説明

引違い扉の施錠装置

【課題】施錠強度を確保することができ、扉を確実に施錠することができるとともに、防盗性を向上させることができるようにした引違い扉の施錠装置を提供する。
【解決手段】キャビネット1の前面開口部2を、3枚の引違い扉3により開閉可能とし、リンク機構8,9をもって昇降可能に案内される連動金具10を、中間扉6と平行に配置された平板状の基板12と、この基板12より、左扉4と右扉5のうち、中間扉6より前方に位置する前扉側の側方に向かって突出させて連設されたストッパ片15とにより形成する。このストッパ片15の可動範囲内に、前扉4に設けた鍵装置26の施錠動作に連動させた鉤状部30を出没させるとともに、この鉤状部30を、扉全閉時における鍵装置26の施錠動作により、連動金具10の上昇を阻止し、かつ前記前扉4と中間扉6との間隔が広がることのないように係合させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャビネット等の筐体における前面開口部を、互いに同期作動するようにした3枚の引違い扉により、開閉させうるようにした引違い扉の施錠装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オフィス等の執務空間で使用されるキャビネットにおいては、前面開口部を、左右1対のリンクバーを備えたリンク装置により互いに同期動作する、左扉、中間扉およびを右扉を前後して配置した3枚の引違い扉により開閉可能にするとともに、左右のリンクバーの一端を左右の扉に、それらの他端を、中間扉に上下方向に沿って設けた案内溝に昇降自在なローラやスライダ等にそれぞれ連結することにより、扉開閉操作時の操作性を高めるとともに、異音の発生を防止しうるようにしたものが知られている(特許文献1、2参照)。
【0003】
しかし、特許文献1、2に記載のものでは、前扉に設けられた鍵装置のデッドボルトとリンク装置とを係合させ、扉全閉時における左右のリンクバーを動作不能とすることにより、施錠装置を構成している。
このため、リンクバーが、ねじれ等によって正規の位置からずれてしまった場合や、扉が、外力や製作誤差等によって、変形してしまった場合には、デッドボルトと扉リンク装置との係合に、ばらつきが生じ、通常の施錠強度を確保することができないという問題があった。
【特許文献1】特許第3382877号公報
【特許文献2】特開2005−188066号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、施錠強度を確保することができ、扉を確実に施錠することができるとともに、防盗性を向上させることができるようにした引違い扉の施錠装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1) 筐体における前面の開口部を、順次前後に重畳して左右方向に移動自在に配置された左扉、中間扉および右扉の3枚の扉により開閉可能とするとともに、左右両扉の裏面に、左右のリンクバーの一端をそれぞれ回動自在に連結し、かつそれらの他端を、中間扉の裏面に、上下方向に沿って形成したガイドレールに昇降可能に案内されるように設けた連動金具に、それぞれ回動自在に連結して扉リンク機構を構成し、この扉リンク機構により、扉開閉操作時に、各々の扉同士を、同期動作させるようにした引違い扉において、連動金具を、中間扉と平行に配置された平板状の基板と、この基板より、左扉と右扉のうち、中間扉より前方に位置する前扉側の側方に向かって突出させて連設されたストッパ片とにより形成し、このストッパ片の可動範囲内に、前記前扉に設けた鍵装置の施錠動作に連動させた鉤状部を出没させるとともに、この鉤状部を、扉全閉時における鍵装置の施錠動作により、連動金具の上昇を阻止し、かつ前記前扉と中間扉との間隔が広がることのないように、ストッパ片に係合させる。
【0006】
(2) 上記(1)項において、鉤状部を、鍵装置の施錠動作に連動して、水平軸廻りに回動する作動杆の一端に設けるとともに、この鉤状部を、扉全閉時における鍵装置の施錠動作により、作動杆を介して連動金具におけるストッパ片の上端に向けて傾倒回動させて、フック掛け可能に係合させる。
【0007】
(3) 上記(1)項において、作動杆に設けた鉤状部を、扉全閉時における鍵装置の施錠動作により、連動金具におけるストッパ片に形成された係止段部に向けて、垂直軸廻りに水平回動させて、フック掛け可能に係合させる。
【0008】
(4) 上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、連動金具の基板における前記前扉側の側端部より、前方に向かって案内片を連設し、この案内片の前端部より、前扉側の側方に向かってストッパ片を連設する。
【0009】
(5) 上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、案内片の内側面に、スライダを設け、このスライダを介して、案内片の内側面を、中間扉における上下方向に延びる縁外端面に摺接、もしくは近接しうるように配置する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、次のような効果が奏せられる。
請求項1記載の発明によると、連動金具を、中間扉と平行に配置された平板状の基板と、この基板より前扉側の側方に向かって突出させて連設されたストッパ片とにより形成し、このストッパ片の可動範囲内に、中間扉の前方に位置する前扉に設けた鍵装置の施錠動作に連動させた鉤状部を出没させるとともに、この鉤状部を、扉全閉時における鍵装置の施錠動作により、連動金具の上昇を阻止しうるように、ストッパ片に係合させてあるため、施錠強度を確保することができ、扉を確実に施錠することができる。
また、鉤状部を、前扉と中間扉との間隔が広がることのないように、ストッパ片に係合させてあるため、防盗性を向上させることができる。
【0011】
請求項2記載の発明によると、鉤状部を、鍵装置の施錠動作に連動して、水平軸廻りに回動する作動杆の一端に設けるとともに、この鉤状部を、扉全閉時における鍵装置の施錠動作により、作動杆を介して連動金具におけるストッパ片の上端に向けて傾倒回動させて、フック掛け可能に係合させているため、前扉と中間扉との間隔が広がることなく、扉を確実に施錠することができる。
【0012】
請求項3記載の発明によると、作動杆に設けた鉤状部を、扉全閉時における鍵装置の施錠動作により、連動金具におけるストッパ片に形成された係止段部に向けて、垂直軸廻りに水平回動させて、フック掛け可能に係合させているため、前扉と中間扉との間隔が広がることなく、扉を確実に施錠することができる。
【0013】
請求項4記載の発明によると、連動金具における基板の前扉の側端部より前方に向かって案内片を連設し、この案内片の前端部より前扉側に向かってストッパ片を連設しているため、ストッパ片を、前扉に近い位置に配置することができ、扉の施錠を、より確実なものとすることができる。
【0014】
請求項5記載の発明によると、案内片の内側面に、スライダを設け、このスライダを介して、案内片の内側面を、中間扉における上下方向に延びる縁外端面に摺接、もしくは近接しうるように配置してあるため、連動金具の摺動抵抗を低減させることができ、ローラおよび連動金具を安定的にかつ円滑に昇降させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態における引違い扉の施錠装置を備えるキャビネットの扉全閉状態を裏面から見た正面図、図2は、図1のII−II線横断平面図、図3は、扉全開状態を裏面から見た全体正面図、図4は、図3のIV−IV線横断平面図、図5は、扉全閉状態を裏面から見た全体斜視図、図6は、連動金具と第1および第2のリンクバーとの連結状態を示す部分拡大分解斜視図、図7は、図2におけるVII部分の拡大平面図、図8は、第1リンクバーとリンク受金具との連結状態を示す部分拡大分解斜視図、図9は、図2におけるIX部分の拡大平面図、図10は、第2リンクバーとリンク受金具との連結状態を示す部分拡大分解斜視図、図11は、図2におけるXI部分の拡大平面図、図12は、リンクロック機構部分の拡大斜視図、図13は、図7のXIII−XIII線縦断側面図、図14は、本発明の第2実施形態における引違い扉の施錠装置の拡大斜視図である。
【0016】
なお、以下の説明において、左右とは、筐体を後方より見た場合について言い、また、図2における上方を「前方」、下方を「後方」とする。本実施形態においては、筐体として、オフィス等で使用されるキャビネットを例とする。
【0017】
図1〜図5に示すように、キャビネット(1)における前面の開口部(2)は、引違い扉(3)により、開閉可能に閉塞されるようになっている。この引違い扉(3)は、図1、図2に示すように、左扉(4)、中間扉(6)および右扉(5)の3枚の扉を、図示を省略した前後3列の左右方向の溝またはレール内に、前方から後方に、順次前後に重畳しつつ、左右方向に移動自在に配置することにより構成されている。
【0018】
引違い扉(3)は、その裏面に設けたリンク装置(7)により、図1および図2に示す扉全閉状態から、図3および図4に示す扉全開状態にわたって、少なくとも左扉(4)または右扉(5)のいずれか一方を、把手(4a)または(5a)をもって開閉操作することにより、中間扉(6)を介して、各扉(4)(5)(6)同士を同期動作させうるようになっている。
【0019】
リンク装置(7)は、左右1対の第1および第2リンクバー(8)(9)と、連動金具(10)とにより構成されている。第1リンクバー(8)の一端(8a)は、中間扉(6)より前方に位置する左扉(4)の裏面に、第2リンクバー(9)の一端(9a)は、中間扉(6)より後方に位置する右扉(5)の裏面に、それぞれ回動自在に連結されている。第1および第2リンクバー(8)(9)の他端(8b)(9b)は、連動金具(10)に回動自在に連結されている。
【0020】
連動金具(10)は、図6および図7に示すように、前面に、上下に離間して位置する1対のローラ(11)(11)を回動自在に設けた垂直な基板(12)と、この基板(12)の上部後方に離間して、一体的に平行に配置された背面板(13)と、基板(12)における左扉(4)側の側端部より前方に向かって連設した案内片(14)と、この案内片(14)の前端部(14a)の下部より左扉(4)側の左側方に向かって連設したストッパ片(15)とにより形成されている。案内片(14)の上下方向における中間の内側面には、スライダ(16)が設けられている。
【0021】
連動金具(10)は、上下のローラ(11)(11)を、中間扉(6)における左扉(4)側の端部裏面に上下方向に沿って形成したガイドレール(17)に係合させるとともに、案内片(14)の内側面を、スライダ(16)を介して、中間扉(6)における上下方向に延びる縁外端面に、摺接もしくは近接しうるように配置することにより、昇降可能に案内されるようになっている。
【0022】
基板(12)の後面下部には、取付基部(12a)が、後方に向けて切り起し形成され、この取付基部(12a)の後面には、第1リンクバー(8)の他端(8b)が、また、背面板(13)の後面には、第2リンクバー(9)の他端(9b)が、それぞれ同形の第1および第2挿通孔(18)(18’)を介して連結されている。
【0023】
第1および第2挿通孔(18)(18’)には、各リンクバー(8)(9)における他端(8b)(9b)の前面にそれぞれ設けた同形の第1および第2回動軸部(19)(19’)が挿嵌されて、互いに回動自在に連結され、各リンクバー(8)(9)の他端(8b)(9b)は、上下のローラ(11)(11)間において、それぞれ上下および前後に離間しうるようになっている。
【0024】
第1および第2挿通孔(18)(18’)は、円形孔(18a)(18a’)と、この円形孔(18a)(18a’)の内周縁を直径方向の外方に向けて切込んだ案内孔(18b)(18b)(18b’)(18b’)とで形成されている。第1および第2回動軸部(19)(19’)は、基板(12)または背面板(13)の板厚分を残して、前記円形孔(18a)(18a’)から突出しうるように整合する円形突起(19a)(19a’)と、この円形突起(19a)(19a’)の外周縁を直径方向の外方に向けて突出させ、かつ前記案内孔(18b)(18b)(18b’)(18b’)に整合しうる係止片(19b)(19b)(19b’)(19b’)とで形成されている。
【0025】
各リンクバー(8)(9)の他端(8b)(9b)と連動金具(10)とは、各リンクバー(8)(9)の他端(8b)(9b)における第1および第2回動軸部(19)(19’)を、連動金具(10)の第1および第2挿通孔(18)(18’)内に、それぞれ互いに整合させて挿通させた後、係止片(19b)(19b)(19b’)(19b’)と案内孔(18b)(18b)(18b’)(18b’)との整合位置が、図6に想像線で示すように、扉開閉操作時における各リンクバー(8)(9)の回動範囲外に設定されるように、言い換えれば、係止片(19b)(19b)(19b’)(19b’)と案内孔(18b)(18b)(18b’)(18b’)とが、各リンクバー(8)(9)の回動範囲内において、常に不整合位置となるように組み付けることにより連結されている。
【0026】
これにより、扉開閉操作時における各リンクバー(8)(9)の回動範囲内においては、回動軸部(19)(19’)が挿通孔(18)(18’)から離脱することがなく、各リンクバー(8)(9)を、連動金具(10)に確実に連結することができるとともに、部品交換時における連動金具(10)から各リンクバー(8)(9)の取外し作業を、それぞれ独立して容易に行うことができるようになっている。
【0027】
図8〜図10に示すように、第1および第2リンクバー(8)(9)のそれぞれの一端(8a)(9a)における前面には、それぞれ同形の第3および第4回動軸部(20)(20’)が設けられている。第3および第4回動軸部(20)(20’)は、前方から後方に向けて順に、大径軸(20a)(20a’)、中径軸(20b)(20b’)および小径軸(20c)(20c’)の3段の軸径を有する。
【0028】
第1および第2リンクバー(8)(9)のそれぞれの第3および第4回動軸部(20)(20’)は、左扉(4)および右扉(5)の裏面に取り付けた第1および第2リンク受金具(21)(22)にそれぞれ設けた同形の第3および第4挿通孔(23)(23’)に挿嵌されて、互いに回動自在に連結されている。
【0029】
第3および第4挿通孔(23)(23’)は、第3および第4回動軸部(20)(20’)の大径軸(20a)(20a’)が挿入可能な上部大径軸孔(23a)(23a’)と、小径軸(20c)(20c’)が挿入可能な中間軸孔(23b)(23b’)と、中径軸(20b)(20b’)が挿入可能な下部小径軸孔(23c)(23c’)とが上下方向に連設された達磨孔形状を有する。
【0030】
第1リンクバー(8)の一端(8a)を第1リンク受金具(21)に組み付けるには、図10および図11に示すように、第1リンク受金具(21)の第3挿通孔(23)に、第1リンクバー(8)の第3回動軸部(20)を装着するに際し、上部大径軸孔(23a)に大径軸(20a)を挿入するとともに、小径軸(20c)が中間軸孔(23b)に至る位置まで挿入する。次いで、小径軸(20c)を中間軸孔(23b)を通して下降させて、下部小径軸孔(23c)に落し込むとともに、下部小径軸孔(23c)に中径軸(20b)を整合させ、かつ第1リンクバー(8)の一端(8a)における前面と、第1リンク受金具(21)の後面との間に形成される間隙に、スペーサ部材(24)を挿入し、小径軸(20c)に噛み込ませるようにして装着する。
【0031】
第2リンクバー(9)の一端(9a)を第2リンク受金具(22)に組み付けるには、図8および図9に示すように、第1リンクバー(8)と同様に、第2リンク受金具(22)の第4挿通孔(23’)に、第2リンクバー(9)の第4回動軸部(20’)を装着するに際し、上部大径孔(23a’)に大径軸(20a’)を挿入するとともに、小径軸(20c’)が中間軸孔(23b’)に至る位置まで挿入する。次いで、小径軸(20c’)を中間軸孔(23b’)を通して下降させて、下部小径孔(23c)に落し込むとともに、下部小径孔(23c’)に中径軸(20b’)を整合させ、かつ第2リンクバー(9)の一端(9a)における前面と、第2リンク受金具(22)の後面との間に形成される間隙に、スペーサ部材(25)を挿入し、小径軸(20c’)に噛み込ませるようにして装着する。
【0032】
キャビネット(1)には、図1、図3、図5および図12に示すように、鍵装置(26)が引違い扉(3)における左扉(4)の前面に設置されている。この鍵装置(26)は、鍵(図示せず)の施錠/解錠操作による施錠動作に連動するデッドボルト(27)を、左扉(4)の裏面に有する。このデッドボルト(27)には、左扉(4)の裏面にブラケット(28)をもって水平方向の軸廻りに回動自在に軸支された作動杆(29)の一端の係合鈎(29a)が係合されている。
【0033】
作動杆(29)は、図12に実線矢印で示すように、鍵装置(26)の施錠動作によるデッドボルト(27)の上下動作により、水平軸廻りの回動動作に変換しうるようになっている。作動杆(29)の遊端部(29b)には、後方に向けて鉤状に延出する鉤状部(30)が設けられている。この鉤状部(30)は、中間扉(6)に昇降自在に設けた連動金具(10)におけるストッパ片(15)の上方近傍に位置しうるように配置され、鍵装置(26)の施錠動作に連動する作動杆(29)の回動により、ストッパ片(15)の可動範囲内に出没しうるようにし、引違い扉(3)の扉全閉状態におけるストッパ片(15)の上方移動を阻止する、施錠装置としてのリンクロック機構を構成している。
【0034】
リンクロック機構は、図13に示すように、作動杆(29)の遊端部(29b)に設けた鉤状部(30)の先端部(31)を、扉全閉時における鍵装置(26)の施錠動作により、連動金具(10)におけるストッパ片(15)の上端に向けて、上方から前後に傾倒回動させることにより、ストッパ片(15)の背面にフック掛け可能に係合させるようにして、連動金具(10)の上昇動作を阻止しうるようにしてある。
そのため、扉全閉時における鍵装置(26)の施錠動作により、左扉(4)と中間扉(6)との間隔が広がることはない。
【0035】
図14は、本発明の第2実施形態を示す。
第1実施形態における施錠装置を構成するリンクロック機構では、作動杆(29)を、水平軸廻りに回動しうるように連動させたが、本実施形態では、図14に示すように、鍵装置(32)の施錠動作によるデッドボルト(33)の左右水平方向の移動により、作動杆(34)を、垂直軸廻りに回動しうるように構成している。
【0036】
作動杆(34)の下端部(34a)に設けた鉤状部(35)は、この鉤状部(35)において後方に延出する先端部(36)を、扉全閉時における鍵装置(32)の施錠動作により、第1および第2リンクバー(37)(38)の一端がそれぞれ回動自在に連結された連動金具(39)におけるストッパ片(40)の側端に形成された係止段部(40a)に向けて、垂直軸廻りに水平回動させることにより、ストッパ片(40)の背面にフック掛け可能に係合させうるようにしてある。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の第1実施形態における装置を備えるキャビネットの扉全閉状態を、裏面から見た全体正面図である。
【図2】図1のII−II線横断平面図である。
【図3】扉全開状態を裏面から見た全体正面図である。
【図4】図3のIV−IV線横断平面図である。
【図5】扉全閉状態を裏面から見た全体斜視図である。
【図6】連動金具と第1および第2のリンクバーとの連結状態を示す部分拡大分解斜視図である。
【図7】図2におけるVII部分の拡大平面図である。
【図8】第1リンクバーとリンク受金具との連結状態を示す部分拡大分解斜視図である。
【図9】図2におけるIX部分の拡大平面図である。
【図10】第2リンクバーとリンク受金具との連結状態を示す部分拡大分解斜視図である。
【図11】図2におけるXI部分の拡大平面図である。
【図12】リンクロック機構部分の拡大斜視図である。
【図13】図7のXIII−XIII線縦断側面図である。
【図14】本発明の第2実施形態における引違い扉の施錠装置の拡大斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
(1)キャビネット(筐体)
(2)開口部
(3)引違い扉
(4)左扉
(4a)把手
(5)右扉
(5a)把手
(6)中間扉
(7)リンク装置
(8)第1リンクバー
(8a)一端
(8b)他端
(9)第2リンクバー
(9a)一端
(9b)他端
(10)連動金具
(11)ローラ
(12)基板
(12a)取付基部
(13)背面板
(14)案内片
(14a)前端部
(15)ストッパ片
(16)スライダ
(17)ガイドレール
(18)第1挿通孔
(18a)円形孔
(18b)案内孔
(18’)第2挿通孔
(18a’)円形孔
(18b’)案内孔
(19)第1回動軸部
(19a)円形突起
(19b)係止片
(19’)第2回動軸部
(19a’)円形突起
(19b’)係止片
(20)第3回動軸部
(20a)大径軸
(20b)中径軸
(20c)小径軸
(20’)第4回動軸部
(20a’)大径軸
(20b’)中径軸
(20c’)小径軸
(21)第1リンク受金具
(22)第2リンク受金具
(23)第3挿通孔
(23a)上部大径軸孔
(23b)中間軸孔
(23c)小径軸孔
(23’)第4挿通孔
(23a’)上部大径軸孔
(23b’)中間軸孔
(23c’)小径軸孔
(24)スペーサ部材
(25)スペーサ部材
(26)鍵装置
(27)デッドボルト
(28)ブラケット
(29)作動杆
(29a)係合鉤
(29b)遊端部
(30)鉤状部
(31)先端部
(32)鍵装置
(33)デッドボルト
(34)作動杆
(34a)下端部
(35)鉤状部
(36)先端部
(37)第1リンクバー
(38)第2リンクバー
(39)連動金具
(40)ストッパ片
(40a)係止段部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体における前面の開口部を、順次前後に重畳して左右方向に移動自在に配置された左扉、中間扉および右扉の3枚の扉により開閉可能とするとともに、左右両扉の裏面に、左右のリンクバーの一端をそれぞれ回動自在に連結し、かつそれらの他端を、中間扉の裏面に、上下方向に沿って形成したガイドレールに昇降可能に案内されるように設けた連動金具に、それぞれ回動自在に連結して扉リンク機構を構成し、この扉リンク機構により、扉開閉操作時に、各扉同士を、同期動作させるようにした引違い扉において、
連動金具を、中間扉と平行に配置された平板状の基板と、この基板より、左扉と右扉のうち、中間扉より前方に位置する前扉側の側方に向かって突出させて連設されたストッパ片とにより形成し、このストッパ片の可動範囲内に、前記前扉に設けた鍵装置の施錠動作に連動させた鉤状部を出没させるとともに、この鉤状部を、扉全閉時における鍵装置の施錠動作により、連動金具の上昇を阻止し、かつ前記前扉と中間扉との間隔が広がることのないように、ストッパ片に係合させたことを特徴とする引違い扉の施錠装置。
【請求項2】
鉤状部を、鍵装置の施錠動作に連動して、水平軸廻りに回動する作動杆の一端に設けるとともに、この鉤状部を、扉全閉時における鍵装置の施錠動作により、作動杆を介して連動金具におけるストッパ片の上端に向けて傾倒回動させて、フック掛け可能に係合させたことを特徴とする請求項1記載の引違い扉の施錠装置。
【請求項3】
作動杆に設けた鉤状部を、扉全閉時における鍵装置の施錠動作により、連動金具におけるストッパ片に形成された係止段部に向けて、垂直軸廻りに水平回動させて、フック掛け可能に係合させたことを特徴とする請求項1記載の引違い扉の施錠装置。
【請求項4】
連動金具の基板における前記前扉側の側端部より、前方に向かって案内片を連設し、この案内片の前端部より、前扉側の側方に向かってストッパ片を連設したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の引違い扉の施錠装置。
【請求項5】
案内片の内側面に、スライダを設け、このスライダを介して、案内片の内側面を、中間扉における上下方向に延びる縁外端面に摺接、もしくは近接しうるように配置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の引違い扉の施錠装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−50890(P2008−50890A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−229894(P2006−229894)
【出願日】平成18年8月25日(2006.8.25)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)