説明

手持ち押圧式粒状肥料施肥機

【課題】簡易な構造で、効率的に施肥作業を行うことができる粒状肥料施肥機を提供する。
【解決手段】本体から下方に飛び出している棒を地面に押し付けることにより一定量の肥料を施肥し、肥料の一定量を施肥するために取り出す工程とその取り出した一定量の肥料を地面に施す工程を分離して、前作業で取り出した肥料を地面に施す工程と次作業で施肥する肥料を取り出す工程を同時に行い、かつ、1回当たりの施肥量を連続的に調節できる構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、手持ち押圧式粒状肥料施肥機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、乗用型又は歩行型の機械に取り付けて使用する施肥機は種々考案されている。また、単独で使用するものとして、鉢植え植物用のものや地面に穴を開けその中に施肥するものが考案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
鉢植え植物用のものを畑用に転用する場合、シュートパイプを長くする必要があるが、そうすると、施肥操作をしてから肥料が地面に届くまでに時間がかかり、作業効率が低下する。
このほかの場合であっても、肥料タンクが高い位置にあるものは、肥料が地面に届くまでに時間がかかり、作業効率が低下する。
肥料タンクを低い位置にすると、追肥を施肥する場合に野菜等に接触し作業効率が低下する。
【0004】
本発明は、簡易な構造で、迅速に粒状肥料の施肥ができる施肥機を実現することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の手持ち押圧式粒状肥料施肥機は、本体から下方に飛び出している棒を地面に押し付けることにより一定量の肥料を施肥し、肥料の一定量を施肥するために取り出す工程とその取り出した一定量の肥料を地面に施す工程を分離して、前作業で取り出した肥料を地面に施す工程と次作業で施肥する肥料を取り出す工程を同時に行い、かつ、1回当たりの施肥量を連続的に調節できる構成とした。
【発明の効果】
【0006】
一つの施肥ポイントにおいて施肥して次のポイントに移る間に、地面に近い位置にある肥料溜りに次に施肥する肥料が準備されるため、効率的に施肥作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の手持ち押圧式粒状肥料施肥機の通常時の側面断面図である。
【図2】本発明の手持ち押圧式粒状肥料施肥機の押圧時の側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図1、図2に基づいて説明する。
【0009】
外筒1の上端部にこの施肥機を片手で保持するための把手2を設け、その下に肥料タンク3を取り付ける。肥料タンク3の下部は円錐状になっており、肥料タンク3と外筒1との下側の接合部のすぐ上の部分の外筒1に肥料繰出し口5を設ける。また、肥料タンク3の若干下から下方の外筒1は、その上部よりは太くし、下部には肥料溜り突起6を設ける。
【0010】
外筒1の内部にネジで連結された上部心棒7と下部心棒8を配置する。上部心棒7の上端と外筒1の間にはバネ10を配置する。下部心棒8には、下部心棒8の上方への可動範囲を制限するストッパー12と、下部心棒8の下方への可動範囲を制限するとともに肥料溜り突起6とで肥料溜り13を構成する肥料溜り弁11を設ける。上部心棒7と下部心棒8の全体の長さはネジの締め加減で調整することができる。
【0011】
図1の通常時の状態では、肥料繰出し口5は上部心棒7で塞がれているが、押圧時には、上部心棒7と下部心棒8が上方に押し上げられ、図2のように肥料繰出し口5の内側に肥料繰出しスペース14ができ、そこに肥料が流れ出す。この施肥機を持ち上げると、上部心棒7と下部心棒8が自身の重さとバネ10の力により下方に押し下げられ、肥料繰出しスペース14が下方に移動し、最後には、肥料繰出しスペース14の下部が開放されて肥料繰出しスペース14内にあった肥料が下方に落下していき、肥料溜り13に溜まる。肥料溜り13に溜まった肥料は、次の押圧時に肥料溜り弁11が上方に移動したときに下方に落下し地面に達する。
【0012】
上部心棒7と下部心棒8との連結の深さを変化させることによって、肥料繰出しスペース14の容量を変化させることができ、1回当たりの施肥量を変化させることができる。
【符号の説明】
【0013】
1 外筒
2 把手
3 肥料タンク
4 肥料注入口
5 肥料繰出し口
6 肥料溜り突起
7 上部心棒
8 下部心棒
9 ネジ
10 バネ
11 肥料溜り弁
12 ストッパー
13 肥料溜り
14 肥料繰出しスペース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体から下方に飛び出している棒を地面に押し付けることにより一定量の肥料を施肥することができ、肥料の一定量を施肥するために取り出す工程とその取り出した一定量の肥料を地面に施す工程を分離して、前作業で取り出した肥料を地面に施す工程と次作業で施肥する肥料を取り出す工程を同時に行うことにより迅速に施肥作業をすることができ、かつ、1回当たりの施肥量を連続的に調節できることを特徴とする粒状肥料施肥機。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−254068(P2012−254068A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−141178(P2011−141178)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【出願人】(509033697)
【Fターム(参考)】