説明

弾性手段付き履物

本発明は弾性手段付き履物に関し、製造し易く、且つ弾性性能に優れた弾性手段付き履物を提供する。この目的を達成するために、その設置される周辺部よりも高弾性の材質から形成される弾性キャップと、前記弾性キャップに形成される円錐状の載置溝と、前記弾性キャップとは別途に形成され、前記載置溝の円錐状と同じ円錐状に成形されて前記載置溝に内設されるバネと、を備えることを特徴とする履物が提供される。これにより、本発明は、バネと弾性ブロックが同時に内設される履物を一層容易に製作することができ、欠陥のない優れた品質の履物を製作することができるという効果がある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は弾性手段付き履物に関し、さらに詳しくは、円錐状のバネが履物下部の円錐状の載置溝に内設されている履物に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、履物に加えられる衝撃を吸収して着用者の関節を保護し、且つ、歩行の時に疲労をあまり感じさせないようにするために履物の下部にバネを設けてクッション性能を向上させた履物が多様に開発されている。
【0003】
この種の履物の代表例として、履物のかかとの近くにバネを設けた履物を図1に示す。前記履物は、衝撃を吸収可能な装置としてバネのみを設けたものであり、バネ113を設けるためにバネの両端部を支持する上板111と下板114が設けられてバネの両端部が前記上板111と下板114の突起112に係止される構造となっている。このようなバネの構造は、歩行の時の衝撃と着用者の荷重を支持するために線径の大きなバネを使用したり、多数のバネが設けられる必要があり、バネが伸縮を繰り返す時に上板111と下板114が上下に運動するためには、その移動をガイドする構成が必要となり、バネを設けるためにバネの両端部を支持する部品を必要とするため全体的に複雑になり、履物の老巧化時には上板の運動による騒音も問題となる。また、円筒状のバネを使用することにより、最大限に圧縮されて回転部(ターン)同士が互いに密着された場合であっても、バネは所定の高さを有することになるため、バネが履物に埋め込まれる時にバネの運動空間を確保できるように履物におけるバネの埋め込み部分は所定の高さを必ず確保する必要がある。
【0004】
図2に示す履物は上述した問題点を一部解消したものであり、図2の履物は履物の下部に弾性ブロック210が埋め込まれており、その弾性ブロックの内部にバネ212が埋め込まれた状態で設置される。このようなバネの設置構造はバネを支持するための別途の構成が不要になり、バネが弾性ブロックに埋め込まれることにより大きな衝撃を支持すると共にバネの揺れを防止可能な弾性ブロックの特性と、復元速度と復元力の優れたバネの特性が同時に現れるので、大きなバネを使用しなくても緩衝作用に優れた弾性体を構成することができる。また、バネが円錐状に形成されることにより、圧縮の時にも上下回転部(ターン)が互いにぶつからないため回転部(ターン)同士が接触することなく、バネの伸縮運動のための履物の大きな高さを必要としない。このため、図2の円錐状バネが埋め込まれた弾性ブロックは、履物のインソールやミッドソールなど薄肉の下部を有する履物において円筒状バネよりも適しているといえる。
【0005】
しかしながら、この種の弾性体はバネが弾性ブロックの内部に埋め込まれて成形されるとき、射出圧力や製造時の支持不良などの問題によりバネが片側に片寄ると弾性不均衡が発生するため、そのような問題点を防止するためには、弾性ブロックを射出などにより製造するときに真ん中にバネが位置するように精度よく位置を調節する必要があるが、製造工程にかなりの難点がある。なお、バネが弾性体内に埋め込まれる構造であって、弾性体が普通の多孔性の材質から形成されるため、透明材質で形成することが困難で、バネを外部から透視可能に構成するにも難点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上述した問題点を解消するためになされたものであり、その目的は、製造し易く、しかも、弾性性能に優れた弾性手段付き履物を提供することにある。
【0007】
また、本発明の他の目的は、外部からバネが観察可能な構造の履物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明に係る履物は、下部に弾性手段を備える履物において、前記弾性手段は、その設置される周辺部よりも高弾性の材質から形成される弾性キャップと、前記弾性キャップに形成される円錐状の載置溝と、前記弾性キャップとは別途に形成され、前記載置溝の円錐状と同じ円錐状に成形されて前記弾性キャップの前記載置溝に内設されるバネと、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る前記履物は踵を有する履物であり、前記かかとにはその内部に空間が形成されて前記空間に前記かかとの底面の外部に出没する補助踵が挿入され、前記補助踵の上部に前記補助踵によって圧縮される前記弾性手段が位置するように構成することも可能である。
【0010】
他の観点において、本発明に係る履物は、下部に弾性手段を備える履物において、前記弾性手段は、履物のインソール、ミッドソールおよびアウトソールのいずれかに形成される円錐状の載置溝と、前記載置溝に載置可能に前記載置溝の円錐状と同じ円錐状に成形されて前記載置溝に内設されるバネと、を備えてなることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る履物は、前記履物の下部に足が位置する履物の内部または履物の外部と前記載置溝を連結する空気通路が形成されていることが好ましい。
【0012】
さらに、本発明の履物は、履物の外部から載置溝内のバネを覗ける透明窓が設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、下記の効果が得られる。
【0014】
第一に、弾性キャップとバネをそれぞれ別途に製造して組み立てるため、弾性キャップとバネを単に組み立てる作業のみで弾性キャップとバネの相対的な位置が自動的に合わせられる。すなわち、図2に示す従来の技術のように、弾性ブロック内においてバネの相対的な位置がずれることに起因して弾性体内において弾性力の不均衡が発生することなく、正確で且つ均一な品質の履物を製造することができる。
【0015】
第二に、本発明は、バネ回転部(ターン)の圧縮時に互いに干渉することなく、前記回転部(ターン)の間に弾性ブロック体が介装されていないため弾性変形が自由であり、その変形量と衝撃吸収量を大きくできる。これらの理由から、バネの高さを低めても変形量と衝撃吸収量を大きくできるため、履物の下部が相対的に薄い種類の履物にも設置可能である。
【0016】
第三に、荷重や衝撃の作用の時に弾性バネと弾性キャップが同時に圧縮および復元されるため、弾性ブロックのみが設けられている場合よりも復元力および復元速度に優れており、しかも、弾性キャップが弾性バネの揺れを防止して履物の着用感を高めることができる。
【0017】
第四に、バネが弾性キャップの内部に内設されるわけではないため、履物の下部などバネが透視可能な位置に透明部を形成することにより、内部にバネが埋め込まれた状態を確認することができ、製作者が製造上の欠陥を発見したり、購買者が履物の弾性性能を確認することが一層容易である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】従来のバネ付き履物を示す断面図。
【図2】従来のバネ付き弾性ブロックが設けられた履物の断面図。
【図3】本発明に係る弾性手段がミッドソールに設けられた履物の分解図。
【図4】本発明の他の実施形態によりバネの載置溝がインソールまたはミッドソールに形成された履物の分解図。
【図5】本発明によって空気流動路が設けられた履物の断面図。
【図6】本発明の他の実施形態によりかかとを有する履物に弾性手段を内設した履物の断面図。
【図7】本発明の他の実施形態によりかかとを有する履物に弾性手段を内設した履物の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面に基づき、本発明の構成および作用について詳述する。
【0020】
図3は、本発明の一実施形態による履物を示すものであり、弾性手段40が履物のミッドソールに設けられる分解図を示している。履物のミッドソール30には弾性キャップ41が挿入される空間部31を形成して弾性キャップ41を挿入する。弾性キャップ41はその周辺部、すなわち、それが挿入されるミッドソールよりも高弾性の材質から形成されて弾性手段としての役割を果たす。弾性キャップ41には円錐状の弾性バネ43と同じ形状の載置溝42が形成されており、前記載置溝42に弾性バネ43が載置される方式に組み立てられる。前記弾性バネ43は前記載置溝42と同じ形状に成形して弾性バネ43を載置溝42に押し込むと、バネの外面が載置溝にぴったり合うようにサイズと形状を構成したり、前記弾性バネ43が前記載置溝42よりも僅かに小さくて弛んだ状態で前記載置溝42内に挿入されることも可能である。また、弾性バネ43を載置溝42よりも全体的に僅かに大きく形成して弾性バネを載置溝42に強制的に押し込むと、載置溝42内において嵌止め状態となり、弾性バネ42と弾性キャップ41との結合が別途の結合手段なくても保持できる。前記弾性バネを載置溝内において一層強固に保持するために接着剤など別途の固定手段が考えられる。
【0021】
前記弾性バネは円錐状に成形されるが、円錐や四角錐、多角錐などいかなる形状であっても構わなく、円錐状に成形することが最も好ましい。前記バネが円錐状に成形される理由は、円筒状のバネの場合、圧縮時に上下のバネ回転部(ターン)が互いに接したりぶつかることにより圧縮距離が限定せざるを得ないが、上述したように円錐状に巻回される場合、最大限に圧縮されても下と上のバネ回転部(ターン)が互いに干渉しないため、バネの上下部が同じ高さに近づくまで最大限に圧縮可能であり、バネが位置する空間部の高さが低い場合でもバネの設置が可能である。前記バネ回転部(ターン)は、円筒状や円錐状の巻回状にバネが製造されるとき、一回巻き取る度に発生する一つの巻回形状を意味するものであり、10回巻き取って製作した円筒状のバネであれば、10個の回転部(ターン)が存在する。前記弾性キャップ41は弾性を有する公知の素材から六面体や円柱状などに形成することができ、内部に弾性バネ43が載置される載置溝42を形成して弾性バネが載置される。
【0022】
前記弾性キャップが挿入される位置は、図3においてミッドソールを例示しているが、必ずしもミッドソールにのみ設置可能であるわけではなく、インソール20や、場合によってはアウトソール50にも弾性キャップ41が挿入可能な程度の厚さを形成し、空間部31を形成して設置することができる。また、前記空間部31と弾性キャップ41は下向きに形成しているが、弾性キャップ41を引っくり返して上部から挿入可能な空間部を形成して設置することもでき、また、前記空間部31が設けられるインソール、ミッドソールまたはアウトソールを穿孔する方式で形成して前記弾性キャップ41の上面と下面が露出されるように設けてもよい。さらに、多数の空間部31を形成して前記弾性バネ43付き弾性キャップ41を履物の下部に多数設置することも可能である。
【0023】
一方、弾性キャップ41の上下部面に弾性キャップ41よりも僅かに広い受け板を取り付けることにより、荷重が広い面積にわたって均等に分布されるように構成することができる。また、弾性キャップが覆われた円錐状のバネが履物の下部に埋め込まれる場合、バネが外部から覗けるように透明材質の透明窓51を部分的に設置することが好ましい。
【0024】
上述したように、弾性キャップ41が覆われた円錐状の弾性バネ43が埋め込まれた履物は足の荷重や衝撃の作用の時に弾性バネ43と弾性キャップ41が同時に圧縮され、且つ、復元作用が同時に発生する。このため、ブロック状の弾性体のみよりなる場合よりも復元力および復元速度に優れており、しかも、弾性キャップ41が弾性バネ43の揺れを防止して履物の着用感を高めることができる。また、強い衝撃や荷重に対しても弾性キャップ41と弾性バネ43が同時に荷重を受けて同じ伸縮量にて変形されて荷重を受け止めるため、小容量のバネでも大容量のバネと同じ緩衝作用をすることができる。
【0025】
図4は、本発明の他の実施形態による履物を示している。図4による履物においては別途の弾性キャップ41を設置することなく、インソール20やミッドソール30またはアウトソール50が弾性キャップの役割を直接的に果たすように構成している。このような履物は弾性キャップ41の役割を果たすインソールやミッドソールまたはアウトソールに円錐状のバネ43が挿入できるように円錐状の載置部22、32を形成し、その載置部に弾性バネ43を挿入して構成することができる。また、前記載置部22、32が設置される位置をインソール、ミッドソールまたはアウトソールの中から選択することができ、多数の載置部22、32に弾性バネ43を設置することも可能であり、バネが外部から観察できるように透明材質の透明窓51を部分的に設置することも可能である。さらに、弾性バネ43が設置される上下部面に載置部22、32よりも僅かに広い受け板を取り付けることによりバネに作用する荷重が広い面積に亘って均等に分布されるように構成することも可能である。上述した実施形態においても、弾性バネ43と弾性バネの載置部22、32の周辺部が一緒に圧縮され、且つ、一緒に復元されるので、弾性体のみよりなるインソールやミッドソールの場合よりも復元力および復元速度に優れており、しかも、弾性バネの揺れを周りの弾性体が防止して履物の着用感を高めることができる。
【0026】
上述した実施形態において、弾性バネを弾性キャップ41や弾性キャップの役割を果たすインソールやミッドソールまたはアウトソールの載置部22、32に挿入して弾性体を形成する場合、強い衝撃や荷重に対しても弾性キャップと弾性バネが同時に荷重を受けて同じ伸縮量にて変形されるため、弾性バネだけが設置された場合よりも小容量のバネでも大きなバネと同じ衝撃に対して緩衝作用を行い、弾性体だけが設置されている場合と比較しても、復元力と復元速度に優れたバネの作用により円滑な緩衝作用を行う。さらに、バネを固定するための別途の手段が不要であり、製造の時にバネの位置を精度よく調整するための別途の作業なしに単に各部品を組み立てて構成するだけで済むので、履物の製造も容易であり、しかも、構成が簡単であるというメリットがある。
【0027】
一方、上述したように載置溝22、32、42に弾性バネ43を埋設する場合、載置溝22、32、42の内部空間には空気が満たされており、圧縮時には四方が密閉されてエアークッションの役割を果たす場合が発生する虞があるため、より円滑な弾性作用のためには圧縮の時に内部の圧縮空気を外部に排出可能な構成要素が必要となる。図5にはそのような構成を示しており、載置溝22、32、42の内部空気が排出可能な空気流動路34を形成して空気を履物の内部や外部に排出する。弾性キャップ41が弾性バネ43に設置されている場合には、弾性キャップ41に空気流動路34と連結される別途の空気流動路を形成することもできるが、弾性キャップ41に空気流動路を設けて弾性性能の低下が発生しないように載置溝42の下面を介して空気が排出されるように載置溝22、32、42の下面と連結される空気流動のための通路を別途に設ける。
【0028】
図5Bにはミッドソールに設けられた載置溝22、32、42と空気流動路34が連結できるようにアウトソールに連結溝52が設けられた形状を示している。アウトソール50に前記連結溝52を形成してミッドソールの下部と結合されることにより、ミッドソールに設けられた空気流動路34と載置溝22、32、42内の空間を連結する連結通路の役割を果たし、弾性キャップ41が設けられた構成においては弾性キャップ41に別途の連結孔を穿孔する必要がないため弾性キャップ41の弾性性能の低下なしに内部空気の流動が可能になる。
【0029】
そのような空気流動路34は空気の排出路の役割も果たすが、載置溝42が圧縮されてから復元されるときには空気を流入する通路の役割を果たすものであり、前記空気流動路34は足裏が位置する履物の内部と空気孔36により連結されて履物内部の空気流動を促進することにより湿気や匂いの除去効果を期待することができる。さらに、履物の内部と連結される空気流動路と一緒に履物の外部と載置溝22、32、42を連結する空気流動路を別途に設置した後に各空気流動路に逆止弁を設けることにより、載置溝の伸縮作用による空気のポンピング作用が発生するときに履物の内部に空気を一方向のみに供給または排出することができて、履物の内部に新鮮な外部空気を持続的に供給することができる。
【0030】
本発明に係る弾性手段付き履物の他の実施形態を図6および図7に示している。これらの実施例はかかとを有する履物、例えば、紳士靴、ハイヒール靴などに適用されるものである。
【0031】
図6によれば、本発明に係る弾性手段付き履物は、紳士靴のかかとに上下に連通する連通空間61を形成したものであり、前記連通空間61はかかとの下部から上部まで連通されるように開放されており、前記連通空間61の上部にインソール20′が覆われる。この実施形態において、本発明の弾性手段が前記連通空間61の上部に位置し、着用者の足裏に前記弾性手段の触感を感じさせるため、図6は前記弾性手段とインソールが直接当接するように構成されている。一方、弾性手段とインソール20′が構造上遮断できるように弾性手段が挿入された状態で前記連通空間61の上部を閉塞するように構成することも可能である。
【0032】
前記連通空間61には後述する補助踵62の受け板63が係止可能な段差が形成され、前記連通空間61の下部には補助踵62が挿入されて履物かかとの下面において出没可能に構成する。前記補助踵62の上端には受け板63が補助踵よりも広く形成されて段差に係止されるようになっている。前記補助踵62の受け板63の上部には本発明に係る弾性手段が位置している。
【0033】
前記弾性手段は、かかと60よりも高弾性の材質から形成される弾性キャップ41と、前記弾性キャップ41に形成される円錐状の載置溝42に内設される円錐状のバネ43と、を備えるものである。
【0034】
一方、前記インソール20′には連通空間61内の空気が流動できるように空気孔が穿設されることが好ましい。また、前記インソール20′は前記弾性手段の弾性力を受け止める程度に固定される必要があるため、前記弾性手段を覆った状態で履物のアウトソール50′とかかと60′の上部に接着剤などを用いて強固に固定することが好ましい。
【0035】
前記実施形態による履物を着用者が履いて歩行すると、地面に補助踵62が接触して内部に陥没され、補助踵62が内部に陥没されると、前記補助踵62と着用者の足裏との間において本発明の弾性手段を圧縮させることになる。また、前記補助踵62が地面から離れると、前記圧縮された弾性手段が補助踵62を押し出し、前記補助踵62は外部にさらに突出される。歩行時に上記のような補助踵62の出没と共に前記弾性手段の弾性作用により歩行の時の衝撃を吸収することができる。
【0036】
一方、図7は、ハイヒール靴に本発明に係る弾性手段が挿入されている構造を示すものである。図7に示すハイヒール靴は図6の紳士靴とは履物の種類が異なるだけであり、その構造と作用は上述した図6の構造および作用と実質的に同様である。
【0037】
上述した実施形態は本発明の技術的思想の一実施形態に過ぎず、同業界における通常の技術者にとっては、本発明の技術的な思想内において他の変形された実施が可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0038】
上述したように、本発明は、履物の下部にブロック状弾性体と円錐状のバネを結合した弾性手段が設けられてその弾性性能を向上させ、且つ、履物の製作を容易にするものであるので、履物の製作に当たって幅広く利用可能なものである。
【符号の説明】
【0039】
10:甲皮、
20、20′:インソール、
22、32、42:載置溝、
30:ミッドソール、
31:空間部、
34:空気流動路、
36:空気孔、
40:弾性手段、
41:弾性キャップ、
43:弾性バネ、
50、50′:アウトソール、
51:透明窓、
52:連結溝、
60:かかと、
61:連通空間、
62:補助踵、
63:受け板、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部に弾性手段を備える履物において、
前記弾性手段は、
その設置される周辺部よりも高弾性の材質から形成される弾性キャップ(41)と、
前記弾性キャップ(41)に形成される円錐状の載置溝(42)と、
前記弾性キャップ(41)とは別途に形成され、前記載置溝(42)の円錐状と同じ円錐状に成形されて前記弾性キャップ(41)の前記載置溝(42)に内設されるバネ(43)と、
を備えることを特徴とする履物。
【請求項2】
前記履物はかかと(60)を有する履物であり、
前記かかと(60)にはその内部に空間(61)が形成されて前記空間(61)に前記かかとの底面の外部に出没する補助踵(62)が挿入され、
前記補助踵(62)の上部に前記補助踵(62)によって圧縮される前記弾性手段が位置することを特徴とする請求項1に記載の履物。
【請求項3】
下部に弾性手段を備える履物において、
前記弾性手段は、
履物のインソール、ミッドソールおよびアウトソールのいずれかに形成される円錐状の載置溝(22、32)と、
前記載置溝(22、32)に載置可能に前記載置溝の円錐状と同じ円錐状に成形されて前記載置溝に内設されるバネ(43)と、
を備えることを特徴とする履物。
【請求項4】
前記履物の下部には足が位置する履物の内部、または履物の外部と前記載置溝を連結する空気通路(34)が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項に記載の履物。
【請求項5】
履物の外部から載置溝内のバネを観察可能な透明窓(51)が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項に記載の履物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4(a)】
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【図4(b)】
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【図5(a)】
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【図5(b)】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−509704(P2012−509704A)
【公表日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−537344(P2011−537344)
【出願日】平成21年9月16日(2009.9.16)
【国際出願番号】PCT/KR2009/005264
【国際公開番号】WO2010/062030
【国際公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【出願人】(511102631)
【氏名又は名称原語表記】KIM, Jong Ha
【住所又は居所原語表記】136−8 Sajig−dong, Dongrea−gu, Busan 607−816 Republic of Korea
【Fターム(参考)】