説明

彫刻刀ケース

【課題】 学童等が容易に彫刻刀を出し入れすることができ、安全性に優れた彫刻刀ケースの提供。
【解決手段】 上部が開放されたケース本体(2)と、ケース本体(2)に出没自在に収容されるトレー(3)と、トレー(3)に回動可能に軸着され、トレー(3)の出没に伴って開閉する蓋体(40)と、ケース本体(2)に配設され、上下に移動可能とされる操作部(25)と、操作部(25)とトレー(3)との間に回転可能に介設されて、操作部(3)に設けられる係合溝(28)と係合する第1の突起(51)と、トレー(3)に設けられる係合溝(33)と係合する第2の突起(52)とを有する回転カム(50)とを備え、操作部(25)を上下に移動させることにより、操作部(25)の係合溝(28)に沿って、第1の突起(51)を摺動させ、回転カム(50)を回転させるとともに、トレー(3)の係合溝(33)に沿って、第2の突起(52)を摺動させ、トレー(3)を上下に移動させて、トレー(3)をケース本体(2)上部から出没自在とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学童等が使用する彫刻刀を収納するための彫刻刀ケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、学童等が使用する彫刻刀は、刃先形状の異なる複数種類のものが、彫刻刀ケースに並列状態で収納されて販売・使用等されている。
このような彫刻刀ケースとして、例えば、彫刻刀の柄の基端側を支持し、これを可動板によって押し上げ可能に構成した彫刻刀ケースが、特許文献1において開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開平9−109066
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示された彫刻刀ケースによれば、ケースに収納された彫刻刀を取り出す場合に、まず蓋体を開いた後に、操作部を操作して可動板を押し上げ位置に回動させる必要があり、蓋の開閉と操作部の操作とを別々に行って、彫刻刀を出し入れするものであるため、学童等が使用する場合に操作が面倒であるという問題があった。
また、蓋体を開いた状態で、収納する彫刻刀の刃先が露出されるために、彫刻刀の出し入れの際に、刃が手などに触れるおそれがあり、安全性の点でも十分でなかった。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、容易に彫刻刀を出し入れすることができ、安全性に優れた彫刻刀ケースを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、請求項1記載の彫刻刀ケースは、上部が開放されたケース本体と、
該ケース本体に出没自在に収容されるトレーと、
該トレーに回動可能に軸着され、該トレーの出没に伴って開閉する蓋体と、
該ケース本体に配設され、上下に移動可能とされる操作部と、
該操作部と該トレーとの間に回転可能に介設されて、該操作部に設けられる係合溝と係合する第1の突起と、該トレーに設けられる係合溝と係合する第2の突起とを有する回転カムとを備え、
該操作部を上下に移動させることにより、該操作部の係合溝に沿って、該第1の突起を摺動させ、該回転カムを回転させるとともに、
該トレーの係合溝に沿って、該第2の突起を摺動させ、該トレーを上下に移動させて、
該トレーを該ケース本体上部から出没自在としたことを要旨とする。
【0007】
また、請求項2記載の彫刻刀ケースは、請求項1に記載の構成において、
該ケース本体は、ケース前部とケース後部とを接合してなり、
該ケース前部は、
該操作部を嵌着するための凹部と、
該操作部の左右側面に設けられるガイド突起と係合するように、該凹部の左右において上下方向に形成されるガイド溝とを備え、
該凹部には、該ケース前部と該トレーとの間に介設される回転カムの該第1の突起によって貫通される切欠穴が配設されていることを要旨とする。
【0008】
また、請求項3記載のトレー出没構造は、上部が開放されたケース本体と、
該ケース本体に出没自在に収容され、左右横長の係合溝を有するトレーと、
該ケース本体に上下移動可能に配設され、左右横長の係合溝を有する操作部と、
該トレーと該操作部との間に介設され、該操作部の係合溝と係合する第1の突起、及び該トレーの係合溝と係合する第2の突起を有する円盤状の回転カムとを備えた彫刻刀ケースにおけるトレー出没構造であって、
該操作部を上下に移動させることにより、該操作部の係合溝に沿って、該第1の突起を摺動させ、該回転カムを回転させるとともに、
該トレーの係合溝に沿って、該第2の突起を摺動させ、該トレーを上下に移動させて、
該トレーを該ケース本体上部から出没自在としたことを要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る彫刻刀ケースによれば、操作部を上下に移動させるだけで、彫刻刀を収納するトレーが、ケース本体上部から出没自在となるように構成したため、操作が簡単であり、学童等であっても容易に彫刻刀を出し入れすることができ、しかも安全性に優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明に係る彫刻刀ケースは、上部が開放されたケース本体と、ケース本体に出没自在に収容されるトレーとを備えて構成される。トレーは、複数本の彫刻刀を並列状態で収納可能な平たい形状とすることが好ましい。
トレー上方には、蓋体を回動可能に軸着し、トレーが収容されたときに閉じ、トレーが突出されたときに開くように、トレーの出没に伴って開閉可能に構成する。
【0011】
ケース本体の外表面には、操作部を配設するが、操作部が上下移動可能となるように構成する。そのため、例えば、操作部にガイド突起、ケース本体前面にガイド突起の動きを上下に規制するガイド溝を設ける。
操作部はなるべく薄い形状で形成し、ケース本体前面からあまり突起せずに設けることが好ましい。
【0012】
本発明に係る彫刻刀ケースは、操作部の上下運動を、ケース本体に収容されるトレーに伝達して、トレーをケース本体から出没自在とするための回転カムを備える。回転カムは、操作部とトレーとの間に介設されるものであるため、なるべく薄く平板状に形成することが好ましい。
本発明に係るトレー出没構造は、実施例において詳述するが、この構造が実現される限りにおいて、回転カムの形状、配置、個数等は適宜変更して用いることが可能である。
【0013】
なお、本発明においては、図2(a)の状態を基準として、ケース本体の正面側を「前」、背面側を「後」、正面にむかって左側を「左」、正面にむかって右側を「右」、正面にむかって上側を「上」、正面にむかって下側を「下」として、ケースの方向を表現するものとする。
【実施例1】
【0014】
本発明に係る彫刻刀ケースの一実施形態について、図1〜図4に基いて説明する。
【0015】
図1〜図3に示すように、本実施例に係る彫刻刀ケース(1)は、上部が開放され、平たく直方体状に形成されたケース本体(2)と、ケース本体(2)上部から出没自在に、ケース本体(2)に収容されるトレー(3)とを備えて構成される。
【0016】
ケース本体(2)は、図1に示すように、ケース前部(5)とケース後部(6)とを接合してなる。ケース前部(5)は、前板(10)及びその三辺に立設される側板(11)、底板(12)によって形成され、ケース後部(6)は、後板(15)及びその三辺に立設される側板(16)、底板(17)によって形成されている。
【0017】
図1に示すように、ケース前部(5)には、前板(10)から一定の厚み分凹んだ位置に凹部(20)が形成されており、凹部(20)は、左右及び下方を前板(10)に囲まれるように配設されている。前板(5)と凹部(20)とを繋ぐ左右の立ち上がり面(21)には、所定のガイド溝(22)が上下方向に形成されている。さらに、凹部(20)の適宜の位置においては、一対の切欠穴(23)が、それぞれ円の一部をなす形状にて左右に並設されている。
【0018】
操作部(25)は、図1に示す薄板状で、ケース前部(5)における凹部(20)の前板(10)からの凹みに略相当する厚みを有している。操作部(25)の左右側面(26)の上下端には、ガイド突起(27)が計4箇所突設されており、ガイド突起(27)がケース前部(5)のガイド溝(22)に係合することによって、操作部(25)がケース前部(5)の凹部(20)において上下方向に移動可能に嵌着されるようになっている。
また、図1に示すように、操作部(25)の背面(後面)における所定の位置には、一対の係合溝(28)が、左右横長の形状にて左右に並設されている。
さらに、図1に示すように、操作部(25)の表面(前面)には、指の掛かりをよくするための凹凸が適宜形成されている。
【0019】
トレー(3)は、図1に示すように、後板(30)及びその三辺に立設される側板(31)、底板(31a)、さらにそれらの前側を覆うように側板(31)及び底板(31a)に連なって設けられる前板(32)から構成され、これらによって内部に彫刻刀を並べて収納するためのスペースが形成されている。前板(32)は、後板(30)よりも上下高さが低くなるように形成されている。前板(32)の所定の位置には、一対の係合溝(33)が、左右横長の形状にて左右に並設されている。
また、左右の側板(31)の上端には、断面円形の軸突起(34)がそれぞれ外側に向って突設されている。
さらに、トレー(3)内部には、彫刻刀を1本1本個別に収納するための複数の仕切り板(35)が、側板(31)に平行して設けられている。
【0020】
蓋体(40)は、図1に示すように、後板(41)及びその三辺に立設される側板(42)、上板(43)によって形成されている。左右の側板(42)の下端には、トレー(3)の軸突起(34)に対応した形状の軸受穴(44)がそれぞれ穿設されており、軸突起(34)に軸受穴(44)が外嵌されることによって、蓋体(40)がトレー(3)に回動可能に軸着されるようになっている。
【0021】
図1に示すように、ケース前部(5)とトレー前板(32)との間には、一対の回転カム(50)が、ケース前部(5)の凹部(20)、トレー(3)の前板(32)に平行する平面内で回転可能に配設される。
回転カム(50)は、図1に示す円盤状で、その表裏(前後)に、操作部(25)の係合溝(28)及びトレー(3)の係合溝(33)にそれぞれ係合可能で、断面円形の棒状突起(51)(第1の突起)及び(52)(第2の突起)が、直径上の両端の位置に設けられている。回転カム(50)表側(前側)の突起(51)は、ケース前部(5)の切欠穴(23)を表裏貫通して、操作部(25)の係合溝(28)に係合されることとなる。
【0022】
次に、上記によって構成される彫刻刀ケース(1)におけるトレー(3)の出没構造について説明する。
図4は、回転カム(50)の突起(51)(52)の動きを、操作部(25)の係合溝(28)、トレー(3)の係合溝(33)の動きとともに示したもの(正面から見た図)である。図中、その他の部材は説明のために表示を省略している。
また、回転カム(50)の動きは左右対称であるため、以下は一方の回転カム(正面左側)についてのみ説明する。
【0023】
まず、図2に示すように、トレー(3)がケース本体(2)に完全に収容された状態においては、操作部(25)は最上部に位置する。このとき、図4(a)に示すように、回転カム(50)の表側(前側)に設けられた突起(51)も最上部に位置するとともに(角度α:0°<α<90°)、操作部(25)の係合溝(28)の左端に当接している。
一方で、回転カム(50)の裏側(後側)に設けられた突起(52)は最下部に位置するとともに(角度α)、トレー(3)の係合溝(33)の右端に当接している。
【0024】
この状態から、操作部(25)を下方に押し下げて、操作部(25)の係合溝(28)を下方に移動させると、図4(b)に示すように、突起(51)が操作部(25)の係合溝(28)に沿って、右端に向って摺動するとともに、回転カム(50)が右回転する。そして、突起(52)がトレー(3)の係合溝(33)に沿って、左端に向かって摺動するとともに、トレー(3)の係合溝(33)が上方に移動して、トレー(3)がケース本体(2)上部から徐々に突出する。
突起(51)(52)が水平となる位置(角度0°)を超えると、突起(51)(52)の動きは向きを変え、突起(51)は、操作部(3)の係合溝(28)の左端に向って摺動し、一方で突起(52)は、トレー(3)の係合溝(33)の右端に向って摺動する。
【0025】
そして、図3に示すように、トレー(3)がケース本体(2)から所定量の突出を完了した状態においては、操作部(25)は最下部に位置している。このとき、図4(c)に示すように、突起(51)も最下部に位置するとともに(角度β:0°<β<90°、本実施例においてはβ=α)、操作部(3)の係合溝(28)の左端に再び当接している。
一方で、突起(52)は最上部に位置するとともに(角度β)、トレー(3)の係合溝(33)の右端に再び当接している。
【0026】
逆に、トレー(3)がケース本体(2)から突出を完了した状態から、ケース本体(2)に完全に収容された状態とする場合には、操作部(25)を押し上げ、操作部(25)の係合溝(28)を上方に移動させて、回転カム(50)を左回転させることによって、トレー(3)を下方に移動させればよい。
【0027】
なお、上記した構成において、ガイド溝(22)の上下長さ、操作部(25)の大きさ、係合溝(28)(33)の左右長さ、回転カム(50)の大きさ、突起(51)(52)の配置等を調整することによって、トレー(3)のケース本体(2)からの突出量を適宜変更することが可能となる。
【0028】
本実施例に係る彫刻刀ケース(1)は、図1〜図3に示すように、5本の彫刻刀(60)を並べて収納するものである。彫刻刀(60)は、柄部が上方、刃部が下方にくるようにトレー(3)に収納する。
彫刻刀ケース(1)は、彫刻刀(60)収納時においては、図2に示すように、操作部(25)が最上部に位置して、蓋体(40)が閉じられている。
彫刻刀(60)を取り出す際には、図3に示すように、操作部(25)を最下部まで押し下げ、彫刻刀(60)の柄が一部露出するようにトレー(3)を所定量突出させる。本実施例では、蓋体(40)の左右側板(42)下端が、トレー(3)のそれぞれ左右側板(31)上端に回動可能に軸着され、後板(41)が備えられているため、トレー(3)の突出とともに、蓋体(40)が自重によって、ケース本体(2)後方に倒伏するようになっている。これにより所望の種類の彫刻刀(60)を容易に取り出して使用できる。
【0029】
そして、取り出した彫刻刀(60)の使用を終了し、再びトレー(3)に収納した後は、操作部(25)を最上部まで押し上げる。このとき、トレー(3)がケース本体(2)に収容されるとともに、ケース本体(2)後方に倒伏した蓋体(40)が、ケース後部(6)の後板(15)によって押し上げられ、ケース本体(2)前方に回動されることによって、蓋体(40)が起立した状態で、トレー(3)と一緒にケース本体(2)内に収容される。収容が完了したときには、蓋体(40)の上板(43)が、ケース本体(2)の上部を丁度閉じるようになされている。
【0030】
なお、携行時にトレー(3)がケース本体(2)から不意に出没するのを防止するために、操作部(25)が最上部、最下部に位置したときに、ケース前部(5)に一時的に係止される手段を設けることが好ましい。このような係止手段としては、例えば嵌合突起、嵌合穴によるものを用いることができる。
【0031】
以上、本実施例によれば、操作部(25)を上下に移動させるだけで、回転カム(50)を介して、ケース本体(2)に収容されるトレー(3)が出没自在とされ、しかもトレー(3)の出没に伴って蓋体(40)が開閉されるため、きわめて簡単な操作で安全に彫刻刀(60)を出し入れすることができる。
また、操作部(25)が、ケース前部(5)と略面一となるように嵌着され、外観が非常にスマートに形成されている。
【実施例2】
【0032】
本発明の第2の実施例を図5に基づいて説明する。本実施例は、本発明に係る彫刻刀ケースの他の実施形態を示すものである。
【0033】
本実施例に係る彫刻刀ケース(1)は、図5に示すように、前実施例において回転カム(50)を1個として構成したものである。
これに対応して、操作部(25)の背面(後面)、ケース前部(5)の凹部(20)、トレー(3)の前板(32)にはそれぞれ、係合溝(28’)、切欠穴(23’)、係合溝(33’)が形成されている。係合溝(28’)(33’)は、前実施例同様、横長形状であるが、切欠穴(23’)は、回転カム(50)の回転を阻止しない半円形状にて形成されている。
【0034】
このように構成された彫刻刀ケース(1)であっても、操作部(25)の上下動を、回転カム(50)を介してトレー(3)に伝達できるため、簡易な構造でありながら、操作性・安全性に優れた彫刻刀ケースを提供することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、学童等が容易に彫刻刀を出し入れすることができ、安全性に優れた彫刻刀ケースを提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に係る彫刻刀ケースの分解斜視図である。
【図2】(a)トレー収容完了時の正面図である。(b)トレー収容完了時の側面図である。
【図3】(a)トレー突出完了時の正面図である。(b)トレー突出完了時の側面図である。
【図4】(a)トレー収容完了時の回転カムの状況を示す図である。(b)トレー移動中の回転カムの状況を示す図である。(c)トレー突出完了時の回転カムの状況を示す図である。
【図5】本発明に係る彫刻刀ケースの他の例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0037】
1 彫刻刀ケース
2 ケース本体
3 トレー
5 ケース前部
6 ケース後部
10 前板
11 側板
12 底板
15 後板
16 側板
17 底板
20 凹部
21 立ち上がり面
22 ガイド溝
23、23’ 切欠穴
25 操作部
26 側面
27 ガイド突起
28、28’ 係合溝
30 後板
31 側板
31a 底板
32 前板
33、33’ 係合溝
34 軸突起
35 仕切り板
40 蓋体
41 後板
42 側板
43 上板
44 軸受穴
50 回転カム
51 突起
52 突起
60 彫刻刀


【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部が開放されたケース本体と、
該ケース本体に出没自在に収容されるトレーと、
該トレーに回動可能に軸着され、該トレーの出没に伴って開閉する蓋体と、
該ケース本体に配設され、上下に移動可能とされる操作部と、
該操作部と該トレーとの間に回転可能に介設されて、該操作部に設けられる係合溝と係合する第1の突起と、該トレーに設けられる係合溝と係合する第2の突起とを有する回転カムとを備え、
該操作部を上下に移動させることにより、該操作部の係合溝に沿って、該第1の突起を摺動させ、該回転カムを回転させるとともに、
該トレーの係合溝に沿って、該第2の突起を摺動させ、該トレーを上下に移動させて、
該トレーを該ケース本体上部から出没自在とした彫刻刀ケース。
【請求項2】
該ケース本体は、ケース前部とケース後部とを接合してなり、
該ケース前部は、
該操作部を嵌着するための凹部と、
該操作部の左右側面に設けられるガイド突起と係合するように、該凹部の左右において上下方向に形成されるガイド溝とを備え、
該凹部には、該ケース前部と該トレーとの間に介設される回転カムの該第1の突起によって貫通される切欠穴が配設されている請求項1に記載の彫刻刀ケース。
【請求項3】
上部が開放されたケース本体と、
該ケース本体に出没自在に収容され、左右横長の係合溝を有するトレーと、
該ケース本体に上下移動可能に配設され、左右横長の係合溝を有する操作部と、
該トレーと該操作部との間に介設され、該操作部の係合溝と係合する第1の突起、及び該トレーの係合溝と係合する第2の突起を有する円盤状の回転カムとを備えた彫刻刀ケースにおけるトレー出没構造であって、
該操作部を上下に移動させることにより、該操作部の係合溝に沿って、該第1の突起を摺動させ、該回転カムを回転させるとともに、
該トレーの係合溝に沿って、該第2の突起を摺動させ、該トレーを上下に移動させて、
該トレーを該ケース本体上部から出没自在としたトレー出没構造。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−326155(P2006−326155A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−157041(P2005−157041)
【出願日】平成17年5月30日(2005.5.30)
【出願人】(000103688)オクイ株式会社 (9)
【Fターム(参考)】