説明

希ガス放電管

【課題】本発明では、ランプの発光特性をあまり低下させることなく、寿命を向上させることが可能な希ガス放電管を提供することを目的とする。
【解決手段】内部空間を有する管状ガラスバルブと、該管状ガラスバルブのそれぞれの端部に配置された第1および第2の電極と、を有する希ガス放電管であって、前記内部空間には、600Pa〜1400Paの圧力で希ガスが充填され、前記第1の電極および第2の電極は、カップ状に形成された電極本体を有し、該電極本体のカップ内には、導電性マイエナイト化合物の層が設置され、作動の際には、前記カップの内表面の単位面積当たり、4.0mA/cm以下のランプ電流密度が通電されることを特徴とする希ガス放電管。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、希ガス放電管に関する。
【背景技術】
【0002】
希ガス放電管は、例えば、半導体ウェハの探傷検査装置の光源など、非破壊検査用の光源として使用されている。
【0003】
一般に、希ガス放電管は、透明ガラスバルブと、このガラスバルブの内部空間に、相互に対向して配置された一対の電極とを備える。ガラスバルブの内部空間には、例えば、ヘリウムガスのような希ガスが充填される。希ガス放電管の作動の際には、両電極間にランプ電流が印加される。これにより、両電極間に放電が生じ、希ガス放電管が点灯する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−283771号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のような構成の希ガス放電管において、希ガス放電管の発光特性(例えば点灯の容易性および輝度など)を高めるためには、内部に充填される希ガスの圧力を低い値に抑制するとともに、ランプ電流の値を大きくする必要がある。
【0006】
これは、希ガスの圧力が高くなり過ぎると、ランプを点灯するための開始電圧が高くなりすぎ、点灯できなくなるためである。また、ランプ電流の値が小さくなりすぎると、電極間において、十分な放電が得られなくなり、希ガス放電管の点灯を維持することができなくなるからである。
【0007】
しかしながら、現状のような低い希ガス圧力(例えば1.4×10Pa以下)では、電極の放電の際にスパッタリングによって生じた飛散物中に、希ガスが取り込まれて消耗してしまい、内部空間の希ガスが不足するようになる。従って、低い希ガス圧力では、希ガス放電管の寿命が短くなる傾向にある。
【0008】
特に、現状のような高いランプ電流値(例えば約10mA以上)では、電極部分の温度は、比較的高くなる傾向にある。このような電極温度の上昇は、前述のような電極のスパッタリングを加速させる傾向にある。このため、高いランプ電流値を使用した場合、希ガスの消耗がよりいっそう激しくなり、希ガス放電管の寿命は、さらに短くなる。
【0009】
このように、希ガス放電管の発光特性と寿命は、トレードオフの関係にあり、希ガス放電管の発光特性を低下させずに、希ガス放電管の寿命を向上させることは難しいという問題がある。
【0010】
本発明は、このような問題に鑑みなされたものであり、本発明では、ランプの発光特性をあまり低下させることなく、寿命を向上させることが可能な希ガス放電管を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明では、
内部空間を有する管状ガラスバルブと、該管状ガラスバルブのそれぞれの端部に配置された第1および第2の電極と、を有する希ガス放電管であって、
前記内部空間には、600Pa〜1400Paの圧力で希ガスが充填され、
前記第1の電極および第2の電極は、カップ状に形成された電極本体を有し、該電極本体のカップ内には、導電性マイエナイト化合物の層が設置され、
作動の際には、前記カップの内表面の単位面積当たり、4.0mA/cm以下のランプ電流密度が通電されることを特徴とする希ガス放電管が提供される。
【0012】
ここで、本発明による希ガス放電管において、前記カップ状に形成された電極本体の前記カップ内には、ゲッターが配置されても良い。
【0013】
また、本発明による希ガス放電管において、前記電極本体の前記カップの先端には、セラミックリングが配置されても良い。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、ランプの発光特性をあまり低下させることなく、寿命を向上させることが可能な希ガス放電管を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明による希ガス放電管の一構成例を概略的に示した図である。
【図2】図1に示した希ガス放電管の電極部分の模式的な拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図1および図2を参照して、本発明の構成を説明する。
【0017】
図1には、本発明による希ガス放電管の一例の概略的な構成図を示す。また、図2には、図1に示した希ガス放電管の電極部分の模式的な拡大断面図を示す。
【0018】
図1に示すように、本発明による希ガス放電管100は、内部空間120を有する管状のガラスバルブ110と、この内部空間120に配置された第1の電極130aおよび第2の電極130bと、第1のガラスステム部210aおよび第2のガラスステム部210bとを備える。
【0019】
第1の電極130aは、第1のガラスステム部210aにより、ガラスバルブ110の一つの端部に位置が固定される。また、第1の電極130aは、一組のリード線170a、172aを有し、両リード線170a、172aは、第1のガラスステム部210aを気密貫通して、ガラスバルブ110の外側まで導出される。
【0020】
同様に、第2の電極130bは、第2のガラスステム部210bにより、ガラスバルブ110の他の端部に位置が固定される。また、第2の電極130bは、一組のリード線170b、172bを有し、両リード線170a、172aは、第2のガラスステム部210bを気密貫通して、ガラスバルブ110の外側まで導出される。
【0021】
ガラスバルブ110の内部空間120には、希ガスが充填される。希ガスの圧力は、比較的低くても良く、例えば、約400Pa〜約1400Paの範囲である。希ガスの種類は、特に限られないが、例えば、ヘリウム、ネオン、および/またはアルゴン等であっても良い。
【0022】
図2には、図1に示した希ガス放電管100の第1の電極130aの模式的な拡大断面図を示す。なお、図には示さないが、第2の電極130bについても、同様に構成される。
【0023】
図2に示すように、第1の電極130aは、底部が閉止された略円筒状の構造、すなわち略カップ状に構成された電極本体135aと、この電極本体135aの底部に接続された接続端子137aとを有する。接続端子137aは、電極本体135aと一体化されても良い。接続端子137aには、前述のリード線170a、172aが電気的に接続される。電極本体135aは、例えば、ニッケルおよび/またはタングステンを含む金属(合金)で構成される。
【0024】
なお、電極本体135aのカップの内面には、導電性マイエナイト化合物の層140aが設置される。
【0025】
ここで、「マイエナイト化合物」とは、ケージ(籠)構造を有する12CaO・7Al(以下「C12A7」ともいう)およびC12A7と同等の結晶構造を有する化合物(同型化合物)の総称である。
【0026】
また、本願において、「導電性マイエナイト化合物」とは、ケージ中に含まれる「フリー酸素イオン」の一部もしくは全てが電子で置換された、電子密度が1.0×1018cm−3以上のマイエナイト化合物を表す。全てのフリー酸素イオンが電子で置換されたときの電子密度は、2.3×1021cm−3である。
【0027】
なお、一般に、導電性マイエナイト化合物の電子密度は、マイエナイト化合物の電子密度により、2つの方法で測定される。電子密度は、1.0×1018〜3.0×1020cm−3未満の場合、導電性マイエナイト化合物粉末の拡散反射を測定し、クベルカムンク変換させた吸収スペクトルの2.8eV(波長443nm)の吸光度(クベルカムンク変換値)から算出される。この方法は、電子密度とクベルカムンク変換値が比例関係になることを利用している。以下、検量線の作成方法について説明する。
【0028】
電子密度の異なる試料を4点作成しておき、それぞれの試料の電子密度を、電子スピン共鳴(ESR)のシグナル強度から求めておく。ESRで測定できる電子密度は、1.0×1014〜1.0×1019cm−3程度である。クベルカムンク値とESRで求めた電子密度をそれぞれ対数でプロットすると比例関係となり、これを検量線とした。すなわち、この方法では、電子密度が1.0×1019〜3.0×1020cm−3では検量線を外挿した値である。
【0029】
電子密度は、3.0×1020〜2.3×1021cm−3の場合、導電性マイエナイト化合物粉末の拡散反射を測定し、クベルカムンク変換させた吸収スペクトルのピークの波長(エネルギー)から換算される。関係式は下記の式を用いた:

n=(−(Esp−2.83)/0.199)0.782

ここで、nは電子密度(cm−3)、Espはクベルカムンク変換した吸収スペクトルのピークのエネルギー(eV)を示す。
【0030】
また、本発明において、導電性マイエナイト化合物は、カルシウム(Ca)、アルミニウム(Al)および酸素(O)からなるC12A7結晶構造を有している限り、カルシウム(Ca)、アルミニウム(Al)および酸素(O)の中から選ばれた少なくとも1種の原子の一部が、他の原子や原子団に置換されていても良い。例えば、カルシウム(Ca)の一部は、マグネシウム(Mg)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、セリウム(Ce)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)および銅(Cu)からなる群から選択される1以上の原子で置換されていても良い。また、アルミニウム(Al)の一部は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、マグネシウム(Mg)、チタン(Ti)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)、スカンジウム(Sc)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、ヨーロピウム(Eu)、イットリビウム(Yb)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)およびテリビウム(Tb)からなる群から選択される1以上の原子で置換されても良い。また、ケージの骨格の酸素は、窒素(N)などで置換されていても良い。
【0031】
導電性マイエナイト化合物は、仕事関数が低いという特徴を有する。このため、電極本体135aに導電性マイエナイト化合物の層140aを設置することにより、放電時の電極130aの電子放出効率を高めることができ、希ガス放電管100の始動電圧を低下させることができる。また、導電性マイエナイト化合物の層140aを設置することにより、電極130aのスパッタリングに対する耐性が向上し、電極本体135aの寿命が向上する。
【0032】
なお、電極本体135aのカップの内面に、導電性マイエナイト化合物の層140aを設置する方法は、特に限られない。導電性マイエナイト化合物の層140aは、例えば、以下の方法で設置することができる。
【0033】
まず、電極本体135aのカップ内に、導電性マイエナイト化合物粉末のペーストをディスペンサにより注入し、余分なペーストを除去した後、80℃で2時間保持することでペースト中の有機溶剤を乾燥し、導電性マイエナイト化合物粉末の乾燥膜付電極を作製する。なお、導電性マイエナイト化合物粉末は、たとえば国際公開第2006/19674号に示されているような、非導電性マイエナイト化合物を蓋付きカーボン容器中に入れて、1300℃で熱処理する方法により、調製することができる。
【0034】
次に、前記乾燥膜付ニッケル基板を、蓋付カーボン容器内に、該カーボン容器と触れないようにして設置し、雰囲気調整ができる電気炉で還元熱処理する。還元熱処理の前に、例えば10-4Paの真空下で、500℃まで15分で昇温し、500℃で30分保持させて、バインダーを除去しても良い。その後、さらに1300℃まで24分で昇温し、1300℃で30分保持して熱処理を施し、室温まで急冷却させることで、電極の135aのカップ内に導電性マイエナイト化合物の層140aを形成できる。
【0035】
また、図2に示すように、電極本体135aのカップの先端部には、セラミックリング150aが配置されても良い。セラミックリング150aは、電極130aの先端に、電界やスパッタリング現象が集中することを抑制する役割を有する。従って、セラミックリング150aを設置することにより、電極本体135aの消耗が抑制される。ただし、セラミックリング150aの設置は、任意である。
【0036】
また、電極本体135aのカップの内面には、ゲッター160aが設置される。ゲッター160aは、電極130aを構成する各部材などから、不純物物質がガラスバルブ110の内部空間120に放出された際に、そのような不純物物質を吸着除去する役割を有する。従って、ゲッター160aを設置することにより、内部空間120での放電の安定性を向上させることができる。ただし、ゲッター160aの設置は任意である。
【0037】
ゲッター160aを電極本体135aのカップ内に配置する際には、例えば、短冊状のゲッター部材が準備される。次に、この短冊状のゲッター部材をリング状に巻き回した状態で、電極本体135aのカップ内に挿入する。すると、リング状ゲッター部材は、カップ内で弾性的に復元するため、これにより、ゲッター160aを電極本体135aのカップ内に固定させることができる。
【0038】
このように本発明による希ガス放電管100は、電極130a、130bに、スパッタリング耐性に優れる導電性マイエナイト化合物の層が設置されているという特徴を有する。
【0039】
この特徴により、本発明では、放電の際の電極本体のスパッタリングを抑制することが可能になり、内部空間に充填される希ガスの圧力を低くしても(例えば400Pa〜1400Paの範囲)、飛散物に希ガスが取り込まれて、希ガスの圧力が低下してしまうという問題を有意に抑制することができる。
【0040】
また、同じ理由により、本発明による希ガス放電管では、従来のような高いランプ電流値(例えば約10mA以上)を使用しても、スパッタリングによる希ガスの消耗を有意に抑制することができる。
【0041】
従って、本発明による希ガス放電管では、該希ガス放電管の発光特性を犠牲にすることなく、寿命を向上させることができる。
【実施例】
【0042】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0043】
(実施例1)
各種条件下で、本発明による希ガス放電管のサンプル(実施例1−1、実施例1−2)を作製し、その寿命を評価した。
【0044】
評価用の希ガス放電管は、以下のように構成した。
【0045】
ガラスバルブ:直径12.3mm、全長325mm、1400Paのヘリウムガス充填
電極本体(ニッケル製):外径10mm、内径9.75mm、長さ23mm、導電性マイエナイト化合物層の厚さ75μm、ゲッターなし、セラミックリングなし
ランプ電流(カップの内表面の単位面積当たりのランプ電流密度):10mA(1.8mA/cm)(実施例1−1)、15mA(2.7mA/cm)(実施例1−2)、22mA(4.0mA/cm)(実施例1−3)
評価時の管壁温度は、50℃(実施例1−1)、70℃(実施例1−2)、および90℃(実施例1−3)である。ここで、管壁温度とは、ガラスバルブの電極本体の近傍位置で測定した温度を表す。
【0046】
評価の結果、実施例1−1の希ガス放電管の寿命は、約3000時間であり、実施例1−2の希ガス放電管の寿命は、約2000時間、実施例1−3の希ガス放電管の寿命は、約1500時間であった。なお、実施例1−1、1−2、1−3のいずれの希ガス放電管においても、評価期間中、十分な輝度が得られた。
【0047】
表1には、実施例1において得られた評価結果を、希ガス放電管の仕様(ヘリウム圧力、ランプ電流、ランプ電流密度、管壁温度)と合わせて示す。
【0048】
【表1】

(実施例2)
各種条件下で、本発明による希ガス放電管のサンプル(実施例2−1、実施例2−2、実施例2−3)を作製し、その寿命を評価した。
【0049】
評価用の希ガス放電管は、以下のように構成した。
【0050】
ガラスバルブ:直径12.3mm、全長325mm、600Paのヘリウムガス充填
電極本体(ニッケル製):外径13.0mm、内径12.75mm、長さ25mm、導電性マイエナイト化合物層の厚さ75μm、ゲッターなし、セラミックリングなし
ランプ電流(カップの内表面の単位面積当たりのランプ電流密度):10mA(1.3mA/cm)(実施例2−1)、15mA(2.0mA/cm)(実施例2−2)、20mA(2.7mA/cm)(実施例2−3)
評価時の管壁温度は、45℃(実施例2−1)、60℃(実施例2−2)、および80℃(実施例2−3)である。
【0051】
評価の結果、実施例2−1の希ガス放電管の寿命は、約3000時間であり、実施例2−2の希ガス放電管の寿命は、約2000時間であり、実施例2−3の希ガス放電管の寿命は、約1500時間であった。なお、実施例2−1、2−2、2−3のいずれの希ガス放電管においても、評価期間中、十分な輝度が得られた。
【0052】
前述の表1には、実施例2において得られた評価結果を、希ガス放電管の仕様(ヘリウム圧力、ランプ電流、ランプ電流密度、管壁温度)と合わせて示す。
【0053】
(実施例3)
各種条件下で、本発明による希ガス放電管のサンプル(実施例3−1、実施例3−2)を作製し、その寿命を評価した。
【0054】
評価用の希ガス放電管は、以下のように構成した。
【0055】
ガラスバルブ:直径12.3mm、全長325mm、1064Paのヘリウムガス充填
電極本体(ニッケル製):外径13.0mm、内径12.7mm、長さ35mm、導電性マイエナイト化合物層の厚さ50μm、ゲッターなし、セラミックリングなし
ランプ電流(カップの内表面の単位面積当たりのランプ電流密度):10mA(1.04mA/cm)(実施例3−1)、20mA(2.09mA/cm)(実施例3−2)
評価時の管壁温度は、40℃(実施例3−1)および75℃(実施例3−2)である。
【0056】
評価の結果、実施例3−1の希ガス放電管の寿命は、約4000時間であり、実施例3−2の希ガス放電管の寿命は、約2000時間であった。なお、実施例3−1、3−2のいずれの希ガス放電管においても、評価期間中、十分な輝度が得られた。
【0057】
前述の表1には、実施例3において得られた評価結果を、希ガス放電管の仕様(ヘリウム圧力、ランプ電流、ランプ電流密度、管壁温度)と合わせて示す。
【0058】
(検討)
各希ガス放電管の評価結果の比較から、本発明による希ガス放電管では、内部空間に充填されるヘリウムガスの圧力が、600〜1400Paの範囲であれば、希ガス放電管に対して、良好な寿命が得られることがわかる(最低でも1500時間以上)。
【0059】
また、実施例1〜実施例3の結果から、本発明による希ガス放電管では、ランプ電流が10mA以上であっても、良好な寿命が得られることがわかる。すなわち、本発明による希ガス放電管では、電流密度換算で4mA/cmまでのランプ電流値であれば、特性を低下させることなく、良好な寿命を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、半導体ウェハのような各種部材の探傷検査用の光源等に利用することができる。
【符号の説明】
【0061】
100 本発明による希ガス放電管
110 ガラスバルブ
120 内部空間
130a 第1の電極
130b 第2の電極
135a 電極本体
137a 接続端子
140a 導電性マイエナイト化合物の層
150a セラミックリング
160a ゲッター
170a、172a リード線
170b、172b リード線
210a 第1のガラスステム部
210b 第2のガラスステム部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間を有する管状ガラスバルブと、該管状ガラスバルブのそれぞれの端部に配置された第1および第2の電極と、を有する希ガス放電管であって、
前記内部空間には、600Pa〜1400Paの圧力で希ガスが充填され、
前記第1の電極および第2の電極は、カップ状に形成された電極本体を有し、該電極本体のカップ内には、導電性マイエナイト化合物の層が設置され、
作動の際には、前記カップの内表面の単位面積当たり、4.0mA/cm以下のランプ電流密度が通電されることを特徴とする希ガス放電管。
【請求項2】
前記カップ状に形成された電極本体の前記カップ内には、ゲッターが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の希ガス放電管。
【請求項3】
前記電極本体の前記カップの先端には、セラミックリングが配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の希ガス放電管。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−105527(P2013−105527A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246614(P2011−246614)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(000000044)旭硝子株式会社 (2,665)
【Fターム(参考)】