説明

広告スペースを備えた店舗体、店舗体における広告表示方法、および店舗体における広告表示プログラム

【課題】
従来店舗体での広告掲示では、購買/非購買の意思決定を行うために広告接触後に消費者の行ういわゆる「情報収集」の段階を考慮した広告掲示がなされていない、という課題がある。また、店舗体内での競合商品の一方のみの広告掲示によって売り上げに偏りが生じる、という課題もある。
【解決手段】
上記課題解決のため、本発明は、販売商品を陳列した陳列スペースと、該陳列スペースで非陳列である商品の広告を表示した広告スペースと、を備えた店舗体を提供する。これにより消費者は店舗体内での広告接触後、すぐに購買の意思決定を行う必要がなくなる。また、陳列スペースでの陳列商品とカテゴリが異なる商品の広告を表示した広告スペースを備えた店舗体も提供する。これによりカテゴリが同じ商品の一方のみが広告掲示されることによる競合商品の売り上げ偏りなどの発生を抑えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、販売するための商品を陳列、もしくは管理する店舗体において広告を表示するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
商品を消費者に販売する小売店舗体などにおいて、販売するために店舗体内に陳列した商品の広告を店舗体内に掲示し、それにより消費者の購買行動に結び付けようとする宣伝広告活動が、現在一般に行われている。これは、例えば、電器小売店舗体の階段踊り場などにA社のオーディオコンポの広告用ポスターなどが掲示されていたり、ドラッグストアに設置されたディスプレイに医薬品や生活雑貨のコマーシャルメッセージが表示されたりする、といった具合の宣伝広告活動である。
【0003】
このように消費者は、商品を選択、購入するために訪れた小売店舗体において、その小売店舗体で販売されている商品の宣伝広告に直接的に接することになる。したがって、消費者にとっては上記店舗体内の宣伝広告によって興味を持った商品をその場ですぐに購入することが可能になり、また、商品メーカーにとってはマスメディア公告に比べ、消費者への到達度が高い宣伝広告活動を実施することができ、より高い販売促進効果を期待することができる。
【0004】
また、上記のような小売店舗体内における広告掲示を支援するために、特許文献1では広告契約期間などの情報を元に効率的に広告を表示するために広告スペースを管理する、広告スペース管理装置に関する技術が開示されている。
【特許文献1】特許第2893000号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記現在行われている小売店舗体内での陳列商品の広告掲示においては、以下のような課題がある。すなわち従来のこのような宣伝広告活動では、消費者の購買行動の研究モデルで示される、消費者のいわゆる「情報収集」の段階が考慮されていない、という第一の課題である。
【0006】
例えば購買行動の研究モデルであるニコシアモデルやハワード・シェスモデルにおいては、消費者は、広告への接触などによりその商品に興味を抱く段階を経て、つづいて広告商品について自身の記憶にある情報を収集したり(内的探索)、あるいは知り合いへの聞き込みや雑誌、インターネットを利用して情報を収集したり(外的探索)する。そしてこのような情報収集段階を経て、収集した情報をもとにした購買、非購買の意思決定を行う。
【0007】
しかし、従来の小売店舗体内での陳列商品の広告掲示においては、この広告接触後の情報収集、とりわけ外的探索のための時間も手段も充分には用意されていない。したがって消費者にとって意思決定に必要な情報が足りないことになり、結局店舗体内の広告が効率的に購買行動に結びつかない可能性がある、ということである。
【0008】
また、従来技術のその他の課題として、広告商品と、店舗体内で販売している競合他社の商品とのあいだで、売り上げなどで兼ね合いが生じる、という第二の課題も挙げられる。例えば上記電器小売店舗体で販売している商品は、A社のオーディオコンポだけではなく、競合他社のB社のオーディオコンポも同様に販売されている。ここでA社のオーディオコンポの広告のみが店舗体内に掲示された場合、その広告の影響を受けB社のオーディオコンポの売り上げが落ちる可能性がある、ということである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記第一の課題を解決するために、本発明は、販売するための商品を陳列した店舗体であって、本発明に特徴的な構成要件として、店舗体内に配置され、販売するための商品を陳列した陳列スペースと、店舗体内のいずれの陳列スペースにも陳列されていない商品の広告を表示した広告スペースと、を備えた店舗体を提供する。このように商品を陳列している店舗体において、陳列されていない商品の広告をその広告スペースにて表示することで、消費者は店舗体内で広告に接触した後、すぐに購買の意思決定を行う必要がなくなる。したがって消費者は例えば家に戻った後でインターネットなどを利用して様々な情報を収集し、購買、非購買の意思決定を行うことができるようになる。
【0010】
また、上記構成をとることで、従来、商品販売機能、及びその商品販売機能に付随する機能(例えば陳列販売商品の広告掲示など)しか有していなかった店舗体に、情報発信機能が付加される、という効果も生じる。そして、その店舗体への情報発信機能の付加によって、従来の商品購入のみを目的とする消費者とは異なる、例えば情報感度の高い消費者層を店舗体に誘導する効果も期待できる。
【0011】
また、さらに店舗体で陳列販売されていない商品の広告情報が発信されることで、消費者に対するその広告の印象を強くし広告到達度を高める効果も期待できる。なぜならば、一般的に人は想定外のことに対してはその新鮮さや意外性から印象を強く持つ傾向があり、そして、商品を購入しに来た消費者にとって、その店舗体で陳列販売していない商品について情報が発信されることは想定外であるからである。
【0012】
また、陳列販売商品ではない商品の広告を表示することで、さらに店舗体のイメージコントロール効果も期待できる。例えば、一般的な飲食物の陳列販売を行う小売店舗に、高級服飾メーカーや宝飾品の商品広告が表示されることで、消費者に高級感というブランドイメージを与える効果も期待できる、ということである。
【0013】
また、上記第二の課題を解決するために、本発明は、販売するための商品を陳列した店舗体であって、本発明に特徴的な構成要件として、店舗体内に配置され、販売するための商品を陳列した陳列スペースと、店舗体内のいずれの陳列スペースに陳列されている商品ともカテゴリが異なる商品の広告を表示した広告スペースと、を備えた店舗体も提供する。このように、陳列商品とカテゴリが異なる商品の広告を広告スペースにて表示することで、カテゴリが同じ二以上の商品の一方のみが広告掲示されることによる競合他社の商品の売り上げ減少などの事態を抑えることができる。
【0014】
また、陳列販売商品とはカテゴリの違う商品の広告情報を発信するということは、例えば自動車販売店で、その販売商品カテゴリ自体が異なる野菜などの広告が表示される、ということである。したがって実施例1以上に消費者のまったく想定外商品の広告を表示することになるので、さらにその広告の印象を強くし広告到達度を高める効果も期待できる。
【0015】
またその他にも、第三の発明として、前記広告スペースとしてフラットパネルディスプレイを採用し、そのフラットパネルディスプレイに計算機から選択的に広告情報を送信する機能を備えた店舗体を提供する。これにより、例えば在庫管理データなどを元にした計算機の処理によって、陳列されていない商品の広告を自動的に出力させることができる。また広告スペースに備えられたフラットパネルディスプレイに、消費者への訴求効果の高い動画像のコマーシャルメッセージなどの表示を行うことが可能になる。
【0016】
また、第四の発明として、店舗体内の複数箇所に分散して配置された前記フラットパネルディスプレイに対して、その複数のフラットパネルディスプレイの配置属性情報に応じて対応するフラットパネルディスプレイに対して前記送信を行う機能を備えた店舗体を提供する。これによって、例えば牛乳販売コーナーに、その店舗体では販売していないアイス製造器販売の広告を掲示することができる。したがって購入意思決定の前段階である広告への接触段階で、消費者のニーズに合うような広告を選択的に表示することが可能になり、消費者の興味をより強く喚起するような広告表示を行うことができる。
【0017】
また、第五の発明として、POS(ポイント・オブ・セールス)レジスター装置をさらに有し、そのPOS情報に基づいて前記選択を行う店舗体を提供する。これによって、POS情報で示される例えば商品のリアルタイムな入荷情報や売切情報などに基づいて、売り切れた商品に関してすぐに広告をフラットパネルディスプレイに表示する、など在庫状況をリアルタイムに反映した上での広告表示が可能になる。
【0018】
また、その他にも、計算機によって、店舗体にて陳列していない商品の広告情報を、ディスプレイ以外の、例えばCD−ROMへの書き込みや紙媒体への印刷などによって出力し、そのCD−ROMや紙媒体を利用して広告スペースにて広告を行う店舗体も提供する。これによって掲示用チラシや小冊子などさまざまな媒体で消費者に対する広告を行うことができる。またフラットパネルディスプレイに比べ設備投資費を抑えることができ、費用的負担を少なく本発明の店舗体を実施することができる。
【0019】
また、陳列はされていないが販売はされているサービスなどに関しても上記同様にして広告スペースに広告を表示する店舗体も提供する。
【発明の効果】
【0020】
以上のような構成をとる第一の発明によって、消費者は店舗体内で広告に接触した後、すぐに購買の意思決定を行う必要がなくなる。したがって消費者は例えば家に戻った後でインターネットなどを利用して様々な情報を収集し、購買、非購買の意思決定を行うことができるようになる。
【0021】
また、従来、商品販売機能、及びその商品販売機能に付随する機能しか有していなかった店舗体に、情報発信機能が付加される、という効果も生じ、したがって従来とは異なる消費者層を店舗体に誘導する効果も期待できる。また、さらに店舗体とは全く関係のない広告情報が発信されることで、消費者に対するその広告の印象を強くし広告到達度を高める効果も期待できる。また、陳列販売商品ではない商品の広告を表示することで、その広告商品のイメージを利用して店舗体のイメージコントロール効果も期待できる。
【0022】
また、第二の発明によって、陳列商品とカテゴリが異なる商品の広告を広告スペースにて表示することで、同一カテゴリの二以上の商品について、一方のみが広告掲示されることによる競合他社の商品の売り上げ減少などの事態を抑えることができる。また、陳列販売商品とカテゴリの異なる商品に関して広告表示を行うため、実施例1以上に消費者のまったく想定外商品の広告を表示することになるので、さらにその広告の印象を強くし広告到達度を高める効果も期待できる。
【0023】
また、第三の発明によって、例えば在庫管理データなどを元にした計算機の処理によって、陳列されていない商品の広告を自動的に出力させることができる。また消費者への訴求効果の高い動画像のコマーシャルメッセージの表示を行うことが可能になる。
【0024】
また、第四の発明によって、例えば牛乳販売コーナーにアイス製造器販売の広告を掲示するなど、購入の意思決定の前段階である広告への接触段階で、より強く消費者の興味を喚起するような広告表示を行うことができる。
【0025】
また、第五の発明によって、POS情報で示される例えば商品のリアルタイムな入荷情報や売切情報などに基づいて、売り切れた商品に関してすぐに広告をフラットパネルディスプレイに表示する、など在庫状況をリアルタイムに反映した上での広告表示が可能になる。
【0026】
また、その他にも、フラットパネルディスプレイ以外のさまざまな媒体を通じ消費者に広告を提供することができる。また、フラットパネルディスプレイ以外の媒体に出力した場合、フラットパネルディスプレイを出力する場合に比べ設備投資費を抑えることができる。また、陳列はされていないが販売はされているサービスなどに関しても上記同様にして広告スペースに広告を表示したりすることができる。
【0027】
なお、本件発明全体において店舗体で取り扱う商品は、その種類や個数などに特段の限定はおこなわず、どのような商品であっても構わない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
【0029】
以下、実施例1と実施例2において、陳列スペースと広告スペースを備えた店舗体の実施例について説明する。
【0030】
なお、実施例1は、主に請求項1について説明する。
【0031】
また、実施例2は、主に請求項2について説明する。
【0032】
さらに、以下、実施例3、実施例4、そして実施例5において、実施例1や2を基本として、上記広告スペースに設けられたフラットパネルディスプレイに広告を選択的に出力し表示する機能を備えた店舗体の実施例について説明する。
【0033】
なお、実施例3は、主に請求項3について説明する。
【0034】
また、実施例4は、主に請求項4について説明する。
【0035】
また、実施例5は、主に請求項5について説明する。
【0036】
さらに、以下、実施例6、実施例7、そして実施例8において、実施例1や2を基本として、フラットパネルディスプレイ以外の例えばCD−ROMや紙媒体などに広告を選択的に出力する機能を備えた店舗体の実施例について説明する。
【0037】
なお、実施例6は、主に請求項6について説明する。
【0038】
また、実施例7は、主に請求項7について説明する。
【0039】
また、実施例8は、主に請求項8について説明する。
【0040】
さらに、以下、実施例9において、販売していない商品またはサービスの広告を表示する広告スペースを備えた店舗体の実施例について説明する。また、そのサービスが店舗体で販売されていることをPOS(ポイント・オブ・セールス)情報で判別する店舗体の実施例についても説明する。
【0041】
なお、実施例9は、主に請求項9,10,11,12について説明する。
【0042】
さらに、以下、実施例10において、実施例9を基本として、上記広告スペースにあるディスプレイに広告を選択的に出力し表示する機能を備えた店舗体の実施例について説明する。
【0043】
なお、実施例10は、主に請求項13,14,15について説明する。
【0044】
さらに、以下、実施例11において、実施例9を基本として、ディスプレイ以外の例えば紙媒体などに広告を選択的に出力する機能を備えた店舗体の実施例について説明する。
【0045】
また、実施例11は、主に請求項16,17,18について説明する。
【0046】
≪実施例1≫
【0047】
<概要>
【0048】
図1に示すのは、本実施例の店舗体の一例を表す概略図である。この図にあるように本実施例の店舗体(0100)には、例えば、商品であるコーヒーがスペースA(0101a)にて販売するために陳列されている。また、同様にりんごが店舗体内の別のスペースB(0101b)にて販売するために陳列されている。そして、この店舗体を訪れた消費者は、このようにスペースAやスペースBに陳列されているコーヒーやりんごなどの商品を見て吟味し、気に入れば購入することになる。
【0049】
また、この店舗体には、上記のような商品が陳列されたスペースのほかに、図に示すように広告が表示されるスペース(0102)が備えられている。そして、その広告スペースに表示されている広告の特徴は、店舗体の陳列スペースAや陳列スペースBにて陳列されている商品、例えばコーヒーやりんごなどの広告では無い点である。例えば、この図では、広告スペースに「最新型のRV車が100万円から」という具合の自動車の販売についての広告ポスターが掲示されている。
【0050】
そして、りんごやコーヒーを買いに店舗体にやって来て、そこでこの広告に接触し興味を持った消費者は、家に帰った後、インターネット検索などさまざまな手段でRV車のスペックを調べたり、販売価格の比較を行ったり、インターネット掲示板などで実際の使用者の使用感想などを知ることができる。
【0051】
また店舗体を経営する主体にとっては、従来のりんごやコーヒーの購入のみを目的とする消費者とは異なる、自動車を所望するような消費者層を店舗体に誘導する効果も期待できる。
【0052】
また、このように陳列商品とまったく関係のない自動車の広告が表示されることで、その自動車広告の印象を消費者に強く与えることも期待できる。なぜならば、一般的に人は想定外のことに対する印象を強く持つ傾向があり、そして、商品を購入しに来た消費者にとって、その店舗体で陳列販売していない商品について情報が発信されることは想定外であるからである。
【0053】
<構成>
【0054】
図2に示すのは、本実施例の店舗体における機能ブロックの一例を表す図である。なお「店舗体」とは、消費者が陳列販売商品に直に目にした上で購入することができ、かつ、表示した広告にも直に接触することができる構造物をいうが、それ以外の点について特段の限定は行わない。例えば、その店舗体の物理的形状や構造設計、建設素材、また店舗体における商品の販売方式や陳列方式などについてどのようなものであっても構わない。また小売店舗体に限定はされず、卸売店舗体などであっても構わない。本発明の店舗体は、例えば平屋建ての個人商店やコンビニエンスストア、スーパーなどであっても良いし、5階建てのデパート、百貨店などであっても良い。あるいは本館、別館が連絡通路で連結された構造をひとつの店舗体としても良いし、建造物内に複数テナントが入っている店舗体であっても良い。また、屋上や地下に遊戯施設や駐車場があれば、それらも含み店舗体とみなして良い。また、その店舗体への来客用のものであれば、店舗体に隣接または近接する駐車、駐輪場も含み店舗体とみなして良い。
【0055】
そして、このような店舗体が、図2に示すような以下の機能ブロックを有することで、消費者は店舗体内で広告に接触した後に、様々な情報を収集し、購買、非購買の意思決定を行うことができるようになる。また従来、商品販売機能、及びその商品販売機能に付随する機能しか有していなかった店舗体に、情報発信機能を付加することもできる。
【0056】
すなわち、本実施例の「店舗体」(0200)は、「陳列スペース」(0201)と、「広告スペース」(0202)と、からなる。
【0057】
「陳列スペース」(0201)は、店舗体内に配置され、販売するための商品を消費者に直に見せるために陳列したスペースをいう。なお、「店舗体内」とは店舗体建造物の内部である必要はなく、隣接道路面、外部駐車場、あるいは外部イベントスペースなども含めた空間をいう。
【0058】
なお、この陳列スペースは、例えば陳列棚やショーケースなどによって構成されたスペースや、店舗体建造物の壁面などに設けられた陳列スペース、物流段階で使用されたダンボールや箱などを利用した陳列スペース、平積みによる陳列スペース、あるいは車輪などが設けられ移動可能な陳列スペースなどさまざまな形態のスペースであってよい。
【0059】
このように、消費者は、店舗体内部に配置された、販売するための商品が陳列された陳列スペースを見ながら店舗体内を巡回し所望の商品を購入することになる、つまり消費者は店舗体内のさまざまな場所の陳列スペースを見て回ることになるので、広告を表示する広告スペースをその店舗体内に配置することで、高い広告効果を期待することができる。
【0060】
「広告スペース」(0202)は、商品の広告を、消費者に直接接触するように表示するスペースをいう。そして、この広告スペースで広告される商品は店舗体内のいずれの陳列スペースにも陳列されていない、という点が本実施例の特徴である。
【0061】
この広告スペースは、例えばポスターやちらしなどを掲示するための掲示板や、電飾により文字列や図案などを表示する電光掲示板、音声による広告を出力するスピーカー、映像でコマーシャルメッセージなどを表示するフラットパネルディスプレイ、広告用の商品の実物やサンプル模型などを展示する展示スペース、などを利用した広告スペースが挙げられる。もちろん厳密に広告を掲示するスペースと定められていなくても、例えば通常の壁面に広告用ポスターなどが貼られていれば、そのポスターの貼られているスペースが広告スペースとなる。
【0062】
あるいは、例えば赤外線やブルートゥース(登録商標)など短距離無線通信機能を備えた広告配信端末などが広告スペースに配置されていても良い。そして、この広告配信端末を利用して、予め属性情報や嗜好情報などが登録された消費者の情報通信端末に対して、その嗜好や属性に合わせて広告を配信する、という形態の広告スペースであっても良い。
【0063】
そして、このような広告スペースに、店舗体内のいずれの陳列スペースにも陳列されていない商品の広告を表示することで、本実施例の店舗体は、消費者に対して広告を接触させた後、その商品に関する情報を収集させる時間を与えることができる。
【0064】
また、従来の商品購入のみを目的とする消費者とは異なる消費者層を店舗体に誘導する効果や、消費者の想定外の広告の印象を消費者に強く与える効果も期待できる。
【0065】
以下、図3から図9を用いて、店舗体内での具体的な配置例を挙げてこの広告スペースについて説明する。
【0066】
図3に示すのは、この広告スペースの一例を表す図である。この図にあるように、広告スペース(0302)は、例えば自動車を陳列販売していない大型スーパーの、屋上駐車場に続く階段踊り場の壁面に設けられている。そしてその広告スペースに「自動車のパーツショップの広告」が掲示されている。
【0067】
消費者は駐車場に続く階段踊り場にて「自動車のパーツショップの広告」に接触することになる。そこで、例えば、消費者は自動車のパーツについて意識することになり、駐車場に停めてある自車に乗って帰宅する際に、その自車の異常の有無や異常個所について注意を払うようになる。そして実際に異常が見つかった場合など、自動車のパーツについて調べ購入、非購入の決断を行わせることができるようになる。
【0068】
図4に示すのは、また別の広告スペースの一例について説明するための図である。この図にあるように、カメラを陳列販売していない複数階層立ての飲食物および洋服販売の店舗体の外壁面に広告スペース(0402)が設けられ、「カメラの購入は××写真館で」と言う具合の広告が掲示されている。
【0069】
このように店舗体の外壁面に広告スペースが設けられていることで、例えば、通行人も含め多くの人が広告を視認可能となる、すなわち消費者の広告接触率を高めることができる。そして、この広告に接触した消費者はその店舗体でカメラを買うことはないので、その後、カメラに関して情報をいろいろと収集することが可能となる。
【0070】
また従来の飲食物や洋服購入のみを目的とする消費者とは異なる、カメラなどの電化製品を所望する消費者層を店舗体に誘導する効果が期待できる。
【0071】
また、一般的に消費者は、自身の想像した範囲内で事態が推移するうちは意識的にあるいは潜在意識下で「退屈である」と感じてしまう。しかし、このように飲食物などを購入しにきた消費者が想定しえない「カメラ」商品の広告が表示されることで、その意外性や新鮮さから、そのカメラの広告の印象を消費者に強く与える効果も期待できる。
【0072】
図5に示すのは、また別の広告スペースの一例について説明するための図である。この図にあるように、広告スペースは、例えば洋服や本、絵の陳列販売をしていない店舗体のエレベータの内部に設けられて、例えばエレベータの階数が表示されているスペースの下部(0502a)に「○×洋服店 連絡先:・・・」と言う具合の広告が表示されている。また、エレベータの扉(0502b)には本屋の広告が、扉と逆側の後方壁面(0502c)には、図画販売を行う画廊の広告が掲示されている。
【0073】
このように店舗体のエレベータの内部に広告を掲示することで、時間を持て余すことの多いエレベータ内部において消費者を広告に接触させることが可能になる。また、その広告スペースの配置もエレベータ内部で立ち止まっていて自然に目をやってしまう箇所に配置することで広告への接触率をさらに高め、高い宣伝広告効果を期待することができる。そして例えば本を購入する場合本屋のある階に止まらなければならない、などのプレッシャーがないため、消費者はエレベータに乗っている間じっくりと購入や非購入の判断をすることができる。また、家に帰った後などにも本や洋服、絵に関して情報をいろいろと収集することが可能である。
【0074】
図6に示すのは、また別の広告スペースの一例について説明するための図である。この図にあるように、広告スペースは、例えば音楽や香水を陳列販売しておらず、子供向けのおもちゃを扱う店舗体内通路にある支柱(0602a)や通路床面(0602b)に設けられ、それぞれ、音楽ショップや香水販売店の広告が表示されている。
【0075】
このように通路や店舗体内の柱に広告を表示することで、消費者が商品を購入しようと店舗体内を移動しているときにそれら広告に接触させることができるようになる。そして、この広告に接触し興味を持った消費者は、その店舗体で所望の商品を購入後、家に帰ってから香水や音楽に関して情報をいろいろと収集することが可能である。
【0076】
また、陳列販売しているおもちゃとは関連性のない、例えば香水の商品広告を表示することで、顧客である子供の母親層に対するブランドイメージを確立する効果も期待できる。あるいは、子供っぽいと敬遠するような消費者層に対しては、流行の音楽の広告が表示されることで、そのような子供っぽいというマイナスイメージを払拭する効果も期待できる。
【0077】
図7に示すのは、また別の広告スペースの一例について説明するための図である。この図にあるように、広告スペースは、例えばアイス製造器を含む家電製品を陳列販売していない店舗体内にある、牛乳などが陳列してある冷蔵ショーケースの周り(0702)に設けられ、そこにアイス製造器の広告が表示されている。
【0078】
このように、販売用の陳列ショーケースの周囲に広告を表示することで、まさにその陳列している商品を購入しようとしている消費者に対して広告を接触させることが可能になる。そして牛乳を購入した消費者は、その牛乳の新たな使い道に気づくとともに、自家製アイスを作りたいと思ったら、家に帰ってからどのアイス製造器の評判がいいのか、などアイス製造器に関するさまざまな情報を収集することができる。
【0079】
図8に示すのは、また別の広告スペースの一例について説明するための図である。この図にあるように、広告スペースは、例えば酒類を陳列販売していない店舗体入口(0802)に設けられ、そこに酒類を販売している酒店の広告が掲示されている。
【0080】
このように、入口に広告を表示することで、店舗体内に入店する消費者全てに広告を接触させることが可能になり、高い広告効果を期待できるようになる。そして、この広告に接触し興味を持った消費者は、その店舗体で所望の商品を購入後、家に帰ってから所望のお酒に関して情報をいろいろと収集することが可能である。
【0081】
図9に示すのは、また別の広告スペースの一例について説明するための図である。この図にあるように、広告スペースは、例えば飼育ペットやソフトウェアを陳列販売していない店舗体の精算場所(レジスター)の周囲(0902a、0902b)に設けられ、そこに飼育ペットやソフトウェアに関する広告が掲示されている。
【0082】
このように、レジスターの周辺に広告を表示することで、精算待ちで並び、エレベータ内部の広告スペースと同様に時間を持て余している消費者に広告を接触させることが可能になり、高い広告効果を期待できる。そして、この広告に接触し興味を持った消費者は、その店舗体で所望の商品を購入後、家に帰ってからペットやソフトウェアに関して情報をいろいろと収集することが可能である。
【0083】
図10に示すのは、また別の広告スペースの一例について説明するための図である。この図にあるように、広告スペースは、例えばトイレ機器を販売していない店舗体の、トイレ室内の便器の周囲(1002)に設けられ、そこにシャワー付トイレに関する広告が掲示されている。
【0084】
このように、便器周辺に広告を表示することで、用便中の時間を持て余している消費者に広告を接触させることが可能になり、高い広告効果を期待できる。そして、この広告に接触し興味を持った消費者は、その店舗体で所望の商品を購入後、家に帰ってからシャワー付トイレに関して情報をいろいろと収集することが可能である。
【0085】
このように、従来、商品販売機能、及びその商品販売機能に付随する機能しか有していなかった店舗体に、あらたに情報発信機能を付加することができる。
【0086】
なお、上記広告スペースの配置位置例やそこで広告される商品例はあくまで一例であり、広告スペースが例えばエレベータの床や天井に設けられていても良いし、あるいは例えばエスカレータや、店舗体の建物に隣接または近接しているこの店舗体の消費者用の駐車場に広告スペースが設けられていても構わない。また、広告される商品も店舗体内の陳列スペースで陳列されておらず、販売されていない商品であれば限定はされない。
【0087】
<効果の簡単な説明>
【0088】
以上のように、本実施例の店舗体によって、店舗体内のいずれの陳列スペースにも陳列されていない商品の広告を、その店舗体内の広告スペースに表示することになる。したがって消費者に対して広告を接触させた後、その商品に関する情報を収集させる時間を与えることができる。したがって、消費者は購入の意思決定に必要な外的探索の時間を十分に得ることができるようになる。
【0089】
また、従来、商品販売機能、及びその商品販売機能に付随する機能しか有していなかった店舗体に、情報発信機能が付加される、という効果も生じ、したがって従来とは異なる消費者層を店舗体に誘導する効果も期待できる。また、さらに店舗体とは全く関係のない広告情報が発信されることで、消費者に対するその広告の印象を強くし広告到達度を高める効果も期待できる。
【0090】
また、陳列販売商品ではない商品の広告を表示することで、その広告商品のイメージを利用して、陳列販売商品のみのイメージだけでは構築しにくいような店舗体のブランドイメージを確立するなどの効果も期待できる。
【0091】
≪実施例2≫
【0092】
<概要>
【0093】
本実施例の店舗体も、実施例1と同様に、陳列スペースと広告スペースとを備える店舗体である。そして、実施例1の店舗体との違いは、広告スペースで広告される商品が、店舗体内のいずれの陳列スペースに陳列されている商品とも「カテゴリが異なる」商品であることを特徴としている。
【0094】
例えば、コーヒー飲料Bを店舗体で陳列していなくても、別銘柄であるが同じコーヒー飲料であるAを店舗体で販売するために陳列していれば、カテゴリが同じ商品が陳列されているとしてコーヒー飲料Bの広告を表示しない、という具合である。
【0095】
<構成>
【0096】
本実施例は、「陳列スペース」と「広告スペース」を備えた店舗体である。したがって、この店舗体における機能ブロックの一例は図12で示すものと同一であるので省略する。そして、その特徴点は、前述の通り「広告スペース」が店舗体内のいずれの陳列スペースに陳列されている商品ともカテゴリが異なる商品の広告を表示する点である。
【0097】
「カテゴリが異なる」とは、商品の分類上のカテゴリが異なることをいい、その分類として、例えば、ニース協定に基づいて定められる商品や役務の分類、経済産業省の定める工業調査用の商品分類、標準国際貿易用の商品分類などが挙げられる。
【0098】
このように、商品の分類上カテゴリが異なる商品に関して広告を表示することで、全く店舗体と関係のない商品の広告が店舗体に表示されることになる。したがって、その意外性や新鮮さから消費者に対する広告の印象をさらに強くすることも期待できる。
【0099】
なお、このような分類上のカテゴリの設定仕様に応じて、例えば以下のように店舗体で広告表示される商品が変化する可能性もある。すなわち、ある飲食品を中心に陳列販売している店舗体において、烏龍茶Aは陳列販売されており、一方烏龍茶Bや紅茶Cは陳列販売されていない。ここで、前記実施例1の店舗体の場合、烏龍茶B,紅茶Cはその陳列スペースに陳列、販売されていないため、その広告を広告スペースに掲示することが可能である。
【0100】
しかし、本実施例の店舗体では、場合によっては陳列スペースに陳列していない烏龍茶Bや紅茶Cの広告であっても広告スペースに掲示しない。具体的にはカテゴリを「烏龍茶」とした場合、烏龍茶Aが陳列スペースで陳列されていれば、同じ烏龍茶カテゴリの烏龍茶Bの広告は広告スペースには表示しない。しかしカテゴリが紅茶である紅茶Cの広告は広告スペースに表示される。
【0101】
また、カテゴリを「茶葉飲料」とした場合、茶葉飲料である烏龍茶Aが店舗体内に販売するために陳列されている以上、同じ茶葉飲料カテゴリである烏龍茶Bに加え紅茶Cもその広告が広告スペースに表示されない、という具合である。
【0102】
そして、その代わりに、この飲食品を中心に陳列販売している店舗体において自動車の広告を表示する、という具合に全く店舗体と関係のない商品の広告が表示されることになり、その意外性や新鮮さから消費者に対する広告の印象をさらに強くすることも期待できる。
【0103】
<効果の簡単な説明>
【0104】
以上のように、本実施例の店舗体では商品(銘柄、機種など)単位で広告スペースに広告を表示するか否かを判断するのではなく、商品のカテゴリ単位で広告を表示するか否かが決まる点を特徴としている。なお、上記例のように商品のカテゴリの設定、例えば「烏龍茶」であるか「茶葉飲料」であるかなど、に応じて広告表示を行うか否かの判断も変わる。
【0105】
そして、このようにカテゴリ単位で広告の表示/非表示を決定することで、店舗体で販売している商品の競合商品の広告表示を控えることが可能になり、したがって競合他社の商品の売り上げ減少などの事態を抑えることができる。また、そのことから店舗体を経営する主体と取引相手との関係を良好に保つ効果が期待できる。
【0106】
また、実施例1以上に消費者のまったく想定外商品の広告を表示することになるので、その意外性や新鮮さからさらにその広告の印象を強くし広告到達度を高める効果も期待できる。
【0107】
≪実施例3≫
【0108】
<概要>
【0109】
本実施例は、実施例1や2を基本として、広告スペースにフラットパネルディスプレイを備え、そのフラットパネルディスプレイに、店舗体内に陳列している商品とはその銘柄やカテゴリが合致しない商品の広告を、動画像などのコマーシャルメッセージで表示する店舗体である。
【0110】
図11に示すのは、本実施例における店舗体の概要の一例を説明するための図である。この図にあるように、本実施例は、広告スペース(1102)がフラットパネルディスプレイ(1103)を備え、そのディスプレイ上に例えば動画などでコマーシャルメッセージを表示する機能を備えた店舗体である。もちろん、ここでフラットパネルディスプレイに広告が表示される商品は、実施例1を基本として陳列スペースに陳列されていない商品、あるいは実施例2を基本として陳列スペースに陳列されている商品とはカテゴリが異なる商品である。
【0111】
<構成>
【0112】
図12に示すのは、本実施例の店舗体における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「店舗体」(1200)は、実施例1や2を基本として、「陳列スペース」(1201)と、「広告スペース」(1202)とを備える。なお、これら「陳列スペース」と「広告スペース」は上記実施例1や2ですでに記載済みであるのでその説明は省略する。
【0113】
そして、本実施例の店舗体の特徴点は、広告スペースが「フラットパネルディスプレイ」(1203)と、「広告情報取得部」(1204)と、を含むとともに、店舗体は「商品情報保持装置」(1205)と、「広告情報保持装置」(1206)と、「選択送信装置」(1207)と、をさらに有する点である。
【0114】
なお、本発明の店舗体の備える上記各装置は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バス、あるいはハードディスクや不揮発性メモリなどの記憶装置、CD−ROMやDVD−ROMなどの記憶メディア、それらメディアの読取ドライブ、各種通信や印刷機器用の送受信ポート、その他の周辺装置などのハードウェア構成部や、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、情報入力に利用されるインターフェースなどが挙げられる。
【0115】
これらハードウェアやソフトウェアは、メモリ上に展開したプログラムをCPUで順次演算処理したり、メモリやハードディスク上に保持されているデータや、インターフェースを介して入力されたデータなどを加工、蓄積、出力処理したり、あるいは各ハードウェア構成部の制御を行ったりするために利用される。
【0116】
なお、上記商品情報保持装置、広告情報保持装置、および選択送信装置は、それぞれ別個の装置である必要はなく、二以上の組合せで一台の計算機などによって実現されても構わない。
【0117】
また、逆に商品情報保持装置、広告情報保持装置、および選択送信装置のいずれか一以上が店舗体の経営主体の本社に配置され、ネットワーク網を通じて地域の各店舗の広告スペースの広告情報取得部などと接続されることで構成されても良い。
【0118】
また、この発明は装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができることもできる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を記録媒体に固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
【0119】
「フラットパネルディスプレイ」(1203)は、広告を表示する機能を有し、例えば、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ、有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)ディスプレイ、蛍光表示管ディスプレイなどが挙げられる。これらフラットパネルディスプレイは、奥行きが薄く、例えば壁面などの広告スペースに設置することも容易である。
【0120】
そして、このフラットパネルディスプレイには動画像、静止画像、テキスト画像、音声の、1または2以上の組み合わせによる広告を出力表示することができる。したがって、通常のチラシなどの掲示による広告と比べ、消費者に訴求効果の高い広告を出力表示することができる。
【0121】
なお、このように広告スペースで広告を表示する手段として、CRTディスプレイなどではなくフラットパネルディスプレイを利用するのは以下のような理由からである。すなわち、本発明の一つの側面として、店舗体を構成する、壁面、通路、陳列棚のうち、基本的に不活用スペースであった壁面を主に活用する、という側面がある。そしてその活用に当たって重要な点は、本来の店舗体の機能である商品販売機能に負の影響を及ぼさないことである。そこで、壁面に簡単に設置することができ、しかもスペースを取らないフラットパネルディスプレイを採用することで、上記本発明の求める側面を満たしつつ、商品販売機能の邪魔になりにくくすることができるからである。
【0122】
そして、このフラットパネルディスプレイにて表示される広告は、次の「広告情報取得部」で取得された広告情報に基づく広告である。
【0123】
「広告情報取得部」(1204)は、フラットパネルディスプレイに表示すべき広告情報を取得する機能を有する。この「広告情報取得部」は、例えば有線あるいは無線で構築されたインターネット網や店舗体内LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)などの通信回線網によって後述する各装置と接続されていると良い。そしてそのLAN網などを介して、後述する選択送信装置から送信された広告情報を取得する。
【0124】
なお、この広告情報取得部で取得され、ディスプレイに表示されるべき広告情報は、店舗体内で陳列されている商品以外の商品、あるいはカテゴリが異なる商品の広告情報であることは言うまでもない。そして複数の広告情報の中から、ディスプレイに表示すべき広告情報を選択するための判断基準となる情報が、次の「商品情報保持装置」にて保持されている。
【0125】
「商品情報保持装置」(1205)は、商品情報を保持する機能を有する。「商品情報」とは、店舗体にて陳列されている商品に関する情報をいう。あるいは、店舗体内での陳列、非陳列の識別情報を含んだ商品に関する情報をいう。
【0126】
図13に示すのは、この商品情報保持装置にて保持されている商品情報の一例について説明するための概念図である。この図にあるように、商品情報は、店舗体で陳列されている商品の商品識別子、例えば「○×コーヒー」と、その商品カテゴリ、例えば「コーヒー」と、を関連付けた情報が挙げられる。
【0127】
そして、図にあるように仕入個数と販売個数の情報からこれら商品識別子で示される商品は現在店舗体で陳列されていることが分かる。したがって、複数の広告情報の中からディスプレイに表示すべき広告情報を選択するための判断をCPUにて実行する際、この在庫個数や商品識別子を参照し判断基準とすることが可能になる。つまり、商品情報から店舗体では現在「○×コーヒー」や「モカ」、「△△茶」などが陳列されていることが判断できるので、フラットパネルディスプレイに表示すべき広告情報として上記以外の商品の広告情報を選択する、という具合の処理である。
【0128】
あるいは実施例2で説明したように、商品情報に含まれる商品カテゴリを示す情報を利用して、フラットパネルディスプレイに表示すべき広告情報をカテゴリ単位で判断しても良い。
【0129】
なお、この商品情報は、通常の商品販売においてデータベース化されているPOS装置などの在庫管理情報などをそのまま流用することもできる。つまり、あらたに商品情報保持装置としてデータベースを構築する必要もなく、従来の在庫管理データベースを利用して本実施例を実現することもできる。
【0130】
また、計算機の処理における商品情報の利用は、上記のような店舗体での商品の陳列、非陳列の判断処理以外であっても構わない。例えば販売個数情報や価格情報など利用して、後述する選択送信装置における選択で、売れ筋/非売れ筋の商品の広告情報を集中的に選択送信するような構成としても良い。
【0131】
そして、このように商品情報を利用して、次の広告情報保持装置で保持されている広告情報の中からフラットパネルディスプレイに表示すべき広告情報が選択され、出力されることになる。
【0132】
「広告情報保持装置」(1206)は、広告情報を保持する機能を有する。「広告情報」とは、広告を表示するための情報をいい、前述のように例えば動画像、静止画像、テキスト画像、音声、の1または2以上の組み合わせで構成すると良い。なお、本実施例では広告情報はフラットパネルディスプレイで出力表示される情報である。したがって、ディスプレイに表示可能なデータ形式、あるいはディスプレイに表示可能なデータ形式に変換可能なデータ形式として保持されている。
【0133】
図14に示すのは、この広告情報保持装置にて保持されている広告情報の一例について説明するための概念図である。この図にあるように、広告情報として、たとえば広告識別子(商品名)と、その商品カテゴリ、そしてその商品に関する広告の識別情報とが関連付けて保持されている。そしてこの広告情報に含まれる広告識別子と、商品情報保持装置で保持されている商品情報に含まれる商品識別子との比較演算処理がCPUにて実行される。その結果、同一の商品識別子が保持されていない、と判断された広告識別子に関して、店舗体にて商品が陳列されていない商品の広告であるとしてその広告情報で示される広告がフラットパネルディスプレイに表示される。例えば図14に示す広告識別子「○×コーヒー」は、図13で示す商品識別子に同一のものが存在する。したがって、この「○×コーヒー」は店舗体で陳列されている商品であるとして広告情報が出力されない。一方、「アメリカン」に関しては前記商品情報保持装置で同一の商品識別子を含む商品情報が保持されていないので、その広告情報が選択送信されディスプレイ上にコマーシャルメッセージである「動画2」が表示される、という具合である。
【0134】
もちろん、上記選択判断を、実施例2のように商品カテゴリに関して行い、「アメリカン」もその商品カテゴリが同一な商品情報が商品情報保持装置に保持されているのでフラットパネルディスプレイに表示すべき広告情報として選択しない、としても良い。
【0135】
なお、上記商品情報や広告情報の保持装置は、例えばハードディスクドライブなどの記憶装置に、その記憶場所アドレスと関連付けて各情報を保持することで実現すると良い。そして、これら商品情報に基づくフラットパネルディスプレイに表示すべき広告情報の選択判断は、実際は次の「選択送信装置」にて実行される処理である。広告情報保持装置では、次の選択送信装置での判断処理結果に従って、保持している広告情報を送信するために出力することになる。
【0136】
「選択送信装置」(1207)は、商品情報保持装置(1205)に保持されている商品情報に基づいて、広告情報保持装置(1206)に保持されている広告情報を選択して広告情報取得部(1204)に対して送信する機能を有する。
【0137】
図15に示すのは、この選択送信装置のハードウェア構成図であって、以下、この選択送信装置での広告情報の選択処理の一例を、図15を用いて説明する。この図にあるように、選択送信装置は、「CPU(中央演算装置)」(1501)と、「主メモリ」(1502)と、「記憶装置」(1503)と、が「システムバス」(1504)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の処理や送受信を行う。
【0138】
なお、上述の「記憶装置」は商品情報保持装置や広告情報保持装置も含む装置であり、選択送信装置内部の記憶装置であっても良いし、外部の一又は複数の装置で構成され、LANケーブルなどでそれぞれの「通信部」(図示せず)が接続されデータのやり取りを行っても良い。
【0139】
したがって「記憶装置」は、商品情報や広告情報のそれぞれを、所定のメモリアドレスに記憶し、また「CPU」にて実行されるプログラムなども記憶している。また「主メモリ」は、「記憶装置」に保持されたプログラムを実行するために読み出すと同時にそのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。「ディスプレイ」は、広告情報に紐付けられた例えば動画データなどをそのビデオメモリに格納し、画面上に出力表示する。
【0140】
そして、この「主メモリ」や「記憶装置」にはそれぞれ複数のメモリアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのメモリアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。
【0141】
例えば「記憶装置」のメモリアドレス1に記憶されている商品情報1は、ワーク領域に展開されたプログラムの「記憶装置のメモリアドレス1の情報を取得し、主メモリのメモリアドレスAに格納せよ」との命令に従って記憶装置から読み出され、主メモリのメモリアドレスAに格納される。そしてまたプログラムの「主メモリのメモリアドレスAの情報と、メモリアドレスMの情報とを比較処理し、同一か否か演算し、その結果をメモリアドレスXに格納せよ」との命令に従い、CPUにてそれらデータが同一か否かの比較演算処理が行われる。その結果、所定の広告情報にフラグ(ON/OFF情報)が付され、そのフラグが付された広告情報が主メモリのメモリアドレスXに格納される、という具合である。
【0142】
また、図15の「ビデオメモリ」(1505)は、広告スペースの有する「広告情報取得部」を構成し、「ディスプレイ」(1506)も同様に広告スペースのフラットパネルディスプレイである。そしてこの広告スペースもLANケーブルなどで選択送信装置と接続されている。なお、記憶装置同様、広告スペースを構成するディスプレイやビデオメモリも選択送信装置に一体に含まれていても良い。
【0143】
そして上記選択送信装置での比較演算処理により、店舗体で陳列販売されていない商品に関する広告情報がフラグを付した形態で取得され、その広告情報に紐付けられた広告動画などがLANなどを経由して「ビデオメモリ」に送信され「ディスプレイ」に表示される、という具合である。
【0144】
図48に示すのは、XML形式で記述された商品情報と広告情報の一例を表す図である。この図にあるようなデータが、記憶装置の所定のメモリアドレス1,2、・・・や11、12、・・・に記憶されている。そして、上述のようなメモリアドレスの特定による商品情報や広告情報の取得命令によって、これら商品情報1や広告情報2などが記憶装置から読み出され、主メモリの所定のメモリアドレスAやMに格納される。
【0145】
そして、例えば、広告情報2の識別子「アメリカン」と同一の識別子を有する商品情報があるか否かの比較処理を行うための、例えば「主メモリのメモリアドレスMに格納されている広告情報の識別子を、メモリアドレスA,B,C、・・・,に格納されている商品情報の識別子と比較し、同一の識別子があるか否か判断し処理結果をメモリアドレスXに格納せよ」という具合の命令に従いCPUでその識別子の比較判断処理が行われる。その結果、アメリカンという識別子の広告情報2は、同一の識別子を有する商品情報がない、との判断処理結果が出力され、その結果が主メモリのメモリアドレスXに格納される。これによって、店舗体で陳列販売されていない商品に関する広告情報が特定されたことになる。
【0146】
そして、記憶装置に保持されている広告情報の全てにおいて同様の判断処理が行われた結果、同一の識別子を有する商品情報がないと判断されメモリアドレスX、Y,・・・に格納された広告情報に関して、それら広告情報に含まれる広告、例えば「動画2」など、を記憶装置から取得するための命令が、その動画の記憶アドレスの特定により示され送出される。そしてその命令に従い、記憶装置の記憶アドレスから「動画2」のデータが取得される。つづいて、その取得した「動画2」をフラットパネルディスプレイに送信するための命令が送出され、その結果、「動画2」のデータはLANケーブルなどを介し「ビデオメモリ」(1505)に送信、格納される。そして、画像用の処理装置の処理によりビデオメモリに格納された動画2がフラットパネルディスプレイ(1506)にコマーシャルメッセージとして表示される。
【0147】
なお、もちろん上記処理は、実施例2を基本として、広告情報と商品情報とに含まれる商品カテゴリを示す識別子を利用して実行されても良い。
【0148】
<処理の流れ>
【0149】
図16に示すのは、本実施例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。もちろん、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0150】
この図にあるように、まず、予め保持されている店舗体で陳列されている商品の商品情報を取得し(ステップS1601)、その商品情報に基づき、予め保持されている広告情報のうち、非陳列であると判断した商品の広告情報に関して非陳列の選択フラグ立てを行う(ステップS1602)。
【0151】
そして、前記フラグが立てられた広告情報を取得し(ステップS1603)、その取得した広告情報をフラットパネルディスプレイに対し出力する(ステップS1604)。
【0152】
<効果の簡単な説明>
【0153】
以上のように、本実施例の店舗体によって、商品情報を利用して広告スペースに備えられたフラットパネルディスプレイに表示すべき広告情報を自動的に選択し出力することができる。またそのフラットパネルディスプレイに、消費者への訴求効果の高い動画像のコマーシャルメッセージなどの表示を行うことが可能になる。
【0154】
また、商品情報を在庫管理情報とすれば、あらたに商品情報保持装置としてデータベースを構築する必要もなく、従来の在庫管理データベースを利用して本実施例を実現することもできる。
【0155】
≪実施例4≫
【0156】
<概要>
【0157】
本実施例の店舗体は、フラットパネルディスプレイが店舗体内の複数の箇所に分散配置されている。そして、そのフラットパネルディスプレイが配置されている場所の属性に応じて、前記選択送信装置が広告情報を選択し出力する機能を備えていることを特徴としている。
【0158】
図17に示すのは、本実施例の店舗体における概要の一例を説明するための図である。この図(a)にあるように、フラットパネルディスプレイの配置場所(1702a)が、例えば駐車場へと続く通路内にある場合、そこは自動車関連の属性があるとして自動車パーツの広告情報を表示するという具合である。また、図(b)に示すように、お酒売り場の周辺にあるフラットパネルディスプレイ(1702b)は、アルコールの属性であるとして、行楽やイベントに関連する広告、例えば野球のチケット販売の広告情報を表示する、という具合である。
【0159】
このように、複数箇所にフラットパネルディスプレイを配置し、その配置場所の属性に応じた広告情報を選択出力することで、消費者をニーズにより合致した広告と接触させることができる可能性が高まり、広告効果の向上が期待できる。
【0160】
<構成>
【0161】
図18に示すのは、本実施例の店舗体における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように本実施例の「店舗体」(1800)は、実施例3を基本として、「陳列スペース」(1201)と、「広告スペース」(1202)とを備え、その広告スペースが「フラットパネルディスプレイ」(1203)と、「広告情報取得部」(1204)と、を含む。また、店舗体は「商品情報保持装置」(1205)と、「広告情報保持装置」(1206)と、「選択送信装置」(1207)と、もさらに有する。なお、これら機能ブロックについては上記実施例にてすでに記載済みであるので、その説明は省略する。
【0162】
そして本実施例の店舗体の特徴点は、フラットパネルディスプレイが「広告スペースA」(1802a)や「広告スペースB」(1802b)という具合に複数箇所に分散して配置されている点と、選択送信装置が「配置属性情報保持部」(1808)をさらに有する点である。
【0163】
「配置属性情報保持部」(1808)は、複数のフラットパネルディスプレイの配置属性情報を保持する機能を有する。「配置属性情報」とは、フラットパネルディスプレイが配置されている店舗体内の箇所を、広告と関係ある属性として示す情報をいう。
【0164】
図19に示すのは、この配置属性情報の一例について説明するための概念図である。この図にあるように、例えばディスプレイの配置箇所が駐車場付近のスペースAは、自動車に関する属性を示す配置属性情報であり、例えばカーアクセサリーや自動車自体を示す広告情報が関連付けられている。またディスプレイの配置箇所がお酒の販売箇所付近であれば、その配置属性情報として、例えば行楽、イベント、お菓子、お中元、贈り物を示す広告情報が関連付けられ、また薬剤販売所付近のスペースCには、例えば各種スポーツ飲料やカフェイン飲料、健康グッズを示す情報が関連付けられている、という具合である。また、広告情報の送信先を特定するために、それぞれの場所に配置されたフラットパネルディスプレイのIPアドレスや機器識別情報なども配置属性情報に関連付けられ含まれている。
【0165】
また、その他にも、店舗体内の各売り場付近に配置されたフラットパネルディスプレイであれば、配置属性情報はその売り場を示す、例えばおもちゃ属性、本属性、洋服属性、生鮮食料品属性などを示す情報が挙げられる。またトイレであればトイレタリー属性を示す配置属性情報が挙げられる。また階段や階段踊り場であれば、例えばエスカレータなどを使わない健康に気を配る消費者が多いとして健康関連属性を示す配置属性情報が設定されていても良い。
【0166】
あるいは、逆に、その配置場所とは全く関係のない配置属性が設定されていても良い。これは、前述の通り、配置場所と表示広告の内容の組合せの意外性や新鮮さから、その広告の印象を消費者に強く与える効果も期待できるからである。
【0167】
そして選択送信装置は、この配置属性情報に応じて、対応するフラットパネルディスプレイのアドレスに対して広告情報を選択的に送信することができる。例えば、図19にあるように、駐車場付近のフラットパネルディスプレイに対しては車やカーアクセサリーに関する広告情報が選択送信される、という具合である。
【0168】
このように、配置属性情報を利用して、フラットパネルディスプレイの設置場所にいる消費者のニーズにより合致できるような広告情報の出力を行うことができる。
【0169】
この配置属性情報に応じた広告情報の選択出力処理の一例について、図15を利用して以下のように説明する。まず主メモリに展開されたプログラムにより、実施例3にて記載の処理が実行され、店舗体内に陳列されていない(あるいは陳列商品とはカテゴリの異なる)商品の識別子が記述された広告情報が、主メモリのメモリアドレスXに格納される。
【0170】
つづいて、この「アメリカン」の広告情報を、複数箇所に分散配置されたフラットパネルディスプレイのうちどれに送信するのか、を決定するための処理が実行される。そのために、図49に示すような配置属性情報を利用する。まず、プログラムからの命令送出により、配置属性情報保持部である「記憶装置」(1503)のメモリアドレス(例えば21など)に記憶されている図49に示すような配置属性情報の取得命令が送出される。そしてその命令に従い、それら配置属性情報がシステムバス(1504)を介し主メモリ(1502)のメモリアドレス(例えばSなど)にそれぞれ格納される。
【0171】
そして、上記主メモリのメモリアドレスXに格納された広告情報に含まれる識別子「コーヒー」と、メモリアドレスSに格納された配置属性情報に含まれる関連広告(識別子)との比較処理がCPU(1501)にて行われる。そしてその演算結果として、両者が同一である配置属性情報が特定される。そして、その特定された配置属性情報に含まれるディスプレイアドレス情報「123.456.06」が取得され、メモリアドレスZに格納される。
【0172】
そして、このメモリアドレスZに格納されたディスプレイアドレス(IPアドレス)に対して、その識別子が一致した広告情報に紐付けられた広告を出力するための処理が行われる。具体的には、実施例3に記載の処理などにより記憶装置から読み出された「動画2」のデータを、上記ディスプレイアドレス「123.456.06」に対して送信するための命令が送出され、その命令に従って、動画2のデータが上記アドレスを有するフラットパネルディスプレイの広告情報取得部に対して送信される。
【0173】
そしてその結果、ここでは「薬売り場」付近のフラットパネルディスプレイに動画2のアメリカンのコマーシャルメッセージが表示される、という具合である。
【0174】
<処理の流れ>
【0175】
図20に示すのは、本実施例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。もちろん、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0176】
この図にあるように、まず、予め保持されている商品情報を取得し(ステップS2001)、その商品情報に基づき、予め保持されている広告情報のうち、非陳列である商品の広告情報について非陳列の選択フラグ立てを行う(ステップS2002)。そして、前記フラグが立てられた広告情報を取得する(ステップS2003)。
【0177】
そして、最後に、予め保持されている配置属性情報に基づいて、前記ステップS2003で取得した広告情報をフラットパネルディスプレイに対し出力する(ステップS2004)。
【0178】
<効果の簡単な説明>
【0179】
以上のように、本実施例の店舗体によって、複数箇所にフラットパネルディスプレイを配置し、その配置場所の属性に応じた広告情報を選択出力することができる。したがって消費者をニーズにより合致した広告と接触させることができる可能性が高まり、広告効果の向上が期待できる。
【0180】
≪実施例5≫
【0181】
<概要>
【0182】
本実施例の店舗体は、実施例3や4を基本として、選択送信装置による商品が陳列されているか否かの判断処理を、リアルタイムな販売管理データであるPOS(ポイント・オブ・セールス)情報に基づいて実行する点を特徴としている。
【0183】
図21に示すのは、本実施例の店舗体における概要の一例を説明するための図である。この図(1)にあるように、店舗体内のレジスター装置にPOS装置が組み込まれている。したがって、このPOS装置によって消費者に購買された商品の販売在庫データがリアルタイムで集計される。ここで、コーヒーAが2本売れ、それにより店舗体においてある全てのコーヒーが売切れになったことがPOS情報により示された(2)。すると、本実施例の店舗体では、コーヒーが全て売り切れた、すなわちコーヒーが陳列状態から非陳列状態に変化したということで、広告スペースのフラットパネルディスプレイに「ペットのことなら・・・」というペット販売の広告に代わって「コーヒーならモカ」というコーヒーの広告情報が出力する。
【0184】
このように本実施例は、例えば消費者の購買活動によってある商品の在庫がなくなったことをリアルタイムで示すことができるPOS情報を利用して、非陳列状態(=在庫がない)になった商品に関する広告をリアルタイムで表示することができる店舗体である。したがって、在庫がある時点では陳列商品であるとして広告情報の出力が行われていない商品に関しても、このPOS情報により売り切れであることがリアルタイムで示されれば、売り切れと同時にその商品の広告情報を出力することができる。
【0185】
もちろん、実施例1を基本として商品単位で上記POS情報に基づく陳列、非陳列状態のリアルタイムな判断を行っても構わない。また、POS情報によって商品の売切れ状態(非陳列状態)を判断するのみならず、商品の入荷状態(陳列状態)を判断しても構わない。
【0186】
<構成>
【0187】
図22に示すのは、本実施例の店舗体における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように本実施例の「店舗体」(2200)は、実施例3を基本として、「陳列スペース」(2201)と、「広告スペース」(2202)とを備え、その広告スペースが「フラットパネルディスプレイ」(2203)と、「広告情報取得部」(2204)と、を含む。また、店舗体は「商品情報保持装置」(2205)と、「広告情報保持装置」(2206)と、「選択送信装置」(2207)と、もさらに有する。なお、これら機能ブロックについては上記実施例にてすでに記載済みであるので、その説明は省略する。また、もちろん実施例4の店舗体を基本として複数のフラットパネルディスプレイを備えていても良い。
【0188】
そして本実施例の店舗体の特徴点は、さらに「POSレジスター装置」を有する点である。
【0189】
「POSレジスター装置」(2208)は、陳列棚に陳列されている商品の販売時に精算するための機能を有する。「POS(ポイント・オブ・セールス)」とは、一般的に、店舗体での商品の販売ごとその販売情報を集計し、集計結果を商品の在庫管理やマーケティングとして利用するシステムをいう。
【0190】
図23に示すのは、そのPOSレジスター装置により出力されるPOS情報の一例を説明するための概念図である。この図にあるように、POS情報は、通常「商品名」と「販売個数」、「販売時間」、「商品購入者の属性(分布)」などと関連付けて集計される場合が多い。しかし本実施例では在庫情報のリアルタイムな管理による陳列、非陳列のリアルタイムな判断処理を目的としているため、そのPOS情報で示されるのは、レジスター装置によって精算された商品のリアルタイムな在庫管理情報であれば良い。
【0191】
したがって、このPOSレジスター装置は、例えば商品Aの精算個数と、その商品Aとの在庫個数とから現在の在庫個数を算出し、そのリアルタイムな在庫個数をPOS情報として出力する機能を備えた装置である。
【0192】
そして、このPOSレジスター装置から出力されたPOS情報に基づいて、例えば在庫個数が0個になった時点から、選択送信装置ではその商品に関する広告情報を選択送信する、という具合である。
【0193】
このようPOS情報を利用して、売り切れや入荷などによる商品の陳列、非陳列状態をリアルタイムに判断することができ、そのリアルタイムな判断に基づいた広告情報のフラットパネルディスプレイへの出力が可能になる。
【0194】
また、消費者にとってみれば、買おうと思った商品が売り切れとなった瞬間に、その商品や、カテゴリを同一とする商品の広告表示が行われる場面に遭遇する可能性がある。これは消費者にとって驚きなど強い感情を惹起するような場面なので、その広告について強く印象に残る、という広告到達度を高くする効果も期待できる。
【0195】
なお、この処理は、例えばPOSレジスター装置により出力された在庫個数情報であるPOS情報を、商品情報保持装置に保持されている商品情報と組み合わせることで、その陳列、非陳列のフラグ立てを行うことで実行されると良い。
【0196】
<処理の流れ>
【0197】
図24に示すのは、本実施例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。もちろん、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0198】
この図にあるように、まず、POSレジスター装置により集計、出力されたPOS情報を取得し(ステップS2401)、そのPOS情報に基づき、予め保持されている広告情報のうち、非陳列状態となった商品の広告情報について非陳列の選択フラグ立てを行う(ステップS2402)。
【0199】
そして、前記フラグが立てられた広告情報を取得し(ステップS2403)、その広告情報をフラットパネルディスプレイに対し出力する(ステップS2404)。
【0200】
<効果の簡単な説明>
【0201】
以上のように、本実施例の店舗体によって、POS情報を利用して、売り切れや入荷などによる商品の陳列、非陳列状態をリアルタイムに判断することができ、そのリアルタイムな判断に基づいた広告情報のフラットパネルディスプレイへの出力が可能になる。したがって、消費者の購買行動における情報収集時間を確保し、あるいは競合他社製品の広告露出を控えつつ、リアルタイムな在庫の変動に応じてさまざまな商品の広告を露出させることが可能になる。
【0202】
また、消費者にとってみれば、驚きなど強い感情を惹起するような場面での広告表示が行われる可能性があるので、その広告について強く印象に残る、という広告到達度が高くなる効果も期待できる。
【0203】
≪実施例6≫
【0204】
<概要>
【0205】
本実施例は、実施例1や2を基本とした店舗体であり、さらに実施例3同様、「商品情報保持装置」と「広告情報保持装置」を備え、商品情報に基づいて商品の陳列、非陳列の判断を行い、非陳列の商品の広告情報を選択出力する機能を備えた店舗体である。
【0206】
そして実施例3との相違点は、その広告情報の出力先が広告スペースのフラットパネルディスプレイではない点である。
【0207】
図25に示すのは、本実施例における広告情報の出力先の一例を説明するための概略図である。この図にあるように、例えば広告情報のデータは、いったんCD−ROMや磁気記録ディスクに書き込むことで出力される。そしてそのCD−ROMが広告スペースに設置された別の計算機にセットされ読み込まれ、その計算機から広告情報がディスプレイやスピーカーに出力されることで広告スペースでの広告表示が行われると良い。
【0208】
あるいは、図にあるように、例えば紙媒体もその出力先として挙げられる。つまり、紙媒体に広告情報が印刷されることで、チラシ広告が作成され、それが広告スペースの掲示板に掲示されることで広告表示が行われても良い。
【0209】
このように、広告情報の出力先としてさまざまな媒体を利用することができるので、コマーシャルメッセージに限定されないさまざまな広告伝達を行うことができる。また、高価なフラットパネルディスプレイを利用しなければ、設備投資費を抑えたり、あるいはディスプレイの管理費を抑えたりしたうえで広告表示を行うことが可能になる。
【0210】
<構成>
【0211】
図26に示すのは、本実施例の店舗体における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように本実施例の「店舗体」(2600)は、実施例1や2を基本として、「陳列スペース」(2601)と、「広告スペース」(2602)とを備えている。
【0212】
また上述のように、実施例3と同様に、本実施例の店舗体は「商品情報保持装置」(2603)と、「広告情報保持装置」(2604)と、も備えている。
【0213】
しかし、実施例3と異なり、広告スペースに「フラットパネルディスプレイ」および「広告情報取得部」が含まれておらず、またそのフラットパネルディスプレイに広告情報を送信する「選択送信装置」も備えていない。
【0214】
つまり本実施例の店舗体の特徴点は、実施例3の「選択送信装置」の代わりに、フラットパネルディスプレイ以外に広告情報を出力する「選択出力装置」(2605)を備えている点である。
【0215】
なお、上記「陳列スペース」と、「広告スペース」と、「商品情報保持装置」と、「広告情報保持装置」については、すでに記載済みであるので、その詳細な説明は省略する。また、商品情報保持装置に保持された商品情報を利用した、広告スペースに出力すべき広告情報の選択処理、すなわち非陳列商品の広告情報の選択処理に関しても、すでに記載済みであるので説明は省略する。
【0216】
「選択出力装置」(2605)は、商品情報保持装置に保持されている商品情報に基づいて、広告情報保持装置に保持されている広告情報を選択、出力する機能を有する。なお、上述の通り広告情報の選択処理については、実施例3にてすでに記載済みの処理と同様の処理によると良い。
【0217】
そして、上記のように選択された広告情報を、本実施例の店舗体の備える選択出力装置は、フラットパネルディスプレイ以外の媒体に出力することを特徴としている。フラットパネルディスプレイ以外の媒体、とは、コンピュータに読み取り可能な記録媒体や、チラシや冊子などの紙媒体、アナログ映像や音声の記録媒体などが挙げられる。
【0218】
このように本実施例ではさまざまな媒体に広告情報を出力することができるので、例えば広告情報を印刷した小冊子を広告スペースに持ち帰り自由に設置し、消費者に持ち帰らせる、などコマーシャルメッセージの出力表示に限定されない自由な広告スタイルを提供することができる。
【0219】
そして、前述のようにフラットパネルディスプレイの設置コストやランニングコストの低減を図ることもできる。
【0220】
<処理の流れ>
【0221】
図27に示すのは、本実施例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。もちろん、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0222】
この図にあるように、まず、予め保持されている店舗体で陳列されている商品の商品情報を取得し(ステップS2701)、その商品情報に基づき、予め保持されている広告情報のうち、非陳列であると判断した商品の広告情報に関して非陳列の選択フラグ立てを行う(ステップS2702)。
【0223】
そして、前記フラグが立てられた広告情報を取得し(ステップS2703)、その取得した広告情報を、例えばCD−ROMへの書き込みや紙媒体への印刷などにより出力する(ステップS2704)。
【0224】
<効果の簡単な説明>
【0225】
以上のように、本実施例の店舗体によって、さまざまな媒体に広告情報を出力することができる。したがって、例えば広告情報を印刷した小冊子を広告スペースに持ち帰り自由に設置し、消費者に持ち帰らせる、などコマーシャルメッセージの出力表示に限定されない自由な広告スタイルを提供することができる。
【0226】
また、フラットパネルディスプレイの設置コストやランニングコストの低減を図ることもできる。
【0227】
≪実施例7≫
【0228】
本実施例は、実施例6を基本として、「商品情報保持装置」の商品情報に基づいて商品の陳列、非陳列の判断を行い、「広告情報保持装置」に保持している広告情報の中から、非陳列の商品の広告情報を「選択出力装置」にて、紙媒体やCD−ROMなどに選択出力する機能を有する。
【0229】
そして、本実施例の店舗体の特徴点は、実施例5と同様に、複数箇所の広告スペースに対して、その配置属性情報に応じて選択的に広告情報の出力を行う機能も備えている。
【0230】
そして、本実施例と実施例4との相違点は、やはりその広告情報の出力先がフラットパネルディスプレイではない点である。すなわち、例えば、広告情報の紙媒体への印刷出力の際には、その貼り付け場所として階段の踊り場付近に設置された掲示板であることを示す識別情報もその紙媒体に同時に印字する、などによって実施例4と同様、広告スペースの配置属性に合わせた広告の表示を行わせる。
【0231】
<構成>
【0232】
図28に示すのは、本実施例の店舗体における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように本実施例の「店舗体」(2800)は、実施例6を基本として、「陳列スペース」(2801)と、「広告スペース」(2802)とを備え、また、「商品情報保持装置」(2803)と、「広告情報保持装置」(2804)と、「選択出力装置」(2805)と、もさらに有する。なお、これら「陳列スペース」と、「広告スペース」と、「商品情報保持装置」と、「広告情報保持装置」と、「選択出力装置」については上記実施例にてすでに記載済みであるので、その説明は省略する。
【0233】
また、本実施例の店舗体は、実施例4と同様に、広告スペースが複数箇所に分散して設置され、選択出力装置が「配置属性情報保持部」(2806)に保持されている配置属性情報に応じて対応する広告スペースに対して広告情報の選択、出力を行う機能を備えている。なお、「広告スペースに対する広告情報の出力」とは、広告情報を直接対応する広告スペースに出力するのではなく、広告スペースの識別番号など付して広告情報を出力するということである。
【0234】
また、この「配置属性情報保持部」と、その配置属性情報を利用した広告情報の選択処理については、実施例4で記載済みであるのでその説明も省略する。
【0235】
そして、本実施例の店舗体が、実施例4と異なるのは、上記の通り広告情報の出力先がフラットパネルディスプレイではない点である。具体的には、例えばCD−ROMや紙媒体などの各媒体に出力されることになるが、その出力の際に広告スペースの配置場所を示す識別情報などを同時にその媒体に対して出力することで、広告スペースの配置属性に応じた出力を行うと良い。例えば、薬売り場の広告スペース用の識別番号が付されたコーヒー飲料の広告チラシが印刷される、という具合である。そしてその識別番号に基づいて、このコーヒー飲料の広告チラシが薬売り場付近の広告スペースに掲示されることで、例えば徹夜用に強壮剤を購入しに来た消費者に対して、カフェインを含み眠気を抑えるコーヒー飲料の広告を接触させることができる。
【0236】
また、本実施例では広告情報の出力先をさまざまな媒体とすることができるため、広告スペースに応じてその出力媒体を決定する構成としても良い。例えば階段踊り場やエレベータ内部など立ち止まって見ることの多い場所の広告スペースに対しては掲示用チラシをその出力先媒体としたり、家に帰る直前の広告スペースとなる商品精算後袋などに詰め替えるスペースに対しては持ち帰り用小冊子をその出力先としたりする、という具合である。
【0237】
<処理の流れ>
【0238】
図29に示すのは、本実施例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。もちろん、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0239】
この図にあるように、まず、予め保持されている店舗体で陳列されている商品の商品情報を取得し(ステップS2901)、その商品情報に基づき、予め保持されている広告情報のうち、非陳列であると判断した商品の広告情報に関して非陳列の選択フラグ立てを行う(ステップS2902)。そして、前記フラグが立てられた広告情報を取得する(ステップS2903)。
【0240】
続いて、予め保持されている配置属性情報に応じて対応する広告スペースに対して、前記ステップS2903で取得した広告情報を、例えばCD−ROMへの書き込みや紙媒体への印刷などにより出力する(ステップS2904)。
【0241】
<効果の簡単な説明>
【0242】
以上のように、本実施例の店舗体によって、広告スペースの配置属性に応じて、CD−ROMや紙媒体などに広告情報を出力することができる。また、広告スペースに応じて、例えば精算後の商品詰め替えスペースの広告スペースには持ち帰り用小冊子をその出力先とするなどの構成を取ることもできる。
【0243】
≪実施例8≫
【0244】
<概要>
【0245】
本実施例は、実施例6や7を基本として、「商品情報保持装置」の商品情報に基づいて商品の陳列、非陳列の判断を行い、「広告情報保持装置」に保持している広告情報の中から、非陳列の商品の広告情報を「選択出力装置」にて、例えばCD−ROMや紙媒体などに選択出力する機能を有する。
【0246】
そして、本実施例の店舗体の特徴点は、実施例5と同様に、POSレジスター装置のPOS情報を利用して、例えば売り切れた商品を陳列状態から非陳列状態への遷移を示すと判断する、という具合に、リアルタイムに商品の陳列、非陳列の判断を行い、広告情報を選択出力する点である。
【0247】
そして、実施例5との相違点は、その広告情報の出力先がフラットパネルディスプレイではない点である。
【0248】
<構成>
【0249】
図30に示すのは、本実施例の店舗体における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように本実施例の「店舗体」(3000)は、実施例6を基本として、「陳列スペース」(3001)と、「広告スペース」(3002)とを備え、また、「商品情報保持装置」(3003)と、「広告情報保持装置」(3004)と、「選択出力装置」(3005)と、もさらに有する。もちろん、実施例7を基本として、広告スペースが複数設置され、配置属性情報保持部を有していても良い。 なお、これら「陳列スペース」と、「広告スペース」と、「商品情報保持装置」と、「広告情報保持装置」と、「選択出力装置」、また「配置属性情報保持部」については上記実施例にてすでに記載済みであるので、その説明は省略する。
【0250】
そして、本実施例の店舗体の特徴は、実施例5と同様に、「POSレジスター装置」(3006)を備え、そのPOS情報を利用して選択出力装置での広告情報の選択を行う点である。なお、この「POSレジスター装置」や、そのPOS情報に基づいた、基本的な広告情報の選択については実施例5ですでに記載済みなのでその説明は省略する。
【0251】
そして、本実施例の店舗体が実施例5と異なるのは、上記の通り、POSレジスター装置のPOS情報に基づいて選択された広告情報の出力先がフラットパネルディスプレイではない点である。
【0252】
なお、本実施例では上記の通り広告情報を印刷などの形態で出力するため、フラットパネルディスプレイへの出力のように、売切れ情報などをリアルタイムに反映して広告を表示することは困難である。そこで、本実施例特有のPOS情報の利用としては、POS情報に含まれる例えばマーケティングの判断材料となりうる売れ行き情報や天候情報などをさらに加味して出力すべき広告情報を選択する、という具合の利用が挙げられる。
【0253】
<処理の流れ>
【0254】
図31に示すのは、本実施例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。もちろん、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0255】
この図にあるように、まず、POSレジスター装置により集計、出力されたPOS情報を取得し(ステップS3101)、そのPOS情報に基づき、予め保持されている広告情報のうち、非陳列状態となった商品の広告情報について非陳列の選択フラグ立てを行う(ステップS3102)。
【0256】
続いて、前記ステップS3102にてフラグが立てられた広告情報を取得し(ステップS3103)、その取得した広告情報を、例えばCD−ROMへの書き込みや紙媒体への印刷などにより出力する(ステップS3104)。
【0257】
<効果の簡単な説明>
【0258】
以上のように、本実施例の店舗体によって、POS情報を利用した、例えばマーケティング的な判断による広告情報の選択、出力を行うことができる。したがって、さらに広告効果が高まることも期待もできる。
【0259】
≪実施例9≫
【0260】
<概要>
【0261】
本実施例も、上記実施例1から8と同様に、店舗体で「販売していない」商品に関する広告を表示する広告スペースを備えた店舗体である。したがって、その点において本実施例は上記の実施例と同様の効果を有する。
【0262】
そして、その相違点は、店舗体の広告スペースで広告される商品に関する以下のような点である。すなわち、上記実施例では広告される商品は販売するために陳列されている商品であるが、本実施例では販売されているが陳列はされていない商品も含んでいる点である。この「販売されているが陳列されていない商品」とは、例えば、実体のない商品であるサービスや、予約販売段階でまだ発売されていない商品などが挙げられる。
【0263】
つまり本発明は、「店舗体で販売していない商品」の広告を広告スペースに表示することを特徴としているが、その販売、非販売の選択判断に際して、上記実施例1から8では商品を「陳列」しているか否か、をその判断基準としている。
【0264】
一方、本実施例では、上記のような販売しているが陳列していない商品に関しても広告を広告スペースに表示するため、例えば後述するようにPOS情報などの販売管理データを利用して商品が販売されているか否かの判断を行うと良い。あるいは、商品が旅行やイベントなどのサービスであれば、そのサービスの売買契約の証となるチケットの陳列はされているので、そのチケットの陳列をもって商品が販売されているか否かの判断を行うと良い。
【0265】
図32に示すのは、本実施例における店舗体の概念の一例を説明するための図である。この図にあるように、動物のぬいぐるみ売り場付近の広告スペースに、動物ランドへのパックツアーの広告が表示されている。
【0266】
このパックツアーにおける商品は「旅」そのものであるので、当然この商品は店舗体には陳列されていない。しかし、その「旅」に関する売買契約が消費者との間で締結されるならば、このパックツアーは店舗体にて販売されていることになる。したがって広告スペースに表示すべき広告の判断基準として、上記実施例のように「非陳列」を利用すると矛盾が生じてしまう。そこで、本実施例では、そのツアーの売買契約の証となるチケットの陳列や、販売管理データであるPOS情報などを利用して商品の販売、非販売の選択判断を行い、それに基づいてこの広告スペースでの広告表示が可能かの判断を行う、という具合である。
【0267】
もちろん、本実施例でも意外性による広告効果を期待して、販売商品とは全く関係のない商品についての広告を表示しても良い。
【0268】
<構成>
【0269】
図33に示すのは、本実施例の店舗体における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「店舗体」(3300)は、「広告スペース」(3301)を有する。
【0270】
「広告スペース」(3301)は、販売していない商品又はサービスの広告を表示したスペースをいう。なお、この広告スペースや店舗体自体の基本的な説明は、実施例1などですでに記載済みであるので省略する。
【0271】
そしてこの広告スペースで広告が表示されるべき、販売していない商品またはサービスを特定するためには、例えば旅行やイベントなどのサービスであれば、その売買契約の証となるチケットなどの陳列により販売していることを特定する方法が挙げられる。
【0272】
あるいは、販売商品管理データであるPOS情報を利用して販売していることを特定しても良い。なお、POS情報については、実施例5で記載済みであるのでその説明は省略する。
【0273】
図34に示すのは、本実施例において、このPOS情報を利用する店舗体の機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、「店舗体」(3400)は、「広告スペース」(3401)と、「POS装置」(3402)と、を有する。
【0274】
「POS装置」(3402)とは、販売する商品、又はサービスを管理するためのデータベースを有する装置を言う。なお、このPOS装置は、実施例5のPOSレジスター装置とほぼ同じ装置である。しかし、実施例5では主にリアルタイムな販売個数情報や売切れ情報などを広告選択の基準とするため、商品の精算を行うレジスター装置に連動している。一方、本実施例では、販売しているか否かの判断基準としてPOS装置の販売商品管理データを利用するので、リアルタイムな販売情報などを取得する必要がなく、したがってレジスター装置に必ずしも連動していなくとも良い。
【0275】
図35に示すのは、このPOS装置のデータベースで管理されているPOS情報と広告スペースで表示される広告の関係の一例について説明するための図である。この図にあるように、ある店舗体のPOS情報として「飲料B:在庫100個」、「卵B(一パック):在庫200個」、「映画Cのチケット:50枚」、・・・、といった具合の情報がデータベースで管理されている。このことから、この店舗体では「飲料B」、「卵(一パック)」が陳列販売されており、またさらに「映画Cの鑑賞」という商品も陳列はされていないが販売されている、と判断することができる。
【0276】
このように本実施例では、POS装置のPOS情報として管理されている商品やサービスに関してはその店舗体で販売されている、として、広告スペースに広告表示が可能な商品であるか否かの判断をPOS情報から行うこともできる。
【0277】
また、本実施例では、広告スペースにて広告すべき商品であるか否かの判断を、実施例2と同様にそのカテゴリ単位で行っても構わない。また、そのカテゴリ単位の判断においてPOS装置のPOS情報を利用しても構わない。いずれにせよ、このカテゴリ単位の広告選択の判断については、実施例2などですでに記載済みであるのでその説明は省略する。
【0278】
<効果の簡単な説明>
【0279】
以上のように、本実施例の店舗体によって、販売されていないことを、陳列/非陳列によって判断しにくい商品やサービスに関しても、実施例1と同様に広告表示することができる。
【0280】
したがって、実施例1同様、消費者に情報収集の時間などを与えることができる。また店舗体に情報発信機能を付加する効果も生じ、従来とは異なる消費者層を店舗体に誘導する効果も期待できる。また、店舗体とは全く関係のない広告情報が発信されることで、消費者に対するその広告の印象を強くし広告到達度を高める効果も期待できる。
【0281】
また、その広告商品のイメージを利用して、販売商品のみのイメージだけでは構築しにくいような店舗体のブランドイメージを確立するなどの効果も期待できる。
【0282】
≪実施例10≫
【0283】
<概要>
【0284】
本実施例は、実施例9を基本として、販売されても陳列されない商品やサービスも含めて、販売されていない商品やサービスの広告を広告スペースに表示する店舗体である。そして、また、実施例3や実施例4、実施例5と同様に、フラットパネルディスプレイに対して、その販売されていない商品やサービスの広告情報を送信出力することを特徴としている。
【0285】
もちろん、上記実施例3,4,5との相違点は、フラットパネルディスプレイに表示される広告の商品が、サービスなども含んでいる点である。
【0286】
<構成>
【0287】
図36に示すのは、本実施例の店舗体における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「店舗体」(3600)は、実施例9を基本として、「広告スペース」(3601)を有する。なお、図示していないが、この店舗体は「POS装置」を備えていても構わない。
【0288】
そして本実施例は、実施例3と同様に、フラットパネルディスプレイに広告情報を送信出力する店舗体であり、したがって、その機能ブロックも実施例3と同様に「フラットパネルディスプレイ」(3602)と、「広告情報取得部」(3603)と、「商品情報保持装置」(3604)と、「広告情報保持装置」(3605)と、「選択送信装置」(3606)と、を有する。
【0289】
なお、本実施例は、実施例4や5とも同様の構成を取ることもできる。これらの実施例については《その他》の項目で後述する。
【0290】
「商品情報保持装置」(3604)は、店舗体にて販売している商品情報を保持する装置である。したがって、実施例9で説明したPOS装置のデータベースであっても構わない。なお、ここで保持される商品情報は、サービスなどの役務に関する商品情報も含む情報である。そして、いずれにせよ、この商品情報保持装置における商品情報を判断基準として、実施例3で説明した具合の広告情報の選択判断処理が行われる。そして、その判断に応じて広告情報がフラットパネルディスプレイに送信されることになる。なお、これら「商品情報保持装置」や「広告情報保持装置」、その他の機能ブロックの説明や、その処理についてはすでに記載済みであるものと同様であるのでその説明は省略する。
【0291】
<処理の流れ>
【0292】
図37に示すのは、本実施例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。もちろん、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0293】
この図にあるように、まず、予め保持されている店舗体で販売している商品またはサービスの商品情報を取得し(ステップS3701)、その商品情報に基づき、予め保持されている広告情報のうち、店舗体にて販売していない判断した商品またはサービスの広告情報に関して非販売の選択フラグ立てを行う(ステップS3702)。
【0294】
そして、前記非販売の選択フラグが立てられた広告情報を取得し(ステップS3703)、その取得した広告情報をフラットパネルディスプレイに対し出力する(ステップS3704)。
【0295】
<効果の簡単な説明>
【0296】
以上のように、本実施例の店舗体によって、販売されていないことを陳列/非陳列によって判断しにくい商品やサービスに関しても、その商品情報を利用して広告スペースに備えられたフラットパネルディスプレイに表示すべき広告情報を自動的に選択し出力することができる。
【0297】
《その他1》
【0298】
また、前述の通り、本実施例の店舗体は実施例4と同様の構成をとり、店舗体内の複数箇所に配置されたフラットパネルディスプレイに対し、商品やサービスの広告情報を送信する機能を備えていても良い。
【0299】
図38に示すのは、本実施例のその他の店舗体における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のその他の「店舗体」(3800)は、上記の本実施例を基本として、「広告スペース」(3801)と、「フラットパネルディスプレイ」(3802)と、「広告情報取得部」(3803)と、「商品情報保持装置」(3804)と、「広告情報保持装置」(3805)と、「選択送信装置」(3806)と、を有する。なお、これらの機能ブロックについての説明は、すでに記載済みであるので省略する。
【0300】
そして本実施例の特徴点は、実施例4と同様に、広告スペースが「広告スペースA」(3801a)や「広告スペースB」(3801b)という具合に複数箇所に分散して配置されている点と、選択送信装置が「配置属性情報保持部」(1808)をさらに有する点である。なお、この「配置属性情報保持部」や、その配置属性情報に応じた複数のフラットパネルディスプレイへの広告情報の選択出力処理に関しては、実施例4ですでに説明済みであるのでその記載は省略する。
【0301】
そして、本実施例と実施例4との相違点は、もちろん、フラットパネルディスプレイに表示される広告情報が、サービスなどの非陳列販売商品を含んでいる点である。したがって、この実施例によって、サービスなどの非陳列販売商品に関してもフラットパネルディスプレイの配置箇所の配置属性に応じた広告出力を行うことができる。
【0302】
図39に示すのは、本実施例の別の例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。もちろん、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0303】
この図にあるように、まず、予め保持されている、店舗体で販売している商品またはサービスの商品情報、を取得し(ステップS3901)、その商品情報に基づき、予め保持されている広告情報のうち、非販売である商品の広告情報について非販売の選択フラグ立てを行う(ステップS3902)。そして、前記選択フラグが立てられた広告情報を取得する(ステップS3903)。
【0304】
そして、最後に、予め保持されている配置属性情報に基づいて、対応するフラットパネルディスプレイに対し前記ステップS3903で取得した広告情報を出力する(ステップS3904)。
【0305】
《その他2》
【0306】
また、本実施例の店舗体は実施例5と同様の構成をとり、POSレジスター装置のPOS情報を利用して、フラットパネルディスプレイに表示すべき広告情報を選択処理する機能を備えていても良い。
【0307】
図40に示すのは、本実施例のその他の店舗体における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のその他の「店舗体」(4000)は、上記の本実施例を基本として、「広告スペース」(4001)と、「フラットパネルディスプレイ」(4002)と、「広告情報取得部」(4003)と、「商品情報保持装置」(4004)と、「広告情報保持装置」(4005)と、「選択送信装置」(4006)と、を有する。なお、これらの機能ブロックについての説明は、すでに記載済みであるので省略する。
【0308】
そして本実施例の店舗体の特徴は、実施例5と同様に、さらに「POSレジスター装置」(4005)を有する点である。なお、この「POSレジスター装置」、および選択送信装置でのPOS情報を利用したリアルタイムな販売状況などに応じた広告情報の選択処理についての説明は、実施例5にてすでに記載済みであるので省略する。
【0309】
そして、本実施例と実施例4との相違点は、もちろん、フラットパネルディスプレイに表示される広告情報が、サービスなどの非陳列販売商品を含んでいる点である。したがって本実施例の店舗体によって、POS情報を利用したリアルタイムな判断に基づく広告情報の選択表示を、サービスなどの非陳列販売商品を含んで行うことができる。
【0310】
図41に示すのは、本実施例のさらに別の例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。もちろん、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0311】
この図にあるように、まずPOSレジスター装置により集計、出力されたPOS情報を取得し(ステップS4101)、そのPOS情報に基づき、予め保持されている広告情報のうち、非販売や販売終了となった商品やサービスの広告情報について非販売の選択フラグ立てを行う(ステップS4102)。そして、前記非販売の選択フラグが立てられた広告情報を取得する(ステップS4103)。そして、最後に、前記ステップS4103で取得した広告情報をフラットパネルディスプレイに対し出力する(ステップS4104)。
【0312】
≪実施例11≫
【0313】
<概要>
【0314】
本実施例は、実施例9を基本として、販売されていても陳列されていない商品やサービスも含めて、販売されていない商品やサービスの広告を広告スペースに表示する店舗体である。そして、本実施例の特徴点は、実施例6や実施例7、実施例8と同様に、フラットパネルディスプレイ以外の、例えばCD−ROMなどの記録媒体や紙媒体などに対して、その販売されていない商品やサービスの広告情報を出力する点である。
【0315】
もちろん、上記実施例6,7,8との相違点は、それら媒体に出力される広告の商品が、サービスなども含んでいる点である。
【0316】
<構成>
【0317】
図42に示すのは、本実施例の店舗体における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「店舗体」(4200)は、実施例9を基本として、「広告スペース」(4201)を有する。なお、図示していないが、この店舗体は「POS装置」を備えていても構わない。
【0318】
そして本実施例は、実施例6と同様に、各種媒体に広告情報を出力する店舗体であり、したがって、その機能ブロックも実施例6と同様に「商品情報保持装置」(4202)と、「広告情報保持装置」(4203)と、「選択出力装置」(4204)と、を有する。なお、これらの機能ブロックについての説明、および商品情報を利用した出力すべき広告情報の選択処理についての説明は、すでに記載済みであるので省略する。
【0319】
また、本実施例は、実施例7や8とも同様の構成を取ることもできる。これらの実施例については《その他》の項目で後述する。
【0320】
<処理の流れ>
【0321】
図43に示すのは、本実施例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。もちろん、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0322】
この図にあるように、まず、予め保持されている店舗体で販売している商品またはサービスの商品情報を取得し(ステップS4301)、その商品情報に基づき、予め保持されている広告情報のうち、店舗体にて販売していない判断した商品またはサービスの広告情報に関して非販売の選択フラグ立てを行う(ステップS4302)。
【0323】
そして、前記非販売の選択フラグが立てられた広告情報を取得し(ステップS4303)、その取得した広告情報を、例えばCD−ROMへの書き込みや、紙媒体への印刷などにより出力する(ステップS4304)。
【0324】
<効果の簡単な説明>
【0325】
以上のように、本実施例の店舗体によって、販売されていないことを陳列/非陳列によって判断しにくい商品やサービスに関しても、その広告情報をチラシに印刷などさまざまな媒体に出力することができる。
【0326】
《その他1》
【0327】
また、前述の通り、本実施例の店舗体は実施例7と同様の構成をとり、店舗体内の複数箇所の広告スペースに対して、商品やサービスの広告情報を出力する機能を備えていても良い。
【0328】
図44に示すのは、本実施例のその他の店舗体における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のその他の「店舗体」(4400)は、上記の本実施例を基本として、「広告スペース」(4401)と、「商品情報保持装置」(4402)と、「広告情報保持装置」(4403)と、「選択出力装置」(4404)と、を有する。なお、これらの機能ブロックについての説明は、すでに記載済みであるので省略する。
【0329】
そして本実施例の特徴点は、実施例7と同様に、広告スペースが「広告スペースA」(4401a)や「広告スペースB」(4401b)という具合に複数箇所に分散して配置されている点と、選択出力装置が「配置属性情報保持部」(4406)をさらに有する点である。なお、この「配置属性情報保持部」や、その配置属性情報に応じた複数の広告スペースに対応した広告情報の選択出力処理に関しては、実施例7ですでに説明済みであるのでその記載は省略する。
【0330】
そして、本実施例と実施例7との相違点は、もちろん、各種媒体に出力される広告情報が、サービスなどの非陳列販売商品を含んでいる点である。したがって、この実施例によって、サービスなどの非陳列販売商品に関しても広告スペースの配置箇所の配置属性に応じた広告出力を行うことができる。
【0331】
図45に示すのは、本実施例の別の例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。もちろん、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0332】
この図にあるように、まず、予め保持されている、店舗体で販売している商品またはサービスの商品情報、を取得し(ステップS4501)、その商品情報に基づき、予め保持されている広告情報のうち、非販売である商品の広告情報について非販売の選択フラグ立てを行う(ステップS4502)。そして、前記選択フラグが立てられた広告情報を取得する(ステップS4503)。
【0333】
そして、最後に、予め保持されている配置属性情報に基づいて対応する広告スペースに対し、前記ステップS4503で取得した広告情報を、例えばCD−ROMへの書き込みや紙媒体への印刷などにより出力する(ステップS4504)。
【0334】
《その他2》
【0335】
また、本実施例の店舗体は実施例8と同様の構成をとり、POSレジスター装置のPOS情報を利用して、各種媒体に出力すべき広告情報を選択処理する機能を備えていても良い。
【0336】
図46に示すのは、本実施例のさらにその他の店舗体における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のその他の「店舗体」(4600)は、上記の本実施例を基本として、「広告スペース」(4601)と、「フラットパネルディスプレイ」(4602)と、「広告情報取得部」(4603)と、「商品情報保持装置」(4604)と、「広告情報保持装置」(4605)と、「選択出力装置」(4606)と、を有する。なお、これらの機能ブロックについての説明は、すでに記載済みであるので省略する。
【0337】
そして本実施例の店舗体の特徴は、実施例8と同様に、さらに「POSレジスター装置」(4605)を有する点である。なお、この「POSレジスター装置」、および選択出力装置でのPOS情報を利用したリアルタイムな販売状況などに応じた広告情報の選択処理についての説明は、すでに記載済みであるので省略する。
【0338】
そして、本実施例と実施例8との相違点は、もちろん、各種媒体に出力される広告情報が、サービスなどの非陳列販売商品を含んでいる点である。したがって本実施例の店舗体によって、POS情報を利用したリアルタイムな判断に基づく広告情報の各種媒体への選択出力を、サービスなどの非陳列販売商品を含んで行うことができる。
【0339】
図47に示すのは、本実施例のさらに別の例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。もちろん、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0340】
この図にあるように、まずPOSレジスター装置により集計、出力されたPOS情報を取得し(ステップS4701)、そのPOS情報に基づき、予め保持されている広告情報のうち、非販売や販売終了となった商品やサービスの広告情報について非販売の選択フラグ立てを行う(ステップS4702)。そして、前記非販売の選択フラグが立てられた広告情報を取得する(ステップS4703)。そして、最後に、前記ステップS4703で取得した広告情報を、例えばCD−ROMへの書き込みや、紙媒体への印刷などにより出力する(ステップS4704)。
【図面の簡単な説明】
【0341】
【図1】実施例1の店舗体の一例を表す概略図
【図2】実施例1の店舗体における機能ブロックの一例を表す図
【図3】実施例1の店舗体における広告スペースの一例である、駐車場への連絡通路に配置された広告スペースについて説明するための図
【図4】実施例1の店舗体における広告スペースの一例である、店舗体の外壁面に配置された広告スペースについて説明するための図
【図5】実施例1の店舗体における広告スペースの一例である、店舗体のエレベータに配置された広告スペースについて説明するための図
【図6】実施例1の店舗体における広告スペースの一例である、店舗体の床面や支柱に配置された広告スペースについて説明するための図
【図7】実施例1の店舗体における広告スペースの一例である、店舗体の商品陳列ショーケースに配置された広告スペースについて説明するための図
【図8】実施例1の店舗体における広告スペースの一例である、店舗体の入口に配置された広告スペースについて説明するための図
【図9】実施例1の店舗体における広告スペースの一例である、店舗体の精算スペースに配置された広告スペースについて説明するための図
【図10】実施例1の店舗体における広告スペースの一例である、店舗体のトイレ内に配置された広告スペースについて説明するための図
【図11】実施例3における店舗体の概要の一例について説明するための図
【図12】実施例3の店舗体における機能ブロックの一例を表す図
【図13】実施例3の店舗体の商品情報保持装置にて保持されている商品情報の一例について説明するための概念図
【図14】実施例3の店舗体の広告情報保持装置にて保持されている広告情報の一例について説明するための概念図
【図15】実施例3の店舗体の選択送信装置での広告情報の選択処理の一例を説明するための機能ブロック図
【図16】実施例3における処理の流れの一例を説明するためのフローチャート
【図17】実施例4の店舗体における概要の一例を説明するための図
【図18】実施例4の店舗体における機能ブロックの一例を表す図
【図19】実施例4の店舗体の配置属性情報保持部にて保持されている配置属性情報の一例について説明するための概念図
【図20】実施例4における処理の流れの一例を説明するためのフローチャート
【図21】実施例5の店舗体における概要の一例を説明するための図
【図22】実施例5の店舗体における機能ブロックの一例を表す図
【図23】実施例5の店舗体のPOSレジスター装置より出力されるPOS情報の一例を説明するための概念図
【図24】実施例5における処理の流れの一例を説明するためのフローチャート
【図25】実施例6の店舗体における広告情報の出力先の一例を説明するための概略図
【図26】実施例6の店舗体における機能ブロックの一例を表す図
【図27】実施例6における処理の流れの一例を説明するためのフローチャート
【図28】実施例7の店舗体における機能ブロックの一例を表す図
【図29】実施例7における処理の流れの一例を説明するためのフローチャート
【図30】実施例8の店舗体における機能ブロックの一例を表す図
【図31】実施例8における処理の流れの一例を説明するためのフローチャート
【図32】実施例9における店舗体の概念の一例を説明するための図
【図33】実施例9の店舗体における機能ブロックの一例を表す図
【図34】実施例9の店舗体における、また別の機能ブロックの一例を表す図
【図35】実施例9の店舗体において、POS装置のデータベースで管理されているPOS情報と広告スペースで表示される広告の関係の一例について説明するための図
【図36】実施例10における店舗体の概念の一例を説明するための図
【図37】実施例10における処理の流れの一例を説明するためのフローチャート
【図38】実施例10における店舗体の概念の、また別の一例を説明するための図
【図39】実施例10における処理の流れの、また別の一例を説明するためのフローチャート
【図40】実施例10における店舗体の概念の、さらにまた別の一例を説明するための図
【図41】実施例10における処理の流れの、さらにまた別の一例を説明するためのフローチャート
【図42】実施例11における店舗体の概念の一例を説明するための図
【図43】実施例11における処理の流れの一例を説明するためのフローチャート
【図44】実施例11における店舗体の概念の、また別の一例を説明するための図
【図45】実施例11における処理の流れの、また別の一例を説明するためのフローチャート
【図46】実施例11における店舗体の概念の、さらにまた別の一例を説明するための図
【図47】実施例11における処理の流れの、さらにまた別の一例を説明するためのフローチャート
【図48】実施例3の店舗体にて保持されている商品情報や広告情報の一例を、XMLデータ形式で記述した概略図
【図49】実施例4の店舗体にて保持されている配置属性情報の一例を、XMLデータ形式で記述した概略図
【符号の説明】
【0342】
0200 店舗体
0201 陳列スペース
0202 広告スペース
1203 フラットパネルディスプレイ
1204 広告情報取得部
1205 商品情報保持装置
1206 広告情報保持装置
1207 選択送信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
販売するための商品を陳列した店舗体であって、
店舗体内に配置され、販売するための商品を陳列した陳列スペースと、
店舗体内のいずれの陳列スペースにも陳列されていない商品の広告を表示した広告スペースと、
を備えた店舗体。
【請求項2】
販売するための商品を陳列した店舗体であって、
店舗体内に配置され、販売するための商品を陳列した陳列スペースと、
店舗体内のいずれの陳列スペースに陳列されている商品ともカテゴリが異なる商品の広告を表示した広告スペースと、
を備えた店舗体。
【請求項3】
前記広告スペースは、
広告を表示するフラットパネルディスプレイと、
フラットパネルディスプレイに表示すべき広告情報を取得する広告情報取得部と、
を含み、
さらに、店舗体にて陳列されている商品情報を保持する商品情報保持装置と、
広告情報を保持する広告情報保持装置と、
商品情報保持装置に保持されている商品情報に基づいて、広告情報保持装置に保持されている広告情報を選択して広告情報取得部に対して送信する選択送信装置と、
を有する請求項1又は2に記載の店舗体。
【請求項4】
前記フラットパネルディスプレイは店舗体内の複数箇所に分散して配置され、
前記選択送信装置は、
前記複数のフラットパネルディスプレイの配置属性情報を保持する配置属性情報保持部を有し、
前記配置属性情報保持部に保持されている配置属性情報に応じて対応するフラットパネルディスプレイに対して前記送信を行う請求項3に記載の店舗体。
【請求項5】
陳列棚に陳列されている商品を精算するためのPOSレジスター装置をさらに有し、
前記選択送信装置は、前記POSレジスター装置からのPOS情報に基づいて前記選択を行う請求項3又は4に記載の店舗体。
【請求項6】
前記店舗体にて陳列されている商品情報を保持する商品情報保持装置と、
前記広告スペースに表示すべき広告情報を保持する広告情報保持装置と、
商品情報保持装置に保持されている商品情報に基づいて、広告情報保持装置に保持されている広告情報を選択、出力する選択出力装置と、
をさらに有する請求項1又は2に記載の店舗体。
【請求項7】
前記広告スペースは店舗体内の複数箇所に分散して配置され、
前記選択出力装置は、
前記複数の広告スペースの配置属性情報を保持する配置属性情報保持部を有し、
前記配置属性情報保持部に保持されている配置属性情報に応じて対応する広告スペースに対する広告情報の前記選択、出力を行う請求項6に記載の店舗体。
【請求項8】
陳列棚に陳列されている商品を購入するためのPOSレジスター装置をさらに有し、
前記選択出力装置は、前記POSレジスター装置からのPOS情報に基づいて前記選択を行う請求項6又は7に記載の店舗体。
【請求項9】
販売していない商品又はサービスの広告を表示した広告スペースを備えた店舗体。
【請求項10】
販売する商品又はサービスを管理するためのデータベースを有するPOS装置と、
前記POS装置のデータベースに含まれない商品又はサービスの広告を表示した広告スペースと、
を有する店舗体。
【請求項11】
販売している商品又はサービスが属するカテゴリに含まれない商品又はサービスの広告を表示した広告スペースを備えた店舗体。
【請求項12】
販売している商品又はサービスをそのカテゴリと関連付けて管理するためのデータベースを有するPOS装置と、
前記POS装置のデータベースに含まれる商品又はサービスと関連付けられているカテゴリに含まれない商品又はサービスの広告を表示した広告スペースと、
を有する店舗体。
【請求項13】
前記広告スペースは、
広告を表示するフラットパネルディスプレイと、
フラットパネルディスプレイに表示すべき広告情報を取得する広告情報取得部と、
を含み、
さらに、店舗体にて販売している商品情報を保持する商品情報保持装置と、
広告情報を保持する広告情報保持装置と、
商品情報保持装置に保持されている商品情報に基づいて、広告情報保持装置に保持されている広告情報を選択して広告情報取得部に対して送信する選択送信装置と、
を有する請求項9から12のいずれか一に記載の店舗体。
【請求項14】
前記フラットパネルディスプレイは店舗体内の複数箇所に分散して配置され、
前記選択送信装置は、
前記複数のフラットパネルディスプレイの配置属性情報を保持する配置属性情報保持部を有し、
前記配置属性情報保持部に保持されている配置属性情報に応じて対応するフラットパネルディスプレイに対して前記送信を行う請求項13に記載の店舗体。
【請求項15】
前記商品又はサービスを精算するためのPOSレジスター装置をさらに有し、
前記選択送信装置は、前記POSレジスター装置からのPOS情報に基づいて前記選択を行う請求項13又は14に記載の店舗体。
【請求項16】
前記店舗体にて販売している商品情報を保持する商品情報保持装置と、
前記広告スペースに表示すべき広告情報を保持する広告情報保持装置と、
商品情報保持装置に保持されている商品情報に基づいて、広告情報保持装置に保持されている広告情報を選択、出力する選択出力装置と、
をさらに有する請求項9から12のいずれか一に記載の店舗体。
【請求項17】
前記広告スペースは店舗体内の複数箇所に分散して配置され、
前記選択出力装置は、
前記複数の広告スペースの配置属性情報を保持する配置属性情報保持部を有し、
前記配置属性情報保持部に保持されている配置属性情報に応じて対応する広告スペースに対する広告情報の前記選択、出力を行う請求項16に記載の店舗体。
【請求項18】
前記商品又はサービスを精算するためのPOSレジスター装置をさらに有し、
前記選択出力装置は、前記POSレジスター装置からのPOS情報に基づいて前記選択を行う請求項16又は17に記載の店舗体。
【請求項19】
店舗体内に配置され、販売するための商品を陳列した陳列スペースと、店舗体内のいずれの陳列スペースにも陳列されていない商品の広告を表示した広告スペースと、を備えた店舗体において広告を表示する方法であって、
予め保持されている広告情報の中から、予め保持されている前記店舗体にて陳列されている商品情報に基づいて、前記広告スペースにて広告を表示するフラットパネルディスプレイに表示すべき広告情報を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにて選択された広告情報をフラットパネルディスプレイに対して出力する出力ステップと、
を有する店舗体における広告表示方法。
【請求項20】
店舗体内に配置され、販売するための商品を陳列した陳列スペースと、店舗体内のいずれの陳列スペースに陳列されている商品ともカテゴリが異なる商品の広告を表示した広告スペースと、を備えた店舗体において広告を表示する方法であって、
予め保持されている広告情報の中から、予め保持されている前記店舗体にて陳列されている商品情報に基づいて、前記広告スペースにて広告を表示するフラットパネルディスプレイに表示すべき広告情報を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにて選択された広告情報をフラットパネルディスプレイに対して出力する出力ステップと、
を有する店舗体における広告表示方法。
【請求項21】
前記フラットパネルディスプレイは店舗体内の複数箇所に分散して配置されていて、
前記出力ステップは、予め保持されているフラットパネルディスプレイの配置属性情報に基づいて対応するフラットパネルディスプレイに対して前記出力を行う請求項19または20に記載の店舗体における広告表示方法。
【請求項22】
陳列棚に陳列されている商品の精算に関するPOS情報を取得するPOS情報取得ステップをさらに有し、
前記選択ステップは、前記POS情報取得ステップにて取得されたPOS情報にも基づいて前記選択を行う請求項19ないし21のいずれか一に記載の店舗体における広告表示方法。
【請求項23】
店舗体内に配置され、販売するための商品を陳列した陳列スペースと、店舗体内のいずれの陳列スペースにも陳列されていない商品の広告を表示した広告スペースと、を備えた店舗体において広告を表示する方法であって、
予め保持されている広告情報の中から、予め保持されている前記店舗体にて陳列されている商品情報に基づいて、前記広告スペースにて表示すべき広告情報を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにて選択された広告情報を対して出力する出力ステップと、
を有する店舗体における広告表示方法。
【請求項24】
店舗体内に配置され、販売するための商品を陳列した陳列スペースと、店舗体内のいずれの陳列スペースに陳列されている商品ともカテゴリが異なる商品の広告を表示した広告スペースと、を備えた店舗体において広告を表示する方法であって、
予め保持されている広告情報の中から、予め保持されている前記店舗体にて陳列されている商品情報に基づいて、前記広告スペースにて表示すべき広告情報を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにて選択された広告情報を対して出力する出力ステップと、
を有する店舗体における広告表示方法。
【請求項25】
前記広告スペースは店舗体内の複数箇所に分散して配置され、
前記出力ステップは、
予め保持されている広告スペースの配置属性情報に応じて対応する広告スペースに対して前記出力を行う請求項23又は24に記載の店舗体における広告表示方法。
【請求項26】
陳列棚に陳列されている商品の精算に関するPOS情報を取得するPOS情報取得ステップをさらに有し、
前記選択ステップは、前記POS情報取得ステップにて取得されたPOS情報にも基づいて前記選択を行う請求項23ないし25のいずれか一に記載の店舗体における広告表示方法。
【請求項27】
販売していない商品又はサービスの広告を表示した広告スペースを備えた店舗体において広告を表示する方法であって、
予め保持されている広告情報の中から、予め保持されている前記店舗体にて陳列されている商品情報に基づいて、前記広告スペースにて広告を表示するフラットパネルディスプレイに表示すべき広告情報を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにて選択された広告情報をフラットパネルディスプレイに対して出力する出力ステップと、
を有する店舗体における広告表示方法。
【請求項28】
販売している商品又はサービスが属するカテゴリに含まれない商品又はサービスの広告を表示した広告スペースを備えた店舗体において広告を表示する方法であって、
予め保持されている広告情報の中から、予め保持されている前記店舗体にて陳列されている商品情報に基づいて、前記広告スペースにて広告を表示するフラットパネルディスプレイに表示すべき広告情報を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにて選択された広告情報をフラットパネルディスプレイに対して出力する出力ステップと、
を有する店舗体における広告表示方法。
【請求項29】
前記フラットパネルディスプレイは店舗体内の複数箇所に分散して配置されていて、
前記出力ステップは、予め保持されているフラットパネルディスプレイの配置属性情報に基づいて対応するフラットパネルディスプレイに対して前記出力を行う請求項27または28に記載の店舗体における広告表示方法。
【請求項30】
前記販売している商品又はサービスの精算に関するPOS情報を取得するPOS情報取得ステップをさらに有し、
前記選択ステップは、前記POS情報取得ステップにて取得されたPOS情報にも基づいて前記選択を行う請求項27ないし29のいずれか一に記載の店舗体における広告表示方法。
【請求項31】
販売していない商品又はサービスの広告を表示した広告スペースを備えた店舗体において広告を表示する方法であって、
予め保持されている広告情報の中から、予め保持されている前記店舗体にて陳列されている商品情報に基づいて、前記広告スペースにて表示すべき広告情報を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにて選択された広告情報を対して出力する出力ステップと、
を有する店舗体における広告表示方法。
【請求項32】
販売している商品又はサービスが属するカテゴリに含まれない商品又はサービスの広告を表示した広告スペースを備えた店舗体において広告を表示する方法であって、
予め保持されている広告情報の中から、予め保持されている前記店舗体にて陳列されている商品情報に基づいて、前記広告スペースにて表示すべき広告情報を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにて選択された広告情報を対して出力する出力ステップと、
を有する店舗体における広告表示方法。
【請求項33】
前記広告スペースは店舗体内の複数箇所に分散して配置され、
前記出力ステップは、
予め保持されている広告スペースの配置属性情報に応じて対応する広告スペースに対して前記出力を行う請求項31又は32に記載の店舗体における広告表示方法。
【請求項34】
陳列棚に陳列されている商品の精算に関するPOS情報を取得するPOS情報取得ステップをさらに有し、
前記選択ステップは、前記POS情報取得ステップにて取得されたPOS情報にも基づいて前記選択を行う請求項31ないし33のいずれか一に記載の店舗体における広告表示方法。
【請求項35】
店舗体内に配置され、販売するための商品を陳列した陳列スペースと、店舗体内のいずれの陳列スペースにも陳列されていない商品の広告を表示した広告スペースと、を備えた店舗体において広告を表示するために計算機を制御するプログラムであって、
予め保持されている広告情報の中から、予め保持されている前記店舗体にて陳列されている商品情報に基づいて、前記広告スペースにて広告を表示するフラットパネルディスプレイに表示すべき広告情報を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにて選択された広告情報をフラットパネルディスプレイに対して出力する出力ステップと、
を計算機に実行させる店舗体における広告表示プログラム。
【請求項36】
店舗体内に配置され、販売するための商品を陳列した陳列スペースと、店舗体内のいずれの陳列スペースに陳列されている商品ともカテゴリが異なる商品の広告を表示した広告スペースと、を備えた店舗体において広告を表示するために計算機を制御するプログラムであって、
予め保持されている広告情報の中から、予め保持されている前記店舗体にて陳列されている商品情報に基づいて、前記広告スペースにて広告を表示するフラットパネルディスプレイに表示すべき広告情報を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにて選択された広告情報をフラットパネルディスプレイに対して出力する出力ステップと、
を計算機に実行させる店舗体における広告表示プログラム。
【請求項37】
前記フラットパネルディスプレイは店舗体内の複数箇所に分散して配置されていて、
前記出力ステップは、予め保持されているフラットパネルディスプレイの配置属性情報に基づいて対応するフラットパネルディスプレイに対して前記出力を行うよう計算機を制御する請求項35または36に記載の店舗体における広告表示プログラム。
【請求項38】
陳列棚に陳列されている商品の購入に関するPOS情報を取得するPOS情報取得ステップをさらに有し、
前記選択ステップは、前記POS情報取得ステップにて取得されたPOS情報にも基づいて前記選択を行うよう計算機を制御する請求項35ないし37のいずれか一に記載の店舗体における広告表示プログラム。
【請求項39】
店舗体内に配置され、販売するための商品を陳列した陳列スペースと、店舗体内のいずれの陳列スペースにも陳列されていない商品の広告を表示した広告スペースと、を備えた店舗体において広告を表示する方法であって、
予め保持されている広告情報の中から、予め保持されている前記店舗体にて陳列されている商品情報に基づいて、前記広告スペースにて表示すべき広告情報を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにて選択された広告情報を対して出力する出力ステップと、
を計算機に実行させる店舗体における広告表示プログラム。
【請求項40】
店舗体内に配置され、販売するための商品を陳列した陳列スペースと、店舗体内のいずれの陳列スペースに陳列されている商品ともカテゴリが異なる商品の広告を表示した広告スペースと、を備えた店舗体において広告を表示する方法であって、
予め保持されている広告情報の中から、予め保持されている前記店舗体にて陳列されている商品情報に基づいて、前記広告スペースにて表示すべき広告情報を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにて選択された広告情報を対して出力する出力ステップと、
を計算機に実行させる店舗体における広告表示プログラム。
【請求項41】
前記広告スペースは店舗体内の複数箇所に分散して配置され、
前記出力ステップは、
予め保持されている広告スペースの配置属性情報に応じて対応する広告スペースに対して前記出力を行うよう計算機を制御する請求項39または40に記載の店舗体における広告表示プログラム。
【請求項42】
陳列棚に陳列されている商品の精算に関するPOS情報を取得するPOS情報取得ステップをさらに有し、
前記選択ステップは、前記POS情報取得ステップにて取得されたPOS情報にも基づいて前記選択を行うよう計算機を制御する請求項39から41のいずれか一に記載の店舗体における広告表示プログラム。
【請求項43】
販売していない商品又はサービスの広告を表示した広告スペースを備えた店舗体において広告を表示する方法であって、
予め保持されている広告情報の中から、予め保持されている前記店舗体にて陳列されている商品情報に基づいて、前記広告スペースにて広告を表示するフラットパネルディスプレイに表示すべき広告情報を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにて選択された広告情報をフラットパネルディスプレイに対して出力する出力ステップと、
を計算機に実行させる店舗体における広告表示プログラム。
【請求項44】
販売している商品又はサービスが属するカテゴリに含まれない商品又はサービスの広告を表示した広告スペースを備えた店舗体において広告を表示する方法であって、
予め保持されている広告情報の中から、予め保持されている前記店舗体にて陳列されている商品情報に基づいて、前記広告スペースにて広告を表示するフラットパネルディスプレイに表示すべき広告情報を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにて選択された広告情報をフラットパネルディスプレイに対して出力する出力ステップと、
を計算機に実行させる店舗体における広告表示プログラム。
【請求項45】
前記フラットパネルディスプレイは店舗体内の複数箇所に分散して配置されていて、
前記出力ステップは、予め保持されているフラットパネルディスプレイの配置属性情報に基づいて対応するフラットパネルディスプレイに対して前記出力を行うよう計算機を制御する請求項43または44に記載の店舗体における広告表示プログラム。
【請求項46】
前記販売している商品またはサービスの精算に関するPOS情報を取得するPOS情報取得ステップをさらに有し、
前記選択ステップは、前記POS情報取得ステップにて取得されたPOS情報にも基づいて前記選択を行うよう計算機を制御する請求項43または46のいずれか一に記載の店舗体における広告表示プログラム。
【請求項47】
販売していない商品又はサービスの広告を表示した広告スペースを備えた店舗体において広告を表示する方法であって、
予め保持されている広告情報の中から、予め保持されている前記店舗体にて陳列されている商品情報に基づいて、前記広告スペースにて表示すべき広告情報を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにて選択された広告情報を対して出力する出力ステップと、
を計算機に実行させる店舗体における広告表示プログラム。
【請求項48】
販売している商品又はサービスが属するカテゴリに含まれない商品又はサービスの広告を表示した広告スペースを備えた店舗体において広告を表示する方法であって、
予め保持されている広告情報の中から、予め保持されている前記店舗体にて陳列されている商品情報に基づいて、前記広告スペースにて表示すべき広告情報を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにて選択された広告情報を対して出力する出力ステップと、
を計算機に実行させる店舗体における広告表示プログラム。
【請求項49】
前記広告スペースは店舗体内の複数箇所に分散して配置され、
前記出力ステップは、
予め保持されている広告スペースの配置属性情報に応じて対応する広告スペースに対して前記出力を行うよう計算機を制御する請求項47または48に記載の店舗体における広告表示プログラム。
【請求項50】
前記販売されている商品又はサービスの精算に関するPOS情報を取得するPOS情報取得ステップをさらに有し、
前記選択ステップは、前記POS情報取得ステップにて取得されたPOS情報にも基づいて前記選択を行うよう計算機を制御する請求項47から49のいずれか一に記載の店舗体における広告表示プログラム。
【請求項51】
前記請求項35ないし50のいずれか一に記載の店舗体における広告表示プログラムが記録された、計算機に読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【公開番号】特開2007−52295(P2007−52295A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−238025(P2005−238025)
【出願日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願人】(000003654)株式会社ダイエー (3)