説明

携帯情報端末

【課題】ケース内部の回路基板等を衝撃から効果的に保護することができ、かつ小型化、軽量化に有利な携帯情報端末を提供する。
【解決手段】携帯情報端末1は、ケース2の内部に少なくとも回路基板6が収容されてなるものであり、回路基板6を保持すると共に、ケース2の内部に収容される内部フレーム10を備えている。内部フレーム10は、回路基板6を保持するフレーム本体11と、フレーム本体12から延出すると共に弾性変形可能に構成され、かつケース2に固定されることでケース2とフレーム本体11とを連結する複数の連結部12を備えている。本携帯情報端末1では、ケース2に生じた衝撃がフレーム本体11に伝わる際に、連結部12が弾性変形して当該衝撃を緩和する構成となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯情報端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯情報端末では、落下衝撃等の各種外部衝撃が加わる虞があるため、耐衝撃性に優れた構造が求められる。例えば、特許文献1では、液晶ディスプレイの周縁部のみを覆うように、衝撃緩衝機能を有するガスケットを設けた構成が提供されている。このように、液晶ディスプレイをケース及び金属フレームによって保持する際に、ガスケットを介在させて保持する構成とすれば、落下時等において、ケースから液晶ディスプレイに伝わる衝撃が緩衝され、液晶ディスプレイが好適に保護されることとなる。
【特許文献1】特開2001−175608公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
携帯情報端末の内部構成については、耐衝撃性のみならず、小型化、軽量化なども求められる。しかしながら、特許文献1のように、液晶ディスプレイの周縁部にある程度の厚みを有するガスケットを配置する構成の場合、全体的に嵩張る構成となりやすく、液晶ディスプレイ以外の部品(回路基板など)を保護しにくいという問題もある。一方、ケース全体を厚くして剛性を高め、破損や変形を生じにくくする構成も考えられるが、この場合、携帯情報端末が全体的に大型化しやすく、重量の増大も避けられない。
【0004】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、ケース内部の回路基板等を衝撃から効果的に保護することができ、かつ小型化、軽量化に有利な携帯情報端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、ケースの内部に少なくとも回路基板が収容されてなる携帯情報端末であって、前記回路基板を保持すると共に、前記ケースの内部に収容される内部フレームを備え、前記内部フレームは、前記回路基板を保持するフレーム本体と、前記フレーム本体から延出すると共に弾性変形可能に構成され、かつ前記ケースに固定されることで前記ケースと前記フレーム本体とを連結する複数の連結部と、を備え、前記ケースに生じた衝撃が前記フレーム本体に伝わる際に、前記連結部が弾性変形することで前記衝撃が緩和されることを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載の携帯情報端末において、前記連結部は、前記フレーム本体に対して撓み変形又は捩り変形可能とされていることを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の携帯情報端末において、前記内部フレームは、長手状に構成されており、前記内部フレームの短手方向両側に、前記連結部が対をなして設けられ、かつ前記連結部の対が、前記内部フレームの長手方向の複数位置に設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の携帯情報端末において、前記ケースは、前記回路基板の一方面側を覆う第一ケース部と、他方面側を覆う第二ケース部とを有し、複数の前記連結部のうちの少なくともいずれかが、前記第一ケース部と前記第二ケース部とに挟持される被挟持部とされていることを特徴とする。
【0009】
請求項5の発明は、請求項4に記載の携帯情報端末において、前記被挟持部は、前記内部フレームの長手方向の中間位置に設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の携帯情報端末において、前記フレーム本体は、特定部品を保持する高剛性構造部と、前記高剛性構造部より剛性の低い低剛性構造部と、を備え、複数の前記連結部は、前記高剛性構造部から延出する高剛性連結部と、前記低剛性構造部から延出する、前記高剛性構造部よりも剛性の低い低剛性連結部と、有してなることを特徴とする。
【0011】
請求項7の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の携帯情報端末において、前記フレーム本体は、特定部品を保持する高剛性構造部と、前記高剛性構造部より剛性の低い低剛性構造部と、を備え、前記内部フレームは、高剛性構造部を含んだ第一フレームと、低剛性構造部を含んだ第二フレームと、の少なくとも二部材に分割されてなることを特徴とする。
【0012】
請求項8の発明は、請求項7に記載の携帯情報端末において、前記第一フレームに設けられた前記連結部と、前記第二フレームに設けられた前記連結部と、が重なり合った状態で前記ケースと連結されていることを特徴とする。
【0013】
請求項9の発明は、請求項8に記載の携帯情報端末において、複数の前記連結部は、前記高剛性構造部から延出する高剛性連結部と、前記低剛性構造部から延出する、前記高剛性構造部よりも剛性の低い低剛性連結部と、有してなり、前記第一フレームに設けられた前記高剛性連結部と、前記第二フレームに設けられた前記低剛性連結部と、が重なり合った状態で前記ケースと連結されていることを特徴とする。
【0014】
請求項10の発明は、請求項6又は請求項9に記載の携帯情報端末において、前記低剛性連結部は、前記ケースに固定されて変位を拘束される第一固定部と、前記第一固定部と前記低剛性構造部とを連結する弾性変形可能な第一変形許容部と、を有し、
前記高剛性連結部は、前記ケースに固定されて変位を拘束される第二固定部と、前記第二固定部と前記高剛性構造部とを連結する弾性変形可能な第二変形許容部と、を有し、
前記第一変形許容部は、撓み変形可能とされ、かつ前記第二変形許容部の幅よりも小さく構成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項11の発明は、請求項10に記載の携帯情報端末において、前記高剛性構造部は、平面視した形状が略矩形状とされており、前記高剛性連結部は、前記高剛性構造部の四隅近傍にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
【0016】
請求項12の発明は、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の携帯情報端末において、複数の前記連結部の少なくともいずれかと、前記ケースを前記連結部に連結させるためのケース側取付部と、の間に、前記ケースから前記内部フレームへ伝わろうとする衝撃を吸収する吸収材が配置されていることを特徴とする。
【0017】
請求項13の発明は、請求項12に記載の携帯情報端末において、前記連結部は、前記ケース側取付部を挿入する孔部を備え、前記ケース側取付部は、前記孔部内に配置される軸部を有し、複数の前記連結部の少なくともいずれかにおいて、前記軸部の外周面と前記孔部の内周面との間に前記吸収材が配置されていることを特徴とする。
【0018】
請求項14の発明は、請求項13に記載の携帯情報端末において、前記吸収材は、前記軸部の前記外周面を取り囲む筒状に構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
請求項1の発明では、ケースの内部に収容された内部フレームが、回路基板を保持するフレーム本体と、フレーム本体から延出してケースに固定される複数の連結部と、を備えており、回路基板がケース内で安定的に保持される構成となっている。さらに、内部フレームに形成された連結部は、ケースに衝撃が生じたときに弾性変形し、ケースからフレーム本体に伝達される衝撃を緩和するように機能する。即ち、本発明によれば、回路基板等を外部衝撃から良好に保護しうる構成を、小型かつ軽量構成にて実現できる。
【0020】
請求項2の発明では、フレーム本体に対して撓み変形又は捩り変形可能な連結部を用いており、この構成によれば、大型化を伴わず簡易な構成で衝撃を吸収できることとなる。
【0021】
請求項3の発明では、内部フレームが、長手状に構成されており、内部フレームの短手方向両側に、連結部が対をなして設けられ、かつこの連結部の対が、内部フレームの長手方向の複数位置に設けられている。このようにすれば、内部フレームがケース内の広い範囲で好適に支持され、かつ広い範囲で衝撃吸収が図られることとなる。
【0022】
請求項4の発明では、ケースが、回路基板の一方面側を覆う第一ケース部と、他方面側を覆う第二ケース部とを有しており、複数の連結部のうちの少なくともいずれかが、第一ケース部と第二ケース部とに挟持される被挟持部とされている。従って、連結部に衝撃吸収機能を持たせつつ、連結部をケースの補強材として機能させることができ、ひいては装置全体の剛性を効果的に高めることができる。
【0023】
請求項5の発明では、被挟持部が、内部フレームの長手方向の中間位置に設けられているため、高剛性化が望まれるケースの中間位置において好適に補強が図られる。
【0024】
請求項6の発明では、フレーム本体が、特定部品を保持する高剛性構造部と、高剛性構造部より剛性の低い低剛性構造部と、を備えているため、大きな変形を避けるべき部品については高剛性構造部によって好適に保持でき、ある程度の変形が許容される部品については低剛性構造部によって適切に保持できる。また、高剛性構造部は高剛性連結部を介してケースと結合しているため、大きな変形を伴わずに衝撃吸収が図られ、低剛性構造部は、高剛性構造部よりも剛性の低い低剛性連結部を介してケースと結合しているため、より柔軟に衝撃吸収が図られることとなる。即ち、本発明によれば、各剛性構造部に適した衝撃吸収構造をそれぞれ好適に実現できることとなる。
【0025】
請求項7の発明では、内部フレームが、高剛性構造部を含んだ第一フレームと、低剛性構造部を含んだ第二フレームと、の少なくとも二部材の分割されているため、一方のフレームに伝わろうとする衝撃が他方のフレームに伝わりにくく、衝撃の分散を図ることができる。また、内部フレームに関し、単一部品の大型化を抑制することができるため、部品管理上有利であり、装置全体の大型化に対応しやすい構成となる。
【0026】
請求項8の発明では、第一フレームに設けられた連結部と、第二フレームに設けられた連結部と、が重なり合った状態でケースと連結されているため、内部フレームを複数部材で構成しつつ連結スペースを抑制できるようになる。
【0027】
請求項9の発明では、第一フレームに設けられた高剛性連結部と、第二フレームに設けられた低剛性連結部と、が重なり合った状態でケースと連結されているため、連結スペースを効果的に抑制しつつ、重なり合った部分において各構造部に対する衝撃吸収を適切に行うことができる。即ち、高剛性構造部については大きな変形を伴わずに衝撃を吸収でき、低剛性構造部についてはより柔軟に衝撃を吸収することができる。
【0028】
請求項10の発明によれば、剛性の異なる高剛性連結部及び低剛性連結部を簡易に実現できる。
【0029】
請求項11の発明では、高剛性構造部が、平面視略矩形状とされており、高剛性連結部が高剛性構造部の四隅近傍にそれぞれ設けられている。このようにすれば、大きな変形を避けるべき略矩形状の部品(例えば液晶パネル等)を良好に保持でき、当該略矩形状の部品に対する衝撃を四隅にて良好に吸収できる。
【0030】
請求項12の発明では、複数の連結部の少なくともいずれかとケースを連結部に連結させるためのケース側取付部との間に、ケースから内部フレームへ伝わろうとする衝撃を吸収する吸収材が配置されているため、衝撃を一層緩和できるようになる。
【0031】
請求項13の発明では、連結部がケース側取付部を挿入する孔部を備えており、ケース側取付部が孔部内に配置される軸部を有しているため、ケースと内部フレームとの連結構造を簡易に実現できる。さらに、複数の連結部の少なくともいずれかにおいて、軸部の外周面と孔部の内周面との間に吸収材が配置されているため、簡易な連結構造において、効果的な衝撃吸収が可能となる。
【0032】
請求項14の発明では、吸収材が軸部の外周面を取り囲む筒状に構成されているため、特に、軸部の軸方向と直交する面方向の力を効果的に吸収できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
[第1実施形態]
以下、本発明の携帯情報端末を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末の要部を概略的に例示する分解斜視図である。図2は、図1の携帯情報端末の電気的構成を例示するブロック図である。また、図3は、第二ケースに収容された内部フレームを概略的に例示する平面図である。図4は、携帯情報端末内部の部品配置を側方から概念的に説明する説明図である。図5は、連結部とケースとの接続構造を例示する断面図である。図6は、高剛性連結部を拡大して示す拡大図である。
【0034】
まず、本実施形態に係る携帯情報端末1の構成概要を図1、図2に基づいて説明する。図1等に例示する携帯情報端末1は、バーコードリーダとして構成されており、ケース2の内部に、回路基板6(図4)が収容されてなるものである。ケース2は、例えば全体的に略長手状に構成されており、図1の例では長手方向一端側において開口する形態で読取口5が設けられている。なお、図4では、回路基板6の位置を実線で示し、他の部品配置を二点鎖線にて概念的に示している。
【0035】
図2に示すように、回路部20は、公知のレーザ方式にてバーコードBをスキャンする読取モジュール30と、メモリ35、制御回路40、トリガースイッチ50等からなるマイクロコンピュータ系とから構成されており、これらが上述の回路基板6に実装された構成をなしている。
【0036】
レーザ方式の読取モジュール30の構成は公知であるので詳細な説明は省略するが、本実施形態では、例えば、レーザダイオードと、このレーザダイオードからのレーザ光を反射するミラーと、受光素子とを備えて読取モジュール30が構成されており、ミラーの角度をモータ等のアクチュエータを用いて制御することでレーザ光の走査が行われるようになっている。そして、そのレーザ光がバーコードBにて反射した反射光を受光素子にて受光することで、バーコードBの画像信号を生成することとなる。
【0037】
マイコン系は、増幅回路31、A/D変換回路33、メモリ35、アドレス発生回路36、同期信号発生回路38、制御回路40、トリガースイッチ50、ブザー44、液晶表示器46、通信インタフェース48等から構成されている。
【0038】
読取モジュール30から出力される画像信号(アナログ信号)は、増幅回路31に入力されることで所定ゲインで増幅された後、A/D変換回路33に入力されると、アナログ信号からディジタル信号に変換される。そして、ディジタル化された画像信号、つまり画像データ(画像情報)は、メモリ35に入力されると、所定のコード像画像情報格納領域に蓄積される。なお、同期信号発生回路38は、受光センサ28およびアドレス発生回路36に対する同期信号を発生可能に構成されており、またアドレス発生回路36は、この同期信号発生回路38から供給される同期信号に基づいて、メモリ35に格納される画像データの格納アドレスを発生可能に構成されている。
【0039】
制御回路40は、携帯情報端末10全体を制御可能なマイコンで、CPU、システムバス、入出力インタフェース等からなるもので、メモリ35とともに情報処理装置を構成し得るもので情報処理機能を有する。この制御回路40は、内蔵された入出力インタフェースを介して種々の入出力装置(周辺装置)と接続可能に構成されており、本実施形態の場合、トリガースイッチ50、ブザー44、液晶表示器46、通信インタフェース48等を接続されている。これにより、例えば、トリガースイッチ50の監視や管理、ビープ音やアラーム音を発生可能なブザー44の鳴動のオンオフ、液晶表示器46の表示制御、さらには読み取ったバーコードBのコード内容を外部機器へ送信するといった通信インタフェース48の通信制御等を可能にしている。
【0040】
次に、携帯情報端末1の内部構造について説明する。
図1に示すように、携帯情報端末1は、ケース2の内部に、回路基板6(図4参照)や液晶表示器46を保持するための内部フレーム10を備えている。ケース2は、回路基板6の一方面側を覆う第一ケース部3と、他方面側を覆う第二ケース部4とからなり、これらがねじ等からなる締結部材81、82、83(図4、図5参照)によって互いに結合する構成をなしている。また、内部フレーム10は、回路基板6を保持するフレーム本体11と、フレーム本体11から延出する複数の連結部12を備えており、第一ケース部3及び第二ケース部4に挟まれる形態でこれらに組み付けられている。なお、図1では、ケース2及び内部フレーム10以外の部品は省略して示している。
【0041】
図1、図3に示すように、フレーム本体11は、液晶表示器46(液晶表示器46は、特定部品の一例に相当する)を保持する高剛性構造部13と、高剛性構造部13より剛性の低い低剛性構造部14とを備えている。
【0042】
高剛性構造部13は、液晶表示器46の裏側(表示側とは反対側)を保持する板状の液晶支持部61と、液晶支持部61を取り囲む側壁部62、63、64、65とを備えており、液晶支持部61を底部、側壁部62、63、64、65を周壁とする形態で、枠状に構成されている。なお、板状の液晶支持部61は、各側壁部62〜65の高さ方向(本実施形態では、回路基板6の厚さ方向を高さ方向とする)中間位置に連結している。
【0043】
側壁部62、63は、互いに向かい合って配され、それぞれが液晶表示器46の短手方向端部と対向配置される。側壁部64、65は、それぞれ側壁部62、63と直交して配され、液晶表示器46の長手方向端部と対向配置される。高剛性構造部13は、液晶支持部61と、ある程度の高さで構成される側壁部62、63、64、65とが直交して配され、さらに、側壁部62、63と側壁部64、65も直交して配される枠状に構成されているため、低剛性構造部14と比較すると矢印F1(図4)の向きの撓みが生じにくく、高剛性構造部13全体として若干の変形(若干の撓み変形或いは若干の捩り変形)のみが許容される構成となっている。また、この高剛性構造部13は、後述する連結部12(詳しくは高剛性連結部15、17)の弾性変形により、ケース2に対して相対変位可能とされている。
【0044】
低剛性構造部14は、板状の平板部71を備えており、さらに、平板部71の板面から突出するリブ72が所々に設けられている。なお、リブ72の高さは、側壁部62、63、64、65の高さよりも小さく構成されている。また、平板部71は、その板面が回路基板6(図1では図示略、図4参照)の板面と略平行に配され、回路基板6を保持する構成をなしている。本実施形態では、平板部71の裏側に回路基板6が固定されており、平板部71の表側にも回路基板(図1、図3、図4では図示略)を固定することができる。低剛性構造部14は、全体的にある程度の撓み(図4の矢印F2の向きの撓み)や捩り変形が許容されており、さらに後述する連結部12(詳しくは低剛性連結部16)の弾性変形によりケース2に対して相対変位可能とされている。
【0045】
各連結部12は、弾性変形可能に構成されており、その一部がケース2に固定されることでケース2とフレーム本体11とを連結する役割を果たしている。図1、図3に示すように、複数の連結部12は、高剛性構造部13から延出する高剛性連結部15、17と、低剛性構造部14から延出する低剛性連結部16とからなり、高剛性構造部13よりも低剛性連結部16のほうが剛性の低い構造となっている。なお、本実施形態では、図3に示すように、高剛性構造部13は、平面視した形状が略矩形状とされており、高剛性連結部15、17は、高剛性構造部13の四隅近傍にそれぞれ設けられている。即ち、高剛性構造部13内には平面視矩形状の液晶表示器46が配される構成となっており、この液晶表示器46の四隅付近に高剛性連結部15、17が位置する構成となっている。
【0046】
低剛性連結部16は、ケース2に固定される第一固定部16aと、第一固定部16aと低剛性構造部14とを連結する板状の第一変形許容部16bとを有しており、第一変形許容部16bがフレーム本体11に対して撓み変形及び捩り変形可能とされている。第一変形許容部16bは、回路基板6に対して(即ち平板部71に対して)直交する配置となっている。また、図1、図3に示すように、第一固定部16aは、円筒状に構成されており、その内部には、図5(a)のように、第一ケース部3に形成された円筒状の凸部84が嵌合する構成となっている。
【0047】
図5(a)に示すように、第一固定部16aと嵌合する凸部84は、第二ケース部4に設けられた締結部材挿入部85と当接し、締結部材83によって互いに固定されている。凸部84と締結部材挿入部85が互いに固定されることで、第一固定部16aが第一ケース部3と第二ケース部4とに挟持される構成となっている。なお、図5(a)の例では、回路基板6は第一固定部16aと第二ケース部4の締結部材挿入部85とによって挟持され、板厚方向への相対移動を拘束されている。また、回路基板6には、凸部84を挿入する孔部6aが形成されており、この孔部6aは、凸部84よりも大きなサイズとされており、孔部6a内を凸部84が相対移動しうる構成となっている。なお、ここでは、第一固定部16aと締結部材挿入部85によって回路基板6を挟み込む構成としたが、挟まない構成としてもよい。
【0048】
図3に示すように、高剛性連結部15は、内部フレーム10の中間位置(内部フレーム10において長手方向両端からそれぞれある程度離れた位置)に設けられており、ケース2に固定される第二固定部15aと、第二固定部15aと高剛性構造部13とを連結する第二変形許容部15bとを有している。
【0049】
第二固定部15aは、図5(b)に示すように、円筒状に構成されており、その内部に第一ケース部3に形成された円筒状の凸部86が挿入される構成となっている。第二固定部15aに挿入される凸部86は、第二ケース部4に設けられた締結部材挿入部87と当接し、締結部材82によって互いに固定されている。凸部86と締結部材挿入部87が互いに固定されることで、第一固定部15aが第一ケース部3と第二ケース部4とに挟持された形態となっている。
【0050】
第二変形許容部15bは、図1、図6(a)に示すように、円筒状の第一固定部15aと側壁部63とを連結する連結壁15cと、第一固定部15aと側壁部65とを連結する連結壁15eと、同じく第一固定部15aと側壁部65とを連結する連結壁15dとを有している。連結壁15dは、第一固定部15aの一端部(上方側の端部)と連結している。連結壁15c、15eは、第一固定部15aの周壁と連結しており、それぞれ連結壁15dと直交する形態で一体化されている。このように構成されているため、高剛性連結部15は撓み変形が生じにくく、若干の捩り変形が許容される構成となっている。
【0051】
図3に示すように、高剛性連結部17は、内部フレーム10における一方側の端部において一方側に突出して設けられており、ケース2に固定される第二固定部17aと、第二固定部17aと高剛性構造部13とを連結する第二変形許容部17bとを有している。
【0052】
第二固定部17aは、図5(c)に示すように、第一ケース部3と第二ケース部4によって挟まれる底部によって構成されており、詳しくはこの底部が、第一ケース部3に形成された円筒状の凸部88と、第二ケース部4に設けられた締結部材挿入部89とによって挟持され、凸部88と締結部材挿入部89とが締結部材81によって互いに固定されることで、第一固定部17aが第一ケース部3及び第二ケース部4に組みつけられるようになっている。
【0053】
第二変形許容部17bは、図1、図6(b)に示すように、底部からなる第一固定部17aと側壁部63とを連結する側周壁17cと、第一固定部17aと側壁部64とを連結する連結底壁17dとによって構成されている。側周壁17cは、連結底壁17dから立ち上がる形態(詳しくは直交する形態)でこの連結底壁17dと一体化している。このように構成されているため、高剛性連結部17は撓み変形が生じにくく、若干の捩り変形が許容される構成となっている。
【0054】
また、本実施形態では、低剛性連結部16の第一変形許容部16bは、その幅W1(図3)が、第二変形許容部15b、17bのそれぞれの幅W2、W3(図6)よりも小さく構成されており、これら第二変形許容部15b、17bよりも撓みやすくなっている。なお、本発明において、幅方向とは、携帯情報端末1の長手方向と直交する方向であり、かつ回路基板6の厚さ方向(即ち、平板部71の厚さ方向)と直交する方向を指すものとする。
【0055】
上記のように連結部12が構成されることで、ケース2に生じた衝撃がフレーム本体11に伝わる際に、連結部12が弾性変形し、これによって回路基板6や液晶表示器46に伝達される衝撃が良好に緩和されることとなる。
【0056】
また、本実施形態では、図3に示すように、内部フレーム10は、長手状に構成されており、内部フレーム10の短手方向両側に、低剛性連結部16、高剛性連結部15、高剛性連結部17がそれぞれ対をなして設けられ、連結部12の対が、内部フレーム10の長手方向の複数位置に配される構成となっている。また、各連結部12は、上述のように第一ケース部3と第二ケース部4とに挟持される「被挟持部」として機能しており、内部フレーム10及びケース2からなる構造体の剛性が各被挟持部によって高められている。
【0057】
以上のように、ケース2の内部に収容された内部フレーム10が、回路基板6を保持するフレーム本体11と、フレーム本体11から延出してケース2に固定される複数の連結部12と、を備えており、回路基板6がケース2内で安定的に保持される構成となっている。さらに、内部フレーム10に形成された連結部12は、ケース2に衝撃が生じたときに弾性変形し、ケース2からフレーム本体11に伝達される衝撃を緩和するように機能する。即ち、本発明によれば、回路基板6等を外部衝撃から良好に保護しうる構成を、小型かつ軽量構成にて実現できる。
【0058】
また、フレーム本体11に対して撓み変形又は捩り変形可能な連結部12を用いており、この構成によれば、大型化を伴わず簡易な構成で衝撃を吸収できることとなる。
【0059】
また、内部フレーム10が、長手状に構成されており、内部フレーム10の短手方向両側に、連結部12が対をなして設けられ、かつこの連結部12の対が、内部フレーム10の長手方向の複数位置に設けられている。このようにすれば、内部フレーム10がケース2内の広い範囲で好適に支持され、かつ広い範囲で衝撃吸収が図られることとなる。
【0060】
さらに、ケース2が、回路基板6の一方面側を覆う第一ケース部3と、他方面側を覆う第二ケース部4とを有しており、複数の連結部12のうちの少なくともいずれかが、第一ケース部3と第二ケース部4とに挟持される被挟持部とされている。従って、連結部12に衝撃吸収機能を持たせつつ、連結部12をケース2の補強材として機能させることができ、ひいては装置全体の剛性を効果的に高めることができる。
【0061】
また、本実施形態では、高剛性連結部15が、「被挟持部」の一例に相当しており、このように内部フレーム10の長手方向の中間位置に設けられる高剛性連結部15を「被挟持部」として機能させることで、高剛性化が望まれるケース2の中間位置において好適に補強が図られることとなる。なお、上記実施形態では、長手方向両端部に設けられる低剛性連結部16及び高剛性連結部17も被挟持部として機能しており、長手方向両端においても補強効果が得られる構成となっている。
【0062】
また、フレーム本体11が、特定部品を保持する高剛性構造部13と、高剛性構造部13より剛性の低い低剛性構造部14と、を備えているため、大きな変形を避けるべき部品については高剛性構造部13によって好適に保持でき、ある程度の変形が許容される部品については低剛性構造部14によって適切に保持できる。また、高剛性構造部13は高剛性連結部15を介してケース2と結合しているため、大きな変形を伴わずに衝撃吸収が図られ、低剛性構造部14は、高剛性構造部13よりも剛性の低い低剛性連結部16を介してケース2と結合しているため、より柔軟に衝撃吸収が図られることとなる。即ち、本発明によれば、各剛性構造部に適した衝撃吸収構造をそれぞれ好適に実現できることとなる。
【0063】
また、高剛性構造部13が、平面視略矩形状とされており、高剛性連結部15が高剛性構造部13の四隅近傍にそれぞれ設けられている。このようにすれば、大きな変形を避けるべき略矩形状の部品(例えば液晶パネル等)を良好に保持でき、当該略矩形状の部品に対する衝撃を四隅にて良好に吸収できる。
【0064】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図面を参照して説明する。
図7は、本発明の第2実施形態に係る携帯情報端末の要部を概略的に例示する分解斜視図である。図8は、図7の携帯情報端末の第一ケース部を裏側から見た斜視図であり、図9は、図7の携帯情報端末の第二ケース部を概略的に示す平面図である。図10は、図7の携帯情報端末に用いる内部フレームを示す平面図であり、図11は、図10の内部フレームの側面図である。図12は、回路基板が組みつけられた内部フレームとケース側取付部とが連結した状態を示す側面図であり、図13は、第二ケース内に配された内部フレームを例示する平面図である。図14は、連結部とケースとの接続構造を例示する断面図であり、図15は、吸収材が配された連結部を拡大して示す拡大図である。
【0065】
図7等に例示する携帯情報端末100は、第1実施形態と同様にバーコードリーダとして構成されており、ケース102の内部に、回路基板106が収容されてなるものである。ケース102は、例えば全体的に略長手状に構成されており、図7の例では長手方向一端側において開口する形態で読取口105が設けられている。なお、第2実施形態の携帯情報端末100でも、ケース102内において第1実施形態と同一の回路部20(図2)が設けられており、第1実施形態において回路部20の各部品が回路基板6に実装された形態と同様の形態で回路部20の各部品が回路基板106に実装されている。なお、回路部20の具体的内容については、第1実施形態と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0066】
以下、この携帯情報端末100の内部構造について説明する。
図7に示すように、携帯情報端末100は、ケース102の内部に、回路基板106や液晶表示器146(液晶表示器146は、特定部品の一例に相当する)を保持するための内部フレーム110を備えている。ケース102は、回路基板106の一方面側を覆う第一ケース部103と、他方面側を覆う第二ケース部104とからなる。図8のように、第一ケース部103には、第二ケース部104と連結するための複数の凸部184、186、188が形成されており、他方の第二ケース部104には、図9のように、各凸部184、186、188にそれぞれ対応する略筒状の締結部材挿入部185、187、189が形成されている。これらがねじ等からなる締結部材181、182、183(図14参照)によって互いに結合することで、第一ケース部103と第二ケース部104とが結合し、ケース102を構成するようになっている。なお、詳細な連結構造については後述する。
【0067】
図10、図11のように、内部フレーム110は、回路基板106を保持するフレーム本体111と、フレーム本体111から延出する複数の連結部112を備えており、図7のように、第一ケース部103及び第二ケース部104に挟まれる形態でこれらに内部フレーム110が組み付けられるようになっている(図13も参照)。なお、図7では、ケース102、内部フレーム110、液晶表示器146、回路基板106、以外の部品は省略して示している。
【0068】
図10、図11に示すように、フレーム本体111は、「特定部品」としての液晶表示器146を保持する高剛性構造部113と、高剛性構造部113より剛性の低い低剛性構造部114とを備えている。なお、図10では、内部フレーム110に配置される液晶表示器146を一点鎖線にて概念的に示している。
【0069】
高剛性構造部113は、液晶表示器146の裏側(表示側とは反対側)を保持する板状の液晶支持部161と、液晶支持部161を取り囲む側壁部162、163、164、165とを備えており、液晶支持部161を底部、側壁部162、163、164、165を周壁とする形態で、枠状に構成されている。図11のように、板状の液晶支持部161は、各側壁部162〜165の高さ方向(本実施形態では、回路基板106の厚さ方向を高さ方向とする)中間位置に連結している。
【0070】
側壁部162、163は、互いに向かい合って配され、それぞれが液晶表示器146の短手方向端部と対向配置される。側壁部164、165は、それぞれ側壁部162、163とほぼ直交するように配され、液晶表示器146の長手方向端部と対向配置される。高剛性構造部113は、液晶支持部161と、ある程度の高さで構成される側壁部162、163、164、165とがほぼ直交するように配され、さらに、側壁部162、163と側壁部164、165とがほぼ直交して配される枠状に構成されているため、低剛性構造部114と比較すると矢印F11(図11)の向きの撓みが生じにくく、高剛性構造部113全体として若干の変形(若干の撓み変形或いは若干の捩り変形)のみが許容される構成となっている。また、この高剛性構造部113は、後述する連結部112(詳しくは高剛性連結部115、117)の弾性変形により、ケース102に対して相対変位可能とされている。
【0071】
低剛性構造部114は、板状の平板部171を備えており、さらに、平板部171の板面から突出するリブ172が所々に設けられている。なお、リブ172の高さは、側壁部162、163、164、165の高さよりも小さく構成されている。また、平板部171は、その板面が回路基板106(図7、図12参照)の板面と略平行に配され、回路基板106を保持する構成をなしている。本実施形態では、平板部171の裏側に回路基板106が固定されており、平板部171の表側にも回路基板(図7等では図示略)を固定することができる。低剛性構造部114は、全体的にある程度の撓み(図11の矢印F2の向きの撓み)や捩り変形が許容されており、さらに後述する連結部112(詳しくは低剛性連結部116)の弾性変形によりケース102に対して相対変位可能とされている。
【0072】
各連結部112は、弾性変形可能に構成されており、その一部がケース102に固定されることでケース102とフレーム本体111とを連結する役割を果たしている。図10、図11に示すように、複数の連結部112は、高剛性構造部113から延出する高剛性連結部115、117と、低剛性構造部114から延出する低剛性連結部116とからなり、高剛性構造部113よりも低剛性連結部116のほうが剛性の低い構造となっている。なお、本実施形態では、図10に示すように、高剛性構造部113は、平面視した形状が略矩形状とされており、高剛性連結部115、117は、高剛性構造部113の四隅近傍にそれぞれ設けられている。即ち、高剛性構造部113内には平面視矩形状の液晶表示器146が配される構成となっており、この液晶表示器146の四隅付近に高剛性連結部115、117が位置する構成となっている。
【0073】
低剛性連結部116は、ケース102に固定される第一固定部116aと、第一固定部116aと低剛性構造部114とを連結する板状の第一変形許容部116bとを有しており、第一変形許容部116bがフレーム本体111に対して撓み変形及び捩り変形可能とされている。第一変形許容部116bは板状に構成され、その板面が回路基板106の板面に対して(即ち平板部171の板面に対して)ほぼ直交する配置となっている。また、図10、図14(a)に示すように、第一固定部116aは、円筒状に構成されており、その内部には、図14(a)のように、第一ケース部103に形成された円筒状の凸部184が挿入された構成となっている。
【0074】
図14(a)に示すように、第一固定部116aに挿入された凸部184は、第一固定部116aを貫通し、第二ケース部104に設けられた締結部材挿入部185と当接し、締結部材183によって互いに固定されている。なお、凸部184及び締結部材挿入部185は、ケース102を連結部に連結させるための「ケース側取付部」の一例に相当する。凸部184と締結部材挿入部185が互いに固定されることで、第一固定部116aが第一ケース部103と第二ケース部104とに挟持される構成となっている。なお、図14(a)の例では、回路基板106は第一固定部116aと第二ケース部104の締結部材挿入部185とによって挟持され、板厚方向への相対移動を拘束されている。また、回路基板106には、凸部184を挿入する孔部106aが形成されており(図7も参照)、この孔部106aは、凸部184よりも大きなサイズとされ、孔部106a内を凸部184が相対移動しうる構成となっている。なお、ここでは、第一固定部116aと締結部材挿入部185によって回路基板106を挟み込む構成としたが、挟まない構成としてもよい。
【0075】
また、図14(a)、15(a)のように、いずれの低剛性連結部116においても、この低剛性連結部116とケース側取付部(具体的には凸部184)との間に、ケース102から内部フレーム110へ伝わろうとする衝撃を吸収する吸収材191が配置されている。低剛性連結部116は、ケース側取付部の一部を構成する凸部184を挿入する孔部116cを備えており、この凸部184は、孔部116c内に配置される「軸部」として機能している。
【0076】
吸収材191は、例えばゴム、エラストマー等の高分子材料などによって構成されるものであり、凸部184(軸部)の外周面を取り囲む筒状に構成され、凸部184(軸部)の外周面と孔部116cの内周面との間に配置されている。このように構成されることで、凸部184が当該凸部184の軸方向と直交する面方向(即ち、回路基板106の板面に沿った方向)に相対移動した場合に効果的に衝撃を吸収できるようになっている。
【0077】
高剛性連結部115は、図10に示すように、内部フレーム110の中間位置(内部フレーム110において長手方向両端からそれぞれある程度離れた位置)に設けられており、ケース102に固定される第二固定部115aと、第二固定部115aと高剛性構造部113とを連結する第二変形許容部115bとを有している。
【0078】
図14(b)、図15(b)に示すように、第二固定部115aは、厚さ方向に貫通する孔部115cを備えると共に、その孔部115cの内周面が円筒面とされており、全体として略円筒形状をなしている。第二固定部115aの内部には、第一ケース部103に形成された円筒状の凸部186が挿入される構成となっている。第二固定部115aに挿入される凸部186は、第二ケース部104に設けられた締結部材挿入部187と当接し、締結部材182によって互いに固定されている。凸部186と締結部材挿入部187が互いに固定されることで、第一固定部115aが第一ケース部103と第二ケース部104とに挟持された形態となっている(図12も参照)。なお、凸部186及び締結部材挿入部187は、ケースを連結部に連結させるための「ケース側取付部」の一例に相当する。
【0079】
第二変形許容部115bは、図15(b)に示すように、第二固定部115a及び側壁部165と一体的に構成されると共に、側壁部163と連続した構成をなしており、図11のように、厚さがこれら第二固定部115a、側壁部165、163とほぼ同一となっている。このように構成されているため、高剛性連結部115は撓み変形が生じにくく、若干の捩り変形が許容される構成となっている。
【0080】
また、図14(b)、15(b)のように、いずれの高剛性連結部115おいても、この高剛性連結部115とケース側取付部(具体的には凸部186)との間に、ケース102から内部フレーム110へ伝わろうとする衝撃を吸収する吸収材192が配置されている。高剛性連結部115は、ケース側取付部(具体的には凸部186)を挿入する孔部115cを備えており、ケース側取付部の一部を構成する凸部186は、孔部115c内に配置される「軸部」として機能している。吸収材192は、吸収材191と同様に例えばゴム、エラストマー等の高分子材料などによって構成されており、凸部186(軸部)の外周面を取り囲む筒状に構成され、凸部186(軸部)の外周面と孔部115cの内周面との間に配置されている。このように構成されているため、凸部186が孔部115c内を若干相対移動することができ、かつ凸部186が当該凸部186の軸方向と直交する面方向(即ち、回路基板106の板面に沿った方向)に相対移動した場合に効果的に衝撃を吸収できるようになっている。
【0081】
高剛性連結部117は、図10に示すように、内部フレーム110における一方側の端部において一方側に突出して設けられており、ケース102に固定される第二固定部117aと、第二固定部117aと高剛性構造部113とを連結する第二変形許容部117bとを有している。
【0082】
第二固定部117aは、図14(c)、図15(c)に示すように、第一ケース部103と第二ケース部104によって挟まれる底部117dと、この底部117dを取り囲む環状壁117eによって構成されており、詳しくはこの底部117dが、第一ケース部103に形成された円筒状の凸部188と、第二ケース部104に設けられた締結部材挿入部189とによって挟持され、凸部188と締結部材挿入部189とが締結部材181によって互いに固定されることで、第一固定部117aが第一ケース部103及び第二ケース部104に組みつけられるようになっている(図12も参照)。
【0083】
第二変形許容部117bは、図14(c)、図15(c)に示すように、第二固定部の環状壁117eと高剛性構造部113の側壁部164とを連結する構造をなしており、側壁部164と連結する基端部の幅W13が環状壁117eの外周の径と同程度となっている。また、図11に示すように、環状壁117eよりも第二変形許容部117bの外周壁のほうが高さが大きく構成されている。このように構成されているため、高剛性連結部117は撓み変形が生じにくく、若干の捩り変形が許容される構成となっている。
【0084】
また、図14(c)、15(c)のように、いずれの高剛性連結部117においても、この高剛性連結部117とケース側取付部(具体的には凸部188)との間に、ケース102から内部フレーム110へ伝わろうとする衝撃を吸収する吸収材193が配置されている。高剛性連結部117は、ケース側取付部の一部を構成する凸部188を挿入する孔部117cを備えており、この凸部188は、孔部117c内に配置される「軸部」として機能している。そして、凸部188(軸部)の外周面と孔部117cの内周面との間に吸収材193が配置されている。吸収材193は、吸収材191等と同様に例えばゴム、エラストマー等の高分子材料などによって構成されており、凸部188(軸部)の外周面を取り囲む筒状に構成され、凸部188が当該凸部188の軸方向と直交する面方向に相対移動した場合に効果的に衝撃を吸収できるようになっている。
【0085】
また、本実施形態では、図15に示すように、低剛性連結部116の第一変形許容部116bの幅W11(図15(a))が、第二変形許容部115b、117bのそれぞれの幅W12、W13(図15(b)(c))よりも小さく構成されており、これら第二変形許容部115b、117bよりも撓みやすくなっている。なお、本発明において、幅方向とは、携帯情報端末100の長手方向と直交する方向であり、かつ回路基板106の厚さ方向(即ち、平板部71の厚さ方向)と直交する方向を指すものとする。また、高さ方向は、回路基板106の厚さ方向(即ち、平板部71の厚さ方向)を指すものとする。
【0086】
また、高剛性連結部115の第二変形許容部115bは、その一部が低剛性構造部114にも連結しており、第二変形許容部117bよりも撓み変形や捩り変形が生じにくい構造となっている。従って、内部フレーム110の中央付近で極度の撓み変形や捩り変形が生じにくく、適度な変形や変位によって衝撃を吸収できるようになっている。
【0087】
上記のように連結部112が構成されることで、ケース102に生じた衝撃がフレーム本体111に伝わる際に、連結部112が弾性変形したり相対移動し、これによって回路基板106や液晶表示器146に伝達される衝撃が良好に緩和されることとなる。
【0088】
また、本実施形態では、図10に示すように、内部フレーム110は、長手状に構成されており、内部フレーム110の短手方向両側に、低剛性連結部116、高剛性連結部115、高剛性連結部117がそれぞれ対をなして設けられ、連結部112の対が、内部フレーム110の長手方向の複数位置に配される構成となっている。また、各連結部112は、上述のように第一ケース部103と第二ケース部104とに挟持される「被挟持部」として機能しており、内部フレーム110及びケース102からなる構造体の剛性が各被挟持部によって高められている。
【0089】
以上のように、本実施形態では、ケース102の内部に収容された内部フレーム110が、回路基板106を保持するフレーム本体111と、フレーム本体111から延出してケース102に固定される複数の連結部112と、を備えており、回路基板106がケース102内で安定的に保持される構成となっている。さらに、内部フレーム110に形成された連結部112は、ケース102に衝撃が生じたときに弾性変形し、ケース102からフレーム本体111に伝達される衝撃を緩和するように機能する。即ち、本発明によれば、回路基板106等を外部衝撃から良好に保護しうる構成を、小型かつ軽量構成にて実現できる。
【0090】
また、フレーム本体111に対して撓み変形又は捩り変形可能な連結部112を用いており、この構成によれば、大型化を伴わず簡易な構成で衝撃を吸収できることとなる。
【0091】
また、内部フレーム110が、長手状に構成されており、内部フレーム110の短手方向両側に、連結部112が対をなして設けられ、かつこの連結部112の対が、内部フレーム110の長手方向の複数位置に設けられている。このようにすれば、内部フレーム110がケース102内の広い範囲で好適に支持され、かつ広い範囲で衝撃吸収が図られることとなる。
【0092】
さらに、ケース102が、回路基板106の一方面側を覆う第一ケース部103と、他方面側を覆う第二ケース部104とを有しており、複数の連結部112のうちの少なくともいずれかが、第一ケース部103と第二ケース部104とに挟持される被挟持部とされている。従って、連結部112に衝撃吸収機能を持たせつつ、連結部112をケース102の補強材として機能させることができ、ひいては装置全体の剛性を効果的に高めることができる。
【0093】
また、本実施形態では、高剛性連結部115が、「被挟持部」の一例に相当しており、このように内部フレーム110の長手方向の中間位置に設けられる高剛性連結部115を「被挟持部」として機能させることで、高剛性化が望まれるケース102の中間位置において好適に補強が図られることとなる。なお、上記実施形態では、長手方向両端部に設けられる低剛性連結部116及び高剛性連結部117も被挟持部として機能しており、長手方向両端においても補強効果が得られる構成となっている。
【0094】
また、フレーム本体111が、特定部品を保持する高剛性構造部113と、高剛性構造部113より剛性の低い低剛性構造部114と、を備えているため、大きな変形を避けるべき部品については高剛性構造部113によって好適に保持でき、ある程度の変形が許容される部品については低剛性構造部114によって適切に保持できる。また、高剛性構造部113は高剛性連結部115を介してケース102と結合しているため、大きな変形を伴わずに衝撃吸収が図られ、低剛性構造部114は、高剛性構造部113よりも剛性の低い低剛性連結部116を介してケース102と結合しているため、より柔軟に衝撃吸収が図られることとなる。即ち、本発明によれば、各剛性構造部に適した衝撃吸収構造をそれぞれ好適に実現できることとなる。
【0095】
また、高剛性構造部113が、平面視略矩形状とされており、高剛性連結部115が高剛性構造部113の四隅近傍にそれぞれ設けられている。このようにすれば、大きな変形を避けるべき略矩形状の部品(例えば液晶パネル等)を良好に保持でき、当該略矩形状の部品に対する衝撃を四隅にて良好に吸収できる。
【0096】
また、複数の連結部112と、ケース102を連結部112に連結させるためのケース側取付部との間に、ケース102から内部フレーム110へ伝わろうとする衝撃を吸収する吸収材191,192,193が配置されているため、衝撃を一層緩和できるようになっている。
【0097】
また、連結部112がケース側取付部を挿入する孔部116c,115c,117cをそれぞれ備えており、ケース側取付部がこれら孔部116c,115c,117c内に配置される軸部(凸部184,186,188)をそれぞれ有しているため、ケース102と内部フレーム110との連結構造を簡易に実現できる。さらに、複数の連結部112において、軸部(凸部184,186,188)の外周面と孔部116c,115c,117cの内周面との間に吸収材191,192,193が配置されているため、簡易な連結構造において、効果的な衝撃吸収が可能となる。
【0098】
また、吸収材191,192,193が軸部(凸部184,186,188)の外周面を取り囲む筒状に構成されているため、特に、軸部の軸方向と直交する面方向の力を効果的に吸収できる。
【0099】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について、図面を参照して説明する。図16は、第3実施形態の携帯情報端末に用いる内部フレームを示す平面図である。図17は、図16の内部フレームをそれぞれの2つのフレームに分けて示す平面図である。図18(a)は、内部フレームを2つのフレームに分けて示す側面図であり、(b)は、それらを結合した状態を示す側面図である。また、図19は、第3実施形態の要部における連結部とケースとの接続構造を例示する断面図である。
【0100】
なお、本実施形態の構成は、内部フレーム以外は第2実施形態と同一であるため、内部フレーム以外は第2実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。また、内部フレームについても、二分割されている点、及び隣接部位付近(図16の破線部H1内)以外は第2実施形態で用いた内部フレームと同一である。よって隣接部位付近以外の構成についても第2実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明は省略することとする。
【0101】
本実施形態では、図16〜図18に示すように、フレーム本体211は、特定部品を保持する高剛性構造部213と、高剛性構造部213より剛性の低い低剛性構造部214と、を備え、内部フレーム210は、高剛性構造部213を含んだ第一フレーム210aと、低剛性構造部214を含んだ第二フレーム210bとの二部材に分割されて構成されている。なお、高剛性構造部213の構成は、端部(図17の破線部H2付近)以外は第1実施形態の高剛性構造部113と同様である。また、低剛性構造部214の構成は、端部(図17の破線部H3付近)以外は、第1実施形態の低剛性構造部114と同様である。
【0102】
本実施形態の内部フレーム210も複数の連結部212によって構成されている。第一フレーム210aには、第1実施形態と同様の構成をなす一対の高剛性連結部117を備えると共に、第1実施形態の高剛性連結部115と若干相違する高剛性連結部215とが形成されている。高剛性連結部215は、高剛性構造部213から延出した構成をなしており、図17、図18のように第二フレーム210bに設けられた低剛性連結部216(後述)と重なり合った状態でケース102(図7等参照)と連結されている。
【0103】
高剛性連結部215は、図16〜図18に示すように、内部フレーム210の中間位置(内部フレーム210において長手方向両端からそれぞれある程度離れた位置)であって高剛性構造部213の端部(具体的には長手方向端部の両側部)に設けられており、ケース102に固定される第二固定部215aと、第二固定部215aと高剛性構造部213とを連結する第二変形許容部215bとを有している。
【0104】
図16〜図19のように、第二固定部215aは、厚さ方向に貫通する孔部215cを備えると共に、その孔部215cの内周面が円筒面とされており、全体として略円筒形状をなしている。図19のように、第二固定部215aの内部には、第一ケース部103に形成された円筒状の凸部186が挿入される構成となっている。
【0105】
第二変形許容部215bは、第二固定部215a及び側壁部165と一体的に構成されると共に、側壁部163と連続した構成をなしている。本実施形態では、図18のように、第二固定部215aの高さ(厚さ)は、側壁部163の半分程度に構成されており、第二変形許容部215bの高さ(厚さ)もこの第二固定部215aと同程度とされている。また、図17のように、第二変形許容部210bの幅は、基端側(高剛性構造部213側につれて大きくなるように構成されている)。このように構成されているため、高剛性連結部215は撓み変形が生じにくく、若干の捩り変形が許容される構成となっている。
【0106】
低剛性連結部216は、図17〜図19に示すように、内部フレーム210の中間位置(内部フレーム210において長手方向両端からそれぞれある程度離れた位置)であって低剛性構造部214の端部(具体的には長手方向端部における両側部)に設けられており、ケース102に固定される第一固定部216aと、第一固定部216aと低剛性構造部214とを連結する第一変形許容部216bとを有している。
【0107】
図17〜図19に示すように、第一固定部216aは、厚さ方向に貫通する孔部216cを備えると共に、その孔部216cの内周面が円筒面とされており、全体として略円筒形状をなしている。図19のように、この第一固定部216aの内部にも、第一ケース部103に形成された円筒状の凸部186が挿入されるようになっている。
【0108】
第一変形許容部216bは、円筒状の第一固定部216aと低剛性構造部214とを連結する部分であり、第一固定部216aの外周部に連結されるように配されると共に、平板部171から連続する板状構成をなしている。なお、第一変形許容部216bは、平板部171から連続する板状部分のみによって構成されていてもよく、この板状部分とリブ(板状部分から突出すると共に第一固定部216と連結されるリブ)とによって構成されていてもよい。
【0109】
図19のように、第一固定部216a及び第二固定部215aに挿入される凸部186は、第二ケース部104に設けられた締結部材挿入部187と当接し、締結部材182によって互いに固定されている。凸部186と締結部材挿入部187が互いに固定されることで、第一固定部216a及び第二固定部215aが第一ケース部103と第二ケース部104とに挟持された形態となっている。
【0110】
また、高剛性連結部215及び低剛性連結部216の内部おいても、この高剛性連結部215及び低剛性連結部216とケース側取付部(具体的には凸部186)との間に、ケース102から内部フレーム210へ伝わろうとする衝撃を吸収する吸収材192が配置されている。高剛性連結部215は、ケース側取付部(具体的には凸部186)を挿入する孔部215cを備えており、また低剛性連結部216も、ケース側取付部(凸部186)を挿入する孔部216cを備えている。そして、ケース側取付部の一部を構成する凸部186は、孔部215c内に配置される「軸部」として機能している。吸収材192は、第2実施形態と同様に例えばゴム、エラストマー等の高分子材料などによって構成されており、凸部186(軸部)の外周面を取り囲む筒状に構成され、凸部186(軸部)の外周面と、孔部215c及び孔部216cのそれぞれの内周面との間に配置されている。このように構成されているため、凸部186が孔部215c及び孔部216cの内部を若干相対移動することができ、かつ凸部186が当該凸部186の軸方向と直交する面方向(即ち、回路基板106の板面に沿った方向)に相対移動した場合に効果的に衝撃を吸収できるようになっている。
【0111】
本実施形態の構成によれば、第2実施形態で述べた効果と同様の効果を奏し、さらに以下の効果も得られる。
本実施形態では、内部フレーム210が、高剛性構造部213を含んだ第一フレーム210aと、低剛性構造部214を含んだ第二フレーム21bとの二部材の分割されているため、一方のフレームに伝わろうとする衝撃が他方のフレームに伝わりにくく、衝撃の分散を図ることができる。また、内部フレームに関し、単一部品の大型化を抑制することができるため、部品管理上有利であり、装置全体の大型化に対応しやすい構成となる。
【0112】
また、第一フレーム210aに設けられた連結部と、第二フレーム210bに設けられた連結部と、が重なり合った状態でケースと連結されているため、内部フレームを複数部材で構成しつつ連結スペースを抑制できるようになる。
【0113】
また、第一フレーム210aに設けられた高剛性連結部215と、第二フレーム210bに設けられた低剛性連結部216と、が重なり合った状態でケース102と連結されているため、連結スペースを効果的に抑制しつつ、重なり合った部分において各構造部に対する衝撃吸収を適切に行うことができる。即ち、高剛性構造部については大きな変形を伴わずに衝撃を吸収でき、低剛性構造部についてはより柔軟に衝撃を吸収することができる。
【0114】
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0115】
第1実施形態では、複数の連結部12のすべてが第一ケース部3と第二ケース部4とに挟持される被挟持部とされているが、いずれかのみ(例えば、高剛性連結部17のみ、或いは低剛性連結部16のみ等)が被挟持部とされていてもよい。第2実施形態及び第3実施形態も同様である。
【0116】
第1実施形態では、フレーム本体11が、特定部品を保持する高剛性構造部13と、高剛性構造部13より剛性の低い低剛性構造部14とを備えた構成を例示したが、高剛性構造部のみによってフレーム本体を構成してもよく、低剛性構造部のみによってフレーム本体を構成してもよい。また、上記実施形態では、複数の連結部12が、高剛性構造部13から延出する高剛性連結部15と、低剛性構造部14から延出する、高剛性構造部13よりも剛性の低い低剛性連結部16とからなる構成を例示したが、すべての連結部12の剛性をほぼ同じ程度としてもよい。第2実施形態及び第3実施形態も同様である。
【0117】
第1実施形態では、高剛性構造部13が平面視略矩形状とされ、高剛性連結部15、17が高剛性構造部13の四隅近傍にそれぞれ設けられている例を示したが、これに限定されない。例えば、高構成構造部13の平面視形状が略矩形状でなくてもよく、また、略矩形状であったとしても、高剛性連結部15、17を高剛性構造部13の四隅近傍以外の位置に設けるようにしてもよい。第2実施形態及び第3実施形態も同様である。
【0118】
上記実施形態では、携帯情報端末が、バーコードリーダとして構成される例を挙げたかが、他の構成(例えば二次元コードリーダ)であってもよい。
【0119】
上記実施形態では、内部フレームとケースとを連結する連結部の全てを弾性変形可能に構成したが、一部の連結部を弾性変形不能、又は弾性変形困難な形状としてもよい。
【0120】
第2実施形態及び第3実施形態では、全ての連結部の内部に吸収材を配置したが、いずれか1又は複数の連結部において吸収材を配さないようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末の要部を概略的に例示する分解斜視図である。
【図2】図2は、図1の携帯情報端末の電気的構成を例示するブロック図である。
【図3】図3は、第二ケース部とそれに収容された内部フレームとを概略的に例示する平面図である。
【図4】図4は、携帯情報端末内部の部品配置を側方から概念的に説明する説明図である。
【図5】図5は、連結部とケースとの接続構成を例示する断面図である。
【図6】図6は、高剛性連結部を拡大して示す拡大図である。
【図7】図7は、本発明の第2実施形態に係る携帯情報端末の要部を概略的に例示する分解斜視図である。
【図8】図8は、図7の携帯情報端末の第一ケース部を裏側から見た斜視図である。
【図9】図9は、図7の携帯情報端末の第二ケース部を概略的に示す平面図である。
【図10】図10は、図7の携帯情報端末に用いる内部フレームを示す平面図である。
【図11】図11は、図10の内部フレームの側面図である。
【図12】図12は、回路基板が組みつけられた内部フレームとケース側取付部とが連結した状態を示す側面図である。
【図13】図13は、第二ケース内に配された内部フレームを例示する平面図である。
【図14】図14は、連結部とケースとの接続構造を例示する断面図である。
【図15】図15は、吸収材が配された連結部を拡大して示す拡大図である。
【図16】図16は、第3実施形態の携帯情報端末に用いる内部フレームを示す平面図である。
【図17】図17は、図16の内部フレームを2つのフレームに分けて示す平面図である。
【図18】図18(a)は、内部フレームを2つのフレームに分けて示す側面図であり、(b)は、それらを結合した状態を示す側面図である。
【図19】図19は、第3実施形態の要部における連結部とケースとの接続構造を例示する断面図である。
【符号の説明】
【0122】
1,100…携帯情報端末
2,102…ケース
3,103…第一ケース部
4,104…第二ケース部
6,106…回路基板
10,110,210…内部フレーム
11,111,211…フレーム本体
12,112,212…連結部(被挟持部)
13,113,213…高剛性構造部
14,114,214…低剛性構造部
15,17,115,117,215…高剛性連結部
15a,17a,115a,117a,215a…第二固定部
15b,17b,115b,117b,215b…第二変形許容部
16,116,216…低剛性連結部
16a,116a,216a…第一固定部
16b,116b,216b…第一変形許容部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースの内部に少なくとも回路基板が収容されてなる携帯情報端末であって、
前記回路基板を保持すると共に、前記ケースの内部に収容される内部フレームを備え、
前記内部フレームは、
前記回路基板を保持するフレーム本体と、
前記フレーム本体から延出すると共に弾性変形可能に構成され、かつ前記ケースに固定されることで前記ケースと前記フレーム本体とを連結する複数の連結部と、
を備え、
前記ケースに生じた衝撃が前記フレーム本体に伝わる際に、前記連結部が弾性変形することで前記衝撃が緩和されることを特徴とする携帯情報端末。
【請求項2】
前記連結部は、前記フレーム本体に対して撓み変形又は捩り変形可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の携帯情報端末。
【請求項3】
前記内部フレームは、長手状に構成されており、
前記内部フレームの短手方向両側に、前記連結部が対をなして設けられ、
かつ前記連結部の対が、前記内部フレームの長手方向の複数位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の携帯情報端末。
【請求項4】
前記ケースは、前記回路基板の一方面側を覆う第一ケース部と、他方面側を覆う第二ケース部とを有し、
複数の前記連結部のうちの少なくともいずれかが、前記第一ケース部と前記第二ケース部とに挟持される被挟持部とされていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の携帯情報端末。
【請求項5】
前記被挟持部は、前記内部フレームの長手方向の中間位置に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の携帯情報端末。
【請求項6】
前記フレーム本体は、
特定部品を保持する高剛性構造部と、
前記高剛性構造部より剛性の低い低剛性構造部と、
を備え、
複数の前記連結部は、
前記高剛性構造部から延出する高剛性連結部と、
前記低剛性構造部から延出する、前記高剛性構造部よりも剛性の低い低剛性連結部と、
を有してなることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の携帯情報端末。
【請求項7】
前記フレーム本体は、
特定部品を保持する高剛性構造部と、
前記高剛性構造部より剛性の低い低剛性構造部と、
を備え、
前記内部フレームは、高剛性構造部を含んだ第1フレームと、低剛性構造部を含んだ第2フレームと、の少なくとも二部材に分割されてなることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の携帯情報端末。
【請求項8】
前記第1フレームに設けられた前記連結部と、前記第2フレームに設けられた前記連結部と、が重なり合った状態で前記ケースと連結されていることを特徴とする請求項7に記載の携帯情報端末。
【請求項9】
複数の前記連結部は、
前記高剛性構造部から延出する高剛性連結部と、
前記低剛性構造部から延出する、前記高剛性構造部よりも剛性の低い低剛性連結部と、
を有してなり、
前記第1フレームに設けられた前記高剛性連結部と、前記第2フレームに設けられた前記低剛性連結部と、が重なり合った状態で前記ケースと連結されていることを特徴とする請求項8に記載の携帯情報端末。
【請求項10】
前記低剛性連結部は、前記ケースに固定されて変位を拘束される第一固定部と、前記第一固定部と前記低剛性構造部とを連結する弾性変形可能な第一変形許容部と、を有し、
前記高剛性連結部は、前記ケースに固定されて変位を拘束される第二固定部と、前記第二固定部と前記高剛性構造部とを連結する弾性変形可能な第二変形許容部と、を有し、
前記第一変形許容部は、撓み変形可能とされ、かつ前記第二変形許容部の幅よりも小さく構成されていることを特徴とする請求項6又は請求項9に記載の携帯情報端末。
【請求項11】
前記高剛性構造部は、平面視した形状が略矩形状とされており、
前記高剛性連結部は、前記高剛性構造部の四隅近傍にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項10に記載の携帯情報端末。
【請求項12】
複数の前記連結部の少なくともいずれかと、前記ケースを前記連結部に連結させるためのケース側取付部と、の間に、前記ケースから前記内部フレームへ伝わろうとする衝撃を吸収する吸収材が配置されていることを特徴とする。請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の携帯情報端末。
【請求項13】
前記連結部は、前記ケース側取付部を挿入する孔部を備え、
前記ケース側取付部は、前記孔部内に配置される軸部を有し、
複数の前記連結部の少なくともいずれかにおいて、前記軸部の外周面と前記孔部の内周面との間に前記吸収材が配置されていることを特徴とする請求項12に記載の携帯情報端末。
【請求項14】
前記吸収材は、前記軸部の前記外周面を取り囲む筒状に構成されていることを特徴とする請求項13に記載の携帯情報端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2009−9536(P2009−9536A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−227577(P2007−227577)
【出願日】平成19年9月3日(2007.9.3)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】