説明

折り畳み椅子

【課題】片手のみで折り畳むことができ、また持ち運びを気兼ねなく容易に行うことができる折り畳み椅子を提供する。
【解決手段】座部13を上方に回動させ、該前脚部と該後脚部12とを互いに接近させて折り畳む折り畳み椅子であって、前脚部の上端から後方へ延設形成された座側枠部16の後端部間にはロックバー20が差渡され、座部13の後縁部下面に凹部13Fを形成し、凹部13Fの内側に係合爪27とその後端部に取り付けられた掴みバー29とを有する操作ハンドル26が、該係合爪27の先端部に設けられている軸30を介して回動可能に取り付けられ、掴みバー29を把手として掴んで操作ハンドル26を、軸30を中心にして回動せしめることによって、係合爪27とロックバー20との係合を解除したうえで座部13の後縁を上方に回動させて折り畳む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高齢者や身障者が浴室内でシャワーを浴びる場合などに使用する折り畳み椅
子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上記のような折り畳み椅子は、例えば特許文献1に示すように、背もたれ枠が一
体になった前脚部に後脚部が枢着され、さらに座部の後縁が後脚部に枢着され、かつ座部
の前後方向の中間部と前脚部との間にリンクが差渡されている。そして、両手を使って背
もたれ枠と座部の前縁をそれぞれ掴み、該座部の前縁を持ち上げると、該座部の下面が前
側となるように該座部が回動し、該座部の回動に連動して前脚部と後脚部が接近すること
により、折り畳み椅子が折り畳まれる。
【特許文献1】特開2002−191523号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、上記のように従来の折り畳み椅子は、折り畳みに両手を使う必要がある。加
えて、折り畳んだ状態で持ち運びする場合、背もたれ枠を持つことになるため、前脚部あ
るいは後脚部が床につかないように気遣いながら十分な高さまで持ち上げる必要がある。
本発明は、このような従来技術の問題点に着目してなされたものであり、その目的とす
るところは、片手のみで折り畳むことができ、また持ち運びを気兼ねなく容易に行うこと
ができる折り畳み椅子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の折り畳み椅子の発明は、左右一対の前脚部と、左右一対の後脚部と、これら前脚部及び後脚部によって下方から支持された状態で上面を座面として使用する座部とを備え、該座部を上方に回動させ、該前脚部と該後脚部とを互いに接近させて折り畳む折り畳み椅子であって、左右一対の該前脚部のそれぞれの上端からは、座側枠部が後方へ延設形成され、上記左右の座側枠部の後端部間にはロックバーが差渡されており、該座部の後縁部下面に凹部を形成し、該凹部の内側には、係合爪と、該係合爪の後端部に取り付けられた掴みバーとを有する操作ハンドルが、該係合爪の先端部に設けられている軸を介して回動可能に取り付けられており、該操作ハンドルの係合爪はバネの付勢力によって該ロックバーに係合し、該掴みバーを把手として掴んで該操作ハンドルを、軸を中心にして回動せしめることによって、該係合爪と該ロックバーとの係合を解除したうえで該座部の後縁を上方に回動させて折り畳むことを要旨とする。
上記構成によれば、折り畳み椅子を折り畳む場合、掴みバーを掴んで操作ハンドルを、軸を中心にして回動せしめることによって、係合爪とロックバーとの係合を解除したうえで座部の後縁を上方に回動させると、折り畳み椅子が折り畳まれる。そして、折り畳んだ状態の折り畳み椅子は、該座部を掴む等して持ち運びすることができる。該折り畳み椅子の折り畳み時において、座部を回動させることは、両手を使わずとも片手で行うことができる。
【0005】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の折り畳み椅子の発明において、上記掴みバーは、座部の座面よりも上方に配置されていることを要旨とする。
上記構成によれば、掴みバーを視認しやすいという効果を奏するとともに、座部に把手を設けずとも、該掴みバーを把手として掴むことで、折り畳んだ状態の折り畳み椅子を持ち運びすることができる。
【0006】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の折り畳み椅子の発明において、上記凹部の天面部は、周縁部を残さずに切り欠かれていることを要旨とする。
上記構成によれば、掴みバーを把手として掴むことで折り畳んだ状態の折り畳み椅子を持ち運びすることができるので、持ち運び等のための把手を座部に設けなくてもよいので、構成を簡易なものとすることができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、片手で折り畳むことができるとともに、折り畳んだ状態の折り畳み椅
子の持ち運び、保管を気兼ねなく行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の折り畳み椅子を具体化した一実施形態について説明する。
図1〜図6は順番に、実施形態の折り畳み椅子を示す、正面図、背面図、上面図、底面
図、側面図、側断面図である。
折り畳み椅子10は、左右一対の前脚部11と、左右一対の後脚部12と、該左右一対
の前脚部11及び該左右一対の後脚部12によって下方から支持された座部13とを備え
ている。さらに、該折り畳み椅子10は、背もたれ14と、肘置き15とを備えている。
【0009】
左右一対の該前脚部11のそれぞれの上端からは、座側枠部16が後方へ延長形成され
ている(図4、図5参照)。左右一対の該座側枠部16の後端からは、コの字形の背もた
れ枠17が左右の該座側枠部を繋ぐようにして上方へ延長形成されている。これら左右一
対の前脚部11、左右一対の該座側枠部16及び背もたれ枠17は、1本のパイプから屈
曲形成されている。
また、上記左右の前脚部11の上端部間には、リンクバー18が差渡されている。上記
左右の座側枠部16の前端部間には、前側支持バー19が差渡されている(図4、図5参
照)。上記左右の座側枠部16の後端部間には、ロックバー20が差渡されている(図4
、図5参照)。
【0010】
上記前脚部11は、前脚上部パイプ11Aと、該前脚上部パイプ11Aが摺動可能に内
挿された前脚下部パイプ11Bを有している(図5参照)。該前脚上部パイプ11Aには
、挿通ピン11Dが具備されている。該挿通ピン11Dは、該前脚上部パイプ11Aの内
部から付勢されることにより、該前脚上部パイプ11Aの外周面上に突出するように設け
られている。一方、該前脚下部パイプ11Bには複数の係止孔11Cが設けられている。
該前脚部11の長さ調節時には、該挿通ピン11Dを該前脚上部パイプ11A内に押し込
みつつ、該前脚上部パイプ11Aに対して該前脚下部パイプ11Bを移動させ、該挿通ピ
ン11Dを所定の係合孔11Cに係合させ、該前脚下部パイプ11Bを該前脚上部パイプ
11Aに対して固定する。このように該挿通ピン11Dを係合する係合孔11Cを適宜変
更することにより、該前脚部11は長さ調節可能に構成されている。さらに、該前脚下部
パイプ11Bの下端には、ゴム製の滑り止めキャップ11Eが取り付けられ、該前脚部1
1が床上で滑ることを抑制している。
【0011】
該背もたれ14は、背もたれ枠17の上縁に取り付けられている。該背もたれ14は、
背もたれ枠17上縁に対して固定してもよく、また回動自在に取り付けてもよい。該背も
たれ14を背もたれ枠17上縁に対して回動自在に取り付けた場合、使用者の体格などに
合わせて該背もたれ14の角度を調整できるという効果を奏する。なお、該背もたれ14
の上部には把持孔14Aが設けられており、該把持孔14Aを利用して折り畳み椅子10
を移動させたり、持ち上げたりすることが可能となっている。
該肘置き15は、背もたれ枠17の左右両側それぞれに取り付けられている。該肘置き
15は、背もたれ枠17に対して上方へ回動自在に取り付けてもよく、また固定してもよ
い。該肘置き15を背もたれ枠17に対して上方へ回動自在に取り付けた場合、該折り畳
み椅子10に使用者が座る場合、あるいは該折り畳み椅子10を折り畳む場合に、該肘置
き15が邪魔にならないように上方へ回動させておくことができるという効果を奏する。
【0012】
該後脚部12は、前記したように左右一対が設けられているが、左右一対の該後脚部1
2のそれぞれの上端部からは、座支持枠部21が前方へ延長形成されている(図4、図5
参照)。これら左右一対の後脚部12と左右一対の該座支持枠部21とは、それぞれ1本
のパイプから屈曲形成されている。
該座支持枠部21の先端(前端)は、該座部13の下面で前後方向の中間部に設けられ
た回動座13Aに枢着されている。従って、該後脚部12は該座支持枠部21とともに、
該座部13に対し、上下方向で回動自在に構成されている。該座支持枠部21とその外側
に配置されている左右の該座側枠部16とは、回動軸23により、前後方向の中間部で互
いに枢着されている。その結果、該後脚部12及び該座支持枠部21と、該前脚部11及
び左右の該座側枠部16とは、回動軸23を中心に、相対的に上下方向で回動自在に構成
されている。また、左右の該座支持枠部21で後端の間には、後側支持バー22が差渡さ
れている(図4、図5参照)。
【0013】
該後脚部12は、後脚上部パイプ12Aと、該後脚上部パイプ12Aが内挿された後脚
下部パイプ12Bとを有している(図5参照)。該後脚上部パイプ12Aには、挿通ピン
12Dが具備されており、該挿通ピン12Dは該後脚上部パイプ12Aの内部から付勢さ
れることによって、該後脚上部パイプ12Aの外周面上に突出するように設けられている
。一方、該後脚下部パイプ12Bには複数の係止孔12Cが設けられている。該後脚部1
2の長さ調節時には、該挿通ピン12Dを該後脚上部パイプ12A内に押し込みつつ、該
後脚上部パイプ12Aに対して該後脚下部パイプ12Bを移動させ、該挿通ピン12Dを
所定の係止孔12Cに係合させ、該後脚下部パイプ12Bを該後脚上部パイプ12Aに対
して固定する。このように該挿通ピン12Dを係合する係止孔12Cを適宜変更すること
により、該後脚部12は長さ調節可能に構成されている。さらに、該後脚下部パイプ12
Bの下端には、ゴム製の滑り止めキャップ12Eが取り付けられ、該後脚部12が床上で
滑ることを抑制している。
【0014】
該座部13は、その上面13Bを座面として使用されるものである。該座部13の下面
で前部には、リンク座13Cが設けられている。このリンク座13Cと該前脚部11のリ
ンクバー18との間には、リンク24が差渡されている。該リンク24は、該座部13を
該座支持枠部21に対して上下方向に回動させた場合に、該座部13に連動して該前脚部
11及び該座側枠部16を、該後脚部12及び該座支持枠部21に対して回動させるよう
に機能している。
【0015】
該座部13の下面で前後方向の中間部より前側には、左右一対の前側支持座13Dが設
けられている。該前側支持座13Dは、該座側枠部16の該前側支持バー19上に載せら
れている。そして、該前側支持バー19上に該前側支持座13Dが載せられることにより
、該座部13は、該前側支持バー19を介して左右の該座側枠部16の間に支持されてい
る。
また該座部13の下面で前後方向の中間部より後側には、左右一対の後側支持座13E
が設けられている。該後側支持座13Eは、該座支持枠部21の該後側支持バー22上に
載せられている。そして、該後側支持バー22に該後側支持座13Eが載せられ、かつ該
座支持枠部21の先端が該座部13の下面に該回動座13Aを介して枢着されることによ
り、該座部13は、左右の該座支持枠部21の上に支持されている。
【0016】
図7(a)は、折り畳み椅子の座部の後縁部を拡大した側断面図である。
該座部13の後縁には、該座部13の後縁部下面に凹部13Fを形成し、かつ該凹部1
3Fの天面部13Gを周縁部を残して切り欠くことにより、該天面部13Gの後縁部であ
る把手25が設けられている。該座部13の後縁部下面で凹部13Fの内側において、把
手25よりも下方には操作ハンドル26が設けられている。
該操作ハンドル26は、左右一対の係合爪27と、左右の該係合爪27の先端部間(前
端部間)に差渡された断面横L字状の連結棒28と、操作部材として後端部間に差渡され
た丸棒状の掴みバー29とを有している。該操作ハンドル26において、各係合爪27の
一側面(外側面)における先端部には、軸30が設けられている。該操作ハンドル26は
、軸30が該座部13の後縁部下面で凹部13Fの内側に枢着されることにより、該軸3
0を中心に、該掴みバー29が把手25に接近又は離間するようにして上下方向へ回動で
きるように取り付けられている(図7(a),(b)参照)。また、該掴みバー29は、
該把手25と平行で、かつ該座部13の後縁よりも後方に突出しないように配置されてい
る。
さらに、該係合爪27の後端部上面と、該座部13の後縁部下面で凹部13Fの天面部
13Gとの間にはバネ31が設けられている。該バネ31は、該掴みバー29が該把手2
5から離間する方向(下方向)に該操作ハンドル26を常時付勢している。そして、該バ
ネ31の付勢力によって付勢された該操作ハンドル26は、該係合爪27を該ロックバー
20に係合させている。
【0017】
ここで、該掴みバー29は、該座部13の後縁よりも後方に突出しないように配置され
ているため、折り畳み椅子の使用時に、該掴みバー29に使用者の体が当たったり、タオ
ル等が引っ掛かったり、使用時に誤って該係合爪27と該ロックバー20の係合が解除さ
れたりすることが防止されている。
また、該係合爪27を左右一対とし、該ロックバー20の左右2箇所に係合させている
ため、該係合爪27による該ロックバー20の固定は確実なものとなる。
【0018】
該折り畳み椅子10の折り畳み方法について説明する。
該折り畳み椅子10の折り畳みは、該座部13の後縁を掴んで持ち上げ、該座部13の
上面が前側となるように該座部13を回動させ、さらに該前脚部11と該後脚部12とを
互いに接近させることによって完了する。
図7(b),(c)は、折り畳み時における座部の後縁部を拡大した側断面図である。
該折り畳み椅子10の折り畳み時において、該座部13の後縁を掴むとき、該掴みバー
29が該把手25と平行に配置されているため、該把手25を握り込むようにして、該把
手25とともに該掴みバー29を掴むことができる(図7(b)参照)。その結果、該把
手25を握り込むという自然な動作でありながら、手のひら全体で力を加えて掴みバー2
9を動かすことができ、握力のない者、特に高齢者、身障者であっても掴みバー29の操
作を楽に行うことができる。
【0019】
上記のように該把手25とともに該掴みバー29を掴めば、該掴みバー29の移動に伴
い、該バネ31の付勢力に抗して該操作ハンドル26全体が軸30を中心に上方へ回動し
、該係合爪27と該ロックバー20の係合が解除される。このとき、左右の該係合爪27
は、該連結棒28と該掴みバー29で繋がれているため、該掴みバー29を動かすことに
より、左右の係合爪27が連動して動き、該ロックバー20に対する左右の係合爪27の
係合解除操作を一度で確実に行うことができる。
そして、該係合爪27と該ロックバー20の係合が解除された後、使用者は、該把手2
5を握り込んだまま、該座部13の後縁を掴んで持ち上げる(図7(c)参照)。そうす
ると、リンク24により、該座部13に連動して前脚部11が後脚部12に接近するよう
に動き、また後脚部12も前脚部11に接近するように動いて、該折り畳み椅子10が折
り畳まれる。
上記折り畳み方法において、座部13の後縁を掴んで持ち上げることは、両手を使わず
とも片手で行うことができる。すなわち、前脚部11及び後脚部12の動きについては、
これら前脚部11及び後脚部12は、該座部13の後縁を掴んで持ち上げた場合、それぞ
れの重さにより、該座部13に吊られるようにして自然に動く。
【0020】
図8は折り畳んだ状態とした折り畳み椅子の正面図、図9はその側面図である。
折り畳んだ状態の折り畳み椅子10においては、座側枠部16と座支持枠部21とが互
いの前後方向の中間部でそれぞれ枢着されているため、前脚部11と後脚部12とが間を
空けて前後方向に並ぶように配置されている。このため、折り畳んだ状態の折り畳み椅子
10は、前脚部11と後脚部12で支持させることにより、自立させることができる。
また、折り畳んだ状態の折り畳み椅子10は、該座部13の該把手25を掴んで持ち運
びされる。つまり、折り畳んだ状態の該折り畳み椅子10にあっては、背もたれ14を持
つ場合に比べ、該座部13の該把手25から前脚部11あるいは後脚部12の下端までの
長さが短いため、前脚部11あるいは後脚部12が床につきにくい。従って、力のない者
、特に高齢者、身障者であっても、前脚部11あるいは後脚部12が床につかないように
持ち上げやすく、このため前脚部11あるいは後脚部12を床に引きずらせながら持ち運
ぶような不具合が解消される。
そして、折り畳み椅子10は、該座部13が上面13Bを前側にして折り畳み状態とな
る。該座部13にあっては、その下面に回動座13A、リンク座13C、前側支持座13
D、後側支持座13E、操作ハンドル26等、見映えを低下させる様々なものが配置され
ている。これら見映えを低下させる様々なものは、上面13Bを前側にして折り畳み状態
となることで、折り畳み状態の折り畳み椅子10を前側から見た場合、全て隠れることと
なるため、見映えをよくすることができる。
【0021】
なお、本発明の折り畳み椅子は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えばロッ
クバー20は、背もたれ枠17の下端の間、又は左右の座支持枠部21の後端の間に設け
てもよい。
また背もたれ14及び肘置き15のうち少なくとも何れか1つを省略して折り畳み椅子
を構成してもよい。
【0022】
また上記掴みバー29は、実施形態に示したように座部13の上面13B(座面)より
も下方に配置されることに限らず、例えば図10(a),(b)に示したように座面より
も上方に配置してもよい。この様な構成とした場合、操作部材である掴みバー29を視認
しやすいという効果を奏するとともに、座部13に把手25を設けずとも、該掴みバー2
9を把手として掴むことで、折り畳んだ状態の折り畳み椅子10を持ち運びすることがで
きる。
【0023】
またバネ31は図示したコイル状のもの以外に、板状のものを使用してもよく、あるい
はこのようなバネ31に代えて合成ゴム、エラストマー等の弾性材料をバネとしてもよい
。またバネ31を省略してもよい。
【0024】
また折り畳み椅子10にあっては、リンクバー18を省略し、該リンク24を該座部1
3の前部のリンク座13Cと、該左右一対の前脚部11の上部との間に差渡してもよい。
また図11(a)に示すように、凹部13Fの天面部13Gを切り欠くことなく、把手
25が形成されるように凹部13Fを形成してもよい。あるいは、図11(b)に示すよ
うに、凹部13Fを形成し、かつ該凹部13Fの天面部13Gを周縁部を残さず切り欠い
て、把手25を省略してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施形態の折り畳み椅子を示す正面図。
【図2】実施形態の折り畳み椅子を示す背面図。
【図3】実施形態の折り畳み椅子を示す平面図。
【図4】実施形態の折り畳み椅子を示す底面図。
【図5】実施形態の折り畳み椅子を示す側面図。
【図6】実施形態の折り畳み椅子を示す側断面図。
【図7】(a)〜(c)は、折り畳み椅子の折り畳み時の操作を示す断面図。
【図8】折り畳まれた状態の折り畳み椅子を示す正面図。
【図9】折り畳まれた状態の折り畳み椅子を示す側面図。
【図10】(a),(b)は他の実施形態の折り畳み椅子を示す側面図。
【図11】(a),(b)は他の実施形態の折り畳み椅子を示す側面図。
【符号の説明】
【0026】
10 折り畳み椅子
11 前脚部
12 後脚部
13 座部
13B 上面
16 座側枠部
17 背もたれ枠
18 リンクバー
20 ロックバー
21 座支持枠部
24 リンク
25 把手
27 係合爪
28 連結棒
29 掴みバー


【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右一対の前脚部と、左右一対の後脚部と、これら前脚部及び後脚部によって下方から支持された状態で上面を座面として使用する座部とを備え、該座部を上方に回動させ、該前脚部と該後脚部とを互いに接近させて折り畳む折り畳み椅子であって、
左右一対の該前脚部のそれぞれの上端からは、座側枠部が後方へ延設形成され、
上記左右の座側枠部の後端部間にはロックバーが差渡されており、
該座部の後縁部下面に凹部を形成し、
該凹部の内側には、係合爪と、該係合爪の後端部に取り付けられた掴みバーとを有する操作ハンドルが、該係合爪の先端部に設けられている軸を介して回動可能に取り付けられており、
該操作ハンドルの係合爪はバネの付勢力によって該ロックバーに係合し、
該掴みバーを把手として掴んで該操作ハンドルを、軸を中心にして回動せしめることによって、
該係合爪と該ロックバーとの係合を解除したうえで該座部の後縁を上方に回動させて折り畳むことを特徴とする折り畳み椅子。
【請求項2】
上記掴みバーは、座部の座面よりも上方に配置されている請求項1に記載の折り畳み椅子。
【請求項3】
上記凹部の天面部は、周縁部を残さずに切り欠かれている請求項1又は請求項2に記載の折り畳み椅子。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2012−152573(P2012−152573A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−87944(P2012−87944)
【出願日】平成24年4月6日(2012.4.6)
【分割の表示】特願2007−217650(P2007−217650)の分割
【原出願日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】(000000505)アロン化成株式会社 (317)