携帯端末の機能制限方法

【課題】携帯端末の所有者が気付かずに禁止エリアに入り込み、所有者の知らない間に携帯端末の機能が停止される不都合を防止する。
【解決手段】携帯端末の機能制限方法であって、携帯基地局の送信エリア内に設置された小型基地局から送信エリアより狭い範囲の自動公共モードエリア内に携帯端末探索信号を送信する段階と、自動公共モードエリアにある携帯端末が携帯端末探索信号を受信する段階と、携帯端末探索信号を受信した携帯端末がエリア内存在通知信号を送信する段階と、エリア内存在通知信号を受信した小型基地局が携帯端末の所定の機能の停止を要求するための機能停止信号を送信する段階と、機能停止信号を受信した携帯端末が携帯端末の画面上に停止要求された所定の機能を表示する段階と、携帯端末が所定の機能を停止する段階と、携帯端末が所定の機能を停止したことを通知する機能停止完了通知信号を送信する段階とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末の機能制限方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、コンサートホール、図書館、映画館、音楽演奏会場など公共の場で、携帯電話等の携帯端末の着信音、カメラのシャッター音やフラッシュ等の携帯端末の動作を自動的に禁止したいという要求がある。
【0003】
このため、携帯端末の着信を妨害する妨害電波を特定のエリアに送信したり、携帯電話と基地局との間の送受信信号に制御信号を載せて強制的に携帯端末の機能を停止する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−261674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記方法では、携帯端末の所有者に対して携帯端末の機能が停止されることが通知されないため、携帯端末の所有者が気付かずに禁止エリアに入り込み、知らない間に携帯端末の機能が停止されてしまうという不都合があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の携帯端末の機能制限方法は、
携帯基地局の送信エリア内に設置された小型基地局から前記送信エリアより狭い範囲の自動公共モードエリア内に携帯端末探索信号を送信する段階と、
前記自動公共モードエリアにある携帯端末が前記携帯端末探索信号を受信する段階と、
前記携帯端末探索信号を受信した携帯端末がエリア内存在通知信号を送信する段階と、
前記エリア内存在通知信号を受信した前記小型基地局が前記携帯端末の所定の機能の停止を要求するための機能停止信号を送信する段階と、
前記機能停止信号を受信した前記携帯端末が前記携帯端末の画面上に前記停止要求された所定の機能を表示する段階と、
前記携帯端末が前記所定の機能を停止する段階と、
前記携帯端末が前記所定の機能を停止したことを通知する機能停止完了通知信号を送信する段階とからなることを特徴とする。
【0007】
本発明の携帯端末の機能制限システムは、
携帯基地局と、前記携帯基地局の送信エリア内に設置され前記送信エリアより狭い範囲に携帯端末探索信号を送信し自動公共モードエリアを形成する小型基地局と、携帯端末とから構成され、前記自動公共モードエリアに存在する前記携帯端末の機能を制限する携帯端末の機能制限システムであって、
前記小型基地局は、前記携帯端末探索信号を受信した前記携帯端末が送信するエリア内存在通知信号を受けて、前記携帯端末に対して所定の機能の停止を要求するための機能停止信号を送信し、
前記携帯端末は、前記機能停止信号を受けて、前記携帯端末の画面上に前記停止要求された所定の機能を表示するとともに、前記所定の機能を停止したことを通知する機能停止完了通知信号を送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、コンサートホールなどの特定の公共エリアにある携帯端末に対して所定の機能を停止させる際に、携帯端末に停止対象の機能をあらかじめ表示し、携帯端末の所有者の了解を得たうえで停止するようにしたので、携帯端末の所有者が知らない間に携帯端末の機能が停止されてしまうことを防止することを可能にする。
【0009】
さらに、本発明によれば、その内部が自動公共モードエリアに設定された建物、例えば、図書館の外を一時的に通過し偶然機能停止信号を受信した携帯端末に対しても、あらかじめ停止対象の機能を通知することになるため、偶然、自動公共モードエリアを通過しただけであって、本体は機能停止措置が不要な携帯端末の機能を強制的に停止してしまう事故防ぐことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る携帯端末の機能制限システムの概要を示す図
【図2】本発明の実施形態に係る小型基地局の設定画面を示す図
【図3】本発明の実施形態に係る携帯端末の操作画面を示す図
【図4】本発明の実施形態に係る自動公共モードのシーケンスを示す図
【図5】本発明の実施形態に係る自動公共モードの範囲内、範囲外への移行を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本発明の実施形態に係る携帯端末の機能制限システムの概要を示す図である。通常の携帯端末システムの基地局2の送信エリア3に、小型基地局4が設置される。小型基地局4は、例えば、図書館や映画館等、通常の基地局2のエリアより狭い任意の範囲に携帯端末6の機能を制御する制御信号を送信し、携帯端末の機能を制限する自動公共モードエリア5を形成する。
【0012】
図2は、自動公共モードエリア5に存在する携帯端末6の停止したい機能を設定する停止機能設定装置10を示し、小型基地局4の内部に設置される。停止機能設定装置10の操作画面11には、携帯端末の機能の一覧、例えば、電話機能12、メール機能13、カメラ機能14、録音機能15が一覧表示されるとともに、各機能の右側には、それぞれの機能について自動公共モードエリア5内に存在する携帯端末6に対して動作を許可するONモードと動作を禁止するOFFモードのいずれかを選択するON/OFF切り替えボタン(15、16、17、18)が表示され、ON/OFF選択後に、設定ボタン(20)を押下することで、小型基地局4は自動公共モードエリア5内に存在する携帯端末6の機能を制限するための機能停止信号を送信する。
【0013】
図3は、小型基地局4から送信された機能停止信号を受けた携帯端末6の表示画面30を示しており、その画面上には、機能停止信号の対象である携帯端末の機能の一覧(31、32、33、34)と、それぞれの機能について、自動公共モードエリア内における各機能の使用可否の状態を表示するON/OFFマーク(35、36、37、38)と、携帯端末の所有者が使用を制限される機能を確認し自動公共モードを受け入れたことを小型基地局4に通知するための「了解」ボタン39、自動公共モードの受け入れを拒否する「拒否」ボタンが表示される。「拒否」ボタンは、一時的に自動公共モードエリアに入った場合に小型基地局に通知するために使用される。
【0014】
図4は、携帯端末の機能制限システムにおける小型基地局4と携帯端末6との間の通信の手順を示すシーケンス図である。
【0015】
小型基地局4は、通常の基地局2の送信エリア3よりも狭い自動公共モードエリア5内に存在する携帯端末6に対して、携帯端末の所望の機能が使用できないエリアであることを通知するエリア内携帯端末探索信号aを送信する(s1)。
【0016】
エリア内携帯端末探索信号aを受信した携帯端末6は、自身が自動公共モードエリア内に存在することを小型基地局に知らせるためのエリア内存在通知信号bを送信する(s2、s3)。
【0017】
エリア内存在通知信号bを受信した小型基地局4は、図2の停止機能設定装置10で設定した携帯端末の各機能の使用可否の状況を携帯端末6に通知するための機能停止通知信号cを送信する(s4、s5)。
【0018】
機能停止通知信号cを受信した携帯端末6は、携帯端末の操作者に使用可否状況を知らせるために携帯端末の画面上に設定状況を表示し、携帯端末の操作者が機能停止を受け入れる意思表示を示す確認ボタン30が押下されると所定の機能を停止するとともに(s6、s7)、小型基地局4に携帯端末の機能を停止したことを通知する機能停止完了信号dを送信し(s8)、小型基地局4は機能停止完了信号dを受けて携帯端末の機能が図2の停止機能設定装置10で設定したとおりに停止したことを確認する。
【0019】
仮に、携帯端末6から機能停止完了通知信号dが送信されないときは、一定時間経過後、再度、機能停止信号cを送信し、携帯端末の機能停止を催促する(s9、s10)
図5は、自動公共モードに設定された携帯端末が自動公共モードエリアの外へ移動したときに、自動公共モードが解除される動作を示す図である。
【0020】
自動公共モードに設定された後も携帯端末はエリア内携帯端末探索信号aを受信することで自身が自動公共モードエリア内に存在することを認識する。
【0021】
自動公共モードエリアの外へ移動した携帯端末は、エリア内携帯端末探索信号aが受信しないことで自動公共モードエリアの外へ移動したものと判断し、自動公共モードを解除し、自動公共モードにおいて停止した携帯端末の機能を正常状態に戻す。
【0022】
そして、再び、自動公共モードエリア内に携帯端末が移動したときは、図4のシーケンスで説明した手順と同じ手順によって、再度、自動公共モードを設定する。
【0023】
なお、自動公共モードが解除された際には、携帯端末の画面上に、自動公共モードエリアの外に移動したこと、および機能停止が解除されたことを通知する機能を携帯電話に備えることができる。
【符号の説明】
【0024】
1…機能制限システム、2…携帯基地局、3…送信エリア、4…小型基地局、5…自動公共モードエリア、6…携帯電話、10…停止機能設定装置、11…設定画面、12、13、14、15…端末機能表示、16、17、18、19…ON/OFF設定ボタン、20…設定ボタン、31、32、33、34…端末機能表示、35、36、37、38…ON/OFF表示、39…了解ボタン、40…拒否ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯基地局(2)の送信エリア内(3)に設置された小型基地局(4)から前記送信エリアより狭い範囲の自動公共モードエリア内(5)に携帯端末探索信号(a)を送信する段階(S1)と、
前記自動公共モードエリアにある携帯端末(6)が前記携帯端末探索信号を受信する段階(S2)と、
前記携帯端末探索信号を受信した携帯端末がエリア内存在通知信号(b)を送信する段階(S3)と、
前記エリア内存在通知信号を受信した前記小型基地局が前記携帯端末の所定の機能の停止を要求するための機能停止信号(c)を送信する段階(S4、S5)と、
前記機能停止信号を受信した前記携帯端末が前記携帯端末の画面上(20)に前記停止要求された所定の機能を表示する段階(S6)と、
前記携帯端末が前記所定の機能を停止する段階(S7)と、
前記携帯端末が前記所定の機能を停止したことを通知する機能停止完了通知信号(d)を送信する段階(S8)とからなる携帯端末の機能制限方法。
【請求項2】
携帯基地局(2)と、前記携帯基地局の送信エリア内(3)に設置され前記送信エリアより狭い範囲に携帯端末探索信号(a)を送信し自動公共モードエリア(5)を形成する小型基地局(4)と、携帯端末(6)とから構成され、前記自動公共モードエリアに存在する前記携帯端末の機能を制限する携帯端末の機能制限システムであって、
前記小型基地局は、前記携帯端末探索信号を受信した前記携帯端末が送信するエリア内存在通知信号(b)を受けて、前記携帯端末に対して所定の機能の停止を要求するための機能停止信号(c)を送信し、
前記携帯端末は、前記機能停止信号を受けて、前記携帯端末の画面上(20)に前記停止要求された所定の機能を表示するとともに、前記所定の機能を停止したことを通知する機能停止完了通知信号(d)を送信する
ことを特徴とする携帯端末の機能制限システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−98784(P2013−98784A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−240385(P2011−240385)
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(000000572)アンリツ株式会社 (838)
【Fターム(参考)】