたって保持するメンブレイン要素が得られる。具体的には、標準製品寿命の間に材料が疲労及び断裂する可能性を実質的に排除可能である。
【0012】
更なる特定の利点は、請求項7に定義されている別の実施例にあり、相対的に緩んだメンブレインスキンが、定義された初期の形状又は予め定義された非使用状態をとることを保証する単純な方法を提供する。更には、弾性的に柔軟な抵抗力を支援又は生成することにより、メンブレインスキンの調節運動に対抗すると共に、メンブレインスキンを予め定義された初期又は非使用形状に回復させることも可能である。或いは、この代わりに、又はこれとの組合せにおいて、ある種の停止要素を選択することにより、最大調節を単純な方式によって制限し、これにより、メンブレインスキンに対する応力を防止又は低減することも可能である。
【0013】
請求項8に定義されている更なる特徴は、メンブレインスキンの弾性的に柔軟な適応性及び復元性に貢献している。少なくとも1つの支持要素は、外部の力を受けたときに、メンブレインスキンに対する損傷のリスクを低減するため、メンブレイン要素の安定性を向上させることも可能である。
【0014】
更なる利点は、請求項9に定義されている実施例であり、このタイプのメンブレインスキンは、その形状の観点において高度な柔軟性を具備すると共に、大きな機械的応力に耐える能力をも有する。具体的には、負荷を受けたとき、且つ、メンブレインの空間的な必須の伸張に関して、このようなメンブレインスキンの断裂又は過剰な伸張のリスクは、最小限であるか又は無視可能である。更には、これらの特徴の結果として良好な断熱効果が得られ、この結果、低温においても、足のための快適な環境をスポーツシューズ内において生成可能である。
【0015】
請求項10に定義されている実施例は有利であり、この理由は、例えば、薄膜状などの相対的に薄いメンブレインスキンの選択にも拘わらず、例えば、雪又は湿気が存在する場合などの厳しい周辺条件下においても、足のための快適であって、且つ、特に、乾いた環境を保証可能であるためである。
【0016】
請求項11に定義されている実施例の結果として、プラスチックによってコーティングされたメンブレインスキンと、同様にプラスチックから製造されたメンブレインスキン用の支持本体は、断裂しない相対的に堅固な接合を結果的にもたらす。具体的には、メンブレインスキン上のプラスチックコーティングとプラスチックから製造された支持本体の間において、堅固な接着接合又は融合を得ることが可能である。
【0017】
請求項12又は13に規定されている特徴により、メンブレイン要素を単純且つ廉価な製造技法によって製造可能である。又、メンブレインスキンは、この場合にも、支持本体に対して結合されるため、これらの特徴の結果として、メンブレインスキンとメンブレイン要素の支持本体の間に、特に耐断裂性に優れ且つ堅固な接続が得られる。
【0018】
請求項14に定義されている実施例によれば、材料の弾性的伸張特性、換言すれば、伸展性を使用することにより、シューズシェルの幅又は容積の対応する変化を得ている。更には、プラスチック、特に、エラストマーに固有のシーリング特性に起因してシーリング機能が得られるため、結果的に、メンブレインスキンの厳密なシーリングが実現される。
【0019】
請求項15に定義されている特徴の結果として、メンブレイン要素とシューズシェルの間に、安定した接続が得られる。また、製造が単純化される。更には、メンブレイン要素が、シェルの外部表面と同一平面上にあるシェルの対応する開口部内に挿入され、且つ、開口部の周りのシェルリングの外部表面上に重ならないか又はこれに装着されない場合に、メンブレイン要素とシェルの間のシーリングを保証することも可能である。
【0020】
請求項16に定義されているように、メンブレイン要素は、下流のプロセスにおいて別個に予め製造され、且つ、この結果、シューズシェルを製造するべく使用されるプラスチック射出成型プロセスにおけるシューズシェルの既製の構成要素を定義しているため、特許請求されたスポーツシューズの製造に使用される製造プロセスが単純化される。更には、メンブレイン要素の周囲部分とスポーツシューズの実際のシェル本体に隣接する遷移又は周辺部分の間に、信頼性の高いシーリングが得られる。
【0021】
最後に、請求項17に定義されている特徴も有利であり、特定の状況下においてユーザーの足に圧力が加わる可能性のあるスポーツシューズの地点において、基本的に堅いプラスチックシェルの幅又は容積をある程度変化させることが可能であり、且つ、この容積の変化により、異なる足の形状又は突出した骨を有する複数のユーザーに対応可能である。メンブレイン要素の楕円又は卵形の周囲の輪郭に起因し、これらの変形ゾーンは、容積又は幅の変化が実際に有利である部分に制限されており、スポーツシューズの残りの部分は、ユーザーの足から、例えば、スキー、ローラー本体、又はランナーなどのスポーツ装置に力を効率的に伝達できるようにするべく、十分に堅く且つ曲がりにくい状態に維持されている。
【0022】
以下、更に明瞭に理解できるように、添付の図面を参照し、本発明について更に詳細に説明することとする。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】スポーツシューズ、具体的には、アルペンスキーシューズであり、前足部シェルが圧縮応力の関数として変化できるようにする少なくとも1つのメンブレイン要素を有する。
【図2】スポーツシューズの別の実施例であり、前足部シェルの内面上に配設された少なくとも1つの異なる設計のメンブレイン要素を有する。
【図3】圧力点を低減するスポーツシューズ用のメンブレイン要素の別の実施例であり、射出成型プラスチックの相対的に堅い外部シェルを有する。
【図4】図3に示されているIV−IV線に沿った断面において観察した図3に示されているメンブレイン要素であり、スポーツシューズのシェル部分が破線によって示されている。
【図5】スポーツシューズのシェル部分内に嵌め込まれたメンブレイン要素の別の実施例を断面において示す概略図である。
【図6】堅いシェルを有するスポーツシューズ用のメンブレイン要素の別の実施例を断面において示す図である。
【図7】スポーツシューズの外部プラスチックシェルの1つの構成要素を構成する圧力点を低減するメンブレイン要素の別の実施例を示す概略断面である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
まず、様々な実施例に記述されている同一の部分は、同一の参照符号及び同一の構成要素名によって表記され、且つ、以下の説明によって実行される開示は、同一の参照符号又は同一の構成要素名を有する同一部分に対する意味の観点において置換可能であることに留意されたい。更には、最上部、底部、側部などの説明を目的として選択される位置は、具体的な説明対象の図面に関係するものであり、従って、別の位置を説明する際には、新しい位置に対する意味の観点において置換可能である。図示及び説明対象の様々な実施例における個々の特徴又は特徴の組合せは、独立した本発明のソリューションとして、又は独自に本発明によって提案されたソリューションとして解釈可能である。
【0025】
図1は、射出成形された相対的に堅いプラスチックの外部シェル2と、外部シェル2の内部に少なくとも部分的に収容された相対的に柔軟な内部シューズ3と、を有する一般的なタイプのスポーツシューズの実施例1を示す。このスポーツシューズ1は、ハイシューズ又はブーツとして設計されている。これは、足の部分を収容するための前足部シェル4と、ユーザーのすね又は脚の下側部分を安定させるための隣接するシューズカフ5と、を有する。通常、スポーツシューズ1は、アルペンスキーブーツ又はツアスキーシューズであり、且つ、一般的には、既知の方式において前足部シェル4とシューズカフ5の間に接続部6を具備し、この接続部の軸は、スポーツシューズ1の内部に挿入される足のくるぶし又はくるぶしの関節と基本的に平行に延長する。但し、ローラースケートシューズ、或いは、インラインスケート又はアイススケートシューズも、相対的に硬く且つ曲がりにくい外部シェルと、快適さ及び性能を改善するべくその内部に少なくとも部分的に収容される内部シューズと、を具備する。
【0026】
一方においては、足をスポーツシューズ1内において堅固に保持することができるようにするべく、且つ、他方においては、スポーツシューズ1の内部への且つこれから外部への足の出し入れを容易にするべく、例えば、少なくとも1つのバックル8及び/又は少なくとも1つのストラップ9によるものなどの少なくとも1つの引張手段7により、その容積を個別に変更及び適合可能である。内部シューズ3が、主に、可能な限り快適に足を包み込むべく設計されているのに対して、外部シェル2は、相対的に硬く且つ曲がりにくいプラスチックから製造されており、且つ、直接的に、そして、ユーザーの足と下の地面又はスポーツ装置の間における可能な限り小さな遅延を伴って、力を伝達するという機能を果たしている。ユーザーの足の上における圧力点を回避するために、シェル2、内部シューズ3、及び足の間における最適な設計を得るべく努力することが必要である。しかしながら、それでもなお、不快な圧力点が、一方においては、不十分なフィットと、他方においては、個々に変化する足の形状と、に起因し、ユーザーの足の上に生じることになる。具体的には、中足骨及びつま先の基部の領域内における骨の突出及び/又はくるぶしの関節の領域内における骨の突出に起因し、不快な圧力がユーザーの足に印加される可能性がある。更には、足の形状は、長時間にわたる応力の作用に伴い、特に、一日の終わりが近づくにつれて、変化し、且つ、通常は、その幅が広くなり、これも、不快な感じに結び付く可能性があることが判明した。
【0027】
1つのシェル形状のみを使用して複数の個々の足の形状を快適に収容することができるようにするべく、形状が変化しない本質的に硬い外部シェル2に、少なくとも1つの弾性的に柔軟な部分10を具備した一般的なスポーツシューズ1を開発した。外部シェル2のこの少なくとも1つの弾性的に柔軟な部分10は、潜在的な圧力点が発生する可能性がある位置に設けられる。具体的には、弾性的な部分10は、前足部シェル4の外側(図1)及び/又は内側(図2)において、好適には、中足指節関節と同じ高さに、配設される。或いは、この代わりに、又はこれとの組合せにおいて、弾性的に柔軟な部分10は、前足部シェル4の甲の領域内(図1又は図2に破線によって示されている部分)に、並びに/或いは、くるぶし又はくるぶしの関節に隣接するようにシューズカフ5内に、提供することも可能である。
【0028】
外部シェル2の弾性的に柔軟な部分10は、圧力を受けた際に内部シューズ3によってユーザーの足の上に生じる不快な圧力点を低減又は防止するように設計されている。外部シェル2の弾性的に柔軟な部分10は、少なくとも1つのメンブレイン要素11の形態において提供されることが特に実際的に有利である。このメンブレイン要素11は、シェル2、具体的には、前足部シェル4及び/又はシューズカフ5の境界又は壁の部分を定義している。図1に一例として示されている実施例においては、このメンブレイン要素11は、前足部シェル4の外側の側壁上の弾性的に柔軟な部分である。図2に一例として示されている実施例においては、類似の設計のメンブレイン要素11が、スポーツシューズ1、具体的には、スキーシューズの前足部シェル4の内側に配設されている。
【0029】
この少なくとも1つのメンブレイン要素11は、シェル2よりも格段に大きな緩みを有し、且つ、メンブレイン要素11は、シェル2のものよりも格段に大きな柔軟性及び形状を変更する能力を有しており、これは、メンブレイン要素11が、シェル2との関係において容易に撓むことができることを意味している。通常では、約3mm、最大では6mmだけ撓む又は動く能力は、長時間にわたって応力が作用した際に発生する足及び足の前部の変形及び幅の増大を効率的に許容するのに十分なものである。従って、メンブレイン要素11は、シェル2が収容可能である容積及び幅を圧縮応力の関数として変化させる手段として設けられている。発生する圧縮応力は、内部シューズ3又はユーザーの足からメンブレイン要素11に対して伝達される。これは、本発明によって提案されるスポーツシューズ1の場合には、徐々に増大する足の幅及び複数の個々に変化する足の幅及び足の形状を許容可能であることを意味している。
【0030】
図1及び図2と関連し、それぞれ、図3及び図4において最良に観察することができるように、メンブレイン要素11は、少なくとも1つのメンブレインスキン12を有し、このメンブレインスキンが、スポーツシューズ1の部分10内における弾性的な撓みに関して応答することができる。このメンブレインスキン12は、シェル2のプラスチックと比較して相対的に緩く、且つ、相対的に容易に撓み且つ変形可能である。
【0031】
高度な柔軟性及び形状を変化させる高度な能力を有するメンブレインスキン12は、薄膜又は布を選択することによって実現可能である。メンブレインスキン12の厚さ13は、通常、1mm未満である。布又は繊維状のメンブレインスキン12の場合には、その厚さ13は、0.5mm未満であってよく、この場合に、メンブレインスキン12は、断裂に対する十分な抵抗力を具備しつつ、高度な柔軟性及び形状を変化させる能力を具備する。
【0032】
本質的に柔らかく且つ相対的に緩いメンブレインスキン12には、好ましくは、支持本体14が設けられており、この支持本体は、メンブレインスキン12を保持し、且つ、メンブレインスキン12用の定められた当初の又は非動作状態の形状を定義する。この観点においては、支持本体14がフレーム状の設計を有し、且つ、メンブレインスキン12が、支持本体14の外側の又は外部に延長するフレーム部分15、16の間に少なくとも延長することが実際的に有利である。これは、メンブレインスキン12が、好ましくは、フレーム状の支持本体上において保持され、且つ、支持本体14の外部延長フレーム部分15、16に対してメンブレイン状の構成において装着されることを意味する。メンブレインスキン12は、張力が印加された状態において支持本体14上に配設可能であり、或いは、この代わりに、相対的に緩んだ構成において、即ち、固有の張力印加を伴うことなしに、支持本体14に、具体的には、そのフレーム部分15、16に固定することも可能である。換言すれば、メンブレインスキン12は、相対的に緩んだ構成において、具体的には、支持本体14の外部フレーム部分15、16の間に余分な材料が存在する状態において、延長すると共に/又は、弾性的に伸張可能である。従って、緩みと弾性的な伸張能力の組合せを有するメンブレインスキン12を選定可能である。具体的には、メンブレインスキン12の動きの初期段階においては、長さ方向又は幅方向において緩み又は余分な材料を使用可能であり、且つ、メンブレイン12の動き20の後続する段階においては、メンブレインスキン12の材料の弾性を使用してスポーツシューズ1の内部の可変な幅又は容積を得ることが可能である。
【0033】
それぞれ、図5及び図6に示されている有利な一実施例の場合には、メンブレインスキン12は、少なくとも1つの伸張襞17を具備し、この伸張襞により、メンブレインスキン12は、支持本体14及びシェル12との関係において動くことができるように、装着される。又、メンブレインスキン12用の支持本体14は、図5において観察することができるように、シェル2と一体の部分であってもよい。具体的には、支持本体14は、周辺部分18、具体的には、メンブレイン要素11と本質的に合致するシェル2の開口部19の周りを周方向に延長する周辺部分18の形態において提供可能である。
【0034】
断面において観察した際に、上反りする(図5)又は波打つ(図6)ように、メンブレインスキン12を支持本体14の対向して配置されたフレーム部分15、16又はシェル2に対して固定した場合に、メンブレインスキン12又はメンブレイン要素11の十分な変位距離20を適切に実現可能である。換言すれば、この形状又は余分な材料の長さは、メンブレインスキン12の伸張時の長さが、対向して配置されたフレーム部分15、16の間又はシェル2の開口部19の対向して配置された境界エッジ22の間のクリアランス幅21を上回っていることを意味している。具体的には、メンブレインスキン12内に少なくとも1つの上反り部分又は少なくとも1つの伸張襞17を提供することにより、メンブレインスキン12が、メンブレインスキン12に大きな応力を作用させることなしに、具体的には、メンブレインスキン12を弾性的に伸張させることなしに、シェル2との関係において、即ち、一体型の又は構造的に別個の支持本体14との関係において、非常に容易に動くことができる。
【0035】
別の有利な実施例によれば、少なくとも1つのフレーム部分15、16上に、メンブレインスキン12用の少なくとも1つの支持要素23、24が備わる。この少なくとも1つの支持要素23、24は、支持本体14との関係における又はシェル2との関係におけるメンブレインスキン12の動きに対抗するための弾性的に柔軟な抵抗力を提供しており、且つ、少なくとも1つの支持要素23がメンブレイン要素11又はメンブレインスキン12の変位距離20を制限する。図3及び図4に示されている実施例の場合には、少なくとも1つの支持要素23、24は、図示されている初期の又は非動作状態の位置に既にあってメンブレインスキン12を支持しており、且つ、従って、少なくとも1つの支持要素23、24がメンブレインスキン12の変位距離20内において弾性的に柔軟な抵抗力を提供する。これとは対照的に、図5に示されている実施例の少なくとも1つの支持要素23、24は、外側に撓むその能力が制限されるように、メンブレインスキン12又はメンブレイン要素11の変位距離を制限している。これは、メンブレインスキン12及びメンブレイン要素11の全体が過剰な歪又は損傷を経験することを確実に防止する。又、メンブレインスキン12との関係における少なくとも1つの支持要素23、24の停止−制限の効果及び弾性支持の効果の組合せを選択することも可能であろう。
【0036】
少なくとも1つの支持要素23、24は、一例として、図2に概略的に示されているように、メンブレイン要素11の対向して配置されたフレーム部分15、16の間に連続的に延長可能である。支持本体14との関連における個々の支持要素23、24は、格子状又はグリル状の構造を定義しており、この構造は、支持を提供し、且つ、従って、一方においては、メンブレインスキン12の過剰な歪を防止し、且つ、他方においては、スポーツシューズ1が外部圧力又は衝撃力に起因して尖った又は鋭い物体に接触した際にメンブレインスキン12が損傷するリスクを小さくする。
【0037】
また、メンブレインスキン12用の少なくとも1つの支持要素23、24は、支持本体14の少なくとも1つのフレーム部分15、16から又はメンブレイン要素11の周辺部分18から、舌状又は指状の形態において、中央領域に向かう方向に又はメンブレインスキン12又は支持本体14の中央に向かう方向に、延長するように、設計可能である。舌状又は指状の設計に基づいたメンブレインスキン用の支持要素23、24が、一例として図3に示されており、図5には、繊維状又はフランジ状の支持要素23、24が、シェルの開口部の周り又はメンブレイン要素11用の開口部19の周りに配設されており、且つ、これらは、過剰な歪又は有害な大きな変位距離20を防止する停止規制部を主に定義している。
【0038】
メンブレインスキン12は、押し出し又は射出成型された層であってよく、且つ、熱変形可能な又はエラストマープラスチックから製造可能である。任意選択により、メンブレインスキン12は、補強層又は網、格子、並びに/或いは、その他の補強手段を内蔵することも可能である。
【0039】
有利な一実施例によれば、メンブレインスキン12は、天然又は人工糸、或いは、天然及び人工糸の組合せから製造された織物25の形態で設けられる。従って、織物25は、一方においては、高度な柔軟性と、そして、他方においては、断裂に対する大きな抵抗力を得るべく、プラスチック糸及び/又はカーボンファイバを内蔵可能である。図7において最良に観察することができるように、メンブレインスキン12、具体的には、対応する織物25には、ガス不透過性及び/又は液体不透過性のコーティング26が設けられる。このコーティング26は、メンブレインスキン12又は織物25の少なくとも1つの平坦な面27上に、熱変形可能又はエラストマープラスチックから製造可能である。コーティング26は、一方においては、外部からの湿気の侵入を防止するべくシューズの内部をシーリングしている。このタイプのスポーツシューズ1は、しばしば、雪又は濡れた状態において使用されるため、このガス不透過性又は液体不透過性のコーティング26は、織物25の形態で備わるメンブレインスキン12の場合には、特に実用的である。
【0040】
熱変形可能なプラスチックのコーティング26を備え、且つ、これを支持本体14又はフレーム部分15、16と対向するメンブレインスキン12の平坦な面27に適用することが、特に実際的に有利である。同様に、プラスチックのコーティング26は、舌状又は繊維状の支持要素23、24に最も近接して位置したメンブレインスキン12の平坦な面27に対して適用することが実際的に有利である。コーティング26は、織物のメンブレインスキン12の少なくとも1つの平坦な面27のその表面全体にわたって噴霧又はコーティングすることにより、適用可能である。メンブレインスキン12のシーリング機能の改善に加えて、メンブレインスキン12とメンブレインスキン12用のプラスチックの支持本体14の間における改善された接合を得ることも可能である。具体的には、プラスチック射出成型プロセスにより、メンブレインスキン12及び支持本体14を互いに接着接合可能であり、この場合には、プラスチックコーティング26により、メンブレインスキン12の少なくとも1つの平坦な面27上において、これらの要素の間における特に堅固であって且つ断裂抵抗力を有する接合が生成される。この結果、プラスチック射出成型プロセスにより、適切に薄いメンブレインスキン12上に、任意選択により、少なくとも1つの繊維状又は指状の支持要素23、24と共に、フレーム状の支持本体14を射出成型するための極めて簡単な方法が得られる。プラスチックコーティング26と、支持本体14又は支持要素23、24のプラスチックは、少なくとも部分的に互いに溶け合い、これらのプラスチックの溶解を引き起こし、これにより、メンブレイン要素11の安定性を更に増大させる。プラスチック射出成型プロセスにより、コーティングされたメンブレインスキン12並びに支持本体14及びその支持要素23、24が、いわば、互いに接続される。
【0041】
また、少なくとも1つの支持要素23、24が、舌状パターン又は指状パターンにおいて、コーティング済みのメンブレインスキン12の中央領域に向かう方向に延長している場合には、更なる安定性を実現可能である。これは、具体的には、図7において最良に観察することができるように、メンブレインスキン12が、望ましくない断裂を伴うことなしに、少なくとも1つの支持要素23、24又は外部フレーム部分15上において保持されることを保証する。
【0042】
従って、メンブレインスキン12は、任意選択により、シーリングメンブレインの形態で備えることができる。この場合には、メンブレインスキン12は、好適には、プラスチック、特に、エラストマーの弾性的に伸張可能且つ反発性の層の形態で備わる。
【0043】
図4と関連し、図3において最良に観察することができるように、メンブレイン要素11上における少なくとも1つのフランジ状の周辺部分28、具体的には、外部フレーム部分15の周りに延長するフランジ状の周辺部分28を備えることが実際的に有利であり、この周辺部分28は、メンブレイン要素11に対応するシェル2の開口部19を備えるべく、周辺部分18に接合される。従って、断面において観察されるように、支持本体14又は支持本体14の少なくとも1つの外部フレーム部分15、16は、L字形の輪郭を断面において具備可能である。
【0044】
また、それぞれ、図3、図4、及び図7において最良に観察することができるように、メンブレイン要素11は、既製の構成要素であることが特に有利である。この場合には、既製の構成要素の形態を有するメンブレイン要素11は、図4、図6、又は図7との関連において図1、図2に示されているように、スポーツシューズ1を製造する過程において、シェル2のプラスチックの特定部分の周りに射出される。これは、シェル2の内側及び/又は外側に前述のタイプのメンブレイン要素11を具備するスポーツシューズ1を製造する簡単な方法を提供する。このようなメンブレイン要素11は、好ましくは、中足骨又はつま先の骨の基部の領域内に(図1、図2)、並びに/或いは、くるぶし又はくるぶしの関節の領域内に、配設される。
【0045】
図1、図2に破線で示された部分10によって示されているように、対応するメンブレイン要素11は、スポーツシューズ1の内部への及びこれから外部への足の出し入れを容易にするべく、足の甲の領域内に備えることも可能である。或いは、この代わりに、又はこれとの組合せにおいて、足の更なる骨の突起が同様に存在していることから、シューズ内部の舟状骨の領域内に(図2)、並びに/或いは、踵の領域内に(図1、図2)、柔軟な部分10を更に同様に備えることも可能である。
【0046】
伸張及び効果の観点から、別の有利な実施例は、図1〜図3に一例として概略的に示されているように、メンブレイン要素11が楕円又は卵形の輪郭を具備するというものである。
【0047】
これらの例示された実施例は、スポーツシューズ1及びメンブレイン要素11の可能な変形を表すものであり、且つ、本発明は、具体的に示された変形にのみ限定されるものではなく、且つ、この代わりに、個々の変形を異なる組合せにおいて互いに使用することも可能であり、且つ、これらの可能な変形は、開示された技術的教示内容に鑑み、当業者が想起可能であることをこの段階において指摘しておきたい。従って、説明及び図示された変形の個々の詳細を組み合わせることによって得ることができるすべての想起可能な変形が可能であり、且つ、これらは、本発明の範囲内に属する。
【0048】
また、最後に、スポーツシューズ1及びメンブレイン要素11を更に明瞭に理解することができるようにするべく、これら及びこれらの構成部品は、ある程度、不正確な縮尺で、且つ/又は、拡大された縮尺で、且つ/又は、縮小された縮尺で図示されていることを指摘しておきたい。
【0049】
これらの独立した本発明のソリューションの基礎をなす目的については、以上の説明において見出すことが可能である。
【0050】
特に、図1、図2、図3、図4、図5、図6、及び図7に示されている主題の個々の実施例は、本発明によって提案される独立したソリューションを独自に構成している。目的と本発明によって提案される関連したソリューションについては、これらの図面の詳細な説明において見出すことが可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 スポーツシューズ
2 シェル
3 内部シューズ
4 前足部シェル
5 シューズカフ
6 接続部
7 引張手段
8 バックル
9 ストラップ
10 部分
11 メンブレイン要素
12 メンブレインスキン
13 厚さ
14 支持本体
15 フレーム部分
16 フレーム部分
17 伸張襞
18 周辺部分
19 開口部
20 変位距離
21 クリアランス幅
22 境界エッジ
23 支持要素
24 支持要素
25 織物
26 コーティング
27 平坦な面
28 フランジ状の周辺部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
射出成型プラスチックの外部シェル(2)を有するスポーツシューズ(1)であって、
足の前側部分を収容する前足部シェル(4)と、
ユーザーの脚の下側部分を安定させる隣接するシューズカフ(5)と、を有し、
相対的に柔軟な内部シューズ(3)がシェル(2)の内部に少なくとも部分的に収容され、且つ、圧縮応力を受けた際にユーザーの足の上に生じる内部シューズ(3)による圧力点を、低減する手段として設けられる少なくとも1つの弾性的に柔軟な部分(10)が外部シェル(2)に備わり、
弾性的に柔軟な部分(10)が、緩み又はシェル(2)の周囲部分に対する撓みにより、シェル(2)が収容可能である容積又は幅を圧縮負荷の関数として変化するように設けられた少なくとも1つのメンブレイン要素(11)の形態で備わることを特徴とするスポーツシューズ。
【請求項2】
メンブレイン要素(11)は、メンブレインスキン(12)と、メンブレインスキン(12)用の支持本体(14)と、を有することを特徴とする請求項1記載のスポーツシューズ。
【請求項3】
支持本体(14)はフレーム型であり、メンブレインスキン(12)は支持本体(14)のフレーム部分(15、16)の間に延長することを特徴とする請求項2記載のスポーツシューズ。
【請求項4】
メンブレインスキン(12)は、支持本体(14)のフレーム部分(15、16)の間において緩んで延長すると共に/又は弾性的に伸張可能であることを特徴とする請求項3記載のスポーツシューズ。
【請求項5】
メンブレインスキン(12)は、少なくとも1つの伸張襞(17)を具備し、伸張襞を利用して、メンブレインスキン(12)は、支持本体(14)との関係において動くことができるように取り付けられることを特徴とする請求項2記載のスポーツシューズ。
【請求項6】
メンブレインスキン(12)は、断面視、上反るか又は波打って、支持本体(14)の対向して配置されたフレーム部分(15、16)に取り付けられ、メンブレインスキン(12)の伸張時の長さは、対向して配置されたフレーム部分(15、16)の間のクリアランス幅(21)を上回ることを特徴とする請求項2記載のスポーツシューズ。
【請求項7】
少なくとも1つのフレーム部分(15、16)上には、メンブレインスキン(12)用の少なくとも1つの支持要素(23、24)が備わり、支持要素は、支持本体(14)との関係におけるメンブレインスキン(12)の動きに対する弾性的に柔軟な抵抗力を提供し、及び/又はメンブレインスキン(12)の変位距離(20)を制限するための抵抗力を提供することを特徴とする請求項3記載のスポーツシューズ。
【請求項8】
少なくとも1つの支持要素(23、24)は、対向して配置されたフレーム部分(15、16)の間に連続的に延長するか、又は支持本体(14)の中央領域に向かう方向において舌状パターン又は指状パターンで少なくとも1つのフレーム部分(15、16)から外に延長することを特徴とする請求項7記載のスポーツシューズ。
【請求項9】
メンブレインスキン(12)は、天然又は人工糸から製造された織物(25)の形態で備わることを特徴とする請求項2記載のスポーツシューズ。
【請求項10】
メンブレインスキン(12)は、ガス不透過性及び/又は液体不透過性のコーティング(26)を有することを特徴とする請求項2記載のスポーツシューズ。
【請求項11】
コーティング(26)は、樹脂であり、フレーム部分(15、16)に対向する平坦な面(27)上に配設されるか、又は少なくとも1つの舌状又は繊維状の支持要素(23、24)に最も近接して位置するメンブレインスキン(12)の平坦な面(27)に適用されることを特徴とする請求項10記載のスポーツシューズ。
【請求項12】
メンブレインスキン(12)は、薄膜であり、樹脂射出成型プロセスによって支持本体(14)に接着接合される少なくとも1つの樹脂又は繊維層によって形成されることを特徴とする請求項2記載のスポーツシューズ。
【請求項13】
支持本体(14)は、メンブレインスキン(12)の平坦な面(27)上に射出されることを特徴とする請求項12記載のスポーツシューズ。
【請求項14】
メンブレインスキン(12)は、シーリングメンブレインの形態で備わり、樹脂、特にエラストマーの弾性的に伸張可能且つ反発性の層であることを特徴とする請求項2記載のスポーツシューズ。
【請求項15】
メンブレイン要素(11)は、シェル(2)の対応する開口部(19)の周りの周辺部分に接合するための少なくとも1つのフランジ状の周辺部分(28)を具備することを特徴とする請求項1記載のスポーツシューズ。
【請求項16】
メンブレイン要素(11)は、既製の構成要素であり、既製の構成要素は、樹脂からスポーツシューズ(1)を製造するプロセスにおいて、シェル(2)の樹脂の特定部分の周りに射出されることを特徴とする請求項1記載のスポーツシューズ。
【請求項17】
メンブレイン要素(11)は、細長く、特に楕円又は卵形を有し、中足骨又はつま先の骨の基部の領域内及び/又はくるぶし又はくるぶしの関節の領域内において、シェル(2)の内側及び/又は外側に配設されることを特徴とする請求項1記載のスポーツシューズ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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