説明

振動伝達手段を備える渦流量計

【課題】付着性物質を含んだ流体の流量を安定して計測することが可能な、又は、湿り気体や露点に近い状態で計測する気体の流量を安定して計測することが可能な渦流量計を提供する。
【解決手段】流管22の内部に設けられて被測定流体33を通過させる測定管23と、測定管23内に設けられる渦発生体24と、渦発生体24の軸方向に伸びて測定管23を支える支持体25とを備え、渦発生体24に存在する淀み生成部分により被測定流体33に淀みが生じてしまうような渦流量計を対象とする。ここでは、渦流量計21を、淀み生成部分と被測定流体33との境界面へ振動を伝達する振動伝達手段27(27a〜27d)を備えて構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、渦発生体により生じるカルマン渦に基づく変化を検出して流量計測をする渦流量計に関する。
【背景技術】
【0002】
流管に流れる被測定流体の流量を計測する流量計として渦流量計が知られている。渦流量計は、周知のように、流体の流れの中に渦発生体を配設したとき、所定のレイノルズ数範囲では、渦発生体から単位時間内に発生するカルマン渦の数(渦周波数)が気体、液体に関係なく流量に比例することを利用したもので、この比例定数はストローハル数と呼ばれている。渦検出器としては、熱センサ、歪みセンサ、光センサ、圧力センサ、超音波センサ等が挙げられ、これらは渦による熱変化、揚力変化等を検出することが可能である。渦流量計は、被測定流体の物性に影響されずに流量を測定できる簡易な流量計であって、気体や流体の流量計測に広く使用されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第2869054号公報 (第3頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
図10において、例えば排煙の流量計測や付着性物質を含んだ流体に対する流量計測の場合、断面略三角形状の渦発生体1は、被測定流体2の上流に面した淀み生成部分3に固体が付着し、図中のような堆積物4が形成されるという問題点を有している。堆積物4が形成されると、ストローハル数が増加して渦流量計の器差がプラス方向へシフトしたり、カルマン渦の発生が不規則になったりするという問題点を有している。
【0004】
上記の対策として、渦発生体1の断面形状を図11に示す渦発生体5へ変更することが考えられる。渦発生体5は、予め付着性物質が十分に堆積した状態に近い断面略菱形状に形成されている。
【0005】
ここで渦発生体5について説明すると、この渦発生体5には、被測定流体2の流れに対して直交方向の角部に矩形状の突起6(図11及び図12参照)が形成されている。突起6は、安定した剥離点を得るために形成されている。引用符号7は剥離点を示している。渦発生体5は、突起6の上流側の側面8の近傍に定在渦9が発生し、これによって潜掘作用が起こるようになっている。図12中の引用符号10は剥離剪断層、11は剥離域を示している。
【0006】
しかしながら、上記対策は、図13に示すように希に突起6の側面8に付着性物質12が堆積してしまうという問題点を有している。仮に付着性物質12が堆積した場合には、剥離点が不安定(剥離剪断層10が突起6の頂面に沿ったりする)になってしまうことから、上記対策は、完全な対策にならないという問題点を有している。
【0007】
一方、ガス計測等では、例えば、付着が予測される部位(例えば淀み点)に窒素ガス等を瞬間的に吹き付ける手段を設けるとともに、これを付着が生じた際に作動させて付着性物質を吹き飛ばすような対策を考えることができる(図示省略)。
【0008】
しかしながら、付着性物質を吹き飛ばす上記の対策は、流体に余計な物質を加えてしまうことから、流量計測精度を悪化させ、場合によっては流体の物性を害し、流体の不均一を生じさせる要因になってしまうという問題点を有している。
【0009】
図14を参照しながら、渦流量計が湿り気体や露点に近い環境下で使用される場合について考えると、渦発生体13の剥離点14よりも下流の剥離領域15において、剥離点14に近い部位は、被測定流体16の流れが絞られて流速が高くなることから、圧力が局所的に低くなることになる。また、上記部位は、カルマン渦17の形成域から離れることから、流れが停滞することにもなる。
【0010】
従って、これらのことと相まって上記部位は、気体中に含まれる液体18、又は負圧によって液化した液体18が渦発生体13の側面に停滞するという問題点を有している。剥離点14付近の境界条件が変化すると、流れが不安定になり渦発生の規則性が失われて器差の劣化が生じてしまうという問題点を有している。
【0011】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、付着性物質を含んだ流体の流量を安定して計測することが可能な、又は、湿り気体や露点に近い状態で計測する気体の流量を安定して計測することが可能な渦流量計を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の本発明の渦流量計(振動伝達手段を備える渦流量計)は、流管の内部に設けられて被測定流体を通過させる測定管と、前記被測定流体の流れに対向するように前記測定管内に設けられる渦発生体と、該渦発生体の軸方向に伸びて前記測定管を支える支持体とを備える渦流量計であって、前記渦発生体に存在する淀み生成部分により前記被測定流体に淀みが生じてしまうような渦流量計において、前記淀み生成部分と前記被測定流体との境界面へ振動を伝達する振動伝達手段を更に備えて構成することを特徴としている。
【0013】
このような特徴を有する本発明によれば、付着性物質を含む流体の計測の場合、淀み生成部分と被測定流体との境界面を振動させることで付着をし難くすることが可能になる。また、湿り気体や露点に近い状態で計測する気体の計測の場合、付着した液体を気化させて除去することが可能になる。振動伝達手段の作動は、流量計測時又は間欠的に行うことが好ましいものとする。振動伝達手段は、超音波振動を生じさせる機構、装置や、コイル及びマグネットの作用を利用する機構、装置等が一例として挙げられるものとする。
【0014】
請求項2記載の本発明の振動伝達手段を備える渦流量計は、請求項1に記載の振動伝達手段を備える渦流量計において、前記振動伝達手段による強制振動又は励起振動により前記境界面へ振動を伝達することを特徴としている。
【0015】
このような特徴を有する本発明によれば、振動伝達手段の取付位置に自由度を持たせることが可能になる。取付位置としては、渦発生体への直接取り付けや、測定管、支持体への取り付け、或いは、流管外部において渦流量計を構成する部材(例えば流量変換器に連続する取付筒など)への取り付けが一例として挙げられるものとする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載された本発明によれば、付着性物質を含んだ流体の流量を安定して計測することができるという効果を奏する。また、湿り気体や露点に近い状態で計測する気体の流量を安定して計測することができるという効果を奏する。
【0017】
請求項2に記載された本発明によれば、淀み生成部分と被測定流体との境界面を振動させることから、効率よく付着性物質の付着阻止・除去をすることができるという効果を奏する。また、効率よく液体を気化させ除去することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の渦流量計の一実施の形態を示す図であり、(a)は流管へ取り付けた状態の正面図、(b)は(a)の渦発生体周辺の拡大図、(c)は渦発生体周辺の側面図である。
【0019】
図1において、引用符号21は本発明の渦流量計を示している。渦流量計21は、ここでは流管22へ挿入されるタイプのもの(一例であるものとする)であって、流管22の内部に設けられる測定管23と、この測定管23内に設けられる渦発生体24と、図示しない渦検出器と、測定管23を支える支持体25と、この支持体25に対して一体に設けられる支持体凸部26とを備えて構成されている。
【0020】
また、渦流量計21は、上記の測定管23から支持体凸部26までの内部構成部材の他に、次のような外部構成部材と、本発明の要旨となる振動伝達手段27とを備えて構成されている。すなわち、渦流量計21は、取付フランジ28と、この取付フランジ28に設けられる取付筒29と、取付筒29の先端に連続するように固定される流量変換器30と、流量変換器30に設けられる電線接続部31と、振動伝達手段27とを更に備えて構成されている。
【0021】
渦流量計21は、公知の構成(例えば背景技術の欄の特許文献1に開示された構成等)の他に振動伝達手段27を備えている点に特徴を有している。振動伝達手段27は、渦発生体24の後述する淀み生成部分32と被測定流体33との境界面34へ振動を伝達するためのものであって、渦発生体24への直接取り付けや、測定管23、支持体25への取り付け、或いは、取付筒29への取り付け、といった幾つかの取付形態があるものとする。
【0022】
尚、本形態においては、取付形態に応じて振動伝達手段27が若干異なるものとする。渦発生体24の場合は振動伝達手段を27a(又は27a′)とし、測定管23の場合は振動伝達手段を27bとし、支持体25の場合は振動伝達手段を27cとし、取付筒29の場合は振動伝達手段を27dとするものとする。
【0023】
本形態において、振動伝達手段27a(又は27a′)は、小型である超音波振動子からなるものが一例として挙げられるものとする。また、振動伝達手段27b〜27dは、超音波加振器からなるものが一例として挙げられるものとする(超音波加振器に限らず、十分な振動の発生が可能な機構、装置であればよいものとする。例えば、コイル及びマグネットの作用を利用する機構、装置や、音圧(音波)の作用や、渦電流の作用を利用する機構、装置である)。振動伝達手段27b〜27dは、上記超音波加振器からなるものである場合に、取り付け専用のクランプ等を含んでいるものとする。
【0024】
振動伝達手段27aは、渦発生体24への取り付けがなされると、上記境界面34を強制振動させるように構成されている。また、測定管23、支持体25、取付筒29のいずれかへの取り付けがなされると、この振動伝達手段27b、27c、27dのいずれかにより励起される励起振動によって上記境界面34を振動させるように構成されている。
【0025】
振動伝達手段27(27a〜27d)は、後述する淀み生成部分32と被測定流体33との境界面34を振動させて、効率よく付着性物質の付着阻止・除去をしたり、また、効率よく液体を気化させてこれを除去したりすることを目的として構成されている。本発明の渦流量計21によれば、振動伝達手段27(27a〜27d)を備えることによって流量を安定して計測することができるようになっている。
【0026】
以下、上記の各構成について説明する。
【0027】
流管22は、円形の筒状に形成されている。流管22は、この内部に被測定流体33が流れるように形成されている。流管22は、本形態において水平に図示してあるが、実際の測定に際しては、水平だけでなく、例えば垂直にしても測定可能であるものとする。
【0028】
流管22には、管壁を貫通する取付穴35が形成されている。取付穴35は、流管22の軸方向に対して直交方向(本形態においては図中Y方向)に開口するように形成されている。取付穴35は、渦流量計21の上記内部構成部材を差し込むことができるような大きさの筒状の部分として形成されている。このような取付穴35の先端には、取付フランジ36が連成されている。取付フランジ36は、渦流量計21の取付フランジ28と液密に接合するように形成されている。
【0029】
測定管23は、流管22よりも小径となる円形の筒状に形成されている。測定管23は、被測定流体33を通過させるために形成されている。このような測定管23は、本形態において、この軸が流管22の軸と略一致するような位置に配置されている。
【0030】
渦発生体24は、測定管23内にカルマン渦を発生させるための部分であって、本形態においては、被測定流体33の流れの上流側が断面略長方形、下流側が断面三角形となる断面略ホームベース形状の柱となるように形成されている(形状は一例であるものとする)。渦発生体24は、振動伝達手段27(27a〜27d)の形態に応じて、後述するような様々な加工が施されているものとする(図2以降の渦発生体24a〜24g参照)。
【0031】
図示しない渦検出器としては、熱センサ、歪みセンサ、光センサ、圧力センサ、超音波センサ等が挙げられるものとする。
【0032】
支持体25は、筒状であって、渦発生体24の軸方向(本形態においては図中Y方向)に伸びるように形成されている。支持体25は、この内部に図示しない渦検出器及び流量変換器30に接続される信号線等が収納されている。支持体凸部26は、支持体25に連成されている。支持体凸部26は、取付穴35に流れ込む流体の乱れ影響を軽減するために設けられている。
【0033】
取付フランジ28に設けられる取付筒29は、筒状であって、支持体25からの信号線等を収納するために設けられている。流量変換器30は、図示しない渦検出器により検出された渦信号を増幅及び整形して、ディジタル又はアナログの出力信号に変換する機能を有している。流量変換器30により変換された上記出力信号は、電線接続部31を介して外部装置へ出力されるようになっている。
【0034】
次に、図2ないし図9を参照しながら渦発生体24(24a〜24g)や振動伝達手段27(27a〜27d)について説明する。
【0035】
図2は渦発生体24aに振動伝達手段27aを取り付けた状態を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図、(c)は淀み生成部分を一次モードで振動させた時の振れの状態の模式図、(d)は淀み生成部分を三次モードで振動させた時の振れの状態の模式図である。
【0036】
図2において、渦発生体24aは、柱状であってこの輪郭が略ホームベース状に形成されている(一例であるものとする)。渦発生体24aは、被測定流体33の上流側の平坦な面が流れに対して直交するように配置形成されている。渦発生体24aは、この左右を被測定流体33がすり抜けてカルマン渦が発生するような形状に形成されている。上記上流側の面は、この配置と被測定流体33の流れとによって、被測定流体33に淀みを生じさせるようになっている。すなわち、上記上流側の面は、淀みを生成させる淀み生成部分32となっている。
【0037】
振動伝達手段27aは、淀み生成部分32と被測定流体33との境界面34へ振動を伝達するために、言い換えれば、淀み生成部分32を強制振動させるために、淀み生成部分32の裏側に位置するように取り付けられている。渦発生体24aは、振動伝達手段27aを取り付けるために、例えば図示のような空間37を有している。また、渦発生体24aは、振動伝達手段27aを取り付けるために、例えば図示のような二分割構造に構成されている(二部材の固定は例えばボルト止めがある)。
【0038】
上記構成において、振動伝達手段27aを作動させ、淀み生成部分32を一次モードで強制振動させると、境界面34は図2(c)のように振動する。また、三次モードで強制振動させると、境界面34は図2(d)のように振動する。従って、流量計測時又は間欠的に振動伝達手段27aを作動させると、付着性物質を含む流体の計測の場合、付着性物質の付着をし難くすることができる。本発明によれば、付着性物質を含んだ流体の流量を安定して計測することができるという効果を奏する。
【0039】
図3は渦発生体24bに振動伝達手段27a′を取り付けた状態を示す断面図である。
【0040】
図3において、渦発生体24bは、柱状であってこの輪郭が略ホームベース状に形成されている(一例であるものとする)。渦発生体24bは、被測定流体33の上流側の平坦な面が流れに対して直交するように配置形成されている。渦発生体24bは、この左右を被測定流体33がすり抜けてカルマン渦が発生するような形状に形成されている。上記上流側の面に連続する側面は、被測定流体33の流れに平行に形成されている。
【0041】
ここで、引用符号38は剥離点、39は剥離剪断層、40は剥離域を示している。また、32′は渦発生体24bにおける淀み生成部分を示している。淀み生成部分32′に含まれる上記側面には、振動伝達手段27a′が取り付けられている。振動伝達手段27a′は、淀み生成部分32′により形成される境界面34′を強制振動させるために取り付けられている。
【0042】
上記構成において、振動伝達手段27a′を流量計測時又は間欠的に作動させ、境界面34′を強制振動させると、湿り気体や露点に近い状態で計測する気体の計測の場合、付着した液体を気化させてこれを除去することができる。本発明によれば、湿り気体や露点に近い状態で計測する気体の流量を安定して計測することができるという効果を奏する。
【0043】
図4ないし図8は、例えば超音波加振器からなる振動伝達手段27b、27c、27dのいずれかにより励起される励起振動によって淀み生成部分32(32′)と被測定流体33との境界面34(34′)が振動する渦発生体24c〜24gの例を示す斜視図である。
【0044】
図4において、渦発生体24cには、上面から下面にかけて貫通するスリット41が形成されている。このスリット41は、淀み生成部分32の近傍となるように形成されている(スリット41内に弾性部材42を充填して空間を埋めるようにしてもよいものとする)。渦発生体24cは、励起振動によって淀み生成部分32と被測定流体33との境界面34が図中の矢印方向に振動するようになっている。
【0045】
図5において、渦発生体24dには、左右のテーパ状の側面間を貫通するスリット41が形成されている。このスリット41は、渦発生体24dの中間に位置するように形成されている(スリット41内に弾性部材42を充填して空間を埋めるようにしてもよいものとする)。渦発生体24dは、励起振動によって淀み生成部分32と被測定流体33との境界面34が図中の矢印方向に振動するようになっている。
【0046】
図6において、渦発生体24eには、左右の側面間を貫通するスリット41が形成されている。このスリット41は、淀み生成部分32の近傍となるように形成されている(スリット41内に弾性部材42を充填して空間を埋めるようにしてもよいものとする)。渦発生体24eは、励起振動によって淀み生成部分32と被測定流体33との境界面34が図中の矢印方向に振動するようになっている。
【0047】
図7において、渦発生体24fには、被測定流体33の流れ方向に貫通するスリット41が形成されている。すなわち、スリット41は、渦発生体24fの前後の各面間を貫通するように形成されている(スリット41内に弾性部材42を充填して空間を埋めるようにしてもよいものとする)。渦発生体24fは、励起振動によって淀み生成部分32′と被測定流体33との境界面34′が図中の矢印方向に振動するようになっている。
【0048】
図8において、渦発生体24gの左右の側面には、凹部が形成されて振動板(振動要素)43が弾性体44を介して取り付けられている。振動板43は、渦発生体24gの上下方向に伸びるように形成されている。渦発生体24gは、励起振動によって振動板43及び淀み生成部分32′と、被測定流体33との境界面34′が図中の矢印方向に振動するようになっている。
【0049】
続いて、図9を参照しながら超音波加振器の変形例を説明する。図9は、超音波加振器の変形例を示す断面図である。
【0050】
図9において、振動伝達手段27bとしての超音波加振器は、この先端部分45が伸びて渦発生体24の内部に差し込まれている。振動伝達手段27bとしての超音波加振器は、効率よく渦発生体24へ振動を伝達することができるように構成されている。
【0051】
尚、図9の超音波加振器に限らないが、この超音波加振器を間欠的に使用する場合には、渦検出器として利用することができるものとする。超音波加振器の取り付け方向に関しては、Y方向の取り付けの他にX方向等が考えられるものとする。、
【0052】
その他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の渦流量計の一実施の形態を示す図であり、(a)は流管へ取り付けた状態の正面図、(b)は(a)の渦発生体周辺の拡大図、(c)は渦発生体周辺の側面図である。
【図2】渦発生体に振動伝達手段を取り付けた状態を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図、(c)は淀み生成部分を一次モードで振動させた時の振れの状態の模式図、(d)は淀み生成部分を三次モードで振動させた時の振れの状態の模式図である。
【図3】渦発生体に振動伝達手段を取り付けた状態を示す断面図である。
【図4】振動伝達手段により励起される励起振動によって淀み生成部分と被測定流体との境界面が振動する渦発生体の第一例を示す斜視図である。
【図5】振動伝達手段により励起される励起振動によって淀み生成部分と被測定流体との境界面が振動する渦発生体の第二例を示す斜視図である。
【図6】振動伝達手段により励起される励起振動によって淀み生成部分と被測定流体との境界面が振動する渦発生体の第三例を示す斜視図である。
【図7】振動伝達手段により励起される励起振動によって淀み生成部分と被測定流体との境界面が振動する渦発生体の第四例を示す斜視図である。
【図8】振動伝達手段により励起される励起振動によって淀み生成部分と被測定流体との境界面が振動する渦発生体の第五例を示す斜視図である。
【図9】超音波加振器の変形例を示す断面図である。
【図10】従来例の渦発生体及び付着性物質が堆積した状態の説明図である。
【図11】図10における従来例の渦発生体の変形例となる説明図である。
【図12】図11の円A内の拡大図である。
【図13】図12に対し付着性物質が堆積した状態の説明図である。
【図14】液体が渦発生体の側面に停滞した状態の説明図である。
【符号の説明】
【0054】
21 渦流量計
22 流管
23 測定管
24 渦発生体
25 支持体
26 支持体凸部
27 振動伝達手段
28 取付フランジ
29 取付筒
30 流量変換器
31 電線接続部
32 淀み生成部分
33 被測定流体
34 境界面
35 取付穴
36 取付フランジ
37 空間
38 剥離点
39 剥離剪断層
40 剥離域
41 スリット
42 弾性部材
43 振動板
44 弾性体
45 先端部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流管の内部に設けられて被測定流体を通過させる測定管と、前記被測定流体の流れに対向するように前記測定管内に設けられる渦発生体と、該渦発生体の軸方向に伸びて前記測定管を支える支持体とを備える渦流量計であって、前記渦発生体に存在する淀み生成部分により前記被測定流体に淀みが生じてしまうような渦流量計において、
前記淀み生成部分と前記被測定流体との境界面へ振動を伝達する振動伝達手段を更に備えて構成する
ことを特徴とする振動伝達手段を備える渦流量計。
【請求項2】
請求項1に記載の振動伝達手段を備える渦流量計において、
前記振動伝達手段による強制振動又は励起振動により前記境界面へ振動を伝達する
ことを特徴とする振動伝達手段を備える渦流量計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−147418(P2007−147418A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−341383(P2005−341383)
【出願日】平成17年11月28日(2005.11.28)
【出願人】(000103574)株式会社オーバル (82)