説明

張材の張設方法および張材の張設構造

【課題】 張材を強く引き締めて枠体に張設することができるだけでなく、張材の張設時に、張材に損傷を与えることがなく、張材の張設作業が簡単であり、しかも複雑で高価な金型を用いることなく、枠体を安価に製造することができるようにした張材の張設方法、および張材の張設構造を提供する。
【解決手段】主枠材6の表面の一部に、側部補助枠材10を、張材2の引張方向に移動可能として装着し、側部補助枠材10と主枠材6との間に設けた内方を向く凹溝13に、張材2の外周縁部を外側から内側に向かって差し込み、主枠材6に設けたボルト19とナット20により、側部補助枠材10を、張材2の引張方向に引き寄せて、張材2を主枠材6の表面に張設する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椅子の背凭れ、座、もしくはヘッドレスト、またはメッシュ張りの衝立や間仕切等に適用しうる張材の張設方法および張材の張設構造に関する。
【背景技術】
【0002】
張材の張設構造として、例えば、椅子の座フレームの上面に張設され、周辺部が、座フレームの外周部の上面および外側面を経て、内向きに折返えされているネット部材の周縁部に挟入片を止着し、この挟入片を、座フレームの外周部の下面に設けた周方向の保持溝内へ嵌入するとともに、座フレームの下側に取付けた締付枠をもって、挟入片を保持溝内へ押し入れることにより、ネット部材に張力を付与するようにしたものがある(特許文献1参照)。
【0003】
また、枠体の表面に張材を張設した椅子の背凭れ等における張材の張設構造において、張材における相対する1対の縁部を、枠体における互いに対向する1対の枠杆の表面から、外側縁を回って裏面へ巻き付けるとともに、張材の両縁部に止着した、先端部に鉤形部を有する縁材を、両枠杆における内側面と表面との角部に係止することにより、張材を枠体に張設したものがある(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−049685号公報
【特許文献2】特開2006−110001号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載されているものにおいては、座フレームの下側に取付けた締付枠をボルトをもって締め付け、挟入片が保持溝内へ押し入れられる際に、張材が座フレームの外周部を回って下側に引き寄せられ、座フレームに擦れたり、座フレームと締付枠との間に挟まれた状態で、それらに対して擦られたりして、張材が損傷しやすいという問題がある。
【0006】
特許文献2に記載されているものにおいては、張材を上下枠杆に巻き付ける張材の張設作業が煩雑であり、また枠体の内周面と表面との角部に、縁材を係止させるための凹溝を形成するため、枠体の樹脂成形時に、その凹溝形成用の中子を、枠体形成用の金型に設けなければならず、成形用の金型が複雑かつ高価になる。
【0007】
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑みてなされたもので、張材を強く引き締めて枠体に張設することができるだけでなく、張材の張設時に、張材に損傷を与えることがなく、張材の張設作業が簡単であり、しかも複雑で高価な金型を用いることなく、枠体を安価に製造することができるようにした張材の張設方法、および張材の張設構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)枠体の表面に張材を張設する張材の張設方法において、前記枠体の表面の一部に、補助枠材を、張材の引張方向に移動可能として装着し、前記補助枠材と枠体との間、または前記補助枠材に設けた内方を向く差し込み部に、張材の外周縁部を外側から内側に向かって差し込み、前記枠体に設けた締付手段により、前記補助枠材を、張材の引張方向に引き寄せて、張材を枠体の表面に張設する。
【0009】
このような方法によると、枠体に設けた締付手段により、補助枠材を、張材の引張方向に引き寄せて締め付けることにより、張材を枠体の表面に簡単に強く引き締めて張設することができる。しかも、締付手段の締め付け時に、張材の外周部は、補助枠材とともに張材の引張方向に移動するので、補助枠材に対して擦れることはなく、張材が損傷することはない。
また、張材の外周縁部を、補助枠材と枠体との間に差し込んで、締付手段により、補助枠材を、張材の引張方向に引き寄せて締め付ける場合は、補助枠材に差し込み部を設ける必要がなく、補助枠材の構造を簡素化し、製造コストを低減することができる。
【0010】
(2)枠体の表面に張材を張設する張材の張設構造において、前記枠体の表面の一部に、補助枠材を、張材の引張方向に移動可能として装着するとともに、前記枠体に、前記補助枠材を、張材の引張方向に引き寄せつつ締め付ける締付手段を設け、さらに、前記補助枠材と枠体との間、または前記補助枠材に、張材の外周縁部を外側から内側に向かって差し込む差し込み部を設ける。
【0011】
このような構成とすると、枠体に設けた締付手段により、補助枠材を、張材の引張方向に引き寄せて締め付けることにより、張材を枠体の表面に簡単に強く引き締めて張設することができる。しかも、締付手段の締め付け時に、張材の外周部は、補助枠材とともに張材の引張方向に移動するので、補助枠材に対して擦れることはなく、張材が損傷することはない。
また、張材の外周縁部を差し込む差し込み部を、補助枠材と枠体との間に設けた場合は、補助枠材に差し込み部を設ける必要がなく、補助枠材の構造を簡素化し、製造コストを低減することができる。
【0012】
(3)上記(2)項の、差し込み部を補助枠材と枠体との間に設けたものにおいて、前記差し込み部を形成する補助枠材と枠体との対向面を、枠体の内方から外方に向かって表面寄りに斜めに傾斜するように設け、締付手段の締め付けにより、両対向面の間隔が狭まるようにする。
【0013】
このような構成とすると、締付手段を締め付けた際に、差し込み部を形成する補助枠材と枠体との対向面の間隔が漸次狭まるので、張材の外周縁が強く締め付けられ、張材の外周縁が差し込み部から抜け出したり、位置ずれしたりするのを確実に防止することができる。
【0014】
(4)上記(2)または(3)項において、枠体をほぼ方形とし、その一辺の両端のコーナー部に補助枠材と締付手段とをそれぞれ設ける。
【0015】
このような構成とすると、一辺の両端部の締付手段により、両補助枠材を互いに離れる方向に締め付けることにより、張材における枠体の一辺寄りの部分を、両側方に強く引っ張って枠体に張設することができる。
【0016】
(5)上記(2)〜(4)項のいずれかにおいて、張材の外周縁部の一部に硬質の縁材を止着し、この縁材を、前記張材の周縁部とともに、差し込み部に差し込むようにする。
【0017】
このような構成とすると、張材の外周縁部の一部を、縁材とともに容易に差し込み部に差し込むことができるとともに、張材の外周縁部の一部が、局部的に差し込み部から抜け出したり、位置ずれしたりするのを防止することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、張材を強く引き締めて枠体に張設することができるだけでなく、張材の張設時に、張材に損傷を与えることがなく、張材の張設作業が簡単であり、しかも複雑で高価な金型を用いることなく、枠体を安価に製造することができるようにした張材の張設方法、および張材の張設構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の張材の張設構造を適用した椅子の背凭れの正面図である。
【図2】同じく、張材を外したときの分解正面図である。
【図3】同じく、分解斜視図である。
【図4】図1のIV−IV線拡大縦断側面図である。
【図5】図1のV−V線拡大横断平面図である。
【図6】図1のVI−VI線拡大横断平面図である。
【図7】図1のVII−VII線拡大横断平面図である。
【図8】ボルトを締め付ける前の状態を示す、図7と同様の部分の横断平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を椅子の背凭れに適用した一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1〜図3に示すように、この椅子の背凭れは、正面形がほぼ方形の硬質合成樹脂よりなる背フレーム1と、この背フレーム1の表面すなわち前面に張設した張材2とを備えている。
【0021】
図3に示すように、背フレーム1は、上下方向の中央よりやや下方の部分が側面視において前方に突出するように緩やかにくの字状に屈曲する左右1対の側枠杆3、3と、その上端部同士を連結するとともに、左右方向の中央部が平面視において後方に突出するように緩やかに円弧状に湾曲する上枠杆4と、両側枠杆3、3の下端部同士をほぼ直線状に連結する下枠杆5とからなる枠体である主枠材6と、下枠杆5の前面に設けた左右方向に長い凹所7の中央部に、中央部と両側部との3個の固定ねじ8をもって固着された下部補助枠材9と、同じくその両側方において、下枠杆5の凹所7の両側部に後述するようにして取り付けられた側部補助枠材10とを備えている。
【0022】
図4の上部および図5に示すように、上枠杆4の上面および左右の側枠杆3、3の外側面には、互いに連続する凹溝11が設けられている。
図4の下部に示すように、下枠杆5の前面に取付けられた下部補助枠材9の下端部と下枠杆5の下端部との間には、上方に向かって凹入する凹溝12が形成されている。
【0023】
各側部補助枠材10の下端部から外側端の円弧状に湾曲するコーナー部の外周縁部と、それに前後に対向する下枠杆5の下端部から外側端の円弧状に湾曲するコーナー部の外周縁部との間には、凹溝13が形成されている。
この凹溝13は、側部補助枠材10の下端部と下枠杆5の下端部との間においては、凹溝12と同様に、上方に向かって凹入しているが、外側端のコーナー部の外周縁部に沿って立上るのにつれて、漸次内後方に向かって斜めに凹入している。
【0024】
すなわち、図7に示すように、各側部補助枠材10の外側端の円弧状に湾曲するコーナー部の外周縁部の後面には、主枠材6のコーナー部の内方から外方に向かって表面寄りに斜めに傾斜する傾斜面14が形成され、それに前後に対向する下枠杆5のコーナー部の外周縁部の前面には、傾斜面14と同方向に傾斜する傾斜面15が形成され、両傾斜面14、15によって、内後方に向かって斜めに凹入する凹溝13の外端部が形成されている。
【0025】
両傾斜面14、15は、より正確には、主枠材6の後外側方に曲率中心があるなだらかな円弧状の曲面をなしている。
【0026】
凹溝11、12、13により、張材2の外周縁部を、背フレーム1の外周部に、内方に向かって差し込むための連続する(途中で一部不連続となることがあってもよい)閉ループ状の差し込み部が形成されている。
【0027】
なお、凹溝12、13に代えて、下部補助枠材9の下面、および両側部補助枠材10、10の下面から両側部のコーナー部の外周面にかけて、凹溝11と同様の凹溝を設けることもある。
また、各側部補助枠材10の下面の凹溝は、凹溝11と同様の完全な溝の形とし、各側部補助枠材10の外側面においては、凹溝の後壁部分を切除し、凹溝の前壁部分により、図7に示す内後方に向かって傾斜する傾斜面14を形成するようにしてもよい。
【0028】
各側部補助枠材10の上部における左右方向の中間部には、後向突片16が設けられ、この後向突片16の後部と、それに左右方向に整合する主枠材6の下部外側面(側枠杆3と下枠杆5との結合部分)とには、左右方向を向くボルト挿通孔17、18が、一直線状に設けられている。
【0029】
後向突片16の後部内側面には、ボルト挿通孔17、18に挿通させたボルト19に螺合するようにしたナット20が、ボルト挿通孔17、18の中心軸線と整合し、かつ側部補助枠材10に対して回転しないようにして設けられている。なお、このナット20に代えて、後向突片16に、ボルト19に螺合する雌ねじ孔を直接穿設することもある。
締付手段であるこのボルト19とナット20との螺合により、側部補助枠材10は、張材2の引張方向である左右方向に移動可能として、主枠材6に装着されている。
【0030】
図3および図7に示すように、主枠材6における両側枠杆3、3の下部外側面には、下方と外側方とに開口する左右1対の嵌合凹部25が設けられ、ここには、図6および図7に想像線で示すように、背フレーム1を支持する、正面視ほぼ上向きコ字状の背凭れ支持フレーム26における左右方向を向く横フレーム(図示略)の両側端部より起立する左右1対の起立フレーム26aが嵌合され、ボルト19の頭部は、この起立フレーム26a、およびこの起立フレーム26aに設けられた開口27を閉塞するカバー28により覆われている。
【0031】
図3および図6に示すように、各側部補助枠材10の内端部は、主枠材6に正規に装着したとき、下部補助枠材9の両側部における固定ねじ8の頭部を前方より覆い、かつその先端部が、下部補助枠材9の両側部のねじ止め部分の内側に設けた後方にわずかに凹入する段部9aに嵌合して、各側部補助枠材10の内端部の前面と、下部補助枠材9の前面とが同一面となるようにしてある。
【0032】
図3に示すように、張材2は、メッシュ材、織布、帆布等により方形に形成され、その両側縁部には、側縁材21が、上縁部には上縁材22が、下縁部の中央部と両側部とには、中央下縁材23と両側部下縁材24、24とが、ぞれ縫着、タッカー止め、接着、またはその他の止着手段をもって止着されている。
【0033】
次に、張材の張設方法の発明の実施要領を、上記の椅子の背フレーム1の表面への張材2の張設方法として説明する。
主枠材6における下枠杆5の凹所7の中央部に、下部補助枠材9を嵌合して、この下部補助枠材9を、3個の固定ねじ8をもって、下枠杆5に固着した後、左右の側部補助枠材10、10を、その内端部が、下部補助枠材9の両側部における固定ねじ8の頭部を前方より覆うようにして、その後向突片16のボルト挿通孔17を、主枠材6におけるボルト挿通孔18の内側に整合させ、ボルト19を、主枠材6の外側から、ボルト挿通孔18、17に順次挿通し、図8に示すように、凹溝13の間隔が所期のものより大となるように、ボルト19をナット20にゆるく螺合しておくことにより、左右の側部補助枠材10、10を仮止め状態としておく。
【0034】
この状態から、図4の上部に示すように、張材2の上縁部に止着した上縁材22を、張材2の上縁部とともに、主枠材6における上枠杆4の上面における凹溝11に、下方に向かって差し込み、次いで、図5に示すように、張材2の両側縁部に止着した左右の両側部下縁材24、24を、張材2の両側縁部とともに、両側枠杆3、3の外側面における凹溝11に、内方、すなわち主枠材6の中央に向かって差し込み、さらに、図4の下部に示すように、張材2の下縁部における中央部に止着した中央下縁材23を、張材2の下縁部とともに、下部補助枠材9の下端と下枠杆5の下端部との間に形成された凹溝12に、上方に向かって差し込み、最後に、張材2の下縁部における両側部に止着した側部下縁材24、24を、張材2の下縁部における両側部とともに、左右の側部補助枠材10、10の下端部から外側縁部にかけての部分と、それに前後に対向する下枠杆5の下端部から外側縁部にかけての部分との間に形成された凹溝13に、上方および内後方に向かって差し込む。
【0035】
次に、左右のボルト19を順次締め付けると、各側部補助枠材10は、その締付けに伴って、漸次外側方に移動させられ、張材2の下部が左右方向外側に向かって引っ張られて、緊張させられる。
【0036】
また、各側部補助枠材10が外側方に移動させられるのに伴って、差し込み部である凹溝13の間隔が漸次狭くなり、図7に示すように、後向突片16が下枠杆6の両側部の立上り部(または側枠杆3)の内側面に当接した締め付け完了時には、凹溝13の間隔が最も狭くなり、そこに差し込まれた側部下縁材24と張材2の下部両側縁部とが、凹溝13を形成する側部補助枠材10の傾斜面14と下枠杆5の傾斜面15とによって強く締め付けられ、側部下縁材24と張材2の外周縁とが凹溝13から抜け出したり、位置ずれしたりするのを確実に防止することができる。
また、ボルト19の締め付け完了時には、側部補助枠材10の内端部は、図6に示すように、下部補助枠材9の段部9aに嵌合して、側部補助枠材10の内端部の前面と、下部補助枠材9の前面とが同一面となる。
【0037】
本発明の張材の張設構造および張設方法は、以上のような構成としてあるので、主枠材6に設けた締付手段(ボルト19とナット20)により、側部補助枠材10を、張材2の引張方向に引き寄せて締め付けることにより、張材2を主枠材6の表面に簡単に強く引き締めて張設することができる。しかも、締付手段の締め付け時に、張材2の外周部は、側部補助枠材10とともに張材2の引張方向に移動するので、側部補助枠材10に対して擦れることはなく、張材2が損傷することはない。
【0038】
また、張材2外周縁部を、側部補助枠材10と主枠材6との間に差し込んで、締付手段により、側部補助枠材10を、張材2の引張方向に引き寄せて締め付けるので、側部補助枠材10に差し込み部を設ける必要がなく、側部補助枠材10の構造を簡素化し、製造コストを低減することができる。
【0039】
さらに、締付手段を締め付けた際に、差し込み部を形成する傾斜面14、15の間隔が漸次狭まるので、側部下縁材24と張材2の外周縁が強く締め付けられ、張材2の外周縁が凹溝13から抜け出したり、位置ずれしたりするのを確実に防止することができる。
【0040】
本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱することなく、例えば、次のような幾多の変形した態様での実施が可能である。
(1) 主枠材6における上枠杆4と左右の側枠杆3、3との間のコーナー部にも、側部補助枠材10、ボルト19、ナット20等を設け、張材2を、上部においても、左右方向に引き締めて主枠材6に張設する。
(2) 主枠材6の左右両側部に設けた側部補助枠材10、ボルト19、ナット20等の一方を省略して実施する。
【産業上の利用可能性】
【0041】
上記実施形態は、本発明を椅子の背凭れにおける張材の張設構造および張設方法に適用した場合のものであるが、本発明は、これに限られるものではなく、例えば椅子の座、もしくはヘッドレスト、またはメッシュ張りの衝立や間仕切等ににおける張材の張設構造および張設方法にも適用することができる。
【符号の説明】
【0042】
1 背フレーム
2 張材
3 側枠杆
4 上枠杆
5 下枠杆
6 主枠材(枠体)
7 凹所
8 固定ねじ
9 下部補助枠材
9a段部
10 側部補助枠材
11、12、13 凹溝(差し込み部)
14、15 傾斜面
16 後向突片
17、18 ボルト挿通孔
19 ボルト
20 ナット
21 側縁材
22 上縁材
23 中央下縁材
24 側部下縁材
25 嵌合凹部
26 背凭れ支持フレーム
26a起立フレーム
27 開口
28 カバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体の表面に張材を張設する張材の張設方法において、
前記枠体の表面の一部に、補助枠材を、張材の引張方向に移動可能として装着し、前記補助枠材と枠体との間、または前記補助枠材に設けた内方を向く差し込み部に、張材の外周縁部を外側から内側に向かって差し込み、前記枠体に設けた締付手段により、前記補助枠材を、張材の引張方向に引き寄せて、張材を枠体の表面に張設することを特徴とする張材の張設方法。
【請求項2】
枠体の表面に張材を張設する張材の張設構造において、
前記枠体の表面の一部に、補助枠材を、張材の引張方向に移動可能として装着するとともに、前記枠体に、前記補助枠材を、張材の引張方向に引き寄せつつ締め付ける締付手段を設け、さらに、前記補助枠材と枠体との間、または前記補助枠材に、張材の外周縁部を外側から内側に向かって差し込む差し込み部を設けたことを特徴とする張材の張設構造。
【請求項3】
差し込み部を補助枠材と枠体との間に設けたものにおいて、前記差し込み部を形成する補助枠材と枠体との対向面を、枠体の内方から外方に向かって表面寄りに斜めに傾斜するように設け、締付手段の締め付けにより、両対向面の間隔が狭まるようにしたことを特徴とする請求項2記載の張材の張設構造。
【請求項4】
枠体をほぼ方形とし、その一辺の両端のコーナー部に補助枠材と締付手段とをそれぞれ設けたことを特徴とする請求項2または3記載の張材の張設構造。
【請求項5】
張材の外周縁部の一部に硬質の縁材を止着し、この縁材を、前記張材の周縁部とともに、差し込み部に差し込むようにしたことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の張材の張設構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−94581(P2013−94581A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−242754(P2011−242754)
【出願日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)