説明

屋外設置型発電装置

【課題】粉雪等の雪が外気取込口から蛇行曲走通路内に侵入したとしても、雪が蛇行曲走通路内に残留することを抑制させるのに有利な屋外設置型発電装置を提供する
【解決手段】装置は、発電室10をもつと共に屋外に設置されるハウジング1と、エンジン20または燃料電池28で形成された発電源2と、ハウジング1の発電室10の上方に位置するようにハウジング1内に設けられ、ハウジング1の側壁14に開口すると共に外気をハウジング1内に取り込む外気取込口200と、外気取込口200と発電室10とを連通させると共に外気取込口200から発電室10に向けて外気を進行させつつ高さ方向に沿って蛇行させる蛇行曲走通路300とをもつ吸気部100と、蛇行曲走通路300に設けられた排水口500と、熱を蛇行曲走通路300に伝熱させる温液タンク600とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は屋外設置型発電装置に関し、特に吹雪が多い寒冷地や冬季における使用に適する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、吸気口、換気ファン及び排気通路を一体とした筐体とし、排気通路に勾配をつけ、雨水が侵入したとしても、その勾配を伝って機外へ排出される構造をもつ屋外設置パワーコンデイショナを開示する。吸気口はハウジングの底面において接地面に対面するように形成されている。特許文献2は、燃料電池を収納する内壁体とそれを取り囲むように外壁体を形成し、外壁体の外部開口部と内外壁との連通部分に段差を設けて雨水侵入防止を図る構造をもつ燃料電池ケースを開示する。特許文献3は、パッケージの天井面に吸気取入口を設け、システムが放出する排気熱にてパッケージの天井面を暖め、積雪によるシステム吸気量の低下を防止する燃料電池システムを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−357374号公報
【特許文献2】特開2008−108451公報
【特許文献3】特開2009−76286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した特許文献1に係る技術によれば、吸気口はハウジングの底面に開口しているため、雨水がハウジング内に侵入するのは、ハウジングの側面に形成されている排気口からである。更に、粉雪等の雪がハウジング内に侵入することに対する防止手段が明記されていない。更に、外気を導入する吸気口は、ハウジングの底面に形成されているため、屋外に設置されるパッケージの設置状況によっては、積雪による吸気口の閉塞が解消されていない。更に、特許文献2に係る技術によれば、外気導入口は当該パッケージの側壁の下部に配置されており、特許文献1と同様に、積雪によって外気導入口が閉塞されるおそれがある。特許文献3に係る技術によれば、パッケージの天井面に吸気口が形成されているため、吸気口を有する天井面には融雪効果は期待できる。しかし暴風を伴った横からハウジング内に侵入する雪に対し、その防衛手段が無く、吸気口に入った雪を除去する構造については、記載がない。
【0005】
上記したような特許文献1〜3に係る技術によれば、粉雪等の雪が外気取込口からハウジング内に侵入することに対する防御構造としては、必ずしも充分ではない。
【0006】
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、外気の天候条件によって、横殴りの風等の影響で、外気の粉雪等の雪がハウジングの外気取込口からハウジング内に侵入したとしても、粉雪等の雪が蛇行曲走通路内に残留することを抑制させるのに有利な屋外設置型発電装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る屋外設置型発電装置は、(i)発電室をもつと共に屋外に設置されるハウジングと、(ii)ハウジングの発電室に収容され発電機を駆動させるエンジン、または、燃料および酸化剤で発電する燃料電池で形成された発電源と、(iii)ハウジングの発電源の上方に位置するようにハウジング内に設けられ、ハウジングの側壁に開口すると共に外気をハウジング内に取り込む外気取込口と、外気取込口と発電室とを連通させると共に外気取込口から発電室に向けて外気を進行させつつ蛇行させる蛇行曲走通路とをもつ吸気部と、(iv)蛇行曲走通路に設けられ蛇行曲走通路に残留する雪が融解して形成された液相状の水を蛇行曲走通路外に排出させる排水口とを具備する。
【0008】
天候条件が厳しいときには、横殴りの風の影響等で、粉雪等の雪が外気取込口からハウジング内の蛇行曲走通路に侵入するおそれがある。蛇行曲走通路は、ハウジングの外気取込口から発電室に向けて高さ方向に沿って蛇行して形成されており、ハウジングの外気取込口から取り込んだ外気を進行させつつ沿って蛇行させて発電室に供給させる。このため粉雪等の雪がハウジングの外気取込口から蛇行曲走通路に侵入したとしても、蛇行曲走通路を形成する壁に粉雪等の雪が衝突する頻度が高くなる。従って、ハウジングの外気取込口から蛇行曲走通路の更なる下流領域に侵入することが抑制される。この場合、粉雪等の雪を発電室内に侵入させることなく、蛇行曲走通路に残留させることができる。
【0009】
発電源が作動している限り、発電室の温度は外気温度よりも高い。このため、上記したように蛇行曲走通路内に残留した粉雪等の雪は、発電室からの伝熱により、更には、発電源からの伝熱により次第に融解されて液相水となり、重力作用により流下する液相水として排水口から蛇行曲走通路外に排出される。このように蛇行曲走通路内に残留した粉雪等の雪の融解が発電室の上流において促進される。従って、粉雪等の雪がハウジングの外気取込口からハウジング内の蛇行曲走通路内に侵入したとしても、雪等の氷結が抑制され、雪が蛇行曲走通路において長期にわたり残留することが抑制され、液相条の水として排水口から蛇行曲走通路の外部へと排出される。
【0010】
殊に本発明によれば、蛇行曲走通路は蛇行しているため、外気取込口から蛇行曲走通路内に進入した空気が蛇行曲走通路を通過する流速は抑制される。このため、発電室や発電源の熱を蛇行曲走通路に伝達させる熱伝達時間が確保される。従って、外気取込口から蛇行曲走通路内に進入した空気を暖め易い。この場合、外気取込口から蛇行曲走通路内に進入した空気に含まれている粉雪等の雪を融解させて液相状の水とさせるのに有利である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、粉雪等の雪がハウジングの外気取込口からハウジング内に侵入したとしても粉雪等の雪が残留することを抑制させるのに有利となる。従って、粉雪等の雪がハウジング内に侵入して氷結することが抑制される。この場合、発電室に収容されている発電源や部材や部品の耐久性の向上、長寿命化の向上に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態1に係り、ハウジングの内部構造を示す図である。
【図2】実施形態1に係り、ハウジングに設けられている吸着部の構造を示す断面図である。
【図3】実施形態1に係り、ハウジングに設けられている吸着部および温液タンクの構造を模式的に示す断面図(発電室内のエンジンおよび発電機は図略)である。
【図4】実施形態1に係り、ハウジングに設けられている吸着部を分解して示す斜視図である。
【図5】他の実施形態に係り、ハウジングに設けられている吸着部の構造を示す断面図である。
【図6】別の実施形態に係り、ハウジングに設けられている吸着部の構造を示す断面図である。
【図7】更に別の実施形態に係り、ハウジングに設けられている吸着部の構造を示す断面図である。
【図8】異なる実施形態に係り、ハウジングに設けられている排気構造を分解して示す斜視図である。
【図9】異なる実施形態に係り、排気構造の排気ダクトを分解して示す斜視図である。
【図10】異なる実施形態に係り、排気構造を拡大して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
発電源が作動するときに発生する熱により昇温される熱供給部がハウジング内に設けられていることが好ましい。蛇行曲走通路に伝熱可能に設けられていることが好ましい。熱供給部は、蛇行曲走通路に隣設またはほぼ隣設されていることが好ましい。蛇行曲走通路に隣設するように温液タンクが熱供給部として設けられていることが好ましい。温液タンクは、エンジンまたは燃料電池が作動するときに発生する熱を温液として貯留すると共に、蛇行曲走通路内に侵入した雪を融解させる熱を蛇行曲走通路に伝熱させる。温液タンクは、ユーザが給湯や暖房等において使用する温液を溜めるタンクでも良いし、発電源がエンジン付きである場合には、エンジン冷却水自体を溜めるタンクでも良いし、発電源が燃料電池である場合には、燃料電池の冷却水を溜めるタンクでも良い。要するに暖かい温液(温液)を溜めるタンクであれば良い。温液タンクは温水タンクが好ましい。また熱供給部としては、エンジンから排出される高温の排気ガスが放出される排気管でも良いし、作動中の発電機からの放熱で暖められる放熱部としても良いし、発電源が燃料電池である場合には、作動中の燃料電池からの熱で暖められる放熱部でも良いし、燃料原料をアノードガスに改質させる改質器が設けられているときには、改質器の改質反応に関係する熱を放出させる放熱部としても良い。
【0014】
発電源は、ハウジングの発電室に収容されており、発電機を駆動させるエンジンで形成されていても良いし、燃料および酸化剤で発電する燃料電池で形成されていても良い。吸気部は、エンジンや燃料電池を作動させるための空気を発電室に吸い込むものである。吸気部は、ハウジングの発電室の上方に位置するように、ハウジング内に設けられている。吸気部は、ハウジングの側壁に開口すると共に外気をハウジング内に取り込む外気取込口と、外気取込口と発電室とを連通させると共に外気取込口から発電室に向けて外気を進行させつつ蛇行させる蛇行曲走通路とをもつ。粉雪等の侵入を抑制させるためには、蛇行曲走通路は、外気を上方向および下方向に複数回曲走させる縦通路構造が好ましい。
【0015】
排水口は、蛇行曲走通路に残留する水分を蛇行曲走通路外に排出させる開口であり、蛇行曲走通路に設けられている。温液タンクは、エンジンまたは燃料電池が作動するときに発生する熱を温液として貯留する。蛇行曲走通路内に侵入した雪を融解させる熱を温液タンクから蛇行曲走通路に向けて伝熱させることができるように、温液タンクおよび蛇行曲走通路は互いに隣設されている。
【0016】
発電装置で使用する電気機器またはこれを冷却させるヒートシンクが、蛇行曲走通路の下流域(排水口よりも下流)に設けられていることが好ましい。蛇行曲走通路のうち排水口よりも下流では、侵入した雪は既に融解されている確率が高い。従って、粉雪等の雪がヒートシンクに接触することが抑制される。このため本発明装置の使用期間が長期にわたったとしても、雪に起因するヒートシンクの腐食が抑制され、ヒートシンクの性能を長期にわたり良好に維持できる。電気機器は電子機器を含む意味であり、制御基板が例示される。制御基板は、例えば、発電機や燃料電池が発電した電力を交流または直流に変換させる電力変換装置を有することができる。蛇行曲走通路の内壁面には、吸音材料で形成された吸音層が設けられていることが好ましい。吸音層は、発電室においてエンジン、発電機、燃料電池等が発生する作動音が外気取込口から外気に放出されることを抑制するものである。必要に応じて、吸音層のうち蛇行曲走通路に対面する部分は、吸水性、親水性または撥水性を有することができる。好ましくは、温液タンクと蛇行曲走通路との間には、伝熱層が設けられている。この場合、温液タンクの熱を蛇行曲走通路に効率よく伝達でき、蛇行曲走通路に残留する雪の融解に有利である。
【0017】
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態を図1〜図4を参照して説明する。屋外設置型の発電装置は屋外に設置されるものであり、吹雪が多い寒冷地または冬季に適するタイプであり、エンジン20で発電機22を駆動させて発電させると共に、エンジン20からの排熱を温液として利用する発電装置に使用される。この発電装置は、図1に示すように、エンジンルームである発電室10を下部に有する角箱形状をなすハウジング1と、ハウジング11の発電室10に設けられた発電源2と、発電室10の上方となるようにハウジング1に設けられた吸気部100と、発電室10の空気(エンジンの排ガス等)を排気ガスとして排出する排気部4とを有する。ハウジング1は、接地面FBに立設された側壁としての外装パネル12,14を有する。外装パネル14は、外気に連通する外気取込口200を有する。外装パネル12は、外気に連通する排気口8を有する。排気口8は複数の開口80で形成されている。
【0018】
図2は、ハウジング1に据え付けられている吸気部100を示す。吸気部100は、外気を発電室10に供給させるものである。吸気部100は、ハウジング1の外装パネル14(側壁)に開口すると共に外気をハウジング1内に取り込む外気取込口200と、外気取込口200と発電室10とを連通させると共に外気取込口200から発電室10に向けて外気を進行させつつ高さ方向(矢印HA方向)に沿って蛇行させる蛇行曲走通路300とをもつ。図3に示すように、外気取込口200は、ハウジング1の外装パネル14の上部においてこれの側方に向けて開口する第1外気取込口200fと、ハウジング1の背面1rにおいて背面側方に開口する第2外気取込口200sとで形成されている。第1外気取込口200f、第2外気取込口200sは横方向に延設されており、カバー部200mを有する。第2外気取込口200sは、第1上向き通路301のみに連通し、第2方向変換通路306等には繋がっていないことが好ましい。なお、発電装置の設置時には、一般的には、第1外気取込口200fを有する外装パネル14が建物や壁から離間すると共に、ハウジング1の背面1rが建物や壁に対面しつつ接近するように、ハウジング1は設置される。ここで、突風が第1外気取込口200fからハウジング1内に過剰に侵入するとき、ハウジング1内の静圧が過剰に増加するおそれがあるが、第2外気取込口200sはハウジング1内の過剰の静圧を外気に逃がす機能を果たすことができる。なお、外気取込口200を有する吸気部100は、ハウジング1において最上部に設けられているため、積雪量が増加したとしても、外気取込口200が積雪に埋設されることが抑制され易い。
【0019】
図2に示すように、蛇行曲走通路300は高さ方向(矢印HA方向)において通路を複数回蛇行させたラビリンス構造とされている。蛇行曲走通路300は、外装パネルの外気取込口200に対面するように連通する第1上向き通路301と、第1上向き通路301の先端から横方向に延びる第1横向き通路302と、第1横向き通路302の先端から下向きに延びる第1下向き通路303と、第1下向き通路303の先端(下端)から延設され空気の流れ方向を下向きからUターンさせて上向きに変換させる第1方向変換通路304と、第1方向変換通路304から第2上向きに延びる第2上向き通路305と、第2上向き通路305の先端(上端)において上向きからUターンさせて下向きに方向変換させるための第2方向変換通路306と、第2方向変換通路306から下向きに発電室10に向けて延びる第2下向き通路307とを有する。このような縦型のラビリンス構造をもつ蛇行曲走通路300では、大きな空洞状ではなく、流路が曲成されつつ複数に仕切られているため、蛇行曲走通路300内に侵入した粉雪等の過剰浮遊が抑制される。
【0020】
図2に示すように、蛇行曲走通路300は、壁300a,300b,300c,300c,300d,300e,300f,300g,300h,300i,300kおよび壁300n等で、ラビリンス通路状に区画されている。蛇行曲走通路300を形成する壁300a〜壁300,壁300nには、吸音性をもつ多孔質性材料(例えば発泡ウレタン樹脂等の発泡体)で形成された内張層350が内張されている。これにより発電室10が駆動するエンジン20および発電機22等の駆動音が外気取込口200から外気に漏れることが抑制されている。発電室10からの伝熱性を考慮すると、壁300kは内張層が積層されていないことが好ましい。この場合、ハウジング1内への雪の侵入が激しいときであっても、壁300kの排水口500付近の氷結抑制に有利となり、排水性が確保される。但しこれに限定されず、壁300kに内張層が積層されていても良い。
【0021】
図2に示すように、第1上向き通路301と第1横向き通路302との境界領域には、ひさし形状をなす返し部400が突出するように設けられている。返し部400は、外気取込口200を有する外装パネル14に対向する立設状態の壁300bの上端から横方向に沿って、即ち、蛇行曲走通路300を流れる空気の流れ方向に対して交差する方向に沿って、外装パネル14に向けて、突出している。天候条件等によっては、横殴りの風が強く、ハウジング1の外気取込口200(第1外気取込口200f)から第1上向き通路301内に粉雪等の雪や雨水が外気と共に矢印E1方向に侵入するおそれがある。このような場合であっても、外気取込口200(第1外気取込口200f)に直接的に対向するように立壁状の壁300bがストッパ壁として設けられている。このため、外気取込口200(第1外気取込口200f)から第1上向き通路301内に侵入した雪が壁300bに衝突する。このため、雪や雨水のそれ以上の侵入が抑制される。
【0022】
更に、図2から理解できるように、粉雪等の雪は、第1上向き通路301から第1横向き通路302に向かおうとしても、雪は、第1上向き通路301から第1横向き通路302に向かう直前に、邪魔板部材として機能する突起状の返し部400に衝突する確率が高くなる。このため、雪がそれ以上侵入することが更に抑制される。立壁状の壁300や返し部400に衝突して返された雪等は、外気取込口200(第1外気取込口200f)に指向する傾斜状の壁300aに残留するおそれがある。ここで、傾斜状の壁300aの下方の空間300xは、蛇行曲走通路300の一部を形成するため、温液タンクとして機能する温水タンク600や発電室10の熱の影響を受ける。ここで、傾斜状の壁300aは、外気取込口200(第1外気取込口200f)に向かうにつれて下降するように傾斜している。このため、傾斜状の壁300aの上面に存在する雪等を融解させて、外気取込口200(第1外気取込口200f)から外方に向けて、重力を利用して矢印K1方向に流下させることを期待できる。
【0023】
図4に示すように、壁300cおよび壁300dは仕切部材410を形成する。壁300hは天井カバー420を形成する。壁300aおよび壁300bは風当て部材430を形成する。壁300i,300n等は吸気部100の本体部材440を形成する。
【0024】
図2に示すように、排水口500は、蛇行曲走通路300の途中領域の底部において、即ち、第1方向変換通路304において設けられている。排水口500は、蛇行曲走通路300に残留する液相状の水を蛇行曲走通路300の外に自然に流下させてドレン部510に排出させるための開口である。
【0025】
温水タンク600は家庭用または業務用として使用される温水を溜めるタンクであり、図略の給湯配管により給湯装置(例えば暖房装置、台所、風呂)に供給される。温水タンク600は角箱形状をなしており、壁面600〜606を有する。温水タンク600の側面として機能する壁面602は、蛇行曲走通路300の第1下向き通路303に対して対面するように壁300iを介して隣設されている。温水タンク600の壁面602は蛇行曲走通路300に伝熱させる。発電装置の設置時には、エンジン20が作動するときに発生する熱は、温水タンク600に温水として貯留されて蓄熱される。図2に示すように、エンジン20には、エンジン20を冷却させるためのエンジン冷却水循環手段800が設けられている。エンジン冷却水循環手段800は、エンジン20の排熱で加熱されたエンジン冷却水を循環させるためのエンドレス状の循環通路801と、循環通路801に設けられたポンプ802(エンジン冷却水搬送源)と、熱交換機能をもつ伝熱部803とをもつ。
【0026】
また図2に示すように、温水タンク通路650が設けられている。温水タンク通路650は、エンジン20の排熱で加熱されたエンジン冷却水によって加熱されるものである。温水タンク通路650は、温水タンク600の上側の入口600iおよび下側の出口600pに繋がるエンドレス状の循環通路610と、ポンプ630(冷却水搬送源)と伝熱部640とをもつ。伝熱部640および伝熱部803は、熱交換器670を形成している。この熱交換器670は、エンジン冷却水循環手段800の循環通路801を流れる高温のエンジン冷却水の熱を、温水タンク通路650の水に伝達させて温水を形成する。その温水は温水タンク600の出口600pから取り出されて入口600iに供給されるため、温水タンク600に温水として蓄熱される。一般的には、温水タンク600の温水は35〜80℃となることが好ましい。
【0027】
図2から理解できるように、温水タンク600および蛇行曲走通路300は互いに対向するように隣設されている。このため温水タンク600の熱は、蛇行曲走通路300のうち第1下向き通路303(排水口500よりも上流に位置する)に壁300iを介して伝達される。熱の伝達は、熱伝導および熱輻射を含む。よって、蛇行曲走通路300内に侵入した粉雪等の雪を融解させる熱が、温水タンク600から第1下向き通路303に伝熱され、更に蛇行曲走通路300の全体に伝熱される。またエンジン20が駆動しているときには、発電室10はエンジン20から放熱されるため、発電室10も加熱されている。発電室10の熱は壁300k等を介して蛇行曲走通路300(発電室10の上方)、特に第1方向変換通路304等に伝熱される。このため、天候条件が激しく、粉雪等の雪が外気取込口200から蛇行曲走通路300内に侵入したとしても、その雪は蛇行曲走通路300内に速やかに融解されて液相状の水となる。
【0028】
ここで図3に示すように、温水タンク600および蛇行曲走通路300は互いに隣設された状態において、温水タンク600の高さ寸法をH10とし、第1下向き通路303の高さ寸法をH20とすると、温水タンク600から蛇行曲走通路300への伝熱を考慮すると、H10=H20、H10≒H20とされていることが好ましい。H10のうち2/3以上において、温水タンク600および蛇行曲走通路300は対面していることが好ましい。但し温水タンク600および蛇行曲走通路300が隣設されているかぎり、この値に限定されるものではない。また、図3に示すように、温水タンク600の幅寸法をL10とし、第1下向き通路303の幅寸法をL20とすると、温水タンク600から蛇行曲走通路300への伝熱を考慮すると、L10=L20、L10≒L20とされていることが好ましい。これにより温水タンク600から蛇行曲走通路300への伝熱面積が確保される。L10のうち2/3以上において、温水タンク600および蛇行曲走通路300は対面していることが好ましい。
【0029】
発電源2の非発電時においても、温水タンク600はそれ自体に温水を溜めて放熱しているため、非発電時においても雪を融解できる利点が得られる。しかも温水タンク600に溜められる温水は比熱が大きいため、大きな熱容量をもち、雪を融解させる熱源として適する。ここで、温水タンク600から蛇行曲走通路300への熱伝導の効率を高めるためには、温水タンク600と蛇行曲走通路300との間に介在する壁300iは、熱伝導性が良好で耐食性をもつ金属(例えば炭素鋼、合金鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金)で形成することが好ましい。また、温水タンク600からの輻射熱の受熱率を高めるためには、壁300iのうち温水タンク600に対面する側の表面について、黒色で着色されていることができる。但し、他の色でも良い。図2に示すように、制御基板710を冷却させるためのアルミニウム合金や銅合金等の熱伝導性が良好な材料で形成されたヒートシンク700が設けられている。ヒートシンク700は、放熱面積を増加させる複数の突起701を有しており、蛇行曲走通路300のうちの下流領域に相当する第2下向き通路307に配置されていることが好ましい。
【0030】
図2に示すように、電気機器715(電子機器を含む)を搭載する制御基板710は、ハウジング1内の制御室18内に配置されている。制御室18は壁300fを介して第2下向き通路307に密閉的に仕切られている。このため、蛇行曲走通路300を流れる空気や雪等が制御室18に侵入することは抑制されている。従って、制御室18内の制御基板710の保護性を高めることができる。なお、図2に示すように、制御基板710およびヒートシンク700は、立壁状の壁300fを介して互いに背向している。蛇行曲走通路300を流れる空気によってヒートシンク700が冷却されると、ヒートシンク700に熱的に接触する制御基板710も冷却され、発熱しがちの電気機器715が取り付けられた制御基板710の過熱が抑制される。制御室18の制御基板710は作動時に放熱するが、その熱により蛇行曲走通路300を暖めて雪等を融解させるのに有利となる。
【0031】
さて、気体燃料または液体燃料等の燃料がエンジン20に供給されると共に、発電室10の空気がエンジン20に供給されると、エンジン20が駆動する。そして、エンジン20の駆動軸に連結されている発電機22が駆動し、発電する。発電した電力は、キャパシタを充電させたり、電力負荷(例えば照明、モータ、ヒータ等)を駆動させるために使用される。前述したように、エンジン20の排熱は熱交換器670を介して温水を形成する。温水は温水タンク600に貯留される。従って、一般的には、本装置の駆動時には、エンジン20の駆動条件や外気の天候条件や温水の使用条件等によっても相違するが、温水タンク600は例えば35〜80℃の温度領域に維持される。更に、エンジン20の駆動条件や外気の天候条件等によっても相違するが、発電室10は例えば40〜80℃の温度領域に維持される。エンジン20が駆動すると、ピストンの動作の関係でエンジン20の燃焼室は間欠的に負圧を形成する。このため、図2から理解できるように、ハウジング1の外の外気が外気取込口200からE1方向→E2方向→E3方向→E4方向→E5方向→E6方向→E7方向→E8方向に向けて、蛇行曲走通路300を経てヒートシンク700を通過し、連通路309を介して発電室10に供給される。
【0032】
本実施形態によれば、冬期や寒冷地等では、横殴りの風が発生する等のように外気の天候条件が激しいときには、粉雪等の雪がハウジング1の外気取込口200(第1外気取込口200f)から蛇行曲走通路300を経てハウジング1内に侵入して氷結する現象が発生するおそれがある。このような現象は好ましくない。この点について本実施形態によれば、蛇行曲走通路300は、ハウジング1の高さ方向(矢印HA方向)において複数回蛇行するように曲走されている。このため、粉雪等の雪が蛇行曲走通路300の壁300a〜300k,300nに衝突する頻度が高くなる。結果として、粉雪等の雪が蛇行曲走通路300に残留するものの、発電室10には侵入しにくくなる効果が得られる。よって、発電室10に収容されているエンジン20、発電機22,各種部品および各種部材の耐久性が確保され、長寿命化に貢献できる。雨水の侵入防止についても、同様である。
【0033】
このように吸気部100の蛇行曲走通路300内に残留した粉雪等の雪は、発電室10からの伝熱により、更には、発電源2のエンジン20や発電機22からの伝熱により次第に融解されて液相水となり、重力作用により流下する。発電運転している限り、発電室10の温度は外気温度よりも高温だからである。そして、液相水として排水口500から蛇行曲走通路300の外部に排出される。このように吸気部100の蛇行曲走通路300内に残留した粉雪等の雪の融解が促進される。従って、粉雪等の雪がハウジング1の外気取込口200から蛇行曲走通路300内に侵入したとしても、雪等の氷結が抑制され、雪が蛇行曲走通路300において長期にわたり残留することが抑制される。更に本実施形態によれば、粉雪等の雪が蛇行曲走通路300に残留する場合であっても、温水タンク600からの熱が蛇行曲走通路300に伝達されると共に、エンジン20が駆動している発電室10からの熱が蛇行曲走通路300に伝達される。このため蛇行曲走通路300に残留している粉雪等の雪が速やかに融解され、蛇行曲走通路300において液相状の水となる。図2に示すように、蛇行曲走通路300のうち温水タンク600に最も近い第1下向き通路303は、雪を効率よく融解させ易い。このように雪を融解させ易い第1下向き通路303は、排水口500よりも上流に位置するため、排水口500よりも上流において雪を融解させ易く、そして、融解させた液相状の水を速やかに排水口500から排出させ易い。ここで、壁等に堆積された粉雪等の雪は重力が作用したとしても、流下せず、そのまま堆積して氷結することが多い。しかしながら、蛇行曲走通路300の熱によって、これに残留している雪が融解して液相状の水となれば、高い流動性を有するため、重力により排水口500から効率よく速やかにドレン部510に流下することができる。このため、外気取込口200から蛇行曲走通路300に侵入した雪が融解して液相状の水が蛇行曲走通路300に多量に残留することが抑制される。
【0034】
殊に本実施形態によれば、蛇行曲走通路300は蛇行して複雑に曲走されているため、外気取込口200から蛇行曲走通路300内に進入した空気(外気)が蛇行曲走通路300内を通過する流速は、過剰に速くならず、抑制される。特に、図2に示すように、温水タンク600の底面である壁面606側に位置する壁300kが設けられている。このため、蛇行曲走通路300の第1下向き通路30を下向き(矢印E4方向)に通過する空気は、壁300kに直接的に衝突する傾向となる。よって、第1下向き通路30を下向き(矢印E4方向)に通過する空気の流速が過剰に速くなることが抑制される。すなわち、第1下向き通路30を流れる空気の流速が抑制される。このため、温水タンク600の熱を蛇行曲走通路300の空気に伝達させる熱伝達時間が良好に確保される。従って、外気取込口200から蛇行曲走通路300内に進入した空気(外気)を、温水タンク600の熱により暖め易い点が得られる。この場合、外気取込口200から蛇行曲走通路300内に進入した空気に含まれている粉雪等の雪を速やかに融解させて液相状の水とさせるのに有利である。蛇行曲走通路300のうち排水口500よりも下流では、侵入した雪は既に融解されている確率が高い。従って、粉雪等の雪がヒートシンク700に接触して氷結することが抑制される。このため本装置の使用期間が長期にわたったとしても、雪の氷結に起因するヒートシンク700の腐食が抑制され、ヒートシンク700の性能を長期にわたり良好に維持できる。さらに発電運転中においてはヒートシンク700は制御基板710および電気機器715の放熱部として機能するため、雪の氷結に貢献できる。
【0035】
(実施形態2)
本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有するため、図1〜図4を準用できる。本実施形態においても、吸気部100の蛇行曲走通路300内に残留した粉雪等の雪は、発電室10からの伝熱により、更には、発電源2のエンジン20や発電機22からの伝熱により次第に融解されて液相水となり、重力作用により流下する。そして、液相水として排水口500から蛇行曲走通路300の外部に排出される。このように蛇行曲走通路300内に残留した粉雪等の雪の融解が促進される。従って、粉雪等の雪がハウジング1の外気取込口200から蛇行曲走通路300内に侵入したとしても、雪等の氷結が抑制され、雪が蛇行曲走通路300において長期にわたり残留すること、発電室10に侵入することが抑制される。
【0036】
本実施形態においても蛇行曲走通路300を形成する壁には、金属よりも吸音性を有する内張層350が内張されている。これにより発電室10のエンジン20および発電機22等の駆動音が外気取込口200から外気に漏れることが抑制されている。更に内張層350のうち蛇行曲走通路300の通路空間に露出する表面は、親水性をもつ。例えば、親水ポリマーやシリカやチタニア等の親水性物質を含有する親水膜が内張層350の少なくとも表面に設けられている。ここで、蛇行曲走通路300において雪の融解により生成された液相状の水は、水膜状となり、親水性をもつ内張層350の表面に沿って重力によって流下し易い。この場合、蛇行曲走通路300のうち底部として機能する壁300k(排水口500が形成されている壁)に速やかに集水される。集水された液相状の水は、排水口500から重力により外部のドレン部510に速やかに排出される。なお、親水性とは、表面における水の接触角θが小さく、水がなじみ易いことをいう。一般的には、親水性は、水の接触角θが90°未満をいう。
【0037】
(実施形態3)
本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有するため、図1〜図4を準用できる。蛇行曲走通路300内に残留した粉雪等の雪は、発電室10からの伝熱により、更には、発電源2のエンジン20や発電機22からの伝熱により次第に融解されて液相水となり、重力作用により流下する。そして、液相水として排水口500から蛇行曲走通路300の外部に排出される。このように蛇行曲走通路300内に残留した粉雪等の雪の融解が促進される。従って、粉雪等の雪がハウジング1の外気取込口200から蛇行曲走通路300内に侵入したとしても、雪等の氷結が抑制され、雪が蛇行曲走通路300において長期にわたり残留することが抑制される。
【0038】
本実施形態においても蛇行曲走通路300を形成する壁には、金属よりも吸音性を有する内張層350が内張されている。これにより発電室10のエンジン20および発電機22等の駆動音が外気取込口200から外気に漏れることが抑制されている。この内張層350のうち少なくとも表層部は多数の連続気孔を有しており、吸水性を有するようにスポンジ状の多孔質体で形成されている。ここで、蛇行曲走通路300において雪の融解により生成された液相状の水は、重力によって流下し、蛇行曲走通路300のうち底部として機能する壁300k(排水口500が形成されている壁)に集水される。集水された液相状の水は、排水口500から重力によりドレン部510に速やかに排出される。もし、排出されなかった水が存在したとしても、その水は、吸水可能な内張層350に吸水される。このため、雪が融解した液相状の水が発電室10に侵入することが抑制される。外気取込口200から蛇行曲走通路300侵入した雨水についても、同様である。内張層350に吸水された水は、発電源2が運転されていれば、発電源2からの放熱により次第に乾燥されることが期待される。降雪が終了すると、内張層350に吸水された水は、外気から蛇行曲走通路300に導入される空気、または、温水タンク600からの放熱により次第に乾燥される。
【0039】
(実施形態4)
本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有するため、図1〜図4を準用できる。蛇行曲走通路300内に残留した粉雪等の雪は、発電室10からの伝熱により、更には、発電源2のエンジン20や発電機22からの伝熱により次第に融解されて液相水となり、重力作用により流下する。そして、液相水として排水口500から蛇行曲走通路300の外部に排出される。このように蛇行曲走通路300内に残留した粉雪等の雪の融解が促進される。従って、粉雪等の雪がハウジング1の外気取込口200から蛇行曲走通路300内に侵入したとしても、雪等の氷結が抑制され、雪が蛇行曲走通路300において長期にわたり残留することが抑制される。
【0040】
本実施形態においても蛇行曲走通路300を形成する壁には、金属よりも吸音性を有する内張層350が内張されている。これにより発電室10のエンジン20および発電機22等の駆動音が外気取込口200から外気に漏れることが抑制されている。更に、内張層350の表面は高い撥水性をもつ。この場合、フッ素化合物を含む膜を必要に応じて積層させることができる。撥水性は、水を弾く性質を意味する。撥水性は、水による濡れにくさであり、物体と水滴との接触角が大きいことをいう。一般的には、固体表面における水滴の接触角θが撥水性の指標になっており、一般的には接触角θが90°以上の場合は撥水性(疎水性)とされ、接触角が110°から150°であると高撥水性とされ、接触角が150°以上だと超撥水性とされる。本明細書における撥水性は高撥水性および超撥水性を含む。
【0041】
この場合、蛇行曲走通路300において雪の融解により生成された液相状の水は弾かれて水滴状となり、撥水性をもつ内張層350の表面に沿って重力により自然流下し、蛇行曲走通路300の底部である壁300kに移行する。この場合、蛇行曲走通路300の底部である壁300kでは、排水口500が形成されている。このため、液相状の水を排水口500から重力によりドレン部510側に流下させ易い。この場合には、外気取込口200から蛇行曲走通路300に侵入した粉雪等の雪を温水タンク600からの熱で融解させて液相状の水に変化させた後、排水口500から蛇行曲走通路300の外部に積極的に排出させる。このため、蛇行曲走通路300の湿度が過剰に高くなることが抑制される。このような空気を発電室10のエンジン20に供給させることになり、エンジン20の駆動性が良好に確保される。
【0042】
(実施形態5)
図5は実施形態5を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。蛇行曲走通路300内に残留した粉雪等の雪は、発電室10からの伝熱により、更には、発電源2のエンジン20や発電機22からの伝熱により次第に融解されて液相水となり、重力作用により流下する。そして、液相水として排水口500から蛇行曲走通路300の外部に排出される。このように蛇行曲走通路300内に残留した粉雪等の雪の融解が促進される。従って、粉雪等の雪がハウジング1の外気取込口200から蛇行曲走通路300内に侵入したとしても、雪等の氷結が抑制され、雪が蛇行曲走通路300において長期にわたり残留することが抑制される。
【0043】
図5に示すように、本実施形態においても蛇行曲走通路300を形成する壁300a〜300k,300nには、多孔質性をもつ吸音材料で形成された内張層350が内張されている。これにより発電室10のエンジン20および発電機22等の駆動音が外気取込口200から外気に漏れることが抑制されている。図5に示すように、発電室10には、燃料電池28が配置されている。燃料電池28は固体高分子形燃料電池でも良いし、固体酸化物形燃料電池でも良いし、リン酸形燃料電池でも良いし、溶融炭酸塩形燃料電池でも良い。発電室10に配置されたポンプ280(カソードガス搬送源)が駆動すると、発電室10の空気は空気通路282を介して燃料電池28のカソードにカソードガスとして供給される。燃料源285の燃料はポンプ287により燃料通路286を介して燃料電池28のアノードに供給される。これにより燃料電池28は発電する。内張層350は撥水性、親水性、吸水性のいずれでも良い。
【0044】
図5に示すように、燃料電池28には、燃料電池28を冷却させるための燃料電池冷却水循環手段900が設けられている。燃料電池冷却水循環手段900は、燃料電池28の排熱で加熱された燃料電池冷却水を循環させるためのエンドレス状の循環通路901と、循環通路901に設けられたポンプ902(燃料電池冷却水搬送源)と、熱交換機能をもつ伝熱部903とをもつ。更に、暖房または給湯用として温水を溜める温水タンク600に繋がる温水タンク通路650が設けられている。温水タンク通路650は、燃料電池28の排熱で加熱された燃料電池冷却水によって加熱されるものであり、冬期においても例えば30〜90℃程度の温水を溜める。温水タンク通路650は、温水タンク600の入口600iおよび出口600pに繋がるエンドレス状の循環通路610とポンプ630(水搬送源)と伝熱部640とをもつ。伝熱部640および伝熱部803は熱交換器670を形成している。この熱交換器670は、燃料電池冷却水循環手段900の循環通路901を流れる燃料電池冷却水の熱を、温水タンク通路650の水に伝達させて温水を形成する。温水は温水タンク600に溜められる。
【0045】
図5に示すように、温水タンク600と蛇行曲走通路300とは互いに隣設されているため、温水タンク600の温水の熱は、蛇行曲走通路300に伝達される。発電運転する燃料電池28は放熱するため、発電室10は昇温される。昇温された発電室10の熱は蛇行曲走通路300に伝達される。内張層350は、親水性、吸水性、撥水性のいずれを備えていても良い。図5に示すように、温水タンク600および蛇行曲走通路300は、高い熱伝導率をもつ伝熱層370を介して隣設されている。伝熱層370はアルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金等の高い熱伝導率をもつ材料で形成できる。伝熱層370により燃料電池タンク600の熱を蛇行曲走通路300に伝達でき、蛇行曲走通路300内に残留する粉雪等の雪の融解化に貢献できる。なお、夏季等のように雪が降らない季節においては、温水タンク600の熱を蛇行曲走通路300に伝達できるため、発電室10に供給する空気を予熱できる。この場合には、発電室10に配置されている燃料電池28のカソードに供給されるカソードガスとしての空気の温度を高め、燃料電池28の出力を高めるのに有利となる。
【0046】
(実施形態6)
図6は実施形態6を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。しかし本実施形態によれば、蛇行曲走通路300を形成する壁には、吸音性を有する内張層350が内張されていない。壁300a〜300k,壁300nは、熱伝導性が高い金属で形成されているため、温水タンク600の熱や発電室10の熱を蛇行曲走通路300内に速やかに伝達させ易い。このため、冬期や寒冷地等において、外気取込口200から蛇行曲走通路300に侵入した粉雪等の雪を速やかに融解させ易い。融解させた液相状の水を排水口500から蛇行曲走通路300の外部に排出させ易い。金属は炭素鋼、合金鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金を例示できる。内張層350が設けられていないため、蛇行曲走通路300の流路横断面積も確保され易く、小型化を図り得る。
【0047】
(実施形態7)
図7は実施形態7を示す。本実施形態は前記した各実施形態と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。発電源2が発電した電力が電力負荷で消費される消費電力よりも多い場合には、余剰の電力が発生する。その余剰の電力を、商用電源側に供給させることなく、熱として消費させるヒータ900が逆潮防止用ヒータとして設けられている。発電源2が発電した電力が電力負荷で消費される電力よりも大きい場合には、制御装置は、その余剰の電力をヒータ900の熱として消費させる。ヒータ900は蛇行曲走通路300に設けられていることが好ましい。殊に、第1下向き通路303において排水口500の上流に設けられていることが好ましい。但し、ヒータ900は蛇行曲走通路300内に伝熱できるのであれば、どこに設けても良く、発電室10内でも、温水タンク600内、循環通路610内でも良い。蛇行曲走通路300内に侵入した雪等をヒータ900の発熱により融解させ、その液相状の水を排水口500から排出させるのに有利である。勿論、発電源2が発電した電力が、電力負荷で消費される消費電力よりも少ない場合であっても、天候の吹雪が激しく雪の侵入が激しいときには、制御装置は、ヒータ900を発熱させることができる。ヒータ900は防水構造、防氷構造とされていることが好ましい。内張層350は、親水性、吸水性、撥水性のいずれを備えていても良い。ヒータ900により内張層350に接触または吸収されている水の蒸発を促進できる。
【0048】
(実施形態8)
図8〜図10は実施形態8を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。本実施形態は排気構造を特徴とする。図8は、エンジン20の排ガスを外気に放出させるための排気通路4を分解して示す。図8に示すように、排気通路4は、発電室10に連通すると共に曲走する吸音曲走通路50を形成する多孔質性の吸音材料(例えば発泡ウレタン樹脂等の多孔質体)で形成された吸音ダクト5と、吸音ダクト5の下流に設けられた堰61をもつ堰部材6と、堰部材6の堰61で形成された堰通路62と、堰61の下流に設けられ吸音曲走通路50の出口開口50pから堰通路62に向けて排気ガスが流れる流れ方向(矢印A5,A6方向)に対して交差する方向(矢印A7方向,重力方向の下方)に沿って排気ガスを方向変換させる方向変換通路7と、方向変換通路7の先端側(下端側)に設けられ且つ外気に露出するようにハウジング1の外装パネル12(側壁)に開口する排気口8とを有する。排気口8は、外装パネル12の下部12dにおいて開口しており、横方向(水平方向)に沿って並行に延びる複数の横長孔80と、各横長孔80の上方を覆うカバー部81とを有する。
【0049】
図9は吸音ダクト5を分解して示す。図9に示すように、吸音ダクト5は、筐体である金属又は樹脂製のダクトカバー51と、ダクトカバー51の内壁面に内張される多孔質の吸音材料(例えば発泡ウレタン等の多孔質体)で形成されたダクト側壁52と、多孔質の吸音材料(例えば発泡ウレタン等の多孔質体)で形成された突起状の整風ガイド53をもつダクト天井部54とを有する。ダクト天井部54は、ダクト側壁52の上面開口52uに嵌合されて着脱可能に取り付けられる。ダクト天井部54を取り外せば、ダクト側壁52の上面開口52uが露出するため、ダクト側壁52の清掃やメンテナンス等に有利である。
【0050】
図9に示すように、ダクトカバー51は、カバー壁51a〜51d,底壁51eをもつ。ダクトカバー51は、換気ファン3に対面するように下方に開口するファン開口51iと、横側方に開口する出口開口51pとをもつ。ダクト側壁52は多孔質体である吸音材料で形成されている。図9に示すように、ダクト側壁52は、複数の方向に曲走された吸音曲走通路50と、吸音曲走通路50に向けて突出する第1堰壁部55と、第1堰壁部55に対面しつつ吸音曲走通路50に向けて突出する第2堰壁部56と、堰壁部55,56に対面しつつ吸音曲走通路50に向けて突出する第3堰壁部57とを有する。吸音曲走通路50は、平面視でSの字形状に曲走するS字通路50sと、S字通路50sの入口側において換気ファン3に向けて下方に開口するようにダクトカバー51の入口開口51iに対面する下向きの入口開口50iと、S字通路50sの出口側において側方に開口するようにダクトカバー51の出口開口51pに対面する横向きの出口開口50pとを有する。
【0051】
従って、換気ファン3が回転駆動すると、熱気を有する発電室10のガスは、矢印A1方向,矢印A2方向に沿って入口開口50i,51iを上向きに流れ、S字通路50s内を矢印A3方向,矢印A4方向,矢印A5方向に沿って曲走しつつ流れ、出口開口50pから排出される。このようにダクト側壁52内において排気ガスは複数回曲走されつつ三次元的に流れるため、ダクト側壁52のコンパクト化を図りつつもダクト側壁52における流れ距離を長く確保でき、吸音(減音も含む)に有利である。
【0052】
図9に示すように、第1堰壁部55、第2堰壁部56および第3堰壁部57は、吸音曲走通路50を形成しつつ、吸音曲走通路50において互いに対面するように異なる箇所に形成されている。従って、排気通路4を流れる排気ガスを複数回曲走でき、吸音ダクト5のコンパクト化を図りつつも、排気ガスの流れ距離を確保でき、吸音(減音を含む)に貢献できる。なお、図8から理解できるように、第1堰壁部55、第2堰壁部56および第3堰壁部57は、厚肉化されつつ、高さ方向(重力方向,矢印G方向)に沿って延設されており、この結果、吸音曲走通路50を流れる排気ガスの向きを強制的に変える作用と、多孔質性をもつダクト側壁52を補強する作用とを併有する。
【0053】
図10に示すように、方向変換通路7は、ハウジング1の側壁である外装パネル12の内壁面12iと、薄型の枠形状の方向変換部材70とで形成されている。図8に示すように、方向変換部材70は、外向きの鍔部71aを有する縦方向に延びる縦長の四角形状をなす枠体71と、枠体71を覆うように縦方向(重力方向,矢印G方向)に延びる縦長の縦長壁部72と、縦長壁部72の上側に形成された開口窓73とを有する。開口窓73は堰通路62に対面する。ここで、図10に示すように、方向変換部材70の縦方向(重力方向)の長さをLAとし、方向変換部材70の幅をDAとするとき、LAはDAよりも遙かには長く設定されている。方向変換部材70は高さ方向(重力方向)に沿って長く延びている。LA/DAとしては5〜100の範囲内、殊に5〜50の範囲内、6〜20の範囲内に設定されていることが好ましい。このように方向変換部材70で形成される方向変換通路7は縦型の薄型通路とされていることが好ましい。排気口8から方向変換通路7に侵入した粉雪等の雪、雨水は、方向変換通路7を上向きに通過しにくくなるためである。
【0054】
ここで、排気口8から方向変換通路7に侵入した粉雪等の雪、雨水は、外装パネル12のうち最下段の横長孔80から外気に排出できるようになっている。ここで、方向変換部材70が縦長である理由は、外気の天候条件が激しい吹雪状態であっても、排気口8から侵入した外気の粉雪等の雪や雨水がハウジング1内の開口窓73および堰通路62に、ひいては吸音曲走通路50、更には、エンジンルームである発電室10に収容されているエンジン20および発電機22側に到達しにくくするようにすべく、流路距離を確保するためである。図10に示すように、排気口8の下端8dから堰通路62の下端(堰61の上端の頂部61m)までの高さ寸法は、H1(LA>H1>DA)とされている。図10に示すように、方向変換部材70の開口窓73は堰通路62に対面する。なお、H1/DAは基本的にはLA/DAと同様の値にできる。
【0055】
図8から理解できるように、堰部材6は、エンジン20から排出された排気ガスが流れる方向(矢印A5,A6方向)において吸音ダクト5の下流に位置し、且つ、方向変換部材70の上流に位置して設けられている。図10から理解できるように、堰部材6は、四角形状の堰枠60と、堰枠60の下辺部60dから頂部61mに向けて上向きに突出された堰61と、堰61の上方に位置すると共に横側方に連通するように開口する堰通路62とをもつ。堰61は、多孔質性をもつ吸音材料(例えば発泡樹脂または発泡金属等の発泡体に代表される多孔質体)で形成されていることが好ましい。堰部材6は、吸音ダクト5の出口開口50p側に設けられており、出口開口50pに対面する。
【0056】
図10に示すように、方向変換通路7には、吸音材料(例えば発泡樹脂または発泡金属等の発泡体に代表される多孔質体)で形成された吸音体9が設けられている。吸音材料が多孔質体で形成されている場合には、多孔質体の気孔は連続気孔でも良いし独立気孔でも良い。図10に示すように、吸音体9は、方向変換通路7に露出するように、外装パネル12のうち外気に背向する内壁面12iに内張された第1吸音体9fと、方向変換部材70の縦長壁部72の内壁面72iに内張された第2吸音体9sと、第1吸音体9fと第2吸音体9sとの間に設けられた第3吸音体9tとを有する。このように方向変換部材70の内壁面70iは、開口窓73を除いて、吸音材料で被覆されている。ここで図10に示すように、方向変換通路7は、ハウジング1の排気口8と堰通路62とを高さ方向(重力方向,矢印G方向)に沿って縦長に連通させている。よって方向変換通路7は、ハウジング1の外装パネル12(側壁)の内壁面12iと方向変換部材70の縦長壁部72の内壁面72iとに沿って、重力方向(矢印G方向)の上方に堰通路62に向けて延設されている。
【0057】
さて使用時には、燃料および燃焼用空気がエンジン20の燃焼室に供給され、エンジン20が駆動する。エンジン20の駆動により発電機22が駆動して発電が行われる。エンジン20から放出される熱気をもつ発電室10内の空気は、排気ガスとして、換気ファン3の作動により排気通路4を流れる。つまり、排気ガスは、入口開口50i、吸音曲走通路50、出口開口50p、堰通路62、開口窓73を流れ、更に、方向変換通路7を重力方向(矢印G方向)の下方に向けて流れ、ハウジング1の外装パネル12の排気口8から外気に放出される。この場合、矢印A1方向、矢印A2方向、矢印A3方向、矢印A4方向、矢印A5方向、矢印A6方向、矢印A7方向、矢印A8方向の順に流れる。
【0058】
本実施形態によれば、前述したように、吸音体9または吸音材料が排気通路4には設けられている。更に、吸音材料で形成された吸音ダクト5が設けられている。更に堰61は吸音材料で形成されている。このため、エンジン20、発電機22の作動音、換気ファン3の作動音を低減させるのに貢献できる。吸音曲走通路50は平面視でSの字形状に曲走されているため、コンパクト化を図りつつ、音の伝搬距離が確保され、上記した作動音を低減させるのに貢献できる。更に本実施形態によれば、図10から理解できるように、堰61の下流に設けられた方向変換通路7は、吸音曲走通路50の出口開口50pから堰通路62に向けて排気ガスが流れる流れ方向(矢印A5,A6方向)に対して交差する方向に沿って、重力方向(矢印G方向)の下方に向けて排気ガスを方向変換させる。更に、方向変換通路7の先端である下端側には排気口8が設けられている。ここで、天候条件が激しいときにおける使用時であっても、エンジン20が駆動しているときには、エンジン20からの排気ガスが排気通路4を流れ、ハウジング1の排気口8から放出されているため、外気に存在する粉雪等の雪や雨水が排気口8から排気通路4に侵入することが抑制される。
【0059】
しかしながら発電運転されておらず、エンジン20の駆動が停止している場合には、エンジン20からの排気ガスがハウジング1の排気口8から外気に放出されない。このため、外気天候条件が激しい吹雪や豪雨等のときには、激しい粉雪等の雪や雨水が排気口8からハウジング1内の方向変換通路7に侵入するおそれがある。エンジン20のアイドリング運転時においても、外気天候条件が激しい吹雪や豪雨等のときには、場合によっては、粉雪等の雪や雨水が排気口8からハウジング1内の方向変換通路7に侵入するおそれがある。このようなときであっても本実施形態によれば、排気口8から方向変換通路7に侵入した粉雪等の雪や雨水は、方向変換通路7において重力に抗して上方に(矢印A7方向と反対方向に)移動しない限り、堰通路62にまで侵入できない。これにより吸音曲走通路50ひいては発電室10のエンジン20側への粉雪等の雪や雨水の侵入が抑制される。更に前述したように方向変換通路7は薄型通路とされているため、粉雪等の雪や雨水は、排気口8から方向変換通路7に侵入したとしても、方向変換通路7おいて重力に抗して上方に移動しにくい。
【0060】
更に図10に示すように、堰61は、方向変換通路7側に設けられた立設壁面61aと、吸音曲走通路50側に設けられた傾斜壁面61cとを備えている。立設壁面61aは、堰枠60の下辺部60dから重力方向(矢印G方向)に沿って上方に向けて、つまり鉛直方向の上向きに頂部61mまで突設されている。図10に示すように、傾斜壁面61cは、排気ガスの流れが進行する方向(矢印A5,A6方向)に沿って頂部61mまで昇り坂となるような傾斜とされている。このため、吸音曲走通路50側から排気口8へ流れる排気ガスの排出性が確保され、エンジン20から排出される排気ガスの換気性能が確保される。しかしながら図10に示すように、堰61を構成する立設壁面61aは、堰枠60の下辺部60dから重力方向の上方に突設されており、鉛垂直方向に沿っているため、排気口8から排気通路4に侵入する粉雪等の雪や雨水、更には塵埃等の微小な侵入物に対して高い障害特性をもつ。このため、排気口8から吸音曲走通路50側へ向かう粉雪等の雪や雨水や塵埃等の侵入が効率よく抑制される。この場合、屋外設置型発電装置の耐久性の向上および長寿命化に貢献できる。なお立設壁面61aとしては、鉛直方向に限らず、図10における部位W1として示すように、傾斜壁面61cと同じ向きに傾斜していても良い。
【0061】
(その他)本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。排気構造は図8〜図10に示す構造に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0062】
1はハウジング、10は発電室、12,14は外装パネル(側壁)、2は発電源、20はエンジン、22は発電機、28は燃料電池、100は吸気部、200は外気取込口、300は蛇行曲走通路、350は内張層、400は返し部、410は仕切部材、420は天井カバー、430は風当て部材、500は排水口、600は温水タンク(温液タンク)、700はヒートシンク、710は制御基板を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電室をもつと共に屋外に設置されるハウジングと、
前記ハウジングの前記発電室に収容され、発電機を駆動させるエンジン、または、燃料および酸化剤で発電する燃料電池で形成された発電源と、
前記ハウジングの前記発電源の上方に位置するように前記ハウジング内に設けられ、前記ハウジングの側壁に開口すると共に外気を前記ハウジング内に取り込む外気取込口と、前記外気取込口と前記発電室とを連通させると共に前記外気取込口から前記発電室に向けて外気を進行しつつ蛇行させる蛇行曲走通路とをもつ吸気部と、
前記蛇行曲走通路に設けられ、前記蛇行曲走通路に残留する雪が融解して形成された液相状の水を前記蛇行曲走通路外に排出させる排水口とを具備する屋外設置型発電装置。
【請求項2】
請求項1において、前記発電源が作動するときに発生する熱により昇温される熱供給部が前記ハウジング内に設けられている屋外設置型発電装置。
【請求項3】
請求項2において、前記エンジンまたは前記燃料電池が作動するときに発生する熱を温液として貯留すると共に、前記蛇行曲走通路内に侵入した雪を融解させる熱を前記蛇行曲走通路に伝熱させる温液タンクが、前記熱供給部として設けられている屋外設置型発電装置。
【請求項4】
請求項1〜3のうちの一項において、前記発電装置で使用する電気機器またはこれを冷却させるヒートシンクが前記蛇行曲走通路の下流域に設けられている屋外設置型発電装置。
【請求項5】
請求項1〜4のうちの一項において、前記蛇行曲走通路の内壁面には、吸音材料で形成された吸音層が設けられている屋外設置型発電装置。
【請求項6】
請求項5において、前記吸音層のうち少なくとも前記蛇行曲走通路に対面する部分は、親水性、撥水性または吸水性を有する屋外設置型発電装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−2119(P2012−2119A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−137052(P2010−137052)
【出願日】平成22年6月16日(2010.6.16)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】