説明

成長物用バンド

【課題】成長物の成長の阻害を確実に回避でき、長期間にわたって成長物に安定して保持し続けることが容易な成長物用バンドを提供する。
【解決手段】本発明の成長物用バンド1は、第1摩擦面11fを有する第1保持部11と、第1摩擦面11fと間隔をあけて対向配置される第2摩擦面12fを有する第2保持部12とを備えるバックル部10と、第1保持部11に固定される一端から他端に向けて延び、第1摩擦面11fと同じ側に臨む表側面21と、表側面21の裏側に臨む裏側面22とを備える第1ベルト部20と、を備え、裏側面22が内周側になるように湾曲させながら、一端から第1摩擦面11fと第2摩擦面12fの間にベルト部20を挿通させることでリング状態をなし、第1摩擦面11fと裏側面22の間の摩擦力、及び第2摩擦面12fと表側面21の間の摩擦力により、第1ベルト部20が摺動自在にバックル部10により保持されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動植物に巻き付けて使用する、動植物等の成長物の成長に伴い伸長する成長物用バンドに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、森林の野生鳥獣による被害は、主に、熊、鹿等によってもたらされることが知られている。近年では、スギ、ヒノキ等の針葉樹人工林において、熊による樹皮剥ぎによってもたらされる林業被害が頻繁に発生し、大きな社会問題となっている。このため、樹木の幹にテープ、ロープ、枝条、ネット等(以下、被害防止材)を巻き付けるなど、樹木を熊から保護する様々な対策が試みられている。
【0003】
被害防止材は、熊による被害防止効果を発揮するために、樹木に巻き付けた状態で保持されるよう確実に装着する必要がある。しかし、樹木へ巻き付けられた被害防止材の径が固定されると、樹木の成長につれて被害防止材が幹にくい込み、樹木を損傷してしまうという問題が生じていた。従って、ほつれにくく、樹木の成長に伴って径が伸長し、樹木の成長を妨げない被害防止材が求められている。
【0004】
特許文献1は、被害防止材として成長物、例えば樹木に巻き付けて使用され、樹木の成長に伴い径が伸長する成長物用カバーを開示している。この成長物用カバーは、第一バンド部を樹木等の成長物に巻き付け、第一バンド部の長手方向一端側に設けられた挿通孔に第一バンド部の長手方向他端側に設けられた第二バンド部を挿通し、第二バンドの幅方向の縁部に設けられた弾性突出部が弾性変形・復帰することで、容易な抜けが阻止されつつ成長物に巻き付けられた状態で保持されるものである。また、この成長物用カバーは弾性素材を用いた網部材により一体形成されており、製造や成長物への装着が容易な構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−298004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の成長物用カバーの第一バンド部と第二バンド部は網部材から一体的に形成されているが、第二バンド部の縁部に設けられた弾性突出部が第一バンド部の挿通孔の縁部に係止される。つまり、特許文献1は第一バンド部と第二バンド部が縁部同士で接触する構造を採用しており、この縁部にせん断力が加わると第一バンド部及び第二バンド部が縁部から裂けるおそれがある。そうすると、第二バンド部が第一バンド部の挿通孔から抜け出てしまい、成長物への保持状態が解除される。特に、特許文献1の成長物用カバーは第一バンド部及び第二バンド部が網部材からなるためにせん断力が加わると裂けやすく、長期間にわたって成長物に安定して保持し続けることが難しい。
したがって本発明は、長期間にわたって成長物に安定して保持し続けることが容易な成長物用バンドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的のもと、本発明の動植物の成長に伴い伸長する成長物用バンドは、バックル部とベルト部からなる。バックル部は、第1摩擦面を有する第1保持部と、第1摩擦面と間隔をあけて対向配置される第2摩擦面を有する第2保持部とを備える。また、ベルト部は、第1保持部に固定される一端から他端に向けて延び、第1摩擦面と同じ側に臨む表側面と、この表側面の裏側に臨む裏側面とを備える。
本発明の成長物用バンドは、ベルト部を裏側面が内周側になるように湾曲させながら、一端側から第1摩擦面と第2摩擦面の間に挿通させることでリング状態をなす。この状態で、第1摩擦面と裏側面の間の摩擦力、及び第2摩擦面と表側面の間の摩擦力により、ベルト部が摺動自在にバックル部により保持される。
【0008】
以上の構成を有する本発明の成長物用バンドは、バックル部とベルト部が所定の面積を有する面同士の摩擦力により摺動自在に保持される構成を採用している。したがって、バックル部及びベルト部の一方又は双方の一部が損傷したとしても、バックル部がベルト部を保持し続けることができる。
また、本発明の成長物用バンドは、リング状にした状態で樹木等の成長物に巻き付けると、ベルト部はバックル部との間の摩擦抵抗によって抜け止めされるとともに、摺動可能に保持されているために成長物の成長に伴いその径が伸張するので、成長物の成長を阻害することがない。なお本発明における成長物とは、動物、樹木を含む植物をいう。
【0009】
本発明による成長物用バンドは、例えば、バックル部とベルト部を個別の部品として製造してから両者を適宜の方法により接合して製造できる。しかし、単一の帯体を折り畳んでバックル部を形成し、バックル部とベルト部を一体的に作製することで、部品点数の削減によるコストダウンを図ることができる。帯体としては、梱包に用いられるPP(ポリプロピレン)バンドが好適である。梱包に用いられるPPバンドは、極めて低価格であること、表面に微小な突起が形成されており適度な摩擦力を生じさせること、折り畳んだときに復元力が生じることで適度な摩擦力を生じさせること、という利点を有している。尚、PPバンドとしては、例えば積水樹脂株式会社の15.5BX、12H−EC、15.5H−EC、15YU、12YU等を本発明に好適に用いることができるが、これらの製品に限られるわけではない。
【0010】
単一の帯体を折り畳んでバックル部を形成する場合、ベルト部に対応する部分に対して単一の帯体のベルト部に対応する部分の残余部分を直交する方向に折り畳んだ後に、折り畳み部を包むように残余部分を巻き回して第1通路及び第2通路を順次形成し、次いで、残余部分をベルト部に相当する部分と平行になるように折り畳み、次いで、第1通路又は第2通路に残余部分を挿入することで構成することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、成長物の成長の阻害を確実に回避するとともに、長期間にわたって成長物に安定して保持し続けることが容易な成長物用バンドを提供できる。
また、本発明の成長物用バンドを単一の帯体から作製すれば、安価な成長物用バンドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1の実施形態における成長物用バンドを示し、(a)は平面図、(b)は成長物バンドを樹木(成長物)に装着した図、(c)は全体構成の斜視図である。
【図2】(a)は図1(a)の2a−2a矢視断面図であり、(b)はバックル部の拡大断面図である。
【図3】第1の実施形態における成長物用バンドの作業手順の一部を示す図であり、(a)はバックル部に第1ベルト部を挿通する直前を示し、(b)はバックル部を第1ベルト部が貫通した状態を示す。
【図4】本発明の第2の実施形態における成長物用バンドのバックル部の第1の折り畳み手順を示した図である。
【図5】図4に示すバックル部の折り畳み手順の(a)〜(d)に対応するバックル部分の断面の層構成を示す図である。
【図6】図4に示すバックル部の折り畳み手順の(e)〜(g)に対応するバックル部分の断面の層構成を示す図である。
【図7】バックル部に第1ベルト部を挿入した状態を示す断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態における成長物用バンドのバックル部の第2の折り畳み手順を示した図である。
【図9】図8に示すバックル部の折り畳み手順の(e)〜(g)に対応するバックル部分の断面の層構成を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施形態における成長物用バンドのバックル部の第3の折り畳み手順を示した図である。
【図11】図10に示すバックル部の折り畳み手順の(d)〜(g)に対応するバックル部分の断面の層構成を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施形態における成長物用バンドのバックル部の第4の折り畳み手順を示した図である。
【図13】図12に示すバックル部の折り畳み手順の(e)〜(g)に対応するバックル部分の断面の層構成を示す図である。
【図14】本発明の第2の実施形態における成長物用バンドのバックル部の第1〜第4の折り畳み手順の(a)〜(b)について、別の折り畳み方法を示した図である。
【図15】本発明の第2の実施形態における成長物用バンドのバックル部の第1〜第4の折り畳み手順の(a)〜(d)について、別の折り畳み方法を示した図である。
【図16】本発明の第3の実施形態における成長物用バンドの全体構成の斜視図である。
【図17】本発明の第3の実施形態における成長物用バンドのバックル部150Rの折り畳み手順を示した図である。
【図18】本発明の第3の実施形態における成長物用バンドのバックル部150Lの折り畳み手順を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1〜図3に基づいて第1の実施形態における成長物用バンド1を説明する。
成長物用バンド1は、バックル部10と、第1ベルト部(ベルト部)20と、第2ベルト部30とから構成される。扁平状の第1ベルト部20は、バックル部10の一方の面(下面)に一端が固定され、他端に向けて延設される。扁平状の第2ベルト部30は、バックル部10の他方の面(上面)に一端が固定され、他端に向けて延設される。
図1(b)に示すように、成長物用バンド1は、第1ベルト部20を樹木等の成長物Tに巻き付けて成長物Tに装着される。
【0014】
<バックル部の構成>
直方体状の外観を有するバックル部10は、厚さ方向に所定間隔をあけて対向配置される第1保持部11と第2保持部12とを有している。第1保持部11と第2保持部12は、幅方向の両端部が側壁13により接続され、第1保持部11と第2保持部12の間のクリアランスが貫通孔10cを構成する。貫通孔10cには、後述するように、第1ベルト部20が、その他端側から挿通される。
第1保持部11の貫通孔10cに臨む面が第1摩擦面11fをなし、第2保持部12の貫通孔10cに臨む面が第2摩擦面12fをなしており、第1摩擦面11fと第2摩擦面12fは間隔をあけて対向配置されている。なお、バックル部10の第1保持部11及び第2保持部12において、貫通孔10cに臨む側の面を内面、その反対側の面を外面ということがある。
以上の構成を有するバックル部10は、例えば射出成形により形成されるプラスチック製部品あるいはゴム製部品を用いることができる。
【0015】
<ベルト部の構成>
第1ベルト部20は第1保持部11の外面に固定されており、また、第2ベルト部30は第2保持部12の外面に固定されている。第1ベルト部20と第2ベルト部30は、バックル部10を基準にして、各々の長手方向の逆側に延設されている。
第1ベルト部20は、第1保持部11の第1摩擦面11fと同じ側に臨む表側面21と、表側面21の裏側に臨む裏側面22を備える。同様に、第2ベルト部30は、第2保持部12の第1摩擦面12fと同じ側に臨む表側面31と、表側面31の裏側に臨む裏側面32を備える。
【0016】
第1ベルト部20は、成長物用バンド1を成長物Tに巻き付ける機能を果たす。したがって、第1ベルト部20の長さは、巻き付ける対象である成長物Tの大きさにより適宜選択される。
第2ベルト部30は、人工物を忌避する熊等の動物に成長物用バンド1の存在を視覚的に認識させる機能を果たす。したがって、第2ベルト部30の長さは、第1ベルト部20よりも短くてもよいが、短すぎると成長物Tに装着した際に目立たなくなり、動物から成長物Tを効果的に保護することが難しくなるため、100〜300mm程度とすることが好ましい。なお、第2ベルト部30は、成長物用バンド1を成長物Tに巻き付けるという本発明の本質的な機能に対して必須の構成でないことを念のため言及しておく。
【0017】
第1ベルト部20と第2ベルト部30は、樹脂性の帯体から構成すればよい。特に、裏表面に微小な突起を有する市販のPPバンドは、安価であるとともに、機械的な強度、剛性に加えて耐候性をも備えており、第1ベルト部20と第2ベルト部30として好ましい。
第1ベルト部20と第2ベルト部30を樹脂性の帯体から構成する場合、バックル部10の第1保持部11の外面に第1ベルト部20の一端側を融着、接着等の手法で固定し、バックル部10の第2保持部12の外面に第2ベルト部30の一端側を融着、接着等の手法で固定することで、バックル部10と、第1ベルト部20と、第2ベルト部30とが一体的に形成された成長物用バンド1を作製できる。
【0018】
<貫通孔10cと第1ベルト部の関係>
バックル部10の貫通孔10cは、第1ベルト部20を挿通できるようにバックル部10の厚さ方向の寸法が定められる。また、第1ベルト部20が貫通孔10cに挿通された状態で、第1摩擦面11fと第1ベルト部20の裏側面22の間の摩擦力、及び第2摩擦面12fと表側面21の間の摩擦力により、第1ベルト部20が摺動自在にバックル部10により保持されるように、バックル部10の厚さ方向の寸法が定められる。
【0019】
<成長物への巻き付け>
成長物用バンド1は、第1ベルト部20を樹木等の成長物Tに巻き付けて使用する。このとき、成長物Tを囲うように第1ベルト部20を配置してから、図3(a)、(b)に示すように、裏側面22が内周側になるように第1ベルト部20を湾曲させながら、一端20eからバックル部10の第1摩擦面11fと第2摩擦面12fの間に第1ベルト部20を挿通させることでリング状態を形成する。一端20eがバックル部10を貫通するまで第1ベルト部20を差し込み、さらにリング状となっている第1ベルト部20が成長物Tにフィットするまで、第1ベルト部20の一端20eを第1ベルト部20と対向する向きに引っ張ることで、成長物Tへの成長物用バンド1の装着が完了する(図1(b)、(c))。この過程で、図3(a)に示すように、第1ベルト部20の一端20eを第2ベルト部30の表面側31に突き当てれば、表側面31が第1ベルト部20の一端20eが貫通孔10cに挿入するときのガイドとして機能させることができる。
【0020】
成長物Tへの成長物用バンド1の装着が完了すると、バックル部10により第1ベルト部20が摺動可能に保持されている。したがって、成長物用バンド1は成長物Tに装着された状態を維持して第1ベルト部20がバックル部10から抜けるのを阻止するとともに、成長物Tの成長に応じてそのリング状態の径が拡げられる。
また、成長物用バンド1は所定の面積を有する面と面の摩擦力により第1ベルト部20がバックル部10に保持される構造を採用しているので、第1ベルト部20の縁部に亀裂が生じたとしても、保持状態が解かれるおそれがほとんどない。
さらに、バックル部10を貫通した第1ベルト部20の部分に加えて、所定の長さを有する第2ベルト部30が成長物Tからリボンのように横方向に突出するため、成長物Tへの熊等の接近を阻止することができ、成長物Tを熊等から有効に保護することができる。
さらにまた、第1ベルト部20、第2ベルト部30は、安価に市販されているPPバンド等をそれぞれの所望の長さに適宜カットして作製することができるため、安価かつ容易に成長物用バンド1を提供することができる。
【0021】
[第2の実施形態]
<第1の折り畳み手順>
第1の実施形態の成長物用バンド1の構成には、バックル部10と、第1ベルト部20と、第2ベルト部30という複数の部品が必要である。
しかし、本発明の第2の実施形態の成長物用バンド500は、単一の帯体を折り畳むことでバックル部100を構成する。バックル部100を境として、帯体の一方が第1ベルト部200をなし、他方が第2ベルト部300をなす。したがって、バックル部100、第1ベルト部200、第2ベルト部300をそれぞれ別体の部品として用意する必要がなく、第1の実施形態よりもさらに容易かつ安価に成長物用バンド500を提供することができる。尚、帯体(第1ベルト部200、第2ベルト部300)には、第1の実施形態の第1ベルト部20、第2ベルト部30と同様に、市販のPPバンド等を使用することが好適である。以下、第2の実施形態を図4〜図7を参照して説明する。尚、図5、図6、図9、図11、図13に示された層間に跨る円弧状の記号は、層間を第2ベルト部300eが通過できないことを示している。
【0022】
帯体b(第1ベルト部200または第2ベルト部300)を折り畳んでなるバックル部100は、以下の手順にて形成することができる(以下のアルファベット(a)〜(g)は、図4の(a)〜(g)に概略対応する)。尚、本明細書中にて、谷折りとは図4紙面の手前側に帯体bを折ることを指し、山折りとは谷折りと反対に紙面の奥側に帯体bを折ることを意味する。
(a)帯体bの位置PNを左手で持ち、位置PNよりも図中右側の上縁部E1が第1ベルト部200の長手方向に対して直交するように第2ベルト部300の端部300eを下に向けて谷折りする(図5(a)第1〜2層L1〜2の形成)。折り畳まれた部分(以下、折り畳み部F1)を左親指と左人差し指で保持する。
(b)端部300eを折り畳み部F1の裏側の面に向けて山折りする(図5(b)第3層L3の形成)。
(c)(a)〜(b)で形成された三角形の折り畳み部F1に重なるようにさらに谷折りする(図5(c)第4層L4の形成)。
(d)端部300eを折り畳み部F1の裏側に向けて山折りし、四角形の折り畳み部F2に重なるようにさらに谷折りする(図5(d),(e)第5〜6層L5〜6の形成)。
(e)端部300eを図中左側に倒しながら、折り目が折り畳み部F2の対角線と略一致するように山折りする(図6(f)第7層L7の形成)。
(f)端部300eを折り畳み部F2の図中左側から第2層L2と第4層L4の間に挿入し(図6(f)第8層L8の形成)、折り畳み部F2の図中右側から出た端部300eを右方向に引っ張る。
(g)端部300eをさらに図中左側に倒し(図6(g)第9層L9の形成)、(f)で形成された三角形の折り畳み部F3の図中左側から第2層L2と第8層L8の間に挿入し(図6(g)第10層L10の形成)、右方向に引っ張ると、バックル部100が完成する。
【0023】
上述の手順により形成されたバックル部100は図6(g)に示すように、バックル部100の内部を第1ベルト部200および第2ベルト部300の長手方向に貫通して、第2層L2と第10層L10との間に形成される通路P1が形成される。通路P1は第1ベルト部200の端部200eを容易に挿入できる程度の開口サイズを有する。そこで、本発明では、第1ベルト部200を成長物Tに巻き付けた後、先端部200eを通路P1に挿入する(図7)。通路P1を通過した第1ベルト部200を成長物Tの大きさに合わせて引っ張ることで、成長物用バンド500を成長物Tに装着することができる。このとき、第10層L10の下面が通路P1へのガイドとして機能するため、先端部200eを通路P1に容易に挿入することができ、装着の作業効率を向上する。
【0024】
なお、図6(g)に示すように、第3層L3と第5層L5との間に通路P2が、第1層L1と第3層L3との間に通路P3がそれぞれ形成されるが、成長物用バンド500は第5層L5を成長物Tに対向して装着されるため、先端部200eを通路P2または通路P3に挿入すると、バックル部100を貫通した先端部200eが第2ベルト部300(第1層L1)と成長物Tの間に位置することになり、先端部200eを引っ張ることができない。しかし、この場合でも第9層L9を成長物Tに対向して装着すれば、先端部200eを通路P2または通路P3に挿入し、成長物Tの大きさに合わせて先端部200eを引っ張ることが可能であるので、成長物用バンドとして機能する。
【0025】
通路P1を通過してバックル部100を貫通した第1ベルト部200は、通路P1の上層にあたる第10層L10および通路P1の下層にあたる第2層L2と面接触する。第1ベルト部200は、この面接触により生じた摩擦力によりバックル部100内に摺動可能に保持される。第1ベルト部200と第10層L10および第2層L2との面接触により生じる摩擦力は、第1ベルト部200が動植物等の成長物Tの成長に応じて第1ベルト部200がバックル部100に対して摺動できる程度とする。具体的には、0.5kg〜数kg程度の負荷で第1ベルト部200がバックル部100に対して摺動できるように設定すればよい。成長物用バンド500が装着された成長物Tが成長しても、その成長に応じて成長物用バンド500の径が拡がることで、成長物Tの成長を阻害することがない。
【0026】
また、既に述べた通り、バックル部100、第1ベルト部200、第2ベルト部300を構成する材料として、弾性を有するPPバンドを使用している。このため、第1ベルト部200の長手方向に対して直交するように谷折りされた三角形の第2層L2(折り畳み部F1)が弾性復帰することで第10層L10を押し上げる。これにより、第2層L2と第10層L10の間(通路P1)に挿入された第1ベルト部200がバックル部100から容易に抜けることが阻止され、成長物用バンド500の成長物Tへの装着状態を維持することができ、成長物Tを熊等から有効に保護することが可能となる。
【0027】
以上より、本発明の第2の実施形態に係る成長物用バンド500は、単一の帯体bを折り畳むだけでバックル部100、第1ベルト部200、第2ベルト部300を備える成長物用バンド500を容易に作製することができるため、製造上の手間とコストを削減することができる。また、摩擦面である表裏面を有し、さらに弾性を有するPPバンドを帯体bとして用いることにより、成長物Tに巻き付ける第1ベルト部200をバックル部100に対して摺動可能に保持することができる。よって、本発明の第2の実施形態に係る成長物用バンド500は、成長物Tの成長を阻害することなく、熊等から成長物Tを有効に保護することができる。
【0028】
単一の帯体bでバックル部100、第1ベルト部200、第2ベルト部300を備える成長物用バンド500を作製するのは、図4に示す折り畳み方以外にもある。以下、第2の形成方法〜第4の形成方法として説明する。
【0029】
<第2の折り畳み手順>
第2の折り畳み手順を図8に示すが、(a)〜(d)までは図4で示す第1の折り畳み手順と同じである(図9(e))。したがって、ここではそれ以降の説明を図9をも参照して行う。
(e)端部300eを図中右側に倒しながら、折り目が折り畳み部F2の対角線と略一致するように山折りする。ちなみに、第1の折り畳み手順はこのステップで端部300eを左側に倒す。
(f)端部300eを折り畳み部F2の図中右側から第2層L2と第4層L4の間に挿入し(図9(f)第8層L8の形成)、折り畳み部F2の図中左側から出た端部300eを左方向に引っ張る。
(g)端部300eをさらに図中右側に倒し(図9(g)第9層L9の形成)、(f)で形成された三角形の折り畳み部F3の図中右側から第2層L2と第8層L8の間に挿入し(図9(g)第10層L10の形成)、左方向に引っ張ると、バックル部100が完成する。
第2の折り畳み手順によると、第1ベルト部200をバックル部100に挿通させる方法が、図9の矢印9A(通路P1)、矢印9B(通路P2)、矢印9C(通路P3)の三通り存在する。
【0030】
<第3の折り畳み手順>
第3の折り畳み手順を図10に示すが、(a)〜(c)までは図4で示す第1の折り畳み手順と同じである。したがって、ここではそれ以降の説明を図11をも参照して行う。
(d)端部300eを反対側に向けて山折りしたら(図11第5層L5の形成)、折り畳み部F2を表裏反転させてから第2ベルト部300を右手に持ち替える。
(e)端部300eを図中右側に倒しながら、折り目が第3層L3の対角線と略一致するように谷折りする(図11第6層L6の形成)。
(f)端部300eを第3層3Lの図中右側から第1層L1と第3層L3の間に挿入し(図11第7層L7の形成)、第3層L3の図中左側から出た端部300eを左方向に引っ張る。
(g)端部300eをさらに図中右側に倒し(図11第8層L8の形成)、(f)で形成された三角形の折り畳み部F3の図中右側から第1層L1と第7層L7の間に挿入し(図11第9層L9の形成)、左方向に引っ張ると、バックル部100が完成する。
第3の折り畳み手順によると、第1ベルト部200をバックル部100に挿通させる方法が、図9の矢印11A(通路P1)、矢印11B(通路P2)の二通り存在する。
【0031】
<第4の折り畳み手順>
第4の折り畳み手順を図12に示すが、(a)〜(d)までは図10で示す第3の折り畳み手順と同じである。したがって、ここではそれ以降の説明を図13をも参照して行う。
(e)端部300eを図中左側に倒しながら、折り目が第3層L3の対角線と略一致するように谷折りする(図13第6層L6の形成)。
(f)端部300eを第3層3Lの図中左側から第1層L1と第3層L3の間に挿入し(図13第7層L7の形成)、第3層L3の図中右側から出た端部300eを図中右方向に引っ張る。
(g)端部300eをさらに図中左側に倒し(図13第8層L8の形成)、(f)で形成された三角形の折り畳み部F3の図中左側から第1層L1と第7層L7の間に挿入し(図13第9層L9の形成)、右方向に引っ張ると、バックル部100が完成する。
第4の折り畳み手順によると、第1ベルト部200をバックル部100に挿通させる方法が、図13の矢印13A(通路P1)、矢印13B(通路P2)の二通り存在する。
【0032】
以上、第1〜第4の折り畳み手順を説明したが、いずれも以下の点で共通している。
(A) 単一の帯体bを第1ベルト部200に該当する部分に対して第2ベルト部300に該当する部分を直交する方向に折り畳んだ後に、折り畳み部F1を包むように第2ベルト部300に該当する部分を巻き回す。この巻き回しには最初の折り畳みを含めて少なくとも4回の折り畳みを伴う。こうすることで、通路P1又は通路P2となる隙間が形成される。この隙間を折り畳み手順ごとに示すと以下の通りである。
第1の折り畳み手順:第2層L2と第4層L4の間の隙間(図5〜図7参照)
第3層L3と第5層L5の間の隙間(図5〜図7参照)
第2の折り畳み手順:第2層L2と第4層L4の間の隙間(図9参照)
第3層L3と第5層L5の間の隙間(図9参照)
第3の折り畳み手順:第2層L2と第4層L4の間の隙間(図11参照)
第1層L1と第3層L3の間の隙間(図11参照)
第4の折り畳み手順:第2層L2と第4層L4の間の隙間(図13参照)
第1層L1と第3層L3の間の隙間(図13参照)
【0033】
(B) (A)までのステップでは、第2ベルト部300に相当する部分が第1ベルト部200に相当する部分に対して直交しているので、第2ベルト部300に相当する部分が第1ベルト部200に相当する部分と平行になるように折り畳む。折り畳み手順ごとに該当するステップを示すと以下の通りである。
第1の折り畳み手順:図4(e)〜(f)
第2の折り畳み手順:図8(e)〜(f)
第3の折り畳み手順:図10(e)〜(f)
第4の折り畳み手順:図12(e)〜(f)
【0034】
(C) 上記(B)により第2ベルト部300に相当する部分を第1ベルト部200に相当する部分と平行にしただけでは折り畳んだ部分がほどけてしまうため、第2ベルト部300でそれまで折り畳んだ部分を包むとともに、通路P1又は通路P2に第2ベルト部300を挿通することで、バックル部100を構成する。折り畳み手順ごとに該当するステップを示すと以下の通りである。
第1の折り畳み手順:図4(f)〜(g)
第2の折り畳み手順:図8(f)〜(g)
第3の折り畳み手順:図10(f)〜(g)
第4の折り畳み手順:図12(f)〜(g)
【0035】
尚、第1〜第4の折り畳み手順に共通する(a)の折り畳み方法を以下の手順とすることもできる(図14を参照されたい)。
(a)帯体bの位置PN1を左手で持ち、位置PN1より図中右側の上縁部E1と位置PN1より左側の第1ベルト部200の部分とが重なるように第2ベルト部300の端部300eを左に向けて谷折りする。折り畳まれた部分(以下、折り畳み部F1)を右親指と右人差し指で保持する。次いで、E1が第1ベルト部200の長手方向に対して直交するように第2ベルト部300の端部300eをPN2で示す破線に沿って右に向けて谷折りする。折り畳まれた部分(以下、折り畳み部F1)を左親指と左人差指で保持する。
(b)以降の折り畳み手順は、第1〜第4の折り畳み手順に従って折り進めることにより、バックル部100を形成することができる。
このように、第2ベルト部300を位置PN1にて帯体b(第1ベルト部200)の長手方向に重なるように折ってから、第1ベルト部200の長手方向に対して直交するように折り畳むことにより、三角形の折り畳み部F1が新たに追加され、弾性復帰により隣接する層を押し上げる力が増し、第1ベルト部200のバックル部100から抜けをより有効に阻止することができる。
【0036】
また、第1〜4の折り畳み手順に共通する(a)において、上縁部E1が第1ベルト部200の長手方向に対して直交するように第2ベルト部300の端部300eを下に向けて谷折りしたが、端部300eを下に向けて山折りしても良い。この場合、(b)〜(d)の手順は以下の通りとなる。
(b)端部300eを折り畳み部F1の裏側の面に向けて谷折りする。
(c)(a)〜(b)で形成された三角形の折り畳み部F1に重なるようにさらに山折りする。
(d)端部300eを折り畳み部F1の裏側に向けて谷折りする。あるいは、端部300eを折り畳み部F1の裏側に向けて谷折りし、次いで、四角形の折り畳み部F2に重なるようにさらに山折りし、さらにもう一度巻き回して谷折りする。
【0037】
さらに、第1〜4の折り畳み手順の(a)〜(d)の折り畳み方法を以下の手順とすることもできる(図15を参照されたい)。
(a)帯体bの位置PN1を左手で持ち、位置PN1より図中右側の上縁部E1と位置PN1より左側の第1ベルト部200の部分とが重なるように第2ベルト部300の端部300eを左に向けて山折りし、位置PN1にて帯体bの長手方向に垂直な折り目を形成する。次いで、山折りした第2ベルト部300を開き、端部300eを図中右側に戻した後、帯体bを裏返す。次いで、上縁部E1と対向する第2ベルト部300の縁部が位置PN1にて形成された折り目に重なるよう、PN2で示す破線に沿って端部300eを谷折りし、三角形の折り畳み部F1´を形成する。次いで、位置PN1にて形成された折り目に沿って、折り畳み部F1´を図中左側に倒し、折り畳み部F1を形成する。
(b)端部300eが図中上方に向くように、折り畳み部F1を右親指と右人差指で保持しながら第1ベルト部200および第2ベルト部300を裏返す。
(c)端部300eを手前に向けて谷折りする。
(d)端部300eを反対側に向けて山折りして四角形の折り畳み部F2を形成したのち、折り畳み部F2に重なるようにさらに谷折りする。
以降の折り畳み手順は、第1〜第4の折り畳み手順に従って折り進めることにより、バックル部100を形成することができる。尚、図15(b)に示すように、折り畳み部F1が形成された後に第1ベルト部200の端部200eを図中手前から重ね合わせ、(c)(d)の手順で第2ベルト部300を巻き付けることもできる。このように、バックル部100の形成途中で端部200eを第2ベルト部の層間に存在させておくことで、完成したバックル部100に端部200eを通過させることなく、リング状の成長物用バンド500を形成することができる。
【0038】
<第3の実施形態>
第3の実施形態に係る成長物用バンド550は、図16に示す通り、2つのバックル部150R、150Lと、バックル部150R、150Lに摺動可能に保持されるベルト部250とからなる。第2の実施形態に係る成長物用バンド500と同様に、成長物用バンド550は表裏面に凹凸を有する1本の帯体により一体的に形成され、バックル部150R、150Lは、ベルト部250を折り畳んで形成していることを特徴とする。尚、帯体には、第2の実施形態と同様に、市販のPPバンドを使用する。
【0039】
バックル部150Rは、以下の手順にて形成することができる(以下のアルファベット(a)〜(h)は、図17の(a)〜(h)に対応する)。
【0040】
<バックル部150R>
(a)ベルト部250の位置PN10aを左手で持ち、位置PN10aの図中右側における上辺部E10aがベルト部250の長手方向に対して直交するように谷折りする(第1〜2層L1〜L2の形成)。折り畳み部を左親指と左人差し指で保持する。
(b)ベルト部250の端部250aを折り畳み部F10aの反対側の面に向けて山折りする(第3層L3の形成)。
(c)第1層L1と第3層L3との間に、ベルト部250の中央部C近辺をリングの外側面が図中手前に向くように挟みこむ(第4層L4の形成)。
(d)(a)〜(b)で形成された三角形の折り畳み部F10aに重なるように端部250aをさらに谷折りする(第5層L5の形成)
(e)端部250aを反対側に向けて山折りし、四角形の折り畳み部F20aに重なるようにさらに谷折りする(第6〜7層L6〜L7の形成)。
(f)端部250aがベルト部250に対して平行に向くように先端部250aを図中左側に倒しながら、折り目が折り畳み部F20aの対角線と略一致するように山折りする(第8層L8の形成)。
(g)端部250aを折り畳み部F20aの図中左側から第2層L2と第4層L4の間に挿入し(第9層L9の形成)、折り畳み部F20aの図中右側から出た先端部250aを右方向に引っ張る。
(h)端部250aをさらに図中左側に倒し(第10層L10の形成)、(g)で形成された三角形の折り畳み部F30aの図中左側から第2層L2と第9層L9との間に挿入し(第11層L11の形成)、右方向に引っ張ると、バックル部150Rが完成する。
【0041】
バックル部150Lは、以下の手順にて形成することができる(以下のアルファベット(a)〜(h)は、図18の(a)〜(h)に対応する)。
<バックル部150L>
(a)バックル部150Rが図中左側に位置するようにベルト部250を持ち、位置PN10bの図中右側における上辺部E10bがベルト部250の長手方向に対して直交するように谷折りする(第1〜2層L1〜L2の形成)。折り畳み部を左親指と左人差し指で保持する。
(b)端部250bを折り畳み部の反対側の面に向けて山折りする(第3層L3の形成)。
(c)(b)で形成された折り畳み部F10b(第2層L2)の上に、バックル部150Rの図中右側から伸びるベルト部250を重ねる(第4層L4の形成)。
(d)端部250bを谷折りする(第5層L5の形成)。
(e)端部250bをさらに山折りし、四角形の折り畳み部F20bに重なるようにさらに谷折りする(第6〜7層L6〜L7の形成)。
(f)端部250bがベルト部250に対して平行に向くように端部250bを図中左側に倒しながら、折り目が折り畳み部F20bの対角線と略一致するように山折りする(第8層L8の形成)。
(g)端部250bを折り畳み部F20bの図中左側から第5層と第7層の間に挿入し(第9層L9の形成)、折り畳み部F20bの図中右側から出た端部250bを右方向に引っ張る。
(h)端部250bをさらに図中左側に倒し(第10層L10の形成)、(g)で形成された三角形の折り畳み部F30bの図中左側から第2層と第9層との間に挿入し(第11層L11の形成)、右方向に引っ張ると、バックル部150Lが完成する。
【0042】
上述の手順にて作製された成長物用バンド550は、ベルト部250がバックル部150R、150Lの双方にすでに挿入された状態で折り畳まれて形成されるため(図17(c)、図18(c))、ベルト部250に何らかの強い力が加わったとしても、ベルト部250がバックル部150R、150Lから抜け落ちることがない。また、このような構成により、成長物用550バンドはあらかじめ所定の径を有するリングを形成している。よって、成長物用バンド550は、動物の胴体に電波発信機等とともに装着し、動物の成長観察等に用いることができる。また、成長物用バンド550は、第2の実施形態の成長物用バンド500と同様に、ベルト部250がバックル部150R、150Lによって摺動可能に保持されているため、成長物用バンド550のリングの径を装着する動物の大きさに合わせて適宜調節することができる。さらに、動物の成長に伴ってリングの径が自動的に拡がるため、動物の成長を阻害することがない。
【0043】
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0044】
1、500、550…成長物用バンド、
10、100、150R、150L…バックル部、10c…貫通孔
20…第1ベルト部、20e…端部
30…第2ベルト部
200、250…ベルト部、200e、250a、250b…端部
F1、F2、F3、F10a、F10b、F20a、F20b、F30a、F30 b…折り畳み部、P1、P2…通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1摩擦面を有する第1保持部と、前記第1摩擦面と間隔をあけて対向配置される第2摩擦面を有する第2保持部とを備えるバックル部と、
前記第1保持部に固定される一端から他端に向けて延び、前記第1摩擦面と同じ側に臨む表側面と、前記表側面の裏側に臨む裏側面とを備えるベルト部と、を備え、
前記裏側面が内周側になるように湾曲させながら、前記一端から前記第1摩擦面と前記第2摩擦面の間に前記ベルト部を挿通させることでリング状態をなし、
前記第1摩擦面と前記裏側面の間の摩擦力、及び前記第2摩擦面と前記表側面の間の摩擦力により、前記ベルト部が摺動自在に前記バックル部により保持されることを特徴とする動植物の成長に伴い伸長する成長物用バンド。
【請求項2】
前記成長物用バンドは、単一の帯体からなり、
前記バックル部が、前記帯体を折り畳んで形成される請求項1に記載の成長物用バンド。
【請求項3】
前記バックルが、
前記ベルト部に対応する部分に対して、単一の前記帯体の前記ベルト部に対応する部分の残余部分を直交する方向に折り畳んだ後に、折り畳み部を包むように前記残余部分を巻き回して第1通路及び第2通路を順次形成し、次いで、
前記残余部分を前記ベルト部に相当する部分と平行になるように折り畳み、次いで、
前記第1通路又は前記第2通路に前記残余部分を挿通することで構成される請求項2に記載の成長物用バンド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−147352(P2011−147352A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−9010(P2010−9010)
【出願日】平成22年1月19日(2010.1.19)
【出願人】(304036743)国立大学法人宇都宮大学 (209)
【Fターム(参考)】