打撃用具
【課題】 打撃用具のスティック部が長尺のため、バッグや鞄等に収容し難く、移動の際に電車やバス等に持ち込んで運ぶ場合、混雑しているときには他の乗客に迷惑がかかる問題があった。
【解決手段】 スティック部Bを筒状の金属材で形成してこれをほぼ中央で二分し、この分割されたグリップ側スティック部Cおよびヘッド側スティック部Dを連結するジョイント部材Gと、前記グリップ側スティック部Cの開口から挿入した先端H1を前記ジョイント部材Gの一端1に係合して前記グリップ側スティック部Cと前記ヘッド側スティック部Dとを着脱自在に連結するロックシャフトHと、を備えた。
【解決手段】 スティック部Bを筒状の金属材で形成してこれをほぼ中央で二分し、この分割されたグリップ側スティック部Cおよびヘッド側スティック部Dを連結するジョイント部材Gと、前記グリップ側スティック部Cの開口から挿入した先端H1を前記ジョイント部材Gの一端1に係合して前記グリップ側スティック部Cと前記ヘッド側スティック部Dとを着脱自在に連結するロックシャフトHと、を備えた。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、グラウンドゴルフやゲートボール等の打撃用具に関し、より詳細には、スティック部をコンパクトな構造にして持ち運びを容易にし得る打撃用具に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、屋外でボールを打撃して競技を楽しむスポーツとしてグラウンドゴルフが盛んになっている。このグラウンドゴルフは、広い場所を必要とせず公園や広場にコースを設定することができ、このコースの各所にホールを配置しておいて、ボールを打撃することにより得点を競うものである。このグラウンドゴルフも、ゲートボールと同じく上端側がグリップ部とされたスティック部にヘッド部を一体化した木製のグラウンドゴルフクラブが用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このグラウンドゴルフは、屋外スポーツであるため、競技場へ行くときにグラウンドゴルフクラブを携行する必要がある。このグラウンドゴルフクラブは、スティック部が長尺でありヘッド部も大きく形成されていることから、バッグや鞄等に収容し難く、そのまま電車やバス等に持ち込んで運ぶ場合、混雑しているときには他の乗客に迷惑がかかることがあった。また、自動車で競技場へ移動する際、多数本のグラウンドゴルフクラブを運ばねばならない場合、一般のゴルフクラブのようにコンパクトに収容できないことから、全体が嵩ばってスペース確保に困るといった難点があった。
【0004】そこで、本発明は、持ち運ぶときに全体を小さくコンパクトにすることができ、使用に際して簡単に組み立てられるうえ、ボールを打撃したときにヘッド部が回転して打撃力が低下したり、スティック部の連結部分が緩んで違和感が生じるといった問題を防止することのできる打撃用具を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明のうち請求項1記載の発明は、上端側がグリップ部とされたスティック部の下端にヘッド部が設けられた打撃用具において、前記スティック部を筒状の金属材で形成してこれをほぼ中央で二分し、この分割されたグリップ側スティック部およびヘッド側スティック部を連結するジョイント部材と、前記グリップ側スティック部の開口から挿入した先端を前記ジョイント部材の一端部に係合して前記グリップ側スティック部と前記ヘッド側スティック部とを着脱自在に連結するロックシャフトと、を備えたことを特徴としている。また、本発明のうち請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明におけるグリップ側スティック部およびヘッド側スティック部に、このヘッド側スティック部の周方向の回転を規制する回転規制手段を設けたことを特徴としている。また、本発明のうち請求項3記載の発明は、上記請求項1記載の発明におけるジョイント部材の一部に、前記グリップ側スティック部およびヘッド側スティック部の周方向の回転を規制する回転規制手段を設けたことを特徴としている。また、本発明のうち請求項4記載の発明は、上記請求項1乃至3記載の発明におけるジョイント部材の一端部にネジ孔を形成する一方、前記ロックシャフトの先端にネジ部を設け、このネジ部を前記ネジ孔に螺入して前記ロックシャフトを前記ジョイント部材に係合することを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図示例と共に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る打撃用具を適用したグラウンドゴルフクラブの概要構成図である。本発明の打撃用具は、公園や広場に設定したコースのホールに向けてボールを打撃することにより得点を競うグラウンドゴルフのグラウンドゴルフクラブ(以下、単にクラブと略称する)Aに適用する場合について説明する。このクラブAは、スティック部Bの上端C1側をグリップ部Eとし、下端D2側にヘッド部Fを固着している。このスティック部Bは、筒状の金属材で形成しており、これをほぼ中央で二分してグリップ側スティック部Cとヘッド側スティック部Dとをジョイント部材GおよびロックシャフトHにて連結する構成になっている。
【0007】この連結に際しては、まず、ヘッド側スティック部Dの被分割端部D1側に、ジョイント部材Gの他端G2を連結しておく。つぎに、このジョイント部材Gの一端G1にグリップ側スティック部Cの被分割端部C2を臨ませる。そして、ロックシャフトHの先端H2側を前記グリップ側スティック部Cの上端C1開口から挿入する。つぎに、ロックシャフトHの基端H1を操作して、先端H2をジョイント部材Gの一端G1に係合することにより、このジョイント部材Gを介してグリップ側スティック部Cとヘッド側スティック部Dとを強く連結する。前記筒状のスティック部Bは、ほぼ中央で外周部が相互に連結されるとともに、グリップ側スティック部Eの長さ方向に延びて中心軸となるロックシャフトHがこの連結を補強するから、スティック部B全体の強度が増す。よって、このクラブAを使用してボールを打撃したとき、スティック部Bが連結部分で曲がったり変形するといったことがなく、通常の打撃を行うことができる。また、この打撃の瞬間にヘッド部Fに加わる反力により、スティック部Bに周方向の回転力が作用しても、スティック部Bの分割された側の端部C2,D1同志が密接に連結されているので、ヘッド側スティック部Dの回転が規制される。このため、ボールの打撃力が低下することなく、打撃力に応じた飛距離が期待できる。
【0008】一方、このクラブAを分解する場合は、ロックシャフトHの基端H1を操作し、ジョイント部材Gの一端G1とロックシャフトHの先端H2との係合を解除し、グリップ側スティック部Cをヘッド側スティック部Dから外す。そして、このまま両スティック部C,Dを一緒にすると、クラブAが従来の約半分の長さになって全体が小さくなる。よって、バッグや鞄等に収容し易く、そのまま電車やバス等に持ち込んで運ぶ際、混雑時に他の乗客に迷惑がかかることがなくなる。また、自動車で競技場へ移動するとき等で、多数本のグラウンドゴルフクラブAを運ぶ必要がある場合、コンパクトに収容できることから、全体が嵩ばってスペース確保に困るといった問題も軽減される。
【0009】
【実施例1】図2は、本発明の実施例1に係る打撃用具を適用したクラブの全体構成図である。このクラブ1は、上端3a側をグリップ部5とし、下端4bにヘッド部6が取り付けられるスティック部2を、円筒状で強度に優れた軽量の金属材、例えば、アルミニウム合金等で形成している。このスティック部2は、図2に示すように、ほぼ中央で切断して二分割することにより、一方をグリップ側スティック部3、他方をヘッド側スティック部4としている。
【0010】前記グリップ側スティック部3は、上部側の外周面3cに合成樹脂製の筒状グリップ5を嵌め着けて握り易くしている。このグリップ側スティック部3は、上端3aに操作ノブ12を取り付け、下端3bには嵌合部7を形成している。この嵌合部7は、ヘッド側スティック部4の周方向の回転を規制する手段であり、下端縁を長さ方向に向けて数cm切り込み、その周縁7aをヘッド側スティック部3に設ける被嵌合部8の周縁8aと対称形状にして、周縁7a,8a相互が凹凸嵌合となるようにしている(図2、図9参照)。前記操作ノブ12は、スティック部2の分解、組立操作を行うためのもので、固定部材13と可動部材14とからなり、軸受部材15にて軸支されるロックシャフト10の基端10a側が取り付けられる。なお、このロックシャフト10は、図4に示すように棒状で、前記スティック部2と同一の金属材等で形成される。このロックシャフト10は、基端10a側にピン挿入孔10bを穿設し、先端10cにネジ部10dを設けてある。このロックシャフト10は、長さが前記グリップ側スティック部3よりも短く、これをヘッド側スティック部4に連結するとき、先にロックシャフト10のネジ部10dをジョイント部材9のネジ孔9bに螺入し始めてから両スティック部3,4を引きつけて連結可能なように設定されている。
【0011】固定部材13は、図5(a),(b)に示しており、円筒状の嵌入部13aの一端に鍔部13bを設けたもので、嵌入部13aの外径を前記グリップ側スティック部3の上端3a開口の内径より僅かに小さくしてある。この固定部材13は、グリップ側スティック部3の開口に嵌入部13aを嵌入して強固に保持し、固定部材13の開口13cにロックシャフト10を挿入可能とする。可動部材14は、図6(a),(b)に示すように、一端に小径部14a、他端に大径部14bを有し、この大径部14bの外周面に環状の凹溝14cを設けている。この凹溝14cには、図3に示したゴムリング12aが装着され、回転操作時の滑り止めを図るようにしている。小径部14aは、前記固定部材13の開口13cに挿入したときの回転が容易になるように、外径を固定部材13の開口13cの内径よりも小さくしている。なお、この可動部材14は、小径部14a側から大径部14b側に向けて軸孔14dを穿設してあり、この軸孔14dに前記ロックシャフト10の基端10a側が嵌入される。また、大径部14bの凹溝14cには、ロックシャフト10のピン挿入孔10bと一致する半径方向のピン挿入孔14eを形成している。この可動部材14は、まず軸孔14dにロックシャフト10の基端10aを挿入し、この基端10aおよび大径部14bのピン挿入孔14eにピンを挿入して固着するとともに、凹溝14cにゴムリング12aを装着しておく。
【0012】軸受部材15は、図7(a),(b)に示す如く円筒状で、外径をグリップ側スティック部3の内径より僅かに小さくし、軸方向にはシャフト挿通孔15cを穿設してある。この軸受部材15は、グリップ側スティック部3内に保持するために、外周面15aに環状の凹溝15bを設けてある。すなわち、この軸受部材15は、前記グリップ側スティック部3の下端3b側に挿入される。そして、軸受部材15の凹溝15b部分に対向するスティック部3を環状に絞り込んでカシメることにより、軸受部材15を強固に保持する。3dは、カシメにより生じた凹所である。この後、ロックシャフト10のネジ部10d側を前記固定部材13の開口13cから挿入し、軸受部材15のシャフト挿通孔15cに先端10c側を挿通する。この状態では、前記ロックシャフト10の先端10cがグリップ側スティック部3の内奥に位置している。
【0013】前記ヘッド側スティック部4は、図3に示すように、下端4bにソケット16を用いてヘッド部6を固着するようになっており、上端4aに被嵌合部8を形成してある。ヘッド部6は木製で、各種のサイズが用意されており、上面6aに取付穴6bが設けられている。被嵌合部8は、スティック部4の上端縁を長さ方向に向けて切り込み、前述のグリップ側スティック部3の嵌合部7と対称形状になる周縁8aを形成する。すると、嵌合部7の周縁7aと被嵌合部8の周縁8aとの嵌合が密接なものとなり、両スティック部3,4の連結が確実になされて、ボールの打撃時に前記ヘッド側スティック部4が周方向に回転するのを規制できるものである。なお、このヘッド側スティック部4は、被嵌合部8の近傍にネジ挿通孔を穿設する一方、下端4bにピン挿入孔を形成してある。前記ソケット16は、筒状の挿入部16aの一端に鍔部16bを設けている。挿入部16aは、内径を前記グリップ側スティック部3の下端3bの外径よりも小とし、この下端3bを嵌入可能にしている。また、挿入部16aは、外周面に複数本の環状溝16cを形成してあり、この環状溝16cを含む外周面に接着剤を塗布して前記取付穴6bに挿入し、ソケット16の抜け止めを図っている。なお、鍔部16bは、半径方向にピン挿入孔を穿設してあり、前記ヘッド側スティック部4のピン挿入孔に抜け止めピン16dを挿脱して、ヘッド部6の交換をできるようにしている。
【0014】ジョイント部材9は、図8(a),(b)に示しており、円柱状に金属材で形成されている。このジョイント部材9は、分割されたグリップ側およびヘッド側スティック部3,4の各端部3b,4aに挿入可能な外径としており、両者3,4に挿入されて連結したときにスティック部2の直線を保って、各端部3b,4a側が屈曲したり変形しない長さに設定してある。また、このジョイント部材9は、一端9aに軸方向のネジ孔9bを形成してあり、このネジ孔9bに前記ロックシャフト10のネジ部10dが螺入されるようになっている。さらに、他端部9cの外周面9dには、小径のネジ孔9eが形成されており、このネジ孔9eに取付ネジ11のネジ部が螺入される。しかして、上記クラブ1は、図3に示したように、スティック部2がほぼ中央で二分割されているので、このままグリップ側スティック部3およびヘッド側スティック部4を一緒にしたとき、長さが約半分になって全体が小さくなる。よって、バッグや鞄等に収容し易く持ち運びが楽になる。また、自動車で運ぶような場合、収容スペースの確保に困るといった問題も軽減される。
【0015】一方、競技場に着いてゲームを行う場合は、図9に示すように、ヘッド側スティック部4の上端4aにジョイント部材9の他端9cを挿入し、ヘッド側スティック部4のネジ孔9eから取付ネジ10をジョイント部材9のネジ孔9eに螺入して取り付けておく。そして、同図の実線状態から2点鎖線のように、このジョイント部材9の一端9a側にグリップ側スティック部3の下端3b側を挿入する。このとき、ヘッド側スティック部4の被嵌合部8に、グリップ側スティック部3の嵌合部7を対向させる。ここで、前記ロックシャフト10の長さは、先端110cのネジ部10dをジョイント部材9のネジ孔9bに螺入したとき、被嵌合部8の周縁8aと嵌合部7の周縁7aとが密接嵌合するように設定しているので、ネジ孔9bにネジ部10dが当接した状態では被嵌合部8と嵌合部7との間に小間隙が生じている。ここで、操作ノブ12を回転すると、ロックシャフト10が連動してネジ孔9bにネジ部10dが螺入され、被嵌合部8に嵌合部7が嵌合される(図2に示す状態)。この操作ノブ12は、最後に強く締めつけると、両者7,8の嵌合が密接になり、ジョイント部材9によってグリップ側スティック部3とヘッド側スティック部4とが強く連結される。
【0016】よって、このクラブ1を使用してボールを打撃したとき、直線状のスティック部2が連結部分で曲がったり、ガタツキが生じることはない。また、打撃の瞬間にスティック部2に周方向の回転力が作用しても、ジョイント部材9の外周面中央に位置する嵌合部7と被嵌合部8とが密接嵌合しているので、ヘッド側スティック部4の回転が規制される。このため、スティック部2の一体化が保たれ、ボールの打撃力に影響することなく、飛距離も期待できる。なお、競技を終えてクラブ1を持ち運ぶ場合は、操作ノブ12を逆回転させると、嵌合部7と被嵌合部8との密接嵌合が解かれて、両者7,8間に間隙が生じる(図9参照)。この操作ノブ12をさらに回転させると、ネジ孔9bからネジ部10dが外れるため、ジョイント部材9よりグリップ側スティック部3を抜くことができる。よって、前述のようにスティック部2が二分され、クラブ1を容易に持ち運ぶことが可能となる。
【0017】
【実施例2】図10は、本発明の実施例2に係るクラブの全体構成図である。このクラブ21は、上記実施例1と基本的構成が同一であり、スティック部22、ジョイント部材29および連結部分等の構造のみ異なっているので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。このクラブ21は、図10に示すように、ほぼ中央で切断して二分割したうちのグリップ側スティック部23の上部側をグリップ部にしている。このグリップ側スティック部23は、打撃時にヘッド側スティック部24の周方向の回転を規制するため、下端23bに凹状被嵌合部28を設けている。この凹状被嵌合部28は、図1111に示す如く下端縁の周側壁を略三角形状に切り欠いたもので、奥部28aを略半円形としており、下端23bの左右に一対が形成されている。ヘッド側スティック部4も、上端縁の周側壁を略三角形状に切り欠いて前記奥部28aと同形の奥部27aを有する凹状被嵌合部27を一対形成している。
【0018】ジョイント部材29は、図12(a),(b)に示しており、前記グリップ側およびヘッド側スティック部23,24の各端部23b,24aに挿入可能な外径で、外周面29eの略中央に凸状嵌合部30を突設している。この凸状嵌合部30は、外周面29eからスティック部22の厚みだけ隆起させることにより、細幅の環状突部30aおよび延出部30b,30cを一体形成している。この延出部30b,30cは、前記各凹状被嵌合部27,28に適合する略三角状で、その先端を略半円形状にしており、前記ジョイント部材29の左右側周面において各一対が形成されている。なお、このジョイント部材29は、一端29aに軸方向のネジ孔29bを形成し、このネジ孔29bに前記ロックシャフト10のネジ部10dを螺入するようになっている。また、他端部29cの外周面29dには、ヘッド側スティック部3にジョイント部材29を強固に保持するための凹溝29eを設けている。このクラブ21は、組み立てに際してヘッド側スティック部24の上端24aの開口に、ジョイント部材29の他端29cを挿入する。そして、ヘッド側スティック部4側の凹状被嵌合部27に設けた奥部27aに、ジョイント部材29の延出部30bを嵌める。この後、ジョイント部材29の凹溝29e部分に対向するスティック部4を環状に絞り込んでカシメることにより、凹所24dを生じさせて、ジョイント部材29を強固に保持する。なお、前記グリップ側スティック部23に、操作ノブ12および軸受部材15を取り付けて、ロックシャフト10を回転自在に保持する点は実施例1と同様である。
【0019】しかして、上記クラブ21は、図11に示すように二分されているので、グリツプ側スティック部23とヘッド側スティック部24とを一緒にすると、全体を小さくできる。そして、競技場でゲームを行う場合は、図13の如くヘッド側スティック部24に固着したジョイント部材29の一端29aに、同図の実線状態から2点鎖線のようにグリップ側スティック部23の下端23b側を挿入する。このとき、グリップ側スティック部23の凹状被嵌合部28をジョイント部材29の凸状嵌合部30に対向させる。また、ロックシャフト10のネジ部10dがジョイント部材29のネジ孔29bに臨むので、操作ノブ12を回転させてネジ孔29bにネジ部10dを螺入することにより、凸状嵌合部30の延出部30cに凹状被嵌合部28の奥部28aを嵌め込む(図10に示す状態)。そして、操作ノブ12を最後に強く締めつけて三者27,28,30の嵌合を密接にし、ジョイント部材29によりグリップ側スティック部23とヘッド側スティック部24とを強く連結する。
【0020】従って、このクラブ21を使用するとき、スティック部22が連結部分で曲がったり、ガタツキが生じることはない。また、凹状被嵌合部27,28と凸状嵌合部30との凹凸嵌合によって、打撃時には連結部分での回転が規制され、グリップ側スティック部23に対してヘッド側スティック部24が周方向に回転するのが防止されることから、ボールの打撃力が低下することもない。そして、競技を終えてクラブ21を持ち運ぶ場合、前記操作ノブ12を逆回転させると、凹状被嵌合部28と凸状嵌合部30との密接嵌合が解かれるとともに、ロックシャフト10のネジ部10dがネジ孔29bから外れる。この後、ヘッド側スティック部24およびジョイント部材29よりグリップ側スティック部23を抜くことによって、二分されたクラブ21を容易に持ち運ぶことができるものである。
【0021】
【実施例3】図14は、本発明の実施例3に係るクラブのジョイント部材である。このクラブ31も、上記実施例1と基本的構成が同一であり、主要部のスティック部32、ジョイント部材39および連結部分のみ詳細に説明する。このジョイント部材39は、図14(a)に示すように、略中央に環状突部40を突設している。この環状突部40は、外周面39dにスティック部32と等しい厚さだけ隆起させて一体的に形成される。また、このジョイント部材39は、図14(b)に示す如く左右側周面において、前記環状突部40から長さ方向にそれぞれ両端39a,39cまで延出するV字状の被係合溝部39f,39gを各一対形成している。なお、このジョイント部材39も、一端39aに軸方向のネジ孔39bを形成し、他端39cの外周面39dには、凹溝39eを設けている。このクラブ31のグリップ側およびヘッド側スティック部33,34は、前記実施例と同一構造であるが、前記ジョイント部材39に設けた各被係合溝部39f,39gに対応し、打撃時にヘッド側スティック部34の周方向の回転を防止するため、各上端34aと下端33bとに所要の長さを有するV字状の係合溝部37,38をそれぞれ形成している。
【0022】このクラブ31は、組み立てに際してヘッド側スティック部34の上端34aの開口にジョイント部材39の他端39cを臨ませ、被係合溝部39fに係合溝部37を摺動して挿入する。そして、ジョイント部材39の凹溝39e部分に対向するスティック部34を環状に絞り込んでカシメることにより、凹所34dを生じさせて、ジョイント部材39を強固に保持する。このクラブ31を使用するときは、ジョイント部材39とグリップ側スティック部34とを図15のように連結する。まず、前記ジョイント部材39の一端39aに、グリップ側スティック部33の下端33b側を臨ませ、同図の実線状態から2点鎖線で示す如く被係合溝部39gに係合溝部38を挿入する。このとき、グリップ側スティック部33の下端33bがジョイント部材39の環状突部40に接近すると、ロックシャフト10のネジ部10dがジョイント部材39のネジ孔39bに臨むので、操作ノブ12を回転させてネジ孔39bにネジ部10dを螺入してゆく。ジョイント部材39の環状突部40にグリップ側スティック部33の下端33bが当接すると、操作ノブ12を強く締めつけて両者39g,38を密接に係合させ、ジョイント部材39によりグリップ側スティック部33とヘッド側スティック部34とを強く連結する(図16参照)。
【0023】従って、スティック部32の連結部分が曲がったり、ガタツキが生じることなく、また、打撃時に連結部分での回転が規制されることで、前記ヘッド側スティック部33が周方向に回転する問題が回避され、ボールの打撃力に影響も生じない。そして、競技を終えてクラブ31を持ち運ぶ場合、前述の操作ノブ12を逆回転させてから、ジョイント部材39の被係合溝部39gとグリップ側スティック部33の係合溝部38との係合を解くようにこのスティック部33を抜き放つ。これで、二分されたクラブ31を容易に持ち運ぶことができる。
【0021】
【実施例4】図17は、本発明の実施例4に係るクラブの全体構成図である。このクラブ41は、上記実施例1、2と基本的構成が略同一であるので、異なる部分のみ詳細に説明する。このクラブ41のグリップ側スティック部43は、図18に示すように、下端縁を略三角形状に切り欠いて凹状被嵌合部48を一対形成してある。また、上部側の外周面に前述のグリップ45を嵌め着けており、上端43aに操作ノブ50を取り付ける一方、下端43bには軸受部材15を設けている。操作ノブ50は、小径部50aと大径部50bとからなり、小径部50aがグリップ側スティック部43の上端43a開口に回転自在に挿入される。大径部50bは、外周面の凹溝50cにゴムリング50dを装着し、滑り止めを図っている。また、この操作ノブ50の小径部50a側から大径部50b側に向けて穿設した軸孔50eに、前記ロックシャフト10の基端10a側が嵌入される。そして、大径部50bの凹溝50cに形成したピン挿入孔50fにピン51を挿入し、ロックシャフト10のピン挿入孔10bに挿通することにより、ロックシャフト10の基端10aを固着する。
【0025】軸受部材15は、グリップ側スティック部43の下端43b側に挿入された後、外周面の凹溝15b部分に対向するスティック部43を環状にカシメることにより、凹所43dを生じさせて、強固に保持される。前記ロックシャフト10は、ネジ部10d側をグリップ側スティック部43の上端43a開口から挿入し、軸受部材15のシャフト挿通孔15cに先端10c側を挿通する。そして、軸受部材15の一側部におけるネジ部10d側に抜け止め金具17を嵌着し、ロックシャフト10の抜け止めを図る。このクラブ41のヘッド側スティック部44は、上端縁を略三角形状に切り欠いて凹状被嵌合部47を左右側周面に一対形成してある。そして、このヘッド側スティック部44の下端には、ソケットを用いずにヘッド部46を取り付けるようにしている。なお、ヘッド側スティック部44とグリップ側スティック部43とを連結するジョイント部材39は、前記実施例2のジョイント部材39と外形がほぼ等しく、外周面には凸状嵌合部(二点鎖線で示す)30と凹状溝39dとを形成してある。このジョイント部材39は、ヘッド側スティック部44に嵌入されてカシメにより強固に固着される。
【0026】そして、このクラブ41を組み立てるときは、ヘッド側スティック部44に固着されたジョイント部材39の一端39aにグリップ側スティック部43の下端43bを挿入する。そして、操作ノブ50を回転させることにより、ジョイント部材39のネジ孔39bにロックシャフト10のネジ部10dを螺入する。すると、グリップ側およびヘッド側スティック部43,44の各凹状被嵌合部47と48とが、ジョイント部材39の凸状嵌合部30を挟んで相互に凹凸嵌合される(図17R>7の状態)。よって、前記実施例2と同様に、グリップ側スティック部43とヘッド側スティック部44とが強く連結されるので、スティック部42の連結部分が曲がったり、ガタツキが生じることはない。また、打撃時にボールの打撃力に影響する問題も回避される。そして、操作ノブ50を逆回転させてジョイント部材39の凸状嵌合部30とグリップ側スティック部43の凹状被嵌合部48との嵌合を解くと、スティック部42が二分されて容易に持ち運ぶことができるものである。
【0027】
【発明の効果】本発明のうち請求項1記載の発明は、筒状の金属材をほぼ中央で二分して形成したグリップ側スティック部およびヘッド側スティック部をジョイント部材とロックシャフトとで着脱自在に連結するので、連結しない状態では、グラウンドゴルフクラブの全長が従来の約半分となっている。よって、バッグや鞄等に収容し易く、そのまま電車やバス等に持ち込んで運ぶ際、混雑時に他の乗客に迷惑がかかることがなくなる。また、このスティック部を連結した状態では、筒状のスティック部の外周部がジョイント部材により相互に連結されるうえ、ジョイント部材に係合されてグリップ側スティック部の中心軸となるロックシャフトが連結を補強するから、スティック部全体の強度が増す。よって、ボールを打撃したとき、スティック部が連結部分で曲がったり捩じれ変形することなく、打撃力に応じた飛距離が期待できる効果がある。
【0028】また、本発明のうち請求項2記載の発明は、グリップ側スティック部およびヘッド側スティック部に、このヘッド側スティック部の周方向の回転を規制する回転規制手段を設けたので、ボールの打撃時にヘッド側スティック部に対し周方向の回転力が作用しても、強い連結が保たれてヘッド側スティック部の回転が規制されるため、ボールの打撃力が低下することなく、通常の競技を行うことができる。また、本発明のうち請求項3記載の発明は、ジョイント部材の一部に、グリップ側スティック部およびヘッド側スティック部の周方向の回転を規制する回転規制手段を設けたので、ボールの打撃時にヘッド側スティック部に対し周方向の回転力が作用しても、強い連結によりヘッド側スティック部の回転が規制されるため、ボールの打撃力が低下することなく、通常の競技を行うことができる。また、本発明のうち請求項4記載の発明は、ジョイント部材の一端部にネジ孔を形成する一方、ロックシャフトの先端にネジ部を設け、このネジ部をネジ孔に螺入してロックシャフトをジョイント部材に係合するので、ロックシャフトを回転させる操作により分解と組立を容易に行える効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るグラウンドゴルフクラブを示す概要構成図である。
【図2】本発明の実施例1に係るグラウンドゴルフクラブを示す全体構成図である。
【図3】スティック部を二分割した状態を示す説明図である。
【図4】ロックシャフトの概要を示す側面図である。
【図5】操作ノブの固定部材を示す説明図である。
【図6】操作ノブの可動部材を示す説明図である。
【図7】軸受部材を示す説明図である。
【図8】ジョイント部材を示す説明図である。
【図9】スティック部の着脱状態を示す説明図である。
【図10】本発明の実施例2に係るグラウンドゴルフクラブを示す全体構成図である。
【図11】スティック部を二分割した状態を示す説明図である。
【図12】ジョイント部材を示す説明図である。
【図13】スティック部の着脱状態を示す説明図である。
【図14】本発明の実施例3に係るジョイント部材を示す説明図である。
【図15】スティック部の着脱状態を示す説明図である。
【図16】スティック部の連結状態を示す説明図である。
【図17】本発明の実施例4に係るグラウンドゴルフクラブを示す全体構成図である。
【図18】スティック部の連結状態を示す説明図である。
【符号の説明】
B スティック部
C グリップ側スティック部
D ヘッド側スティック部
G ジョイント部材
G1 一端
H ロックシャフト
H2 先端
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、グラウンドゴルフやゲートボール等の打撃用具に関し、より詳細には、スティック部をコンパクトな構造にして持ち運びを容易にし得る打撃用具に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、屋外でボールを打撃して競技を楽しむスポーツとしてグラウンドゴルフが盛んになっている。このグラウンドゴルフは、広い場所を必要とせず公園や広場にコースを設定することができ、このコースの各所にホールを配置しておいて、ボールを打撃することにより得点を競うものである。このグラウンドゴルフも、ゲートボールと同じく上端側がグリップ部とされたスティック部にヘッド部を一体化した木製のグラウンドゴルフクラブが用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このグラウンドゴルフは、屋外スポーツであるため、競技場へ行くときにグラウンドゴルフクラブを携行する必要がある。このグラウンドゴルフクラブは、スティック部が長尺でありヘッド部も大きく形成されていることから、バッグや鞄等に収容し難く、そのまま電車やバス等に持ち込んで運ぶ場合、混雑しているときには他の乗客に迷惑がかかることがあった。また、自動車で競技場へ移動する際、多数本のグラウンドゴルフクラブを運ばねばならない場合、一般のゴルフクラブのようにコンパクトに収容できないことから、全体が嵩ばってスペース確保に困るといった難点があった。
【0004】そこで、本発明は、持ち運ぶときに全体を小さくコンパクトにすることができ、使用に際して簡単に組み立てられるうえ、ボールを打撃したときにヘッド部が回転して打撃力が低下したり、スティック部の連結部分が緩んで違和感が生じるといった問題を防止することのできる打撃用具を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明のうち請求項1記載の発明は、上端側がグリップ部とされたスティック部の下端にヘッド部が設けられた打撃用具において、前記スティック部を筒状の金属材で形成してこれをほぼ中央で二分し、この分割されたグリップ側スティック部およびヘッド側スティック部を連結するジョイント部材と、前記グリップ側スティック部の開口から挿入した先端を前記ジョイント部材の一端部に係合して前記グリップ側スティック部と前記ヘッド側スティック部とを着脱自在に連結するロックシャフトと、を備えたことを特徴としている。また、本発明のうち請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明におけるグリップ側スティック部およびヘッド側スティック部に、このヘッド側スティック部の周方向の回転を規制する回転規制手段を設けたことを特徴としている。また、本発明のうち請求項3記載の発明は、上記請求項1記載の発明におけるジョイント部材の一部に、前記グリップ側スティック部およびヘッド側スティック部の周方向の回転を規制する回転規制手段を設けたことを特徴としている。また、本発明のうち請求項4記載の発明は、上記請求項1乃至3記載の発明におけるジョイント部材の一端部にネジ孔を形成する一方、前記ロックシャフトの先端にネジ部を設け、このネジ部を前記ネジ孔に螺入して前記ロックシャフトを前記ジョイント部材に係合することを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図示例と共に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る打撃用具を適用したグラウンドゴルフクラブの概要構成図である。本発明の打撃用具は、公園や広場に設定したコースのホールに向けてボールを打撃することにより得点を競うグラウンドゴルフのグラウンドゴルフクラブ(以下、単にクラブと略称する)Aに適用する場合について説明する。このクラブAは、スティック部Bの上端C1側をグリップ部Eとし、下端D2側にヘッド部Fを固着している。このスティック部Bは、筒状の金属材で形成しており、これをほぼ中央で二分してグリップ側スティック部Cとヘッド側スティック部Dとをジョイント部材GおよびロックシャフトHにて連結する構成になっている。
【0007】この連結に際しては、まず、ヘッド側スティック部Dの被分割端部D1側に、ジョイント部材Gの他端G2を連結しておく。つぎに、このジョイント部材Gの一端G1にグリップ側スティック部Cの被分割端部C2を臨ませる。そして、ロックシャフトHの先端H2側を前記グリップ側スティック部Cの上端C1開口から挿入する。つぎに、ロックシャフトHの基端H1を操作して、先端H2をジョイント部材Gの一端G1に係合することにより、このジョイント部材Gを介してグリップ側スティック部Cとヘッド側スティック部Dとを強く連結する。前記筒状のスティック部Bは、ほぼ中央で外周部が相互に連結されるとともに、グリップ側スティック部Eの長さ方向に延びて中心軸となるロックシャフトHがこの連結を補強するから、スティック部B全体の強度が増す。よって、このクラブAを使用してボールを打撃したとき、スティック部Bが連結部分で曲がったり変形するといったことがなく、通常の打撃を行うことができる。また、この打撃の瞬間にヘッド部Fに加わる反力により、スティック部Bに周方向の回転力が作用しても、スティック部Bの分割された側の端部C2,D1同志が密接に連結されているので、ヘッド側スティック部Dの回転が規制される。このため、ボールの打撃力が低下することなく、打撃力に応じた飛距離が期待できる。
【0008】一方、このクラブAを分解する場合は、ロックシャフトHの基端H1を操作し、ジョイント部材Gの一端G1とロックシャフトHの先端H2との係合を解除し、グリップ側スティック部Cをヘッド側スティック部Dから外す。そして、このまま両スティック部C,Dを一緒にすると、クラブAが従来の約半分の長さになって全体が小さくなる。よって、バッグや鞄等に収容し易く、そのまま電車やバス等に持ち込んで運ぶ際、混雑時に他の乗客に迷惑がかかることがなくなる。また、自動車で競技場へ移動するとき等で、多数本のグラウンドゴルフクラブAを運ぶ必要がある場合、コンパクトに収容できることから、全体が嵩ばってスペース確保に困るといった問題も軽減される。
【0009】
【実施例1】図2は、本発明の実施例1に係る打撃用具を適用したクラブの全体構成図である。このクラブ1は、上端3a側をグリップ部5とし、下端4bにヘッド部6が取り付けられるスティック部2を、円筒状で強度に優れた軽量の金属材、例えば、アルミニウム合金等で形成している。このスティック部2は、図2に示すように、ほぼ中央で切断して二分割することにより、一方をグリップ側スティック部3、他方をヘッド側スティック部4としている。
【0010】前記グリップ側スティック部3は、上部側の外周面3cに合成樹脂製の筒状グリップ5を嵌め着けて握り易くしている。このグリップ側スティック部3は、上端3aに操作ノブ12を取り付け、下端3bには嵌合部7を形成している。この嵌合部7は、ヘッド側スティック部4の周方向の回転を規制する手段であり、下端縁を長さ方向に向けて数cm切り込み、その周縁7aをヘッド側スティック部3に設ける被嵌合部8の周縁8aと対称形状にして、周縁7a,8a相互が凹凸嵌合となるようにしている(図2、図9参照)。前記操作ノブ12は、スティック部2の分解、組立操作を行うためのもので、固定部材13と可動部材14とからなり、軸受部材15にて軸支されるロックシャフト10の基端10a側が取り付けられる。なお、このロックシャフト10は、図4に示すように棒状で、前記スティック部2と同一の金属材等で形成される。このロックシャフト10は、基端10a側にピン挿入孔10bを穿設し、先端10cにネジ部10dを設けてある。このロックシャフト10は、長さが前記グリップ側スティック部3よりも短く、これをヘッド側スティック部4に連結するとき、先にロックシャフト10のネジ部10dをジョイント部材9のネジ孔9bに螺入し始めてから両スティック部3,4を引きつけて連結可能なように設定されている。
【0011】固定部材13は、図5(a),(b)に示しており、円筒状の嵌入部13aの一端に鍔部13bを設けたもので、嵌入部13aの外径を前記グリップ側スティック部3の上端3a開口の内径より僅かに小さくしてある。この固定部材13は、グリップ側スティック部3の開口に嵌入部13aを嵌入して強固に保持し、固定部材13の開口13cにロックシャフト10を挿入可能とする。可動部材14は、図6(a),(b)に示すように、一端に小径部14a、他端に大径部14bを有し、この大径部14bの外周面に環状の凹溝14cを設けている。この凹溝14cには、図3に示したゴムリング12aが装着され、回転操作時の滑り止めを図るようにしている。小径部14aは、前記固定部材13の開口13cに挿入したときの回転が容易になるように、外径を固定部材13の開口13cの内径よりも小さくしている。なお、この可動部材14は、小径部14a側から大径部14b側に向けて軸孔14dを穿設してあり、この軸孔14dに前記ロックシャフト10の基端10a側が嵌入される。また、大径部14bの凹溝14cには、ロックシャフト10のピン挿入孔10bと一致する半径方向のピン挿入孔14eを形成している。この可動部材14は、まず軸孔14dにロックシャフト10の基端10aを挿入し、この基端10aおよび大径部14bのピン挿入孔14eにピンを挿入して固着するとともに、凹溝14cにゴムリング12aを装着しておく。
【0012】軸受部材15は、図7(a),(b)に示す如く円筒状で、外径をグリップ側スティック部3の内径より僅かに小さくし、軸方向にはシャフト挿通孔15cを穿設してある。この軸受部材15は、グリップ側スティック部3内に保持するために、外周面15aに環状の凹溝15bを設けてある。すなわち、この軸受部材15は、前記グリップ側スティック部3の下端3b側に挿入される。そして、軸受部材15の凹溝15b部分に対向するスティック部3を環状に絞り込んでカシメることにより、軸受部材15を強固に保持する。3dは、カシメにより生じた凹所である。この後、ロックシャフト10のネジ部10d側を前記固定部材13の開口13cから挿入し、軸受部材15のシャフト挿通孔15cに先端10c側を挿通する。この状態では、前記ロックシャフト10の先端10cがグリップ側スティック部3の内奥に位置している。
【0013】前記ヘッド側スティック部4は、図3に示すように、下端4bにソケット16を用いてヘッド部6を固着するようになっており、上端4aに被嵌合部8を形成してある。ヘッド部6は木製で、各種のサイズが用意されており、上面6aに取付穴6bが設けられている。被嵌合部8は、スティック部4の上端縁を長さ方向に向けて切り込み、前述のグリップ側スティック部3の嵌合部7と対称形状になる周縁8aを形成する。すると、嵌合部7の周縁7aと被嵌合部8の周縁8aとの嵌合が密接なものとなり、両スティック部3,4の連結が確実になされて、ボールの打撃時に前記ヘッド側スティック部4が周方向に回転するのを規制できるものである。なお、このヘッド側スティック部4は、被嵌合部8の近傍にネジ挿通孔を穿設する一方、下端4bにピン挿入孔を形成してある。前記ソケット16は、筒状の挿入部16aの一端に鍔部16bを設けている。挿入部16aは、内径を前記グリップ側スティック部3の下端3bの外径よりも小とし、この下端3bを嵌入可能にしている。また、挿入部16aは、外周面に複数本の環状溝16cを形成してあり、この環状溝16cを含む外周面に接着剤を塗布して前記取付穴6bに挿入し、ソケット16の抜け止めを図っている。なお、鍔部16bは、半径方向にピン挿入孔を穿設してあり、前記ヘッド側スティック部4のピン挿入孔に抜け止めピン16dを挿脱して、ヘッド部6の交換をできるようにしている。
【0014】ジョイント部材9は、図8(a),(b)に示しており、円柱状に金属材で形成されている。このジョイント部材9は、分割されたグリップ側およびヘッド側スティック部3,4の各端部3b,4aに挿入可能な外径としており、両者3,4に挿入されて連結したときにスティック部2の直線を保って、各端部3b,4a側が屈曲したり変形しない長さに設定してある。また、このジョイント部材9は、一端9aに軸方向のネジ孔9bを形成してあり、このネジ孔9bに前記ロックシャフト10のネジ部10dが螺入されるようになっている。さらに、他端部9cの外周面9dには、小径のネジ孔9eが形成されており、このネジ孔9eに取付ネジ11のネジ部が螺入される。しかして、上記クラブ1は、図3に示したように、スティック部2がほぼ中央で二分割されているので、このままグリップ側スティック部3およびヘッド側スティック部4を一緒にしたとき、長さが約半分になって全体が小さくなる。よって、バッグや鞄等に収容し易く持ち運びが楽になる。また、自動車で運ぶような場合、収容スペースの確保に困るといった問題も軽減される。
【0015】一方、競技場に着いてゲームを行う場合は、図9に示すように、ヘッド側スティック部4の上端4aにジョイント部材9の他端9cを挿入し、ヘッド側スティック部4のネジ孔9eから取付ネジ10をジョイント部材9のネジ孔9eに螺入して取り付けておく。そして、同図の実線状態から2点鎖線のように、このジョイント部材9の一端9a側にグリップ側スティック部3の下端3b側を挿入する。このとき、ヘッド側スティック部4の被嵌合部8に、グリップ側スティック部3の嵌合部7を対向させる。ここで、前記ロックシャフト10の長さは、先端110cのネジ部10dをジョイント部材9のネジ孔9bに螺入したとき、被嵌合部8の周縁8aと嵌合部7の周縁7aとが密接嵌合するように設定しているので、ネジ孔9bにネジ部10dが当接した状態では被嵌合部8と嵌合部7との間に小間隙が生じている。ここで、操作ノブ12を回転すると、ロックシャフト10が連動してネジ孔9bにネジ部10dが螺入され、被嵌合部8に嵌合部7が嵌合される(図2に示す状態)。この操作ノブ12は、最後に強く締めつけると、両者7,8の嵌合が密接になり、ジョイント部材9によってグリップ側スティック部3とヘッド側スティック部4とが強く連結される。
【0016】よって、このクラブ1を使用してボールを打撃したとき、直線状のスティック部2が連結部分で曲がったり、ガタツキが生じることはない。また、打撃の瞬間にスティック部2に周方向の回転力が作用しても、ジョイント部材9の外周面中央に位置する嵌合部7と被嵌合部8とが密接嵌合しているので、ヘッド側スティック部4の回転が規制される。このため、スティック部2の一体化が保たれ、ボールの打撃力に影響することなく、飛距離も期待できる。なお、競技を終えてクラブ1を持ち運ぶ場合は、操作ノブ12を逆回転させると、嵌合部7と被嵌合部8との密接嵌合が解かれて、両者7,8間に間隙が生じる(図9参照)。この操作ノブ12をさらに回転させると、ネジ孔9bからネジ部10dが外れるため、ジョイント部材9よりグリップ側スティック部3を抜くことができる。よって、前述のようにスティック部2が二分され、クラブ1を容易に持ち運ぶことが可能となる。
【0017】
【実施例2】図10は、本発明の実施例2に係るクラブの全体構成図である。このクラブ21は、上記実施例1と基本的構成が同一であり、スティック部22、ジョイント部材29および連結部分等の構造のみ異なっているので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。このクラブ21は、図10に示すように、ほぼ中央で切断して二分割したうちのグリップ側スティック部23の上部側をグリップ部にしている。このグリップ側スティック部23は、打撃時にヘッド側スティック部24の周方向の回転を規制するため、下端23bに凹状被嵌合部28を設けている。この凹状被嵌合部28は、図1111に示す如く下端縁の周側壁を略三角形状に切り欠いたもので、奥部28aを略半円形としており、下端23bの左右に一対が形成されている。ヘッド側スティック部4も、上端縁の周側壁を略三角形状に切り欠いて前記奥部28aと同形の奥部27aを有する凹状被嵌合部27を一対形成している。
【0018】ジョイント部材29は、図12(a),(b)に示しており、前記グリップ側およびヘッド側スティック部23,24の各端部23b,24aに挿入可能な外径で、外周面29eの略中央に凸状嵌合部30を突設している。この凸状嵌合部30は、外周面29eからスティック部22の厚みだけ隆起させることにより、細幅の環状突部30aおよび延出部30b,30cを一体形成している。この延出部30b,30cは、前記各凹状被嵌合部27,28に適合する略三角状で、その先端を略半円形状にしており、前記ジョイント部材29の左右側周面において各一対が形成されている。なお、このジョイント部材29は、一端29aに軸方向のネジ孔29bを形成し、このネジ孔29bに前記ロックシャフト10のネジ部10dを螺入するようになっている。また、他端部29cの外周面29dには、ヘッド側スティック部3にジョイント部材29を強固に保持するための凹溝29eを設けている。このクラブ21は、組み立てに際してヘッド側スティック部24の上端24aの開口に、ジョイント部材29の他端29cを挿入する。そして、ヘッド側スティック部4側の凹状被嵌合部27に設けた奥部27aに、ジョイント部材29の延出部30bを嵌める。この後、ジョイント部材29の凹溝29e部分に対向するスティック部4を環状に絞り込んでカシメることにより、凹所24dを生じさせて、ジョイント部材29を強固に保持する。なお、前記グリップ側スティック部23に、操作ノブ12および軸受部材15を取り付けて、ロックシャフト10を回転自在に保持する点は実施例1と同様である。
【0019】しかして、上記クラブ21は、図11に示すように二分されているので、グリツプ側スティック部23とヘッド側スティック部24とを一緒にすると、全体を小さくできる。そして、競技場でゲームを行う場合は、図13の如くヘッド側スティック部24に固着したジョイント部材29の一端29aに、同図の実線状態から2点鎖線のようにグリップ側スティック部23の下端23b側を挿入する。このとき、グリップ側スティック部23の凹状被嵌合部28をジョイント部材29の凸状嵌合部30に対向させる。また、ロックシャフト10のネジ部10dがジョイント部材29のネジ孔29bに臨むので、操作ノブ12を回転させてネジ孔29bにネジ部10dを螺入することにより、凸状嵌合部30の延出部30cに凹状被嵌合部28の奥部28aを嵌め込む(図10に示す状態)。そして、操作ノブ12を最後に強く締めつけて三者27,28,30の嵌合を密接にし、ジョイント部材29によりグリップ側スティック部23とヘッド側スティック部24とを強く連結する。
【0020】従って、このクラブ21を使用するとき、スティック部22が連結部分で曲がったり、ガタツキが生じることはない。また、凹状被嵌合部27,28と凸状嵌合部30との凹凸嵌合によって、打撃時には連結部分での回転が規制され、グリップ側スティック部23に対してヘッド側スティック部24が周方向に回転するのが防止されることから、ボールの打撃力が低下することもない。そして、競技を終えてクラブ21を持ち運ぶ場合、前記操作ノブ12を逆回転させると、凹状被嵌合部28と凸状嵌合部30との密接嵌合が解かれるとともに、ロックシャフト10のネジ部10dがネジ孔29bから外れる。この後、ヘッド側スティック部24およびジョイント部材29よりグリップ側スティック部23を抜くことによって、二分されたクラブ21を容易に持ち運ぶことができるものである。
【0021】
【実施例3】図14は、本発明の実施例3に係るクラブのジョイント部材である。このクラブ31も、上記実施例1と基本的構成が同一であり、主要部のスティック部32、ジョイント部材39および連結部分のみ詳細に説明する。このジョイント部材39は、図14(a)に示すように、略中央に環状突部40を突設している。この環状突部40は、外周面39dにスティック部32と等しい厚さだけ隆起させて一体的に形成される。また、このジョイント部材39は、図14(b)に示す如く左右側周面において、前記環状突部40から長さ方向にそれぞれ両端39a,39cまで延出するV字状の被係合溝部39f,39gを各一対形成している。なお、このジョイント部材39も、一端39aに軸方向のネジ孔39bを形成し、他端39cの外周面39dには、凹溝39eを設けている。このクラブ31のグリップ側およびヘッド側スティック部33,34は、前記実施例と同一構造であるが、前記ジョイント部材39に設けた各被係合溝部39f,39gに対応し、打撃時にヘッド側スティック部34の周方向の回転を防止するため、各上端34aと下端33bとに所要の長さを有するV字状の係合溝部37,38をそれぞれ形成している。
【0022】このクラブ31は、組み立てに際してヘッド側スティック部34の上端34aの開口にジョイント部材39の他端39cを臨ませ、被係合溝部39fに係合溝部37を摺動して挿入する。そして、ジョイント部材39の凹溝39e部分に対向するスティック部34を環状に絞り込んでカシメることにより、凹所34dを生じさせて、ジョイント部材39を強固に保持する。このクラブ31を使用するときは、ジョイント部材39とグリップ側スティック部34とを図15のように連結する。まず、前記ジョイント部材39の一端39aに、グリップ側スティック部33の下端33b側を臨ませ、同図の実線状態から2点鎖線で示す如く被係合溝部39gに係合溝部38を挿入する。このとき、グリップ側スティック部33の下端33bがジョイント部材39の環状突部40に接近すると、ロックシャフト10のネジ部10dがジョイント部材39のネジ孔39bに臨むので、操作ノブ12を回転させてネジ孔39bにネジ部10dを螺入してゆく。ジョイント部材39の環状突部40にグリップ側スティック部33の下端33bが当接すると、操作ノブ12を強く締めつけて両者39g,38を密接に係合させ、ジョイント部材39によりグリップ側スティック部33とヘッド側スティック部34とを強く連結する(図16参照)。
【0023】従って、スティック部32の連結部分が曲がったり、ガタツキが生じることなく、また、打撃時に連結部分での回転が規制されることで、前記ヘッド側スティック部33が周方向に回転する問題が回避され、ボールの打撃力に影響も生じない。そして、競技を終えてクラブ31を持ち運ぶ場合、前述の操作ノブ12を逆回転させてから、ジョイント部材39の被係合溝部39gとグリップ側スティック部33の係合溝部38との係合を解くようにこのスティック部33を抜き放つ。これで、二分されたクラブ31を容易に持ち運ぶことができる。
【0021】
【実施例4】図17は、本発明の実施例4に係るクラブの全体構成図である。このクラブ41は、上記実施例1、2と基本的構成が略同一であるので、異なる部分のみ詳細に説明する。このクラブ41のグリップ側スティック部43は、図18に示すように、下端縁を略三角形状に切り欠いて凹状被嵌合部48を一対形成してある。また、上部側の外周面に前述のグリップ45を嵌め着けており、上端43aに操作ノブ50を取り付ける一方、下端43bには軸受部材15を設けている。操作ノブ50は、小径部50aと大径部50bとからなり、小径部50aがグリップ側スティック部43の上端43a開口に回転自在に挿入される。大径部50bは、外周面の凹溝50cにゴムリング50dを装着し、滑り止めを図っている。また、この操作ノブ50の小径部50a側から大径部50b側に向けて穿設した軸孔50eに、前記ロックシャフト10の基端10a側が嵌入される。そして、大径部50bの凹溝50cに形成したピン挿入孔50fにピン51を挿入し、ロックシャフト10のピン挿入孔10bに挿通することにより、ロックシャフト10の基端10aを固着する。
【0025】軸受部材15は、グリップ側スティック部43の下端43b側に挿入された後、外周面の凹溝15b部分に対向するスティック部43を環状にカシメることにより、凹所43dを生じさせて、強固に保持される。前記ロックシャフト10は、ネジ部10d側をグリップ側スティック部43の上端43a開口から挿入し、軸受部材15のシャフト挿通孔15cに先端10c側を挿通する。そして、軸受部材15の一側部におけるネジ部10d側に抜け止め金具17を嵌着し、ロックシャフト10の抜け止めを図る。このクラブ41のヘッド側スティック部44は、上端縁を略三角形状に切り欠いて凹状被嵌合部47を左右側周面に一対形成してある。そして、このヘッド側スティック部44の下端には、ソケットを用いずにヘッド部46を取り付けるようにしている。なお、ヘッド側スティック部44とグリップ側スティック部43とを連結するジョイント部材39は、前記実施例2のジョイント部材39と外形がほぼ等しく、外周面には凸状嵌合部(二点鎖線で示す)30と凹状溝39dとを形成してある。このジョイント部材39は、ヘッド側スティック部44に嵌入されてカシメにより強固に固着される。
【0026】そして、このクラブ41を組み立てるときは、ヘッド側スティック部44に固着されたジョイント部材39の一端39aにグリップ側スティック部43の下端43bを挿入する。そして、操作ノブ50を回転させることにより、ジョイント部材39のネジ孔39bにロックシャフト10のネジ部10dを螺入する。すると、グリップ側およびヘッド側スティック部43,44の各凹状被嵌合部47と48とが、ジョイント部材39の凸状嵌合部30を挟んで相互に凹凸嵌合される(図17R>7の状態)。よって、前記実施例2と同様に、グリップ側スティック部43とヘッド側スティック部44とが強く連結されるので、スティック部42の連結部分が曲がったり、ガタツキが生じることはない。また、打撃時にボールの打撃力に影響する問題も回避される。そして、操作ノブ50を逆回転させてジョイント部材39の凸状嵌合部30とグリップ側スティック部43の凹状被嵌合部48との嵌合を解くと、スティック部42が二分されて容易に持ち運ぶことができるものである。
【0027】
【発明の効果】本発明のうち請求項1記載の発明は、筒状の金属材をほぼ中央で二分して形成したグリップ側スティック部およびヘッド側スティック部をジョイント部材とロックシャフトとで着脱自在に連結するので、連結しない状態では、グラウンドゴルフクラブの全長が従来の約半分となっている。よって、バッグや鞄等に収容し易く、そのまま電車やバス等に持ち込んで運ぶ際、混雑時に他の乗客に迷惑がかかることがなくなる。また、このスティック部を連結した状態では、筒状のスティック部の外周部がジョイント部材により相互に連結されるうえ、ジョイント部材に係合されてグリップ側スティック部の中心軸となるロックシャフトが連結を補強するから、スティック部全体の強度が増す。よって、ボールを打撃したとき、スティック部が連結部分で曲がったり捩じれ変形することなく、打撃力に応じた飛距離が期待できる効果がある。
【0028】また、本発明のうち請求項2記載の発明は、グリップ側スティック部およびヘッド側スティック部に、このヘッド側スティック部の周方向の回転を規制する回転規制手段を設けたので、ボールの打撃時にヘッド側スティック部に対し周方向の回転力が作用しても、強い連結が保たれてヘッド側スティック部の回転が規制されるため、ボールの打撃力が低下することなく、通常の競技を行うことができる。また、本発明のうち請求項3記載の発明は、ジョイント部材の一部に、グリップ側スティック部およびヘッド側スティック部の周方向の回転を規制する回転規制手段を設けたので、ボールの打撃時にヘッド側スティック部に対し周方向の回転力が作用しても、強い連結によりヘッド側スティック部の回転が規制されるため、ボールの打撃力が低下することなく、通常の競技を行うことができる。また、本発明のうち請求項4記載の発明は、ジョイント部材の一端部にネジ孔を形成する一方、ロックシャフトの先端にネジ部を設け、このネジ部をネジ孔に螺入してロックシャフトをジョイント部材に係合するので、ロックシャフトを回転させる操作により分解と組立を容易に行える効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るグラウンドゴルフクラブを示す概要構成図である。
【図2】本発明の実施例1に係るグラウンドゴルフクラブを示す全体構成図である。
【図3】スティック部を二分割した状態を示す説明図である。
【図4】ロックシャフトの概要を示す側面図である。
【図5】操作ノブの固定部材を示す説明図である。
【図6】操作ノブの可動部材を示す説明図である。
【図7】軸受部材を示す説明図である。
【図8】ジョイント部材を示す説明図である。
【図9】スティック部の着脱状態を示す説明図である。
【図10】本発明の実施例2に係るグラウンドゴルフクラブを示す全体構成図である。
【図11】スティック部を二分割した状態を示す説明図である。
【図12】ジョイント部材を示す説明図である。
【図13】スティック部の着脱状態を示す説明図である。
【図14】本発明の実施例3に係るジョイント部材を示す説明図である。
【図15】スティック部の着脱状態を示す説明図である。
【図16】スティック部の連結状態を示す説明図である。
【図17】本発明の実施例4に係るグラウンドゴルフクラブを示す全体構成図である。
【図18】スティック部の連結状態を示す説明図である。
【符号の説明】
B スティック部
C グリップ側スティック部
D ヘッド側スティック部
G ジョイント部材
G1 一端
H ロックシャフト
H2 先端
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上端側がグリップ部とされたスティック部の下端にヘッド部か設けられた打撃用具において、前記スティック部を筒状の金属材で形成してこれをほぼ中央で二分し、この分割されたグリップ側スティック部およびヘッド側スティック部を連結するジョイント部材と、前記グリップ側スティック部の開口から挿入した先端を前記ジョイント部材の一端部に係合して前記グリップ側スティック部と前記ヘッド側スティック部とを着脱自在に連結するロックシャフトと、を備えたことを特徴とする打撃用具。
【請求項2】 前記グリップ側スティック部およびヘッド側スティック部に、このヘッド側スティック部の周方向の回転を規制する回転規制手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の打撃用具。
【請求項3】 前記ジョイント部材の一部に、前記グリップ側スティック部およびヘッド側スティック部の周方向の回転を規制する回転規制手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の打撃用具。
【請求項4】 前記ジョイント部材の一端部にネジ孔を形成する一方、前記ロックシャフトの先端にネジ部を設け、このネジ部を前記ネジ孔に螺入して前記ロックシャフトを前記ジョイント部材に係合することを特徴とする請求項1乃至3記載の打撃用具。
【請求項1】 上端側がグリップ部とされたスティック部の下端にヘッド部か設けられた打撃用具において、前記スティック部を筒状の金属材で形成してこれをほぼ中央で二分し、この分割されたグリップ側スティック部およびヘッド側スティック部を連結するジョイント部材と、前記グリップ側スティック部の開口から挿入した先端を前記ジョイント部材の一端部に係合して前記グリップ側スティック部と前記ヘッド側スティック部とを着脱自在に連結するロックシャフトと、を備えたことを特徴とする打撃用具。
【請求項2】 前記グリップ側スティック部およびヘッド側スティック部に、このヘッド側スティック部の周方向の回転を規制する回転規制手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の打撃用具。
【請求項3】 前記ジョイント部材の一部に、前記グリップ側スティック部およびヘッド側スティック部の周方向の回転を規制する回転規制手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の打撃用具。
【請求項4】 前記ジョイント部材の一端部にネジ孔を形成する一方、前記ロックシャフトの先端にネジ部を設け、このネジ部を前記ネジ孔に螺入して前記ロックシャフトを前記ジョイント部材に係合することを特徴とする請求項1乃至3記載の打撃用具。
【図1】
【図2】
【図5】
【図3】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図16】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図17】
【図18】
【図2】
【図5】
【図3】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
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【図16】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開平9−239083
【公開日】平成9年(1997)9月16日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平8−95824
【出願日】平成8年(1996)3月12日
【出願人】(000000310)株式会社アシックス (57)
【公開日】平成9年(1997)9月16日
【国際特許分類】
【出願日】平成8年(1996)3月12日
【出願人】(000000310)株式会社アシックス (57)
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