説明

手持具

【解決手段】柄部6の主体部8に刀身1の支持部5を取着するとともにこの支持部5の離脱を阻止するように止め部材16を設けた鋏において、この柄部6で指掛体19の一部である連結体(係止部21と挟持部22と接続部23と補強部24と連繋部20,25a,25b)により主体部8と止め部材16とを互いにつないだ。
【効果】主体部8に対する止め部材16の動きを連結体(係止部21と挟持部22と接続部23と補強部24と連繋部20,25a,25b)により規制して、刀身1と柄部6とを強固に連結することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種刃物や各種飲食用具や各種調理用具などの手持具、例えば機能部としての刀身と柄部とを互いに分離することができる鋏において、焼却や埋立てまたはリサイクルのために、機能部に対し分離することができる柄部の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1にかかる鋏では、柄部に刀身の支持部を取着するとともにこの支持部の離脱を阻止するように止め部材を設け、この止め部材を柄部から離脱させて刀身と柄部とを互いに分離することができる。
【特許文献1】特開平10−328433号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この種の鋏では、刀身と柄部とを容易に分離することができるばかりではなく、使い勝手を良くするためにそれらをより強固に連結することも考慮しなければならない。
なお、図8に示す鋏においては、刀身1の支持部5に取着された柄部6と、刀身2の支持部5に取着された柄部7とが、いずれも軟質樹脂(エラストマ樹脂等)により成形され、開閉中心部3の回動中心線3aの方向の両側のうち、柄部6の前側及び柄部7の後側に筋状の厚肉部27を有しているとともに、柄部6の後側及び柄部7の前側に筋状の薄肉部28を有し、その薄肉部28をカッター等により切断して破損すると、刀身1と柄部6とを互いに分離することができるとともに、刀身2と柄部7とを互いに分離することができる。
【0004】
この発明は、前記止め部材を有する鋏などの手持具において、刀身等の機能部と柄部との分離容易性ばかりではなく、刀身等の機能部と柄部との強固な連結も可能にすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
後記実施形態の図面(図1〜7)の符号を援用して本発明を説明する。
請求項1の発明にかかる手持具において、柄部6,7の主体部8には機能部(刀身1,2)の支持部5を取着するとともにこの支持部5の離脱を阻止するように止め部材16を設け、この柄部6,7で主体部8と止め部材16とを連結体19により互いにつないでいる。例えば、この連結体19はこの主体部8及び止め部材16に対し別体で形成されている。請求項1の発明では、柄部6,7において主体部8に対する止め部材16の離脱を連結体19により規制して、機能部(刀身1,2)と柄部6,7とを強固に連結することができる。
【0006】
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明にかかる柄部6,7において、連結体は指掛体19として兼用されている。請求項2の発明では、既存の指掛体19を有効に利用し、部品点数を減らして簡単な構造にすることができる。
【0007】
請求項2の発明を前提とする請求項3の発明にかかる柄部6,7において、主体部8は環状部9を有し、指掛体19はこの環状部9の内周の全部または一部に設けられている。請求項3の発明では、柄部6,7において主体部8の環状部9で一般的に設けられている既存の指掛体19を有効に利用し、部品点数を減らして簡単な構造にすることができる。
【0008】
請求項1または請求項2または請求項3の発明を前提とする請求項4の発明において、前記機能部(刀身1,2)の支持部5は、主体部8に形成した支持台12と前記止め部材16との間に設けられ、前記連結体19はこの支持部5に面する止め部材16の内側に対し反対側になる止め部材16の外側に面して主体部8と止め部材16とを互いにつなぐ係止部21を有している。請求項4の発明では、連結体19の係止部21により、主体部8に対し止め部材16を強固につなぐことができる。
【0009】
請求項4の発明を前提とする請求項5の発明にかかる柄部6,7において、連結体19は、止め部材16の内側で機能部(刀身1,2)の支持部5に面する挟持部22と、この挟持部22と前記係止部21とを互いに連結する接続部23とを有している。請求項5の発明では、連結体19において係止部21と挟持部22と接続部23とを設けたので、主体部8に対し止め部材16をより一層強固につなぐことができるとともに、止め部材16に対し連結体19をより一層強固につなぐことができる。
【0010】
次に、請求項以外の技術的思想について実施形態の図面の符号を援用して説明する。
請求項5の発明を前提とする第6の発明にかかる柄部6,7において、連結体19は、機能部(刀身1,2)の支持部5が面する支持台12の内側に対し反対側になる支持台12の外側で補強部24を有している。第6の発明では、連結体19において係止部21と挟持部22と接続部23と補強部24とを設けたので、主体部8に対し止め部材16をより一層強固につなぐことができるとともに、止め部材16に対し連結体19をより一層強固につなぐことができる。
【0011】
第6の発明を前提とする第7の発明にかかる柄部6,7において、連結体19は、係止部21と挟持部22とのうち少なくとも一方のものと前記補強部24とを互いに連結する連繋部20,25a,25bを有している。第7の発明では、連結体19において係止部21と挟持部22と接続部23と補強部24と連繋部20,25a,25bとを設けたので、主体部8に対し止め部材16をより一層強固につなぐことができるとともに、止め部材16に対し連結体19をより一層強固につなぐことができる。
【0012】
第7の発明を前提とする第8の発明にかかる柄部6,7において、連結体19の連繋部は、主体部8と止め部材16との間の隙間に入り込んだ侵入部25aを有している。第8の発明では、主体部8と止め部材16との間の隙間を利用して連結体19の連繋部を容易に設けることができる。
【0013】
請求項1から請求項5のうちいずれかの請求項の発明、または第6の発明または第7の発明または第8の発明を前提とする第9の発明において、前記機能部(刀身1,2)の支持部5は主体部8に形成した凹所11内の支持台12で露出し、前記止め部材16はこの凹所11に嵌め込まれている。第9の発明では、主体部8の凹所11に嵌め込まれて位置決めされた止め部材16により機能部(刀身1,2)の支持部5を支持台12との間で挟持することができる。
【0014】
第9の発明を前提とする第10の発明において、前記止め部材16を凹所11内から外した際に前記連結体19がこの止め部材16とつながったまま変形する。第10の発明では、柄部6,7において主体部8と連結体19と止め部材16とが互いに分離せずに一体となるので、柄部6,7の後処理(廃棄等)を行い易い。
【0015】
第9の発明または第10の発明を前提とする第11の発明にかかる柄部6,7において、主体部8の凹所11内と止め部材16との間には止め部材16を凹所11内から外すために引掛体を挿入するための空隙26を設けている。第11の発明では、止め部材16を凹所11から外し易い。
【0016】
請求項1から請求項5のうちいずれかの請求項の発明、または第6の発明または第7の発明または第8の発明または第9の発明または第10の発明または第11の発明を前提とする第12の発明にかかる柄部6,7において、連結体19は主体部8及び止め部材16よりも軟質である。第12の発明では、連結体19に触れた際の感触が良くなる。
【0017】
請求項1から請求項5のうちいずれかの請求項の発明、または第6の発明または第7の発明または第8の発明または第9の発明または第10の発明または第11の発明または第12の発明を前提とする第13の発明において、前記柄部6,7は、開閉中心部3により互いに開閉可能に支持した機能部としての両刀身1,2の刃体4から延設した支持部5にそれぞれ取着されている。第13の発明では、洋鋏で効果を発揮することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、特に機能部(刀身1,2)と柄部6,7とを分別して廃棄することができる手持具(鋏等)において、主体部8に対する止め部材16の離脱を連結体19により規制して、機能部(刀身1,2)と柄部6,7とを強固に連結することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態にかかる手持具について図1〜7を参照して説明する。
図1に示す手持具は鋏であって、その機能部としての両刀身1,2は開閉中心部3により互いに開閉可能に支持されてX状に交差し、その両刀身1,2の刃体4から延設された支持部5にそれぞれ柄部6,7が取着されている。
【0020】
図2(a)に示す前記刀身1は図示しない金型にインサートされる。その金型のキャビティに硬質樹脂(ABS樹脂等)が供給されて図2(b)に示すように前記柄部6の主体部8が一体成形される。この主体部8においては、図2(c)(d)にも示すように、環状部9の上端部から連続する連結部10で、前記開閉中心部3の回動中心線3aの方向(前後方向X)の両側のうち前側に凹所11が形成されている。この凹所11は支持台12と周壁部(上側壁部13aと下側壁部13bと外側壁部13cと内側壁部13d)とで囲まれて前側に開放されている。前記刀身1の支持部5は上側壁部13aを貫通して凹所11内で支持台12の内側に接触している。この支持部5に係止凹部14が形成され、この内側壁部13dに形成された係止凸部15がこの係止凹部14に係入されている。主体部8の環状部9においてその外周で突設された当接部9aにはその環状部9の内周と外周との間で貫通する小孔9bが形成されている。
【0021】
前記主体部8を成形する金型とは別の金型のキャビティに硬質樹脂(ABS樹脂等)が供給されて図3(a)に示す止め部材16が成形される。なお、主体部8と止め部材16とが同じ材質の場合には、前記主体部8を成形する金型の別のキャビティに硬質樹脂(ABS樹脂等)を供給して止め部材16を主体部8と同時に成形してもよい。図3(b)(c)(d)にも示すように、この止め部材16は前記主体部8の凹所11に対し抜け落ちないように圧入されて嵌め込まれ、この止め部材16の外周部が凹所11の周壁部(上側壁部13aと下側壁部13bと外側壁部13cと内側壁部13d)に合致しているとともに、その凹所11の前側でこの止め部材16の外側が露出している。なお、この止め部材16をこの凹所11に対し凹凸部で係止して嵌め込んでもよい。この止め部材16の内側は前記刀身1の支持部5に接触してその支持部5が支持台12の内側と止め部材16の内側との間で挟持されている。この止め部材16の下端部に引掛部17が形成され、この下側壁部13bの内側に形成された段差部18にこの引掛部17が係入されている。
【0022】
前述した図3(b)に示す状態にある刀身1と主体部8と止め部材16とは図示しない金型にインサートされる。その金型のキャビティに軟質樹脂(ABS樹脂等との接着が可能なグレードのエラストマ樹脂等)が供給されて図4(a)に示すように前記柄部6の指掛体19が一体成形される。この軟質樹脂の硬度はショアA20以上ショアD50以下である。図4(b)(c)(d)にも示すように、この指掛体19は、主体部8の環状部9の内周全体と凹所11の下側壁部13bとに形成された内環部20と、前記止め部材16の下半部外側に重合する係止部21と、前記止め部材16の内側で前記刀身1の支持部5を支持台12の内側との間で挟持する挟持部22と、この止め部材16を貫通して係止部21と挟持部22とを連結する接続部23と、支持台12の外側に形成された補強部24とを有している。この係止部21と補強部24とは連繋部としての内環部20により互いに連結されている。図4(e)に示すように、この係止部21と補強部24とを内環部20により連結することに加えてさらに、止め部材16の下端部と下側壁部13b及び支持台12との間に生じた隙間に軟質樹脂が入り込んだ連繋部としての侵入部25aにより、係止部21及び挟持部22と補強部24とを互いに連結してもよい。また、図4(f)に示すように、この係止部21と補強部24とを内環部20により連結することに加えてさらに、係止部21及び挟持部22と補強部24とを互いに連結する接続部25bを形成してもよい。止め部材16の上端部と上側壁部13aとの間には止め部材16の外側から刀身1の支持部5まで穿った空隙26が形成され、その空隙26の底部側が段差状に広がっている。なお、前記主体部8の環状部9において当接部9aにある小孔9bは、内環部20を成形する際に軟質樹脂が環状部9の外周側から内周側へ注入される注入口として利用され、その小孔9bには内環部20につながる軟質樹脂が残る。
【0023】
図4(a)、図4(b)、図4(c)、図4(d)、図4(e)及び図4(f)はそれぞれ図5(a)、図5(b)、図5(c)、図5(d)、図5(e)及び図5(f)に対応し、図5(a)に示すように刀身2に取着された柄部7は、図4(a)に示すように刀身1に取着された柄部6と比較して、形状は異なるものの、開閉中心部3の回動中心線3aの方向(前後方向X)の両側のうち後側に凹所11が形成されて凹所11の形成位置が前後逆になっていること以外、同一構造をなし、同様の方法で成形される。なお、この柄部7では、硬質樹脂からなる環状部9の下端部側外周に指掛凹部9cがその硬質樹脂のみにより形成されているが、軟質樹脂からなる指掛体19の内環部20からこの指掛凹部9cに巻き込んだ指当部を軟質樹脂により形成してもよい。
【0024】
図6(a)に示すように、前記空隙26に引掛体M(マイナスドライバー等)を挿入し、その引掛体Mを上側壁部13aで支えて傾かせることにより、止め部材16を凹所11から抜くように折り曲げると、指掛体19で係止部21が内環部20とつながったまま折り曲げられ、図6(b)(c)に示すように止め部材16の引掛部17が下側壁部13bの段差部18から外れる。そして、刀身1の支持部5を支持台12から前後方向Xへ離すように傾かせると、上側壁部13aが破損するとともに、支持部5の係止凹部14が内側壁部13dの係止凸部15から外れ、図6(d)に示すように支持部5を凹所11から上側壁部13a側へ抜いて刀身1と柄部6とを互いに分離することができる。その破損により廃棄してもよいことが分かる。
【0025】
図6(a)、図6(b)、図6(c)及び図6(d)はそれぞれ図7(a)、図7(b)、図7(c)及び図7(d)に対応し、同様に刀身2と柄部7とを互いに分離することができる。
【0026】
本実施形態は下記の効果を有する。
* 刀身1,2と柄部6,7とを分別して廃棄することができる鋏において、その柄部6,7で主体部8と止め部材16とを互いにつなぐ連結体(係止部21と挟持部22と接続部23と補強部24と連繋部20,25a,25b)により止め部材16の離脱を規制して、刀身1,2と柄部6,7とを強固に連結することができる。
【0027】
* 指掛体19の内環部20と連結体(係止部21と挟持部22と接続部23と補強部24と連繋部20,25a,25b)とを互いにつないでその連結体を指掛体19によりその一部として兼用したので、既存の指掛体19を有効に利用し、部品点数を減らして簡単な構造にすることができる。
【0028】
* 連結体(係止部21と挟持部22と接続部23と補強部24と連繋部20,25a,25b)を止め部材16に対し強固につなぐことができるとともに、主体部8と止め部材16とをその連結体により強固につなぐことができる。
【0029】
前記実施形態以外にも例えば下記のように構成してもよい。
・ 指掛体19の内環部20を主体部8の環状部9の内周一部(指が当り易い部分)に設ける。また、その環状部9の内周の全部または一部ばかりでなく、その外周に指掛体19を設けてもよい。
【0030】
・ 係止部21と挟持部22と接続部23と補強部24とからなる連結体を指掛体19の内環部20に対し分離して設けたり、その係止部21と補強部24とのうち一方のものを指掛体19の内環部20に対し分離して設ける。
【0031】
・ 指掛体19の係止部21を止め部材16の外側の一部または全部に対し少なくとも空隙26を残して重合させてもよい。
・ 柄部6,7において、主体部8に対し止め部材16を薄肉部を介して連結するようにそれらを一体成形し、さらに連結体(係止部21と挟持部22と接続部23と補強部24と連繋部20,25a,25b)により止め部材16を主体部8につないでもよい。
【0032】
・ 柄部6,7において、主体部8や止め部材16や指掛体19の材質については樹脂以外のものであってもよい。また、刀身1,2の材質については金属以外のものであってもよい。
【0033】
・ 止め部材16を主体部8の凹所11に対し間隙を有する状態で嵌め込んでもよく、その場合にはその間隙に軟質樹脂(ABS樹脂等との接着が可能なグレードのエラストマ樹脂等)が充填されるため、主体部8と止め部材16とを強固につなぐことができる。
【0034】
・ 本実施形態では鋏の全長が約180mmであるが、用途に合わせて鋏の柄部例えば止め部材等の形状や大きさを変更してもよい。
・ 主体部8と止め部材16と指掛体19と刀身1,2の色については、互いに同じであっても異なっていてもよい。
【0035】
・ 本実施形態では左右非対称の鋏を例示したが、左右対称の鋏であってもよい。
・ 本実施形態では洋鋏の柄部6,7を例示したが、和鋏の柄部に具体化する。
・ 手持具としては鋏以外のもの例えば各種刃物(包丁及びナイフ等)や飲食用具(スプーン及びフォーク等)や調理用具(お玉等)などであってもよく、それらの柄部に、本実施形態の柄部6,7の構造を応用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】(a)は本実施形態にかかる鋏を示す正面図であり、(b)は同じく背面図である。
【図2】(a)は上記鋏において一方の刀身を示す正面図であり、(b)は一方の刀身に取着した一方の柄部の主体部を示す正面図であり、(c)は(b)の部分拡大正面図であり、(d)は(b)のA−A線拡大断面図である。
【図3】(a)は上記鋏において一方の柄部の止め部材を示す正面図であり、(b)は図2(b)で一方の柄部の主体部にその止め部材を嵌め込んだ状態を示す正面図であり、(c)は(b)の部分拡大正面図であり、(d)は(b)のB−B線拡大断面図である。
【図4】(a)は図3(b)で一方の柄部の主体部及び止め部材に指掛体を取着した状態を示す正面図であり、(b)は(a)の部分拡大正面図であり、(c)は(a)のC−C線拡大断面図であり、(d)は(a)のD−D線拡大断面図であり、(e)は別例を示す(a)のC−C線拡大断面図であり、(f)は同じく別例を示す(a)のC−C線拡大断面図である。
【図5】(a)は他方の刀身に取着した他方の柄部の主体部及び止め部材に指掛体を取着した状態を示す背面図であり、(b)は(a)の部分拡大背面図であり、(c)は(a)のE−E線拡大断面図であり、(d)は(a)のF−F線拡大断面図であり、(e)は別例を示す(a)のE−E線拡大断面図であり、(f)は同じく別例を示す(a)のE−E線拡大断面図である。
【図6】(a)は一方の刀身と一方の柄部とを互いに分離する途中状態を示す拡大断面図であり、(b)は同じく部分拡大正面図であり、(c)は(b)の拡大断面図であり、(d)は一方の刀身と一方の柄部とを互いに分離した状態を示す正面図である。
【図7】(a)は他方の刀身と他方の柄部とを互いに分離する途中状態を示す拡大断面図であり、(b)は同じく部分拡大背面図であり、(c)は(b)の拡大断面図であり、(d)は他方の刀身と他方の柄部とを互いに分離した状態を示す背面図である。
【図8】(a)は従来の鋏を示す正面図であり、(b)は同じく背面図であり、(c)は(a)または(b)のG−G線拡大断面図であり、(d)は(a)または(b)のH−H線拡大断面図であり、(e)は(a)または(b)のI−I線拡大断面図であり、(f)は(a)または(b)のJ−J線拡大断面図である。
【符号の説明】
【0037】
1,2…機能部としての刀身、5…刀身の支持部、6,7…柄部、8…柄部の主体部、9…主体部の環状部、12…主体部の支持台、16…止め部材、19…連結体としての指掛体、21…指掛体の係止部、22…指掛体の挟持部、23…指掛体の接続部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
柄部の主体部には機能部の支持部を取着するとともにこの支持部の離脱を阻止するように止め部材を設けた手持具において、この柄部で主体部と止め部材とを連結体により互いにつないだことを特徴とする手持具。
【請求項2】
前記柄部において連結体は指掛体として兼用されていることを特徴とする請求項1に記載の手持具。
【請求項3】
前記柄部において、主体部は環状部を有し、指掛体はこの環状部の内周の全部または一部に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の手持具。
【請求項4】
前記機能部の支持部は、主体部に形成した支持台と前記止め部材との間に設けられ、前記連結体はこの支持部に面する止め部材の内側に対し反対側になる止め部材の外側に面して主体部と止め部材とを互いにつなぐ係止部を有していることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3に記載の手持具。
【請求項5】
前記柄部において連結体は、止め部材の内側で機能部の支持部に面する挟持部と、この挟持部と前記係止部とを互いに連結する接続部とを有していることを特徴とする請求項4に記載の手持具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−45159(P2009−45159A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−212406(P2007−212406)
【出願日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(000001454)株式会社貝印刃物開発センター (123)
【Fターム(参考)】