説明

手袋

【課題】装着時のフィット感を高めることができる手袋を提供する。
【解決手段】手袋1は、運動時に装着可能な手袋であって、装着した際に装着した際に装着者の手の甲側を覆う手甲部100と、装着した際に装着者の掌側を覆う手掌部200とを備えており、手甲部100の表面に密着形成された樹脂パターン10とを備える。この樹脂パターン10は、網目状に形成されており、手甲部100の領域に応じて異なる装着時の変形の量に応じて、密度を調整することが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運動時に装着可能であり、装着時のフィット感を高めることができる手袋に関する。
【背景技術】
【0002】
野球などの運動を行なう際に、バットなどの対象物を把持する際、把持した対象物が、手袋のうち装着者の掌側を覆う手掌部との間に滑りを発生することを抑制するため、従来より防滑性の良好な手袋が装着される。防滑性の良好な手袋を装着した上で対象物を把持すれば、対象物と手掌部との間で滑りを発生することが抑制されるため、十分な握力で対象物を把持することができる。
【0003】
上記のような手袋の一例が、たとえば特開2007−231430号公報(特許文献1)に記載されている。この文献に記載の手袋は、手掌部や親指内面部の部分的な領域のみにたとえばシリコン樹脂で形成された滑り止めプリントを施している。この文献に記載の手袋は、手掌部や親指内面部の全面にシリコン樹脂を形成しない。シリコン樹脂を形成しない領域はシリコン樹脂を形成した領域よりもスムーズに曲げなどの動作を行なうことができる。このため、たとえば装着時に手を握ったりすることにより手袋を曲げる動作をスムーズに行なうことができる。
【0004】
また、たとえば特表2002−508455号公報(特許文献2)に記載されている手袋においては、ポリウレタン含浸人造皮革からなる手掌部に二液型シリコン弾性シーラントが微細な形状の模様で印刷されている。熱処理前に人造皮革の繊維に二液型シリコン弾性シーラントを浸潤した上で、熱処理を施すことにより平滑面が形成されたポリウレタン含浸人造皮革からなる手袋は、当該模様が印刷されていない手袋に比べて把持力が改良されている。また、当該手袋は、使用する環境の湿度条件が変化しても把持力を損なうことなく、良好な感触を保つことができる。
【0005】
さらに、たとえばWO99/55433号公報(特許文献3)においては、伸縮性の生地を、防滑性の良好な防滑薄片を用いて縫着することにより、伸縮性や防滑性に優れた手袋が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−231430号公報
【特許文献2】特表2002−508455号公報
【特許文献3】WO99/55433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1、2のいずれに開示されている手袋においても、装着した際に装着者が快適な着用感として認識するフィット感を向上させる手段や効果については開示されていない。また、特許文献3には、手袋を形成する生地として伸縮性に優れた生地を用いることにより、装着者の手の大きさに関係なく快適なフィット感を得ることが可能となる旨が記載されているが、一般的に伸縮性部材だけでは、全方向に伸縮することになり、実際の手のサイズより小さく手袋を作成し無理にフィットさせることになる。このため、当該手袋のうち、手の動きが大きい場所を宛がう領域においては伸縮性が乏しくなり、手袋を自在に伸縮させて手の大きな動きに追随することが困難となる。
【0008】
しかしながら、手の動きの大きい領域においても手袋を自在に伸縮させるために手袋のサイズを大きくすれば、当該手袋のうち、手の動きが小さい場所を宛がう領域においては手の大きさに比べて手袋のサイズが大きくなる。このため、当該手袋は装着者の手に対して適度なフィット感を与えることができない。したがって、手の動きを考慮しつつ装着者のフィット感を向上するためには、手の動きが大きい方向における伸縮性を向上させ、手の動きが小さい方向において締め付け力を向上させることが重要である。
【0009】
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、装着時における手の動きを容易に行なうことができ、かつ装着時のフィット感をさらに高めることができる手袋を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る手袋は、運動用に装着可能な手袋であって、装着した際に装着者の手の甲側を覆う手甲部と、装着した際に装着者の掌側を覆う手掌部とを備えており、手甲部の表面に密着形成された樹脂パターンを備える手袋である。上記手袋の手甲部は、伸縮性部材により形成されることが好ましい。
【0011】
上記手袋は、手甲部の表面に、互いに交差する複数の樹脂パターンを形成した構成であることが好ましい。また、上記手袋は、樹脂パターンを網目状に形成した構成であることが好ましい。
【0012】
上記手袋の手甲部は、装着者の指を覆う手甲側指部を含み、手掌部は、装着者の指を覆う手掌側指部を含んでいる、手甲側指部の表面上に上記樹脂パターンを形成した構成であることが好ましい。
【0013】
上記手袋は、手甲側指部の付根部近傍の一部の領域、および手甲側指部の長手方向の中央部分の一部の領域における樹脂パターンの厚みを、他の領域における樹脂パターンの厚みよりも大きくした構成であることが好ましい。
【0014】
上記手袋の手甲部は、装着者の手首側に位置する手首側部分を含み、手首側部分の中央部分における樹脂パターンの密度が、手首側部分における上記中央部分の周囲部分における前記樹脂パターンの密度よりも高いことが好ましい。
【0015】
上記手袋は、手首側部分上の樹脂パターンの密度が、手甲側指部上の前記樹脂パターンの密度よりも高いことが好ましい。
【0016】
上記手袋の手甲側指部は、装着者の指の関節を覆う関節領域と、関節領域に隣接する隣接領域とを含み、隣接領域における樹脂パターンの密度が、関節領域における樹脂パターンの密度よりも高いことが好ましい。
【0017】
上記手袋は、手甲側指部の幅方向の中央部における樹脂パターンの密度が、手甲側指部の幅方向の側端部における樹脂パターンの密度よりも高いことが好ましい。
【0018】
上記手袋は、手甲側指部の長手方向に交差する方向に延びる樹脂パターンの密度が、長手方向に延びる樹脂パターンの密度よりも高いことが好ましい。
【0019】
さらに上記手袋は、手甲部における上記指部の端部と、手掌部における上記指部の端部とを直接接続した構成であることが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る手袋は、装着した際に装着者の手の甲側を覆う手甲部に樹脂パターンを備えている。このようにすれば、樹脂パターンの弾性力により装着者の手に対して締め付け力を与える。ここで、手甲部の領域に応じて、装着時の伸縮の量や方向が異なることを考慮し、手甲部の各領域の樹脂パターンの密度や方向を調整することにより、伸縮性による手の動きの柔軟性と、装着者に与えるフィット感との両方を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態1に係る手袋1の手甲部の概略図である。
【図2】図1中の領域11の拡大図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る手袋1の手掌部の概略図である。
【図4】図3中の領域16の拡大図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る手袋2の手甲部の概略図である。
【図6】本発明の実施の形態3に係る手袋3の手甲部の概略図である。
【図7】本発明の実施の形態3に係る手袋4の手甲部の概略図である。
【図8】樹脂パターン10a(10b)の構造例を示す断面図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る手袋1の製造方法を示すフローチャートである。
【図10】手甲部100の親指部15と他の部分とを別々に準備した伸縮性部材の態様を示す概略図である。
【図11】本発明による実施品である手袋5の手甲部の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。なお、各実施の形態において、同一の機能を果たす要素には同一の参照符号を付し、その説明は、特に必要がなければ繰り返さない。
【0023】
(実施の形態1)
本実施の形態1の手袋1は、たとえば野球などの運動を行なう際に、把持したバットなどの対象物が、手袋のうち装着者の掌側を覆う手掌部との間に滑りを発生することを抑制するために装着される手袋である。
【0024】
手袋1は、装着した際に装着者の手の甲側を覆う手甲部100(図1参照)と、装着した際に装着者の掌側を覆う手掌部200(図3参照)とを備えており、手甲部100の表面に密着形成された樹脂パターン10を備えている。
【0025】
また、図1に示す手甲部100と図3に示す手掌部200とには、装着者の指を覆う指部を含んでいる。ここで指部とは具体的には、親指部15、人差指部25、中指部35、薬指部45、および小指部55を指す。また、手甲部100の指部を手甲側指部、手掌部200の指部を手掌側指部と呼ぶことにする。
【0026】
ここで指部のうち人差指部25は、装着した際に人差指の先端部分を覆う人差指先端部22と、人差指部25の長手方向の中央部分である人差指中央部24と、人差指部25の付根部である人差指付根部26との各領域に分類することができる。以下同様に、中指部35は、装着した際に中指の先端部分を覆う中指先端部32と、中指部35の長手方向の中央部分である中指中央部34と、中指部35の付根部である中指付根部36との各領域に分類することができる。また薬指部45は、装着した際に薬指の先端部分を覆う薬指先端部42と、薬指部45の長手方向の中央部分である薬指中央部44と、薬指部45の付根部である薬指付根部46との各領域に分類することができる。小指部55は、装着した際に小指の先端部分を覆う小指先端部52と、小指部55の長手方向の中央部分である小指中央部54と、小指部55の付根部である小指付根部56との各領域に分類することができる。
【0027】
以上に述べた形状を備える手袋1の手甲部100は、装着時に手や指の動作を自由に行なえるようにするために、主として伸縮性に優れた伸縮性部材20で構成することが好ましい。一種類の伸縮性部材で手甲部100および手掌部200を構成してもよいが、複数の種類の伸縮性部材を組合せて手甲部100および手掌部200を構成してもよい。また、伸縮性部材をベースとする一方で、一部に非伸縮性部材を使用することもできる。
【0028】
特に手甲部100の伸縮性部材20はツーウェイ方向に伸縮する編み物を用いることが好ましい。このようにすれば、たとえば編み物を形成する部材の延伸する一の方向と、当該一の方向に交差する他の方向とにおける手甲部100の伸縮を大きくすることができる。当該伸縮性部材20の5cm×5cm分の領域に4.9N(500gf)の荷重を加えた時の伸長率は、上記一の方向および他の方向ともに5%以上150%以下の範囲であることが好ましい。ここで伸長率とは、伸縮を行なった後の寸法の、伸縮を行なう前の寸法に対する割合をいう。また、手甲部100の伸縮性部材20は、たとえばポリウレタン繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維などから選ばれる繊維を組み合わせた編地もしくは織物であってもよい。
【0029】
また、手掌部200についても伸縮性部材20を用いてもよいが、装着時に対象物の把持力を向上するため、滑りを防止した革製や樹脂製の部材を用いてもよい。
【0030】
手袋1は、図1に示すように、手甲部100のうち、指部および手首側部分60の表面上に、樹脂パターン10を形成している。ここで手首側部分60とは、手甲部100のうち指部を除いた、装着者の手首側に位置する部分を指す。
【0031】
樹脂パターン10a、10bは、たとえばウレタン樹脂のような弾性部材で構成することができる。また、ラバー、シリコン樹脂、PVC(ポリ塩化ビニル)、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、ゴム系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等の樹脂材料も樹脂パターン10a、10bの材料として使用することができる。
【0032】
樹脂パターン10は図2の拡大図に示すように、互いに交差する樹脂パターン10aおよび樹脂パターン10bが複数本集合することにより、網目状をなすように形成されていることが好ましい。
【0033】
手甲部100の表面に樹脂パターン10が備えられていれば、個々の樹脂パターン10a、10bが延伸する方向に対して、樹脂パターン10a、10bが変形することにより、手甲部100に引っ張り力を与えることができる。樹脂パターン10a、10bを構成する樹脂材料は弾性力を有するため、伸縮した樹脂が元に戻ろうとする力が生じて装着者の手に締め付け力を与えることにより、装着者の手に快適な装着感としてのフィット感を与えることができる。
【0034】
さらに、手袋1においては、樹脂パターン10を網目状に形成している。このようにすれば、樹脂パターン10に囲まれた樹脂パターン10の存在しない領域はたとえば矩形状をなすため、当該領域が良好に伸縮する。手袋1の装着時に装着者の手の各領域が動く量や方向が異なるため、手甲部100の領域に応じて、装着時の伸縮の量や方向が異なる。このため、手甲部100の領域に応じて、樹脂パターン10を形成する密度、すなわち樹脂を形成する量を変化することが好ましい。また、樹脂パターン10a、10bが延伸する方向についても、手甲部100の領域に応じて当該密度が変化することが好ましい。
【0035】
本実施の形態1に係る手袋1は、伸縮性部材20からなる手甲部100に形成した樹脂パターン10の密度や延びる方向を領域ごとに調整している。たとえば図1に示すように、手首側部分60においては、対象物を把持した際に手首側部分60の形状が手の形状の変化に自由に追随して変形することが好ましい。対象物を把持する等の行為を行なった際には、手の甲部の中でも特に親指、人差指側の動きの量が大きく、親指、人差指側における縦方向(図1の上下方向、すなわち手甲側指部の長手方向に沿った方向)の動きの量が特に大きくなる。そして小指側の動き(小指側における縦方向の動き)の量がそれに次いで大きい。これに対して手首側部分60の中央部分の動きの量は比較的小さくなる。同一領域であっても、縦方向の動きの量は、横方向(図1の左右方向)の動きの量よりも大きくなる。
【0036】
したがって、手首側部分60の樹脂パターン10については、特に装着時の変形の量が少ない中央部分における密度を、装着時の変形の量が多い中央部分の周囲部分である親指部15側、人差指部25側(図1の右側)および小指部55側(図1の左側)の各領域における密度よりも高くすることが好ましい。
【0037】
樹脂パターン10aを形成する弾性部材よりも、手甲部100を形成する伸縮性部材20の方が伸縮性に富み、変形が容易である。このため、たとえば手首側部分60の中央部分の変形の量が少ない領域においては樹脂パターン10aの密度を高く設けており、樹脂パターン10を形成する弾性部材の弾性力により、手甲部100が装着者の手に対して大きな締め付け力を与える。この締め付け力と、変形量が少ないこととにより、装着者が対象物を把持した際に、手と手袋1との一体感を高めることができる。したがって、手首側部分60の中央部分においては、手の動きに応じて、装着者の手に対するフィット感を向上させることができる。
【0038】
上述した変形量の少ない領域において樹脂パターン10aの密度を高くしたため、変形量の多い領域(手首側部分60の中央部分の周囲部分)においては樹脂パターン10aの密度を低くしても、装着者の手全体が手袋1に対して感じるフィット感を維持することができる。変形の量が多い領域においては樹脂パターン10aの密度を低くすることにより、手甲部100を形成する伸縮性部材20の伸縮性により容易に変形することができる。このため、装着者は手を自由に柔軟に動かすことができる。
【0039】
以上のように、手袋1は、装着者に高いフィット感と高い柔軟性の両方を与えることができるため、装着者に対して快適な装着感を与えることができる。
【0040】
さらに、上述のように樹脂パターン10aの密度が低い領域において伸縮性を向上させることにより、装着者ごとに手の大きさや形状が異なることによる手首側部分60の伸縮を容易に行なうことができる。したがって、装着者の手の大きさや形状にかかわらず、多くの装着者に対して快適な装着感を与えることができる。
【0041】
以上より、たとえば手袋1においては、ほぼ手首側部分60の中央付近の領域を中心として同心円状に複数本の樹脂パターン10aを配置している。隣接する樹脂パターン10aの間隔が、手首側部分60の中央付近に近い領域において狭く、そして親指部15側や小指部55側の各領域において広くなるように配置されている。
【0042】
そして、同心円状の樹脂パターン10aに交差するように、手首側部分60の中央付近の領域を中心として放射状に複数本の樹脂パターン10bを配置している。樹脂パターン10bについても、手首側部分60の中央付近の領域において間隔が狭く、親指部15側や小指部55側の各領域において間隔が広くなるように配置されている。
【0043】
図1に示すように、手甲側指部にも手首側部分60と同様の樹脂パターン10が配置されている。そして当該手甲側指部における樹脂パターン10についても、手首側部分60と同様に領域に応じて密度が調整されている。
【0044】
たとえば図1において、人差指中央部24、中指中央部34、薬指中央部44および小指中央部54については樹脂パターン10が配置されていない。これは当該領域においては人差指部25、中指部35、薬指部45および小指部55の中でも特に装着時の手の動作による変形の量が多いため、樹脂パターン10を設けないことにより、手甲部100を構成する伸縮性部材20の優れた伸縮性を利用して容易に変形することを可能とした構成としている。
【0045】
手甲側指部の付根近傍の付根部28についても、上述した人差指中央部24などと同様の理由により手袋1において樹脂パターン10が配置されていない。当該領域は、装着時に手の基節骨付近ないし基節骨と中手骨とに挟まれた関節に相当する領域であり、装着時の変形の量が非常に多い。このため樹脂パターン10を設けないことにより、手甲部100を構成する伸縮性部材20の優れた伸縮性を利用して容易に変形することを可能とした構成としている。このように手甲側指部は、関節領域に隣接する隣接領域における樹脂パターンの密度を、装着時の変形の量が多い、装着者の指の関節付近を覆う関節領域の樹脂パターンの密度よりも高くすることが好ましい。
【0046】
ただし、これらの樹脂パターン10を配置しない領域が存在すると、装着時に樹脂パターン10が存在する領域と存在しない領域との間で1つの手袋としての一体感が欠けた感触を装着者に与える可能性がある。そこで、当該樹脂パターン10を配置しない領域についても、たとえば人差指中央部24などの突起状ラインパターン21、付根部28の突起状ラインパターン27を配置することが好ましい。
【0047】
突起状ラインパターン21、27はたとえば図1に示すように2本が並列して1組をなしており、樹脂パターン10(10a、10b)と同一の樹脂材料により図1に示すように各領域において2組の突起状ラインパターン21、27が交差するように形成されることが好ましい。そしてその厚みを、樹脂パターン10(10a、10b)の厚みよりも大きくすることが好ましい。このようにすれば、当該突起状ラインパターン21、27を形成する樹脂が弾性部材であることにより、締め付け力による高いフィット感を装着者に与えることができ、かつ1つの手袋としての一体感を保つことも可能になる。ここで突起状ラインパターン21、27の厚みは樹脂パターン10の厚みよりも大きいため、少ない本数でも十分なフィット感を装着者に与えることができる。
【0048】
なお、各手甲側指部の幅方向(長手方向に交差する方向)の中央部分において、特に装着者の指とのフィット感を高めることが好ましい。このため、図1に示すように、当該中央部分において2本の突起状ラインパターン21が交差する配置とすることが好ましい。このようにすれば、当該中央部分において2本分の樹脂の弾性力の効果により、より高いフィット感を装着者に与えることができ、かつ1つの手袋としての一体感を保つことも可能になる。
したがって図1においては突起状ラインパターン21、27は、手甲側指部の長手方向に対して斜めの方向に延伸する配置としているが、手甲側指部の長手方向に沿った方向、あるいはほぼ垂直に交差する方向に延伸する配置としてもよい。
【0049】
また図1に示すように、手袋1の親指部15においては、他の手甲側指部のように、装着時に関節に相当する部分についても他の部分と同様に樹脂パターン10を形成している。しかし親指部15についても、たとえば装着時に親指の関節に相当する領域は、親指部15の長手方向の変形量が多くなることを考慮して長手方向の樹脂パターン10a(10b)の間隔を他の部分よりも広く設けた配置としてもよい。
【0050】
手甲側指部においても、特に幅方向の中央部においては、装着時の変形の量が少ない。このため、特に幅方向の中央部には樹脂パターン10を配置しており、弾性部材の弾性力により、上述した手首側部分60の樹脂パターン10と同様に、装着者の指に対して締め付け力を与える。その結果、装着者の指と手袋1との一体感を高め、フィット感を向上させる。
【0051】
ただし、手甲側指部の幅方向の中央部における樹脂パターン10の密度が、幅方向の側端部における樹脂パターン10の密度よりも高いことが好ましい。ここで幅方向の中央部とは、装着者の指の長手方向に交差する断面における上側の部分を指し、幅方向の側端部とは、装着者の指の長手方向に交差する断面における左右側の部分であり、手甲部100の端部となる領域を指す。
【0052】
上述したように、手甲側指部の幅方向の中央部においてフィット感を向上させるために樹脂パターン10の密度を高くすれば、幅方向の側端部においては当該密度を低くしても、装着者の指全体が手袋1に対して感じるフィット感を維持することができる。このため、側端部の樹脂パターン10の密度を低くすれば、伸縮性部材20の伸縮性により、装着者は指を自由に柔軟に動かすことができる。以上より、手甲側指部についても装着者の指に高いフィット感と高い柔軟性の両方を与えることができるため、装着者に対して快適な装着感を与えることができる。なお、側端部においては樹脂パターン10を配置しなくてもよい。
【0053】
また、上述のように当該側端部において伸縮性を向上させることにより、装着者ごとに指の大きさや形状が異なることによる手甲側指部の伸縮を容易に行なうことができる。したがって、装着者の指の大きさや形状にかかわらず、多くの装着者に対して快適な装着感を与えることができる。
【0054】
手袋1において、手甲側指部の長手方向に交差する方向(すなわち幅方向に沿った方向)に延びる樹脂パターン10a(10b)の密度は、手甲側指部の長手方向に延びる樹脂パターン10a(10b)の密度よりも高いことが好ましい。装着者の指の長手方向の動きの量の方が、幅方向の動きの量よりも多い。このため、装着時の変形の量が少ない、手甲側指部の幅方向に延びる樹脂パターン10a(10b)の密度を高くする。このようにすれば、樹脂パターン10a(10b)を形成する弾性部材の弾性力により上述同様に装着者の指に対するフィット感を向上することができる。また、手甲側指部の長手方向に延びる樹脂パターン10a(10b)の密度を低くすれば、伸縮性部材20の伸縮性により、装着時に手甲側指部を長手方向に容易に変形することができる。すなわち、装着時にたとえば対象物を把持する際に容易に指を伸曲(手を開閉)することができる。
【0055】
なお、各手甲側指部の長手方向に関しては、付根部28から指先方向へ向かうにつれて、手甲側指部の長手方向に交差する方向に延びる樹脂パターン10aの密度を低くすることがより好ましい。たとえば図1の人差指部25に示すように、人差指付根部26の方が人差指先端部22よりも、幅方向に延びる樹脂パターン10aの密度が高くなっている。
このようにすれば、装着時に装着者の指先部分において当該手甲側指部の変形を容易に行なうことができるようになる。その結果、装着時において、装着者の指の伸曲に柔軟に対応することができる。
【0056】
また図1に示すように、特に各手甲側指部の長手方向に延在する樹脂パターン10aを、特にたとえば人差指中央部24などの関節領域へ向かうにつれて、その密度が低くなるように配置することがより好ましい。すなわち、人差指中央部24付近における当該密度を指先部分における当該密度よりも低くするため、樹脂パターン10aの間隔が広くなるように、手甲側指部の長手方向に対してやや湾曲した配置とすることが好ましい。このようにすれば、関節領域における変形の量に対して柔軟に対応することができる。
【0057】
図4は、親指部15を手掌部200側から見た拡大図であるが、手甲部100における親指部15の端部と、手掌部200における親指部15の端部とが、接続線150において直接接続した構成となっていることが好ましい。なお、図4には一例として親指部15について示しているが、人差指部25、中指部35、薬指部45および小指部55についても同様に、手甲部100における各指部の端部と、手掌部200における各指部の端部とを直接接続した構成となっていることが好ましい。
【0058】
このように、手甲部100と手掌部200との境界部分に幅のある領域を設けず、手甲部100と手掌部200とを直接たとえば縫着により接続している。このようにすれば、装着時に装着者の指に各指部の部材が締め付けるフィット感をより向上させることができる。
【0059】
なお、樹脂パターン10a(10b)は、接続線150が端部となるように手甲部100において一体として連続(延伸)した配置とすることが好ましい。このようにすれば、装着者の指に対する当該フィット感をより向上させることができる。
【0060】
以上に述べた、装着者のフィット感を向上させるための弾性部材として、上記樹脂パターン10(10a、10b)と突起状ラインパターン21、27とを適宜組み合わせて配置してもよい。また、突起状ラインパターン21、27の厚みや幅についても、使用目的に応じて任意に設計することができる。
【0061】
なお、図3に示す手袋1の手掌部200は、対象物を把持する際に直接対象物と接触する領域である。このため、上述した手甲部100のような樹脂パターン10は形成されていない。
【0062】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る手袋2は、本発明の実施の形態1に係る手袋1と、基本的に同様の態様を備えている。しかし手袋2は、親指部15と手首側部分60との接続部30において樹脂パターン10が形成されていない点が、手袋1と異なる。
【0063】
手袋1は手甲部100の全体が一体として形成されている。しかし、後述するように、手袋2は、親指部15と親指部15以外の部分とを別々に形成し、両者を接続部30においてたとえば縫着により接続することにより構成されている。接続に用いられる接続部30においては両者を良好に接続するため、たとえば手掌部200に用いられる革製や樹脂製の部材を用いて接続することもあるため、樹脂パターン10が形成されていない。
【0064】
このような構成を備える手袋2においても、接続部30の態様が手袋1と異なることによる影響は小さく、手袋1と同様の作用効果を奏することができる。
【0065】
本発明の実施の形態2は、以上に述べた各点についてのみ、本発明の実施の形態1と異なる。すなわち、本発明の実施の形態2について、上述しなかった構成や条件、効果などは、全て本発明の実施の形態1に順ずる。
【0066】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る手袋3は、本発明の実施の形態2に係る手袋2と、基本的に同様の態様を備えている。しかし手袋3は、親指部15および人差指先端部22、中指先端部32、薬指先端部42および小指先端部52に樹脂パターン10が形成されていない点が、手袋2と異なる。
【0067】
一般に手は、手の甲よりも指の方が動きが大きい。このため手袋1においては、手甲側指部の方が手首側部分60よりも変形の量が多くなる。したがって、手袋3のように、手首側部分60上の樹脂パターン10の密度を、手甲側指部上の樹脂パターン10の密度よりも高くすることが好ましい。
【0068】
このようにすれば、手首側部分60の樹脂パターン10により、装着者に対する手袋3との一体感や高いフィット感を確保しつつ、変形の量の多い手甲側指部において、伸縮性部材20の優れた伸縮性により、より高い柔軟性を与えることができる。したがって、当該手甲側指部の変形、たとえば装着者の手の開閉や対象物の把持などの動作を、より柔軟に容易に行なうことができる。
【0069】
また、手甲側指部の一部の領域に対して樹脂パターン10が形成されていない領域を設けることにより、装着者の指の大きさや形状に応じて、装着時における手甲側指部を形成する伸縮性部材20の伸縮性を高めることができる。したがって、指の大きさなどにかかわらず、より多くの装着者に対して装着時における高いフィット感を与えることができる。
【0070】
図7における手袋4は、手袋3と基本的に同様の態様であるが、手袋4は、人差指付根部26、中指付根部36、薬指付根部46および小指付根部56に樹脂パターン10が形成されていない点が、手袋3と異なる。
【0071】
このようにすれば、手袋3と同様に、装着者の指の大きさや形状に応じて、装着時における手甲側指部を形成する伸縮性部材20の伸縮性を高めることができる。したがって、手甲側指部における柔軟性をさらに高めて変形を容易にするとともに、より多くの装着者に対して装着時における高いフィット感を与えることができる。
【0072】
なお、手袋3、4の親指部15におけるデザイン61は、当該親指部15の湾曲を容易にするために配置されたものであり、配置の有無は任意である。
【0073】
本発明の実施の形態3は、以上に述べた各点についてのみ、本発明の実施の形態2と異なる。すなわち、本発明の実施の形態3について、上述しなかった構成や条件、効果などは、全て本発明の実施の形態2に順ずる。
【0074】
また、以上に述べた各実施の形態のいずれの手袋においても、手甲側指部(および手掌側指部)の先端部分(指先部分)を構成する部材として、他の領域を構成する伸縮性部材20よりも硬度の高い保護部材を用いてもよい。このようにすれば、装着者の爪を保護することができるとともに、当該保護部材が配置された領域が装着者の爪により破損することを抑制することができる。
【0075】
次に、図8を用いて、上述の樹脂パターン10を構成する線状パターンの構造例について説明する。
【0076】
図8に示す例では、樹脂パターン10aの断面形状は略矩形である。より詳しくは、樹脂パターン10aは、手甲部100を構成する伸縮性の伸縮性部材20の表面から略垂直に立ち上がる側面8を有し、上端角部9が尖ったような形状を有する。図8に点線で示すように、樹脂パターン10aの上端角部9を丸めてもよい。
【0077】
樹脂パターン10aを伸縮させるのに必要な力が樹脂パターン10aによる締付け力に対応する力となるが、当該力は樹脂パターン10aの体積に比例する。ここで、上記のように樹脂パターン10aが伸縮性部材20の表面から略垂直に立ち上がる側面8を有することで、伸縮性部材20上における樹脂パターン10aの形成領域を小さく抑えながら、樹脂パターン10aの充分な体積を確保することができる。つまり、樹脂パターン10aの形成領域を小さく抑えながら、樹脂パターン10aによる所望の締付け力を得ることができる。
【0078】
樹脂パターン10aの高さ(厚み)や幅は任意に調節可能であるが、これらを適切に調節することによっても樹脂パターン10aの体積を調節することができ、樹脂パターン10aによる締付け力を調節することができる。
【0079】
たとえば装着者の手の大きさや好み等の違い等より、樹脂パターン10による各部の締付け力を異ならせることを要求される場合もあると考えられるが、上記のように樹脂パターン10aの高さ(厚み)、幅、密度等を適切に調節することにより樹脂パターン10の各部の締付け力を容易に変化させることができるので、上記のような要求にも応えることができる。
【0080】
次に、本発明の実施の形態に係る手袋1の製造方法について図9を用いて説明する。
図9に示すように、まず、部材を準備する(S10)。この部材は、特に手甲部100については、装着時に手や指の動作を自由に行なえるようにするために、主として伸縮性に優れた部材で構成された伸縮性部材20であることが好ましい。また、手掌部200についても手甲部100と同様の伸縮性部材20を用いてもよいが、装着時に対象物の把持力を向上するため、滑りを防止した革製や樹脂製の部材を用いてもよい。
【0081】
ここで、たとえば図1の手袋1のように手甲部100の全体が一体となった伸縮性部材20を準備してもよいが、たとえば図5の手袋2を作製するための手甲部100の親指部15のみ、他の部分と別に準備してもよい。図10はその一例であり、図10に示す手甲部100を形成するための伸縮性部材20は、親指部部材300と、親指部15以外の領域の伸縮性部材20としての本体部部材400とを備えている。
【0082】
次に、樹脂パターン10を形成するための樹脂を準備する(S20)。たとえば、所定の弾性を有し、成型性も良好であると考えられるウレタン樹脂を準備する。
【0083】
続いて、上記樹脂を金型に導入する(S30)。この金型は、樹脂パターン10の形状に対応した凹部(キャビティ)を有し、この凹部に樹脂を導入する。樹脂を金型に導入するに際しては、たとえば樹脂を流動可能な状態(たとえば液状)として金型に導入すればよい。その後、金型内で樹脂を加熱する(S40)。たとえば上記樹脂の硬化温度以上の温度で加熱する。それにより、樹脂の一部(金型と接する部分およびその近傍)を硬化あるいは樹脂全体を半硬化状態とする。
【0084】
次に、上記のような状態の樹脂を、上述した伸縮性部材20(たとえば親指部部材300および本体部部材400)に密着させる(S50)。具体的には、金型内で加熱状態にある樹脂材料上に上記伸縮性部材20を被せ、該伸縮性部材20に圧力を加えて樹脂に伸縮性部材20を接触させる。この状態で樹脂を硬化させることにより、伸縮性部材20の表面上に所望の樹脂パターン10を形成することができる。なお、金型を用いて樹脂パターン10を形成した後に、接着剤等を用いて該樹脂パターンを伸縮性部材20上に密着形成することも可能である。
【0085】
このとき、たとえば上述した図10のように親指部部材300と本体部部材400とを別々に準備しておけば、これらを金型にセットする際に親指部部材300を本体部部材400と重ならないよう任意の場所に設置することが可能となる。このため、たとえば手甲部100全体を一体の伸縮性部材20として準備した場合に比べ、親指部部材300と本体部部材400との配置を調整することにより、伸縮性部材20が金型において占有するスペースを小さくすることができる。この結果、1回の工程で処理できる手甲部100の伸縮性部材20の枚数を増やし、生産効率を向上させることができる。
【0086】
そして、親指部部材300と本体部部材400とを別々に準備した場合は、樹脂パターン10を形成した両者の部材を縫合する(S60)。(S60)においては最後にこのようにして形成した手甲部100を、接続線150(図4参照)において手掌部200と縫合する。このようにすれば、たとえば先述した手袋2、3、4を作製することができる。なお、手甲部100全体を一体の部材として準備した場合は、たとえば先述した手袋1を作製することができる。
【0087】
図11に示す本発明の実施品である手袋5は、以上に述べた本発明に係る手袋の特徴を備えている。手袋5の手甲側指部に関しては、人差指付根部26、中指付根部36、薬指付根部46、小指付根部56にのみ樹脂パターン10が配置されている。また、親指部15については、たとえば手袋3におけるデザイン61が配置された領域にのみ樹脂パターン10が配置されている。このようにして親指部15の湾曲(変形)を容易にしている。
また、たとえば手袋2と同様に、手甲部100のうち親指部15のみが別体として形成され、親指部15と親指部15以外とが接続部30において一体の手甲部100となるよう接続されている。
【0088】
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、手袋の装着時のフィット感を高めることができる技術として、特に優れている。
【符号の説明】
【0090】
1,2,3,4,5 手袋、8 側面、9 上端角部、10,10a,10b 樹脂パターン、11,16 領域、15 親指部、20 伸縮性部材、21,27 突起状ラインパターン 22 人差指先端部、24 人差指中央部、25 人差指部、26 人差指付根部、28 付根部、30 接続部、32 中指先端部、34 中指中央部、35 中指部、36 中指付根部、42 薬指先端部、44 薬指中央部、45 薬指部、46 薬指付根部、52 小指先端部、54 小指中央部、55 小指部、56 小指付根部、60 手首側部分、61 デザイン、100 手甲部、150 接続線、200 手掌部、300 親指部部材、400 本体部部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運動用に装着可能な手袋であって、
装着した際に装着者の手の甲側を覆う手甲部と、
装着した際に装着者の掌側を覆う手掌部とを備えており、
前記手甲部の表面に密着形成された樹脂パターンを備える手袋。
【請求項2】
前記手甲部は伸縮性部材により形成された、請求項1に記載の手袋。
【請求項3】
前記手甲部の表面に、互いに交差する複数の前記樹脂パターンを形成した、請求項1または2に記載の手袋。
【請求項4】
前記樹脂パターンを網目状に形成した、請求項1〜3のいずれか1項に記載の手袋。
【請求項5】
前記手甲部は、装着者の指を覆う手甲側指部を含み、
前記手掌部は、装着者の指を覆う手掌側指部を含み、
前記手甲側指部の表面上に前記樹脂パターンを形成した、請求項1〜4のいずれか1項に記載の手袋。
【請求項6】
前記手甲側指部の付根部近傍の一部の領域、および前記手甲側指部の長手方向の中央部分の一部の領域における前記樹脂パターンの厚みを、他の領域における前記樹脂パターンの厚みよりも大きくした、請求項1〜5のいずれか1項に記載の手袋。
【請求項7】
前記手甲部は、装着者の手首側に位置する手首側部分を含み、
前記手首側部分の中央部分における前記樹脂パターンの密度が、前記手首側部分における前記中央部分の周囲部分における前記樹脂パターンの密度よりも高い、請求項1〜6のいずれか1項に記載の手袋。
【請求項8】
前記手首側部分上の前記樹脂パターンの密度が、前記手甲側指部上の前記樹脂パターンの密度よりも高い、請求項5〜7のいずれか1項に記載の手袋。
【請求項9】
前記手甲側指部は、装着者の指の関節を覆う関節領域と、前記関節領域に隣接する隣接領域とを含み、
前記隣接領域における前記樹脂パターンの密度が、前記関節領域における前記樹脂パターンの密度よりも高い、請求項5〜8のいずれか1項に記載の手袋。
【請求項10】
前記手甲側指部の幅方向の中央部における前記樹脂パターンの密度が、前記手甲側指部の幅方向の側端部における前記樹脂パターンの密度よりも高い、請求項5〜9のいずれか1項に記載の手袋。
【請求項11】
前記手甲側指部の長手方向に交差する方向に延びる前記樹脂パターンの密度が、前記長手方向に延びる前記樹脂パターンの密度よりも高い、請求項5〜10のいずれか1項に記載の手袋。
【請求項12】
前記手甲部における前記指部の端部と、前記手掌部における前記指部の端部とを直接接続した、請求項1〜11のいずれか1項に記載の手袋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−168699(P2010−168699A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−13282(P2009−13282)
【出願日】平成21年1月23日(2009.1.23)
【出願人】(000005935)美津濃株式会社 (239)
【Fターム(参考)】