説明

引き出しのトレー構造

【課題】 コーナー部の清掃性のよい引き出しのトレー構造を提供するとともに、多様なサイズのトレーを低コストで製造できる引き出しのトレー構造を提供することを課題とする。
【解決手段】 キャビネット本体に引き出し自在に収納される引き出しのトレー構造であって、折曲加工により底面11及び底面11から起立する4つの側面12…12を一体的に成形したトレー本体10と、トレー本体10の隣接する2つの側面12,12の端縁部と底面11との間に設けられ、コーナー部4aを形成するコーナー部材20とからなり、コーナー部材20は、2つの側面12,12と底面11とが交わる隅部のトレー内面側が略球面状の凹面とされた構造である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システムキッチンのキャビネットに組み込む引き出しのトレー構造に関し、家具の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来、システムキッチンのキャビネットに組み込む引き出しとして、特許文献1に示すように、キャビネット本体側のガイドレールに案内される支持フレーム上にトレーが載置された構成のものがある。
【0003】
【特許文献1】特開2002−10846号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、トレーとして、金属板を折曲加工して底面と四方側面とを有する形状に形成した後、隣接する側面の端縁同士を溶接によって接合して製作されるものがある。このようなトレーは、底面と側面との境界部分については一体的に形成されているため、曲面状にすることは可能であるが、底面と2つの側面とが交わる隅部は球面状に仕上げることは難しく、この隅部を十分に清掃することができないという問題があった。
【0005】
この問題を解決するため、金型を用いて金属板をプレス成形してトレーを製作すれば、トレーの隅部を角のない丸みのある形状とすることができ、清掃性が良くなる。しかし、この方法を用いた場合、トレーのサイズの数の金型が必要であり、製造コストが高騰するという問題が生じる。
【0006】
そこで、本発明は、コーナー部の清掃性の良い引き出しのトレー構造を提供するとともに、多様なサイズのトレーを低コストで製造できる引き出しのトレー構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0008】
まず、請求項1に記載の発明は、キャビネット本体に引き出し自在に収納される引き出しのトレー構造であって、折曲加工により底面及び該底面の周辺部から起立する4つの側面を一体的に成形したトレー本体と、該トレー本体の隣接する2つの側面の端縁部と底面との間に設けられ、コーナー部を形成するコーナー部材とからなり、該コーナー部材は、前記2つの側面と前記底面とが交わる隅部のトレー内面側が略球面状の凹面とされていることを特徴とする。
【0009】
次に、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の引き出しのトレー構造において、前記コーナー部材は樹脂材料で形成されていることを特徴とする。
【0010】
そして、請求項3に記載の発明は、前記請求項1または2に記載の引き出しのトレー構造において、前記コーナー部材は、前記隣接する2つの側面の端縁部及び底面を内外から挟持する内側部材と外側部材とからなり、該内側部材及び外側部材は、前記2つの側面の端縁部及び底面を挟持した状態で互いに係合する係合部を有することを特徴とする。
【0011】
さらに、請求項4に記載の発明は、前記請求項3に記載の引き出しのトレー構造において、前記内側部材は、上端部に第1爪部を有し、前記外側部材は、上端部に前記第1爪部と前記側面の起立する方向に係合する第2爪部を有するとともに、前記トレー本体に取り付けられたときに該トレー本体に設けられる孔部に嵌入される突起部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
まず、請求項1に記載の発明によれば、トレーの各面を折曲加工によりトレー本体を一体的に形成し、隣接する2つの側面の端縁部と底面との間に形成されるコーナー部をトレー本体とは別の部材であるコーナー部材で形成し、さらに該コーナー部材を2つの側面と底面が交わる隅部のトレー内面側が略球面状の凹部となるようにするので、トレー本体の形状に合わせてコーナー部内面が丸みを帯びた形状になり、トレーを溶接加工により製造する場合に比べ、清掃性の良いものとすることができる。
【0013】
また、コーナー部材はトレー本体とは別の部材で形成されているので、トレー本体の多様なサイズや形状に対応できる。したがって、トレーを金型を用いて一体成形する場合に比べ、個々のトレーのサイズに合わせた金型を用意する必要がなく、製造コストを削減することができる。さらに、コーナー部材をトレー本体に取り付けることにより、トレーの剛性を向上することができる。
【0014】
次に、請求項2に記載の発明によれば、コーナー部材は樹脂材料で成形されているので、低コスト化や軽量化を図ることができる。
【0015】
そして、請求項3に記載の発明によれば、コーナー部材が内側部材と外側部材とからなっており、トレー本体の側面の端縁部及び底面を挟持した上で、内側部材と外側部材は互いに係合するので、コーナー部材はトレー本体に密着して確実に固定される。
【0016】
さらに、請求項4に記載の発明によれば、内側部材は上端部に第1爪部を有し、外側部材は上端部に第2爪部を有し、それらが互いに側面の起立する方向に係合するので、簡単な構成で内側部材と外側部材とが側面の起立する上下方向にずれることを防止することができ、コーナー部材がトレー本体に確実に固定される。また、外側部材が突起部を有しているので、該突起部を該孔部に嵌め込むだけでコーナー部材を確実にトレー本体の所定位置に位置決めすることができる。そして、簡単な構造で位置決めすることができ、低コスト化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態に係るキャビネット1について説明する。
【0018】
図1に示すように、キャビネット1はシステムキッチンに組み付けられて使用されるもので、上方および前方に開口する箱状のキャビネット本体2と、該キャビネット本体2に収納された引き出し3とを有している。なお図1では、キャビネット本体2の天板、上段の引き出し、下段の引き出し3の構造の一部を省略して示している。
【0019】
引き出し3は、トレー4と想像線で示した前板構造と、該トレー4及び該前板構造をキャビネット本体2から引き出し可能とする枠状のレール機構5等で構成されている。枠状レール機構5は図示しない保持機構でトレー4を所定位置に且つ着脱自在に保持している。したがって、キャビネット本体2から取り出されたトレー4は別の場所で清掃等が可能となっている。
【0020】
図2に示すようにトレー4は、底面11及びこの底面11から起立する4つの側面12…12を1枚の金属板で形成したトレー本体10と、トレー本体10の隣接する2つの側面12,12の端縁部12a,12a(図4参照)と底面11との間に取り付けられ、コーナー部4aを形成するコーナー部材20とからなっている。該コーナー部材20はトレー本体10の形状に合わせて樹脂材料により金型成型されている。なお、このコーナー部材20の材料は樹脂材料に限定されず、他の材料で製作されても良いことは言うまでもない。
【0021】
図3および図4に示すようにトレー本体10は、金属板、例えばステンレス板を金型等で打ち抜き、側面12…12部分を底面11に対して略垂直に起立するように折曲加工して形成されている。このように加工して形成した側面12…12のコーナー部4aに対応する位置には、互いの端縁が近くなるように延出して設けられた端縁部12aが形成されている。該端縁部12aには上下方向に所定距離を開けて孔部12bが2箇所形成されている。これらの孔部12b,12bの各々には、後述する外側部材22に設けられる突起部22gが嵌め込まれ、コーナー部材20をトレー本体10に位置決めする機能を有する。このように、端縁部12aに孔部12bを設けているので隣接する側面12間の孔部12bの間隔も近くなり、さらにこれら孔部12bに嵌入する外側部材22の突起部22gの間隔を短くすることができるので、コーナー部材20の幅を短く小型に作ることができる。さらに、各側面12の上端部12cは外方に向けて断面が三角形状になるように折曲加工がされており、この加工によりトレー本体の剛性を上げるとともに、使用者の手などを保護するようにしている。なお、本実施の形態では底面11、側面12…12、端縁部12a…12a及び孔部12b…12bは金型の打ち抜きにより製造するが、それに限らず、他の製造方法によっても良いことは言うまでもない。
【0022】
図5から図7に示すように、コーナー部材20は、トレー本体10の内面側に設けた内側部材21と、外面側に設けた外側部材22とから構成されている(図7(a)参照)。該内側部材21と外側部材22とはそれぞれ後述する係合部としての鍵状部21e,22eを有しており、該内側部材21と外側部材22とが、隣接する2つの側面12,12の端縁部12a,12aおよび底面11をコーナー部4aの内側と外側とから挟持した状態で前記鍵状部21e,22eが係合することにより、コーナー部材20はトレー本体10に固定されている。
【0023】
内側部材21は図5(a)、図5(b)および図5(c)に示すように、トレー本体10に取り付けた状態において、互いに隣接する2つの側面12,12と底面11とが交わる隅部に対応する下端部に略球面状の凹面に成型された球面部21aと、該球面部21aの上方で側面12の端縁部12aに当接する略円筒面状の凹面に成型された円筒面部21bと、円筒面部21bの上端に設けられて隣接する2つの側面12,12の上端部12cを上方で連結するように扇状に成型された扇状角部21cと、扇状角部21cの外周縁から下方へ延出して設けられる周壁部21dとから構成されている。
【0024】
円筒面部21bは、その外周面に上下方向に延びる係合部としての鍵状部21eを一体的に成型している。鍵状部21eは周方向に所定距離空けて一対設けられる。また一対の鍵状部21e,21eは図5(c)に示すように、断面L字状に成型されており、それらの先端部は互いに反対方向に延出している。
【0025】
扇状角部21cは、図5(a)および図7(a)に示すように、トレー本体10に取り付けた状態で、扇状角部21cが隣接する2つの側面の上端部12cに重なるように設けられている。また、周壁部21dの先端の両端には第1爪部21fを一体的に成型している。この第1爪部21fは後述する外側部材22の第2爪部22fと係合するようになっている。
【0026】
外側部材22は図6(a)、図6(b)および図6(c)に示すように、トレー本体10に取り付けた状態において、互いに隣接する2つの側面12,12と底面11とが交わる隅部に対応する下端部に略球面状の凹面に成型された球面部22aと、該球面部22aの上方で側面12の端縁部12aと当接する略円筒面状の凹面に成型された円筒面部22bと、円筒面部22bの上端に設けられて隣接する2つの側面12の上端部12cに下方から当接するように成型された円錐面部22cとから構成されている。
【0027】
円筒面部22bは、その内周面に上下方向に延びる係合部としての鍵状部22eを一体的に成型している。鍵状部22eは周方向に所定距離空けて一対設けられる。また一対の鍵状部22e,22eは図6(c)に示すように、断面L字状に成型されており、それらの先端部は互いに略対向方向に延出している。さらに円筒面部22bの内周面には、鍵状部22eに対して周方向外側に突起部22gを一体的に成型している。突起部22gは側面12に設けられた前記一対の孔部12bに嵌め込むことができるように該孔部12bの位置に対応して設けている。
【0028】
円錐面部22cは、図6(a)および図7(a)に示すように、トレー本体10に取り付けた状態で、隣接する2つの側面12,12の上端部12cの下方へ折り曲げ加工された面に下方から当接するように設けられている。また、円錐面部22cの外周縁の両端には、第2爪部22fを一体的に成型している。この第2爪部22fは内側部材21の第1爪部21fと係合するようになっている。
【0029】
次に、本実施の形態に係るコーナー部材20をトレー本体10に取り付ける方法について説明する。
【0030】
まず、金属板を折曲加工して底面11と4つの側面12…12とが成形されたトレー本体10の各コーナー部4aに対応する位置の外側面に、コーナー部材20の外側部材22を取り付ける。その際、4個の突起部22g…22gを側面12,12の端縁部12a,12aに設けられた孔部12b…12bに嵌入して位置決めをする。次に、トレー本体10の内側面に、コーナー部材20の内側部材21を取り付ける。この取り付け手順は、該内側部材21の円筒部21bを外側部材22の円筒部22bとともに端縁部12a,12aを挟持した状態でコーナー部4aの上方から下方へ移動させて内側部材21の鍵状部21e,21eと外側部材22の鍵状部22e,22eとを係合させ、その後球面部21aを底面11に当接させて外側部材22の球面部22aとで底面11を挟持する。このとき同時に内側部材21の第1爪部21fを外側部材22の第2爪部22fに係合させる。
【0031】
前記構成の実施の形態によれば、トレー4は1枚の金属板から底面11、側面12…12、端縁部12a…12aおよび孔部12b…12bを一体的に形成したトレー本体10と、トレー本体10と別部材の樹脂材料で成型した、内側部材21と外側部材22からなるコーナー部材20という簡単な構成でできているため、多様なサイズや形状のトレー4を低コストで製造することができる。
【0032】
また、隣接する2つの側面12,12の端縁部12a,12aと底面11との間に形成されるコーナー部4aをコーナー部材20を構成する内側部材21の球面部21aと円筒部21bで形成し、特に2つの側面12,12と底面11が交わる隅部に球面形状の球面部21aが位置するようになっているので、この位置にごみが溜まることなく、清掃性の良いものとすることができる。
【0033】
さらに、内側部材21を外側部材22とともに端縁部12a,12aを挟持しながらコーナー部4aの上方から下方へ移動させて内側部材21の鍵状部21eと外側部材22の鍵状部22eとを係合させることにより、内側部材21と外側部材22がトレー本体10の側面12の端縁部12a,12aと底面11を内外から挟持するので、コーナー部材20はトレー本体10に密着して確実に固定することができる。
【0034】
そして、外側部材22に成型した突起部22gをトレー本体10に設けた孔部12bに嵌入するだけで、外側部材22をトレー本体10の所定位置に位置決めすることができるので、外側部材22と内側部材21が係合すると、コーナー部材20はトレー本体10の所定位置に位置決めされることになる。このような簡単な構造でコーナー部材20を位置決めすることができるので、トレー構造の低コスト化を図ることができる。
【0035】
また、内側部材21の鍵状部21eと外側部材22の鍵状部22eとが係合した状態では、内側部材21に上下方向へ移動させる力が働くと内側部材21が外側部材22に対して上下方向にずれるため、本実施の形態では内側部材21に第1爪部21fを設け、外側部材22に第2爪部22fを設けてそれらを係合するようにしたので、内側部材21と外側部材22が上下方向にずれることを防止でき、コーナー部材20がトレイ本体10に確実に固定される。
【0036】
次に、コーナー部材20の他の実施の形態について、図8を参照して説明する。なお、前記実施の形態に記載のコーナー部材20と同一の機能を有する部材については同一の部材番号に“′”(ダッシュ)を付して説明する。
【0037】
図8(a)に示すように内側部材21′の円筒面部21b′は、その外周面に上下方向に延びる係合部としての長尺溝部21e′を一体的に成型している。長尺溝部21e′は周方向に所定距離空けて一対設けられる。具体的には、該一対の長尺溝部21e′,21e′の深さ方向が略直角を成すような位置に設けられる。
【0038】
図8(b)に示すように外側部材22′の円筒面部22b′は、その内周面に上下方向に延びる係合部としての長尺突起部22e′を一体的に成型している。長尺突起部22e′は周方向に所定距離空けて一対設けられる。具体的には、該一対の長尺突起部22e′,22e′の突出方向が略直角を成すような位置に設けられる。なお、前記長尺突起部22e′の幅は前記長尺溝部21e′に嵌め込まれた時、容易に離脱しないような寸法に成型している。
【0039】
前記他の実施の形態に係るコーナー部材20をトレー本体10に取り付ける方法について説明する。
【0040】
まず、トレー本体10のコーナー部4aに対応する位置の外側面に、外側部材22′を位置決めして取り付ける。次に、トレー本体10の内側面に内側部材21′を取り付ける。この取り付け手順は、該内側部材21′の円筒部21b′を外側部材22′の円筒部22b′とともに端縁部12a,12aを挟持した状態でコーナー部4aの上方から下方へ移動させて内側部材21′の長尺溝部21e′に外側部材22′の長尺突起部22e′嵌め込み、その後球面部21a′を底面11に当接させて外側部材22′の球面部22a′とで底面11を挟持する。
【0041】
前記他の実施の形態に係る構成によれば、内側部材21′に設けられた一対の長尺溝部21e′,21e′の深さ方向が略直角とされ、外側部材22に設けられた一対の長尺突起部22e′,22e′の突出方向が略直角とされているので、該長尺溝部21e′,21e′に該長尺突起部22e′,22e′が嵌め込まれることにより係合状態となる。したがって、長尺溝部21e′と長尺突起部22e′は係合部として機能する。また、外側部材22′がトレー本体10の所定位置に位置決めされた状態で、内側部材21′を外側部材22′とともに端縁部12a,12aを挟持しながらコーナー部4aの上方から下方へ移動させて、内側部材21′の長尺溝部21e′と外側部材22′の長尺突起部22e′とを係合させることにより、内側部材21′と外側部材22′がトレー本体10の側面12の端縁部12a,12aと底面11を内外から挟持するので、コーナー部材20はトレー本体10に密着して確実に固定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
以上説明したように、本発明によれば、コーナー部の清掃性のよい引き出しのトレー構造が提供できるとともに、多様なサイズのトレーを低コストで製造できる引き出しのトレー構造が提供できるので、システムキッチンのキャビネットに組み込む引き出しのトレー構造に関して、家具の技術分野に広く好適である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の形態に係るトレーをキャビネットから引き出した状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るトレーの斜視図である。
【図3】図2に示すトレーのトレー本体を示す斜視図である。
【図4】図3のA部拡大斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る内側部材であり、(a)は内側から見た斜視図であり、(b)は外側から見た斜視図であり、(c)は(a)のB−B線断面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る外側部材であり、(a)は内側から見た斜視図であり、(b)は外側から見た斜視図であり、(c)は(a)のC−C線断面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るコーナー部材をトレー本体に取り付けた状態を示す図であり、(a)は一部断面斜視図であり、(b)は(a)のD−D線断面図である。
【図8】本発明の他の実施の形態に係るコーナー部材であり、(a)は図5(c)に対応する内側部材の断面図であり、(b)は図6(c)に対応する外側部材の断面図であり、(c)は図7(b)に対応する断面図である。
【符号の説明】
【0044】
2 キャビネット本体
3 引き出し
4 トレー構造
4a コーナー部
10 トレー本体
11 底面
12 側面
12a 端縁部
12b 孔部(位置決め部)
20 コーナー部材
22g 突起部(位置決め部)
21,21′ 内側部材
21e,21e′ 係合部
21f 第1爪部(係合部)
22 外側部材
22e,22e′ 係合部
22f 第2爪部(係合部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビネット本体に引き出し自在に収納される引き出しのトレー構造であって、
折曲加工により底面及び該底面の周辺部から起立する4つの側面を一体的に成形したトレー本体と、
該トレー本体の隣接する2つの側面の端縁部と底面との間に設けられ、コーナー部を形成するコーナー部材とからなり、
該コーナー部材は、前記2つの側面と前記底面とが交わる隅部のトレー内面側が略球面状の凹面とされていることを特徴とする引き出しのトレー構造。
【請求項2】
前記請求項1に記載の引き出しのトレー構造において、
前記コーナー部材は、樹脂材料で形成されていることを特徴とする引き出しのトレー構造。
【請求項3】
前記請求項1または2に記載の引き出しのトレー構造において、
前記コーナー部材は、前記隣接する2つの側面の端縁部及び底面を内外から挟持する内側部材と外側部材とからなり、
該内側部材及び外側部材は、前記2つの側面の端縁部及び底面を挟持した状態で互いに係合する係合部を有することを特徴とする引き出しのトレー構造。
【請求項4】
前記請求項3に記載の引き出しのトレー構造において、
前記内側部材は、上端部に第1爪部を有し、
前記外側部材は、上端部に前記第1爪部と前記側面の起立する方向に係合する第2爪部を有するとともに、前記トレー本体に取り付けられたときに該トレー本体に設けられる孔部に嵌入される突起部を有することを特徴とする引き出しのトレー構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−119167(P2008−119167A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−304900(P2006−304900)
【出願日】平成18年11月10日(2006.11.10)
【出願人】(000000413)永大産業株式会社 (243)
【Fターム(参考)】