説明

成長型アイコン表示プログラムおよび画像表示装置

【課題】画面に表示されるアイコンの変化にストーリー性を持たせることにより面白みを演出し、付加価値の向上を図る。
【解決手段】記憶部10には、キャラクターの成長過程で表示され得る複数のアイコン画像が格納される。画像総数カウント部7は、記憶媒体2に記憶されている画像総数をカウントする。属性分類部9は、画像の記録フォーマットとして付加されている撮影に関する特定の付加情報に基づいて、記憶媒体2に記憶されている複数の画像を予め設定された属性毎に分類する。アイコン画像特定部12は、アイコン成長マップ13を参照して、カウントされた画像総数と、属性の分類結果とに対応付けられた格納先アドレスを特定する。アイコン画像読込部11は、特定された格納先アドレスに格納されたアイコン画像を記憶部10から読み出す。表示部5には、アイコン画像読込部11によって読み出されたアイコン画像が表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示プログラムおよび画像表示装置に係り、特に成長型アイコン表示機能に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ワードプロセッサ等の文書処理装置において、単一の文書データファイルを単一のアイコンに対応付け、このデータファイルの属性をアイコンの外観に反映して画面に表示する手法が開示されている。表示されるアイコンは、文書のページ数に応じて、矩形状の用紙を積み重ねた外観を有する。また、文書に罫線が付されている場合には、アイコンにも罫線が付される。さらに、用紙サイズ、用紙方向および印字方向に関しても、ユーザがそれらを直感的に把握できるように、アイコンのサイズや向き等に反映される。これにより、画面上のアイコンを見たユーザは、所望の文書データファイルの属性を直感的に把握することができる。
【0003】
また、デジタルカメラ等で撮影された画像(写真)の記録フォーマットの一つに、Exif(Exchangeable image file format)と呼ばれる規格が知られている。Exifでは、撮影された画像に付加情報(メタデータ)が付加され、これらが1つの画像データとして保存される。付加情報としては、撮影者の属性、撮影日付、デジタルカメラの機種、絞り値、画素数、ISO感度、色空間等の他、ユーザが入力可能なテキストも含まれる。特許文献2には、各種データを写真画像と共に記憶媒体に記録して、電子入力機器による読み取りを可能にした情報記録方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−161314号公報
【特許文献2】特開平9−265129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、フォトフレーム、デジタルカメラ、携帯電話、携帯端末、携帯ゲーム、パーソナルコンピュータ等の電子機器に関しては、高度な基本性能を備えたものが安価に入手できるようになり、老若男女を問わず一般ユーザにとって欠かせない存在になっている。これらの機器における表示解像度や表示速度といった基本性能は、一般ユーザにとって既に十分満足できるレベルに達しており、その方向での製品の差別化は困難になりつつある。その反面、面白みの演出やお楽しみ機能といった付加的な機能に関しては、まだまだ改善の余地が残されている。
【0006】
そこで、本発明の目的は、画面に表示されるアイコンの変化にストーリー性を持たせることにより面白みを演出し、付加価値の向上を図ることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決すべく、第1の発明は、以下の第1から第6のステップをコンピュータに実行させる成長型アイコン表示プログラムを提供する。第1のステップでは、キャラクターの成長過程で表示され得る複数のアイコン画像を記憶部に格納する。第2のステップでは、記憶媒体に記憶されている画像総数をカウントする。第3のステップでは、画像の記録フォーマットとして付加されている撮影に関する特定の付加情報に基づいて、記憶媒体に記憶されている複数の画像を予め設定された属性毎に分類する。第4のステップでは、それぞれのアイコン画像の格納先アドレスが記述されたアイコン成長マップを参照して、カウントされた画像総数と、属性の分類結果とに対応付けられた格納先アドレスを特定する。第5のステップでは、特定された格納先アドレスに格納されたアイコン画像を記憶部から読み出す。第6のステップでは、読み出されたアイコン画像を表示部に表示させる。
【0008】
ここで、第1の発明において、上記第3のステップは、上記付加情報である画像の撮影者を撮影者毎に分類するステップであることが好ましい。この場合、上記第4のステップは、上記属性の分類結果として、分類対象となる画像全体に占める割合が最も大きい撮影者に対応付けられた格納先アドレスを特定するステップであってもよい。
【0009】
第1の発明において、カウントされた画像総数が所定の判定値に到達したか否かによって、表示部に表示されるアイコン画像を更新すべきか否かを判定する第7のステップをコンピュータに実行させるようにしてもよい。
【0010】
第2の発明は、記憶部と、記憶媒体と、画像総数カウント部と、属性分類部と、アイコン画像特定部と、アイコン画像読込部と、表示部とを有する画像表示装置を提供する。記憶部には、キャラクターの成長過程で表示され得る複数のアイコン画像が格納される。記憶媒体は、複数の画像を記憶する。画像総数カウント部は、記憶媒体に記憶されている画像総数をカウントする。属性分類部は、画像の記録フォーマットとして付加されている撮影に関する特定の付加情報に基づいて、記憶媒体に記憶されている複数の画像を予め設定された属性毎に分類する。アイコン画像特定部は、それぞれのアイコン画像の格納先アドレスが記述されたアイコン成長マップを参照して、カウントされた画像総数と、属性の分類結果とに対応付けられた格納先アドレスを特定する。アイコン画像読込部は、特定された格納先アドレスに格納されたアイコン画像を記憶部から読み出す。表示部は、アイコン画像読込部によって読み出されたアイコン画像を表示する。
【0011】
ここで、第2の発明において、属性分類部は、上記付加情報である画像の撮影者を撮影者毎に分類することが好ましい。この場合、アイコン画像特定部は、上記属性の分類結果として、分類対象となる画像全体に占める割合が最も大きい撮影者に対応付けられた格納先アドレスを特定してもよい。
【0012】
第2の発明において、カウントされた画像総数が所定の判定値に到達したか否かによって、表示部に表示されるアイコン画像を更新すべきか否かを判定する成長判定部をさらに設けてもよい。
【発明の効果】
【0013】
第1または第2の発明によれば、キャラクターの成長過程で表示され得る各アイコン画像の格納先アドレスが記述されたアイコン成長マップを用いることで、家やペットといったキャラクターを表すアイコンの変化にストーリー性を持たせることができる。記憶媒体内の画像総数をキャラクターの成長要因とすることで、例えば、画像の枚数が増えていくに従ってキャラクターを成長させることが可能になる。また、別の成長要因として、画像の記録フォーマットとして付加されている付加情報に関する属性の分類結果も考慮することで、キャラクターの成長過程にバリエーションを持たせることができるので、キャラクターへの愛着や成長意欲をユーザに抱かせることができる。その結果、単なる画像の閲覧に留まらず、新たな楽しみをユーザに与えることができるので、付加価値の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】画像表示装置のブロック図
【図2】画像(写真)および成長型アイコンの画面表示例
【図3】アイコン成長マップの説明図
【図4】キャラクターの成長に伴うアイコン画像の変化を示す図
【図5】成長型アイコン表示プログラムのフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本実施形態に係る画像表示装置のブロック図である。画像表示装置1としては、フォトフレーム、デジタルカメラ、携帯電話、携帯端末、携帯ゲーム、パーソナルコンピュータのように、画像表示を基本機能とした様々な電子機器を用いることができるが、本実施形態ではフォトフレームを一例としている。画像表示装置1は、一般的な電子機器の基本構成と同様、記憶媒体2から画像を読み込む画像読込部3と、表示バッファ4と、表示部5とを主体に構成されている。また、この画像表示装置1は、このような基本機能に加えて、面白みを演出するために、家やペットといったキャラクターのアイコンの変化にストーリー性を持たせる成長型アイコン表示機能も有しており、これを実現するためのユニット6〜13も備えている。
【0016】
記憶媒体2には、ユーザによって撮影された画像(写真)が多数記憶されている。これらの画像は、デジタルカメラや携帯電話の内蔵カメラ等によって直接撮影されたものであってもよいし、例えばフォトアルバムのようなソフトで取り込まれたものであっても構わない。記憶媒体2は、例えばSDカードのように携帯性を有する着脱可能なものが好ましいが、HDDのように固定的に内蔵されたものであってもよい。前者の場合、画像読込部3に相当するリーダにセットするだけで、デジタルカメラ等で撮影された画像データを簡単に読み込むことができる。また、画像データの読み込みは、記憶媒体2がセットされた外部システムとの通信によって行ってもよい。この場合、外部システムとの通信によって画像データを受信する通信装置が画像読込部3として機能する。
【0017】
画像データには、その記録フォーマットとして撮影された画像そのものと、撮影に関する付加情報(メタデータ)とが含まれる。記録フォーマットはどのようなものであってもよいが、その一例として、Exif(Exchangeable image file format)と呼ばれる汎用的な規格を用いることができる。付加情報であるExif情報としては、撮影者の属性、撮影日付、デジタルカメラの機種、絞り値、画素数、ISO感度、色空間等の他、ユーザが任意に入力したテキストも含まれる。本実施形態では、このようなExif情報のうち、特に画像の撮影者に関するタグ、例えば「父」、「母」、「姉」、弟」、「祖母」が用いられる。このタグは、ユーザがマニュアルで撮影の度に入力してもよいが、ユーザの利便性を考慮すれば、デジタルカメラ側で自動入力される仕組みを導入することが好ましい。例えば、予め登録した撮影者の候補が列記された撮影者リストをプルダウンメニューで表示し、ユーザがいずれかを選択することによって、その画像の撮影者を決定するといった如くである。また、例えば、デジタルカメラのシャッターボタンに生体認証センサ(指紋センサ等)を設けておき、撮影者の生体情報(指紋等)から撮影者を決定するようにしてもよい。
【0018】
記憶媒体2に格納された画像を表示部5に表示するプロセスは、次のような手順で行われる。まず、画像読込部3は、記憶媒体2に格納された画像データ(ユーザ選択またはランダム抽出されたもの)を読み込み、読み込んだ画像データを抽出部6に出力する。抽出部6は、入力された画像データからExif情報を取り除き、予め設定された表示サイズになるように、画像そのものをフレームバッファやラインバッファといった表示バッファ4に書き込む。表示バッファ4に格納された画像は、LCD等の表示部5における同期信号に基づいて読み出され、図2に示す画面中央の表示領域Aに表示される。
【0019】
また、図2に示した画面左上の表示領域Bには、成長型アイコンが表示される。このアイコンは、家、動物、ペット、ロボット、自動車、電車といったキャラクターの外観を有し、記憶媒体2における画像の蓄積状態に応じて、ストーリー性を持ってバリエーション豊かに変化する。具体的には、図2に示したように、本実施形態として例示する家アイコンの場合、記憶媒体2内の画像枚数が増えるほど家が大きくなっていく。ただし、その成長過程は画一的ではなく、その画像群における撮影者の属性(タグ属性)が考慮される。例えば、以下の表に示すように、画像全体における「姉」の占める割合が大きい場合には、この属性に対応付けられた「星」が選択され、お菓子系の家に成長していく。また、画像全体における「弟」の占める割合が大きい場合には、この属性に対応付けられた「ハート」が選択され、ペット系の家に成長していく。このような撮影者の属性と、タグ属性との対応付けは予め設定されており、自己の嗜好に応じたタイプの家がユーザによって選択される。
【0020】
(属性の対応付け)
撮影者の属性 タグ属性 家のタイプ
「姉」 「星」 お菓子系の家
「弟」 「ハート」 ペット系の家
「父」 「月」 ゴージャス系の家
「母」 「花」 お花系の家
「祖母」 「リンゴ」 果物系の家
【0021】
画像総数カウント部7は、画像読込部3を介して、記憶媒体2に格納されているカウント対象となる画像の画像総数をカウントする。カウント対象は、記憶媒体2の全記憶領域やフォルダといった如く予め設定されている。また、画像総数は、画像のサイズに関わりなく単純に画像の枚数としてもよいが、画像のサイズに応じて枚数の加算に重み付けしても構わない。さらに、画像総数のカウントは、所定の日時毎(例えば1日1回)に行ってもよいし、記憶媒体2内のデータが更新される毎に行ってもよい。カウントされた画像総数は、成長判定部8に通知される。
【0022】
一方、抽出部6は、画像読込部3を介して入力された画像データからExif情報を抽出し、これを属性分類部9に出力する。属性分類部9は、記憶媒体2内の全画像を対象とし、これらを特定の付加情報に基づいて予め設定された属性毎に分類する。本実施形態では、キャラクターの成長要因として撮影者をモニタリングしており、これが「姉」、「弟」、「父」、「母」、「祖母」に分類される。そして、分類対象となる画像全体に占める割合が最も大きい撮影者が決定される。この分類結果は、アイコン画像特定部12に通知される。
【0023】
成長判定部8は、画像総数カウント部7によってカウントされた画像総数が所定の判定値に到達したか否かによって、表示部5に表示されるアイコン画像の更新判定を行う。本実施形態では、画像が1枚増える毎にキャラクターの変化を許容しているので、判定値は全ての整数値(1,2,3,・・・)となる。しかしながら、この成長判定は例えば100枚毎といった如く、ある程度枚数が増えた場合のみ行うようにしてもよい(この場合の判定値は100,200,300・・・といった如くになる)。
【0024】
アイコン画像特定部12は、アイコン成長マップ13を参照して、画像総数カウント部7によってカウントされた画像総数と、属性分類部9による属性の分類結果とに基づいて、表示部5に表示すべきアイコン画像を特定する。図3は、アイコン成長マップ13の説明図である。このアイコン成長マップ13には、キャラクターの成長過程で表示され得る複数のアイコン画像のそれぞれに関する記憶部10の格納先アドレスが記述されている。格納先アドレスは、最多のタグと、画像総数とに基づいて一義的に決定され、これによって、画面に表示すべきアイコン画像が決定される。例えば、画像総数が50枚で、最多のタグ属性が「星」(撮影者の属性=「姉」)の場合、格納先アドレスとして「A」が選択され、その読み出しがアイコン画像読込部11に指示される。この指示を受けたアイコン画像読込部11は、記憶部10における格納先アドレス[A」からアイコン画像Aを読み出す。読み出されたアイコン画像Aは、アイコン画像特定部12を介して表示バッファ4に書き込まれ、これによって、表示部5にそのアイコン画像Aが表示される。
【0025】
図4は、キャラクターの成長に伴うアイコン画像の変化を示す図である。画像総数と属性の分類結果とを成長要因としたアイコンの変化パターンは、アイコン成長マップ13によって規定される。図3に示したアイコン成長マップ13の場合には、画像総数が100枚までの第1段階では、最多のタグがどれであってもアイコン画像Aが表示される。画像総数が101枚から200枚までの第2段階では、最多のタグが「星」、「ハート」または「月」ならばアイコン画像Bが表示され、最多のタグが「花」「リンゴ」ならばアイコン画像Cが表示される。また、画像総数が201枚から300枚までの第3段階では、最多のタグに応じてアイコン画像D〜Hのいずれかが表示される。さらに、画像総数が301枚から400枚までの第4段階では、アイコン画像I〜Rのいずれかが表示される。第4段階のみに関しては、それ以前の段階とは異なり、上位2種類のタグに応じて表示すべきアイコン画像が決定される。なお、同一の段階において、最多または上位2種類のタグが入れ替わった場合には、それに応じて、表示すべきアイコン画像も変化する。例えば、第2段階において、最多のタグが「星」から「花」のように入れ替わった場合には、アイコン画像もBからCに変化する。
【0026】
キャラクターの成長過程における変化は、画像の蓄積に関するユーザの貢献の度合いに依存する。例えば、姉が多数の画像を撮影して、画像全体に占める「姉」の割合が増えれば、お菓子系の家として成長していく。これにより、姉は、お菓子系の家に愛着が湧くであろうし、お菓子系の家をより成長させたいという意欲も生じるであろう。そして、これらが動機付けとなって、姉の撮影意欲や蓄積意欲を高める方向に作用することが期待される。その際、姉に負けじと弟が姉以上に頑張れば、「弟」の割合が相対的に増え、お菓子系からペット系に家の特性が変化する。キャラクターの特性を自己の嗜好に沿ったものにしたいと全てのユーザが考えるとしたら、皆の撮影意欲等が高まるであろうから、それがユーザにとっての新たな楽しみになることが期待される。
【0027】
なお、図3に例示したアイコン成長マップ13は、アイコンの変化パターンが比較的単純であるが、アイコン画像のバリエーションをより増やしたり、前段階からの変化に制限を設けたり、更には条件付の分岐を設けることによって、成長過程をより高度かつ複雑にストーリー化することができる。例えば、図3の例において、第2段階における最多のタグが「星」、「ハート」または「月」でアイコン画像Bが表示されていた場合、第3段階で表示され得るアイコン画像をD〜Fのいずれかに制限する(G,Hは表示されない)。このような制限を設けることで、過去の成長のさせ方が将来の成長の仕方に影響を及ぼすことになる。これにより、例えば、キャラクター(例えばペット)に十分に愛情を注がなかった場合には、その後も拗ねたペットとして成長してしまうといった、成長過程におけるキャラクターの性格や特性の継承を実現できる。なお、このように過去の状態を考慮してキャラクターを変化させる場合には、過去の状態を記憶部10等に記憶しておけばよい。
【0028】
また、図3のアイコン成長マップ13には示されていないが、特定の条件を具備する場合には、イベントの一つとしてシークレットのアイコン画像を表示するようにしてもよい。例えば、記憶媒体2への画像の追加が頻繁な場合には、アイコン画像として「城」を表示する一方、このような更新が長い間行われなかった場合には、アイコン画像として「ボロ家」を表示するといった如くである。また、別のイベントとして季節の要素を加味してもよい。例えば、春は「桜」、夏は「入道雲」、秋は「紅葉」、冬は「クリスマスと正月」といったように、アイコン成長マップ13の内容に関わりなく、季節毎に一定期間の特定のアイコン画像を強制的に表示するといった如くである。
【0029】
このように、本実施形態によれば、キャラクターの成長過程で表示され得る各アイコン画像の格納先アドレスが記述されたアイコン成長マップ13を用いることで、家やペットといったキャラクターを表すアイコンの変化にストーリー性を持たせることができる。記憶媒体2内の画像総数をキャラクターの成長要因とすることで、例えば、画像の枚数が増えていくに従ってキャラクターを成長させることが可能になる。また、別の成長要因として、画像の記録フォーマットとして付加されている付加情報に関する属性の分類結果も考慮することで、キャラクターの成長過程にバリエーションを持たせることができるので、キャラクターへの愛着や成長意欲をユーザに抱かせることができる。その結果、単なる画像の閲覧に留まらず、新たな楽しみをユーザに与えることができるので、画像表示装置1の付加価値の向上を図ることができる。
【0030】
なお、上述した実施形態では、キャラクターの成長要因として、Exif情報の一部である撮影者を用いているが、アイコンの変化に寄与するものであれば、任意のExif情報を用いてもよい。例えば、撮影日付を用いて所定の期間毎に分類し、古いものが多ければ「竪穴式住居風」の家アイコンを表示し、新しいものが多ければ「近未来建築風」の家アイコンを表示するといった如くである。
【0031】
また、上述した実施形態に係る画像表示装置1と同等のことは、コンピュータでも実現できるので、本発明をコンピュータプログラムとしても捉えることもできる。図5は、成長型アイコン表示プログラムのフローチャートである。なお、本プログラムによって実行される処理の内容については、画像表示装置1とほぼ同等なので、ここでは概略的な説明に留め、詳細は上述した説明に譲るものとする。
【0032】
まず、ステップ1において、キャラクターの成長過程で表示され得る複数のアイコン画像が記憶部(例えばコンピュータのRAM等)に格納される。つぎに、ステップ2において、記憶媒体に記憶されている画像総数がカウントされる。そして、ステップ3において、ステップ2でカウントされた画像総数が所定の判定値に到達したか否かが判定される。ステップ3の判定結果が肯定の場合には、表示部に表示されるアイコン画像を更新すべきと判断して、ステップ4に進む。
【0033】
ステップ4では、画像の記録フォーマットとして付加されている撮影に関する特定の付加情報に基づいて、記憶媒体に記憶されている複数の画像が予め設定された属性毎に分類されれる。そして、ステップ5において、それぞれのアイコン画像の格納先アドレスが記述されたアイコン成長マップを参照して、ステップ2でカウントされた画像総数と、ステップ4の属性の分類結果とに対応付けられた格納先アドレスが特定される。ステップ6では、ステップ5で特定された格納先アドレスに格納されたアイコン画像が記憶部から読み出される。そして、ステップ7において、ステップ6で読み出されたアイコン画像が表示部に表示される。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、フォトフレーム、デジタルカメラ、携帯電話、携帯端末、携帯ゲーム、パーソナルコンピュータといった各種の電子機器において、面白みの演出によって付加価値を高める用途に対して広く適用できる。
【符号の説明】
【0035】
1 画像表示装置
2 記憶媒体
3 画像読込部
4 表示バッファ
5 表示部
6 抽出部
7 画像総数カウント部
8 成長判定部
9 属性分類部
10 記憶部
11 アイコン画像読込部
12 アイコン画像特定部
13 アイコン成長マップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
成長型アイコン表示プログラムにおいて、
キャラクターの成長過程で表示され得る複数のアイコン画像を記憶部に格納する第1のステップと、
記憶媒体に記憶されている画像総数をカウントする第2のステップと、
画像の記録フォーマットとして付加されている撮影に関する特定の付加情報に基づいて、前記記憶媒体に記憶されている複数の画像を予め設定された属性毎に分類する第3のステップと、
それぞれのアイコン画像の格納先アドレスが記述されたアイコン成長マップを参照して、前記カウントされた画像総数と、前記属性の分類結果とに対応付けられた格納先アドレスを特定する第4のステップと、
前記特定された格納先アドレスに格納されたアイコン画像を前記記憶部から読み出す第5のステップと、
前記読み出されたアイコン画像を表示部に表示させる第6のステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とする成長型アイコン表示プログラム。
【請求項2】
前記第3のステップは、前記付加情報である画像の撮影者を撮影者毎に分類するステップであり、
前記第4のステップは、前記属性の分類結果として、分類対象となる画像全体に占める割合が最も大きい撮影者に対応付けられた前記格納先アドレスを特定するステップであることを特徴とする請求項1に記載された成長型アイコン表示プログラム。
【請求項3】
前記カウントされた画像総数が所定の判定値に到達したか否かによって、前記表示部に表示されるアイコン画像を更新すべきか否かを判定する第7のステップをさらに実行させることを特徴とする請求項1または2に記載された成長型アイコン表示プログラム。
【請求項4】
画像表示装置において、
キャラクターの成長過程で表示され得る複数のアイコン画像を格納する記憶部と、
複数の画像を記憶する記憶媒体と、
前記記憶媒体に記憶されている画像総数をカウントする画像総数カウント部と、
画像の記録フォーマットとして付加されている撮影に関する特定の付加情報に基づいて、前記記憶媒体に記憶されている複数の画像を予め設定された属性毎に分類する属性分類部と、
それぞれのアイコン画像の格納先アドレスが記述されたアイコン成長マップを参照して、前記カウントされた画像総数と、前記属性の分類結果とに対応付けられた格納先アドレスを特定するアイコン画像特定部と、
前記特定された格納先アドレスに格納されたアイコン画像を前記記憶部から読み出すアイコン画像読込部と、
前記アイコン画像読込部によって読み出されたアイコン画像を表示する表示部と
を有することを特徴とする画像表示装置。
【請求項5】
前記属性分類部は、前記付加情報である画像の撮影者を撮影者毎に分類し、
前記アイコン画像特定部は、前記属性の分類結果として、分類対象となる画像全体に占める割合が最も大きい撮影者に対応付けられた前記格納先アドレスを特定することを特徴とする請求項4に記載された画像表示装置。
【請求項6】
前記カウントされた画像総数が所定の判定値に到達したか否かによって、前記表示部に表示されるアイコン画像を更新すべきか否かを判定する成長判定部をさらに有することを特徴とする請求項4または5に記載された画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−3387(P2012−3387A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−136053(P2010−136053)
【出願日】平成22年6月15日(2010.6.15)
【出願人】(000003584)株式会社タカラトミー (248)
【Fターム(参考)】