説明

平面異相型緩衝材並びにこの平面異相型緩衝材を具えたシューズ

【課題】 シューズに適用した場合に高度な緩衝機能を発揮できるとともに、更に視覚的にも機能発現が認識できるような新規な平面異相型緩衝材並びにこの平面異相型緩衝材を具えたシューズの開発を技術課題とした。
【解決手段】 ゴム素材を発泡状態とした素材により構成される発泡体緩衝部11と、ゴム素材を発泡状態とすることなく無垢状態とした素材により構成される充実体緩衝部12とを、厚み方向端面において突き合うように一体に組み合わされている緩衝材であって、その組み合わせ境界部13は、平面視で双方が噛み合うようにフィンガージョイント形状を有することを特徴として成るものであり、接地時に靴底に加わる衝撃と、同じく接地時に踵に加わる衝撃のように、異なる性質の衝撃に対してそれぞれ適した緩衝素材同士を一体化することで好適な衝撃緩衝ができ、更にフィンガージョイント形状とすることでその接合部の一体性を強固なものとすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシューズ用のヒール部位等に用いることが適切な緩衝用部材に関するものであって、特に性状の異なる部材を一体に組み合わせた平面異相型緩衝材に係るものである。
【背景技術】
【0002】
特にスポーツ用、ウォーキング用シューズ等にあっては、その緩衝機能の向上を図るべく、鋭意多くの研究開発がなされている。この技術的追求は、シューズの目的に応じた使用者の挙動や、衝撃の実態分析等をふまえながら、素材そのものの開発から、緩衝パーツの形状面の工夫等に及んでいる。加えて、当然商品性のアピールも営業的視点からは欠かせず、このような優れた緩衝機能が視覚的にも認識できるような工夫が求められている。
このような要請に応えたものとして、例えば、本出願人の特許出願に係る発明が先行技術として存在する(特許文献1、2、3,4参照)。これら技術によって、高次元で緩衝性を発揮し、且つ視覚的にもその機能を確認することのできるシューズが市場に提供されている。
【0003】
しかしながら本出願人はこのような市場の高評価に甘んずることなく、更なる改良を試行し続けている。特に例えば踵に対する衝撃の有り様も、単に上方からの圧縮荷重だけでないであろうとの視点から、それに適した構造を究明すべく、鋭意開発を試みている。
具体的には、異種性状の素材を複合的に一体化して緩衝パーツのより高機能化を試みようとする着眼であるが、異種性状の素材を用いた先行技術としては、特公平6−71441号「シューズ」(特許文献5)等が存在する。
しかしながらこの提案は専ら上下方向での緩衝を最適化しようとするものであり、実際の歩行動作において足底にかかる斜め方向からの衝撃緩衝性(特に踵部の挙動)についての改善は想定されておらず必ずしも満足できるものではなかった。
【特許文献1】特開2006−288907号公報
【特許文献2】特願2006−49959号
【特許文献3】特願2006−152570号
【特許文献4】特願2006−243641号
【特許文献5】特公平6−71441号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明はこのような背景を考慮してなされたものであって、シューズに適用した場合においては、実際の歩行時に働く斜め方向からの衝撃に対して緩衝部材をソールの面方向に弾性変形させるとともに、弾性特性の異なる素材と一体化してソール側面方向に応力分散させるという発想に基づき、高度な緩衝機能を発揮できるとともに、更に視覚的にも機能発現が認識できるような新規な平面異相型緩衝材並びにこの平面異相型緩衝材を具えたシューズの開発を技術課題としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち請求項1記載の平面異相型緩衝材は、ゴム素材を発泡状態とした素材により構成される発泡体緩衝部と、ゴム素材を発泡状態とすることなく無垢状態とした素材により構成される充実体緩衝部とを、厚み方向端面において突き合うように一体に組み合わされている緩衝材であって、その組み合わせ境界部は、平面視で双方が噛み合うようなフィンガージョイント形状を有することを特徴として成るものである。
この発明によれば、接地時に靴底(接地個所)に加わる衝撃と、同じく接地時に踵に加わる衝撃のように、異なる性質の衝撃に対してそれぞれ適した緩衝素材同士を一体化することで好適な衝撃緩衝ができ、更にフィンガージョイント形状とすることでその接合部の一体性を強固なものとすることができる。
【0006】
また請求項2記載の平面異相型緩衝材は、前記要件に加え、前記組み合わせ境界部の噛み合い長さ寸法は、その厚み寸法以上の長さとすることを特徴として成るものである。
この発明によれば、発泡体緩衝部と充実体緩衝部との一体化を、より一層強固なものとすることができる。
【0007】
更にまた請求項3記載の平面異相型緩衝材は、前記要件に加え、前記組み合わせ境界部は、平面視で発泡体緩衝部側が充実体緩衝部側に入り込むように連結されていることを特徴として成るものである。
この発明によれば、衝撃が加わった際に組み合わせ境界部において、発泡体緩衝部の平面方向への拡大変形が、その両側に位置する充実体緩衝部によって規制されるため、両者の剥離を防ぐことができる。
【0008】
更にまた請求項4記載の平面異相型緩衝材は、前記要件に加え、前記組み合わせ境界部の厚み方向端面は、発泡体緩衝部側が充実体緩衝部側に入り込むように連結されていることを特徴として成るものである。
この発明によれば、衝撃が加わった際に組み合わせ境界部において、発泡体緩衝部の厚み方向への拡大変形が、その上下に位置する充実体緩衝部によって規制されるため、両者の剥離を防ぐことができる。
【0009】
更にまた請求項5記載の平面異相型緩衝材は、前記要件に加え、前記発泡体緩衝部を着色し、充実体緩衝部を透明乃至は半透明としたことを特徴として成るものである。
この発明によれば、組み合わせ境界部を外部から視認することができる。
【0010】
また請求項6記載のシューズは、前記請求項1乃至5記載の平面異相型緩衝材をソール部分に具えたことを特徴として成るものである。
この発明によれば、接地時に靴底(接地個所)に加わる衝撃と、同じく接地時に踵に加わる衝撃のように、異なる性質の衝撃に対してそれぞれ適した緩衝素材一体化した平面異相型緩衝材により、高度な緩衝機能を発揮できるとともに、更に充実体緩衝部として透明素材を適用した場合には、視覚的にも機能発現を認識することができる。
そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、異なる性状の緩衝素材により高度な緩衝機能を発揮できるとともに、視覚的にも機能発現が認識でき、更に発泡素材の適用による軽量化を実現した新たな平面異相型緩衝材を提供することができ、更にこのものをシューズに組み付けることにより、その商品性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の平面異相型緩衝材の最良の形態の一つは以下の実施例に説明するとおりであって、始めに平面異相型緩衝材について説明し、続いて平面異相型緩衝材を具えたシューズについて説明する。
なお以下の実施例に対して、本発明の技術的思想の範囲内において適宜変更を加えることも可能である。
【実施例】
【0013】
始めに本発明の平面異相型緩衝材1について説明すると、このものは目的形状に成型され発泡体緩衝部11と充実体緩衝部12とを一体化して構成されたものである。具体的には、ゴム素材を発泡状態とした素材により構成される発泡体緩衝部11と、ゴム素材を発泡状態とすることなく無垢状態とした素材により構成される充実体緩衝部12とを、厚み方向端面において突き合うように一体に組み合わされている緩衝材である。
なお前記発泡体緩衝部11は、全体的に略均一な厚さの平板状に形成されるものであり、その一部に踵受110が形成される。
また前記充実体緩衝部12は、図1の断面図に示すように一部が肉厚に形成され、その後端面を露見面15とするものである。
【0014】
そして発泡体緩衝部11と充実体緩衝部12との接合部位となる組み合わせ境界部13は、平面視で双方が噛み合うようなフィンガージョイント形状に形成されている。
具体的には図2に示すように、発泡体緩衝部11及び充実体緩衝部12の厚み方向端面にそれぞれフィンガー11a、12aが形成され、これらが互いに噛み合うようにして接合することによりフィンガージョイントが形成されるものである。
なおこの実施例では、前記フィンガー11a、12aの長さ寸法L(山状部であるフィンガー11a、12aの頂点部から、谷状部である受入部11b、12bの頂点部までの長さ。)、すなわち組み合わせ境界部13の噛み合い長さを、フィンガー11a、12aの厚み寸法T以上の長さになるようにした。
またフィンガー11a、12aの数については、適宜選択されるものであるが、それぞれ三、四本程度とすることにより、十分な接触面積の増大を図ることができる。
【0015】
また図3(a)に示すように、前記組み合わせ境界部13は、平面視で発泡体緩衝部11側が充実体緩衝部12側に入り込むように連結されている。
ここで、「発泡体緩衝部11側が充実体緩衝部12側に入り込む」とは、発泡体緩衝部11におけるフィンガー11aの両側に必ず充実体緩衝部12におけるフィンガー12aが位置するような状態を意味するものである。
すなわちフィンガー11aとフィンガー12aとは互いに入り込むような関係にあるが、フィンガー11aについてはその両側に必ずフィンガー12aが位置する一方、フィンガー12aについては、最外列のフィンガー12aは、その片側にしかフィンガー11aが位置していない。このため図1、2、3に示した平面異相型緩衝材1にあっては、発泡体緩衝部11側が充実体緩衝部12側に入り込んだ状態にあるのであって、充実体緩衝部12側が発泡体緩衝部11側に入り込んだ状態とはなっていないこととなる。
【0016】
ここで前記平面異相型緩衝材1の素材について説明する。
まず前記発泡体緩衝部11は、良好な緩衝性が得られるものであれば適宜のものを採用できるが、例えばシリコーン系(一例として東レ・ダウコーニング社製CF5058)、ウレタン系(一例として日本ミラクトン社製:ミラクトランE375)、スチレン系(一例として旭化成ケミカルズ社製:アサプレンT436)、アクリル系(一例として日本ゼオン社製ニポールAR)等のゴム素材に、発泡剤や中空フィラーを混入し、発泡倍率0.1〜2程度の発泡状態に形成されるものである。ここで前記ゴム素材には、いわゆるゲル素材も含まれるものとする。
また前記発泡剤としては、各ゴム素材に適した公知のものを任意で採用される。
また前記中空フィラーとしては、日本フィライト社製の「エクスパンセル(登録商標)551DE」等が採用されゴム素材100重量部に対して1〜3重量部程の配合割合で用いられる。
因みに前記ゴム素材に塩等の可溶性材料を混入し、成型後に可溶性材料を溶出させることにより発泡状態とするような手法を採ることもできる。
なお発泡体緩衝部11は、発泡による白濁や中空フィラーの色を反映した白色や適宜着色剤等により着色が施されたものとするが、平面異相型緩衝材1の使用態様や顧客の要望に応じて、発泡密度や気泡サイズを調整して適宜透明度を持たせるようにしてもよい。
【0017】
次に前記充実体緩衝部12は、良好な緩衝性が得られるものであれば適宜のものを採用できるが、例えばシリコーン系(一例として東レ・ダウコーニング社製CF5058)、ウレタン系(一例として日本ミラクトン社製:ミラクトランE375)、スチレン系(一例として旭化成ケミカルズ社製:アサプレンT436)、アクリル系(一例として日本ゼオン社製ニポールAR)等のゴム素材を、射出成型、押出成型、ブロー成型等により無垢状態で硬化させたものである。因みに量産性を考慮した場合、射出成型によるのが好ましい。ここで前記ゴム素材には、いわゆるゲル素材も含まれるものとする。
なお充実体緩衝部12は、透明あるいは透明度が保たれる程度の着色が施されたものとするが、平面異相型緩衝材1の使用態様や顧客の要望に応じて、適宜着色して透明度を低下させるようにしてもよい。ここで着色とは、染料や顔料によって素材全体を着色する他、ラメ素材を素材中に分散させたような状態をも意味するものである。
【0018】
そして前記発泡体緩衝部11と充実体緩衝部12とを一体化するにあたっては、発泡体緩衝部11と充実体緩衝部12とを同時に成型する手法、一方を先に成型した後、このものに添う(接触させる)ように他方を成型する手法、両方を個別に成型した後、これらを接着剤等によって接着する手法等、適宜の手法が採られる。また、前記発泡体緩衝部11と充実体緩衝部12は同素材でもよいし、それぞれ異なったベース素材としてもよい。
【0019】
本発明の平面異相型緩衝材1は一例として上述したように構成されるものであり、続いて平面異相型緩衝材1を具えたシューズ2について説明する。
図1中、符号2で示すものがシューズの一例であるスポーツシューズであって、接地部材であるソール21に対してアッパー22が組み付けられて成る。
そして前記ソール21に対して踵部付近に受入空間23が形成されるものであり、この受入空間23に平面異相型緩衝材1が組み込まれた状態でソール21とアッパー22とが組み付けられる。
なおシューズ2と一体化された平面異相型緩衝材1は、その後端面である露見面15が露出した状態となる。
【0020】
そしてこのようなシューズ2は、接地時にソール21の最後端に加わる衝撃と、同じく接地時に踵に加わる衝撃のように、異なる性質の衝撃に対してそれぞれ適した緩衝素材から成る発泡体緩衝部11と充実体緩衝部12が一体化された平面異相型緩衝材1により、高度な緩衝機能を発揮できる。
【0021】
また充実体緩衝部12として透明素材が適用された場合には、視覚的にも機能発現を認識することができる。すなわち発泡体緩衝部11と充実体緩衝部12との接触部が、露見面15を通して視認することができ、変形挙動を外部から確認することができる。
【0022】
更に長時間の使用により、発泡体緩衝部11と充実体緩衝部12とが剥離してしまったような場合も、これを視認することができる。
また露見面15から着色された発泡体緩衝部11におけるフィンガー11aまでの距離の差異に起因し、露見面15から見ると、発泡体緩衝部11の色に濃淡が発現するため、新たな装飾効果を発揮することができる。
【0023】
なお前記ソール21に対する平面異相型緩衝材1の組み付け個所は、アウトソール、ミッドソールあるいはインソールとするなど、適宜の部位を選択することができ、更に上述したような踵部付近の他、サイド面等とすることもできる。
【0024】
〔耐久試験〕
ここで本発明の平面異相型緩衝材1と、このものと類似した平面異相型緩衝材1′とを比較した耐久試験の結果を記す。
まず平面異相型緩衝材1′としては、図6(a)に示すように組み合わせ境界部13′を直線状としたものを用い、この平面異相型緩衝材1′をシューズ2に組み付けるとともに実履き試験を行ったところ、約一万歩で組み合わせ境界部13′に切れ目が生じてしまった。
一方、本発明としては、図2に示した平面異相型緩衝材1と、図6(b)に示した平面異相型緩衝材1Aを用いた。なお平面異相型緩衝材1は、発泡体緩衝部11側が充実体緩衝部12側に入り込んだ状態となっているものであって、一方、平面異相型緩衝材1Aは、充実体緩衝部12側が発泡体緩衝部11側に入り込んだ状態となっているものである。 そして平面異相型緩衝材1、平面異相型緩衝材1Aをそれぞれシューズ2に組み付けるとともに実履き試験を行ったところ、一万歩を経過した時点では、平面異相型緩衝材1、平面異相型緩衝材1Aともに切れ目が生じてしまうことはなかった。
【0025】
〔他の実施例〕
本発明は上述した実施例を基本となる実施例とするものであるが、本発明の技術的思想に基づいて以下に示すような実施例を採ることもできる。
まず組み合わせ境界部13の平面形状は図3(b)〜(e)に示したような種々の形態を採ることができる。
図3(b)に示すものは、充実体緩衝部12におけるフィンガー12aの幅寸法を、発泡体緩衝部11におけるフィンガー11aの幅寸法よりも広く設定したものである。
この場合、フィンガー11aの平面内での拡大変形を、その両側に位置するフィンガー12aによってより確実に規制するため、両者の剥離をより確実に防ぐことができる。
【0026】
また図3(c)に示すものは、中央側のフィンガー11a、12aの長さ寸法を、外側のフィンガー11a、12aの長さ寸法よりも長くした実施例であり、靴2のプレス圧による屈曲力が、中央側で大きい場合に有効な形態である。
【0027】
また図3(d)に示すものは、一辺側のフィンガー11a、12aの長さ寸法を、他辺側のフィンガー11a、12aの長さ寸法よりも徐々に長くした実施例であり、靴2のねじれによって生じる圧力応じた形態である。また同じ目的で一辺側のフィンガー11a、12aの幅寸法を、他辺側のフィンガー11a、12aの幅寸法よりも徐々に広く設定するようにしてもよい。
【0028】
また図3(e)に示すものは、フィンガー11a、12aの平面形状を波型(サインカーブ様)としたものである。
この場合、応力が分散されるためフィンガー11a、12aの剥離をより確実に防ぐことができる。
なお図3(a)に示した三角形状のフィンガー11a、12aあるいは図3(b)に示した矩形状のフィンガー11a、12aの場合にも、角部にRをつけることにより、応力の集中を回避することができる。
【0029】
また発泡体緩衝部11及び充実体緩衝部12の形状は、円形、矩形、紡錘形、台形、扇形や、これらを適宜組み合わせた形状とすることもできる。
図4に示すものは、発泡体緩衝部11及び充実体緩衝部12の形状を異ならせた実施例であり、まず発泡体緩衝部11は図3(e)に示したものを、踵受110とフィンガー11aとの間の部分の幅寸法を狭くしたものであるである。一方、充実体緩衝部12については、フィンガー12aを厚み方向の途中まで形成したものである。このため、組み合わせ境界部13が、充実体緩衝部12の下部せり出し部120に乗った状態となっている。
【0030】
また図5に示すように、前記組み合わせ境界部13の厚み方向端面を、発泡体緩衝部11側が充実体緩衝部12側に入り込むように連結するようにしてもよい。
このような構成を採った場合、衝撃が加わった際に組み合わせ境界部13において、発泡体緩衝部11におけるフィンガー11aの厚み方向への拡大変形が、その両側に位置する充実体緩衝部12におけるフィンガー12aによって規制されるため、両者の剥離を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の平面異相型緩衝材及びこのものが組み込まれたシューズを示す斜視図並びに平面異相型緩衝材を示す縦断側面図である。
【図2】平面異相型緩衝材を示す分解斜視図である。
【図3】平面異相型緩衝材の種々の実施例を示す正面図である。
【図4】発泡体緩衝部及び充実体緩衝部の形状を異ならせた実施例を示す分解斜視図である。
【図5】組み合わせ境界部の他の実施例を示す側面図、斜視図及び平面図である。
【図6】比較例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0032】
1 平面異相型緩衝材
11 発泡体緩衝部
11a フィンガー
11b 受入部
110 踵受
12 充実体緩衝部
12a フィンガー
12b 受入部
120 下部せり出し部
13 組み合わせ境界部
15 露見面
2 シューズ
21 ソール
22 アッパー
23 受入空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴム素材を発泡状態とした素材により構成される発泡体緩衝部と、ゴム素材を発泡状態とすることなく無垢状態とした素材により構成される充実体緩衝部とを、厚み方向端面において突き合うように一体に組み合わされている緩衝材であって、その組み合わせ境界部は、平面視で双方が噛み合うようなフィンガージョイント形状を有することを特徴とする平面異相型緩衝材。
【請求項2】
前記組み合わせ境界部の噛み合い長さ寸法は、その厚み寸法以上の長さとすることを特徴とする請求項1記載の平面異相型緩衝材。
【請求項3】
前記組み合わせ境界部は、平面視で発泡体緩衝部側が充実体緩衝部側に入り込むように連結されていることを特徴とする請求項1または2記載の平面異相型緩衝材。
【請求項4】
前記組み合わせ境界部の厚み方向端面は、発泡体緩衝部側が充実体緩衝部側に入り込むように連結されていることを特徴とする請求項1、2または3記載の平面異相型緩衝材。
【請求項5】
前記発泡体緩衝部を着色し、充実体緩衝部を透明乃至は半透明としたことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の平面異相型緩衝材。
【請求項6】
前記請求項1乃至5記載の平面異相型緩衝材をソール部分に具えたことを特徴とするシューズ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−22447(P2009−22447A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−187171(P2007−187171)
【出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【出願人】(306026980)株式会社タイカ (62)
【Fターム(参考)】