説明

撮像装置

【課題】監視カメラなどに適用可能な撮像装置の小型化を推進する。
【解決手段】撮像装置100は、カメラ202を取り囲むカメラ包囲フレーム200をチルト・パンの両動作可能に台座110に軸支係合するに当たり、台座110のフレーム係合部114に対してカメラ包囲フレーム200をチルト動作できるよう軸支係合し、このフレーム係合部114を台座基部112に対してパン動作させる。パン動作のためのパン回転用ギヤ175については、台座プレートユニット130に対して相対位置が変わる接地プレート121の側に固定した上で、チルト・パン動作に関与するモータ・伝達機器をフレーム係合部114の台座プレートユニット130に集約配置する。特に、チルト用モータ160とパン用モータ162については、出力軸が水平となるよう旋回軸嵌合パーツ135を挟んで対向配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラを垂直方向と水平方向に旋回可能に備える撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の撮像装置は、種々の用途、例えば監視カメラとして、銀行、駅、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、パチンコホール等への導入・設置が図られている。
【0003】
監視カメラでは、その監視領域の拡張を図るため、カメラの垂直方向の旋回動作(以下、説明の便宜上、チルト動作とも称する)に加え、カメラの水平方向の旋回動作(以下、説明の便宜上、パン動作とも称する)を起こすようにされている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
【0004】
【特許文献1】実開平6−9264号公報
【特許文献2】実公平2−4319号公報
【0005】
これら特許文献に示されているように、通常、監視カメラでは、テレビカメラを含むカメラユニットを台座で支持し、チルト動作時にはカメラユニットを単独で旋回させ、パン動作にあっては、カメラユニットを台座の一部部位と一緒に旋回させている。つまり、監視カメラは、チルト動作のための軸支機構とパン動作のための軸支機構とを備え、特許文献1では、チルト動作のための軸支機構を、その駆動源であるモータも含めてテレビカメラの垂直方向旋回軸周辺に設置し、パン動作のための軸支機構をテレビカメラから離れた台座に組み込んでいる。特許文献2にあっては、両軸支機構を台座に組み込んでいる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の監視カメラにあっても、チルト動作のための軸支機構を、特許文献2のように台座の側に組み込むことも可能であるが、単純にチルト動作のための軸支機構のモータ等を台座に組み込んだだけでは、台座が大きくなり、小型化が阻害される。その一方、特許文献2の監視カメラにあっては、チルト動作のための軸支機構の駆動源であるモータとパン動作のための軸支機構の駆動源であるモータとをその位置関係において水平視の状態で一部オーバーラップするよう配置しているので、ある程度の小型化は望めるものの、更なる小型化が要請されていた。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するためになされ、監視カメラなどに適用可能な撮像装置の小型化を推進することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる課題の少なくとも一部を解決するため、本発明にかかる撮像装置は、前記カメラの垂直方向旋回動作の垂直旋回駆動源と前記カメラの水平方向旋回動作の水平旋回駆動源とを内蔵する台座と、前記カメラを有するカメラユニットとを備える。その上で、カメラを垂直方向に旋回可能とするに当たり、カメラユニットを、軸支係合手段により前記カメラの垂直方向の旋回動作が可能に前記台座に対して軸支しつつ係合し、カメラの垂直方向の旋回のための動力伝達に際しては、前記垂直旋回駆動源の駆動力を垂直旋回伝達手段により前記カメラユニットに伝達して、前記カメラの垂直方向の旋回動作を前記カメラユニットごと引き起こす。こうした垂直旋回駆動源の駆動力伝達により、カメラユニットは台座に対して軸支・係合された状態で垂直方向に旋回し、これに伴ってカメラも垂直旋回する。
【0009】
台座は、接地プレートと台座プレートを備え、接地プレートは撮像装置の設置対象物の表面に接地し、台座プレートは前記垂直旋回駆動源の配設対象となると共に、前記軸支係合手段と前記垂直旋回伝達手段の組み込み対象ともなる。つまり、上記したカメラユニットは、台座の台座プレートに対して軸支係合手段により軸支・係合され、既述したように垂直方向に旋回する。
【0010】
接地プレートと台座プレートとは、プレート軸支手段により、台座プレートを前記接地プレートに対して水平方向に旋回自在に軸支される。よって、台座プレートに軸支・係合されているカメラユニットは、その有するカメラと共に垂直旋回動作が可能な状態で台座プレートと共に、接地プレートに対して水平方向に旋回可能となる。
【0011】
台座プレートとカメラユニットの水平方向の旋回、即ちカメラの水平方向の旋回のための動力伝達に際しては、水平旋回動作の動力は、水平旋回駆動源から水平旋回ギヤに水平旋回伝達手段により伝達される。水平旋回ギヤは、前記プレート軸支手段に軸支された前記台座プレートと前記接地プレートとの間の前記接地プレート側に位置させた上で、台座プレートの水平方向の旋回軸または前記接地プレートに装着され、前記台座プレートの水平方向の旋回軸回りの前記台座プレートとの相対位置が変化し前記旋回軸回りの前記接地プレートとの相対位置が変化しないので、この水平旋回ギヤに動力を伝達する側の水平旋回伝達手段とその水平旋回駆動源がこれらの配設対象である台座プレートと共に水平方向の旋回軸回りに旋回する。これにより、カメラユニットは、その有するカメラと共に垂直旋回動作が可能な状態で台座プレートと共に、接地プレートに対して水平方向に旋回する。
【0012】
上記構成を有する本発明の撮像装置では、台座に対してカメラユニットを垂直方向に旋回させるに当たっては、カメラユニットを台座の台座プレートに対して軸支・係合した上で、台座プレートに配設した垂直旋回駆動源の駆動力をカメラユニットに伝達する。この際、カメラユニットの軸支・係合および駆動力伝達に関与する機器を台座プレートに配設する。そして、台座に対してカメラユニットを水平方向に旋回させるに当たっては、カメラユニットの軸支・係合対象とした台座プレートを台座の接地プレートに水平方向に旋回するよう軸支し、その上で、接地プレートの側に位置する水平旋回ギヤに水平旋回駆動源の駆動力を伝達するようにし、この水平旋回駆動源と水平旋回伝達手段についても、台座プレートに配設する。つまり、本発明の撮像装置は、カメラユニットの垂直方向および水平方向の旋回に関与する機器の台座プレートへの集約配置を図るに当たり、接地プレートと台座プレートと水平旋回ギヤとの位置関係については、水平旋回ギヤを台座プレートと接地プレートとの間の接地プレート側に位置させたので、水平旋回ギヤは、台座プレートにおける機器集約を制約しない。この結果、本発明の撮像装置によれば、台座プレートにおける機器集約が進み、例えば垂直方向・水平方向の両駆動源を水平視した状態においてほぼ完全にオーバーラップして配置できるので、台座プレート周辺の省スペース化、延いては装置の小型化を図ることができる。
【0013】
以上説明した本発明の撮像装置において、前記水平旋回駆動源と前記垂直旋回駆動源とを、それぞれの出力軸が水平方向とされた姿勢で、前記台座プレートにおいて前記プレート軸支機構を挟んで対向配置するようにできる。こうすれば、台座プレートの重量バランスを取りやすくなるので、水平方向の旋回動作の安定化を図ることができる。一般に、駆動源は出力軸方向の長さの方が出力軸と直交する方向の長さより長いので、上記したように出力軸を水平方向とした姿勢での駆動源配置により、駆動源の組み込みスペースを小さくできる。よって、機器集約がより進むことから、台座の側の小型化もより進むことになる。
【0014】
上記した本発明の撮像装置では、カメラの垂直方向の旋回動作を可能とするに当たり、カメラユニットを、前記カメラの撮像レンズをフレーム側面から外部に向けて前記カメラを取り囲むカメラ包囲フレームとした。また、軸支係合手段を、前記カメラ包囲フレームの内部をフレーム幅方向に水平に貫く軸を前記カメラ包囲フレームが取り囲んだ前記カメラの垂直方向旋回軸にして、前記カメラ包囲フレームを前記台座に対して軸支しつつ係合するよう構成し、垂直旋回伝達手段を、前記垂直旋回駆動源の駆動力を、前記カメラ包囲フレームが前記垂直方向旋回軸を中心として有する円弧状の前記フレーム側面を経て前記カメラ包囲フレームに伝達するよう構成した。このようにすることで、カメラを垂直方向に旋回させるための動力の伝達と、台座に対するカメラ包囲フレームの軸支および係合とを、分離し、動力伝達に際しては、垂直旋回伝達手段により、前記垂直旋回駆動源の駆動力を、前記カメラの垂直方向旋回動作の動力として、前記カメラ包囲フレームが有する円弧状の前記フレーム側面を経て前記カメラ包囲フレームに伝達する。その一方、台座に対するカメラ包囲フレームの軸支および係合については、軸支係合手段により、このカメラ包囲フレームの内部をフレーム幅方向に水平に貫く軸を前記カメラの垂直方向旋回軸にして、前記カメラ包囲フレームを前記台座に対して垂直方向に旋回可能に軸支しつつ係合する。
【0015】
この結果、上記構成を有する本発明の撮像装置によれば、カメラ包囲フレームの軸支係合は、台座の側で軸支係合手段によりなされ、カメラ包囲フレームの垂直方向旋回動作のための駆動力伝達にあっても、台座の側でカメラ包囲フレームの円弧状のフレーム側面を経て行うことができる。よって、カメラ包囲フレームの両側面側には、その旋回の軸となる上記のフレームを幅方向に水平に貫く軸(垂直方向旋回軸)においてカメラ包囲フレームの垂直方向の旋回動作に関与する駆動機器の配置が無用となる。よって、カメラ包囲フレーム周辺の小型化を図ることができる。
【0016】
この場合、カメラ包囲フレームの内部をフレーム幅方向に水平に貫く軸を垂直方向旋回軸とした上で、カメラ包囲フレームへの垂直旋回駆動源の駆動力伝達を円弧状のフレーム側面を介してカメラ包囲フレームに伝達すると、次のような利点もある。本発明のカメラ包囲フレームに相当する既存のカメラユニットを垂直方向に旋回させる場合、既述した特許文献1のようにカメラユニット内の旋回軸回りに旋回させるほか、既述した特許文献2のようにカメラユニット外部に旋回軸を設けてカメラユニットを旋回するような機構も取り得る。カメラユニット外部の旋回軸を採用した機構では、カメラユニットの重心と旋回軸とが離れる都合上、カメラユニットの旋回に大きなトルクが必要となる。大きなトルクを得ることができる駆動源は、一般にそのサイズも大きくなるので、駆動源の大型化により装置の小型化が進まないでいた。
【0017】
しかしながら、上記した本発明の撮像装置では、カメラ包囲フレームの旋回軸(垂直方向旋回軸)をカメラ包囲フレームの内部にしたので、カメラ包囲フレームの旋回は、カメラ包囲フレームの重心と一致した旋回軸、或いは重心近傍の旋回軸の軸回りの旋回となる。しかも、この旋回軸を中心とする円弧状のフレーム側面を介してカメラ包囲フレームに駆動力を伝達するので、旋回に当たってのトルクも小さくて済む。よって、駆動源の小型化、延いては装置の小型化を進めることができる。
【0018】
以上説明した本発明の撮像装置において、カメラ包囲フレームを軸支するに当たり、前記垂直方向旋回軸として前記カメラ包囲フレームの内部をフレーム幅方向に水平に貫く軸を、前記カメラ包囲フレームの重心とすることができる。こうすれば、垂直旋回駆動源の駆動力を円弧状のフレーム側面を経てカメラ包囲フレームに伝達する際に、駆動力伝達のモーメントが一定となるので、垂直旋回動作の安定化が可能となると共に、既述したようなトルク低下を図ることによる駆動機器の小型化、延いては装置の小型化が可能となる。カメラ包囲フレームの垂直方向旋回軸をカメラ包囲フレームの重心と一致させるには、カメラ包囲フレームが取り囲むカメラの重量を考慮したウェイトをカメラ包囲フレームに装着すればよく、その際、ウェイトをカメラ包囲フレームに内蔵すれば意匠性を損なうことがなく好ましい。
【0019】
また、前記垂直旋回伝達手段にて駆動力を伝達するに当たり、前記円弧状の前記フレーム側面に円弧状軌跡のフレーム側面ギヤ列を配設した上で、このフレーム側面ギヤ列のギヤ歯に、前記台座の側に配設された台座側ギヤを噛み合わせ、この台座側ギヤに垂直旋回駆動源の駆動力を伝達するようにできる。こうすれば、垂直旋回駆動源の駆動力を、円弧状のフレーム側面を経てカメラ包囲フレームに確実に伝達できる。
【0020】
また、前記軸支係合手段にてカメラ包囲フレームを軸支・係合するに当たり、前記カメラ包囲フレームをローラを用いて前記円弧状の前記フレーム側面で支え、このローラにより、前記カメラ包囲フレームを前記カメラの垂直方向旋回軸を中心に転動させるようにした上で、このローラに対して前記カメラ包囲フレームを付勢することもできる。こうすれば、カメラ包囲フレームをローラにて安定して転動できると共に、上記した円弧状軌跡のフレーム側面ギヤ列と台座側ギヤとの確実な螺合ができることから、カメラ包囲フレーム、延いてはカメラを確実に垂直旋回動作させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、その実施例を図面に基づき説明する。まず、実施例の撮像装置100を監視カメラとして適用した場合の全体像と動作について説明する。図1は実施例の撮像装置100の正面斜視図、図2は撮像装置100の側面図、図3はカメラのチルト動作上端の様子を示す斜視図、図4はカメラのチルト動作下端の様子を示す斜視図、図5はカメラのパン動作一方端の様子を示す斜視図、図6はカメラのパン動作他方端の様子を示す斜視図である。
【0022】
これら図面に示すように、撮像装置100は、監視カメラとしての撮像範囲の拡張のため、カメラの垂直方向旋回(チルト動作)と水平方向旋回(パン動作)とを可能とするものであり、机等の設置対象物に設置される台座110と、その上部に位置するカメラ包囲フレーム200とを有する。台座110は、設置対象物側の台座基部112と、その上部のフレーム係合部114とを備え、フレーム係合部114を後述する駆動機構構成によって、台座基部112に対して水平方向に旋回可能に備える。台座基部112は、その前面中央に本装置の駆動状況を発光機器(LED)にて表示する表示部113を備え、表示部両側を赤外線受光部115とし、側面の全周をカバー116で覆っている。フレーム係合部114は、その上部および側面を左右に分割した球形弧のカバー117L、117R(図2参照)で覆い、この両カバーごと台座基部112に対して水平方向に旋回する。台座基部112の後端側は、後述するように外部との信号授受を行うコネクタ設置箇所とされている。
【0023】
カメラ包囲フレーム200は、中空のタイヤ様の形状をなすフレーム筐体210とカメラ(CCDカメラ)202とを備え、フレーム筐体210にてカメラ202をカメラ本体部が中空部に位置するよう取り囲む。また、カメラ包囲フレーム200は、カメラ202の撮像レンズ203をフレーム筐体210のフレーム側面から外部に向けている。このカメラ包囲フレーム200は、後述するようにしてフレーム係合部114に軸支係合されて、フレーム係合部114に対して垂直方向に旋回する。この場合のカメラ包囲フレーム200の垂直方向旋回軸は、カメラ包囲フレーム200の内部をフレーム幅方向に水平に貫く軸であり、タイヤ様の形状をなすフレーム筐体210の中心軸とされている。しかも、この垂直方向旋回軸は、カメラ202を含むカメラ包囲フレーム200の重心と一致する軸、或いは重心の近傍の軸とされている。以下、説明の便宜上、垂直方向旋回軸を符号TJと称する。本実施例では、フレーム筐体210において、カメラ202のレンズと反対側のフレーム内部に図示しないウェイトを内蔵することで、タイヤ様の形状をなすフレーム筐体210の中心軸(垂直方向旋回軸TJ)を、カメラ202を含むカメラ包囲フレーム200の重心と一致させた。
【0024】
上記した台座110とカメラ包囲フレーム200を有する撮像装置100は、図1に示す状態を原点姿勢とした場合、図3と図4に示すように、カメラ包囲フレーム200、詳しくはカメラ202を約30°の範囲で上下にチルト動作させる。また、撮像装置100は、図5と図6に示すように、カメラ202をカメラ包囲フレーム200ごとフレーム係合部114とともに台座基部112に対して約90°の範囲で左右にパン動作させる。
【0025】
次に、こうしたパン・チルト動作を起こす機器構成について説明する。図7はカメラ包囲フレーム200の軸支係合の様子を台座110と共に示す分解斜視図、図8はカメラ包囲フレーム200の軸支係合に関与するフレーム係合部114を分解して示す分解斜視図、図9は台座110におけるフレーム係合部114のパン動作に関与する機器構成を示す要部分解斜視である。
【0026】
これら図面に示すように、台座110の台座基部112は、接地プレートユニット120をカバー116で覆って構成される。接地プレートユニット120は、図9に示すように、上下のプレートを対向配置して両プレートを固定して構成され、下段側の接地プレート121とその上段の基板プレート122とを有する。接地プレート121は、台座基部112、延いては台座110の骨格として機能するプレートであり、カバー116と固定された上で、裏面側の図示しない脚を介して机等の接地対象物の表面に接地する。基板プレート122は、後述の台座プレートユニット130と干渉しないプレート周縁側に授受の電子デバイスを接地したプレートであり、接地プレート121に対して所定間隔を隔てて固定されている。
【0027】
台座110のフレーム係合部114は、台座プレートユニット130を左右のカバー117L、117Rで覆って構成される。台座プレートユニット130は、図7や図8に示すように、上下のプレートを交差して重ね合わせて構成され、下段側のモータ配設プレート131とその上段の台座プレート132とを有する。台座プレート132は、台座110におけるフレーム係合部114の骨格として機能すると共に、カメラ包囲フレーム200の軸支係合にも関与する。台座プレート132は、カメラ包囲フレーム200の軸支係合のため、次の構成を有する。
【0028】
台座プレート132は、その中央部を窪んだ固定プレート部133とし、両端を後述のバネユニット150の装着部134とする。また、台座プレート132は、固定プレート部133に、モータ配設プレート131の旋回軸嵌合パーツ135の装着孔136を備え、装着部134の基部には、第1ローラ141〜第4ローラ144を装着部134の上面から突出して備える。第1ローラ141と第2ローラ142、および第3ローラ143と第4ローラ144は、それぞれ一列に配置され、これらローラは、第1ローラ141と第2ローラ142のローラ列と、第3ローラ143と第4ローラ144のローラ列とでカメラ包囲フレーム200をフレーム筐体210のフレーム側面で支える。この場合、第1ローラ141は、バネ台座145を介して装着されて、沈み込み・弾発可能とされている。
【0029】
装着部134に装着固定されるバネユニット150は、左右の装着部151と中央の平板部152とを備え、平板部152から装着部151に係る部分を屈曲したバネ脚153とする。また、バネユニット150は、平板部152の裏面側に押圧ローラ154をローラボックス155にて回動自在に軸支して備える。そして、このバネユニット150は、平板部152の押圧ローラ154がカメラ包囲フレーム200のフレーム筐体210における内周側フレーム側面を押圧するよう、カメラ包囲フレーム200を跨いで装着され、装着部134に固定されている。よって、カメラ包囲フレーム200は、台座110のフレーム係合部114、詳しくは台座プレートユニット130に対して次のように軸支係合される。図10はカメラ包囲フレーム200の軸支係合の様子を模式的に示した説明図、図11はカメラ包囲フレーム200の軸支係合の要部を装置後方側から模式的に斜視にて示す説明図である。
【0030】
図11に示すように、カメラ包囲フレーム200は、フレーム筐体210の両側外周縁に段差状のローラ接地縁部211を備え、一方のローラ接地縁部211を第1ローラ141と第2ローラ142のローラ列のローラ接地円周とし、他方のローラ接地縁部211に第3ローラ143と第4ローラ144のローラ列のローラ接地円周とする。よって、図10に示すように、カメラ包囲フレーム200は、その外周の円弧状のフレーム側面を第1ローラ141〜第4ローラ144で支えられつつ、バネユニット150のバネ脚153と押圧ローラ154にて第1ローラ141〜第4ローラ144の側に付勢される。こうして支持されたカメラ包囲フレーム200は、外周のフレーム側面の円弧で定まるカメラ包囲フレーム200の中心を垂直方向旋回軸TJとして転動(即ち、旋回)することになる。つまり、本実施例では、台座プレート132の第1ローラ141〜第4ローラ144と、押圧ローラ154を有するバネユニット150とは、カメラ包囲フレーム200の内部をフレーム幅方向に水平に貫く中心軸をカメラ202の垂直方向旋回軸TJにして、カメラ包囲フレーム200を台座110、詳しくはフレーム係合部114の台座プレート132に対して軸支しつつ係合する軸支係合手段を構成する。
【0031】
第1ローラ141は、バネ台座145により沈み込み・弾発可能であることから、フリーの状態において第1ローラ141〜第4ローラ144のローラ面に若干の高低があっても、カメラ包囲フレーム200は、左右に傾くことなく垂直方向に旋回(チルト動作)することになる。また、各ローラは、フレーム筐体210の両側外縁のローラ接地縁部211に接し、両側のローラ接地縁部211は段差状であることから、カメラ包囲フレーム200はチルト動作の際に、不用意に左右にずれたりしない。なお、これらローラやバネユニット150は、台座プレート132に装着固定されるカバー117L、117Rに覆われる。カバー117L、117Rは、その上面から突出した湾曲片118L、118Rを備え、当該湾曲片にて、カメラ包囲フレーム200の後部側のフレーム側面を覆う。
【0032】
次に、カメラ包囲フレーム200のパン・チルト動作の駆動源と駆動力伝達機構について説明する。台座110は、台座プレートユニット130に、詳しくは当該ユニットのモータ配設プレート131にチルト用モータ160とパン用モータ162とを有する。この両モータは、サーボモータとされ、入力されたパルス数に応じて正逆回転する。
【0033】
図8や図9に詳しく図示すように、台座プレートユニット130の台座プレート132に固定されるモータ配設プレート131は、コの字状をなし、固定プレート部163とその両端のモータ固定プレート部164、165とを有する。この両モータ固定プレート部は固定プレート部163を挟んで対向する。そして、チルト用モータ160は、その出力軸が水平方向とされた図示するような姿勢でモータ固定プレート部164に設置され、パン用モータ162にあっても、その出力軸が水平方向とされた図示するような姿勢でモータ固定プレート部165に設置される。
【0034】
この他、モータ固定プレート部164、165には、上記両モータの駆動力を伝達する伝達機構が組み込まれている。即ち、モータ配設プレート131の一端側には、チルト用ウォームギヤシャフト170が回動自在に軸支され、チルト用モータ160の駆動力はプーリ・タイミングベルトを有する伝達機構171を経てチルト用ウォームギヤシャフト170に伝達される。チルト用ウォームギヤシャフト170は、そのギヤ部分をチルト回転用ギヤ172と螺合しているので、チルト用モータ160の駆動力は、伝達機構171およびチルト用ウォームギヤシャフト170を介してチルト回転用ギヤ172に伝達され、チルト回転用ギヤ172はモータ回転に伴って正逆回転する。
【0035】
このチルト回転用ギヤ172の螺合対象は、カメラ包囲フレーム200に形成されている。即ち、図10や図11に示すように、カメラ包囲フレーム200は、そのフレーム筐体210における外周側の円弧状のフレーム側面に、垂直方向旋回軸TJを中心とする円弧状軌跡のフレーム側面ギヤ列220を備える。そして、このカメラ包囲フレーム200は、既述したように第1ローラ141〜第4ローラ144とバネユニット150とにより軸支係合された状態において、円弧状軌跡のフレーム側面ギヤ列220をチルト回転用ギヤ172に螺合させる。従って、チルト用モータ160の駆動力は、伝達機構171とチルト用ウォームギヤシャフト170並びにチルト回転用ギヤ172とフレーム側面ギヤ列220により、カメラ包囲フレーム200、即ちカメラ202の旋回動作の動力として、垂直方向旋回軸TJを中心とする円弧状のフレーム側面を経てカメラ包囲フレーム200に伝達される。このため、伝達機構171とチルト用ウォームギヤシャフト170並びにチルト回転用ギヤ172とフレーム側面ギヤ列220は、本願における垂直旋回伝達手段を構成する。そして、カメラ包囲フレーム200は、カメラ202と共に、図10に矢印Xで示すように、垂直方向旋回軸TJを中心に正逆旋回する。
【0036】
モータ配設プレート131の固定プレート部163には、台座プレート132の固定プレート部133における装着孔136と同一形状の装着孔166が上記両モータ固定プレート部間に形成されている。そして、モータ配設プレート131と台座プレート132とが固定された台座プレートユニット130における装着孔136および装着孔166には、旋回軸嵌合パーツ135が装着・固定される。この旋回軸嵌合パーツ135は、貫通孔135aを備え、この貫通孔に台座110の台座基部112における接地プレート121から突出した水平方向旋回軸125が嵌合される。よって、この旋回軸嵌合パーツ135は、その固定対象たるモータ配設プレート131や台座プレート132、延いては台座プレートユニット130の水平方向旋回軸回りの旋回軸支機能を果たすことになる。このため、旋回軸嵌合パーツ135は、モータ配設プレート131や台座プレート132を有する台座プレートユニット130を台座基部112の接地プレート121に対して水平方向に旋回自在に軸支するプレート軸支手段を構成する。そして、モータ固定プレート部164、165に固定されたチルト用モータ160とパン用モータ162は、それぞれの出力軸が水平方向とされた姿勢で、台座プレートユニット130において旋回軸嵌合パーツ135を挟んで対向配置することになる。この場合、両モータが配置された台座プレートユニット130を有するフレーム係合部114は、台座110の一パーツであることから、台座110は、チルト用モータ160とパン用モータ162を内蔵していることになる。
【0037】
また、図8や図9に示すように、モータ配設プレート131の他端側には、パン用ウォームギヤシャフト173が回動自在に軸支され、パン用モータ162の駆動力はプーリ・タイミングベルトを有する伝達機構174を経てパン用ウォームギヤシャフト173に伝達される。パン用ウォームギヤシャフト173は、そのギヤ部分を台座基部112の側におけるパン回転用ギヤ175と螺合している。このパン回転用ギヤ175は、図9に示すように、台座基部112が有する接地プレート121から突出した水平方向旋回軸125と同心になるようにして、接地プレート121に固定される。このギヤ固定には、固定プレート176が用いられる。
【0038】
こうして接地プレート121に固定されたパン回転用ギヤ175は、旋回軸嵌合パーツ135を介して軸支された台座プレートユニット130と接地プレート121との間においてこの接地プレート121の側に位置する。そして、パン回転用ギヤ175の外周のギヤ歯は、旋回軸嵌合パーツ135を介して接地プレート121に対して水平方向に旋回自在とされた台座プレートユニット130のモータ配設プレート131におけるパン用ウォームギヤシャフト173に螺合する。このため、台座プレートユニット130のモータ配設プレート131に設置されたパン用モータ162の駆動力は、伝達機構174とパン用ウォームギヤシャフト173によりパン回転用ギヤ175に伝達される。
【0039】
この際、パン回転用ギヤ175は接地プレート121に固定されており、接地プレート121に対して台座プレートユニット130は水平方向旋回軸125の軸回りに旋回自在であることから、パン用モータ162の回転駆動に伴い、台座プレートユニット130は、パン回転用ギヤ175の回り、即ち水平方向旋回軸125の軸回りに水平方向に旋回することになる。つまり、パン用モータ162の駆動力は、台座プレートユニット130、延いては当該ユニットに上記したように軸支係合されたカメラ包囲フレーム200の水平方向の旋回動作の動力としてパン回転用ギヤ175に伝達されることになる。また、このパン回転用ギヤ175は、パン用モータ162の駆動に伴う台座プレートユニット130のパン回転用ギヤ回りの旋回により、水平方向旋回軸125の軸回りの台座プレートユニット130との相対位置を変化させ、水平方向旋回軸125の軸回りの接地プレート121との相対位置については変化させることはない。
【0040】
次に、カメラ包囲フレーム200が有するカメラ202のチルト動作・パン動作に関与する他の構成について説明する。台座110の台座基部112は、机等の設置対象物に接地したままであり水平方向に旋回しないことから、カメラ包囲フレーム200、延いてはフレーム係合部114の水平方向旋回動作の前進端・後進端を選出するためのパン動作センサ126(図9参照)を基板プレート122の上面に備える。このパン動作センサ126は、開口部に近接センサを内蔵する。その一方、台座プレートユニット130の台座プレート132下面には、パン動作の前進端を規定する前進端側検出突片129F(図12参照)と、パン動作の後進端を規定する後退端側検出突片129B(図12参照)とを有する。そして、パン動作センサ126は、これら検出突片が開口部に入り込むことで、パン動作の前進端・後進端に来た旨の信号を発する。チルト動作については、カメラ包囲フレーム200を既述したようにチルト動作するよう軸支係合する台座110のフレーム係合部114は、その構成部材である台座プレートユニット130の台座プレート132にチルト動作センサ138を有する(図7参照)。このチルト動作センサ138にあっても開口部に近接センサを内蔵して構成され、図11に示したカメラ包囲フレーム200のフレーム側面における前進端側検出突片222Fと後退端側検出突片222Bが開口部に入り込むことで、チルト動作の前進端・後進端に来た旨の信号を発する。
【0041】
図12は本実施例の撮像装置100の電気的構成を構成機器概略を併記して示すブロック図である。図示するように、この撮像装置100は、本装置全体の制御を担う制御装置300を有する。この制御装置300は、CPU、ROM、RAM等を有するコンピュータを中心に構成され、図示しない外部の統括制御装置やモニタ装置と信号授受可能に接続されている。撮像装置100は、台座基部112の後端側に、直流電源コネクタ302、総括制御装置との制御信号(RS−232C準拠信号)の入力用コネクタ304、出力用コネクタ306、映像信号(Sビデオ信号)出力コネクタ308、映像信号(RCA信号)出力コネクタ310を備え、制御装置300は、これらコネクタと接続されている。
【0042】
そして、制御装置300は、電源回路、ビデオ信号出力回路、モータ駆動回路、LED発光回路等を構成する。電源回路は、直流電源コネクタ302を経て供給された直流電圧をカメラやモータ等に印加制御する。ビデオ信号出力回路は、カメラ202の撮像信号をSビデオ信号出力コネクタ308やRCA信号出力コネクタ310を介して外部に出力制御する。モータ駆動回路は、リモートコントローラRからの赤外信号を入力した赤外線受光部115の信号に基づいて、或いは入力用コネクタ304を介して入力した制御信号に基づいて、チルト用モータ160やパン用モータ162を駆動制御してカメラ202のチルト動作・パン動作を実行制御する。LED発光回路は、電源オン・オフ信号に基づいて表示部113を表示制御する。なお、制御装置300を構成する電子デバイス品は、既述したように台座基部112における基板プレート122に、台座プレートユニット130の水平旋回と干渉しないようにして配置されている。
【0043】
上記した構成を有する本実施例の撮像装置100では、次のような利点がある。本実施例の撮像装置100では、カメラ包囲フレーム200が有するカメラ202をチルト動作させるに当たり、台座110に、詳しくは台座110が有するフレーム係合部114の台座プレートユニット130に、チルト動作の駆動源であるチルト用モータ160を内蔵し、カメラ202をその撮像レンズが外部に向くようカメラ包囲フレーム200で取り囲む構成を取った。その上で、カメラ202のチルト動作のためのチルト用モータ160の駆動力伝達構成と、カメラ202を有するカメラ包囲フレーム200のチルト動作可能な軸支係合に関与する構成とを、その機器配置の点から次のように分離した。
【0044】
つまり、チルト用モータ160の駆動力伝達に当たっては、駆動力伝達に関与する伝達機構171やチルト用ウォームギヤシャフト170、チルト回転用ギヤ172を、カメラ包囲フレーム200の軸支係合に関与する機器とは別個に、台座110のフレーム係合部114(詳しくは、台座プレートユニット130のモータ配設プレート131)に組み込んだ。そして、タイヤ状の形状を有するカメラ包囲フレーム200には、その外周側のフレーム側面に設けたフレーム側面ギヤ列220(図10、図11参照)を台座プレートユニット130の側のチルト回転用ギヤ172に螺合させて、チルト用モータ160の駆動力を伝達することとした。その一方、タイヤ状の形状を有するカメラ包囲フレーム200をその中心である垂直方向旋回軸TJ回りにチルト動作できるよう軸支係合するに際しては、この軸支係合に関与する第1ローラ141〜第4ローラ144やバネユニット150を、駆動力伝達に関与する上記機器とは別個に、台座110のフレーム係合部114(詳しくは、台座プレートユニット130の台座プレート132)に組み込み、上記各ローラによりカメラ包囲フレーム200を転動(即ち、チルト動作)できるようにした。
【0045】
以上説明したように、本実施例の撮像装置100では、カメラ202を取り囲んだカメラ包囲フレーム200のチルト動作を実現する上で、カメラ包囲フレーム200を台座110、より詳しくは台座110のフレーム係合部114に対して、フレーム係合部114に組み込んだ第1ローラ141〜第4ローラ144とバネユニット150により軸支しつつ係合すれば足り、この軸支係合はフレーム係合部114の側で達成される。この結果、撮像装置100によれば、カメラ包囲フレーム200の両側面側には、垂直方向旋回軸TJにおいて、カメラ包囲フレーム200の軸支と台座110への軸支係合に関与する機器並びに駆動機器を無用とできるので、カメラ包囲フレーム200の周辺の構成を小型化できる。図をもって説明すると、図1〜図6に示すように、カメラ包囲フレーム200を台座110に対してフレーム下方で軸支・係合してこのカメラ包囲フレーム200をほぼ露出させた状態とできることから、カメラ包囲フレーム200の両側面の省スペース化を図ることができる。
【0046】
また、本実施例では、フレーム係合部114に組み込んだ第1ローラ141〜第4ローラ144とバネユニット150により、カメラ包囲フレーム200をそのフレーム側面で軸支係合するようにして、円弧状のフレーム側面で定まるカメラ包囲フレーム200の中心軸を垂直方向旋回軸TJとする。よって、チルト動作を起こすカメラ包囲フレーム200の重心をこの垂直方向旋回軸TJに一致、或いは近傍とできる。その上で、カメラ包囲フレーム200には円弧状軌跡のフレーム側面ギヤ列220を介してチルト動作の駆動力を伝達するので、カメラ包囲フレーム200のチルト動作を起こす際のモータトルクを小さくできることから、チルト用モータ160の小型化、延いてはモータ組み込み箇所の省スペース化、装置の小型化を推進できる。しかも、本実施例では、垂直方向旋回軸TJがカメラ包囲フレーム200の重心と一致させたので、チルト用モータ160の駆動力を円弧状軌跡のフレーム側面ギヤ列220を経てカメラ包囲フレーム200に伝達する際に、駆動力伝達のモーメントを一定とできる。よって、既述したトルク低下に加え、チルト動作の安定化を図ることができる。
【0047】
また、カメラ包囲フレーム200への駆動力伝達に際して、フレーム側面の円弧状軌跡のフレーム側面ギヤ列220とこれに噛み合うチルト回転用ギヤ172とを用いたので、駆動力伝達の信頼性を高めることができ、カメラ包囲フレーム200、延いてはカメラ202のチルト動作の信頼性も高まる。しかも、上記各ローラの側に向けたバネユニット150によるカメラ包囲フレーム200の付勢により、フレーム側面ギヤ列220をチルト回転用ギヤ172に確実に螺合させることができるので、この点からも安定したチルト動作を実現できる。
【0048】
また、フレーム係合部114へのカメラ包囲フレーム200の軸支係合に際しては、フレーム係合部114に組み込んだ第1ローラ141〜第4ローラ144によりカメラ包囲フレーム200を転動できるようにした上で、バネユニット150によりカメラ包囲フレーム200を上記ローラの側に付勢した。このため、カメラ包囲フレーム200を第1ローラ141〜第4ローラ144にて安定して転動できるので、カメラ包囲フレーム200、延いてはカメラ202を確実にチルト動作させることができる。しかも、第1ローラ141については、バネ台座145にて当該ローラを沈み込み・弾発可能としたので、カメラ包囲フレーム200を不用意に左右に傾けることなくチルト動作できることから、カメラ202による撮像画像も被撮像物に正対した画像とできる。
【0049】
加えて、第1ローラ141〜第4ローラ144をフレーム筐体210の両側外縁の段差状のローラ接地縁部211に接地するよう配設したので、カメラ包囲フレーム200を、不用意に左右にずれたりしないようにチルト動作させることができる。よって、この点からも、被撮像物に正対した撮像画像を得る上で好ましい。
【0050】
更に、本実施例の撮像装置100にあっては、カメラ包囲フレーム200を介在させたカメラ202のチルト動作に加え、カメラ202をカメラ包囲フレーム200ごとパン動作させるようにした。そして、こうしたパン動作を起こすに当たっては、カメラ包囲フレーム200の軸支係合対象となる台座110を、机等の設置対象物の側の台座基部112と、フレーム係合部114とに分離して構成し、台座基部112には、上記設置対象物の表面に接地する接地プレート121を組み込み、フレーム係合部114には、台座プレートユニット130を組み込むようにした。その上で、この台座プレートユニット130のモータ配設プレート131には、チルト動作の駆動源であるチルト用モータ160と、パン動作のためのパン用モータ162とを組み込むと共に、台座プレートユニット130を接地プレート121に対して水平方向に旋回自在に軸支するための旋回軸嵌合パーツ135や両モータの駆動力伝達に関与する伝達機構174等の各種機器についても台座プレートユニット130に組み込むことにした。加えて、パン用モータ162の駆動力伝達の対象となるパン回転用ギヤ175については、旋回軸嵌合パーツ135を介して軸支された台座プレートユニット130と接地プレート121との間に当該ギヤを位置させて接地プレート121に配置した上で、このパン回転用ギヤ175を接地プレート121の側に固定して、台座プレートユニット130との相対位置が水平方向旋回軸125の軸回りの相対位置が変化するようにした。
【0051】
カメラ202のパン動作を起こすために上記の構成を取ることから、カメラ包囲フレーム200は、その有するカメラ202と共にチルト動作が可能な状態で台座プレートユニット130を有するフレーム係合部114と一体となって、接地プレート121を有する台座基部112に対して水平方向に旋回する(パン動作する)。つまり、カメラ202のチルト動作・パン動作に必要なチルト用モータ160やパン用モータ162の駆動源やチルト側・パン側の伝達機構174等を総て台座110の側、詳しくは台座110のフレーム係合部114の側に集約した上で、カメラ包囲フレーム200をカメラ202と共にチルト動作・パン動作させることができる。
【0052】
しかも、カメラ包囲フレーム200のパン動作に関与するパン用モータ162や伝達機構174やパン用ウォームギヤシャフト173は、台座110、詳しくは台座プレートユニット130へのカメラ包囲フレーム200の軸支・係合およびカメラ包囲フレーム200のチルト動作と独立していることから、カメラ包囲フレーム200のチルト動作のための軸支係合や駆動力伝達等の機器構成に影響を与えない。よって、既述したようにカメラ包囲フレーム200周辺の小型化を図った上で、カメラ202、詳しくはカメラ包囲フレーム200のチルト動作・パン動作を支障なく達成できる。
【0053】
加えて、カメラ包囲フレーム200のチルト動作・パン動作に関与する上記の各機器の台座プレートユニット130への集約配置を図るに当たり、台座基部112の側の接地プレート121と台座プレートユニット130とパン回転用ギヤ175との位置関係については、パン回転用ギヤ175を台座プレートユニット130と接地プレート121との間の接地プレート121側に位置させた。よって、パン回転用ギヤ175は、台座プレートユニット130における機器集約を制約しない。この結果、本実施例の撮像装置100によれば、台座プレートユニット130における機器集約が進み、例えばチルト動作・パン動作の両駆動源を水平視した状態においてほぼ完全にオーバーラップして配置できるので、台座プレートユニット130周辺の省スペース化、延いては装置の小型化を図ることができる。
【0054】
また、チルト用モータ160とパン用モータ162とを、それぞれの出力軸が水平方向とされた姿勢で、台座プレートユニット130において、詳しくはモータ配設プレート131において旋回軸嵌合パーツ135を挟んで対向配置させた(図7〜図9参照)。よって、モータ設置状態での台座プレートユニット130の重量バランスを取りやすくなるので、パン動作の安定化を図ることができる。一般に、モータは出力軸方向の長さの方が出力軸と直交する方向の長さより長いので、上記したように出力軸を水平方向とした姿勢での上記両モータの水平配置により、モータの組み込みスペースを小さくできる。よって、機器集約がより進むことから、台座110をより一層小型化できる。
【0055】
次に、変形例について説明する。図13は第1変形例の撮像装置100Aの正面斜視図、図14はこの変形例の撮像装置100Aの側面図、図15は変形例の撮像装置100Aにおけるカメラ包囲フレーム200の軸支係合の様子を台座110と共に示す分解斜視図、図16はカメラ包囲フレーム200の軸支係合の様子をその係合部を破断して示す説明図である。
【0056】
第1変形例の撮像装置100Aは、これら図面に示すように、カメラ包囲フレーム200をその中心の垂直方向旋回軸TJにおいて直接軸支係合する点に特徴がある。カメラ包囲フレーム200は、その取り囲むカメラ202の筐体側面に軸支孔230を備え、当該孔にはベアリング232を有する。軸支孔230は、カメラ包囲フレーム200の中心と一致していると共に、重心と一致、或いは重心近傍の軸位置とされている。
【0057】
台座110のフレーム係合部114は、既述した撮像装置100におけるパン動作に関与する構成とチルト動作の駆動源およびその伝達機構においては同一の構成を備え、カメラ包囲フレーム200の軸支係合のための第1ローラ141〜第4ローラ144とバネユニット150に変わり、フレーム保持プレート234L、234Rを有する。このフレーム保持プレート234L、234Rは、フレーム係合部114の左右のカバー117L、117Rから突出形成されてカメラ包囲フレーム200を挟んで対向し、カメラ包囲フレーム200の側の内壁には、補強リブ235を有する。つまり、この補強リブ235により、フレーム保持プレート234L、234Rは、不用意に撓むことなく後述するようにカメラ包囲フレーム200を軸支係合する。このフレーム保持プレート234L、234Rは、補強リブ235の上端側に突起236を備え、当該突起の先端を、カメラ包囲フレーム200における軸支孔230に嵌合する軸支突起237とする。突起236は、突起補強リブ238にて補強されている。
【0058】
上記構成の撮像装置100Aでは、左右のカバー117L、117Rにてフレーム係合部114の台座プレートユニット130を覆う際、カバー117L、117Rは、それぞれのフレーム保持プレート234L、234Rが有する軸支突起237をカメラ包囲フレーム200の側の軸支孔230に嵌合させる。これにより、撮像装置100Aは、カメラ包囲フレーム200を挟んで対向するフレーム保持プレート234L、234Rで、カメラ包囲フレーム200をその中心の軸支孔230において当該軸支孔の軸芯を中心に旋回自在に軸支し、台座110に対しても上記両保持プレートで係合させる。こうして軸支係合したカメラ包囲フレーム200は、既述した実施例と同様に、円弧状軌跡のフレーム側面ギヤ列220とこれに螺合するチルト回転用ギヤ172等によりチルト動作し、パン動作については上記した実施例通りである。上記した構成の変形例の撮像装置100Aによれば、カメラ包囲フレーム200両側のフレーム保持プレート234L、234Rにはチルト動作のための駆動力伝達機器が不要であることから、カメラ包囲フレーム200のチルト動作のための軸支構成が簡便となると共に、補強リブ235で補強した薄いプレートとすれば足りる。よって、カメラ包囲フレーム200両側のフレーム保持プレート234L、234Rの薄型化、延いてはフレーム回りの小型化を図ることができる。また、フレーム保持プレート234L、234Rは、突起236の上端面をカメラ202の筐体側面に当接若しくは近接させているので、カメラ包囲フレーム200を不用意に傾けることなくチルト動作させることができる。
【0059】
次に、第2変形例について説明する。図17は第2変形例の撮像装置100Bの正面斜視図、図18はこの変形例の撮像装置100Bの側面図、図19は変形例の撮像装置100Bにおけるカメラ包囲フレーム200の軸支係合の様子を台座110と共に示す分解斜視図、図20は撮像装置100Bにおけるカメラ包囲フレーム200の軸支係合の様子をその係合部を破断して示す説明図である。
【0060】
第2変形例の撮像装置100Bは、これら図面に示すように、垂直方向旋回軸TJを中心にカメラ包囲フレーム200をその周縁で軸支係合する点に特徴がある。カメラ包囲フレーム200は、フレーム側面の両周縁を垂直方向旋回軸TJを中心とする円弧状のフレーム周縁円形段差部240とし、当該段差部をカメラ包囲フレーム200の軸支係合に用いる。
【0061】
台座110のフレーム係合部114は、既述した撮像装置100におけるパン動作に関与する構成とチルト動作の駆動源およびその伝達機構においては同一の構成を備え、カメラ包囲フレーム200の軸支係合のための第1ローラ141〜第4ローラ144とバネユニット150に変わり、フレーム保持プレート242L、242Rを有する。このフレーム保持プレート242L、242Rは、フレーム係合部114の左右のカバー117L、117Rから突出形成されてカメラ包囲フレーム200を挟んで対向し、このカメラ包囲フレーム200を側面から覆うような円形形状とされている。そして、フレーム保持プレート242L、242Rは、カメラ包囲フレーム200の側の内壁に放射状の補強リブ243備え、カメラ包囲フレーム200の後端側にあっては、湾曲片118L、118Rと連設されている。よって、フレーム保持プレート242L、242Rは、補強リブ243と湾曲片との連設により、不用意に撓むことなく後述するようにカメラ包囲フレーム200を軸支係合する。このフレーム保持プレート242L、242Rは、カメラ包囲フレーム200の側の周縁を、段差状の円形陥没孔部244とする。この円形陥没孔部244は、カメラ包囲フレーム200におけるフレーム周縁円形段差部240を遊嵌できるような円形形状で陥没形成されており、カバー117L、117Rで覆われた部分を除いた範囲のフレーム周縁円形段差部240に対応して形成されている。
【0062】
上記構成の撮像装置100Bでは、左右のカバー117L、117Rにてフレーム係合部114の台座プレートユニット130を覆う際、カバー117L、117Rは、それぞれのフレーム保持プレート242L、242Rが有する円形陥没孔部244にカメラ包囲フレーム200のフレーム周縁円形段差部240を嵌合(遊嵌)させる。これにより、撮像装置100Bは、カメラ包囲フレーム200を挟んで対向するフレーム保持プレート242L、242Rで、カメラ包囲フレーム200をその中心の垂直方向旋回軸TJを中心に旋回自在に軸支し、台座110に対しても上記両保持プレートで係合させる。こうして軸支係合したカメラ包囲フレーム200は、既述した実施例と同様に、円弧状軌跡のフレーム側面ギヤ列220とこれに螺合するチルト回転用ギヤ172等によりチルト動作し、パン動作については上記した実施例通りである。上記した構成の変形例の撮像装置100Bにあっても、カメラ包囲フレーム200両側のフレーム保持プレート242L、242Rにはチルト動作のための駆動力伝達機器が不要であることから、カメラ包囲フレーム200のチルト動作のための軸支構成が簡便となると共に、補強リブ243で補強した薄いプレートとすれば足りる。よって、カメラ包囲フレーム200両側のフレーム保持プレート242L、242Rの薄型化、延いてはフレーム回りの小型化を図ることができる。また、フレーム保持プレート242L、242Rは、円形陥没孔部244の底面245をカメラ包囲フレーム200のフレーム周縁円形段差部240の端面に当接若しくは近接させているので、カメラ包囲フレーム200を不用意に傾けることなくチルト動作させることができる。
【0063】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は、上記した実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にて実施することが可能である。例えば、上記の実施例と変形例では、カメラ202のチルト動作に加えパン動作も可能な構成について説明したが、カメラ202のチルト動作のみを行う撮像装置にも適用できる。また、撮像装置100は、監視カメラの他、webカメラとしても適用できる。
【0064】
また、上記した実施例の撮像装置100の説明に際しては、机等の載置することを想定して説明したが、この撮像装置100は、天井に台座110を固定するよう設置することもできる。この場合には、バネユニット150のバネ脚153を、カメラ包囲フレーム200を支えつつカメラ包囲フレーム200を上記の各ローラの側に向けて付勢できるバネ力を発揮するよう構成すればよい。
【0065】
更に、上記した実施例の撮像装置100では、カメラ包囲フレーム200を、円弧状の環状体であるタイヤ状の形状としたが、これに限るわけではない。図21はカメラ包囲フレーム200の変形形状を示す撮像装置100の側面図である。図示するように、カメラ包囲フレーム200は、カメラ202より上側のフレーム部分が欠落した形状のフレームであり、円弧状のフレーム側面を、カメラ202のチルト動作角度の範囲を含む範囲であってフレーム係合部114での既述した軸支係合の範囲に亘って備える。
【0066】
また、カメラ包囲フレーム200をタイヤ状の形状とすることでフレーム側面を円弧状としたが、カメラ包囲フレーム200を楕円形状や卵形等の弧状のフレーム側面を有するものとすることもできる。
【0067】
また、撮像装置100の電気的な構成に際しては、制御装置300をUSB(Universal Serial Bus)に準拠したハード構成として、RS−232C準拠のコネクタに変えてUSBコネクタを装着するようにすることもできる。加えて、制御装置300を有線・無線を問わずLAN(Local Area Network)に準拠したハード構成として、撮像装置100を外部のコンピュータ等から遠隔操作したり、カメラ202の撮像画像を有線・無線LANを介した出力するように構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】実施例の撮像装置100の正面斜視図である。
【図2】撮像装置100の側面図である。
【図3】カメラのチルト動作上端の様子を示す斜視図である。
【図4】カメラのチルト動作下端の様子を示す斜視図である。
【図5】カメラのパン動作一方端の様子を示す斜視図である。
【図6】カメラのパン動作他方端の様子を示す斜視図である。
【図7】カメラ包囲フレーム200の軸支係合の様子を台座110と共に示す分解斜視図である。
【図8】カメラ包囲フレーム200の軸支係合に関与するフレーム係合部114を分解して示す分解斜視図である。
【図9】台座110におけるフレーム係合部114のパン動作に関与する機器構成を示す要部分解斜視である。
【図10】カメラ包囲フレーム200の軸支係合の様子を模式的に示した説明図である。
【図11】カメラ包囲フレーム200の軸支係合の要部を装置後方側から模式的に斜視にて示す説明図である。
【図12】本実施例の撮像装置100の電気的構成を構成機器概略を併記して示すブロック図である。
【図13】第1変形例の撮像装置100Aの正面斜視図である。
【図14】この変形例の撮像装置100Aの側面図である。
【図15】変形例の撮像装置100Aにおけるカメラ包囲フレーム200の軸支係合の様子を台座110と共に示す分解斜視図である。
【図16】撮像装置100Aにおけるカメラ包囲フレーム200の軸支係合の様子をその係合部を破断して示す説明図である。
【図17】第2変形例の撮像装置100Bの正面斜視図である。
【図18】この変形例の撮像装置100Bの側面図である。
【図19】変形例の撮像装置100Bにおけるカメラ包囲フレーム200の軸支係合の様子を台座110と共に示す分解斜視図である。
【図20】撮像装置100Bにおけるカメラ包囲フレーム200の軸支係合の様子をその係合部を破断して示す説明図である。
【図21】カメラ包囲フレーム200の変形形状を示す撮像装置100の側面図である。
【符号の説明】
【0069】
100、100A、100B…撮像装置
110…台座
112…台座基部
113…表示部
114…フレーム係合部
115…赤外線受光部
116…カバー
117L、117R…カバー
118L、118R…湾曲片
120…接地プレートユニット
121…接地プレート
122…基板プレート
125…水平方向旋回軸
126…パン動作センサ
129B…後退端側検出突片
129F…前進端側検出突片
130…台座プレートユニット
131…モータ配設プレート
132…台座プレート
133…固定プレート部
134…装着部
135…旋回軸嵌合パーツ
135a…貫通孔
136…装着孔
138…チルト動作センサ
141…第1ローラ
142…第2ローラ
143…第3ローラ
144…第4ローラ
145…バネ台座
150…バネユニット
151…装着部
152…平板部
153…バネ脚
154…押圧ローラ
155…ローラボックス
160…チルト用モータ
162…パン用モータ
163…固定プレート部
164…モータ固定プレート部
165…モータ固定プレート部
166…装着孔
170…チルト用ウォームギヤシャフト
171…伝達機構
172…チルト回転用ギヤ
173…パン用ウォームギヤシャフト
174…伝達機構
175…パン回転用ギヤ
176…固定プレート
200…カメラ包囲フレーム
202…カメラ
203…撮像レンズ
210…フレーム筐体
211…ローラ接地縁部
220…フレーム側面ギヤ列
222B…後退端側検出突片
222F…前進端側検出突片
230…軸支孔
232…ベアリング
234L、234R…フレーム保持プレート
235…補強リブ
236…突起
237…軸支突起
238…突起補強リブ
240…フレーム周縁円形段差部
242L、242R…フレーム保持プレート
243…補強リブ
244…円形陥没孔部
245…底面
300…制御装置
302…直流電源コネクタ
304…入力用コネクタ
306…出力用コネクタ
308…映像信号(Sビデオ信号)出力コネクタ
310…映像信号(RCA信号)出力コネクタ
R…リモートコントローラ
TJ…垂直方向旋回軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラを垂直方向と水平方向に旋回可能に備える撮像装置であって、
前記カメラの垂直方向旋回動作の垂直旋回駆動源と前記カメラの水平方向旋回動作の水平旋回駆動源とを内蔵する台座と、
前記カメラを有するカメラユニットと、
該カメラユニットを、前記カメラの垂直方向の旋回動作が可能に前記台座に対して軸支しつつ係合する軸支係合手段と、
前記垂直旋回駆動源の駆動力を、前記カメラの垂直方向旋回動作の動力として前記カメラユニットに伝達して、前記カメラユニットに垂直方向の旋回動作を引き起こす垂直旋回伝達手段と、
前記水平旋回駆動源の駆動力の伝達対象として配設され、前記カメラの水平方向の旋回動作を前記カメラユニットごと起こす水平旋回ギヤと、
前記水平旋回駆動源の駆動力を、前記カメラの水平方向旋回動作の動力として、前記水平旋回ギヤに伝達する水平旋回伝達手段とを備え、
前記台座は、
撮像装置の設置対象物の表面に接地する接地プレートと、
前記垂直旋回駆動源が配設されると共に、前記軸支係合手段と前記垂直旋回伝達手段が組み込まれる台座プレートと、
該台座プレートを前記接地プレートに対して水平方向に旋回自在に軸支するプレート軸支手段とを備え、
前記水平旋回ギヤは、前記プレート軸支手段に軸支された前記台座プレートと前記接地プレートとの間の前記接地プレート側に位置して、前記台座プレートの水平方向の旋回軸回りの前記台座プレートとの相対位置が変化し前記旋回軸回りの前記接地プレートとの相対位置が変化しないように前記旋回軸または前記接地プレートに装着され、
前記水平旋回駆動源は、前記水平旋回伝達手段と共に前記台座プレートに配設されている
撮像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像装置であって、
前記水平旋回駆動源と前記垂直旋回駆動源とは、それぞれの出力軸が水平方向とされた姿勢で、前記台座プレートにおいて前記プレート軸支機構を挟んで対向配置されている
撮像装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の撮像装置であって、
前記カメラユニットは、前記カメラの撮像レンズをフレーム側面から外部に向けて前記カメラを取り囲むカメラ包囲フレームとされ、
前記軸支係合手段は、前記カメラ包囲フレームの内部をフレーム幅方向に水平に貫く軸を前記カメラ包囲フレームが取り囲んだ前記カメラの垂直方向旋回軸にして、前記カメラ包囲フレームを前記台座に対して軸支しつつ係合し、
前記垂直旋回伝達手段は、前記垂直旋回駆動源の駆動力を、前記カメラ包囲フレームが前記垂直方向旋回軸を中心として有する円弧状の前記フレーム側面を経て前記カメラ包囲フレームに伝達する
撮像装置。
【請求項4】
請求項3に記載の撮像装置であって、
前記垂直方向旋回軸として前記カメラ包囲フレームの内部をフレーム幅方向に水平に貫く軸は、前記カメラ包囲フレームの重心とされている
撮像装置。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の撮像装置であって、
前記垂直旋回伝達手段は、
前記円弧状の前記フレーム側面に配設された円弧状の軌跡のギヤ列と、
前記台座の側に配設されて前記フレーム側面のギヤ列のギヤ歯に噛み合う台座側ギヤと、
該台座側ギヤに垂直旋回駆動源の駆動力を伝達する台座側駆動力伝達機器とを有する
撮像装置。
【請求項6】
請求項3ないし請求項5いずれかに記載の撮像装置であって、
前記軸支係合手段は、
前記カメラ包囲フレームを前記円弧状の前記フレーム側面で支えるローラであって、前記カメラ包囲フレームを前記カメラの垂直方向旋回軸を中心に転動させる前記ローラと、
該ローラに対して前記カメラ包囲フレームを付勢する付勢部とを有する
撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2008−22120(P2008−22120A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−190184(P2006−190184)
【出願日】平成18年7月11日(2006.7.11)
【出願人】(000000424)株式会社エルモ社 (104)
【Fターム(参考)】