説明

建築物の施工方法及び目地部材付き型枠

【課題】従来よりも小型化した目地部材であって従来よりも止水性に優れ且つコンクリートに対する付着強度が高い目地部材の、型枠への仮留めが確実に、且つ安価で簡便に行われた目地部材付き型枠を提供する。
【解決手段】目地部材付き型枠は、目地部材20と、取付部材100と、型枠200とを備えている。目地部材20は、建築物1の目地10に応じた外形形状を有する基材21と、その外形形状に沿って基材21に配置されたEVAシート22とを備えており、基材21には切欠部21bが形成されている。取付部材100は、切欠部21bに挿入されて目地部材20に仮接合されている。仮接合された目地部材20及び取付部材100は、取付部材100の締結部材120を用いて、型枠200に固定されている。このように形成された目地部材20付きの型枠200は、コンクリートを打ち込む際に用いられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築物の施工方法及び目地部材付き型枠に関し、特に、目地が形成された建築物の施工方法、並びに、当該建築物を施工する際に用いる目地部材付き型枠に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリートは、セメントの水和熱や外気温などによる温度変化、乾燥収縮、予想外の外力といった変形を生じる様々な要因を抱えており、これらの要因により壁面にひび割れの生じる可能性がある。このひび割れが壁面にランダムに発生すると建築物の美観が損なわれてしまう。そこで、一般に、コンクリートの建築物には、壁面の特定位置に、ひび割れを誘発するための目地が凹設されている。
【0003】
また、コンクリートの建築物において、コンクリートの打継ぎ部(各階躯体の区切りとなる水平方向の打継ぎ部、あるいは各階での工区割りにおける鉛直方向の打継ぎ部)にも、打継ぎ用の目地が凹設されている。
【0004】
そして、これらの目地にシーリング材を充填することにより、コンクリートのひび割れや打継ぎ部分への水分の浸入を防止している。従来、目地の形成は、型枠に例えば木製の目地棒を釘止めしておき、当該型枠を用いて形成された空間内にコンクリートを打ち込んだ後、型枠及び目地棒をコンクリートから取り外していた。そして、形成された目地に、シーリング材を充填していた。
【0005】
しかし、この場合、目地棒の脱型やシーリング材の充填が必要であり、作業が煩雑になるという問題があった。例えば、目地にシーリング材を充填する作業は、高度の熟練を要し、美しい仕上げを達成するには手間ひまがかかるものであった。また、シーリング材は、紫外線などによって劣化するので、定期的に取り替える必要があるという問題もあった。
【0006】
そこで、目地棒の脱型とシーリング材の施工とを不要とした目地部材が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
図8は、その目地部材を用いた建築物の目地構造を示す図である。
【0008】
図8に示す建築物は、コンクリート310と、コンクリート310の壁面に凹設された台形形状の目地305と、複雑な外形形状の目地部材300とを備えている。また、目地部材300は、壁面下地材301と、止水シート302と、透水目地材303とを有している。
【0009】
壁面下地材301は、コンクリート310に物性の近い材料で形成され、コンクリート310の壁面と略同一平面を形成するように配置されている。止水シート302は、壁面下地材301の裏面に固着されている。この止水シート302には、非加硫ブチルゴムが使用されている。透水目地材303は、止水シート302に固定されている。この透水目地材303は、吸水力を伴う透水性を有する材料(例えば、連続発泡体や無機繊維材)であり、目地305に応じた外形形状を有している。
【0010】
この構成により、目地305の形成位置にコンクリート310のひび割れを誘発し、止水シート302及び透水目地材303を組み合わせた止水機能によって、ひび割れへの水の浸入を防止するようにしていた。
【0011】
また、特許文献1では、コンクリート310の打ち込み時に、目地部材付き型枠を用いることが提案されている。この目地部材付き型枠では、上記目地部材300を型枠に仮留めするための仮留め手段を、上記目地部材300と型枠との間に設けることで、目地部材300が型枠に仮留めされている。コンクリート310の打ち込み後には、型枠がコンクリート310から取り外され、目地部材300は、コンクリート310に埋設された状態となる。このため、目地棒の脱型とシーリング材の施工とが不要となる。
【特許文献1】特開2005−061178号公報(段落0028)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、ひび割れの発生位置が目地305からずれることを考慮して、図8に示したように、目地部材300の止水シート302を目地305よりも広い範囲に亘って配置する必要がある。このことにより、図8に示すように目地部材300の外形形状が複雑となり、目地部材300の外形形状が、形成する目地305に応じきれず、その大きさが目地305の大きさに対して大きくなるという問題があった。
【0013】
また、この外形形状のため、例えば壁面下地材301とコンクリート310の境界部分にひび割れが発生する可能性があり、その場合、止水シート302及び透水目地材303によって止水を行うことができないという問題があった。
【0014】
さらに、止水シート302を構成する非加硫ブチルゴムは、コンクリート310に対する付着強度が1kgf/cm2程度であり、コンクリート310からの剥離が生じないための十分な付着強度を有していない。このため、止水シート302がコンクリート310から剥がれる可能性があり、確実に止水を行うことができない虞があるという問題点があった。
【0015】
また、上述した技術では、目地部材付き型枠を形成する際に、仮留め手段を目地部材300と型枠との間に設ける必要がある。ここで、仮留め手段としては、例えば両面テープが考えられる。この場合、両面テープの一方の面は型枠表面に接着される。両面テープを用いることにより、仮留めを簡便且つ安価で行うことができる。
【0016】
しかし、型枠の材質によっては(例えば型枠が木製である場合)、両面テープの型枠に対する付着強度が十分ではない。特に、型枠の表面に、コンクリート310からの脱型を容易にするための剥離材が塗布されている場合、両面テープで十分な付着強度を得ることはさらに困難となる。さらには、被付着面となる型枠の表面が、雨などの水により濡れている場合、両面テープの型枠への付着強度は低下する。これらのため、両面テープでは、仮留めに必要な接着強度又は付着強度を得ることができず、確実に仮留めを行うことができないという問題があった。したがって、仮留めの際、両面テープを用いることなく、仮留めを安価で且つ簡便に行うことが求められている。
【0017】
本発明の目的は、従来よりも小型化した目地部材であって従来よりも止水性に優れ且つコンクリートに対する付着強度が高い目地部材の、型枠への仮留めを確実に、且つ安価で簡便に行うことができる建築物の施工方法、並びに当該建築物の施工方法に用いる目地部材付きの型枠を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するために、本発明の建築物の施工方法は、建築物の施工方法であって、コンクリートの壁面の目地に応じた外形形状を有する基材と、前記外形形状に沿って前記基材に配置されたエチレン酢酸ビニル樹脂系シートと、前記エチレン酢酸ビニル樹脂系シートが配置された側とは反対側から前記基材に形成された切欠部とを備えた目地部材を準備する工程と、締結部材を備えた取付部材を準備する工程と、前記取付部材を、前記目地部材の前記切欠部に挿入して当該目地部材に仮接合する工程と、前記締結部材を用いて、前記取付部材、及び、当該取付部材と仮接合された目地部材を型枠に固定する工程と、前記型枠を用いて形成された空間内にコンクリートを打ち込む工程と、前記型枠を前記コンクリートから取り外すとともに、前記取付部材を前記目地部材から取り外す工程とを備えたことを特徴とする。
【0019】
本発明の建築物の施工方法によれば、基材及びエチレン酢酸ビニル樹脂系シートの双方がコンクリートの壁面の目地に応じた外形形状を有している目地部材が準備される。この目地部材は、全体としても、複雑な外形形状を有しておらず、このため、目地部材は、従来よりも小型化されている。また、この目地部材は、エチレン酢酸ビニル樹脂系シートを備えているので、従来(例えば非加硫ブチルゴム)よりも止水性に優れているだけでなくコンクリートへの付着性に優れている。また、本施工方法によれば、取付部材を目地部材の切欠部に挿入して当該目地部材に仮接合させ、これらを取付部材が備える締結部材を用いて型枠に固定することで、目地部材付き型枠が形成されるので、目地部材と型枠とは取付部材を介して仮留めされることになる。この仮留めに際し、締結部材が用いられるので、仮留めを確実に行うことができる。また、このときの締結部材の扱いは簡便である。さらに、コンクリートを打ち込んだ後においては、取付部材が目地部材から取り外されるので、取付部材を再利用することができる。このため、取付部材の無駄がなく、仮留めを安価で行うことができる。
【0020】
また、係る建築物の施工方法において、前記取付部材を前記目地部材に仮接合する工程は、前記切欠部において、前記取付部材と前記目地部材とを接着する接着部材を配置する工程を含むこと、が好ましい。これにより、取付部材と目地部材との仮留めを確実に行うことができる。また、接着部材を除去することにより、取付部材を確実に再利用することができる。
【0021】
また、係る建築物の施工方法において、前記取付部材を前記目地部材に仮接合する工程では、複数の前記取付部材が前記切欠部に挿入されること、が好ましい。
【0022】
このように、複数の取付部材を用いることで、1つの目地部材の切欠部の全領域に取付部材を配置する必要がなくなる。このため、準備すべき取付部材の容積が少なくなり、運搬が容易である。また、仮接合の際、接着部材を使用する場合には、接着部材の使用量を低減させることができる。
【0023】
また、係る建築物の施工方法において、前記締結部材は、金属製であり、前記取付部材の前記締結部材を除く部分は、合成樹脂製又は木製であること、が好ましい。これにより、締結部材を備えた取付部材を安価で且つ容易に準備することができる。
【0024】
また、係る建築物の施工方法において、前記基材は、セメント系基材であり、前記目地部材を準備する工程は、前記切欠部に対応する位置に、前記切欠部の形状に応じた外形形状を有する棒状部材を配置し、前記棒状部材と前記エチレン酢酸ビニル樹脂系シートとの間に、前記セメント系基材を流入させ、前記セメント系基材の硬化に伴って前記セメント系基材と前記棒状部材とが互いに固着する前に、前記棒状部材を前記セメント系基材から取り出すことで、前記目地部材の前記切欠部を形成する工程を含むこと、が好ましい。これにより、目地部材を容易に準備することができる。また、棒状部材を再利用することができるので、目地部材を安価で準備することができる。
【0025】
また、本発明の目地部材付き型枠は、コンクリートの壁面の目地に応じた外形形状を有する基材と、前記外形形状に沿って前記基材に配置されたエチレン酢酸ビニル樹脂系シートと、前記エチレン酢酸ビニル樹脂系シートが配置された側とは反対側から前記基材に形成された切欠部とを備えた目地部材と、締結部材を備え、前記目地部材の前記切欠部に挿入されて当該目地部材に仮接合された取付部材と、前記締結部材を用いて、前記取付部材、及び、当該取付部材と仮接合された目地部材が固定された型枠とを備えたことを特徴とする。
【0026】
本発明の目地部材付き型枠によれば、目地部材は、基材及びエチレン酢酸ビニル樹脂系シートの双方がコンクリートの壁面の目地に応じた外形形状を有しているので、全体としても、複雑な外形形状を有していない。このため、目地部材は、従来よりも小型化されている。また、この目地部材は、エチレン酢酸ビニル樹脂系シートを備えているので、従来(例えば非加硫ブチルゴム)よりも止水性に優れているだけでなくコンクリートに対する付着強度も高い。取付部材が目地部材の切欠部に挿入された状態で当該目地部材に仮接合されており、これらが、取付部材の締結部材を用いて型枠に固定されている。つまり、目地部材と型枠とは取付部材を介して仮留めされている。この仮留めに際し、締結部材が用いられるので、仮留めは確実に行われている。また、このときの締結部材の扱いは簡便である。さらに、取付部材が目地部材に仮接合されているため、目地部材付き型枠を用いた後においては、取付部材を目地部材から取り外すことが可能である。このため、取付部材を再利用することができる。したがって、取付部材の無駄がなく、仮留めを安価で行うことができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明の建築物の施工方法及び目地部材付き型枠によれば、従来よりも小型化した目地部材であって従来よりも止水性に優れ且つコンクリートに対する付着強度が高い目地部材の、型枠への仮留めを確実に、且つ安価で簡便に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0029】
図1は、本発明の実施の形態に係る建築物の施工方法によって構築される建築物の外周壁の概略的な構成を示す部分拡大断面図である。
【0030】
本実施の形態では、図1に示すような建築物1を構築する。
【0031】
この建築物1は、地面から鉛直方向に立設する外周壁2を備える。図1に示す外周壁2の壁面2aは、外周壁2の厚み方向に垂直な面であって、建築物1の外側表面である。
【0032】
外周壁2は、鉄筋コンクリート製であり、外周壁2の躯体をなすコンクリート内には、横筋3や縦筋4が埋設されている。さらに、コンクリート内には、鉛直方向に沿って配置された中空のパイプ5が埋設されており、このパイプ5の中空部には、無収縮モルタル6が充填されている。パイプ5は、コンクリートとの界面付着がほとんどない材料で構成されており、例えば塩化ビニル製である。パイプ5は、外周壁2の鉛直方向に並ぶ複数の横筋3に鉄製の番線(図示せず)によって結束されている。
【0033】
また、図1に示すように、外周壁2には、目地部材20(図3参照)が、壁面2aから一部露出するように、鉛直方向に沿ってコンクリートに埋設されている(後述)。目地部材20は、壁面2aの水平方向において等間隔(例えば3mピッチ)で配置される。目地部材20がコンクリートに埋設されることで、それらの間には、境界面が形成される。この境界面に対応するコンクリート側の面を目地10という。目地10は、壁面2aにおいて、鉛直方向に沿う長い溝状の凹部をなしている。また、目地部材20には、図1や図3に示すように、切欠部21bが壁面2a側に形成されている。切欠部21bは、壁面2aにおいて、鉛直方向に沿う長い溝状の凹部をなしている。目地10の溝形状(凹部形状)は、円弧形状であり、切欠部21bの溝形状(凹部形状)は、台形状である。このように、外周壁2において目地10に対応する位置に、切欠部21bを備える目地部材20を埋設することにより、コンクリート内にひび割れが発生した場合、そのひび割れは切欠部21bを備える目地部材20に向かって誘発される。また、この外周壁2では、ひび割れがパイプ5と切欠部21bを備える目地部材20との間に誘発されやすくなっている。これは、パイプ5がコンクリートとの間で界面付着をほとんどしていないために、パイプ5を埋設した部分では、外周壁2の厚み方向における寸法が、パイプ5を埋設していない部分よりも小さく(薄く)なっているからである。
【0034】
続いて、本実施の形態に係る建築物の施工方法について説明する。
【0035】
図2は、図1に示す建築物1の外周壁2を構築するための施工方法を示すフローチャート(工程図)である。
【0036】
図2において、まず、ステップS10では、図3に示す目地部材20を準備する。
【0037】
目地部材20は、図3に示すように、平面と曲面で構成された略かまぼこ型の断面形状を有する。この目地部材20は、基材21と、エチレン酢酸ビニル樹脂系シート(以下、「EVAシート」という)22とを備えている。基材21は、図1に示した目地10に応じた外形形状を有する。EVAシート22は、該外形形状に沿って基材21に配置されており、基材21の表面の一部(曲面)を覆っている。つまり、基材21及びEVAシート22の双方がコンクリートの壁面2aの目地10に応じた外形形状を有している。なお、本実施の形態では、目地10の形状、基材21のEVAシート22側の外形形状、EVAシート22の外形形状は、円弧状である。
【0038】
基材21は、無収縮グラウト又はポリマーセメントモルタルなどのセメント系基材で構成されている。基材21は、EVAシート22に覆われていない平らな面21a,21a(以下に説明する切欠部21bを除く表面)を有する。これらの面21a,21aは、外周壁2の壁面2aと略同一平面を構成する。
【0039】
また、基材21には、EVAシート22が配置された側とは反対側において、切欠部21bが基材21の長手方向に沿って形成されている。基材21に切欠部21bを形成することで、基材21を破断しやすくしている。なお、本実施の形態では、基材21の断面における切欠部21bの形状は、外側に向かうにつれて拡がる台形である。
【0040】
ここで、上記切欠部21bが形成された目地部材20の準備方法(製造方法)の一例を説明する。
【0041】
まず、EVAシート22を、目地10に応じた外形形状を有する金型に配置する。続いて、切欠部21bに対応する位置に、切欠部21bの形状に応じた外形形状(台形形状)を有する棒状部材(図示せず)を配置する。その後、棒状部材とEVAシート22との間に、基材21を構成するセメント系基材を流入させる。そして、セメント系基材の硬化に伴ってセメント系基材と棒状部材とが互いに固着する前に、棒状部材をセメント系基材から取り出す。このようにすることで、切欠部21bが形成された目地部材20を容易に準備(製造)することができる。
【0042】
ところで、目地部材20の製造時において、セメント系基材(基材21)と棒状部材とが互いに固着した後に、基材21を傷付けずに、棒状部材をセメント系基材から取り出そうとすると、棒状部材を破損させることが考えられる。なお、棒状部材を破損させずに取り出そうとすると、基材21を傷付ける虞がある。しかし、上述した切欠部21bの形成方法によれば、棒状部材を破損させる必要がないので、棒状部材を再利用することができる。このため、目地部材20を安価で準備することができる。なお、棒状部材を構成する材料は、セメント系基材に固着しにくい材質であれば、いかなる材料であってもよい。
【0043】
EVAシート22は、優れた止水性を有する。このため、目地10にひび割れが生じたとしても、当該ひび割れに水が浸入するのを防止することができる(目地部材20の止水機能)。具体的には、EVAシート22は、伸び率が非常に高く、ひび割れなどによる変形に追従する。さらに、EVAシート22は、表面(両面)が起毛しており、非加硫ブチルゴムに比較して、セメント系基材などに対する付着強度が高い。セメント系基材に対する付着強度は、非加硫ブチルゴムが1kgf/cm2であるのに対して、EVAシート22が9kgf/cm2である。このように、EVAシート22に高い付着強度を確保することにより、目地部材20の止水機能を、非加硫ブチルゴムを用いた場合よりも確実に高くすることができる。
【0044】
ここで、上述したように、基材21に切欠部21bを形成して基材21を破断しやすくしておくことで、建築物1の外周壁2に予想外の外力が加わっても、先に基材21が破断される。このため、EVAシート22の破れや、EVAシート22のコンクリートからの剥離が起こりにくくなる。そして、基材21が破断したとしても、EVAシート22は、コンクリートに付着した状態を維持したまま、破断した基材21を保持することができるので、目地部材20の止水機能が損なわれることはない。
【0045】
本実施の形態では、EVAシート22が外周壁2の躯体をなすコンクリートから剥離するよりも前、且つ、EVAシート22が破れるよりも前に、基材21が確実に破断されるように、切欠部21bの深さ(面21aからの深さ)などが予め設計されている。
【0046】
続くステップS20では、図4(a),図4(b)に示す取付部材100を用意する。
【0047】
取付部材100は、図4(a),図4(b)に示すように、発泡ウレタンなどの合成樹脂製のベース110と、金属製の締結部材120とを備えている。なお、ベース110は、取付部材100の締結部材120を除く部分に相当する。
【0048】
ベース110は、長手方向の長さが例えば5cmである。また、ベース110の断面形状は、図4(b)に示すように、台形であり、上記目地部材20の切欠部21bの形状と相補的な形状をなす。ベース110の中央部には、貫通孔111がベース110の表面に対して垂直方向に形成されている。貫通孔111は、上記締結部材120を嵌挿するための孔として機能するものであり、直径が大きい大径部111a(例えば直径12mm)と、大径部111aに連通する直径が小さい小径部111b(例えば直径6.5mm)とで構成されている。貫通孔111の大径部111aは、ベース110の断面がなす台形が拡がっている側とは反対側に形成されている(図4(b)参照)。
【0049】
締結部材120は、頭部121a及び軸部121bで構成されたボルト121と、ボルト121の軸部121bに形成されたネジ山(図示せず)に螺合するナット122とを有する。ボルト121の軸部121bは、直径が例えば6.5mmであり、長さが例えば35mmである。また、本実施の形態では、ナット122は、座金付きのナットを用いるが、座金付きのものでなくてもよい。
【0050】
ボルト121は、ベース110の大径部111aがある表面側から、貫通孔111に嵌挿されており、その頭部121aは、貫通孔111の大径部111a内に収容され、他方、軸部121bは、ベース110の小径部111bがある表面から突出している。ボルト121を貫通孔111に嵌挿する際、ボルト121がベース110にしっかりと固定されるように、接着材を用いることが好ましい。ここで、ボルト121の頭部121aは、ベース110の表面から突出しておらず、このため、貫通孔111の大径部111aには、ボルト121の頭部121aが配置されない空間として、スペース130がある。
【0051】
そして、ステップS30では、ステップS20で準備した取付部材100を、ステップS10で準備した目地部材20に仮接合する。具体的には、まず、取付部材100の上記スペース130に仮接合用の接着部材140を充填(配置)し(図6参照)、続いて、この取付部材100を目地部材20の切欠部21bに挿入する。これにより、切欠部21bにおいて、取付部材100と目地部材20とが接着する。こうして、仮接合が完了する。接着部材140としては、目地部材20の基材21と、取付部材100のボルト121の頭部121aとを接着する強度が高く、且つ、再剥離が可能な剥離性を有する不定形の接着材を用いることが好ましい。これにより、取付部材と目地部材との仮留めをより確実に行うことができる。また、接着部材140の除去が容易になる。
【0052】
仮接合の際、取付部材100は、図5に示すように、1本の目地部材20の切欠部21bに、複数個、挿入される。複数個の取付部材100は、等間隔(例えば40cmピッチ)で目地部材20に仮接合される。また、取付部材100は、目地部材20の長手方向における両端部にも仮接合される。図5に示す例では、目地部材20の長手方向における長さが100cmであり、1個の取付部材100が目地部材20の中央部に仮接合され、2個の取付部材100,100が目地部材20の一方の端部から10cmの位置、及び他方の端部から10cmの位置に仮接合されている。このように、複数個の取付部材100を用いることで、1本の目地部材20の切欠部21bの全領域に取付部材100を配置する必要がなくなる。このため、準備すべき取付部材100の容積が少なくなるので、運搬などが容易である。また、仮接合の際に用いる接着部材140の使用量を低減させることができる。
【0053】
次に、ステップS40では、目地部材20を、堰板としての型枠200(図6参照)に固定する。型枠200としては、ベニヤ合板などの合板パネル(木製)を用いることが好ましい。これにより、安価に型枠200を準備することができる。より好ましくは、打ち込んだコンクリートを剥がれやすくするための剥離材が表面に塗布されているものを用いる。
【0054】
目地部材20の型枠200への固定には、取付部材100の締結部材120を用いる。そのため、型枠200には、外周壁2に目地10を形成する位置であって取付部材100のボルト121に対応する位置に孔が形成されている。そして、この孔に、ボルト121の軸部121bを挿入し、型枠200の反対側からナット122を螺合させていくことで、型枠200を締め付ける。これにより、取付部材100、及び、当該取付部材100と仮接合された目地部材20が型枠200に固定されることになる。このようにして、目地部材20付きの型枠200が形成される。
【0055】
図6は、図1のステップS40において目地部材20を型枠200に固定したときの状態を示す部分拡大断面図である。
【0056】
図6に示すように、ナット122として座金付きのものを用いることにより、型枠200の締め付けを効率的に行うことができる。また、型枠200と、取付部材100のベース110との間にスペース131を設けることにより、型枠200を締め付けた際に、型枠200と、目地部材20(面21a,21a)との密着性が高まる。
【0057】
そして、外周壁2の躯体を構築する(ステップS50〜S70)。具体的には、図7(a)に示すように、上述した目地部材20付きの型枠200や、目地部材20が取り付けられていない型枠200’を設置し(ステップS50)、型枠200,200’を用いて形成された空間内に、コンクリート(セメント系基材)を打ち込み(ステップS60;図7(b)参照)、コンクリートが硬化した後で、脱型する(ステップS70)。脱型は、まず、ナット122をボルト121から取り外し、続いて、型枠200,200’をコンクリートから取り外し、次に、取付部材100を目地部材20から取り外すことで、完了する。なお、ステップS50において型枠200,200’を設置する際には、横筋3、横筋4、及び、無収縮モルタル6が充填されたパイプ5や、型枠200,200’を支持するためのセパレータや支保工(図示せず)なども所定位置に配置される。このとき、パイプ5は、横筋3に鉄製の番線によって結束される。
【0058】
ここで、取付部材100の目地部材20からの取り外しは、取付部材100を切欠部21bから掻き取る(けれんする)ように行う。このように容易に取り外しできる理由は、第1に、仮接合の際に剥離性を有する接着部材140を用いたこと、第2に、切欠部21bの形状を、外側(型枠200側)に向かうにつれて拡がる台形となるようにしたことにある。すなわち、取付部材100は、目地部材20から容易に離脱する。一方で、目地部材20は、EVAシート22の高い付着強度によって、コンクリートと強固に接合している。このため、脱型の際、目地部材20がコンクリートから脱落することはない。
【0059】
そして、仮接合の際に用いた接着部材140が目地部材20の切欠部21bに残存している場合には、それを除去する。接着部材140として、剥離性を有するものを用いているので、接着部材140の除去の際に、目地部材20の基材21に傷が付くこともない。
【0060】
脱型後の状態は、図1に示した通りである。すなわち、上述したような工程を経ることにより、図1に示したような外周壁2が建築物1の一部として構築される。また、外周壁2以外の部分(図示せず)も構築することにより建築物1が構築される。
【0061】
以上詳細に説明したように、建築物1(外周壁2)の施工方法によれば、ステップS10において、基材21及びEVAシート22の双方がコンクリートの壁面2aの目地10に応じた外形形状を有している目地部材20が準備される。この目地部材20は、全体としても、複雑な外形形状を有しておらず、このため、目地部材20は、複雑な外形形状を有する目地部材よりも小型化されている。また、この目地部材20は、EVAシート22を備えているので、従来(例えば非加硫ブチルゴム)よりも、コンクリートを構成するセメント系基材に対する付着強度が高く、止水性も優れている。
【0062】
また、本施工方法によれば、ステップS10において、切欠部21bが形成された取付部材100を準備し、ステップS30において、取付部材100を目地部材20の切欠部21bに挿入して当該目地部材20に仮接合させ、ステップS40において、これらを取付部材100が備える締結部材120を用いて型枠200に固定することで、目地部材20付きの型枠200が形成される。つまり、目地部材20と型枠200とは取付部材100を介して仮留めされることになる。この仮留めに際し、締結部材120が用いられるので、仮留めを確実に行うことができる。また、このときの締結部材120の扱いは、簡便である。
【0063】
さらに、本施工方法によれば、コンクリートの打ち込み後のステップS70では、型枠200,200’の取り外し後に、取付部材100の取り外しが行われるので、取付部材100を再利用することができる。このため、取付部材100の無駄がなく、上記仮留めを安価で行うことができる。なお、取付部材100を確実に再利用するためには、スペース130に残存している接着部材140を除去すればよい。
【0064】
したがって、上述した施工方法は、従来よりも小型化した目地部材20であって従来よりも止水性に優れ且つコンクリートに対する付着強度の高い目地部材20の、型枠200への仮留めを確実に、且つ安価で簡便に行うことができる。
【0065】
また、本施工方法によれば、上記仮留めの際、締結部材120が用いられる。このため、仮留めの際、型枠200と目地部材20との間、つまり、型枠200に当接する目地部材20の面21a,21aに、両面テープなどで接着材を配置する必要がない。
【0066】
なお、上記仮留めに、接着材(例えば両面テープ)のみを用い、締結部材120を用いなかった場合、以下のような不具合が発生する。第1に、型枠200が木製であるために、又は、型枠200の表面に塗布されている剥離材のために、十分な接着強度が得られない。第2に、型枠200の表面が濡れていると接着材を用いることができないため、例えば雨天時には、接着材の配置を、型枠200を収容可能な広い屋内で行う必要があり作業性が悪い。第3に、接着材(特に、厚みのある両面テープ)を用いると、型枠200における目地部材20の位置がずれる場合があり、その結果、壁面2aにおける目地10の目違いが生じる可能性がある。これに対して、本施工方法は、締結部材120を用いているので、型枠200の表面状態に関わらず、確実に仮留めを行うことができる。このため、コンクリート打ち込み中などにおける型枠200の脱落の虞もない。さらには、雨天時であっても屋外などで仮留め作業を行うことができ、作業性が高い。また、締結部材120を用いているので、目地部材20の位置がずれにくく、そのため、目地10の目違いが生じにくい。
【0067】
また、本施工方法によれば、取付部材100と目地部材20とが仮接合されているので、取付部材100の目地部材20からの取り外しは、けれん程度の作業で済み、取付部材100の取り外し作業が簡便である。このため、型枠200,200’を取り外した後における手間がほとんどかからない。また、本施工方法によれば、接着部材140の使用量は、取付部材100に設けられたスペース130の容積分に相当するのみであるので、少なくて済む。さらに、例えば雨天時などに、取付部材100の目地部材20への仮接合を屋内で行う場合であっても、目地部材20は型枠200よりも小さいので、屋内のスペースは狭くて済む。
【0068】
なお、上述した建築物1(外周壁2)の施工方法において、ステップS70では、ナット122をボルト121から取り外し、その後、型枠200を取り外して、取付部材100を取り外すとした。しかし、ナット122をボルト121から取り外さずに、型枠200とともに取付部材100を取り外してもよい。これにより、取付部材100の取り外しがさらに容易になり、脱型時における手間がさらに軽減される。
【0069】
なお、上述した実施の形態では、目地部材20の基材21は、セメント系基材で構成されるとしたが、セメント系基材に限られることはない。しかし、セメント系基材は、硬化性を有するため、その硬化性を利用して、EVAシート22とセメント系基材が強固に付着した目地部材20を製造することができるので、目地部材20の準備が容易である。
【0070】
また、取付部材100のベース110は、合成樹脂製であるとしたが、合成樹脂に限られることはなく、例えば木製であってもよい。ベース110を構成する材料としては、合成樹脂や木のように、安価で入手でき、また、加工が容易であるものが好ましい。これにより、取付部材100を安価で且つ容易に準備することができる。
【0071】
さらに、取付部材100のベース110に、ボルト121を嵌挿させるために形成される貫通孔111の数は、1つに限られることはなく、複数であってもよい。この場合には、ベース110として長尺のものを準備することが好ましい。そして、複数本のボルト121を備えた長尺状の取付部材を準備する。このような長尺状の取付部材を用いることにより、目地部材20を型枠200に対して、より強固に固定することができる。また、長尺状の取付部材を切断することにより、1本のボルト121を備えた取付部材100を複数個製造することも可能である。
【0072】
また、目地10の形状、基材21のEVAシート22側の外形形状、EVAシート22の外形形状は、円弧状であるとしたが、円弧状に限られることはない。円弧状に代えて、例えば、半楕円状、又はU字形状であってもよい。
【0073】
さらに、切欠部21bの形状は、台形であるとしたが、台形に限られることはなく、例えば、長方形であってもよい。また、切欠部21bの長手方向に垂直な幅方向の寸法が小さくなるように形成することが好ましい。これにより、建築物1において切欠部21bが凹部として露出する面積が少なくなり、建築物1の壁面2a側から観たときの意匠性が高まる。
【0074】
また、上述した実施の形態において、壁面2aに表面仕上げを施してもよい。表面仕上げとしては、塗装仕上げなどがある。また、表面仕上げとして、切欠部21bに、低強度モルタル、シーリング材(樹脂や塩化ビニル)などを充填してもよい。
【0075】
また、上述した実施の形態では、締結部材120として、ボルト121及びナット122の組み合わせを用いたが、この組み合わせに限られることはない。例えば、ピンやリベットを締結部材120として用いてもよい。
【0076】
上述した実施の形態では、目地10を鉛直方向に形成する場合について説明したが、目地10が形成される方向は、鉛直方向に限られることはなく、例えば、水平方向や、水平方向に交差する方向であってもよい。また、目地部材20において、基材21に切欠部21bが形成されていなくてもよい。
【0077】
また、上述した実施の形態では、外周壁2が有する表面のうち、壁面2aに、目地10を形成するとしたが、さらに、壁面2aに対向する壁面にも目地10を形成してもよい。また、上述した実施の形態では、パイプ5を外周壁2のコンクリート内に埋設させるとしたが、必ずしも埋設させる必要はない。また、外周壁2は、鉄筋コンクリート製であるとしたが、これに代えて、横筋3及び縦筋4を備えないコンクリート製であってもよい。
【0078】
また、上述した実施の形態では、建築物1の外周壁2を構築する場合について説明したが、本発明は、外周壁を施工する場合に限られて適用されるものではなく、コンクリート製の建築物であって目地が形成される建築物を施工する場合に適用可能である。
【0079】
上記実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の実施の形態に係る建築物の施工方法によって構築される建築物の外周壁の概略的な構成を示す部分拡大断面図である。
【図2】図1に示す建築物の外周壁を構築するための施工方法を示すフローチャート(工程図)である。
【図3】図1のステップS10において準備される目地部材の構成を示す斜視図である。
【図4】図1のステップS20において準備される取付部材の構成を示す断面図であり、(a)は、取付部材の長手方向に沿う断面図であり、(b)は、取付部材の長手方向に垂直な方向に沿う断面図である。
【図5】図1のステップS30において目地部材に取付部材が仮接合されたときの状態を示す正面図である。
【図6】図1のステップS40において目地部材を型枠に固定したときの状態を示す部分拡大断面図である。
【図7】図1のステップS50〜S60における状態を説明するための断面図であり、(a)は、設置された型枠などの状態を示す断面図であり、(b)は、コンクリート打込み後の状態を示す断面図である。
【図8】従来の建築物の外周壁の概略的な構成を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
【0081】
1 建築物
2 外周壁
2a 壁面
3 横筋
4 縦筋
10 目地
20 目地部材
21 基材
21a 面
21b 切欠部
22 エチレン酢酸ビニル樹脂系シート(EVAシート)
100 取付部材
110 ベース
111 貫通孔
111a 大径部
111b 小径部
120 締結部材
121 ボルト
121a 頭部
121b 軸部
122 ナット
130,131 スペース
140 接着部材
200,200’ 型枠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築物の施工方法であって、
コンクリートの壁面の目地に応じた外形形状を有する基材と、前記外形形状に沿って前記基材に配置されたエチレン酢酸ビニル樹脂系シートと、前記エチレン酢酸ビニル樹脂系シートが配置された側とは反対側から前記基材に形成された切欠部とを備えた目地部材を準備する工程と、
締結部材を備えた取付部材を準備する工程と、
前記取付部材を、前記目地部材の前記切欠部に挿入して当該目地部材に仮接合する工程と、
前記締結部材を用いて、前記取付部材、及び、当該取付部材と仮接合された目地部材を型枠に固定する工程と、
前記型枠を用いて形成された空間内にコンクリートを打ち込む工程と、
前記型枠を前記コンクリートから取り外すとともに、前記取付部材を前記目地部材から取り外す工程と、
を備えたことを特徴とする、建築物の施工方法。
【請求項2】
前記取付部材を前記目地部材に仮接合する工程は、前記切欠部において、前記取付部材と前記目地部材とを接着する接着部材を配置する工程を含む、
ことを特徴とする、請求項1に記載の建築物の施工方法。
【請求項3】
前記取付部材を前記目地部材に仮接合する工程では、複数の前記取付部材が前記切欠部に挿入されることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の建築物の施工方法。
【請求項4】
前記締結部材は、金属製であり、前記取付部材の前記締結部材を除く部分は、合成樹脂製又は木製であることを特徴とする、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の建築物の施工方法。
【請求項5】
前記基材は、セメント系基材であり、
前記目地部材を準備する工程は、
前記切欠部に対応する位置に、前記切欠部の形状に応じた外形形状を有する棒状部材を配置し、
前記棒状部材と前記エチレン酢酸ビニル樹脂系シートとの間に、前記セメント系基材を流入させ、
前記セメント系基材の硬化に伴って前記セメント系基材と前記棒状部材とが互いに固着する前に、前記棒状部材を前記セメント系基材から取り出すことで、
前記目地部材の前記切欠部を形成する工程を含む、
ことを特徴とする、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の建築物の施工方法。
【請求項6】
コンクリートの壁面の目地に応じた外形形状を有する基材と、前記外形形状に沿って前記基材に配置されたエチレン酢酸ビニル樹脂系シートと、前記エチレン酢酸ビニル樹脂系シートが配置された側とは反対側から前記基材に形成された切欠部とを備えた目地部材と、
締結部材を備え、前記目地部材の前記切欠部に挿入されて当該目地部材に仮接合された取付部材と、
前記締結部材を用いて、前記取付部材、及び、当該取付部材と仮接合された目地部材が固定された型枠と、
を備えたことを特徴とする、目地部材付き型枠。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−174260(P2009−174260A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−16751(P2008−16751)
【出願日】平成20年1月28日(2008.1.28)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)
【Fターム(参考)】