説明

往復動圧縮機

【課題】吸入通路開度調整弁を備える往復動圧縮機において、開度調整弁の装着を容易化し、開度調整弁の出口孔近傍に十分な通路面積を確保し、吸入工程において各シリンダボアに取り込まれる冷媒流量を均一化し、吸入室をマフラとして機能させて開度調整弁の構造を吸入圧力脈動低減の観点から最適化できるようにする。
【解決手段】吸入通路に接続する入口孔と吸入室119に連通する出口孔とを有し、吸入通路104bと吸入室との圧力差に応答して吸入通路の開度を調整する開度調整弁300を備え、開度調整弁は、入口孔が配設された一端をバルブプレート103に対峙する吸入室の端壁に係合させ、他端へ向けて吸入室の前記端壁からバルブプレート側へ突出し、駆動軸の軸線に対して傾斜して、吸入室内に配設されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸入通路開度調整弁を備えた往復動圧縮機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
吸入通路開度調整弁を備えた往復動圧縮機が特許文献1に開示されている。
特許文献1の圧縮機においては、当該圧縮機を備えた空調装置を流れる冷媒の低流量時に、開度調整弁により吸入通路の開度が絞られて、圧縮機吸入弁の自励振動に起因する吸入圧力脈動の蒸発器への伝播が効果的に防止されると共に、開度調整弁の弁体の自励振動も防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−214396
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の圧縮機には以下の問題があった。
(1)圧縮機の外側から吸入ポート24を介して開度調整弁30を吸入室21へ挿入して装着するので、開度調整弁30の装着が容易でない。
(2)吸入室21が環状通路を形成しているので、開度調整弁30からシリンダボア16aまでの距離がシリンダボア毎に異なり、吸入工程においてシリンダボアに取り込まれる冷媒流量がシリンダボア毎にばらつき、圧縮機の作動が不安定化する。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、吸入通路開度調整弁を備える往復動圧縮機において、開度調整弁の装着を容易化し、吸入工程において各シリンダボアに取り込まれる冷媒流量を均一化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明においては、駆動軸と、駆動軸の軸線と同軸の所定円周上に所定間隔を隔てて配設された複数のシリンダボアが形成されたシリンダブロックと、シリンダブロックの一端に一端面を対峙させて配設され、各シリンダボアに対峙して一対の吸入孔と吐出孔とが形成されたバルブプレートと、バルブプレートの他端面に対峙して配設され、バルブプレートの他端面側に環状の吐出室と吐出室の径方向内側に配設された柱状の吸入室とを形成するシリンダヘッドとを備え、吸入室から延びて外部冷媒回路に接続する吸入通路と吐出室から延びて外部冷媒回路に接続する吐出通路とがシリンダヘッドに形成され、更に、吸入通路に接続する入口孔と吸入室に連通する出口孔とを有し、吸入通路と吸入室との圧力差に応答して吸入通路の開度を調整する開度調整弁を備え、開度調整弁は、入口孔が配設された一端をバルブプレートに対峙する吸入室の端壁に係合させ、他端へ向けて吸入室の前記端壁からバルブプレート側へ突出し、駆動軸の軸線に対して傾斜して、吸入室内に配設されていることを特徴とする往復動圧縮機を提供する。
本発明に係る往復動圧縮機においては、環状の吐出室の径方向内側に柱状の吸入室を配設したので、吸入室を大径の広い空間とすることができる。シリンダヘッドを弁板やシリンダブロックに組み付ける前に、吸入室側から吸入室の広い端壁に開度調整弁を係合させることにより、開度調整弁の装着が容易化される。
柱状の吸入室の端壁に開度調整弁を装着することにより、開度調整弁から各シリンダボアまでの距離のばらつきを抑制し、吸入工程において各シリンダボアに取り込まれる冷媒流量のばらつきを抑制して、往復動圧縮機の作動を安定化させることができる。
開度調整弁を駆動軸の軸線に対して傾斜して吸入室内に配設することにより、吸入室の高さに制限がある場合でも吸入室に開度調整弁を配置することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の参考例に係る可変容量斜板式圧縮機の断面図である。
【図2】図1の部分拡大図である
【図3】本発明の参考例に係る可変容量斜板式圧縮機が備える吸入通路開度調整弁の断面図である。(a)は開弁時の断面図であり、(b)は弁体が弁座に当接した時の断面図である。
【図4】本発明の実施例に係る可変容量斜板式圧縮機の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の参考例に係る往復動圧縮機を説明する。
図1に示すように、可変容量斜板式圧縮機100は、後述する駆動軸106の軸線と同軸の所定円周上に所定間隔を隔てて配設された複数のシリンダボア101aを備えたシリンダブロック101と、シリンダブロック101の一端に設けられた深い有底筒状のフロントハウジング102と、シリンダブロック101の他端に対峙して配設されたバルブプレート103と、シリンダブロック101の前記他端と協働してバルブプレート103を挟持する浅い有底筒状のシリンダヘッド104とを備えている。
シリンダブロック101とフロントハウジング102とによって画成されるクランク室105内を横断して駆動軸106が設けられ、駆動軸106に斜板107が装着されている。斜板107は、駆動軸106に固着されたロータ108と連結部109を介して結合し、駆動軸106に対して傾角可変となっている。ロータ108と斜板107との間には斜板107を最小傾角に向けて付勢するコイルバネ110が配設され、斜板107を挟んで反対側には斜板107の傾角を増大する方向に向けて付勢するコイルバネ111が配設されている。
駆動軸106の一端は、フロントハウジング102のボス部102aを貫通して外側まで延在しており、図示しない動力伝達装置に連結されている。駆動軸106とボス部102aとの間には、軸封装置112が挿入され、クランク室105を外部環境から遮断している。駆動軸106は、ベアリング113、114、115、116によってラジアル方向及びスラスト方向に支持され、外部駆動源から動力伝達装置を介して伝達された動力によって、回転駆動される。
シリンダボア101aにピストン117が挿入され、ピストン117の一端部の窪み117aに一対のシュー118が収容され、前記一対のシュー118が斜板107の外周縁部を摺動可能に挟持して、ピストン117と斜板107とが互いに連動する。この結果、駆動軸106が回転するとピストン117がシリンダボア101a内を往復移動する。
【0008】
シリンダヘッド104は、バルブプレート103と協働して、吸入室119と吐出室120とを区画形成している。吸入室119は、バルブプレート103に形成された連通孔103aと図示しない吸入弁とを介してシリンダボア101aに連通し、吐出室120は、図示しない吐出弁とバルブプレート103に形成された連通孔103bとを介してシリンダボア101aに連通している。
吐出室120は環状に形成され、吸入室119は吐出室120の径方向内側に配設されている。吸入室119は、吐出室120との間の円環状の境界壁が形成する周側壁104eと、バルブプレート103が形成する一方の端壁と、バルブプレート103に対峙するシリンダヘッドの底壁が形成する他方の端壁104fとによって画成された、駆動軸106と同軸の円柱状空間を形成している。
フロントハウジング102とシリンダブロック101との間に図示しないセンターガスケットが配設され、シリンダブロック101とバルブプレート103との間に図示しないシリンダガスケットと図示しない吸入弁形成体とが配設され、バルブプレート103とシリンダヘッド104との間に吐出弁形成体130と図示しないヘッドガスケットとが配設されている。フロントハウジング102、センターガスケット、シリンダブロック101、シリンダガスケット、吸入弁形成体、バルブプレート103、吐出弁形成体130、ヘッドガスケット、シリンダヘッド104は、複数の通しボルト140により締結されて圧縮機ハウジングを形成している。
【0009】
マフラ121がシリンダブロック101に設けられている。マフラ121は蓋部材122と、シリンダブロック101外面に形成された環状壁101bとが、図示しないシール部材を介して接合することにより形成されている。マフラ空間123には逆止弁200が配置されている。逆止弁200はシリンダヘッド104とシリンダブロック101とに形成された吐出通路124とマフラ空間123との接続部に配置され、上流側の吐出通路124と下流側のマフラ空間123との圧力差に応答して動作し、圧力差が所定値より小さい時に吐出通路124を閉鎖し、圧力差が所定値より大きい時に吐出通路124を開放する。吐出室120は吐出通路124、逆止弁200、マフラ空間123及び吐出ポート122aを介してエアコンシステムの高圧側外部冷媒回路に接続されている。
【0010】
シリンダヘッド104には、エアコンシステムの低圧側外部冷媒回路に接続する吸入ポート104aが形成されると共に、吸入室119から端壁104fの中心部を貫通して吸入室119外へ延び、端壁104fの外面に添って径方向外方へ延在し、吸入ポート104aに至る吸入通路104bが形成されている。
吸入通路104bと吸入室119との接続部に開度調整弁300が配置されている。開度調整弁300は上流側の吸入通路104bと下流側の吸入室119との圧力差に応答して動作し、圧力差が所定値以下の時、すなわち冷媒流量が非常に少ない時に、吸入通路104bの開度を最小値まで絞り、冷媒流量が増大して、圧力差が所定値を越えて増大すると、吸入通路104bの開度を増大させる。開度調整弁300は、特に冷媒流量が少ない時に、吸入通路104bの開度を絞り、吸入室119の圧力脈動がエアコンシステム側に伝播するのを抑制する。
【0011】
シリンダヘッド104には更に、容量制御弁400が設けられている。容量制御弁400は吐出室120とクランク室105との間の第1連通路125の開度を調整し、クランク室105への吐出ガス導入量を制御する。クランク室105内の冷媒は、ベアリング115、116と駆動軸106との間の隙間と、駆動軸106の端部とバルブプレート103との間の空間101cと、バルブプレート103に形成された固定オリフィス103cとにより形成される第2連通路を介して吸入室119へ流れる。容量制御弁400によりクランク室105への吐出ガス導入量を調整してクランク室105の圧力を変化させ、斜板7の傾斜角、ひいてはピストン117のストロークを変化させて、吐出容量を制御することができる。容量制御弁400は、外部信号により動作する外部制御方式の容量制御弁であり、連通路126により吸入室119の圧力を感知して容量制御弁400のソレノイドへの通電量を調整し、所定の吸入室119の圧力となるように吐出容量を制御する。ソレルノイドへの通電を停止すると、弁体を強制開放して吐出容量を最小にする。
【0012】
図2、3に示すように、開度調整弁300は、入口孔310aと弁座310bとフランジ310cとが形成された円筒状の樹脂製の第1ハウジング310と、弁座310bに当接離間する有底円筒状の樹脂製の弁体320と、弁体320を弁座310bへ向けて付勢する圧縮コイルバネ330と、弁体320と圧縮コイルバネ330とを収容する有底円筒状の樹脂製の第2ハウジング340とを有している。頂点の一つを開放端側へ差し向けた複数の三角形状の出口孔340aが第2ハウジング340の周側壁に形成され、フランジ340bが第2ハウジング340の開放端に形成されている。フランジ340bの内周面に形成された周溝と第1ハウジング310の弁座側端部外周面に形成された周凸部とが弾性嵌合することにより、第2ハウジング340と第1ハウジング310とが一体に組付けられている。第1ハウジング310のフランジ310cと、第2ハウジング340のフランジ340bと、第1ハウジング310の周側壁とが形成する周溝にO−リング350が装着されている。
弁体320は弁座に当接する平坦面320aと、第2ハウジング340の周側壁内周面340cに摺接する周側壁外周面320bとを有する。弁体320の移動に伴って出口孔340aの開口面積が増減する。
図2、3に示すように、開度調整弁300の入口孔310aが形成された一端を、吸入室端壁104fの吸入通路104b貫通部周囲に形成された円形凹部104cに嵌合させ、第2ハウジング340の端壁が形成する他端をバルブプレート103に隣接配置された吐出弁形成体130へ差し向けて、吸入室端壁104fから吐出弁形成板130へ向けて突出して、開度調整弁300は吸入室119内に配設されている。O−リング350が円形凹部104cの周側壁に圧接することにより、開度調整弁300は円形凹部104cに、ひいてはシリンダヘッド104に保持されている。開度調整弁300の出口孔340aは、吸入室119の周側壁104eに対峙している。
図3に示すように、第1ハウジング310の弁座310bの一部には溝310dが形成され、溝310dは出口孔340aの頂角部に連通している。したがって、弁体320の平坦面部320aが弁座310bに着座した時に、吸入通路104bは完全には遮断されず、入口孔310a、溝310d、出口孔340aの頂角部を介して吸入室119と連通する。弁体320の平坦部320aが弁座310bに着座したときの出口孔340aの頂角部の開口面積は、溝310dの流路面積より小さい。したがって出口孔340aの頂角部の面積が出口孔340aの最小開口面積となっている。最小開口面積は、冷媒流量が非常に少ない領域での弁体320の自励振動を防止できる最小の面積として設定されている。
【0013】
環状の吐出室120の径方向内側に柱状の吸入室119を配設したので、吸入室119を大径の広い空間とすることができる。シリンダヘッド104を弁板103やシリンダブロック101に組み付ける前に、吸入室119の広い端壁104fに開度調整弁300を係合させることにより、開度調整弁300の装着が容易化される。
吸入室119の広い端壁104fに開度調整弁300を取り付けるので、開度調整弁300の出口孔340aと当該出口孔に対峙する吸入室119の周側壁104eとの間に十分な距離をとることができ、開度調整弁300の出口孔340a近傍に十分な通路面積を確保することができる。
図2に示すように、出口孔340aは、頂角部が吸入室端壁104fから距離Hだけ吸入室119内へ突出するように位置決めされている。前述のごとく、吸入室119を大径の広い空間とすることができる。この場合、吸入室119はマフラとして機能する。空気通路をマフラに接続する場合、マフラ内での空気通路の突出量を調整して、低減対象となる騒音周波数を調整することができる。圧縮機100では、出口孔340aの頂角部と吸入室端壁104fとの間の距離Hが、マフラ内での空気通路の突出量に相当する。従って、前記距離を調整して低減対象となる騒音周波数を吸入圧脈動の周波数に同調させることにより、開度調整弁300の構造を吸入圧力脈動低減の観点から最適化することができる。
開度調整弁300の入口孔310aが形成された一端を吸入室119の端壁104fに形成された円形凹部104cに嵌合させることにより、圧縮機100への開度調整弁300の装着が容易化されている。開度調整弁300の他端が吐出弁形成体130へ差し向けられているので、開度調整弁300を円形凹部104cから離脱させるような力が作用しても、開度調整弁300の他端が吐出弁形成体130に当接し、O−リング350は円形凹部104cから離脱しない。従って、吐出弁形成体130は、開度調整300の抜け止め手段として機能する。
円形凹部104cの軸線、ひいては開度調整弁300の軸線は、各シリンダボア101aの軸線と平行に延在し、かつ各シリンダボア101aの内接円の内側に位置決めされて、駆動軸106の軸線に略一致している。したがって開度調整弁300は、円柱空間である吸入室119のほぼ中心に配置され、各シリンダボア101aからの距離がほぼ等しく配置されている。これにより、吸入工程において各シリンダボア101aに取り込まれる吸入冷媒量のばらつきが小さくなり、各シリンダにおいて適正な圧縮動作が行われ、所望の性能が確保される。
【0014】
図2 、3に示すように、第2ハウジング340の底壁には小孔340dが形成され、小孔340dは、第2ハウジング340と弁体320とで画成される空間360と吸入室119とを連通させている。
第2ハウジング340の底壁には突起340eが形成されている。開度調整弁300が吐出弁形成体130に当接しても、突起340eにより第2ハウジング340の底壁と吐出形成体130との間に隙間が形成され、吸入室119と小孔340d、ひいては空間360との間の連通が確保され、弁体320の背面側に吸入室119の圧力が確実に作用する。したがって弁体320は弁体320の上流側の吸入通路104bと下流側の吸入室119との圧力差に確実に応答して動作する。弁体320の動作特性は弁体320の圧力受圧面積と圧縮コイルバネ330の付勢力とによって決定される。
【実施例】
【0015】
上記参考例では開度調整弁300の軸線は駆動軸106の軸線とほぼ一致していたが、図4に示すように、開度調整弁300を駆動軸106の軸線に対して傾斜させて配置しても良い。吸入室119の高さに制限がある場合に、開度調整弁300を傾斜配置することにより吸入室119内に開度調整弁300を配置できる。
開度調整弁300の入口孔310aが形成された一端は傾斜配置された円形凹部104cに収容され、他端はバルブプレート103に隣接配置された吐出弁形成体130に対して傾めに対峙している。複数の出口孔340a中の幾つかは吸入室119の端壁104f又は吐出弁形成体130に対して斜めに対峙し、他の幾つかは吸入室の周側壁104eに対峙している。何れの出口孔340aと当該出口孔に対峙する壁との間にも十分な距離が取られており、開度調整弁300の出口孔340a近傍に十分な通路面積が確保されている。
開度調整弁300が傾斜配置されているので、参考例に示す第2ハウジング340の底部の突起340eが無くても、第2ハウジング340の底壁と吐出弁形成体130との間に隙間が形成され、吸入室と119と小孔340d、ひいては空間360との間の連通が確保される。
本発明が具現化される圧縮機は、可変容量斜板式圧縮機、固定容量斜板式圧縮機、揺動板式圧縮機、その他の往復動圧縮機の何れでも良い。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明は、吸入通路開度調整弁を備える往復動圧縮機に広く利用可能である。
【符号の説明】
【0017】
100 可変容量斜板式圧縮機
101 シリンダブロック
102 フロントハウジング
103 バルブプレート
104 シリンダヘッド
104b 吸入通路
104e 周側壁
104f 端壁
119 吸入室
120 吐出室
130 吐出弁形成体
300 開度調整弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動軸と、駆動軸の軸線と同軸の所定円周上に所定間隔を隔てて配設された複数のシリンダボアが形成されたシリンダブロックと、シリンダブロックの一端に一端面を対峙させて配設され、各シリンダボアに対峙して一対の吸入孔と吐出孔とが形成されたバルブプレートと、バルブプレートの他端面に対峙して配設され、バルブプレートの他端面側に環状の吐出室と吐出室の径方向内側に配設された柱状の吸入室とを形成するシリンダヘッドとを備え、吸入室から延びて外部冷媒回路に接続する吸入通路と吐出室から延びて外部冷媒回路に接続する吐出通路とがシリンダヘッドに形成され、更に、吸入通路に接続する入口孔と吸入室に連通する出口孔とを有し、吸入通路と吸入室との圧力差に応答して吸入通路の開度を調整する開度調整弁を備え、開度調整弁は、入口孔が配設された一端をバルブプレートに対峙する吸入室の端壁に係合させ、他端へ向けて吸入室の前記端壁からバルブプレート側へ突出し、駆動軸の軸線に対して傾斜して、吸入室内に配設されていることを特徴とする往復動圧縮機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2013−100824(P2013−100824A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−15060(P2013−15060)
【出願日】平成25年1月30日(2013.1.30)
【分割の表示】特願2009−177470(P2009−177470)の分割
【原出願日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【出願人】(000001845)サンデン株式会社 (1,791)
【Fターム(参考)】