巻出装置のリール搬送装置及びその方法
【課題】
一般的なリール交換工程の際、過剰なたるみ、又は逆に意図しない裂け目の発生を防ぐために、略空のリールによって供給される紙の張力制御に関する欠点を解消する。
【解決手段】
略空のリール1が多数の作動ステーション間の所定の径路に沿って移動する型の巻出装置に設置されかつ各々の作動ステーションにおいて前記リール1がその長手方向軸の周りに回転自在に設けられた紙リールを搬送するための装置。前記装置は前記作動ステーション間に設置されて作動し、略空のリール1を支持するとともに前記作動ステーション間を移動可能でありかつキャリッジ4上に設けられた前記リールの長手方向軸の周りに回転自在に設けられたキャリッジ4と、前記キャリッジ4を支持する構造体5と、前記作動ステーション間において前記キャリッジ4を移動させるための手段と、前記キャリッジ4を移動させるための前記手段を制御するための手段と、を具備するようにした。
一般的なリール交換工程の際、過剰なたるみ、又は逆に意図しない裂け目の発生を防ぐために、略空のリールによって供給される紙の張力制御に関する欠点を解消する。
【解決手段】
略空のリール1が多数の作動ステーション間の所定の径路に沿って移動する型の巻出装置に設置されかつ各々の作動ステーションにおいて前記リール1がその長手方向軸の周りに回転自在に設けられた紙リールを搬送するための装置。前記装置は前記作動ステーション間に設置されて作動し、略空のリール1を支持するとともに前記作動ステーション間を移動可能でありかつキャリッジ4上に設けられた前記リールの長手方向軸の周りに回転自在に設けられたキャリッジ4と、前記キャリッジ4を支持する構造体5と、前記作動ステーション間において前記キャリッジ4を移動させるための手段と、前記キャリッジ4を移動させるための前記手段を制御するための手段と、を具備するようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻出装置のリール搬送装置及びその方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
巻出装置が、決められた作業サイクル中に下流部に設置された1つ以上の装置へウェブ材料を供給するように、リールからウェブ材料を巻出すように構成されていることは公知である。
【0003】
巻出装置は、実施可能な公知の形態において、ベアリング構造を含み、該ベアリング構造に2つの円錐形の支持体が配置されて対応する2つの主軸を係合するようにし、該主軸はリールの中央の管状中軸(「芯」ともいう)へそれぞれに挿入され、リールが各軸の周りに回転自在で、各ウェブが巻出自在にできるようにしてある。
【0004】
巻出装置使用中の必須の工程としては、リールの交換、すなわち略空のリールを新たなリールと交換可能にする作動が挙げられる。このような作動では、下流部に設置された装置へのウェブの連続供給の間、両リールとも停止して、かなり頻繁に、もっぱら手動で実施されなければならない。実際には、オペレーターが機械運搬機を使用して新たに巻出されるリールを取り付ける間に、略空の第1のリールが円錐支持体から離される。WO 2004/080869、WO 2004/080867、WO 2004/043827、US6679451及びEP 822912は、人の介入を軽減させた自動巻出装置の例を開示している。
【0005】
一般的なリール交換工程の際、過剰なたるみ、又は逆に意図しない裂け目の発生を防ぐために、略空のリールによって供給される紙の張力制御に関する課題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の主要な目的は、上記欠点を解消することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、この成果は、独立請求項に記載された特徴を有する装置及び方法を作動させる概念によって達成された。本発明の別の特徴は従属請求項において対象とされている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、終わりに近づいた(略空の)リールを制御された方法で移動させることが可能となった。リール交換、リール搬送及びリール回転中も、下流部方向への紙の張力の最適な制御を常に確実にするのに適した作業速度で、該リールを移動せしめることを可能にした。これらの特徴は、より単純、より効果的、より確実かつ自動運転が可能なリール交換を決定する。さらに、本発明による装置は比較的単純で経済的に製造ができ、また長期間使用後も信頼度が高い装置である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の上記且つ他の利点及び特徴は、本発明の実施形態として付与されているが限定的な意味に考察されない添付図面とあわせて以下の説明を読むことで、当業者の誰もが最適に理解するであろう。
【0010】
その必須の構造のみが示された図1〜4の図面で示される実施形態を参照すると、本発明による装置は、略空のリールが第1ステーション(SN)から第2ステーション(SI)へ搬送され、再び第2ステーション(SI)から第3ステーション(SP)へ搬送される型の巻出装置において使用され、前記第1ステーション(SN)においては、「略完全に巻出す」(径が所定値、巻出開始の径より小さい径に至る)状態まで前記リールがその長手方向軸の周りに回転し、前記第2ステーション(SI)においては、前記第1ステーション(SN)から所定の距離に配置され、前記第3ステーション(SP)においては、巻出終了まで、すなわち、新たなリール(2)が前記第1ステーション(SN)に置かれるまで、前記リールがその長手方向軸の周りに回転し続けることができるようにしてある。
【0011】
図面において、符号(1)及び(2)はそれぞれ、略空のリール及び略空のリールと交換するように構成された新たなリールを表す。符号(S)は巻出装置を表す。
【0012】
前記巻出装置(S)は作動面(FO)を有する支持構造体(SF)を備え、前記支持構造体(SF)は前記第1ステーション(SN)と対応して、リール(2)の2つの軸端に支持座(AP)を画定する。前記軸端は2つの円錐部材(C)によって形成され、前記円錐部材(C)のそれぞれは両反対側にリールの芯(N)の中に挿入されることができ、部分的にリールの両側から突出して前記支持座上のリールを空転させることができる。前記円錐部材(C)は、前記ステーション(SN)から前記ステーション(SI)への搬送命令の前に前記リールの前記芯(N)から解放される。
巻出装置の構造及び機能は当業者にとって公知であるので、より詳細な説明は省略する。
【0013】
本発明の目的である搬送装置は前記ステーション(SI)と前記ステーション(SP)との間に配置されて作動し、前記搬送装置は、
略空のリール(1)を前記第1ステーション(SN)から前記第2ステーション(SI)へ搬送する手段(3)と、
略空のリール(1)を適切に支持するとともに前記第2ステーション(SI)と前記第3ステーション(SP)間を移動可能なキャリッジ(4)と、
前記キャリッジ(4)を支持する構造体(5)と、
前記第2ステーション(SI)と前記第3ステーション(SP)間において前記キャリッジ(4)を移動させるための手段と、
前記搬送手段(3)及びキャリッジ(4)を移動させるための前記手段を制御する手段と、
を備える。
【0014】
添付の図面に示された実施形態によると、略空のリール(1)を前記第1ステーション(SN)から前記第2ステーション(SI)へ搬送する前記手段(3)が、前記リールを前記第2ステーション(SI)の方へ、より具体的には第2ステーション(SI)中で待機状態に配置されている前記キャリッジ(4)の方へ押出すために、2箇のプッシャー(30)を具備し、前記プッシャー(30)は、前記円錐体(C)に作用するように、すなわち、前記支持座(AP)から突出したリールの両端に作用するように構成され、前記円錐体(C)は第1ステーション(SN)へ配置されたリールの前記芯(N)へ挿入されている。実施形態において、前記2箇のプッシャー(30)のそれぞれが、前記構造体(SF)の固定部にそれぞれの端部をヒンジ止めされたレバーにより形成され、そのヒンジ軸(31)は、前記リール(1)の軸と平行であり、反対端においてアクチュエータ(32)へ連結され、作動時において該アクチュエータ(32)がヒンジ軸(31)の周りにおける前記レバーの回転を決定する。前記プッシャーは前記支持座(AP)に対して外部に配置される。添付の図面においては、装置の側面のみ図示されているため、1箇のプッシャーのみが図示できる。レバー(30)のそれぞれは、対応するリール(1)の端部とのよりよい連動のための凹状端部(34)がある中央付属体(33)を有する。矢印「A」は前記アクチュエータ(32)の稼働方向を示す。すなわち、矢印「B」で表される前記レバー(30)の回転(図示においては反時計回り)に対応する各ロッドの延伸方向である。前記アクチュエータ(32)の停止、すなわち関連するロッドの取消しには、前記レバー(30)の逆回転を含み、したがって、図3及び図4に示されるこの機構の通常の待機又は停止状態の再稼働も含む。
【0015】
しかしながら、前記リール(1)を前記第1ステーション(SN)から前記第2ステーション(SI)へ搬送するために使用される具体的な機構は、他の型であってもよい。
【0016】
前記キャリッジ(4)は前記第2ステーション(SI)及び第3ステーション(SP)間、すなわち巻出装置からの紙排出方向(UC)に対して前記第1ステーション(SI)の上流部に伸びる構造体(5)によって支持される。
【0017】
より具体的には、前記構造体(5)が、ほぼ長手方向に伸びる2つの水平側部(50)を備え、前記水平側部のそれぞれに、前記キャリッジ(4)のための、後に記述されるガイド部材として作用する外側直線軌道(51)を有する。添付図面の図において、前記構造体(5)の片側の水平側部(50)のみが示されている。実施形態において、前記軌道(51)は水平である。
【0018】
前記キャリッジ(4)は、前記構造体(5)の水平側部(50)のそれぞれに2つの二又状側面部材(40)を備える。前記二又状側面部材(40)のそれぞれの外側に、L字型下部付属体(41)を備え、前記付属体(41)の端部が、対応する前記構造体(5)の側部(50)の前記軌道(51)の中を摺動する。このように、前記キャリッジ(4)は前記構造体(5)上をガイドされる。添付図面の図においては二又状側面部材(40)の片側のみが図示される。
【0019】
前記二又状側面部材(40)のそれぞれは、同一の外径を有する2つの空転するゴム製回転盤(6)を支持する。前記2つの回転盤(6)は、その軸線(r−r)が前記リール(1)の長手軸線(b−b)に対して平行、すなわちそれぞれの二又状側面部材(40)の2本のアームに対して直交配置される。実施形態では、対応する2本のピン(60)によって二又状側面部材(40)への前記2つの回転盤(6)の取り付けが形成され、前記ピン(60)の軸線(r−r)が同じ水平面に設置され、かつ回転盤(6)の外径を考慮した場合、前記ピン(60)の距離は、前記リール(1)から突出する芯(N)の対応する端部が、前記リール(1)がその軸線(b−b)の周りに回転自在である回転盤(6)に支持されるような距離である。言い換えれば、図3及び図5に示されるように、前記二又状側面部材(40)のそれぞれによって支持される前記2つの回転盤(6)が直列配置され、前記2つの回転盤(6)の軸線間の距離は、前記リール(1)から突出している前記芯(N)の表面端部が前記回転盤の上部(6S)に支持され得るような距離である。実際には、前記キャリッジ(4)は略空のリール(1)を支持する架台であり、前記リール(1)はその長手方向軸の周りに回転自在である。
【0020】
前記キャリッジ(4)は、機構手段により支持構造体(5)に沿って搬送され、該機構手段が2つの側部のそれぞれに対して、リング状のチェーン(7)を含み、前記チェーン(7)は鋸歯状スプールとかみ合い、前記スプールは減速機(71)の出力口(70)へ固定され、前記チェーン(7)が複数の鋸歯状ガイドスプール(72)を係合する。前記チェーンの一部は対応する前記二又状側面部材(40)の内側に固定される。実際には、前記減速機(71)によって駆動される前記チェーン(7)の移動が前記キャリッジ4の移動を決定する。
【0021】
図面において、特に図1,2及び9において、前記キャリッジ(4)は複数の作動位置、すなわち前記ステーション(SI)、前記ステーション(SP)及び前記ステーション(SN)において表されている。
【0022】
前記チェーン(7)は前記減速機(71)により両方向へ駆動され、前記キャリッジ(4)を双方向矢印(G)によって示されるステーション(SI)及びステーション(SP)間のどちらかに動かす。
【0023】
前記キャリッジ(4)の側部のそれぞれは、前記回転盤(6)に作動するよう構成されたブレーキを備え、したがって下記でさらに記述されるように前記リール(1)の軸方向(b−b)への回転を減速するように構成されている。
【0024】
図6及び7の実施形態において、前記ブレーキが、前面凹状ボディー(8)から形成され、前記ボディー(8)はリニアアクチュエータ(80)に連結され、前記リニアアクチュエータ(80)は前記キャリッジ(4)の対応する側面の2つの二又状側面部材のうちの1つの内面に固定されるので、前記ボディー(8)は前記回転盤(6)の片方の裏側に位置する。実施形態において、前記ブレーキは、水平に設置された前記アクチュエータとともに2つの回転盤のうち後方の回転盤の裏側に配置される。前記ボディー(8)と前記回転盤(6)の接触が前記アクチュエータ(80)の作動により決定され、回転盤、すなわち、前記リール(1)へブレーキをかけることを含み、前述のように、前記リール(1)の芯(N)は前記キャリッジ(4)の前記回転盤(6)によって支持されている。
【0025】
図2で表される実施形態において、前記キャリッジ(4)が、対応する側面の各々に、凹部を有する側部付属体(42)を有し、前記付属体(42)は上部の方へ向けられ、かつ回転盤の方へ向けられている。前記付属体(42)の機能については後述する。
【0026】
前記装置の可能な作動サイクルは下記の通りであり、図1を参照されたい。
【0027】
光電池(9)が前記リール(2)の径を制御し、前記リール(2)の芯の端部は前記ステーション(SN)の前記支持座(AP)に配置される。光電池(9)がリールの径が所定値まで減ったことを検知した場合、前記光電池は、前記アクチュエータ(32)の作働、すなわち、前記レバー(30)の回転Bを命令するプログラム可能な制御装置(UE)へ信号を送る(前記制御装置(UE)は産業用自動装置の従事者に構造的及び機能的に公知のものである)。したがって、前記リールが前記ステーション(SN)から前記ステーション(SI)へ搬送され、前記ステーション(SI)においては、前記略空のリール(1)を受けるために前記キャリッジ(4)が配置されている。
【0028】
図8でのみ図示される光電池(90)は、前記リール(1)がキャリッジ(4)上にあることを検知し、前記制御装置(UE)により前記減速機(71)起動の承認信号を与える。前記減速機(71)は相応して、前記チェーン(7)を駆動し、前記キャリッジ(4)が前記ステーション(SP)に配置されるまで構造体(5)に沿って所定の速度で前記キャリッジ(4)を動かす。その間、前記リール(1)はその軸線(b−b)の周りに回転自在であり、したがって、前記リール(1)が前記巻出装置(S)の下流部に配置された機械へ紙を供給し続ける。さらに、前記制御装置(UE)がロボットアーム(MA)を下げる指令を送り、アクチュエータ(A1及びA2)のそれぞれを作動させる。前記アーム(MA)においては、新たなリールが前記ステーション(SN)から取り除かれるリールと交換するためにすでに準備してある。前記アーム(MA)は当業者に公知のものである。
【0029】
前記キャリッジ(4)が前記ステーション(SP)へ到達すると、前記制御装置(UE)により図8で表される別の光電池(91)はアクチュエータ(80)の作動、すなわち前記回転盤(6)にブレーキをかけるための承認信号を与える。このように、略空のリール(1)の回転速度は制御される。前記方法においては、紙の過剰なたるみにより、リール交換作業を危うくすることなく、より正確で効果的なリール(1)の巻出しを決定する。
【0030】
前記巻出装置(S)は、新たなリール(2)によって供給された紙の巻出端又は先端を、前記ステーション(SP)に配置され、前記リール(1)によって供給された紙の巻出終了端又は末端と接合するように構成された手段を備え、該手段は当業者にとって公知の型でもよい。また、前記巻出装置は、一度前記の接合が実施されると、前記ステーション(SP)に配置され、前記リール(1)によって供給された紙の末端を切断するように構成された手段を備え、該手段は当業者にとって公知の型でもよい。これらの手段は公知の技術により構成されることが可能であるので、詳細には記載されない。
【0031】
次いで、前記使用済リール(1)は前記ステーション(SP)から橋型クレーン(図面では図示されない)、又は巻出装置を使用する工場において通常有用な他の設備を使用して取り除かれる。最後に、前記キャリッジ(4)が別のサイクルに備えて前記ステーション(SI)へ戻される。
【0032】
図2を参照すると、本装置の作動サイクルは、前記キャリッジ(4)がコンベアベルト又は同様の手段(NT)へ前記使用済リール(1)を搬送するために使用されるという点が唯一異なり、前記コンベアベルト又は同様の手段(NT)は使用済リールを前記巻出装置から除去するためにも使用される。より具体的には、前記コンベア(NT)は上流部へ配置され、構造体(5)に関連して下げられ、前記リール(1)及び(2)の軸線に対して平行に配置される。さらに、前記構造体(5)はその後部が下流部へ伸びている。したがって下流部に傾斜配置された再入部分が形成され、前記キャリッジ(4)がコンベア(NT)を通過することができる。前記リール(1)を把持した前記キャリッジ(4)が前記ステーション(SP)を通過して、対応するコンベア(NT)へ到達すると、前記リール(1)(リールの芯はキャリッジの付属体(42)により支持されている)が前記コンベアベルトにより押さえられ、前記キャリッジ(4)が下流部へ移動する間に、リール(1)を前記付属体(42)から構成されるフックから解放する。図2において、前記キャリッジ(4)は前記ステーション(SN)、下部及びさらに離れた部分中において表されている。前記ステーション(SN)は、キャリッジが前記リール(1)をコンベアへ搬送する間の前記コンベア(NT)と対応し、前記下部及びさらに離れた部分は、コンベア、すなわち荷降ろしされる部分に関する。したがって、前記キャリッジ(4)の径路部分は水平であり、続く部分は斜め又はほぼ垂直である。
【0033】
図面において、符号(92)はセンサーを示し、前記センサーはリールの存在を感知するように構成され、2つの回転盤(6)の間の前記キャリッジ(4)へ取り付けられている。
【0034】
添付図面の図9〜11で示される実施形態において、本発明による装置は略空のリールがステーション(SN)からステーション(SP)まで搬送される型の巻出装置において使用され、前記ステーション(SN)においては、巻出開始の状態(リールの径が初期値よりも小さい所定値に至る状態)に至るまで前記リールがその長手方向軸の周りに回転し、前記ステーション(SP)においては、巻出終了まで、すなわち、新たなリールが略空のリールの代わりに前記第1ステーション(SN)に配置されるまで、前記リール(1)がその長手方向軸の周りに回転し続けることができる。図1において示される実施形態に関して、前記ステーション(SN)から前記ステーション(SP)へ略空のリールを直接搬送している。実際には、上記ステーション(SI)における中間径路はなくてもよく、前述の搬送機構(3)も必要ではない。より具体的には、前記ステーション(SN)において、図11Aにおいて図示されるように通常巻出される前記リールは円錐体Cによって支持され、前記円錐体は前記芯(N)の2つの軸端の主軸(CO)へ挿入される。前記リールの径が所定値まで減り、上記したセンサー(9)により感知されると、図11Bで示されるように、前記円錐体(C)が前記主軸(CO)から解放される。続いて、前記円錐体(C)によってもはや支持されていない前記リール(1)が下の待機位置で待機する前記キャリッジ(4)の前記回転盤(6)へ重力で傾く。この時、前記センサー(92)により一度前記リールを感知された前記キャリッジ(4)が上記した様に前記ステーション(SP)へ搬送される。その間、前記ロボットアーム(MA)が新たなリール(2)を前記ステーション(SN)へ置く。一度リールが降ろされると、前記キャリッジ(4)が初期の位置、すなわち通常の巻出しにおける前記リール(2)の下へ戻る。この様態に関して、前記キャリッジ(4)の作動位置が、前記回転盤(6)が前記リール(2)の前記主軸(C)の下を支障なく自在に通過できるように構成されており、前記キャリッジ(4)が、対応する前記ステーション(SN)内に新たなリール(2)が位置されていても自在に戻ることができることがわかる。
【0035】
関連する引き抜き/引っ込み機構、すなわち、前記リールの軸端の前記主軸(CO)からの係合/解放、を伴う前記円錐体(C)は2つの側部に対応する前記巻出装置(S)の構造部によって支持される。前記円錐体(C)の機能及び構造は当業者にとって公知であるので、詳細には記載されない。
【0036】
添付図面の他の図のように、図9では前記キャリッジ(4)がステーション(SN)及びステーション(SP)の中に表されている。
【0037】
巻出装置におけるリールの変更サイクルの間の本発明による作動方法は、巻出開始の状態(リールの径が初期値よりも小さい所定値に至る状態)に至るまでリール(1)がその長手方向軸の周りに回転するステーション(SN)から前記リールの巻出終了まで、すなわち、新たなリール(2)が略空のリールの代わりに前記第1ステーション(SN)に配置されるまで、前記リール(1)がその長手方向軸の周りに回転し続けることが可能なステーション(SP)まで、略空のリール(1)を搬送する工程を含み、前記搬送は所定の移動速度で所定の径路に沿って作動される。
【0038】
さらに、本発明による作動方法は、前記搬送径路の最後に前記略空のリール(1)の回転速度を制御する工程を含む。
【0039】
実際には、本発明による作動方法は、略空のリール(1)を制御された速度で所定の径路に沿って移動させる工程を含み、前記径路は前記巻出装置の多数の作動ステーション間へ伸びる。また、本発明による作動方法は、前記リール(1)の回転速度を制御する工程を備え、特に対応する前記搬送径路の終点において制御される。
【0040】
前述した実施形態に関して、前記ステーション(SN)と前記ステーション(SP)間の径路に沿った前記略空のリール(1)の搬送は、連続又は直接搬送でもよく、若しくは中間搬送を介する不連続搬送であってもよい。
【0041】
実際には、細部の構成は、利用される材料の形状、寸法、傾向、要素及び性質が採択された解決案の範囲からそれにもかかわらず逸脱することがなく、それによって、本発明へ与えられた保護の制限の内部にとどまる限り、任意の等価な方法で変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1の実施形態による装置を備える巻出装置の概略的な側面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態による装置を備える巻出装置の概略的な側面図である。
【図3】図2の実施形態の変更箇所を示し、本発明の装置により支持された略空のリール(1)が示されている。
【図4】図の他の部分をよく示すために前記リール(1)が示されていない点を除いて図3と同一の図である。
【図5】簡略化のためにキャリッジの運搬チェーンは図示されていない、対応するキャリッジの2つの側部のうち1つの断面図である。
【図6】支持体に作用し、前記略空のリールの前記キャリッジを移動させるブレーキ機構に関連する略図である。
【図7】対応する前記キャリッジの2つの側部のうち1つの概略的な断面斜視図である。
【図8】制御及び指令方式の簡略化した図である。
【図9】本発明の他の実施形態による本発明の装置を備える巻出装置の概略的な側面図である。
【図10】他の部品がよく見えるようにいくつかの部品を省いた図9の拡大部分を示す。
【図11A】ステーション(SN)において略空のリールの芯に取り付けられた主軸から円錐体を開放する順序を概略的に示す。
【図11B】ステーション(SN)において略空のリールの芯に取り付けられた主軸から円錐体を開放する順序を概略的に示す。
【図11C】ステーション(SN)において略空のリールの芯に取り付けられた主軸から円錐体を開放する順序を概略的に示す。
【符号の説明】
【0043】
1:略空のリール、2:新たなリール、3:自動手段(搬送手段、搬送機構)、4:キャリッジ、5:構造体(支持構造体)、6:回転盤、6S:回転盤の上部、7:チェーン、8:前面凹状ボディー、9:光電池(センサー)、30:プッシャー(レバー)、31:ヒンジ軸(ヒンジ)、32:アクチュエータ、33:中央付属体、34:凹状端部、40:二又状側面部材、41:L字型下部付属体、42:側部付属体、50:水平側部、51:外側直線軌道、60:ピン、70:出力口、71:減速機、72:ガイドスプール(トランスミッションスプール)、80:リニアアクチュエータ、90:光電池、91:光電池、92:センサー、A:アクチュエータの稼働方向、A1及びA2:アクチュエータ、AP:支持座、B:レバーの回転、b−b:軸線、C:円錐部材(円錐体)、CO:主軸、FO:作動面、G:双方向矢印、MA:ロボットアーム、N:芯、NT:コンベア(手段)、r−r:軸線、S:巻出装置、SF:固定構造体(支持構造体)、SI:中間ステーション(第2ステーション)、SN:第1ステーション、SP:第3ステーション、UC:紙排出方向、UE:制御装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻出装置のリール搬送装置及びその方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
巻出装置が、決められた作業サイクル中に下流部に設置された1つ以上の装置へウェブ材料を供給するように、リールからウェブ材料を巻出すように構成されていることは公知である。
【0003】
巻出装置は、実施可能な公知の形態において、ベアリング構造を含み、該ベアリング構造に2つの円錐形の支持体が配置されて対応する2つの主軸を係合するようにし、該主軸はリールの中央の管状中軸(「芯」ともいう)へそれぞれに挿入され、リールが各軸の周りに回転自在で、各ウェブが巻出自在にできるようにしてある。
【0004】
巻出装置使用中の必須の工程としては、リールの交換、すなわち略空のリールを新たなリールと交換可能にする作動が挙げられる。このような作動では、下流部に設置された装置へのウェブの連続供給の間、両リールとも停止して、かなり頻繁に、もっぱら手動で実施されなければならない。実際には、オペレーターが機械運搬機を使用して新たに巻出されるリールを取り付ける間に、略空の第1のリールが円錐支持体から離される。WO 2004/080869、WO 2004/080867、WO 2004/043827、US6679451及びEP 822912は、人の介入を軽減させた自動巻出装置の例を開示している。
【0005】
一般的なリール交換工程の際、過剰なたるみ、又は逆に意図しない裂け目の発生を防ぐために、略空のリールによって供給される紙の張力制御に関する課題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の主要な目的は、上記欠点を解消することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、この成果は、独立請求項に記載された特徴を有する装置及び方法を作動させる概念によって達成された。本発明の別の特徴は従属請求項において対象とされている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、終わりに近づいた(略空の)リールを制御された方法で移動させることが可能となった。リール交換、リール搬送及びリール回転中も、下流部方向への紙の張力の最適な制御を常に確実にするのに適した作業速度で、該リールを移動せしめることを可能にした。これらの特徴は、より単純、より効果的、より確実かつ自動運転が可能なリール交換を決定する。さらに、本発明による装置は比較的単純で経済的に製造ができ、また長期間使用後も信頼度が高い装置である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の上記且つ他の利点及び特徴は、本発明の実施形態として付与されているが限定的な意味に考察されない添付図面とあわせて以下の説明を読むことで、当業者の誰もが最適に理解するであろう。
【0010】
その必須の構造のみが示された図1〜4の図面で示される実施形態を参照すると、本発明による装置は、略空のリールが第1ステーション(SN)から第2ステーション(SI)へ搬送され、再び第2ステーション(SI)から第3ステーション(SP)へ搬送される型の巻出装置において使用され、前記第1ステーション(SN)においては、「略完全に巻出す」(径が所定値、巻出開始の径より小さい径に至る)状態まで前記リールがその長手方向軸の周りに回転し、前記第2ステーション(SI)においては、前記第1ステーション(SN)から所定の距離に配置され、前記第3ステーション(SP)においては、巻出終了まで、すなわち、新たなリール(2)が前記第1ステーション(SN)に置かれるまで、前記リールがその長手方向軸の周りに回転し続けることができるようにしてある。
【0011】
図面において、符号(1)及び(2)はそれぞれ、略空のリール及び略空のリールと交換するように構成された新たなリールを表す。符号(S)は巻出装置を表す。
【0012】
前記巻出装置(S)は作動面(FO)を有する支持構造体(SF)を備え、前記支持構造体(SF)は前記第1ステーション(SN)と対応して、リール(2)の2つの軸端に支持座(AP)を画定する。前記軸端は2つの円錐部材(C)によって形成され、前記円錐部材(C)のそれぞれは両反対側にリールの芯(N)の中に挿入されることができ、部分的にリールの両側から突出して前記支持座上のリールを空転させることができる。前記円錐部材(C)は、前記ステーション(SN)から前記ステーション(SI)への搬送命令の前に前記リールの前記芯(N)から解放される。
巻出装置の構造及び機能は当業者にとって公知であるので、より詳細な説明は省略する。
【0013】
本発明の目的である搬送装置は前記ステーション(SI)と前記ステーション(SP)との間に配置されて作動し、前記搬送装置は、
略空のリール(1)を前記第1ステーション(SN)から前記第2ステーション(SI)へ搬送する手段(3)と、
略空のリール(1)を適切に支持するとともに前記第2ステーション(SI)と前記第3ステーション(SP)間を移動可能なキャリッジ(4)と、
前記キャリッジ(4)を支持する構造体(5)と、
前記第2ステーション(SI)と前記第3ステーション(SP)間において前記キャリッジ(4)を移動させるための手段と、
前記搬送手段(3)及びキャリッジ(4)を移動させるための前記手段を制御する手段と、
を備える。
【0014】
添付の図面に示された実施形態によると、略空のリール(1)を前記第1ステーション(SN)から前記第2ステーション(SI)へ搬送する前記手段(3)が、前記リールを前記第2ステーション(SI)の方へ、より具体的には第2ステーション(SI)中で待機状態に配置されている前記キャリッジ(4)の方へ押出すために、2箇のプッシャー(30)を具備し、前記プッシャー(30)は、前記円錐体(C)に作用するように、すなわち、前記支持座(AP)から突出したリールの両端に作用するように構成され、前記円錐体(C)は第1ステーション(SN)へ配置されたリールの前記芯(N)へ挿入されている。実施形態において、前記2箇のプッシャー(30)のそれぞれが、前記構造体(SF)の固定部にそれぞれの端部をヒンジ止めされたレバーにより形成され、そのヒンジ軸(31)は、前記リール(1)の軸と平行であり、反対端においてアクチュエータ(32)へ連結され、作動時において該アクチュエータ(32)がヒンジ軸(31)の周りにおける前記レバーの回転を決定する。前記プッシャーは前記支持座(AP)に対して外部に配置される。添付の図面においては、装置の側面のみ図示されているため、1箇のプッシャーのみが図示できる。レバー(30)のそれぞれは、対応するリール(1)の端部とのよりよい連動のための凹状端部(34)がある中央付属体(33)を有する。矢印「A」は前記アクチュエータ(32)の稼働方向を示す。すなわち、矢印「B」で表される前記レバー(30)の回転(図示においては反時計回り)に対応する各ロッドの延伸方向である。前記アクチュエータ(32)の停止、すなわち関連するロッドの取消しには、前記レバー(30)の逆回転を含み、したがって、図3及び図4に示されるこの機構の通常の待機又は停止状態の再稼働も含む。
【0015】
しかしながら、前記リール(1)を前記第1ステーション(SN)から前記第2ステーション(SI)へ搬送するために使用される具体的な機構は、他の型であってもよい。
【0016】
前記キャリッジ(4)は前記第2ステーション(SI)及び第3ステーション(SP)間、すなわち巻出装置からの紙排出方向(UC)に対して前記第1ステーション(SI)の上流部に伸びる構造体(5)によって支持される。
【0017】
より具体的には、前記構造体(5)が、ほぼ長手方向に伸びる2つの水平側部(50)を備え、前記水平側部のそれぞれに、前記キャリッジ(4)のための、後に記述されるガイド部材として作用する外側直線軌道(51)を有する。添付図面の図において、前記構造体(5)の片側の水平側部(50)のみが示されている。実施形態において、前記軌道(51)は水平である。
【0018】
前記キャリッジ(4)は、前記構造体(5)の水平側部(50)のそれぞれに2つの二又状側面部材(40)を備える。前記二又状側面部材(40)のそれぞれの外側に、L字型下部付属体(41)を備え、前記付属体(41)の端部が、対応する前記構造体(5)の側部(50)の前記軌道(51)の中を摺動する。このように、前記キャリッジ(4)は前記構造体(5)上をガイドされる。添付図面の図においては二又状側面部材(40)の片側のみが図示される。
【0019】
前記二又状側面部材(40)のそれぞれは、同一の外径を有する2つの空転するゴム製回転盤(6)を支持する。前記2つの回転盤(6)は、その軸線(r−r)が前記リール(1)の長手軸線(b−b)に対して平行、すなわちそれぞれの二又状側面部材(40)の2本のアームに対して直交配置される。実施形態では、対応する2本のピン(60)によって二又状側面部材(40)への前記2つの回転盤(6)の取り付けが形成され、前記ピン(60)の軸線(r−r)が同じ水平面に設置され、かつ回転盤(6)の外径を考慮した場合、前記ピン(60)の距離は、前記リール(1)から突出する芯(N)の対応する端部が、前記リール(1)がその軸線(b−b)の周りに回転自在である回転盤(6)に支持されるような距離である。言い換えれば、図3及び図5に示されるように、前記二又状側面部材(40)のそれぞれによって支持される前記2つの回転盤(6)が直列配置され、前記2つの回転盤(6)の軸線間の距離は、前記リール(1)から突出している前記芯(N)の表面端部が前記回転盤の上部(6S)に支持され得るような距離である。実際には、前記キャリッジ(4)は略空のリール(1)を支持する架台であり、前記リール(1)はその長手方向軸の周りに回転自在である。
【0020】
前記キャリッジ(4)は、機構手段により支持構造体(5)に沿って搬送され、該機構手段が2つの側部のそれぞれに対して、リング状のチェーン(7)を含み、前記チェーン(7)は鋸歯状スプールとかみ合い、前記スプールは減速機(71)の出力口(70)へ固定され、前記チェーン(7)が複数の鋸歯状ガイドスプール(72)を係合する。前記チェーンの一部は対応する前記二又状側面部材(40)の内側に固定される。実際には、前記減速機(71)によって駆動される前記チェーン(7)の移動が前記キャリッジ4の移動を決定する。
【0021】
図面において、特に図1,2及び9において、前記キャリッジ(4)は複数の作動位置、すなわち前記ステーション(SI)、前記ステーション(SP)及び前記ステーション(SN)において表されている。
【0022】
前記チェーン(7)は前記減速機(71)により両方向へ駆動され、前記キャリッジ(4)を双方向矢印(G)によって示されるステーション(SI)及びステーション(SP)間のどちらかに動かす。
【0023】
前記キャリッジ(4)の側部のそれぞれは、前記回転盤(6)に作動するよう構成されたブレーキを備え、したがって下記でさらに記述されるように前記リール(1)の軸方向(b−b)への回転を減速するように構成されている。
【0024】
図6及び7の実施形態において、前記ブレーキが、前面凹状ボディー(8)から形成され、前記ボディー(8)はリニアアクチュエータ(80)に連結され、前記リニアアクチュエータ(80)は前記キャリッジ(4)の対応する側面の2つの二又状側面部材のうちの1つの内面に固定されるので、前記ボディー(8)は前記回転盤(6)の片方の裏側に位置する。実施形態において、前記ブレーキは、水平に設置された前記アクチュエータとともに2つの回転盤のうち後方の回転盤の裏側に配置される。前記ボディー(8)と前記回転盤(6)の接触が前記アクチュエータ(80)の作動により決定され、回転盤、すなわち、前記リール(1)へブレーキをかけることを含み、前述のように、前記リール(1)の芯(N)は前記キャリッジ(4)の前記回転盤(6)によって支持されている。
【0025】
図2で表される実施形態において、前記キャリッジ(4)が、対応する側面の各々に、凹部を有する側部付属体(42)を有し、前記付属体(42)は上部の方へ向けられ、かつ回転盤の方へ向けられている。前記付属体(42)の機能については後述する。
【0026】
前記装置の可能な作動サイクルは下記の通りであり、図1を参照されたい。
【0027】
光電池(9)が前記リール(2)の径を制御し、前記リール(2)の芯の端部は前記ステーション(SN)の前記支持座(AP)に配置される。光電池(9)がリールの径が所定値まで減ったことを検知した場合、前記光電池は、前記アクチュエータ(32)の作働、すなわち、前記レバー(30)の回転Bを命令するプログラム可能な制御装置(UE)へ信号を送る(前記制御装置(UE)は産業用自動装置の従事者に構造的及び機能的に公知のものである)。したがって、前記リールが前記ステーション(SN)から前記ステーション(SI)へ搬送され、前記ステーション(SI)においては、前記略空のリール(1)を受けるために前記キャリッジ(4)が配置されている。
【0028】
図8でのみ図示される光電池(90)は、前記リール(1)がキャリッジ(4)上にあることを検知し、前記制御装置(UE)により前記減速機(71)起動の承認信号を与える。前記減速機(71)は相応して、前記チェーン(7)を駆動し、前記キャリッジ(4)が前記ステーション(SP)に配置されるまで構造体(5)に沿って所定の速度で前記キャリッジ(4)を動かす。その間、前記リール(1)はその軸線(b−b)の周りに回転自在であり、したがって、前記リール(1)が前記巻出装置(S)の下流部に配置された機械へ紙を供給し続ける。さらに、前記制御装置(UE)がロボットアーム(MA)を下げる指令を送り、アクチュエータ(A1及びA2)のそれぞれを作動させる。前記アーム(MA)においては、新たなリールが前記ステーション(SN)から取り除かれるリールと交換するためにすでに準備してある。前記アーム(MA)は当業者に公知のものである。
【0029】
前記キャリッジ(4)が前記ステーション(SP)へ到達すると、前記制御装置(UE)により図8で表される別の光電池(91)はアクチュエータ(80)の作動、すなわち前記回転盤(6)にブレーキをかけるための承認信号を与える。このように、略空のリール(1)の回転速度は制御される。前記方法においては、紙の過剰なたるみにより、リール交換作業を危うくすることなく、より正確で効果的なリール(1)の巻出しを決定する。
【0030】
前記巻出装置(S)は、新たなリール(2)によって供給された紙の巻出端又は先端を、前記ステーション(SP)に配置され、前記リール(1)によって供給された紙の巻出終了端又は末端と接合するように構成された手段を備え、該手段は当業者にとって公知の型でもよい。また、前記巻出装置は、一度前記の接合が実施されると、前記ステーション(SP)に配置され、前記リール(1)によって供給された紙の末端を切断するように構成された手段を備え、該手段は当業者にとって公知の型でもよい。これらの手段は公知の技術により構成されることが可能であるので、詳細には記載されない。
【0031】
次いで、前記使用済リール(1)は前記ステーション(SP)から橋型クレーン(図面では図示されない)、又は巻出装置を使用する工場において通常有用な他の設備を使用して取り除かれる。最後に、前記キャリッジ(4)が別のサイクルに備えて前記ステーション(SI)へ戻される。
【0032】
図2を参照すると、本装置の作動サイクルは、前記キャリッジ(4)がコンベアベルト又は同様の手段(NT)へ前記使用済リール(1)を搬送するために使用されるという点が唯一異なり、前記コンベアベルト又は同様の手段(NT)は使用済リールを前記巻出装置から除去するためにも使用される。より具体的には、前記コンベア(NT)は上流部へ配置され、構造体(5)に関連して下げられ、前記リール(1)及び(2)の軸線に対して平行に配置される。さらに、前記構造体(5)はその後部が下流部へ伸びている。したがって下流部に傾斜配置された再入部分が形成され、前記キャリッジ(4)がコンベア(NT)を通過することができる。前記リール(1)を把持した前記キャリッジ(4)が前記ステーション(SP)を通過して、対応するコンベア(NT)へ到達すると、前記リール(1)(リールの芯はキャリッジの付属体(42)により支持されている)が前記コンベアベルトにより押さえられ、前記キャリッジ(4)が下流部へ移動する間に、リール(1)を前記付属体(42)から構成されるフックから解放する。図2において、前記キャリッジ(4)は前記ステーション(SN)、下部及びさらに離れた部分中において表されている。前記ステーション(SN)は、キャリッジが前記リール(1)をコンベアへ搬送する間の前記コンベア(NT)と対応し、前記下部及びさらに離れた部分は、コンベア、すなわち荷降ろしされる部分に関する。したがって、前記キャリッジ(4)の径路部分は水平であり、続く部分は斜め又はほぼ垂直である。
【0033】
図面において、符号(92)はセンサーを示し、前記センサーはリールの存在を感知するように構成され、2つの回転盤(6)の間の前記キャリッジ(4)へ取り付けられている。
【0034】
添付図面の図9〜11で示される実施形態において、本発明による装置は略空のリールがステーション(SN)からステーション(SP)まで搬送される型の巻出装置において使用され、前記ステーション(SN)においては、巻出開始の状態(リールの径が初期値よりも小さい所定値に至る状態)に至るまで前記リールがその長手方向軸の周りに回転し、前記ステーション(SP)においては、巻出終了まで、すなわち、新たなリールが略空のリールの代わりに前記第1ステーション(SN)に配置されるまで、前記リール(1)がその長手方向軸の周りに回転し続けることができる。図1において示される実施形態に関して、前記ステーション(SN)から前記ステーション(SP)へ略空のリールを直接搬送している。実際には、上記ステーション(SI)における中間径路はなくてもよく、前述の搬送機構(3)も必要ではない。より具体的には、前記ステーション(SN)において、図11Aにおいて図示されるように通常巻出される前記リールは円錐体Cによって支持され、前記円錐体は前記芯(N)の2つの軸端の主軸(CO)へ挿入される。前記リールの径が所定値まで減り、上記したセンサー(9)により感知されると、図11Bで示されるように、前記円錐体(C)が前記主軸(CO)から解放される。続いて、前記円錐体(C)によってもはや支持されていない前記リール(1)が下の待機位置で待機する前記キャリッジ(4)の前記回転盤(6)へ重力で傾く。この時、前記センサー(92)により一度前記リールを感知された前記キャリッジ(4)が上記した様に前記ステーション(SP)へ搬送される。その間、前記ロボットアーム(MA)が新たなリール(2)を前記ステーション(SN)へ置く。一度リールが降ろされると、前記キャリッジ(4)が初期の位置、すなわち通常の巻出しにおける前記リール(2)の下へ戻る。この様態に関して、前記キャリッジ(4)の作動位置が、前記回転盤(6)が前記リール(2)の前記主軸(C)の下を支障なく自在に通過できるように構成されており、前記キャリッジ(4)が、対応する前記ステーション(SN)内に新たなリール(2)が位置されていても自在に戻ることができることがわかる。
【0035】
関連する引き抜き/引っ込み機構、すなわち、前記リールの軸端の前記主軸(CO)からの係合/解放、を伴う前記円錐体(C)は2つの側部に対応する前記巻出装置(S)の構造部によって支持される。前記円錐体(C)の機能及び構造は当業者にとって公知であるので、詳細には記載されない。
【0036】
添付図面の他の図のように、図9では前記キャリッジ(4)がステーション(SN)及びステーション(SP)の中に表されている。
【0037】
巻出装置におけるリールの変更サイクルの間の本発明による作動方法は、巻出開始の状態(リールの径が初期値よりも小さい所定値に至る状態)に至るまでリール(1)がその長手方向軸の周りに回転するステーション(SN)から前記リールの巻出終了まで、すなわち、新たなリール(2)が略空のリールの代わりに前記第1ステーション(SN)に配置されるまで、前記リール(1)がその長手方向軸の周りに回転し続けることが可能なステーション(SP)まで、略空のリール(1)を搬送する工程を含み、前記搬送は所定の移動速度で所定の径路に沿って作動される。
【0038】
さらに、本発明による作動方法は、前記搬送径路の最後に前記略空のリール(1)の回転速度を制御する工程を含む。
【0039】
実際には、本発明による作動方法は、略空のリール(1)を制御された速度で所定の径路に沿って移動させる工程を含み、前記径路は前記巻出装置の多数の作動ステーション間へ伸びる。また、本発明による作動方法は、前記リール(1)の回転速度を制御する工程を備え、特に対応する前記搬送径路の終点において制御される。
【0040】
前述した実施形態に関して、前記ステーション(SN)と前記ステーション(SP)間の径路に沿った前記略空のリール(1)の搬送は、連続又は直接搬送でもよく、若しくは中間搬送を介する不連続搬送であってもよい。
【0041】
実際には、細部の構成は、利用される材料の形状、寸法、傾向、要素及び性質が採択された解決案の範囲からそれにもかかわらず逸脱することがなく、それによって、本発明へ与えられた保護の制限の内部にとどまる限り、任意の等価な方法で変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1の実施形態による装置を備える巻出装置の概略的な側面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態による装置を備える巻出装置の概略的な側面図である。
【図3】図2の実施形態の変更箇所を示し、本発明の装置により支持された略空のリール(1)が示されている。
【図4】図の他の部分をよく示すために前記リール(1)が示されていない点を除いて図3と同一の図である。
【図5】簡略化のためにキャリッジの運搬チェーンは図示されていない、対応するキャリッジの2つの側部のうち1つの断面図である。
【図6】支持体に作用し、前記略空のリールの前記キャリッジを移動させるブレーキ機構に関連する略図である。
【図7】対応する前記キャリッジの2つの側部のうち1つの概略的な断面斜視図である。
【図8】制御及び指令方式の簡略化した図である。
【図9】本発明の他の実施形態による本発明の装置を備える巻出装置の概略的な側面図である。
【図10】他の部品がよく見えるようにいくつかの部品を省いた図9の拡大部分を示す。
【図11A】ステーション(SN)において略空のリールの芯に取り付けられた主軸から円錐体を開放する順序を概略的に示す。
【図11B】ステーション(SN)において略空のリールの芯に取り付けられた主軸から円錐体を開放する順序を概略的に示す。
【図11C】ステーション(SN)において略空のリールの芯に取り付けられた主軸から円錐体を開放する順序を概略的に示す。
【符号の説明】
【0043】
1:略空のリール、2:新たなリール、3:自動手段(搬送手段、搬送機構)、4:キャリッジ、5:構造体(支持構造体)、6:回転盤、6S:回転盤の上部、7:チェーン、8:前面凹状ボディー、9:光電池(センサー)、30:プッシャー(レバー)、31:ヒンジ軸(ヒンジ)、32:アクチュエータ、33:中央付属体、34:凹状端部、40:二又状側面部材、41:L字型下部付属体、42:側部付属体、50:水平側部、51:外側直線軌道、60:ピン、70:出力口、71:減速機、72:ガイドスプール(トランスミッションスプール)、80:リニアアクチュエータ、90:光電池、91:光電池、92:センサー、A:アクチュエータの稼働方向、A1及びA2:アクチュエータ、AP:支持座、B:レバーの回転、b−b:軸線、C:円錐部材(円錐体)、CO:主軸、FO:作動面、G:双方向矢印、MA:ロボットアーム、N:芯、NT:コンベア(手段)、r−r:軸線、S:巻出装置、SF:固定構造体(支持構造体)、SI:中間ステーション(第2ステーション)、SN:第1ステーション、SP:第3ステーション、UC:紙排出方向、UE:制御装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
略空のリール(1)が多数の作動ステーション間の所定の径路に沿って移動する型の巻出装置に設置されかつ各々の作動ステーションにおいて前記リール(1)が該リールの長手方向軸の周りに回転自在に設けられた紙リールを搬送するための装置であって、前記装置は前記作動ステーション間に設置されて作動し、
略空のリール(1)を支持するとともに前記作動ステーション間を移動可能なキャリッジ(4)であって、かつ前記リールがキャリッジ(4)上の前記リールの長手方向軸の周りに回転自在とされているキャリッジ(4)と、
前記キャリッジ(4)を支持する構造体(5)と、
前記作動ステーション間において前記キャリッジ(4)を移動させるための手段と、
前記キャリッジ(4)を移動させるための前記手段を制御するための手段と、
を具備することを特徴とする紙リール搬送装置。
【請求項2】
前記径路が、第1ステーション(SN)とステーション(SP)との間に設けられ、前記第1ステーション(SN)においては、巻出開始の状態に至るまで前記リールがその長手方向軸の周りに回転し、前記ステーション(SP)においては、巻出終了まで、すなわち、新たなリール(2)が略空のリールの代わりに前記第1ステーション(SN)に置かれるまで、前記リールがその長手方向軸の周りに回転し続けることができるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の紙リール搬送装置。
【請求項3】
前記径路が、ステーション(SI)と前記ステーション(SP)との間に設けられ、前記ステーション(SI)においては、巻出開始の状態に至るまで前記リールがその長手方向軸の周りに回転するように構成された前記第1ステーション(SN)から誘導される前記リール(1)が搬送され、前記ステーション(SP)においては、巻出終了まで前記リールがその長手方向軸の周りに回転し続けることができるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の紙リール搬送装置。
【請求項4】
巻出開始の状態に至るまで前記リールがその長手方向軸の周りに回転するように構成された前記第1ステーション(SN)から、前記径路の始点に設置された前記ステーション(SI)へ前記リール(1)を搬送するための自動手段(3)を具備することを特徴とする請求項3に記載の紙リール搬送装置。
【請求項5】
前記ステーション(SN)から前記ステーション(SI)へ略空のリール(1)の搬送を実施する前記手段(3)が、前記リールを前記第2ステーション(SI)の方へ、より具体的には第2ステーション(SI)中で待機する前記キャリッジ(4)の方へ押出すために、2箇のプッシャー(30)を具備し、前記プッシャー(30)は前記リールの両端軸を支持するように意図された支持座(AP)から突出している前記リール(1)の両端に作用するように構成されることを特徴とする請求項4に記載の紙リール搬送装置。
【請求項6】
前記2箇のプッシャー(30)のそれぞれが、巻出装置の固定構造体(SF)の固定部にそれぞれの端部をヒンジ止めされたレバーから構成され、そのヒンジ軸(31)は、前記リール(1)の軸と平行であり、反対端においてアクチュエータ(32)へ連結され、作動時において該アクチュエータ(32)がそれぞれのヒンジ軸(31)の周りにおける前記レバーの回転を決定することを特徴とする請求項5に記載の紙リール搬送装置。
【請求項7】
前記プッシャーが、巻出装置の固定構造体(SF)により設けられた2箇の支持座(AP)に対して外部に配置されることを特徴とする請求項6に記載の紙リール搬送装置。
【請求項8】
前記レバー(30)のそれぞれが、凹状端部(34)がある中央付属体(33)を有することを特徴とする請求項6に記載の紙リール搬送装置。
【請求項9】
前記構造体(5)が、ほぼ長手方向に伸びる2つの水平側部(50)を有し、前記水平側部のそれぞれに、前記キャリッジ(4)のためのガイド部材を画成する外側直線軌道(51)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の紙リール搬送装置。
【請求項10】
前記軌道(51)が、水平であることを特徴とする請求項9に記載の紙リール搬送装置。
【請求項11】
前記キャリッジ(4)が、2つの二又状側面部材(40)を有することを特徴とする請求項1に記載の紙リール搬送装置。
【請求項12】
前記二又状側面部材(40)のそれぞれの外側に、L字型下部付属体(41)を備え、前記付属体(41)の端部が、対応する前記構造体(5)の側部(50)の前記軌道(51)の中を摺動することを特徴とする請求項11に記載の紙リール搬送装置。
【請求項13】
前記二又状側面部材(40)のそれぞれが、2つの回転盤(6)を支持することを特徴とする請求項11に記載の紙リール搬送装置。
【請求項14】
前記2つの回転盤(6)の軸線(r−r)が前記リール(1)の長手軸線(b−b)に対して平行、すなわちそれぞれの二又状側面部材(40)のアームに対して直交配置されることを特徴とする請求項13に記載の紙リール搬送装置。
【請求項15】
前記2つの回転盤(6)が、対応する2本のピン(60)によって二又状側面部材(40)に取り付けられ、前記ピン(60)の軸線(r−r)が同じ水平面に設置され、かつ回転盤(6)の外径を考慮した場合、前記ピン(60)の距離は、前記リール(1)から突出する芯(N)の対応する端部が、軸線(b−b)の周りに回転自在の回転盤(6)に支持されるような距離であることを特徴とする請求項13に記載の紙リール搬送装置。
【請求項16】
前記キャリッジ(4)が架台を構成し、該架台上でリール(1)がその長手方向軸の周りに回転自在であるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の紙リール搬送装置。
【請求項17】
前記キャリッジ(4)が機構手段によって搬送され、該機構手段が2つの側部のそれぞれに対して、チェーン(7)を含み、前記チェーン(7)は、減速機(71)に連結されかつ複数のトランスミッションスプール(72)へリング状に閉められていることを特徴とする請求項1に記載の紙リール搬送装置。
【請求項18】
前記チェーン(7)が、前記減速機(71)によって両方向に作動して、前記キャリッジ(4)を巻出装置の前記作動ステーション間を交互に移動させることを特徴とする請求項17に記載の紙リール搬送装置。
【請求項19】
前記キャリッジ(4)が、前記回転盤(6)へブレーキをかける手段を備え、前記リール(1)の軸線(b−b)の周りにおける回転を減速させることを特徴とする請求項1に記載の紙リール搬送装置。
【請求項20】
前記ブレーキ手段が、前面凹状ボディー(8)の付いたブレーキを備え、前記ボディー(8)はリニアアクチュエータ(80)に連結され、前記リニアアクチュエータ(80)は前記キャリッジ(4)へ固定され、前記ボディー(8)は前記回転盤(6)の片方の裏側に位置することを特徴とする請求項19に記載の紙リール搬送装置。
【請求項21】
前記キャリッジ(4)が、対応する側面の各々に、凹部を有する側部付属体(42)を備えることを特徴とする請求項1に記載の紙リール搬送装置。
【請求項22】
巻出装置におけるリールの変更サイクルの間に実施可能な作動方法であって、前記方法が、巻出開始の状態に至るまでリール(1)がその長手方向軸の周りに回転するステーション(SN)から前記リールの巻出終了まで、すなわち、新たなリール(2)が略空のリールの代わりに前記第1ステーション(SN)に配置されるまで、前記リール(1)がその長手方向軸の周りに回転し続けることが可能なステーション(SP)まで、略空のリール(1)を搬送する工程を含み、前記搬送工程において、所定の径路に沿って所定の速度で実施されることを特徴とする作動方法。
【請求項23】
前記略空のリール(1)の回転速度を制御する工程を含むことを特徴とする請求項22に記載の作動方法。
【請求項24】
前記略空のリール(1)の回転速度を制御する工程が、前記搬送工程の最後に実施されることを特徴とする請求項23に記載の作動方法。
【請求項25】
前記搬送が、前記ステーション(SN)から前記中間ステーション(SI)への搬送工程と、前記中間ステーション(SI)から前記ステーション(SP)への搬送工程の、連続する2つの工程で作動されることを特徴とする請求項22に記載の作動方法。
【請求項26】
前記ステーション(SP)における前記リール(1)の搬送工程に続いて、使用済リールを巻出装置から取り除くためのコンベア(NT)上に使用済リールを置く工程を含むことを特徴とする請求項22〜25のいずれか1項記載の作動方法。
【請求項27】
前記径路が水平部分及び斜め方向又はほぼ垂直部分からなることを特徴とする請求項22に記載の作動方法。
【請求項28】
前記コンベア(NT)に前記使用済リールを置く時、前記使用済リールはガイドされることを特徴とする請求項26に記載の作動方法。
【請求項1】
略空のリール(1)が多数の作動ステーション間の所定の径路に沿って移動する型の巻出装置に設置されかつ各々の作動ステーションにおいて前記リール(1)が該リールの長手方向軸の周りに回転自在に設けられた紙リールを搬送するための装置であって、前記装置は前記作動ステーション間に設置されて作動し、
略空のリール(1)を支持するとともに前記作動ステーション間を移動可能なキャリッジ(4)であって、かつ前記リールがキャリッジ(4)上の前記リールの長手方向軸の周りに回転自在とされているキャリッジ(4)と、
前記キャリッジ(4)を支持する構造体(5)と、
前記作動ステーション間において前記キャリッジ(4)を移動させるための手段と、
前記キャリッジ(4)を移動させるための前記手段を制御するための手段と、
を具備することを特徴とする紙リール搬送装置。
【請求項2】
前記径路が、第1ステーション(SN)とステーション(SP)との間に設けられ、前記第1ステーション(SN)においては、巻出開始の状態に至るまで前記リールがその長手方向軸の周りに回転し、前記ステーション(SP)においては、巻出終了まで、すなわち、新たなリール(2)が略空のリールの代わりに前記第1ステーション(SN)に置かれるまで、前記リールがその長手方向軸の周りに回転し続けることができるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の紙リール搬送装置。
【請求項3】
前記径路が、ステーション(SI)と前記ステーション(SP)との間に設けられ、前記ステーション(SI)においては、巻出開始の状態に至るまで前記リールがその長手方向軸の周りに回転するように構成された前記第1ステーション(SN)から誘導される前記リール(1)が搬送され、前記ステーション(SP)においては、巻出終了まで前記リールがその長手方向軸の周りに回転し続けることができるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の紙リール搬送装置。
【請求項4】
巻出開始の状態に至るまで前記リールがその長手方向軸の周りに回転するように構成された前記第1ステーション(SN)から、前記径路の始点に設置された前記ステーション(SI)へ前記リール(1)を搬送するための自動手段(3)を具備することを特徴とする請求項3に記載の紙リール搬送装置。
【請求項5】
前記ステーション(SN)から前記ステーション(SI)へ略空のリール(1)の搬送を実施する前記手段(3)が、前記リールを前記第2ステーション(SI)の方へ、より具体的には第2ステーション(SI)中で待機する前記キャリッジ(4)の方へ押出すために、2箇のプッシャー(30)を具備し、前記プッシャー(30)は前記リールの両端軸を支持するように意図された支持座(AP)から突出している前記リール(1)の両端に作用するように構成されることを特徴とする請求項4に記載の紙リール搬送装置。
【請求項6】
前記2箇のプッシャー(30)のそれぞれが、巻出装置の固定構造体(SF)の固定部にそれぞれの端部をヒンジ止めされたレバーから構成され、そのヒンジ軸(31)は、前記リール(1)の軸と平行であり、反対端においてアクチュエータ(32)へ連結され、作動時において該アクチュエータ(32)がそれぞれのヒンジ軸(31)の周りにおける前記レバーの回転を決定することを特徴とする請求項5に記載の紙リール搬送装置。
【請求項7】
前記プッシャーが、巻出装置の固定構造体(SF)により設けられた2箇の支持座(AP)に対して外部に配置されることを特徴とする請求項6に記載の紙リール搬送装置。
【請求項8】
前記レバー(30)のそれぞれが、凹状端部(34)がある中央付属体(33)を有することを特徴とする請求項6に記載の紙リール搬送装置。
【請求項9】
前記構造体(5)が、ほぼ長手方向に伸びる2つの水平側部(50)を有し、前記水平側部のそれぞれに、前記キャリッジ(4)のためのガイド部材を画成する外側直線軌道(51)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の紙リール搬送装置。
【請求項10】
前記軌道(51)が、水平であることを特徴とする請求項9に記載の紙リール搬送装置。
【請求項11】
前記キャリッジ(4)が、2つの二又状側面部材(40)を有することを特徴とする請求項1に記載の紙リール搬送装置。
【請求項12】
前記二又状側面部材(40)のそれぞれの外側に、L字型下部付属体(41)を備え、前記付属体(41)の端部が、対応する前記構造体(5)の側部(50)の前記軌道(51)の中を摺動することを特徴とする請求項11に記載の紙リール搬送装置。
【請求項13】
前記二又状側面部材(40)のそれぞれが、2つの回転盤(6)を支持することを特徴とする請求項11に記載の紙リール搬送装置。
【請求項14】
前記2つの回転盤(6)の軸線(r−r)が前記リール(1)の長手軸線(b−b)に対して平行、すなわちそれぞれの二又状側面部材(40)のアームに対して直交配置されることを特徴とする請求項13に記載の紙リール搬送装置。
【請求項15】
前記2つの回転盤(6)が、対応する2本のピン(60)によって二又状側面部材(40)に取り付けられ、前記ピン(60)の軸線(r−r)が同じ水平面に設置され、かつ回転盤(6)の外径を考慮した場合、前記ピン(60)の距離は、前記リール(1)から突出する芯(N)の対応する端部が、軸線(b−b)の周りに回転自在の回転盤(6)に支持されるような距離であることを特徴とする請求項13に記載の紙リール搬送装置。
【請求項16】
前記キャリッジ(4)が架台を構成し、該架台上でリール(1)がその長手方向軸の周りに回転自在であるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の紙リール搬送装置。
【請求項17】
前記キャリッジ(4)が機構手段によって搬送され、該機構手段が2つの側部のそれぞれに対して、チェーン(7)を含み、前記チェーン(7)は、減速機(71)に連結されかつ複数のトランスミッションスプール(72)へリング状に閉められていることを特徴とする請求項1に記載の紙リール搬送装置。
【請求項18】
前記チェーン(7)が、前記減速機(71)によって両方向に作動して、前記キャリッジ(4)を巻出装置の前記作動ステーション間を交互に移動させることを特徴とする請求項17に記載の紙リール搬送装置。
【請求項19】
前記キャリッジ(4)が、前記回転盤(6)へブレーキをかける手段を備え、前記リール(1)の軸線(b−b)の周りにおける回転を減速させることを特徴とする請求項1に記載の紙リール搬送装置。
【請求項20】
前記ブレーキ手段が、前面凹状ボディー(8)の付いたブレーキを備え、前記ボディー(8)はリニアアクチュエータ(80)に連結され、前記リニアアクチュエータ(80)は前記キャリッジ(4)へ固定され、前記ボディー(8)は前記回転盤(6)の片方の裏側に位置することを特徴とする請求項19に記載の紙リール搬送装置。
【請求項21】
前記キャリッジ(4)が、対応する側面の各々に、凹部を有する側部付属体(42)を備えることを特徴とする請求項1に記載の紙リール搬送装置。
【請求項22】
巻出装置におけるリールの変更サイクルの間に実施可能な作動方法であって、前記方法が、巻出開始の状態に至るまでリール(1)がその長手方向軸の周りに回転するステーション(SN)から前記リールの巻出終了まで、すなわち、新たなリール(2)が略空のリールの代わりに前記第1ステーション(SN)に配置されるまで、前記リール(1)がその長手方向軸の周りに回転し続けることが可能なステーション(SP)まで、略空のリール(1)を搬送する工程を含み、前記搬送工程において、所定の径路に沿って所定の速度で実施されることを特徴とする作動方法。
【請求項23】
前記略空のリール(1)の回転速度を制御する工程を含むことを特徴とする請求項22に記載の作動方法。
【請求項24】
前記略空のリール(1)の回転速度を制御する工程が、前記搬送工程の最後に実施されることを特徴とする請求項23に記載の作動方法。
【請求項25】
前記搬送が、前記ステーション(SN)から前記中間ステーション(SI)への搬送工程と、前記中間ステーション(SI)から前記ステーション(SP)への搬送工程の、連続する2つの工程で作動されることを特徴とする請求項22に記載の作動方法。
【請求項26】
前記ステーション(SP)における前記リール(1)の搬送工程に続いて、使用済リールを巻出装置から取り除くためのコンベア(NT)上に使用済リールを置く工程を含むことを特徴とする請求項22〜25のいずれか1項記載の作動方法。
【請求項27】
前記径路が水平部分及び斜め方向又はほぼ垂直部分からなることを特徴とする請求項22に記載の作動方法。
【請求項28】
前記コンベア(NT)に前記使用済リールを置く時、前記使用済リールはガイドされることを特徴とする請求項26に記載の作動方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11(A)】
【図11(B)】
【図11(C)】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11(A)】
【図11(B)】
【図11(C)】
【公表番号】特表2009−528237(P2009−528237A)
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−556917(P2008−556917)
【出願日】平成18年12月29日(2006.12.29)
【国際出願番号】PCT/IT2006/000886
【国際公開番号】WO2007/099570
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(506180062)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月29日(2006.12.29)
【国際出願番号】PCT/IT2006/000886
【国際公開番号】WO2007/099570
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(506180062)
【Fターム(参考)】
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