説明

情報処理プログラム、情報処理方法、情報処理装置、及び情報処理システム

【課題】再生対象ファイル群について、ユーザに再生状況を直感的に認識させる。
【解決手段】情報処理装置が、現在時刻または再生対象ファイルの再生開始時刻から当該再生対象ファイルの再生終了時刻までの時間帯である再生時間帯を取得する取得ステップと、再生時間帯の時間長が所定の許容時間長より大きい場合には、現在時刻を含む所定時間帯と、再生時間帯とを第1のスケールで表示手段上に表示し、再生時間帯の時間長が所定の許容時間長より小さい場合には、現在時刻を含む所定時間帯と、再生時間帯とを第2のスケールで表示手段上に表示する表示処理ステップと、を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理プログラム及び情報処理装置に関し、例えば、音声データを再生する情報処理プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スライドショーを再生する際に、該スライドショーの終了予定時刻を算出し、表示手段に終了予定時刻を表示する技術がある(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、従来、CD等の記録媒体に記録された曲を再生する際に、現在の時刻をアナログ的に表示する時計の外周に形成された再生終了予定時刻表示部に再生終了予定時刻をアナログ的に表示する技術がある(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−354487号公報
【特許文献2】特開2001−43600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1及び2の何れにおいても、ユーザは終了予定時刻又は再生終了予定時刻を確認することはできる。しかしながら、音声ファイル,動画ファイル,及び画像ファイル等の再生対象ファイルを複数含む再生対象ファイル群について、合計再生時間長等の再生状況をユーザに直感的に認識させることはできなかった。
【0006】
本発明の一態様は、再生対象ファイル群について、ユーザに再生状況を直感的に認識させることができる情報処理プログラム,情報処理方法,情報処理システム,及び情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様の一つは、情報処理プログラムである。この情報処理プログラムは、情報処理装置に、現在時刻または再生対象ファイルの再生開始時刻から当該再生対象ファイルの再生終了時刻までの時間帯である再生時間帯を取得する取得ステップと、再生時間帯の時間長が所定の許容時間長より大きい場合には、現在時刻を含む所定時間帯と、再生時間帯とを第1のスケールで表示手段上に表示し、再生時間帯の時間長が所定の許容時間長より小さい場合には、現在時刻を含む所定時間帯と、再生時間帯とを第2のスケールで表示手段上に表示する表示処理ステップと、を実行させるための情報処理プログラムである。
【0008】
再生時間帯の時間長に応じて、現在時刻を含む所定時間帯と再生時間帯とが第1のスケール又は第2のスケールで表示されるので、現在時刻と再生時間帯との関係を直感的にユーザに認識させることができる。さらに、現在時刻を含む所定時間帯と再生時間帯とが表示されることによって、現在時刻と再生対象ファイルの再生終了時刻とが表示され、ユーザに再生対象ファイルの再生終了時刻を報知することができ、情報処理装置のユーザは、直感的に現在時刻と再生対象ファイルの再生終了時刻との関係を理解することができる。
【0009】
本発明の態様の一つは、再生対象ファイルに対する再生終了時刻の変化を伴う操作の入力を受け付ける受付ステップと、該入力に応じて、再生時間帯の表示を更新する表示更新
ステップをさらに含むようにしてもよい。これによって、再生対象ファイルに対する操作によって再生終了予定時刻が変化する場合でも、該操作に追従して再生時間帯の表示を更新することができる。また、操作による再生終了時刻の変化と再生時間帯の表示とがリンクすることによって、再生対象ファイルに対する、例えば、再生速度の変更等の操作を調整しやすくすることができる。
【0010】
本発明の態様の一つは、表示更新ステップは、再生対象ファイルに対する再生終了予定時刻の変化を伴う操作によって再生時間帯の時間長が所定の許容時間長より大きくなった場合には、第1のスケールで、現在時刻を含む所定時間帯と再生時間帯とを表示し、該操作によって再生時間帯の時間長が所定の許容時間長より小さくなった場合には、第2のスケールで、現在時刻を含む所定時間帯と再生時間帯とを表示するようにしてもよい。これによって、再生対象ファイルに対する操作よる再生時間帯の時間長の変化に追従して、再生時間帯と現在時刻を含む所定時間帯との表示を第1のスケールでの表示または第2のスケールでの表示に更新することができ、再生対象ファイルの再生時間帯の時間長の変化をユーザが認識しやすくなる。
【0011】
本発明の態様の一つは、取得ステップは、時間経過に追従して現在時刻から再生終了時刻までの時間帯を再生時間帯として取得し、再生時間帯の時間長が所定の許容時間長より小さくなった場合には、第1のスケールで表示されている再生時間帯を、現在時刻を含む所定時間帯とともに第2のスケールで表示する第2の表示更新ステップをさらに含むようにしてもよい。これによって、時間経過による再生時間帯の時間長の変化に追従して、再生時間帯と現在時刻を含む所定時間帯とを第2のスケールに更新することができ、視覚的に再生時間帯の時間長が小さくなったことを報知することができる。
【0012】
また、本発明の態様の一つは、再生対象ファイルが複数である場合に、取得ステップは、現在時刻または複数の再生対象ファイルを含む再生対象ファイル群の再生開始時刻から当該再生対象ファイル群の再生終了予定時刻までの時間帯である再生時間帯を取得し、表示処理ステップは、現在時刻を含む所定時間帯とともに、再生対象ファイル群に含まれる各再生対象ファイルの再生開始時刻から再生終了時刻に対応する時間帯が互いに識別可能な形態で再生時間帯を表示手段上に表示するようにしてもよい。
【0013】
現在時刻を含む所定時間帯とともに、再生対象ファイル群に含まれる各再生対象ファイルの再生開始時刻から再生終了時刻に対応する各時間帯が互いに識別可能な形態で再生時間帯が表示されることによって、情報処理装置のユーザは、現在時刻と再生対象ファイル群に含まれる各再生対象ファイルの関係、及び、各再生対象ファイル間の関係を直感的に確認することができる。例えば、情報処理装置のユーザは、現在再生中の再生対象ファイルが再生対象ファイル群全体において何番目に再生される再生対象ファイルであるのかを直感的に理解することができる。例えば、情報処理装置のユーザは、現在再生中の再生対象ファイルの再生残り時間長及び次の再生対象ファイルの再生開始時刻を直感的に確認することができる。また、例えば、情報処理装置のユーザは、再生対象ファイル群の中で再生時間長が他と比較して長い又は短い再生対象ファイルを容易に確認することができる。
【0014】
また、本発明の態様の一つの情報処理プログラムは、再生対象ファイルの再生に係る時間長を定義する指定時間長が入力された場合に、合計再生時間長が指定時間長に第1の許容値を加算した時間長以上及び指定時間長に第1の許容値より大きい第2の許容値を加算した時間長以下となる複数の再生対象ファイルを再生対象ファイル群として選択する選択ステップと、再生対象ファイル群の再生終了から第1の所定時間長遡った範囲の再生速度を決定する再生速度決定ステップと、をさらに含むようにしてもよい。
【0015】
再生対象ファイル群の再生が再生開始時刻から指定時間長の範囲で完了するように、再
生順が最後の対象ファイルの再生速度を決定することによって、再生対象ファイル群の再生を指定時間長で完了させることができる。また、再生対象ファイル群の合計再生時間長が指定時間長よりも長くなるように再生対象ファイルを選択し、再生順が最後の再生対象ファイルの再生速度を、指定時間長で再生が完了するように、例えば、最速で2倍速に再生速度を速い速度に決定することによって、再生終了予定時刻が近づいたことをユーザに報知することができる。また、再生速度が上がることによって、動作を速めるようにユーザの心理状態に作用することができる。
【0016】
また、本発明の態様の一つの情報処理プログラムは、再生対象ファイル群に対する再生速度の変更を受けるステップをさらに備え、再生速度が変更された場合に、表示処理ステップにおいて、再生速度が変更された場合に、再生対象ファイル群のうち再生中の再生対象ファイルの未再生部分及び未再生の再生対象ファイルのそれぞれの変更後の再生速度に応じた再生時間長を取得し、変更後の各再生時間長に応じて再生中の再生対象ファイルの未再生部分及び未再生の再生対象ファイルに割り当てる範囲を変更するようにしてもよい。これによって再生速度の変更に追従して再生時間帯の表示を更新することができる。
【0017】
また、本発明の態様の一つの情報処理プログラムは、再生速度の変更に応じた再生対象ファイル群に含まれる再生中の再生対象ファイルの未再生部分及び未再生の再生対象ファイルのそれぞれの再生時間長の合計時間長が、再生終了予定時刻と現在時刻との差分の時間長を含む所定の時間長の範囲にない場合に、再生対象ファイル群に再生対象ファイルを追加する、又は、再生対象ファイル群から再生対象ファイルを削除するステップをさらに含むようにしてもよい。再生速度の変更に応じて、再生対象ファイル群の合計時間長が所定の時間長範囲に収まるように再生対象ファイル群に再生対象ファイルを追加又は削除することによって、再生速度が変更された場合でも、指定時間長を維持したまま楽曲を再生することができる。
【0018】
更に、本発明は、方法,システム,情報処理装置又はプログラムをコンピュータその他の装置、機械等が読み取り可能な記録媒体に記録したものでもよい。ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的,磁気的,光学的,機械的,または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。
【0019】
例えば、本発明の態様の一つは、情報処理装置が、現在時刻または再生対象ファイルの再生開始時刻から当該再生対象ファイルの再生終了時刻までの時間帯である再生時間帯を取得する取得ステップと、再生時間帯の時間長が所定の許容時間長より大きい場合には、現在時刻を含む所定時間帯と、再生時間帯とを第1のスケールで表示手段上に表示し、再生時間帯の時間長が所定の許容時間長より小さい場合には、現在時刻を含む所定時間帯と、再生時間帯とを第2のスケールで表示手段上に表示する表示処理ステップと、を実行する情報処理方法である。
【0020】
また、本発明の態様の一つは、情報処理装置であって、現在時刻または再生対象ファイルの再生開始時刻から当該再生対象ファイルの再生終了時刻までの時間帯である再生時間帯を取得する取得部と、再生時間帯の時間長が所定の許容時間長より大きい場合には、現在時刻を含む所定時間帯と、再生時間帯とを第1のスケールで表示手段上に表示し、再生時間帯の時間長が所定の許容時間長より小さい場合には、現在時刻を含む所定時間帯と、再生時間帯とを第2のスケールで表示手段上に表示する表示処理部と、を含む情報処理装置である。
【0021】
また、本発明の態様の一つは、情報処理システムであって、現在時刻または再生対象ファイルの再生開始時刻から当該再生対象ファイルの再生終了時刻までの時間帯である再生
時間帯を取得する取得部と、再生時間帯の時間長が所定の許容時間長より大きい場合には、現在時刻を含む所定時間帯と、再生時間帯とを第1のスケールで表示手段上に表示し、再生時間帯の時間長が所定の許容時間長より小さい場合には、現在時刻を含む所定時間帯と、再生時間帯とを第2のスケールで表示手段上に表示する表示処理部と、を備える情報処理システムである。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一態様によれば、再生対象ファイル群について、ユーザに再生状況を直感的に認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】開状態におけるゲーム装置の一例を示す正面図である。
【図2】開状態におけるゲーム装置の一例を示す右側面図である。
【図3A】閉状態におけるゲーム装置の一例を示す左側面図である。
【図3B】閉状態におけるゲーム装置の一例を示す正面図である。
【図3C】閉状態におけるゲーム装置の一例を示す右側面図である。
【図3D】閉状態におけるゲーム装置の一例を示す背面図である。
【図4】ゲーム装置の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図5】ゲーム装置の表示装置に表示される時計オブジェクトの第1の表示形態の例を示す図である。
【図6】ゲーム装置の表示装置に表示される時計オブジェクトの第2の表示形態の例を示す図である。
【図7】操作アイコンB4が押下された場合の時計オブジェクトの例を示す図である。
【図8】A−B間を繰り返し再生中の時計オブジェクトの例を示す図である。
【図9】メインメモリのプログラム記憶領域に記憶されるプログラムの例を示す図である。
【図10】メインメモリのデータ記憶領域に記憶される情報の一部の一例を示す図である。
【図11】表示プログラムの処理フローの概要の一例を示す図である。
【図12】時計表示設定処理の詳細な処理のフローチャートの例である。
【図13A】楽曲再生処理の詳細を示すフローチャートの例である。
【図13B】楽曲再生処理の詳細を示すフローチャートの例である。
【図13C】楽曲再生処理の詳細を示すフローチャートの例である。
【図13D】楽曲再生処理の詳細を示すフローチャートの例である。
【図14A】時計オブジェクトの再表示設定処理の詳細のフローチャートの例である。
【図14B】時計オブジェクトの再表示設定処理の詳細のフローチャートの例である。
【図15】表示切替処理の詳細な処理のフローチャートの例である。
【図16】時計オブジェクトの例を示す図である。
【図17】時計オブジェクトの切り替わりの例を示す図である。
【図18】メインメモリのプログラム記憶領域に記憶されるプログラムの例を示す図である。
【図19】メインメモリのデータ記憶領域に記憶される情報の一部の一例を示す図である。
【図20】表示プログラムの処理フローの概要の一例を示す図である。
【図21】楽曲選択処理における詳細な処理のフローチャートの例である。
【図22】時計表示設定処理の詳細な処理のフローチャートの例である。
【図23】楽曲再生処理の一部の詳細な処理のフローチャートの例である。
【図24A】楽曲再生処理の一部の詳細な処理のフローチャートの例である。
【図24B】楽曲再生処理の一部の詳細な処理のフローチャートの例である。
【図24C】楽曲再生処理の一部の詳細な処理のフローチャートの例である。
【図25】表示切替処理の詳細な処理のフローチャートの例である。
【図26】時計オブジェクトの例を示す図である。
【図27】時計オブジェクトの切り替わりの例を示す図である。
【図28】楽曲選択処理における詳細な処理のフローチャートの例である。
【図29】時計表示設定処理の詳細な処理のフローチャートの例である。
【図30】表示切替処理の詳細な処理のフローチャートの例である。
【図31】再生速度の変更に応じて再生終了予定時刻を変更する場合の処理のフローチャートの例である。
【図32】アナログ式時計の形態の時計オブジェクトの表示形態の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成に限定されない。
【0025】
<第1実施形態>
第1実施形態では、情報処理装置が、コンピュータプログラムの実行を通じて、複数の再生対象ファイルを含む再生対象ファイル群を再生するとともに、表示手段上に所定の物理的範囲(長さ,角度,面積等)を有するオブジェクトを表示する。当該オブジェクトには、当該オブジェクトが示す物理的範囲に対応する所定時間帯が表示される。また、表示手段は、例えば、ゲーム装置10の上側LCD22や下側LCD12のような表示装置である。
【0026】
表示手段上に表示されるオブジェクトは、例えば、アナログ式の時計オブジェクトである。以降、第1実施形態では、アナログ式の時計オブジェクトが表示手段に表示されるものとして説明する。時計オブジェクトは、現在時刻と、再生対象ファイル群の再生開始時刻及び再生終了予定時刻と、再生対象ファイル群の再生時間帯を示す画像部分(グラフィックオブジェクトともいう)とを含む。この再生対象ファイル群の再生時間帯を示す画像部分は、時計オブジェクト上の他の部分とは識別可能な形態で表示され、再生対象ファイル群の再生時間帯に応じた表示形態で表示される。この再生対象ファイル群の再生時間帯を示す画像部分は、時計オブジェクト上の再生対象ファイル群の再生開始時刻と再生終了予定時刻との間の物理的範囲が、時計オブジェクトの物理的範囲によって示される所定の時間長と再生対象ファイル群の再生時間長との比率に応じて割り当てられた範囲である。この画像部分は、時計オブジェクト内の領域ともいうことができる。そこで、第1実施形態では、この画像部分を再生対象ファイル群の再生時間帯を示す領域(又は、単に、再生対象ファイル群の領域)と称する。上述のように、再生対象ファイル群の再生時間帯を示す領域は、時計オブジェクト上で他の領域とは識別可能な形態で表示される。このような他の領域とは識別可能な形態の領域の表示を識別表示形態と称する。
【0027】
なお、時間帯は、或る時刻から他の或る時刻まで、又は、或る時刻から所定時間長経過後まで等の、時刻によって定義される時間の範囲を示す。また、時間長とは、時刻の概念を含まない時間の長さを示す。したがって、再生対象ファイル群の再生時間帯は、再生対象ファイル群の再生開始時刻(又は現在時刻)と再生終了予定時刻とで定義される時間の範囲を示す。再生対象ファイル群の再生時間帯の時間長が、再生対象ファイル群の再生時間長である。
【0028】
第1実施形態では、時計オブジェクトが円形のアナログ式時計の形態をしており、時計
オブジェクト上での一周は、時針の一周分を示す12時間と、分針の一周分を示す1時間と、秒針の一周を示す1分との、3つのスケールで時間帯を示すことができる。スケールとは、第1実施形態では、時計オブジェクト1周分(角度又は長さ等)と所定時間長との比率である。すなわち、時計オブジェクトは、時計オブジェクト1周分が12時間、1時間、1分という時間長に対応する3つのスケールを有する。
【0029】
第1実施形態では、再生対象ファイル群の再生時間長が1時間より大きい場合には、再生対象ファイル群の領域は、時針の一周分の時間長である12時間に対する再生対象ファイル群の再生時間長の比率に応じた物理的範囲(角度)を有する。また、再生対象ファイル群の領域の再生開始を示す一端は再生開始時刻の時針の位置、且つ、再生終了を示すもう一端は再生終了予定時刻の時針の位置に対応するように配置される。
【0030】
また、第1実施形態では、再生対象ファイル群の再生時間長が1時間以下の場合には、再生対象ファイル群の領域は、分針の一周分の時間長である1時間に対する再生対象ファイル群の再生時間長の比率に応じた物理的範囲(角度)を有する。また、再生対象ファイル群の領域の再生開始を示す一端は再生開始時刻の分針の位置、且つ、再生終了を示すもう一端は再生終了予定時刻の分針の位置に対応するように配置される。
【0031】
また、再生対象ファイル群の領域は、再生対象ファイル群の再生時間長が1時間より大きいか否かで、その表示形態が異なる。例えば、再生対象ファイル群の領域の塗りつぶしの色,埋め込まれる図,テクスチャ等を異ならせることによって、再生対象ファイル群の領域の表示形態を異なるものにすることができる。具体例としては、再生対象ファイル群の領域は、再生対象ファイル群の再生時間長が1時間より大きい場合には赤色で、再生対象ファイル群の再生時間長が1時間より小さい場合には青色で表示される。
【0032】
再生対象ファイルには、例えば、音声ファイル,動画ファイル等の音声データを含むファイルに加え、スライドショーのような形態で再生される場合には音声データを含まない画像ファイルも含まれる。再生対象ファイル群の領域の他の領域と識別可能な識別表示形態には、例えば、再生対象ファイル群の領域の画像又は埋め込みパターンが他の領域とは異なる形態等がある。ここで、再生対象ファイル群の領域に埋め込まれる画像や埋め込みパターンを背景と称する。また、各再生対象ファイルの領域の背景が他の領域と異なる形態とは、例えば、塗りつぶしの色,図,テクスチャ等が相互に異なる形態である。
【0033】
現在時刻を表示する時計オブジェクト上で再生対象ファイル群の領域が再生時間長に応じた表示形態で表示されることによって、現在時刻と、再生対象ファイル群の再生開始時刻及び再生終了時刻とを再生対象ファイル群の再生時間長に応じて分かりやすく表示することができる。
【0034】
さらに、情報処理装置が時計オブジェクト上に再生対象ファイル群の再生終了予定時刻を表示することによって、ユーザに再生終了時刻を報知することができ、情報処理装置のユーザは、直感的に現在時刻と再生終了予定時刻との関係を理解することができる。
【0035】
また、第1実施形態では、情報処理装置は、コンピュータプログラムの実行を通じて、再生対象ファイル群の再生残り時間長が所定時間長になった際に、時計オブジェクトの表示形態を更新する。時計オブジェクトの表示形態とは、例えば、時計オブジェクトが示す時間帯や時間長である。例えば、所定時間長が1時間の場合には、情報処理装置は、再生残り時間長が1時間になると、時計オブジェクトのスケールを12時間から1時間に切り替えることで表示形態を更新する。また、再生対象ファイル群の再生残り時間長は、現在時刻から再生対象ファイル群の再生終了予定時刻までの再生時間帯ともいえる。
【0036】
また、第1実施形態では、情報処理装置は、コンピュータプログラムの実行を通じて、再生対象ファイル群に対する再生終了予定時刻の変化を伴う操作の入力を受け付け、該入力に応じて、時計オブジェクトの表示形態を更新する。再生対象ファイル群に対する再生終了予定時刻の変化を伴う操作には、例えば、再生速度の変更操作,再生対象ファイルのスキップ操作,巻戻し操作等がある。
【0037】
例えば、再生速度が変更された場合には、情報処理装置は、再生速度の変更に応じて、再生対象ファイル群の領域の再生中の再生対象ファイルの未再生部分及び未再生の再生対象ファイルによって占められる部分の物理的範囲(角度)を更新する。これによって、再生速度の変更に応じて、再生対象ファイル群の領域の再生中の再生対象ファイルの未再生部分及び未再生の再生対象ファイルによって占められる部分の物理的範囲を伸縮させることができる。
【0038】
また、第1実施形態では、情報処理装置は、コンピュータプログラムの実行を通じて、再生対象ファイルのスキップ又は再生済みの再生対象ファイルの再生に戻る操作が行われた場合には、これに伴って、再生対象ファイル群の領域の未再生の再生対象ファイル及び再生中の再生対象ファイルによって占められる部分の物理的範囲を更新する。
【0039】
第1実施形態のコンピュータプログラムは、表示装置を備え、または、表示装置と接続する、再生対象ファイルを再生可能な任意の情報処理装置における実行に適用可能である。第1実施形態では、情報処理装置の一例として、折り畳み可能な携帯型のゲーム装置において本発明の表示プログラムが実行される場合について説明される。ただし、本発明の表示プログラムを実行可能な情報処理装置は、携帯型のゲーム装置に限られず、テレビジョンなどの表示装置に接続する家庭用ゲーム装置,汎用のパーソナルコンピュータ,CD(Compact Disc),DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬記録媒体,又はHDD(Hard Disc Drive)等の記憶装置に記録されたメディアファイル(音声データ、動画デー
タ等)を再生可能なメディアプレーヤ(据置型,携帯型を含む),携帯電話端末,携帯情報端末,電子ブックとして使用される情報処理装置等も含む。すなわち、本発明の表示プログラムを実行可能な情報処理装置は、表示装置を備え、又は、表示装置と接続し、メディアファイルを再生する機能を有する装置である。
【0040】
なお、本実施例の各処理をネットワーク化された複数のコンピュータで分散処理してもよいし、サーバで主要な処理を行った後、端末に処理結果を配信し、処理結果を端末で表示するネットワークシステムで実施してもよい。
【0041】
以降、第1実施形態では、ゲーム装置が再生対象ファイルとして音声ファイル、特に楽曲ファイルを再生する場合の例が説明される。
【0042】
(ゲーム装置の構成)
図1,図2,図3A,図3B,図3C,及び図3Dは、ゲーム装置の外観の一例を示す平面図である。
図1−図3Dに示されるゲーム装置10は、音声出力部(スピーカ,イヤホン出力端子)を内蔵しており、音声を出力可能である。また、ゲーム装置10は、交換可能なメモリカード内に記憶された音声ファイル及び動画ファイルを再生し、音声出力部から該音声を出力可能である。
【0043】
図1−図3Dに示されるゲーム装置10は、下側ハウジング11および上側ハウジング21を有する。下側ハウジング11と上側ハウジング21とは、ヒンジ構造により開閉可能(折り畳み可能)に連結されている。すなわち、上側ハウジング21は、下側ハウジング11に対して回動(揺動)自在に取り付けられている。これにより、ゲーム装置10は
、上側ハウジング21が下側ハウジング11に対して密着した状態となる閉状態(図3A,図3C)と、上側ハウジング21が下側ハウジング11に対して回動し、密着状態が解除された状態(開状態)との二つの形態を有する。上側ハウジング21の回動は、図2に示されるように、開状態において、上側ハウジング21と下側ハウジング11とが略平行となる位置まで許容される(図2参照)。
【0044】
図1は、開いた状態(開状態)におけるゲーム装置10の一例を示す正面図である。ゲーム装置10の下側ハウジング11及び上側ハウジング21のそれぞれは、平面形状が長手方向(横方向(左右方向):図中x方向)と短手方向(縦方向(上下方向):図中y方向)とを有する横長の長方形である板状に形成されている。上側ハウジング21の長手方向の下側の外縁部と、下側ハウジング11の長手方向の上側の外縁部とがヒンジ構造により回動可能に連結されている。ユーザがゲーム装置10を使用する際には、ゲーム装置10は開状態にされる。また、ゲーム装置10は閉状態で保管可能である。また、ゲーム装置10は、上側ハウジング21は、下側ハウジング11との連結部分に生じる摩擦力により、下側ハウジング11との間でユーザが所望する角度をなして停止した状態を維持することができる。つまり、ゲーム装置10は、上側ハウジング21を下側ハウジング11に対して所望の角度で静止させることができる。一般に、上側ハウジング21に設けられた画面の視認性の観点から、上側ハウジング21は、下側ハウジング11との間で、直角又は鈍角をなす位置まで開いた状態とされる。以降、ゲーム装置10の閉状態において、上側ハウジング21と下側ハウジング11とのそれぞれの対向面を内側面、又は、主面と称する。また、上側ハウジング21と下側ハウジング11とのそれぞれの内側面(主面)とは反対側の面を、外側面と称する。
【0045】
ゲーム装置10の下側ハウジング11の上側長辺部分には、下側ハウジング11の内側面(主面)11Bに対して垂直な方向(図中z方向)に突出した突起部(軸受け部)11Aが設けられる。また、上側ハウジング21の下側長辺部分には、上側ハウジング21の下側面から当該下側面に垂直な方向に突起する突起部(軸受け部)21Aが設けられる。突起部11A,21A,11A内には、例えば、一方の突起部11Aから突起部21Aを貫通し他方の突起部11Aまでx方向に延びる回動軸(図示せず)が収容されており、この回動軸を中心に、上側ハウジング21が下側ハウジング11に対して相対的に回動自在となっている。このようにして、下側ハウジング11と上側ハウジング21とが、折り畳み可能に接続される。
【0046】
図1に示される下側ハウジング11の内側面11Bには、下側LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)12,タッチパネル13,各操作ボタン14A〜14L,アナログスティック15,第1LED16A,およびマイクロフォン用孔18が設けられる。
【0047】
下側LCD12は下側ハウジング11に収納される。下側LCD12の平面形状は横長の長方形であり、その長辺方向が下側ハウジング11の長手方向(図1中x方向)に一致するように配置される。下側LCD12は、下側ハウジング11の内側面(主面)中央に設けられる。下側ハウジング11の内側面に設けられた開口部から下側LCD12の画面が露出する。ゲーム装置10を使用しない場合には上記閉状態としておくことによって、下側LCD12の画面が汚れたり傷ついたりすることを防止することができる。下側LCD12の画素数は、一例として、320dot×240dot(横×縦)である。下側LCD12は、後述する上側LCD22とは異なり、画像を(立体視可能ではなく)平面的に表示する表示装置である。なお、第1実施形態では表示装置としてLCDを用いているが、例えばEL(Electro Luminescence:電界発光)を利用した表示装置など、他の表示装置を利用してもよい。また、下側LCD12として、所望の解像度を有する表示装置を利用することができる。
【0048】
タッチパネル13はゲーム装置10の入力装置の一つである。タッチパネル13は、下側LCD12の画面上を覆うように装着されている。第1実施形態では、タッチパネル13は、抵抗膜方式のタッチパネルが用いられる。ただし、タッチパネル13は、抵抗膜方式に限らず、例えば、静電容量方式等、任意の押圧式のタッチパネルを用いることができる。また、第1実施形態では、タッチパネル13は、下側LCD12の解像度と同解像度(検出精度)のものが利用される。ただし、必ずしもタッチパネル13の解像度と下側LCD12の解像度とが一致している必要はない。
【0049】
各操作ボタン14A〜14Lは、所定の入力を行うための入力装置である。下側ハウジング11の内側面(主面)には、各操作ボタン14A〜14Lのうち、十字ボタン14A(方向入力ボタン14A),ボタン14B,ボタン14C,ボタン14D,ボタン14E,電源ボタン14F,セレクトボタン14J,HOMEボタン14K,およびスタートボタン14Lが設けられる。
【0050】
十字ボタン14Aは、十字の形状を有しており、少なくとも上下左右の方向を指示するボタンを有している。十字ボタン14Aは、下側LCD12より左側の領域中の下部に設けられる。十字ボタン14Aは、下側ハウジング11を把持した左手の親指で操作可能な位置に設計されるのが好ましい。
【0051】
ボタン14B,ボタン14C,ボタン14D,及びボタン14Eの4つのボタンは、下側LCD12より右側の領域中の上部に、十字状に配置されて設けられる。ボタン14B,ボタン14C,ボタン14D,及びボタンEは、下側ハウジング11を把持した際に、ユーザの右手の親指での操作が容易となる位置に設置されることが好ましい。電源ボタン14Fは、下側LCD12の右側の領域中の下部に配置される。
【0052】
セレクトボタン14J,HOMEボタン14K,及びスタートボタン14Lは、それぞれ、下側LCD12の下側領域に設置される。
【0053】
ボタン14A〜14E,セレクトボタン14J,HOMEボタン14K,およびスタートボタン14Lには、ゲーム装置10によって実行されるプログラムに応じた機能が適宜割り当てられる。例えば、十字ボタン14Aは、選択操作やゲーム中のキャラクタの移動操作等に用いられる。例えば、各操作ボタン14B〜14Eは、決定操作やキャンセル操作等に用いられる。
【0054】
電源ボタン14Fは、ゲーム装置10の電源をオン/オフするために用いられる。
【0055】
アナログスティック15は、方向を指示するデバイスである。アナログスティック15は、下側ハウジング11の内側面(主面)の下側LCD12より左側の領域中の上部に設けられる。すなわち、アナログスティック15は十字ボタン14Aの上方に設けられる。また、アナログスティック15は、下側ハウジング11を把持した左手の親指で操作可能な位置に設計されるのが好ましい。アナログスティック15が上部領域に設けられたことにより、ユーザが下側ハウジング11を把持した際に、ユーザは左手の親指でアナログスティック15を操作しやすくなる。さらに、ユーザは左手の親指を少し下に移動させることで十字ボタン14Aを押しやすくなる。アナログスティック15は、そのキートップが、下側ハウジング11の内側面に平行にスライドするように構成されている。アナログスティック15は、ゲーム装置10が実行するプログラムに応じて機能する。例えば、3次元仮想空間に所定のオブジェクトが登場するゲームがゲーム装置10によって実行される場合、アナログスティック15は、当該所定のオブジェクトを3次元仮想空間内で移動させるための入力装置として機能する。この場合において、所定のオブジェクトは、アナロ
グスティック15のキートップがスライドした方向に移動される。なお、アナログスティック15として、上下左右および斜め方向の任意の方向に所定量だけ傾倒することでアナログ入力を可能としたものを用いてもよい。
【0056】
ボタン14B,ボタン14C,ボタン14D,及びボタン14Eの4つのボタンとアナログスティック15とは、下側LCD12を挟んで、左右対称な位置に配置されるのが好ましい。これにより、ゲームプログラムによっては、例えば、左利きの人が、ボタン14B,ボタン14C,ボタン14D,及びボタン14Eの4つのボタンを使用して方向指示入力をすることも可能である。
【0057】
第1LED16A(図1)は、ゲーム装置10の電源のON/OFF状態をユーザに通知する。第1LED16Aは、下側ハウジング11の内側面(主面)と下側ハウジング11の下側面とが共有する端部の右側に設けられる。これによって、ユーザは、ゲーム装置10の開閉状態にかかわらず、第1LED16Aの点灯の有無を視認することができる。
【0058】
マイクロフォン用孔18は、音声入力装置としてのゲーム装置10に内蔵されるマイクロフォン用の孔である。内蔵されたマイクロフォンは、マイクロフォン用孔18から外部の音を検出する。マイクロフォン及びマイクロフォン用孔18は、下側ハウジング11の内側面(主面)の電源ボタン14Fの下方に設けられる。
【0059】
下側ハウジング11の上側面にはタッチペン28の挿入口17(図1、図3Dにおいて点線で示される)が設けられている。挿入口17から、タッチパネル13に対する操作を行うために用いられるタッチペン28を収納することができる。なお、タッチパネル13を用いた入力は、通常タッチペン28を用いて行われる。但し、タッチペン28の代わりにユーザの指を用いることもできる。
【0060】
下側ハウジング11の上側面にはゲーム装置10とゲームプログラムを記録した外部メモリ45を挿入するための挿入口11D(図1、図3Dにおいて点線で示される)が設けられる。挿入口11Dの内部には、外部メモリ45と内部回路とを電気的に着脱自在に接続するためのコネクタ(図示せず)が設けられる。外部メモリ45がゲーム装置10に接続されることにより、内部回路に含まれるプロセッサによって所定のゲームプログラムが実行される。なお、上記コネクタおよび挿入口11Dは、下側ハウジング11の他の側面(例えば、右側面等)に設けられてもよい。
【0061】
図1に示される上側ハウジング21の内側面21Bには、スピーカ孔21E,上側LCD22,内側撮像部24,3D調整スイッチ25,および3Dインジケータ26が設けられる。
【0062】
上側LCD22は、立体視可能な画像を表示することが可能な表示装置である。上側LCD22は、実質的に同一の表示領域を用いて左目用画像と右目用画像とを表示することが可能である。具体的には、上側LCD22は、左目用画像と右目用画像とが所定単位で(例えば、1列ずつ)横方向に交互に表示される方式の表示装置である。なお、上側LCD22は、左目用画像と右目用画像とが交互に表示される方式の表示装置であってもよい。また、上側LCD22は、裸眼立体視可能な表示装置である。この場合、上側LCD22は、横方向に交互に表示される左目用画像と右目用画像とを左目および右目のそれぞれに分解して見えるようにレンチキュラー方式やパララックスバリア方式(視差バリア方式)のものが用いられる。第1実施形態では、上側LCD22は、パララックスバリア方式の表示装置とする。上側LCD22は、右目用画像と左目用画像とを用いて、裸眼で立体視可能な画像(立体画像)を表示する。すなわち、上側LCD22は、視差バリアを用いてユーザの左目に左目用画像をユーザの右目に右目用画像をそれぞれ視認させることによ
り、ユーザにとって立体感のある立体画像(立体視可能な画像)を表示することができる。また、上側LCD22は、上記視差バリアを無効にすることが可能であり、視差バリアを無効にした場合は、画像を平面的に表示することができる(上述した立体視とは反対の意味で平面視の画像を表示することができる。すなわち、表示された同一の画像が右目にも左目にも見えるような表示モードである。)。このように、上側LCD22は、立体視可能な画像を表示する立体表示モードと、画像を平面的に表示する(平面視画像を表示する)平面表示モードとを切り替えることが可能な表示装置である。この表示モードの切り替えは、後述する3D調整スイッチ25によって行われる。
【0063】
上側LCD22は、上側ハウジング21に収納される。上側LCD22は、横長の長方形であり、長辺方向が上側ハウジング21の長辺方向に一致する状態で上側ハウジング21の中央に配置される。上側LCD22の画面の面積は、一例として下側LCD12の画面の面積よりも大きく設定される。具体的には、上側LCD22の画面は、下側LCD12の画面よりも横長に設定される。すなわち、上側LCD22の画面のアスペクト比における横幅の割合は、下側LCD12の画面のアスペクト比における横幅の割合よりも大きく設定される。
【0064】
上側LCD22の画面は、上側ハウジング21の内側面(主面)21Bに設けられ、上側ハウジング21の内側面21Bに設けられた開口部から上側LCD22の画面が露出する。また、上側ハウジング21の内側面は、透明なスクリーンカバー27によって覆われている。スクリーンカバー27は、上側LCD22の画面を保護するとともに、上側LCD22と上側ハウジング21の内側面と一体的にさせ、これにより統一感を持たせている。上側LCD22の画素数は、一例として800dot×240dot(横×縦)である。第1実施形態では、上側LCD22は液晶表示装置であるとして説明される。ただし、これに限らず、例えば、ELを利用した表示装置などが利用されてもよい。また、上側LCD22として、任意の解像度の表示装置を利用することができる。
【0065】
スピーカ孔21Eは、ゲーム装置10の音声出力装置としてのスピーカ44からの音声を出力するための孔である。スピーカ孔21Eは、上側LCDを挟んで左右対称に設置される。後述するスピーカ44からの音声がこのスピーカ孔21Eから出力される。
【0066】
内側撮像部24は、上側ハウジング21の内側面21Bの内向きの法線方向を撮像方向とする撮像部である。内側撮像部24は、所定の解像度を有する撮像素子と、レンズとを含む。撮像素子は、例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等である。レンズは、ズーム機構を有するものでもよい。
【0067】
内側撮像部24は、上側ハウジング21の内側面21Bの、上側LCD22の画面の上端よりも上方に配置され、上側ハウジング21の左右方向に関して中央の位置(上側ハウジング21(上側LCD22の画面)を左右に2等分する線の線上)に配置される。このように内側撮像部24が配置されることによって、ユーザが上側LCD22を正視した際、内側撮像部24によってユーザの顔を正面から撮像することができる。外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bについては、後述される。
【0068】
3D調整スイッチ25は、スライドスイッチであり、上述のように上側LCD22の表示モードを切り替えるために用いられるスイッチである。また、3D調整スイッチ25は、上側LCD22に表示された立体視可能な画像(立体画像)の立体感を調整するために用いられる。3D調整スイッチ25は、ゲーム装置10の開閉状態に関わらずユーザが視認できるように、上側ハウジング21の内側面21Bと右側面とが共有する端部に設けられる。3D調整スイッチ25は、所定方向(例えば、上下方向)の任意の位置にスライド可能なスライダを有しており、当該スライダの位置に応じて上側LCD22の表示モード
が設定される。
【0069】
例えば、3D調整スイッチ25のスライダが最下点位置に配置されている場合、上側LCD22が平面表示モードに設定され、上側LCD22の画面には平面画像が表示される。なお、上側LCD22を立体表示モードのままとして、左目用画像と右目用画像とを同一の画像とすることにより平面表示してもよい。一方、上記最下点位置より上側にスライダが配置されている場合、上側LCD22は立体表示モードに設定される。この場合、上側LCD22の画面には立体視可能な画像が表示される。ここで、スライダが上記最下点位置より上側に配置されている場合、スライダの位置に応じて、立体画像の見え方が調整される。具体的には、スライダの位置に応じて、右目用画像および左目用画像における横方向の位置のずれ量が調整される。
【0070】
3Dインジケータ26は、上側LCD22が立体表示モードか否かを示す。例えば、3Dインジケータ26は、LEDであり、上側LCD22の立体表示モードが有効の場合に点灯する。3Dインジケータ26は、上側ハウジング21の内側面21Bに設けられ、上側LCD22の画面近傍に設けられる。このため、ユーザが上側LCD22の画面を正視した場合、ユーザは3Dインジケータ26を視認しやすい。したがって、ユーザは、上側LCD22の画面を視認している状態でも、上側LCD22の表示モードを容易に認識することができる。
【0071】
図2は、開状態におけるゲーム装置10の一例を示す右側面図である。下側ハウジング11の右側面には、第2LED16Bと、無線スイッチ19と、Rボタン14Hとが設けられている。第2LED16Bは、点灯により、ゲーム装置10の無線通信の確立状況をユーザに通知する。ゲーム装置10は、他の機器との間で無線通信を行うことが可能であり、第2LED16Bは、他の機器との無線通信が確立している場合に点灯する。ゲーム装置10は、例えば、IEEE802.11b/gの規格に準拠した方式により、無線LANに接続する機能を有する。無線スイッチ19は、この無線通信の機能を有効/無効にする。Rボタン14Hについては、後述される。
【0072】
図3Aは、閉じた状態(閉状態)におけるゲーム装置10の一例を示す左側面図である。図3Aに示される下側ハウジング11の左側面には、開閉可能なカバー部11Cと、Lボタン14Gと、音量ボタン14Iとが設けられる。音量ボタン14Iは、ゲーム装置10が備えるスピーカ44の音量を調整するためのボタンである。
【0073】
カバー部11Cの内側には、ゲーム装置10とデータ保存用外部メモリ46(図1参照)とを電気的に接続するためのコネクタ(図示せず)が設けられる。データ保存用外部メモリ46は、上記コネクタに着脱自在に装着される。データ保存用外部メモリ46は、例えば、ゲーム装置10によって撮像された画像のデータを記憶(保存)するために用いられる。なお、上記コネクタおよびカバー部11Cは、下側ハウジング11の右側面に設けられてもよい。Lボタン14Gについては後述される。
【0074】
図3Bは、閉状態におけるゲーム装置10の一例を示す正面図である。図3Bに示される上側ハウジング21の外側面には、外側左撮像部23a,外側右撮像部23b,及び第3LED29が設けられる。
【0075】
外側左撮像部23a及び外側右撮像部23bは、それぞれ所定の共通の解像度を有する撮像素子(例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等)と、レンズとを含む。レンズは、ズーム機構を有するものでもよい。外側左撮像部23a及び外側右撮像部23bの撮像方向は、いずれも外側面21Dの外向きの法線方向である。すなわち、外側左撮像部23aの撮像方向および外側右撮像部23bの撮像方向(カメラの視軸)は、
平行である。以降、外側左撮像部23a及び外側右撮像部23bをまとめて、外側撮像部23と称する。
【0076】
外側撮像部23を構成する外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bは、上側LCD22の画面の横方向に並べて配置される。すなわち、2つの外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bを結んだ直線が上側LCD22の画面の横方向に配置されるように、外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bが配置される。また、ユーザが上側ハウジング21を下側ハウジング11に対して所定角度(例えば90°)揺動させ、上側LCD22の画面を正面から視認した場合に、外側左撮像部23aは画面を視認するユーザの左側に位置し、外側右撮像部23bはユーザの右側に位置する(図1参照)。外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bの間隔は、人間の両目の間隔程度に設定され、例えば、30mm〜70mmの範囲で設定されてもよい。なお、外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bの間隔は、この範囲に限らない。なお、第1実施形態においては、外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bは、上側ハウジング21に固定されており、撮像方向を変更することはできない。
【0077】
外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bは、上側LCD22(上側ハウジング21)の上側LCD22を左右に2等分する線に対して対称の位置にそれぞれ配置される。また、外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bは、上側ハウジング21を開いた状態において、上側ハウジング21の上部であって、上側LCD22の画面の上端よりも上方の位置の裏側に配置される(図1参照)。すなわち、外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bは、上側ハウジング21の外側面であって、上側LCD22を外側面に投影した場合、投影した上側LCD22の画面の上端よりも上方に配置される。
【0078】
このように、外側左撮像部23a及び外側右撮像部23bが上側LCD22の短手方向中央線に対して線対象に配置されることにより、ユーザが上側LCD22を正視した場合に、外側撮像部23それぞれの撮像方向をユーザの左右の目それぞれの視線方向と一致させることができる。また、外側撮像部23は、上側LCD22の画面の上端より上方の裏側の位置に配置されるため、外側撮像部23と上側LCD22とが上側ハウジング21の内部で干渉することがない。さらに、外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bは、図3Bにおいて点線で示される上側ハウジング21の内側面に設けられた内側撮像部24を上側ハウジング21の外側面に投影した場合、当該投影された内側撮像部24を挟んで左右対称に設けられる。したがって、外側撮像部23を上側LCD22の画面の裏側に配置する場合や、内側撮像部24の裏側に外側撮像部23を配置する場合に比べて、上側ハウジング21を薄く構成することが可能となる。
【0079】
外側左撮像部23aと外側右撮像部23bとは、ゲーム装置10が実行するプログラムによって、ステレオカメラとして使用することが可能である。また、プログラムによっては、2つの外側撮像部(外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23b)のいずれか一方を単独で用いて、外側撮像部23を非ステレオカメラとして使用可能である。外側撮像部23a及び23bをステレオカメラとして機能させるプログラムが実行されている場合、外側左撮像部23aは、ユーザの左目で視認される左目用画像を撮像し、外側右撮像部23bは、ユーザの右目で視認される右目用画像を撮像する。また、プログラムによっては、2つの外側撮像部(外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23b)で撮像した画像を合成してまたは補完的に使用することにより撮像範囲を広げた撮像を行うことも可能である。また、外側撮像部23aと23bとの一方を用いて撮像された単一の画像から、視差を有する左目用画像及び右目用画像を生成して、あたかも二つのカメラで撮影されたかのような疑似ステレオ画像を生成することもできる。この疑似ステレオ画像の生成において、仮想カメラ間の距離は、適宜設定可能とされる。
【0080】
第3LED29は、外側撮像部23が作動している場合に点灯し、外側撮像部23が作動していることを報知する。第3LED29は、上側ハウジング21の外側面の外側撮像部23の近傍に設けられる。
【0081】
図3Cは、閉状態におけるゲーム装置10の一例を示す右側面図である。図3Dは、閉状態におけるゲーム装置10の一例を示す背面図である。
【0082】
図3Dに示される下側ハウジング11の上側面には、Lボタン14GおよびRボタン14Hが設けられている。Lボタン14Gは、下側ハウジング11の上面の左端部に設けられ、Rボタン14Hは、下側ハウジング11の上面の右端部に設けられる。Lボタン14GおよびRボタン14Hは、ゲーム装置10が実行するプログラムに応じた機能が適宜割り当てられる。例えば、Lボタン14GおよびRボタン14Hは、各撮像部のシャッターボタン(撮像指示ボタン)として機能する。
【0083】
なお、図示は省略するが、下側ハウジング11には、ゲーム装置10の電源となる充電式電池が収納され、下側ハウジング11の側面(例えば、上側面)に設けられた端子を介して当該電池を充電することができる。
【0084】
図4は、ゲーム装置10の内部構成の一例を示すブロック図である。ゲーム装置10は、上述した各部に加えて、情報処理部31,メインメモリ32,外部メモリインターフェイス(外部メモリI/F)33,データ保存用外部メモリI/F34,データ保存用内部メモリ35,無線通信モジュール36,ローカル通信モジュール37,リアルタイムクロック(RTC)38,加速度センサ39,角速度センサ40,電源回路41,およびインターフェイス回路(I/F回路)42等の電子部品を備えている。これらの電子部品は、電子回路基板上に実装されて下側ハウジング11(または上側ハウジング21でもよい)内に収納される。
【0085】
情報処理部31は、所定のプログラムを実行するためのCPU(Central Processing Unit)311,画像処理を行うGPU(Graphics Processing Unit)312,VRAM(Video RAM)313等を含む。第1実施形態では、所定のプログラムがゲーム装置10内のメモリ(例えば外部メモリI/F33に接続された外部メモリ45やデータ保存用内部メモリ35)に記憶されている。情報処理部31のCPU311は、当該所定のプログラムを実行することによって、後述する画像処理や音声再生処理を実行する。なお、情報処理部31のCPU311によって実行されるプログラムは、他の機器との通信によって他の機器から取得されてもよい。情報処理部31のGPU312は、情報処理部31のCPU311からの命令に応じて画像を生成し、VRAM313に描画する。そして、情報処理部31のGPU312は、VRAM313に描画された画像を上側LCD22および/または下側LCD12に出力し、当該画像は上側LCD22および/または下側LCD12に表示される。
【0086】
情報処理部31には、メインメモリ32,外部メモリI/F33,データ保存用外部メモリI/F34,およびデータ保存用内部メモリ35が接続される。外部メモリI/F33は、外部メモリ45を着脱自在に接続するためのインターフェイスである。また、データ保存用外部メモリI/F34は、データ保存用外部メモリ46を着脱自在に接続するためのインターフェイスである。
【0087】
メインメモリ32は、情報処理部31(CPU311)のワーク領域やバッファ領域として用いられる揮発性の記憶手段である。すなわち、メインメモリ32は、画像処理やゲーム処理で用いられる各種データを一時的に記憶したり、外部(外部メモリ45や他の機器等)から取得されるプログラムを一時的に記憶したりする。第1実施形態では、メイン
メモリ32として例えばPSRAM(Pseudo-SRAM)を用いる。
【0088】
外部メモリ45は、情報処理部31によって実行されるプログラムを記憶するための不揮発性の記憶手段である。外部メモリ45は、例えば読み取り専用の半導体メモリで構成される。外部メモリ45が外部メモリI/F33に接続されると、情報処理部31は外部メモリ45に記憶されたプログラムを読み込むことができる。情報処理部31が読み込んだプログラムを実行することにより、所定の処理が行われる。
【0089】
データ保存用外部メモリ46は、不揮発性の読み書き可能なメモリ(例えばNAND型フラッシュメモリ)であり、所定のデータを格納するために用いられる。例えば、データ保存用外部メモリ46は、SDカードであって、再生対象ファイル、すなわち、第1実施形態では楽曲ファイルのような音声ファイルを記憶する。データ保存用外部メモリ46がデータ保存用外部メモリI/F34に接続されると、情報処理部31はデータ保存用外部メモリ46に記憶された楽曲ファイルを読み込んで音声データを音声信号に変換し、I/F回路42に出力し、音声信号はスピーカ44から出力される。
【0090】
データ保存用内部メモリ35は、読み書き可能な不揮発性メモリ(例えばNAND型フラッシュメモリ)で構成され、所定のデータを格納するために用いられる。例えば、データ保存用内部メモリ35には、無線通信モジュール36を介した無線通信によってダウンロードされたデータやプログラムが格納される。
【0091】
無線通信モジュール36は、例えばIEEE802.11b/gの規格に準拠した方式により、無線LANに接続する機能を有する。また、ローカル通信モジュール37は、所定の通信方式(例えば赤外線通信)により同種のゲーム装置との間で無線通信を行う機能を有する。無線通信モジュール36およびローカル通信モジュール37は、情報処理部31に接続される。情報処理部31は、無線通信モジュール36を用いてインターネットを介して他の機器との間でデータを送受信したり、ローカル通信モジュール37を用いて同種の他のゲーム装置との間でデータを送受信したりすることができる。
【0092】
情報処理部31には、加速度センサ39が接続される。加速度センサ39は、3軸(本実施形態では、xyz軸)方向に沿った直線方向の加速度(直線加速度)の大きさを検出する。加速度センサ39は、例えば下側ハウジング11の内部に設けられる。加速度センサ39は、図1に示されるように、下側ハウジング11の長辺方向をx軸、下側ハウジング11の短辺方向をy軸、下側ハウジング11の内側面(主面)に対して垂直な方向をz軸として、ゲーム装置10の各軸方向へ生じる直線加速度の大きさをそれぞれ検出する。なお、加速度センサ39は、例えば静電容量式の加速度センサとするが、他の方式の加速度センサを用いるようにしてもよい。また、加速度センサ39は1軸または2軸方向を検出する加速度センサであってもよい。情報処理部31は、加速度センサ39が検出した加速度を示すデータ(加速度データ)を受信して、ゲーム装置10の姿勢や動きを算出する。
【0093】
情報処理部31には、角速度センサ40が接続される。角速度センサ40は、ゲーム装置10の3軸(本実施形態では、xyz軸)周りに生じる角速度をそれぞれ検出し、検出した角速度を示すデータ(角速度データ)を情報処理部31へ出力する。角速度センサ40は、例えば下側ハウジング11の内部に設けられる。情報処理部31は、角速度センサ40から出力された角速度データを受信して、ゲーム装置10の姿勢や動きを算出する。
【0094】
情報処理部31には、RTC38および電源回路41が接続される。RTC38は、時間をカウントして情報処理部31に出力する。情報処理部31は、RTC38によって計時された時間に基づき現在時刻を計算する。電源回路41は、ゲーム装置10が有する電
源(下側ハウジング11に収納される上記充電式電池)からの電力を制御し、ゲーム装置10の各部品に電力を供給する。
【0095】
情報処理部31には、I/F回路42が接続される。I/F回路42には、マイク43,スピーカ44,およびタッチパネル13が接続される。具体的には、I/F回路42には、図示しないアンプを介してスピーカ44が接続される。マイク43は、ユーザの音声を検知して音声信号をI/F回路42に出力する。アンプは、I/F回路42からの音声信号を増幅し、音声をスピーカ44から出力させる。I/F回路42は、マイク43およびスピーカ44(アンプ)の制御を行う音声制御回路と、タッチパネル13の制御を行うタッチパネル制御回路とを含む。音声制御回路は、音声信号に対するA/D変換およびD/A変換を行ったり、音声信号を所定の形式の音声データに変換したりする。タッチパネル制御回路は、タッチパネル13からの信号に基づいて所定の形式のタッチ位置データを生成して情報処理部31に出力する。タッチ位置データは、タッチパネル13の入力面において入力が行われた位置(タッチ位置)の座標を示す。なお、タッチパネル制御回路は、タッチパネル13からの信号の読み込み、およびタッチ位置データの生成を所定時間に1回の割合で行う。情報処理部31は、タッチ位置データを取得することにより、タッチパネル13に対して入力が行われたタッチ位置を知ることができる。
【0096】
操作ボタン14は、上記各操作ボタン14A〜14Lからなり、情報処理部31に接続される。操作ボタン14から情報処理部31へは、各操作ボタン14A〜14Iに対する入力状況(押下されたか否か)を示す操作データが出力される。情報処理部31は、操作ボタン14から操作データを取得することによって、操作ボタン14に対する入力に応じた処理を実行する。
【0097】
下側LCD12および上側LCD22は、情報処理部31に接続される。下側LCD12および上側LCD22は、情報処理部31(GPU312)の指示にしたがって画像を表示する。第1実施形態では、情報処理部31は、時計オブジェクト及び楽曲ファイルの再生を制御する各種アイコンを下側LCD12に表示させる。
【0098】
情報処理部31は、上側LCD22のLCDコントローラ(図示せず)と接続され、当該LCDコントローラに対して視差バリアのON/OFFを制御する。上側LCD22の視差バリアがONになっている場合、情報処理部31のVRAM313に格納された(外側撮像部23で撮像された)右目用画像と左目用画像とが、上側LCD22に出力される。より具体的には、LCDコントローラは、右目用画像について縦方向に1ライン分の画素データを読み出す処理と、左目用画像について縦方向に1ライン分の画素データを読み出す処理とを交互に繰り返すことによって、VRAM313から右目用画像と左目用画像とを読み出す。これにより、右目用画像および左目用画像が、画素を縦に1ライン毎に並んだ短冊状画像に分割され、分割された右目用画像の短冊状画像と左目用画像の短冊状画像とが交互に配置された画像が、上側LCD22の画面に表示される。そして、上側LCD22の視差バリアを介して当該画像がユーザに視認されることによって、ユーザの右目に右目用画像が、ユーザの左目に左目用画像が視認される。以上により、上側LCD22の画面には立体視可能な画像が表示される。
【0099】
外側撮像部23および内側撮像部24は、情報処理部31に接続される。外側撮像部23および内側撮像部24は、情報処理部31の指示にしたがって画像を撮像し、撮像した画像データを情報処理部31に出力する。
【0100】
3D調整スイッチ25は、情報処理部31に接続される。3D調整スイッチ25は、スライダの位置に応じた電気信号を情報処理部31に送信する。
【0101】
3Dインジケータ26は、情報処理部31に接続される。情報処理部31は、3Dインジケータ26の点灯を制御する。例えば、情報処理部31は、上側LCD22が立体表示モードである場合、3Dインジケータ26を点灯させる。
【0102】
(時計オブジェクトの表示例)
図5は、時計オブジェクトの第1の表示形態を含むゲーム装置10の表示装置に表示される画面SC11の例を示す図である。図5に示される画面SC11は、例えば、ゲーム装置10の下側LCD12に表示される画面である。画面SC11には、時計オブジェクトCK1,操作アイコンB1,B2,B3,B4,及び再生速度表示バーBR10が含まれる。第1実施形態では、時計オブジェクトCK1は、円形のアナログ式時計の形態をしており、文字盤CK14上に、時分秒という時の要素のうち時を示す時針(短針)CK11,分を示す分針(長針)CK12,及び秒を示す秒針CK13を有している。時計オブジェクトCK1は時刻や時間帯を示すためのオブジェクトであり、当該時計オブジェクトCK1上で時針CK11が1周すると12時間の時間長を示し、分針が1周すると1時間(60分)の時間長を示す。また、時計オブジェクトCK1は、時針CK11が指し示す数字をHとすると、H時00分から(H+1)時00分までの時間帯を示す。なお、第1実施形態では、ゲーム装置10が楽曲を再生することを想定するため、単に「楽曲」と称する場合には、該楽曲の音声ファイル(楽曲ファイル)を指す。
【0103】
図5に示される例は、時計オブジェクトの第1の表示形態であり、再生リスト表示領域510が時計オブジェクトCK1上に表示されている。時計オブジェクトの第1の表示形態とは、ユーザによって再生が指定された再生リストの再生時間長及び再生残り時間長が1時間より大きく、時計オブジェクトのスケールが時針1周分の時間長(12時間)である場合の時計オブジェクトの表示形態である。再生リスト表示領域510は、時計オブジェクトCK1と同じ長さの半径と、再生リストの再生時間長に応じた中心角とを有する扇形の形状(物理的範囲)をしている。該中心角は、時計オブジェクトCK1の時針CK11の1周で示される時間長(12時間)に対する再生リストの再生時間長の比率に360度を乗じた角度である。例えば、再生リストの再生時間長が3時間である場合には、再生リスト表示領域510の中心角は、90度(=3時間/12時間×360度)である。
【0104】
また、再生リスト表示領域510は、他の領域とは異なる背景の識別表示形態を有している。例えば、時計オブジェクトの第1の表示形態において、再生リスト表示領域510は赤色で表示され、他の領域は白色で表示される(図5においては、便宜上、再生リスト領域510は赤色ではなく黒色で、他の領域は白色で表示されている)。
【0105】
再生リスト表示領域510は、再生開始を示す扇形の一端が再生リストの再生開始時刻での時針CK11の位置と対応するように、かつ、再生終了を示す扇形の一端が再生リストの再生終了予定時刻での時針CK11の位置と対応するように配置される。また、時針CK11は、再生リスト表示領域510内では、表示色が反転して表示される(図5では
、白抜きで表示されている)。時計オブジェクトCK1では、上述のように再生リスト表
示領域510が配置されているので、時針CK11は現在時刻の時分秒のうち「時」を示すとともに、再生リストの再生開始時刻から現在時刻までの経過時間を1時間単位で示している。このため、時計オブジェクトCK1の時針CK11の位置によって、例えば、再生開始時刻からどのくらいの時間が経過しているか、及び、再生終了予定時刻まで残り時間がどのくらいか、をおおよそ示すことができる。
【0106】
また、時計オブジェクトCK1の下方には楽曲再生を制御する操作アイコンB1−B4及び再生速度を制御可能な再生速度表示バーBR10が配置されている。操作アイコンB1−B4及び再生速度表示バーBR10は、ゲーム装置10の下側LCD12に表示され、下側LCD12にはタッチパネル13が備わっているので、タッチペン28等で接触さ
れることによって、各操作アイコンB1−B4及び再生速度表示バーBR10に対応する処理が実行される。また、操作アイコンB1−B4は、ゲーム装置10に備えられた操作ボタン14の操作によって選択されることによって、各操作アイコンB1−B4に対応する処理が実行される。
【0107】
操作アイコンB1−B3のうち中央に配置される操作アイコンB1は、再生及び一時停止を指示するためのアイコンである。楽曲再生中には、操作アイコンB1には一時停止を示すマークが表示される。楽曲再生中に操作アイコンB1が押下(接触)された場合には、楽曲再生が一時停止し、操作アイコンB1に表示されるマークが再生を示すマークに切り替わる(図5には示さず)。また、操作アイコンB1が押下され、楽曲再生が一時停止されると、再生リスト表示領域は時計オブジェクトから消去される。例えば、下側LCD12の画面更新間隔の時間単位を1フレーム(例えば、60秒分の1)とすると、再生リスト表示領域は12フレームかけて時針の位置に収縮するようにして消去される。
【0108】
一時停止中に、再生を示すマークが表示されている操作アイコンB1が押下されると、楽曲再生が一時停止した時点から再び開始され、操作アイコンB1に表示されるマークも再び一時停止を示すマークに切り替わる。この場合、一時停止時に消去された再生リスト表示領域が復活し、再度表示される。このときの再生リスト表示領域は、再生開始を示す扇形の一端の位置は再生リストの再生開始時刻における時針の位置であり、再生終了を示す扇形の一端の位置は、一時停止状態から再生開始された後の再生リストの再生終了予定時刻における時針の位置である。また、再生リスト表示領域には、一時停止の状態の継続時間帯も含まれる。
【0109】
操作アイコンB1−B3のうち向かって左側に配置される操作アイコンB2は、巻戻しを指示するためのアイコンである。操作アイコンB2の押下された回数に応じて、遡る楽曲数が決定される。例えば、操作アイコンB2が1度押下された場合には、再生中の楽曲の先頭から再生が開始される。例えば、操作アイコンB2が3度押下された場合には、2曲前に再生された楽曲の再生が開始される。操作アイコンB1−B3のうち向かって右側に配置される操作アイコンB3は、早送りを指示するためのアイコンである。操作アイコンB3の押下された回数に応じて、スキップする楽曲数が決定する。例えば、操作アイコンB3が3回押下された場合には、再生中の楽曲を含めて3曲の再生がスキップされて、再生中の楽曲の3曲あとの楽曲の再生が開始される。
【0110】
操作アイコンB4は、ユーザ指定の2点間の繰り返し再生を指示するためのアイコンである。操作アイコンB4が押下された場合については、後述の図7において詳細に説明する。
【0111】
再生速度表示バーBR10は、再生速度を表示および指定するためのアイコンである。再生速度表示バーBR10は、ポインタS1を備え、ポインタS1の位置によって再生速度が示される。例えば、再生速度が4分の1倍速から4倍速まで設定可能な場合には、再生速度表示バーBR10は、中央が1倍速を示し、一番右側が最速の4倍速、一番左側が最遅の4分の1倍速を示す。ユーザは、タッチパネル13上において、所望の速度を示す位置にポインタS1をタッチペン28で移動させることによって、所望の再生速度を設定することができる。なお。図5においては、ポインタS1は、再生速度表示バーBR10の中央に配されており、再生リストの楽曲は1倍速で再生されていることが示される。
【0112】
操作アイコンB1−B4及び再生速度表示バーBR10の操作に応じて、時計オブジェクトCK1における再生リスト表示領域510の物理的範囲(扇形の中心角)も変更する。例えば、操作アイコンB1−B4及び再生速度表示バーBR10の操作に応じて、再生リスト表示領域510における再生リストの再生終了を示す扇形の一端の位置が変更し、
それに伴い、再生リスト表示領域510の物理的範囲(扇形の中心角)が伸縮する。
【0113】
図6は、時計オブジェクトの第2の表示形態を含むゲーム装置10の表示装置に表示される画面SC12の例を示す図である。図6に示される画面SC12は、例えば、画面SC11と同じく、ゲーム装置10の下側LCD12に表示される画面であり、画面SC12には、時計オブジェクトCK1,操作アイコンB1,B2,B3,B4,及び再生速度表示バーBR10が含まれる。時計オブジェクトの第2の表示形態は、再生リストの再生時間長及び再生残り時間長が1時間以下であり、時計オブジェクトのスケールが分針1周分の時間長(1時間)である場合の時計オブジェクトの表示形態である。再生リスト表示領域511は、時計オブジェクトCK1と同じ長さの半径と、再生リストの再生時間長(1時間以下)に応じた中心角とを有する扇形の形状をしている。該中心角は、時計オブジェクトCK1の分針CK12の1周で示される時間長(1時間)に対する再生リストの再生時間長の比率に360度を乗じた角度である。例えば、再生リストの再生時間長が20分である場合には、再生リスト表示領域511の中心角は、120度(=20分/60分×360度)である。
【0114】
また、再生リスト表示領域511は、時計オブジェクトの第1の表示形態における再生リスト表示領域510と同様に、時計オブジェクトCK1上における他の領域とは異なる背景の識別表示形態を有している。また、第2の表示形態における再生リスト表示領域511は、第1の表示形態における再生リスト表示領域とは異なる表示形態を有している。例えば、時計オブジェクトの第2の表示形態において、再生リスト表示領域511は、青色で表示され、他の領域は白色で表示される(図6においては、便宜上、再生リスト領域511は青色ではなくハッチングで、他の領域は白色で表示されている)。
【0115】
再生リスト表示領域511は、再生開始を示す扇形の一端が再生リストの再生開始時刻での分針CK12の位置と対応するように、かつ、再生終了を示す扇形の一端が再生リストの再生終了予定時刻での分針CK12の位置と対応するように配置される。また、分針CK12は、再生リスト表示領域511内では、表示色が反転して表示される(図6では、白抜きで表示されている)。時計オブジェクトCK1では、上述のように再生リスト表示領域511が配置されているので、分針CK12は現在時刻の時分秒のうち「分」を示すとともに再生リストの再生開始時刻から現在時刻までの経過時間を1分単位で示している。このため、時計オブジェクトCK1の分針CK12の位置によって、例えば、再生開始時刻からどのくらいの時間が経過しているか、及び、再生終了予定時刻まで残り時間がどのくらいか、をおおよそ示すことができる。
【0116】
操作アイコンB1−B4及び再生速度表示バーBR10の操作に応じて、時計オブジェクトCK1における再生リスト表示領域511の物理的範囲(扇形の中心角)も変更する。例えば、再生リスト表示領域511における再生リストの再生終了を示す扇形の一端の位置が変更し、それに伴い、再生リスト表示領域511の物理的範囲(扇形の中心角)が伸縮する。
【0117】
また、以降、時計オブジェクトのスケールを決定する針のことを、基準針と称する。すなわち、時計オブジェクトの第1の表示形態においては、時針が基準針となるし、第2の表示形態においては、分針が基準針となる。また、第1実施形態では説明されないが、時計オブジェクトのスケールが、秒針1周分の時間長である場合には、秒針が基準針となる。
【0118】
第1実施形態では、操作アイコンB1−B4及び再生速度表示バーBR10の操作に応じて、時計オブジェクトCK1の表示形態が変化する場合がある。例えば、操作アイコンB1−B4及び再生速度表示バーBR10の操作に応じて、再生リストの再生残り時間が
1時間未満から1時間以上に変更になる場合には、時計オブジェクトCK1の表示形態が第2の表示形態(図6)から第1の表示形態(図5)に切り替わる。また、例えば、操作アイコンB1−B4及び再生速度表示バーBR10の操作に応じて、再生リストの再生残り時間が1時間以上から1時間未満に変更になる場合には、時計オブジェクトCK1の表示形態が第1の表示形態(図5)から第2の表示形態(図6)に切り替わる。
【0119】
さらに、第1実施形態では、操作アイコンB1−B4及び再生速度表示バーBR10を操作せず、再生時間長が1時間より長い再生リストを再生しているだけの場合でも、時間経過に伴い再生残り時間が1時間以下になると、時計オブジェクトCK1の表示形態が第1の表示形態(図5)から第2の表示形態(図6)に切り替わる。
【0120】
図7は、操作アイコンB4が押下された場合の時計オブジェクトの例を示す図である。操作アイコンB4は、ユーザ指定の2点間のリピート再生又は解除を指示するためのアイコンである。ユーザ指定の2点間の始点は「A」で示され、終点は「B」で示される。したがって、以降、ユーザ指定の2点間は、A−B間と称される。なお、図7では、図6において説明された画面SC12(時計オブジェクトCK1の第2の表示形態)が表示されているが、これに限られず、図5に示されるような時計オブジェクトの第1の表示形態においても、A−B間の繰り返し再生を指定することができる。
【0121】
ユーザによって操作アイコンB4が押下されると、時計オブジェクトCK1の外周付近に、A−B間の始点を指定するためのAアイコン520が表示される。Aアイコン520は、時計オブジェクトCK1の半径を示す直線上に位置し、該直線とともに時計オブジェクトCK1の外周上を移動する。ユーザがタッチペン28を用いてタッチパネル13上でAアイコン520を移動させ、時計オブジェクトCK1上の再生リスト表示領域511付近の外周上にAアイコン520を配すると、A−B間の始点が決定される。
【0122】
A−B間の始点が決定されると、次に、時計オブジェクトCK1の外周付近に、A−B間の終点を指定するためのBアイコン530が表示される。Bアイコン530も、Aアイコン520と同様に、時計オブジェクトCK1の半径を示す直線上に位置し、該直線とともに時計オブジェクトCK1の外周上を移動する。ユーザがタッチペン28を用いてタッチパネル13上でBアイコン530を移動させ、再生リスト表示領域511内のAアイコン520よりも再生終了予定時刻側にBアイコン530を配すると、A−B間の終点が決定される。図7では、Aアイコン520とBアイコン530が配され、A−B間が決定した時点の時計オブジェクトの例が示される。以降、A−B間に相当する再生リストに含まれる部分が繰り返し再生される。
【0123】
図8は、A−B間を繰り返し再生中の時計オブジェクトの例を示す図である。図8は、図7から時間が経過し、A−B間の再生が2回目になった際の時計オブジェクトCK1を示す。A−B間の繰り返し再生の2回目以降は、A−B間に相当する再生リストの部分の繰り返し再生が行われ、再生位置Bから再生位置Aに戻る度に、再生リスト表示領域511の領域がA−B間に相当する時間長の分だけ拡張する。したがって、図8に示される例から、さらに時間が経過し、A−B間の繰り返し再生が3回目に突入すると、再生リスト表示領域511は図8の状態からさらにA−B間に相当する時間長の分だけ拡張する。
【0124】
なお、図7および図8で示される状態で、再度操作アイコンB4が押下されると、A−B間のリピート再生が解除される。A−B間のリピート再生が解除されると、時計オブジェクトからAアイコン520及びBアイコン530が消去され、例えば、図7又は図8の状態から図6の状態に戻る。但し、再生リスト表示領域の範囲は、図6に示される再生リスト表示領域511とは異なり、例えば、図8に示された状態で、A−B間のリピート再生が解除された場合には、図8の再生リスト表示領域511に、再生位置Bから再生リス
トの再生終了位置までの部分の時間長に相当する分だけ拡張する。
【0125】
(メインメモリマップの例)
図9は、メインメモリ32のプログラム記憶領域に記憶されるプログラムの例を示す図である。ゲーム装置10のメインメモリ32は、ワーク領域に、プログラム記憶領域70とデータ記憶領域72とを含む。プログラム記憶領域70には、表示プログラム60Aと、各種アプリケーションプログラム(図示せず)とが記憶される。表示プログラム60Aは、時刻制御プログラム603,オブジェクト表示設定プログラム604,操作入力判定プログラム605,及び楽曲再生制御プログラム606を有する。これらのプログラムは、ゲーム装置10の情報処理部31によって実行される。
【0126】
表示プログラム60Aは、図5から図8において説明されたような時計オブジェクトを、楽曲の再生に応じて、ゲーム装置10の下側LCD12に表示するためのプログラムである。表示プログラム60Aの実行を通じて、情報処理部31は、時刻制御プログラム603,オブジェクト表示設定プログラム604,操作入力判定プログラム605,及び楽曲再生制御プログラム606の起動及び停止を制御し、所定の処理を実行する。
【0127】
時刻制御プログラム603は、時刻の管理を行うためのプログラムである。時刻制御プログラム603の実行を通じて、情報処理部31は、RTC38によって計時された時間に基づき現在時刻を計算する。現在時刻は時計オブジェクトの表示に用いられる。
【0128】
オブジェクト表示設定プログラム604は、時計オブジェクトの表示設定を行うためのプログラムである。オブジェクト表示設定プログラム604の実行を通じて、情報処理部31は、例えば、時刻制御プログラム603の実行を通じて得た現在時刻に応じて、時計オブジェクトの時針,分針,及び秒針の表示を設定する。
【0129】
また、オブジェクト表示設定プログラム604の実行を通じて、情報処理部31は、再生リストの再生時間長又は再生残り時間長に応じて、時計オブジェクトの表示形態(第1の表示形態又は第2の表示形態)を決定し、再生リスト表示領域の物理的範囲(扇形の中心角)を決定する。例えば、再生リストの再生時間長が20分であれば、再生リスト表示領域の扇形の中心角は、120度となる。
【0130】
また、オブジェクト表示設定プログラム604の実行を通じて、情報処理部31は、例えば、楽曲再生中の再生速度の変更操作,再生楽曲のスキップ操作,及び再生楽曲の巻戻し操作に応じて、時計オブジェクトの表示の再設定を行う。時計オブジェクトの表示の再設定は、例えば、再生速度の変更に応じて再生リスト表示領域の物理的範囲を伸縮(扇形の中心角を変更)することである。
【0131】
操作入力判定プログラム605は、操作ボタン14及び下側LCD12に表示される操作アイコンの操作入力の内容を判定するためのプログラムである。操作入力判定プログラム605の実行を通じて、情報処理部31は、操作ボタン14からの操作データ及びタッチパネル13からのタッチ位置データを解析し、操作入力の内容を判定する。例えば、ユーザによって図5に示される操作アイコンB1が押下された場合には、情報処理装置31は、操作入力判定プログラム605の実行を通じて、操作アイコンB1が押下されたことを判定し、操作アイコンB1に対応付けられている楽曲再生の一時停止という操作入力の内容を判定する。
【0132】
楽曲再生制御プログラム606は、楽曲再生に係る処理を実行するためのプログラムである。楽曲再生に係る処理には、例えば、楽曲の再生,再生楽曲の決定,楽曲の再生速度の決定,再生リストの再生開始時刻の決定,再生リストの再生終了予定時刻の算出,再生
開始時刻からの経過時間長の計測,再生終了予定時刻までの残り時間長の算出等がある。
【0133】
楽曲再生制御プログラム606の実行を通じて、情報処理部31は、再生リストの順番で再生リストに含まれる楽曲ファイル群の再生を行う。例えば、オーディオソースとして、データ保存用外部メモリ46が選択されている場合には、情報処理部31は、データ保存用外部メモリ46から再生リストの順番にしたがって楽曲ファイルを読み出して、音声信号をI/F回路42に出力する。音声信号は音声に変換されてスピーカ44から出力される。
【0134】
また、楽曲再生制御プログラム606の実行を通じて、情報処理部31は、再生リストの再生時間帯を決定する。具体的には、情報処理部31は、楽曲ファイル群の再生開始時刻を決定し、再生開始時刻に楽曲ファイル群の合計再生時間長(第1実施形態では指定時間長)を加算して、再生終了予定時刻を求め、楽曲ファイル群の再生時間帯を決定する。再生開始時刻は、例えば、再生の操作入力を受けた時点の現在時刻でもよいし、再生の操作入力を受けた時刻に、予め設定された所定時間長が加算された時刻が設定されてもよい。予め設定された所定時間長は、例えば、指定された再生リストを読出し、再生が開始されるまでに要すると予測される時間長である。
【0135】
また、楽曲再生制御プログラム606の実行を通じて、情報処理部31は、再生リストの再生開始時刻からの経過時間長を計測するとともに、再生終了予定時刻までの残り時間、すなわち、再生残り時間長を算出する。例えば、再生残り時間長は、現在時刻から再生終了予定時刻までの時間長を求めることで取得されてもよいし、再生リストの合計再生時間長から再生開始時刻からの経過時間長を減算することで取得されてもよい。
【0136】
図10は、メインメモリ32のデータ記憶領域72に記憶される情報の一部の一例を示す図である。メインメモリ32のデータ記憶領域72には、時計オブジェクトデータ721,配色パレットデータ722,及び操作ボタンデータ723が、予め記憶されている。また、メインメモリ32のデータ記憶領域72には、再生リスト725,再生リストに含まれる楽曲数726,再生開始時刻729,及び再生終了予定時刻730が、表示プログラム60Aの実行を通じて記憶される。ただし、これに限られず、表示プログラム60Aがゲーム装置10に内蔵されていない場合には、時計オブジェクトデータ721,配色パレットデータ722,及び操作ボタンデータ723は、表示プログラム60Aのインストール時にデータ記憶領域72に記憶される。
【0137】
時計オブジェクトデータ721は、所定の時間帯を表示可能なオブジェクトであり、例えば、アナログ時計の文字盤を表わすオブジェクトである。なお、第1実施形態では、同じ時計オブジェクトを用いて、12時間スケールの第1の表示形態と1時間スケールの第2の表示形態と表示する。配色パレットデータ722は、楽曲ファイル表示領域に配される表示色のデータである。操作ボタンデータ723は、表示プログラム60Aの実行によって各操作ボタン14に割り当てられる操作内容、及び、時計オブジェクトとともに表示される各操作アイコンの画像データ及び各操作アイコンに割り当てられる操作内容である。
【0138】
再生リスト725は、ユーザによって指定され、オーディオソースから読み出された再生リストである。再生リスト725には、再生リスト725に含まれる楽曲のファイル名等の識別情報と、再生順番とが記録されている。また、再生リスト725には、再生リスト725に含まれる各楽曲の再生時間長も記録されている。
【0139】
再生開始時刻729及び再生終了予定時刻730は、表示プログラム60Aの実行を通じて決定された際にデータ記憶領域72に格納される。
【0140】
(表示プログラムの処理フローの例)
図11は、表示プログラム60Aの処理フローの概要の一例を示す図である。表示プログラム60Aは、大別すると、時計表示設定処理(OP200),楽曲再生処理(OP300),及び表示切替処理(OP400)を含む。表示プログラム60Aは、例えば、ユーザによって再生リストの再生指示が入力されると開始される。なお、再生リストの指定の入力方法は、例えば、ゲーム装置10の上側LCD22又は下側LCD12に表示される複数の選択肢の中から、複数の選択肢の選択状態(フォーカス状態ともいう)を移動させる十字ボタン14Aと選択状態を決定するボタン14Bとによって、選択させる方法でもよい。また、下側LCD12に表示されるプルダウンメニューやキーボードに対する操作をタッチパネル13で検出することによって再生する再生リストを選択させる方法でもよい。
【0141】
OP200における時計表示設定処理では、情報処理部31は、再生リストの合計再生時間長に応じて時計オブジェクトのスケールを決定し、再生リスト表示領域の表示形態を決定し、時計オブジェクトに配置して、時計オブジェクトの表示設定を行う。時計表示設定処理が終了すると、楽曲再生処理が開始される。
【0142】
OP300における楽曲再生処理では、情報処理部31は、再生リストの再生を行うとともに、時計オブジェクトを、例えば、下側LCD12に表示する。また、OP300における楽曲再生処理では、情報処理部31は、楽曲再生中に再生リストの再生に対する操作を受け付けると、該操作に応じた処理を行う。
【0143】
OP400における表示切替処理では、情報処理部31は、再生リストの再生残り時間が1時間を切ると、時計オブジェクトの表示形態を第1の表示形態から第2の表示形態へと切り替える。すなわち、時計オブジェクトのスケールを、時針1周分の時間長(12時間)から分針1周分の時間長(1時間)へと切り替える。再生リストに含まれる楽曲の再生が終了すると、表示プログラム60Aの処理は終了する。
【0144】
図12は、図11に示される時計表示設定処理(OP200)の詳細な処理のフローチャートの例である。図12に示されるフローは、ユーザによって再生リストの再生指示が入力されると、開始される。
【0145】
OP281において、情報処理部31は、ユーザによって指定された再生リストを、オーディオソースから読み出し、データ記憶領域72の再生リスト725として格納する。情報処理部31は、再生リストの再生開始時刻と再生終了予定時刻とを取得する。例えば、再生リストの再生開始時刻は、現在時刻が設定される。再生リストの再生開始時刻をTstartとし、再生リストの楽曲ファイル群の再生終了予定時刻をTendとし、ユーザによって指定された再生リストの再生時間長をSNとすると、再生リストの楽曲ファイ
ル群の再生終了予定時刻Tendは、再生開始時刻Tstart+再生時間長SNによっ
て求められる。
【0146】
OP282において、情報処理部31は、再生リストの再生時間長は1時間を超えるか否かを判定する。再生リストの再生時間長が1時間を超える場合には(OP282:Yes)、処理がOP283に進む。再生リストの再生時間長が1時間を超えない場合には(OP282:No)、処理がOP285に進む。
【0147】
OP283において、情報処理部31は、再生リストの再生時間長が1時間を超えているので、時計オブジェクトの表示形態を第1の表示形態、すなわち、時計オブジェクトのスケールを時針1周分(12時間)に設定する。
【0148】
OP284において、情報処理部31は、再生リスト表示領域の範囲を決定する。具体的には、情報処理部31は、再生リスト表示領域の中心角を、再生リストの再生時間長と時計オブジェクトのスケール(12時間)との比率から決定する。また、再生リストの再生時間長が1時間を超えているので、情報処理部31は、再生リスト表示領域の表示色を、例えば、赤色に決定する。また、情報処理部31は、再生リスト表示領域の再生開始を示す扇形の一端の位置を再生リストの再生開始時刻において時針(基準針)が示す位置に決定する。また、情報処理部31は、再生リスト表示領域の再生終了を示す扇形の一端の位置を再生リストの再生終了予定時刻において時針(基準針)が示す位置に決定する。その後処理がOP287に進む。
【0149】
OP285において、情報処理部31は、再生リストの再生時間長が1時間を超えていないので、時計オブジェクトの表示形態を第2の表示形態、すなわち、時計オブジェクトのスケールを分針1周分(1時間)に設定する。
【0150】
OP286において、情報処理部31は、再生リスト表示領域の範囲を決定する。具体的には、情報処理部31は、再生リスト表示領域の中心角を、再生リストの再生時間長と時計オブジェクトのスケール(1時間)との比率から決定する。また、再生リストの再生時間長が1時間を超えていないので、情報処理部31は、再生リスト表示領域の表示色を、例えば、青色に決定する。また、情報処理部31は、再生リスト表示領域の再生開始を示す扇形の一端の位置を再生リストの再生開始時刻において分針(基準針)が示す位置に決定する。また、情報処理部31は、再生リスト表示領域の再生終了を示す扇形の一端の位置を再生リストの再生終了予定時刻において分針(基準針)が示す位置に決定する。その後処理がOP287に進む。
【0151】
OP287では、情報処理部31は、OP284又はOP286において決定された時計オブジェクト内の位置に再生リスト表示領域を設定する。時計オブジェクトに表示設定が終了すると、図12に示されるフローが終了し、再生リストの楽曲ファイル群の再生が開始されるとともに、設定された時計オブジェクトが下側LCD12に表示される。その後、図13Aに示されるフローが開始される。
【0152】
図12に示されるフローにおいて、OP281−OP287は、情報処理部31によるオブジェクト表示設定プログラム604の実行によって実現される。また、OP281における再生開始時刻の決定及び再生終了予定時刻の算出は、情報処理部31による楽曲再生制御プログラム606の実行によって実現される。
【0153】
図13A,図13B,図13C,及び図13Dは、楽曲再生処理(OP300)の詳細を示すフローチャートの例である。図13A−図13Dに示されるフローは、再生リストに含まれる楽曲の再生が開始されると開始され、再生リストに含まれる楽曲の再生が終了するまで繰り返し実行される。図13Aに示されるフローは、再生リストの楽曲再生中に、ゲーム装置10が、再生速度の変更の操作入力を受けた場合の処理のフローチャートの例である。再生速度の変更の操作は、例えば、図5等に示される再生速度表示バーBR10のポインタS1の位置が変更されることによって行われる。
【0154】
OP371では、情報処理部31は、操作入力を受け付けたか否かを判定する。操作入力は、タッチパネル13を通じた下側LCD12上の時計オブジェクト,操作アイコンB1−B4,及び再生速度表示バーBR10への操作、または、操作ボタン14等への操作によって行われる。操作入力を受け付けた場合には(OP371:Yes)、情報処理部31は、操作入力の内容を解析し、処理がOP372に進む。操作入力がない場合には(OP371:No)、図13A−図13Dに示されるフローが終了し、楽曲再生中はOP
371から再度処理が開始される。
【0155】
OP372では、情報処理部31は、操作入力が再生速度の変更であるか否かを判定する。操作入力が再生速度の変更である場合には(OP372:Yes)、処理がOP37
3に進む。操作入力が再生速度の変更でない場合には(OP372:No)、処理が図13BのOP381に進む。
【0156】
OP373では、情報処理部31は、再生中の楽曲の未再生部分の、再生速度の変更に応じて変更となる再生時間長を取得する。OP374では、情報処理部31は、再生リストの未再生楽曲の、再生速度の変更に応じて変更される再生時間長を取得する。
【0157】
OP375では、情報処理部31は、再生速度の変更に応じて再生終了予定時刻と再生残り時間長とを更新する。再生残り時間長は、OP373において取得した再生中の楽曲の未再生部分の再生時間長と、OP374において取得した未再生楽曲の再生時間長と加算することによって更新される。再生終了予定時刻は、再生速度の変更の操作入力を受けた時点の時刻から更新後の再生残り時間長だけ進んだ時刻で更新される。情報処理部31は、更新後の再生終了予定時刻で、データ記憶領域72の再生終了予定時刻730を上書きする。
【0158】
OP376では、情報処理部31は、再生中の楽曲の未再生部分及び未再生の楽曲によって占められる再生リスト表示領域の部分の物理的範囲(現在時刻から再生終了予定時刻までの物理的範囲(中心角))を、再生リストの再生残り時間長に応じて変更する。OP376における時計オブジェクトの再表示設定の処理については、後述の図14A及び図14Bにおいて説明する。
【0159】
OP376における時計オブジェクトの再表示設定の処理が終了すると、図13Aに示されるフローが終了し、下側LCD12に表示される時計オブジェクトの表示が、OP376において再設定されたように変わる。その後、楽曲再生中は、OP371から処理が繰り返し実行される。
【0160】
図13Bは、楽曲再生中に、ゲーム装置10が、次の楽曲の再生を指示するスキップ操作、又は、再生済みの楽曲に遡って再生を指示する操作(巻き戻し操作)の入力を受け付けた場合の処理のフローチャートの例である。スキップ操作は、例えば、図5等に示される操作アイコンB3の押下によって行われる。巻戻し操作は、例えば、図5等に示される操作アイコンB2の押下によって行われる。
【0161】
OP381では、情報処理部31は、操作入力がスキップ操作であるか否かを判定する。操作入力がスキップ操作である場合には(OP381:Yes)、処理がOP382に進む。なお、スキップ操作によって再生順番がスキップされる楽曲は1曲には限られず、複数曲の順番が飛ばされることもある。操作入力がスキップ操作でない場合には(OP381:No)、処理がOP384に進む。
【0162】
OP382では、情報処理部31は、再生終了予定時刻を更新する。具体的には以下の通りである。情報処理部31は、スキップ操作によって再生がスキップされた各楽曲の再生時間長と再生中であった楽曲の未再生部分の再生時間長とを加算し、スキップ操作によって再生が省略された時間長であるスキップ時間長を求める。情報処理部31は、再生終了予定時刻からスキップ時間長だけ遡った時刻で、データ記憶領域72の再生終了予定時刻730を更新する。
【0163】
OP383では、情報処理部31は、再生残り時間長を更新する。具体的には、情報処
理部31は、現在の再生残り時間長からスキップ時間長を差し引いて再生残り時間長を更新する。その後処理がOP387に進む。
【0164】
OP384では、情報処理部31は、操作入力が前の楽曲に遡って再生を指示する巻き戻し操作であるか否かを判定する。操作入力が巻き戻し操作である場合には(OP384:Yes)、処理がOP385に進む。なお、巻き戻し操作によってさかのぼって再生される楽曲は、1曲前の楽曲には限られず、複数曲前の楽曲の再生が指示されることもある。操作入力が巻き戻し操作でない場合には(OP384:No)、処理が図13CのOP391に進む。
【0165】
OP385では、情報処理部31は、再生終了予定時刻を更新する。具体的には以下の通りである。情報処理部31は、巻戻し操作によって遡った各楽曲の再生時間長と再生中であった楽曲の再生済み部分の再生時間長とを加算し、巻戻し操作によって再生が巻き戻された時間長である戻り時間長を求める。情報処理部31は、現在の再生終了予定時刻から戻り時間長だけ進んだ時刻で、データ記憶領域72の再生終了予定時刻730を更新する。
【0166】
OP386では、情報処理部31は、再生残り時間長を更新する。具体的には、情報処理部31は、再生残り時間長に戻り時間長を加算して再生残り時間長を更新する。その後処理がOP387に進む。
【0167】
OP387では、情報処理部31は、再生リスト表示領域の現在時刻から更新前の再生終了予定時刻までの物理的範囲(中心角)を、更新後の再生残り時間長に応じて更新する
。OP387における時計オブジェクトの再表示設定の処理については、後述の図14A及び図14Bにおいて説明する。
【0168】
OP387における時計オブジェクトの再表示設定の処理が終了すると、図13Bに示されるフローが終了し、下側LCD12に表示される時計オブジェクトの表示が、OP387において再設定されたように変わる。その後、楽曲再生中は、図13AのOP371から処理が繰り返し実行される。
【0169】
図13Cは、楽曲再生中に、ゲーム装置10が、一時停止の操作、又は、一時停止中に再生の操作の入力を受け付けた場合の処理のフローチャートの例である。楽曲再生の一時停止の操作は、例えば、楽曲再生中の図5等に示される操作アイコンB1の押下によって行われる。楽曲の再生の操作は、例えば、楽曲の再生の一時停止中に、図5等に示される操作アイコンB1の押下によって行われる。
【0170】
OP391では、情報処理部31は、操作入力が一時停止の操作であるか否かを判定する。操作入力が一時停止の操作である場合には(OP391:Yes)、処理がOP392に進む。操作入力が一時停止の操作でない場合には(OP391:No)、処理がOP394に進む。
【0171】
OP392では、情報処理部31は、現在の再生リストの再生残り時間長を、例えば、メインメモリ32のデータ記憶領域72に保持する。
【0172】
OP393では、情報処理部31は、時計オブジェクト上から再生リスト表示領域を消去する。再生リストの消去の際には、例えば、再生リスト表示領域の両端が基準針の位置に向かって収縮するようにしてもよい。このような再生リストの消去の動作は、例えば、12フレームかけて行われる。1フレームは、下側LCD12に表示される画面の更新間隔を示す時間単位であって、例えば、60分の1秒である。OP393の処理が終了する
と、図13Cに示されるフローが終了し、再生リストの楽曲ファイル群の再生中は、図13AのOP371から処理が開始される。
【0173】
OP394では、情報処理部31は、操作入力が再生の操作であるか否かを判定する。操作入力が再生の操作である場合には(OP394:Yes)、処理がOP395に進む。操作入力が再生の操作でない場合には(OP394:No)、処理が図13DのOP398aに進む。なお、第1実施形態では、再生を指示するための操作アイコンは、楽曲の再生の一時停止中にしか表示されないので(図5参照)、再生の操作は、楽曲の再生の一時停止中にしか検出されない。
【0174】
OP395では、情報処理部31は、OP391において検出された一時停止の操作によって再生が停止した位置から再び再生リストの再生を開始し、データ記憶領域72の再生終了予定時刻730を更新する。具体的には、情報処理部31は、現在時刻にOP392において保持された再生残り時間長を加算して再生終了予定時刻を更新する。
【0175】
OP396では、情報処理部31は、再生リスト表示領域を時計オブジェクトに再度表示する。具体的には、再生リスト表示領域の再生開始を示す扇形の一端の位置は、一時停止前から変更せずに、再生リスト表示領域の再生終了を示す扇形の一端の位置をOP395において更新した再生終了予定時刻において基準針が示す位置に変更する。また、再生リストの再表示の際には、例えば、再生リスト表示領域の両端が基準針の位置から拡張するようにしてもよい。このような再生リストの再表示の動作は、例えば、12フレームかけて行われる。OP396の処理が終了すると、図13Cに示されるフローが終了し、再生リストの再生中は、図13AのOP371から処理が開始される。
【0176】
図13Dは、楽曲再生中に、ゲーム装置10が2点間のリピート再生の操作の入力を受け付けた場合の処理のフローチャートの例である。2点間のリピート再生の操作は、例えば、楽曲再生中の図7等に示される操作アイコンB4の押下、及び、Aアイコン520及びBアイコン530の位置決定によって行われる。
【0177】
OP398aでは、情報処理部31は、操作入力が2点間のリピート再生(A−B間リピート再生)であるか否かを判定する。操作入力がA−B間リピート再生である場合には(OP398a:Yes)、処理がOP398bに進む。操作入力がA−B間リピート再生でない場合には(OP398a:No)、操作入力が楽曲再生中に受け入れられる操作ではないため、図13Dに示される処理が終了する。その後、楽曲再生中は、処理が図13AのOP371から開始される。
【0178】
OP398bでは、情報処理部31は、ユーザによって指定された2点間(A−B間)に含まれる部分の再生が終了したか否かを判定する。A−B間に含まれる部分の再生が終了した場合には(OP398b:Yes)、処理がOP398cに進む。A−B間に含まれる部分の再生が終了していない場合には(OP398b:No)、処理がOP398bに戻り、A−B間に含まれる部分の再生が終了するまでOP398bの処理が繰り返される。
【0179】
OP398cでは、情報処理部31は、リピート解除の操作入力があったか否かを判定する。リピート解除の操作は、例えば、A−B間のリピート再生中に、図8におけるA−B間のリピート再生の指示を行うための操作アイコンB4を押下することによって行われる。リピート解除の操作入力があった場合には(OP398c:Yes)、図13Dに示されるフローが終了する。その後、Bアイコン530以降の再生リストの部分が再生され、楽曲再生中は図13AのOP371から処理が開始される。リピート解除の操作入力がない場合には(OP398c:No)、処理がOP398dに進む。
【0180】
OP398dでは、情報処理部31は、A−B間に含まれる再生リストの部分を繰り返し再生する。OP398eでは、情報処理部31は、A−B間のリピート再生が2回目以降であるので、再生終了予定時刻の更新を行う。具体的には、情報処理部31は、現在の再生終了予定時刻からA−B間の時間長分だけ進んだ時刻で、データ記憶領域72の再生終了予定時刻730を更新する。
【0181】
OP398fでは、情報処理部31は、再生残り時間長を更新する。具体的には、情報処理部31は、現在の再生残り時間長にA−B間の時間長を加算して再生残り時間長を更新する。
【0182】
OP398gでは、情報処理部31は、再生リスト表示領域の現在時刻から更新前の再生終了予定時刻までの物理的範囲(中心角)を、更新後の再生リストの再生残り時間長に応じて変更する。OP398gにおける時計オブジェクトの再表示設定の処理については、後述の図14A及び図14Bにおいて説明する。
【0183】
OP398gにおける時計オブジェクトの再表示設定の処理が終了すると、処理がOP398bに戻り、下側LCD12に表示される時計オブジェクトの表示が、OP398gにおいて再設定されたように変わる。その後、A−B間のリピート再生が解除されるまでは、OP398bからOP398fまでの処理が繰り返し実行される。
【0184】
図13A,図13B,図13C,及び図13Dにおいて、OP372−OP375,OP323,OP381−OP386,OP391−OP392,OP394−OP395,及びOP398a−OP398fは、情報処理部31による楽曲再生制御プログラム606の実行によって実現される処理である。OP376,OP387,OP393,OP396,及びOP398gは、情報処理部31によるオブジェクト表示設定プログラム604の実行によって実現される処理である。また、OP371は、情報処理部31による操作入力判定プログラム605の実行によって実現される処理である。
【0185】
図14A及び図14Bは、図13AのOP376,図13BのOP387,図13DのOP398gにおいて実行される時計オブジェクトの再表示設定処理の詳細のフローチャートの例である。図14A及び図14Bに示されるフローは、情報処理部31によるオブジェクト表示設定プログラム604の実行によって実現される処理である。
【0186】
OP501では、情報処理部31は、基準針は時針であるか否か、すなわち、時計オブジェクトの表示形態は第1の表示形態であるか否かを判定する。時計オブジェクトが第1の表示形態である場合には(OP501:Yes)、処理がOP502に進む。時計オブジェクトが第1の表示形態でない、すなわち、第2の表示形態である場合には(OP501:No)、処理が図14BのOP511に進む。
【0187】
OP502では、情報処理部31は、更新後の再生残り時間長は1時間より大きいか否かを判定する。更新後の再生残り時間長は、例えば、図13AのOP375,図13BのOP383,OP386,又は図13DのOP398fにおいて求められた再生残り時間長である。再生残り時間長が1時間より大きい場合には(OP502:Yes)、処理がOP503に進む。再生残り時間長が1時間以下である場合に(OP502:No)、処理がOP505に進む。
【0188】
OP503では、情報処理部31は、時計オブジェクトが現在第1の表示形態であり(12時間スケール)、且つ、再生残り時間長が1時間より大きいので、時計オブジェクトを第1の表示形態のまま維持し、再生リスト表示領域の終端(再生終了を示す一端)の位
置を変更する。再生リスト表示領域の終端の位置は、図13AのOP375,図13BのOP382,OP385,図13DのOP398eにおいて求められた再生終了予定時刻における基準針(この場合は時針)の位置に設定される。
【0189】
OP504では、情報処理部31は、時計オブジェクトに、OP503で設定した内容で再生リスト表示領域を設定する。その後、時計オブジェクトは、ゲーム装置10の下側LCD12に表示される。このときの表示変更は、例えば、10フレームかけて再生リスト領域が拡張又は収縮するように行われてもよい。
【0190】
OP505では、情報処理部31は、時計オブジェクトが現在第1の表示形態であり(12時間スケール)、且つ、再生残り時間長が1時間以下であるので、時計オブジェクトを第1の表示形態から第2の表示形態(1時間スケール)に切り替える。OP506では、情報処理部31は、第2の表示形態の時計オブジェクトにおける、再生リスト表示領域の物理的範囲(中心角)を決定する。具体的には、情報処理部31は、再生リスト表示領域の再生開始を示す扇形の一端の位置を再生リストの再生開始時刻の基準針(この場合分針)の位置に設定する。また、情報処理部31は、再生リスト表示領域の再生終了を示す一端の位置を、図13AのOP375,図13BのOP382,OP385,図13DのOP398eにおいて求めた再生リストの再生終了予定時刻の基準針(この場合分針)の位置に設定する。その後、時計オブジェクトは、ゲーム装置10の下側LCD12に表示される。このとき、時計オブジェクトの第1の表示形態から第2の表示形態の切り替えは、例えば、第1の表示形態における再生リスト表示領域が10フレームかけてフェードアウトし、その後、第2の表示形態における再生リスト表示領域が再生開始時刻の位置から拡張するように表示することで行われてもよい。
【0191】
図14BのOP511では、図14AのOP502と同じく、情報処理部31は、更新後の再生残り時間長は1時間より大きいか否かを判定する。再生残り時間長が1時間より大きい場合には(OP511:Yes)、処理がOP512に進む。再生残り時間長が1時間以下である場合には(OP511:No)、処理がOP514に進む。
【0192】
OP512では、情報処理部31は、時計オブジェクトが現在第2の表示形態であり(1時間スケール)、且つ、再生残り時間長が1時間より大きいので、時計オブジェクトを第2の表示形態から第1の表示形態(12時間スケール)に切り替えることを決定する。
【0193】
OP513では、情報処理部31は、第1の表示形態の時計オブジェクトにおける、再生リスト表示領域の物理的範囲を決定する。具体的には、情報処理部31は、再生リスト表示領域の再生開始を示す扇形の一端の位置を再生リストの再生開始時刻の基準針(この場合時針)の位置に設定する。また、情報処理部31は、再生リスト表示領域の再生終了を示す扇形の一端の位置を、図13AのOP375,図13BのOP382,OP385,図13DのOP398eにおいて求めた再生リストの再生終了予定時刻の基準針(この場合時針)の位置に設定する。その後、時計オブジェクトは、ゲーム装置10の下側LCD12に表示される。このとき、時計オブジェクトの第2の表示形態から第1の表示形態の切り替えは、例えば、第2の表示形態における再生リスト表示領域が10フレームかけてフェードアウトし、その後、第1の表示形態における再生リスト表示領域が再生開始時刻の位置から拡張するように表示されるようにして行われてもよい。
【0194】
OP514では、情報処理部31は、時計オブジェクトが現在第2の表示形態であり(1時間スケール)、且つ、再生残り時間長が1時間以下であるので、時計オブジェクトを第2の表示形態のまま維持し、再生リスト表示領域の終端(再生終了を示す一端)の位置を変更する。再生リスト表示領域の終端の位置は、図13AのOP375,図13BのOP382,OP385,図13DのOP398eにおいて求められた再生終了予定時刻に
おいて基準針(この場合は分針)の位置に設定される。
【0195】
OP515では、情報処理部31は、時計オブジェクトに、OP514で設定した内容で再生リスト表示領域を設定する。その後、時計オブジェクトは、ゲーム装置10の下側LCD12に表示される。このときの表示変更は、例えば、10フレームかけて再生リスト領域が拡張又は収縮するように行われてもよい。
【0196】
図15は、図11における表示切替処理(OP400)の詳細な処理のフローチャートの例である。図15に示されるフローは、再生リストに含まれる楽曲の再生が開始されると開始される。
【0197】
OP421では、情報処理部31は、基準針が時針であるか否か、すなわち、時計オブジェクトが第1の表示形態(スケール12時間)であるか否かを判定する。時計オブジェクトが第1の表示形態である場合には(OP421:Yes)、処理がOP422に進む。時計オブジェクトが第1の表示形態でない、すなわち、第2の表示形態である場合には(OP421:No)、図15に示される処理が終了し、楽曲再生中は、OP421から処理が開始される。
【0198】
OP422では、情報処理部31は、再生リストの再生残り時間長が1時間であるか否かを判定する。情報処理部31は、再生残り時間長を取得し、再生リストの再生残り時間長が1時間である場合には(OP422:Yes)、処理がOP423に進む。再生リストの再生残り時間長が1時間でない、すなわち、再生残り時間長が1時間より大きい場合には(OP422:No)、情報処理部31は、再生リストの再生残り時間長が1時間になるまでOP422を繰り返す。なお、再生残り時間長は、例えば、現在時刻からデータ記憶領域72の再生終了予定時刻730までの時間長を求めることで取得されてもよい。
【0199】
OP423では、情報処理部31は、再生リストの楽曲ファイル群の再生残り時間長が1時間になったので、時計オブジェクトを第1の表示形態から第2の表示形態に切り替える。すなわち、情報処理部31は、時計オブジェクトのスケールを12時間から1時間に切り替える。時計オブジェクトが第2の表示形態に切り替わると、図15に示されるフローは終了し、楽曲再生中は、OP421から処理が開始される。
【0200】
(第1実施形態の作用効果)
第1実施形態のゲーム装置10では、再生リストの再生時間長が1時間を超える場合と、1時間未満の場合とで、時計オブジェクトの再生リスト表示領域の表示色が異なる。これによって、再生リストの再生時間長が1時間以上か否かをより分かりやすく表示することができる。
【0201】
また、第1実施形態のゲーム装置10では、時計オブジェクトにおいて、再生リスト表示領域の一端が再生リストの再生開始時刻に対応しており、再生リスト表示領域のもう一端が再生リストの再生終了予定時刻に対応している。これによって、現在時刻と、再生リストの再生開始時刻と、再生リストの再生終了時刻との関係を分かりやすく表示することができる。
【0202】
また、第1実施形態のゲーム装置10では、ユーザによる再生リストの再生終了予定時刻が変化するような操作が行われた場合に、該操作に追従して時計オブジェクトの表示形態、特に、再生リスト表示領域の終端の位置が再生終了予定時刻の変更に応じてリアルタイムに変更する。これによって、ユーザの操作によってどのように再生リストの再生時間長が変更されるのかを分かりやすく表示することができる。また、再生リスト表示領域の物理的範囲(中心角)の伸縮がゲーム装置10に対する再生速度の変更等の操作とリンク
して表示されるので、例えば、所望の時刻に再生リストの再生を終了させるための再生速度の調整等が容易となる。
【0203】
<第2実施形態>
第2実施形態では、情報処理装置が、コンピュータプログラムの実行を通じて、複数の再生対象ファイルを含む再生対象ファイル群を再生するとともに、時計オブジェクトを表示する。時計オブジェクトは、現在時刻と、再生対象ファイル群の再生終了予定時刻と、各再生対象ファイルの再生時間帯を示す画像部分(グラフィックオブジェクトともいう)とを含む。この各再生対象ファイルの再生時間帯を示す画像部分は、相互に識別可能な形態で表示される。この再生対象ファイルの再生時間帯を示す画像部分は、時計オブジェクト上の再生対象ファイル群の再生開始時刻と再生終了予定時刻との間の物理的範囲(長さ、角度等)が、時計オブジェクトが表示する所定時間長と各再生対象ファイルの再生時間長との比率に応じて再生順に割り当てられた範囲である。この画像部分は、時計オブジェクト内の領域ともいうことができる。そこで、第2実施形態では、この画像部分を再生対象ファイルの再生時間帯を示す領域と称する。上述のように、ファイルの再生時間帯を示す領域は、時計オブジェクト上で再生対象ファイルごとに相互に識別可能な形態で表示される。このような相互に識別可能な形態の領域の表示を識別表示形態と称する。
【0204】
再生対象ファイルには、例えば、音声ファイル,動画ファイル等の音声データを含むファイルに加え、スライドショーのような形態で再生される場合には音声データを含まない画像ファイルも含まれる。各再生対象ファイルの再生時間長を示す領域(以降、単に再生対象ファイルの領域と称する)の相互に識別可能な識別表示形態には、例えば、再生対象ファイルの領域の画像又は埋め込みパターンが互いに異なる形態や、各再生対象ファイル領域に再生対象ファイル名等の文字列が表示される形態等がある。ここで、再生対象ファイル名等の文字列等に対して、再生対象ファイルに埋め込まれる画像や埋め込みパターンを背景と称する。また、各再生対象ファイルの領域の背景が相互に異なる形態とは、例えば、塗りつぶしの色,図,テクスチャ等が相互に異なる形態である。
【0205】
現在時刻を表示する時計オブジェクト上で各再生対象ファイルの領域が識別表示形態で表示されることによって、情報処理装置のユーザは、現在時刻と再生対象ファイル群に含まれる各再生対象ファイルの関係、及び、各再生対象ファイル間の関係を直感的に確認することができる。例えば、情報処理装置のユーザは、現在再生中の再生対象ファイルが再生対象ファイル群全体において何番目の再生対象ファイルであるのかを直感的に理解することができる。また、例えば、情報処理装置のユーザは、現在再生中の再生対象ファイルの再生残り時間長及び次の再生対象ファイルの再生開始時刻を直感的に確認することができる。また、例えば、情報処理装置のユーザは、再生対象ファイル群の中で再生時間長が他と比較して長い又は短い再生対象ファイルを容易に確認できる。
【0206】
さらに、情報処理装置が時計オブジェクト上に再生対象ファイル群の再生終了予定時刻を表示することによって、ユーザに再生終了時刻を報知することができ、情報処理装置のユーザは、直感的に現在時刻と再生終了予定時刻との関係を理解することができる。
【0207】
さらに、第2実施形態では、情報処理装置は、コンピュータプログラムの実行を通じて、ユーザによる指定時間長の入力を受けた場合に、合計再生時間長が該指定時間長±αの範囲を有する許容時間長となるように再生対象ファイルを複数選択し、再生対象ファイル群とする。情報処理装置は、再生対象ファイル群に含まれる再生対象ファイルの再生順を決定し、合計再生時間長が指定時間長に正確に又は概ね一致するように、最後に再生される再生対象ファイルの再生速度を調整する。指定時間長は、例えば、20分,30分,60分などである。また、例えば、1つの再生対象ファイルの再生時間長が5分と想定され、再生順が最後の再生対象ファイルの再生速度は、0.5倍速から2倍速までと限定され
た場合には、許容時間長は指定時間長±2分30秒に設定されてもよい。
【0208】
また、第2実施形態では、情報処理装置は、コンピュータプログラムの実行を通じて、再生対象ファイル群の再生残り時間長が所定時間長になった際に、時計オブジェクトの表示形態を変更する。時計オブジェクトの表示形態とは、例えば、時計オブジェクトが示す時間帯や時間長である。例えば、所定時間長が1分の場合には、情報処理装置は、再生残り時間長が1分になると、時計オブジェクトのスケールを分針1周分の時間長(1時間)から秒針1周分の時間長(1分)に切り替えることで表示形態を変更する。
【0209】
また、第2実施形態では、情報処理装置は、コンピュータプログラムの実行を通じて、再生速度が変更された場合には、再生速度の変更に応じて、再生中の再生対象ファイルの未再生部分及び未再生の再生対象ファイルに割り当てられる時計オブジェクトの物理的範囲(長さ、角度)を変更する。これによって、再生速度の変更に応じて、再生中に再生対象ファイルの未再生部分及び未再生の再生対象ファイルに割り当てられる物理的範囲を伸縮させることができる。また、情報処理装置は、再生速度の変更に応じて、合計再生時間長が指定時間長と概ね一致するように再生対象ファイル群に含まれる再生対象ファイルの追加又は削除を行う。
【0210】
また、第2実施形態では、情報処理装置は、コンピュータプログラムの実行を通じて、再生対象ファイルのスキップ又は巻戻し操作が行われた場合には、合計再生時間が指定時間長に概ね一致するように、再生対象ファイル群に含まれる再生対象ファイルの追加又は削除を行う。
【0211】
第2実施形態のコンピュータプログラムは、表示装置を備え、または、表示装置と接続する、再生対象ファイルを再生可能な任意の情報処理装置における実行に適用可能である。第1実施形態では、情報処理装置の一例として、折り畳み可能な携帯型のゲーム装置において本発明の表示プログラムが実行される場合について説明される。ただし、本発明の表示プログラムを実行可能な情報処理装置は、携帯型のゲーム装置に限られず、テレビジョンなどの表示装置に接続する家庭用ゲーム装置,汎用のパーソナルコンピュータ,CD(Compact Disc),DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬記録媒体,又はHDD(Hard Disc Drive)等の記憶装置に記録されたメディアファイル(音声データ、動画デー
タ等)を再生可能なメディアプレーヤ(据置型,携帯型を含む),携帯電話端末,携帯情報端末,電子ブックとして使用される情報処理装置等も含む。すなわち、本発明の表示プログラムを実行可能な情報処理装置は、表示装置を備え、又は、表示装置と接続し、メディアファイルを再生する機能を有する装置である。
【0212】
なお、本実施例の各処理をネットワーク化された複数のコンピュータで分散処理してもよいし、サーバで主要な処理を行った後、端末に処理結果を配信し、処理結果を端末で表示するネットワークシステムで実施してもよい。
【0213】
また、第2実施形態では、ゲーム装置が再生対象ファイルとして音声ファイル、特に楽曲ファイルを再生する場合の例が説明される。第2実施形態のゲーム装置は、第1実施形態において説明されたゲーム装置と同様のハードウェア構成を有する。
【0214】
(時計オブジェクトの表示例)
図16は、第2実施形態の時計オブジェクトの第2の表示形態を含むゲーム装置10の表示装置に表示される画面SC1の例を示す図である。図16に示される画面SC1は、例えば、ゲーム装置10の下側LCD12に表示される画面である。画面SC1には、時計オブジェクトCK2,操作アイコンB1−B4,及び再生速度表示バーBR10が含まれる。第2実施形態では、時計オブジェクトCK2は、円形のアナログ式時計の形態をし
ており、文字盤CK24上に、時分秒という時の要素のうち時を示す時針(短針)CK21,分を示す分針(長針)CK22,及び秒を示す秒針CK23を有している。時計オブジェクトCK2は、分針1周で1時間(60分)の時間長を示し、時針が指し示す数字をHとすると、H時00分から(H+1)時00分までの時間帯を示す。
【0215】
図16に示される例は、4曲の楽曲A−Dが再生対象の楽曲ファイル群(再生対象ファイル群)として選択され、それぞれの楽曲に対応する楽曲ファイル表示領域501−504が時計オブジェクトCK2上に表示されている。楽曲ファイル表示領域は、時計オブジェクトCK2と同じ長さの半径と、各楽曲の再生時間長に応じた中心角とを有する扇形の形状(物理的範囲)をしている。該中心角は、時計オブジェクトCK2の分針1周で示される時間長(1時間)に対する楽曲の再生時間長の比率に360度を乗じた角度である。例えば、楽曲Aの再生時間長が5分である場合には、楽曲Aの楽曲ファイル領域501の中心角は、30度(=5分/60分×360度)である。
【0216】
また、各楽曲ファイル表示領域501−504は、互いに異なる背景の識別表示形態を有している。図16では、各楽曲ファイル表示領域501−504の識別表示形態として、各楽曲ファイル表示領域501−504が互いに異なる背景色の背景を有している(図16においては、便宜上、表示色ではなくテクスチャを領域ごとに変えて表示されている)。
【0217】
楽曲ファイル表示領域501−504は、時計オブジェクトCK2上に再生順で互いに接するように配置されている。最初に再生される楽曲Aの楽曲ファイル表示領域501は、時計オブジェクトCK2における楽曲ファイル群の再生開始時刻が示される位置と、楽曲ファイル表示領域501の他の楽曲ファイル表示領域とは接していない方の半径とが対応して配置される。また、最後に再生される楽曲Dの楽曲ファイル表示領域504は、時計オブジェクトCK1における楽曲ファイル群の再生終了予定時刻が示される位置と、楽曲ファイル表示領域504の他の楽曲ファイル表示領域とは接していない方の半径とが対応して配置される。
【0218】
各楽曲の再生時間長をXn(nは再生順を示す変数)とすると、最初に再生される楽曲ファイル表示領域501には、時計オブジェクトCK1において、楽曲ファイル群の再生開始時刻から楽曲Aの再生時間長X1だけ進んだ時刻までの時間帯が割り当てられている。2番目に再生される楽曲Bの楽曲ファイル表示領域502には、楽曲ファイル群の再生開始時刻から楽曲Aの再生時間長X1分だけ進んだ時刻から、楽曲Bの再生時間長X2だけ進んだ時刻までの時間帯が割り当てられている。3番目に再生される楽曲Cの楽曲ファイル表示領域503には、楽曲ファイル群の再生開始時刻から楽曲Aの再生時間長X1と楽曲Bの再生時間長X2との分だけ進んだ時刻から、楽曲Cの再生時間長X3だけ進んだ時刻までの時間帯が割り当てられている。最後に再生される楽曲Dの楽曲ファイル表示領域504には、楽曲ファイル群の再生開始時刻から楽曲Aの再生時間長X1と楽曲Bの再生時間長X2と楽曲Cの再生時間長X3との分だけ進んだ時刻から、楽曲ファイル群の再生終了予定時刻までの時間帯が割り当てられている。
【0219】
時計オブジェクトCK2では、上述のように各楽曲ファイル表示領域501−504が配置されているので、分針CK22は現在時刻の時分秒のうち「分」を表示するとともに、楽曲ファイル群の再生開始時刻からの現在時刻までの経過時間とを1分の単位で示している。このため、時計オブジェクトCK2の分針CK22の位置によって、例えば、現在再生中の楽曲が何番目に再生されている楽曲か、再生開始時刻からどのくらいの時間が経過しているか、及び、再生終了予定時刻まで残り時間がどのくらいか、をおおよそ示すことができる。
【0220】
例えば、図16に示される時計オブジェクトCK2を見たユーザは、現在時刻が10時18分、楽曲ファイル群の再生開始時刻が10時5分、楽曲ファイル群の再生終了予定時刻が10時25分であることを確認することができる。また、該ユーザは、分針CK22が楽曲ファイル表示領域503の領域内にあるので、現在3曲目の楽曲が再生中であり、あと一曲で楽曲再生が終了することが一目瞭然で理解できる。
【0221】
また、時計オブジェクトCK2の下方には、第1実施形態でも説明された、楽曲再生を制御する操作アイコンB1−B4及び再生速度表示バーBR10が配置されている。これらの操作アイコンB1−B4及び再生速度表示バーBR10の押下による操作入力及び対応する処理は、第1実施形態と同様であるので、説明は省略される。
【0222】
図17は、時計オブジェクトの切り替わりの例を示す図である。第2実施形態では、再生残り時間長が1分を切ると、時計オブジェクトCK2の表示形態が、分針1周分の時間長(1時間)のスケールである第2の表示形態から、秒針1周分の時間長(1分)のスケールである第3の表示形態へと切り替わる。
【0223】
時計オブジェクトCK2の第3の表示形態は、秒針1周分の時間長(1分)のスケールである。時計オブジェクトCK2の第3表示形態では、時針CK21と分針CK22は表示されず、秒針CK23のみが表示される。また、時計オブジェクトCK2の第3表示形態では、再生リストの再生終了予定時刻の1分前の時刻から再生終了予定時刻までの時間帯が示される。時計オブジェクトCK2においては、秒針CK23によって示される現在時刻(秒)と再生ファイル群の再生終了予定時刻から、再生終了予定時刻までの再生残り時間長だけ遡った時刻(秒)とが一致するため、結果として、秒針CK23の位置によって、再生残り時間長が分かる。また、時計オブジェクトCK2では、時間の経過とともに、再生済みの部分の表示色の色が薄くなる。
【0224】
再生残り時間長が1分になった場合に、時計オブジェクトCK2は、第2の表示形態(1時間スケール)から第3の表示形態(1分スケール)に切り替わることによって、ユーザに楽曲の再生の終了が近いことを報知することができる。
【0225】
(メインメモリマップの例)
図18は、第2実施形態のメインメモリ32のプログラム記憶領域に記憶されるプログラムの例を示す図である。ゲーム装置10のメインメモリ32は、ワーク領域に、プログラム記憶領域70とデータ記憶領域72とを含む。プログラム記憶領域70には、表示プログラム60Bと、各種アプリケーションプログラム(図示せず)とが記憶される。表示プログラム60Bは、選択プログラム601,再生リスト生成プログラム602,時刻制御プログラム603,オブジェクト表示設定プログラム604,操作入力判定プログラム605,及び楽曲再生制御プログラム606を有する。これらのプログラムは、ゲーム装置10の情報処理部31によって実行される。
【0226】
表示プログラム60Bは、図16及び図17において説明されたような時計オブジェクトを楽曲の再生に応じてゲーム装置10の下側LCD12に表示するためのプログラムである。表示プログラム60Bの実行を通じて、情報処理部31は、選択プログラム601,再生リスト生成プログラム602,時刻制御プログラム603,オブジェクト表示設定プログラム604,操作入力判定プログラム605,及び楽曲再生制御プログラム606の起動及び停止を制御し、所定の処理を実行する。
【0227】
選択プログラム601は、例えば、「おまかせ再生」のような再生楽曲の選択をゲーム装置10に一任するようなメニューがユーザによって選択された場合に、ゲーム装置10のオーディオソースから再生する楽曲をランダムに選択するためのプログラムである。楽
曲の選択は、ランダムに限られず、例えば、再生回数の多い楽曲や再生頻度の高い楽曲を選択する等の所定条件に従って行われてもよい。オーディオソースは、音声ファイルや動画ファイル等のメディアファイルを記憶する記憶装置である。ゲーム装置10のオーディオソースには、例えば、データ保存用内部メモリ35,データ保存用外部メモリ36等がある。
【0228】
第2実施形態では、選択プログラム601の実行を通じて、情報処理部31は、ユーザから指定時間長を指示する入力を受けた場合に、合計再生時間長が該指定時間長±αの範囲を有する許容時間長となるように楽曲を複数選択する。許容時間長を規定する許容値αは、設計者によって自由に設定可能である。ただし、ゲーム装置10のユーザが設定または変更可能としてもよい。許容値αは1曲の再生時間長の見積もり時間長と最後の1曲の再生速度の制限範囲とに応じて決定されるのが好ましい。例えば、オーディオソースに記憶される楽曲の再生時間長の平均値が5分であり、最後に再生される楽曲の再生速度の制限範囲が、最遅で0.5倍速から最速で2倍速までである場合には、許容値αは2分30秒に設定される。
【0229】
また、楽曲再生中に再生速度の変更操作や、楽曲のスキップ操作,及び巻き戻し操作等を受けると、指定時間長に対して楽曲ファイル群の再生時間長の過不足が生じる。選択プログラム601の実行を通じて、情報処理部31は、この過不足を解消するために、例えば、楽曲再生中の再生速度の変更操作,再生楽曲のスキップ操作,巻戻し操作等に応じて、ランダムにオーディオソースから楽曲を選択する。
【0230】
再生リスト生成プログラム602は、再生される楽曲の再生リストを生成及び編集するためのプログラムである。再生リスト生成プログラム602の実行を通じて、情報処理部31は、選択プログラム601の実行を通じて選択した複数の楽曲の再生順を決定し、再生リストを生成する。楽曲ファイル群は、再生リストに含まれる楽曲である。生成された再生リストの順番で、楽曲が再生される。楽曲の再生順は、例えば、ランダムに決定されてもよいし、ファイル名のアルファベット順など所定のルールに則って決定されてもよい。再生リストの最後の1曲については、例えば、再生時間長が5分以上であること、等の所定条件に合致したものが選ばれるようにしてもよい。ただし、ユーザが所定条件を設定できるようにしてもよい。
【0231】
また、再生リスト生成プログラム602の実行を通じて、情報処理部31は、例えば、楽曲再生中の再生速度の変更操作,再生楽曲のスキップ操作,及び再生楽曲の巻戻し操作に応じて、再生リストの編集を行う。再生リストの編集は、これらの操作によって生じる楽曲ファイル群の合計再生時間長の過不足を解消するためである。再生リストの編集は、例えば、楽曲の追加,楽曲の削除,及び再生順の変更等である。
【0232】
時刻制御プログラム603は、時刻の管理を行うためのプログラムである。時刻制御プログラム603の実行を通じて、情報処理部31は、RTC38によって計時された時間に基づき現在時刻を計算する。現在時刻は時計オブジェクトの表示に用いられる。
【0233】
オブジェクト表示設定プログラム604は、時計オブジェクトの表示設定を行うためのプログラムである。オブジェクト表示設定プログラム604の実行を通じて、情報処理部31は、例えば、時刻制御プログラム603の実行を通じて得た現在時刻に応じて、時計オブジェクトの時針,分針,及び秒針の表示を設定する。
【0234】
また、オブジェクト表示設定プログラム604の実行を通じて、情報処理部31は、各楽曲ファイル表示領域の識別表示形態を決定する。第1実施形態では、オブジェクト表示設定プログラム604の実行を通じて、情報処理部31は、各楽曲ファイル表示領域の表
示色が異なるように配色を行う。ただし、識別表示形態は、表示色に限られず、例えば、背景の模様(テクスチャ),楽曲のファイル名の表示,及びこれらの組み合わせであってもよい。また、オブジェクト表示設定プログラム604の実行を通じて、情報処理部31は、各楽曲の再生時間長に応じて、各楽曲ファイル表示領域の時計オブジェクトにおける範囲を決定する。これによって、各楽曲ファイル表示領域の形態である扇形の中心角が決定される。例えば、楽曲の再生時間長が5分であれば、該楽曲の楽曲ファイル表示領域の扇形の中心角は、30度となる。
【0235】
また、オブジェクト表示設定プログラム604の実行を通じて、情報処理部31は、再生リストの楽曲の再生の進行及び時間の経過に伴って、再生済みの楽曲ファイル表示領域の部分の表示色の濃淡を変更する。例えば、再生済み部分の存在感を徐々になくすために、情報処理部31は、表示色を薄くしてもよい。これによって、再生リスト中の楽曲の再生済み部分と未再生部分との表示が異なることになり、より明確に未再生部分及び再生残り時間を表示することができる。
【0236】
また、オブジェクト表示設定プログラム604の実行を通じて、情報処理部31は、例えば、楽曲再生中の再生速度の変更操作,再生楽曲のスキップ操作,及び再生楽曲の巻戻し操作に応じて、時計オブジェクトの表示の再設定を行う。時計オブジェクトの表示の再設定は、例えば、再生速度の変更に応じて各楽曲ファイル表示領域の物理的範囲を伸縮(中心角を変更)したり、再生リストへの楽曲の追加に応じて楽曲ファイル表示領域を追加したり、再生リストへの楽曲の削除に応じて楽曲ファイル表示領域を削除したりすることである。
【0237】
また、オブジェクト表示設定プログラム604の実行を通じて、情報処理部31は、再生リストに含まれる楽曲ファイル群の再生終了予定時刻までの残り時間が1分を切った場合に、時計オブジェクトの表示形態を1時間スケールから1分スケールに切り替える(図17参照)。
【0238】
操作入力判定プログラム605は、操作ボタン14及び下側LCD12に表示される操作アイコンの操作入力の内容を判定するためのプログラムである。操作入力判定プログラム605の実行を通じて、情報処理部31は、操作ボタン14からの操作データ及びタッチパネル13からのタッチ位置データを解析し、操作入力の内容を判定する。例えば、ユーザによって図5に示される操作アイコンB1が押下された場合には、情報処理装置31は、操作入力判定プログラム605の実行を通じて、操作アイコンB1が押下されたことを判定し、操作アイコンB1に対応付けられている楽曲再生の一時停止という操作入力の内容を判定する。
【0239】
楽曲再生制御プログラム606は、楽曲再生に係る処理を実行するためのプログラムである。楽曲再生に係る処理には、例えば、楽曲の再生,再生楽曲の決定,楽曲の再生速度の決定,再生リストの再生開始時刻の決定,楽曲ファイル群の再生終了予定時刻の算出,再生開始時刻からの経過時間長の計測,再生終了予定時刻までの残り時間長の算出等がある。
【0240】
楽曲再生制御プログラム606の実行を通じて、情報処理部31は、再生リストの順番で楽曲ファイル群の再生を行う。例えば、オーディオソースとして、データ保存用外部メモリ46が選択されている場合には、情報処理部31は、データ保存用外部メモリ46から再生リストの順番にしたがって楽曲ファイルを読み出して、音声信号をI/F回路42に出力する。音声信号は音声に変換されてスピーカ44から出力される。
【0241】
また、楽曲再生制御プログラム606の実行を通じて、情報処理部31は、再生リスト
生成プログラム602の実行によって生成した再生リストの最後の楽曲の再生速度を決定する。再生リストの最後の1曲の再生速度は、楽曲ファイル群の合計再生時間長が指定時間長に一致するように、最遅で1/2倍速から最速で2倍速の範囲内で決定される。これによって、再生リストに含まれる楽曲の合計再生時間長が指定時間長と同じ値になる。
【0242】
また、楽曲再生制御プログラム606の実行を通じて、情報処理部31は、楽曲ファイル群の再生開始時刻を決定し、再生開始時刻に楽曲ファイル群の合計再生時間長(第1実施形態では指定時間長)を加算して、再生終了予定時刻を求める。再生開始時刻は、例えば、現在時刻でもよいし、再生の操作入力を受けた時刻に、再生リストを生成し、再生リストの最後の楽曲の再生速度が決まるまでに要する時間を加算した時刻が設定されてもよい。
【0243】
また、楽曲再生制御プログラム606の実行を通じて、情報処理部31は、楽曲ファイル群の再生開始時刻からの経過時間長を計測するとともに、再生終了予定時刻までの残り時間、すなわち、再生残り時間長を算出する。
【0244】
また、楽曲再生制御プログラム606の実行を通じて、情報処理部31は、例えば、楽曲の再生中の再生速度の変更操作,再生楽曲のスキップ操作,及び再生楽曲の巻戻し操作によって生じる楽曲ファイル群の合計再生時間長の過不足解消のために、再生リストの楽曲の追加又は削除を行う。情報処理部31は、再生リストへの楽曲の追加を行う場合には、選択プログラム601を実行してオーディオソースから楽曲を選択し、再生リストに追加する。また、情報処理部31は、再生リストの楽曲の削除を行う場合には、例えば、ランダムに再生リストから1つの楽曲を削除してもよいし、最も再生時間長が長いまたは短い等の所定条件に合致する楽曲を削除してもよい。情報処理部31は、再生リストの楽曲の追加又は削除を行った場合には、編集後の再生リストの最後の楽曲の再生速度を、再生リストに含まれる楽曲の合計再生時間長が指定時間長に一致するように、決定する。
【0245】
図19は、メインメモリ32のデータ記憶領域72に記憶される情報の一部の一例を示す図である。メインメモリ32のデータ記憶領域72には、時計オブジェクトデータ721,配色パレットデータ722,操作ボタンデータ723,及び計算式724が、予め記憶されている。また、メインメモリ32のデータ記憶領域72には、再生リスト725,再生リストに含まれる楽曲数726,識別表示形態情報727,指定時間長728,再生開始時刻729,及び再生終了予定時刻730が、表示プログラム60Bの実行を通じて記憶される。ただし、これに限られず、表示プログラム60Bがゲーム装置10に内蔵されていない場合には、時計オブジェクトデータ721,配色パレットデータ722,操作ボタンデータ723,及び計算式724は、表示プログラム60Bのインストール時にデータ記憶領域72に記憶される。
【0246】
時計オブジェクトデータ721は、所定の時間帯を表示可能なオブジェクトであり、例えば、アナログ時計の文字盤を表わすオブジェクトである。なお、第2実施形態では、同じ時計オブジェクトを用いて、1時間スケールの第2の表示形態と1分スケールの第3の表示形態と表示する。時計オブジェクトである。配色パレットデータ722は、楽曲ファイル表示領域に配される表示色のデータである。操作ボタンデータ723は、表示プログラム60Bの実行によって各操作ボタン14に割り当てられる操作内容、及び、時計オブジェクトとともに表示される各操作アイコンの画像データ及び各操作アイコンに割り当てられる操作内容である。計算式724は、表示プログラム60Bの実行中に用いられる計算式である。計算式については、後述される。
【0247】
再生リスト725は、再生リスト生成プログラム602の実行によって生成された再生リストである。再生リスト725には、再生リスト725に含まれる楽曲のファイル名等
の識別情報と、再生順とが記録されている。また、再生リスト725には、再生リスト725に含まれる各楽曲の再生時間長も記録されている。
【0248】
識別表示形態情報727は、各楽曲ファイル表示領域に対応する楽曲の識別情報,各楽曲ファイル表示領域の表示色,及び各楽曲ファイル表示領域の時計オブジェクトにおける時間帯の情報が含まれる。各楽曲ファイル表示領域の時間帯とは、各楽曲の再生開始時刻から再生終了時刻までの時間の範囲である。
【0249】
指定時間長728は、ユーザから入力を受け付けた場合に、データ記憶領域72に格納される。再生開始時刻729及び再生終了予定時刻730は、表示プログラム60Bの実行を通じて決定された際にデータ記憶領域72に格納される。
【0250】
(表示プログラムの処理フローの例)
図20は、表示プログラム60Bの処理フローの概要の一例を示す図である。表示プログラム60Bは、大別すると、楽曲選択処理(OP100),時計表示設定処理(OP200),楽曲再生処理(OP300),及び表示切替処理(OP400)を含む。表示プログラム60Bは、例えば、上述の「おまかせ再生」のようなメニューが選択され、指定時間長が入力されると開始される。なお、指定時間長の入力方法は、例えば、ゲーム装置10の上側LCD22又は下側LCD12に表示される複数の選択肢の中から、複数の選択肢の選択状態(フォーカス状態ともいう)を移動させる十字ボタン14Aと選択状態を決定するボタン14Bとによって、指定時間長を選択させる方法でもよい。また、下側LCD12に表示されるプルダウンメニューやキーボードに対する操作をタッチパネル13で検出することによって指定時間長を入力させる方法でもよい。
【0251】
OP100における楽曲選択処理では、情報処理部31は、合計再生時間長が概ねユーザによる指定時間長と一致するように、オーディオソースからランダムに楽曲を選択する。さらに、情報処理部31は、選択した楽曲から再生リストを生成し、再生リストの最後の1曲の再生速度を、選択した楽曲の合計再生時間長が指定時間長に正確に一致するように調整する。楽曲選択処理が終わると、時計表示設定処理が開始される。
【0252】
OP200における時計表示設定処理では、情報処理部31は、各楽曲ファイル表示領域の識別表示形態を決定し、時計オブジェクトに配置して、時計オブジェクトの表示設定を行う。時計表示設定処理が終了すると、楽曲再生処理が開示される。
【0253】
OP300における楽曲再生処理では、情報処理部31は、再生リストの楽曲ファイル群の再生を行うとともに、時計オブジェクトを、例えば、下側LCD12に表示する。また、OP300における楽曲再生処理では、情報処理部31は、楽曲再生中に操作を受け付けると、該操作に応じた処理を行う。
【0254】
OP400における表示切替処理では、情報処理部31は、再生残り時間が1分を切ると、時計オブジェクトのスケールを、分針1周分の時間長(1時間)から秒針1周分の時間長(1分)へと切り替える。再生リストに含まれる最後の楽曲の再生が終了すると、表示プログラム60Bの処理は終了する。
【0255】
図21は、図20における楽曲選択処理(OP100)における詳細な処理のフローチャートの例である。図21に示される楽曲選択処理のフローは、表示プログラム60Bの起動とともに開始される。
【0256】
OP101では、情報処理部31は、変数n=0、変数r=0と設定する。変数nは、選択された再生リストの楽曲候補の数を示す変数である。変数r=0は、図21に示され
るフロー内の繰り返し処理が実行された回数を示す変数である。OP102では、情報処理部31は、変数rが繰り返し処理の上限値Rより大きいか否かを判定する。変数rが上限値Rより大きい場合には(OP102:Yes)、所定回数(R回)繰り返しても楽曲が決定できないので、図21に示されるフローが終了する。この後、許容値αの数値を大きくして、再度図21に示されるフローが開始されてもよい。変数rが上限値R以下である場合には(OP102:No)、処理がOP103に進む。
【0257】
OP103では、情報処理部31は、オーディオソースから楽曲を1曲選択する。オーディオソースは、ユーザによって指定されている。OP104では、情報処理部31は、OP103において楽曲が1曲選択されたので、変数nに1を加算して更新する。
【0258】
OP105では、情報処理部31は、選択されたn個の再生リスト候補の楽曲の合計再生時間長Snを取得する。OP106では、選択されたn曲の合計再生時間長Snが許容時間長TAの条件を満たすか否かを判定する。許容時間長TAは、指定時間長TD−α≦許
容時間長TA≦指定時間長+αの範囲を有する時間長である。ここでαは、許容値であり
、初期値は予め設計者によって設定されている。例えば、許容値αは、オーディオソースに記憶されている楽曲の再生時間長の平均値と、再生リストの最後の楽曲の再生速度の範囲とから決定される。例えば、オーディオソースに記憶される楽曲の再生時間長の平均値が5分であり、最後に再生される楽曲の再生速度に、最遅で0.5倍速から最速で2倍速までと範囲の制限が設けられる場合には、許容値αは2分30秒に設定される。ただし、許容値αの値は、ユーザが設定できるようにしてもよい。
【0259】
選択されたn曲の合計再生時間長Snが許容時間長TAの条件を満たす場合には(OP
106:Yes)、処理がOP111に進む。選択されたn曲の合計再生時間長Snが許容時間長TAの条件を満たさない場合には(OP106:No)、処理がOP107に進
む。
【0260】
OP107では、情報処理部31は、選択されたn曲の合計再生時間長Snが許容時間長TAの上限値(TA+α)よりも大きいか否かを判定する。選択されたn曲の合計再生時間長Snが許容時間長TAの上限値よりも大きい場合には(OP107:Yes)、処理
がOP108に進む。選択されたn曲の合計再生時間長Snが許容時間長TAの上限値以
下の場合には(OP107:No)、選択されたn曲の合計再生時間Snが許容時間長TAの下限値よりも小さく、処理がOP110に進む。
【0261】
OP108では、情報処理部31は、選択されたn曲の合計再生時間長Snが許容時間長TAの上限値よりも大きいため、選択されたn曲の再生リスト候補の楽曲から楽曲を1
つ削除する。削除される楽曲は、選択されたn曲の中で最も再生時間長が短い楽曲であってもよい。ただし、削除される楽曲はランダムに選択されてもよい。OP109では、情報処理部31は、OP108において楽曲を1つ削除したので、変数nから1を減算して更新する。その後処理がOP110に進む。なお、OP108及びOP109の処理が実行された場合に、削除した楽曲の再生時間長をメインメモリ32等に記憶しておき、次に実行されるOP102の処理で、削除された楽曲の再生時間長よりも短い再生時間長の楽曲が選択されるようにしてもよい。また、OP102において選択される楽曲は、1度選択された楽曲は選択されないこととする。
【0262】
OP110では、情報処理部31は、繰り返し処理の実行回数を示す変数rに1を加算して更新する。その後、処理がOP102に戻り、選択されたn曲の合計再生時間長Snが許容時間長TAの条件を満たすまで、または、繰り返し実行回数がR回になるまで、O
P102からOP110の処理が繰り返される。
【0263】
OP111では、情報処理部31は、選択されたn曲の合計再生時間長Snが許容時間長TAの条件を満たすので、楽曲の選択が終了し、再生リストに含まれる楽曲数Nを変数
nの値に設定し、データ記憶領域72に格納する。
【0264】
OP112では、情報処理部31は、選択されたN個の楽曲の再生順を決定し、再生リストを生成する。楽曲の再生順は、ランダムでもよいし、再生時間長やファイル名等の所定条件にしたがった順番でもよい。情報処理部31は、生成した再生リストをデータ記憶領域72に格納する(図19、再生リスト725)。このとき、情報処理部31は、各楽曲の再生時間長Xn(0<n≦N)も併せてデータ記憶領域72に格納する(図19、n番目の楽曲の再生時間長726)。
【0265】
OP113では、情報処理部31は、生成した再生リストの最後の楽曲の再生速度を決定する。例えば、再生リストに含まれるN曲の合計再生時間長をSN,再生リストの最後
の楽曲の再生時間長をXN,指定時間長をTDとすると、最後の楽曲の再生速度の比率PN
は、以下の式1により求められる。なお、再生リストに含まれるN曲の合計再生時間長SNは、全楽曲の1倍速における再生時間長の合計値である。また、SN−XNは、最後の曲
を除いた再生リストの楽曲ファイル群の1倍速での再生時間長である。したがって、式1の分母は、再生楽曲リストの最後の楽曲の再生終了予定時刻を超過予定の部分の時間長を示している。式1は、データ記憶領域72の計算式724の一つである。
【数1】

【0266】
情報処理部31は、式1をデータ記憶領域72から読み出して、最後の楽曲の再生速度の比率PNを求める。再生速度の比率PNには、ユーザが不快に感じないために制限範囲があり、例えば、制限範囲は1/2≦PN≦2である。すなわち、最後の楽曲は、最遅で1
/2倍速、最速で2倍速に設定される。また、最後の楽曲(N番目)については、最後の楽曲の再生時間長XN(1倍速時)と、再生速度比率PNとがデータ記憶領域72に格納される。
【0267】
最後の楽曲の再生速度がPN倍速と決定すると、図21に示されるフローは終了し、再
生リストに含まれる楽曲の再生処理が開始される。
【0268】
図21に示されるフローにおいて、OP101−OP111は、情報処理部31による選択プログラム601の実行により実現される。OP112の処理は、情報処理部31による再生リスト生成プログラム602の実行により実現される。OP113の処理は、情報処理部31による楽曲再生制御プログラム606の実行によって実現される。
【0269】
図22は、図20に示される時計表示設定処理の詳細な処理のフローチャートの例である。図22に示されるフローは、図21に示されるフローが終了すると、開始される。
【0270】
OP201において、情報処理部31は、再生リストに含まれる各楽曲の楽曲ファイル
表示領域の識別表示形態を決定する。第2実施形態においては、情報処理部31は、データ記憶領域72の配色パレットデータ722を用いて、各楽曲ファイル表示領域の表示色を、互いに異なるように決定する。情報処理部31は、データ記憶領域72に各楽曲ファイル表示領域の表示色を格納する。
【0271】
OP202において、情報処理部31は、再生リストの楽曲ファイル群の再生開始時刻と再生終了予定時刻とを取得する。例えば、再生リストの楽曲ファイル群の再生開始時刻は、「おまかせ再生」の操作入力を受けた時点の時刻でもよいし、「おまかせ再生」メニューの選択後、指定時間長が入力された時点から所定時間長経過した後の時刻が設定されてもよい。所定時間長は、再生リストの生成及び時計オブジェクトの表示設定、すなわち、図21及び図22に示される処理に要すると予測される時間長である。再生リストの楽曲ファイル群の再生開始時刻をTstartとし、再生リストの楽曲ファイル群の再生終了予定時刻をTendとすると、再生リストの楽曲ファイル群の再生終了予定時刻Tendは、再生開始時刻Tstart+指定時間長TDによって求められる。
【0272】
OP203において、情報処理部31は、各楽曲の再生時間長に応じて、各楽曲ファイル表示領域が占める時計オブジェクト上の時間帯と物理的範囲(扇形の中心角)とを決定する。例えば、再生リストの一番目の楽曲の楽曲ファイル表示領域は、再生開始時刻Tstartから再生開始時刻Tstart+一番目の楽曲の再生時間長X1の時刻までが、時計オブジェクト上の時間帯となる。各楽曲ファイル表示領域の物理的範囲(扇形の中心角)は、時間帯の時間長と、時計オブジェクトのスケールとの比率によって決定される。情報処理部31は、各楽曲ファイル表示領域の時間帯及び物理的範囲(扇形の中心角)をデータ記憶領域72の識別表示形態情報に格納する。
【0273】
OP204において、情報処理部31は、指定時間長は1時間より大きいか否かを判定する。指定時間長が1時間よりも大きい場合には(OP204:Yes)、処理がOP205に進む。指定時間長が1時間以下の場合には(OP204:No)、処理がOP206に進む。
【0274】
OP205において、情報処理部31は、指定時間長、すなわち、楽曲ファイル群が再生される時間長が1時間より大きいため、再生リストの楽曲ファイル群の再生開始時刻から、再生終了予定時刻から1時間遡った時刻までの時間帯に含まれる楽曲の楽曲ファイル表示領域の部分を強調表示することを決定する。以降、再生リストの楽曲ファイル群の再生開始時刻から、再生終了予定時刻から1時間遡った時刻までの時間帯を、1時間超部分と称する。1時間超部分は、楽曲ファイル群の楽曲ファイル表示領域が時計オブジェクトを1周して重複することになる部分であり、前面に表示されるように設定される。強調表示は、識別表示形態が背景の表示色である場合には、例えば、表示色を濃くすることによって行われる。
【0275】
OP206において、情報処理部31は、1時間表示の時計オブジェクトをデータ記憶領域72から読み出し、該時計オブジェクトに各楽曲ファイル表示領域を配置して、表示設定を行う。時計オブジェクトに表示設定が終了すると、図22に示されるフローが終了し、再生リストの楽曲ファイル群の再生が開始されるとともに、設定された時計オブジェクトが下側LCD12に表示される。
【0276】
図22に示されるフローにおいて、OP201−OP206は、情報処理部31によるオブジェクト表示設定プログラム604の実行によって実現される。また、OP202における再生開始時刻の決定及び再生終了予定時刻の算出は、情報処理部31による楽曲再生制御プログラム606の実行によって実現される。
【0277】
図23,図24A,図24B,及び図24Cは、それぞれ図20における楽曲再生処理(OP300)の一部の詳細な処理のフローチャートの例である。図23には、時間経過及び楽曲再生位置の進行による、時計オブジェクトの表示変更に関する処理のフローチャートの例が示される。図23に示されるフローは、再生リストの楽曲ファイル群の再生が開始されると開始され、再生リストの楽曲ファイル群の再生の終了とともに終了する。また、図23に示されるフローでは、時刻を示す変数Tと、変数Tのインデックスを示す変数tを導入し、ある時点tにおける時刻をT(t)と表す。
【0278】
OP301において、情報処理部31は、変数tを1に設定する。OP302において、情報処理部31は、現在時刻Tnowを取得し、時刻T(t)=現在時刻Tnowに設定する。
【0279】
OP303において、情報処理部31は、時間経過分に相当する時間帯が1時間超部分に含まれるか否かを判定する。すなわち、図23に示されるフローを前回実行した際にOP302で取得した時刻T(t−1)から、今回の実行の際にOP302で取得した時刻T(t)までの時間帯が、1時間超部分に含まれるか否かを判定する。1時間超部分とは、再生リストの楽曲ファイル群の再生開始時刻から、再生終了予定時刻から1時間遡った時刻までの時間帯のことである。
【0280】
時刻T(t−1)から時刻T(t)までの時間帯が1時間超部分に含まれる場合には(OP303:Yes)、処理がOP304に進む。時刻T(t−1)から時刻T(t)までの時間帯が1時間超部分に含まれない場合には(OP303:No)、処理がOP305に進む。なお、T(0)には、図23に示されるフローの開始時刻が格納される。
【0281】
OP304では、情報処理部31は、時刻T(t−1)から時刻T(t)までの時間帯が1時間超部分に含まれるので、該時間帯に、次に配置される楽曲ファイル表示領域、すなわち、時刻T(t−1)の一時間後の時刻から時刻T(t)の一時間後の時刻までの時間帯に再生される楽曲の楽曲ファイル表示領域を識別表示形態で表示する。次に配置される楽曲ファイル表示領域は、メインメモリ32のデータ記憶領域72の識別表示形態727に含まれる各楽曲ファイル表示領域の時計オブジェクトにおける時間帯から検出可能である。その後処理がOP306に進む。
【0282】
OP305では、情報処理部31は、時刻T(t−1)から時刻T(t)までの時間帯が1時間超部分に含まれないので、該時間帯の相当する領域の表示色の濃淡を変更する。例えば、データ記憶領域72の配色パレットデータ722に、各表示色に対して、濃い色または薄い色を用意しておき、濃い色または薄い色に変更することで、表示色の濃淡が変更されてもよい。これによって、再生済みの部分と未再生の部分との区別をより明確にすることができる。その後処理がOP306に進む。
【0283】
OP306では、情報処理部31は、変数tに1を加算して更新する。その後処理がOP302に戻り、再生リストの楽曲ファイル群の再生が実行されるまで、OP302からOP306の処理が繰り返される。OP302からOP306の繰り返し処理は、再生リストの楽曲ファイル群の再生が完了するとともに終了する。
【0284】
図23に示されるフローによって、時計オブジェクトの表示を、楽曲の再生位置の進行及び時間の経過に追従して、変化させることができる。
【0285】
図23に示されるフローにおいて、OP301−OP306は、情報処理部31による楽曲再生制御プログラムの実行によって実現される。また、現在時刻は、情報処理部31による時刻制御プログラム603の実行によって取得される。なお、情報処理部31によ
る時刻制御プログラム603の実行は、表示プログラム60Bの起動中常時行われている。
【0286】
図24A,図24B,及び図24Cは、楽曲再生中に操作入力を受け付けた場合の処理のフローチャートの例である。図24A−図24Cに示されるフローは、再生リストに含まれる楽曲の再生が開始されると開始され、再生リストに含まれる楽曲の再生が終了するまで繰り返し実行される。図24Aに示されるフローは、再生リストの楽曲再生中に再生速度の変更の操作入力を受けた場合の処理のフローチャートの例である。
【0287】
OP311では、情報処理部31は、操作入力を受け付けたか否かを判定する。操作入力は、タッチパネル13を通じた下側LCD12上の時計オブジェクト及び操作アイコンB1−B4及び再生速度表示バーBR10への操作、または、操作ボタン14等への操作によって行われる。操作入力を受け付けた場合には(OP311:Yes)、情報処理部31は、操作入力の内容を解析し、処理がOP312に進む。操作入力がない場合には(OP311:No)、図24A−図24Cに示されるフローが終了し、楽曲再生中はOP311から再度処理が開始される。
【0288】
OP312では、情報処理部31は、変数qを0に設定する。変数qは、図24Aに示されるフローにおける繰り返し処理の実行回数を示す変数である。
【0289】
OP313では、情報処理部31は、操作入力が再生速度の変更であるか否かを判定する。操作入力が再生速度の変更である場合には(OP313:Yes)、処理がOP31
4に進む。操作入力が再生速度の変更でない場合には(OP313:No)、処理が図24BのOP331に進む。
【0290】
OP314では、情報処理部31は、変数qが繰り返し処理の上限値Qより大きいか否かを判定する。変数qが上限値Qより大きい場合には(OP314:Yes)、所定回数(R回)繰り返しても楽曲が決定できないので、図24Aに示されるフローが終了する。この後、例えば、ユーザに対して再生速度の変更操作を再度行わせるためのメッセージを上側LCD22に表示してもよい。または、例えば、再生速度の変更操作をキャンセルし、その旨を上側LCD22に表示しユーザに報知してもよい。また、例えば、許容値αの値を大きくしてもよい。変数qが上限値Q以下である場合には(OP314:No),処理がOP315に進む。
【0291】
OP315では、情報処理部31は、以下に示す式2の絶対値が許容値α以下か否かを判定する。許容値αは、図21のOP106で用いた許容値αと同じものである。式2は、変更後の再生速度で再生された場合の楽曲リストの未再生部分の再生時間長が再生残り時間±αの範囲にあるか否かを判定するための計算式であり、データ記憶領域72の計算式724の一つである。すなわち、式2は、再生速度の変更によって、指定時間長に再生リストに含まれる楽曲の合計再生時間長を収めるために、楽曲の追加または削除が必要か否かを判定するための計算式である。
【数2】

【0292】
式2の絶対値が許容値α以下の場合には(OP315:Yes)、再生リストに楽曲を追加または削除をする必要がなく、処理がOP322に進む。式2の絶対値がαより大きい場合には(OP315:No)、再生リストに楽曲を追加または削除する必要があり、処理がOP316に進む。
【0293】
OP316では、情報処理部31は、式2の値が許容値αより大きいか否かを判定する。式2の値が許容値αより大きい場合には(OP316:Yes)、再生リストから楽曲を削除する必要があり、処理がOP317に進む。式2の値が−αより小さい場合には(OP316:No)、再生リストに楽曲を追加する必要があり、処理がOP319に進む。
【0294】
OP317では、情報処理部31は、再生リストから楽曲を1つ削除する。削除される楽曲は、再生リストの未再生楽曲の中で最も再生時間長が短い楽曲であってもよい。ただし、削除される楽曲は再生リストの未再生楽曲の中からランダムに選択されてもよい。OP318では、情報処理部31は、OP317において楽曲を1つ削除したので、再生リストの楽曲数Nから1を減算して再生リストの楽曲数Nを更新する。その後処理がOP321に進む。
【0295】
OP319では、情報処理部31は、再生リストに楽曲を1曲追加する。OP320では、情報処理部31は、OP3319において楽曲を1つ追加したので、再生リストの楽曲数Nに1を加算して再生リストの楽曲数Nを更新する。その後処理がOP321に進む。なお、OP317及びOP318の処理が実行された場合に、削除した楽曲の再生時間長をメインメモリ32等に記憶しておき、次に実行されるOP319の処理で、削除された楽曲の再生時間長よりも短い再生時間長の楽曲が選択されるようにしてもよい。また、OP319において選択される楽曲は、1度選択された楽曲は選択されないこととする。
【0296】
OP321では、情報処理部31は、変数qに1を加算して更新する。その後、処理がOP314に戻り、式2の絶対値が許容値α以下になるまで、または、繰り返し実行回数が上限値Qより大きくなるまで、OP314からOP321の処理が繰り返される。
【0297】
OP322では、情報処理部31は、再生リストを編集する。再生リストに含まれる楽曲に変更がない場合には、とくに編集は行われない。再生リストの楽曲が追加または削除された場合には、情報処理部31は、未再生部分の楽曲の再生順を決定し、再生リストを編集する。未再生の楽曲の再生順は、ランダムでもよいし、再生時間長やファイル名等の所定条件にしたがった順番でもよい。楽曲が追加された場合には、追加された楽曲が既存の楽曲の最後に追加された順番でもよい。楽曲が削除された場合には、既存の楽曲の再生順のままでもよい。情報処理部31は、編集した再生リストをデータ記憶領域72に格納する。このとき、情報処理部31は、追加された楽曲がある場合には、該楽曲の再生時間
長Xn(0<n≦N)も併せてデータ記憶領域72に格納する。
【0298】
OP323では、情報処理部31は、編集した再生リストの最後の楽曲の再生速度を、例えば、式1を用いて決定する。
【0299】
OP324では、情報処理部31は、時計オブジェクトの表示の再設定を行う。例えば、情報処理部31は、変更された再生速度に応じて、各楽曲の再生時間長を求め、各楽曲ファイル表示領域の時間帯及び物理的範囲(中心角)を設定し直す。新たに再生リストに楽曲が追加された場合には、情報処理部31は、追加された楽曲の変更後の再生速度に応じた再生時間長を求め、該楽曲の楽曲ファイル表示領域を作成し、該楽曲ファイル表示領域の表示色と時間帯と物理的範囲とを決定し、時計オブジェクト上に追加する。なお、追加された楽曲ファイル表示領域の表示色は、他の楽曲ファイル表示領域の表示色とは異なる色である。再生リストから楽曲が削除された場合には、情報処理部31は、削除された楽曲の楽曲ファイル表示領域を削除する。その後、図24Aに示されるフローが終了し、楽曲再生中は、OP311から再度処理が実行される。
【0300】
図24Bは、楽曲再生中に、次の楽曲の再生を指示するスキップ操作の入力を受け付けた場合の処理のフローチャートの例である。
【0301】
OP331では、情報処理部31は、操作入力がスキップ操作であるか否かを判定する。操作入力がスキップ操作である場合には(OP331:Yes)、処理がOP332に進む。なお、スキップ操作によって再生順番がスキップされる楽曲は1曲には限られず、複数曲の順番が飛ばされることもある。操作入力がスキップ操作でない場合には(OP331:No)、処理が図24CのOP351に進む。
【0302】
OP332では、情報処理部31は、変数qが繰り返し処理の上限値Qより大きいか否かを判定する。変数qが上限値Qより大きい場合には(OP332:Yes)、所定回数(R回)繰り返しても楽曲が決定できないので、図24Bに示されるフローが終了する。この後、例えば、許容値αの値を大きくして、図24AのOP312に処理が戻ってもよい。変数qが上限値Q以下である場合には(OP332:No),処理がOP333に進む。
【0303】
OP333では、情報処理部31は、以下に示される式3が満たされるか否かを判定する。式3はスキップ操作によってスキップされた楽曲を除く、楽曲リストの未再生部分の再生時間長が再生残り時間±αの範囲内にあるか否かを判定するための計算式であり、データ記憶領域72の計算式724の一つである。なお、許容値αは、図21のOP106の許容値と同じである。すなわち、式3は、スキップ操作によって、未再生楽曲の合計再生時間長が再生残り時間長となるために、楽曲の追加が必要か否かを判定するための計算式である。式3に示される変数xは、スキップ操作によって再生が指示された楽曲の再生リスト内における再生順である。
【数3】

【0304】
式3が満たされる場合には(OP333:Yes)、再生リストに楽曲を追加する必要がなく、処理がOP337に進む。式3が満たされない場合には(OP333:No)、再生リストに楽曲を追加する必要があり、処理がOP334に進む。
【0305】
OP334では、情報処理部31は、再生リストに楽曲を1曲追加する。追加された楽曲は、一時的に、再生リストのN+1番目に追加される。OP335では、情報処理部31は、OP334において楽曲を1つ追加したので、再生リストの楽曲数Nに1を加算して再生リストの楽曲数Nを更新する。
【0306】
OP336では、情報処理部31は、変数qに1を加算して変数qを更新する。その後処理がOP332に戻り、式3が満たされるまで、または、繰り返し実行回数が上限値Qより大きくなるまでOP332−OP336の処理が繰り返される。
【0307】
OP337では、情報処理部31は、OP322と同様にして再生リストを編集する。OP338では、情報処理部31は、OP323と同様にして編集した再生リストの最後の楽曲の再生速度を、例えば、式1を用いて決定する。
【0308】
OP339では、情報処理部31は、時計オブジェクトの表示の再設定を行う。例えば、情報処理部31は、新たに再生リストに楽曲が追加された場合には、追加された楽曲の楽曲ファイル表示領域を作成し、該楽曲ファイル表示領域の表示色と範囲とを決定し、時計オブジェクト上に追加する。なお、追加された楽曲ファイル表示領域の表示色は、他の楽曲ファイル表示領域の表示色とは異なる色である。その後、図24Bに示されるフローが終了し、楽曲再生中は、図24AのOP311から処理が繰り返し実行される。
【0309】
図24Cは、楽曲再生中に、再生済みの楽曲の再生を指示する操作(巻き戻し操作)の入力を受け付けた場合の処理のフローチャートの例である。
【0310】
OP351では、情報処理部31は、操作入力が前の楽曲に戻ることを指示する巻き戻し操作であるか否かを判定する。操作入力が巻き戻し操作である場合には(OP351:Yes)、処理がOP352に進む。なお、巻き戻し操作によってさかのぼって再生される楽曲は、1曲前の楽曲には限られず、複数曲前の楽曲の再生が指示されることもある。操作入力が巻き戻し操作でない場合には(OP351:No)、図24Cに示される処理が終了し、楽曲再生中は、図24AのOP311から再び処理が実行される。
【0311】
OP352では、情報処理部31は、変数qが繰り返し処理の上限値Qより大きいか否かを判定する。変数qが上限値Qより大きい場合には(OP352:Yes)、所定回数(R回)繰り返しても楽曲が決定できないので、図24Cに示されるフローが終了する。この後、例えば、許容値αの値を大きくして、図24AのOP312に処理が戻ってもよ
い。変数qが上限値Q以下である場合には(OP352:No),処理がOP353に進む。
【0312】
OP353では、情報処理部31は、以下に示される式4が満たされるか否かを判定する。式4は、巻き戻し操作によって再度再生される楽曲と、楽曲リストの未再生部分との合計再生時間長が再生残り時間±αの範囲内にあるか否かを判定するための計算式であり、データ記憶領域72の計算式724の一つである。許容値αは、図21のOP106において用いられる許容値と同じものである。すなわち、式4は、巻き戻し操作によって、再度再生される楽曲と未再生楽曲との合計再生時間長が再生残り時間長となるために、未再生楽曲の削除が必要か否かを判定するための計算式である。式4に示される変数yは、巻き戻し操作によって再生が指示された再生済みの楽曲の再生リスト内における再生順である。
【数4】

【0313】
式4が満たされる場合には(OP353:Yes)、再生リストから楽曲を削除する必要がなく、処理がOP357に進む。式4が満たされない場合には(OP353:No)、再生リストから楽曲を削除する必要があり、処理がOP354に進む。
【0314】
OP354では、情報処理部31は、再生リストから楽曲を1つ削除する。削除される楽曲は、再生リストの未再生楽曲の中で最も再生時間長が短い楽曲であってもよい。ただし、削除される楽曲は再生リストの未再生楽曲の中からランダムに選択されてもよい。OP355では、情報処理部31は、OP354において楽曲を1つ削除したので、再生リストの楽曲数Nから1を減算して再生リストの楽曲数Nを更新する。その後処理がOP352に戻り、式4が満たされるまで、または、繰り返し実行回数が上限値Qより大きくなるまでOP352−OP356の処理が繰り返される。
【0315】
OP357では、情報処理部31は、OP322と同様にして再生リストを編集する。OP358では、情報処理部31は、OP323と同様にして編集した再生リストの最後の楽曲の再生速度を、例えば、式1を用いて決定する。
【0316】
OP359では、情報処理部31は、時計オブジェクトの表示の再設定を行う。例えば、情報処理部31は、再生リストから楽曲が削除された場合には、情報処理部31は、削除された楽曲の楽曲ファイル表示領域を削除する。その後、図24Cに示されるフローが終了し、楽曲再生中は、図24AのOP311から再度処理が実行される。
【0317】
図24A,図24B,及び図24Cにおいて、OP312−OP321,OP323,OP331−OP336,OP338,OP351−OP356,及びOP358は、情報処理部31による楽曲再生制御プログラム606の実行によって実現される処理である。また、OP322,OP337,及びOP357は、情報処理部31による再生リスト生成プログラム602の実行によって実現される処理である。OP324,OP339,
及びOP359は、情報処理部31によるオブジェクト表示設定プログラム604の実行によって実現される処理である。また、OP311は、情報処理部31による操作入力判定プログラム605の実行によって実現される処理である。また、OP319及びOP334において、再生リストに追加する楽曲の選択は、情報処理部31による選択プログラムの実行によって実現される。
【0318】
図25は、図20における表示切替処理(OP400)の詳細な処理のフローチャートの例である。図25に示されるフローは、再生リストに含まれる楽曲の再生が開始されると開始される。
【0319】
OP401では、情報処理部31は、情報処理部31は、再生残り時間長を取得し、再生リストの楽曲ファイル群の再生残り時間長が1分であるか否かを判定する。なお、再生残り時間長は、例えば、現在時刻からデータ記憶領域72の再生終了予定時刻730までの時間長を求めることで取得されてもよい。再生リストの楽曲ファイル群の再生残り時間長が1分である場合には(OP401:Yes)、処理がOP402に進む。再生リストの楽曲ファイル群の再生残り時間長が1分でない、すなわち、再生残り時間長が1分より大きい場合には(OP401:No)、情報処理部31は、再生リストの楽曲ファイル群の再生残り時間長が1分になるまでOP401を繰り返す。
【0320】
OP402では、情報処理部31は、再生リストの楽曲ファイル群の再生残り時間長が1分になったので、時計オブジェクトを第2の表示形態(1時間スケール)から第3の表示形態(1分スケール)に切り替える。第3の表示形態(1分スケール)の時計オブジェクトには、再生リストの最後の楽曲の楽曲ファイル表示領域のみが表示される(図17参照)。時計オブジェクトが第3の表示形態(1分スケール)に切り替わると、図25に示されるフローは終了する。
【0321】
図25に示されるフローにおける、OP401及びOP402は、情報処理部31によるオブジェクト表示設定プログラム604の実行によって実現される処理である。また、OP401における処理で用いられる再生リストの楽曲ファイル群の再生残り時間長は、情報処理部31による楽曲再生制御プログラム606の実行によって実現される処理である。
【0322】
(第2実施形態の作用効果)
ゲーム装置10が、例えば、図16に示される例のように、各楽曲ファイル表示領域の表示色を互いに異なるように配色して時計オブジェクト上に表示することによって、ゲーム装置10は、ユーザに、現在時刻と再生リストに含まれる楽曲との関係、及び、各楽曲の関係を直感的に確認させることができる。例えば、時計オブジェクトの分針が示す現在時刻と再生リストの楽曲ファイル群の再生開始時刻からの経過時間とが対応するので、ゲーム装置10は、ユーザに、現在再生中の楽曲が再生開始から何番目であるのかを直感的に理解させることができる。例えば、ゲーム装置10は、ユーザに、現在再生中の楽曲の再生残り時間長及び次の楽曲の再生開始時刻を直感的に確認させることができる。また、例えば、ゲーム装置10は、ユーザに、再生される楽曲の中で再生時間長が他と比較して長い又は短い楽曲を容易に確認させることができる。
【0323】
さらに、ゲーム装置10が時計オブジェクト上に再生リストに含まれる楽曲の楽曲ファイル領域をそれぞれの再生時間長に応じた時間帯及び物理的範囲で表示することによって、再生終了予定時刻を表示することができ、ユーザに再生終了時刻を報知することができる。また、ゲーム装置10は、ユーザに、直感的に現在時刻と再生終了予定時刻との関係を理解させることができる。
【0324】
さらに、第2実施形態では、ゲーム装置10は、表示プログラム60Bの実行を通じて、再生リストの楽曲ファイル群の合計再生時間長が指定時間長±αの範囲を有する許容時間長となるように複数の楽曲を選択し、再生リストの最後の楽曲の再生速度を調整する。再生リストの楽曲ファイル群の合計再生時間長が指定時間長に正確に一致するように楽曲を選択するのは困難であり、現実的ではなく、さらに、ゲーム装置10にかかる処理負荷が重くなってしまう。しかし、再生リストの最後の楽曲の再生速度を調整することによって、選択される楽曲の合計再生時間長に幅を持たせることができ、ゲーム装置10にかかる処理負荷も低減することができる。
【0325】
また、楽曲を選択する際に、選択された楽曲の合計再生時間長が指定時間長よりも長くなるように選択し、再生リストの最後の楽曲の再生速度を速くすることによって、ユーザに、再生リストの楽曲ファイル群の再生終了予定時刻までの再生残り時間長が少ないことを報知することができる。すなわち、図21のOP106において、情報処理部31は、指定時間長TD+γ≦選択されたn曲の合計再生時間長Sn≦指定時間長TD+α(γ<α)となるように、楽曲を選択する。例えば、再生終了予定時刻が近付くにつれて、再生速度が上がることによって、ユーザの心理に作用し、行動を速めるように促すことも可能である。
【0326】
また、例えば、ユーザがゲーム装置10で制限時間付きのゲームを行う場合に、該制限時間を指定時間長に設定することで、該ゲームをする度に制限時間内に異なる楽曲を選択し、BGMとすることができる。また、制限時間が近づくと(再生リストの楽曲ファイル群の最後の楽曲になると)再生速度が速くなるので、ユーザに制限時間が近づいていることを報知し、ユーザにゲームのクリアを促すことができる。
【0327】
また、第2実施形態では、ゲーム装置10は、表示プログラム60Bの実行を通じて、再生残り時間長が1分になった際に、時計オブジェクトの表示を1時間スケールから1分スケールに切り替える。これによって、ユーザに再生残り時間が少ないことを気付かせやすくすることができ、視覚的にもより明確に再生残り時間が少ないことを報知することができる。
【0328】
また、第2実施形態では、ゲーム装置10は、表示プログラム60Bの実行を通じて、楽曲の再生中に再生速度が変更された場合には、再生リストの未再生部分の楽曲対象ファイル領域の物理的範囲(中心角)を再生速度の変更に応じて伸縮させて表示する。これによって、再生速度の変更に追従した時計オブジェクトの表示を実現することができる。また、ゲーム装置10は、再生速度の変更に応じて、合計再生時間長が指定時間長に収まるように再生リストに含まれる楽曲の追加又は削除を行う。これによって、ゲーム装置10は、再生速度が変更された場合でも、指定時間長を維持したまま楽曲を再生することができる。
【0329】
また、第2実施形態では、ゲーム装置10は、表示プログラム60Bの実行を通じて、楽曲のスキップ又は再生済みの楽曲に戻る操作が行われた場合には、合計再生時間が指定時間長に収まるように、再生リストに含まれる楽曲の追加又は削除を行う。これによって、再生される楽曲のスキップまたは巻き戻し操作があった場合でも、ゲーム装置10は、指定時間長を維持したまま楽曲を再生することができる。
【0330】
また、第2実施形態では時計オブジェクトはアナログ式時計の形態をしており、指定時間長が1時間を超える場合には、1時間超部分に含まれる楽曲ファイル表示領域は色を濃くする等の強調表示が行われる。これによって、アナログ式時計の形態を有する時計オブジェクトにおいて、楽曲の再生時間長が1時間を超える場合に、再生リストの楽曲ファイル群の再生開始時刻から、再生終了予定時刻から1時間以上遡った時刻までの時間帯に再
生される楽曲の楽曲ファイル表示領域を強調表示することができる。
【0331】
<第3実施形態>
第3実施形態では、情報処理装置が、コンピュータプログラムの実行を通じて、ユーザから再生終了時刻の入力を受けると、現在時刻から再生終了指定時刻までの時間長になるようにオーディオソースから複数の再生対象ファイルを再生対象ファイル群として選択する。情報処理装置は、現在時刻と、再生対象ファイル群の再生終了指定時刻と、互いに識別可能な識別表示形態の各再生対象ファイルの領域とを表示する時計オブジェクトを表示する。なお、第3実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態と重複する説明は省略される。
【0332】
第3実施形態の表示プログラムは、第2実施形態の表示プログラムと同じく、表示装置を備え、または、表示装置と接続して、再生対象ファイルを再生可能な任意の情報処理装置における実行に適用可能である。第3実施形態では、情報処理装置の一例として、第1実施形態及び第2実施形態と同じく、折り畳み可能な携帯型のゲーム装置において本発明の表示プログラムが実行される場合について説明される。ただし、第3実施形態の表示プログラムを実行可能な情報処理装置は、携帯型のゲーム装置に限られず、テレビジョンなどの表示装置に接続する家庭用ゲーム装置,汎用のパーソナルコンピュータ,CD,DVD等の可搬記録媒体に加えHDD等の記憶装置に記録されたメディアファイル(音声データ、動画データ等)を再生可能なメディアプレーヤ(据置型,携帯型を含む),携帯電話端末,携帯情報端末,電子ブックとして使用される情報処理装置等も含む。すなわち、本発明の表示プログラムを実行可能な情報処理装置は、表示装置を備え、又は、表示装置と接続し、メディアファイルを再生する機能を有する装置である。
【0333】
(第3実施形態の時計オブジェクトの表示例)
図26は、表示プログラムの実行を通じて、ユーザによって指定された再生終了指定時刻に再生終了するように、複数の楽曲が選択されて再生される際に表示される時計オブジェクトの例を示す図である。図26に示される時計オブジェクトBR1は、例えば、ゲーム装置10の下側LCD12に表示される。第3実施形態では、時計オブジェクトBR1は、バーの形態をしており、現在時刻及び再生位置を示すポインタPO1を有している。
【0334】
図26に示される例は、10時7分に、ユーザによって再生終了指定時刻が11時37分であることが入力された場合に、ゲーム装置10が5曲の楽曲a−eを再生対象として選択し、それぞれの楽曲に対応する楽曲ファイル表示領域551−555が時計オブジェクトBR1上に表示されている。また、各楽曲ファイル表示領域551−555は、互いに異なる背景の識別表示形態を有している。図26では、第1実施形態と同様に、各楽曲ファイル表示領域501−505の識別表示形態として、各楽曲ファイル表示領域551−555が互いに異なる背景色の背景を有している(図26においては、便宜上、表示色ではなくテクスチャを領域ごとに変えて表示されている)。
【0335】
ポインタPO1は、再生位置及び現在時刻を示すポインタであり、時間の経過及び再生進行に追従して移動する。
【0336】
時計オブジェクトBR1には向かって左端に再生開始時刻よりも前の第1の時刻として10時ちょうど,及び向かって右側に再生指定時刻よりも後の第2の時刻として12時ちょうどが表示されている。第1の時刻及び第2の時刻は、時計オブジェクトBR1に表示される所定の時間帯を定義する時刻である。第1の時刻は、例えば、ユーザによって再生終了指定時刻が入力された時点の時刻を、H時M分とすると、H時00分に設定される。例えば、図26に示されるように、10時7分にユーザから再生終了指定時刻が入力された場合には、H=10となり、第1の時刻は10時00分に設定される。第2の時刻は、
例えば、再生終了指定時刻をH時M分とすると、(H+1)時00分に設定される。例えば、図26に示されるように、再生終了指定時刻が11時37分である場合には、H=11となり、第2の時刻は12時00分に設定される。時計オブジェクトBR1において、各楽曲ファイル表示領域の長辺の長さ(物理的範囲)は、時計オブジェクトBR1が示す時間帯に対応する時間長に対する楽曲の再生時間長の比率に時計オブジェクトBR1の長辺を乗じた値となる。
【0337】
また、時計オブジェクトBR1の上方には、再生開始時刻,現在時刻,再生終了指定時刻が表示される。また、時計オブジェクトBR1の下方には、再生開始時刻からの再生時間長TP及び再生終了指定時刻までの再生残り時間長TLが表示される。
【0338】
また、時計オブジェクトBR1の下方には楽曲再生を制御する操作アイコンB1−B4及び再生速度表示バーBR10が配置される。
【0339】
図27は、第3実施形態における時計オブジェクトの切り替わりの例を示す図である。第3実施形態では、再生残り時間長が1時間を切ると、例えば、図26に示される時計オブジェクトBR1が、スケールが1時間である時計オブジェクトBR2に切り替わる。さらに、再生残り時間長が1分を切ると、時計オブジェクトBR2が、スケールが1分である時計オブジェクトBR3へと切り替わる。
【0340】
時計オブジェクトBR2は、第1の時刻と第2の時刻との差分が1時間であって、第2の時刻は再生終了指定時刻に設定される。第1の時刻は、再生終了指定時刻の1時間前の時刻に設定される。
【0341】
時計オブジェクトBR3は、第1の時刻と第2の時刻との差分が1分であって、第2の時刻は再生終了指定時刻に設定される。第1の時刻は、再生終了指定時刻の1分前の時刻に設定される。
【0342】
時計オブジェクトBR1−BR3の何れも、時間の経過及び再生の進行とともに、徐々に再生済みの部分の表示色の濃淡が変化し、再生済み部分と未再生の部分とでは表示形態が異なる。
【0343】
(第3実施形態のメインメモリマップの例)
第3実施形態において、ゲーム装置10のメインメモリ32のプログラム記憶領域70に記憶されるプログラムは、第2実施形態と同じである(図18参照)。ただし、各プログラムの動作には、一部第2実施形態と異なる点があるので、それについては、処理フローの例において後述される。
【0344】
第3実施形態において、ゲーム装置10のメインメモリ32のデータ記憶領域72に記憶される情報は、第2実施形態とほぼ同様である(図19参照)。ただし、第3実施形態では、再生終了予定時刻730に変えて再生終了指定時刻が記憶される。また、第3実施形態では、指定時間長728はユーザによって指定されるものではなく、再生開始時刻と再生終了指定時刻とから取得される時間長である。
【0345】
(第3実施形態における表示プログラムの処理フローの例)
第3実施形態においても、表示プログラム60Bは、第1実施形態と同様に、大別すると、楽曲選択処理,時計表示設定処理,楽曲再生処理,及び表示切替処理を含む(図20参照)。
【0346】
図28は、楽曲選択処理における詳細な処理のフローチャートの例である。図28に示
される楽曲選択処理のフローは、表示プログラム60Bの起動とともに開始される。
【0347】
OP151では、情報処理部31は、再生開始時刻を決定する。再生開始時刻は、例えば、再生終了指定時刻が入力された時点の時刻から所定時間βだけ進んだ時刻に決定される。所定時間βは、再生リストが生成され楽曲再生が開始されるまでに要する概算の時間長であって、例えば1秒等である。情報処理部31は、取得した再生開始時刻をデータ記憶領域72に格納する(図18参照)。
【0348】
OP152では、情報処理部31は、決定した再生開始時刻と再生終了指定時刻とから、指定時間長TDを求め、データ記憶領域72に格納する。指定時間長TDは、再生開始時刻から再生終了指定時刻までの時間長である。
【0349】
OP153では、情報処理部31は、ユーザ指定のオーディオソースから楽曲をn曲選択する。指定時間長によって再生曲数の目安が予め定められており、これに基づいて情報処理部31は、選択する楽曲数を決定する。例えば、1曲を5分と想定すると、指定時間長が20分である場合には、選択する楽曲数は4曲と定められる。
【0350】
OP154では、情報処理部31は、変数r=0と設定する。変数r=0は、図28に示されるフロー内の繰り返し処理が実行された回数を示す変数である。OP155では、情報処理部31は、変数rが繰り返し処理の上限値Rより大きいか否かを判定する。変数rが上限値Rより大きい場合には(OP155:Yes)、所定回数(R回)繰り返しても楽曲が決定できないので、図28に示されるフローが終了する。この後、許容値αの数値を大きくして、再度図28に示されるフローが開始されてもよい。変数rが上限値R以下である場合には(OP155:No)、処理がOP156に進む。
【0351】
OP156では、情報処理部31は、選択されたn曲の再生リスト候補の楽曲の合計再生時間長Snを取得する。OP157では、選択されたn曲の合計再生時間長Snが許容時間長TAの条件を満たすか否かを判定する。許容時間長TAの条件は、第2実施形態と同じである。選択されたn曲の合計再生時間長Snが許容時間長TAの条件を満たす場合に
は(OP157:Yes)、処理がOP164に進む。選択されたn曲の合計再生時間長Snが許容時間長TAの条件を満たさない場合には(OP157:No)、処理がOP1
58に進む。
【0352】
OP158では、情報処理部31は、選択されたn曲の合計再生時間長Snが許容時間長TAの上限値よりも大きいか否かを判定する。選択されたn曲の合計再生時間長Snが
許容時間長TAの上限値よりも大きい場合には(OP158:Yes)、処理がOP15
9に進む。選択されたn曲の合計再生時間長Snが許容時間長TAの上限値より小さい場
合には(OP158:No)、合計再生時間Snが許容時間長TAの下限値に達していな
い為、処理がOP161に進む。
【0353】
OP159では、情報処理部31は、選択されたn曲の合計再生時間長Snが許容時間長TAの上限値よりも大きいため、選択されたn曲の楽曲から楽曲を1つ削除する。削除
される楽曲は、選択されたn曲の中で最も再生時間長が短い楽曲であってもよい。ただし、削除される楽曲はランダムに選択されてもよい。OP160では、情報処理部31は、OP159において楽曲を1つ削除したので、変数nから1を減算して更新する。その後処理がOP163に進む。
【0354】
OP161では、情報処理部31は、選択されたn曲の合計再生時間長Snが許容時間長TAの下限値よりも小さいため、選択された楽曲に楽曲を1つ追加する。OP162で
は、情報処理部31は、OP161において楽曲を1つ追加したので、変数nに1を加算
して更新する。その後処理がOP163に進む。
【0355】
OP163では、情報処理部31は、繰り返し処理の実行回数を示す変数rに1を加算して更新する。その後、処理がOP154に戻り、選択されたn曲の合計再生時間長Snが許容時間長TAの条件を満たすまで、または、繰り返し実行回数がR回になるまで、O
P154からOP163の処理が繰り返される。
【0356】
OP164では、情報処理部31は、選択されたn曲の合計再生時間長Snが許容時間長TAの条件を満たすので、楽曲の選択が終了し、再生リストに含まれる楽曲数Nを変数
nの値に設定し、データ記憶領域72に格納する。
【0357】
OP165では、情報処理部31は、図21のOP112と同様にして、選択されたN個の楽曲の再生順を決定し、再生リストを生成する。情報処理部31は、生成した再生リストをデータ記憶領域72に格納する(図19、再生リスト725)。このとき、情報処理部31は、各楽曲の再生時間長Xn(0<n≦N)も併せてデータ記憶領域72に格納する(図19、n番目の楽曲の再生時間長726)。
【0358】
OP166では、情報処理部31は、生成した再生リストの最後の楽曲の再生速度を例えば式1を用いて決定する。最後の楽曲(N番目)については、最後の楽曲の再生時間長XN(1倍速時)と、再生速度比率PNとがデータ記憶領域72に格納される。
【0359】
最後の楽曲の再生速度がPN倍速と決定すると、図28に示されるフローは終了し、再
生リストに含まれる楽曲の再生処理が開始される。
【0360】
図28に示されるフローにおいて、OP151−OP164は、情報処理部31による選択プログラム601の実行により実現される。OP165の処理は、情報処理部31による再生リスト生成プログラム602の実行により実現される。OP166の処理は、情報処理部31による楽曲再生制御プログラム606の実行によって実現される。
【0361】
図29は、時計表示設定処理の詳細な処理のフローチャートの例である。図29に示されるフローは、図28に示されるフローが終了すると、開始される。
【0362】
OP251において、情報処理部31は、再生リストに含まれる各楽曲の楽曲ファイル表示領域の識別表示形態を決定する。第2実施形態においても、情報処理部31は、データ記憶領域72の配色パレットデータ722を用いて、各楽曲ファイル表示領域の表示色を、互いに異なるように決定する。
【0363】
OP252において、情報処理部31は、再生開始時刻と再生終了予定時刻とデータ記憶領域72から読み出して取得する。
【0364】
OP253において、情報処理部31は、再生開始時刻と再生終了指定時刻とから、第1の時刻及び第2の時刻を決定して、時計オブジェクトのスケールを決定する。第1の時刻は、例えば、ユーザによって再生終了指定時刻が入力された時点の時刻を、H時M分とすると、H時00分に設定される。第2の時刻は、例えば、再生終了指定時刻をH時M分とすると、(H+1)時00分に設定される。
【0365】
OP254において、情報処理部31は、各楽曲の再生時間長に応じて、各楽曲ファイル表示領域が占める時計オブジェクト上の時間帯と物理的範囲(長さ)を決定する。例えば、再生リストの一番目の楽曲の楽曲ファイル表示領域の時間帯は、再生リストの楽曲ファイル群の再生開始時刻Tstartから再生開始時刻Tstart+一番目の楽曲の再
生時間長X1の時刻までとなる。各楽曲ファイル表示領域の物理的範囲(長さ)は、第1の時刻から第2の時刻までの時間長に対する楽曲ファイルの再生時間長の比率によって決定される。情報処理部31は、各楽曲ファイル表示領域の時間帯と物理的範囲(長さ)とをデータ記憶領域72の識別表示形態情報に格納する。
【0366】
OP255において、情報処理部31は、時計オブジェクトをデータ記憶領域72から読み出し、該時計オブジェクトに各楽曲ファイル表示領域を配置して、表示設定を行う。時計オブジェクトに表示設定が終了すると、図29に示されるフローが終了し、再生リストに含まれる楽曲の再生が開始されるとともに、設定された時計オブジェクトが下側LCD12に表示される。
【0367】
図29に示されるフローにおいて、OP251−OP255は、情報処理部31によるオブジェクト表示設定プログラム604の実行によって実現される。
【0368】
第3実施形態における楽曲再生処理は、第1実施形態の楽曲再生処理とほぼ同じであるため、省略される(図23,図24A,図24B,図24C参照)。
【0369】
図30は、第3実施形態における表示切替処理の詳細な処理のフローチャートの例である。図30に示されるフローは、再生リストに含まれる楽曲の再生が開始されると開始される。
【0370】
OP451において、情報処理部31は、指定時間長TDが1時間より大きいか否かを
判定する。指定時間長TDが1時間より大きい場合には(OP451:Yes)、処理が
OP452に進む。指定時間長TDが1時間以下の場合には(OP451:No)、処理
がOP454に進む。
【0371】
OP452では、情報処理部31は、再生残り時間長を取得し、再生残り時間長が1時間であるか否かを判定する。再生残り時間長は、例えば、現在時刻から再生終了指定時刻までの時間長として取得することができる。再生残り時間長が1時間である場合には(OP452:Yes)、処理がOP453に進む。再生残り時間長が1時間でない、すなわち、再生残り時間長が1時間より大きい場合には(OP452:No)、情報処理部31は、再生残り時間長が1時間になるまでOP452を繰り返す。
【0372】
OP453では、情報処理部31は、再生残り時間長が1時間になったので、時計オブジェクトの表示を1時間表示に切り替える(図27参照)。その後処理がOP454に進む。
【0373】
OP454では、情報処理部31は、再生残り時間長を取得し、再生残り時間長が1分であるか否かを判定する。再生残り時間長が1分である場合には(OP454:Yes)、処理がOP455に進む。再生残り時間長が1分でない、すなわち、再生残り時間長が1分より大きい場合には(OP454:No)、情報処理部31は、再生残り時間長が1分になるまでOP454を繰り返す。
【0374】
OP455では、情報処理部31は、再生残り時間長が1分になったので、時計オブジェクトの表示を1時間表示から1分表示に切り替える。1分表示の時計オブジェクトには、再生リストの最後の楽曲の楽曲ファイル表示領域のみが表示される(図27参照)。時計オブジェクトの表示が1分表示に切り替わると、図30に示されるフローは終了する。
【0375】
図30に示されるフローにおける、OP451−OP455は、情報処理部31によるオブジェクト表示設定プログラム604の実行によって実現される処理である。また、O
P451及びOP454における処理で用いられる再生残り時間長は、情報処理部31による楽曲再生制御プログラム606の実行によって実現される処理である。
【0376】
(第3実施形態の作用効果)
第3実施形態では、ユーザによって指定された再生終了予定時刻に楽曲の再生が終了するように、楽曲の選択が行われ、最後の楽曲の再生速度が調整される。これによって、ユーザによって再生終了指定時刻が入力された場合でも、再生終了指定時刻に楽曲の再生を終了することができる。
【0377】
また、第3実施形態では、時計オブジェクトは、バーの形態をしており、再生残り時間が1時間を切るとスケールが1時間に、再生残り時間が1分を切るとスケールが1分に切り替わる。これによって、ゲーム装置10は、ユーザに、段階的に楽曲再生の進行を認識させることができる。
【0378】
<変形例>
(再生速度の変更の操作入力時の処理)
第2実施形態及び第3実施形態では、再生速度の変更操作が行われた場合でも、再生終了予定時刻又は再生終了指定時刻は維持されたままであった(図24A参照)。これに変えて、再生速度の変更に応じて再生終了予定時刻又は再生終了指定時刻を変更し、再生リストに含まれる楽曲は変更しないようにしてもよい。
【0379】
図31は、第2実施形態において、再生速度の変更に応じて再生終了予定時刻を変更する場合の処理のフローチャートの例である。図31に示されるフローは、楽曲リストに含まれる楽曲の再生が開始されるとともに開始される。
【0380】
OP361では、情報処理部31は、操作入力を受け付けたか否かを判定する。操作入力を受け付けた場合には(OP361:Yes)、情報処理部31は、操作入力の内容を解析し、処理がOP362に進む。操作入力がない場合には(OP361:No)、図31に示されるフローが終了し、OP361から繰り返し実行される。
【0381】
OP362では、情報処理部31は、操作入力が再生速度の変更であるか否かを判定する。操作入力が再生速度の変更である場合には(OP362:Yes)、処理がOP36
3に進む。操作入力が再生速度の変更でない場合には(OP362:No)、処理が図24BのOP331に進む。
【0382】
OP363では、情報処理部31は、再生中の楽曲の未再生部分の、再生速度の変更に応じて変更となる再生時間長を取得する。OP364では、情報処理部31は、再生リストの未再生楽曲の、再生速度の変更に応じて変更される再生時間長を取得する。
【0383】
OP365では、情報処理部31は、再生速度の変更に応じた再生終了予定時刻を取得する。再生終了予定時刻は、再生速度の変更の操作入力を受けた時点の時刻に、OP363において取得した再生中の楽曲の未再生部分の再生時間長と、OP364において取得した未再生楽曲の再生時間長とを加算することによって求められる。
【0384】
OP366では、情報処理部31は、再生中及び未再生の楽曲の楽曲ファイル表示領域の時間帯と物理的範囲を、再生速度変更後のそれぞれの再生時間長に応じて変更する。
【0385】
OP367では、情報処理部31は、再生開始時刻からの経過時間長と、変更後の再生中の楽曲の未再生部分の再生時間長と、変更後の未再生楽曲の再生時間長と、の合計時間長が1時間を超えるか否かを判定する。該合計時間が1時間を超える場合には(OP36
7:Yes)、処理がOP368に進む。該合計時間が1時間を超えない場合には(OP368:No)、処理がOP369に進む。
【0386】
OP368では、情報処理部31は、1時間超の部分を例えば、色を濃くするなどして、強調表示する設定を行う。OP369では、情報処理部31は、時計オブジェクトの表示の再設定を行う。情報処理部31は、変更された再生速度に応じて変更になった各楽曲の各楽曲ファイル表示領域の時間帯及び物理的範囲を設定し直す。その後、図31に示されるフローが終了し、楽曲再生中は、OP361から処理が繰り返し実行される。
【0387】
図31に示されるフローにおいて、OP362−OP365は、情報処理部31による楽曲再生制御プログラム606の実行によって実現される。OP366−OP369は、情報処理部31によるオブジェクト表示設定プログラム604の実行によって実現される。OP361は、情報処理部31による操作入力判定プログラム605の実行によって実現される。
【0388】
図31に示されるように、ゲーム装置10は、再生速度の変更に応じて、未再生部分の再生時間長を取得し、該未再生部分に相当する楽曲ファイル表示領域の時間帯及び物理的範囲を変更することによって、再生速度に追従した時計オブジェクトの表示を行うことができる。なお、図31に示されるフローは、第3実施形態にも適用可能である。第3実施形態に適用する場合には、OP367及びOP368の代わりに、時計オブジェクトのサイズの変更処理が行われる。
【0389】
(アナログ式時計オブジェクトの表示)
図32は、第2実施形態に適用可能なアナログ式時計の形態の時計オブジェクトの表示形態の一例を示す図である。図32に示される時計オブジェクトCK3は、外周部CK32を有しており、この外周部CK32に楽曲ファイル表示領域が配置される。すなわち、外周部CK32が、楽曲毎に異なる表示色(又は表示形態)となる。第2実施形態の時計オブジェクトCK21に代えて、図32に示される時計オブジェクトCK3が用いられてもよい。
【0390】
<その他>
第2実施形態において、時計オブジェクトはアナログ式時計の形態に限られず、第3実施形態のようなバーの形態であってもよい。また、第3実施形態において、時計オブジェクトはバーの形態に限られず、第2実施形態のようなアナログ式時計の形態であってもよい。この場合、第2実施形態及び第3実施形態において説明された、アナログ式時計の形態の時計オブジェクト特有の処理(例えば、図22のOP204,OP205等)と,バーの形態の時計オブジェクト特有の処理(例えば、図29のOP254,図30のOP452,OP454等)とを入れ替えることによって、実現可能である。
【0391】
また、第2実施形態及び第3実施形態において、第1実施形態のように楽曲再生の一時停止及び一時停止状態からの再生開始、及び、A−B間の繰り返し再生が行われるようにすることも可能である。第2実施形態及び第3実施形態において、図13C及び図13Dに示される処理を行うようにすることで、実現可能である。
【0392】
また、時計オブジェクトの表示位置は、第1実施形態から第3実施形態に説明されたものに限られず、設計者が自由に設定可能である。
【0393】
また、第2実施形態及び第3実施形態では、再生リストの最後の楽曲の再生速度が変更されたが、これに代えて、再生リストの楽曲ファイル群の再生終了予定時刻(第3実施形態では再生終了指定時刻)から所定時間長遡った範囲の再生速度を変更してもよい。
【0394】
また、第1実施形態から第3実施形態では、携帯型のゲーム装置10を用いて説明したが、据置型のゲーム装置、あるいは、一般的なパーソナルコンピュータ等の情報処理装置で本発明の画像処理プログラムを実行して、本発明を実現してもかまわない。また、他の実施形態では、ゲーム装置に限らず任意の携帯型電子機器、例えば、PDA(Personal Digital Assistant)や携帯電話、パーソナルコンピュータ、カメラ等であってもよい。例えば、携帯電話が、1つのハウジングの主面に2つの表示部と、実カメラとを備えてもよい。
【0395】
また、上述した説明では画像処理をゲーム装置10で行う例を用いたが、上記画像処理における処理ステップの少なくとも一部を他の装置で行ってもかまわない。例えば、ゲーム装置10が他の装置(例えば、サーバや他のゲーム装置)と通信可能に構成されている場合、上記画像処理における処理ステップは、ゲーム装置10および当該他の装置が協働することによって実行してもよい。一例として、他の装置が図21の処理を実行して再生リストを生成し、ゲーム装置10が該再生リストの楽曲ファイル群を再生するように協働してもよい。また、一例として、他の装置が図22の処理を実行して時計オブジェクトの設定を行い、ゲーム装置10が該時計オブジェクトを下側LCD12に表示してもよい。このように、表示プログラム60A、60Bの処理ステップの少なくとも一部を他の装置で行うことによって、上述した時計オブジェクトの表示処理と同様の処理が可能となる。このように、上述した時計オブジェクトの表示処理は、少なくとも1つの情報処理装置により構成される情報処理システムに含まれる1つのプロセッサまたは複数のプロセッサ間の協働により実行されることが可能である。また、上記実施形態においては、ゲーム装置10の情報処理部31が所定のプログラムを実行することによって、上述したフローチャートによる処理が行われたが、ゲーム装置10が備える専用回路によって上記処理の一部または全部が行われてもよい。
【0396】
また、上述したゲーム装置10の形状や、それに設けられている各種操作ボタン14,アナログスティック15,タッチパネル13の形状,数,および設置位置等は、単なる一例に過ぎず他の形状,数,および設置位置であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述した画像処理で用いられる処理順序,設定値,判定に用いられる値等は、単なる一例に過ぎず他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
【0397】
また、上記表示プログラム60A及び60Bは、外部メモリ45やデータ保存用外部メモリ46等の外部記憶媒体を通じてゲーム装置10に供給されるだけでなく、有線または無線の通信回線を通じてゲーム装置10に供給されてもよい。また、上記プログラムは、ゲーム装置10内部の不揮発性記憶装置に予め記録されていてもよい。なお、上記プログラムを記憶する情報記憶媒体としては、不揮発性メモリの他に、CD−ROM,DVD,あるいはそれらに類する光学式ディスク状記憶媒体,フレキシブルディスク,ハードディスク,光磁気ディスク,磁気テープ,などでもよい。また、上記プログラムを記憶する情報記憶媒体としては、上記プログラムを一時的に記憶する揮発性メモリでもよい。このような外部記憶媒体は、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体ということができる。例えば、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、上述で説明した各種機能を提供させることができる。
【0398】
以上、本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。また、当業者は、本発明の具体的な実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を
実施することができることが理解される。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用されるすべての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
【符号の説明】
【0399】
10…ゲーム装置
11…下側ハウジング
12…下側LCD
13…タッチパネル
14…操作ボタン
15…アナログスティック
16…LED
17…挿入口
18…マイクロフォン用孔
19…無線スイッチ
21…上側ハウジング
22…上側LCD
23…外側撮像部
23a…外側左撮像部
23b…外側右撮像部
24…内側撮像部
25…3D調整スイッチ
26…3Dインジケータ
27…スクリーンカバー
28…タッチペン
29…LED
31…情報処理部
311…CPU
312…GPU
313…VRAM
32…メインメモリ
33…外部メモリI/F
34…データ保存用外部メモリI/F
35…データ保存用内部メモリ
36…無線通信モジュール
37…ローカル通信モジュール
38…RTC
39…加速度センサ
40…角速度センサ
41…電源回路
42…I/F回路
43…マイク
44…スピーカ
45…外部メモリ
46…データ保存用外部メモリ
60A、60B…表示プログラム
601…選択プログラム
602…再生リスト生成プログラム
603…時刻制御プログラム
604…オブジェクト表示設定プログラム
605…操作入力判定プログラム
606…楽曲再生制御プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置に、
現在時刻または再生対象ファイルの再生開始時刻から当該再生対象ファイルの再生終了時刻までの時間帯である再生時間帯を取得する取得ステップと、
前記再生時間帯の時間長が所定の許容時間長より大きい場合には、現在時刻を含む所定時間帯と、前記再生時間帯とを第1のスケールで表示手段上に表示し、
前記再生時間帯の時間長が前記所定の許容時間長より小さい場合には、現在時刻を含む所定時間帯と、前記再生時間帯とを第2のスケールで前記表示手段上に表示する表示処理ステップと、
を実行させるための情報処理プログラム。
【請求項2】
前記再生対象ファイルに対する再生終了時刻の変化を伴う操作の入力を受け付ける受付ステップと、
該入力に応じて、前記再生時間帯の表示を更新する表示更新ステップをさらに含む
請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記表示更新ステップは、
前記操作によって前記再生時間帯の時間長が前記所定の許容時間長より大きくなった場合には、前記第1のスケールで、現在時刻を含む所定時間帯と前記再生時間帯とを表示し、
前記操作によって前記再生時間帯の時間長が前記所定の許容時間長より小さくなった場合には、前記第2のスケールで、現在時刻を含む所定時間帯と前記再生時間帯とを表示する、
請求項2に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記取得ステップは、時間経過に追従して現在時刻から前記再生終了時刻までの時間帯を再生時間帯として取得し、
前記再生時間帯の時間長が前記所定の許容時間長より小さくなった場合には、前記第1のスケールで表示されている前記再生時間帯を、現在時刻を含む所定時間帯とともに前記第2のスケールで表示する第2の表示更新ステップをさらに含む
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
再生対象ファイルが複数である場合に、
前記取得ステップは、現在時刻または前記複数の再生対象ファイルを含む再生対象ファイル群の再生開始時刻から当該再生対象ファイル群の再生終了予定時刻までの時間帯である再生時間帯を取得し、
前記表示処理ステップは、現在時刻を含む所定時間帯とともに、前記再生対象ファイル群に含まれる各再生対象ファイルの再生開始時刻から再生終了時刻に対応する各時間帯が互いに識別可能な形態で前記再生時間帯を表示手段上に表示する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
再生対象ファイルの再生に係る時間長を定義する指定時間長が入力された場合に、合計再生時間長が前記指定時間長に第1の許容値を加算した時間長以上及び前記指定時間長に第1の許容値より大きい第2の許容値を加算した時間長以下となる複数の再生対象ファイルを前記再生対象ファイル群として選択する選択ステップと、
前記再生対象ファイル群の再生終了から第1の時間長遡った範囲の再生速度を決定する再生速度決定ステップと、
をさらに含む請求項5に記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
前記再生対象ファイル群に対する再生速度の変更を受けるステップをさらに備え、
前記再生速度が変更された場合に、前記表示処理ステップにおいて、前記再生対象ファイル群のうち再生中の再生対象ファイルの未再生部分及び未再生の再生対象ファイルのそれぞれの変更後の再生速度に応じた再生時間長を取得し、変更後の各再生時間長に応じて前記再生中の再生対象ファイルの未再生部分及び未再生の再生対象ファイルに割り当てる範囲を変更する
請求項5または6に記載の情報処理プログラム。
【請求項8】
前記再生速度の変更に応じた前記再生対象ファイル群に含まれる再生中の再生対象ファイルの未再生部分及び未再生の再生対象ファイルのそれぞれの再生時間長の合計時間長が、前記再生終了予定時刻と現在時刻との差分の時間長を含む所定の時間長の範囲にない場合に、前記再生対象ファイル群に再生対象ファイルを追加する、又は、前記再生対象ファイル群から再生対象ファイルを削除するステップをさらに含む
請求項7に記載の情報処理プログラム。
【請求項9】
情報処理装置が、
現在時刻または再生対象ファイルの再生開始時刻から当該再生対象ファイルの再生終了時刻までの時間帯である再生時間帯を取得する取得ステップと、
前記再生時間帯の時間長が所定の許容時間長より大きい場合には、現在時刻を含む所定時間帯と、前記再生時間帯とを第1のスケールで表示手段上に表示し、
前記再生時間帯の時間長が前記所定の許容時間長より小さい場合には、現在時刻を含む所定時間帯と、前記再生時間帯とを第2のスケールで前記表示手段上に表示する表示処理ステップと、
を実行する情報処理方法。
【請求項10】
現在時刻または再生対象ファイルの再生開始時刻から当該再生対象ファイルの再生終了時刻までの時間帯である再生時間帯を取得する取得部と、
前記再生時間帯の時間長が所定の許容時間長より大きい場合には、現在時刻を含む所定時間帯と、前記再生時間帯とを第1のスケールで表示手段上に表示し、前記再生時間帯の時間長が前記所定の許容時間長より小さい場合には、現在時刻を含む所定時間帯と、前記再生時間帯とを第2のスケールで前記表示手段上に表示する表示処理部と、
を含む情報処理装置。
【請求項11】
現在時刻または再生対象ファイルの再生開始時刻から当該再生対象ファイルの再生終了時刻までの時間帯である再生時間帯を取得する取得部と、
前記再生時間帯の時間長が所定の許容時間長より大きい場合には、現在時刻を含む所定時間帯と、前記再生時間帯とを第1のスケールで表示手段上に表示し、前記再生時間帯の時間長が前記所定の許容時間長より小さい場合には、現在時刻を含む所定時間帯と、前記再生時間帯とを第2のスケールで前記表示手段上に表示する表示処理部と、
を含む情報処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24A】
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【図24B】
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【図24C】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2012−145984(P2012−145984A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−1516(P2011−1516)
【出願日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【出願人】(397037890)株式会社インテリジェントシステムズ (14)
【Fターム(参考)】